(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023052122
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】マカ組成物および使用方法
(51)【国際特許分類】
A61K 36/31 20060101AFI20230404BHJP
A61K 31/7028 20060101ALI20230404BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20230404BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20230404BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20230404BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20230404BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20230404BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230404BHJP
A61P 15/00 20060101ALN20230404BHJP
【FI】
A61K36/31
A61K31/7028
A61K47/26
A61K47/12
A61K47/18
A61K47/42
A61K47/10
A61P43/00 105
A61P15/00
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022210150
(22)【出願日】2022-12-27
(62)【分割の表示】P 2019543194の分割
【原出願日】2017-10-24
(31)【優先権主張番号】62/411,977
(32)【優先日】2016-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519073081
【氏名又は名称】ジェイディーエス・セラピューティクス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・アール.・コモロフスキ
(72)【発明者】
【氏名】サラ・ペレズ・オジャルボ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】細胞の抗炎症応答を低減するために使用されるマカ根品種の特定の組合せを提供する。
【解決手段】ある重量の黒マカと、ある重量の黄マカとを含み、前記比が1:1である組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある量の黒マカと、ある量の黄マカとを含み、前記量が、ある比の黒マカ対黄マカを有する、組成物。
【請求項2】
前記比が、約1:1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
黒マカの前記量および黄マカの前記量が、相乗的比で与えられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、細胞の抗炎症応答を低減するために使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、ホルモン失調を有する個体において性欲を増大させるために使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、対象においてサイトカイン活性を減少させるために使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、ヒトにおける性機能不全の治療のために使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、リビドーを増大させるために使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約15~約40gの全糖を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約10~約15gのタンパク質を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約9000~約12000mgの全アミノ酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、5.4未満のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約0.3~約0.8gの、オレイン酸としての遊離脂肪酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約250~約415mgの全ポリフェノールを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、前記組成物1g当たり、約0.2~約0.35umolのグルコアリシンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物が、前記組成物1g当たり、約0.2~約0.5umolの4-ヒドロキシグルコブラシシンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が、前記組成物1g当たり、約5~約13umolのグルコトロペオリンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約200~約575mgの全グルコシノレートを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
ある量の黒マカと、ある量の黄マカとを含み、黒マカ対黄マカの比が約1:1である、組成物であって、
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約3000mg~5000mgのプロリンを含み、
前記組成物が、約5.4未満のpHを有し、
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約250~約450mgの全ポリフェノールを含み、
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約200~約700mgの全グルコシノレートを含む、組成物。
【請求項20】
ある量の黒マカと、ある量の赤マカとを含み、前記量が、ある比の黒マカ対赤マカを有する、組成物。
【請求項21】
前記比が、約4:1である、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
黒マカの前記量および赤マカの前記量が、相乗的比で与えられる、請求項20に記載の組成物。
【請求項23】
前記組成物が、ミトコンドリア機能を向上させるために使用される、請求項20に記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物が、エネルギーを増大させるために使用される、請求項20に記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物が、疲労を低減するために使用される、請求項20に記載の組成物。
【請求項26】
前記組成物が、身体的スタミナを増大させるために使用される、請求項20に記載の組成物。
【請求項27】
前記組成物が、無酸素性作業能力を増大させるために使用される、請求項20に記載の組成物。
【請求項28】
前記組成物が、乳酸形成を低減するために使用される、請求項20に記載の組成物。
【請求項29】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約15~約40gの全糖を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項30】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約10~約15gのタンパク質を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項31】
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約9000~約12000mgの全アミノ酸を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項32】
前記組成物が、5.4未満のpHを有する、請求項20に記載の組成物。
【請求項33】
ある量の黒マカと、ある量の赤マカとから本質的になり、前記量が、ある比の黒マカ対赤マカを有し、前記比が、約4:1である、組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マカ根(マカ(Lepidium meyenii)、ペルーニンジンとも呼ばれる)の新規組成物、およびそれを使用する方法に関する。そのような組成物は、たとえば、リビドーを増大させる、抗うつ薬によって引き起こされる性機能不全を改善する、炎症を減少させる、エネルギーレベルを増大させる、スタミナを増大させる、運動能力を増大させる、記憶力を向上させる、月経に関係する不快感を改善する、ホルモン失調、HIV/エイズ、がん(がんを治療するための化学療法の実施に起因する不快感を含む)、閉経、男性更年期、貧血、骨粗鬆症、および慢性疲労症候群の症状を改善する、生殖能を向上させる、結核の症状を減少させる、気分を向上させる(たとえば、うつ病を低減する)、ならびに免疫機能を増大させる改良された方法において使用されてもよい。
【0002】
より詳細には、本開示は、マカ根品種の特定の組合せが、炎症マーカー、たとえばサイトカインを低減するのに、単独または他の組合せでの他のマカ根品種よりも有効であり、したがって、以前のマカ根含有製品よりも、より有効であり、および/またはより有益な結果をここで開示される組成物を摂取する対象にもたらす可能性があるという驚くべきかつ予想外の知見に関する。
【0003】
マカは、サツマイモに類似した食品として使用されるが、また、いくつかの薬効特性を有する。旧来、マカは、根を茹で、焼き、乾燥させ、次いで、乾燥した根材料を粉砕して粉末とすることによって加工される。様々なマカ根粉末が市販されている。新鮮なマカ根は、異なるマカ表現型の異なる植物化学的プロファイルを生じさせる遺伝的変異に起因して、異なる色を有する。根色表現型に反映される異なる遺伝子型は、黄、赤、紫、青、黒、および緑を含む。黄マカは、最も大きく最も甘味があり、食用に最もよく栽培される一方で、赤および黒マカは、たとえば、炎症を低減するために、より薬効があると一般に考えられる。
【0004】
炎症は、身体の損傷に反応して生じる非特異的免疫応答の一部である。サイトカインは、因子の中でも、炎症プロセスの調節因子である。サイトカインは、細胞間の相互作用および情報伝達に対する特定の効果を有する小さな分泌タンパク質である。炎症促進性サイトカインと抗炎症性サイトカインの両方が存在する。
【0005】
たとえば、インターロイキン6(IL-6)は、生物学的状況に応じて、炎症促進特性と抗炎症特性の両方を含む、幅広い生理学的効果を有する。IL-6は、慢性炎症、糖尿病、および関節リウマチを含む、多数の疾患プロセスに関与する。IL-6は臨床的介入の有望な標的である一方で、そのシグナル伝達経路が複雑なため、そのような介入が困難である。
【0006】
炎症はまた、性的問題(または性機能不全)に至り得る。これらの状態は、広範囲に及び、気分、幸福感、および対人関係に悪影響を及ぼす。ほとんどの性的問題は、女性と男性の両方における性的欲求(リビドー)および男性勃起機能不全(ED)に関する。性的問題を管理するための現在の薬理学的介入は、男性向けの、薬物、陰茎内療法、および陰茎プロステーシス移植、ならびに女性向けのホルモン療法を含む。女性における性的問題の治療もまた問題があり、薬理学的治療は、多くの場合、重度の望ましくない副作用を生じさせる。非薬理学的治療は、膣筋電図バイオフィードバック、骨盤底理学療法、認知行動療法、経皮的電気神経刺激、および前庭切除術を含む。閉経後の女性もまた、エストロゲンおよびテストステロンレベルの低下に一部起因して、リビドーの減少を患う場合がある。リビドーの減少は、男性と女性の両方において、依然として重大な性的問題である。
【発明の概要】
【0007】
本出願は、ある特定のマカ根ブレンドが、細胞の抗炎症応答の低減の予想外の増大をもたらすという驚くべき発見に一部基づく。一部の側面では、マカ根ブレンドは、炎症応答を治療、改善、および/または予防するために使用され得る。一部の側面では、ここで開示されるマカ根ブレンドは、リビドーを増大させるため、および/または性機能不全の症状を治療、改善、もしくは予防するために使用されてもよい。本開示を検討した後、特に「詳細な説明」と題する節を読んだ後、ここで開示される組成物および方法の特徴が、他の公知の組成物および方法に優る利点をいかに提供するのかが理解されよう。
【0008】
ここで開示される態様は、1種以上のマカ根のミックスを含む、それから本質的になる、またはそれからなる組成物に関する。そのような組成物は、たとえば、個体の炎症応答を低減するために使用されてもよい。一部の側面では、組成物は、マカ根の1つ以上の表現型(色)のマカ根ブレンドを含む。一部の側面では、1つ以上のマカ根表現型は、微粉化して粉末とされる。一部の側面では、組成物は、マカミド-マカエン(macamene)混合物を含む。一部の態様では、マカ組成物において使用されるマカ根は、そのマカミドおよび/またはマカメン含有量に基づいて選択される。
【0009】
ここで開示される他の態様は、そのような組成物の使用に関する。これらの組成物は、とりわけ、抗炎症特性の増大および炎症性サイトカイン産生の減少に有用であり、これは、限定はしないが、リビドーの増大および慢性炎症の影響の低減を含む、抗炎症経路によって影響を受ける多くの経路に必然的に影響を及ぼす。一部の態様では、ここで開示される組成物は、閉経または他のホルモン失調を経験している個体における性欲の治療または増強に有用な場合がある。
【0010】
一部の態様は、ホルモン失調を有する個体において性欲を増大させるための方法を提供する。たとえば、方法は、有効量のマカ根ブレンドを対象に投与することを含んでもよい。性的活動を行うことへの対象の欲求が、マカ根または他のマカ根ブレンドを提供しない場合に対して増大され得る。
【0011】
別の側面では、態様は、ここで開示される組成物で対象を治療する方法に関する。「対象」、「患者」または「個体」という用語は、ここで使用される場合、脊椎動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを指す。「哺乳動物」は、ヒト、家畜、および動物園、競技用、または愛玩用の動物、たとえば、ウマ、ヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ等を含む、哺乳動物として分類される任意の動物を指し得る。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。
【0012】
一部の態様では、組成物は、黒マカ根、黄マカ根、赤マカ根、または前述のものの任意の組合せを含む。
【0013】
一部の態様では、マカ根ブレンドは、黒および黄マカの組合せを含む。一部の態様では、マカ根ブレンドは、黒および赤マカの何らかの組合せを含む。一部の態様では、マカ根ブレンドは、赤および黄マカの何らかの組合せを含む。一部の態様では、マカ根ブレンドは、1対1の比の2つのマカ根表現型である。一部の態様では、マカ根ブレンドは、2対1の比の2つのマカ根表現型である。一部の態様では、マカ根ブレンドは、4対1の比の2つのマカ根表現型である。
