(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023052040
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】バイオベース材料のみからバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法
(51)【国際特許分類】
C08G 63/183 20060101AFI20230404BHJP
C08G 63/78 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
C08G63/183
C08G63/78
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022205618
(22)【出願日】2022-12-22
(62)【分割の表示】P 2019511457の分割
【原出願日】2017-08-29
(31)【優先権主張番号】16186906.0
(32)【優先日】2016-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(72)【発明者】
【氏名】ブリオワ, ジャン-フランソワ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バイオベースPETポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのバイオベース材料から得られるテレフタル酸と、少なくとも1つのバイオベース材料から得られるエチレングリコールと、からバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法であって、少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下、前記テレフタル酸と前記エチレングリコールとをエステル化により重合することを含み、前記結晶化遅延化合物は、少なくとも1つのバイオベース材料から得られ、かつ、イソソルビドと、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、ムコン酸、イタコン酸、及びリンゴ酸の1つ以上との組み合わせから選択され、前記結晶化遅延化合物が、前記バイオベースPETポリマーを構成するモノマーに対して0.05~7モル%の量である、方法とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのバイオベース材料から得られる少なくとも1つのテレフタレート化合物と、少なくとも1つのバイオベース材料から得られる少なくとも1つのモノエチレングリコール化合物と、からバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法であって、
少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下で、前記テレフタレート化合物と前記モノエチレングリコール化合物とを重合することを含み、
前記結晶化遅延化合物は、少なくとも1つのバイオベース材料から得られることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記結晶化遅延化合物が、イソソルビド、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,4-ブタンジオール(2-MBDO)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、グルタル酸、ムコン酸、イタコン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記結晶化遅延化合物が、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、ムコン酸、イタコン酸、リンゴ酸、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記結晶化遅延化合物が、イソソルビド、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記結晶化遅延化合物が、イソソルビド、2,5-フランジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記結晶化遅延化合物が、前記バイオベースPETポリマーに対して0.05~7%モル、好ましくは0.1~4%モルの量である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記バイオベース結晶化遅延化合物をもたらす前記バイオベース材料が、糖類、デンプン、トウモロコシ、天然繊維、サトウキビ、ビート、柑橘類、木本植物、セルロース含有化合物、リグノセルロース含有化合物、ヘミセルロース含有化合物、油性木材原料;ペクチン、キチン、レバン、プルランなどの多糖類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記バイオベースPETポリマーを、PET顆粒、PET樹脂、PET繊維、PETプリフォーム、PET包装体、PET容器、及びこれらの組み合わせから選択される製品に加工することを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法によって得られるバイオベースPETポリマー。
