(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023051933
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】交換可能な駆動モジュールを有する車両および駆動モジュール
(51)【国際特許分類】
G01M 17/007 20060101AFI20230404BHJP
B60L 1/00 20060101ALI20230404BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20230404BHJP
B60L 15/20 20060101ALI20230404BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230404BHJP
B62D 63/02 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
G01M17/007 J
B60L1/00 L
B60L3/00 N
B60L15/20 S
B60L50/60
B62D63/02
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022196385
(22)【出願日】2022-12-08
(62)【分割の表示】P 2019566277の分割
【原出願日】2018-05-11
(31)【優先権主張番号】62/513,197
(32)【優先日】2017-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/674,688
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/674,736
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】518156417
【氏名又は名称】ズークス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティモ バーンシェイン
(72)【発明者】
【氏名】アドリアーノ ディ ピエトロ
(72)【発明者】
【氏名】カイル マシュー フォーリー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー デイビッド ケントリー-クレイ
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー パイパー
(57)【要約】
【課題】交換可能な駆動モジュールを有する車両および駆動モジュールを提供する。
【解決手段】車両は、最後の組み立てプロセスの間に、一緒に組み立てられる相対的に少数の「モジュール」により構成され得る。例示的な車両は、ボディモジュールと、ボディモジュールの第一の端部に連結される第一の駆動モジュールと、ボディモジュールの第二の端部に連結される第二の駆動モジュールとを含むことができる。駆動モジュールの1つまたは両方は、ホイールのペア、バッテリー、電気駆動モーター、および/またはHVACシステムを含むことができる。駆動モジュールの1つまたは両方は、衝撃を吸収するクラッシュストラクチャーをさらに含むことができる。ドライブモジュールの構成要素が故障するまたは破損する場合、ドライブモジュールは、新しいドライブモジュールにすぐに容易に取り換えることができ、車両のダウンタイムを最小にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のボディモジュールに結合されるように構成された駆動モジュールであって、
前記車両を動作させるための1つまたは複数の構成要素と、
1つまたは複数のプロセッサーと、
1つまたは複数の通信接続と、
前記1つまたは複数のプロセッサーに通信接続されたメモリーであって、
前記1つまたは複数のプロセッサーによって実行可能な、前記1つまたは複数の構成要素に関する故障を識別する診断モジュールと、
実行されると、
前記車両の前記ボディモジュールと前記駆動モジュールの接続を検出することと、
前記1つまたは複数の通信接続によって、
前記駆動モジュールの識別子、および
前記診断モジュールによって識別される前記故障の表示を含むフォールトログ
を送信することと
を含む動作を行うように前記駆動モジュールを構成する命令と
を格納する、メモリーと
を備えたことを特徴とする駆動モジュール。
【請求項2】
前記命令は、
前記ボディモジュールの車両コントローラ、
診断コンピューティングデバイス、または
遠隔操作コンピューティングデバイス
のうちの少なくとも1つに前記駆動モジュールの前記識別子と前記フォールトログとを送信するように前記駆動モジュールを構成することを特徴とする請求項1に記載の駆動モジュール。
【請求項3】
前記1つまたは複数の構成要素は、
前記車両を進ませるための推進システムと、
前記車両の乗員室に関する空気の温度を制御するためのHVAC(暖房換気および空調)システムと、
前記推進システムおよび前記HVACシステムに電力を供給するエネルギー貯蔵システムと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の駆動モジュール。
【請求項4】
前記1つまたは複数の構成要素は、
ステアリングシステム、
サスペンションシステム、
制動システム、
1つまたは複数のライト、
HVAC(暖房換気および空調)システム、
DC/DC変換器、
高電圧ジャンクション、
高電圧ケーブル、
センサー、
外部ライト、または
充電構成要素
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の駆動モジュール。
【請求項5】
超音波センサー、
レーダーセンサー、
LIDAR(光検出と測距)センサー、
カメラ、
マイクロホン、
慣性センサー、または
GPS(全地球測位衛星)センサー
のうちの少なくとも1つを含む1つまたは複数のセンサーをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の駆動モジュール。
【請求項6】
前記診断モジュールは、前記1つまたは複数のセンサーに関連付けられたセンサー読取りを識別する前記1つまたは複数のプロセッサーによってさらに実行可能であり、前記センサー読取りは、前記故障の一因となる前記駆動モジュールの特性を示す請求項5に記載の駆動モジュール。
【請求項7】
前記ボディモジュールの反対側に前記駆動モジュールの端部に結合され、衝撃のしきい値を超える衝撃力に応答して崩壊して前記衝撃力を吸収するように構成されたクラッシュストラクチャーをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の駆動モジュール。
【請求項8】
車両のボディへの駆動モジュールの接続を検出することと、
1つまたは複数の通信接続によって、
前記駆動モジュールの識別子、および
前記駆動モジュールの診断モジュールによって識別された1つまたは複数の構成要素に関する故障の表示を含むフォールトログ
を送信することと
を備え、
前記駆動モジュールは、前記車両を動作させるために構成された前記1つまたは複数の構成要素、前記1つまたは複数の通信接続、および前記診断モジュールを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記車両の前記ボディの車両コントローラ、
診断コンピューティングデバイス、または
遠隔操作コンピューティングデバイス
のうちの少なくとも1つに前記駆動モジュールの前記識別子と前記フォールトログとを送信することをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数の構成要素は、
前記車両を進ませるための推進システムと、
前記車両の乗員室内の空気の温度を制御するためのHVAC(暖房換気および空調)システムと、
前記推進システムおよび前記HVACシステムに電力を供給するエネルギー貯蔵システムと
を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数の構成要素は、
駆動モーター、
バッテリー、
インバーター、
ステアリングシステム、
サスペンションシステム、
制動システム、
1つまたは複数のライト、
HVAC(暖房換気および空調)システム、
DC/DC変換器、
高電圧ジャンクション、
高電圧ケーブル、
センサー、
外部ライト、または
充電構成要素
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記診断モジュールによって、前記駆動モジュールのセンサーに関連付けられたセンサー読取りを識別することであって、前記センサー読取りは、前記故障の一因となる前記駆動モジュールの特性を示す、ことをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記センサーは、
超音波センサー、
レーダーセンサー、
LIDAR(光検出と測距)センサー、
カメラ、
マイクロホン、
慣性センサー、または
GPS(全地球測位衛星)センサー
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記フォールトログは、前記故障に結果として至る前記駆動モジュールの動作条件のスナップショットを格納することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
1つまたは複数のプロセッサーによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサーに、
車両のボディモジュールへの駆動モジュールの接続を検出することと、
1つまたは複数の通信接続によって、
前記駆動モジュールの識別子、および
診断モジュールによって識別された1つまたは複数の構成要素に関する故障の表示を含むフォールトログ
を送信することと
を含む動作を行わせる命令を格納し、
前記駆動モジュールは、前記車両を動作させるように構成された前記1つまたは複数の構成要素と、前記1つまたは複数のプロセッサーと、前記1つまたは複数の通信接続と、前記1つまたは複数のプロセッサーに通信接続されたメモリーと、前記故障を識別するように構成された前記診断モジュールとを含む
ことを特徴とする1つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項16】
前記動作は、
前記ボディモジュールの車両コントローラ、
診断コンピューティングデバイス、または
遠隔操作コンピューティングデバイス
のうちの少なくとも1つに前記駆動モジュールの前記識別子と前記フォールトログとを送信することをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項17】
前記1つまたは複数の構成要素は、
前記車両を進ませるための推進システムと、
前記車両の乗員室内の空気の温度を制御するためのHVAC(暖房換気および空調)システムと、
前記推進システムおよび前記HVACシステムに電力を供給するエネルギー貯蔵システムと
を含むことを特徴とする請求項15に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項18】
前記1つまたは複数の構成要素は、
駆動モーター、
バッテリー、
インバーター、
ステアリングシステム、
サスペンションシステム、
制動システム、
1つまたは複数のライト、
HVAC(暖房換気および空調)システム、
DC/DC変換器、
高電圧ジャンクション、
高電圧ケーブル、
センサー、
外部ライト、または
充電構成要素
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項15に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項19】
前記駆動モジュールは、
超音波センサー、
レーダーセンサー、
LIDAR(光検出と測距)センサー、
カメラ、
マイクロホン、
慣性センサー、または
GPS(全地球測位衛星)センサー
のうちの少なくとも1つを含む1つまたは複数のセンサーを含むことを特徴とする請求項15に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項20】
前記動作は、前記診断モジュールによって、前記1つまたは複数のセンサーに関連付けられたセンサー読取りを識別することであって、前記センサー読取りは、前記故障の一因となる前記駆動モジュールの特性を示す、ことをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両および駆動モジュールに関し、より詳細には、交換可能な駆動モジュールを有する車両および駆動モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願
本PCT国際出願は、2017年8月11日に出願された米国特許出願第15/674,688号明細書、および2017年8月11に出願された米国特許出願第15/674,736号明細書の継続出願であり、両方とも2017年5月31日に出願された米国特許仮出願第62/513、197号明細書の優先権の利益を主張し、すべてが参照により本明細書に組み入れられる。
本出願は、参照によって本明細書に組み入れられる、2019年11月29日に提出された特願2019-566277号明細書の優先権を主張する。
【0003】
自動車は、多数の異なる部品供給者によって製造される、数多くの個々の構成要素および組立体を含む。個々の構成要素および組立体は、次に、組立プラントに発送され、完成車両(vehicle)に組み立てられる。通常の車両組立プラントは、何千もの個々の部品および組立体を完成車両に組み立てることができる。ロボット工学および自動組立ラインの進歩は、組立プロセスの速度および精度を大いに上げている。しかしながら、そのような多くの異種の部品および組立体を取り入れ、組み立てるために、通常の組立プラントは、大きくて、複雑な、高価なオペレーションである。
【0004】
多くの自動車メーカーは、今日、いくつかの共通部品を共有する車両のプラットフォームを設計する。今述べた戦略は、プラットフォーミングとして知られ、自動車メーカーに、大量生産によるコスト削減により低減される総部品コストから利益を得ることを可能にする。いくつかの場合に、プラットフォーミングは、さらに、使用される単一の組立プラントに、同じプラットフォームの一部である多数の異なる車両を組み立てることを可能にすることができる。しかしながら、同じプラットフォームの一部である車両の異なるモデルは、通常、車両の特定のモデルに固有の多くの部品および組立体を依然として含む。
【0005】
加えて、上記のプロセスによって作られた車両の構成要素が故障するまたは車両がサービスを必要とするとき、故障した構成要素を修理もしくは交換するないしは他の方法により車両をサービスするプロセスは、特殊な技術または訓練を要する複雑なプロセスであることが多い。したがって、車両は、通常、修理工場にもっていかれ、修理は、必要なサービスの性質によって、数時間、数日、または数週間かかることさえある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願第14/932,963号明細書
【特許文献2】米国特許出願第15/632,208号明細書
【発明の概要】
【0007】
詳細な説明は、添付の図を参照して説明される。図では、参照番号の最も左の桁(複数可)は、参照番号が最初に現れる図を特定する。異なる図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の構成要素または特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ボディモジュールとボディモジュールの両端に配置された駆動モジュールの対とを含む例示的な車両の概略図である。
