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特開2023-51526機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法
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  • 特開-機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法 図1
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  • 特開-機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法 図5B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023051526
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/18 20060101AFI20230404BHJP
   E04H 6/00 20060101ALI20230404BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20230404BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20230404BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20230404BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
E04H6/18 601A
E04H6/00 A
E04H6/42 Z
G07B15/00 501
G06T7/00 530
G06T1/00 400G
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162283
(22)【出願日】2021-09-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000227043
【氏名又は名称】日精株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100208672
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 愼一
(72)【発明者】
【氏名】井上 禎久
(72)【発明者】
【氏名】千葉 宣
【テーマコード(参考)】
3E127
5B043
5B047
【Fターム(参考)】
3E127AA18
3E127CA16
3E127CA23
3E127DA22
3E127FA56
5B043CA10
5B043DA05
5B043FA03
5B043FA07
5B043HA09
5B047AA25
5B047BA01
5B047BB04
5B047BC20
5B047CA23
(57)【要約】
【課題】すべての操作を指紋認証にて行うことを目的とする。
【解決手段】機械式駐車装置1の非接触指紋認証操作システムは、車両を載置するトレー16と、トレー16に車両が入出庫する入出庫部10と、を有する機械式駐車装置1と、入出庫部10の外部に設けられ、利用者の手60における複数本の指62の指紋情報を取得する指紋情報取得部36を有する指紋読取機30と、指紋情報取得部36によって取得した指紋情報に基づいて利用者が機械式駐車装置1の利用許可者であることを認証する指紋認証部543と、指紋認証部543による認証された指紋情報に基づいて、機械式駐車装置1における少なくとも車両の入出庫の操作指示を行う制御部52と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を載置するトレーと、前記トレーに車両が入出庫する入出庫部と、を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムであって、
前記入出庫部の外部に設けられ、利用者の手における複数本の指の指紋情報を取得する指紋情報取得部を有する指紋読取機と、
前記指紋情報取得部によって取得した前記指紋情報に基づいて前記利用者が前記機械式駐車装置の利用許可者であることを認証する指紋認証部と、
前記指紋認証部による認証された前記指紋情報に基づいて、前記機械式駐車装置における少なくとも前記車両の入出庫の操作指示を行う制御部と、
を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項2】
前記指紋読取機は、前記利用者に対して指紋情報の取得を促す表示部を有し、前記表示部に表示される操作情報に対して前記利用者の複数本の指の指紋情報を取得する、請求項1に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項3】
前記指紋読取機は、前記表示部に入出庫の操作指示を表示させ、前記操作指示に基づいて、前記指紋情報取得部に前記利用者の前記指紋情報を取得する都度、前記制御部が前記操作指示に対応する前記入出庫の動作を実行させる、請求項1又は2に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項4】
前記指紋読取機の脇に操作盤が配置され、前記利用者が前記指紋読取機を利用できない場合に、前記操作盤は前記利用者によって操作される、請求項1から3のいずれか1項に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項5】
