(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023052158
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム
(51)【国際特許分類】
G01M 3/38 20060101AFI20230404BHJP
G21C 3/56 20060101ALI20230404BHJP
G21C 17/06 20060101ALI20230404BHJP
G21F 9/02 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
G01M3/38 Z
G21C3/56
G21C17/06 020
G21F9/02 551A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211538
(22)【出願日】2022-12-28
(62)【分割の表示】P 2020570875の分割
【原出願日】2018-08-16
(31)【優先権主張番号】10-2018-0073540
(32)【優先日】2018-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】516343608
【氏名又は名称】ケプコ ニュークリア フューエル カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】242,Daedeok-daero 989beon-gil Yuseong-gu Daejeon 34057,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ペ,ヨンムン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ソンチュル
(72)【発明者】
【氏名】カク,トンヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ビョングク
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヒョングァン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジュノ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】検出装備のメンテナンスコストを削減できる、核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システムを提供する。
【解決手段】内部には、固体状態の六フッ化ウラン(UF
6)が充填されたシリンダーが配置され、一側と他側には、それぞれ窒素流入および窒素排出が行われる窒素供給管及び窒素排出管が設置され、気化器内部の窒素加熱によって前記シリンダー内のUF
6を気化させる気化器が設けられ、前記窒素排出管には、気化器の内部を循環した後に排出される窒素にUF
6が混合されたかを検知することにより、気化器内でのUF
6漏れか否かを検知する検知部が設けられ、前記検知部は、外気とUF
6とを反応させてUO
2F
2とHFを生成し、生成された固体状態のUO
2F
2粒子を光学的に検出することができるようにした計測器を含むことにより、非接触式のUF
6漏れ検知が行われるようにした、核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システム。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部には、固体状態の六フッ化ウラン(UF6)が充填されたシリンダーが配置され、一側と他側には、それぞれ窒素流入および窒素排出が行われる窒素供給管及び窒素排出管が設置され、気化器内部の窒素加熱によって前記シリンダー内のUF6を気化させる気化器が設けられ、
前記窒素排出管には、気化器の内部を循環した後に排出される窒素にUF6が混合されたかを検知することにより、気化器内でのUF6漏れか否かを検知する検知部が設けられ、
前記検知部は、
外気とUF6とを反応させてUO2F2とHFを生成し、生成された固体状態のUO2F2粒子を光学的に検出することができるようにした計測器を含むことにより、非接触式のUF6漏れ検知が行われるようにしたことを特徴とする、核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項2】
前記検知部は、
気化器から窒素排出管へ排出される窒素と混合される外気を注入する外気注入管と、UF6漏れの際に生成されるUO2F2を検知する計測器と、を含んで構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項3】
前記窒素排出管には、検知部を通過したUO2F2を濾過するフィルターが設置されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項4】
前記窒素排出管には、検知部を通過したHFを検知するHFセンサーが設置されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項5】
前記計測器は、空気中に浮遊する粒子を光学的に検出する装置であることを特徴とする、請求項1または2に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システムに係り、より詳細には、UF6気化器内でUF6ガス漏れの際に外気との反応によって生成された固体状態のUO2F2を光学的に検出してUF6漏れか否かを検知することができるようにした、核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