【
図2】ボディモジュールとボディモジュールの両端に配置された駆動モジュールの対とを含む別の例示的な車両の概略図である。
【
図3】代替の組立て技術を示す、ボディモジュールとボディモジュールの両端に配置された駆動モジュールの対とを含むさらに別の例示的な車両の概略図である。
【
図4】ボディモジュールと駆動モジュールの対とを含む車両の例示的なコンピューティングアーキテクチャを例示するブロック図である。
【
図5】駆動モジュールにボディモジュールを連結する例示的な連結インターフェイスを示す車両の概略断面図である。
【
図6】車両のボディモジュールに連結することができる例示的な駆動モジュールの斜視図である。
【
図7】
図6の例示的な駆動モジュールの分解図である。
【
図8】車両の構成要素の不具合にすぐに反応して車両を作動させる例示的な方法を例示するフローチャートである。
【
図9】車両の構成要素の不具合を検出する例示的な詳細を例示するフローチャートである。
【
図10】車両の駆動モジュールを取り付けるおよび/または交換する例示的な例の方法を例示するフローチャートである。
【
図11】駆動モジュールの交換/取り付けに従う車両を作動させる例示的な方法を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上に論じたように、現代の車両組立プラントは、ロボット工学および自動組立ラインを使用して、何千もの個々の部品および組立体を完成車両になるように組み立てる。製造者がプラットフォーミングを利用するときでさえ、同じプラットフォームの一部である車両は、通常、車両の特定のモデルに固有の多くの部品および組立体を依然として含む。このような多くの異種の部品および組立体を取り入れ、組み立てるために、通常の組立プラントは、大きくて、複雑な、高価なオペレーションである。たとえば、組立プラントは、通常、多くの異種の車両のための部品の在庫を維持しなければならない。この在庫は場所をとり、在庫追跡システムは、異なる部品のすべてを追跡し続けることが必要とされる。
【0010】
追加的に、従来の製造および組立プロセスを使用して作製された車両は、サービスすることが難しい。各々の異なる車両の造りおよびモデルは、構成要素および組立体の異なる組み合わせを有する。車両構成要素が故障するか、またはサービスを必要とする場合、車両は、通常、修理工場にもっていかれ、修理工場は、このサービスに必要とされる部品を決定する。多くの場合、修理工場は、必要とされる部品を在庫にストックしていないことがあり、部品を注文する必要があり得る。必要とされる部品が得られた後、通常、故障した部品を除去し、交換するために、車両の一部分を分解する必要がある。このプロセスは複雑であり、時間がかかり、特殊な訓練を必要とする。
【0011】
本出願は、最終組立プロセスの間、一緒に組み立てられる、比較的少数の組立体、または「モジュール」からなる車両を説明する。たとえば、いくつかの例では、車両は、2つの主要なタイプのモジュール、すなわちボディモジュールおよび駆動モジュール(たとえばボディモジュールの各端部に1つの駆動モジュール)から組み立てられ得る。したがって、車両組立プラントは、非常に単純で、コンパクトで、構築および維持が安価であり得る。また、組立体が僅かなモジュールだけを含むので、車両組立プラントにおける在庫管理は、組立プラントが車両を組み立てるために使用される少数のモジュールの在庫のみを維持すればよいため、単純化される。
【0012】
多数の異なるモデルの車両が組み立てられる場合、各モデルの車両は、異なるボディモジュールを有し得るが、車両は、異なるモデルにわたって共通の駆動モジュールを共有することができる。これにより、駆動モジュールの生産が大量生産によるコスト削減から利益を得ることが可能になる。さらに、多数の異なるモデルのボディモジュールにわたる同じ駆動モジュールの使用により、要望される変更を満たす際の柔軟性が考慮される。たとえば、要望がモデルごとに変化する場合、いずれのモデルに対しても同じ駆動モジュールが使用されてもよい。必要とされるさまざまなボディモジュールの数だけが変わる。
【0013】
いくつかの例では、車両を、車両の実質的にすべての主要システムが駆動モジュールに設置されるように構築することができる。たとえば、駆動モジュールの各々は、次の、推進システム、電力供給システムおよび関連する電子装置、ステアリングシステム、制動システム、サスペンションシステム、HVAC(heating ventilation and air conditioning;暖房換気および空調)システム、ならびに前述のシステムのための関連する制御装置およびアクチュエータの一部またはすべてを含むことができる。いくつかの例では、駆動モジュールは、外部照明、ボディパネル、フェイシア(fascia)、および/またはセンサーを含むこともできる。車両の主要システムのすべてを駆動モジュールに含むことにより、含められたシステムのすべてに対する大量生産によるコスト削減が最大限になる。車両の主要システムのすべてを駆動モジュールに含むことにより、ボディモジュールの構築も単純化される。今述べたことは、通常より大型であり、取り扱いがより面倒であるボディモジュールのより速くより容易な構築を考慮するので有益である。また、製造される各ボディモジュールはより少なくなるため、これらは、大量生産によるコスト削減からの利益は小さく、したがって、構築をできるだけ単純化することが好ましい。
【0014】
個々のモジュールは、専用モジュール製造設備において別個に製造され得る。モジュール製造設備は、特定のモジュールを製造するように最適化されてもよく、それによってこれらがモジュールをより効率的により精度高く製造することを可能にする。たとえば、駆動モジュールが車両の全体サイズに対して比較的小さいサイズであることにより、よりコンパクトな組立プロセスを使用して駆動モジュールを組み立てることができる。車両の主要システムは駆動モジュール内に含まれるため、最終組立て中に通常行われる多くの調整および設定は、駆動モジュールの組立て中、最終組立プラントに送られる前に行うことができる。たとえば、ホイールおよび照明のアラインメント(alignment)と主要システムの機能的試験とは、すべて、駆動モジュール製造設備において完了することができる。これにより、最終車両組立プロセスがさらに簡易化され、高速化される。
【0015】
本明細書において説明する車両のモジュラー構築は、信頼性を大きく改善する。たとえば、各駆動モジュールが車両のすべての主要システムを含む例では、車両は、すべての主要システムの少なくとも2つの場合を含むことになり、それによって冗長性を提供する。この冗長性は、デバイスが、車両の主要システムまたは構成要素の故障にかかわらず動作したままであることを可能にする。すなわち、一方の駆動モジュールのシステムの1つのインスタンスが故障するまたはサービスを必要とするならば、他方の駆動モジュールのシステムの他方のインスタンスは、依然として機能し、車両を作動させ続けることを可能にする。この意味において、車両は「フェイルオペレーショナル(fail operational)」である。例として、制限ではないが、第1の駆動モジュールの駆動モーターが故障した場合、故障した駆動モジュールを外すことができ、車両は、第1の駆動モジュールを好都合にサービスできるような時になるまで第2の駆動モジュールの駆動モーターの電力の下に作動し続けることができる。
【0016】
本明細書において説明する車両のモジュラー構築は、さらに、サービス性を大きく改善する。たとえば、駆動モジュールの構成要素またはシステムで故障または不具合が発生した場合、駆動モジュールを、簡単に取り外して、別の駆動モジュールと交換し、車両をすばやく正常作動に戻すことができる。いくつかの例では、車両のモジュールの交換は、現場で(たとえば道路の側道でまたは駐車場内で)行われてもよく、次いで、より好適な環境でのサービスのために取り外されたモジュールを店舗にもっていってもよい。駆動モジュールおよびボディモジュールの両方は、この形で交換され得る。たとえば、モーター、バッテリー、または駆動モジュールの他の主要システムに不具合が起こった場合、駆動モジュールを車両から簡単に取り外し、別の駆動モジュールと交換することができる。反対に、ボディモジュールが不具合(たとえば側面衝突、ドア機構の不具合など)を有する場合、2つの駆動モジュールを不具合のあるボディモジュールから取り外し、新しいボディモジュールに再度取り付けることができる。モジュールの交換を、サービス関係者、自動サービスロボット、または両方の組み合わせにより行うことができる。モジュール自体は、モジュールに設置された特有の部品のリスト(たとえばモデル番号、バージョンなど)を含むマニフェスト(manifest)と、不具合のある構成要素を示すフォールトログ(fault log)および/またはセンサーの読み取り値、または不具合につながる他の状況を含む診断モジュールとを記憶して、サービス関係者がモジュールを診断し、修理することを支援することができる。
【0017】
サービス性の改善に加えて、本明細書において説明する車両のモジュラー設計は、空間のより効率的な使用を考慮して、さらに一層コンパクトな車両を考慮する。たとえば、車両の個々の構成要素は、車両に組み立てられているときにサービスが行われることはないため、車両の多くの構成要素をパッケージ化することができ、それにより、モジュールが車両上に設置されている間、これらは隙間を最小限しか、もしくは全く有さず、またはアクセスできない。すなわち、サービスはモジュールを車両から離した状態で行うことになるため、モジュールが車両上に設置されている間の手動のアクセスおよびサービスの隙間は考慮される必要はない。
【0018】
上記の例は、駆動モジュールを保守するために車両の駆動モジュールを交換することを説明しているが、別の例では、駆動モジュールは、構成要素をアップグレードおよび/または補充するために取り外されてもよい。複数の例では、駆動モジュールは、新しいブレーキシステム、新しいパワーユニット、新しいHVACシステム、新しいセンサーシステムなどを含む駆動モジュールに取り換えられ得る。そのような例では、新しい車両全体を構築する必要なく車両の機能性の向上を試験することができる。構成要素を補充する例では、低バッテリー充電を有する駆動モジュールが、完全に充電されたバッテリーを有する駆動モジュールに取り換えられ得る。このようにして、車両は、バッテリーを充電する、流体を再充填する、構成要素を加圧するなどのために故障中にする必要はなく、したがって車両の稼働時間を最大限にする。
【0019】
例として、制限ではないが、本出願による車両は、ボディモジュールと、ボディモジュールの第1の端部に結合された第1の駆動モジュールと、ボディモジュールの第2の端部に結合された第2の駆動モジュールとを含むことができる。ボディモジュールは、1人または複数の乗員を収容するための乗員室を含むことができる。ボディモジュールは、車両のオペレーションを制御するための車両コンピューティングデバイスも含む。いくつかの例では、第1の駆動モジュールおよび第2の駆動モジュールは、実質的に同一であるが、他の例では、これらは互いに異なっていてもよい。本実施例において、第1の駆動モジュールおよび/または第2の駆動モジュールは、第1のホイールおよび第2のホイール、電気駆動モーター、ならびに暖房換気および空調(HVAC)システムが装着される駆動モジュールフレームを含む。電気駆動モーターは、駆動モジュールフレームならびに第1および第2のホイールに結合されて第1および第2のホイールの少なくとも1つを駆動する。HVACシステムは、駆動モジュールフレームの中または上に配置されて、温度制御された空気を1つまたは複数の空気ダクトまたは接続を介してボディモジュールの乗員室に提供する。電力供給部が、駆動モジュールの中に配置され、電気駆動モーターおよびHVACシステムに電気的に結合されて、電気駆動モーターおよびHVACシステムに電力を提供する。駆動モジュール制御システムは、有線接続または無線接続によってボディモジュールの車両コンピューティングデバイスに通信接続される。駆動モジュール制御システムは、車両コンピューティングデバイスから受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、電気駆動モーターおよびHVACシステムの作動を制御するように構成される。
【0020】
いくつかの例では、第1の駆動モジュールおよび/または第2の駆動モジュールは、追加的または代替的に、第1および第2のホイールに結合されて第1および第2のホイールをステアする(steer)ステアリング組立体と、第1および第2のホイールに結合されて第1および第2のホイールを制動するブレーキング組立体と、第1および第2のホイールを駆動モジュールフレームに可動連結(movably couple)するためのサスペンション組立体と、車両の1つまたは複数の外部ボディパネルまたはフェイシアおよび/または車両の1つまたは複数の外部照明と、を含むことができる。車両は、車両の周囲の物体または車両の状態を感知するための1つまたは複数のセンサーを含むこともできる。センサーは、ボディモジュール、駆動モジュールに設置されてもよく、またはいくつかのセンサーがボディモジュールに設置されるが、他のセンサーは駆動モジュールに設置されてもよい。ボディモジュール、駆動モジュール、または両方に含まれ得るセンサーの例は、限定することなく、超音波センサー、レーダーセンサー、LIDAR(light detection and ranging)センサー、カメラ、マイクロホン、慣性センサー(たとえば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロなど)、全地球測位衛星(GPS)センサーなどを含む。
【0021】
いくつかの例では、車両のクラッシュストラクチャー(crash structure)が、駆動モジュール内に内蔵され得る。したがって、車両が衝突に巻き込まれた場合、衝撃を受けたモジュールは、衝撃を吸収してボディモジュールおよび他の駆動モジュールへの損傷を最小限に抑えることができる。この場合、衝撃を受けた駆動モジュールは、取り外され、新しい駆動モジュールと交換されて、車両をすばやく正常作動に戻すことができる。クラッシュストラクチャーは、含められる場合、駆動モジュールフレームに結合され得る。クラッシュストラクチャーは、衝撃のしきい値を上回る衝撃力(impact force)にすぐに反応してクランプルするか、または崩壊して衝撃力を吸収するように構成される。いくつかの例では、クラッシュストラクチャーは、衝撃にすぐに反応して実質的に円滑に連続的にクラッシュするような材料から構築され、そのようにサイズ設定され成形された1つまたは複数の押出加工されたレールを備えることができる。いくつかの例では、クラッシュストラクチャーは、全体的に矩形管状またはC形状のクラッシュレールの対を備えることができる。いくつかの例では、クラッシュストラクチャーは、相対的に延性である金属、たとえばアルミニウムなどから作製されてもよい。
【0022】
1つまたは複数のブラケットが、クラッシュストラクチャーをボディモジュールに結合するために使用され得る。この場合、1つまたは複数のブラケットの第1の端部をクラッシュストラクチャーに結合することができ、1つまたは複数のブラケットの第2の端部をボディモジュールに結合することができる。1つまたは複数のブラケットの第2の端部は、1つまたは複数のブラケットの第1の端部の表面積より大きい表面積を有するように作製され、それによってクラッシュストラクチャーによって伝えられる衝撃力をボディモジュールのより広い面積に分配することができる。このようにして、ボディモジュールへの損傷を最小限に抑えることができ、多くの場合、衝撃によって引き起こされる損傷を、衝撃を受けた駆動モジュールに対して、分離させることができる。
【0023】
