(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050785
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/87 20140101AFI20230404BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230404BHJP
A63F 13/795 20140101ALI20230404BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20230404BHJP
H04L 67/131 20220101ALI20230404BHJP
【FI】
A63F13/87
A63F13/55
A63F13/795
A63F13/52
H04L67/131
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021161067
(22)【出願日】2021-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】沖 幸太朗
(72)【発明者】
【氏名】國部 勇太
(72)【発明者】
【氏名】多胡 順司
(57)【要約】
【課題】プレイヤ同士で気軽に交流することのできるプログラム、情報処理装置、方法、及びシステムを提供する。
【解決手段】ゲームシステム1は、複数の情報処理装置10を有する、ゲームのシステムであって、少なくとも1つの情報処理装置10は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、第1のゲーム媒体に第1のコミュニケーションアクションを実行させ、第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に第2のコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御部40を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置上で実行されるゲームのためのプログラムであって、
前記情報処理装置を、
プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御手段として機能させ、
前記コミュニケーションアクション制御手段は、
第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、
前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記コミュニケーションアクション制御手段は、
前記第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1ゲーム状況カテゴリを特定する第1状況判定手段と、
前記第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた第1のコミュニケーションアクションを決定する第1アクション決定手段と、
前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させる第1アクション実行手段と、
前記第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第2のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第2ゲーム状況カテゴリを特定する第2状況判定手段と、
前記第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられたコミュニケーションアクションを、前記第2のコミュニケーションアクションとして決定する第2アクション決定手段と、
前記第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる第2アクション実行手段と、
を有する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1状況判定手段は、
前記第1ゲーム状況カテゴリが複数特定される場合に、前記第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた優先度を比較し、最も優先度が高い前記第1ゲーム状況カテゴリを決定する優先度比較決定手段を有し、
前記第1アクション決定手段は、前記最も優先度が高い前記第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた前記第1のコミュニケーションアクションを決定し、
前記第2状況判定手段は、
前記第2ゲーム状況カテゴリが複数特定される場合に、前記第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた優先度を比較し、最も優先度が高い前記第2ゲーム状況カテゴリを決定する優先度比較決定手段を有し、
前記第2アクション決定手段は、前記最も優先度が高い前記第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた前記第2のコミュニケーションアクションを決定する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コミュニケーションアクション制御手段は、
前記第1アクション決定手段により決定された前記第1のコミュニケーションアクションに対応する前記第2のコミュニケーションアクションを要求する応答リクエストを生成する応答リクエスト生成手段を有し、
前記第2アクション決定手段は、前記応答リクエストに基づいて前記第1のコミュニケーションアクションに対応する前記第2のコミュニケーションアクションを決定し、
前記第2アクション実行手段は、前記第2のゲーム媒体に、前記応答リクエストに基づいて決定された前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、
請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置を、
前記ゲームのゲームフィールドにおける所定エリア内の前記ゲーム媒体同士をマッチングするマッチング制御手段としてさらに機能させ、
前記第1のコミュニケーションアクションは、前記第1のゲーム媒体とマッチングされた、前記第1のゲーム媒体から所定範囲内の前記ゲーム媒体に対して実行されるものであり、
前記コミュニケーションアクション制御手段は、前記第1のゲーム媒体が前記第1のコミュニケーションアクションを実行したときに、前記ゲームのゲームフィールド内において、前記第2のゲーム媒体が前記第1のゲーム媒体から所定距離内に位置する場合に、前記第1のコミュニケーションアクションが前記第2のゲーム媒体に対するものであると判定する、
請求項1~4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コミュニケーションアクション制御手段は、前記第1のプレイヤによる前記アクション発動入力又は前記第1のコミュニケーションアクションの実行から所定時間以内に前記第2のプレイヤによる前記アクション発動入力があった場合に、前記第1のコミュニケーションアクションが前記第2のゲーム媒体に対するものであると判定する、
請求項1~5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第1のコミュニケーションアクションは、前記第2のコミュニケーションアクションに応答するものである、
請求項1~6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第1のコミュニケーションアクション、又は、前記第2のコミュニケーションアクションは、発声、身体的動作、又はこれらの組み合わせを含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記ゲーム媒体は、当該ゲーム媒体がアクションを実行中に前記アクションとは異なる種類の前記コミュニケーションアクションを実行可能である、
請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記情報処理装置に、
前記第1のコミュニケーションアクションが実行された後の所定時間内の前記第2のプレイヤの入力に基づいて、前記第1のゲーム媒体の前記第1のコミュニケーションアクションをゲーム画面に強調表示させる表示制御手段として更に機能させる、
請求項1~9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
ゲームを実行する情報処理装置であって、
プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御手段を備え、
前記コミュニケーションアクション制御手段は、
第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、
前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、
情報処理装置。
【請求項12】
ゲームの方法であって、
プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御ステップを備え、
前記コミュニケーションアクション制御ステップは、
第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、
前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、
方法。
【請求項13】
複数の情報処理装置を有する、ゲームのシステムであって、
少なくとも1つの前記情報処理装置は、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御手段を備え、
前記コミュニケーションアクション制御手段は、
