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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050627
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20230404BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G08G1/09 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021160818
(22)【出願日】2021-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109221
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 充広
(74)【代理人】
【識別番号】100181146
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 啓
(72)【発明者】
【氏名】松本 嵩寛
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇史
(72)【発明者】
【氏名】畑崎 由季子
(72)【発明者】
【氏名】荻島 由彦
(72)【発明者】
【氏名】田山地 剛義
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF03
5H181FF13
5H181FF14
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】走行経路上の障害物を追い越す場合に、自動運転車両の死角を補って対向車等の移動体との衝突を防ぐことができる情報提供システムを提供すること。
【解決手段】情報提供システム100は、自動運転車両VEと通信し周囲を監視する運転支援装置PVを備え、運転支援装置PVは、自動運転車両VEに自動運転車両VEから受信する将来位置情報と監視結果とに応じた走行制御情報を送信する判定部52を有し、将来位置情報は、初期ルートTR1上の障害物OBを迂回する回避ルートTR2を含み、判定部52は、回避ルートTR2を含むルート変更区間CSを走行する移動体MBとの衝突予測を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両と通信し周囲を監視する運転支援装置を備え、
前記運転支援装置は、前記自動運転車両に前記自動運転車両から受信する将来位置情報と監視結果とに応じた走行制御情報を送信する判定部を有し、
前記将来位置情報は、初期ルート上の障害物を迂回する回避ルートを含み、
前記判定部は、前記回避ルートを含むルート変更区間を走行する移動体との衝突予測を行う情報提供システム。
【請求項2】
前記運転支援装置は、前記監視結果として前記障害物から得た第1物標情報と前記初期ルート上の前記障害物前方の前記障害物が存在しない空き空間情報とを前記自動運転車両に送信し、前記自動運転車両に、前記第1物標情報及び前記空き空間情報に基づき前記回避ルートを作成させる、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記運転支援装置は、前記監視結果として前記移動体から第2物標情報を取得し、
前記判定部は、前記第1物標情報から前記障害物が所定時間停止しているか否かを判定し、停止していると判定した場合、仮想停止線の位置を設定し、前記自動運転車両に前記走行制御情報として前記仮想停止線の位置情報を送信し、
前記判定部は、前記自動運転車両から前記回避ルートを受信し、前記ルート変更区間において前記自動運転車両が前記第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定し、干渉すると判定した場合、前記自動運転車両に前記走行制御情報として出発不可情報を送信する、請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記運転支援装置は、前記監視結果として前記移動体から第2物標情報を取得し、
前記判定部は、前記自動運転車両から前記回避ルートを受信し、前記ルート変更区間において前記自動運転車両が前記第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定し、干渉すると判定した場合、仮想停止線の位置を設定し、前記自動運転車両に前記走行制御情報として前記仮想停止線の位置情報を送信する、請求項1及び2のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記判定部は、前記仮想停止線で停止している前記自動運転車両が発進可能となる出発可能時間を、前記回避ルートと前記第2物標情報とに基づき算出する算出部を有し、
前記判定部は、前記自動運転車両に前記走行制御情報として前記算出部で算出した前記出発可能時間を送信する、請求項3及び4のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記判定部は、前記ルート変更区間において前記自動運転車両が前記第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定する際に、前記空き空間に他の障害物が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、前記自動運転車両に前記走行制御情報として出発不可情報を送信する、請求項3及び4のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記判定部は、前記第1物標情報が所定時間変化しない場合、前記障害物が停止していると判定し、前記自動運転車両に前記初期ルート上に前記障害物が停止している旨の情報を送信し、前記回避ルートの作成を要求する、請求項2~6のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記運転支援装置は、前記初期ルートに対応する第1車線と前記回避ルートに対応する第2車線とを含み、前記自動運転車両が前記障害物の手前で一時停止可能な位置から、前記回避ルートの先の前記障害物が存在しない空き空間を含む範囲を、前記周囲として監視する、請求項1~7のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動運転車両による自動運転に際して、道路に沿って設けられた設備側から運転支援情報を提供する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の運転支援技術において、車両に設けられた車両制御装置が、車両の周辺センサーによって得られた周辺情報を用いて走行経路上の停車車両を検出し、停車車両が移動を開始しないと推定した場合に、変更した走行経路を走行するように制御するものがある(特許文献1)。
【0003】
また、別の運転支援技術において、車両に設けられた車両制御装置が、車両の車載カメラによって周辺情報を取得し、車車間通信を用いて他の自動運転車両と連携して障害物回避計画を作成し、車両から認識できない障害物を回避するものがある(特許文献2)。
【0004】
また、別の車運転支援技術において、車両又は路上物である対象物に搭載された経路提供装置が、装置のセンサーによって得られた周辺情報等に基づいて、対象物に接近する車両が利用するための対象物を回避する経路を作成するものがある(特許文献3)。
【0005】