【請求項10】
請求項8に記載の方法によって得られるバイオベースPET製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオベース(bio-based)材料のみからバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(又はポリ(エチレンテレフタレート)又はPET、IUPAC名:ポリ(エチルベンゼン-1,4-ジカルボキシレート))は、ポリエステル系で最も一般的な熱可塑性ポリマー樹脂であり、衣類用繊維、液体用容器、食品用容器、製造業における熱成形に使用され、並びにエンジニアリング樹脂においてガラス繊維と組み合わせて使用される。特に、PETは、その透明性、機械的性質、及びガスバリア性の組み合わせが優れていることも手伝って、包装物品を作製するための原料として広く使用されている。PET製品の例としては、清涼飲料、アルコール飲料、洗剤、化粧品、医薬品、食用油といった製品を包装するためのボトルや容器などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0003】
PETポリマーは、繰り返し単位:-(-O-CO-C6H4-CO-O-(CH2)2-)-を有する、モノマーのエチレンテレフタレートの重合単位からなる。
【0004】
その加工及び熱履歴に応じて、ポリエチレンテレフタレートは、非晶性(透明)ポリマー及び半結晶性ポリマーの両方として存在し得る。ビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートをベースとするポリマー単位は、テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応、又はエチレングリコールとジメチルテレフタレートとのエステル交換反応によって合成され得る。モノマーの重縮合反応による重合は、エステル化/エステル交換の直後に行う。
【0005】
純粋な(ホモポリマー)PETに加えて、共重合によって変性されたPETもまた利用可能である。いくつかの場合において、コポリマーの特性が改変されていることは、特定の用途においてより望ましい。例えば、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を、エチレングリコールの代わりに部分的にポリマー主鎖に付加することができ、あるいはテレフタル酸を、部分的にイソフタル酸で置換することができる。これによって結晶化が妨がれ、ポリマーの融解温度が低下する。
【0006】
したがって、少量のイソフタル酸、CHDM、ジエチレングリコール又は他のコモノマーの使用は、例えばPETボトルの製造に有用であり得る。結晶化は遅くなるが完全には防止されないため、これらのコモノマーは通常、結晶化抑制化合物と呼ばれる。結果として、ボトルは延伸ブロー成形によって得ることができ、これは、炭酸飲料中の二酸化炭素などの芳香及びガスであっても適切に遮断するのに十分なほどクリアで結晶質である。
【0007】
世界の石油埋蔵量の減少と石油価格の変動、更には(温室効果ガスの排出による)カーボンフットプリント材料の改良の必要性から、石油化学由来の原料を生物由来の材料(又はバイオ材料)から得られる原料で完全又は部分的に置き換えることについて多くの研究がなされてきた。
【0008】
これに関連して、コカ・コーラカンパニーによる国際公開第2009/120457号は、バイオベースのポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを提供するために、少なくとも1つの二酸化合物及び少なくとも1つのジオール化合物(両方とも少なくとも1つのバイオベース材料から得られる)の使用を記載している。結晶化遅延化合物の使用は記載されていない。
【0009】
SAEMEによる国際公開第2013/034743号は、二酸化合物又はジオール化合物、好ましくはイソフタル酸(IPA)及び/又はシクロヘキサンジメタノールなどの少なくとも1つの結晶化遅延化合物を更に含むバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーの使用を記載している。この結晶化遅延化合物は、バイオベースPETポリマーの共重合の前に加えられる。
【0010】
