(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005126
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】冷房空調装置
(51)【国際特許分類】
F24F 13/22 20060101AFI20230111BHJP
F24F 5/00 20060101ALI20230111BHJP
F24F 1/0067 20190101ALI20230111BHJP
F24F 11/87 20180101ALI20230111BHJP
F25B 39/04 20060101ALI20230111BHJP
F28F 1/12 20060101ALI20230111BHJP
F28F 1/30 20060101ALI20230111BHJP
F28D 1/047 20060101ALI20230111BHJP
F28D 3/02 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
F24F1/0007 361C
F24F5/00 L ZAB
F24F1/0067
F24F11/87
F25B39/04 N
F28F1/12 G
F28F1/30 C
F28D1/047 Z
F28D3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106847
(22)【出願日】2021-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】305028338
【氏名又は名称】梅津 健兒
(72)【発明者】
【氏名】梅津 健児
【テーマコード(参考)】
3L050
3L051
3L103
3L260
【Fターム(参考)】
3L050BD05
3L050BF02
3L051BE04
3L103AA37
3L103BB42
3L103CC02
3L103CC22
3L103CC28
3L103DD03
3L260AA01
3L260AA05
3L260AA08
3L260AA09
3L260AA13
3L260AA16
3L260AB01
3L260AB09
3L260BA41
3L260CA50
3L260CB90
(57)【要約】
【課題】空気を冷房する技術において、水の蒸発潜熱を利用して室内空気を室外空気で直接冷却する冷房方式、即ち間接水蒸発式冷却は性能が不十分であるためその性能を向上させる為の新しい技術との組み合わせが必要があった。
【解決手段】このため、間接蒸発式冷却と冷媒を圧縮して冷房するヒートポンプ方式と組み合わせて、ハイブリッドに利用する方式を実現するために新しい技術的方法を追加することが有効であり、その具体的な方法とその技術を提示した。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動圧縮機で圧縮された冷媒を、冷却する空気により冷媒放熱フィンチューブ熱交換器において冷却して液化させ、その液化された冷媒を冷媒冷却フィンチューブ熱交換器において蒸発させて冷却される空気を冷却し、その蒸発したガス冷媒を前記電動圧縮機に吸引させて冷媒を連続的に循環させる冷凍サイクルを一体のユニット内に収め、
水槽内の水を冷却水として循環させるためのポンプを設置し、前記冷媒冷却フィンチューブ熱交換器において前記冷却される空気からドレン水として得られて自然落下してくる水と、冷却する空気による前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器のアルミフィン部分の冷却をするときに前記水槽の水を前記ポンプで汲み上げて前記アルミフィン部分に散水した後に蒸発しきれずに自然落下してくる冷却水と、外部から送られてくる水道水または雨水とを受け取って貯留するために前記水槽を設置し、前記水道水または雨水の受け取る水量を前記水槽内の水位を適正に制御して調整し、
前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を前記冷却水と前記冷却する空気により散水及び通風冷却することを特徴とした前記冷凍サイクルを用いて冷房運転を行う冷房空調装置
【請求項2】
前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を、表面を親水性の塗膜処理をした多数枚数のアルミフィン平面板と、当該アルミフィン平面板を直角に貫通する平行で多数本数のチューブを連結した管路とで構成させ、前記冷媒を前記管路の内部に流し、前記多数枚数のアルミフィン平面板の間に保持された隙間に前記冷却する空気を流す方式の前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器において、前記多数枚数のアルミフィン平面板の端面の構成する全体の外形が平板状である前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を用い、
該冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を該冷媒放熱フィンチューブ熱交換器の平板状の外形の平坦面を傾斜させて設置して当該平坦面から冷却水を散布する、乃至は前記平板状の冷媒放熱フィンチューブ熱交換器の前記平坦面が向き合うように2台の平板状の冷媒放熱フィンチューブ熱交換器の相互の平坦面間に隙間を開けた状態で設置し、当該隙間へ向けて冷却水を散布する、以上2種類の散布方式のうち、いづれか一つの冷却水散布装置を設置して前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を散水及び通風冷却したことを特徴とした前記冷凍サイクルを用いた請求項1に記載の冷房空調装置
【請求項3】
前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を、表面を親水性の塗膜処理をした多数枚数のアルミフィン平面板と、当該アルミフィン平面板を直角に貫通する平行で多数本数のチューブを連結した管路とで構成させ、前記冷媒を前記管路の内部に流し、前記多数枚数のアルミフィン平面板の間に保持された隙間に前記冷却する空気を流す方式の前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器において、前記多数枚数のアルミフィン平面板の端面の構成する全体の外形が平板状である前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を用い、
前記アルミフィン平面板の平面部分に多数の横溝を成形したアルミフィン平面板を用いた平板状の前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を用いて、冷却水散布装置を設置して散水及び通風冷却したことを特徴とした前記冷凍サイクルを用いた請求項1、2のいづれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項4】
冷却される空気を水平方向または垂直方向から、冷却する空気を冷却される空気と直交する方向から流入させ、夫々の空気を内部に多数枚数のアルミの薄板製の伝熱面を設けて該伝熱面の両面に流して相互に熱交換させる構造とし、前記冷却する空気と前記伝熱面との接触面に水を散布して蒸発させることによリ前記伝熱面と前記冷却する空気を冷却し、その冷却熱を前記多数枚数の伝熱面の背面側に伝熱させることにより冷却される空気を加湿することなしに冷却する水蒸発間接冷却空気熱交換器と、
前記冷凍サイクルとを前記一体のユニット内に設置し、前記冷却する空気を、前記水蒸発間接冷却空気熱交換器を散水冷却し、さらに前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器で散水及び通風冷却を行ってから排気し、
前記冷却される空気を前記水蒸発間接冷却空気熱交換器で冷却した後に前記冷媒冷却フィンチューブ熱交換器において熱交換させて更に冷却して温度を下げ、対象の空間に供給して冷房することを特徴とした請求項1,2,3に記載の冷房空調装置。
【請求項5】
前記水蒸発間接冷却空気熱交換器と、前記ヒートポンプ冷凍サイクルの前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器の両熱交換器を上下位置に配置させ、かつ、前記水槽をさらにその下に設置し、最上部から散水した冷却水が、両熱交換器を順次伝わり落ちて最下部の前記水槽内に自然落下によって流れ落ちて貯留する様に配置したことを特徴とした請求項4に記載の冷房空調装置。
【請求項6】
前記水蒸発間接冷却空気熱交換器と、前記冷凍サイクルを一体のユニットに収め、該冷凍サイクルを構成する前記冷媒冷却フィンチューブ熱交換気を前記水槽より高い位置に設置し、前記冷媒冷却フィンチューブ熱交換器で冷却される空気から生じるドレン水と、前記水蒸発間接冷却空気熱交換器と前記冷媒放熱フィンチューブに散水して未蒸発の冷却水を双方とも前記水槽内に自然落下させて貯留させて前記ポンプで汲み上げて循環させ、冷却水として繰り返し利用することを特徴とした請求項4、5のいづれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項7】
前記冷房空調機のすべての装置を一体のユニットに収め、前記冷却される空気と前記冷却する空気を前記一体のユニットの外部から取り込んで、それぞれ熱交換させた後に前記一体のユニットの外部へ排気乃至は給気させ、前記水蒸発間接冷却空気熱交換器及び前記冷媒放熱フィンチューブ熱交換器を冷却するために散水する水を、同じ前記給水ポンプにより供給させたことを特徴とした請求項4,5、6に記載の冷房空調装置。