また、別の運転支援技術において、管理装置が、車両のセンサー部によって得られた障害物の情報を収集し、当該障害物情報に基づいて仮想停止線を生成するものがある(特許文献4)。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1及び4では、車両に設けられたセンサーによって得られた障害物の周辺情報を利用しており、監視範囲に限界があるという問題がある。また、上記特許文献2では、車車間通信を行って障害物情報を通信して障害物を回避するが、連携できる車両がない場合、死角となる領域にある障害物を検出できないという問題がある。また、上記特許文献3では、例えば、対象物の経路提供装置で作成された回避ルートを後続車両に提供するが、対象物に当該装置がなければシステムが成り立たないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2021-9440号公報
【特許文献2】特開2020-190969号公報
【特許文献3】特開2020-126433号公報
【特許文献4】特開2021-110990号公報
【発明の概要】
【0008】
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、走行経路上の障害物を追い越す場合に、自動運転車両の死角を補って対向車等の移動体との衝突を防ぐことができる情報提供システムを提供することを目的とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報提供システムは、自動運転車両と通信し周囲を監視する運転支援装置を備え、運転支援装置は、自動運転車両に自動運転車両から受信する将来位置情報と監視結果とに応じた走行制御情報を送信する判定部を有し、将来位置情報は、初期ルート上の障害物を迂回する回避ルートを含み、判定部は、回避ルートを含むルート変更区間を走行する移動体との衝突予測を行う。
【0010】
上記情報提供システムでは、初期ルート上の障害物を迂回する場合に、運転支援装置の判定部が回避ルートを含むルート変更区間を走行する移動体との衝突予測を行い、周囲の監視結果に応じた走行制御情報を送信することにより、自動運転車両の死角を補ってルート変更区間を走行する移動体との衝突を防ぐことができる。
【0011】
本発明の具体的な側面によれば、上記情報提供システムにおいて、運転支援装置は、監視結果として障害物から得た第1物標情報と初期ルート上の障害物前方の障害物が存在しない空き空間情報とを自動運転車両に送信し、自動運転車両に、第1物標情報及び空き空間情報に基づき回避ルートを作成させる。この場合、運転支援装置の監視結果から得られた障害物の第1物標情報及び空き空間情報によって自動運転車両の死角を補い、障害物を追い越した先で初期ルートに円滑に復帰できるような適切な回避ルートを生成することができる。
【0012】
本発明の別の側面によれば、運転支援装置は、監視結果として移動体から第2物標情報を取得し、判定部は、第1物標情報から障害物が所定時間停止しているか否かを判定し、停止していると判定した場合、仮想停止線の位置を設定し、自動運転車両に走行制御情報として仮想停止線の位置情報を送信し、判定部は、自動運転車両から回避ルートを受信し、ルート変更区間において自動運転車両が第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定し、干渉すると判定した場合、自動運転車両に走行制御情報として出発不可情報を送信する。第1物標情報に基づく障害物の停止判定がある状況で第2物標情報に基づいて衝突可能性がないという判定に基づいて、自動運転車両が速度を維持して走行し続けた場合に、その後、仮想停止線の直前で第2物標情報に基づいて衝突可能性があるという判定がなされたとき、自動運転車両は急に止まることができない場合も生じる可能性がある。そのため、運転支援装置は、自動運転車両から回避ルートを受信する前に自動運転車両に仮想停止線の位置情報を提供することにより、自動運転車両の急停車を防ぎつつ、将来、自動運転車両がルート変更区間において移動体と衝突することを確実に防ぐことができる。
【0013】
本発明のさらに別の側面によれば、運転支援装置は、監視結果として移動体から第2物標情報を取得し、判定部は、自動運転車両から回避ルートを受信し、ルート変更区間において自動運転車両が第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定し、干渉すると判定した場合、仮想停止線の位置を設定し、自動運転車両に走行制御情報として仮想停止線の位置情報を送信する。この場合、自動運転車両が仮想停止線で停止することにより、将来、ルート変更区間において移動体と衝突することを防ぐことができる。
【0014】
本発明のさらに別の側面によれば、判定部は、仮想停止線で停止している自動運転車両が発進可能となる出発可能時間を、回避ルートと第2物標情報とに基づき算出する算出部を有し、判定部は、自動運転車両に走行制御情報として算出部で算出した出発可能時間を送信する。この場合、例えば、仮想停止線で停止している自動運転車両に対して、的確な出発タイミングを示すことができる。なお、自動運転車両は、仮想停止線が提供されていても、仮想停止線に到達する前に出発可能時間となっていれば、仮想停止線で止まらずに回避ルートに向けてそのまま通過するものとしてもよい。
【0015】
本発明のさらに別の側面によれば、判定部は、ルート変更区間において自動運転車両が第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定する際に、空き空間に他の障害物が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、自動運転車両に走行制御情報として出発不可情報を送信する。この場合、ルート変更区間における移動体との衝突予測とともに、初期ルートに復帰する際の空き空間の状態を考慮することにより、ルート変更に伴う衝突リスクをさらに回避することができる。
【0016】
本発明のさらに別の側面によれば、判定部は、第1物標情報が所定時間変化しない場合、障害物が停止していると判定し、自動運転車両に初期ルート上に障害物が停止している旨の情報を送信し、回避ルートの作成を要求する。路上駐車等している障害物が存在する場合に回避ルートを要求することにより、運転支援装置における処理を円滑にすることができる。
【0017】
本発明のさらに別の側面によれば、運転支援装置は、初期ルートに対応する第1車線と回避ルートに対応する第2車線とを含み、自動運転車両が障害物の手前で一時停止可能な位置から、回避ルートの先の障害物が存在しない空き空間を含む範囲を、周囲として監視する。この場合、運転支援装置による周囲の監視により、車載センサーから得られる周辺情報よりも広い範囲の周辺情報を得ることができ、自動運転車両の死角を補うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1実施形態に係る情報提供システムを設けた道路について概念的に示す平面図である。
図2】情報提供システムの一構成例について示すブロック図である。
図3】(A)及び(B)は、ルート変更区間での自動運転車両と移動体の第2物標情報との干渉について説明する概念図である。
図4】(A)及び(B)は、通信内容について概要の一例を示すデータ図である。
図5】情報提供システムのうち運転支援装置における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
図6】情報提供システムのうち運転支援装置における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