しかしながら、かかる結晶化遅延化合物はバイオベース化合物ではない。つまりは、国際公開第2013/034743号にしたがって製造されたバイオベースPETポリマーは、97重量%を超えるバイオベースではあり得ない。
【0011】
したがって、バイオベース材料のみから得られるバイオベースPETポリマーを製造する必要がある。
【発明の概要】
【0012】
したがって、本発明の第1の態様では、少なくとも1つのバイオベース材料から得られる少なくとも1つのテレフタレート化合物と、少なくとも1つのバイオベース材料から得られる少なくとも1つのモノエチレングリコール化合物と、からバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法が提供され、
当該方法は、少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下で、テレフタレート化合物とモノエチレングリコール化合物とを共重合することを含み、
当該方法は、結晶化遅延化合物が、少なくとも1つのバイオベース材料から得られることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の態様では、本発明の方法により得られるバイオベースのポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーが提供される。
【0014】
このバイオベースのPETポリマーは、当業者に知られているように、PET顆粒、PET樹脂、PET繊維(PETフィラメントとも呼ばれる)、PETプリフォーム、PET包装体、及びこれらの組み合わせから選択される製品に加工され得る。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明及びその利点の完全な理解のため、以下における発明を実施するための形態を参照する。
【0016】
本発明の様々な実施形態は、本発明の他の実施形態と組み合わせることができ、本発明を作製及び使用する特定の方法を例示するものにすぎず、請求項及び以下の詳細な説明と共に考慮するにあたり、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。
【0017】
本説明において、以下の単語は、説明、実施例及び特許請求の範囲を読んで解釈するときに考慮されるべき定義を与えられている。
【0018】
本明細書で使用される場合、以下の用語は、以下の意味を有する。
【0019】
用語「バイオベース材料」は、典型的には植物資源から得られる生物由来材料を意味する。この材料は、「再生可能資源からのバイオ供給源」又は「再生可能材料」又は「植物資源に由来する材料」とも呼ばれる。換言すれば、用語「バイオベース材料」は、炭素が非化石生物資源に由来する有機材料を指す。
【0020】
本発明によれば、「バイオベースPET」とは、エチレンテレフタレート又は結晶化遅延化合物のいずれかに由来するモノマー単位(又は構成単位)が生物を原料としているPETポリマーである。
【0021】
当該技術分野において通例であるように、用語「ポリエチレンテレフタレート」又は「PET」は、本明細書において(ホモ)ポリマー、ひいてはコポリマーを指す。
【0022】
用語「バイオベース製品」は、バイオベースPETから作製される任意の熱可塑性製品を意味する。例えば、バイオベース製品としては、PET顆粒、PET樹脂、PET繊維、PETプリフォーム、PET包装体、PET容器などを指定し得る。
【0023】
本明細書中で使用される場合、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」という語、及び同様の語は、排他的又は網羅的な意味で解釈されるべきではない。換言すれば、これらは、「~を含むが、それらに限定されない」ことを意味するものとする。
【0024】
全てのパーセントは、特に明記しない限り、重量を基準とする。
【0025】
本明細書における先行技術文献へのいかなる言及も、そのような先行技術が知られていること、又は当分野における一般常識の一部を形成することの承認と見なされるべきではない。
【0026】
PETは、繰り返し単位:-(-O-CO-C6H4-CO-O-(CH2)2-)-を有するモノマーエチレンテレフタレートの重合単位と、結晶化遅延化合物から放出される少量の他のモノマー単位とからなるポリマーである。「少量」とは、結晶化遅延化合物がバイオベースPETポリマーに対して0.05~7%モル、好ましくは0.1~4%モルの量であることを意味する。
【0027】
かかる量は、上記結晶化遅延化合物によるモル置換を元に算出する。
【0028】
結晶化遅延化合物に対応する単位は、この結晶化遅延化合物の化学式に応じた、バイオPETに含まれる二酸単位の総モル数、又はバイオPETに含まれるジオール単位の総数のいずれかに基づく。
【0029】