車両を載置するトレーと、前記トレーに車両が入出庫する入出庫部と、を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法であって、
前記入出庫部の外部に設けられた指紋情報取得部を有する指紋読取機によって利用者の手における複数本の指の指紋情報を取得するステップと、
指紋認証部が、前記指紋情報取得部によって取得した前記指紋情報によって前記利用者が前記機械式駐車装置の利用許可者であることを認証するステップと、
制御部が、前記指紋認証部による認証された前記指紋情報に基づいて、前記機械式駐車装置における少なくとも前記車両の入出庫の操作指示を行うステップと、
を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法。
【請求項6】
前記指紋読取機が、表示部によって前記利用者に対して指紋情報の取得を促し、前記表示部に表示される操作情報に対して、前記指紋情報取得部が前記利用者の複数本の指の指紋情報を取得するステップを有する、請求項5に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法。
【請求項7】
前記指紋読取機は、前記表示部に入出庫の操作指示を表示させ、前記操作指示に基づいて、前記指紋情報取得部に前記利用者の前記指紋情報を取得する都度、前記制御部が前記操作指示に対応する前記入出庫の動作を実行させるステップを有する、請求項5又は6に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法。
【請求項8】
前記指紋読取機の脇に操作盤が配置され、前記利用者が前記指紋読取機を利用できない場合に、前記利用者は前記操作盤を用いて操作する、請求項5から7のいずれか1項に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の操作者に各々に対応する複数の車両を入出庫扉を設けられる入出庫空間に入出庫させて各々に駐車させる駐車装置の制御方法であって、認証カードを挿入でき、認証カードを内部に保持でき、認証カードを排出できるカードリーダを準備する準備処理と、予め複数の前記認証カードの各々毎に前記認証カードに記録されるコードである認証カードコードと前記認証カードを与えられた操作者とを関連づける関連づけ処理と、操作者により認証カードが前記カードリーダに挿入されるのを待ち、前記認証カードが前記カードリーダに挿入されると前記認証カードから認証カードコードを読み取り、前記カードリーダ内に前記認証カードを保持し、読み取った前記認証カードコードである特定認証カードコードを基に操作者を認証する第一認証処理と、入出庫空間の状態を車両を入出庫できる状態である入出庫可能状態にする呼出処理と、入出庫扉の状態を閉状態から開状態に変化させる扉開処理と、生体認証により操作者を認証する第二認証処理と、前記特定認証カードコードと前記第二認証処理で生体認証により認証した操作者とが関連づけられているか否かを判断する操作者判定処理と、入出庫扉の状態を開状態から閉状態に変化させる扉閉処理と、保持している前記認証カードを前記カードリーダから排出するカード排出処理と、を備え、前記関連づけ処理を実施した後で、前記第一認証処理と前記呼出処理と前記扉開処理と前記第二認証処理と前記操作者判定処理とをこの順に実施し、前記操作者判定処理を実施した後で、前記操作者判定処理が前記特定認証カードコードと前記第二認証処理で生体認証により認証した操作者とが関連づけられていると判断するとき前記扉閉処理と前記カード排出処理とを実施する、ことを特徴とする駐車装置の制御方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-045676
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、第二認証処理で生体認証を行うが、第一認証処理では特定認証カードコードが格納された認証カードを用いて操作者を認証する手順が必要とされている。
【0005】
本発明は、認証カード等の特定の認証電子媒体を用いること、又は暗証番号を入力することを不要として、すべての操作を非接触で指紋認証にて行う機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムは、車両を載置するトレーと、前記トレーに車両が入出庫する入出庫部と、を有する機械式駐車装置と、前記入出庫部の外部に設けられ、利用者の手における複数本の指の指紋情報を取得する指紋情報取得部を有する指紋読取機と、前記指紋情報取得部によって取得した前記指紋情報に基づいて前記利用者が前記機械式駐車装置の利用許可者であることを認証する指紋認証部と、前記指紋認証部による認証された前記指紋情報に基づいて、前記機械式駐車装置における少なくとも前記車両の入出庫の操作指示を行う制御部と、を有する。
【0007】
第2態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムは、第1態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムにおいて、前記指紋読取機は、前記利用者に対して指紋情報の取得を促す表示部を有し、前記表示部に表示される操作情報に対して前記利用者の複数本の指の指紋情報を取得する。
【0008】