図7】情報提供システムのうち自動運転車両における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る情報提供システムのうち運転支援装置における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
図9】第2実施形態に係る情報提供システムのうち運転支援装置における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
図10】第2実施形態に係る情報提供システムのうち自動運転車両における一連の動作を説明するためのフローチャートである。
図11】第3実施形態に係る情報提供システムを設けた道路について概念的に示す平面図である。
図12】(A)及び(B)は、第3実施形態の情報提供システムにおけるルート変更区間での自動運転車両と移動体の第2物標情報との干渉について説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔第1実施形態〕
以下、図1等を参照して、本発明に係る第1実施形態の情報提供システムについて、一例を説明する。図1は、本実施形態に係る情報提供システム100を導入した道路RAについて概要を説明するための概念図である。
【0020】
情報提供システム100は、自動運転車両VEが道路RAにおいて追い越し走行をする場合に、潜在的な危険性を有する車両(具体的には、自動運転車両VEと衝突する可能性がある対向車OC等)の存在を監視し、自動運転車両VEの運転を支援するものである。本実施形態では、情報提供システム100により、道路RAを走行する自動運転車両VEに対して、運転支援のための情報提供が道路に沿って設けられた設備側、つまり路側からなされる場合について、一例を説明する。
【0021】
図1では、情報提供システム100による支援の対象となる自動運転車両VEが、片側1車線の直線の道路RAを走行する場合について、一動作例を示している。なお、自動運転車両VEの一例として、予め定められたルートに沿って走行するバスBUを示しているが、情報提供システム100は、バスBUに限らず、普通乗用車や、トラック、あるいはトレーラーや牽引車等、車両サイズの異なる種々の自動運転車両VEに対して必要な情報提供を行うことができる。ここでの一例では、情報提供システム100から情報を受ける対象である自動運転車両VEは、将来位置情報に対応する初期ルートTR1に従って矢印A1に示す方向に向かって直進し、又は将来位置情報に対応する回避ルートTR2に従って障害物OBを迂回しようとするものである。図示の例では、初期ルートTR1は、自動運転車両VEが走行する第1車線RA1上に障害物OBが存在しないことを前提として第1車線RA1を直進するルートとなっている。また、回避ルートTR2は、自動運転車両VEが第1車線RA1上に存在する障害物OBを回避するため、対向車線である第2車線RA2にはみ出して走行するルートとなっている。自動運転車両VEの走行が初期ルートTR1から回避ルートTR2に切り替わり、第2車線RA2にはみ出す領域を含む範囲は、追い越し区間としてのルート変更区間CSであり、移動体MBとの衝突可能性が生じ得る。回避ルートTR2は、自動運転車両VEが障害物OBの側方に沿うルート変更区間CSを通過した後に第1車線RA1に戻ることに対応して、第1車線RA1上の初期ルートTR1に合流する。
【0022】
情報提供システム100は、運転支援装置PVを主体として構成されている。より具体的には、運転支援装置PVは、道路RAの近辺に設置された路側装置であり、自動運転車両VEが走行ルートTRを含む検出範囲SAについて監視を行うとともに、自動運転車両VEと通信して自動運転車両VEに関する情報を自動運転車両VE自身から取得する。また、運転支援装置PVは、自動運転車両VEに関する情報に基づいて、進行可否等の各種判定を行う判定装置として機能する。以上のように、運転支援装置PVを中心として、各部が協働することで、情報提供システム100としての機能が成立している。運転支援装置PVは、電柱や電灯等に設けられており、また、既存物に設置することに限らず、別途独立したものとして設置してもよい。以上のような構成において、運転支援装置PVのみをもって情報提供システム100と捉えることもできる。
【0023】
運転支援装置PVは、自動運転車両VEの初期ルートTR1に対応する第1車線RA1と回避ルートTR2に対応する第2車線RA2とを含む範囲であって、自動運転車両VEが障害物OBの手前で一時停止可能な位置から、回避ルートTR2の先の障害物OBが存在しない空き空間VSを含む範囲を、周囲として監視する。空き空間VSは、第1車線RA1上の障害物OB前方において他の障害物OBxが存在しない領域であり、図1のハッチングで示している。空き空間VSは、回避ルートTR2が第1車線RA1への復帰後の初期ルートTR1に合流する領域に対応する。図1の例示において、自動運転車両VEの走行方向の先に障害物OBが存在する場合、障害物OBの前方が自動運転車両VEの死角BAとなる。死角BAは、空き空間VSと重複する範囲となる。情報提供システム100における運転支援のための検出範囲SAは、この死角BAの範囲を含む。運転支援装置PVによる周囲、すなわち検出範囲SAの監視により、自動運転車両VEに設けられた車載センサーから得られる周辺情報よりも広い範囲の周辺情報を得ることができ、自動運転車両VEの死角BAを補うことができる。なお、空き空間VS、死角BA、検出範囲SA等の位置や大きさは適宜変更することができる。
【0024】
情報提供システム100は、検出範囲SAについての交通状況を監視して障害物OBや移動体MB等の物標情報を取得するとともに、自動運転車両VEからは道路RAを走行するに際しての走行ルートTRを示す情報(後述する将来位置情報)を取得する。情報提供システム100は、これらの情報に基づいて、検出範囲SAにおける移動体MB、具体的には、対向車OCとの衝突を回避するため、ルート変更区間CSにおいて自動運転車両VEと移動体MBとの衝突予測を行う。情報提供システム100は、衝突予測により衝突の有無を判定し、判定結果に関する走行制御情報を自動運転車両VEに対して送信する。これにより、自動運転車両VEが、障害物OBを回避して第2車線RA2にはみ出しても、移動体MBとの衝突を回避することができる。
【0025】
本実施形態では、情報提供システム100は、上記の取得情報に基づいて、検出範囲SAにおいて、自動運転車両VEが第1車線RA1を走行ルートTRに従って走行した場合に、自動運転車両VEがルート変更区間CSにおいて第2車線RA2を走行する移動体MBと衝突するか否かを判定する。走行ルートTRは、将来位置情報に基づく自動運転車両VEの移動軌跡であり、将来位置情報は、自動運転車両VEにおいて、自動運転車両VEの持つ経路情報、現在の自動運転車両VEの速度、及び時間に基づいて作成される。情報提供システム100は、衝突可能性があると判定した場合、自動運転車両VEに検出範囲SAでの監視結果に応じた走行制御情報を送信する。具体的には、情報提供システム100は、初期ルートTR1上の障害物OBが駐停車等で停止していると判定した場合には、自動運転車両VEを停止させるべく、仮想停止線VLの位置情報を自動運転車両VEに対して送信する。一方、情報提供システム100は、障害物OBが停止していないと判定した場合には、仮想停止線VLの位置情報を送信しない。
【0026】
仮想停止線VLは、運転支援装置PVで設定された位置を領域あるいは線分で示すものであり、図中においては、破線で示されているが、実際に路面上に引かれているものではなく、位置データ又は位置情報となっている。仮想停止線VLの位置情報は、運転支援装置PVにデータとして保管されている。仮想停止線VLの位置データは、必要に応じて、路側から自動運転車両VEに対して提供される。以上のように、情報提供システム100では、自動運転車両VEの走行に際して、停止又は一旦停止が必要な場合に、安全に停止させるための統一的な基準としての仮想停止線VLを設けている。
