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特開2023-5153プログラム、ゲーム装置、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005153
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】プログラム、ゲーム装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/67 20140101AFI20230111BHJP
   A63F 13/65 20140101ALI20230111BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230111BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20230111BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20230111BHJP
   A63F 13/211 20140101ALI20230111BHJP
【FI】
A63F13/67
A63F13/65
A63F13/45
A63F13/54
A63F13/53
A63F13/211
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106894
(22)【出願日】2021-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】上野 真由佳
(57)【要約】
【課題】ユーザの睡眠をとるモチベーションを向上させることにより、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れるプログラム、ゲーム装置、及び制御方法を提供する。
【解決手段】プログラム21は、対話型ゲームを制御部1に実行させるプログラムであって、ユーザの睡眠状況を取得する睡眠状況取得部、ユーザの起床情報を取得する起床情報取得部、ユーザが起床した後に行う質問内容を睡眠状況に基づいて決定し、決定された質問内容に基づいてキャラクタがユーザに対して質問を行う会話発現処理部、質問に対するユーザによる回答を取得する回答取得部、及び、ユーザによる回答に基づいて対話型ゲームのストーリーの進行を決定するゲーム進行処理部、として制御部1を機能させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータに実行させるプログラムであって、
ユーザの睡眠状況を取得する睡眠状況取得部、
ユーザが起床したことを示す情報を取得する起床情報取得部、
キャラクタオブジェクトがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、前記睡眠状況に基づいて決定し、決定された前記質問内容に基づいてキャラクタオブジェクトからの質問を発現させる会話発現処理部、
キャラクタオブジェクトからの質問に対するユーザによる回答を取得する回答取得部、及び、
前記ユーザによる回答に基づいて前記対話型ゲームのストーリーの進行を決定するゲーム進行処理部、
として前記コンピュータを機能させる、プログラム。
【請求項2】
前記質問内容は、前記対話型ゲームのストーリーの進行を決定させるための進行用質問を含み、
前記会話発現処理部は、前記睡眠状況に含まれるユーザの睡眠時間が長い程、前記進行用質問の発現回数を多くする、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記質問内容は、ユーザが睡眠中に見た夢に関する質問を含む、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記質問内容は、前記キャラクタオブジェクトが睡眠中に見た夢に関する質問を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記会話発現処理部は、前記夢に関する質問を、ユーザの起床後の最初の質問として発現させる、請求項3または4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記会話発現処理部は、前記睡眠状況に含まれるユーザの睡眠時間の長さに基づいて、ユーザのレム睡眠の回数を推定し、前記夢に関する質問の発現回数を、推定した前記レム睡眠の回数に対応させた回数に決定する、請求項3~5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記会話発現処理部は、前記夢に関する質問の発現回数を、前記睡眠状況に含まれるユーザのレム睡眠の回数に対応させた回数に決定する、請求項3~5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記ゲーム進行処理部は、前記夢に関する質問に対するユーザからの回答に基づいて、ユーザが睡眠中に見た夢が、悪夢か否かを判断し、
前記会話発現処理部は、ユーザが睡眠中に見た夢が悪夢か否かに基づいて、キャラクタオブジェクトからユーザへのメッセージの内容を決定する、請求項3~7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記質問内容は、前記対話型ゲームのストーリーの進行を決定させるための進行用質問を含み、
前記会話発現処理部は、前記睡眠状況に含まれるユーザの睡眠時間が所定の上限時間以上の場合、前記進行用質問の発現回数を所定の上限回数に決定する、請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータは、スピーカからの音声出力を制御し、
前記会話発現処理部は、ユーザが睡眠をとる期間に、キャラクタオブジェクトからユーザにメッセージを前記スピーカから音声出力させる、請求項1~9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータは、スピーカからの音声出力を制御し、
ユーザを起床させるための起床アラーム音声を、所定の時刻に前記スピーカから出力させるアラーム制御部として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記起床情報取得部は、前記起床アラーム音声を解除するためのユーザによる操作に基づいて、ユーザが起床したことを示す情報を取得する、請求項1~10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記アラーム制御部は、前記起床アラーム音声が出力された時点から所定の期間経過しても前記ユーザが起床したことを示す情報が取得されない場合、前記起床アラーム音声とは異なるメッセージ内容の音声を出力する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
ユーザが睡眠を行う時間帯が夜または昼のいずれであるかを判断する睡眠パターン判断部として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記ゲーム進行処理部は、ユーザが睡眠を行う時間帯が夜または昼のいずれであるかに基づいて、キャラクタオブジェクト及びストーリーの少なくとも一方の種類を決定する、請求項1~12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記会話発現処理部は、朝食の摂取を促進するメッセージ、日光浴を促進するメッセージ、外出を促進するメッセージ、深呼吸を促進するメッセージ、姿勢を改善させるメッセージ、及びカフェインの摂取を抑制させるメッセージのうちの少なくとも1つを、キャラクタオブジェクトからさらに発現させる、請求項1~13のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
ユーザの就寝時刻を取得する就寝時刻取得部として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記会話発現処理部は、前記就寝時刻に基づいて、就寝用のメッセージの内容を決定する、請求項1~14のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項16】
前記就寝用のメッセージの内容は、睡眠を導入するためのメッセージ、適切な室温をアドバイスするメッセージ、前記就寝時刻から第1の時間遡った時刻に発現される夕食を促進するメッセージ、及び前記就寝時刻から第2の時間遡った時刻に発現される入浴を促進するメッセージのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記睡眠状況取得部は、ユーザが起床する以前におけるユーザ端末の振動を測定する測定装置から受け取る測定結果に基づいて、前記睡眠状況を取得する、請求項1~16のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載のプログラムが記憶された記憶部と、
前記プログラムを実行するプロセッサと、を備える、ゲーム装置。
【請求項19】
仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータが実行する制御方法であって、
ユーザの睡眠状況を取得するステップと、
ユーザが起床したことを示す情報を取得するステップと、
キャラクタオブジェクトがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、前記睡眠状況に基づいて決定するステップと、
決定された前記質問内容に基づいてキャラクタオブジェクトからの質問を発現させるステップと、
キャラクタオブジェクトからの質問に対するユーザによる回答を取得するステップと、
前記ユーザによる回答に基づいて前記対話型ゲームのストーリーの進行を決定するステップと、を前記コンピュータが実行する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲーム装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータに実行させるプログラムが知られている。このようなプログラムは、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
上記特許文献1のプログラムは、就寝判定手段、及び就寝促進手段としてコンピュータを機能させる。就寝判定手段は、ゲーム装置に設定されている時間が就寝時間になった場合にユーザが就寝しているか否かを判定する。就寝促進手段は、ユーザが就寝していないと就寝判定手段が判定した場合に、キャラクタを睡眠状態とするか、メッセージのやり取りにおいてキャラクタに会話が成立しない回答を行わせるか、又は会話相手のキャラクタとは別のキャラクタを登場させることにより、ゲーム進行を妨げてユーザに就寝を促す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6572295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のプログラムでは、ユーザに就寝を促すためにゲーム進行が妨げられる。しかしながら、ユーザはゲーム進行が妨げられたからといって必ずしも、就寝するわけではなく、ユーザは上記ゲーム以外の行動を行う場合がある。また、ゲーム進行が妨げられることにより、翌日以降において、再びゲームをプレイしようとするユーザの意欲が減退する。このため、ユーザが上記ゲームをプレイしなくなれば、上記特許文献1の就寝促進手段は機能を発揮できなくなり、結果的に、ユーザの睡眠状況を適切な状態にはできなくなる。
【0006】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ユーザの睡眠をとるモチベーションを向上させることにより、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れるプログラム、ゲーム装置、及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、以下に開示する、第1の局面によるプログラムは、仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータに実行させるプログラムであって、ユーザの睡眠状況を取得する睡眠状況取得部、ユーザが起床したことを示す情報を取得する起床情報取得部、キャラクタオブジェクトがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、前記睡眠状況に基づいて決定し、決定された前記質問内容に基づいてキャラクタオブジェクトからの質問を発現させる会話発現処理部、キャラクタオブジェクトからの質問に対するユーザによる回答を取得する回答取得部、及び、前記ユーザによる回答に基づいて前記対話型ゲームのストーリーの進行を決定するゲーム進行処理部、として前記コンピュータを機能させる。
【0008】
第2の局面によるゲーム装置は、上記第1の局面によるプログラムが記憶された記憶部と、前記プログラムを実行するプロセッサと、を備える。
【0009】
第3の局面による制御方法は、仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータが実行する制御方法であって、ユーザの睡眠状況を取得するステップと、ユーザが起床したことを示す情報を取得するステップと、キャラクタオブジェクトがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、前記睡眠状況に基づいて決定するステップと、決定された前記質問内容に基づいてキャラクタオブジェクトからの質問を発現させるステップと、キャラクタオブジェクトからの質問に対するユーザによる回答を取得するステップと、前記ユーザによる回答に基づいて前記対話型ゲームのストーリーの進行を決定するステップと、を前記コンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0010】
上記第1~第3の局面の構成によれば、キャラクタオブジェクトからユーザに対して行う質問内容が、睡眠状況に基づいて決定され、当該質問内容に対するユーザの回答によって対話型ゲームのストーリーの進行が決定される。これにより、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げる方法と異なり、ユーザの睡眠状況に応じて、対話型ゲームの趣向性が向上する。この結果、ユーザは、睡眠自体を積極的にとることによって、対話型ゲームを楽しむことができ、日々継続して、睡眠状況を適切な状態に維持しようとする。この結果、ユーザの睡眠をとるモチベーションを向上させることにより、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れるプログラム、ゲーム装置、及び制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態におけるゲーム装置の全体の構成を示すブロック図である。