【請求項8】
前記水蒸発間接冷却空気熱交換器を上下に2台を積み重ねて設置し、冷却する空気と冷却水を前記水蒸発間接冷却空気熱交換器内を順次重ねた縦方向に流し、前記冷却される空気を別々に分けて2台の前記水蒸発間接冷却空気熱交換器内を水平方向に分散して流したことを特徴とした請求項4,5,6、7のいづれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項9】
前記冷凍サイクルにおける前記電動圧縮機の運転を止めて、前記水蒸発間接冷却熱交換器の効果のみで冷却する運転をおこなう、または該運転に自動的に切り替える制御手段を設けたことを特徴とした請求項4,5,6,7,8のいづれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項10】
前記水蒸発間接冷却空気熱交換器から流れ出た前記冷却される空気を2分割し、その大部分は冷気として冷房空調装置から供給させ、他の空気を前記水蒸発間接冷却空気熱交換器に流入する前の前記冷却する空気に合流させて冷却する空気の一部となし、前記水蒸発間接冷却空気熱交換器へと冷却する空気として流入させたことを特徴とした請求項4、5、6、7、8、9のいずれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項11】
前記外から供給した水道水や雨水を冷却水としを利用する運転モードと、前記外から冷却水の供給を停止乃至は不足したときには前記給水ポンプ運転を停止して水蒸発効果を使わない運転モードへの切り替えができるようにしたことを特徴とした請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10のいずれか1項に記載の冷房空調装置。
【請求項12】
建物内空間の空気を冷却される空気として利用し、建物外空気を冷却する空気として利用し、冷却される前記建物内空気を冷却した後に建物内に給気し、前記建物外空気を冷却する空気として利用した後に建物外に排気させたことを特徴とした請求項1~11のいずれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項13】
前記冷却される空気として建物内空気を利用し、前記冷却する空気として建物外空気を利用し、冷却される前記建物内空気を二分割して建物内と外へ、冷却する建物外空気も二分割して建物内と外へ給気ないしは排気することにより換気を伴った空調を行わせる運転を選択することができることを特徴とした請求項1~11のいずれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項14】
建物外空間の空気を冷却される空気として冷却後に建物内に給気し、建物内空気を冷却する空気として利用した後に建物外に排気したことを特徴とした請求項1~11のいずれか一項に記載の冷房空調装置。
【請求項15】
建物内の空気を前記冷却される空気として冷却して建物内に供給し、建物内の別の空気を前記冷却する空気として利用した後に建物内の上部空間へ向けて排気、又は建物外にダクトによリ排気し、空調装置本体を建物内に設置したことを特徴とした請求項1~11のいずれか一項に記載の冷房空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで発明提案する空調の技術分野では、今後必要となる次世代空調機器として進展していくために以下に示す様な基本的な課題がある。
1)電力エネルギー使用量の大幅増加による地球温暖化への影響
2)同時に懸念される電力不足
3)処理空間の空気を空調すると同時に換気を実現する
4)空調機に利用する冷媒の使用量の増大による地球温暖化
ここに提示する発明は、これらを解決した新しい未来空調システムを実現し、商品化するための基幹技術と実用化応用の分野に関わる技術である。
【背景技術】
【0002】
現在の空調機、特に冷房に使われる技術は冷媒の圧縮と膨張によって生まれる温熱と冷熱の利用であるが、上記1)~4)の課題を抱えるに至っている。これを解決する技術として、特許文献1は水の蒸発潜熱を利用する冷房除湿システムを実現する技術を提示している。其の要約によれば、間接気化冷却装置(本提案では水蒸発間接冷却空気熱交換器と呼称)とデシカントスリップ(乾燥部材)の積層体を備えて、高い冷房能力と除湿能力を備えた冷房除湿システムを実現している新技術を提示している。
1,水蒸発間接冷却空気熱交換器の間接気化冷却装置のウエットチャネルに冷却空気を流して発生する湿球温度を利用するために伝熱面に保水剤を貼り付けて湿潤膜を形成し、伝熱面を通してドライチャネルを通過する被冷却空気(処理空気)を冷却している。
2,その冷却効果を高めるため、冷却空気と非冷却空気を対向流に流している。
