(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023051802
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】シートおよび乳母車
(51)【国際特許分類】
A47D 1/00 20060101AFI20230404BHJP
A47D 13/00 20060101ALI20230404BHJP
B62B 9/12 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
A47D1/00
A47D13/00
B62B9/12 Z
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022151130
(22)【出願日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】202111164861.X
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ジレン
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA02
3D051BA03
3D051CA16
3D051DD04
(57)【要約】
【課題】操作が便利で構造が簡単なシートおよびそのシートを備えた乳母車の提供。
【解決手段】シートは、サポートベース、ロック解除部材、およびロック部材を含む。サポートベースは、少なくとも1つの貫通孔を有する。ロック解除部材は、サポートベース上に移動可能に配置され、少なくとも1つの第1の駆動部を有する。ロック部材は、ロック解除部材上に移動可能に配置される。ロック部材は、少なくとも1つの貫通孔を通してサポートベースの表面から突出する少なくとも1つのロック部と、少なくとも1つの第1の駆動部に当接する少なくとも1つの第2の駆動部とを有する。ロック解除部材が第1の方向に動くように強いられると、少なくとも1つのロック部は、少なくとも1つの第2の駆動部を介して、少なくとも1つの第1の駆動部に沿って動くように強いられ、第1の方向とは異なる第2の方向にサポートベース内に後退する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの貫通孔を有するサポートベースと、
前記サポートベース上に移動可能に配置され、少なくとも1つの第1の駆動部を有するロック解除部材と、
前記ロック解除部材上に移動可能に配置されたロック部材であって、少なくとも1つのロック部と少なくとも1つの第2の駆動部とを有し、前記少なくとも1つのロック部が前記少なくとも1つの貫通孔を通って前記サポートベースの表面から突出しており、前記少なくとも1つの第2の駆動部が前記少なくとも1つの第1の駆動部に当接している、ロック部材と、を備え、
前記ロック解除部材が第1の方向に動くように強いられると、前記少なくとも1つのロック部は、前記少なくとも1つの第2の駆動部を介して前記少なくとも1つの第1の駆動部に沿って動くように強いられ、前記第1の方向とは異なる第2の方向で前記サポートベース内に後退する、
シート。
【請求項2】
前記サポートベースはフロントケーシングとリアケーシングとを含み、前記フロントケーシングは前記少なくとも1つの貫通孔を有し、前記ロック解除部材は前記フロントケーシングと前記リアケーシングとの間に移動可能に配置される、請求項1に記載のシート。
【請求項3】
前記ロック解除部材は操作部と縦溝とを有し、前記ロック解除部材と前記リヤケーシングとの間に収容空間が形成され、前記操作部は前記縦溝の端部に位置するとともに前記縦溝の長手方向に沿って前記サポートベースから突出しており、そして、前記少なくとも1つの第1の駆動部は前記収容空間内に位置するとともに前記縦溝の長手方向に沿って前記縦溝の少なくとも一方の側に配置される、請求項2に記載のシート。
【請求項4】
前記ロック部材は、前記収容空間内に移動可能に配置され、前記少なくとも1つの第2の駆動部は、前記少なくとも1つのロック部の側面に位置する、請求項3に記載のシート。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1の駆動部および前記少なくとも1つの第2の駆動部は、互いに当接する傾斜面を有する、請求項1に記載のシート。
【請求項6】