軽水炉核燃料製造工程中の再変換工程は、いずれの種類の工程であれ、固体状態のUF6(uranium hexafluoride、六フッ化ウラン)を気体状態に作る単位工程である気化工程から始まる。
【0003】
UF6は、シリンダー内に固体状態で充填された後、再変換工場に入庫されて気化工程
で気化し、後続の単位工程である変換工程(例えば、DC(dry conversion)工程、IDR(integrated dry route)工程の場合)または沈殿工程(例えば、AUC(ammonium uranyl carbonate)工程の場合)または加水分解工程(例えば、AUH(ammonium uranate hydrate)工程、ADU(ammonium diuranate)工程の場合)に投入される。
【0004】
気化工程では、
図1に示すように、UF
6が充填されたシリンダー10を気化器(autoclave)20に装入し、シリンダー10にUF
6ガス移送配管(図示せず)を接続した後、気化器20の内部を約115℃に加熱してUF
6を気化させ、後続工程の反応部(図示せず)へUF
6を移送する。
【0005】
このとき、窒素供給部40を介して気化器20内に窒素ガスが流入し、前記窒素ガスは、ヒーター30によって加熱されてシリンダー10を加熱した後、窒素排出管50を介して排出される。
【0006】
この過程でUF6がシリンダー10、配管或いは工程設備の外部に漏れる場合、放射性物質である重金属ウランの他にも、非常に有毒な物質であるHF(Hydrogen Fluoride)の生成により、作業者及び設備の安全に重大な影響を及ぼす。
【0007】
つまり、UF6が漏れて空気中に晒されると、空気中の水蒸気と次のとおりに反応してUO2F2(uranyl fluoride)またはF2OU(uranium oxyfluoride)とHF(hydrogen fluoride)を生成する。
UF6(g)+2H2O(g)→UO2F2(s)+4HF(g)
【0008】
また、UO2F2は、水との接触時に速く溶け、次のとおりにHFを生成する。
UO2F2(s)+nH2O(l)→UO2
2+(aq)+2F-(aq)
2F-(aq)+2H2O(l)⇔2HF(aq)+2OH-(aq)
【0009】
このような気化工程におけるUF6の漏れを検知するためのUF6検知器(UF6 detector)60が窒素排出管50に設置され、前記反応式を介して生成されたHFを検知することにより、UF6漏れか否かを検知することができる。
【0010】
つまり、気化器20の内部でUF6の漏れがある場合には、窒素排出管50を介して排出されるガスは、UF6検知器60を通過するとき、UF6検知器60に注入される外部の空気と反応してHFを生成するが、UF6検知器60は、これを検知して、管理者がUF6漏れか否かを認知することができるようにしたものである。
【0011】
この過程で、上述したUF6漏れ検知システムは、UF6検知器60のセンサー61が腐食性の強いHFに直接接触するので、センサー61が腐食してしまうという問題があり、UO2F2もセンサーに沈積するという問題があった。
【0012】
かかる問題を最小限に抑えるために、
図2に示すように、窒素排出管50に前記窒素排出管50の内径よりも小さい内径を有するバイパス管51を設置し、そのバイパス管51にUF
6検知器60を設置して、UF
6検知器60に流入するガスの流量を最小化してUF
6検知器60の損傷を最小限に抑えたが、これも別途の窒素パージラインを構成しなければならないなど、構造が複雑になるという問題があった。
【0013】
また、バイパス管51の管路が狭いため、UO2F2により管路閉塞が発生するという問題があった。
【0014】
また、窒素排出管50を介して排出されるガスは、シリンダー10を加熱した高温のガスなので、UF6検知器60のセンサー61の故障を引き起こし、前記センサー61の寿命を短くするという問題があった。
【0015】
これにより、UF6検知器60のメンテナンスに対する煩わしさ及びメンテナンスコストが増加するという問題があった。
【0016】
かかる問題点を解消するために、窒素排出管50を介して排出されるガスを水と反応させる方法も提示されたが、これは、センサー61が腐食してしまう問題を解消することはできず、放射性液体廃棄物(UO2F2水溶液)が発生するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1227807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、UF6ガスの漏れがある場合、窒素排出管を介して排出されるガスに外気を混合してUF6をUO2F2及びHFと反応させ、反応生成物であるUO2F2の粒子を非接触式で計測してUF6ガス漏れか否かを検知することにより、センサーの故障を防止し、検知器のメンテナンスコストを削減することができるようにした、核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の目的を達成するために、本発明は、内部には、固体状態の六フッ化ウラン(UF6)が充填されたシリンダーが配置され、一側と他側には、それぞれ窒素流入および窒素排出が行われる窒素供給管及び窒素排出管が設置され、気化器内部の窒素加熱によって前記シリンダー内のUF6を気化させる気化器が設けられ、前記窒素排出管には、気化器の内部を循環した後に排出される窒素にUF6が混合されたかを検知することにより、気化器内でのUF6漏れか否かを検知する検知部が設けられ、前記検知部は、外気とUF6とを反応させてUO2F2とHFを生成し、生成された固体状態のUO2F2粒子を光学的に検出することができるようにした計測器を含むことにより、非接触式のUF6漏れ検知が行われるようにしたことを特徴とする、核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システムを提供する。