【0014】
一部の態様は、栄養補給剤として処方される。そのような補給剤は、毎日摂取されるように処方されてもよい。たとえば、マカを含有する栄養補給剤は、個々の対象当たり、1日当たり、約1~約40gのマカ根を送達するように処方されてもよい。これは、1日の間に、1回、2回、3回またはそれ超の用量で行うことができ、1日、2日、3日もしくはそれ超の日、または数週の期間、および当業者によって想定されるより長い期間にわたって毎日行うことができる。
【0015】
一部の態様では、マカ根は、有効用量で存在する。一部の態様では、補給剤は、固体である。一部の態様では、固体は、粉末である。一部の態様では、補給剤は、液体である。一部の態様では、液体は、濃縮製剤である。一部の態様では、補給剤は、甘味料および着香剤の少なくとも1つをさらに含む。
【0016】
一部の態様は、マカ根ブレンドと賦形剤とを含む組成物を作製する方法を提供する。方法は、マカ根を茹で、焼き、乾燥させること、およびいくらかの量の賦形剤と組み合わせることを含んでもよい。
【0017】
一部の態様は、マカ根ブレンドと賦形剤とを含む組成物を作製する方法を提供する。一部の態様では、組成物は、対象への経口投与のためにさらに処方される。
【0018】
一部の態様では、栄養補給剤は、第2の薬剤をさらに含む。一部の態様では、第2の薬剤は、ホルモン、非ステロイド性抗炎症剤、ビタミン、ミネラル、および前述のものの組合せから選択される。
【0019】
一部の態様は、ある量の黒マカ根と、ある量の赤マカ根とを含み、量が、ある比の黒マカ根対赤マカ根を有し、比が、約1:1~約4:1である、組成物を提供する。一部の態様は、ある量の黒マカ根と、ある量の赤マカ根とを含み、量が、ある比の黒マカ根対赤マカ根を有し、比が、約1:1~約4:1である、組成物を提供する。一部の態様は、ある量の黒マカ根と、ある量の黄マカ根とを含み、量が、ある比の黒マカ根対黄マカ根を有し、比が、約2:1~1:2である、組成物を提供する。
【0020】
一部の態様は、それを必要とする対象においてリビドーを増大させる方法であって、黒マカ根および赤マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に共投与することを含む方法を提供する。一部の態様は、それを必要とする対象においてリビドーを増大させる方法であって、黒マカ根および黄マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に共投与することを含む方法を提供する。
【0021】
一部の態様は、それを必要とする対象においてサイトカイン活性を減少させる方法であって、黒マカ根対赤マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に投与することを含み、サイトカインが、IL-1β、IL-6、IL-8、およびそれらの組合せから選択される、方法を提供する。一部の態様は、それを必要とする対象においてサイトカイン活性を減少させる方法であって、黒マカ根対黄マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に投与することを含み、サイトカインが、IL-1β、IL-6、IL-8、IP-10、IL-4、IFN-γ、およびそれらの組合せから選択される、方法を提供する。
【0022】
一部の態様は、ヒトにおける性機能不全の改良された治療のための組成物の使用であって、組成物が、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。一部の態様は、ヒトにおける性機能不全の改良された治療のための組成物の使用であって、組成物が、第1の量の黒マカ根と、第2の量の黄マカ根とを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。
【0023】
一部の態様は、性機能不全の治療において使用するための、ほぼ1:4の比の黒対赤のマカ根から本質的になる組成物を提供する。一部の態様は、ある量の黒マカ根と、ある量の黄マカ根とを含み、量が、ある比の黒マカ根対黄マカ根を有し、比が、約1:1である、組成物を提供する。一部の態様は、性機能不全の治療において使用するための、ほぼ1:1の比の黒対黄のマカ根から本質的になる組成物を提供する。
【0024】
一部の態様は、リビドーを増大させる改良された方法を提供する。一部の態様は、抗うつ薬によって引き起こされる性機能不全を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、炎症を減少させる改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの方法は、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、2つの表現型の比は、約1:1~約4:1である。
【0025】
一部の態様は、エネルギーレベルを増大させる改良された方法を提供する。一部の態様は、スタミナを増大させる改良された方法を提供する。一部の態様は、運動能力を増大させる改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの方法は、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、2つの表現型の比は、約1:1~約4:1である。
【0026】
一部の態様は、記憶力を向上させる改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの方法は、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、2つの表現型の比は、約1:1~約4:1である。
【0027】
一部の態様は、月経に関係する不快感を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、ホルモン失調の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、閉経の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、男性更年期の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、骨粗鬆症の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、生殖能の向上の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの方法は、ある比を有する、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、比は、約1:1~約4:1である。
【0028】
一部の態様は、HIV/エイズの症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、がんの症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、がんを治療するための化学療法の実施に関係する不快感を改善する改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの方法は、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、2つの表現型の比は、約1:1~約4:1である。
【0029】
一部の態様は、貧血の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、慢性疲労症候群の症状を改善する改良された方法を提供する。一部の態様は、結核の症状を減少させる改良された方法を提供する。一部の態様は、気分を向上させる(たとえば、うつ病を低減する)改良された方法を提供する。一部の態様は、免疫機能を増大させる改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの方法は、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、2つの表現型の比は、約1:1~約4:1である。
【0030】
一部の態様は、向上したミトコンドリア機能を提供する。一部の態様は、ミトコンドリア機能を向上させる改良された方法を提供する。一部の態様は、エネルギーを増大させる改良された方法を提供する。一部の態様では、これらの組成物および方法は、黒マカ根、黄マカ根、および赤マカ根の少なくとも2種の有効量を含む組成物を提供することを含む。一部の態様では、2つの表現型の比は、約1:1~約4:1である。
【0031】
一部の態様は、ある量の黒マカ根と、ある量の赤マカ根とを含み、量が、ある比の黒マカ根対赤マカ根を有し、比が、約1:1~約4:1である、組成物を提供する。
【0032】
一部の態様は、それを必要とする対象においてリビドーを増大させる方法であって、黒マカ根および赤マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に共投与することを含む方法を提供する。
【0033】
一部の態様は、それを必要とする対象においてサイトカイン活性を減少させる方法であって、黒マカ根対赤マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に投与することを含み、サイトカインが、IL-1β、IL-6、IL-8、およびそれらの組合せからなる群から選択される、方法を提供する。
【0034】
一部の態様は、ヒトにおいて性機能不全を治療する方法であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、方法を提供する。
【0035】
一部の態様は、ヒトにおける性機能不全の改良された治療のための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。
【0036】
一部の態様は、ヒトにおいて筋肉疲労を低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。一部の態様は、ヒトにおいて精神疲労を低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。一部の態様は、ヒトにおいて身体能力を増大させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。一部の態様では、身体、精神、または筋肉の疲労の低減は、身体労作の期間中であってもよい。一部の態様は、ヒトのスタミナ、たとえば、限定はしないが、身体的スタミナを増大させるための、ここで記載される組成物の使用を提供する。一部の態様は、たとえば、限定はしないが、運動中に、身体的力を発揮するヒトの能力を増大させるための、ここで記載される組成物の使用を提供する。一部の態様は、ヒトの有酸素性作業能力を増大させるための、ここで記載される組成物の使用を提供する。一部の態様は、ヒトの無酸素性作業能力を増大させるための、ここで記載される組成物の使用を提供する。一部の態様は、たとえば、限定はしないが、運動中に、ヒトが身体的力を発揮し得る時間の長さを増大させるための、ここで記載される組成物の使用を提供する。
【0037】
一部の態様は、ヒトにおいて身体労作の影響を低減するための、ここで記載される組成物の使用であって、ここで記載される組成物を投与することを含む使用を提供する。影響の低減は、限定はしないが、乳酸形成の低減、肝臓グリコーゲンの低減、血清マロンジアルデヒドの低減、筋肉マロンジアルデヒドの低減、肝臓マロンジアルデヒドの低減、アラニンアミノトランスフェラーゼの低減、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの低減、および/またはサイトカイン活性の減少を含んでもよい。身体労作の影響の低減は、身体労作中またはその後の期間に、対象、たとえばヒトが体験する影響が低減または改善されることを意味する場合があり、このことは、これが使用される文脈に応じて当業者によって容易に確認可能である。
【0038】
一部の態様は、ヒトにおいて乳酸を低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける乳酸の低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、乳酸は、約10~約50%、約15~約45%、約25~約50%、約20~約50%、約45%、約50%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0039】
一部の態様は、ヒトにおいて肝臓グリコーゲンを低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける肝臓グリコーゲンの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、肝臓グリコーゲンは、約10~約40%、約15~約35%、約25~約35%、約20~約40%、約25%、約35%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0040】
一部の態様は、ヒトにおいて血清マロンジアルデヒド(MDA)を低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける血清MDAの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、血清MDAは、約20~約40%、約25~約35%、約20~約35%、約25%、約35%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0041】
一部の態様は、ヒトにおいて筋肉MDAを低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける筋肉MDAの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、筋肉MDAは、約15~約30%、約20~約25%、約20~約30%、約25%、約20%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0042】
一部の態様は、ヒトにおいて肝臓MDAを低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける肝臓MDAの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、肝臓MDAは、約20~約25%、約15~約25%、約20~約30%、約22%、約23%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0043】
一部の態様は、ヒトにおいて肝臓スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける肝臓SODの増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、肝臓SODは、約5~約15%、約5~約10%、約7%、約10%、およびそれらの間の範囲だけ増加され得る。
【0044】
一部の態様は、ヒトにおいて筋肉SODを増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける筋肉SODの増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、筋肉SODは、約5~約10%、約5~約15%、約7~約10%、約7%、約6%、およびそれらの間の範囲だけ増加されてもよい。
