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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023051258
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/50 20060101AFI20230404BHJP
   B65D 85/30 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
B65D5/50 C
B65D85/30 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021161828
(22)【出願日】2021-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153763
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 広之
(72)【発明者】
【氏名】江口 晴登
(72)【発明者】
【氏名】本間 正洋
【テーマコード(参考)】
3E060
3E096
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB23
3E060BA06
3E060BC02
3E060CC05
3E060CC19
3E060CC44
3E060CC52
3E060DA23
3E060EA09
3E096AA01
3E096BA23
3E096CA02
3E096CC01
3E096DA04
3E096EA01X
3E096EA11X
3E096FA09
(57)【要約】
【課題】引き上げ式のボタンキャップを有するボトル容器を寝かせた状態で輸送中に衝撃を受けた場合にもボトル容器の液漏れを防止することが可能な包装箱を提供する。
【解決手段】平面視長方形の平板状で前記ボトル容器を受け入れる孔である収納部27を有する主板部2と、主板部2の周縁から立ち上がる側板部と、側板部の上端に延設された第1押付けフラップ部15と、収納部27の周縁から立ち上がる1以上の第2押付けフラップ部16とを有し、収納部27はボトル容器を受け入れた状態でボトル容器の軸線が主板部2の対角線に沿う形状とされ、側板部は収納部27にボトル容器を受け入れた状態でボタンキャップの先に位置し、第1押付けフラップ部15は側板部の上端を折り曲げ縁とし収納部27方向に折り曲げられて収納部27方向に付勢され、第2押付けフラップ部16は主板部2との境界に折り曲げ縁を形成し、収納部27方向に付勢されている包装箱1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端にボタンキャップを有するボトル容器を収容し、外装体の任意の面に外付けされる包装箱において、
平面視長方形の平板状で前記ボトル容器を受け入れる孔である収納部を有する主板部と、前記主板部の周縁から立ち上がる側板部と、前記側板部の上端に延設された第1押付けフラップ部と、前記収納部の周縁から立ち上がる1以上の第2押付けフラップ部と、を有し、
前記収納部は、前記ボトル容器を受け入れた状態で、前記ボトル容器の軸線が前記主板部の対角線に沿う形状とされ、
前記側板部は、前記収納部に前記ボトル容器を受け入れた状態で、前記ボタンキャップの先に位置し、
前記第1押付けフラップ部は、前記側板部の上端を折り曲げ縁とし、前記収納部方向に折り曲げられて、前記収納部方向に付勢され、
前記第2押付けフラップ部は、前記主板部との境界に折り曲げ縁を形成し、前記収納部方向に付勢されている、包装箱。
【請求項2】
前記第2押付けフラップ部の長さは、前記収納部の全長に対して、30%以上80%以下である、請求項1に記載の包装箱。
【請求項3】
前記収納部の軸線は、前記側板部に対する傾斜角度が20°以上45°以下である、請求項1または2に記載の包装箱。
【請求項4】
前記ボトル容器は、横置きにした場合の高さの30%以上90%以下が前記収納部に収納される、請求項1~3のいずれか1項に記載の包装箱。
【請求項5】
前記主板部に対向して配置される背面板部を有し、前記背面板部の長手方向の中心軸線近傍を折り曲げ縁として、前記背面板部の短手方向に立ち上がり、前記外装体に設けられたフラップ部に差し込んで、前記外装体の任意の面に、前記包装箱を外付け固定する背面フラップ部を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の包装箱。
【請求項6】
グレードC5相当の段ボールからなる、請求項1~5のいずれか1項に記載の包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