駆動モジュールは、連結インターフェイスを介してボディモジュールに連結され得る。いくつかの例では、第1の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合するために第1の連結インターフェイスを使用することができ、第2の駆動モジュールをボディモジュールの第2の端部に結合するために第2の連結インターフェイスを使用することができる。第1の連結インターフェイスおよび/または第2の連結インターフェイスは、1つまたは複数のメカニカルコネクター(mechanical connector)、電気コネクター、流体コネクター、および/または空気コネクターを含むことができる。メカニカルコネクターは、ボディモジュールを駆動モジュールのそれぞれ1つに機械的に連結する。メカニカルコネクターは、1つまたは複数のボルト、リベット、クイックコネクト、カムロック、レバーラッチコネクタ、または他の締結具を含むことができる。メカニカルコネクターは、駆動モジュールのそれぞれ1つに対してボディモジュールを位置合わせするための1つまたは複数のアラインメントガイド(alignment guide)も含む。電気コネクターは、ボディモジュールを駆動モジュールのそれぞれ1つに電気的に接続する。電気コネクターは、低電圧接続および/または高電圧接続を含むことができる。流体コネクターは、駆動モジュールのそれぞれ1つをボディモジュールおよび/または他の駆動モジュールに流体的に接続する。流体接続は、ブレーキ流体、トランスミッション流体、サスペンション流体、冷却剤、窓洗浄液、他の液体などを送るために使用され得る。空気コネクターは、駆動モジュールのそれぞれ1つのHVACシステムから温度制御された空気を受け取るための通路を提供する。追加的または代替的には、空気コネクターは、それぞれの駆動モジュールの圧縮機からボディモジュールおよび/または他の駆動モジュールまでの圧縮された空気の通路を提供することができる。圧縮された空気は、空気サスペンションシステム、ドア開閉機構などに接続して使用され得る。(複数の)電気コネクター、(複数の)流体コネクター、および/または(複数の)空気コネクターは、機械的な(複数の)接続が係合されたときに駆動モジュール上の相補的なコネクターにしっかりと接触/シールするブラインドメイトコネクター(blind mating connectors)
であってもよい。
【0024】
これらおよび他の態様は、添付の図面を参照して以下でさらに説明される。図面は、単に例示的な実装であり、特許請求の範囲を制限するために解釈されるべきでない。たとえば、例示的な車両は、人による制御または介入無しに場所間をナビゲートすることができる自律車両として示され、説明されているが、本明細書において説明する技術は、非自律および/または半自律車両にも適用可能である。また、車両は、バス(coach)スタイルのボディモジュールを有するものとして示されているが、他のボディモジュールが企図される。1人または複数の乗員(たとえば1人、2人、3人、4人、5人、6人、7人、8人など)の任意の数に対応するように構成されたボディモジュールが、企図される。追加的に、図示する例示的なボディモジュールは乗員室を含むが、他の例では、ボディモジュールは、乗員室を有さなくてもよい(たとえば、貨物車両、配達車両、工事車両などの場合)。
【0025】
例示的なモジュラー車両アーキテクチャ
図1は、ボディモジュール102と、駆動モジュールの対、すなわち第1の駆動モジュール104Aおよび第2の駆動モジュール104Bとを備える例示的な車両100の概略図である。
図1は、車両100を分解された状態(ページの上部)および組み立てられた状態(ページの底部)で示す。ページの上部に示した、分解された状態では、ボディモジュール102は、支持体106によって支持される。支持体106は、ボディモジュール102の下面に内蔵されるジャッキ(たとえば油圧ジャッキ、ねじジャッキ、折り畳み式ジャッキ、空気式シリンダなど)を備えることができる。この場合、支持体106は、運転者もしくは自動サービスロボットによって手動により、または車両電力が利用可能になったとき(たとえばバッテリーがボディモジュール上に提供されたとき、1つまたは複数の駆動モジュールが設置されたとき、および/または補助電力がたとえば自動サービスロボットから利用可能になったとき)に自動的に作動する(すなわち、延ばすおよび引っ込める)ことができる。支持体106の底面を、平坦面として本実施例において示す。しかし、他の例では、支持体106の1つまたは複数は、キャスタまたは他のホイールを備えて、駆動モジュールの設置中または取り外し中、ボディモジュール102を移動させ、再度位置決めすることを可能にすることができる。いくつかの例では、そのような支持体106は、車両に内蔵されなくてもよく、代わりにサービスセンタなどに内蔵されてもよい。
【0026】
設置の間、本実施例において、駆動モジュール104Aおよび104Bは、これらをボディモジュール102に向けて、
図1の水平矢印によって示すように車両100の長手方向または「X」方向に移動させることによって設置される。
図10を参照して以下でさらに詳細に論じるように、いくつかの例では、駆動モジュール104Aおよび104Bは、これらをそれ自体の電力下で駆動することによって適所に移動され得る。この場合、駆動モジュール104Aおよび104Bは、それ自体の制御下、ボディモジュールの車両コントローラの制御下、またはたとえば(たとえば設置者または技術者によって作動される)遠隔制御デバイス、遠隔操作コンピューティングデバイスまたは自動サービスロボットのコンピューティングデバイスなどの外部デバイス108の制御下で適所に駆動され得る。しかし、他の例では、駆動モジュール104Aおよび104Bは、設置者/技術者または自動サービスロボットによって取り付けるために適所に手動で置かれてもよい。いくつかの例では、駆動モジュール104Aおよび104Bが制御される方法に関係なく、安定化アルゴリズムが使用されてもよく、それにより、駆動モジュール104Aおよび/または104Bのいずれも、接続されていないにもかかわらず、ボディモジュール102によって受け取られる直立配向のままである。そのような安定化アルゴリズムは、車両ボディモジュールに設置されたコンピューティングデバイス、遠隔操作コンピューティングデバイス、遠隔制御コンピューティングデバイス、または駆動モジュール104Aまたは104Bに設置されたマイクロコントローラ/コンピューティングデバイスの任意の1つまたは複数によって提供され得る。
【0027】
いくつかの例では、駆動モジュール104Aおよび104Bをボディモジュール102にx方向に組み合わせることで、駆動モジュール104Aおよび104Bを取り外し、および/または設置するためにボディモジュール102を上昇させる必要がないため、設置および/または取り外しの容易さなどの利益を得ることができる。追加的または代替的に、いくつかの例では、x方向に組み合わせることは、駆動モジュール104Aおよび104Bとボディモジュール102との間の連結点が、車両の進行方向、故に、衝突の場合の潜在的な衝突方向に全体的に位置合わせされることを意味する。したがって、駆動モジュール104Aおよび104Bの長手方向端部にかけられた衝撃力の結果、連結点と実質的に位置合わせされた圧縮力が得られ、それによって衝突中の連結点にかかる応力を最小限に抑える。
【0028】
駆動モジュール104Aまたは104Bのいずれかが、ボディモジュール102の第1または第2の端部それぞれに隣接する適所になると、これらは、1つまたは複数のメカニカルコネクターによってボディモジュール102に結合される。上記の結合を、同時に、連続的に、または個々に行うことができる。駆動モジュール104Aおよび104Bをボディモジュール102に結合するために使用され得る例示的なメカニカルコネクターは、
図5を参照して以下の詳細に説明される。駆動モジュール104Aおよび104Bがボディモジュール102に結合されると、支持体106を(手動によりまたは車両電力下で自動的に)引っ込めることができ、車両100は、
図1の底部に図示するように組み立てられ、運転する準備が整う。
【0029】
本実施例において、車両100は双方向車両であり、第1の駆動モジュール104Aおよび第2の駆動モジュール104Bは、実質的に互いに同一である。本明細書で使用するとき、双方向車両は、車両の第1の方向の進行と、車両の第2の反対方向との間で切り替わるように構成される。換言すれば、車両100の固定された「前方」または「後方」は存在しない。そうではなく、そのときに先頭にある車両100の長手方向端部が「前方」となり、後の長手方向端部は「後方」となる。他の例では、本明細書に説明する技術は、双方向車両以外の車両に適用されてもよい。また、車両が双方向であるかないかにかかわらず、第1の駆動モジュールおよび第2の駆動モジュールは、互いに異なっていてもよい。たとえば、一方の駆動モジュールは、他方の駆動モジュールの特徴のサブセットを有することができる。1つのそのような例では、第1のモジュールは、車両システムの第1の包括的なセット(たとえば、駆動モーター、バッテリー、ステアリングシステム、制動システム、サスペンションシステム、HVAC、センサー、ライト、ボディパネル、フェイシアなど)を含むことができ、第2の駆動モジュールは、車両システムの限定されたサブセット(たとえばサスペンションシステム、制動システム、センサー、ライトおよびフェイシア)を含む。他の例では、駆動モジュールは、1つまたは複数の別個のまたは互いに相いれない車両システムを有する(たとえば、一方の駆動モジュールがHVACシステムを有し、他方の駆動モジュールが駆動モーターを有する)。そのような別の非限定的な例として、一方のモジュールは、HVACシステムを有することができ、他方の駆動モジュールは、効率性がより高いより新しいHVACシステムを有する。
【0030】
この例に示すように、ボディモジュール102は、乗員の出入りのための開口部を有する乗員室を含む。開口部は、ドア110の対によって覆われる。ドア110は、手動で、またはボディモジュール102内のアクチュエータによって自動で開放され得る。1つまたは複数のスピーカ、ライト、および/またはインターフェイス(たとえば、物理的ボタン、スイッチ、制御装置、マイクロホン、および/または1つまたは複数のグラフィカルインターフェースを含むディスプレイ)が、ボディモジュール102の乗員室内に配置されて、車両100の1人または複数の乗員から入力を受信し、車両100の1人または複数の乗員に出力を提供することができる。ボディモジュール102は、この図では番号が付けられていないいくつかの窓およびサンルーフまたはムーンルーフも含む。窓および/またはサン/ムーンルーフは、手動、自動で開くことができ、または開くことができなくてもよい。ボディモジュール102は、車両100のオペレーションを制御するための車両コンピューティングデバイス(この図では図示せず)も含む。車両100で使用可能な例示的な車両コンピューティングデバイスの詳細は、
図4の例示的なコンピューティングアーキテクチャを参照して以下で説明される。
【0031】
駆動モジュール104Aおよび104Bは、ホイール112と、この図では示さない1つまたは複数の車両システム(たとえば、推進システム、電力システム、ステアリングシステム、制動システム、サスペンションシステム、および/または他のシステム)とを含む。駆動モジュール104Aおよび104Bとしての使用に適した例示的な駆動モジュールの詳細は、
図6および7を参照して説明される。しかし、他の駆動モジュール構成が、代替的に、駆動モジュール104Aおよび104Bに使用されてもよい。
【0032】
車両100は、車両の周囲の物体または車両の状態を感知するための1つまたは複数のセンサー、および/または車両の周囲に光または音を発するための1つまたは複数のエミッターを含むこともできる。センサーおよび/またはエミッターを、ボディモジュール102、駆動モジュール104Aおよび104B、または両方に設置することができる。本実施例において、センサーおよびエミッターは、参照番号114、116、および118によって代表的に示される。参照番号(114、116、および118)の各々は、センサー、エミッター、またはセンサーおよびエミッターの組み合わせに対応することができる。しかし、本開示による車両が参照番号114、116、および118によって示されるものより多いまたは少ないセンサーおよび/またはエミッターを含むことができ、センサーおよび/またはエミッターの場所は、ボディモジュール、駆動モジュールまたはある組み合わせに追加のまたは代替の場所に位置決めされてもよいことを理解されたい。参照番号114、116、および/または118によって表すことができるセンサーの例は、限定的でないが、超音波センサー、レーダーセンサー、LIDAR(light detection and ranging)センサー、カメラ、マイクロホン、慣性センサー(たとえば慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロなど)、全地球測位衛星(GPS)センサーなどを含む。参照番号114、116、および/または118によって表すことができるエミッターの例は、限定的でないが、車両の前方または後方の領域を全体的に照明するライト(たとえばヘッド/テールライト)、進行の方向を合図するためのライト、または車両アクションの他のインジケータ(たとえば、インジケータライト、サイン、ライトアレイなど)、歩行者または他の近くの車両と可聴式に通信するための1つまたは複数の音声エミッター(たとえば、スピーカ、スピーカアレイ、警笛など)を含む。
【0033】
1つの非限定的な例では、参照番号114は、駆動モジュール104Aおよび104Bに配置され、車両の前方または後方の領域を全体的に照明するライト(たとえばヘッド/テールライト)を表すことができ、参照番号116は、ボディモジュールに配置され、LIDARセンサーおよびカメラなどのセンサーのグループを表すことができ、参照番号118は、ボディモジュール102に配置され、音声および視覚エミッターのアレイを表すことができる。しかし、全体を通じて論じるように、これは1つの例にすぎず、追加または代替のセンサーおよび/またはエミッターが、ボディモジュール102、駆動モジュール104Aおよび104B、または両方に含まれてもよい。
【0034】
図2は、ボディモジュール202と、ボディモジュール202の両端に配置された駆動モジュールの対、すなわち第1の駆動モジュール204Aおよび第2の駆動モジュール204Bとを備える別の例示的な車両200の概略図である。この例は、ボディモジュール202と駆動モジュール204Aおよび204Bとの間のスリットを除いて、
図1のものに類似する。本実施例において、ウインドスクリーンおよび/またはボディパネル206の下側部分は、
図1の場合であったようにボディモジュール202の一部としてではなく、駆動モジュールの一部として含まれる。結果として、本実施例において、参照番号116によって表すセンサーは、ボディモジュール202の一部としてではなく、駆動モジュール204Aおよび204Bの一部として含まれる。
【0035】
図3は、ボディモジュール302と、ボディモジュール302の両端に配置された駆動モジュールの対、すなわち第1の駆動モジュール304Aおよび第2の駆動モジュール304Bとを備えるさらに別の例示的な車両300の概略図である。この例は、駆動モジュール304Aおよび304Bがボディモジュール302に垂直または「Z」方向に装着されることを除いて、
図1のものに類似する。本実施例において、支持体306は、ボディモジュール302を上昇させるか、または持ち上げることができ、駆動モジュール304Aおよび304Bは、ボディモジュール302の第1および第2の端部の下方の適所に(手動でまたはそれ自体の電力下で)移動され得る。支持体306は、次いで、ボディモジュール302を駆動モジュール304Aおよび304B上に設定するように下降され得る。今述べたプロセスを、両方の駆動モジュール304Aおよび304Bに対して同時に行うことができ、または一方の駆動モジュール304Aを設置/交換し、次に、プロセスを繰り返して他方の駆動モジュール304Bを設置/交換することができる。駆動モジュール304Aおよび304Bをボディモジュールにz方向に組み合わせる1つの利点は、この技術により、駆動モジュール304Aおよび304Bが、上部からボディモジュール302内の空洞内に突起する構成要素(たとえばHVAC構成要素、ショック/ストラットマウントなど)を有することが可能になることである。