図2図2は、タッチパネルに表示される画面の例を示す図である。
図3A図3Aは、第1実施形態における制御部の機能ブロック図である。
図3B図3Bは、各章におけるメッセージや画像等が格納されたデータを説明するための図である。
図3C図3Cは、ストーリー進行フラグに関する単語が格納されたデータを説明するための図である。
図4図4は、プログラムの初回起動時のイベントに関する制御部の制御処理のフロー図である。
図5図5は、初期質問の一例を説明するための図である。
図6図6は、起床時の制御部の制御処理に関するフロー図である。
図7図7は、起床時の挨拶の内容の決定に関する制御部の制御処理のフロー図である。
図8図8は、ストーリーの進行に関係する制御部の制御処理を示すフロー図である。
図9図9は、夢質問を示すタッチパネル上の画面例を示す図である。
図10図10は、アイテムの一例を説明するための図である。
図11図11は、背景画像の変化を説明するための画面例を示す図である。
図12図12は、拡張デバイスの形状の一例を説明するための図である。
図13図13は、悪夢の予防に関する制御部による制御処理のフロー図である。
図14図14は、起床後、朝及び日中に発生するイベントの発生に関する制御部の制御処理を説明するためのフロー図である。
図15図15は、夜間において就寝時刻までに発生するイベントに関する制御部の制御処理を説明するためのフロー図である。
図16図16は、起床アラーム設定時以降に発生するイベントに関する制御部の制御処理を説明するためのフロー図である。
図17図17は、第2実施形態によるゲーム装置を含む情報システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。また、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。
【0013】
[第1実施形態]
[ゲーム装置の構成]
図1は、本実施形態におけるゲーム装置100の構成を示すブロック図である。ゲーム装置100は、例えば、ユーザが使用する情報端末(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、及びパーソナルコンピューター等)であってもよいし、ゲーム専用端末であってもよい。
【0014】
図1に示すように、ゲーム装置100は、制御部1と、記憶部2と、タッチパネル3と、スピーカ4と、加速度センサ5aと、光センサ5bと、位置情報センサ5cと、通信部6と、マイク7とを備える。また、ゲーム装置100は、拡張デバイス8(後述)と通信する。
【0015】
制御部1は、記憶部2に記憶されたプログラム21(ゲームプログラム)を実行するプロセッサを含む。記憶部2は、不揮発メモリ(SSD:Solid State Drive、又はHDD:hard disk driveなど)を含む。また、記憶部2は、プログラム21、ゲームの設定に関する設定情報22、ゲームの進行情報23、及びユーザの睡眠情報24が記憶されている。プログラム21は、仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクト(以下、「キャラクタ」という)とが対話する対話型ゲームを、制御部1に実行させる。なお、「プログラム21」は、対話型ゲームを実行させるために参照されるデータ(図3B及び図3C参照)を含む。
【0016】
図2は、タッチパネル3に表示される画面の例を示す図である。タッチパネル3は、制御部1の指令に基づいて、図2に示すように、キャラクタの画像、背景画像及びキャラクタのメッセージを表示する液晶ディスプレイまたは有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイを含む。また、タッチパネル3は、ユーザによるタッチ操作を受け付け、タッチパネル3上のタッチ操作された位置を検出する。タッチパネル3は、タッチ操作された位置を制御部1に送信する。なお、本開示では、ゲーム装置100にタッチパネル3を設けることに限られず、ディスプレイと操作部(操作ボタン)とが別個にゲーム装置に設けられていてもよい。
【0017】
図1に示すスピーカ4は、制御部1の指令に基づいて、キャラクタからのメッセージ、背景音楽、効果音、及びアラーム音声等の音声出力を行う。加速度センサ5aは、ゲーム装置100の加速度を測定して、測定結果を制御部1に出力する。光センサ5bは、ゲーム装置100の周囲の明るさを測定して(光を検出して)、測定結果を制御部1に出力する。位置情報センサ5cは、例えば、GPS(Global Positioning System)センサを含み、ゲーム装置100の位置情報を取得して、位置情報を制御部1に出力する。通信部6は、拡張デバイス8と直接または間接的に無線通信して、拡張デバイス8から測定結果を取得する。
【0018】
拡張デバイス8は、例えば、ユーザにより携帯されるデバイス又は身に着けられるデバイスであって、ユーザの動作に関する情報及び生体情報の少なくとも一方を取得して、取得した情報をゲーム装置100に送信する。拡張デバイス8は、例えば、カード形状(図12の例では免許証)、お守り形状、指輪形状、ブレスレット(時計)形状、ネックレス形状、及び帽子形状のいずれかの形状を有する。拡張デバイス8は、センサ81と、制御部82と、通信部83とを含む。センサ81は、例えば、ユーザの動き又は生体情報の少なくとも一方を検出する。センサ81は、例えば、振動センサ(又は加速度センサ)を含み、拡張デバイス8の振動を検出することにより、拡張デバイス8を携帯又は身に付けているユーザの振動(動き)を検出する。また、センサ81は、例えば、ユーザの生体情報として心拍数、血圧、呼吸、血中酸素濃度等(以下、「測定情報」という。)を検出してもよい。制御部82は、拡張デバイス8内の制御処理を行うプロセッサを含む。通信部83は、ゲーム装置100と無線通信して、センサ81により検出された情報(測定結果)をゲーム装置100に送信する。また、本開示の「拡張デバイス」は、拡張デバイス8のようにユーザにより携帯されるデバイス又は身に着けられるデバイスに限られない。例えば、拡張デバイスは、臥位のユーザの下に敷かれたセンサを有する睡眠測定装置として構成されてもよい。この場合、睡眠測定装置のセンサが配置された寝具でユーザが睡眠することによって、睡眠測定装置は、ユーザの体動、呼吸、脈拍数のデータを取得して、当該データに基づいて分析することが可能となる。そして、睡眠測定装置(拡張デバイス)は、取得したデータ又は分析結果に基づいて、睡眠状況を取得し、当該睡眠状況を通信部を介してゲーム装置100に送信する。
【0019】
図3Aは、制御部1の機能ブロック図である。プログラム21は、制御部1を、睡眠状況取得部11、会話発現処理部12、回答取得部13、ゲーム進行処理部14、アラーム制御部15、起床情報取得部16、就寝時刻取得部17、及び睡眠パターン判断部18、として機能させる。以下、制御部1の構成について、本実施形態のゲーム装置100の制御部1により実行される対話型ゲームの実施例(睡眠連動型恋愛ミステリーゲーム)と共に説明する。なお、以下に説明する対話型ゲームは、本開示の実施形態の一例にすぎず、本開示には、恋愛ミステリーゲーム以外の対話型ゲームが含まれる。例えば、ユーザと対話するキャラクタが、恋人役に限られず、友人役、家族役、又は敵役であってもよいし、人以外のキャラクタであってもよい。また、図3Bは、プログラム21に含まれるデータであって、各章におけるメッセージや画像等が格納されたデータを説明するための図である。例えば、このデータには、ストーリー進行度合に対応した(各章ごとに)、背景画像、アイテム、キャラクタからのメッセージ(質問)、及びユーザに提示する選択肢の内容が含まれる。また、図3Cは、プログラム21に含まれるデータであって、ストーリー進行フラグに関する単語(キーワード)が格納されたデータを説明するための図である。例えば、このデータには、次の章に進むための条件(ストーリー進行フラグが関連付けられた単語)が含まれる。なお、図3B及び図3Cは、データの一部のみを図示している。なお、本開示において、「対話型ゲーム」とは、対話のみが機能として搭載されているゲームに限られず、他の機能と併せたゲームのなかで少なくとも対話機能が搭載されたゲームを意味する。
【0020】
(プログラムの初回起動時のイベント)
〈睡眠パターン分析・キャラクタの決定に関する制御部の構成〉
図4は、プログラム21の初回起動時のイベントに関する制御部の制御処理のフロー図である。プログラム21の初回の起動時に、睡眠パターン判断部18は、ユーザの睡眠パターンの分析を行う。例えば、図4に示すように、ステップS1において、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され質問(以下、「初期質問」という)及びユーザに提示する選択肢が決定され、タッチパネル3上に、初期質問及び選択肢が順次表示される。そして、ステップS2において、ユーザは各初期質問に回答する。回答取得部13は、ユーザによる回答を取得する。例えば、回答取得部13は、ユーザによるタッチパネル3上のタッチ位置に基づいて、いずれの選択肢がタッチされたかを判断し、タッチ位置に表示された選択肢を、ユーザによる回答として取得する。なお、回答取得部13は、設定情報22として記憶部2に記憶する。また、この質問は、キャラクタ及びストーリーの少なくとも一方を決定するための質問である。また、初期質問には、ユーザが朝型又は夜型であるか、ユーザの勤務時間又は就業時間、及びユーザの就寝・起床予定時刻等の睡眠パターンに関する質問が含まれる。なお、「回答」は、ユーザのタッチパネル3上における操作に限られず、マイク7に対するユーザの音声入力により取得されてもよい。そして、ステップS3において、睡眠パターン判断部18は、取得したユーザの回答に基づいて、ユーザの睡眠パターンを取得する。例えば、睡眠パターン判断部18は、睡眠パターン分析の1つとして、ユーザが睡眠を行う時間帯が夜または昼のいずれであるかを判断する。
【0021】
ステップS4において、ゲーム進行処理部14は、初期質問に対するユーザの回答に基づいて、複数のキャラクタのうちから少なくとも1つのキャラクタを、ユーザと対話するキャラクタとして決定する。図示しないが、ゲーム進行処理部14は、キャラクタと上記回答とが対応付けられたデータを参照して、ユーザと対話するキャラクタを決定する。また、初期質問には、上記睡眠パターンに関する質問に加えて、ユーザの恋愛対象への嗜好性に関するもの、ユーザの生年月日、及びユーザの出身地等が含まれる。この構成によれば、ユーザの睡眠パターンに合わせて、キャラクタオブジェクト及びストーリーの少なくとも一方の種類を決定することができる。この結果、様々な睡眠パターンのユーザが本ゲームをプレイすることができる。例えば、ユーザの生活パターンが夜型(夜間に活動し、昼間は就寝する)の場合、夜型のキャラクタがユーザと対話するキャラクタとして決定されたり、決定されたキャラクタの生活時間帯がユーザの生活時間帯に調整されたり、決定されたキャラクタの見た目や言動がユーザの時間帯に合わせた見た目や言動に補正されたりする。この場合、夜型(夜間に活動し、昼間は就寝する)ユーザであっても、当該ゲームをプレイすることができる。また、ユーザの年齢や恋愛対象への趣向性に合わせたキャラクタがユーザと対話するキャラクタとして決定される。例えば、ユーザが年上の男性が好みの場合、ユーザの年齢よりも年上の男性のキャラクタが、ユーザと対話するキャラクタとして決定される。また、例えば、ユーザの恋愛対象が同郷の女性を好む場合であって、ユーザの出身地が東北地方であったとすると、東北弁のメッセージを発言する女性キャラクタがユーザと対話するキャラクタとして決定される。
【0022】
また、ステップS5において、タッチパネル3上に初期質問からやり直す旨をユーザに尋ねる表示が行われる。ユーザが「はい(Yes)」を選択すれば、決定されたキャラクタ及びストーリーは取り消され、ステップS1に戻り、再びキャラクタの決定をやり直すことができる。ユーザが「いいえ(No)」を選択すれば、ステップS6に進み、タッチパネル3上には、キャラクタの名前(仮名)を設定するための入力欄が表示される。なお、後述するように、キャラクタは、ストーリーの初期では、キャラクタは自身の名前を把握していない設定であるため、ユーザがキャラクタの「仮名」を設定する。そして、ステップS7において、ユーザにより入力された名前を取得して、キャラクタの名前(仮名)を設定する。上記の初期質問に対するユーザの回答の情報、及びキャラクタの名前の情報は、設定情報22として、記憶部2に記憶される。
【0023】
また、ゲームのストーリーは、記憶部2にプログラム21のデータ(図3B参照)として記憶されている。そして、キャラクタとゲームのストーリーとは、一対一に対応していてもよいし、1つのキャラクタに複数のストーリーが対応して記憶されていてもよい。1つのキャラクタに複数のストーリーが対応している場合には、ゲーム進行処理部14は、初期質問に対するユーザの回答に基づいて、回答とストーリーとが対応付けられたデータを参照して、複数のストーリーのうちからユーザがプレイするストーリーを決定する。制御部1は、ユーザと会話するキャラクタ及びユーザがプレイするストーリーが決定された後、各イベントを発生させる。また、ゲームのストーリーは、記憶部2にプログラム21のデータ(図3B参照)として記憶されている。
【0024】
〈睡眠パターン分析・キャラクタの決定の一例〉
図5は、初期質問の一例を説明するための図である。例えば、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され、タッチパネル3上には、「あなたは、朝型ですか?夜型ですか?」というメッセージと、選択肢「5:朝型、4:どちらかというと朝型、3:どちらでもない、2:どちらかというと夜型、1:夜型」とが表示される。ユーザにより、例えば、「5:朝型」が選択されると、記憶部2に選択された情報が設定情報22として記憶される。そして、図示は省略するが、タッチパネル3上には、次の質問である「あなたの生年月日はいつですか?」というメッセージと、入力欄「○○○○年○○月○○日」が表示される。このように、初期質問として、複数の質問と選択肢又は入力欄がタッチパネル3上に表示され、ユーザは、各質問に回答を行う。
【0025】
ゲーム進行処理部14が、初期質問に対する回答に基づいて、ユーザと対話するキャラクタを決定すると、タッチパネル3上には、決定されたキャラクタが表示される。例えば、図示しないが、タッチパネル3上には、キャラクタと、キャラクタの選択のやり直しの有無をユーザに決定させるオブジェクトと、が表示される。例えば、タッチパネル3上には、「このキャラクタでゲームを始めますか?(はい/いいえ)」というメッセージが表示される。「はい」がユーザにより選択されると、表示されたキャラクタに合わせたストーリーが開始される。「いいえ」がユーザにより選択されると、再び図4に示す初期質問が開始される。