外装体に対して、任意の面に外付けで、コンパクトに物品を固定保持するとともに、物品を取り出す際に、簡便かつ安定した姿勢で物品を引き上げることが可能な包装箱が用いられている。このような包装箱は、外装体に外付けられ、外装体の大きさに制限を受けるため、高さ制限がある。このため、包装箱としては、例えば、物品を斜めに寝かせて(すなわち、外付けした任意の面の対角線に沿って)装填する箱が用いられている。
【0003】
特許文献1には、底面に4つの側面と蓋面を連設した箱本体の対向する2つの側面に、直角に内折れするブランク部と中間位置まで垂下する上側支持片を連設し、ブランク部は中間部に収納物天端または底端が位置する大きさとし、上側支持片は下辺部に収納物を上側から押さえる凹欠部を形成し、箱本体内に中枠と下枠からなる中部材を収め、中枠は脚で箱内中間に支持される横面に収納物形の開口部を形成し、下枠は立設した下側支持片の上辺側に開口部内に位置する凹欠部を形成し、上側支持片を折り込むことにより両凹欠部が上下対向するようにした化粧兼用輸送箱が記載されている。この化粧兼用輸送箱は、ボトルを横置きし箱側面に連設の保持部を折り込めば定置して、見栄えをよくし、閉蓋してそのまま全周に緩衝空隙を維持させた安全な輸送箱となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-326589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された発明で求められる課題としては、輸送時等における耐衝撃性や内用液の液漏れ防止が挙げられる。しかしながら、特許文献1に記載された発明では、引き上げ式のボタンキャップを有するボトル容器を寝かせた状態(横置き)で流通させることを想定していない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、引き上げ式のボタンキャップを有するボトル容器を寝かせた状態(横置き)で輸送中に衝撃を受けた場合にも、ボトル容器の液漏れを防止することが可能な包装箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の態様を有する。
[1]先端にボタンキャップを有するボトル容器を収容し、外装体の任意の面に外付けされる包装箱において、
平面視長方形の平板状で前記ボトル容器を受け入れる孔である収納部を有する主板部と、前記主板部の周縁から立ち上がる側板部と、前記側板部の上端に延設された第1押付けフラップ部と、前記収納部の周縁から立ち上がる1以上の第2押付けフラップ部と、を有し、
前記収納部は、前記ボトル容器を受け入れた状態で、前記ボトル容器の軸線が前記主板部の対角線に沿う形状とされ、
前記側板部は、前記収納部に前記ボトル容器を受け入れた状態で、前記ボタンキャップの先に位置し、
前記第1押付けフラップ部は、前記側板部の上端を折り曲げ縁とし、前記収納部方向に折り曲げられて、前記収納部方向に付勢され、
前記第2押付けフラップ部は、前記主板部との境界に折り曲げ縁を形成し、前記収納部方向に付勢されている、包装箱。
[2]前記第2押付けフラップ部の長さは、前記収納部の全長に対して、30%以上80%以下である、[1]に記載の包装箱。
[3]前記収納部の軸線は、前記側板部に対する傾斜角度が20°以上45°以下である、[1]または[2]に記載の包装箱。
[4]前記ボトル容器は、横置きにした場合の高さの30%以上90%以下が前記収納部に収納される、[1]~[3]のいずれかに記載の包装箱。
[5]前記主板部に対向して配置される背面板部を有し、前記背面板部は、前記背面板部の長手方向の中心軸線近傍を折り曲げ縁として、前記背面板部の短手方向に立ち上がり、前記外装体に設けられたフラップ部に差し込んで、前記外装体の任意の面に、前記包装箱を外付け固定する背面フラップ部を有する、[1]~[4]のいずれかに記載の包装箱。
[6]グレードC5相当の段ボールからなる、[1]~[5]のいずれかに記載の包装箱。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、引き上げ式のボタンキャップを有するボトル容器を寝かせた状態(横置き)で輸送中に衝撃を受けた場合にも、ボトル容器の液漏れを防止することが可能な包装箱を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る包装箱を模式的に示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る包装箱を模式的に示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る包装箱を模式的に示す斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