前記ロック解除部材の移動方向は、前記ロック部材の移動方向に対して垂直である、請求項1に記載のシート。
【請求項7】
前記ロック部材と前記サポートースとの間に配置された少なくとも1つの戻し部材をさらに備え、前記少なくとも1つの戻し部材の位置は、前記少なくとも1つのロック部の位置に対応する、請求項1に記載のシート。
【請求項8】
前記ロック解除部材は、前記縦溝の少なくとも一方の側に配置された少なくとも1つの拘束凹部をさらに有し、前記少なくとも1つの第2の駆動部は、前記少なくとも1つの拘束凹部に拘束される、請求項3に記載のシート。
【請求項9】
前記サポートベース上に配置されるシート本体をさらに備える、請求項1に記載のシート。
【請求項10】
前記シート本体は、背もたれとふくらはぎレストとを含み、前記背もたれは前記サポートベースの枢動部に枢動可能に接続され、前記ふくらはぎレストは前記背もたれの下端に枢動可能に接続される、請求項9に記載のシート。
【請求項11】
前記シート本体は、前記背もたれの中間部分に回転可能に接続されたキャノピーをさらに含み、前記枢動部が前記キャノピーと前記ふくらはぎレストとの間に位置する、請求項10に記載のシート。
【請求項12】
前記シート本体は、前記ふくらはぎレストに枢動可能に接続された手すりをさらに備える、請求項10に記載のシート。
【請求項13】
前記枢動部は、第1の枢動部と第2の枢動部を含み、前記第1の枢動部は前記背もたれに枢動可能に接続され、前記第2の枢動部は前記手すりに枢動可能に接続され、前記ロック解除部材はスロットをさらに有しており、前記第2の枢動部は挿入部を有し、該挿入部は前記スロットを通過し、そして、前記第1の枢動部は前記挿入部に枢動可能に接続されており、これにより、前記第1の枢動部と前記第2の枢動部が互いに対して回転するようになっている、請求項12に記載のシート。
【請求項14】
係合孔を有する固定ベースを有するフレームとシートを有する乳母車であって、
前記シートは、
少なくとも1つの貫通孔を有するサポートベースと、
前記サポートベース上に移動可能に配置され、少なくとも1つの第1の駆動部を有するロック解除部材と、
前記ロック解除部材上に移動可能に配置されたロック部材であって、少なくとも1つのロック部と少なくとも1つの第2の駆動部とを有し、前記少なくとも1つのロック部が、前記少なくとも1つの貫通孔を通って前記サポートベースの表面から突出しており、前記少なくとも1つの第2の駆動部が前記少なくとも1つの第1の駆動部に当接する、ロック部材と、を備え、
前記サポートベースが前記固定ベースに挿入され、前記少なくとも1つのロック部の1つが前記係合孔と係合することにより前記シートが前記フレームに固定され、前記ロック解除部材が第1の方向に動くように強いられると、前記少なくとも1つのロック部は、前記少なくとも1つの第2の駆動部を介して、前記少なくとも1つの第1の駆動部に沿って動くように強いられ、そして、第1の方向とは異なる第2の方向に前記サポートベース内に後退し、これにより、前記少なくとも1つのロック部の1つが係合孔から係合解除する、
乳母車。
【請求項15】
前記サポートベースはフロントケーシングとリアケーシングとを備え、前記フロントケーシングは前記少なくとも1つの貫通孔を有し、前記ロック解除部材は前記フロントケーシングと前記リアケーシングとの間に移動可能に配置される、請求項14に記載の乳母車。
【請求項16】
前記ロック解除部材は操作部と縦溝を有し、前記ロック解除部材と前記リヤケーシングとの間に収容空間が形成され、前記操作部は前記縦溝の端部に位置するとともに前記縦溝の長手方向に沿って前記サポートベースから突出し、そして、前記少なくとも1つの第1の駆動部は前記収容空間内に位置するとともに前記縦溝の長手方向に沿って前記縦溝の少なくとも一方の側に配置される、請求項15に記載の乳母車。
【請求項17】
前記ロック部材は前記収容空間内に移動可能に配置され、前記少なくとも1つの第2の駆動部は前記少なくとも1つのロック部の側方に位置する、請求項16に記載の乳母車。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第1の駆動部および前記少なくとも1つの第2の駆動部は、互いに当接する傾斜面を有する、請求項14に記載の乳母車。
【請求項19】
前記ロック解除部材の移動方向は、前記ロック部材の移動方向と直交する、請求項14に記載の乳母車。
【請求項20】