第3態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムは、第1態様又は第2態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムにおいて、前記指紋読取機は、前記表示部に入出庫の操作指示を表示させ、前記操作指示に基づいて、前記指紋情報取得部に前記利用者の前記指紋情報を取得する都度、前記制御部が前記操作指示に対応する前記入出庫の動作を実行させる。
【0009】
第4態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムは、第1態様から第3態様のいずれか1態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムにおいて、前記指紋読取機の脇に操作盤が配置され、前記利用者が前記指紋読取機を利用できない場合に、前記操作盤は前記利用者によって操作される。
【0010】
第5態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法は、車両を載置するトレーと、前記トレーに車両が入出庫する入出庫部と、を有する機械式駐車装置の前記入出庫部の外部に設けられた指紋情報取得部を有する指紋読取機によって利用者の手における複数本の指の指紋情報を取得するステップと、指紋認証部が、前記指紋情報取得部によって取得した前記指紋情報に基づいて前記利用者が前記機械式駐車装置の利用許可者であることを認証するステップと、制御部が、前記指紋認証部による認証された前記指紋情報に基づいて、前記機械式駐車装置における少なくとも前記車両の入出庫の操作指示を行うステップと、を有する。
【0011】
第6態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法は、第5態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法において、前記指紋読取機が、表示部によって前記利用者に対して指紋情報の取得を促し、前記表示部に表示される操作情報に対して、前記指紋情報取得部が前記利用者の複数本の指の指紋情報を取得するステップを有する。
【0012】
第7態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法は、第5態様又は第6態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法において、前記指紋読取機が、前記表示部に入出庫の操作指示を表示させ、前記操作指示に基づいて、前記指紋情報取得部に前記利用者の前記指紋情報を取得する都度、前記制御部が前記操作指示に対応する前記入出庫の動作を実行させるステップを有する。
【0013】
第8態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法は、第5態様から第7態様のいずれか1態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法において、前記指紋読取機の脇に操作盤が配置され、前記利用者が前記指紋読取機を利用できない場合に、前記利用者は前記操作盤を用いて操作する。
【発明の効果】
【0014】
第1態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムによれば、認証カードの読み取り操作又は暗証番号の入力操作を有するものに比べて、利用者が認証電子媒体を所持しない状態で、操作盤に触れることなく機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。また、操作の際、一連の操作は操作認証を得た利用者のみが許可されるため、許可された利用者の指紋以外の指紋を読み取った場合は、操作認証を得た利用者以外の第三者の操作であると認識して操作をすることができない。これにより、一連の操作途中を含めて、誤操作、いたずらによる操作、並びに、子供を含む家族等による代理操作等をすべて排除できることから、機械式駐車装置の入出庫に係る各種操作において安全性を向上させることができる。また、すべての操作を非接触で行うことで、利用者の手指への細菌やウィルスの付着を抑制することができ、利用者における衛生性を向上させることができる。
【0015】
第2態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムによれば、操作盤に各種操作ボタンを有するものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0016】
第3態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムによれば、操作情報が一連で表示されるものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0017】
第4態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムによれば、指紋読取機のみで構成されるものに比べて、利用者の手又は指の怪我又は障害等により指紋読取機が利用できない場合でも、機械式駐車装置の認証操作を行うことができる。
【0018】