る包装箱を模式的に示す斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る包装箱を示す展開図であり、本発明の一実施形態に係る組立前包装箱を示す平面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る包装箱を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の包装箱の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0011】
[包装箱]
以下、本発明の一実施形態に係る包装箱について、図面に基づいて説明する。図1図4図6は、本発明の一実施形態に係る包装箱を模式的に示す斜視図である。図5は、本発明の一実施形態に係る包装箱を示す展開図であり、本発明の一実施形態に係る組立前包装箱を示す平面図である。
【0012】
図1図3に示す包装箱1は、ボトル容器300(図2参照)を収容する箱である。ボトル容器300は、角筒状の本体301と、本体301の先端に設けられたキャップ302とを有する。キャップ302は、先端に引き上げ式のボタンキャップ310を有する。ボタンキャップ310を有するボトル容器300としては、例えば、特開2008-137701号公報に記載の容器が挙げられる。
図1に示すように、本実施形態の包装箱1は、先端に引き上げ式のボタンキャップ310を有するボトル容器300を収容する箱である。
図1図3に示すように、本実施形態の包装箱1は、主板部2と、側板部3~14と、第1押付けフラップ部15と、第2押付けフラップ部16とを有する。また、本実施形態の包装箱1は、背面板部17と、蓋板部18と、側板部19,20と、背面フラップ部21と、差込フラップ部22,23と、側板部24と、フラップ部25,26とを有する。
【0013】
主板部2は、平面視長方形状の平板状であり、ボトル容器300を受け入れる孔である収納部27を有する。収納部27は、主板部2の上面2aで開口する。収納部27は、ボトル容器300を受け入れた状態で、ボトル容器300の軸線C1が主板部2の対角線に沿う形状とされている。
【0014】
収納部27の軸線C2は、側板部10,11に対する傾斜角度(図1に示す傾斜角度θ)が20°以上45°以下であることが好ましく、25°以上40°以下であることがより好ましい。収納部27の軸線C2は、側板部11,12に対して傾斜していることにより、ボトル容器300の内容液がボタンキャップ310にかかることを防止し、液漏れを軽減できる。前記傾斜角度θが20°以上であれば、ボトル容器300の内容液の充填量を80%以上とすることができ、ボトル容器300を有効に活用することができるため、包装箱1が過大包装となることを抑制できる。前記傾斜角度θが45°以下であると、高さ制限のある包装箱1を小型化することができる。
【0015】
側板部3は、背面板部17の周縁から主板部2の上面2a側に立ち上がる。側板部4は、主板部2の周縁から主板部2の上面2a側に立ち上がる。側板部5は、主板部2の周縁から主板部2の上面2aとは反対側に立ち上がる。側板部6は、主板部2の周縁から主板部2の上面2aとは反対側に立ち上がる。側板部7は、主板部2の周縁から主板部2の上面2a側に立ち上がる。側板部9~14は、背面板部17の周縁から主板部2の上面2a側に立ち上がる。
【0016】
第1押付けフラップ部15は、側板部9の上端に延設されている。また、第1押付けフラップ部15は、側板部9の上端を折り曲げ縁とし、収納部27方向に折り曲げられて、収納部27方向に付勢されている。第1押付けフラップ部15が収納部27方向に付勢されていることで、収納部27にボトル容器300を収納した状態で、第1押付けフラップ部15は、ボトル容器300のボタンキャップ310の天面を収納部27の長手方向に付勢する。これにより、ボトル容器300は、主板部2の上面2aに対して水平に固定される。
【0017】
第2押付けフラップ部16は、収納部27の周縁27aに1つ以上設けられている。第2押付けフラップ部16は、収納部27の周縁27aから主板部2の上面2aから離間する方向に立ち上がる。第2押付けフラップ部16は、主板部2との境界に折り曲げ縁を形成し、収納部27方向に付勢されている。第2押付けフラップ部16が収納部27方向に付勢されていることで、収納部27にボトル容器300を収納した状態で、第2押付けフラップ部16は、ボトル容器300の側面を収納部27の短手方向に付勢する。これにより、第1押付けフラップ部15による収納部27からのボトル容器300の浮き上がり防止効果を補助して、より安定に収納部27にボトル容器300を保持することができる。