第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、
前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム等に関するものであり、特にマルチプレイゲームのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のゲーム装置の間でデータ通信を実現し、複数のプレイヤが同一のゲーム空間で同時にゲームを楽しむことができるマルチプレイゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マルチプレイゲームでは、他のプレイヤとコミュニケーションをとる手段としてテキスト情報、ジェスチャー、スタンプなどが知られている。これらの手段でコミュニケーションをとる場合には、プレイヤ自身がゲーム状況を判断する必要がある上、プレイヤ自身が予め定められた複数のテキスト情報、ジェスチャー、スタンプの中からこれらのいずれかを選択する必要があるため、プレイヤにとって気軽に交流することができるものではなかった。例えば、ゲーム初心者やコミュニケーションが億劫と感じるプレイヤによっては気軽にコミュニケーションを取るために改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、プレイヤ同士で気軽に交流することのできるプログラム、情報処理装置、方法、及びシステムを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様としてのプログラムは、情報処理装置上で実行されるゲームのためのプログラムであって、前記情報処理装置を、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御手段として機能させ、前記コミュニケーションアクション制御手段は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様としての情報処理装置は、ゲームを実行する情報処理装置であって、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御手段を備え、前記コミュニケーションアクション制御手段は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様としての方法は、ゲームの方法であって、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御ステップを備え、前記コミュニケーションアクション制御ステップは、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様としてのシステムは、複数の情報処理装置を有する、ゲームのシステムであって、少なくとも1つの前記情報処理装置は、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、前記プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御手段を備え、前記コミュニケーションアクション制御手段は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、前記第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、前記第1のゲーム媒体に前記第1のコミュニケーションアクションを実行させ、前記第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、前記第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に前記第2のコミュニケーションアクションを実行させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プレイヤ同士で気軽に交流することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図の一例である。
【
図4】ゲーム制御部の機能ブロック図の一例である。
【
図5】コミュニケーションアクション制御部の機能ブロック図の一例である。
【
図6】ゲーム状況カテゴリとコミュニケーションアクションの対応テーブルの一例である。
【
図7】プレイヤによるアクション選択を示すゲーム画面の一例である。
【
図8】第1のコミュニケーションアクションの実行を示すゲーム画面の一例である。
【
図9】第2のコミュニケーションアクションの実行を示すゲーム画面の一例である。
【
図10】表示制御部による強調表示されたゲーム画面の一例である。
【
図11】本発明の一実施形態に係るゲームシステムの動作フローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照して、本発明の実施形態に係るゲームシステムについて説明する。本明細書においては、説明の便宜上、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成についての重複説明を省略する場合がある。
【0013】
本ゲームシステムは、ネットワークを介して複数の情報処理装置が接続されるシステムによって実現することができるが、一台の情報処理装置によっても実現することができる。まず、ネットワークに接続されたシステムで実現する実施形態を説明し、次に、一台の情報処理装置について説明する。
【0014】
[システムにより実現される実施形態]
[概略構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数の情報処理装置10を備える。情報処理装置10は、サーバ及び各プレイヤが使用する端末装置を含む。すなわち、情報処理装置10がサーバの場合は、サーバ10Aと称し、情報処理装置10が端末装置の場合は、端末装置10Bとも称すると、情報処理装置10の一態様がサーバ10Aであり、他の態様が端末装置10Bである。サーバ10Aと端末装置10Bは、情報処理装置10のハードウェア構成を備えることができ、インターネットなどのネットワーク60と互いに通信可能に接続されている。なお、本実施形態のゲームシステム1は、サーバ-クライアントシステムを想定して説明するが、PtoPのようなサーバ10Aを備えないシステムで構成することもできる。
【0015】
サーバ10Aは、端末装置10Bにおいて再現可能なゲームを提供する1又は複数のコンピュータから構成することができる。端末装置10Bは、本実施形態ではコンシューマ向けのゲーム機器である。但し、情報処理装置10のハードウェア構成を備えるものであれば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、デスクトップ型コンピュータなどのコンピュータとすることができる。
【0016】
サーバ10Aは、オンラインゲームの進行を制御するための制御用プログラムなどの様々なプログラム及びゲームにおいて用いられる各種データを記憶する。サーバ10Aは、端末装置10Bと定期的又は必要に応じてデータの送受信を行い、ゲームを進行する。
【0017】
端末装置10Bには、1つの例では、端末装置10Bにおいて実行可能なゲームアプリケーションプログラムが予め記憶されており、各端末装置10Bは、ゲームに関する操作を受け付け、当該操作に関する情報をサーバ10Aに送信する。サーバ10Aは、ゲームを実行し、その実行結果及び端末装置10Bで表示するために必要な情報を端末装置10Bに送信し、端末装置10Bの出力装置にゲームに関する情報を画面に表示させる。なお、本実施形態の端末装置10Bは、コンシューマ向けのゲーム機器であるが、端末装置10Bがスマートフォンである場合は、ゲームアプリケーションプログラムはサーバ10Aからダウンロードすることにより取得することができる。
【0018】
[詳細構成]
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、プロセッサ11、入力装置12、出力装置13、記憶装置14及び通信装置15を備える。各構成11~15はバス16によって接続される。なお、バス16と各構成11~15との間には必要に応じてインターフェースが介在していても良い。
【0019】
プロセッサ11は、情報処理装置10全体の動作を制御するものであり、例えばCPU、MPU等の電子回路である。プロセッサ11は、記憶装置14に格納されているプログラム、データを読み込んで実行することにより、様々な処理を実行する。1つの例では、プロセッサ11は、複数のプロセッサから構成される。
【0020】
入力装置12は、情報処理装置10に対するユーザ(プレイヤ)からの入力を受け付けるユーザインタフェースであり、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、マイク、又は物理ボタンを有するゲームコントローラである。情報処理装置10はタッチパネルを備える場合は、このタッチパネルを例えばタッチスクリーンとすることができ、入力装置12としても出力装置13としても機能する。入力装置12と出力装置13は、別の位置に配置される別個の形態であっても良い。
【0021】
出力装置13は、プロセッサ11の制御に従って、アプリケーション画面などを情報処理装置10のユーザ、すなわちプレイヤに提示する。出力装置13としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどの表示装置、音を発するスピーカ等の音響装置を含むことができる。
【0022】
記憶装置14は、メインメモリ、バッファメモリ及びストレージを含み、揮発性メモリであるRAM及び不揮発性メモリであるeMMC、UFS、SSDのようなフラッシュメモリを用いた記憶装置及び磁気記憶装置等の一般的なスマートフォン又はコンピュータが備える記憶装置である。記憶装置14は外部メモリを含むことができる。記憶装置14は、例えば、ゲームアプリケーションを記憶する。ゲームアプリケーションは、ゲームを実行するためのゲームプログラム及び当該ゲームプログラム実行時に参照する各種データを含む。ゲームプログラムは、情報処理装置10に対するユーザの操作に応じて起動され、情報処理装置10に予め実装されるオペレーティングシステム(OS)上で実行される。