第5態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法によれば、認証カードの読み取り操作又は暗証番号の入力操作を有するものに比べて、利用者が認証電子媒体を所持しない状態で、操作盤に触れることなく機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。また、操作の際、一連の操作は操作認証を得た利用者のみが許可されるため、許可された利用者の指紋以外の指紋を読み取った場合は、操作認証を得た利用者以外の第三者の操作であると認識して操作をすることができない。これにより、一連の操作途中を含めて、誤操作、いたずらによる操作、並びに、子供を含む家族等による代理操作等をすべて排除できることから、機械式駐車装置の入出庫に係る各種操作において安全性を向上させることができる。また、すべての操作を非接触で行うことで、利用者の手への細菌やウィルスの付着を抑制することができ、利用者における衛生性を向上させることができる。
【0019】
第6態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法によれば、操作盤に各種操作ボタンを有するものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0020】
第7態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法によれば、操作情報が一連で表示されるものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0021】
第8態様に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法によれば、指紋読取機のみで構成されるものに比べて、利用者の手又は指の怪我又は障害等により指紋読取機が利用できない場合でも、機械式駐車装置の認証操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態における機械式駐車装置の入出庫部の入口部を示す正面図である。
図2】本実施形態における機械式駐車装置の入出庫部の内部を示す斜視図である。
図3】本実施形態における指紋読取機の概要を示す斜視図である。
図4】本実施形態における機械式駐車装置の制御部と、指紋読取機における指紋認証部の構成を示すブロック図である。
図5A】本実施形態における機械式駐車装置の操作手順を示すフローチャートである。
図5B】本実施形態における機械式駐車装置の操作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本実施形態に係る機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム及びその操作方法の一例について図面を用いて説明する。
【0024】
<機械式駐車装置の全体構成>
機械式駐車装置1は、車両の入出庫部10と図示しない車両の格納部とを有する。本実施形態では、格納部を示していないが、機械式駐車装置1はいずれの形式でもよく、例えば、平面循環パズル式、水平循環式、箱型循環式、平面往復式、コンベア式、バース乗込式、タワー系では、パレット式、フォーク式、垂直循環式等、いずれの形式の機械式駐車装置でもよい。また、いずれの形式においても、上部乗込式、下部乗込式、中間乗込式のいずれでもよい。なお、入出庫部10は乗降室と言い換えることがある。
【0025】
[入出庫部]
図1、2に示すように、入出庫部10は、本実施形態では、四方を壁に囲まれ、床12を有する。床12には、床12の中央部に開口14が設けられ、トレー16が着床する。開口14は、トレー16の上下方向への移動の際に干渉しない程度の隙間を有してトレー16よりも大きく設定されている。また、入出庫部10は、車両が入出庫する際に通過する出入口扉18を有する開口部が形成されている。また、入出庫部10の壁の内側には、車両の位置検出センサ20が複数設けられ、入庫する車両がトレー16における正規の位置に停車したか否かを検出する。位置検出センサ20は、壁の内面に直接設置してもよく、壁の内面に近接して別途の手段で床12から立ち上げて設置してもよく、また、壁に埋め込まれて設置してもよく、天井に設置してもよく、天井又は壁から吊下げてもよく、さらには、壁の内面に別途設ける化粧壁の中に設置してもよい。また、壁自体が無いものとしてもよく、位置検出センサ20の設置は種々の形態としてよい。
【0026】
また、入出庫部10は、入出庫部10の車両の入庫方向の奥側の壁に近接して、案内表示部22と鏡24とを有する。案内表示部22は、入庫時及び出庫時において、開扉された入出庫扉18から入出庫部10に進入する又は入出庫扉18から入出庫部10の外へ退出する車両の利用者に対して、車両の位置を文字及び音声で知らせる機能を有する。鏡24は、開扉された入出庫扉18から入出庫部10に進入する又は入出庫扉18から入出庫部10の外へ退出する車両の利用者が、車両の位置を目視で確認しながら運転できるよう、車両の位置を映す機能を有する。案内表示部22及び鏡24は、入出庫部10の車両の入庫方向の奥側の壁に直接設置してもよい。
【0027】
また、入出庫部10の出入口扉18の脇の壁の外側には補助的に用いる操作盤26が設けられている。また、出入口扉18と操作盤26との間に指紋読取機30が設けられている。操作盤26は、通常の車両の入出庫の認証操作において利用者が利用するものでなく、利用者が指紋読取機30を利用できない場合、例えば、利用者が手60又は指62に怪我をして包帯又はテープ等をしている場合、又は手60や指62に障害がある場合、利用者は操作盤26で機械式駐車装置1の認証操作を行うものである。また、機械式駐車装置1のメンテナンス作業者によるメンテナンス作業、又は、機械式駐車装置1の管理者による個別操作等を行う際にも用いられる。
【0028】