【0045】
一部の態様は、ヒトにおいて肝臓グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける肝臓GSH-Pxの増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、肝臓GSH-Pxは、約2~約10%、約3~約5%、約3~約8%、約4%、約6%、およびそれらの間の範囲だけ増加されてもよい。
【0046】
一部の態様は、ヒトにおいて筋肉GSH-Pxを増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける筋肉GSH-Pxの増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、筋肉GSH-Pxは、約20~約50%、約25~約30%、約25~約45%、約35~約50%、約40~約50%、約25%、約45%、約27%、約44%、およびそれらの間の範囲だけ増加される。
【0047】
一部の態様は、ヒトにおいてアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)を低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるALTの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、ALTは、最大約10%、約5~約10%、約10%、約5%、約4%、約1%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0048】
一部の態様は、ヒトにおいてアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるASTの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、ASTは、約5~約20%、約10~約20%、約15~約20%、約13%、約15%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0049】
一部の態様は、ヒトにおいて総コレステロールを低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおける総コレステロールの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、総コレステロールは、約10~約25%、約15~約25%、約20~約25%、約20%、約15%、約22%、約14%、およびそれらの間の範囲だけ低減されてもよい。
【0050】
一部の態様は、ヒトにおいてトリグリセリドを低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるトリグリセリドの低減は、身体労作中であり得る。
【0051】
一部の態様は、ヒトにおいて核因子NF-κBを低減するための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるNF-κBの低減は、身体労作中であり得る。一部の態様では、NF-κBは、約15~約25%、約10~約20%、約20%、約25%、およびそれらの間の範囲だけ低減され得る。
【0052】
一部の態様は、サーチュイン経路を調節するための、ここで記載される組成物の使用のための方法を提供する。一部の態様は、ヒトにおいてSIRT-1を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるSIRT-1の増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、SIRT-1は、約25~約50%、最大約50%、約25~約70%、約25%、約35%、約45%、約50%、約60%、およびそれらの間の範囲だけ増加され得る。
【0053】
一部の態様は、ヒトにおいてミトコンドリア転写因子A(TFAM)を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるTFAMの増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、TFAMは、約25~約50%、最大約50%、約25~約70%、約25%、約35%、約45%、約50%、約60%、およびそれらの間の範囲だけ増加される。
【0054】
一部の態様は、ヒトにおいて核呼吸因子1(Nrf-1)を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるNrf-1の増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、Nrf-1は、約50~約100%、約25~約75%、約50~約75%、約75~約100%、約50%、約75%、約100%、約150%、約100~約150%、約200%、約100~約200%、約200~約300%、約200%、約300%、およびそれらの間の範囲だけ増加され得る。
【0055】
一部の態様は、ヒトにおいて赤血球系転写因子2(Nrf-2:nuclear factor erythroid 2)を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるNrf-2の増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、Nrf-2は、約25~約50%、最大約50%、約25~約70%、約25%、約35%、約45%、約50%、約60%、およびそれらの間の範囲だけ増加され得る。
【0056】
一部の態様は、ヒトにおいてペルオキシソーム増殖剤活性化受容体ガンマコアクチベーター(PGC-1)を増加させるための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の赤マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。ある特定の態様では、ヒトにおけるPGC-1の増加は、身体労作中であり得る。一部の態様では、PGC-1は、約25~約50%、最大約50%、約25~約70%、約25%、約35%、約45%、約50%、約60%、およびそれらの間の範囲だけ増加される。
【0057】
一部の態様は、ほぼ1:4の比の黒対赤のマカ根から本質的になる組成物を提供する。
【0058】
一部の態様は、ヒトにおける性機能不全の改良された治療のための組成物の使用であって、ほぼ1:4の比の黒対赤のマカ根から本質的になる組成物を投与することを含む使用を提供する。
【0059】
一部の態様は、ある量の黒マカ根と、ある量の黄マカ根とを含み、量が、ある比の黒マカ根対黄マカ根を有し、比が、約1:1である、組成物を提供する。
【0060】
一部の態様は、それを必要とする対象においてリビドーを増大させる方法であって、黒マカ根および黄マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に共投与することを含む方法を提供する。
【0061】
一部の態様は、それを必要とする対象においてサイトカイン活性を減少させる方法であって、黒マカ根対黄マカ根の相乗的有効量を含む組成物を対象に投与することを含み、サイトカインが、IL-1β、IL-6、IL-8、IP-10、IL-4、IFN-γ、およびそれらの組合せからなる群から選択される、方法を提供する。
【0062】
一部の態様は、ヒトにおいて性機能不全を治療する方法であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の黄マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、方法を提供する。
【0063】
一部の態様は、ヒトにおける性機能不全の改良された治療のための組成物の使用であって、第1の量の黒マカ根と、第2の量の黄マカ根とを含む組成物を投与することを含み、第1および第2の量が、相乗的比で与えられる、使用を提供する。
【0064】
一部の態様は、ほぼ1:1の比の黒対黄のマカ根から本質的になる組成物を提供する。
【0065】
一部の態様は、ヒトにおける性機能不全の改良された治療のための組成物の使用であって、ほぼ1:1の比の黒対黄のマカ根から本質的になる組成物を投与することを含む使用を提供する。
【0066】
性機能不全の治療において使用するための、ほぼ1:1の比の黒対黄のマカ根から本質的になる組成物。
【0067】
以下の詳細な説明の検討によって、当業者には、組成物、方法、および組成物の使用がより完全に理解され、かつその追加の利点および目的が認識されよう。
【0068】
図面は、例示的な態様を開示している。それらは、すべての態様を記載しているとは限らない。他の態様が、追加でまたは代わりに使用されてもよい。これらの図面は、本開示によるいくつかの態様を示すにすぎず、その範囲の限定とみなされるべきでないという理解の下に、本開示をさらに具体的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】
図1は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC(末梢血単核細胞)培養物からの上清中のIL-1βレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図2】
図2は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-4レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図3】
図3は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-6レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図4】
図4は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-8レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図5】
図5は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-10レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図6】
図6は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIFN-γレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図7】
図7は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のTNF-αレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図8】
図8は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のRANTES(regulated on activation, normal T-cell expressed and secreted(活性化時調節性、正常T細胞発現性および分泌性))レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図9】
図9は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIP-10レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図10】
図10は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-2レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図11】
図11は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物におけるミトコンドリア機能の変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【
図12】
図12は、例4のプロトコルに従ってラットによって達成された強制水泳時間の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、強制水泳時間の増加が測定された。
【
図13】
図13は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたNF-κBの減少を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、NF-κBの減少が測定された。
【
図14】
図14は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたSIRT-1の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、SIRT-1の増加が測定された。
【
図15】
図15は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたミトコンドリア転写因子A(TFAM)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、TFAMの増加が測定された。
【
図16】
図16は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定された核呼吸因子1(Nrf-1)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、Nrf-1の増加が測定された。
【
図17】
図17は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定された赤血球系転写因子2(Nrf-2)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、Nrf-2の増加が測定された。
【
図18】
図18は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたペルオキシソーム増殖剤活性化受容体ガンマコアクチベーター(PGC-1)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、PGC-1活性の増加が測定された。
【発明を実施するための形態】
【0070】
定義
ここで提示される説明において使用される用語は、ここで記載されるある特定の具体的な態様の詳細な説明と併せて用いられているという理由だけで、何ら限定的または制限的に解釈されることは意図されない。さらに、ここで記載される態様は、いくつかの新規な特徴を含み得るが、そのうちの1つが、単独でその望ましい属性の原因となり、またはここで記載される発明の実施に不可欠であるものではない。ここで使用される、様々な用語および句に与えられる意味を、下記で例示的に説明する。特定の用語または句の正確な意味は、それが使用される文脈に応じて異なる場合があることに留意されたい。
【0071】
ここで開示される態様は、マカ根粉末を含む、それから本質的になる、またはそれからなる組成物の使用に関する。マカ根は、炎症性障害を治療または予防するための、薬学的に許容される、塩、水和物、溶媒和物、またはそれらの混合物を含む、赤、黄、もしくは黒のマカ、またはそれらの組合せとして提供されてもよい。
【0072】