3,ドライチャネルを流れる被冷却空気の出口でその一部の空気を取り出してこれをドライチャネルと対向流方向に向けてウェットチャンネルに流すことによりこの一部の空気を冷却することにより、ドライチャネルの処理空気をより効率的に冷却する。
以上の3つの技術は処理空気を高いエネルギー効率で冷却する上で極めて有効な技術である。しかしながら、冷却効果が水の蒸発潜熱のみによって得られるのみでは十分な温度降下が得られ憎く、特に冷却側空気の湿度が高い時(雨天など)には1~2℃程度しか冷却効果が得られない。
【0003】
そこで、更に冷却効果を上げる技術が特許文献2に提示されている。特許文献2は薄肉のアルミ製伝熱板を用いて、波板状に成型し、二つの空気の流れを対向流状にするなど多くの改善アイテムを提示している。しかしながら、これだけでも若干の改善は望められるし、文献3では水蒸発間接冷却空気熱交換器の構成、空気の流し方に新しい工夫が見られるが、双方とも十分な実用性のある冷却効果が望めないことがわかっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-190633号広報
【特許文献2】特開2020-76552号広報
【特許文献3】特開2016-90136号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在普及している空調機器(ヒートポンプエアコン)の持つ課題は以下のようである。
1)普及が拡大し電力エネルギー使用量が増大、地球温暖化の元凶になりかねない
解決目標:電力使用量の低減
2)地球大気の高温度化に対応できる高い冷却性能の実現が1)項を加速している
解決目標:高温度時でも効率よく冷却できる冷却性能の確保
3)ヒートポンプ空調機に使われている冷媒が多く、その漏洩が地球温暖化を加速
している。 解決目標;冷媒使用量の大幅削減(1/5程度)
4)処理空間の空気汚染への対応策の効果が有効な空調機となっていない
解決目標;空調と同時に外部の清浄空気と換気できるシステムの実現
5)太陽光発電の有効利用がなされていない
解決目標;太陽光温熱を夕方、朝方の空調に利用する
以上の様な、ニーズからくる課題と同時にそれを解決するための技術上の課題はさらに広範囲となる。
【0006】
現在普及している空調機は、室外空気の熱で室内空気を冷房する乃至は暖房する装置でヒートポンプエアコンと呼ばれ、装置内には冷媒が封入されている。その装置の概要を
図1に示す。冷媒を圧縮機で圧縮し、高温度になった冷媒を室外(又は室内)空気で冷却する方式のエアコンが実現され世界的に普及している。しかしながらこの方式は
図1で分かる通り、フィンチューブ冷媒凝縮器4は、送風機10で送風される冷却する空気である室外空気によって冷却される。室外空気は夏の高負荷時には40℃程度まで高温度化するから冷媒の温度を冷却する効果は減少して冷媒温度は上昇し、冷媒圧縮機6の圧縮仕事が増加し、電力消費量は増加する。 このため冷媒循環流量は減少し、その結果エアコンの冷房性能は低下する。
【0007】
このエアコンでは、冷媒配管110により室外ユニット121と室内ユニット92の間を連結し冷媒を循環させており、装置の設置状態によって、通常は5メートルから10メートルの長さになり、その分その配管に封入されるフロン冷媒量は増加せざるを得ない。
封入冷媒量は、工事や運転時の漏洩により結果的には数10%程度が大気に放出され、室外空気の汚染、地球温暖化に悪い影響を及ぼしている。
【0008】
また、室内ユニット92は通常は
図1に示すように、室内空気を換気する機能を担う空気ダクトを持たない。換気付きのモデルでも、その換気ホース、排気と給気の双方のホースを建物の外壁を貫通させるときの工事負担、外観劣化、雨漏れ不良の心配と、冷媒配管工事とホース工事(又はダクト工事)の双方の工事費用負担、更には換気による冷暖房性能の低下、即ち冷えない、温まらない、電力負担が増えるという、根本的な問題解決がなされていないことが課題となり、十分な換気量を担保する換気可能エアコンの普及は進んでいない。
【0009】
太陽光発電を利用してエアコンの消費電力を賄うという考え方の実現も長期にわたって取り組まれてきたが、エアコンで冷房や暖房の運転を行う時間帯が夕方以降の食事時や睡眠時、さらには朝の起床後であることから、太陽光発電時間帯と一致しないことがネックとなって実用化はほとんど進んでいない。太陽光発電した電力をエアコンの消費電力で地産地消することは人々の願望であり、今後の課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