また、本実施形態では、指紋読取機30及び補助用の操作盤26は、出入口扉18を正面からみて右側に設置する態様で示しているが、左ハンドル車に対応させるために出入口扉18を正面からみて左側にも設置してもよい。さらに、入出庫部10の出入口扉18の側の外側において、左右に建物が連続して、又は別体で設けられるレイアウトの場合、該建物の側に指紋読取機30と操作盤26とを、その両方又は一方を設置してもよく、指紋読取機30及び操作盤26の配置は、機械式駐車装置1の入出庫部10の周囲のレイアウトに対応して、適宜、設置位置が変更されてもよい。なお、指紋読取機30の詳細については後述する。
【0029】
<要部の構成>
[指紋読取機]
図3に示すように、指紋読取機30は、利用者の手60の指62における指紋を読み取る装置である。指紋読取機30は、筐体32と、筐体32に形成される切欠部34と、切欠部34の上を向く面に設置される指紋読取部36と、指紋読取部36を有する指紋検出装置38と、指紋検出装置38と通信可能に設けられるとともに、機械式駐車装置1の図示しない制御盤と通信可能とされる通信制御部40と、通信制御部40からの操作情報、及び指紋認証状態を表示する表示部42と、を含んで構成されている。指紋検出装置38には、指紋認証部54(図4参照)が格納されている。指紋読取機30は、車両が入出庫部10に乗り入れる乗込レベルL1の床に設置されるが、これに限らず、入出庫部10の壁に埋め込まれる態様で設置してもよい。本実施形態では、指紋読取機30は市販品を用いる。ここで、指紋読取部36は、指紋情報取得部の一例である。
【0030】
次に、機械式駐車装置1の図示しない制御盤の構成を含む駐車装置50と、制御盤の制御部52と相互通信可能に接続される指紋認証部54を図4に示す。
【0031】
[駐車装置]
図4に示すように、駐車装置50は機械式駐車装置1の制御部52と、車両の入出庫処理を行う制御と、がひとつのブロックとされている。制御部52は、機械式駐車装置1の入出庫に係る各種動作を制御する装置制御部521と、入出庫部10における利用者の有無を確認する無人確認処理部522と、無人を確認して入出庫部10の安全を確認する安全確認処理部523と、機械式駐車装置1の起動時の指紋情報を記憶する起動時指紋記憶部524と、機械式駐車装置1の起動時に指紋を照合し、照合結果を判定する起動時指紋照合判定処理部525と、を含んで構成されている。
【0032】
また、駐車装置50は、機械式駐車装置1のトレー16の搬送を制御する搬送処理部501と、入出庫部10において出入口扉18の開閉を制御する出入口扉処理部502と、メンテナンス作業時、又は管理者による個別操作を補助する操作盤503(26)と、をさらに有する。
【0033】
[指紋認証部]
指紋認証部54は、利用者の手60の複数本の指62、具体的には、4本の指62を検出して読み取る指紋検出部541と、指紋検出部54において検出して読み取った指紋を一時的に登録して記憶する登録データ542と、予め登録された利用者の指紋情報と、指紋検出部54にて読み取った指紋が登録された登録データと、を照合する登録指紋照合判定処理部543と、認証の成否を表示する指紋認証表示部544(42)と、を含んで構成されている。
【0034】
〔駐車装置と指紋認証部〕
指紋認証部54において、利用者の指紋情報を照合し判定した結果、当該指紋情報が機械式駐車装置1を利用可能である利用者のものであると判定された場合、その指紋情報は駐車装置50の起動時指紋記憶部524に記憶され、利用者の車両が載置されるトレー16のトレー番号と紐づけされる。この場合、表示部42(指紋認証表示部544)には、「認証OK」、「操作を受け付けました」等が表示される。これに併せて、入庫又は出庫ができるまでの所要時間を表示させてもよい。また、起動時指紋記憶部524に記憶された指紋情報は、利用者の車両の出庫が完了した時点で消去される。
【0035】
一方、指紋認証部54において、利用者の指紋情報を照合し判定した結果、当該指紋情報が機械式駐車装置1を利用可能である利用者のものでないと判定された場合、指紋を読み取らせた利用者が機械式駐車装置1の利用者でないとして、指紋認証表示部544に、例えば、「指紋が登録されていません」、「あなたは駐車場を利用できません」等の文字が表示される。その際、音声でもその内容が発出されてもよい。
【0036】
<要部の作用>
次に、図5A及び図5Bを参照しながら、本実施形態の作用について説明する。本実施形態では、機械式駐車装置1の個々の操作は、指紋認証のみを用いて行うようにしている。
【0037】
次に、本実施形態における具体的な操作方法について説明する。なお、入庫の場合と出庫の場合とが、それぞれ同じ操作方法であるので、適宜、入庫或いは出庫として説明する。
【0038】
図4図5Aに示すように、車両を機械式駐車装置1に入庫させる場合、指紋読取機30の指紋読取部36に対して、利用者が手60の掌を広げて、例えば4本の指62を左右いずれかの側から切欠部34を通過させるように移動させると、指紋検出装置38が利用者の4本の指62の指紋情報を読み取る非接触指紋認証装置操作が行われる(ステップS01)。
【0039】
指紋検出装置38に設置されている指紋検出部541は、指紋読取部36で読み取られて検出された指紋情報を、機械式駐車装置1の利用者として予め登録された利用者の指紋情報が格納された図示しないデータテーブル内の登録者データ542と照合する(ステップS02)。
【0040】
ここで、登録者データ542と検出した指紋情報とを登録指紋照合判定処理部543が照合して、検出された指紋情報が登録者データと一致するか否かを判定する(ステップS03)。検出された指紋情報が登録者データと一致した場合、起動時指紋認証情報記憶(ステップS04)に進み、検出した指紋情報が登録者データと不一致の場合は、指紋読取機30の表示部42(指紋認証表示部544)に非登録者表示、例えば、「指紋が登録されていません」、「あなたは駐車場を利用できません」等の文字の表示がされる。その際、音声でもその内容が発出される(ステップS10)。