【0027】
情報提供システム100は、仮想停止線VLにおいて自動運転車両VEを停止させた場合、その後において、ルート変更区間CSにおいて、移動体MBとの衝突可能性が解消されるか否かについての監視を続けた情報等から判定を行うことで、解消される時刻に関する情報(出発可能時間)を生成するとともに、生成した情報を、自動運転車両VEに提供する。なお、出発可能時間については、例えば定められた時刻(何時何分何秒から何時何分何秒までの間出発可能)で示したり、時間の長さ(現在を起点として何秒後から何秒後までの間出発可能)で示したりすることが想定される。
【0028】
一方、自動運転車両VEは、例えば、情報提供システム100から仮想停止線VLの情報が送信された場合、仮想停止線VLで停止するように自律走行を行い、仮想停止線VL前の領域を走行中又は仮想停止線VLでの停止後に回避ルートTR2を作成する。また、仮想停止線VLに停止した場合、自動運転車両VEは、情報提供システム100からの出発可能時間の情報を待って、運転を再開する。
【0029】
情報提供システム100において、上記のような情報提供を行うための前提として、例えば、自動運転車両VEは、道路RAを走行するに際して、路側装置である運転支援装置PVに対して、自身に関する情報の一例である将来位置情報を発信する。既述のように、将来位置情報は、第1車線RA1を直進走行する初期ルートTR1に対応する位置情報や、障害物OBを回避するための回避ルートTR2に対応する位置情報等を含むものである。最初の将来位置情報、具体的には初期ルートTR1の発信が自動運転車両VEから運転支援装置PVに対してなされることにより、自動運転車両VEと運転支援装置PVとの間で通信が開始され、また、これを契機として、情報提供システム100は、支援の対象となるべき自動運転車両VEを把握するものとする。最初の将来位置情報の発信後は、自動運転車両VEが仮想停止線VLを通過又はルート変更区間CSに進入するまで、自動運転車両VEと運転支援装置PVとの間での通信が継続的に行われる。
【0030】
図1及び図2に示すように、情報提供システム100において、運転支援装置PVは、上記態様となるべく、例えばセンサー部10と、通信部30と、主制御部50とを備える。つまり、運転支援装置PVは、センサー部10において検出範囲SAについて監視を行い、通信部30を介して自動運転車両VEと通信し、取得した各種情報について、主制御部50において処理を行うとともに、判定部52として各判定を行う。また、判定結果については、通信部30を介して自動運転車両VEに対して送信する。
【0031】
以下、図2を参照して、情報提供システム100において上記のような動作を行うための一構成例について説明する。
【0032】
情報提供システム100のうち、センサー部10は、カメラ部11と、測距部12とで構成され、監視の対象となる所定範囲としての検出範囲SAに存在する移動体MBや障害物OB等を検知する監視部である。図1に示した一例のように、センサー部10は、自動運転車両VEの走行車線である第1車線RA1とその対向車線である第2車線RA2のうち支援対象領域となる検出範囲SAとを監視する。カメラ部(インフラカメラ)11は、検出範囲SAについて監視すべく、撮像を行って画像データを生成する。また、測距部12については、例えばLiDARのほか、ミリ波センサーや、レーダーを採用することが考えられ、測距を行って測距データを生成することで、障害物OBや移動体MBの位置等を取得可能にする。なお、センサー部10は、移動体MB等の物標情報を取得できるものであれば、カメラ部11及び測距部12のいずれか一方を設ける構成でもよい。なお、図1図2では、1つのセンサー部10のみ示しているが、検出範囲SAについて隈なく監視を行うべく、複数のカメラ等を場内に設置する構成にできる。例えば、検出範囲SAのうち、自動運転車両VEから見て入口側及び出口側にセンサー部10を設け、検出範囲SAの両側から監視してもよい。また、自動運転車両VEの進行方向によって検出範囲SAのうち監視すべき範囲が変更される場合には、これに応じて、使用するカメラ等を適宜選択する等も可能である。ここで、センサー部10により取得される検知結果であり、検出範囲SAに存在する障害物OBや移動体MBに関する画像データや測距データ等の各種情報を、物標情報とする。すなわち、物標情報には、検出範囲SAに存在する歩行者や各種車両等の動作状況や、障害物の存在等についての情報が含まれている。本実施形態において、センサー部10は、障害物OBから第1物標情報を取得し、移動体MBから第2物標情報を取得する。
【0033】
通信部30は、自動運転車両VEと無線通信を行うための無線部である。通信部30は、例えば5G、4GLTEに代表される移動体通信回線を利用する通信方式、無線LAN等に代表される中域の無線通信方式、DSRC等の狭域無線通信方式、ビーコン等のスポット通信方式を利用したものであり、所定の通信ゾーンに存在する自動運転車両VEとの間で、相手機器を識別しつつデジタルデータ通信を行う。ここで、通信相手である自動運転車両VEについては、運転支援装置PVに対して、判定を行うためのデータとして、自己の将来位置を示す将来位置情報を送信するものとなっている。より具体的に説明すると、まず、自動運転車両VEは、自動運転を行うための各種制御を行うべく、各種回路機構等で構成される自動運転制御部AOを有しており、特に、自動運転制御部AOにおいて、将来位置情報生成部FGを有している。将来位置情報生成部FGは、自動運転車両VE自身についての将来位置情報を生成する。将来位置情報は、現在位置や現在位置に基づく今後の進路予定の情報等で構成されている。この将来位置情報には、自動運転車両VEの現在位置(現在時刻における位置)や、これに基づき作成される将来位置(到達予測時刻を含む)のほか、これらの各時刻(予定時刻)における速度や方位(方位角)等の情報が含まれている。つまり、将来位置情報には、自動運転車両VEの道路RA上の各位置への到達予測時刻や、各位置の通過所要時間等が含まれており、通信部30は、自動運転車両VEの通信部TTを介して自動運転車両VEから将来位置情報を受け付ける。
【0034】
図1の例で将来位置情報について説明すると、自動運転車両VEが描かれている位置を現在位置FP1として、現在位置FP1から自動運転車両VEの走行方向に順に示される点FP2,FP3,…,FPnは、自動運転車両VEの将来位置を示している。より具体的には、現在位置(現時点)における時刻Tを0(T=0)として、点FP2が現時点からt秒後(T=t)における自動運転車両VEの位置を示している。同様に、点FP3が現時点から2t秒後(T=2t)における自動運転車両VEの位置を示し、点FPnが現時点からnt秒後(T=nt)における自動運転車両VEの位置を示している。図1の点FP1~FPnを実線でつなげたものが、将来位置情報に基づく走行ルートTRとなっている。自動運転車両VEの将来位置情報は、走行状態に応じて適宜変化するものであり、運転支援装置PVに対して適宜更新したものが送信される。
【0035】
図2に戻って、主制御部50は、例えば各種回路機構等で構成され、図示の一例では、センサー制御部51と、判定部52とを有する、あるいはこれらとして機能するものとする。
【0036】
センサー制御部51は、センサー部10を構成する各部の動作を制御するとともに、センサー部10において取得される物標情報を、判定部52に対して出力する。
【0037】
判定部52は、判定実行部52aと、算出部52bとを有する。
【0038】