前記シートは、前記ロック部材と前記サポートベースとの間に配置された少なくとも1つの戻し部材をさらに備え、前記少なくとも1つの戻し部材の位置は、前記少なくとも1つのロック部の位置に対応する、請求項14に記載の乳母車。
【請求項21】
前記ロック解除部材は、前記縦溝の少なくとも一方の側に配置された少なくとも1つの拘束凹部をさらに有し、前記少なくとも1つの第2の駆動部が前記少なくとも1つの拘束凹部に拘束される、請求項16に記載の乳母車。
【請求項22】
前記シートは、前記サポートベース上に配置されたシート本体をさらに備える、請求項14に記載の乳母車。
【請求項23】
前記シート本体は、背もたれとふくらはぎレストとを備え、前記背もたれは前記サポートベースの枢動部に枢動可能に接続され、前記ふくらはぎレストは前記背もたれの下端に枢動可能に接続されている、請求項22に記載の乳母車。
【請求項24】
前記シート本体は、前記背もたれの中央部分に回転可能に接続されたキャノピーをさらに備え、前記枢動部は前記キャノピーと前記ふくらはぎレストとの間に位置する、請求項23に記載の乳母車。
【請求項25】
前記シート本体は、前記ふくらはぎレストに枢動可能に連結された手すりをさらに備える、請求項23に記載の乳母車。
【請求項26】
前記枢動部は第1の枢動部と第2の枢動部を含み、前記第1の枢動部は前記背もたれに枢動可能に接続され、前記第2の枢動部は前記手すりに枢動可能に接続され、前記ロック解除部材はさらにスロットを有しており、前記第2の枢動部は挿入部を有し、該挿入部は前記スロットを通過し、そして、前記第1の枢動部は前記挿入部に枢動可能に接続され、これにより、前記第1の枢動部と前記第2の枢動部が互いに対して回転するようになっている、請求項25に記載の乳母車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシートおよび乳母車に関し、特に、操作が便利で構造が簡単なシートおよびそれを備えた乳母車に関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーカーは、赤ちゃんや子供を乗せて買い物に行く親が用いる道具である。現在、一部のベビーカーのシートには、ユーザが赤ちゃんや子供に合わせてシートの高さを調整できる高さ調整機構が備わっており、赤ちゃんや子供がより快適に過ごせるようになっている。しかしながら、従来のシートの高さ調節機構は、操作が煩雑であるだけでなく、複雑である。したがって、操作および保守が不便であり、ベビーカーの製造コストも増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題を解決するために、操作に便利で構造が簡単なシートおよびそのシートを備えた乳母車を提供する。
【0004】
本発明の一実施形態によれば、シートは、サポートベース、ロック解除部材、およびロック部材を備える。サポートベースは、少なくとも1つの貫通孔を有する。ロック解除部材は、サポートベース上に移動可能に配置され、少なくとも1つの第1の駆動部を有する。ロック部材は、ロック解除部材上に移動可能に配置される。ロック部材は、少なくとも1つのロック部と、少なくとも1つの第2の駆動部とを有する。少なくとも1つのロック部は、少なくとも1つの貫通孔を通ってサポートベースの表面から突出する。少なくとも1つの第2の駆動部は、少なくとも1つの第1の駆動部に当接する。ロック解除部材が第1の方向に動くように強いられる(forced)と、少なくとも1つのロック部は、少なくとも1つの第2の駆動部を介して、少なくとも1つの第1の駆動部に沿って動くように強いられ、第1の方向とは異なる第2の方向でサポートベース内に後退する。
【0005】
本発明の別の実施形態によれば、乳母車は、フレームとシートとを備える。フレームは、固定ベースを含む。固定ベースは、係合孔を有する。シートは、サポートベース、ロック解除部材、およびロック部材を備える。サポートベースは、少なくとも1つの貫通孔を有する。ロック解除部材は、サポートベース上に移動可能に配置され、少なくとも1つの第1の駆動部を有する。ロック部材は、ロック解除部材上に移動可能に配置される。ロック部材は、少なくとも1つのロック部と、少なくとも1つの第2の駆動部とを有する。少なくとも1つのロック部は、少なくとも1つの貫通孔を通って、サポートベースの表面から突出する。少なくとも1つの第2の駆動部は、少なくとも1つの第1の駆動部に当接する。サポートベースが固定ベースに挿入され、少なくとも1つのロック部の1つが係合孔に係合することにより、シートがフレームに固定される。ロック解除部材が第1の方向に動くように強いられると、少なくとも1つのロック部は、少なくとも1つの第2の駆動部を介して、少なくとも1つの第1の駆動部に沿って動くように強いられ、第1の方向とは異なる第2の方向でサポートベース内に後退し、これにより、少なくとも1つのロック部の1つが係合孔から係合解除される。