テレフタレート化合物は、急速熱分解、酸加水分解、酵素加水分解、微生物分解、菌学的分解、及び水素化分解を含むがこれらに限定されない方法を使用してバイオベース材料から製造され得る。少なくとも1つのバイオベース材料から得られるテレフタレート化合物は、好ましくはテレフタレート化合物からなる。
【0030】
通常、テレフタレート化合物は、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート及びこれらの組み合わせから選択される。より好ましくは、テレフタレート化合物は、テレフタル酸である。
【0031】
バイオベース材料からバイオベーステレフタレート化合物を得ることは、当業者に既知である。例えば、テレフタル酸は、
油性木材原料から抽出されたカレンを、脱水素化及び芳香族化によってパラ-シメン及びメタ-シメンに変換し、パラ-シメンを酸化してテレフタル酸及びイソフタル酸にすること;又は
微生物を含む微生物学的プロセスによりバイオマスからムコン酸を製造し、次いでこのムコン酸をテレフタル酸に導くこと;又は
柑橘系果実及び/又は木本植物であるバイオベース材料からリモネンを抽出すること、このリモネンを少なくとも1つのテルペンに変換すること、又はレモンなどのバイオベース材料からテルペンを抽出すること、続いてテルペンをパラ-シメンに変換し、このパラ-シメンを酸化してテレフタル酸にすること;又は
コーンシロップ及び/又は糖類及び/又はセルロースであるバイオベース材料からヒドロキシメチルフルフラールを抽出し、このヒドロキシメチルフルフラールを2段階プロセスでヒドロキシメチルベンズアルデヒドに変換し、このヒドロキシメチルベンズアルデヒドを酸化してテレフタル酸にすること;又は
バイオマスをフルクトース及び/又はスクロースを含む糖に変換し、この糖を5-ヒドロキシメチルフルフラールに変換し、この5-ヒドロキシエチルフルフラールを2,5-フランジカルボキシレートに酸化し、これを溶媒の存在下でエチレン(バイオ材料から得られる)と反応させて二環式エーテルを製造し、これを更に脱水してテレフタル酸にすること;又は
バイオマスをフルクトース及び/又はグルコースを含む糖に変換し、この糖を5-ヒドロキシメチルフルフラールに変換し、この5-ヒドロキシエチルフルフラールを2,5-ジメチルフランに水素化し、それを環化付加反応条件下及び触媒の存在下で反応させてパラキシレンを製造し、このパラキシレンを酸素で酸化してテレフタル酸にすること;又は
バイオ材料(例えば、サトウキビ、トウモロコシ、木質バイオマスなど)から合成ガスを得て、これを更にパラキシレンに変換し、パラキシレンを酸化してテレフタル酸にすること;又は
発酵によってバイオマスからイソブタノールを得て、イソブタノールをイソブテンに変換し、イソブテンをオリゴマー化によりイソオクタンに変換し、パラキシレンをテレフタル酸に変換すること;
によって得ることができる。
【0032】
バイオベーステレフタレート化合物は、ケミカルリサイクルによって得ることもできる。
【0033】
モノエチレングリコール(エチレングリコールとも呼ばれる)化合物は、急速熱分解、酸加水分解、酵素加水分解、微生物分解、菌学的分解、及び水素化分解が挙げられるがこれらに限定されない方法を使用してバイオベース材料から製造され得る。少なくとも1つのバイオベース材料から得られるモノエチレングリコール化合物は、好ましくはモノエチレングリコールからなる。
【0034】
バイオベース材料からバイオベースエチレングリコールを得ることは、当業者に既知である。例えば、エチレングリコールは、
バイオベース材料から合成ガスを得て、これを更にエタノールに変換し、エタノールを脱水してエチレンにし、エチレンを酸化してエチレンオキシドにし、エチレンオキシドをエチレングリコールに変換すること;又は
少なくとも1つのバイオベース材料からの糖又は誘導体からエチレングリコール及び少なくとも1つの他のグリコール(例えば、エチレングリコールを除くブタンジオール、プロパンジオール及びグリセロールなど)を含む混合物を得て、この混合物からエチレングリコールを分離し、可能な限りこの工程を繰り返してより高い収率のエチレングリコールを得ること;
によって得ることができる。
【0035】
バイオベースモノエチレングリコールは、ケミカルリサイクルによって得ることもできる。
【0036】
本発明によるバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法は、少なくとも1つのバイオベースの結晶化遅延化合物の存在下で、テレフタレート化合物とモノエチレングリコール化合物とを共重合することを含む。
【0037】
本発明による方法は、化石燃料を出発原料とする又は部分的に化石燃料を出発原料とする(fossil or partly fossil origin)PETポリマーを加工する際に既に使用されている工業施設で有利に実施される。唯一の違いは、全ての出発原料がバイオベース化合物であることである。当業者は、上記の優れた方法を考慮して本発明による方法を実施することができる。本発明によるPETポリマーを形成するための方法の主な工程を以下に詳述する。