【0041】
ステップS03にて、検出された指紋情報が登録者データと一致した場合、起動時指紋認証情報記憶として、検出された指紋情報が駐車装置50内の制御部52の起動時指紋記憶部524に一時的に記憶され、起動時指紋照合判定処理部525にて検出された指紋情報を正規のものとして空のトレー16のトレー番号と紐づけされる(ステップS04)。
【0042】
ステップS04で記憶された指紋情報とトレー番号とに基づいて、搬送処理部501のトレー呼出処理によって、空のトレー16が入出庫部10に搬送される(ステップS05)。そして、空のトレー16が入出庫部10に着床された時点で出入口扉18が開扉される(ステップS06)。利用者は車両を空のトレー16に乗入れ、降車して入出庫部10から退出する(ステップS07)。
【0043】
ここで、指紋読取部30の表示部42に、入出庫部10である乗降室について「乗降室は無人ですか?」と表示される(ステップS08)。利用者は乗降室の内部に人がいないことを確認して指紋読取部36に手60の掌を開いて4本の指62を移動させるように通過させて指紋を読み取らせる(ステップS09)。ここで、乗降室の内部に人がいないことを確認することを無人確認という。
【0044】
指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致するか否かが判定される(ステップS11)。指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致した場合、図4図5Bに示すように、表示部42に「乗降室内と周辺は安全ですか?」と表示され、音声でも利用者に注意を促す(ステップS12)。ここで、乗降室内と周辺の安全を確認することを安全確認という。
【0045】
一方、指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致しない場合、例えば、車両を入庫した利用者と異なる他人が指紋読取部36に指紋を読み取らせた場合は、利用者不一致表示として「指紋情報が一致しません」等の表示をし、音声でもその旨を他人に知らせる(ステップS14)(図5A参照)。
【0046】
図5Bに示すように、ステップS12で表示部42に「乗降室内と周辺は安全ですか?」と表示されると、利用者は、乗降室内と周辺の安全確認を行って、指紋読取機30の指紋読取部36に対して、利用者が手60の掌を広げて4本の指62を左右いずれかの側から切欠部34の中を通過させるように移動させて指紋を読み取らせる(ステップS13)。
【0047】
次に、指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致するか否かが判定される(ステップS15)。指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致した場合、図4図5Bに示すように、表示部42に「出入口扉を閉めますか?」と表示され、音声でも利用者に注意を促す(ステップS16)。
【0048】
一方、指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致しない場合、例えば、車両を入庫した利用者と異なる他人が指紋読取部36に指紋を読み取らせた場合は、利用者不一致表示として「指紋情報が一致しません」等の表示をし、音声でもその旨を他人に知らせる(ステップS18)。
【0049】
図5Bに示すように、ステップS16で表示部42に「出入口扉を閉めますか?」と表示されると、利用者は、指紋読取機30の指紋読取部36に対して、利用者が手60の掌を広げて4本の指62を左右いずれかの側から切欠部34の中を通過させるように移動させて指紋を読み取らせる(ステップS17)。
【0050】
次に、指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致するか否かが判定される(ステップS19)。指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致した場合、機械式駐車装置1における駐車装置50の出入口扉処理部502の出入口扉閉処理によって出入口扉18が閉扉される(ステップS20)。
【0051】
このように、利用者が車両を出庫させた後、出入口扉18を閉じるにあたり、無人確認と安全確認とを行うが、無人確認と安全確認とを1回の指紋の読み取りで完了させてもよい。
【0052】
また、無人確認と出入口扉閉操作をそれぞれ指紋の読み取りによって実行しているが、無人確認と出入口扉閉操作の指紋の読み取りを省略して、安全確認の指紋の読み取りのみとして、安全確認の指紋の読み取りのみで出入口扉を自動で閉動作させてもよい。これは、安全確認時に読み取った指紋と安全確認より前に読み取った指紋とが一致していれば、当該安全確認時に読み取った指紋は、現在の入庫を行っている利用者の指紋であることが認証されていることによる。
【0053】
また、車両の入庫の後に、入出庫部10である乗降室の内部を各種センサ20によって無人確認がなされれば、出入口扉閉操作としての指紋の読み取りを行わずに出入口扉18を自動で閉処理してもよい。
【0054】
一方、指紋読取部36で読み取られた利用者の指紋情報が起動時指紋記憶部524に一時的に記憶されている指紋情報と一致しない場合、例えば、車両を入庫した利用者と異なる他人が指紋読取部36に指紋を読み取らせた場合は、利用者不一致表示として「指紋情報が一致しません」等の表示をし、音声でもその旨を他人に知らせる(ステップS21)。