【0026】
ユーザと対話するキャラクタの設定及び仮想ゲーム空間の設定の一例を、以下に記載する。キャラクタは、自身では目覚められない夢の中にいる。キャラクタの記憶は、曖昧であり、自身がなぜ目覚められないか理解していない。ユーザが眠ると、キャラクタも眠る。ユーザとキャラクタとは同じ夢を見る。この設定の場合のゲームのクリア条件としては、キャラクタが目覚められない夢の中にいる原因を解明して、キャラクタを目覚めさせることである。キャラクタが決定された後、タッチパネル3上には、上記の設定を説明するためのメッセージが表示される。例えば、図2に示すように、キャラクタは「僕は、誰ですか?」及び「右目が見えづらいです」等のメッセージ(音声メッセージ)を発言する。また、キャラクタは「僕は身体にケガをしているようですが、痛みを感じません。」等のゲームのストーリーを進める上で、ヒントとなる発言を行う。この場合、ユーザは、キャラクタは交通事故にあった可能性を想起する。なお、第1章では、図2に示すように、タッチパネル3上のキャラクタの背景画像は、暗い部屋である。
【0027】
本例のストーリーは、例えば、複数の章により構成され、後述するストーリーを進行させるための条件を充たすと、次の章へ進み、最終章(本例では、第6章を最終章とする)において、ストーリーを進行させるための条件を充たすと、ゲームがクリアとなる。具体的には、ユーザは毎日繰り返し、キャラクタと交流し、ゲームのクリアを目指す。本例のストーリーは、キャラクタにさりげなく睡眠を促してもらったり、優しく起こしてもらったりすることで睡眠習慣を改善しつつ、キャラクタの素性を知り、目覚めさせることを目指すものである。例えば、以下のようなキャラクタを設定することが可能である。キャラクタは、事故で意識不明の状態であり、回復することでゲームがクリアとなる。キャラクタは、誘拐されて気絶中の状態であり、誘拐から解放されることでゲームがクリアとなる。キャラクタは、二重人格の裏の方であり、人格が統合されることでゲームがクリアとなる。キャラクタは、実は人工知能(AI)であり、スマートフォン内に滞在していることをキャラクタが自覚することでゲームがクリアとなる。キャラクタは、実は宇宙で人工冬眠中であり、そのことをキャラクタが自覚し地球外から見守る状態になったことでゲームがクリアとなる。キャラクタは、実は王子様であり、そのことをキャラクタが自覚し伝説となることでゲームがクリアとなる。
【0028】
(起床時に発生するイベントについて)
〈起床アラーム機能に関する制御部の構成〉
図6は、起床時の制御部1の制御処理に関するフロー図である。図6に示すように、ステップS11において、アラーム制御部15は、ユーザにより設定されたアラーム時刻に、スピーカ4から起床アラーム音声を出力する。起床アラーム音声は、図3Bに示すプログラム21のデータに格納されており、キャラクタによる音声メッセージを含む。ここで、アラーム制御部15は、ストーリーの進行度合(進行情報23)に応じて、図3Bに示すデータを参照してキャラクタによる音声メッセージの内容を決定する(章が進むにつれ、表現が変わる)。なお、音声メッセージの内容は、スピーカ4からの起床アラーム音声の出力に加えて、タッチパネル3上に文字として表示してもよい。
【0029】
〈起床アラーム機能の一例〉
アラーム制御部15は、図3Bに示すデータ及び設定情報22(起床アラームの設定時刻)を参照して、第1章では、音声メッセージの内容を、敬語によるメッセージに決定する。例えば、「あの、起きてください」、「朝ですよ」、及び「起きないとまずいんじゃありませんか」等のキャラクタによるメッセージがスピーカ4から出力される。第2章では、アラーム制御部15は、図3Bに示すデータを参照して、音声メッセージの内容を、敬語によるメッセージではあるものの第1章よりも砕けた口調のメッセージに決定する。例えば、「ねえ、起きてください」、「朝ですよ、もう!」、及び「起きないと後悔すると思いますよ」等のキャラクタによるメッセージがスピーカ4から出力される。第3章では、アラーム制御部15は、図3Bに示すデータを参照して、音声メッセージの内容を、敬語ではないメッセージに決定する。例えば、「ねえ、起きて」、「時間だよ、起きないと」、及び「ほら、起きた起きた」等のキャラクタによるメッセージがスピーカ4から出力される。第4章では、アラーム制御部15は、図3Bに示すデータを参照して、音声メッセージの内容を、敬語ではないメッセージであって、第3章よりも親密な口調のメッセージに決定する。例えば、「ねえ、起きないと」、「起きてって、お願い」、及び「ほら、起きて!」等のキャラクタによるメッセージがスピーカ4から出力される。第5章では、アラーム制御部15は、図3Bに示すデータを参照して、音声メッセージの内容を、敬語ではないメッセージであって、第4章よりもさらに親密な口調のメッセージに決定する。例えば、「ねえ、起きないと」、「このまま起きないなんてこと、ないよね」、及び「お願い、起きて」等のキャラクタによるメッセージがスピーカ4から出力される。第6章(最終章)では、アラーム制御部15は、図3Bに示すデータを参照して、音声メッセージの内容を、敬語ではないメッセージであって、第5章よりもさらに親密な口調(恋人の口調)を用いたメッセージに決定する。例えば、「こら、起きないと」、「起きて!顔を見せてよ」、及び「起きて話そう。たくさん、今のうちに」等のキャラクタによるメッセージがスピーカ4から出力される。このように、ユーザは、メッセージが変わったことによって、ストーリーが進行したことを把握することができる。なお、進行情報23は、現在がどの章であるかの情報を含む。そして、アラーム制御部15は、現在の章がどの章であるかを、進行情報23を参照して判断する。
【0030】
〈スヌーズ機能に関する制御部の構成〉
図2に示す起床情報取得部16は、ユーザの起床情報を取得する。「起床情報」とは、ユーザが起床したことを示す情報である。本実施形態では、図6に示すように、ステップS12において、起床情報取得部16は、起床アラーム音声を解除するためのユーザによる操作の有無を判断し、操作があったことに応じて、ステップS13において、ユーザの起床情報を取得する。これによれば、ユーザが睡眠しているか否かを実測するための機器を用いることなく、ユーザが起床したこと示す情報を容易に取得することができる。例えば、起床情報取得部16は、ユーザによるタッチパネル3に対するタッチ操作に基づいて、ユーザの起床情報を取得する。なお、本開示では、ユーザの起床情報の取得方法はこの例に限られず、拡張デバイス8により検出されたユーザの振動またはユーザの測定情報に基づいて、ユーザの起床を検知してもよいし、ゲーム装置100の振動を検出したことに応じて、ユーザの起床を検知してもよい。また、本開示では「取得」には、上記のようにゲーム装置100以外の装置やプログラム21以外のプログラムを用いて検出したユーザの起床や就寝時刻の情報を取得する場合も含む広い概念を意味する。
【0031】
図6に示すように、ステップS14において、アラーム制御部15は、スピーカ4から起床アラーム音声を出力した後、所定の期間経過したか否かを判断する。所定の期間経過している場合、ステップS15に進む。アラーム制御部15は、スピーカ4から起床アラーム音声を出力した後、所定の期間経過しても、ユーザが起床しなかった場合に、ステップS15において、改めて起床アラーム音声をスピーカ4から出力する(スヌーズ機能を実行する)。アラーム制御部15は、プログラム21のデータを参照して、スヌーズ機能における起床アラーム音声としてアラーム時刻に出力された起床アラーム音声とは異なる内容の音声メッセージを出力する。これによれば、起床アラーム音声と同じ内容のメッセージが繰り返し出力される場合に比べて、アラーム機能(スヌーズ機能)の趣向性を向上させることができる。また、起床アラーム音声とは異なるメッセージ内容の音声が出力されるので、ユーザが二度寝した場合でも、ユーザに音声に気付かせる効果が期待できる。また、スヌーズ機能における起床アラーム音声においても、アラーム時刻に出力された起床アラーム音声と同様に、ストーリーの進行度合(進行情報23)に応じて、敬語の有無やキャラクタの口調、及びメッセージ内容が決定される(章が進むにつれ、表現が変わる)。例えば、第1章では、キャラクタは、ユーザに対してよそよそしい態度で敬語を用い、ユーザのことを「あなた」と呼び、第2章に進むと、キャラクタは、ユーザに対して態度が軟化するものの敬語を用い、ユーザのことを「あなた」と呼び、第3章に進むと、キャラクタは、ユーザに対して態度が親しげで敬語を用いず、ユーザのことを「君」と呼び、第4章に進むと、キャラクタは、ユーザに対して態度がうつむきがちで敬語を用いず、ユーザのことを「君」と呼び、第5章に進むと、キャラクタは、ユーザに対してすがりがちの態度で敬語を用いず、ユーザのことを「君」と呼び、第6章に進むと、キャラクタは、ユーザに対して甘めの態度で敬語を用いず、ユーザのことを「きみ」と呼ぶ。
【0032】
〈スヌーズ機能の一例〉
アラーム制御部15は、図3に示すプログラム21のデータを参照して、スヌーズ機能における起床アラーム音声を、アラーム時刻に出力された起床アラーム音声よりも、呆れたような口調やメッセージの内容に決定する。例えば、第1章では、アラーム制御部15は、「え、また寝ちゃったんですか?」、「朝なんですけど…」、及び「ほんと起きないとまずいんじゃないですか」等のキャラクタによるメッセージを、スピーカ4から出力させる。また、第2章では、アラーム制御部15は、「え、また寝てます?」、「朝です!朝ですって!!」、及び「起きてくださーい」等のキャラクタによるメッセージを、スピーカ4から出力させる。また、第3章では、アラーム制御部15は、「こら、また寝てる!起きて!」、「時間だよ、もう!ほんと起きないと!」、及び「起きてって!こーら!」等のキャラクタによるメッセージを、スピーカ4から出力させる。また、第4章では、アラーム制御部15は、「また寝ないでよ、さびしいよ」、「ちゃんと起きて、ねえ」、及び「きっと後悔するよ、もう」等のキャラクタによるメッセージを、スピーカ4から出力させる。第5章では、アラーム制御部15は、「また寝ないでよ、不安になるから…」、「僕を無視しないで、起きてよ」、及び「君に後悔させたくないよ」等のキャラクタによるメッセージを、スピーカ4から出力させる。第6章(最終章)では、アラーム制御部15は、「まったく、イタズラするよ?」、「ほら、しゃきっと起きる!ね?」、及び「ひょっとして、いじわるしてる?」等のキャラクタによるメッセージを、スピーカ4から出力させる。
【0033】
〈睡眠状況の取得及び就寝時刻の取得に関する制御部の構成〉
次に、図6に示すステップS16において、睡眠状況取得部11は、睡眠状況の取得に関する。睡眠状況取得部11は、睡眠状況を睡眠情報24として記憶部2に記憶する。「睡眠状況」には、「睡眠時間」、「レム睡眠の回数」、「ノンレム睡眠のときの睡眠の深さ」、「寝返り回数」及び「呼吸、脈拍の変化」等のユーザの睡眠に関する情報が少なくとも1つ含まれる。睡眠状況取得部11は、睡眠状況を、ゲーム装置100内のタッチパネル3、加速度センサ5a、光センサ5b、位置情報センサ5c、及びマイク7の少なくとも1つに対する入力に基づいて取得してもよいし、通信部6を介して、外部の機器(拡張デバイス8、または、拡張デバイスとして構成された睡眠測定装置)から取得してもよい。
【0034】
本実施形態では、睡眠状況取得部11は、就寝時刻取得部17により取得された就寝時刻から、起床情報取得部16が取得したユーザの起床時刻までの期間を、睡眠状況に含まれるユーザの睡眠時間として取得する。また、睡眠状況取得部11は、ユーザが起床する以前におけるゲーム装置100により取得された振動の測定結果に基づいて、睡眠時間を取得する。この構成によれば、ユーザが睡眠しているか否かを実測するための機器を用いることなく、ゲーム装置100の振動を測定するだけで、ユーザの睡眠時間を容易に取得することができる。例えば、就寝時刻取得部17は、ユーザが起床した時点から遡って、振動が検出されなくなった時点を、就寝時刻として取得する。なお、本開示はこれに限られず、睡眠状況取得部11は、光センサ5bにより検出される明るさが所定の閾値未満となった時点からユーザが起床した時点までの期間を、睡眠時間として取得してもよいし、拡張デバイス8から取得した測定結果(ユーザの振動及び測定情報)に基づいて、睡眠時間を取得してもよい。また、就寝時刻取得部17は、これまでに取得した就寝時刻の平均時刻を取得して、当該平均時刻を就寝予定時刻として設定する。就寝時刻取得部17は、就寝予定時刻を睡眠情報24として記憶部2に記憶する。
【0035】
〈起床時の挨拶に関する制御部の構成〉
図7は、起床時の挨拶の内容の決定に関する制御部1の制御処理のフロー図である。図7に示すように、会話発現処理部12は、睡眠状況に基づいて、キャラクタからユーザへの起床時の挨拶の内容を決定する。例えば、会話発現処理部12は、睡眠時間の長さに基づいて、キャラクタからユーザへの起床時の挨拶の内容を決定する。例えば、ステップS21において、会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が第1の睡眠時間未満(例えば、7時間未満)か否かを判断する。ステップS22において、会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が第1の睡眠時間未満の場合、図3Bに示すデータを参照して、起床時の挨拶(キャラクタによる挨拶)に加えて、ユーザの寝不足を指摘するメッセージを、キャラクタによるメッセージとして決定する。会話発現処理部12は、起床時の挨拶及びユーザの寝不足を指摘するメッセージを、スピーカ4から音声出力しタッチパネル3上に表示する。以下、「メッセージを出力する」とは、「スピーカ4から音声出力しタッチパネル3上に表示する」ものとして説明する。
【0036】
また、ステップS23において、会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が第1の睡眠時間未満の場合、後述する就寝予定時刻に基づいて発現される就寝時のイベントの発生時刻を、第1の睡眠時間から睡眠時間を差分した値(睡眠不足の時間分)早い時刻に設定する。当該時刻は睡眠情報24として記憶部2に記憶される。これにより、ユーザが睡眠不足の場合に、早い時刻に就寝を促すことができるので、ユーザが睡眠不足である状態が長期化するのを防止する効果が期待できる。また、会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が第1の睡眠時間未満の場合、就寝時のイベント(就寝及び消灯を促進するメッセージの発現など)におけるスピーカ4から出力されるキャラクタの音量を、睡眠時間が第1の睡眠時間以上の場合に比べて大きくしてもよいし、キャラクタからのメッセージの内容を、睡眠時間が第1の睡眠時間以上の場合に比べてより強力に就寝を促す内容に変更してもよい。これによれば、睡眠不足となった翌日には、就寝がより一層促進されるので、長期的にユーザが寝不足の状態になるのを防止する効果が期待できる。