エアコンを使ってヒートポンプ冷凍サイクルで冷房する場合、消費電力が大きく、電気代が高くなり、地球環境の面でも課題となるため、請求項1に記載の技術は、この課題軽減のため高いエネルギー効率と冷却効果の双方を得ることを目指したものである。従来の冷却空気(室外空気)による冷却ではなくて、それより低温度の湿球温度と水の蒸発冷却効果を利用して冷却するための技術を提示している。冷媒放熱フィンチューブ熱交換器4から大気で冷却、放熱する効率を大きく向上させる方法が求められており、それは水の蒸発潜熱を利用することに着目したもので、請求項1はそのための基幹技術を提示している。その技術の要旨は冷凍サイクル全体を一体のユニット内に設置することを前提とし、冷媒冷却フィンチューブ熱交換で空気中から取れたドレン水を凝縮放熱フィンチューブ熱交換器の散水蒸発冷却用に利用し、このドレン水のみでは不足するのでその冷却効果を確実にするため外部から水道水を供給し、ドレン水及び水道水などの冷却水を一体に水槽に貯留し、水ポンプで凝縮器に散水しこれを冷却する方式が目指している新技術によるシステムとなる。
【0011】
図1に現在市場で使われているスプリット型エアコンの構成概要を示す。室内ユニット92と室外ユニット121を別々の所に設置して、その間を冷媒配管と電力電線で結んで構成する。
図1では室外ユニット121は上空から見た平面図を、室内ユニットは左側から見た側面図を示している。したがって以上に述べてきた凝縮器をドレン水で冷却する効果は
図1に掲げた現状のエアコンでは実現しにくい。
その理由は冷媒蒸発フィンチューブ熱交換器3と冷媒凝縮フィンチューブ熱交換器4が分離されていることを述べたが、それ以外に大きな課題がある。
それは、室外ユニットの冷媒凝縮フィンチューブ熱交換器は
図2に示したあるみふぃんの端面が垂直設置されている場合に相当し、仮に散水器で冷却水を散水しても、フィン表面を十分に濡らすこことなく落下してしまうためフィンを冷却し更に冷媒を冷却する効果を得にくく、また落下してしまう冷却水を受ける水槽13が無く、冷却水を循環させるポンプ12もないため継続した冷却ができないからである。
【0012】
即ち、請求項1の技術に付随する技術として、冷却水の確保の仕方と使い方の技術も重要である。水道水を利用する事を基本として商品化すると述べたが、さらに進展したシステムとして、雨水の利用について技術展開する必要がある。雨水をこの冷房空調装置の天井面を利用して集めてそれを活用する事が最終目標技術の一つとなる。一方節水の観点から、冷却水としての水道水が不足したとき、乃至は水不足の地域では冷媒凝縮フィンチューブ熱交換器に冷却水の供給が無いときでも装置の運転が継続できることが望ましい。冷却水不足を水槽に於いて検知したとき、または、節水運転モードを選択されたときに、冷媒凝縮フィンチューブ熱交換器にその分の散水がなくても運転が継続できるように冷却する空気用送風機の出力をアップして調整するなどの具体的技術が重要になる。
【0013】
請求項2では冷房空調装置の通風と散水による水蒸発冷却を実際に利用するため、請求項1の技術に加えて、散水時に凝縮器の性能を向上させる具体的技術を提案している。凝縮器は空冷であると同時に水蒸発冷却を行うため、空冷のフィンチューブ熱交換器をベースにそのための具体的技術策を取り込むものである。即ち水蒸発による冷却効果を出すためには熱交換器4の放熱用のアルミフィンの外表面をその冷却水でくまなく濡らすことが必要となる。そのためには冷却水を
図4で示す様にポンプ12で組み上げて熱交換器4に連続的に散水する事が有効である。しかも、熱交換器は
図1に示す様に単なる垂直に設置するのでは無く
図2に示すような工夫のもとに設置し、冷却水をアルミフィン表面に行き渡らせる事が必要となる。
即ち冷却水の蒸発による冷却効果を向上させる上で、フィンチューブ熱交換器を
図1の様にフィンの側面が垂直状態に設置し、その側面乃至は上面から冷却水を散水してフィンの伝熱面の全表面を濡らした状態にするには、多くの困難があって、有効策が見いだされていない。 即ち、冷媒放熱フィンチューブ熱交換器4の冷却する空気が流入する側の側面全体に渡って均一に噴霧状にするには、上流で事前に散水噴霧された霧状の空気を作るか、またはフィンの近傍で散水噴霧器を多数設置して冷却水をくまなく行き渡らせることが必要である。同時に、冷却水を噴霧状にするにはこの散水噴霧器のノズル部分の形状は微細な穴形状とする必要があり、必ずしも清水では無い汚れた冷却水のために汚れが原因の穴つまりが生じるなど、実用上の問題がある。
【0014】
そこで、冷却水を噴霧状ではなく、若干大粒の微細な水状態で散水してフィンの外表面をくまなく水濡れ状態にするには、フィンチューブ熱交換器の設置状態、フィンの外表面状態、フィン外表面の形状などを最適化する技術を請求項2と3に提示したものである。
対象は空冷の冷媒凝縮器として大量に使われているフィンチューブ熱交換器であり、3つの技術方策を提示している。前提としてフィンの表面は冷却水の広がりを助長するべく親水性塗膜処理をしている。親水性処理はシリコーンや水性ガラス成分を持った成分からなり水に馴染んで冷却水を表面上に広げる効果を有した塗膜である。