【0023】
1つの例では、記憶装置14は、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。主記憶装置は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、プロセッサ11が情報を処理する際の記憶領域及び作業領域として用いられる。補助記憶装置は、様々なプログラム及び各プログラムの実行に際してプログラムが使用するデータを格納する。補助記憶装置は、例えばSSD、ハードディスク装置であるが、情報を格納できるものであればいかなる不揮発性ストレージ又は不揮発性メモリであっても良く、着脱可能なものであっても良い。補助記憶装置は、例えばオペレーティングシステム(OS)、ミドルウェア、アプリケーションプログラム、これらのプログラムの実行に伴って参照され得る各種データなどを格納する。
【0024】
通信装置15は、ネットワーク60を介してサーバなどの他のコンピュータとの間でデータの授受を行う。例えば通信装置15は、移動体通信、無線LANなどの無線通信を行い、ネットワーク60へ接続する。1つの例では、情報処理装置10は、通信装置15によって、プログラムをサーバからダウンロードして、記憶装置14に格納する。但し、通信装置15は、イーサネット(登録商標)ケーブル等を用いた有線通信を行っても良い。他のコンピュータとの間でデータの送受信を行わない場合、情報処理装置10は通信装置15を備えなくても良い。
【0025】
図3は、情報処理装置10の機能ブロック図の一例である。情報処理装置10は、入力部21、出力部22、記憶部23、通信部24、及びゲーム制御部25を備える。本実施形態においては、プロセッサ11がプログラムを実行することによりこれらの機能が実現される。例えば実行されるプログラムは、記憶装置14に記憶されている又は通信装置15を介して受信したゲームプログラムである。このように、各種機能がプログラム読み込みにより実現されるため、1つのパート(機能)の一部又は全部を他のパートが有していても良い。各種機能は、プログラムの実行により各手段として実現される。各機能の一部又は全部を実現するための電子回路等を構成することによりハードウェアによってこれらの機能を実現しても良い。
【0026】
入力部21は、入力装置12を用いて構成され、情報処理装置10に対するユーザからの入力を受け付ける。出力部22は、出力装置13を用いて構成され、情報処理装置10に対するユーザに提示するためにゲームに関する情報を提示する。記憶部23は、記憶装置14を用いて構成され、各種のゲームに関する情報及びプログラムを記憶する。通信部24は、通信装置15を用いて構成され、他の情報処理装置10との情報を送受信するインターフェースとして機能する。通信部24は、入力部21が受け付けたユーザからの入力情報をネットワーク60を介して他の情報処理装置10に送信する。また、通信部24は、他の情報処置装置10からの情報を受信し、当該情報を各部に伝達する。
【0027】
ゲーム制御部25は、本実施形態のゲームを実行するにあたっての基本制御を行う。ゲーム制御部25は、プロセッサ11を含み構成され、ゲームを実行し、ゲームに関する画面を出力装置13に表示させる。ゲーム制御部25によるゲームの実行には、当該実行に必要な情報を記憶装置14から取得すること、入力装置12、通信装置15及び/又はネットワーク60を介してプレイヤの操作情報を取得すること、当該必要な情報に基づいてゲームの情報処理をすること、当該情報処理に基づいて、出力装置13に表示させる画面の表示に必要な情報を生成及び/又は取得することを含むことができる。
【0028】
ゲーム制御部25は、その全部の機能をサーバ10Aが備えていても良いし、ゲーム制御部25の一部をサーバ10Aが備え、他の部分を端末装置10Bが備えていても良い。また、ゲーム制御部25の全部の機能をサーバ10Aが備えず各端末装置10Bが備えていても良いし、全体としてゲーム制御部25の機能を備えるように、ゲーム制御部25の一部を各端末装置10Bが分散させて備えても良い。本実施形態では、サーバ10Aがゲーム制御部25を備え、各端末装置10Bはゲーム制御部25を備えていないものとする。
【0029】
本実施形態のゲームは、複数の情報処理装置10の間でデータ通信を行い、複数のプレイヤが同一のゲームフィールドで同時にゲームを楽しむことのできるマルチプレイゲームである。このマルチプレイゲームでは、1つの例では、ゲームフィールド内で複数のプレイヤの各々により操作される各ゲーム媒体(プレイヤキャラクタ)が、敵を倒すなどの共同プレイを行う。別の例では、プレイヤが、ゲームの進行中に、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体同士がコミュニケーションアクションを行うことにより当該プレイヤ同士のコミュニケーションを実現する。
【0030】
ゲーム制御部25は、ゲームの進行のための仮想空間としてゲームフィールドを設定し、その一部を各端末装置10Bの出力装置13においてゲーム画面として表示する。ゲームフィールド内には、プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタが配置される。プレイヤキャラクタは、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体であり、プレイヤの入力装置12を介した入力に基づいてゲームフィールド内で行動するオブジェクトである。敵キャラクタは、プレイヤの入力に依らずにゲームフィールド内を行動するゲーム媒体(ノンプレイヤオブジェクト)である。1つの例では、各プレイヤキャラクタは、ゲームフィールド内で、他のプレイヤキャラクタと協力して敵キャラクタとのバトルを行う。
【0031】
図4は、ゲーム制御部25の機能ブロック図の一例である。ゲーム制御部25は、プレイヤキャラクタ制御部31、敵キャラクタ制御部32、攻撃判定部33、マッチング制御部34、コミュニケーションアクション制御部40、表示制御部50を備える。
【0032】
プレイヤキャラクタ制御部31は、入力装置12を介したプレイヤによる入力に基づいて、プレイヤキャラクタを制御する。プレイヤキャラクタは、移動、旋回、攻撃、回避、防御、食事等のアクションを実行する。なお、ここでのプレイヤによる入力は、後述するアクション発動入力とは異なる。
【0033】
敵キャラクタ制御部32は、プレイヤの入力に依らずに所定の行動パターンに基づいて敵キャラクタを制御する。所定の行動パターンは、例えば、移動、旋回、攻撃、移動、移動、攻撃という行動パターンが予め決定され、この順に敵キャラクタの行動が実行される。行動パターンは複数予め設定しておき、敵キャラクタ制御部32がゲーム状態に基づいていずれかを選択するようにしても良い。
【0034】
攻撃判定部33は、プレイヤキャラクタによる敵キャラクタに対する攻撃が成功したか否か、及び、敵キャラクタによるプレイヤキャラクタに対する攻撃が成功したか否かを判定する。攻撃が成功したか否かの判定は、キャラクタ同士の衝突判定によって実行することができる。例えば、敵キャラクタの攻撃が成功したか否かは、プレイヤキャラクタの配置及び敵キャラクタの配置等の情報に基づいて、敵キャラクタが攻撃に用いた腕の部分がプレイヤキャラクタに衝突したか否かの衝突判定によって行うことができる。プレイヤキャラクタの攻撃が成功したか否かは、プレイヤキャラクタの配置及び敵キャラクタの配置等に基づいて、プレイヤキャラクタの武器が敵キャラクタに衝突したか否かの衝突判定によって行うことができる。
【0035】
マッチング制御部34は、ゲーム媒体(プレイヤキャラクタ)同士をマッチングする。ゲームフィールドは、ゲームの仮想空間であり、複数のエリアに分割されている。マッチング制御部34は、ゲームフィールドにおける所定エリア内のプレイヤキャラクタ同士をマッチングする。例えば、マッチング制御部34は、ゲームフィールドにおける各プレイヤキャラクタの位置情報を取得しており、プレイヤキャラクタが、あるエリアからその隣接するエリア(以下、「隣接エリア」とも称する。)に移動すると、当該プレイヤキャラクタは、隣接エリア内のプレイヤキャラクタとマッチングされ、当該あるエリアでのマッチングは解消する。プレイヤは、プレイヤキャラクタ制御部31によるプレイヤキャラクタの制御を通じて、マッチングされた他のプレイヤと共同プレイすることができる。共同プレイとは、例えば、共通の敵キャラクタとの闘いや食事などである。
【0036】
コミュニケーションアクション制御部40は、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体(プレイヤキャラクタ)に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させる。
【0037】
コミュニケーションアクションは、プレイヤが自身のゲーム媒体(プレイヤキャラクタ)を介して他のプレイヤとコミュニケーションを取るためのアクションであり、発声、身体的動作、又はこれらの組み合わせを含む。発声は、例えば、挨拶、掛け声を含むことができる。身体的動作は、例えば、挨拶又は掛け声に伴う動作、感情表現に係る所謂エモートなどの動作、ジェスチャー、素振り、振る舞いを含むことができる。また、発声及び身体的動作の組み合わせは、言動を含むことができる。なお、ここでのコミュニケーションアクションは、後述する状況コミュニケーションアクションである。
【0038】
アクション発動入力は、コミュニケーションアクションを発動させるための入力であり、入力装置12を介してプレイヤにより入力される。1つの例では、アクション発動入力は、ゲームコントローラが有するアクション発動用の物理ボタンがプレイヤにより押下されることにより入力される。別の例では、アクション発動入力は、タッチパネルに表示されたアクション発動用のボタンがプレイヤにより押下されることにより入力される。他の例では、アクション発動入力は、入力装置12としてのタッチパッドへのプレイヤによるタップにより入力される。