【0018】
第2押付けフラップ部16の長さは、収納部27の全長に対して、30%以上80%以下であることが好ましく、40%以上60%以下であることがより好ましい。第2押付けフラップ部16を設けることにより、収納部27にボトル容器300を収納した場合に、第1押付けフラップ部15による収納部27からのボトル容器300の浮き上がり防止効果を補助して、より安定に収納部27にボトル容器300を保持することができる。第2押付けフラップ部16の長さが前記下限値以上であれば、第2押付けフラップ部16により、安定に収納部27にボトル容器300を保持することができる。第2押付けフラップ部16の長さが前記上限値以下であれば、収納部27からボトル容器300を取り出し難くなることがない。
【0019】
収納部27に収納したボトル容器300は、横置きにした場合の高さの30%以上90%以下が収納部27に収納されることが好ましく、横置きにした場合の高さの50%以上70%以下が収納部27に収納されることがより好ましい。収納部27にボトル容器300に収納することにより、意匠性を確保しながら、収納部27からボトル容器300を容易に取出せると共に、収納部27にボトル容器300を固定し液漏れを防止できる。ボトル容器300を横置きにした場合の高さの30%以上が収納部27に収納されることにより、収納部27にボトル容器300を十分に固定することができる。ボトル容器300を横置きにした場合の高さの90%以下が収納部27に収納されることにより、収納部27からボトル容器300を容易に取出せると共に、ボトル容器300を収納した包装箱1を落下しても、ボトル容器300が損傷することを防止できる。なお、ボトル容器300を横置きにした場合に、ボトル容器300の高さの全長に対する、収納部27に収納されるボトル容器300の高さの割合を落とし込み率ということもある。
【0020】
図4に示すように、背面板部17は、主板部2に対向して配置されている。背面板部17は、背面板部17の長手方向の中心軸線近傍を折り曲げ縁として、背面板部17の短手方向に立ち上がる背面フラップ部21を有することが好ましい。背面フラップ部21を、包装箱1とは異なる飲料ケース等の外装体に設けられたフラップ部に差し込むことにより、外装体の任意の面に、包装箱1を外付け固定する。
【0021】
包装箱1の材質は、グレードC5相当の段ボールであることが好ましい。包装箱1は、段ボールを折り重ねて形成されたものであるため、剛性の低いグレードC5(170g/m)を用いても十分な強度を確保することができる。包装箱1の材質をグレードC5相当の段ボールとすることにより、包装箱1を軽量化することができる。
【0022】
包装箱1について、図5を用いて説明する。図5に示す組立前包装箱100は、段ボールで構成されている。
【0023】
組立前包装箱100は、1方向にて順に連接する第1板部101、第2板部102、第3板部103、第4板部104、第5板部105、第6板部106、第7板部107および第8板部108を有する。これらの板部は、折り曲げ線を介して連接している。第1板部101は側板部6、第2板部102は主板部2、第3板部103は側板部3、第4板部104は背面板部17、第5板部105は側板部19、第6板部106は蓋板部18、第7板部107は側板部20、第8板部108は差込フラップ部22である。
また、組立前包装箱100は、第2板部102の両端にそれぞれ連接する第9板部109および第10板部110、並びに第11板部111を有する。これらの板部は、折り曲げ線を介して第2板部102に連接している。第9板部109は側板部4、第10板部110は側板部5、第11板部111は側板部7である。
さらに、組立前包装箱100は、第4板部104の両端にそれぞれ連接する第12板部112および第13板部113を有する。これらの板部は、折り曲げ線を介して第4板部104に連接している。
【0024】
第12板部112は、折り曲げ線を介して連接する複数の板部から構成される。第12板部112は、第1板部101側から順に、第1板部101、第2板部102、第3板部103、第4板部104、第5板部105、第6板部106、第7板部107および第8板部108が連接する方向(図5に示すY方向)に沿って、第14板部114、第15板部115、第16板部116、第17板部117および第18板部118を有する。また、第16板部116には、第4板部104とは反対側に、折り曲げ線を介して第1押付けフラップ部15が連接している。さらに、第17板部117には、第4板部104とは反対側に、折り曲げ線を介して第19板部119が連接している。第14板部114は差込フラップ部23、第15板部115は側板部24、第16板部116は側板部9、第17板部117は側板部10、第18板部118は側板部11、第19板部119はフラップ部25である。