判定実行部52aは、通信部30で受け付けた自動運転車両VEの将来位置情報や、センサー部10による検知結果としての物標情報等に基づき各種判定及びこれに伴う処理を行う。典型的には、図1に示すように、判定実行部52aは、初期ルートTR1の取得、第1物標情報としての障害物OBの状況の抽出等により、障害物OBの停止状態について判定する。判定の結果、障害物OBが停止していると判定した場合には、仮想停止線VLにおいて停止又は一時停止することを推奨するあるいは指令する信号が、運転支援装置PVから自動運転車両VEに対して送信される。また、判定実行部52aは、回避ルートTR2の取得、第2物標情報としての移動体MBの走行状況の抽出等により、ルート変更区間CSにおける自動運転車両VEと移動体MBとの衝突有無を判定する。
【0039】
算出部52bは、仮想停止線VLの位置情報を提供された自動運転車両VEが、仮想停止線VLから発進可能となる出発可能時間又は出発可能時刻を算出する。出発可能時刻の算出について、典型的には、自動運転車両VEの将来位置情報、具体的には回避ルートTR2、障害物OBの第1物標情報、移動体MBの第2物標情報等により、自動運転車両VEが仮想停止線VLから安全に走行を再開できる時間を算出する態様とすることが考えられる。また、算出部52bは、自動運転車両VEの側で算出される将来位置情報を利用していることで、間接的に、自動運転車両VEの性能(その日の天候や、積載量等を含む)に応じつつ、路側で統一化された基準に沿って、自動運転車両VEが仮想停止線VLの位置からルート変更区間CSを通過するまでの時間にマージンを加味した時間を勘案してもよい。
【0040】
通信部30は、以上のようにして、算出部52bにおいて算出された出発可能時刻の情報を、自動運転車両VEに対して送信する。
【0041】
なお、詳細は後述するが、判定部52は、判定の結果、上述のような、仮想停止線VLの位置情報や出発可能時間の他に、センサー部10で取得した物標情報に基づく障害物OBや移動体MBの状態又は空き空間VS等に応じた走行制御情報(例えば、走行維持情報、出発不可情報等)を自動運転車両VEに提供することができる。ここで、走行維持情報は、自動運転車両VEが走行している状態を維持させる制御情報である。出発不可情報は、自動運転車両VEが停車している状態を維持させる又は仮想停止線VLの前の領域を走行中の自動運転車両VEを仮想停止線VLで停止させる制御情報である。
【0042】
以下、図3(A)及び3(B)を参照しつつ、自動運転車両VEの将来位置情報と、ルート変更区間CSにおける移動体MBの第2物標情報との時間的な干渉について説明する。図3(A)及び3(B)は、ルート変更区間CSにおける自動運転車両VE及び移動体MBの通過タイミングを時系列で示した図である。図3(A)は、ルート変更区間CSにおいて、自動運転車両VEと移動体MBとが時間的に干渉する例を示し、図3(B)は、出発可能時間の設定によって、上記干渉が解消する例を示す。図3(A)等において、符号K1aは、自動運転車両VEが図1に示すルート変更区間CSの第1端CS1に到達する時刻を示し、符号K1bは、自動運転車両VEがルート変更区間CSを走行し、ルート変更区間CSの第2端CS2に到達する時刻を示す。また、符号K2bは、自動運転車両VEから見て対向車線を走行する移動体MBがルート変更区間CSの第2端CS2に到達する時刻を示し、符号K2aは、移動体MBがルート変更区間CSを走行し、ルート変更区間CSの第1端CS1に到達する時刻を示す。図3(A)に示すように、判定実行部52aでは、ルート変更区間CSの通過時において、将来位置情報と第2物標情報とが時間的に干渉する場合、将来、ルート変更区間CSにおいて、自動運転車両VEと移動体MBとは衝突する可能性があると判定する。図3(B)に示すように、自動運転車両VEのルート変更区間CSの走行タイミングを干渉判定時TS1から出発可能時間TS2経過後に出発した後のタイミングとすると、自動運転車両VEと移動体MBとの干渉が解消される。なお、出発可能時間TS2は、自動運転車両VEの加速等の時間TM1や、ルート変更区間CSのクリアランス時間TM2等を加味して設定した例を示している。図示のように、自動運転車両VEを出発可能時間に出発させることにより、自動運転車両VEは移動体MBとの衝突の危険性がない状態で回避ルートTR2に従って走行することができる。
【0043】
図4(A)及び4(B)は、上記のような態様における車両側と路側との間での通信内容について、概要を一例として示すデータ図であり、図4(A)は、車両側から路側に対して送信される情報であり、図4(B)は、路側から車両側に対して送信される情報であり、IDにより特定をしている。つまり、路側については、判定部IDが定められており、車両側については、自動運転車両VEを特定するための車両IDが採用されている。
【0044】
図4(A)に示すように、また、既述のように、車両側からは、各種IDや作成日時に加え、自動運転車両VEの位置情報(現在位置)及び将来位置情報が、路側に対して送信される。なお、図示の一例では、位置情報(現在位置)については、現時点(送信時点)での自動運転車両VEが存在する地点を示す緯度、経度に加え、自動運転車両VEの速度(走行速度)や方位(方位角)の情報が含まれている。これに対して、将来位置情報については、位置情報(現在位置)の場合と同様の情報に加えて、位置情報(現在位置)からのオフセット(距離)についての情報がさらに付加されている。将来位置情報については、現在時刻から一定時間経過ごと(例えば1秒経過ごと)の予測値が複数個(n個)含まれている。つまり、路側の設備は、例えばn秒後までの自動運転車両VEの走行ルートを把握できることになる。
【0045】
図4(B)に示すように、また、既述のように、路側すなわち運転支援装置PV側からは、各種IDや作成日時に加え、仮想停止線VLの情報や、出発可能時間の情報、他の走行制御情報といったものが、車両側に対して送信される。仮想停止線VLに関しては、その位置を線(線分)として示すべく、両端の位置を示す始点と終点の座標(緯度、経度)の情報が提供される。出発可能時間については、文字通り時刻の情報を提供することも考えられるが、例えば出発開始可能となった時点でその旨を伝達する、という態様、つまり出発可能信号を自動運転車両VEに向けて発信するという態様についても、出発可能時間に相当する情報の提供と捉えることもできる。
【0046】
なお、以上のような運転支援装置PVによる自動運転車両VEへの情報の提供については、あくまで自動運転車両VEに対する運転支援のためのものである、と捉えることができる。つまり、路側から提供された情報は、自動運転車両VEに対する強制的なものであるとは限らず、最終的にどのように運転を行うかについての決定は、自動運転車両VE自身に委ねられるものとしてよい。つまり、路側から提供された情報が自動運転車両VEに対して強制的でもよく、又は、自動運転車両VE自身の判断が路側から提供された情報よりも優先されてもよい。
【0047】
運転支援装置PVの大まかな動作例について説明すると、監視結果として移動体MBから第2物標情報を取得し、判定部52は、第1物標情報から障害物OBが所定時間停止しているか否かを判定し、停止していると判定した場合、仮想停止線VLの位置を設定する。判定部52は、自動運転車両VEに走行制御情報として仮想停止線VLの位置情報を送信した後、自動運転車両VEから回避ルートTR2を受信し、ルート変更区間CSにおいて自動運転車両VEが第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定する。判定部52は、干渉すると判定した場合、自動運転車両VEに走行制御情報として出発不可情報を送信する又は将来時刻の出発可能時間を送信する。一方、判定部52は、干渉しないと判定した場合、自動運転車両VEに走行制御情報として現在時刻の出発可能時間を送信する。現在時刻の出発可能時間とは、自動運転車両VEが仮想停止線VLに停止している場合、即時出発可能であることを意味する。なお、現在時刻の出発可能時間は、自動運転車両VEが仮想停止線VLで停止していない場合でも、衝突回避の時間に余裕をもたせることで、そのまま仮想停止線VLを通過することを考慮するものとできる。