3つの方策のうち、一つ目の技術は
図2の絵の中央部:斜め設置の場合と右側:略水平に設置の場合を絵に示したもので、熱交換器を
図1の様に垂直ではなくて、
図2示すように傾斜して設置して、その側面から散水器15によリ冷却水を散水する方策である。2つ目の技術は
図5に示すように平板状フィンチューブ熱交換器4を2つに分割してその中間の隙間に向けて大量に散水する散水器14によリ両方のフィンチューブ熱交換器にくまなく且つ大量に散水できるという利点がある。3つ目の技術は、
図2の各フィンの平面上に成形した横溝120を設けたことに特徴がある。例えば
図1に示される現在のエアコンの冷媒放熱フィンチューブ熱交換器はフィンの横端面を垂直状態に設置しており、このままでは側面から散水した冷却水がフィンの表面を伝って素早く落下してしまうためフィンの外表面に行き渡らず、十分な水蒸発冷却効果を得る事が難しいため、散水冷却方式は効果が出ない。
【0015】
そこで、
図2の左側の図では垂直設置の場合でも有効な技術を提示している。即ち横溝120を図示されるような形に成形したアルミフィンを用いることにより、散水された冷却水はまっすぐ落下することなく成形された横溝にそってその中をジグザグにゆっくりと流れ落ちる。その間に冷却水はフィンの外表面の親水性効果によって全体に渡って浸透して広がり、冷却空気へと蒸発し、自ら低温度化してアルミフィンを冷却してチューブ21内を流れるガス冷媒を凝縮し放熱させる。散水した冷却水の保持と広がりを最適化するため
図2に示すように成形する横溝の深さは0.3~0.5ミリメートル、溝幅は2~4mmの形状が推奨される。
【0016】
また設置角度をゼロ、即ちアルミフィン端面22を水平に近づいた状態で設置した場合を
図2の一番右側に示した。上方から散水した冷却水はほぼ水平に成形した横溝120の効果によリアルミフィン18の表面を水平に渡って全体を濡らすことができる。しかしながら水の表面張力によリアルミ伝熱板の下端の端面部分に両隣のアルミフィン間で水がブリッジ状に保持されて、冷却する空気の流れを阻害してしまい、冷却効果を逆に低下させてしまうことになるのを避けなければならない。
図2の右側に示したフィンチューブ熱交換器のアルミフィン端面の傾斜角度は約15度となっており、これ以上水平に近く傾けることは避けるべきである。
【0017】
請求項4の技術は、最高レベルの低消費電力で且つ最大の冷房能力を確保する新技術として水蒸発間接冷却空気熱交換器と前述した冷凍サイクルの双方を搭載した一体型冷房ユニットの実現に関するもので、
図4,5,6の冷房空調装置はこの技術を採用している。
水蒸発間接冷却空気熱交換器2は空気対空気熱交換器の一種で冷媒圧縮機などが無くても送風機以外に電力を消費せずに冷却を可能にし、冷やす空気側に冷却水23を散水すると冷やされる空気は冷やす空気の湿球温度近くまで冷却される原理を応用する。その外観を
図3に示す。表面が親水性塗膜処理をされた約0.1~0.15mm程度の厚さのアルミ製の伝熱面を約3mm程度のピッチ隙間を開けて多数枚数を積層し、冷却する空気9と冷却される空気7を図示する方向に隣接するアルミ伝熱面50間の隙間を、互いに直行する様に、且つ、双方の空気は決して混ざることなく分離された状態で相互に熱交換しながら流れる。双方の空気が混ざらない方法と構造はここでは示さないが、IDEC (Indirect Evaporative Cooling)という商品分野で公知の技術である。
【0018】
この水蒸発間接冷却空気熱交換器2を請求項1と2と3で実現した冷房空調装置に追加して組み込んで更に高性能(高冷房能力及び低消費電力)な冷房空調装置を実現する技術を請求項4に提示している。請求項1及び2及び3で提示した冷凍サイクルに、この水蒸発間接冷却空気熱交換器2を加えて冷却される空気を消費電力の増加なしに更に冷却する技術である。
冷却される空気はまず水蒸発間接冷却空気熱交換器に於いて、散水されて冷却された冷却する空気の湿球温度で冷却され、次には冷却する空気の湿球温度で冷却された冷媒放熱フィンチューブ熱交換器4を経由して、低圧冷媒を使った冷凍サイクルによりさらに低温度化された冷媒が流れる冷媒冷却放熱フインチューブ3によって更に低温度まで冷却される。
その双方の冷却器による効果は、圧縮機8をインバータ技術により高速で回転させて圧縮する冷凍サイクルが大きな電力を消費しながら冷媒を高圧にして冷却性能を得る現在のエアコンの技術に比し、総消費電力を半減させる以上の効果があることが実証されている。
【0019】
請求項5に示した技術は、事例を
図4,
図5,
図6に示すが、この2つの冷却器を上下の位置に設置し、冷却水23の大半を上部の冷却器に流し、自然落下させて下部の冷却器に流し、最下部に向けた冷却水用の水槽に流し込むという簡単で重要な技術である。