【0036】
例示的なコンピューティングアーキテクチャ
図4は、ボディモジュール402と、第1の駆動モジュール404Aと、第2の駆動モジュール404Bとを備える車両400の例示的なコンピューティングアーキテクチャを示すブロック図である。第1および第2の駆動モジュール404Aおよび404Bは、連結インターフェイス406によってボディモジュール402に結合される。連結インターフェイス406は、1つまたは複数の機械接続ならびに駆動モジュール404Aおよび404Bに見出されるどんな車両システムの接続でも含む。この場合、連結インターフェイス406は、各々、(複数の)機械接続に加えて、1つまたは複数の電気接続、流体接続、および空気接続を含む。
【0037】
連結インターフェイス406は、駆動モジュール404Aおよび404Bからボディモジュール402のシステムまでの電気的接続、流体接続、および/または空気接続を提供することができる。たとえば、任意の所与の時間において、駆動モジュール404Aおよび404Bの一方または両方は、電気接続を介して低電圧電気を供給してボディモジュール402のコンピューティングシステムに電力を与えることができる。また、データおよび通信は、電気接続を介して双方向的に送信され得る。一方または両方の駆動モジュール404Aおよび404BのHVACシステムからの温度制御された空気は、空気接続を介してボディモジュールに搬送され得る。
【0038】
追加的に、連結インターフェイス406は、駆動モジュール404Aと404Bとの間に電気的接続、流体接続、および/または空気接続を提供することができる。これは、駆動モジュール404Aおよび404Bを直接接続する、ボディモジュール402内のバイパスまたは直接接続408を介して達成され得る。たとえば、第1の駆動モジュール404Aの油圧制動システムは、直接接続408を介して第2の駆動モジュール404Bの油圧制動システムと直接流体連通し、それによって両方の駆動モジュール404Aおよび404Bの制動システム内の圧力のバランスをとることができる。別の例として、第1の駆動モジュール404Aの圧縮空気システムからの圧縮された空気は、第2の駆動モジュール404Bの圧縮空気システムに直接接続されて、一方または両方の駆動モジュール404Aおよび404Bの空気サスペンションシステムの気圧のバランスをとることができる。さらに別の例として、直接接続408は、両方の駆動モジュール404Aおよび404Bのバッテリーから車両を作動させるように、2つの駆動モジュール404Aおよび404Bのバッテリー間に高電圧リンクを提供し、バッテリー間の電圧均衡を維持することができる。図示しないが、スイッチまたは弁を直接接続408に配置し、それによって駆動モジュール404Aと404Bとの間の直の電力接続、流体接続および/または空気接続の1つまたは複数を選択的に閉じることができる。
【0039】
ボディモジュール402は、1つまたは複数のセンサーシステム410を含む。本実施例において、センサーシステム410は、1つまたは複数の場所センサー(たとえばGPS、コンパスなど)、慣性センサー(たとえば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロスコープなど)、LIDARセンサー、レーダーセンサー、カメラ(RGB、IR、強度、深さなど)、マイクロホン、および/または環境センサー(たとえば、温度センサー、圧力センサー、湿度センサーなど)を含む。センサーシステム410は、タイプまたは他のタイプのセンサーの各々の多数の場合を含むことができる。たとえば、LIDARセンサーは、車両400のコーナ、前方、後方、側方および/または上部に設置された個々のLIDARセンサーを含むことができる。別の例として、カメラセンサは、車両400の外部および/または内部周りのさまざまな場所に配置された多数のカメラを含むことができる。追加的に、他の例では、ボディモジュールは、追加または代替のセンサーを含むことができる。センサーシステム410は、ボディモジュール402の車両コンピューティングデバイス412に入力を提供する。
【0040】
車両コンピューティングデバイス412は、1つまたは複数のプロセッサー414と、1つまたは複数のプロセッサー414に通信接続されたメモリー416とを含む。図示する例では、車両400は、自律車両である。したがって、車両コンピューティングデバイス412のメモリー416は、車両400が局所および/または全体のマップに関連してどこにあるかを決定する位置特定システム418と、物体の検出および/または分類を行う知覚システム420と、車両400を制御するために使用するルートおよび/または軌道を決定するプランナーシステム422とを記憶する。使用可能であるローカライザシステム、知覚システム、およびプランナーシステムの追加の詳細は、「Adaptive Mapping to Navigate Autonomous Vehicle Responsive to Physical Environment Changes」と題する、2015年11月4日出願の特許文献1、および「Trajectory Generation and Execution Architecture」と題する、2017年6月23日出願の特許文献2に見出すことができ、いずれの文献も参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
車両400は、光および/または音を発するための1つまたは複数のエミッター424も含む。エミッター424は、本実施例において、車両400の乗員と内部通信するための音声および視覚エミッターを含む。例として、そして限定的ではないが、内部エミッターは、スピーカ、ライト、サイン、ディスプレイスクリーン、タッチスクリーン、触覚エミッター(たとえば振動および/または力フィードバック)、機械的アクチュエータ(たとえば、シートベルトテンショナ、シートポジショナ、ヘッドレストポジショナなど)などを含むことができる。エミッター424は、本実施例において、外部エミッターも含む。例として、限定ではないが、外部エミッターは、本実施例において、進行の方向を合図するためのライトまたは車両アクションの他のインジケータ(たとえば、インジケータライト、サイン、ライトアレイ)、および歩行者または他の近くの車両と可聴式に通信するための1つまたは複数の音声エミッター(たとえば、スピーカ、スピーカアレイ、警笛など)を含む。本実施例において、車両の前方または後方の領域を全体的に照明するためのライト(たとえば、ヘッド/テールライトなど)が、駆動モジュール404Aおよび404Bに配置されて示される。しかし、他の例では、そのようなライトは、追加的または代替的に、ボディモジュール402上に含まれてもよい。
【0042】
車両コンピューティングデバイス412は、車両400のステアリングシステム、推進システム、制動システム、安全システム、エミッタシステム、通信システムおよび他のシステムを制御するように構成された多様な他の車両システムコントローラー426も含む。システムコントローラー426は、駆動モジュール404Aおよび404Bおよび/またはボディモジュール402の対応するシステムと通信し、および/または対応するシステムを制御することができる。
【0043】
ボディモジュール402は、1つまたは複数の他の局所または遠隔コンピューティングデバイスとの車両400による通信を可能する1つまたは複数の通信接続428も含む。たとえば、通信接続428は、ボディモジュール402および/または駆動モジュール404Aおよび404B上の他の局所コンピューティングデバイスとの通信を容易にすることができる。また、通信接続428は、車両が他の近くのコンピューティングデバイス(たとえば、他の近くの車両、信号など)と通信することを可能にすることができる。たとえば、通信接続428は、ボディモジュール402が、近くの駆動モジュールと設置プロセス中に通信して、駆動モジュールをボディモジュール402と係合するように制御もしくは案内するか、または係合解除プロセス中に通信して、取り外された駆動モジュールをボディモジュールから離すように制御もしくは案内することを可能にすることができる。通信接続428は、ボディモジュール402が遠隔の遠隔操作コンピューティングデバイスまたは他の遠隔サービスと通信することも可能にする。
【0044】
通信接続428は、車両コンピューティングデバイス412を別のコンピューティングデバイスまたはネットワークに接続するための物理的および/またはロジカルインターフェースを含む。たとえば、通信接続428は、IEEE802.11規格によって規定された周波数、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線周波数などを介するWiFiベース通信、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェイス接続することを可能にする任意の適切な有線または無線通信プロトコルを可能にしてもよい。
【0045】
駆動モジュール404Aおよび404Bを、同一であるとして本実施例において示す。したがって、駆動モジュール404Aおよび404Bの構成要素は、一緒に論じられる。しかし、他の例では、第1の駆動モジュール404Aは、第2の駆動モジュール404Bと異なっていてもよい。たとえば、上記で論じたように、一方の駆動モジュールは、他方の駆動モジュールの特徴のサブセットを有することができ、または駆動モジュールは、1つまたは複数の別個のまたは互いに相いれない車両システムを有することができる。駆動モジュール404Aおよび404Bが同一である例では、これらは、システムおよび構成要素(たとえば、センサー、バッテリー、インバーター、モーター、ステアリング、制動、サスペンション、HVAC、照明、駆動モジュールコントローラー、通信接続など)の冗長性を車両に提供する。したがって、一方の駆動モジュールまたは構成要素のシステムが故障するか、またはサービスを必要とする場合、多くの場合では、車両は、他方の駆動モジュールの対応するシステムまたは構成要素を使用することによって作動し続けることができる。
【0046】
図示する例では、駆動モジュール404Aおよび404Bは、駆動モジュールおよび/または車両の周囲の状態を検出するための1つまたは複数のセンサーシステム430を含む。例として、そして限定的ではないが、センサーシステム430は、駆動モジュールのホイールの回転を感知するための1つまたは複数のホイールエンコーダ(たとえば回転エンコーダー)、駆動モジュールの配向および加速度を測定するための慣性センサー(たとえば、慣性測定ユニット、加速度計、ジャイロスコープなど)、カメラまたは他の画像センサー、駆動モジュールの周囲内の物体を音響的に検出するための超音波センサー、LIDARセンサー、および/またはレーダーを含むことができる。ホイールエンコーダなどのいくつかのセンサーは、駆動モジュール404Aおよび404B固有のものであってもよい。いくつかの場合、駆動モジュール上のセンサーシステム430は、ボディモジュール402の対応するシステムと重複するか、または補完することができる。たとえば、存在するとき、駆動モジュール404Aおよび404B上のLIDARセンサーは、ボディモジュール402上のLIDARセンサーに付加的なものであってもよく、視野を補完してもよい。駆動モジュール404Aおよび404Bの慣性センサーなどの他のセンサーは、ボディモジュール402上の慣性センサーと同じか、または類似する力/状態を測定してよいが、これらを駆動モジュールの点から測定してもよい。これは、たとえば、駆動モジュール404Aおよび404Bが、ボディモジュール402から取り外されたときでもそれ自体作動し、「バランスをとる」ことを可能にし得る。いくつかの例では、そのようなセンサーシステム430は、それだけに限定されないが、質量空流センサー、タイヤ用の圧力センサー、バッテリー充電容量センサー、関連するシステムまたはサブシステムの診断信号を出力することができるさまざまなマイクロコントローラなどを含む。
【0047】
駆動モジュール404Aおよび404Bは、本実施例において、高電圧バッテリー432、バッテリーからの直流電流を他の車両システムによって使用するための交流電流に変換するためのインバーター434、車両を推進するための電気駆動モーター436、電気ステアリングモータおよびステアリングラックを含むステアリングシステム438、油圧式または電気式アクチュエータを含む制動システム440、油圧式および/または空気式構成要素を含むサスペンションシステム442、HVACシステム444、照明446(たとえば車両の外部周囲を照明するためのヘッド/テールライトなどの照明)、および1つまたは複数の他のシステム448(たとえば、冷却システム、追跡制御、安全システム、オンボード充電システム、他の電気構成要素、たとえばDC/DC変換器、高電圧ジャンクション、高電圧ケーブル、充電システム、充電ポートなど)を含む、車両システムの多くを含む。
【0048】
駆動モジュール404Aおよび404Bは、センサーシステム430からのデータを受信し、事前処理し、さまざまな車両システム432~448の作動を制御するための駆動モジュールコントローラー450も含む。駆動モジュールコントローラー450は、1つまたは複数のプロセッサー452と、1つまたは複数のプロセッサー452に通信接続されたメモリー454とを含む。駆動モジュール404Aおよび404Bのメモリー454は、それぞれの駆動モジュール内に含まれた構成要素の在庫を維持するリストまたは他のデータ構造を含むマニフェスト456を記憶する。いくつかの例では、そのような在庫は、さまざまな部品、構成要素、システムまたはサブシステムのバッチ番号を含むことができる。いくつかの例では、マニフェスト456は、たとえば、個々の構成要素/システムとの通信によって、または個々の構成要素/システムに関連する1つまたは複数の機械可読コードを感知するか、もしくは読み取ることによって(たとえば、各構成要素/システムに適用された無線周波数IDタグまたはバーコードを読み取ることによって)自動的に生成および/またはアップデートされ得る。追加的または代替的に、いくつかの構成要素/システムは、駆動モジュールを組み立てるか、またはこれを保守するときに技術者によって手動でマニフェストに加えられてもよい。
【0049】
診断モジュール458は、駆動モジュールコントローラー450上で実行してそれぞれの駆動モジュールのシステムをチェックし、これらが正常な作動パラメータ内で作動していることを確実にすることができる。診断モジュール458は、駆動モジュールのセンサーシステム430によって収集されたデータ、および/またはボディモジュール402のセンサーシステム410または車両コンピューティングデバイス412からのデータを使用することができる。故障または異常があれば、フォールトログ460内に記録され得る。フォールトログ460は、検出された故障または異常測定値の表示と、含まれる構成要素/またはシステムの識別子とを含むことができる。フォールトログ460は、故障または異常測定値につながる作動状態のスナップショットを記憶することもできる。マニフェスト456およびフォールトログ460は、駆動モジュールにおいて局所的に記憶され、駆動モジュールを保守するときにサービス技術者によって使用されて問題を解決することができる。追加的または代替的に、マニフェスト456および/またはフォールトログ460は、ボディモジュール402、自動サービスロボット、および/または遠隔サービス(たとえば遠隔操作コンピューティングデバイス、在庫追跡システムなど)に報告され得る。この報告は、定期的に(たとえば毎日、時間ごとなど)または特定の事象(たとえば衝突の検出、サービス工場への移送など)の発生時に行われ得る。いくつかの例では、マニフェスト456および/またはフォールトログ460(またはサブセット)は、遠隔群管理システムまたは遠隔操作サービスに定期的に送信される車両ハートビート信号内に含まれてもよい。