【0006】
本発明のこれらの目的および他の目的は、様々な図示および図面に示される好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読めば、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る乳母車を示す側面図である。
【
図2】
図2は、別の高さに調整されている、
図1に示すシートの側面図である。
【
図4】
図4は、サポートベースとロック解除部材の分解図である。
【
図5】
図5は、
図4に示したサポートベースとロック解除部材の、別の角度からの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1から
図5を参照すると、
図1は本発明の一実施形態に係る乳母車1の側面図であり、
図2は別の高さに調整されている
図1に示すシートの側面図であり、
図3は
図2に示す乳母車1の斜視図であり、
図4はサポートベース120とロック解除部材122の分解図であり、
図5は
図4に示したサポートベース120とロック解除部材122の別の角度からの分解図である。
【0009】
図1および
図2に示すように、本発明による一実施形態の乳母車1は、フレーム10およびシート12を備える。乳母車1は、ベビーカーであってもよいし他の乗り物であってもよい。シート12は、フレーム10上に配置される。乳母車1のシート12は、ユーザが赤ちゃんや子供に合わせて、シート12の高さを調節できる高さ調節機構を有し、赤ちゃんや子供をより快適にする。なお、本発明の一実施形態の乳母車1とシート12の構造はほぼ対称であり、以下においては、本発明の一実施形態の高さ調節機構の技術的特徴は片側の構造で説明される。
【0010】
図3に示すように、フレーム10は固定ベース100を含む。
図3から
図5に示すように、シート12は、サポートベース120、ロック解除部材122、ロック部材124、シート本体126、および複数の戻し部材(return member)128を備える。戻し部材128の数は、実際の用途に応じて、少なくとも1つであってもよいことに留意されたい。サポートベース120は、フレーム10の固定ベース100に移動可能に挿入され、シート本体126はサポートベース120上に配置される。したがって、サポートベース120は、フレーム10の固定ベース100に対して移動して、シート本体126の高さを調整することができる。
【0011】
図1から
図3に示されるように、シート本体126は、背もたれ(backrest)1260、ふくらはぎレスト(calf rest)1262、手すり(handrail)1264、およびキャノピー(canopy)1266を備えることができる。背もたれ1260および手すり1264はサポートベース120の枢動部1202に枢動可能に接続され、ふくらはぎレスト1262は背もたれ1260の下端に枢動可能に接続され、そして、キャノピー1266は背もたれ1260の中央部分に回転可能に接続され、枢動部1202がキャノピー1266とふくらはぎレスト1262との間に配置される。したがって、ふくらはぎレスト1262、手すり1264、およびキャノピー1266は、背もたれ1260に対して回転して折り畳まれたり展開されたりすることができる。実際の適用では、背もたれ1260およびふくらはぎレスト1262は、着座のためのシート領域を形成するために布で覆われてもよい。別の実施形態では、シート本体126は、実際の用途に応じて、他のサポート構造または強化構造(例えば、シートプレート)をさらに備えることができる。シート本体126の構造は、実際の用途に応じて決定することができるため、本発明は図示の実施形態に限定されないことに留意されたい。
【0012】