「治療する」または「治療」という用語は、必ずしも完全な治癒を意味するとは限らない。疾患の任意の望ましくない徴候もしくは症状を任意の程度まで緩和すること、または進行を遅らせること、またはさらには疾患もしくは状態を予防することは、治療とみなされ得る。ここで使用される場合、(物質を)「提供する」という用語は、物質を供給すること、利用可能にすること、または投与することを指す。ここで使用される場合、「対象」という用語は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを包含する。「対象」という用語は、「患者」と互換的に使用されてもよい。
【0073】
一部の態様は、有効量のマカを含む、それから本質的になる、またはそれからなる組成物、および該組成物で対象を治療する方法を提供する。一部の態様は、有効量のマカと、有効量の第2の薬剤とを含む、それから本質的になる、またはそれからなる組成物、および該組成物で対象を治療する方法を提供する。
【0074】
「マカ組成物」は、ここで使用される場合、少なくとも2つの異なるマカ根表現型を含む組成物を一般に指し(ただし、ある特定の態様では、これは、単一のマカ根表現型を指し得る)、異なる表現型は、特定の組成特徴により生じる異なる色によって示される。異なる表現型を有するマカ組成物の例は、限定はしないが、黄および黒、黒および赤、ならびに赤および黄を含む。一部の側面では、マカ組成物は、異なるモル、重量、または体積比で提供される異なるマカ根表現型を含んでもよい。マカ組成物は、赤、黒、紫、緑、黄、青のマカ根表現型、およびここに含まれる開示に照らして当業者によって想定される比のそれらの組合せを含んでもよい。
【0075】
「性機能不全」という用語は、ここで使用される場合、限定はしないが、身体的快感、欲求、嗜好、興奮またはオルガズムを含む、正常な性的活動の任意の段階において対象が体験する困難を指す。性機能不全はまた、欲求障害-性的欲求または性に対する関心の欠如;興奮障害-性的活動中に身体的に刺激を受けるまたは興奮することができないこと;オルガズム障害-オルガズム(絶頂)の遅延または非存在;および疼痛障害-性交中の疼痛を含む。
【0076】
性機能不全を有するまたは性機能不全もしくはその症状の治療を必要とする個体の同定は、たとえば、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders第4版に従って、以下の障害の1つ以上を同定することを含んでもよい:性的欲求低下障害、性的嫌悪障害、女性の性的興奮障害、男性勃起障害、女性オルガズム障害、男性オルガズム障害、無オルガズム症、性交困難、および/または膣痙。性機能不全を有するまたは性機能不全もしくはその症状の治療を必要とする個体の同定は、医療専門家によって、またはその支援を受けてなされてもよい。一部の側面では、性機能不全を有するまたは性機能不全もしくはその症状の治療を必要とする個体の同定は、患者による自己同定を含む。
【0077】
「リビドー」という用語は、ここで使用される場合、対象の全体的な性欲または性的活動に対する欲求を指す。リビドーの増大を必要とする対象は、1つ以上の性機能不全または障害と、診断または自己診断された者を含んでもよい。
【0078】
「ミトコンドリア機能」という用語は、ここで使用される場合、対象のミトコンドリアがアデノシン三リン酸(ATP)を合成する能力を指し、当業者に知られている方法によって測定および決定される。
【0079】
「有効量」は、ここで使用される場合、ここで開示される態様において使用するための、化合物活性成分またはそれを含む組成物の、所望の治療的効果をもたらすための非毒性であるが十分な量をその意味の範囲内に含む。必要とされるここで開示される活性成分の正確な量は、諸因子、たとえば治療される種、対象の年齢および全身状態、治療される状態の重症度、投与される特定の薬剤、対象の体重、ならびに投与方式などに応じて、対象によって変動する。したがって、態様は、正確な「有効量」を特定しない場合がある。所与の症例について、適切な「有効量」は、用語の文脈およびここに含まれる開示に照らして当業者によって想定され得る。
【0080】
「身体労作」という用語は、ここで使用される場合、運動、たとえば、限定はしないが、無酸素運動、有酸素運動、ウエイトリフティング、クロストレーニング、運動競技、筋肉労作を伴う仕事(たとえば、肉体労働)など、およびこれらの組合せを指す場合がある。ここで使用される場合、「身体労作」は、哺乳動物、たとえばヒトによって行われるこれらの活動を指す場合がある。「身体労作」はまた、本段落に記載される活動の直後に、哺乳動物、たとえばヒトが体験する望ましくない影響を指し得る。この用語の意味および範囲は、それが使用される範囲を検討すれば、当業者によって直ちに想定される。
【0081】
一部の側面では、ここで開示される、マカの1つ、2つまたはそれ超の表現型として提供される全マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合のマカ根組成物であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の全マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、全マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。一部の側面では、全マカ根の「有効量」は、個体の体重にかかわらず、1個体当たり、1日当たり、約3gのマカ根であり、マカの2つ以上の表現型として個体に提供される。
【0082】
例として、ここで開示される黒マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の黒マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の黒マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黒マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0083】
例として、ここで開示される赤マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の赤マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の赤マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、赤マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、赤マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0084】
例として、ここで開示される黄マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の黄マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の黄マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黄マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黄マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0085】
例として、ここで開示される青マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の青マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の青マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、青マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、青マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0086】
例として、ここで開示される紫マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の紫マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の紫マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、紫マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、紫マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0087】
例として、ここで開示される緑マカ根の「有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の緑マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の緑マカ根の有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、緑マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、緑マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0088】
上記に列挙された治療的有効量の例は、一部の態様では、ここで他の箇所に記載される方法において、所望の治療的効果を達成するために必要に応じて、時間単位で、たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23時間ごとに、もしくは間にある任意の間隔で、または毎日、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに、毎週、8日ごとに、9日ごとに、10日ごとに、2週間ごとに、毎月、またはより高いもしくはより低い頻度で投与され得る。
【0089】
ここで使用される場合、「第2の薬剤」は、追加の活性化合物(すなわち、賦形剤、希釈剤、またはビヒクルでない)を指す。例示的な第2の薬剤は、ビタミン、ミネラル、ホルモン、非ステロイド性抗炎症薬、および抗うつ薬を含む。
【0090】
一部の態様では、マカ組成物は、たとえば、単一剤形、たとえば単一経口剤形または経口懸濁剤形内で、第2の薬剤と組み合わせて提供される。一部の態様では、マカ組成物は、第2の薬剤とともに、複数単位剤形で提供される。一部の態様では、マカ組成物は、第2の薬剤の溶液に懸濁されて提供される。したがって、マカと、第2の薬剤とを含む、それから本質的になる、またはそれからなる組成物がここで提供される。
【0091】
「マカミド」および「マカメン」という用語は、ここで使用される場合、マカ根中に見られる特定のクラスの化合物を指す。
【0092】
「生理学的に許容される」という用語は、化合物の生物学的活性および特性を無効にしない、担体、希釈剤または賦形剤を定義する。
【0093】
ここで使用される場合、「担体」は、細胞または組織への化合物の組込みを容易にする化合物を指す。たとえば、限定はしないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)は、対象の細胞または組織への多くの有機化合物の取込みを容易にするよく用いられる担体である。
【0094】
ここで使用される場合、「希釈剤」は、薬理学的活性を欠くが、薬学的に必要なまたは望ましい場合がある組成物中の成分を指す。たとえば、希釈剤は、その質量が製造および/または投与に小さすぎる、効力のある薬物の嵩を増加させるために使用されてもよい。これはまた、注射、摂取または吸入によって投与すべき薬物を溶解するための液体であってもよい。当技術分野における希釈剤の一般的な形態は、緩衝水溶液、たとえば、限定はしないが、ヒト血液の組成を模倣するリン酸緩衝生理食塩水である。
【0095】
ここで使用される場合、「賦形剤」は、限定はしないが、嵩、稠度、安定性、結合能、滑沢性、崩壊能等を組成物に付与するために医薬組成物に添加される不活性物質を指す。「希釈剤」は、賦形剤の1種である。
【0096】
ここで開示される医薬組成物は、それ自体知られている様式で、たとえば、従来の、混合、溶解、造粒、ドラジェ作製、湿式粉砕(levigating)、乳化、カプセル化、封入または錠剤化プロセスによって製造されてもよい。さらに、活性成分は、その意図した目的を達成するのに有効な量で含有される。ここで開示される医薬組合せにおいて使用される化合物の多くは、薬学的に適合する対イオンとの塩として提供されてもよい。
【0097】
化合物を投与する複数の技法が当技術分野に存在し、これは、限定はしないが、経口、直腸、局所、エアゾール、注射および非経口送達を含み、筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、髄腔内、直接脳室内、腹腔内、鼻腔内および眼内注射を含む。
【0098】
一部の態様は、少なくとも2つのマカ根表現型を含むマカ組成物を提供する。一部の態様は、少なくとも3つのマカ根表現型を含むマカ組成物を提供する。一部の態様は、少なくとも4つのマカ根表現型を含むマカ組成物を提供する。一部の態様は、少なくとも5つのマカ根表現型を含むマカ組成物を提供する。一部の態様は、2つ、3つ、4つ、または5つのマカ根表現型を含むマカ組成物を提供する。
【0099】
一部の態様では、組成物は、有効量の黒マカと、有効量の黄マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の黒マカと、有効量の赤マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の黒マカと、有効量の紫マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の黒マカと、有効量の緑マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の黒マカと、有効量の青マカとを含む。
【0100】
一部の態様では、組成物は、有効量の赤マカと、有効量の黄マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の赤マカと、有効量の緑マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の赤マカと、有効量の紫マカとを含む。一部の態様では、組成物は、有効量の赤マカと、有効量の青マカとを含む。
【0101】
一部の態様では、組成物は、有効量の赤マカと、有効量の黄マカと、有効量の黒マカとを含む。
【0102】
一部の態様では、マカ根表現型は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:15、1:20、1:30、1:40、1:50、1:1:1、1:1:2、1:1:3、1:1:4、1:1:5、1:1:6、1:1:7、1:1:8、1:1:9、1:1:10、1:2:1、1:2:2、1:2:3、1:2:4、1:2:5、1:2:6、1:2:7、1:2:8、1:2:9、1:2:10、1:3:1、1:3:2、1:3:3、1:3:4、1:3:5、1:3:6、1:3:7、1:3:8、1:3:9、1:3:10、1:4:1、1:4:2、1:4:3、1:4:4、1:4:5、1:4:6、1:4:7、1:4:8、1:4:9、1:4:10、1:5:1、1:5:2、1:5:3、1:5:4、1:5:5、1:5:6、1:5:7、1:5:8、1:5:9、1:5:10、1:6:1、1:6:2、1:6:3、1:6:4、1:6:5、1:6:6、1:6:7、1:6:8、1:6:9、1:6:10、1:7:1、1:7:2、1:7:3、1:7:4、1:7:5、1:7:6、1:7:7、1:7:8、1:7:9、1:7:10、1:8:1、1:8:2、1:8:3、1:8:4、1:8:5、1:8:6、1:8:7、1:8:8、1:8:9、1:8:10、1:9:1、1:9:2、1:9:3、1:9:4、1:9:5、1:9:6、1:9:7、1:9:8、1:9:9、1:9:10、1:10:1、1:10:2、1:10:3、1:10:4、1:10:5、1:10:6、1:10:7、1:10:8、1:109:9、1:10:10の比、または間にある任意の比で存在する。