【0025】
第13板部113は、折り曲げ線を介して連接する複数の板部から構成される。第13板部113は、第1板部101側から順に、図5に示すY方向に沿って、第20板部120、第21板部121および第22板部122を有する。また、第21板部121には、第4板部104側とは反対側に、折り曲げ線を介して第23板部123が連接している。第20板部120は側板部14、第21板部121は側板部13、第22板部122は側板部12、第23板部123はフラップ部26である。
【0026】
第1板部101と第3板部103の図5に示すY方向の長さは等しい。また、第10板部110の短手方向の長さは、第1板部101と第3板部103の図5に示すY方向の長さと等しい。また、第2板部102と第4板部104は形状が相似している。
【0027】
第3板部103は、包装箱1を組み立てる際に、第14板部114を挿入するためのスリット131を有する。
【0028】
第4板部104から第3板部103にわたり、図5に示すY方向に沿って、第3板部103および第4板部104から立ち上がるフラップ部141が設けられている。また、第3板部103と第4板部104の境界である折り曲げ線に沿って、スリット142が形成されている。
【0029】
第4板部104は、第4板部104の長手方向の中心軸線近傍を折り曲げ縁として、第4板部104から立ち上がる背面フラップ部21を有するまた、第4板部104は、背面フラップ部21の外縁に接するように、平面視にて半円形状の穴151を有する。
【0030】
第7板部107は、第7板部107と第8板部108の境界である折り曲げ線に接するように、平面視にて半円形状の穴161を有する。また、第7板部107と第8板部108の境界である折り曲げ線に沿って、穴161に接するスリット162が形成されている。
【0031】
次に、包装箱1の組立方法を説明する。
図1および図3に示すように、第17板部117を、第17板部117と第4板部104との境界にある折り曲げ線201で、第4板部104に対して山折りに折り曲げると共に、第21板部121を、第21板部121と第4板部104との境界にある折り曲げ線202で、第4板部104に対して山折りに折り曲げる。
続いて、第18板部118を、第17板部117と第18板部118との境界にある折り曲げ線203で、第17板部117に対して山折りに折り曲げる。また、第22板部122を、第21板部121と第22板部122との境界にある折り曲げ線204で、第21板部121に対して山折りに折り曲げる。さらに、第18板部118に形成されているスリット171と、第22板部122に形成されているスリット181とを噛み合わせる。
【0032】
続いて、第3板部103を、第3板部103と第4板部104との境界にある折り曲げ線205で、第4板部104に対して山折りに折り曲げると共に、第2板部102を、第2板部102と第3板部103との境界にある折り曲げ線206で、第3板部103に対して山折りに折り曲げる。これにより、第2板部102を第4板部104と対向するように配置する。この際、第1板部101を、第1板部101と第2板部102との境界にある折り曲げ線207で第4板部104側に山折りに折り曲げて、第1板部101における第2板部102と連接する側とは反対側の端を第4板部104に接触させる。これにより、第1板部101と第3板部103とにより第2板部102を支持すると共に、第1板部101と第3板部103の図5に示すY方向の長さに応じて、第2板部102と第4板部104が離間して対向する。また、第9板部109を、第2板部102と第9板部109との境界にある折り曲げ線208で第4板部104とは反対側に山折りに折り曲げる。これにより、第9板部109が、第17板部117に接触する。また、第10板部110を、第2板部102と第10板部110との境界にある折り曲げ線209で第4板部104側に谷折りに折り曲げて、第10板部110における第2板部102と連接する側とは反対側の端を第4板部104に接触させる。これにより、第10板部110により第2板部102を支持すると共に、第10板部110の短手方向の長さに応じて、第2板部102と第4板部104が離間して対向する。さらに、第11板部111を、第2板部102と第11板部111との境界にある折り曲げ線210で第4板部104とは反対側に谷折りに折り曲げる。これにより、第11板部111が、第21板部121に接触する。
【0033】
続いて、第3板部103のスリット131に、第14板部114を挿入する。
【0034】
続いて、第1押付けフラップ部15を、第16板部116と第1押付けフラップ部15との境界にある折り曲げ線211で収納部27内に折り曲げる。