【0039】
具体的には、コミュニケーションアクション制御部40は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、第1のゲーム媒体に第1のコミュニケーションアクションを実行させる。そして、コミュニケーションアクション制御部40は、第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に第2のコミュニケーションアクションを実行させる。
【0040】
ここで、第1のゲーム媒体は、第1のプレイヤに関連付けられたプレイヤキャラクタ(以下、「第1のプレイヤキャラクタ」とも称する。)であり、第2のゲーム媒体は、第2のプレイヤに関連付けられたプレイヤキャラクタ(以下、「第2のプレイヤキャラクタ」とも称する。)である。第1のプレイヤと第2のプレイヤは、異なるプレイヤである。第1のコミュニケーションアクションは、第1のプレイヤキャラクタにより実行されるコミュニケーションアクションであり、後述する状況コミュニケーションアクションである。第1のコミュニケーションアクションは、第1のプレイヤキャラクタとマッチングされた、第1のプレイヤキャラクタから所定範囲内のプレイヤキャラクタに対して実行される。第2のコミュニケーションアクションは、第2のプレイヤキャラクタにより実行されるコミュニケーションアクションであり、後述する状況コミュニケーションアクションである。1つの例では、第2のコミュニケーションアクションは、第1のコミュニケーションアクションに応答するためのコミュニケーションアクションであり、第1のコミュニケーションアクションに対応する。別の例では、第2のコミュニケーションアクションは、第1のコミュニケーションアクションとは無関係の又は関係性の低いコミュニケーションアクションとすることができる。
【0041】
図5は、コミュニケーションアクション制御部40の機能ブロック図の一例である。
図5に示すように、コミュニケーションアクション制御部40は、第1状況判定部41、第1アクション決定部42、第1アクション実行部43、第2状況判定部44、第2アクション決定部45、第2アクション実行部46、応答リクエスト生成部47を有する。
【0042】
第1状況判定部41は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第1のプレイヤキャラクタのゲーム状況に基づいて、第1ゲーム状況カテゴリを特定する。ゲーム状況は、プレイヤキャラクタのゲーム状況であり、当該プレイヤキャラクタのゲームフィールドにおける位置情報、HPなどのパラメータ、敵キャラクタ、他のプレイヤキャラクタの位置情報などに依存する。第1ゲーム状況カテゴリは、第1のプレイヤキャラクタのゲーム状況カテゴリである。ゲーム状況カテゴリは、ゲーム状況に応じて分類されたカテゴリである。ゲーム状況カテゴリとしては、
図6に示すように、プレイヤキャラクタの近く(換言すれば、プレイヤキャラクタから所定範囲内)に他のプレイヤキャラクタが存在している他プレイヤ存在カテゴリ、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと交戦中である交戦中カテゴリ、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと交戦中であって、プレイヤキャラクタのHPが第1の閾値以下又は当該HPの第1の割合以下である交戦ピンチカテゴリ、プレイヤキャラクタのHPが第1の閾値よりも低い第2の閾値以下又は当該HPの第1の割合よりも低い第2の割合以下である瀕死カテゴリなどに含むことができる。1つの例では、プレイヤキャラクタから所定範囲内に他のプレイヤキャラクタが存在するゲーム状況では、第1状況判定部41は、他プレイヤ存在カテゴリを第1ゲーム状況カテゴリとして特定する。ゲーム状況カテゴリは、これらのカテゴリに限定されず、ゲーム状況に応じて設定することができる。
【0043】
図6は、ゲーム状況カテゴリとコミュニケーションアクションとの対応テーブルの一例である。
図6に示すように、各ゲーム状況カテゴリには、コミュニケーションアクションが関連付けられている。なお、ここでのコミュニケーションアクションは、後述する状況コミュニケーションアクションである。
【0044】
本実施形態では、第1状況判定部41は、第1ゲーム状況カテゴリが複数特定される場合に、第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた優先度を比較し、最も優先度が高い第1ゲーム状況カテゴリを決定する優先度比較決定部41aを有している。優先度は、ゲーム状況カテゴリにそれぞれ対応付けられている。優先度は、数値で表すことができる。例えば、
図6に示すように、他プレイヤ存在カテゴリ、交戦中カテゴリ、交戦ピンチカテゴリ、瀕死カテゴリの優先度が90、50、40、10とすることができ、優先度の数値が低い程優先度が高いことを示すことができる。1つの例では、プレイヤキャラクタから所定範囲内に他のプレイヤキャラクタが存在し、かつプレイヤキャラクタが敵キャラクタと交戦しているゲーム状況では、第1ゲーム状況カテゴリとしては、交戦中カテゴリ、交戦ピンチカテゴリ、瀕死カテゴリが該当し得るが、優先度比較決定部41aは、特定された複数のゲーム状況カテゴリの優先度を比較し、最も高い優先度のゲーム状況カテゴリを第1ゲーム状況カテゴリとして決定する。なお、優先度の数値が高い程優先度が高いことを示すように対応テーブルを設定しても良い。
【0045】
第1アクション決定部42は、第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた第1のコミュニケーションアクションを決定する。第1のコミュニケーションアクションは、第1のプレイヤキャラクタにより実行されるコミュニケーションアクションである。コミュニケーションアクションは、ゲーム状況カテゴリに関連付けられて、記憶装置14に予め記憶されている。本実施形態では、
図6に示すように、ゲーム状況カテゴリ、優先度、コミュニケーションアクションがそれぞれ関連付けられた、ゲーム状況カテゴリとコミュニケーションアクションの対応テーブルが記憶装置14に記憶されている。また、ゲーム状況カテゴリには、コミュニケーションアクションを仕掛ける方のプレイヤキャラクタのコミュニケーションアクションと、当該コミュニケーションアクションを受けて応答する方のプレイヤキャラクタのコミュニケーションアクションとが対応付けられている。
図6に示す例では、コミュニケーションアクションは、発声である。
【0046】
図6に示す例では、コミュニケーションアクションとして、他プレイヤ存在カテゴリには、声をかける時は「調子はどうだ?」、その応答する時は「まずまずだ」の音声データがそれぞれ関連付けられている。交戦中カテゴリには、声をかける時は「よし、行こう!」、その応答する時は「了解!」の音声データがそれぞれ関連付けられている。交戦ピンチカテゴリには、声をかける時は「援護を!」、その応答する時は「大丈夫か!?」の音声データがそれぞれ関連付けられている。瀕死カテゴリには、声をかける時は「助けてくれ!」、その応答する時は「しっかりしろ!」の音声データがそれぞれ関連付けられている。
【0047】
また、プレイヤキャラクタには性格が関連付けられており、当該性格に基づいてコミュニケーションアクションが設定されていても良い。
図6に示す例では、堅実で真面目な性格のタイプAのコミュニケーションアクションと、快活で明るい性格のタイプBのコミュニケーションアクションが予めゲーム状況カテゴリに関連付けられている。
【0048】
第1アクション決定部42は、声をかける時の音声データの発声内容を第1のコミュニケーションアクションとして決定する。具体的には、第1アクション決定部42は、記憶装置14の対応テーブルを参照し、特定された第1ゲーム状況カテゴリに基づいて、第1のコミュニケーションアクションとする、声をかける時の音声データを決定する。この決定は、ゲーム状況カテゴリにプレイヤキャラクタの性格タイプ別のコミュニケーションアクションが関連付けられている場合には、第1のプレイヤキャラクタの性格タイプに応じたものとすることができる。また、第1アクション決定部42は、応答時の音声データの発声内容を第1のコミュニケーションアクションとして決定しても良い。すなわち、この第1のコミュニケーションアクションは、第2のコミュニケーションアクションに応答するものである。
【0049】
第1アクション実行部43は、第1のプレイヤキャラクタに、第1アクション決定部42により決定された第1のコミュニケーションアクションを実行させる。例えば、第1アクション実行部43は、決定された音声データを再生し、他のプレイヤの情報処理装置10の出力装置13であるスピーカに出力させ、当該音声データの発声内容を他のプレイヤに聞かせることができる。音声データの出力は、音声データの発声内容の文字を出力装置13である表示装置に表示しても良い。
【0050】
第2状況判定部44は、第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のプレイヤキャラクタのゲーム状況に基づいて、第2ゲーム状況カテゴリを特定する。第2ゲーム状況カテゴリは、第2のプレイヤキャラクタのゲーム状況カテゴリである。ゲーム状況は、上記と同様に、プレイヤキャラクタのゲーム状況である。ゲーム状況カテゴリは、上記と同様に、ゲーム状況に応じて分類されたカテゴリである。第2状況判定部44は、第1状況判定部41と同様に、ゲーム状況に基づいてゲーム状況カテゴリを特定する。換言すれば、第1状況判定部41と第2状況判定部44は、対象とするプレイヤキャラクタのみが異なり、それ以外は同様の処理を実行する。1つの例では、第2ゲーム状況カテゴリは、第1ゲーム状況カテゴリと同じである。例えば、第1のプレイヤキャラクタと第2のプレイヤキャラクタが同じゲーム状況下にある場合には、第1及び第2ゲーム状況カテゴリは、同じになる。別の例では、第2ゲーム状況カテゴリは、第1ゲーム状況カテゴリと異なるゲーム状況カテゴリである。例えば、第1のプレイヤキャラクタの近くには敵キャラクタがおらず、第2のプレイヤキャラクタの近くに敵キャラクタが存在し、第2のプレイヤキャラクがピンチや瀕死の場合に、第2ゲーム状況カテゴリは、第1ゲーム状況カテゴリと異なり得る。