【0103】
一部の態様では、マカ組成物は、1:1の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、マカ組成物は、2:1の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、マカ組成物は、4:1の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、マカ組成物は、1:4の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、マカ組成物は、1:1の黒と黄のマカ根を含む。一部の態様では、マカ組成物は、1:1の黄と赤のマカ根を含む。
【0104】
組成物は、所望の場合、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含有してもよい、パックまたはディスペンサーデバイスに入れて提供されてもよい。パックは、たとえば、金属またはプラスチック箔、たとえばブリスターパックを含んでもよい。パックまたはディスペンサーデバイスには、投与についての指示書が添付されてもよい。パックまたはディスペンサーにはまた、医薬品の、製造、使用、または販売を規制する政府機関によって規定された形態による容器に関連する通知が添付されてもよく、この通知は、ヒトまたは獣医学的投与のための薬物形態の、機関による承認を反映する。そのような通知は、たとえば、処方薬について米国食品医薬品局によって承認されたラベル表示、または承認された製品添付文書であってもよい。適合する医薬担体中で処方されたここで記載される化合物を含み得る組成物もまた、調製され、適切な容器に入れられ、指示された状態の治療のためにラベル表示されてもよい。
【0105】
一部の態様では、ここで提供される組成物は、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、鼻腔内、脳内、膣内、経皮、直腸、眼、または局所送達のために処方される。好ましい投与方式は、医師の裁量に委ねられ、医学的状態の部位に一部依存する。ほとんどの場合、投与は、ここで開示される態様の化合物の血流中への放出を生じさせる。
【0106】
一部の態様では、ここで提供される組成物は、有効量のマカの組合せを含み、それから本質的になり、またはそれからなり、マカは、ここで記載される表現型の、何れか1つまたは組合せであり得る。複数の態様では、ここで提供される組成物は、相乗的有効量のマカの組合せを含み、それから本質的になり、またはそれからなり、マカは、ここで記載される表現型の、何れか1つまたは組合せであり得る。
【0107】
一部の態様では、マカは、栄養学的に許容される担体または薬学的に許容される担体とともに提供される。ここで使用される場合、「栄養学的に許容される担体」、「栄養学的に許容される賦形剤」、「薬学的に許容される担体」、または「薬学的に許容される賦形剤」という句は、ここで開示される態様の化合物を哺乳動物に投与するのに好適な、栄養学的または薬学的に許容される、材料、組成物またはビヒクルを指す。担体は、ある器官、または身体の部分から、別の器官、または身体の部分へと対象薬剤を運搬または輸送することに関与する、液体もしくは固体のフィラー、希釈剤、賦形剤、溶媒またはカプセル化材料を含み得る。担体は、製剤のその他の成分と適合し、患者に有害でないという意味で、「許容される」ものであり得る。栄養学的または薬学的に許容される担体として機能し得る材料のいくつかの例は、限定はしないが、以下を含む:糖、たとえばラクトース、グルコースおよびスクロース;デンプン、たとえばトウモロコシデンプンおよびバレイショデンプン;セルロース、およびその誘導体、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;トラガント末;バクガ;ゼラチン;タルク;賦形剤、たとえばカカオ脂および坐剤用ワックス;油、たとえばピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油;グリコール、たとえばプロピレングリコール;ポリオール、たとえばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;エステル、たとえばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;カンテン;緩衝剤、たとえば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;ならびに医薬製剤において利用される他の非毒性の適合物質。一部の態様では、栄養学的または薬学的に許容される担体は、静脈内投与に好適であり得る。一部の態様では、栄養学的または薬学的に許容される担体は、局所領域注射に好適であり得る。
【0108】
「組成物」という用語は、薬学的および栄養補助的に許容される調製物を指し、対象、たとえば、ヒトへの投与に好適な調製物を含む。ここで開示される態様の化合物は、対象、たとえば、ヒトに投与される場合、それ自体で、またはたとえば、0.1~99.5%(より好ましくは、0.5~90%)の活性成分を栄養学的もしくは薬学的に許容される担体と組み合わせて含有する組成物として与えられ得る。ここで開示される態様の複数単位剤形に組み込まれる活性薬剤の量は、所望の効果を達成するための十分量である。
【0109】
経口投与については、ここで開示される組成物は、錠剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散性散剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬もしくは軟カプセル剤、シロップ剤、エリキシル剤、咀嚼剤(chew)、または飲料として提供され得る。固体剤形、たとえば錠剤およびカプセル剤は、腸溶コーティング剤を含んでもよい。経口使用を意図した組成物は、組成物の製造のために当技術分野で知られている任意の方法に従って調製することができ、そのような組成物は、以下の薬剤:甘味料、着香剤、着色剤、コーティング剤、および保存剤の1つ以上を含んでもよい。甘味剤および着香剤は、調製物の服用性(palatability)を高める。錠剤製造に好適な非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混和した複合体を含有する錠剤が許容される。薬学的に許容されるビヒクル、たとえば賦形剤は、製剤のその他の成分と適合する(かつ、患者に無害である)。そのような賦形剤は、不活性希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、たとえばトウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、たとえばデンプン、ゼラチンまたはアカシア;ならびに滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクを含む。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または胃腸管における、崩壊および吸収を遅延させ、それによって、より長い期間にわたって持続的作用をもたらすために、公知の技法によってコーティングされてもよい。たとえば、時間遅延材料、たとえばモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルが、単独でまたはワックスとともに利用され得る。
【0110】
経口使用のための製剤はまた、活性成分が不活性固体希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合された、硬ゼラチン含有もしくは非ゼラチン質カプセル剤として、または活性成分が水もしくは油媒体、たとえばピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合された、軟ゼラチンカプセル剤として提供され得る。水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に好適な賦形剤と混和されたここで記載されるものの複合体を含有し得る。そのような賦形剤は、懸濁化剤、分散剤または湿潤剤、1種以上の保存剤、1種以上の着色剤、1種以上の着香剤、および1種以上の甘味剤、たとえばスクロースまたはサッカリンを含む。
【0111】
チュアブル剤形は、キャンディ基剤、たとえばライスシロップ、マルチトールシロップ、糖/コーンシロップ等とともに作製され得る。基剤は、糖を含有してもよく、または無糖であってもよい。チュアブル用量を処方するために、添加剤、たとえばパーム油、ヒマワリ油、ダイズレシチン、およびグリセリンが含まれ得る。チュアブル剤は、天然および/または人工のフレーバーを使用して着香され得る。
【0112】
油性懸濁剤は、植物油、たとえばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または鉱油、たとえば流動パラフィンに活性成分を懸濁させることによって処方され得る。油性懸濁剤は、増粘剤、たとえばミツロウ、硬パラフィンまたはセチルアルコールを含有し得る。服用性の良い経口調製物を提供するために、甘味剤、たとえば上記のもの、および着香剤が添加され得る。これらの組成物は、添加された酸化防止剤、たとえばアスコルビン酸によって保存され得る。水の添加による水性懸濁剤の調製に好適な分散性散剤および顆粒剤は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、および1種以上の保存剤と混和した活性成分を提供する。追加の賦形剤、たとえば、甘味剤、着香剤および着色剤もまた、存在し得る。
【0113】
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、たとえばグリセロール、ソルビトールまたはスクロースとともに処方され得る。そのような製剤はまた、粘滑剤、保存剤、着香料または着色剤を含有し得る。
【0114】
化合物の量は、単一剤形を生成するために担体材料と組み合わされてもよいことが認識されよう。そのような形態は、治療される宿主および特定の投与方式に応じて変動する。
【0115】
対象に、たとえば、獣医学的使用のためもしくは家畜類の改良のために動物に、または治療的使用のためにヒトに投与される場合、ここで開示される組成物は、単離された形態で、または治療的組成物中で単離された形態として投与される。ここで使用される場合、「単離された」は、ここで開示される組成物が、(a)天然源、たとえば植物もしくは細胞もしくは食物、好ましくは細菌培養物、または(b)合成有機化学反応混合物の何れかの、他の構成成分から分離されることを意味する。好ましくは、従来の技法によって、ここで開示される組成物は精製される。ここで使用される場合、「精製された」は、単離された場合に、単離物が、少なくとも95%、好ましくは少なくとも98%の組成物を含有することを意味する。
【0116】
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に好適な賦形剤と混和したここで開示される化合物を含有してもよい。そのような賦形剤は、懸濁化剤、分散剤または湿潤剤、1種以上の保存剤、1種以上の着色剤、1種以上の着香剤、および1種以上の甘味剤、たとえばスクロースまたはサッカリンを含む。
【0117】
制御放出ビヒクルは、薬学における当業者によく知られている。当技術分野における技術および製品は、制御放出、持続放出、長期作用、デポー、レポジトリ、遅延作用、遅放および時限放出と多様に称され、「制御放出」という語は、ここで使用される場合、前述の技術の各々を組み込むことが意図される。
【0118】
生分解性または生体侵食性(bioerodable)ポリマー、たとえばポリ乳酸、ポリグリコール酸、および再生コラーゲンを含む、多数の制御放出ビヒクルが知られている。公知の制御放出薬物送達デバイスは、クリーム剤、ローション剤、錠剤、カプセル剤、ゲル剤、マイクロスフェア、リポソーム、眼内挿入物、ミニポンプ、ならびに他の注入デバイス、たとえばポンプおよびシリンジを含む。活性成分がゆっくりと放出される、植込み可能なまたは注射可能なポリマーマトリックス、および経皮製剤もまたよく知られており、開示される方法において使用され得る。
【0119】
制御放出調製物は、マカと複合体を形成するまたはマカを吸収するポリマーの使用によって達成され得る。制御送達は、適切な高分子、たとえばポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニルピロリドン、エチレン酢酸ビニル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、および硫酸プロタミンを選択することによって行うことができ、これらの高分子の濃度、および組込み方法は、活性複合体の放出を制御するように選択される。
【0120】
活性複合体の制御放出は、延長放出剤形の何れかを意味すると解釈され得る。以下の用語は、本開示の目的では、制御放出と実質的に等価であるとみなしてもよい:連続放出、制御放出、遅延放出、デポー、徐放、長期間放出、プログラム放出、長期放出、プログラム放出、比例放出、遅延放出(protracted release)、レポジトリ、遅放、緩慢放出、間隔をあけた放出、持続放出、タイムコート、時間放出、遅延作用、延長作用、積層時間作用、持効性、長期作用、持続作用薬物療法および延長放出、腸内のpHレベルによる、分子の分解による、ならびに吸収およびバイオアベイラビリティに基づく放出。
【0121】
マカ粉末を経時的に徐々に放出するように水性構成物質に溶解させたヒドロゲルは、親水性モノオレフィンモノマー、たとえばメタクリル酸エチレングリコールの共重合によって調製され得る。マカ粉末を担体材料のマトリックス中に分散させたマトリックスデバイスが使用され得る。担体は、多孔質、非多孔質、固体、半固体、透過性または不透過性であり得る。あるいは、複合体の放出を制御するために、速度制御膜によって取り囲まれたマカ粉末の中心リザーバーを含むデバイスが使用され得る。速度制御膜は、エチレン-酢酸ビニルコポリマーまたはブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレンエーテルテレフタレートを含む。シリコンゴムまたはエチレン-ビニルアルコールデポーの使用もまた企図される。
【0122】
制御放出経口製剤もまた、よく知られている。一態様では、活性複合体は、可溶性または侵食性マトリックス、たとえば丸剤またはトローチに組み込まれる。別の例では、経口製剤は、舌下投与のために使用される液体であり得る。これらの液体組成物はまた、ゲルまたはペーストの形態であり得る。親水性ガム、たとえばヒドロキシメチルセルロースがよく使用される。錠剤化プロセスを補助するために、滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはステアリン酸カルシウムが使用され得る。
【0123】