【0037】
また、ステップS24において、会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が第2の睡眠時間未満(例えば、7時間以上で10時間未満)か否かを判断する。会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が第1の睡眠時間以上で第2の睡眠時間未満の場合、ステップS25において、図3Bに示すデータを参照して、起床時の挨拶(キャラクタによる挨拶)を出力する。会話発現処理部12は、ステップS26において、ユーザの睡眠時間が第2の睡眠時間以上の場合、図3Bに示すデータを参照して、起床時の挨拶(キャラクタによる挨拶)に加えて、ユーザの睡眠時間が長すぎることを心配するキャラクタによるメッセージを出力する。
【0038】
〈起床時の挨拶の一例〉
ユーザの睡眠時間が7時間未満の場合、図示は省略するが、スピーカ4及びタッチパネル3上に「おはようございます。寝不足ですよね。今日は昨日より少しだけ早く寝ましょう」というメッセージが出力される。ユーザの睡眠時間が7時間以上で10時間未満の場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「おはようございます。よく寝ましたね。起こすのがかわいそうなくらいでしたよ」というメッセージが出力される。ユーザの睡眠時間が10時間以上の場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「おはようございます。とてもよく寝ていましたね。もう起きないかと心配しました・・・」というメッセージが出力される。なお、また、起床時の挨拶においても、アラーム時刻に出力された起床アラーム音声と同様に、ストーリーの進行度合に応じて、敬語の有無やキャラクタの口調、及びメッセージ内容が決定される(章が進むにつれ、表現が変わる)。
【0039】
〈ストーリーの進行に関係する制御部の構成〉
図8は、ストーリーの進行に関係する制御部1の制御処理を示すフロー図である。以下では、制御部1による本ゲームのストーリーの進行を決定する処理の例として、ストーリーを進行させるか否かを決定する場合の処理を説明する。図8に示すように、会話発現処理部12は、図3Bに示すデータ及び進行情報23を参照して、キャラクタがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、ユーザの睡眠状況に基づいて決定する。この構成によれば、キャラクタからユーザに対して行う質問内容が、睡眠状況に基づいて決定され、当該質問内容に対するユーザの回答によってゲームのストーリーが進行する。これにより、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げる方法と異なり、ユーザの睡眠状況に応じて、対話型ゲームの趣向性が向上する。この結果、ユーザは、対話型ゲームを楽しむために、睡眠自体を積極的に楽しむことができるとともに、日々継続して、睡眠状況を適切な状態に維持しようとする。この結果、ユーザの睡眠を促進して、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れる。
【0040】
そして、本実施形態では、会話発現処理部12が決定する「質問内容」には、本ゲームのストーリーの進行を決定させるための質問(以下、「進行用質問」という)の内容、及び進行用質問の発現回数が含まれる。すなわち、会話発現処理部12は、睡眠状況に基づいて、進行用質問の発現回数を決定する。例えば、図8に示すステップS31において、会話発現処理部12は、睡眠時間の長さに基づいて、進行用質問の発現回数を決定する。例えば、会話発現処理部12は、ユーザの睡眠時間が長い程、進行用質問が多く発現させる。これにより、ユーザの睡眠時間が長い程、対話型ゲームのストーリーを進行させることができる。この結果、睡眠時間を長くしようとするユーザの意欲が向上するとともに、睡眠時間が長くなることで、対話型ゲームのストーリーが進み、ユーザが対話型ゲームをプレイしようとする意欲を向上させることが期待できる。なお、睡眠時間を適切な長さに維持するために、睡眠時間の長さに基づく進行用質問の発現回数の上限が設定されている。すなわち、会話発現処理部12は、睡眠時間が所定の上限時間(例えば、10時間)以上の場合、進行用質問の発現回数を、所定の上限回数(例えば、3回)に決定する。これにより、例えば、ユーザの睡眠時間が10時間以上の場合であっても、進行用質問の発現回数は3回となる。
【0041】
また、本実施形態では、会話発現処理部12は、図3Bのデータ及び進行情報23を参照して、進行用質問を、ユーザが睡眠中に見た夢に関する質問(以下、「夢質問」という)として、キャラクタからユーザに行わせる(ステップS32)。ここで、睡眠中の夢を思い出すことで、感情が処理される脳領域が刺激されることが知られている。この刺激される脳領域には、扁桃体、海馬、及び海馬傍回が含まれている。そこで、上記の構成によれば、ユーザに睡眠中に見た夢を思い出させることができるので、ユーザの感情が処理される脳領域が刺激(活性化)させる効果が期待できる。また、上記の構成によれば、ユーザが睡眠して夢を見ることによって夢質問に関する回答の材料を得ることができるため、ユーザは寝ることによってゲームをより楽しくプレイすることができる。そのため、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げて渋々睡眠させるようなゲームとは異なり、ユーザは、例えばストーリー進行のためのヒントを探す目的など、ゲームをより楽しくプレイするために積極的に睡眠するという、睡眠に対するモチベーションを高める効果が期待できる。
【0042】
また、会話発現処理部12は、夢質問を、ユーザの起床後の最初の質問として発現させる。すなわち、会話発現処理部12は、上記の起床時の挨拶の後に、夢質問がキャラクタからユーザに行われる。これによれば、ユーザの起床後の最初の質問によって、ユーザの感情が処理される脳領域を刺激する効果が期待できるので、ユーザを覚醒させることができる。この結果、ユーザの目覚めを良くする効果が期待できる。また、進行用質問(夢質問)においても、アラーム時刻に出力された起床アラーム音声と同様に、図3Bに示すデータが参照され、ストーリーの進行度合に応じて、敬語の有無やキャラクタの口調、及びメッセージ内容が決定される(章が進むにつれ、表現が変わる)。
【0043】
図9は、夢質問を示すタッチパネル3上の画面例である。図9に示すように、タッチパネル3上には、キャラクタによるメッセージと共に、複数の単語(選択肢)が表示される。回答取得部13は、ステップS33において、キャラクタからの質問に対するユーザによる回答を取得する。回答取得部13は、取得した回答を設定情報22として記憶部2に記憶する。例えば、回答取得部13は、ユーザによるタッチパネル3上のタッチ位置に基づいて、いずれの選択肢がタッチされたかを判断し、タッチ位置に表示された選択肢を、ユーザによる回答として取得する。この構成によれば、ユーザは、起床後すぐに、タッチパネル3の画面を見ることになり、タッチパネル3からの光(ブルーライト)によって、ユーザをさらに覚醒させる効果が期待できる。
【0044】
そして、図3Cに示すように、プログラム21において、上記複数の単語(選択肢)のうちの少なくとも1つには、ストーリーを進行させるためのフラグ(以下、「ストーリー進行フラグ」という)が関係付けられている。本実施形態では、「進行用質問」として、ストーリー進行フラグが関連付けられた選択肢を提示してユーザに回答を促す質問が用いられている。
【0045】
また、会話発現処理部12は、睡眠時間の長さに基づいて、ユーザのレム睡眠の回数を推定する。例えば、会話発現処理部12は、睡眠時間が、90分未満の場合、レム睡眠の回数を0回として、90分以上3時間未満の場合、レム睡眠の回数を1回として、3時間以上7時間未満の場合、レム睡眠の回数を2回として、7時間以上の場合、レム睡眠の回数を3回として推定する。そして、会話発現処理部12は、夢質問の発現回数を、推定したレム睡眠の回数に対応させた(一致させた)回数に決定する。ここで、レム睡眠時に、夢を見ることが知られている。また、レム睡眠とノンレム睡眠とは概ね一定の周期で繰り返すことが知られている。そこで、上記の構成によれば、夢に関する質問の発現回数を、ユーザが見た夢の回数に合わせる効果が期待できる。なお、睡眠時間を適切な長さに維持するために、睡眠時間の長さに基づく夢に関する質問の発現回数の上限が設定されている。会話発現処理部12は、睡眠時間が所定の上限時間(例えば、10時間)以上の場合、夢に関する質問の発現回数を、所定の上限回数(例えば、3回)に決定する。これにより、例えば、ユーザの睡眠時間が10時間以上の場合であっても、夢に関する質問の発現回数は3回となる。
【0046】
そして、会話発現処理部12は、睡眠時間が長い程、進行用質問(夢質問)の発現回数を多くする。例えば、会話発現処理部12は、睡眠時間が7時間30分の場合、進行用質問を3回発現させることに決定する。これによれば、ユーザの睡眠時間が適切である程、ゲームのストーリーを進行させることができる可能性が高まるので、ゲームのストーリーを進行させるために睡眠時間を長くしようとするユーザの意欲が向上する。また、睡眠状況取得部11は、睡眠状況として、拡張デバイス8又は睡眠測定装置として構成された拡張デバイスから取得した測定結果(ユーザの振動及び測定情報)に基づいて、睡眠時間だけでなくユーザのレム睡眠の回数を取得してもよい。すなわち、会話発現処理部12は、ユーザのレム睡眠の回数を睡眠時間から推定する場合に限らず、睡眠状況取得部11が拡張デバイス8から取得した測定結果に基づいてユーザのレム睡眠の回数を取得してもよい。例えば、会話発現処理部12は、進行用質問(夢質問)の発現回数をレム睡眠の回数に対応させた回数に決定するように構成されてもよい。これによれば、夢に関する質問の発現回数を、ユーザが見た夢の回数により正確に合わせる効果が期待できる。また、睡眠状況取得部11は、睡眠状況としてユーザのノンレム睡眠中の眠りの深さを取得してもよい。ノンレム睡眠中の眠りの深さが深かった場合、又はノンレム睡眠中の深い眠りの時間長い場合には、会話発現処理部12は、キャラクタから「ぐっすり寝られたのかな?今日はすごく顔色がよくて魅力的だよ」などとユーザを褒めるようなメッセージを発現させてもよい。これによれば、ユーザは睡眠時間だけでなく睡眠の質も高めようとするユーザの意欲が向上する。なお、進行用質問(夢質問)の発現回数は、ユーザの睡眠時間及びユーザのレム睡眠の回数に基づいて決定されることに限定されるものではない。
【0047】
ゲーム進行処理部14は、ユーザによる回答に基づいてゲームのストーリーの進行を決定する。図8に示すように、ステップS34において、ゲーム進行処理部14は、図3Cに示すデータ及び進行情報23を参照して、ユーザによる回答に、ストーリー進行フラグが含まれているか否かを判断する。ユーザによる回答に、ストーリー進行フラグが含まれているか否かの判断は、選択された回答とストーリー進行フラグに対応する単語とが完全一致する場合のみを、ストーリー進行フラグが含まれていると判断するようにゲーム進行処理部14を構成してもよいし、ストーリー進行フラグに対応する単語の概念に対応する回答であるか否かを判断して、ストーリー進行フラグに対応する単語の概念に似た回答である場合にも、ストーリー進行フラグが含まれていると判断してもよい。
【0048】
そして、回答にストーリー進行フラグが含まれている場合、ステップS37において、全ての発現回数が消費され、回答にストーリー進行フラグが含まれていない場合、ステップS35において、発現回数が1回分消費される。そして、ステップS38において、ゲーム進行処理部14は、ユーザによる回答に、図3Cに示すデータを参照して、現在の章に設けられたストーリー進行フラグの全てが含まれている場合、ステップS39において、次の章へストーリーを進行させる。なお、ゲーム進行処理部14は、現在が最終章である場合、図3Bに示すデータを参照して、ストーリーのエンディングのイベントを発生させ、ユーザは、ゲームをクリアしたことになる。クリアされたことは、進行情報23として記憶部2に記憶される。また、1つの章当たりに、ストーリー進行フラグが1つ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。例えば、図3Cに示すように、序盤の章では、ストーリー進行フラグが1つ又は2つ(少数)として、次の章に進みやすく、終盤の章では、ストーリー進行フラグを3つ以上(多数)とすることで、終盤の章の難易度を向上させることで、ゲームの趣向性を向上させることができる。例えば、ストーリーが進むにつれて、ユーザが仮想ゲーム空間内で取得するアイテム(図10参照)が増加し、アイテムの状態(タッチパネル3上の表示)をユーザが確認することにより、ストーリー進行フラグのヒントをユーザは認識することができるようにゲームのストーリーが構成されていてもよい。なお、回答にストーリー進行フラグが含まれている場合、全ての発現回数が消費される例を示したが、本開示は、これに限られない。すなわち、回答にストーリー進行フラグが含まれている場合でも、発現回数が1つのみ消費されるようにゲーム進行処理部14を構成してもよい。
【0049】
また、会話発現処理部12は、進行用質問が3回発現される場合で、1回目又は2回目に、進行用質問ユーザによる回答に、ストーリー進行フラグの少なくとも1つが含まれている場合、それより後の進行用質問は実行しない(ステップS37において全ての発現回数を消費する)。これにより、同日に複数の章に亘って、ユーザはプレイすることはできないので、キャラクタの口調やメッセージが、章ごとに変化した場合でも、ユーザの違和感を低減する効果が期待できる。また、ストーリーが進行し過ぎないので、ユーザが睡眠状況の改善や健康状態の維持よりも、ストーリー攻略上の利点を追い求める状態になるのを防止する効果が期待できる。
【0050】
また、会話発現処理部12は、図3Cに示すデータ及び進行情報23を参照して、進行用質問に対するユーザによる回答に、ストーリー進行フラグが含まれていない場合で、ステップS36において、残りの発現回数があると判断された場合、ステップS32に戻り、図3Bに示すデータ及び進行情報23を参照して、次の進行用質問を実行させる。例えば、会話発現処理部12は、進行用質問が2回発現される場合で、1回目の進行用質問に対するユーザによる回答に、ストーリー進行フラグが含まれていない場合、2回目の進行用質問を発現する。そして、ゲーム進行処理部14は、2回目の進行用質問に対するユーザによる回答に、ストーリー進行フラグが含まれていない場合、当日はゲームのストーリーを進行させない(図8の「エンド」に進む)。