第2押付けフラップ部16を折り曲げ線215で山折りとする。
【0035】
続いて、収納部27にボトル容器300を収納する。この際、第1押付けフラップ部15をボトル容器300のボタンキャップ310の天面に当接させる。第1押付けフラップ部15は、折り曲げ線211を軸にして、折り曲げる前の状態に戻ろうとし、ボタンキャップ310をボトル容器300の本体方向に付勢する。さらに、第2押付けフラップ部16は、折り曲げ線215を軸にして、折り曲げる前の状態に戻ろうとし、ボトル容器300の側面を収納部27の短手方向に付勢する。
【0036】
続いて、第19板部119を、第17板部117と第19板部119との境界にある折り曲げ線212で第4板部104側に山折りに折り曲げる。また、第23板部123を、第21板部121と第23板部123との境界にある折り曲げ線213で第4板部104側に山折りに折り曲げる。さらに、第20板部120を、第20板部120と第21板部121との境界にある折り曲げ線214で第3板部103側に山折りに折り曲げる。
【0037】
続いて、第5板部105を、第4板部104と第5板部105との境界にある折り曲げ線215で第18板部118および第22板部122側に山折りに折り曲げる。また、第6板部106を、第5板部105と第6板部106との境界にある折り曲げ線216で第4板部104側に山折りに折り曲げる。また、第7板部107を、第6板部106と第7板部107との境界にある折り曲げ線217で第3板部103側に山折りに折り曲げる。また、第8板部108を、第7板部107と第8板部108との境界にある折り曲げ線218で第4板部104側に山折りに折り曲げると共に、第3板部103と第4板部104の境界に形成したスリット142に第8板部108を挿入する。さらに、第7板部107と第8板部108の境界に形成したスリット162にフラップ部141を挿入し、図6に示す包装箱1にボトル容器300が収納されたボトル容器包装体を得る。
【0038】
得られたボトル容器包装体を外装体の外面に固定する。外装体への工程方法としては、外装体におけるフラップ同士の突き合わせ部に、背面フラップ部21を差し込む方法が挙げられる。また、粘着テープ等でボトル容器包装体を外装体の外面に固定してもよい。
【0039】
本実施形態の包装箱1は、主板部2に形成された収納部27は、ボトル容器300を受け入れた状態で、ボトル容器300の軸線C1が主板部2の対角線に沿う形状とされ、収納部27におけるボタンキャップ310が配置される側に折り込まれた第1押付けフラップ部15は、ボトル容器300のボタンキャップ310の天面を収納部27の長手方向に付勢し、収納部27の周縁27aに収納部27の長手方向に沿って設けられた第2押付けフラップ部16はボトル容器300の側面を収納部27の短手方向に付勢するため、ボトル容器300全体を収納部27に収納して固定することにより、輸送時のボトル容器300のがたつきを防止することができる。従って、ボトル容器の液漏れを防止することができる。
【実施例0040】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0041】
[実施例1~実施例8、比較例1、比較例2]
図1図6に示す包装箱を、表1に示すように、箱の側面に対する収納部の傾斜角度、収納部の全長に対する第2押付けフラップ部の長さ、および収納部に対するボトル容器の落し込み率を変えて、実施例1~実施例8、比較例1、比較例2の包装箱を作製した。
【0042】
[取出し性評価]
収納部からのボトル容器の取出し易さを評価した。
感応性試験において、5人のパネラーによる判定点を平均し、それぞれ1点から7点までの7段階で判定した。判定点が高いほど評価が高いことを意味する。
判定点の平均点が1点以上3点未満を「×」、3点以上5点未満を「△」、5点以上を「〇」とした。
【0043】
[個装落下試験の評価]
100cmの高さから、包装箱を正立にて3回落下させ、包装箱内のボトル容器の荷崩れの状態を目視にて確認し判定を行った。
ボトル容器の設置角度を保てないほどの荷崩れを「×」、ボトル容器の設置角度は保たれているが、箱に外観上の顕著な歪みが生じた場合を「△」、荷崩れなしを「〇」とした。
【0044】
【表1】
【0045】
表1の結果から、実施例1~実施例8の包装箱は、ボトル容器の取出し性および荷崩れを抑制する効果に優れていることが確認された。
【符号の説明】
【0046】
1 包装箱
2 主板部
3~14 側板部
15 第1押付けフラップ部
16 第2押付けフラップ部
27 収納部
100 組立前包装箱
300 ボトル容器
310 ボタンキャップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6