請求項6に示す技術は一体のユニット内で、前述したドレン水と、散水した冷却水を全て自然落下状態で水槽内に落下させ貯留する技術を提示している
【0020】
請求項7は請求項4,5、6に示した冷却水を循環させるポンプを一つのポンプで行う技術を提示している。
請求項8は、冷却性能を向上させるために水蒸発間接冷却空気熱交換器を2台使い、そのときに上下方向に二段に設置し、冷却する空気と冷却水を連通させて上下方向に流し、一方冷却される空気は2台の上下に重なる水蒸発間接冷却空気熱交換器内を横方向に分離して流すことを特徴とした技術であり
図5の冷房空調装置ではこの技術が採用されている。冷却する空気の風量は冷却される空気の風量に比べ、その散水冷却効果により、通常2/3から1/2に少ない風量で性能が発揮できるとされるから、通風圧損失から決まってくる風速分布の設計上、上記の様な上下に長い配置構造が選択される。2段に設置する場合と同様の効果を得るため、場合により伝熱面が長方形の縦に長いサイズの水蒸発間接冷却空気熱交換器が選ばれる理由は同じである。
【0021】
請求項9では、冷房能力を100%発揮する運転と、半分程度またはそれ以下に抑える運転を選択する技術に関する。冷凍サイクルは圧縮機の作動に電力を消費するので弱い冷房を選択するときには圧縮機を停止して水蒸発間接冷却空気熱交換器にのみの運転で弱い冷房を行う技術が有効である。
図4,5,6のいずれのタイプの冷房空調装置でも同様な制御を採用している。
【0022】
請求項10では冷却される空気が冷却されて吹き出される時の供給温度をさらに下げて冷却効果を向上させる技術を提示している。その方法は冷却される空気が冷却されて出力される空気量のうち20~50%程度を分離して冷却する空気側に合流させて冷却する空気として作動させ、冷却される空気の温度を一層低温度にする技術である。具体的には
図4と
図6に示す冷房装置に示しており、追加冷却空気用送風機11により冷却される空気をUターンさせて冷却する空気に加えている。
【0023】
請求項11では、外部からの水道水や雨水などの供給がない場合、水槽内の水位を検知する乃至は選択スイッチの情報によリ冷却水の循環ポンプ12の作動を停止して、且つ冷却運転を継続する技術を提示している。
請求項12は
図4に示す最も基本的な構造方式で、室外空気で室内空気を冷却する冷房空調装置を実現する技術を提示している。この場合は、
図4の追加冷却空気用送風機11や吸気換気用送風機17などの無い構造方式が該当する。
これに対し、請求項13は請求項12に示す換気のない冷房運転と、
図4の送風機11,17などを有効にして換気をさせることを可能にした運転の双方を選択して行うことが可能な構造と技術である。
【0024】
請求項14は、換気を前提とした方式で、
図5に示すように、建物外空気を冷却される空気とし、建物内空気を冷却する空気とした冷房空調装置であり、いわゆる全風量を換気に利用するものである。 工場や豚舎などの空気の汚れがひどい、また炭酸ガスが高濃度の空間などではこの100%換気する方式が有効である。
請求項15は、
図5、
図6に示す装置を、建物外壁16を無くした方式で、装置全体を建物内に設置し、冷却される空気7も冷却する空気9も建物内空気となる場合を提示している。この場合、冷却する空気の排気は
図5の様に上方へ向けて建物の天井面の排気ファンなどにより建物外に排気する場合と、
図6の場合の様に、建物の開口部がある装置背面に向けて排気し、開口部から建物外に排気するなどの方法が選ばれる。
いずれの場合も、冷却される空気と冷却する空気の流れを選択して建物のレイアウトや、配置からくる種々な必要性に対応できることが大きな利点となっている。
【発明の効果】
【0025】
現在広く普及している冷媒配管で連結された室外ユニットと室内ユニットで構成される
一般にスプリットエアコンと呼ばれる冷房装置に比べ
1)電力消費量が半減でき、地球温暖化の影響リスクを大幅に軽減できる。
2)従って、消費電力費用の負担を大幅に軽減できる。
3)冷却効果と換気効果が同時に実現でき、空気汚染、感染症対策など空調装置として今後ますます重要になる特性を容易に発揮できる。
4)冷凍サイクルに封入されて使われる冷媒量が従来のエアコンに比べ1/5程度と少なくなり、地球環境的に優位である。
5)冷房時の排熱による排気空気の温度上昇が少なく、ヒートアイランド現象と言われる排気空間の温度上昇を大幅に軽減できる
6)建物内空間や室外空間に装置を置いて、吹き出しの冷気を利用するスポットクーラーとして利用しやすい。
などの効果が実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】現在広く使われている一般のスプリット型冷暖房機の構成図である。
【
図2】本発明になる冷房空調装置の水蒸発冷却効果を活かすための冷媒冷却フィンチューブ熱交換器のアルミフィン形状の3通りの事例の詳細形状を示す。
【