ここで記載される組成物の態様は、1日当たり、1回、2回、または3回投与されてもよい。一部の側面では、組成物は、1日4回投与される。たとえば、組成物は、食前、食後、または食事中に投与されてもよい。経口投与のための投薬は、毎日単一用量、または1日おきに単一用量、または第1の投与用量から72時間以内に単一用量、または1日を通して間隔をあけた複数用量を要求するレジメンを用いてもよい。療法を構成し得る活性薬剤は、組合せ剤形、または実質的に同時の経口投与を意図した別個の剤形の何れかで、同時に投与されてもよい。療法を構成する活性薬剤はまた、逐次的に投与され、何れかの活性構成成分が、2工程の摂取を要求するレジメンによって投与されてもよい。したがって、レジメンは、別個の活性薬剤の間隔をあけた摂取による、活性薬剤の逐次投与を要求してもよい。複数の摂取工程間の期間は、各活性薬剤の特性、たとえば薬剤の、効力、溶解性、バイオアベイラビリティ、血漿中半減期および速度論的プロファイルに応じて、ならびに患者の年齢および状態に応じて、数分から約72時間もの長さまでの範囲であってもよい。療法の活性薬剤は、同時、実質的に同時、または逐次的の何れで投与されるかにかかわらず、一方の活性薬剤の経口経路による投与、および他方の活性薬剤の静脈内経路による投与を要求するレジメンを伴ってもよい。療法の活性薬剤が、別個にまたは一緒に、経口または静脈内経路の何れで投与されるかにかかわらず、そのような各活性薬剤は、薬学的に許容される、賦形剤、希釈剤または他の製剤構成成分の、好適な医薬製剤中に含有される。
【0124】
活性成分(たとえば、マカ根および存在してもよい他の医薬または補給成分)は、固体剤形、たとえば錠剤、カプセル剤、および散剤で、または液体剤形、たとえばエリキシル剤、シロップ剤、および懸濁剤で、経口経路によって投与され得る。各活性成分は、液体剤形で非経口経路によって投与され得る。医薬組成物は、好ましくは、特定の量の各活性成分を含有する投与量単位の形態で作製される。
【0125】
一般に、本出願の組成物の医薬剤形は、当分野における標準的な参考文献であるRemington’s Pharmaceutical Sciences [Gennaro AR, Ed. Remington: The Science and Practice of Pharmacy. 20th Edition. Baltimore: Lippincott, Williams & Williams, 2000]に記載されている、従来の技法によって調製され得る。治療的目的では、この併用療法用途の活性構成成分は、通常、指示された投与経路に適切な1種以上の補助剤と組み合わされる。構成成分は、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、アカシアガム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/またはポリビニルアルコールと混和され、次いで、好都合な投与のために錠剤化またはカプセル化されてもよい。そのようなカプセル剤または錠剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース中の活性化合物の分散体として提供されてもよい制御放出製剤を含有してもよい。固体剤形は、数時間の期間にわたって薬物の連続放出をもたらす持続放出製品として製造され得る。圧縮錠剤は、不快な味をマスキングし、錠剤を大気から保護するために糖衣もしくはフィルムコーティングされてもよく、または胃腸管における選択的崩壊のために腸溶コーティングされてもよい。固体経口剤形も液体経口剤形も、患者の許容性を高めるために、着色料および着香料を含有し得る。他の補助剤および投与方式は、製薬の技術分野でよくかつ広く知られている。
【0126】
ここで開示される組成物は、好ましくは、食前および/または食後に、薬物に加えてまたは単独で、他の活性成分、たとえば、遅効性薬剤または持効性薬剤とともに処方され得る。有効用量は、インビトロまたは動物モデル試験系に由来する用量-応答曲線から推定されてもよい。そのような動物モデルおよび系は、当技術分野でよく知られている。
【0127】
マカ根の相乗的組成物
一部の態様では、ここで提供される組成物は、相加を超える効果をもたらすために一緒に選択された相乗的有効量のマカ表現型を含む。この相加を超える効果は、限定はしないが、リビドーの増大および/または全身性炎症の減少を含み得る。「相乗的有効量」は、ここで使用される場合、組成物中に存在する別の構成成分との相乗効果を誘発するのに必要な組成物のある構成成分の量を指す。「相乗効果」は、ここで使用される場合、何れかの構成成分を単独で投与した場合に予想されるものよりも予想外に優れた結果を指す。必要とされるここで開示される活性成分の正確な相乗的有効量は、諸因子、たとえば治療される種、対象の年齢および全身状態、併存症、治療される状態の重症度、投与される特定の薬剤、対象の体重、ならびに投与方式などに応じて、対象によって変動する。したがって、態様は、正確な「相乗的量」を特定しない場合がある。しかしながら、所与の症例について、適切な「相乗的有効量」は、用語の文脈およびここに含まれる開示に照らして当業者によって想定され得る。
【0128】
例として、ここで開示される黒マカ根の「相乗的有効量」は、たとえば、01mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の黒マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の黒マカ根の相乗的有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黒マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黒マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0129】
例として、ここで開示される赤マカ根の「相乗的有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の赤マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の赤マカ根の相乗的有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約3gであり得る。たとえば、赤マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、赤マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0130】
例として、ここで開示される黄マカ根の「相乗的有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の黄マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の黄マカ根の相乗的有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黄マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、黄マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0131】
例として、ここで開示される緑マカ根の「相乗的有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の緑マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の緑マカ根の相乗的有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、緑マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、緑マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0132】
例として、ここで開示される青マカ根の「相乗的有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の青マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の青マカ根の相乗的有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、青マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、青マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0133】
例として、ここで開示される紫マカ根の「相乗的有効量」は、たとえば、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、120mg/kg、125mg/kg、130mg/kg、135mg/kg、140mg/kg、145mg/kg、150mg/kg、155mg/kg、160mg/kg、165mg/kg、170mg/kg、175mg/kg、180mg/kg、185mg/kg、190mg/kg、195mg/kg、200mg/kg、もしくはそれ超、または間にある任意の割合の紫マカ根であり得る。したがって、一部の態様では、ここで開示される組成物中の紫マカ根の相乗的有効量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、紫マカ根の量は、好ましくは1日当たり、約1mg~約5gであり得る。たとえば、紫マカ根の量は、1mg、10mg、100mg、500mg、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、もしくは5g、もしくはそれ超、または先述の値の何れか2つの間にある任意の範囲もしくは量であり得る。
【0134】
一部の態様では、組成物は、相乗的有効量の黒マカと、相乗的有効量の黄マカとを含む。一部の態様では、組成物は、相乗的有効量の黒マカと、相乗的有効量の赤マカとを含む。一部の態様では、組成物は、相乗的有効量の黒マカと、相乗的有効量の黄マカとを含む。一部の態様では、組成物は、相乗的有効量の赤マカと、相乗的有効量の黄マカとを含む。
【0135】
一部の態様では、組成物は、相乗的有効量の赤マカと、相乗的有効量の黄マカと、相乗的有効量の黒マカとを含む。ある特定の態様は、黄、赤、黒、緑、青、または紫のマカ、およびそれらの組合せの相乗的有効量を含んでもよい。
【0136】
一部の態様では、相乗的有効量で存在するマカ根表現型は、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:15、1:20、1:30、1:40、1:50、1:1:1、1:1:2、1:1:3、1:1:4、1:1:5、1:1:6、1:1:7、1:1:8、1:1:9、1:1:10、1:2:1、1:2:2、1:2:3、1:2:4、1:2:5、1:2:6、1:2:7、1:2:8、1:2:9、1:2:10、1:3:1、1:3:2、1:3:3、1:3:4、1:3:5、1:3:6、1:3:7、1:3:8、1:3:9、1:3:10、1:4:1、1:4:2、1:4:3、1:4:4、1:4:5、1:4:6、1:4:7、1:4:8、1:4:9、1:4:10、1:5:1、1:5:2、1:5:3、1:5:4、1:5:5、1:5:6、1:5:7、1:5:8、1:5:9、1:5:10、1:6:1、1:6:2、1:6:3、1:6:4、1:6:5、1:6:6、1:6:7、1:6:8、1:6:9、1:6:10、1:7:1、1:7:2、1:7:3、1:7:4、1:7:5、1:7:6、1:7:7、1:7:8、1:7:9、1:7:10、1:8:1、1:8:2、1:8:3、1:8:4、1:8:5、1:8:6、1:8:7、1:8:8、1:8:9、1:8:10、1:9:1、1:9:2、1:9:3、1:9:4、1:9:5、1:9:6、1:9:7、1:9:8、1:9:9、1:9:10、1:10:1、1:10:2、1:10:3、1:10:4、1:10:5、1:10:6、1:10:7、1:10:8、1:109:9、1:10:10の比、または間にある任意の比で存在する。
【0137】
一部の態様では、相乗的マカ組成物は、1:1の黒と黄のマカ根を含む。一部の態様では、相乗的マカ組成物は、1:1の黄と赤のマカ根を含む。一部の態様では、相乗的マカ組成物は、1:1の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、相乗的マカ組成物は、2:1の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、相乗的マカ組成物は、4:1の黒と赤のマカ根を含む。一部の態様では、相乗的マカ組成物は、1:4の黒と赤のマカ根を含む。
【0138】
マカの相乗的組合せの組成物の態様の例を、以下の表1に示すように、先行技術のマカの組成物と比較する:
【0139】
【0140】
黒および黄マカの相乗的組合せの組成物は、限定はしないが、表1に示す構成成分を含むある特定の構成成分から構成される。ここで開示される発明の態様は、マカの特定の単離された表現型を含み、そしてこれらが、ここで記載される特定の比で組み合わされて、先行技術で存在するものよりも予想外に優れた独自の結果を達成する。理論に拘泥するものではないが、本発明者らはまた、ある特定のマカ組成物の構成成分の特定の範囲を決定しており、これらは、先行技術で存在するものとは異なるある特定の単離された表現型の組合せによって生成される。これらの相違は、ここで記載される、独自に開発された組成物によっておよびその独自に構成された化学組成によって明らかである。一部の態様では、表1に示す組成を含む組成を達成するために、マカ組成物の加工がさらに利用され得る。一部の態様では、マカ組成物の特定の構成成分、たとえば表1に列挙するものを変更する(すなわち、増加または減少させる)ために、さらなる加工を利用してもよい(これは、加熱、または水もしくはアルコールでのさらなる抽出を含んでもよい)。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約15~約40gの全糖を含む。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約25~約35、または約30~約35g、およびそれらの間の範囲の全糖を含み得る。マカ組成物の一部の態様は、マカ組成物100g当たり、約15g超の全糖を含んでもよい。
【0141】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約10~約15gのタンパク質を含む。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約10、約12、約15、約10~約12、約12~約15、または約11~約15g、およびそれらの間の範囲のタンパク質を含み得る。マカ組成物の一部の態様は、マカ組成物100g当たり、約10g超のタンパク質を含んでもよい。
【0142】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約9000~約12000mgの全アミノ酸を含む。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約9000、約9750、約9800、約10000、約11000、約11500、または約12000mg、およびそれらの間の範囲の全アミノ酸を含む。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約9800~約11750、約9500~約11500、約9000~約10000、または約10000~約11600mg、およびそれらの間の範囲の全アミノ酸を含む。マカ組成物のある特定の態様は、マカ組成物100g当たり、約9000mg超の全アミノ酸を含んでもよい。ある特定の態様は、マカ組成物100g当たり、約3000mg~約5000mgのプロリンを含んでもよい。ある特定の態様は、マカ組成物100g当たり、約2500mg~約6000mg、約3500mg~約4500mg、およびそれらの間の範囲のプロリンを含んでもよい。