【0020】
この際、前記検知部は、気化器から窒素排出管へ排出される窒素と混合される外気を注入する外気注入管と、UF6漏れの際に生成されるUO2F2を検知する計測器を含んで構成されたことを特徴とする。
【0021】
また、前記窒素排出管には、検知部を通過したUO2F2を濾過するフィルターが設置されたことが好ましい。
【0022】
また、前記窒素排出管には、検知部を通過したHFを検知するHFセンサーが設置されたことが好ましい。
【0023】
また、前記計測器は、空気中に浮遊する粒子を光学的に検出する装置であることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システムは、次の効果がある。
【0025】
第一に、バイパス管などの複雑な構成を省略することにより、UF6ガス検出のための検知システムの構成を簡素化することができるという効果がある。
第二に、気化器から排出されるガスと検出装置(計測器)とが直接接触する必要がないので、UF6ガス漏れがある場合にも検出装置の損傷を防止することができるという効果がある。
【0026】
つまり、UF6と外気との反応を介して生成されたUO2F2の固体粒子を光学的に検出してUF6漏れか否かを検知する非接触式なので、腐食及び高温による検出装置の損傷を防止することができるため、検出装備の機械的寿命を延長することにより、メンテナンスコストを削減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】核燃料製造工程中のUF
6気化工程の構成を示す図である。
【
図2】従来技術による核燃料製造工程のUF
6気化工程でUF
6漏れか否かを検知する検知器を示す要部図である。
【
図3】本発明の好適な実施形態に係る核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システムの要部を示す図である。
【
図4】本発明の好適な実施形態に係る核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システムの構成を示す図である。
【
図5】本発明の好適な実施形態に係る核燃料製造工程の際に発生するUF
6ガス漏れ検知システムを介してUF
6検出が行われる工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書及び請求の範囲で使用された用語や単語は、通常的かつ辞典的な意味に限定解釈されず、発明者は自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に即して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【0029】
以下、添付された
図3及び
図4を参照して、本発明の好適な実施形態に係る核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システムについて説明する。
【0030】
説明に先立ち、気化器20の構成及び作用は周知の技術なので、詳細な図示及び説明は省略する。
【0031】
核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システムは、
図3及び
図4に示すように、検知部100、フィルター200、及びHFセンサー300を含むことができる。
【0032】
検知部100は、気化器20から排出される窒素にUF6が含まれているか否かを非接触式で検知する役割を果たし、窒素排出管50に設置される。
【0033】
前記検知部100は、
図4に示すように、窒素排出管50の主管に設置されることが好ましい。
【0034】
検知部100が窒素排出管50に設置されることにより、窒素排出管50を介して排出される窒素は検知部100を経て排出される。
【0035】
前記検知部100は、気化器20から排出された窒素と外気との反応が行われるようにすることにより、UF6漏れか否かを検知することができる。
【0036】
つまり、窒素排出管50を介して排出されるガスにUF6が含まれている場合、前記UF6は、検知部100で外気との反応が行われながら、UO2F2とHFを生成する。
【0037】
このため、前記検出部100は、反応空間を提供する反応部110と、前記反応部110への外気の注入が行われる管路である外気注入管120と、反応部110で反応されたUO2F2を計測する計測器130とを含んで構成される。
【0038】
反応部110は、前述したように、気化器20から排出された高温の窒素が窒素排出管50を介して排出される過程で、窒素と外気との反応が行われる空間を提供し、窒素排出管50に設置される。
【0039】
この際、前記反応部110には、UF6の反応のために、前記反応部110への外気の注入が行われるように外気注入管120が設置される。
【0040】
前記計測器130は、反応部110で反応が行われながら生成されたUO2F2を計測する役割を果たす。
【0041】
従来技術は、UF6ガス漏れか否かについてセンサー61が気体状態のHFを電子的に検知する技術であったが、これに対し、本発明は、固体状態のUO2F2を光学的に計測する技術的構成を提供するのである。
【0042】