【0051】
また、会話発現処理部12は、図3Cを参照して、進行用質問(この段落において、「大質問」という)に対するユーザからの回答にストーリー進行フラグの一部が含まれる場合に、ステップS40において、ストーリー進行フラグまたはヒントを含む中質問を行う。ステップS41において、ゲーム進行処理部14は、中質問に対するユーザからの回答に、ストーリー進行フラグが含まれているか否か、含まれている場合、残部全てか残部の一部かを判断する。ゲーム進行処理部14は、中質問に対するユーザからの回答に、ストーリー進行フラグの残部全てが含まれている場合に、ステップS39に進みゲームのストーリーを進行させ、ストーリー進行フラグの残部全てが含まれていない場合は、ゲームのストーリーを進行させない。また、会話発現処理部12は、中質問に対するユーザからの回答に、ストーリー進行フラグの残部の一部が含まれる場合、ステップS43において、ストーリー進行フラグまたはヒントを含む小質問を行う。ゲーム進行処理部14は、小質問に対するユーザからの回答に、ストーリー進行フラグの残部全てが含まれる場合に、ゲームのストーリーを進行させ、ストーリー進行フラグの残部全てが含まれていない場合は、ゲームのストーリーを進行させない。
【0052】
〈ストーリーの進行の一例〉
図9に示すように、ユーザがゲームをプレイする初日の場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「変なことをいうようですけど、あなたと同じ夢を見た気がするんです」というメッセージが(図3Bのデータが参照され)出力される。また、図示しないが、ユーザがゲームのプレイを開始してから二日目以降の場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「実は今日も、あなたと同じ夢を見た気がするんです」というメッセージが出力される。この例では、キャラクタがユーザと同じ夢を見ている設定となっている。これにより、キャラクタと同じ夢を見たい(キャラクタを夢に登場させたい)とユーザが考えることにより、良い夢にユーザの夢を誘導させることが可能となる。なお、ストーリーの進行の一例によるメッセージにおいても、図3Bのデータ及び進行情報23が参照され、起床アラーム音声と同様に、ストーリーの進行度合に応じてメッセージの表現が変わる(例えば、「また、君の夢を見たよ」)。
【0053】
そして、図9に示すように、スピーカ4及びタッチパネル3上に複数の単語「雨」、「水」、「川」、「湖」、「海」、「沼」、「飲み物」、「月」、「星」、「灯台」、「白」、「黄」、「ライト」、「夜」、「暗い」、「悲しい」、「溺れる」、「キャラクタと遊ぶ」、及び「黒」等が出力される。なお、図9では、一部の図示を省略している。ここで、図3Cに示すように、プログラム21のデータでは、第1のストーリー進行フラグに「雨」が含まれており、第2のストーリー進行フラグに、「月」、「星」、「灯台」、「白」、「黄」、及び「ライト」が含まれている。そして、第1のストーリー進行フラグに含まれる「雨」と、第2のストーリー進行フラグに含まれる「月」、「星」、「灯台」、「白」、「黄」、及び「ライト」のうちのいずれか1つとが、ユーザにより選択されれば、ストーリーが進行することとなる。また、中質問及び小質問を発生させるフラグ(中小質問発生フラグ)に「水」、「川」、「湖」、「海」、「沼」、及び「飲み物」が含まれており、これらの単語は、プログラム21のデータにおいて、第1のストーリー進行フラグと関連付けられている。例えば、「水」、「川」、「湖」、「海」、「沼」、及び「飲み物」のいずれかが選択されると、第1のストーリー進行フラグ「雨」が選択された場合と同様のストーリー進行が行われる。第2のストーリー進行フラグと関連する中小質問発生フラグには、「夜」、「暗い」、及び「黒」が含まれている。この「夜」、「暗い」、及び「黒」のいずれかが選択されると、第2のストーリー進行フラグが選択された場合と同様のストーリー進行が行われる。
【0054】
第1のストーリー進行フラグと第2のストーリー進行フラグとの両方が、ユーザにより選択された場合、制御部1により図3Bに示すデータが参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「雨、どうしてか少し怖く感じたんです。あなたは雨は好きですか?」、「たぶん、僕は雨が苦手だったんだと思います、右目があまり見えなくて。夜の雨なんて、光がちらついて本当に駄目で…、なんで、そんな記憧があるんでしょう。あれは、そう、雨の日の夜・・・」、「雨の夜、逸る気持ちをおさえて車に乗り込んだ」、「慣れない車、見えない手元、何度もキーを落とした」等のキャラクタのメッセージが出力される。そして、制御部1により図3Bに示すデータが参照され、タッチパネル3上のキャラクタの背景が変更され、窓の画像、窓の外の雨の画像、窓から指す光で室内が病室であることがユーザに認識されるような描写が行われる。このような描写の切り替わりによって、ユーザは、ストーリーが進行したこと(次の章に進んだこと)を認識することができる。その後、起床後、朝及び日中に発生するイベントに進む。
【0055】
図10は、アイテムの一例を説明するための図である。図10に示すように、ストーリーが進行したことに応じて、仮想ゲーム空間内でユーザ(又はキャラクタ)が所持することができるアイテムがタッチパネル3上に表示される。本例の場合、図3Bに示すように、第2章に進むと「車の免許証」が取得され、第3章に進むと、さらに「血まみれの状態のバイクの免許証」が取得され、第4章に進むと、さらに「血まみれの状態のキャラクタの免許証」が取得され、第5章に進むと、図示を省略するが、さらに「かわいらしいマスコットがついた車のキー」が取得される。
【0056】
また、アイテムの状態が、ストーリーの進行に応じて変化する。なお、アイテムの状態の情報は、プログラム21のデータとして記憶部2に記憶されている。第4章に進むと「血まみれの状態のバイクの免許証」の血がぬぐわれ、免許証の内容や名前・顔写真が判明した状態となり、第5章に進むと「血まみれの状態のキャラクタの免許証」の血がぬぐわれ、免許証の内容やキャラクタの名前(本名が「ネロ」であることが分かる)・顔写真がキャラクタのものであることが判明した状態となり、キャラクタの謎がストーリーの進行に応じて解明されていく。
【0057】
タッチパネル3上の背景画像が、制御部1により図3Bに示すデータ及び進行情報23が参照され、ストーリーが進行したことに応じて変化する。図11は、背景画像の変化を説明するための画面例を示す図である。図9に示すように、本例の場合、第1章では「ほとんど見えない暗い部屋」、図11に示すように、第2章では「窓が現れ、外は雨が降り続けている、窓から月あかりが差したことで、かろうじてその部屋が病室のように見える状態」、第3章では「画面が割れたスマホ」、第4章では「雨が降る道路上(扉から外に出た状態)、車のテールランプ」、第5章では「雨が降る道路上」、及び第6章では「扉から室内に戻り病室」の背景画像となる。
【0058】
図12は、拡張デバイス8の形状の一例を説明するための図である。図12に示すように、拡張デバイス8の形状は、上記アイテムの形状に模した形状であってもよい。これによれば、ユーザが、仮想ゲーム空間内のアイテムの実物を拡張デバイス8として所持しているような気分として味わえる効果が期待できる。
【0059】
また、第1のストーリー進行フラグが選択された一方、第2のストーリー進行フラグが選択されなかった場合、制御部1により図3Bに示すデータ及び進行情報23が参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「あの雨…何か、思い出しそうです。でも、わからない…」、及び中質問として「そうだ、雨の中に、何かが浮かんで見えて。それが僕にはとても辛くて。あれは、何だったんでしょうか」等のメッセージが出力される。そして、中質問に対する回答で、第2のストーリー進行フラグが選択された場合、「そう、そうです、思い出しました」というメッセージが出力された後、上記の「たぶん、僕は雨が苦手だったんだと思います、右目があまり見えなくて。…」等のキャラクタのメッセージが出力され、タッチパネル3上の描写(背景画像)の変更が行われる(ストーリーが進行する)。その後、起床後、朝及び日中に発生するイベントに進む。また、中質問に対する回答で、第2のストーリー進行フラグが選択されなかった場合、起床後、朝及び日中に発生するイベントに進む。
【0060】
また、「水」、「川」、「湖」、「海」、「沼」、及び「飲み物」が選択された一方、第2のストーリー進行フラグが選択されなかった場合、制御部1により図3Bに示すデータ及び進行情報23が参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「水…暗い、水…違う、雨だ、強い雨の記憶があるんです」等のメッセージが出力され、上記した第1のストーリー進行フラグが選択された一方、第2のストーリー進行フラグが選択されなかった場合の処理が実行される。
【0061】
第2のストーリー進行フラグが選択された一方、第1のストーリー進行フラグが選択されなかった場合、制御部1により図3Bに示すデータ及び進行情報23が参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「きれいな夢でしたね。でも、僕にはちょっとまぶし過ぎて…」、及び中質問として「そうだ、暗くて、強い光に目がくらんで。いつもよりひどく反射して見えたんです。あれは、どうして…」等のメッセージが出力される。そして、中質問に対する回答で、第1のストーリー進行フラグが選択された場合、「そう、そうです、思い出しました」というメッセージが出力された後、上記の「たぶん、僕は雨が苦手だったんだと思います、右目があまり見えなくて。…」等のキャラクタのメッセージが出力され、タッチパネル3上の描写の変更が行われる(ストーリーが進行する)。その後、起床後、朝及び日中に発生するイベントに進む。また、中質問に対する回答で、第1のストーリー進行フラグが選択されなかった場合、起床後、朝及び日中に発生するイベントに進む。
【0062】
また、「夜」、「暗い」、及び「黒」が選択された一方、第1のストーリー進行フラグが選択されなかった場合、制御部1により図3Bに示すデータ及び進行情報23が参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「とても怖かったんです。どうしてかは自分でもわかりません」等のメッセージが出力され、上記した第2のストーリー進行フラグが選択された一方、第1のストーリー進行フラグが選択されなかった場合の処理が実行される。
【0063】
(悪夢の予防に関する制御部の構成)
図13は、悪夢の予防に関する制御部1による制御処理のフロー図である。図13に示すように、会話発現処理部12は、ユーザによる回答に基づいて、ユーザが睡眠中に見た夢が悪夢か否かに基づいて、図3Bに示すデータが参照されキャラクタからユーザへのメッセージの内容を決定する。これにより、例えば、ユーザが睡眠中に見た夢が悪夢であった場合に、キャラクタとユーザとは悪夢について会話すれば、ユーザが悪夢を見た場合でも、キャラクタと悪夢について会話することで、ユーザは安心感を得られる可能性がある。
【0064】
ここで、図3Bに示すプログラム21のデータにおいて、夢質問をキャラクタが行う際に提示する複数の単語の各々に、悪夢の度合い(以下、「悪夢度」という)が関連付けられている。そして、会話発現処理部12は、ユーザにより選択された回答の悪夢度の合計値を取得し(ステップS51)、当該合計値と基準の値とを比較して、ユーザが見た夢が「悪夢ではない」、「低度の悪夢」、「悪夢」、及び「重度の悪夢」のいずれかであると判断する(ステップS52)。そして、会話発現処理部12は、ステップS53において、ユーザが見た夢が「悪夢ではない」、「低度の悪夢」、「悪夢」、及び「重度の悪夢」のいずれかであるかに合わせて、キャラクタからのメッセージの内容を決定し、スピーカ4及びタッチパネル3上にメッセージを出力する。
【0065】
(悪夢の予防に関するイベントの一例)
上記した複数の単語の例の場合、図3Bに示すように、「雨」の悪夢度は「0」、「溺れる」の悪夢度は「+3」、「キャラクタと遊ぶ」の悪夢度は「-2」、及び「悲しい」の悪夢度は「+2」である。また、「悪夢ではない」の基準の値は「1」未満、「低度の悪夢」の基準の値は「1」以上で「3」未満、「悪夢」の基準の値は「3」以上で「5」未満、「重度の悪夢」の基準の値は「5」以上であるとする。この場合、「雨」、「溺れる」、及び「キャラクタと遊ぶ」が選択された場合、悪夢度の合計値は、「1」であり、「低度の悪夢」となる。そして、スピーカ4及びタッチパネル3上には「ふふ、ちょっと怖かったよね」等のメッセージが出力される。また、また、「雨」、「悲しい」、及び「溺れる」が選択された場合、悪夢度の合計値は「5」であり、「重度の悪夢」となる。この場合、「すごく怖かったよ、君は大丈夫だった?」等のユーザを安心させるメッセージが出力される。ステップS54以降の処理は、後述する「アラーム設定時以降に発生するイベント」において説明する。
【0066】
(起床後、朝及び日中に発生するイベント)
〈制御部の構成〉
図14は、起床後、朝及び日中に発生するイベントの発生に関する制御部1の制御処理を説明するためのフロー図である。図14に示すように、会話発現処理部12は、上記のストーリーの進行に関係する処理が終了した後、位置情報、及び加速度センサ5aの少なくとも一方の情報と図3Bに示すデータを参照して、キャラクタから質問又はメッセージをスピーカ4から音声出力するとともに、タッチパネル3上に表示させる。なお、会話発現処理部12は、ストーリーの進行に関係する処理と同様に、図3Bに示すデータ及び進行情報23を参照してストーリーの進行度合にも応じて、キャラクタによる音声メッセージの内容(口調など)を決定する。
【0067】
本実施形態では、キャラクタからの質問内容には、朝食の摂取を促進するメッセージ、日光浴を促進するメッセージ、外出を促進するメッセージ、深呼吸を促進するメッセージ、姿勢を改善させるメッセージ、休憩を促進するメッセージ、及びカフェインの摂取を抑制させるメッセージのうちの少なくとも1つを含む。これによれば、ユーザは、キャラクタオブジェクトと会話することによって、朝食の摂取、日光浴、外出、深呼吸、姿勢の改善、及びカフェインの摂取の抑制の少なくとも1つが促進され、ユーザの健康状態を改善する効果が期待できる。上記キャラクタからの質問内容は、プログラム21のデータに格納されている。
【0068】