【0055】
なお、車両を出庫する場合は、上記説明中の「入庫」を「出庫」に読み替えると、車両を出庫させる場合の操作方法となる。この場合、搬送処理部501では、車両の入庫時に読み取られて起動時指紋記憶部524に記憶された指紋情報と利用者の車両が載置された実車のトレー16が紐づけされているから、この実車のトレー16が入出庫部10に搬送される。そして、入庫時と異なり、利用者が車両を出庫させて出入口扉18を閉扉した時点で、起動時指紋記憶部524に記憶された指紋情報と利用者の車両が載置されていたトレー16との紐づけが解除される。
【0056】
このように、本実施形態では、機械式駐車装置1における入庫又は出庫の操作はすべて利用者による指紋読取機30での非接触指紋読取による認証処理によって行われる。
【0057】
本実施形態の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムは、車両を載置するトレー16と、トレー16に車両が入出庫する入出庫部10と、を有する機械式駐車装置1と、入出庫部10の外部に設けられ、利用者の手60における複数本の指62の指紋情報を取得する指紋読取部36を有する指紋読取機30と、指紋読取部36によって取得した指紋情報に基づいて利用者が機械式駐車装置1の利用許可者であることを認証する指紋認証部54と、指紋認証部54による認証された指紋情報に基づいて、機械式駐車装置1における少なくとも車両の入出庫の操作指示を行う制御部52と、を有する。
【0058】
これにより、認証カードの読み取り操作又は暗証番号の入力操作を有するものに比べて、利用者が認証電子媒体を所持しない状態で、操作盤に触れることなく機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。また、すべての操作を非接触で行うことで、利用者の手への細菌やウィルスの付着を抑制することができる。
【0059】
また、本実施形態の指紋読取機30は、利用者に対して指紋情報の取得を促す表示部42を有し、表示部42に表示される操作情報に対して利用者の複数本の指62の指紋情報を取得する。
【0060】
これにより、操作盤に各種操作ボタンを有するものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0061】
また、指紋読取機30は、表示部42に入出庫の操作指示を表示させ、操作指示に基づいて、指紋読取部36に利用者の指紋情報を取得する都度、制御部52が操作指示に対応する入出庫の動作を実行させる。
【0062】
これにより、操作情報が一連で表示されるものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0063】
また、指紋読取機30の脇に操作盤26が配置され、利用者が指紋読取機30を利用できない場合に、操作盤26は利用者によって操作が行われる。
【0064】
これにより、指紋読取機30のみで構成されるものに比べて、利用者の手60又は指62の怪我又は障害等により指紋読取機30が利用できない場合でも、機械式駐車装置1の認証操作を行うことができる。
【0065】
また、本実施形態の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法は、車両を載置するトレー16と、トレー16に車両が入出庫する入出庫部10と、を有する機械式駐車装置1の入出庫部10の外部に設けられた指紋読取部36を有する指紋読取機30によって利用者の手60における複数本の指62の指紋情報を取得するステップと、指紋認証部54が、指紋読取部36によって取得した指紋情報に基づいて利用者が機械式駐車装置1の利用許可者であることを認証するステップと、制御部52が、指紋認証部54による認証された指紋情報に基づいて、機械式駐車装置1における少なくとも車両の入出庫の操作指示を行うステップと、を有する。
【0066】
これにより、認証カードの読み取り操作又は暗証番号の入力操作を有するものに比べて、利用者が認証電子媒体を所持しない状態で、操作盤に触れることなく機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。また、すべての操作を非接触で行うことで、利用者の手への細菌やウィルスの付着を抑制することができる。
【0067】
また、指紋読取機30が、表示部42によって利用者に対して指紋情報の取得を促し、表示部42に表示される操作情報に対して、指紋読取部36が利用者の複数本の指62の指紋情報を取得するステップを有する。
【0068】
これにより、操作盤に各種操作ボタンを有するものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0069】
また、指紋読取機30が、表示部42に入出庫の操作指示を表示させ、操作指示に基づいて、指紋情報読取部36に利用者の指紋情報を取得する都度、制御部52が操作指示に対応する入出庫の動作を実行させるステップを有する。
【0070】
これにより、操作情報が一連で表示されるものに比べて、表示される操作情報に対して指紋を読み取らせるだけで機械式駐車装置の入出庫に関する操作を行うことができる。
【0071】
また、指紋読取機30の脇に操作盤26が配置され、利用者が指紋読取機30を利用できない場合に、利用者は操作盤26を用いて操作する。
【0072】
これにより、指紋読取機30のみで構成されるものに比べて、利用者の手60又は指62の怪我又は障害等により指紋読取機30が利用できない場合でも、機械式駐車装置1の認証操作を行うことができる。