図4に示すように、サポートベース120のフロントケーシング(front casing)120aは複数の貫通孔1200を有し、貫通孔1200はサポートベース120の長手方向に沿って間隔を空けて配置されている。貫通孔1200の数は、実際の用途に応じて少なくとも1つであってもよいことに留意されたい。ロック解除部材122は、サポートベース120上に移動可能に配置される。この実施形態では、ロック解除部材122は、サポートベース120のフロントケーシング120a(
図4に示すように)とリアケーシング(rear casing)120b(
図5に示すように)との間に移動可能に配置される。
【0013】
図4および
図5に示すように、ロック解除部材122は、操作部1220、縦溝1222、複数の第1の駆動部1224、および複数の拘束凹部(restraining recesses)1226を有し、ロック解除部材122とサポートベースのリアケーシング120bとの間に収容空間1230が形成される。第1の駆動部1224および拘束凹部1226の数は、実際の用途に応じて少なくとも1つであってもよいことに留意されたい。操作部1220は、縦溝1222の端部に位置し、縦溝1222の長さ方向に沿ってサポートベース120から延在する。第1の駆動部1224は、収容空間1230内に位置し、縦溝1222の長さ方向に沿って縦溝1222の少なくとも一方の側に配置される。いくつかの実施形態では、第1の駆動部1224は、縦溝1222の両側に配置される。さらに、拘束凹部1226は、サポートベース120のフロントケーシング120aに面するロック解除部材122の側に位置し、縦溝1222の少なくとも一方の側に配置される。ロック部材124は、ロック解除部材122上に移動可能に配置される。この実施形態では、ロック部材124は、ロック解除部材122の収容空間1230内に移動可能に配置され、ロック解除部材122の移動方向は、ロック部材124の移動方向に対して実質的に垂直であるが、本発明はそれに限定されない。
【0014】
図4および
図5に示されるように、ロック部材124は、複数のロック部1240および複数の第2の駆動部1242を有し、第2の駆動部1242は、ロック部1240の側面に配置される。ロック部1240および第2の駆動部1242は、ロック部材124の長手方向に沿って間隔を空けて配置され、縦溝1222から突出する。ロック部1240および第2の駆動部1242の数は、実際の適用に従って少なくとも1つであってもよいことに留意されたい。
図5に示すように、戻し部材128は収容空間1230内に配置され、それぞれの戻し部材128の両端(opposite ends)がロック部材124およびサポートベース120に当接する。いくつかの実施形態では、戻し部材128の位置は、ロック部1240の位置に対応する(
図4に示されるように)。戻し部材128はバネであってもよいが、これに限定されない。
【0015】
図3および
図4に示すように、サポートベース120、ロック解除部材122、およびロック部材124を組み立てた後、ロック解除部材122の操作部1220をサポートベース120から露出させ、ロック部材124のロック部1240をサポートベース120の貫通孔1200に配置させ、そして、ロック部材124の第2の駆動部1242をロック解除部材122の拘束凹部1226に拘束させる。このとき、ロック部1240は、貫通孔1200を通じてサポートベース120の表面から突出する。さらに、
図5に示すように、ロック部材124の第2の駆動部1242は、ロック解除部材122の第1の駆動部1224に当接する。この実施形態では、第1の駆動部1224および第2の駆動部1242は、互いに当接する傾斜面(inclined surface)を有する。
【0016】
図5に示すように、枢動部1202は、第1の枢動部1202aおよび第2の枢動部1202bを備える。第1の枢動部1202aは背もたれ1260に枢動可能に接続され、第2の枢動部1202bは手すり1264に枢動可能に接続される。ロック解除部材122はさらにスロット1228を有し、第2の枢動部1202bは挿入部1268を有する。挿入部1268は、ロック解除部材122のスロット1228を通過し、第1の枢動部1202aは、第1の枢動部1202aおよび第2の枢動部分1202bが互いに対して回転するように、挿入部1268に枢動可能に接続される。ロック解除部材122がサポートベース120に対して上下に移動するとき、スロット1228は挿入部1268の回避空間(avoidance space)として機能し、ロック解除部材122が挿入部1268と干渉するのを防止することができる。