【0038】
当該技術分野で既知であり、例えば国際公開第2013/034743号に開示されているように、少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下で、テレフタレート化合物とモノエチレングリコール化合物とを共重合することは、溶融重合工程とそれに続く重縮合工程とを含み得る。
【0039】
溶融重合工程において、ポリエチレンテレフタレートは、通常、エチレングリコールとジメチルテレフタレート又はテレフタル酸とから製造される。前者はエステル交換反応であり、後者はエステル化反応である。
【0040】
ジメチルテレフタレートのプロセスでは、通常、本化合物と過剰のエチレングリコールとを、少なくとも1つの結晶化抑制化合物の存在下、大気圧以上の圧力で、150~250℃の温度で、酢酸マンガンなどの塩基性触媒と反応させる。メタノールを蒸留により除去して反応を進行させる。この反応の後に、過剰なエチレングリコールを除去(例えば、より高い温度で真空を用いて留去)する。
【0041】
テレフタル酸のプロセスでは、エチレングリコールとテレフタル酸のエステル化は、通常、少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下、中程度の圧力(27~55kPa)及び高温(150~280℃)で直接行う。水は、反応中に除去され、蒸留によっても連続的に除去される。
【0042】
重縮合工程は、典型的には触媒の存在下で行われる。上記の触媒は、通常、アンチモン、ゲルマニウム又はチタンから選択される。重縮合は、通常、245~280℃の温度及び10~200Paの圧力において攪拌下での加熱を含む。
【0043】
このようにして得られたバイオベースPETポリマーは、通常、レースを得るためにダイに注入される。冷却後、レースを切断してバイオベースPET顆粒が製造される。これらの顆粒は更なる加工の前に、可能な限り乾燥される。
【0044】
好ましくは、バイオベースPET顆粒は、特許出願で望まれる重合度に合わせるために、真空下、大気中又は低酸化雰囲気中、固相重縮合反応において加熱される。
【0045】
本発明はまた、本発明による方法によって得られるバイオベースPETポリマーに関する。
【0046】
バイオベースポリエチレンテレフタレートポリマーは、好ましくは、約25重量%~約75重量%、好ましくは約30重量%~約70重量%、更により好ましくは約40重量%~約65重量%のテレフタレート化合物、及び約20重量%~約50重量%、好ましくは約25重量%~約45重量%、更により好ましくは約25重量%~約35重量%のジオール成分を含む。
【0047】
顆粒は、繊維の紡糸、包装体への変換、例えばフィルムの押出し、中空体の射出ブロー成形、様々な形態を有する物品の射出成形又は熱成形のための植物を供給する出発原料として使用され得る。
【0048】
したがって、好ましい実施形態では、方法は、当該技術分野で既知であるように、バイオベースPETポリマーを、PET顆粒、PET樹脂、PET繊維、PETプリフォーム、PET包装体、PET容器、及びこれらの組み合わせから選択される製品に加工することを更に含む。PET容器は、好ましくはボトル又はカップである。PET包装は、好ましくは、成形された又は成形されていないフィルムである。この加工をする前に、バイオベースPETは、例えばバイオベースPETチップ及び顆粒をリサイクルPETチップ及び顆粒、典型的には機械的にリサイクルされたPETチップ又は顆粒と混合することによって、リサイクルPETと混合され得る。
【0049】
実際に、PET樹脂は、後にPET包装体又はPET容器に、又は直接PET包装体又はPET容器に形成されるPETプリフォームに更に加工され得る。
【0050】
本発明はまた、本発明による方法によって得られるバイオベースPET製品に関する。
【0051】
通常、バイオベースPET包装体又はバイオベース容器の製造方法は、バイオベースPETを調製する方法を実施する工程、及びバイオベースPETをバイオベースPET包装体又はPET容器に変換する工程を含む。この容器は、例えばボトル又はカップであってよく、包装体はフィルムであってよい。
【0052】
本発明によれば、結晶化遅延化合物は、一般に、イソソルビド、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,4-ブタンジオール(2-MBDO)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、グルタル酸、ムコン酸、イタコン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0053】