【0051】
第2状況判定部44は、第2ゲーム状況カテゴリが複数特定される場合に、第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた優先度を比較し、最も優先度が高い第2ゲーム状況カテゴリを決定する優先度比較決定部44aを有する。1つの例では、プレイヤキャラクタから所定範囲内に他のプレイヤキャラクタが存在するゲーム状況では、第2ゲーム状況カテゴリとしては、他プレイヤ存在カテゴリ、交戦中カテゴリ、交戦ピンチカテゴリ、瀕死カテゴリが該当し得るが、優先度比較決定部44aは、特定された複数のゲーム状況カテゴリの優先度を比較し、最も高い優先度のゲーム状況カテゴリを第2ゲーム状況カテゴリとして決定する。
【0052】
第2状況判定部44(又はコミュニケーションアクション制御部40)は、第1のプレイヤキャラクタが第1のコミュニケーションアクションを実行したときに、ゲームのゲームフィールド内において、第2のプレイヤキャラクタが第1のプレイヤキャラクタから所定距離内に位置する場合に、第1のコミュニケーションアクションが第2のプレイヤキャラクタに対するものであると判定することができる。この第2のプレイヤキャラクタは、第1のプレイヤキャラクタとのマッチングを条件としても良い。
【0053】
また、第2状況判定部44(又はコミュニケーションアクション制御部40)は、第1のプレイヤによるアクション発動入力又は第1のコミュニケーションアクションの実行から所定時間以内に第2のプレイヤによるアクション発動入力があった場合に、第1のコミュニケーションアクションが第2のプレイヤキャラクタに対するものであると判定することができる。この第2のプレイヤキャラクタは、第1のプレイヤキャラクタとのマッチングを条件としても良い。
【0054】
第2アクション決定部45は、第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられたコミュニケーションアクションを、第2のコミュニケーションアクションとして決定する。第2のコミュニケーションアクションは、第2のプレイヤキャラクタにより実行されるコミュニケーションアクションである。具体的には、第2アクション決定部45は、第2状況判定部44で特定された第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた、発声に応答する時の音声データの発声内容を第2のコミュニケーションアクションとして決定する。この決定は、ゲーム状況カテゴリにプレイヤキャラクタの性格タイプ別のコミュニケーションアクションが関連付けられている場合には、第2のプレイヤキャラクタの性格タイプに応じたものとすることができる。
【0055】
第2アクション実行部46は、第2のプレイヤキャラクタに、第2アクション決定部45により決定された第2のコミュニケーションアクションを実行させる。例えば、第2アクション実行部46は、決定された音声データを再生し、他のプレイヤ(例えば、第1のプレイヤ)の情報処理装置10の出力装置13であるスピーカに出力させ、当該音声データの発声内容を他のプレイヤ(例えば、第1のプレイヤ)に聞かせることができる。音声データの出力は、音声データの発声内容の文字を出力装置13である表示装置に表示しても良い。
【0056】
図8は、第1のコミュニケーションアクションの実行を示すゲーム画面の一例であり、
図9は、第2のコミュニケーションアクションの実行を示すゲーム画面の一例である。
図8及び
図9に示すように、ゲームフィールドF内の橋上において、第1のプレイヤキャラクタP1の所定範囲内に第2のプレイヤキャラクタP2が位置し、逆に、第2のプレイヤキャラクタP2の所定範囲内に第1のプレイヤキャラクタP1が位置している。
図8に示す例では、第1のプレイヤのアクション発動入力を契機として、第1アクション実行部43により、第1アクション決定部42により決定された「調子はどうだ?」の発声が実行され、当該発声内容V1が第1のプレイヤの出力装置13(表示装置、スピーカ)及び第2のプレイヤの出力装置13(表示装置、スピーカ)に出力される。この発声を聞いた第2のプレイヤのアクション発動入力を契機として、
図9に示す例では、第2アクション実行部46により、第2アクション決定部45により決定された「まずまずだ」の発声が実行され、当該発声内容V2が、第1のプレイヤの出力装置13(表示装置、スピーカ)及び第2のプレイヤの出力装置13(表示装置、スピーカ)に出力される。これにより、第1のプレイヤと第2のプレイヤはプレイヤキャラクタを介してコミュニケーションを取ることができる。
【0057】
応答リクエスト生成部47は、応答リクエストを生成する。応答リクエストは、第1アクション決定部42により決定された第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを要求するデータである。例えば、応答リクエストは、要応答情報、コミュニケーションアクション指定情報を含むことができる。
【0058】
要応答情報は、第1のコミュニケーションアクションに対して要応答であることを示す情報であり、例えば、数値が1の時は応答が必要であることを示す。なお、数値が0の時は応答不要であることを示すことができる。
【0059】
コミュニケーションアクション指定情報は、第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを指定する情報である。上記の通り、ゲーム状況カテゴリには、アクションをする方と当該アクションに応答する方のコミュニケーションアクションが対応付けられており、
図6に示すように、それぞれのコミュニケーションアクションには、アクションIDが対応付けられている。アクションIDは、例えば、アクションする方と応答する方とで連続する自然数などの数値を含むことができる。例えば、連続する自然数のうち、偶数をアクションを仕掛ける方のコミュニケーションアクションに対応させ、奇数を当該アクションに応答する方のコミュニケーションアクションに対応させることができる。1つの例では、アクションをする方のコミュニケーションアクション、すなわち、第1のコミュニケーションアクションのアクションIDが10を含むとすると、応答する方のコミュニケーションアクション、すなわち、第2のコミュニケーションアクションのアクションIDは11を含むことができる。この場合、コミュニケーションアクション指定情報は、11である。
図6に示す例では、アクションIDは、タイプ別の識別子(例えばa_10の場合「a」)も含まれている。
【0060】
具体的には、応答リクエスト生成部47は、第1アクション決定部42により決定された第1のコミュニケーションアクションに対応するコミュニケーションアクションのアクションIDを特定し、当該アクションIDと要応答情報を含む応答リクエストを生成する。例えば、応答リクエスト生成部47は、決定された第1のコミュニケーションアクションのアクションIDが10であるとすると、当該第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションのアクションIDを11であると特定する。
【0061】
応答リクエスト生成部47は、生成した応答リクエストを第2アクション決定部45に出力する。第2アクション決定部45は、応答リクエストに基づいて、第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを決定する。1つの例では、第2アクション決定部45は、第1ゲーム状況カテゴリの優先度と第2ゲーム状況カテゴリの優先度が同じである場合に、応答リクエストに基づいた決定を行うことができる。なお、第2アクション決定部45は、第1、第2ゲーム状況カテゴリの優先度が異なる場合には、応答リクエストに基づいた決定は行わず、第2ゲーム状況カテゴリに基づいた決定を行う。第2アクション実行部46は、第2のプレイヤキャラクタに、応答リクエストに基づいて決定された第2のコミュニケーションアクションを実行させる。別の例では、第2アクション決定部45は、第1ゲーム状況カテゴリと第2状況カテゴリとが同じであるか否かを判定し、両カテゴリが同じである場合に、応答リクエストに基づいた決定を行うようにしても良い。これにより、優先度が同じでカテゴリが異なるゲーム状況カテゴリを区別することができる。この場合も第2アクション実行部46は、第2のプレイヤキャラクタに、応答リクエストに基づいて決定された第2のコミュニケーションアクションを実行させる。なお、第2アクション決定部45は、第1、第2ゲーム状況カテゴリが異なる場合には、応答リクエストに基づいた決定は行わず、第2ゲーム状況カテゴリに基づいた決定を行う。
【0062】
コミュニケーションアクション制御部40は、プレイヤキャラクタがアクションを実行中に、当該プレイヤキャラクタに、当該アクションとは異なる種類のコミュニケーションアクションを実行させることができる。ここでいうアクションは、通常アクション、コミュニケーションアクションを含む。通常アクションは、移動、攻撃、食事等のコミュニケーションを目的としないコミュニケーションアクション以外のアクションであり、ゲーム進行に応じて実行するアクションである。通常アクションには、移動用操作(入力)、攻撃用操作(入力)など、アクション発動入力とは異なる操作(入力)が割り当てられている。この割り当てられた操作(入力)を通常アクション発動入力と称すると、通常アクションは、プレイヤによる通常アクション発動入力に応じてプレイヤキャラクタ制御部31がプレイヤキャラクタに実行させるアクションである。プレイヤキャラクタの動作(モーション)としても、移動用動作、攻撃用動作のなど専用の動作が割り当てられている。
【0063】
ここでいうコミュニケーションアクションは、他プレイヤとのコミュニケーションを取るためのアクションであり、より具体的には、選択コミュニケーションアクション、状況コミュニケーションアクションを含む。