【0050】
駆動モジュール404Aおよび404Bは、それぞれの駆動モジュールによる1つまたは複数の他の局所または遠隔コンピューティングデバイスとの通信を可能にする1つまたは複数の通信接続462も含む。たとえば、通信接続462は、それぞれの駆動モジュールおよび/またはボディモジュール402上の他の局所コンピューティングデバイスとの通信を容易にすることができる。また、通信接続462は、駆動モジュールが(たとえば、近くのボディモジュール、自動運転の車両、遠隔制御デバイスなどによって取り外された)他の近くのコンピューティングデバイスと通信することを可能にすることもできる。たとえば、通信接続462は、駆動モジュールが設置プロセス中に近くのボディモジュールと通信して、ボディモジュール402との係合を容易にするか、または係合解除プロセス中に通信して駆動モジュールを取り外し、ボディモジュールから離すように制御または案内することを可能にすることができる。通信接続462は、駆動モジュール440Aおよび404Bが遠隔の遠隔操作コンピューティングデバイスまたは他の遠隔サービスと通信することも可能にする。
【0051】
通信接続462は、駆動モジュールコントローラー450を別のコンピューティングデバイスまたはネットワークに接続するための物理的および/または論理的インターフェイスを含む。たとえば、通信接続462は、IEEE802.11規格によって規定された周波数、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線周波数などを介するWiFiベース通信、またはそれぞれのコンピューティングデバイスが他のコンピューティングデバイスとインターフェイス接続することを可能にする任意の適切な有線または無線通信プロトコルを可能にしてもよい。
【0052】
ボディモジュール402のプロセッサー414および駆動モジュール404Aおよび404Bのプロセッサー452は、センサーシステム410および430からのデータを処理し、車両システムのオペレーションを制御するための命令を実行することができる任意の適切なプロセッサーであってもよい。例として、そして限定的ではないが、プロセッサー414および452は、1つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、または電子データを処理して電子データを、レジスタおよび/またはメモリー内に記憶され得る他の電子データに変換する任意の他のデバイスまたはデバイスの部分を備えることができる。いくつかの例では、集積回路(たとえばASICなど)、ゲートアレイ(たとえばFPGAなど)、および他のハードウェアデバイスは、これらが符合化された命令を実装するように構成される限り、考慮されるプロセッサーであってもよい。
【0053】
メモリー416およびメモリー454は、非一時的コンピュータ可読媒体の例である。メモリー416およびメモリー454は、オペレーションシステムと、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーション、命令、プログラムおよび/またはデータとを記憶して、本明細書に説明する方法およびさまざまなシステムに属する機能を実装することができる。さまざまな実装形態では、メモリーは、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期型ダイナミックRAM(SDRAM)、非揮発性/フラッシュタイプメモリ、または情報を記憶することができる任意の他のタイプのメモリーなどの任意の適切なメモリー技術を使用して実装され得る。本明細書において説明するアーキテクチャ、システム、および個々の要素は、多くの他の論理的、プログラム的、および物理的構成要素を含むことができ、添付の図に示すものは、本明細書における論議に関連する例にすぎない。
【0054】
例示的な連結インターフェイス
図5は、ボディモジュール502を駆動モジュール504に結合する例示的な連結インターフェイス500を示す車両の概略断面図である。連結インターフェイス500は、車両100、200、300、および400で使用することができる連結インターフェイスの1つの例である。連結インターフェイス500は、ボディモジュール502および駆動モジュール504の両方上に構成要素を含む。この意味において、ボディモジュール502は、連結インターフェイスを有し、駆動モジュール504は、相補的な連結インターフェイスを有する。しかし、この論議の目的のために、別途指示されない限り、連結インターフェイス500は、ボディモジュール502および駆動モジュール504の両方の構成要素を指す。連結インターフェイス500は、車両100、200、300、および400で使用することができる連結インターフェイスの1つの例である。
【0055】
図5は断面図であるため、これは、メカニカルコネクター506または「カップラ」、電気コネクター508、(たとえば、油圧用、ブレーキ用、トランスミッション用、サスペンション用、冷却剤用などの)流体コネクター510、および空気コネクター512を示す。しかし、連結インターフェイス500は、多数のタイプのコネクターの各々を含むことができる。たとえば、連結インターフェイス500は、任意の数の1つまたは複数のメカニカルコネクター506(たとえば、1つ、2つ、4つ、8つまたはそれ以上)を適宜含んで、駆動モジュール504をボディモジュール502に固定することができる。別の例として、連結インターフェイス500は、駆動モジュール504のバッテリーからの高電圧を他の駆動モジュールの電圧および/またはボディモジュール上のシステムに接続するための1つまたは複数の高電圧電気コネクター、および低電圧を提供してボディモジュールのシステムに電力を与えるおよび/または通信するための1つまたは複数の低電圧コネクターを含む、多数の電気コネクター508を含むことができる。連結インターフェイス500は、(たとえば、油圧/ブレーキライン内の圧力を均衡化するため、冷却剤入口および/または出口用などの)多数の流体コネクターを含むこともできる。連結インターフェイス500は、(たとえば、駆動モジュール504のHVACシステムからの温度制御された空気をボディモジュール502の乗員室に提供するための、駆動モジュール504の圧縮機からの圧縮された空気を接続してドアロックまたはボディモジュール502の他のシステムを作動させるための、および/または空気サスペンションシステムで使用するために2つの駆動モジュールの圧縮空気システムを接続するための)多数の空気コネクターを含むこともできる。いくつかの例では、電気コネクター508、流体コネクター510、および/または空気コネクター512は、駆動モジュール504がボディモジュール502に接触し、機械的に接続されたときに自動的に接触/接続/シールするブラインドコネクタであってもよい。
【0056】
例示されるメカニカルコネクター506は、ボディモジュール502から突起し、駆動モジュール504上の相補的にテーパ状のコレット516に受け取られるテーパ状シャフト514を備える。テーパ状シャフト514およびコレット516は、取り付け中、駆動モジュール504とボディモジュール502を位置合わせするようにガイドとして作用する。コレット516は、シャフト514の先端部上を摺動し、シャフト514周りの溝にロックして、コレット516(したがって駆動モジュール504)をシャフト514(およびボディモジュール502)に固定する、多数のピン518または玉軸受を含む。ピン518は、これらがスナップ嵌合して溝内に係合するようにばね懸架され得る。ピン518は、たとえば、手動の解放レバーによって、またはボディモジュール502または駆動モジュール504のソレノイドまたは他のアクチュエータによって自動的に溝から係合解除され得る。他の例では、シャフトおよびコレットの場所は、切り替えられてもよい(たとえば、シャフトは駆動モジュールに設置されてもよく、コレットはボディモジュールに設置されてもよい)。また、他の例では、他のタイプのメカニカルコネクターが、使用されてもよい(たとえば、カムロック、ボルトなど)。いくつかの例では、連結インターフェイス500は、多数の異なるタイプの機械的な連結を使用することができる。
【0057】
(複数の)メカニカルコネクター506は、駆動モジュール504のクラッシュストラクチャー520をボディモジュール502に接続する。車両が衝突状態にある事象では、インパクトクラッシュロード(impact crash load)が、車両のバンパ522にかけられる。インパクトクラッシュロードは、車両の長手方向軸に全体的に平行にかけられた力であり、クラッシュストラクチャー520と全体的に位置合わせされる。衝突が十分な力のものである場合、クラッシュストラクチャー520はクランプルして、崩壊して、または別の形で変形して衝撃力を吸収する。このようにして、駆動モジュール504は、ボディモジュール502に付与された衝撃力および損傷を最小限に抑えることができる。メカニカルコネクター506は、本実施例において、クラッシュストラクチャー520と位置合わせされるため、メカニカルコネクター506は、衝突による最小限の剪断力(たとえば長手方向に垂直な力)を受け、したがって駆動モジュール504が衝突中にボディモジュール502から外れてしまう可能性を最小限に抑える。
【0058】
例示される例において、コネクターのすべては、それぞれ、ボディモジュールおよび駆動モジュールの共通の面から互いに平行に延びる。しかしながら、他の例において、コネクターは、ボディモジュールまたは駆動モジュールから、それぞれ、異なる方向に延びてもよく、または異なる表面に配置されてもよい。図示する連結インターフェイス500は、駆動モジュールとボディモジュールを水平に(すなわちx方向に)組み合わせて示される。しかし、同じまたは類似の連結インターフェイスが使用されて、駆動モジュールをボディモジュールに垂直に(すなわちz方向に)組み合わせてもよい。
【0059】
例示的な駆動モジュール
図6は、例示的な駆動モジュール600の斜視図である。駆動モジュール600は、駆動モジュールの一例であり、またはたとえば
図1~5において車両と共に示す駆動モジュールの代わりに使用されてもよい。しかし、駆動モジュール600は、そのような車両に使用することに限定されない。
【0060】
駆動モジュール600は、本実施例において、ホイール602と、ボディパネル(たとえばフェンダ604および前方フェイシア606)と、高電圧バッテリー608と、(ショックタワー610およびショック/ダンパ612を含む)サスペンションシステムと、HVACシステム614とを含む。推進システム、ステアリングシステム、制動システム、冷却システム、および他の構成要素が、駆動モジュール600内に含まれるが、この図では見えない。また、駆動モジュール600のクラッシュストラクチャー618をボディモジュールに接続するブラケット616もこの図に示される。図示するように、ブラケット616の第1の端部は、クラッシュストラクチャー618に結合され、(駆動モジュールから遠位の)ブラケット616の第2の端部は、ボディモジュールと結合するように構成される。ブラケットの第2の端部は、ブラケットの第1の端部の表面積より大きい表面積を有する。これは、クラッシュストラクチャー618によって伝えられる衝撃力をボディモジュールのより大きい面積に分配するのに役立ち、結果として、衝突によって引き起こされた損傷を駆動モジュールのみにして切り離すのに役立つ。
【0061】
いくつかの例では、駆動モジュール600は、
図6に全体的に示すように、完全に組み立てられて最終組立プラントに到着し、ボディモジュールとうまく合わせる準備が整えられ得る。この場合、ホイール602を工場において位置合わせする、バッテリー608を充電する、流体リザーバを充填する、ジョイントに油を塗るなどを行うことができる。
【0062】
図7は、駆動モジュール600の内部構成要素を示す駆動モジュール600の分解図である。
図6を参照して説明する構成要素に加えて、駆動モジュール600はまた、(駆動モーター700、ギアボックス702、および車軸704を含む)推進システムと、(ステアリングラック706を含む)ステアリングシステムと、(ディスク708およびキャリパ710を含む)制動システムと、(ラジエータ712、ラジエータダクティング714、1つまたは複数の冷却剤リザーバ716、および1つまたは複数の冷却剤ポンプ718を含む)冷却システムとを含む。バッテリー608、推進システム、ステアリングシステム、サスペンションシステム、ボディパネル、および他の構成要素は、(下側サブフレーム720および上側サブフレーム722を含む)駆動モジュールフレームに結合される。
【0063】
サスペンションシステムは、下側サブフレーム720に結合された制御アーム724をさらに含む。モータマウント726が、駆動モーター700およびギアボックス702を下側サブフレーム720に結合する。インバーター728が、駆動モーター700の上方に配置される。
【0064】
バンパ730は、クラッシュストラクチャー618および上側サブフレーム722に結合される。抗揺動バー732が、サスペンション/ステアリングシステムに結合されてボディロールを低減する。スキッドプレート734が下側サブフレームの下方に配置されて、駆動モジュール600の下面を保護する。
図7では、すべてのワイヤハーネス、冷却剤ライン、およびブレーキラインは、明確にするために省略されている。当業者は、省略されたハーネスおよびラインをどこにどのようにして接続するかを容易に理解しているであろう。
【0065】
例示的な方法
図8~10は、ボディモジュールから取り外し可能である駆動モジュールを有する車両を伴う例示的な方法を示す流れ図である。
図8~10に示す方法は、好都合に容易に理解するために、
図1~7に示す車両、ボディモジュール、および/または駆動モジュールの1つまたは複数を参照して説明される。しかし、
図8~10に示す方法は、
図1~7に示す車両、ボディモジュールおよび/または駆動モジュールを使用して行われることに限定されず、本出願において説明する他の車両、ボディモジュール、および/または駆動モジュール、ならびに本明細書に説明するもの以外の車両、ボディモジュール、および/または駆動モジュールの任意のものを使用して実装されてもよい。さらに、本明細書に説明する車両、ボディモジュール、および/または駆動モジュールは、
図8~10に示す方法を行うことに限定されない。
【0066】
図8は、車両の構成要素の不具合にすぐに反応して車両100、200、300、または400などの車両を作動させる例示的な方法800を示す。車両は、本実施例において、ボディモジュールと、ボディモジュールの第1の端部に取り外し可能に連結された第1の駆動モジュールと、ボディモジュールの第2の端部に取り外し可能に連結された第2の駆動モジュールとを含む。いくつかの例では、ボディモジュールは、乗員室を含んでよいが、他の例ではこれは含まなくてもよい。
【0067】
方法800は、工程(operation)802を含み、この間、車両は、第1の駆動モジュールを使用して少なくとも部分的に作動する。いくつかの例では、工程802中、車両は、第1および第2の駆動モジュールの両方を使用していてもよい。他の例では、工程802中、車両は、第1の駆動モジュールのみを使用することができ、第2の駆動モジュールを、少なくとも部分的にディアクティベートすることができる。
【0068】