好ましい実施形態によれば、結晶化遅延化合物は、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、ムコン酸、イタコン酸、リンゴ酸、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0054】
別の好ましい実施形態によれば、結晶化遅延化合物は、イソソルビド、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0055】
更に別の好ましい実施形態によれば、結晶化遅延化合物は、イソソルビド、2,5-フランジカルボン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0056】
バイオベース結晶化遅延化合物をもたらすバイオベース材料は、通常、糖類、デンプン、トウモロコシ、天然繊維、サトウキビ、ビート、柑橘類、木本植物、セルロース含有化合物、リグノセルロース含有化合物、ヘミセルロース含有化合物、油性木材原料;ペクチン、キチン、レバン、プルランなどの多糖類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0057】
バイオベース結晶化遅延化合物をもたらすバイオベース材料は、好ましくは及び有利には、農業廃棄物から得ることができる。
【0058】
バイオベース材料からバイオベース結晶化抑制化合物を得ることは、例えば、Furkan H.Isigkor及びC.Remzi Becerからの刊行物「Polymer Chemistry」(2015、6、4497~4559)に記載されており、これは、バイオベース材料化合物がリグノセルロース系バイオマスである場合の、「Lignocellulosic biomass:a sustainable platform for the production of bio-based chemicals and polymer」という表題の概説である。これらのバイオベース分子を合成するいくつかの方法を以下に記載する。しかしながら、当業者は、当該技術分野で周知の他の方法を使用することにより、これらのバイオベース結晶化抑制化合物を合成することが可能である。
【0059】
バイオベースのイソソルビドは、それ自体が、例えばデンプン又はセルロースの分解生成物であるグルコースから製造され得る。最初に、水素がグルコースに添加され、それをソルビトールに変換する。次に、2つのソルビトール分子から2つの水分子を引き抜くことによりイソソルビドが製造される。
【0060】
バイオベースの1,3-プロパンジオール(例えば、DuPont Tate&Lyleからの市販品Susterra(登録商標))は、グルコース(例えば、デンプン又はセルロースから得られる)から、又は発酵、分離及び精製によってトウモロコシから抽出されるデキストロースから製造され得る。これはまた、遺伝的に改変された微生物を用いることによる糖の発酵によって得ることができる3-ヒドロキシ-プロピオン酸を介して製造され得る。次に、3-ヒドロキシ-プロピオン酸は、水素化プロセスによる1,3-プロパンジオールの製造に使用される。バイオベースの1,3-プロパンジオールはまた、グリセロールの水素化分解(微生物発酵によって製造される)によっても製造され得る。
【0061】
バイオベースの1,4-ブタンジオールはデキストロースから製造され得る。これはまた、エステル化、水素化分解及び精製などの数段階で1,4-ブタンジオール、テトラヒドロフラン及びγ-ブチロラクトンに変換されるブタン由来の無水マレイン酸から製造され得る。これはまた、再生可能な原料から得られるバイオベースのフマル酸又はアスパラギン酸、例えば、大腸菌又はブレビバクテリウム・ブラバム(Brevibacterium bravum)の懸濁細胞からの固定化アスパルターゼを用いることによりアンモニア及びフマル酸から製造され得る。これはまた、バイオベースのコハク酸からも製造され得る(BioAmber社によって行われているように)。
【0062】
バイオベースの2,3-ブタンジオールは、一酸化炭素をクロストリジウム属の細菌(LanzaTech社所有の微生物)で発酵させ、共生成物(co-products)としてエタノールと2,3-ブタンジオールを作製することによって製造され得る。
【0063】
バイオベースの1,4-ペンタンジオールは、例えばリグノセルロース系バイオマスから製造されるレブリン酸から得られるγ-バレロラクトンから製造され得る。
【0064】
バイオベースの1,5-ペンタンジオールは、例えばリグノセルロース系バイオマスから製造されるグルタミン酸から製造され得る。
【0065】
バイオベースの2-メチル-1,4-ブタンジオール(2-MBDO)は、195℃、トリホス配位子の存在下で、ルテニウム触媒によるイタコン酸の水素化によって得ることができる。
【0066】