【0143】
ある特定の態様では、マカ組成物は、約5.4未満のpHを有する。ある特定の態様では、マカ組成物は、約5.1~約5.3、約5.15~約5.26、約5.1~約5.4、およびそれらの間の範囲のpHを有し得る。
【0144】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約0.3~約0.8gの、オレイン酸としての遊離脂肪酸を含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約0.3~約0.4、約0.34~約0.36、約0.35~約0.8、または約0.5~約0.8g、およびそれらの間の範囲の、オレイン酸としての遊離脂肪酸を含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約0.35、約0.3、約0.4、約0.5、または約0.8g、およびそれらの間の範囲の、オレイン酸としての遊離脂肪酸を含み得る。マカ組成物の一部の態様は、マカ組成物100g当たり、約0.8g未満の、オレイン酸としての遊離脂肪酸を含んでもよい。
【0145】
マカ組成物のある特定の態様は、所定の量の全ポリフェノールを含み得る。一部の態様では、全ポリフェノールは、没食子酸当量を含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約250~約450、約250~約300、約250~約350、約350~約400、約250~約375、または約350~約415mg、およびそれらの間の範囲の全ポリフェノールを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約250、約350、約365、約375、約400、または約415mg、およびそれらの間の範囲の全ポリフェノールを含み得る。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約250mg超の全ポリフェノールを含み得る。
【0146】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2~約0.35umolのグルコアリシンを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2~約0.3、約0.25~約0.35、または約0.30~約0.35umol、およびそれらの間の範囲のグルコアリシンを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2、約0.3、または約0.35umolのグルコアリシンを含んでもよい。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2umol超のグルコアリシンを含み得る。
【0147】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2~約0.5umolの4-ヒドロキシグルコブラシシンを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2~約0.3、約0.25~約0.5、約0.4~約0.5、約0.4~約0.49または約0.30~約0.4umol、およびそれらの間の範囲の4-ヒドロキシグルコブラシシンを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2、約0.25、約0.35または約0.49umol、およびそれらの間の範囲の4-ヒドロキシグルコブラシシンを含んでもよい。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約0.2umol超の4-ヒドロキシグルコブラシシンを含み得る。
【0148】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5~約13umolのグルコトロペオリンを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約7~約13、約8~約13、約5~約8、約10~約13、または約12~約13umol、およびそれらの間の範囲のグルコトロペオリンを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5、約8、約10、約12、または約13umol、およびそれらの間の範囲のグルコトロペオリンを含み得る。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5umol超のグルコトロペオリンを含み得る。
【0149】
ある特定の態様では、マカ組成物は、所定の量のグルコシノレートを含んでもよい。一部の態様では、グルコシノレートは、グルコアリシン、4-ヒドロキシグルコブラシシン、およびグルコトロペオリンからなる群から選択されてもよい。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約200~約700mgの全グルコシノレートを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約200~約350、約330~約570、約500~約575、約500~約700、約600~約700、または約300~約350mg、およびそれらの間の範囲の全グルコシノレートを含み得る。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約200、約340、約350、約500、約570、約575、約600、約650、または約700mg、およびそれらの間の範囲の全グルコシノレートを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物100g当たり、約200mg超の全グルコシノレートを含み得る。
【0150】
ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5~約14umolの全グルコシノレートを含み得る。ある特定の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5~約8、約8~約14、約8~約8.25、約13~約14、または約8.5~約13.5umol、およびそれらの間の範囲の全グルコシノレートを含み得る。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5、約8、約8.5、約8.25、約13、または約14umol、およびそれらの間の範囲の全グルコシノレートを含み得る。一部の態様では、マカ組成物は、マカ組成物1g当たり、約5umol超の全グルコシノレートを含み得る。
【0151】
以下の例は、例示の目的で提供され、本出願または特許請求の範囲の範囲を限定することは全く意図されない。
【実施例0152】
標準的な抽出方法を使用して、加工されたマカ根およびマカ根ブレンドの水性およびエタノール性抽出物を得た。表2に示す水性抽出物を、以下の例において使用した。
【0153】
【0154】
実施例1 炎症条件下におけるマカ組成物の効果
ヒト末梢血単核細胞(PBMC)培養物を、大腸菌(E. coli)由来の高炎症性細菌性リポ多糖(LPS)で処理した(陽性対照)。培養物を24時間インキュベートし、その後、細胞および培養上清を収穫し、各培養物における反応をモニタリングするために使用した。各培養物からの上清を、炎症促進性および抗炎症性サイトカインならびに抗ウイルス性ケモカインのパネルの試験のために使用し、Luminex磁気ビーズアレイおよびMagPix(登録商標)マルチプレックスシステムを使用して、
図1~11に示す選択されたサイトカインについて試験した。
【0155】
細胞活性化についての試験は、各用量の試験生成物ならびに各陽性および陰性対照を含む、すべての処理が3連で試験されるように実施した。サイトカイン産生の試験は、2連で試験した。試験は、1名の健康な血液ドナー由来の細胞に対して実施した。
【0156】
各データセットについての平均および標準偏差、ならびに統計比較は、Microsoft Excel(登録商標)を使用して計算した。インビトロデータの統計解析は、特定の試験条件について、測定値(Luminexサイトカイン試験についての2連測定値)を関連する対照と比較することによって実施した。片側検定か両側検定か(Tail):両側t検定を適用した。その理由は、試験材料が、特定のアッセイ結果を誘導する場合も阻害する場合もあるからである。検定の種類:独立した、または「対応のない」検定を適用した。その理由は、各細胞培養物は独自であり、環境曝露がわずかに異なるマイクロプレートの異なる領域に配置され、アッセイによる取扱い(たとえばピペット操作)が、一様ではあるが、同一ではなかったからである。p<0.05であれば統計的有意性が示され、p<0.01であれば高い有意水準が示された。
【0157】
PBMCのサイトカイン産生に対する、マカ根およびブレンドの効果を、上記のプロトコルに従って試験した。下記は、10種のサイトカイン/ケモカイン、およびそれらの主要な作用機序の簡単な説明を列挙した表である。この説明に続いて、PBMC培養上清に対するおよび0.5mg/mLの試験生成物の用量を投与した後の試験結果を示す。
【0158】
図1は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC(末梢血単核細胞)培養物からの上清中のIL-1βレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0159】
図2は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-4レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0160】
図3は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-6レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0161】
図4は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-8レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0162】
図5は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-10レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0163】
図6は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIFN-γレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0164】
図7は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のTNF-αレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0165】
図8は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のRANTESレベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0166】
図9は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIP-10レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0167】
図10は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物からの上清中のIL-2レベルの変化を示す。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0168】
図11は、細菌性リポ多糖(LPS)の存在下で、試験生成物の段階希釈物で24時間処理されたPBMC培養物におけるミトコンドリア機能の変化を示す。これらのPBMC培養物を、各生成物の、2mg/mLから開始する6つの4倍段階希釈物に曝露した。試験条件は、3連で実施し、培養物を37℃および5%CO
2で24時間維持した。24時間インキュベートした後、培養物を比色MTTアッセイにおいて処理した。MTTアッセイは、ミトコンドリア機能に依存して色を変化させる色素を用い、これは、細胞の代謝活性および生存性に直接関係する。健康な細胞は、MTT色素を代謝し、培養物を紫に変える。色の低減が測定された場合、これは、直接的死滅、または細胞死に至るミトコンドリア機能の阻害の何れかの結果としての、細胞生存性の低減に関係する。本事例では、測定された色の増加が測定され、これは、ミトコンドリア機能(エネルギー産生)の増大を示す。その理由は、非刺激PBMCは24時間の期間において細胞分裂をせず、いくつかのマカで処理した細胞培養物において観察された比色読取値の増加は恐らく、細胞エネルギー産生に対する直接的効果に関係するからである。データは、試験生成物の非存在下でLPSで処理された培養物からの平均サイトカイン産生量と比較した場合の、各2連のデータセットからの群平均プラスまたはマイナス標準偏差として示す。
【0169】
これらの結果は、4:1の黒マカ根対赤マカ根を含む組成物と、1:1の黒マカ根対黄マカ根を含む組成物の両方が、有意な抗炎症効果を有することを実証する。たとえば、限定はしないが、IL-6(0.02g)、IL-8(0.5g/Lと0.02g/Lの両方)の低減、およびIL-1βの低減はすべて、黒または赤の何れかのマカ根単独についてよりも強力であった。そのような結果は、予想も予測もされなかった。
【0170】
実施例2 炎症に対するマカ組成物の効果
慢性炎症、および/または自己免疫性の疾患、障害、もしくは状態と診断された40名の外来患者(平均年齢30歳;女性半数、男性半数)において、毎日レジメンとして1日当たり適切な量のマカ組成物の1用量をプラセボ対照と比較するために、二重盲検、無作為化、並行群間用量設定予備研究を行う。組成物は、たとえば、対象の体重1kg当たり、所定の量のマカを含んでもよい。対象は、試験開始前に少なくとも6箇月間、慢性炎症、および/または自己免疫性の疾患、障害、もしくは状態の症状を示している必要があり、試験開始の6箇月以内に新たな薬物療法を始めていてはならない。
【0171】
対象を8名の群、群A、B、C、D、およびEに分ける。群Aは対照群であり、群Bは黄マカのみを与えられ、群Cは1:1の黒対赤のマカを与えられ、群Dは4:1の黒対赤のマカを与えられ、群Eは1:1の黒対黄のマカを与えられる。0週目、1週目、4週目、8週目、12週目、および16週目に、各対象から血液サンプルを採取する。各サンプルにおいてサイトカインレベルを測定する。各採血時に、対象はまた、その症状に関する簡単な質問票に記入する。
【0172】
各群の対象は、症状の軽度から中等度の緩和を報告し、群Bの対象は、対照群Aと同様の結果を報告している。群C、Dの対象は、群AおよびBに対して、症状の最多の向上を報告し、群Dの対象は、最大の向上を報告している。同様に、群CおよびDはまた、サイトカインレベルの、特にIL-6レベルの最も大きな減少を有する。
【0173】
実施例3 リビドーおよび性機能に対するマカ組成物の効果