【0064】
選択コミュニケーションアクションは、
図7を用いて後述するように、アクション選択を要するコミュニケーションアクションである。プレイヤは、自ら複数の動作(発声を含んでもよい)の中から1つを選択する必要がある代わりに、ゲーム状況に関係なく自由なコミュニケーションを取ることができる。選択コミュニケーションアクションには、通常アクション用の操作及びアクション発動入力とは異なるアクション選択部(具体的には後述のアクション選択部48)を介した専用操作(入力)が割り当てられている。そのため、プレイヤは実行させる選択コミュニケーションアクションを自ら選択する必要がある。選択コミュニケーションには、それぞれ異なる動作(例えば、身体的動作)が割り当てられている。
【0065】
状況コミュニケーションアクションは、アクション発動入力により上記の通りゲーム状況に応じて自動的に決定されるコミュニケーションアクションである。状況コミュニケーションアクションは、例えば、第1のコミュニケーションアクション、第2のコミュニケーションアクションである。状況コミュニケーションアクションには、通常アクション用の操作及びアクション選択部による操作とは異なるアクション発動入力が割り当てられており、プレイヤによるアクション発動入力のみで自動的に決定される。そのため、状況コミュニケーションアクションは、プレイヤによるその選択を要しない。状況コミュニケーションには、それぞれ異なる動作が割り当てられている。この動作には選択コミュニケーションアクションは含まれない。本実施形態では、状況コミュニケーションアクションは、主に発声であるが、身体的動作を含んでも良い。
【0066】
実行中のアクションとは異なる種類のコミュニケーションアクションは、実行中のプレイヤキャラクタのアクションを妨げないものであれば良い。実行中のアクションとは異なる種類のコミュニケーションアクションは、(1)実行中のアクションが通常アクションである場合に状況コミュニケーションアクション、(2)実行中のアクションが選択コミュニケーションアクションである場合に状況コミュニケーションアクション、(3)実行中のアクションが状況コミュニケーションアクションである場合に選択コミュニケーションアクションとすることができる。
【0067】
換言すれば、通常アクションと選択コミュニケーションアクションは同時に実行できないが、通常アクションと状況コミュニケーションアクション、選択コミュニケーションアクションと状況コミュニケーションアクションは同時に実行することができる。本実施形態では通常アクションと選択コミュニケーションアクションはプレイヤキャラクタの動作(モーション)であるのに対して、状況コミュニケーションアクションは発声(音声)であるため、組み合わせることができる。仮に状況コミュニケーションアクションが動作であったとしても、モーション合成によって同時実行を実現することができる。例えば、プレイヤキャラクタの上半身部分では状況コミュニケーションアクションの動作(例えば「いいね、の動作」)を実行しつつ、下半身部分は通常アクションの動作(例えば「移動」)を実行するようにすることができる。この場合、アクション発動入力及び通常アクション発動入力により、コミュニケーションアクション制御部40とプレイヤキャラクタ制御部31とが協働してモーション合成する。
【0068】
なお、選択コミュニケーションアクションと状況コミュニケーションアクションは、それぞれに割り当てられている動作は同じものが含まれていても良い。例えば、発声、身体的動作は、状況コミュニケーションアクションだけでなく、選択コミュニケーションアクションにも含まれていても良い。選択コミュニケーションアクション及び状況コミュニケーションアクションは、実行中のプレイヤキャラクタのアクションを妨げない範囲で実行可能である。
【0069】
図7は、プレイヤによるアクション選択を示すゲーム画面の一例である。
図7に示すように、第1のプレイヤキャラクタP1の所定範囲内に第2のプレイヤキャラクタP2が位置する場合に、コミュニケーションアクション制御部40は、アクション選択部48をゲーム画面G1に表示させる。アクション選択部48は、プレイヤキャラクタに実行させる複数のアクションから1つのアクションの選択を受け付ける。
図7に示す例では、第1のプレイヤキャラクタP1のアクションを第1のプレイヤに選択させるためのアクション選択部48が第1のプレイヤの出力装置13(表示装置)に表示されており、アクション選択部48において、「いいね」、「拍手」、「座る」、「カモン!」、「ダンス」、「バイバイ」、「瞑想」、「指差し」等のアクションが提示されている。
図7に示す例では、第1のプレイヤにより「いいね」のアクションが選択されて第1のプレイヤキャラクタP1が当該アクションを実行する。「いいね」のアクションは、親指を立てるジェスチャーである。
図8に示すように、第1のプレイヤによるアクション選択部48の選択及び当該選択後のアクション発動入力により、第1のプレイヤキャラクタに「いいね」のアクション及び第1のコミュニケーションアクション「調子はどうだ?」を並列して実行させ、その後、
図9に示すように、第2のプレイヤによるアクション選択部48の選択及びアクション発動入力により、第2のプレイヤキャラクタに、「いいね」のアクション及び第2のコミュニケーションアクション「まずまずだ」を並列して実行させることができる。
【0070】
表示制御部50は、第1のコミュニケーションアクションが実行された後の所定時間内の第2のプレイヤの入力に基づいて、第1のプレイヤキャラクタの第1のコミュニケーションアクションをゲーム画面に強調表示させる。所定時間は、例えば数秒とすることができるが、適宜ゲーム開発者が設定することができる。この第2のプレイヤの入力は、第2のプレイヤの情報処理装置10の入力装置12を介した入力であり、コミュニケーションアクションを発動させるアクション発動入力とは異なる専用操作である。
【0071】
図10は、表示制御部50による強調表示されたゲーム画面の一例である。
図10のゲーム画面G2は、第2のプレイヤの出力装置13(表示装置)に表示させるゲーム画面であり、第2のプレイヤキャラクタP2を基点としたゲームフィールドFに第1のプレイヤキャラクタP1及び第2のプレイヤキャラクタP2が表示されている。
図10に示す例では、ゲーム画面G2に強調表示される第1のコミュニケーションアクション(ここでは発声)は、第1のプレイヤキャラクタP1を中心とした波紋Wとして強調表示されている。コミュニケーションアクションの強調表示は、波紋Wに限らず、プレイヤキャラクタの表示色の変更、点滅など、プレイヤが気が付く目立つ表示であれば特に限定されない。この強調表示により、音声が聞こえるものの第1のプレイヤキャラクタの居場所が分からなくても、その位置を把握することができる。例えば、第2のプレイヤキャラクタが第1のプレイヤキャラクタを助けに行くことができる。
【0072】
[動作]
本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の動作について説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の動作フローチャートの一例である。動作フローを説明する前提として、コミュニケーションアクションは、発声とする。
【0073】
図11に示すように、第1のプレイヤにより、第1のプレイヤの入力装置12を介してアクション発動ボタンが押下されると、コミュニケーションアクション制御部40は、アクション発動入力を検知する(S01:第1のプレイヤによるアクション発動入力の検知)。このアクション発動入力が検知されると、第1状況判定部41により、第1のプレイヤキャラクタのゲーム状況に基づいて、第1ゲーム状況カテゴリを特定する(S02:第1のプレイヤキャラクタのゲーム状況カテゴリの特定)。ゲーム状況が複数のゲーム状況カテゴリに該当する場合には、優先度比較決定部41aにより、優先度の最も高いゲーム状況カテゴリを第1ゲーム状況カテゴリとして特定する。
【0074】
第1ゲーム状況カテゴリが特定されると、第1アクション決定部42により、特定された第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた第1のコミュニケーションアクションを決定する(S03:第1のコミュニケーションアクションの決定)。具体的には、第1アクション決定部42は、記憶装置14に記憶された対応テーブルを参照し、第1ゲーム状況カテゴリと第1のプレイヤキャラクタの性格タイプに基づいて、音声データを特定し、当該音声データの発声内容を第1のコミュニケーションアクションとして決定する。
【0075】
第1のコミュニケーションアクションが決定されると、第1アクション実行部43により、決定された第1のコミュニケーションアクションを第1のプレイヤキャラクタに実行させる(S04:第1のコミュニケーションアクションの実行)。この実行により、第1のプレイヤの表示装置、スピーカを含む出力装置13に出力させるとともに、第1のプレイヤとマッチングされている他のプレイヤの表示装置、スピーカを含む出力装置13に出力させる。これにより、他のプレイヤは第1のプレイヤからコミュニケーションアクションがあったことを把握することができる。当該他のプレイヤは、その操作対象のプレイヤキャラクタが、ゲームフィールドにおいて第1のプレイヤキャラクタから所定範囲内に位置する一又は複数プレイヤとすることができる。
【0076】
次に、応答リクエスト生成部47により、応答リクエストを生成する(S05:応答リクエストの生成)。応答リクエストには、第1のコミュニケーションアクションに対して要応答であることを示す要応答情報と、第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを指定するコミュニケーションアクション指定情報とが含まれる。応答リクエスト生成部47により、生成した応答リクエストを第2アクション決定部45に出力する。
【0077】