具体的には、図14に示すように、ステップS61において、会話発現処理部12は、位置情報に基づいて、ユーザが直近所定の期間(例えば、直近3日間)以内に、外出した合計時間を取得する。そして、ステップS62において、会話発現処理部12は、合計時間が所定の時間(例えば、2時間)以上か否かを判断する。ステップS63において、合計時間が所定の時間(例えば、2時間)以上の場合、図3Bに示すデータを参照して朝食の摂取を促進するメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。また、ステップS64において、会話発現処理部12は、合計時間が所定の時間(例えば、2時間)未満の場合、図3Bに示すデータを参照して日光浴を促進するメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。会話発現処理部12は、日光浴を促進するメッセージを出力させた後、ステップS65において、光センサ5bの測定結果を取得する。会話発現処理部12は、光センサ5bの測定結果に基づいて、照度が上昇した場合、日光浴をしたと判断し、照度が変化しないか低下した場合、日光浴をしなかったと判断する。そして、会話発現処理部12は、日光浴をしたか否かに基づいて、ステップS66において、図3Bに示すデータを参照してキャラクタからユーザに対するメッセージの内容を決定し、決定されたメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。
【0069】
また、ステップS71において、会話発現処理部12は、直近第1の期間(例えば、直近2時間)の加速度センサ5aの測定結果を取得する。そして、ステップS72において、会話発現処理部12は、ユーザが直近第1の期間(例えば、直近2時間)以内に、ゲーム装置100(ユーザ)が動いたか否かを判断する。会話発現処理部12は、ゲーム装置100の動きなしと判断した場合、ステップS73において、図3Bに示すデータを参照して休憩を促進するメッセージ及びカフェイン摂取を抑制するメッセージをスピーカ4から出力させるとともに、タッチパネル3上に表示させる。そして、会話発現処理部12は、ゲーム装置100の動きありと判断した場合、ステップS74において、加速度センサ5aの測定結果に基づいて、ユーザが直近の第1の期間よりも短い第2の期間(例えば、直近1時間)以内に、ゲーム装置100(ユーザ)が動いたか否かを判断する。そして、会話発現処理部12は、第2の期間(例えば、直近1時間)以内に、ゲーム装置100の動きがないと判断した場合、ステップS75において、図3Bに示すデータを参照して姿勢を改善させるメッセージを、スピーカ4から出力させるとともに、タッチパネル3上に表示させる。
【0070】
また、会話発現処理部12は、直近の所定の期間(例えば、2日)以内の位置情報に基づいて、動きなしの場合、ステップS76において、図3Bに示すデータを参照して外出を促進するメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。
【0071】
〈一例〉
ユーザが直近3日間以内に、外出した合計時間が2時間以上の場合、図3Bに示すデータが参照されスピーカ4及びタッチパネル3上に「朝食は何を食べるんですか?」等のメッセージが出力され、複数の選択肢として「パン」(キャラクタの好物)、「パン以外」(キャラクタの好物以外)及び「食べない」が表示される。「パン」をユーザが選択すると、「パン派なんですか。僕もです」等のメッセージが出力され、ユーザとキャラクタとの会話が行われる。「パン以外」をユーザが選択すると、「いいですね、朝にちゃんと食べると日中も頑張れる気がしますよね」等のメッセージが出力され、ユーザとキャラクタとの会話が行われる。「食べない」をユーザが選択すると、「朝はちゃんと食べた方が…明日は食べてくださいね」等の朝食を促進するメッセージが出力され、ユーザとキャラクタとの会話が行われる。
【0072】
ユーザが直近3日間以内に、外出した合計時間が2時間未満の場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「素敵な風景でしたね。そうだ、あなたの部屋の窓から見える景色を見せてもらえませんか?」等の日光浴を促進するメッセージが出力され、光センサ5bが検出する光の量が増大した場合、「あなたはいつもこの景色を見てるんですね」等のメッセージが出力され、光センサ5bが検出する光の量が増大しない場合、「…また今度、見せてくださいね」等のメッセージが出力される。
【0073】
また、ユーザが直近2時間以内にユーザの動きなしと、会話発現処理部12が判断した場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「喉、乾きませんか?たまには休憩した方がいいですよ」等の休憩を促進するメッセージが出力される。そして、複数の選択肢として「カフェイン飲料かつ6時間以内に就寝予定」、「カフェイン飲料」、「カフェイン飲料以外」及び「飲まない・休まない」が表示される。「カフェイン飲料かつ6時間以内に就寝予定」をユーザが選択すると、「またカフェインですか?わかります。はかどりますよね。でもそろそろハーブティーとかにした方がいいですよ?」等のカフェイン摂取を抑制するメッセージが出力される。「カフェイン飲料」をユーザが選択すると、「あんまり飲み過ぎると胃を痛めてしまいますよ」等のカフェイン摂取を抑制するメッセージが出力される。「カフェイン飲料以外」をユーザが選択すると、「ふふ、僕もそれ好きです」等のメッセージが出力される。また、「飲まない・休まない」をユーザが選択すると、「たまには休憩してくださいね」等の休憩を促進するメッセージが出力される。
【0074】
また、ユーザが直近2時間以内にユーザの動きありで、かつ、直近1時間以内にユーザの動きなしと、会話発現処理部12が判断した場合、「一生懸命なのはいいことですが、少し背中が丸まっていますよ。少し伸びでもしませんか」等の姿勢を改善させるメッセージが出力される。そして、加速度センサ5aに動きが検知されると、「わ、揺らしすぎです!」等のメッセージが出力される。また、そして、所定の期間、加速度センサ5aに動きが検知されないと、「頑張り過ぎないでくださいね」等のメッセージが出力される。
【0075】
また、ユーザが直近2時間以内にユーザの動きありで、かつ、直近1時間以内にユーザの動きありと、会話発現処理部12が判断した場合、「たまにでもいいですから、構ってくださいね」等のメッセージが出力される。
【0076】
直近2日以内に位置情報が変化しなかった場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「少し外に出ませんか?…すみません。この中は退屈過ぎて」等の外出を促進するメッセージが出力される。そして、位置情報が変化した場合、「ありがとうございます。あなたと散歩するの好きです」等のメッセージが出力され、位置情報が変化しない場合、「わがまま言ってすみません。頑張り過ぎないでくださいね」等のメッセージが出力される。直近2日以内に位置情報が変化している場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「また外に連れていってください」等のメッセージが出力される。
【0077】
(夜間において就寝時刻までに発生するイベント)
〈制御部の構成〉
図15は、夜間において就寝時刻までに発生するイベントに関する制御部1の制御処理を説明するためのフロー図である。図15に示すように、会話発現処理部12は、就寝時刻取得部17によって取得された、ユーザの就寝時刻(就寝予定時刻)に基づいて、図3Bに示すデータを参照して就寝用のメッセージの内容を決定する。これにより、ユーザの就寝時刻に合わせた内容のメッセージがキャラクタからユーザに送られるので、ユーザにとって適切な時刻にユーザを就寝に誘導させる効果が期待できる。
【0078】
就寝用のメッセージの内容は、睡眠を導入するためのメッセージ、適切な室温をアドバイスするメッセージ、就寝予定時刻から第1の時間(例えば、3時間)遡った時刻に発現される夕食を促進するメッセージ、及び就寝予定時刻から第2の時間(例えば、2時間)遡った時刻に発現される入浴を促進するメッセージのうちの少なくとも1つを含む。これにより、ユーザが就寝するまでの生活リズムに合わせたメッセージがキャラクタからユーザに送られるので、ユーザの生活リズムに合わせてユーザを就寝に誘導させる効果が期待できる。具体例には、図15のステップS81において、現在が就寝予定時刻から第1の時間遡った時刻か否かが判断される。現在が就寝予定時刻から第1の時間遡った時刻の場合、ステップS82において、図3Bに示すデータが参照され夕食を促進するメッセージがスピーカ4及びタッチパネル3上に出力される。また、ステップS83において、現在が就寝予定時刻から第2の時間遡った時刻か否かが判断される。現在が就寝予定時刻から第2の時間遡った時刻の場合、ステップS84において、図3Bに示すデータが参照され入浴を促進するメッセージがスピーカ4及びタッチパネル3上に出力される。
【0079】
〈一例〉
就寝予定時刻から3時間前に、所定の確率で発生するイベントとして、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照されスピーカ4及びタッチパネル3上に「夕食、もうたべましたか?」等のメッセージが出力される。ユーザが「はい」を選択すると、「そうですか、よかった。結構心配しているんですよ」等のメッセージが出力される。ユーザが「いいえ」を選択すると、「そろそろ夕食をとった方がよく眠れますよ」等のメッセージが出力される。
【0080】
また、就寝予定時刻から2時間前に、所定の確率で発生するイベントとして、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照されスピーカ4及びタッチパネル3上に「あ、そろそろお風呂ですか」等のメッセージが出力される。ユーザが「はい」を選択すると、「ゆっくり浸かってきてください。僕も、ちょっと失礼しますね」等のメッセージが出力される。その後、30分間、タッチパネル3のバックライトが消灯する。その後、タッチパネル3上には、キャラクタのサービスショットの画像が表示される。これにより、ユーザの入浴が促進される。また、ユーザが「いいえ」を選択すると、「寝る直前に入ると、寝つきが悪くなりますので、早めに入ってくださいね」等の入浴を促進するメッセージが出力される。
【0081】
また、前日の睡眠時間が3時間以上6時間未満で、かつ、アラームの設定時間(起床予定時間)から7時間遡った時刻になった場合、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され「昨日あまり寝ていませんよね。そろそろ寝ませんか?」、「あなたの夢が見たくて。もう寝ませんか?」、及び「すみません、少し電灯がまぶしくて…」等の就寝及び消灯を促進するメッセージが出力される。また、タッチパネル3上には、ウトウトしたキャラクタが表示される。
【0082】
また、前日の睡眠時間が10時間以上、かつ、アラームの設定時間(起床予定時間)から7時間遡った時刻になった場合、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され「昨日たっぷり寝たからって、寝だめなんてできませんよ。そろそろ寝ましょう」等の就寝及び消灯を促進するメッセージが出力される。
【0083】
また、前日の睡眠時間が3時間未満、かつ、アラームの設定時間(起床予定時間)から7時間遡った時刻になった場合、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され「あなたのこと、結構心配してるんですよ。お願いです、寝てください。ね?」等の就寝及び消灯を促進するメッセージが出力される。
【0084】
(起床アラーム設定時以降に発生するイベント)
〈制御部の構成〉
図13に示すように、会話発現処理部12は、ステップS54において、ユーザによりアラームの時間が設定されたか否かを判断し、ユーザによりアラームの時間が設定された場合、ステップS55において、前日の夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」であったかを判断する。会話発現処理部12は、前日の夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」であった場合、図3Bに示すデータを参照して悪夢を防止するためのメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。また、ステップS57において、会話発現処理部12は、前日の夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」でなかった場合、図3Bに示すデータを参照して就寝の挨拶をスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。
【0085】
また、会話発現処理部12は、ユーザが睡眠中に見た夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」であった場合、ユーザが次に睡眠をとる期間(夜中)に、図3Bに示すデータを参照してキャラクタからユーザにメッセージをスピーカ4から音声出力させる。なお、この機能は、ユーザによる操作によって、有効と無効とが切り替えられるように会話発現処理部12が構成されていてもよく、ステップS58において、睡眠中のメッセージ機能が有効であるか否かが判断される。そして、睡眠中のメッセージ機能が有効である場合に、ステップS59において、会話発現処理部12は、レム睡眠期間中(例えば、就寝90分後、270分後、及び450分後)に、悪夢を防止するためのメッセージをスピーカ4から音声出力させる。この構成によれば、ユーザが睡眠中に、悪夢を防止するようにユーザの夢を誘導することが期待できる。
【0086】
図16は、起床アラーム設定時以降に発生するイベントに関する制御部1の制御処理を説明するためのフロー図である。図16に示すように、会話発現処理部12は、起床アラームの時間が設定された(ステップS91)後、前日に、起床アラームの時間が設定された時点から就寝時刻までの期間が、所定の期間以上(例えば、15分)か(前日の寝つきが悪かったか)否かが判断される(ステップS92)。そして、前日の寝つきが悪かった場合、ステップS93において、歌(例えば、子守唄)を歌うことをユーザに促すメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。ユーザがゆっくり落ち着いた歌(例えば、子守唄)を歌うことによって副交感神経が優位な状態になることによる睡眠導入効果を期待できる。なお、ユーザの副交感神経が優位な状態にするために、歌を歌うことをユーザに促すメッセージに加えて、あるいは当該メッセージに代えて、深呼吸を促すメッセージが出力されてもよい。そして、会話発現処理部12は、マイク7により音声が検出されたか否かに応じて、キャラクタからのメッセージが決定される。そして、ステップS94において、起床アラームの時間が設定された時点から所定の時間(例えば、15分)経過したか否かが判断される。そして、起床アラームの時間が設定された時点から所定の時間(例えば、15分)経過した後において、加速度センサ5aにより振動が検知された場合、ステップS95において、会話発現処理部12は、図3Bに示すデータを参照して、深呼吸を促進するメッセージをスピーカ4及びタッチパネル3上に出力させる。