【0048】
上述のように、第1物標情報に基づく障害物OBの停止判定がある状況で第2物標情報に基づいて衝突可能性がないという判定に基づいて、自動運転車両VEが速度を維持して走行し続けた場合に、その後、仮想停止線VLの直前で第2物標情報に基づいて衝突可能性があるという判定がなされたとき、自動運転車両VEは急に止まることができない場合も生じる可能性がある。そのため、自動運転車両VEから回避ルートTR2を受信する前に自動運転車両VEに仮想停止線VLの位置情報を提供することにより、自動運転車両VEの急停車を防ぎつつ、将来、自動運転車両VEがルート変更区間CSにおいて移動体MBと衝突することを確実に防ぐことができる。
【0049】
以下、図5図6、及び図7として示すフローチャートを参照して、情報提供システム100における一連の動作について、一例を説明する。図5及び図6は、路側すなわち運転支援装置PVにおける一連の動作を示すフローチャートであり、図7は、車両側すなわち自動運転車両VEにおける一連の動作を示すフローチャートである。
【0050】
図5及び図6を参照して、路側装置である運転支援装置PVにおける一連の動作について説明する。
【0051】
運転支援装置PVは、自動運転車両VEから将来位置情報である初期ルートTR1を受信する(ステップS101)。これにより、運転支援装置PVは、情報提供の対象となる車両の存在を検出する。より具体的には、運転支援装置PVの主制御部50は、ステップS101として、情報提供の対象となるべき自動運転車両VEから、通信開始のためのトリガーとなる最初の将来位置情報である初期ルートTR1を受信したか否かの確認動作を、確認がなされる(ステップS101:Yes)まで継続する。
【0052】
次に、主制御部50は、判定部52(判定実行部52a)として、上記のようにして取得した初期ルートTR1上に障害物OBが存在するか否かを判定する(ステップS102)。
【0053】
ステップS102において、障害物OBが存在すると判定した場合(ステップS102:Yes)、主制御部50は、判定実行部52aとして、障害物OBが停止しているか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103において、判定実行部52aは、障害物OBの第1物標情報が所定時間変化しない場合、障害物OBが停止していると判定する。なお、主制御部50は、自動運転車両VEに初期ルートTR1上に障害物OBが停止している旨の情報を送信してもよい。
【0054】
一方、ステップS102において、障害物OBが存在しないと判定した場合(ステップS102:No)、主制御部50は、判定実行部52aとして、自動運転車両VEに対して、障害物OBの情報がない旨を送信し(ステップS104)、一連の処理を終了する。なお、ステップS104において、主制御部50は、自動運転車両VEに対して、第1車線RA1上を初期ルートTR1に従って走行させるように、走行制御情報として、走行維持情報を送信してもよい。
【0055】
ステップS103において、障害物OBが停止していると判定した場合(ステップS103:Yes)、主制御部50は、判定実行部52aとして、自動運転車両VEに対して、走行制御情報としての仮想停止線VLに関する位置情報、障害物OBの前方の空き空間VSに関する情報、障害物OBの位置情報(第1物標情報)を送信する(ステップS105)。ステップS105において、主制御部50は、自動運転車両VEに対して回避ルートTR2の作成及び送信を要求する。つまり、判定実行部52aは、監視結果として障害物OBから得た第1物標情報と初期ルートTR1上の障害物OB前方の障害物OBが存在しない空き空間VSの情報とを自動運転車両VEに送信し、自動運転車両VEに、第1物標情報及び空き空間VSの情報に基づき回避ルートTR2を作成させる。これにより、センサー部10の監視結果から得られた障害物OBの第1物標情報及び空き空間VSの情報によって自動運転車両VEの死角BAを補い、障害物OBを追い越した先で初期ルートTR1に円滑に復帰できるような適切な回避ルートTR2生成することができる。なお、回避ルートTR2については、運転支援装置PVからの要求を省略し、自動運転車両VEがステップS105における空き空間VSに関する情報や、第1物標情報を受信することによって自動的に作成する構成としてもよい。
【0056】
一方、ステップS103において、障害物OBが停止していないと判定した場合(ステップS103:No)、ステップS104に進む。
【0057】
ステップS105の後、主制御部50は、判定実行部52aとして、初期ルートTR1への復帰不可情報を受信したか否かを判定する(ステップS106)。自動運転車両VEにおいて回避ルートTR2を作成できない場合、自動運転車両VEからルート復帰不可情報を受信し、回避ルートTR2を作成できた場合、ルート復帰不可情報を受信せず、代わりに回避ルートTR2を受信する。ルート復帰不可情報は、例えば空き空間VSがない場合等に受信する。
【0058】
ステップS106において、ルート復帰不可情報を受信した場合(ステップS106:Yes)、ステップS102に戻る。
【0059】
一方、ステップS106において、ルート復帰不可情報を受信していない場合(ステップS106:No)、主制御部50は、判定実行部52aとして、自動運転車両VEから将来位置情報である回避ルートTR2を受信したか否かを判定する(ステップS107)。
【0060】
ステップS107において、回避ルートTR2を受信した場合、主制御部50は、判定実行部52aとして、ルート変更区間CSにおいて、自動運転車両VEと移動体MBの第2物標情報とが時間的に干渉するか否かを判定する(ステップS108)。ステップS108の干渉判定は、結果的に自動運転車両VEと移動体MBとの衝突予測となる。干渉判定の際には、ステップS108では、図3(A)に示すような、ルート変更区間CSでの自動運転車両VE及び移動体MBの通過タイミングを考慮する。
【0061】
ステップS108において、干渉しないと判定した場合(ステップS108:Yes)、主制御部50は、判定実行部52aとして、現在時刻を出発可能時間とする情報を走行制御情報として自動運転車両VEに送信し(ステップS109)、自動運転車両VEが仮想停止線VLを越えた時点で一連の処理を終了する。
【0062】
一方、ステップS108において、干渉すると判定した場合(ステップS108:No)、主制御部50は、判定実行部52aとして、自動運転車両VEにおいて出発可能なタイミングが将来存在するか否かを判定する(ステップS110)。
【0063】
ステップS110において、出発可能なタイミングが存在する場合(ステップS110:Yes)、主制御部50は、判定実行部52aとして、算出部52bにおける出発可能時間の算出結果、あるいはこれに対応する出発可能信号を、自動運転車両VEに対して送信する(ステップS111)。ここで、主制御部50は、将来時刻を出発可能時間とする情報を走行制御情報として自動運転車両VEに提供する。その後、出発可能時間が到来し、自動運転車両VEが仮想停止線VLを越えた時点で一連の処理を終了する。ステップS111では、図3(B)に示すような、ルート変更区間CSでの自動運転車両VE及び移動体MBの通過タイミングを考慮する。
【0064】