【0073】
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、本実施形態は一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更をして実施でき、また、本発明の権利範囲がこれら実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0074】
例えば、本実施形態では、利用者の手の指を4本として説明したが、これに限らず、3本又は2本等としてもよい。これは、利用者の指の怪我等により指紋の読み取りが不可能となる指が存在しても指紋の読み取りを可能とするものである。
【0075】
また、操作盤26は、入出庫部10の出入口扉18の脇の壁の外側に設けられていると説明したが、これに限らず、壁に埋め込まれて設置してもよく、床から立ち上げてもよく、また、天井に設置してもよく、天井又は壁から吊下げてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 機械式駐車装置
10 入出庫部
12 床
14 開口
16 トレー
18 出入口扉
20 位置検出センサ
22 案内表示部
24 鏡
30 指紋読取機
32 筐体
34 切欠部
36 指紋読取部(指紋情報取得部の一例)
38 指紋検出装置
40 通信制御部
42 表示部
50 駐車装置(機械式駐車装置の制御部分)
52 制御部
54 指紋認証部
60 手
62 指
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
【手続補正書】
【提出日】2022-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
図4図5Aに示すように、車両を機械式駐車装置1に入庫させる場合、指紋読取機30の指紋読取部36に対して、利用者が手60の掌を広げて、例えば4本の指62を左右いずれかの側から切欠部34を通過させるように移動させると、指紋検出装置38が利用者の4本の指62の指紋情報を読み取る非接触指紋認証操作が行われる(ステップS01)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を載置するトレーと、前記トレーに車両が入出庫する入出庫部と、を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システムであって、
前記入出庫部の外部に設けられ、利用者の手における複数本の指の指紋情報を取得する指紋情報取得部と、前記利用者に入出庫の操作指示を表示する表示部と、を有する指紋読取機と、
前記指紋情報取得部によって取得した前記指紋情報に基づいて前記利用者が前記機械式駐車装置の利用許可者であることを認証する指紋認証部と、
前記指紋認証部による認証された前記指紋情報に基づいて、前記機械式駐車装置における少なくとも前記車両の入出庫の操作指示を行う制御部と、
を有し、
前記指紋読取機は、前記指紋情報取得部に対して、利用者が掌を広げて左右いずれかの側から非接触で横方向に移動させて指紋情報を取得する非接触指紋認証操作が行われる構成とされ、
前記非接触指紋認証操作は、前記表示部に表示される前記利用者に対する入出庫の操作指示に関する操作上の質問に従って行われ、前記指紋情報取得部に前記利用者の前記指紋情報を取得する都度、前記制御部が前記操作指示に対応する前記入出庫の操作を実行させる構成とされる、
機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項2】
前記指紋読取機は、筐体と、前記筐体に形成される切欠部と、前記切欠部の上を向く面に設置される指紋情報取得部と、を含んで構成され、前記掌は、前記切欠部の上下方向に間隔を隔てて形成される空間を左右いずれかの側から通過可能な構成とされる、
請求項1に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項3】
前記指紋読取機の脇に操作盤が配置され、前記利用者が前記指紋読取機を利用できない場合に、前記操作盤は前記利用者によって操作される、請求項1又は2に記載の機械式駐車装置の非接触指紋認証操作システム。
【請求項4】
車両を載置するトレーと、前記トレーに車両が入出庫する入出庫部と、を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法であって、
前記入出庫部の外部に設けられた指紋情報取得部を有する指紋読取機によって利用者の手における複数本の指の指紋情報を取得するステップと、
前記指紋読取機が有する表示部に、前記利用者に入出庫の操作指示を表示するステップと、
指紋認証部が、前記指紋情報取得部によって取得した前記指紋情報によって前記利用者が前記機械式駐車装置の利用許可者であることを認証するステップと、
制御部が、前記指紋認証部による認証された前記指紋情報に基づいて、前記機械式駐車装置における少なくとも前記車両の入出庫の操作指示を行うステップと、
前記指紋読取機が、前記指紋情報取得部に対して、利用者が掌を広げて左右いずれかの側から非接触で横方向に移動させて指紋情報を取得する非接触指紋認証操作が行われるステップと、
前記表示部に表示される前記利用者に対する入出庫の操作指示に関する操作上の質問に従って前記非接触指紋認証操作が行われるステップと、前記指紋情報取得部に前記利用者の前記指紋情報を取得する都度、前記制御部が前記操作指示に対応する前記入出庫の操作を実行させるステップと、
を有する機械式駐車装置の非接触指紋認証操作方法。