【0087】
〈一例〉
ユーザによりアラームの時間が設定された際、前日の夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」であった場合、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「大丈夫、安心してください。夢の中で、あなたを守ります」等の悪夢を防止させるためのメッセージが出力される。また、前日の夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」でなかった場合、スピーカ4及びタッチパネル3上に「おやすみなさい。また夢の中で会いましょう」等の就寝の挨拶が出力される。
【0088】
また、アラームの時間が設定された後、15分経過後に、加速度センサ5aにより振動が検知された場合、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「眠れませんか?よかったら、僕に合わせて深呼吸してみてください。よく眠れるって聞いたことがあります。(深呼吸を5回繰り返す音声)おやすみなさい…」等の深呼吸を促進するメッセージが出力される。
【0089】
また、前日に、アラームの時間が設定された時点から就寝時刻までの期間が15分以上の場合(前日の寝つきが悪かったとき)、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され、スピーカ4及びタッチパネル3上に「ゆっくり歌うと、眠気を誘うそうですよ。こんなことを言うと笑われてしまいそうですが、歌ってほしい…なんて、駄目ですか?」等の歌を歌うことをユーザに促すメッセージが出力される。そして、マイク7により音声が検出された場合、「あなたの声、落ち着く…(寝息)」等のメッセージが出力される。また、マイク7により音声が検出されない場合、「変なこと言ってすみません。おやすみなさい…」等の就寝の挨拶が出力される。
【0090】
ユーザが就寝した後、ユーザが前日(今朝)の睡眠中に見た夢が「悪夢」又は「重度の悪夢」であった場合、就寝90分後、270分後、及び450分後の各々の時点に、会話発現処理部12により図3Bに示すデータが参照され、「大丈夫、僕がそばにいます」等の悪夢を防止させるためのメッセージが音声出力される。なお、この機能は、ユーザが当該機能を有効に設定している場合に、実行される。
【0091】
また、ゲームのクリア後であっても、上記の各イベント(ストーリーとは関連しないイベント)は発生する。これにより、ゲームをクリアした後であっても、ユーザがプログラム21を利用することによりユーザの睡眠状況を継続的に適切な状態に維持させる効果が期待できる。
【0092】
[第2実施形態]
図17を参照して、第2実施形態におけるゲーム装置200を含む情報システム200aの構成について説明する。図17は、情報システム200aの構成を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0093】
図17に示すように、第2実施形態による情報システム200aは、ゲーム装置200と、サーバ210とを含む。ゲーム装置200は、例えば、ネットワークNを介して、サーバ210と通信する。ネットワークNは、例えば、Local Area Network(LAN)およびインターネット等であるが、これら以外のネットワークを用いてもよい。サーバ210は、オンプレミス型(据え置き型)のサーバでもよいし、クラウド上に構成されたサーバであってもよい。
【0094】
また、情報システム200aは、拡張デバイス208a、208b、及び208cと、情報端末230とを含む。拡張デバイス208a、208b、及び208cは、これに限られないが、例えば、睡眠測定装置、体組成計、体重計、歩数計、又は体温計であってもよいし、上記第1実施形態で示した拡張デバイス8と同一の測定機能を有するものであってもよい。
【0095】
拡張デバイス208aは、ネットワークNを介して、サーバ210に測定情報を送信する。なお、第2実施形態による「測定情報」には、第1実施形態において記載した「睡眠状況」が含まれていれもよい。サーバ210には、ユーザごとに測定情報が記憶されたデータベース211が構築されている。サーバ210は、受信した測定情報をデータベース211に記憶するとともに、情報端末230又はゲーム装置200からの要求に応じて、データベース211から測定情報を、情報端末230又はゲーム装置200に送信する。
【0096】
また、拡張デバイス208bは、情報端末230に測定情報を送信する。情報端末230は、これに限られないが、例えば、スマートフォン、タブレット端末、及びパーソナルコンピューターである。情報端末230は、制御部231と、記憶部232と、通信部233とを含む。記憶部232は、不揮発性メモリを含み、拡張デバイス208bから受信した測定情報を管理するためのアプリケーションプログラムである拡張デバイス用プログラム232aが記憶(インストール)されている。制御部231は、拡張デバイス用プログラム232aを実行するプロセッサを含む。通信部233は、拡張デバイス208bと通信するための通信回路を含む。例えば、通信部233及び拡張デバイス208bは、それぞれ、互いに通信するために、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy、又はNear Field Communication等の無線通信規格に準拠した通信を行うための通信回路を含む。情報端末230は、拡張デバイス用プログラム232aを実行することにより、測定情報をサーバ210に送信(登録)する。
【0097】
また、拡張デバイス208cは、ゲーム装置200に測定情報を送信する。ゲーム装置200は、制御部201と、記憶部202と、通信部206とを含む。拡張デバイス208cと通信部206とは、互いに無線通信するために、それぞれ、例えば、上記した通信回路を含む。記憶部202は、上記第1実施形態によるゲームを実行するためのプログラム221aと、拡張デバイス208b及び208cにより測定された測定情報を管理するための拡張デバイス用プログラム221bとが記憶されている。
【0098】
ここで、制御部201は、プログラム221aのうちの拡張デバイス用プログラム221bと連携するプログラムを実行することにより、サーバ210から測定情報を、ネットワークNを介して取得する。そして、制御部201は、取得した測定情報を、記憶部2に格納する。なお、本開示では、プログラム221aと拡張デバイス用プログラム221bとを連携させることに限られず、拡張デバイス用プログラム221bを起動させずに、プログラム221aを実行することにより、サーバ210のデータベース211から測定情報がゲーム装置200に送信されるように、情報システム200aが構成されていてもよい。なお、「連携」とは、2つのプログラムの一方を実行することにより、他方のプログラムが起動することを意味する。また、ゲーム装置200の制御部201と情報端末230の制御部231とが同一のオペレーティングシステムにより動作する場合には、拡張デバイス用プログラム232aと拡張デバイス用プログラム221bとは、同一のアプリケーションプログラムであってもよい。
【0099】
そして、制御部201は、ゲームにおいて、例えば、取得した測定情報の種類が歩数である場合で、かつ、歩数が所定の数以上の場合に、キャラクタによる「たくさん歩いたね」というメッセージが出力される。また、制御部201は、ゲームにおいて、例えば、取得した測定情報の種類が体温である場合で、かつ、体温が所定の温度以上の場合に、キャラクタによる「微熱があるみたいだね、早く寝てね」というメッセージが出力される。すなわち、第2実施形態による情報システム200aでは、拡張デバイス208a~208cによる測定情報に基づいた演出も可能になることにより、ゲームの趣向性が向上する。
【0100】
[変形例]
以上、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0101】
(1)上記第1及び第2実施形態では、睡眠状況に基づいて決定される質問内容に、進行用質問の発現回数を含む例を示したが、本開示は、これに限られない。すなわち、進行用質問の発現回数は一定の数とし、睡眠状況に基づいて進行用質問の内容や、中質問及び小質問の有無が決定されてもよい。
【0102】
(2)上記第1及び第2実施形態では、進行用質問に夢質問を含む例を示したが、本開示は、これに限られない。すなわち、進行用質問に夢質問が含まれていなくてもよい。
【0103】
(3)上記第1及び第2実施形態では、ゲーム装置の記憶部内にプログラムが記憶されている例を示したが、本開示は、これに限られない。例えば、プログラムが外部のサーバに記憶されており、ゲーム装置がネットワークに接続された状態で、ゲームが実行されるように構成されていてもよい。
【0104】
(4)上記第1及び第2実施形態では、夢質問をユーザの起床後の最初の質問として発現させる例を示したが、本開示は、これに限られない。例えば、夢質問をユーザの起床後の2番目以降の質問として発現させてもよい。
【0105】
(5)上記第1及び第2実施形態では、夢に関する質問の発現回数を、推定したレム睡眠の回数に一致させる例を示したが、本開示は、これに限られない。すなわち、夢に関する質問の発現回数を、推定したレム睡眠の回数以外の数に設定してもよい。
【0106】
(6)上記第1及び第2実施形態では、会話発現処理部は、メッセージをスピーカ及びタッチパネル上に出力する例を示したが、本開示は、これに限られない。例えば、会話発現処理部は、メッセージを出力する際に、いわゆるプッシュ通知により、ゲーム装置上で通知させ、ユーザが通知を開封した際に、メッセージがスピーカ及びタッチパネル上の少なくとも一方に出力されてもよい。この場合、「時間があったらちょっと話したいんだけど…」等の通知用のメッセージが用いられてもよい。
【0107】
(7)上記第1及び第2実施形態では、質問内容には、ユーザが睡眠中に見た夢に関する質問を含む例を示したが、本開示は、これに限られない。例えば、質問内容は、キャラクタが睡眠中に見た夢に関する質問を含んでもよい。この場合、上記第1及び第2実施形態において例を示したようなユーザとキャラクタとが必ずしも同じ夢を見るという設定ではなく、ユーザとキャラクタとはそれぞれ異なる夢(又は同じ夢)を見るが、キャラクタが目覚められない夢の中にいる原因を解明して、キャラクタを目覚めさせることを目的とするゲーム進行が行われても良い。この場合、進行用質問に、キャラクタが睡眠中に見た夢に関する質問が含まれ、キャラクタが睡眠中に見た夢に一致または近い内容の回答をユーザが行うことによって、ゲームが進行する。また、キャラクタが睡眠中に見た夢に関するヒントとなるメッセージ又は表示が、上記した中質問又は小質問として発現されてもよいし、昼間又は夜間のイベント中に当該ヒントとなるメッセージ又は表示の出力が行われても良い。ヒントの一例としては、起床アラームの設定時間通りにユーザが起床した場合(または起床アラームが設定されていない休日に平日の起床アラームの設定時間以前に起きた場合)に、まだ寝ているキャラクタがタッチパネル(ディスプレイ)に表示されており、キャラクタが見ている夢のヒントの内容(キャラクタが夢の内容を寝言で言っている等)が表示又はスピーカからの音声出力がされてもよい。なお、ユーザとキャラクタとが同じ夢を見るという設定の場合であっても、ユーザが睡眠中に見た夢に関する質問としてではなく、キャラクタが睡眠中に見た夢に関する質問として進行用質問が発現されてもよい。この構成によれば、ユーザが睡眠することでキャラクタも睡眠して夢を見る設定のため、ユーザが起床後にキャラクタが睡眠中に見た夢に関する質問がされるため、ユーザは寝ることによってゲームをより楽しくプレイすることができる。そのため、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げて渋々睡眠させるようなゲームとは異なり、ユーザは、ゲームをより楽しくプレイするために積極的に睡眠するという、睡眠に対するモチベーションを高める効果が期待できる。また、ユーザが起床アラームの設定時間通りに起床するなど、適切な睡眠時間とすることによってキャラクタが見ている夢のヒントの内容を得られるため、ユーザは、例えばストーリー進行のためのヒントを探す目的など、ゲームをより楽しくプレイするために、積極的に睡眠状況を継続して適切な状態にする効果が期待できる。
【0108】
(8)上記第1及び第2実施形態において、質問内容に対するユーザの回答によってゲームのストーリーが進行する場合には、進行するストーリーが1つに限られるものではない。例えば、質問内容に対するユーザの回答によってゲームのストーリーが進行する場合に、当該質問内容に対するユーザの回答に基づいて、複数のストーリーから1つのストーリーが選択され、選択されたストーリーに進行してもよい。
【0109】
(9)上記第1及び第2実施形態では、質問内容に対するユーザの回答に基づいてゲームのストーリーの進行を決定する例として、ストーリーが進行するか否かを決定する例を示したが、本開示は、これに限られない。例えば、キャラクタが発現する進行用質問にユーザが回答することによってストーリーは進行し、当該質問内容に対するユーザの回答に基づいて、複数のストーリーから1つのストーリーが選択され、選択されたストーリーに進行してもよい。
【0110】
(10)上記第2実施形態では、情報システムが、拡張デバイスがネットワークを介してサーバに測定情報を送信する構成と、ゲーム装置とは別の情報端末からサーバに測定情報を送信する構成と、ゲーム装置がサーバに測定情報を送信する構成と、を備える例を示したが、本開示はこれに限られない。すなわち、拡張デバイスがネットワークを介してサーバに測定情報を送信する構成と、ゲーム装置とは別の情報端末からサーバに測定情報を送信する構成と、ゲーム装置がサーバに測定情報を送信する構成と、の少なくとも1つのみを情報システムが備えていてもよい。
【0111】
(11)上記第2実施形態では、ゲーム用のプログラムとは別に拡張デバイス用プログラムを設ける例を示したが、本開示はこれに限られない。すなわち、ゲーム用のプログラムと拡張デバイス用プログラムとが一体となった単一のアプリケーションプログラムとして構成されていてもよい。
【0112】
(12)上記第2実施形態では、ゲーム装置の制御部がゲーム用のプログラムのうちの拡張デバイス用プログラムと連携するプログラムを実行することにより、ゲーム用のプログラムと拡張デバイス用プログラムとが連携する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、ゲーム装置の制御部がゲーム用のプログラムを実行することにより、サーバからの指令に応じて(サーバを介して)、拡張デバイス用プログラムが起動するように情報システムが構成されていてもよい。