工程の間、車両は、車両のシステムを監視して、これらが適切に機能していることを確認することができる。今述べた監視は、駆動モジュールの1つまたは両方によって(たとえば、診断モジュール458によって)、ボディモジュールのコンピューティングデバイス上に実行するプログラムによって(たとえば、車両コンピューティングデバイス412のシステムコントローラー426によって)、または両方によって行うことができる。工程804において、車両は、第1の駆動モジュールに不具合が発生したかどうかを決定する。不具合は、駆動モジュールの構成要素の故障、構成要素の異常な出力、または車両の1つまたは複数のセンサーシステム(たとえば、ボディモジュールのセンサーシステム410および/または駆動モジュールの1つのセンサーシステム430)によって検出された状態に対応することができる。不具合を検出する追加の詳細が、
図9を参照して説明される。工程804において、第1の駆動モジュールに不具合が検出されない場合、方法は、工程802に戻り、第1の駆動モジュールを使用して少なくとも部分的に作動し続ける。しかし、第1の駆動モジュール内に不具合が検出された場合、方法800は、工程806に進み、さらなる診断および解決のために第1の駆動モジュールのメモリーに不具合を記録する。いくつかの例では、車両は、工程808において、フォールトログをボディモジュールおよび/または1つまたは複数の他のデバイス(たとえば、遠隔操作コンピューティングデバイス、自動サービスロボット、技術者のコンピューティングデバイスなど)に送信する。工程808におけるフォールトログの送信を、不具合を記録した直後、または事前にスケジュールされた診断報告時間などの後の時間、事象が発生すると(たとえば、サービス場所の近接の範囲内に進行すると、不具合が、車両が安全に作動することを妨げることを決定すると、など)、行うことができる。
【0069】
工程810において、車両は、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせることができる。検出された不具合の性質によって、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせることは、完全にまたは部分的にディアクティベートさせることができる(たとえば、不具合によって衝撃を受けた個々の構成要素またはシステムがディアクティベートされてもよい)。たとえば、工程810における第1の駆動モジュールをディアクティベートさせることは、ボディモジュールおよび第2の駆動モジュールから第1の駆動モジュールのバッテリーを電気的に外すこと、ホイールが自由にスピンすることができるように第1の駆動モジュールのホイールから第1の駆動モジュールの駆動モーターを機械的に外すこと、第1の駆動モジュールが車両を回さないように第1の駆動モジュールのステアリングを中立位置にロックすること、および/または第1の駆動モジュールのサスペンションを受動状態に置くことのいずれかまたはすべてを含むことができる。さらなる例では、短絡またはヒューズ切れを有する駆動モジュールのシステムまたは構成要素をオフにするだけでよく、および/または駆動モジュールのHVACシステムを電気的および/または流体的に外してもよく、一方で駆動モジュールの残りの作動システムはアクティブのままでよい。いくつかの例では、1つの駆動モジュールのバッテリーまたは他のエネルギー貯蔵システムは、(車両コンピューティングデバイスを含む)ボディモジュール、他の駆動モジュール、またはボディモジュールおよび他の駆動モジュールの電気システムに電力を与えるのに十分になり得る。したがって、1つの駆動モジュールのエネルギー貯蔵システムが故障するか、または放電される場合、他の駆動モジュールのエネルギー貯蔵システムは、車両に電力を与えてこれが作動し続けることを可能にする。
【0070】
工程812において、車両は、車両が、第1の駆動モジュールをディアクティベートしたまま、安全に作動し続けることができるかどうかを決定する。たとえば、車両は、第1の駆動モジュールをディアクティベートしたまま電流トリップを安全に完了できるかどうかを決定することができる。車両が、第1の駆動モジュールをディアクティベートしたまま、安全に作動できるかどうかは、たとえば、不具合の性質、他の駆動モジュールの状態、電流トリップの持続時間、サービス場所からの距離および/または他の要因に依存し得る。たとえば、不具合が、故障した装置(たとえば、タイヤのパンク、ホイールベアリングの不良、センサーの破損など)、または安全でない状態(たとえば、バッテリの大幅な温度過上昇)に関する場合、車両は、工程812において、これは安全に作動し続けられないと決定することができる。この場合、方法800は工程814に進んで、車両を安全に停止させ、工程816において、第1の駆動モジュールの交換に着手する。工程816における第1の駆動モジュールの交換に着手することは、メッセージを遠隔操作コンピューティングデバイス、修理サービス、自動サービスロボット、または他のエンティティに送ることによって始めることができる。駆動モジュールを交換する例示的な方法の詳細は、
図10を参照して以下に提供される。
【0071】
工程812において、車両が、第1の駆動モジュールをディアクティベートしたまま作動し続けることが安全であると決定するならば、方法800は、車両が双方向車両の場合は工程818に進み、そうでなければ工程820に進む。車両が双方向車両であるならば、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせ、第2の駆動モジュールを使用して作動に変更することにすぐに反応して、工程818において、車両は、必ずしも必要ではないが、進行の方向を変更することができる。たとえば、車両が不具合の検出の前に第1の駆動モジュールの電力下で第1の方向に進行していた場合、不具合を検出し、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせた後、車両は、第1の方向とは実質的に反対の第2の方向に進行することを開始することができる。したがって、不具合の前に車両の後端であったものが、不具合の後では車両の前端となる。
【0072】
工程820において、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせた後(任意選択により、双方向車両の場合、進行の方向を変更した後)、車両は、第1の駆動モジュールをディアクティベートしたままの間、第2の駆動モジュールを使用して車両を作動させるように進む。工程820は、たとえば、車両が電流ルートを完了するまで(すなわち次の目的地まで)、次の定期的にスケジュールされたサービスの予約日まで、または自動サービスロボットが利用可能になるまで(または車両の予め決められた距離内になるまで)無期限に継続することができる。
【0073】
図9は、工程804において不具合を検出する追加の詳細を含む方法900を示す。
図9に示すように、工程804は、たとえば、第1の駆動モジュールの駆動モーター、第1の駆動モジュールのバッテリー、第1の駆動モジュールのインバーター、第1の駆動モジュールのステアリングシステム、第1の駆動モジュールのサスペンションシステム、第1の駆動モジュールの制動システム、および/または第1の駆動モジュールの暖房換気および空調(HVAC)システム内に不具合を検出することを含むことができる。
【0074】
いくつかの例では、工程902において、不具合を、第1の駆動モジュールのバッテリーの出力(たとえば電圧または電流)が予め決められた正常な作動の範囲外である、第1の駆動モジュールのバッテリーの充電状態が予め決められた正常な作動の範囲外である、第1の駆動モジュールのバッテリーの温度が予め決められた正常な作動の範囲外である、第1の駆動モジュールのインバーターの出力が予め決められた正常な作動の範囲外である、および/または充電回路の状態が予め決められた正常作動の範囲外であると決定することにすぐに反応して検出することができる。
【0075】
代替として、不具合を、制御信号にすぐに反応してセンサーの出力を検出することによって、検出することができる。たとえば、車両は、軌道および速度にしたがって移動するように車両に命令することができ、車両コントローラは、軌道および速度をインバーターの命令(モータのトルク要求)に変換する。車両は、次いで、駆動モジュール(たとえば、ホイールエンコーダ、電流センサーなど)、ボディモジュール(たとえば、車両の検出された動作が軌道に合致しない)、または両方の1つまたは複数のセンサーからのセンサデータを比較して、車両の実際の状態(動作、温度など)が、命令に基づいて予想されるものに合致するかどうかを確認する。今述べたアプローチは、工程904において、制御信号を第1の駆動モジュールに送って工程を行い、工程906において制御信号を送った後の車両の状態を測定し、工程908において制御信号を送った後の車両の状態が予想される範囲外であると決定することによって行うことができる。たとえば、不具合を検出することは、制御信号を送って第1の駆動モジュールの駆動モーターを制御することと、車両の速度、加速度、またはホイールの回転速度の少なくとも1つを測定することとを含むことができる。別の例では、不具合を検出することは、制御信号を送って第1の駆動モジュールのステアリングシステムを制御することと、車両の軌道を測定することとを含むことができる。別の例では、不具合を検出することは、制御信号を送って第1の駆動モジュールのサスペンションシステムを制御することと、車両のサスペンションシステムの構造要素の位置または移動を測定することとを含むことができる。別の例では、不具合を検出することは、制御信号を送って第1の駆動モジュールの制動システムを制御することと、車両の速度、加速度、またはホイールの回転速度の少なくとも1つを測定することとを含むことができる。さらに別の例では、不具合を検出することは、制御信号を送って第1の駆動モジュールの暖房換気および空調(HVAC)システムを制御することと、車両の乗員室内の温度を測定することとを含むことができる。
【0076】
図9に示さないが、「不具合」の決定は、より全体的には、車両の1つまたは複数の構成要素、システムまたはサブシステムの知られている状態に関連付けられ得る。非限定的な例として、駆動モジュール内に設置されたキャリパが、欠陥であるとリコールを受けることがある。そのような例では、マニフェスト内にあげられ、ハートビート信号として送られたストラットのバッチ番号に関する情報が、不良バッチに関連付けられ、「不具合」を示してもよい。
【0077】
図10は、車両100、200、300、または400などの車両の駆動モジュールを取り付けおよび/または交換する例示的な方法1000を示す流れ図である。いくつかの例では、方法1000は、工程816において第1の駆動モジュールの交換に着手することに応答して行うことができる。いくつかの例では、方法1000は、低いまたは使い果たされたバッテリーを有する駆動部を、完全にまたは少なくとも部分的に充電されたバッテリーを有する駆動モジュールと交換するために行うことができる。
【0078】
方法1000は、工程1002において、車両の駆動モジュールを駆動面(たとえば道路、駐車場、床など)の上方に1つまたは複数の支持体によってボディモジュールを支持することを含む。上記で論じたように、いくつかの例では、支持体は、ボディモジュールの下面に内蔵されるジャッキを備えることができ、このジャッキは、実質的に平坦な底面、キャスタ、または他のホイールを有して、駆動モジュールの取り付けまたは取り外しの間にボディモジュールを移動させるまたは再度位置決めすることを可能にする。他の例では、支持体は、組立プラントの床部に内蔵されたジャッキまたはリフトを備えることができる。さらに他の例では、支持体は、自動サービスロボットの、またはサービス技術者によって作動されるジャッキまたはリフトを備えることができる。ボディモジュールを工程1002において支持することは、ボディモジュールを実質的に正しい高さ(すなわち上昇させずに)支持することを含むことができるが、他の例では、ボディモジュールは、上昇したレベルに(すなわち正常な最低地上高の上方に)支持されてもよい。
【0079】
工程1004において、第1の駆動モジュールを、ボディモジュールの第1の端部から外すことができる。いくつかの例では、第1の駆動モジュールを外すことは、工程1006において、第1の駆動モジュールとボディモジュールとの間の機械的な連結を解放することと、工程1008において、第1の駆動モジュールをボディモジュールから分離することとを含むことができる。工程1008は、第1の駆動モジュールに、それ自体の電力下に、ボディモジュールの第1の端部から外させること、および/または第2の駆動モジュールに、ボディモジュールを第1の駆動モジュールから外させることを含むことができる。工程1004~1008は、たとえば、取り外された駆動モジュール(たとえば駆動モジュール450)のコントローラ、ボディモジュールの車両コントローラ(たとえば車両コンピューティングデバイス412)の制御の下に、または外部デバイス(たとえば外部デバイス108)の制御の下に行うことができる。上記の制御は、駆動モジュールは、手順にわたって実質的に類似の配向を維持することができるような慣性安定化アルゴリズムを含むことができる。
【0080】
工程1010において、新しい(第3の)駆動モジュールを、ボディモジュールの第1の端部に取り付けることができる。新しい駆動モジュールを取り付ける工程1010は、いくつかの例では、駆動モジュールに、ボディモジュールに係合に入れさせることによって行うことができる。今述べたことは、駆動モジュール自体によって制御され得る。たとえば、そのようにアクティベートされるまたは命令されると、取り付けられている駆動モジュールは、自体を自律的に制御して、ボディモジュールと組み合うことができる。駆動モジュールは、ボディモジュールの連結インターフェイスを設置し、位置合わせをし、結合するために、センサデータ(たとえば、慣性センサデータ、超音波センサデータ、ホイールエンコーダデータ、またはセンサーシステム430などの他のセンサーシステム)を使用することができる。いくつかの例では、工程1010は、1012において、第3の駆動モジュールの慣性センサーから信号を受信することと、工程1014において、第3の駆動モジュールに、それ自体の電力の下に、ボディモジュールの第1の端部に隣接する位置に入れさせることとを含むことができる。工程1016において、第3の駆動モジュールの慣性センサーからの信号に少なくとも部分的に基づいて、第3の駆動モジュールをそれ自体の電力下で駆動させて、第3の駆動モジュールのカップラをボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラと位置合わせさせる。今述べたアラインメントは、慣性センサーからの入力を使用して、第3の駆動モジュールを、連結インターフェイスをボディモジュールの対応する連結インターフェイスと位置合わせしてバランスをとることを含むことができる。他の例では、位置決めおよび/またはアラインメントは、ボディモジュールまたは外部デバイス108の1つなどの外部デバイス(たとえば、技術者、自動サービスロボット、遠隔操作コンピューティングデバイスなど)からの命令もしくは制御下で、またはこれに応答して実施されてもよい。いくつかの例では、アラインメントは、視覚的キュー(たとえばバーコードまたはQRコード)、無線信号、エミッター/検出器の対、またはボディモジュールと駆動モジュールとの間で調和させるようなものなどの使用を含むことができる。
【0081】
工程1018において位置合わせされると、第3の駆動モジュールは、ボディモジュールの第1の端部に結合され得る。いくつかの例では、工程1018において第3の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合することは、第3の駆動モジュールがボディモジュールの予め決められた近位内(10センチメートル以内、5センチメートル以内、1センチメートル以内など)にもっていかれたときに自動的に実施され得る。いくつかの例では、工程1018は、第3の駆動モジュールのカップラをボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラに機械的に連結することを含むことができる。機械的な連結は、1つまたは複数のボルト、