ステップS110において、出発可能なタイミングが存在しない場合(ステップS110:No)、主制御部50は、判定実行部52aとして、自動運転車両VEを停止させた状態にする出発不可情報を走行制御情報として自動運転車両VEに送信し(ステップS112)、ステップS108に戻る。出発可能なタイミングが存在しない場合として、自動運転車両VEと第2物標情報とか干渉しつづけ、所定時間以上、出発可能時間が算出されない場合や、空き空間VSに他の障害物OBxが新たに現れた場合等が想定される。
【0065】
ステップS112において、自動運転車両VEが仮想停止線VLで停止している場合はそのまま停止する。また、自動運転車両VEが仮想停止線VLの前の領域を走行している場合には、仮想停止線VLで停止する。
【0066】
なお、ルート変更区間CSにおいて自動運転車両VEが第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定(ステップS108)する際に、空き空間VSに他の障害物OBxが存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、自動運転車両VEに出発不可情報を送信してもよい。このように、ルート変更区間CSにおける移動体MBとの衝突予測とともに、初期ルートTR1に復帰する際の空き空間VSの状態を考慮することにより、ルート変更に伴う衝突リスクをさらに回避することができる。
【0067】
以上において、主制御部50は、自動運転車両VEから新たな将来位置情報が送信される場合、将来位置情報を更新し、更新された将来位置情報に基づき、各種処理を行う。
【0068】
図7を参照して、運転支援装置PVから情報提供を受ける際の自動運転車両VEにおける一連の動作について説明する。なお、自動運転車両VEは、運転支援装置PVから情報提供を受ける間において、自己の将来位置情報の送信を運転支援装置PVに対して、継続的に行っている。
【0069】
自動運転車両VEは、運転支援装置PVに対して、最初の将来位置情報である初期ルートTR1を送信する(ステップS201)。
【0070】
次に、自動運転車両VEは、仮想停止線VLの位置情報、空き空間VSに関する情報、障害物OBの位置情報(第1物標情報)を取得したか否かを確認する(ステップS202)。すなわち、ステップS201における送信を契機として、運転支援装置PVにおいて障害物OBに関する判定処理(図5のステップS102,S103)がなされ、運転支援装置PVから上述の各種情報が送信される。
【0071】
ステップS202において、上述の各種情報を取得した場合(ステップS202:Yes)、自動運転車両VEは、回避ルートTR2が作成可能か否かを判定する(ステップS203)。以降のステップにおいて、自動運転車両VEは、出発可能時間が到来する前にステップS202で得た仮想停止線VLに到達する場合には、仮想停止線VLで停止する。なお、自動運転車両VEは、運転支援装置PVの検出範囲SAの入口から仮想停止線VLに到達するまでの領域を減速走行してもよい。この場合、自動運転車両VEは、運転支援装置PVに対して、減速等に伴う更新された回避ルートTR2を送信してもよい。
【0072】
一方、ステップS202において、上述の各種情報を取得しない場合(ステップS202:No)、自動運転車両VEは、障害物OBの情報がない旨の情報を受信し(ステップS204)、初期ルートTR1の走行を維持し(ステップS205)、運転支援装置PVからの情報提供を受けるための動作処理を終了する。ステップS204において、自動運転車両VEは、走行制御情報として走行維持情報を運転支援装置PVから取得する構成としてもよい。
【0073】
ステップS203において、回避ルートTR2が作成可能である場合(ステップS203:Yes)、自動運転車両VEは、運転支援装置PVに対して、将来位置情報である回避ルートTR2を送信する(ステップS206)。回避ルートTR2は、自動運転車両VEが仮想停止線VLで停車した後でも、停車する前でも作成することができる。
【0074】
ステップS206の後、自動運転車両VEは、出発可能時間を取得したか否かを確認する(ステップS207)。ステップS206における回避ルートTR2の送信によって、運転支援装置PVにおいて衝突予測の処理(図6のステップS108)がなされ、出発可能なタイミングが存在する場合、現在時刻又は将来時刻の出発可能時間に関する情報が送信される。
【0075】
ステップS207において、出発可能時間を取得した場合(ステップS207:Yes)、自動運転車両VEは、出発可能時間が到来した後(ステップS208)、仮想停止線VLで停止している場合には停止位置から出発し(ステップS209)、一連の処理を終了する。その後、自動運転車両VEは回避ルートTR2に従って走行した後、初期ルートTR1に復帰する。なお、自動運転車両VEが仮想停止線VLに到達しておらず、走行した状態である場合、そのまま仮想停止線VLを通過し、回避ルートTR2にルートを変更する。
【0076】
一方、ステップS207において、出発可能時間を取得しない場合(ステップS207:No)、自動運転車両VEは、出発可能なタイミングが存在しないとして出発不可情報を取得しており、仮想停止線VLで停止し、出発可能時間を取得するまでステップS207を繰り返す。
【0077】
なお、ステップS203において、回避ルートTR2が作成可能でない場合(ステップS203:No)、自動運転車両VEは、ルート復帰不可情報を運転支援装置PVに送信し(ステップS210)、ステップS202に戻る。回避ルートTR2が作成可能でない場合とは、例えば、障害物OBの前方に空き空間VSが存在しない場合を想定している。ステップS202からステップS210のループが続く、又はステップS210に至った場合、自動運転車両VEは、自動運転を解除し、自動運転車両VEの乗務員による手動運転又は遠隔操作に切り替えることができる。
【0078】
なお、上記動作の態様は、一例であり、種々の変形態様とすることが可能である。例えば、上記態様では、自動運転車両VEからの将来位置情報の送信を契機として、運転支援装置PVにおいて各種判定処理を行うものとしているが、このような態様に限らず、既述のように、例えば、検出範囲SAにおける交通状況の解析については常時なされており、自動運転車両VEから種々のデータを取得するとともに、迅速に判定結果を出せるような構成としてもよい。
【0079】
また、上記では、仮想停止線VLの情報を送信しない場合、進行可能である旨の情報を送信する態様として説明しているが、例えば、仮想停止線VLの情報を送信しない場合は、自動運転車両VEに対しては特に何も送信せず、送信しないことをもって走行継続可能と判定させる態様としてもよい。なお、この際、所定間隔で送信される将来位置情報の受け渡しについての確認処理を行う態様としておくことで、進行可能な状態である旨の信号に代わるものとして取り扱ってもよい。
【0080】
以上で説明した実施形態の情報提供システム100では、初期ルートTR1上の障害物OBを迂回する場合に、運転支援装置PVの判定部52が回避ルートTR2を含むルート変更区間CSを走行する移動体MBとの衝突予測を行い、周囲の監視結果に応じた走行制御情報を送信することにより、自動運転車両VEの死角BAを補ってルート変更区間CSを走行する移動体MBとの衝突を防ぐことができる。
【0081】
〔第2実施形態〕
以下、図8図9、及び図10を参照して、第2実施形態に係る情報提供システムについて一例を説明する。図8及び図9は、運転支援装置PVにおける一連の動作を示すフローチャートであり、図10は、自動運転車両VEにおける一連の動作を示すフローチャートである。第2実施形態において、第1実施形態と同様の事項については説明を省略する。
【0082】