第1のコミュニケーションアクションの出力後、当該出力を受けた他のプレイヤのうちのプレイヤである第2のプレイヤにより、第2のプレイヤの入力装置12を介してアクション発動ボタンが押下されると、コミュニケーションアクション制御部40は、第2のプレイヤによるアクション発動入力を検知する(S06:第2のプレイヤによるアクション発動入力の検知)。第2状況判定部44は、第2のプレイヤによるアクション発動入力が、第1のプレイヤによるアクション発動入力又は第1のコミュニケーションアクションの実行から所定時間以内になされている場合に、第1のコミュニケーションアクションが第2のプレイヤキャラクタに対するものであると判定することができ、第2のプレイヤによるアクション発動入力が当該所定時間を超えている場合には、第1のコミュニケーションアクションは第2のプレイヤキャラクタに対するものではないと判定することができる。ここでは、第2のプレイヤによるアクション発動入力が当該所定時間以内のものであるとする。
【0078】
アクション発動入力が検知されると、第2状況判定部44により、第2のプレイヤキャラクタのゲーム状況に基づいて、第2ゲーム状況カテゴリを特定する(S07:第2のプレイヤキャラクタのゲーム状況カテゴリの特定)。ゲーム状況が複数のゲーム状況カテゴリに該当する場合には、優先度比較決定部44aにより、優先度の最も高いゲーム状況カテゴリを第2ゲーム状況カテゴリとして特定する。
【0079】
第2ゲーム状況カテゴリが特定されると、第2アクション決定部45により、S02で特定された第1ゲーム状況カテゴリの優先度とS07で特定された第2ゲーム状況カテゴリの優先度とが同じであるか否かを判定する(S08:優先度が同じ?)。優先度が同じである場合(S08のYES)、第2アクション決定部45は、応答リクエストに基づいて第2のコミュニケーションアクションを決定する(S09:応答リクエストに基づく第2のコミュニケーションアクションの決定)。具体的には、第2アクション決定部45は、応答リクエストに含まれるコミュニケーションアクション指定情報と
図6の対応テーブルと第2のプレイヤキャラクタの性格タイプとに基づいて、音声データを特定し、当該音声データの発声内容を第2のコミュニケーションアクションとして決定する。一方、優先度が異なる場合(S08のNO)、第2アクション決定部45は、
図6の対応テーブルを参照し、S07で特定された第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられたコミュニケーションアクションを第2のコミュニケーションアクションとして決定する(S10:第2ゲーム状況カテゴリに基づく第2のコミュニケーションアクションの決定)。具体的には、第2アクション決定部45は、第2ゲーム状況カテゴリと第2のプレイヤキャラクタの性格タイプに基づいて、音声データを特定し、当該音声データの発声内容を第2のコミュニケーションアクションとして決定する。
【0080】
第2のコミュニケーションアクションが決定されると、第2アクション実行部46により、決定された第2のコミュニケーションアクションを第2のプレイヤキャラクタに実行させる(S11:第2のコミュニケーションアクションの実行)。この実行により、第2のコミュニケーションアクションを、第2のプレイヤの表示装置、スピーカを含む出力装置13に出力させるとともに、第1のプレイヤの表示装置、スピーカを含む出力装置13に出力させる。これにより、第1のプレイヤは第2のプレイヤからのコミュニケーションアクションを把握することができる。
【0081】
なお、ステップS02では、第1状況判定部41は、第1のプレイヤキャラクタによるアクション発動入力よりも前の他のプレイヤによるアクション発動入力が所定時間以上前である場合に、第1のプレイヤキャラクタによるアクション発動入力は、コミュニケーションを仕掛けるための入力であると判定することができる。
【0082】
以上のとおり、第1のプレイヤがアクション発動入力すると第1のコミュニケーションアクションが自動的に決定及び実行され、その後、第2のプレイヤがアクション発動入力すると第2のコミュニケーションアクションが自動的に決定及び実行される。そのため、各プレイヤは、ゲーム状況の判断やコミュニケーションアクションの選択をする必要がないので、プレイヤ同士で気軽に交流することができる。
【0083】
上記の例では、応答リクエストの生成、出力をS05で行ったが、これらは、第1のコミュニケーションアクションが決定されるステップS03の後で、第2のコミュニケーションアクションが決定されるステップS09又はS10までに行えば良い。また、ここでは、S08で優先度が同じかどうかを判定したが、優先度に代えて、第2アクション決定部45は、第1ゲーム状況カテゴリと第2ゲーム状況カテゴリとが同一カテゴリかどうかを判定しても良い。
【0084】
また、S08の優先度又はカテゴリが同一であるかの判定は、第2アクション決定部45に代えて、第2状況判定部43が行っても良い。
【0085】
[作用・効果]
(1)本実施形態のゲームシステム1は、複数の情報処理装置10を有する、ゲームのシステムであって、少なくとも1つの情報処理装置10は、プレイヤによるアクション発動入力により、ゲーム状況に応じて、複数のコミュニケーションアクションの中からコミュニケーションアクションを決定し、プレイヤに関連付けられたゲーム媒体に、当該決定されたコミュニケーションアクションを実行させるコミュニケーションアクション制御部40を備え、コミュニケーションアクション制御部40は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第1のプレイヤに関連付けられた第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1のコミュニケーションアクションを決定し、第1のゲーム媒体に第1のコミュニケーションアクションを実行させ、第1のコミュニケーションアクションの実行後の第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のコミュニケーションアクションを決定し、第2のプレイヤに関連付けられた第2のゲーム媒体に第2のコミュニケーションアクションを実行させるようにした。
【0086】
これにより、ゲーム状況の判断やコミュニケーションアクションの選択をプレイヤ自身がする必要がないので、プレイヤ同士で気軽に交流することができる。
【0087】
(2)コミュニケーションアクション制御部40は、第1のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第1のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第1ゲーム状況カテゴリを特定する第1状況判定部41と、第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた第1のコミュニケーションアクションを決定する第1アクション決定部42と、第1のゲーム媒体に第1のコミュニケーションアクションを実行させる第1アクション実行部43と、第2のプレイヤによるアクション発動入力に応じて、第2のゲーム媒体のゲーム状況に基づいて、第2ゲーム状況カテゴリを特定する第2状況判定部44と、第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられたコミュニケーションアクションを、第2のコミュニケーションアクションとして決定する第2アクション決定部45と、第2のゲーム媒体に第2のコミュニケーションアクションを実行させる第2アクション実行部46と、を有するようにした。
【0088】
これにより、第1のゲーム媒体及び第2のゲーム媒体のそれぞれのゲーム状況に応じてコミュニケーションアクションが実行されるので、各々のゲーム媒体の状況に応じたコミュニケーションを取ることができる。1つの例では、第1ゲーム状況カテゴリと第2ゲーム状況カテゴリが同じである場合は、挨拶に対して挨拶で応答するなど、第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを実行してコミュニケーションを取ることができる。別の例では、第1ゲーム状況カテゴリと第2ゲーム状況カテゴリが異なる場合は、各ゲーム媒体のゲーム状況が異なるため、第2のコミュニケーションアクションは必ずしも第1のコミュニケーションアクションに対応せず、コミュニケーションに齟齬が発生する可能性があるが、第1のプレイヤは第2のコミュニケーションアクションにより、第2のプレイヤ(第2のゲーム媒体)の状況を把握することができる。例えば、第1のゲーム媒体が平時のゲーム状況であるのに対して第2のゲーム媒体が瀕死のゲーム状況である場合、第1のプレイヤが第1のゲーム媒体に、第2のゲーム媒体に対して、第1のコミュニケーションアクションとして挨拶を実行させた場合に、第2のゲーム媒体は第2のコミュニケーションアクションとして「うっ、助けてくれ…!」などの発声することにより、第1のプレイヤは、第2のゲーム媒体が瀕死の状態であることを把握することができ、次のアクションに繋げることができる。
【0089】
(3)第1状況判定部41は、第1ゲーム状況カテゴリが複数特定される場合に、第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた優先度を比較し、最も優先度が高い第1ゲーム状況カテゴリを決定する優先度比較決定部41aを有し、第1アクション決定部42は、最も優先度が高い第1ゲーム状況カテゴリに関連付けられた第1のコミュニケーションアクションを決定し、第2状況判定部44は、第2ゲーム状況カテゴリが複数特定される場合に、第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた優先度を比較し、最も優先度が高い第2ゲーム状況カテゴリを決定する優先度比較決定部44aを有し、第2アクション決定部45は、最も優先度が高い第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた第2のコミュニケーションアクションを決定するようにした。
【0090】