【0113】
また、上述したプログラム、ゲーム装置、及び制御方法は、以下のように説明することができる。
【0114】
第1の構成に係るプログラムは、仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータに実行させるプログラムであって、ユーザの睡眠状況を取得する睡眠状況取得部、ユーザが起床したことを示す情報を取得する起床情報取得部、キャラクタオブジェクトがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、睡眠状況に基づいて決定し、決定された質問内容に基づいてキャラクタオブジェクトからの質問を発現させる会話発現処理部、キャラクタオブジェクトからの質問に対するユーザによる回答を取得する回答取得部、及び、ユーザによる回答に基づいて対話型ゲームのストーリーの進行を決定するゲーム進行処理部、としてコンピュータを機能させる(第1の構成)。
【0115】
上記第1の構成によれば、キャラクタオブジェクトからユーザに対して行う質問内容が、睡眠状況に基づいて決定され、当該質問内容に対するユーザの回答によって対話型ゲームのストーリーの進行が決定される。これにより、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げる方法と異なり、ユーザの睡眠状況に応じて、対話型ゲームの趣向性が向上する。この結果、睡眠自体を積極的にとることによって、対話型ゲームを楽しむことができ、日々継続して、睡眠状況を適切な状態に維持しようとする。この結果、ユーザに睡眠をとるモチベーションを向上させることにより、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れる。
【0116】
第1の構成において、質問内容は、対話型ゲームのストーリーの進行を決定させるための進行用質問を含んでもよく、会話発現処理部は、睡眠状況に含まれる睡眠時間が長い程、進行用質問の発現回数を多くするように構成されてもよい(第2の構成)。
【0117】
上記第2の構成によれば、ユーザの睡眠時間が長い程、進行用質問が多く発現されるので、ユーザの睡眠時間が長い程、対話型ゲームのストーリーが進行するか、またはストーリーが複数設けられている場合には別のストーリーへ進行(移行)する可能性を高めることができる。この結果、睡眠時間を長くしようとするユーザの意欲が向上するとともに、睡眠時間が長くなることで、対話型ゲームのストーリーが進むか、または別のストーリーへ進行(移行)する可能性が高くなるので、ユーザが対話型ゲームをプレイしようとする意欲を向上させることができる。
【0118】
第1または第2の構成において、質問内容は、ユーザが睡眠中に見た夢に関する質問を含んでもよい(第3の構成)。
【0119】
ここで、睡眠中の夢を思い出すことで、感情が処理される脳領域が刺激されることが知られている。この刺激される脳領域には、扁桃体、海馬、及び海馬傍回が含まれている。そこで、上記第3の構成によれば、ユーザに睡眠中に見た夢を思い出させることが期待できるので、ユーザの感情が処理される脳領域を刺激する(活性化させる)効果が期待できる。また、また、上記第3の構成によれば、キャラクタオブジェクトからの質問に関する回答の材料を得ることができるため、ユーザは寝ることによってゲームをより楽しくプレイすることができる。そのため、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げて渋々睡眠させるようなゲームとは異なり、ユーザは、例えばストーリー進行のためのヒントを探す目的など、ゲームをより楽しくプレイするために積極的に睡眠するという、睡眠に対するモチベーションを高める効果が期待できる。
【0120】
第1~第3の構成のいずれか1つにおいて、質問内容は、キャラクタオブジェクトが睡眠中に見た夢に関する質問を含んでもよい(第4の構成)。
【0121】
上記第4の構成によれば、ユーザは、キャラクタオブジェクトが睡眠中に見た夢に関する質問に回答しながら、対話型ゲームを行うことができる。これにより、キャラクタオブジェクトが睡眠中に見た夢をユーザがイメージすることによって、ユーザにおける仮想ゲーム空間への没入感を向上させることができる。また、ユーザが睡眠することでキャラクタも睡眠して夢を見るという設定であれば、ユーザが起床後にキャラクタが睡眠中に見た夢に関する質問がされるため、ユーザは寝ることによってゲームをより楽しくプレイすることができる。そのため、ユーザが就寝していない場合にストーリーの進行を妨げて渋々睡眠させるようなゲームとは異なり、ユーザは、ゲームをより楽しくプレイするために積極的に睡眠するという、睡眠に対するモチベーションを高める効果が期待できる。
【0122】
第3または4の構成において、会話発現処理部は、夢に関する質問を、ユーザの起床後の最初の質問として発現させてもよい(第5の構成)。
【0123】
上記第5の構成によれば、ユーザの起床後の最初の質問によって、ユーザの感情が処理される脳領域を刺激する効果が期待できるので、ユーザを覚醒させる効果が期待できる。この結果、ユーザの目覚めを良くする効果が期待できる。
【0124】
第3~第5の構成のいずれか1つにおいて、会話発現処理部は、睡眠状況に含まれるユーザの睡眠時間の長さに基づいて、ユーザのレム睡眠の回数を推定し、夢に関する質問の発現回数を、推定したレム睡眠の回数に対応させた回数に決定してもよい(第6の構成)。また、第3~第5の構成のいずれか1つにおいて、会話発現処理部は、夢に関する質問の発現回数を、睡眠状況に含まれるユーザのレム睡眠の回数に対応させた回数に決定してもよい(第7の構成)。
【0125】
ここで、レム睡眠時に、夢を見ることが知られている。また、レム睡眠とノンレム睡眠とは所定の時間ごとに繰り返すことが知られている。そこで、上記第6の構成によれば、夢に関する質問の発現回数を、ユーザが見た夢の回数(推定した回数)に合わせることができる。また、上記第7の構成によれば、夢に関する質問の発現回数を、ユーザが見た夢の回数により正確に合わせる効果が期待できる。
【0126】
第3~第7の構成のいずれか1つにおいて、ゲーム進行処理部は、夢に関する質問に対するユーザからの回答に基づいて、ユーザが睡眠中に見た夢が、悪夢か否かを判断してもよく、会話発現処理部は、ユーザが睡眠中に見た夢が悪夢か否かに基づいて、キャラクタオブジェクトからユーザへのメッセージの内容を決定してもよい(第8の構成)。
【0127】
上記第8の構成によれば、ユーザが睡眠中に見た夢が悪夢であった場合に、キャラクタオブジェクトとユーザとは悪夢について会話することができる。これにより、ユーザが悪夢を見た場合でも、キャラクタオブジェクトと悪夢について会話することで、ユーザに安心感を与える効果が期待できる。
【0128】
第1~第8の構成のいずれか1つにおいて、質問内容は、対話型ゲームのストーリーの進を決定させるための進行用質問を含んでもよく、会話発現処理部は、睡眠状況に含まれるユーザの睡眠時間が所定の上限時間以上の場合、進行用質問の発現回数を所定の上限回数に決定してもよい(第9の構成)。
【0129】
ここで、必ずしも、睡眠時間は長ければ長い程、ユーザの健康にとって良いというわけではない。すなわち、睡眠時間が長すぎる場合、ユーザにとって適切な長さとならない場合がある。この点について、上記第9の構成によれば、睡眠時間が所定の上限時間以上で、睡眠時間が長すぎる場合に、進行用質問の発現回数が上限回数を超えた回数に決定されないので、睡眠時間が長すぎることによって適切な長さでない場合に、進行用質問の発現回数が上限回数より多くの回数に決定されるのを防止することができる。
【0130】
第1~第9の構成のいずれか1つにおいて、コンピュータは、スピーカからの音声出力を制御するように構成されてもよく、会話発現処理部は、ユーザが睡眠をとる期間に、キャラクタオブジェクトからユーザにメッセージをスピーカから音声出力させてもよい(第10の構成)。また、上記第8の構成を採用した場合の第10の構成において、コンピュータは、スピーカからの音声出力を制御するように構成されてもよく、会話発現処理部は、ユーザが睡眠中に見た夢が悪夢であった場合に、次にユーザが睡眠をとる期間に、キャラクタオブジェクトからユーザにメッセージをスピーカから音声出力させてもよい(第10Aの構成)。
【0131】
上記第10の構成によれば、ユーザが睡眠中に、悪夢を防止するようにユーザの夢を誘導する効果が期待できる。また、上記第10Aの構成によれば、ユーザが見た夢が悪夢であった場合に、次にユーザが見る夢が、悪夢とならないようにユーザの夢を誘導する効果が期待できる。
【0132】
第1~第10、及び第10Aの構成のいずれか1つにおいて、コンピュータは、スピーカからの音声出力を制御するように構成されてもよく、ユーザを起床させるための起床アラーム音声を、所定の時刻にスピーカから出力させるアラーム制御部としてコンピュータをさらに機能させ、起床情報取得部は、起床アラーム音声を解除するためのユーザによる操作に基づいて、ユーザが起床したことを示す情報を取得してもよい(第11の構成)。
【0133】
上記第11の構成によれば、ユーザが睡眠しているか否かを実測するための機器を用いることなく、ユーザが起床したことを示す情報を容易に取得することができる。
【0134】
第11の構成において、アラーム制御部は、起床アラーム音声が出力された時点から所定の期間経過してもユーザが起床したことを示す情報が取得されない場合、起床アラーム音声とは異なるメッセージ内容の音声を出力してもよい(第12の構成)。
【0135】
上記第12の構成によれば、起床アラーム音声と同じ内容のメッセージが繰り返し出力される場合に比べて、アラーム機能(スムーズ機能)の趣向性を向上させることができる。また、起床アラーム音声とは異なるメッセージ内容の音声が出力されるので、ユーザが二度寝した場合でも、ユーザが音声に気付きやすくする効果が期待できる。
【0136】
第1~第12の構成のいずれか1つにおいて、ユーザが睡眠を行う時間帯が夜または昼のいずれであるかを判断する睡眠パターン判断部としてコンピュータをさらに機能させてもよく、ゲーム進行処理部は、ユーザが睡眠を行う時間帯が夜または昼のいずれであるかに基づいて、キャラクタオブジェクト及びストーリーの少なくとも一方の種類を決定してもよい(第13の構成)。
【0137】
上記第13の構成によれば、ユーザの睡眠パターンに合わせて、キャラクタオブジェクト及びストーリーの少なくとも一方の種類を決定することができる。この結果、様々な睡眠パターンのユーザが本ゲームをプレイすることができる。
【0138】
第1~第13の構成のいずれか1つにおいて、会話発現処理部は、朝食の摂取を促進するメッセージ、日光浴を促進するメッセージ、外出を促進するメッセージ、深呼吸を促進するメッセージ、姿勢を改善させるメッセージ、及びカフェインの摂取を抑制させるメッセージのうちの少なくとも1つを、キャラクタオブジェクトからさらに発現させるように構成されてもよい(第14の構成)。
【0139】
上記第14の構成によれば、ユーザは、キャラクタオブジェクトと会話することによって、朝食の摂取、日光浴、外出、深呼吸、姿勢の改善、及びカフェインの摂取の抑制の少なくとも1つが促進され、ユーザの睡眠改善の効果が見込めるなど健康状態を改善する効果が期待できる。
【0140】
第1~第14の構成のいずれか1つにおいて、ユーザの就寝時刻を取得する就寝時刻取得部としてコンピュータをさらに機能させてもよく、会話発現処理部は、就寝時刻に基づいて、就寝用のメッセージの内容を決定してもよい(第15の構成)。
【0141】
上記第15の構成によれば、ユーザの就寝時刻に合わせた内容のメッセージがキャラクタオブジェクトからユーザに送られるので、ユーザにとって適切な時刻にユーザを就寝に誘導させる効果が期待できる。
【0142】
第15の構成において、就寝用のメッセージの内容は、睡眠を導入するためのメッセージ、適切な室温をアドバイスするメッセージ、就寝時刻から第1の時間遡った時刻に発現される夕食を促進するメッセージ、及び就寝時刻から第2の時間遡った時刻に発現される入浴を促進するメッセージのうちの少なくとも1つを含む(第16の構成)。
【0143】
上記第16の構成によれば、ユーザが就寝するまでの生活リズムに合わせたメッセージがキャラクタオブジェクトからユーザに送られるので、ユーザの生活リズムに合わせてユーザを就寝に誘導させる効果が期待できる。
【0144】
第1~第16の構成のいずれか1つにおいて、睡眠状況取得部は、ユーザが起床する以前におけるユーザ端末の振動を測定する測定装置から受け取る測定結果に基づいて、睡眠時間を取得する(第17の構成)。
【0145】
上記第17の構成によれば、ユーザが睡眠しているか否かを実測するための機器を用いることなく、ユーザ端末の振動を測定するだけで、ユーザの睡眠状況を容易に取得することができる。
【0146】
第18の構成に係るゲーム装置は、上記第1~第17の構成のいずれか1つのプログラムが記憶された記憶部と、プログラムを実行するプロセッサと、を備える(第18の構成)。
【0147】
上記第18の構成によれば、上記第1の構成と同様に、ユーザの睡眠をとるモチベーションを向上させることにより、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れる。
【0148】
第19の構成に係る制御方法は、仮想ゲーム空間内でユーザとキャラクタオブジェクトとが対話する対話型ゲームを、コンピュータが実行する制御方法であって、ユーザの睡眠状況を取得するステップと、ユーザが起床したことを示す情報を取得するステップと、キャラクタオブジェクトがユーザに対して行う質問内容であって、ユーザが起床した後に行う質問内容を、睡眠状況に基づいて決定するステップと、決定された質問内容に基づいてキャラクタオブジェクトからの質問を発現させるステップと、キャラクタオブジェクトからの質問に対するユーザによる回答を取得するステップと、ユーザによる回答に基づいて対話型ゲームのストーリーの進行を決定するステップと、をコンピュータが実行する(第19の構成)。
【0149】
上記第19の構成によれば、上記第1の構成と同様に、ユーザの睡眠をとるモチベーションを向上させることにより、ユーザの睡眠状況を継続して適切な状態にすることが図れる。
【符号の説明】
【0150】
1,201…制御部、2,202…記憶部、3…タッチパネル、4…スピーカ、5a…加速度センサ、5b…光センサ、5c…位置情報センサ、6,206…通信部、7…マイク、8,208a~208c…拡張デバイス、11…睡眠状況取得部、12…会話発現処理部、13…回答取得部、14…ゲーム進行処理部、15…アラーム制御部、16…起床情報取得部、17…就寝時刻取得部、18…睡眠パターン判断部、21,221a…プログラム、81…センサ、100,200…ゲーム装置
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17