本実施形態の情報提供システム100を構成する運転支援装置PVにおいて、判定部52は、自動運転車両VEから回避ルートTR2を受信した後、ルート変更区間CSにおいて自動運転車両が第2物標情報と時間的に干渉するか否かを判定する。干渉すると判定した場合、判定部52は、仮想停止線VLの位置を設定し、自動運転車両に走行制御情報として仮想停止線VLの位置情報を送信する。
【0083】
具体的には、図8に示すように、運転支援装置PVの動作例のステップS103において、障害物OBが停止している場合(ステップS103:Yes)、主制御部50は、判定実行部52aとして、自動運転車両VEに対して、空き空間VSに関する情報、及び障害物OBの位置情報を送信する(ステップS305)。つまり、第2実施形態の場合、ステップS103の直後には、仮想停止線VLの位置情報は送信されない。仮想停止線VLの位置情報は、図9に示すステップS108において、干渉すると判定された後に自動運転車両VEに送信される(ステップS313)。
【0084】
図10に示すように、自動運転車両VEの動作例において、運転支援装置PVからの各種情報の受信の有無の判定の際に、空き空間VSに関する情報、及び障害物OBの位置情報の受信の有無を判定する(ステップS402)。第2実施形態では、自動運転車両VEは、自動運転車両VEでの回避ルートTR2の送信(図10のステップS206)、及び運転支援装置PVでの衝突判定(図9のステップS108)の後であって、出発可能時間の受信判定(ステップS207)の前又は後に仮想停止線VLの位置情報を受信する。
【0085】
〔第3実施形態〕
以下、図11を参照して、第3実施形態に係る情報提供システムについて一例を説明する。第3実施形態において、第1実施形態等と同様の事項については説明を省略する。
【0086】
図11に示すように、本実施形態の情報提供システム100では、支援の対象となる自動運転車両VEが、片側2車線の直線の道路RAを走行する場合について、一動作例を示している。図示の例では、初期ルートTR1は、自動運転車両VEが走行する第1車線RA1上に障害物OBが存在しないことを前提として第1車線RA1を直進するルートとなっている。また、回避ルートTR2は、自動運転車両VEが第1車線RA1上に存在する障害物OBを回避するため、追い越し車線である第2車線RA2にはみ出して走行するルートとなっている。なお、本実施形態での自動運転車両VEが走行する車線に対する対向車線は、第3車線RA3及び第4車線RA4に相当する。
【0087】
本実施形態では、ルート変更区間CSでの衝突予測の際に、自動運転車両VEに対して第2車線RA2を走行する後続車両BCを移動体MBとしている。後続車両BCが第2車線RA2を走行し、自動運転車両VEを追い越そうとする場合、衝突の可能性が生じ得る。なお、図示を省略するが、自動運転車両VEの前方に第2車線RA2上を走行する車両がある場合には、前方車両についても移動体MBとして衝突予測の際に考慮する。
【0088】
本実施形態の情報提供システム100において、運転支援装置PVや自動運転車両VEの動作例は、第1実施形態と同様ものを適用することができる。
【0089】
以下、図12(A)及び12(B)を参照しつつ、自動運転車両VEの将来位置情報と、ルート変更区間CSにおける移動体MBの第2物標情報との時間的な干渉について説明する。図12(A)及び12(B)は、ルート変更区間CSにおける自動運転車両VE及び移動体MBの通過タイミングを時系列で示した図である。図12(A)は、ルート変更区間CSにおいて、自動運転車両VEと移動体MBとが時間的に干渉する例を示し、図12(B)は、出発可能時間の設定によって、上記干渉が解消する例を示す。図12(A)等において、符号K1aは、自動運転車両VEが図11に示すルート変更区間CSの第1端CS1に到達する時刻を示し、符号K1bは、自動運転車両VEがルート変更区間CSを走行し、ルート変更区間CSの第2端CS2に到達する時刻を示す。また、符号K2aは、自動運転車両VEから見て追い越し車線を走行する移動体MBがルート変更区間CSの第1端CS1に到達する時刻を示し、符号K2bは、移動体MBがルート変更区間CSを走行し、ルート変更区間CSの第2端CS2に到達する時刻を示す。図12(A)に示すように、判定実行部52aでは、ルート変更区間CSの通過時において、将来位置情報と第2物標情報とが時間的に干渉する場合、将来、ルート変更区間CSにおいて、自動運転車両VEと移動体MBとは衝突する可能性があると判定する。図12(B)に示すように、自動運転車両VEのルート変更区間CSの走行タイミングを干渉判定時TS1から出発可能時間TS2経過後に出発した後のタイミングとすると、自動運転車両VEと移動体MBとの干渉が解消される。なお、出発可能時間TS2は、自動運転車両VEの加速等の時間TM1や、ルート変更区間CSのクリアランス時間TM2等を加味して設定した例を示している。図示のように、自動運転車両VEを出発可能時間に出発させることにより、自動運転車両VEは移動体MBとの衝突の危険性がない状態で回避ルートTR2に従って走行することができる。
【0090】
〔その他〕
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
【0091】
上記実施形態において、道路RAの形状等については、一例であり、これに限らず、種々の形状や構造となっている場合において適用可能である。
【0092】
上記実施形態において、走行ルートTRの基準点を自動運転車両VEの先頭の中央としたが、例えば、自動運転車両VEの車体の中心や後端の中央等のように、適宜変更することができる。
【0093】
上記実施形態において、検出範囲SAにおける交通状況を把握するための画像解析処理等について、自動運転車両VEから最初の将来位置情報の通知を受けたことを契機として開始する態様としたが、交通状況の把握処理を予め行っておき、自動運転車両VEからの通知を参照して、最終結果としての各種判定結果を出力するようにしてもよい。
【0094】
上記実施形態において、障害物OBとして車両が駐停車している例を挙げたが、道路RAの障害物OBを回避するものであれば、工事や事故処理等の場合にも障害物とみなして本システムを適用することができる。
【0095】
また、上記では、情報提供システム100を構成する運転支援装置PV等を、現場付近すなわち道路RAの付近に設置するものとしているが、これに限らず、例えば各種情報処理やデータ管理を担う箇所等については、遠隔した場所に管理センター(管理サーバ)等として設けたり、あるいは、クラウド上において、各種処理やデータ保管を行ったりすることも考えられる。例えば運転支援装置PVに保管するものとしている仮想停止線VLの位置データ(位置情報)等を、遠隔地にある管理センター(管理サーバ)やクラウド上において保管等をする態様とすることができる。
【符号の説明】
【0096】
10…センサー部、 11…カメラ部、 12…測距部、 30…通信部、 50…主制御部、 51…センサー制御部、 52…判定部、 52a…判定実行部、 52b…算出部、 100…情報提供システム、 AO…自動運転制御部、 BA…死角、 BC…後続車両、 BU…バス、 CS…ルート変更区間、 FG…将来位置情報生成部、 MB…移動体、 OB…障害物、 OC…対向車、 PA…道路、 PV…運転支援装置、 RA…道路、 RA1…第1車線、 RA2…第2車線、 RA3…第3車線、 RA4…第4車線、 SA…検出範囲、 TR…走行ルート、 TR1…初期ルート、 TR2…回避ルート、 TT…通信部、 VE…自動運転車両、 VL…仮想停止線、 VS…空き空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12