図5に示すものなどのシャフト/コレット接続、カムロックおよび/または他の締結具を使用して達成され得る。いくつかの例では、結合インターフェイスは、駆動モジュールとボディモジュールとの間に電気、流体、および/または空気の1つまたは複数のブラインド接続を含むことができる。この場合、第3の駆動モジュールのカップラをボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラに機械的に連結することにより、第3の駆動モジュールとボディモジュールとの間の1つまたは複数のブラインド電気接続、第3の駆動モジュールとボディモジュールとの間の1つまたは複数のブラインド流体接続、および/または第3の駆動モジュールとボディモジュールとの間の1つまたは複数のブラインド空気接続が自動的に確立される。ブラインド接続の数およびタイプの追加の詳細が、
図5を参照して説明される。また、他の例では、電気接続、流体接続、および空気接続は、ブラインド接続である必要はない。
【0082】
新しい駆動モジュールがボディモジュールに連結されると、工程1020において、支持体を(自動的にまたは手動により)引っ込めることができ、工程1022において、車両を(たとえば目的地まで運転するために)作動させることができる。
【0083】
図10は、第1および第2の駆動モジュールがボディモジュールに事前に設置されており、第1の駆動モジュールが取り外され、第3の駆動モジュールと交換される例を示す。しかしながら、同じまたは類似の方法が、追加としてまたは代替として、駆動モジュールをボディモジュールに(たとえば組立プラントにおいて)設置する初期組立プロセス中に使用されてもよい。この場合、工程1004(既存の駆動モジュールを外すこと)を省略することができ、工程1010(新しい駆動モジュールを設置すること)を、ボディモジュールの各端部に新しい駆動モジュールを設置することを1回ずつ、2回実施することができる。
【0084】
図11は、駆動モジュールの設置または交換に従う車両を作動させる例示的な方法1100を示す流れ図である。方法1100は、いくつかの例では、
図10の方法1000による駆動モジュールの設置または交換に従い実装されてもよい。たとえば、
図10の工程1022において車両のオペレーションの開始に従い、車両は、駆動モジュール(新しい設置の場合は第1および第2の駆動モジュール、または交換の場合は第2および第3の駆動モジュール)の相対的な充電状態をチェックすることができる。論議を容易にするために、
図11の説明の残りのものは、第1の駆動モジュールだけを新しい(第3の)駆動モジュールに交換した車両の文脈のものである。
【0085】
工程1102において、車両は(たとえば、車両コンピューティングデバイス412によって)、1つの駆動モジュールの電圧が他の駆動モジュールとは異なる(たとえばしきい値電圧差を超える)のかどうかを決定することができる。工程1102において、車両が、第2の駆動モジュールの電圧が第3の駆動モジュールの電圧より十分低い(しきい値電圧差を上回る)ことを検出した場合、工程1104において車両は、第2の駆動モジュールのバッテリーをボディモジュールおよび/または第3の駆動モジュールから電気的に外すことができる。これは、たとえば、駆動モジュール間の電気的な直接接続(たとえば直接接続410)を外すことによって達成され得る。車両は、次いで、工程1106において、第3の駆動モジュールのバッテリーの電圧が第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧の予め決められたしきい値以下になるまで第3の駆動モジュールを使用して車両を作動させることができる。電圧均衡に到達するまで第2の駆動モジュールのバッテリーを外すことにより、新しい駆動モジュールが取り付けられたときの電流スパイクが回避され、システムのバッテリー管理電子装置が簡易化される。第3の駆動モジュールの電圧が第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧の予め決められたしきい値内に入った後、工程1108において、車両は、第2の駆動モジュールのバッテリーをボディモジュールおよび第3の駆動モジュールに電気的に接続/再接続することができる。車両は、次いで、両方の駆動モジュールのバッテリーを使用して作動することができ、それにより、両方のバッテリーは実質的に等しい量で充電され、使い果たされる。
【0086】
工程1102において、車両が、駆動モジュールのバッテリーが実質的に同じである(すなわち、バッテリー間の電圧差がしきい値未満である)と決定した場合、車両は、工程1108に進んで、第2の駆動モジュールのバッテリーをボディモジュールおよび第3の駆動モジュールに電気的に接続することができる。
【0087】
いくつかの例では、新しい駆動モジュール(たとえば第3の駆動モジュール)を車両のボディモジュールに連結したとき、新しい駆動モジュールは、工程1110において、新しい駆動モジュールの識別子および/または駆動モジュールのフォールトログをボディモジュールの車両コントローラ、外部診断コンピューティングデバイス、自動サービスロボットおよび/または遠隔操作コンピューティングデバイスに(たとえば通信接続462によって)送信することができる。このようにして、車両は、取り付けられた駆動モジュールの記録を維持し、および/または車両の群の在庫追跡システムをアップデートして、どの駆動モジュールがどの車両上に設置されたかを反映することができる。
【0088】
方法800、900、1000および1100は、ハードウェア、ソフトウェア、または組み合わせで実装することができる工程の順序を表す論理流れ図において、ブロックの集まりとして示される。ソフトウェアの文脈では、ブロックは、1つまたは複数のプロセッサーによって実行されたときに引用された工程を実施する、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令を表す。通常、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実施するか、または特定の抽象的なデータタイプを実装するルーティン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。工程が説明される順序は、制限として解釈されることを意図せず、説明するブロックの任意の数を任意の順序でおよび/または平行に組み合わせてプロセスを実装してもよい。いくつかの実施形態では、プロセスの1つまたは複数のブロックは、全体的に省略されてもよい。さらに、方法800、900、1000および1100は、全体的にもしくは部分的に互いに、または他の方法と組み合わせられてもよい。
【0089】
本明細書において説明するさまざまな技術は、コンピュータ可読記憶装置内に記憶され、図に示すものなどの1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスのプロセッサーによって実行される、プログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令またはソフトウェアの文脈で実装され得る。通常、プログラムモジュールは、ルーティン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含み、特定のタスクを実施するか、または特定の抽象的なデータタイプを実装するための演算ロジックを定義する。
【0090】
他のアーキテクチャが使用されて、説明された機能を実装してもよく、これは、本開示の範囲内にあることを意図する。さらに、役割の特有の分配が、論議の目的で上記で定義されているが、さまざまな機能および役割が、状況によって、異なる方法で分配され分割されてもよい。
【0091】
同様に、ソフトウェアをさまざまな方法で異なる手段を使用して記憶し分配することができ、上記で説明した特定のソフトウェア記憶装置および実行構成を数多くの異なる方法で変更してもよい。したがって、上記で説明した技術を実装するソフトウェアは、具体的に説明されたメモリーの形態に限定されず、さまざまなタイプのコンピュータ可読媒体上で分配されてもよい。
【0092】
結論
上記の論議は説明した技術の例示的な実装形態を記載しているが、他のアーキテクチャを使用して、説明する機能を実装することができ、これは、本開示の範囲内にあることを意図する。さらに、主題を構造上の特徴および/または方法論的行為特有の言語で説明してきたが、付属の特許請求の範囲内で定義した主題が、説明する特有の特徴または作動に必ずしも限定されないことを理解されたい。そうではなく、特有の特徴および作動は、特許請求の範囲を実装する例示的な形態として開示される。
【0093】
例示的な条項
A.車両であって、第1の端部および第2の端部を有するボディモジュールであって、1人または複数の乗員を収容するための乗員室と、車両のオペレーションを制御するための車両コンピューティングデバイスとを備える、ボディモジュールと、ボディモジュールの第1の端部においてボディモジュールに取り外し可能に連結された駆動モジュールであって、駆動モジュールフレームと、第1のホイールおよび第2のホイールと、駆動モジュールフレームならびに第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールの少なくとも1つを駆動するための推進システムと、駆動モジュールフレームの中または上に配置されて、温度制御された空気を乗員室に提供するための暖房換気および空調(HVAC)システムとを備える、駆動モジュールとを備える車両。
【0094】
B.駆動モジュールは、推進システムおよびHVACシステムに結合されて電力を推進システムおよびHVACシステムに提供するためのエネルギー貯蔵システムと、車両コンピューティングデバイスに通信接続された駆動モジュール制御システムであって、車両コンピューティングデバイスから受信した信号に少なくとも部分的に基づいて推進システムおよびHVACシステムの作動を制御するように構成される、駆動モジュール制御システムとをさらに備える段落Aに記載の車両。
【0095】
C.駆動モジュールは、駆動モジュールフレームに結合されたクラッシュストラクチャーであって、車両の第1の端部に付与された衝撃力を吸収するように構成される、クラッシュストラクチャーをさらに備える段落AまたはBに記載の車両。
【0096】
D.駆動モジュールは、第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールをステアするためのステアリング組立体、第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールを制動するための制動組立体、第1のホイールおよび第2のホイールを駆動モジュールフレームに可動連結させるためのサスペンション組立体、車両の1つまたは複数のボディパネルもしくはフェイシア、または車両の1つまたは複数の外部ライトの少なくとも1つをさらに備える段落A乃至Cのいずれか一項に記載の車両。
【0097】
E.駆動モジュールは、第1の駆動モジュールであり、車両は、車両の第2の端部に取り外し可能に連結された第2の駆動モジュールをさらに備え、第1の駆動モジュールおよび第2の駆動モジュールは、実質的に同一である段落A乃至Dのいずれか一項に記載の車両。
【0098】
F.第1の駆動モジュールは、車両の第1の端部の周囲の環境内の物体を感知するための1つまたは複数のセンサーをさらに備え、第2の駆動モジュールは、車両の第2の端部の周囲の環境内の物体を感知するための1つまたは複数のセンサーをさらに備え、第1の駆動モジュールの1つまたは複数のセンサーおよび第2の駆動モジュールの1つまたは複数のセンサーは、ボディモジュールの車両コンピューティングデバイスと通信接続される段落A乃至Eのいずれか一項に記載の車両。
【0099】
G.ボディモジュールは、第1の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合するための第1の連結インターフェイスと、第2の駆動モジュールをボディモジュールの第2の端部に結合するための第2の連結インターフェイスとを備え、第1の連結インターフェイスまたは第2の連結インターフェイスの少なくとも1つは、ボディモジュールを第1の駆動モジュールまたは第2の駆動モジュールのそれぞれ1つに機械的に連結するためのメカニカルコネクターと、ボディモジュールを第1の駆動モジュールまたは第2の駆動モジュールのそれぞれ1つに電気的に接続するための電気コネクター、ボディモジュールを第1の駆動モジュールまたは第2の駆動モジュールのそれぞれ1つに流体的に接続するための流体コネクター、または第1の駆動モジュールまたは第2の駆動モジュールのそれぞれ1つのHVACシステムから温度制御された空気を受け取る空気コネクターの少なくとも1つと、を備える段落A乃至Fのいずれか一項に記載の車両。
【0100】
H.メカニカルコネクターは、ボディモジュールを第1の駆動モジュールまたは第2の駆動モジュールのそれぞれ1つに対して位置合わせするためのアラインメントガイドを備え、電気コネクター、流体コネクター、または空気コネクターの少なくとも1つは、ブラインドメイトコネクターである段落A乃至Gのいずれか一項に記載の車両。
【0101】
I.車両は、自律車両を含み、ボディモジュールの車両コンピューティングデバイスは、車両のオペレーションを自律的に制御するように構成される段落A乃至Hのいずれか一項に記載の車両。
【0102】
J.ボディモジュールは、乗員室の外部に配置され、ボディモジュールの車両コンピューティングデバイスと通信する1つまたは複数のセンサーをさらに備え、1つまたは複数のセンサーは、車両周囲の環境内の物体を感知するためのものである段落A乃至Iのいずれか一項に記載の車両。
【0103】
K.駆動モジュールは、車両の進む方向に光を発するためのライトをさらに備え、ボディモジュールは、車両の周囲に光を発するための外部ライトをさらに備える段落A乃至Jのいずれか一項に記載の車両。
【0104】
L.車両用の駆動モジュールであって、駆動モジュールフレームと、第1のホイールおよび第2のホイールと、駆動モジュールフレームならびに第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールの少なくとも1つを駆動するための推進システムと、駆動モジュールフレームの中または上に配置されて、車両に結合されたとき、温度制御された空気を車両の乗員室に提供するための暖房換気および空調(HVAC)システムとを備える車両用の駆動モジュール。
【0105】
M.推進システムおよびHVACシステムに結合されて電力を電気駆動モーターおよびHVACシステムに提供するためのエネルギー貯蔵システムと、推進システムおよびHVACシステムの作動を制御するように構成された駆動モジュール制御システムとをさらに備える段落Lに記載の駆動モジュール。
【0106】
N.駆動モジュールフレームに結合されたクラッシュストラクチャーであって、駆動モジュールに付与された衝撃力を吸収するように構成される、クラッシュストラクチャーをさらに備える段落LまたはMに記載の駆動モジュール。
【0107】
O.第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールをステアリングするためのステアリング組立体、第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールを制動するための制動組立体、第1のホイールおよび第2のホイールを駆動モジュールフレームに可動連結するためのサスペンション組立体、車両の1つまたは複数の外部ボディパネルもしくはフェイシア、車両の1つまたは複数の外部ライト、または駆動モジュールに結合されて駆動モジュールの周囲の環境内の物体を感知するための1つまたは複数のセンサーであって、LIDAR、レーダー、またはカメラの1つまたは複数を備える、センサーの少なくとも1つをさらに備える段落L乃至Nのいずれか一項に記載の駆動モジュール。