バイオベースのエチレングリコール(その合成は以前に上記で議論されている)、バイオベースのジエチレングリコール及びバイオベースのトリエチレングリコールは、一般に、バイオベースのエチレンから得られる。バイオベースのエチレンは、例えばリグノセルロース系バイオマス資源から様々な企業によって製造されたバイオ由来エタノールの脱水によって得られる。バイオベースのエチレンは、酸化されて酸化エチレンとなり、次にこの酸化エチレンが非触媒液相水和により加水分解されてエチレングリコールが製造される。ジエチレングリコール及びトリエチレングリコールは、エチレングリコールと共に形成される共生成物である。エチレングリコールの選択性を確実に高く(約90%)するために、大過剰の水(1モルのエチレンオキシドあたり20~25モルの水)を使用できる。バイオベースのエチレングリコールは、多機能触媒を用いたソルビトールの水素化分解によって、又はグリセロールの水素化分解によって製造され得る。
【0067】
バイオベースのプロピレングリコールは、乳酸(これは乳酸菌によるグルコース及びスクロースの発酵によって製造される)、又は多機能触媒を用いるソルビトール水素化分解(グリセロールもまた製造することができる)、又はグリセロールの水素化分解(微生物発酵により製造される)によって製造され得る。
【0068】
バイオベースのカテコールは、例えば、リグニン由来化学物質として得られる。
【0069】
バイオベースの2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン(又は2,5-ビス(ヒドロキシメチルテトラヒドロフラン))及び/又はバイオベースの2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フランは、バイオベースの2,5-フランジカルボン酸の選択的還元によって得ることができる。
【0070】
バイオベースのフマル酸は、Myriant社の市販品であり得る。これはまた、リグノセルロース系バイオマスから得られるC5~C6糖からも製造され得る。
【0071】
バイオベースのグルタル酸は、例えばリグノセルロース系バイオマスから製造されるグルタミン酸から、又は中間体として5-アミノ吉草酸を有することによるシュードモナス・プチダによるL-リジンの分解によって製造され得る。
【0072】
バイオベースのムコン酸は、Myriant社の市販品であり得る。これはまた、バイオベースのカテコールによってリグニン由来化学物質としても得られる。
【0073】
バイオベースのイタコン酸は、真菌によるグルコースなどの炭水化物の発酵によって、工業的に製造され得る。
【0074】
バイオベースのコハク酸は、一般に、生物学的変換、微生物変換、又は化学変換によって製造され得る。これはまた、リグノセルロース系バイオマスから得られるC5~C6糖からも製造され得る。これは、Myriant社の市販品であり得る。
【0075】
バイオベースのアジピン酸は、例えばリグノセルロース系バイオマスから製造されるレブリン酸から製造され得る。
【0076】
バイオベースのリンゴ酸は、リグノセルロース系バイオマスから得られるC5~C6糖から製造され得る。
【0077】
バイオベースの2,5-フランジカルボン酸は、リグノセルロース系バイオマスから得られるC5~C6糖から製造され得る。
【0078】
バイオベースのp,p’-ビフェニルジカルボン酸は、2-メチルコハク酸と2-メチル-1,4-ブタンジオールを介して、イタコン酸から得ることができる。
【0079】
当技術分野では、約5,700年という長い寿命を持つ炭素14(C-14)は、バイオベース材料では見いだされるが、化石燃料では見いだされないことが知られている。このため、C-14の検出は、バイオベース材料を示している。C-14濃度は、液体シンチレーション計測によって崩壊プロセス(炭素1グラム当たりの1分あたりの崩壊数又はdpm/gC)を測定することによって決定され得る。本発明の1つの実施形態では、バイオベースのPETポリマーは、少なくとも約0.1dpm/gC(炭素1グラム当たりの1分当たりの崩壊数)のC-14を含む。
【0080】
他の成分は、当該値に基づいてPETポリマーに添加され得る。当業者は、所望の特性を改善するためにバイオベースPETポリマーに添加するのに好適な成分を実際に選択することが可能であり、これは意図する用途の種類によって異なり得る。特定の実施形態では、バイオベースのPETポリマーは、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの急速再加熱添加剤(fast reheat additive)、少なくとも1つのガスバリア添加剤、少なくとも1つのUV遮断添加剤、及びこれらの組み合わせから選択される補助成分を更に含み得る。
【0081】
バイオベースPETポリマーは、バイオベース樹脂を形成するために使用することができ、これは、射出成形及び延伸ブロー成形が挙げられるがこれらに限定されない方法を使用してバイオベース容器に更に加工され得る。
【0082】