図3】本発明になる冷房空調装置に使われる水蒸発間接冷却空気熱交換器の外観図である。
【
図4】本発明になる冷房空調装置の側面断面図である。
【
図5】本発明になる換気空気100%利用型の冷房空調装置の側面断面図である。
【
図6】本発明になる室外空気100%利用型の冷房空調装置の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図4は本発明による冷房空調装置1を示している。冷却される空気7は通常は室内空気であり、水蒸発間接冷却空気熱交換器2と冷媒冷却フィンチューブ熱交換器5の双方を通過するときに二重に冷却されて送風器8により室内空間に給気される。熱交換器2は散水器15により、熱交換器4は散水器14により散水されて水蒸発冷却されている。冷却水の散水がない場合の乾球温度冷却に比べるとその冷却効果は湿球温度冷却となって大幅に向上し、2~2.5倍の冷却熱量が得られており、冷房装置1から供給される冷却される空気7は少ない消費電力で十分に冷却される。
その理由は、この冷却するための冷却手段として、熱交換器2が電力を消費せずに冷却しており、さらに熱交換器4を冷却するための圧縮機6は圧縮比が低減されているためその消費電力は半減されている。送風機8及び10は通常のエアコン並に電力消費するが、これらを合わせて、総消費電力は通常のエアコンの消費する電力の50%以下であるからである。
【0028】
さらに、送風機11は室内空気を室外空気側に、送風機17は室外空気を室内空気側にバイパスさせるためのものであり、その作動により冷房空調装置1の冷却性能を向上させると同時に換気効果を得るものである。
また、冷媒圧縮機6と、水蒸発間接冷却熱交換器2と、冷媒放熱フィンチューブ熱交換器4が、図示していないが冷媒配管で連結されて構成する冷却システムとしての冷凍サイクルは一体の冷房空調装置1の中で全ての配管が熔接により連結されており、組み立ては工場出荷時に完成されている。冷凍サイクルの大きさについても、
図1に示すように、室外ユニット121と室内ユニット92に分離されて室内外連結用冷媒配管110で構成する現在のエアコンの冷凍サイクルに比べて、その配管全長の長さは1/3~1/5に短縮されているから封入する冷媒の量も比例して減少させることが可能である。
【0029】
さらに冷房空調装置1が不要となって廃棄されるときも冷凍サイクル24は熔接状態で一体で取り外して廃棄する工場まで持ち込むことが容易であって、現在のエアコンの様に中間の機械的接合部を取り外すときの冷媒漏れの心配が少ない、即ち冷媒漏れのリスクは極めて減少させることができるものである。
また、
図4の冷却する空気9が排気されるときの温度は、前述した水蒸発冷却効果により冷却されているから低い温度である。例えば室外気温が35℃で運転するときは、現在のエアコンが5~55℃の排気温であるのに対し、45℃程度となり、熱気により周囲を灼熱地獄にするときもある現在のエアコンに比べて周囲への熱汚染は極めて少なくなるという利点がある。
【0030】
このことは、工場内や室外空間に於いて、吹き出しの冷気を利用するスポットクーラーとしても極めて利用しやすくなる。オープンレストランや物流倉庫の入口に設置したときの排気空気の熱気は体感では極めて柔らかという効果も実用効果として重要である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
前述した様な、商品としての6つの利点を活かし、冷房空調を行う市場での普及が期待できる。その市場は住宅などの民生用は勿論、店舗、工場、作業現場、学校、レストラン、病院、施設、豚舎、牛舎、鶏舎、など全ての空間の冷房ニーズに対応でき、極めて大きな
市場への普及が期待できる。
その結果、エアコンの消費電力の増加で地球温暖化への悪影響が心配される地球規模の課題についても軽減効果が期待され、民間のみでなく、公的に、更に国家的に普及の要請や支援が行われ、急速に普及できる可能性がある。
【符号の説明】
【0032】
1 冷房空調装置
2 水蒸発間接冷却空気熱交換器
3 冷媒冷却フィンチューブ熱交換器
4 冷媒放熱フィンチューブ熱交換器
5 ドライ用冷媒放熱フィンチューブ熱交換器
6 冷媒圧縮機
7 冷却される空気
8 冷却される空気用送風機
9 冷却する空気
10 冷却する空気用送風機
11 追加冷却空気用送風機
12 ポンプ
13 水槽
14 冷媒放熱フィンチューブ熱交換器用散水器
15 水蒸発間接冷却空気熱交換器用散水器
16 建物外壁
17 給気換気用送風機
18 アルミフィン
19 冷却する空気の吸い込み口
20 冷却される空気の吸い込み口
21 チューブ
22 アルミフィン端面
23 冷却水
24 冷凍サイクル
50 アルミ伝熱面
92 室内ユニット
102 圧縮機用電源
110 室内外連結用冷媒配管
120 横溝
121 室外ユニット
122 冷却する空気用ファンモータ
123 電源