これにより、第1のゲーム媒体、第2のゲーム媒体のそれぞれのゲーム状況に最も適したコミュニケーションアクションを実行することができる。
【0091】
(4)コミュニケーションアクション制御部40は、第1アクション決定部42により決定された第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを要求する応答リクエストを生成する応答リクエスト生成部47を有し、第2アクション決定部45は、応答リクエストに基づいて第1のコミュニケーションアクションに対応する第2のコミュニケーションアクションを決定し、第2アクション実行部46は、第2のゲーム媒体に、応答リクエストに基づいて決定された第2のコミュニケーションアクションを実行させるようにした。
【0092】
これにより、第1のプレイヤと第2のプレイヤとのコミュニケーションを自然に行うことができる。
【0093】
(5)少なくとも1つの情報処理装置10は、ゲームのゲームフィールドにおける所定エリア内のゲーム媒体同士をマッチングするマッチング制御部34を更に備え、第1のコミュニケーションアクションは、第1のゲーム媒体とマッチングされた、第1のゲーム媒体から所定範囲内のゲーム媒体に対して実行されるものであり、コミュニケーションアクション制御部40は、第1のゲーム媒体が第1のコミュニケーションアクションを実行したときに、ゲームのゲームフィールド内において、第2のゲーム媒体が第1のゲーム媒体から所定距離内に位置する場合に、第1のコミュニケーションアクションが第2のゲーム媒体に対するものであると判定するようにした。
【0094】
これにより、情報処理装置10において、第1のゲーム媒体と第2のゲーム媒体とがコミュニケーションする関係性があると判定することができ、プレイヤは所定エリア内で偶然遭遇した他のプレイヤと気軽に交流することができる。特に、第1のゲーム媒体から第1のコミュニケーションアクションを受けるゲーム媒体を、第1のゲーム媒体に関連付けられた第1のプレイヤがゲーム画面を介して視認可能なゲーム媒体とすることができる。この場合、当該ゲーム媒体に関連付けられたプレイヤからも、第1のプレイヤに関連付けられた第1のプレイヤを、ゲーム画面を介して視認することができる。したがって、互いのゲーム媒体を視認できるプレイヤ同士で自然なコミュニケーションを実現することができる。
【0095】
(6)コミュニケーションアクション制御部40は、第1のプレイヤによるアクション発動入力又は第1のコミュニケーションアクションの実行から所定時間以内に第2のプレイヤによるアクション発動入力があった場合に、第1のコミュニケーションアクションが第2のゲーム媒体に対するものであると判定するようにした。
【0096】
これにより、情報処理装置10において、第1のゲーム媒体と第2のゲーム媒体とがコミュニケーションする関係性があると判定することができる。
【0097】
(7)第1のコミュニケーションアクションは、第2のコミュニケーションアクションに応答するものとしても良い。これにより、各プレイヤはアクション発動入力を行うだけで、プレイヤ同士で連続的な応答を実現することができ、プレイヤ同士で気軽に交流することができる。例えば、第1のゲーム媒体の声かけ→第2のゲーム媒体の応答→第1のゲーム媒体の更なる応答…のような状況を実現することができる。具体的には、1つの例として、「第1状況判定部41は、第2のプレイヤによるアクション発動入力又は第2のコミュニケーションアクションの実行から所定時間以内に第1のプレイヤによる更なるアクション発動入力があった場合に、第2のコミュニケーションアクションが第1のゲーム媒体に対するものであると判定し、第1アクション決定部42は、第1状況判定部41により特定されたゲーム状況カテゴリに関連付けられた、第2のコミュニケーションアクションに応答する第1のコミュニケーションアクションを決定する、」という構成により実現することができる。
【0098】
上記の実施形態では、ゲーム状況カテゴリとコミュニケーションアクションの対応テーブルでは、1つのゲーム状況カテゴリに一対のコミュニケーションアクションを関連付けるようにしたが、1つのゲーム状況カテゴリに、第1のゲーム媒体の声かけ→第2のゲーム媒体の応答→第1のゲーム媒体の更なる応答→第2のゲーム媒体の更なる応答というように、複数の対のコミュニケーションアクションを関連付けても良い。
【0099】
(8)ゲーム媒体(プレイヤキャラクタ)は、当該ゲーム媒体がアクションを実行中にアクションとは異なる種類のコミュニケーションアクションを実行可能とした。これにより、プレイヤは、ゲーム媒体の操作をしつつ、コミュニケーションを取ることができるので、気軽にプレイヤ同士で交流を図ることができる。
【0100】
(10)少なくとも1つの情報処理装置10は、第1のコミュニケーションアクションが実行された後の所定時間内の第2のプレイヤの入力に基づいて、第1のゲーム媒体の第1のコミュニケーションアクションをゲーム画面に強調表示させる表示制御部50を備えるようにした。
【0101】
これにより、第2のプレイヤは第1のコミュニケーションアクションを実行した第1のゲーム媒体の位置を把握することができ、コミュニケーションアクションの応答、すなわち第2のコミュニケーションアクションを実行し易くすることができ、他のプレイヤと気軽に交流することができる。
【0102】
[情報処理装置により実現される実施形態]
上記の実施形態では、上記実施形態では、コミュニケーションアクション制御部40を含むゲーム制御部25はサーバ10Aが備えるようにしたが、各プレイヤの端末装置10Bが備えていても良い。この場合、各プレイヤのアクション発動入力を含む入力及びその他のゲーム処理に必要な情報、データは、通信装置15を介して他のプレイヤの端末装置10Bに送信され、各端末装置10Bで同様のゲーム処理が実行される。
【0103】
[他の実施形態]
第1状況判定部41、第1アクション決定部42、第1アクション実行部43は、第1のプレイヤの端末装置10Bが備え、第2状況判定部44、第2アクション決定部45、第2アクション実行部46は、第2のプレイヤの端末装置10Bが備えていても良い。応答リクエスト生成部47は、第1のプレイヤの端末装置10B又は第2のプレイヤの端末装置10Bが備えていても良い。これらの場合でもゲーム処理に必要なデータ、情報は通信装置15を介して取得することができる。
【0104】
別の例では、サーバ10Aはウェブサーバであり、端末装置10Bに対してゲームサービスを提供する。端末装置10Bは、ウェブページを表示するためのHTMLデータをサーバ10Aから取得し、取得したHTMLデータを解析して当該ウェブページを表示する。この場合、端末装置10Bと通信するサーバ10Aが、ゲーム制御部25の全部又は一部の機能を有する。
【0105】
上記実施形態では、アクション発動入力は、入力装置12のアクション発動用ボタンの押下によって入力されたが、ボタンではなく、所定の言葉をマイク等の入力装置12に掛けることでアクション発動入力を実現するようにしても良い。これによってもプレイヤの1つの操作で他のプレイヤとコミュニケーションを取ることができる。
【0106】
上記実施形態では、プレイヤキャラクタのゲーム状況によっては、第1ゲーム状況カテゴリと第2ゲーム状況カテゴリが、優先度が異なる場合がある。この場合、上記実施形態では、第2のコミュニケーションアクションは、応答する方のコミュニケーションアクションであるものの、ゲーム状況カテゴリが異なるため、第1のコミュニケーションアクションに対応しない可能性がある。そのため、第2アクション決定部45は、上記実施形態のように、応答する方のコミュニケーションアクションを第2のコミュニケーションアクションとして決定するのではなく、第2ゲーム状況カテゴリに関連付けられた、コミュニケーションを仕掛ける方のコミュニケーションアクションを第2のコミュニケーションアクションとして決定するようにしても良い。例えば、第2ゲーム状況カテゴリの方が第1ゲーム状況カテゴリよりも優先度が高い場合に、このように決定することにより、第2のプレイヤの立場に優先したコミュニケーションを取ることができる。この場合、応答リクエスト生成部47により、第2のコミュニケーションアクションに対応する、応答する方としての第1のコミュニケーションアクションを要求しても良い。
【0107】
本発明の他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムや該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する方法とすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムをコンピュータに供給することができるサーバとすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する仮想マシンとすることもできる。
【0108】
以上に説明した処理又は動作において、あるステップにおいて、そのステップではまだ利用することができないはずのデータを利用しているなどの処理又は動作上の矛盾が生じない限りにおいて、処理又は動作を自由に変更することができる。また以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0109】
1 ゲームシステム
10 情報処理装置
10A サーバ
10B 端末装置
11 プロセッサ
12 入力装置
13 出力装置
14 記憶装置
15 通信装置
16 バス
21 入力部
22 出力部
23 記憶部
24 通信部
25 ゲーム制御部
31 プレイヤゲーム媒体制御部
32 敵ゲーム媒体制御部
33 攻撃判定部
34 マッチング手段
40 コミュニケーションアクション制御部
41 第1状況判定手段
41a 優先度比較決定手段
42 第1アクション決定手段
43 第1アクション実行手段
44 第2状況判定手段
44a 優先度比較決定手段
45 第2アクション決定手段
46 第2アクション実行手段
47 応答リクエスト生成手段
48 アクション選択部
50 表示制御手段
60 ネットワーク