バイオベースPETポリマーを配合することにおける使用について当業者に既知の他の標準的な成分は、本発明の出発混合物中に存在してもよい。
【0083】
本発明を説明してきたが、特許請求の範囲に定義されるような本発明の範囲から逸脱することなく、変形及び修正がなされ得ることを理解されたい。更に、特定の特徴に対して既知の均等物が存在する場合、かかる均等物は、本明細書中で具体的に言及されているかのように組み込まれるものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのバイオベース材料から得られるテレフタル酸と、少なくとも1つのバイオベース材料から得られるエチレングリコールと、からバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法であって、
少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下、前記テレフタル酸と前記エチレングリコールとをエステル化により重合することを含み、
前記結晶化遅延化合物は、少なくとも1つのバイオベース材料から得られ、かつ、イソソルビドと、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、ムコン酸、イタコン酸、及びリンゴ酸の1つ以上との組み合わせから選択され、
前記結晶化遅延化合物が、前記バイオベースPETポリマーを構成するモノマーに対して0.05~7モル%の量である、方法。
【請求項2】
前記結晶化遅延化合物が、前記バイオベースPETポリマーを構成するモノマーに対して0.1~4モル%の量である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バイオベース結晶化遅延化合物をもたらす前記バイオベース材料が、糖類、デンプン、トウモロコシ、天然繊維、サトウキビ、ビート、柑橘類、木本植物、セルロース含有化合物、リグノセルロース含有化合物、ヘミセルロース含有化合物、油性木材原料;ペクチン、キチン、レバン、プルランなどの多糖類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が、前記バイオベースPETポリマーを、PET顆粒、PET樹脂、PET繊維、PETプリフォーム、PET包装体、PET容器、及びこれらの組み合わせから選択される製品に加工することを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのバイオベース材料から得られるテレフタル酸と、少なくとも1つのバイオベース材料から得られるエチレングリコールと、からバイオベースポリエチレンテレフタレート(PET)ポリマーを製造する方法であって、
少なくとも1つの結晶化遅延化合物の存在下、前記テレフタル酸と前記エチレングリコールとをエステル化により重合することを含み、
前記結晶化遅延化合物は、少なくとも1つのバイオベース材料から得られ、かつ、イソソルビド、イソソルビドと1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,4-ブタンジオール(2-MBDO)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、カテコール、2,5-ジヒドロキシメチルテトラヒドロフラン、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フラン、フマル酸、グルタル酸、ムコン酸、イタコン酸、コハク酸、アジピン酸、リンゴ酸、2,5-フランジカルボン酸及びp,p’-ビフェニルジカルボン酸の1つ以上との組み合わせ、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記結晶化遅延化合物が、前記バイオベースPETポリマーを構成するモノマーに対して0.05~7モル%の量である、方法。
【請求項2】
前記結晶化遅延化合物が、前記バイオベースPETポリマーを構成するモノマーに対して0.1~4モル%の量である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バイオベース結晶化遅延化合物をもたらす前記バイオベース材料が、糖類、デンプン、トウモロコシ、天然繊維、サトウキビ、ビート、柑橘類、木本植物、セルロース含有化合物、リグノセルロース含有化合物、ヘミセルロース含有化合物、油性木材原料;ペクチン、キチン、レバン、プルランなどの多糖類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が、前記バイオベースPETポリマーを、PET顆粒、PET樹脂、PET繊維、PETプリフォーム、PET包装体、PET容器、及びこれらの組み合わせから選択される製品に加工することを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【外国語明細書】