【0108】
P.駆動モジュールは、駆動モジュールを車両のボディモジュールに連結するための連結インターフェイスを備え、連結インターフェイスは、ガイド突起部(guide protrusion)を受け取るためのガイド突起部またはレセプタクル、駆動モジュールを車両のボディモジュールに機械的に連結するためのメカニカルコネクターの少なくとも1つと、駆動モジュールを車両のボディモジュールに電気的に接続するための電気コネクター、駆動モジュールを車両のボディモジュールに流体的に接続するための流体コネクター、または駆動モジュールのHVACシステムからの温度制御された空気を車両のボディモジュールに提供するための空気コネクターの少なくとも1つと、を備える段落L乃至Oのいずれか一項に記載の駆動モジュール。
【0109】
Q.車両用の駆動モジュールであって、駆動モジュールフレームと、第1のホイールおよび第2のホイールと、駆動モジュールフレームならびに第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールの少なくとも1つを駆動するための推進システムと、駆動モジュールフレームに結合されたクラッシュストラクチャーであって、衝撃のしきい値を上回る衝撃力に応答してクランプルして衝撃力を吸収するように構成される、クラッシュストラクチャーとを備える車両用の駆動モジュール。
【0110】
R.クラッシュストラクチャーを車両のボディモジュールに結合するための1つまたは複数のブラケットをさらに備え、1つまたは複数のブラケットの第1の端部はクラッシュストラクチャーに結合されており、1つまたは複数のブラケットの第2の端部は、ボディモジュールに結合するように構成されており、1つまたは複数のブラケットの第2の端部は、1つまたは複数のブラケットの第1の端部の表面積より大きい表面積を有し、それによってクラッシュストラクチャーによって伝えられる衝撃力をボディモジュールのより大きい表面積に分配する段落Qに記載の駆動モジュール。
【0111】
S.駆動モジュールフレームの中または上に配置されて、車両に結合されたとき、温度制御された空気を車両の乗員室に提供するための暖房換気および空調(HVAC)システムと、推進システムおよびHVACシステムに電気的に結合されて電力を推進システムおよびHVACシステムに提供するための電力供給部と、推進システムおよびHVACシステムの作動を制御するように構成された駆動モジュール制御システムとをさらに備える段落QまたはRに記載の駆動モジュール。
【0112】
T.第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールをステアリングするステアリング組立体、第1のホイールおよび第2のホイールに結合されて第1のホイールおよび第2のホイールを制動するための制動組立体、第1のホイールおよび第2のホイールを駆動モジュールフレームに可動連結するためのサスペンション組立体、車両の1つまたは複数の外部ボディパネルもしくはフェイシア、車両の1つまたは複数の外部ライト、または駆動モジュールに結合されて駆動モジュールの周囲の環境内の物体を感知するための1つまたは複数のセンサーの少なくとも1つをさらに備える段落Q乃至Sのいずれか一項に記載の駆動モジュール。
【0113】
U.駆動モジュールは、駆動モジュールを車両のボディモジュールに連結するための連結インターフェイスを備え、連結インターフェイスは、ガイド突起部を受け取るためのガイド突起部またはレセプタクル、駆動モジュールを車両のボディモジュールに機械的に連結するためのメカニカルコネクターの少なくとも1つと、駆動モジュールを車両のボディモジュールに電気的に接続するための電気コネクター、駆動モジュールを車両のボディモジュールに流体的に接続するための流体コネクター、または駆動モジュールのHVACシステムからの温度制御された空気を車両のボディモジュールに提供するための空気コネクターの少なくとも1つと、を備える段落Q乃至Tのいずれか一項に記載の駆動モジュール。
【0114】
V.車両の乗員室を有するボディモジュールと、ボディモジュールの第1の端部に取り外し可能に連結された第1の駆動モジュールと、ボディモジュールの第2の端部に取り外し可能に連結された第2の駆動モジュールとを含む車両を作動させる方法であって、第1の駆動モジュールを使用して少なくとも部分的に車両を作動させることと、第1の駆動モジュールの構成要素の不具合を検出することと、第1の駆動モジュールの構成要素の不具合を検出したことに応答して、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせることと、第1のモジュールがディアクティベートされている間、第2の駆動モジュールを使用して車両を作動させることと、を含む方法。
【0115】
W.第1の駆動モジュールの構成要素の不具合が、第1の駆動モジュールの駆動モーター、第1の駆動モジュールのバッテリー、第1の駆動モジュールのインバーター、第1の駆動モジュールのステアリングシステム、第1の駆動モジュールのサスペンションシステム、第1の駆動モジュールの制動システム、第1の駆動モジュールの1つまたは複数のライト、第1の駆動モジュールの暖房換気および空調(HVAC)システム、DC/DC変換器、高電圧ジャンクション、高電圧ケーブル、センサー、外部ライト、または充電構成要素内の不具合を含む段落Vに記載の方法。
【0116】
X.第1の駆動モジュールの構成要素の不具合を検出することは、第1の駆動モジュールのバッテリーの出力が、予め決められた正常作動の範囲外であることを検出すること、第1の駆動モジュールのバッテリーの充電状態が、予め決められた正常作動の範囲外であることを検出すること、第1の駆動モジュールのバッテリーの温度が、予め決められた正常作動の範囲外であることを検出すること、または第1の駆動モジュールのインバーターの出力が予め決められた正常作動の範囲外であることと検出することとを含む、段落VまたはWに記載の方法。
【0117】
Y.第1の駆動モジュールの構成要素の不具合を検出することは、制御信号を第1の駆動モジュールに送って工程を実施すること、制御信号を送った後の車両の状態を測定することと、制御信号を送った後の車両の状態が、工程を実施するための予想される範囲外であることを決定することとを含む段落V乃至Xのいずれか一項に記載の方法。
【0118】
Z.制御信号は、第1の駆動モジュールの駆動モーターを制御するための信号を含み、車両の状態を測定することは、車両の速度、加速度、またはホイールの回転速度の少なくとも1つを測定することを含み、制御信号は、第1の駆動モジュールのステアリングシステムを制御するための信号を含み、車両の状態を測定することは、車両の軌道を測定することを含み、制御信号は、第1の駆動モジュールのサスペンションシステムを制御するための信号を含み、車両の状態を測定することは、車両のサスペンションシステムの構造要素の位置または変位を測定することを含み、制御信号は、第1の駆動モジュールの制動システムを制御するための信号を含み、車両の状態を測定することは、車両の速度、加速度、またはホイールの回転速度の少なくとも1つを測定することを含み、または制御信号は、第1の駆動モジュールの暖房換気および空調(HVAC)システムを制御するための信号を含み、車両の状態を測定することは、車両の乗員室内の温度を測定することを含む段落V乃至Yのいずれか一項に記載の方法。
【0119】
AA.第1の駆動モジュールをディアクティベートさせることは、ボディモジュールおよび第2の駆動モジュールから第1の駆動モジュールのバッテリーを電気的に外すこと、または第1の駆動モジュールのホイールから第1の駆動モジュールの駆動モーターを機械的に係合解除することの少なくとも1つを含む段落V乃至Zのいずれか一項に記載の方法。
【0120】
BB.車両は、双方向車両を含み、方法は、第1の駆動モジュールをディアクティベートさせることに応答して、車両の進行方向を第1の進行方向から、第1の進行方向とは実質的に反対の第2の進行方向に変更することをさらに含む、段落V乃至AAのいずれか一項に記載の方法。
【0121】
CC.第1の駆動モジュールのメモリーに不具合を記録すること、不具合をボディモジュールのコンピューティングデバイスに送信すること、または不具合を遠隔コンピューティングデバイスに送信することの少なくとも1つをさらに含む、段落V乃至BBのいずれか一項に記載の方法。
【0122】
DD.車両を停止させることと、ボディモジュールを駆動面の上方に1つまたは複数の支持体によって支持することと、ボディモジュールから第1の駆動モジュールを外すことと、第3の駆動モジュールをそれ自体の電力下で、ボディモジュールの第1の端部に隣接する適所になるように駆動させることと、第3の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合することとをさらに含む、段落V乃至CCのいずれか一項に記載の方法。
【0123】
EE.第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧が、第3の駆動モジュールのバッテリーの電圧より低いことを検出することと、ボディモジュールおよび第3の駆動モジュールから第2の駆動モジュールのバッテリーを電気的に外すことと、第3の駆動モジュールのバッテリーの電圧が第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧の予め決められたしきい値以内になるまで第3の駆動モジュールを使用して車両を作動させることと、第3の駆動モジュールの電圧が第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧の予め決められたしきい値以下になることに応答して、第2の駆動モジュールのバッテリーをボディモジュールおよび第3の駆動モジュールに電気的に再接続することと、をさらに含む、段落V乃至DDのいずれか一項に記載の方法。
【0124】
FF.車両の乗員室を有するボディモジュールと、ボディモジュールの第1の端部においてボディモジュールに取り外し可能に連結された第1の駆動モジュールと、ボディモジュールの第2の端部においてボディモジュールに取り外し可能に連結された第2の駆動モジュールとを含む車両を保守する方法であって、車両のボディモジュールを駆動面の上方に1つまたは複数の支持体によって支持することと、ボディモジュールから第1の駆動モジュールを外すことと、第3の駆動モジュールをそれ自体の電力下でボディモジュールの第1の端部に隣接する適所になるように駆動させることと、第3の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合することとを含む方法。
【0125】
GG.ボディモジュールから第1の駆動モジュールを外すことが、第1の駆動モジュールとボディモジュールとの間の機械的連結を解放すること、第1の駆動モジュールをそれ自体の電力下で、ボディモジュールの第1の端部から離れるように駆動させること、または第2の駆動モジュールにそれ自体の電力下で、ボディモジュールを第1の駆動モジュールから離れるように駆動させることの少なくとも1つとを含む段落FFに記載の方法。
【0126】
HH.第3の駆動モジュールをそれ自体の電力下でボディモジュールの第1の端部に隣接する適所になるように駆動させることが、ボディモジュールの車両コントローラ、遠隔制御デバイス、遠隔操作コンピューティングデバイス、自動サービスロボットのコンピューティングデバイス、または第3の駆動モジュールのコントローラの少なくとも1つの制御下で実施される段落FFまたはGGに記載の方法。
【0127】
II.第3の駆動モジュール慣性センサーから信号を受信することと、第3の駆動モジュールの慣性センサーからの信号に少なくとも部分的に基づいて、第3の駆動モジュールをそれ自体の電力下で駆動させて、第3の駆動モジュールのカップラとボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラを位置合わせすることとをさらに含む段落FF乃至HHのいずれか一項に記載の方法。
【0128】
JJ.第3の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合することは、第3の駆動モジュールのカップラをボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラに位置合わせすることと、第3の駆動モジュールのカップラをボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラに電気的に接続することとを含み、第3の駆動モジュールのカップラをボディモジュールの第1の端部にある対応するカップラに機械的に接続することは、第3の駆動モジュールとボディモジュールとの間のブラインド電気接続、第3の駆動モジュールとボディモジュールとの間のブラインド流体接続、または第3の駆動モジュールとボディモジュールとの間のブラインド空気接続の少なくとも1つを自動的に確立する段落FF乃至IIのいずれか一項に記載の方法。
【0129】
KK.第3の駆動モジュールをボディモジュールの第1の端部に結合することは、第3の駆動モジュールがボディモジュールの予め決められた近位内にもっていかれたときに自動的に実施される段落FF乃至JJのいずれか一項に記載の方法。
【0130】
LL.第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧が、第3の駆動モジュールのバッテリーの電圧より低いことを検出することと、ボディモジュールおよび第3の駆動モジュールから第2の駆動モジュールのバッテリーを電気的に外すことと、第3の駆動モジュールのバッテリーの電圧が第2の駆動モジュールのバッテリーの電圧の予め決められたしきい値以下になるまで第3の駆動モジュールを使用して車両を作動させることとをさらに含む段落FF乃至KKのいずれか一項に記載の方法。
【0131】
MM.車両のボディモジュールに連結されるように構成された駆動モジュールであって、車両を作動させるための多数の構成要素と、1つまたは複数のプロセッサーと、1つまたは複数の通信接続と、1つまたは複数のプロセッサーに通信接続されたメモリーとを備え、メモリーは、多数の構成要素の1つまたは複数での不具合を特定するために1つまたは複数のプロセッサーによって実行可能な診断モジュールと、命令であって、実行されたとき、工程を実施するように駆動モジュールを構成し、この工程は、駆動モジュールと車両のボディモジュールとの連結を検出することと、1つまたは複数の通信接続によって、駆動モジュールの識別子と、診断モジュールによって特定された1つまたは複数の不具合の表示を含むフォールトログとを送信することとを含む、命令とを記憶する駆動モジュール。
【0132】
NN.命令は、駆動モジュールの識別子およびフォールトログを、ボディモジュールの車両コントローラ、診断コンピューティングデバイス、または遠隔操作コンピューティングデバイスの少なくとも1つに送信するように駆動モジュールを構成する段落MMに記載の駆動モジュール。
【0133】
OO.多数の構成要素は、車両を推進するための推進システム、車両の乗員室内の空気温度を制御するための暖房換気および空調(HVAC)システム、ならびに推進システムおよびHVACシステムに電力を与えるためのエネルギー貯蔵システムを含む段落MMまたはNNに記載の駆動モジュール。
【符号の説明】
【0134】
100 車両
102 ボディモジュール
104A 駆動モジュール
104A 第1の駆動モジュール
104B 駆動モジュール
104B 第2の駆動モジュール
106 支持体
108 外部デバイス
110 ドア
112 ホイール