性機能不全と診断された40名の外来患者(平均年齢36歳;女性17名)において、毎日レジメンとして1日当たり適切な量のマカ組成物の1用量を(プラセボ対照に対して)比較するために、二重盲検、無作為化、並行群間用量設定予備研究を行う。組成物は、たとえば、対象の体重1kg当たり、所定の量のマカを含んでもよい。対象は、少なくとも4週間、以下の基準の少なくとも1つを満たす必要がある:(1)性的活動中にオルガズムを有することができないこと(無オルガズム症);(2)自己報告によると、対象の通常のオルガズム達成時間と比較して大きな遅延を示し性機能を妨げる、自慰または性交での臨床的に有意なオルガズム遅延;(3)十分な勃起または性的興奮の潤滑膨張応答を得るまたは性的活動の完了まで維持することができず、それが、自己報告により、抗うつ薬物療法前と比較して、性機能を妨げたこと;(4)自己報告によるリビドーの減少。
【0174】
除外基準は、以下を含む:性的障害との、主診断もしくは事前診断;一般的な基礎となる医学的状態に続発する性機能不全;現在他の原発性精神障害がないこと;過去6箇月以内のアルコールもしくは物質の乱用もしくは依存;その性機能不全に関係しない、最近の大きな性的関係の変化、崩壊、もしくは混乱が、継続しているもしくは予期されること、HAM-D-17もしくはHAM-Aスコア(何れか)>10;性機能不全の他の薬物または性機能不全を治療するための他の療法もしくは薬物療法を現在使用していること;ホルモン補充療法、ただし、患者が抗うつ治療前に少なくとも3箇月間安定した用量のホルモン療法を受けており、同じホルモン療法レジメンの間に性機能不全を有さず、研究中にホルモン補充療法の変化がなかった場合を除く;妊娠、授乳、もしくは研究中に妊娠する計画;スクリーニング身体検査の何らかの臨床的に有意な異常;何らかの医学的もしくは心理学的状態または社会環境であって、研究に確実に参加する対象の能力を損なうか、または研究への参加の結果として、対象もしくは他人に対するリスクを増加させた可能性があるもの;スクリーニング前6箇月の間のテストステロンインプラント;スクリーニング時に、性機能不全の性心理学的もしくは他の療法を受けており、その治療を中止する意思がないこと;ならびに/または性的活動が推奨されなかった対象。
【0175】
対象を8名の群、群A、B、C、D、およびEに分ける。群Aは対照群であり、群Bは黄マカのみを与えられ、群Cは1:1の黒対赤のマカを与えられ、群Dは4:1の黒対赤のマカを与えられ、群Eは1:1の黒対黄のマカを与えられる。アリゾナ性体験尺度(ASEX:Arizona Sexual Experience Scale)およびマサチューセッツ総合病院性機能質問票(MGH-SFQ:Massachusetts General Hospital Sexual Function Questionnaire)を使用して、性機能不全を測定する。群Bの対象は、対照群Aと同様の結果を報告している。群C、Dの対象は、群AおよびBに対して、性機能およびリビドーの向上を報告し、群Dの対象は、最大の向上を報告している。
【0176】
実施例4 疲労の低減および代謝活性の向上
ラットを、同様の体重を有する以下の4つの群:1)対照群(ビヒクル);2)マカ粉末(40mg/kg体重)、3)運動;4)運動+マカ粉末(40mg/kg体重)に無作為に分け、ここで記載されるマカ組成物を投与した群には、黒および赤マカを4:1の比で含むマカ組成物を与えた。対照群は、いかなるマカも含まない同様の体積のビヒクルで治療した。マカ粉末の用量を与えられる群は、マカ粉末を0.2g/10mLの体積で、連続して21日間、1日当たり1回、胃内に与えられた。対照群は、いかなるマカ粉末も含まない同様の体積のビヒクルで治療した。
【0177】
ラットを、水泳に慣れさせるために、週2回、10分間無負荷で水泳させた。実験の14日目に、おもり負荷水泳試験を利用して、マウスの持久力に対するマカ粉末の効果を評価するとともに、身体労作に関係するある特定の指標に対する効果を決定した。マカ粉末またはマカ粉末を含まないビヒクルを経口投与した30分後に、ラットを、深さほぼ35センチメートルの、27±1℃で維持した淡水を入れたアクリルプラスチックプールに個々に落とした。ラットに、体重のほぼ5%の重量の鉛ブロックを尾部に取り付けて負荷した。疲弊までの水泳時間を、疲労度の一指標として使用した。ラットは、10秒の期間内に鼻を水から出しておくことができなかった場合に疲弊しているとみなした。
【0178】
おもり負荷水泳試験の後、対照および試験ラットに、それぞれ、マカを含有しないビヒクルおよびマカ根組成物を含むビヒクルを、さらに7日間経口投与した。21日目の最後の投薬の30分後に、各ラットを、90分の無負荷水泳の直後に屠殺した。疲労に至る水泳時間の選択は、先行技術で知られている方法に従った。血液、肝臓、筋肉および脳のサンプルを収集した。血清グルコース、乳酸(LD)、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、血中尿素窒素(BUN)のレベル、および肝臓グリコーゲンの含有量は、市販のキットを使用して、製造業者の指示に従って測定した。
【0179】
血液を収集した直後に、脳、肝臓、および左腓腹筋を素早く切り出し、分析まで-80℃で保管した。各組織を氷冷生理食塩水中でホモジナイズした。これらの組織ホモジネートを3000rpmで10分間4℃で遠心分離し、上清を抗酸化状態について判定した。
【0180】
スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)およびグルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-PX)の活性、脂質過酸化生成物マロンジアルデヒド(MDA)の含有量は、市販のキットを使用して、製造業者のプロトコルに従って決定した。SIRT1、ミトコンドリア転写因子A(TFAM)、NF-kB、およびNrf2は、当技術分野で知られている方法を使用して、筋肉サンプルにおいて、ウエスタンブロット法によって分析した。
【0181】
【0182】
上の表3は、用いた実験プロトコルを示す。以下の表に、得られた実験結果を要約する。
【0183】
【0184】
表4中のデータは、平均±SEMとして示す。サンプルサイズは、85%の検出力および0.05のp値に基づいて計算した。その仮定を考慮して、1治療当たり7匹のサンプルサイズを使用した。データはSASのGLMプロシージャ(SAS Institute: SAS User’s Guide: Statistics)を使用して分析し、これは、当業者に知られている。治療をANOVAおよび対応のないスチューデントのt検定を使用して比較し、P<0.05を統計的に有意とみなした。
【0185】
図12は、例4のプロトコルに従ってラットによって達成された強制水泳時間の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、強制水泳時間の増加が測定された。
【0186】
図13は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたNF-κBの減少を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、NF-κBの減少が測定された。
【0187】
図14は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたSIRT-1の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、SIRT-1の増加が測定された。
【0188】
図15は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたミトコンドリア転写因子A(TFAM)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、TFAMの増加が測定された。
【0189】
図16は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定された核呼吸因子1(Nrf-1)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、Nrf-1の増加が測定された。
【0190】
図17は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定された赤血球系転写因子2(Nrf-2)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、Nrf-2の増加が測定された。
【0191】
図18は、例4のプロトコルにおいてラットにおいて測定されたペルオキシソーム増殖剤活性化受容体ガンマコアクチベーター(PGC-1)の増加を示す。黒マカと、赤マカとを含み、黒マカおよび赤マカが、4:1の比で存在する、マカ組成物を投与した後、PGC-1活性の増加が測定された。
【0192】
ここで記載される、方法、組成物、およびデバイスは、好ましい態様を現在代表するものであり、例示的であり、本発明の範囲に対する限定としては意図されない。それらにおける変更および他の使用が当業者には想到され、これらは、本発明の趣旨内に包含され、本開示の範囲によって定義される。したがって、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、ここで開示される発明に様々な置換および改変がなされ得ることが、当業者には明らかであろう。
【0193】
下記の特許請求の範囲においておよび本開示全体にわたって使用される場合、「から本質的になる」という句は、その句の後に列挙された要素を含み、列挙された要素について本開示で特定された活性または作用に干渉または寄与しない他の要素に限定されることを意味する。したがって、「から本質的になる」という句は、列挙された要素は必要または必須であるが、他の要素は任意であり、列挙された要素の活性または作用に影響を及ぼすか否かに応じて、存在してもしなくてもよいことを示す。
前記組成物が、対象においてサイトカイン活性を減少させるために使用され、前記サイトカインが、IL-1β、IL-4、IL-6、IL-8、IL-10、IFN-γ、IP-10およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
下記の特許請求の範囲においておよび本開示全体にわたって使用される場合、「から本質的になる」という句は、その句の後に列挙された要素を含み、列挙された要素について本開示で特定された活性または作用に干渉または寄与しない他の要素に限定されることを意味する。したがって、「から本質的になる」という句は、列挙された要素は必要または必須であるが、他の要素は任意であり、列挙された要素の活性または作用に影響を及ぼすか否かに応じて、存在してもしなくてもよいことを示す。
以下に、本願の出願当初の請求項を実施の態様として付記する。
[1] ある量の黒マカと、ある量の黄マカとを含み、前記量が、ある比の黒マカ対黄マカを有する、組成物。
[2] 前記比が、約1:1である、[1]に記載の組成物。
[3] 黒マカの前記量および黄マカの前記量が、相乗的比で与えられる、[1]に記載の組成物。
[4] 前記組成物が、細胞の抗炎症応答を低減するために使用される、[1]に記載の組成物。
[5] 前記組成物が、ホルモン失調を有する個体において性欲を増大させるために使用される、[1]に記載の組成物。
[6] 前記組成物が、対象においてサイトカイン活性を減少させるために使用される、[1]に記載の組成物。
[7] 前記組成物が、ヒトにおける性機能不全の治療のために使用される、[1]に記載の組成物。
[8] 前記組成物が、リビドーを増大させるために使用される、[1]に記載の組成物。
[9] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約15~約40gの全糖を含む、[1]に記載の組成物。
[10] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約10~約15gのタンパク質を含む、[1]に記載の組成物。
[11] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約9000~約12000mgの全アミノ酸を含む、[1]に記載の組成物。
[12] 前記組成物が、5.4未満のpHを有する、[1]に記載の組成物。
[13] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約0.3~約0.8gの、オレイン酸としての遊離脂肪酸を含む、[1]に記載の組成物。
[14] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約250~約415mgの全ポリフェノールを含む、[1]に記載の組成物。
[15] 前記組成物が、前記組成物1g当たり、約0.2~約0.35umolのグルコアリシンを含む、[1]に記載の組成物。
[16] 前記組成物が、前記組成物1g当たり、約0.2~約0.5umolの4-ヒドロキシグルコブラシシンを含む、[1]に記載の組成物。
[17] 前記組成物が、前記組成物1g当たり、約5~約13umolのグルコトロペオリンを含む、[1]に記載の組成物。
[18] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約200~約575mgの全グルコシノレートを含む、[1]に記載の組成物。
[19] ある量の黒マカと、ある量の黄マカとを含み、黒マカ対黄マカの比が約1:1である、組成物であって、
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約3000mg~5000mgのプロリンを含み、
前記組成物が、約5.4未満のpHを有し、
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約250~約450mgの全ポリフェノールを含み、
前記組成物が、前記組成物100g当たり、約200~約700mgの全グルコシノレートを含む、組成物。
[20] ある量の黒マカと、ある量の赤マカとを含み、前記量が、ある比の黒マカ対赤マカを有する、組成物。
[21] 前記比が、約4:1である、[20]に記載の組成物。
[22] 黒マカの前記量および赤マカの前記量が、相乗的比で与えられる、[20]に記載の組成物。
[23] 前記組成物が、ミトコンドリア機能を向上させるために使用される、[20]に記載の組成物。
[24] 前記組成物が、エネルギーを増大させるために使用される、[20]に記載の組成物。
[25] 前記組成物が、疲労を低減するために使用される、[20]に記載の組成物。
[26] 前記組成物が、身体的スタミナを増大させるために使用される、[20]に記載の組成物。
[27] 前記組成物が、無酸素性作業能力を増大させるために使用される、[20]に記載の組成物。
[28] 前記組成物が、乳酸形成を低減するために使用される、[20]に記載の組成物。
[29] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約15~約40gの全糖を含む、[20]に記載の組成物。
[30] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約10~約15gのタンパク質を含む、[20]に記載の組成物。
[31] 前記組成物が、前記組成物100g当たり、約9000~約12000mgの全アミノ酸を含む、[20]に記載の組成物。
[32] 前記組成物が、5.4未満のpHを有する、[20]に記載の組成物。
[33] ある量の黒マカと、ある量の赤マカとから本質的になり、前記量が、ある比の黒マカ対赤マカを有し、前記比が、約4:1である、組成物。