【0017】
図3に示すように、フレーム10の固定ベース100は、係合孔1000を有する。ロック部材124のロック部1240の1つが係合孔1000に係合することにより、シート12がフレーム10に固定される。このとき、シート12は一定の高さに保たれていてもよい。ユーザがシート12の高さを調節したい場合、ユーザはロック解除部材122の操作部1220を押すことができる。
図3から
図5に示すように、ロック解除部材122の操作部1220が第1の方向A1に押されると、ロック解除部材122が第1の方向A1に移動するように強いられ、その結果、ロック部材124が第1の方向A1に移動するように強いられる。ロック部材124が第1の方向A1に押し込まれると、ロック部1240は、第1の方向A1とは異なる第2の方向A2にサポートベース120内に後退する。
【0018】
さらに説明すると、ロック解除部材122が押されて第1の方向A1に移動すると、ロック解除部材122の第1の駆動部1224がロック部材124の第2の駆動部1242を押して、ロック部材124を駆動して第2の方向A2に移動させる。このとき、ロック部材124は、第2の駆動1242を介して第1の駆動1224に沿って移動するように強いられてサポートベース120内に後退し、その結果、ロック部1240の1つが、固定ベース100の係合穴1000から係合解除する。このとき、ユーザはシート12を上下に動かして、シート12の高さを調整することができる。ロック解除部材122の操作部1220が第1の方向A1に押されると、ロック部材124が第2の方向A2に移動して戻し部材128を圧縮する。したがって、シート12の高さを調整した後、ユーザがロック解除部材124を解放するだけで、戻し部材128はロック部材124を第3の方向A3に押し、その結果、ロック部材124のロック部1240の1つがフレーム10の固定ベース100の係合孔1000に再び係合する。戻し部材128がロック部材124を第3の方向A3に押すと、ロック部材124の第2の駆動部1242はロック解除部材122の第1の駆動部1224を押し、ロック解除部材122が戻るように、ロック解除部材122を駆動して第4の方向に移動させる。
【0019】
さらに、ユーザは、ロック解除部材122の操作部1220を押して、ロック部1240の1つを固定ベース100の係合孔1000から係合解除することにより、シート12をフレーム10から取り外すこともできる。すなわち、ユーザがロック解除部材122の操作部1220を押すだけで、シート12の高さを調節したり、フレーム10からシート12を取り外したりすることができる。この操作は非常に便利である。
【0020】
本実施形態では、貫通孔1200、第1の駆動部1224、拘束凹部1226、ロック部1240、第2の駆動部1242、戻し部材128の数をそれぞれ3つとして、シート12の高さを3段階で調整できるようにしている。このように、本発明は、貫通孔1200、第1の駆動部1224、拘束凹部1226、ロック部1240、第2の駆動部1226の数を増減することにより、シート12の高さを調整する段階数を増減することができるが、本発明は、図示された実施形態に限定されない。
【0021】
上述したように、ユーザがロック解除部材の操作部を押すだけで、ロック部材のロック部がサポートベース内に引き込まれ、フレームの固定ベースの係合孔から係合解除する。このとき、ユーザはシートを上下に動かして、シートの高さを調節することができる。シートの高さを調整した後、ユーザがロック解除部材を解除するだけで、ロック部材のロック部分は、フレームの固定ベースの係合孔と再び係合する。本発明は、サポートベース、ロック解除部材、およびロック部材によってシートの高さ調節機構を形成することができ、構造が単純であるだけでなく、操作に便利であり、それによってシートおよび乳母車の製造コストをさらに削減する。さらに、いくつかの実施形態では、サポートベースは1つの単一の貫通孔を有してもよく、ロック部材は1つの単一のロック部を有してもよい。このとき、本発明によれば、1つの貫通孔と1つのロック部との協働により、ユーザがシートを容易に取り外すことができる。
【0022】
当業者は、本発明の教示を維持しながら、装置および方法の多数の修正および変更を行うことができることを容易に理解するであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。
【外国語明細書】