つまり、反応部110では、外気とUF6との反応によって、霞のような形態の固体粒子であるUO2F2と液体のHFが生成されるが、前記固体状態のUO2F2を光学的に計測することにより、UF6ガス漏れか否かを検知することができるようにしたのである。
【0043】
この際、前記反応部110は、反応部110の内部が見えるように透明材質で提供され、計測器130は、反応部110の外側に設置されることが好ましい。
【0044】
これにより、計測器130は、反応部110内で生成された物質と接触せず、反応部110の外側でUF6漏れか否かを検知することができる。
【0045】
前記計測器130は、空気中に浮遊する粒子を光学的に検出する装置で提供されることが好ましい。
【0046】
例えば、前記計測器130は、浮遊粒子計数器またはフォトセンサーで提供できる。
【0047】
次に、フィルター200は、窒素排出管50を介して排出されるUO2F2を濾過することにより、窒素排出管50の管路が閉塞することを防止する役割を果たす。
【0048】
つまり、窒素排出管50を介して排出される窒素にUF6が含まれている場合、UO2F2の生成により前記UO2F2が窒素排出管50の管路を閉塞させる可能性があるので、前記フィルター200を介してUO2F2を濾過して窒素排出管50の管路閉塞を防止するのである。
【0049】
これにより、UF6の漏れがあっても、UO2F2粒子は、検知部100を通ってフィルター200で濾過され、窒素とHFのみフィルター200を通過して排出される。
【0050】
次に、HFセンサー300は、フィルター200を通過するHFを検知する役割を果たす。
【0051】
前記HFセンサー300は、UF6漏れ検知において、補助的な役割を果たす。
すなわち、本発明は、計測器130を介してUO2F2粒子を光学的に検出するものであるが、HFセンサー300の設置を並行すると、前記計測器130の誤動作及び故障が発生しても、前記HFセンサー300を介してUF6漏れか否かを検知することができるのである。
【0052】
以下、上述した構成からなる核燃料製造工程におけるUF
6ガス漏れ検知システムによってUF
6漏れ検知が行われる過程について、
図5を参照して説明する。気化器20を介して核燃料再変換工程中の気化工程が行われる(S100)。
【0053】
気化器20内に窒素が流入し、ヒーター30によって加熱された窒素は、固体のUF6が充填されたシリンダー10を加熱してUF6を気化させる。
【0054】
その後、シリンダー10で気化されたガスは、後続の工程に移送される。
【0055】
次に、気化器20内で循環しながらシリンダー10を加熱した窒素は、窒素排出管50を介して排出される(S200)。
【0056】
このとき、窒素は、検知部100の反応部110を通過して排出されるが、反応部110には、外気注入管120を介して外気が流入する(S300)。
【0057】
これにより、反応部110では、外気と窒素とが混合される。
【0058】
このとき、もしUF6が漏れて窒素と一緒に排出されている状態であれば、前述した反応式を介してUO2F2とHFが生成される(S400)。
【0059】
このとき、UO2F2は、固体状態の粒子であって、反応部110の外側に設置された計測器130によって検出される(S500)。
【0060】
このように計測器130によってUO2F2の検出が行われると、アラームまたは警告灯の発光を介して、管理者が迅速に認知するようにして、一連の後処理が行われるようにする。
【0061】
一方、反応部110で反応されたUO2F2とHFは、窒素排出管50に沿って継続的に排出される。
【0062】
このとき、UO2F2はフィルター200を介して濾過され、窒素とHFはフィルター200を介して抜け出す(S600)。
【0063】
このとき、HFセンサー300は、窒素排出管50を介して移送されるHFを検知して、管理者が認知するようにする(S700)。
【0064】
計測器130を介してUO2F2が検出されたならば、HFセンサー300を介してもHFが検知されるだろう。
【0065】
仮に計測器130の故障によりUO2F2が検出されなくても、HFセンサー300がHFを検知することにより、UF6検出エラーが発生しないのである。
これにより、UF6漏れ検出工程が完了する。
【0066】
これまで説明したように、本発明に係るUF6漏れ検知システムは、外気の反応を介して固体状態のUO2F2粒子を生成して前記UO2F2光学検出によってUF6漏れか否かを検知することができる。
【0067】
このような非接触方式によってUF6漏れ検知が行われることにより、検出装備の損傷を防止することができ、検出装備のメンテナンスコストを削減することができる。
【0068】
以上、本発明を記載された実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲内で様々な変形及び修正が可能であることは当業者にとって明らかであり、それらの変形および変更も添付された特許請求の範囲に属するのは当たり前である。
【符号の説明】
【0069】
100 検知部
110 反応部
120 外気注入管
130 計測器
200 フィルター
300 HFセンサー
【手続補正書】
【提出日】2022-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部には、固体状態の六フッ化ウラン(UF6)が充填されたシリンダーが配置され、一側と他側には、それぞれ窒素流入および窒素排出が行われる窒素供給管及び窒素排出管が設置され、気化器内部の窒素加熱によって前記シリンダー内のUF6を気化させる気化器が設けられ、
前記気化器の内部を循環した後に前記窒素排出管を介して排出される窒素にUF6が混合されたかを検知することにより、気化器内でのUF6漏れか否かを検知する検知部が設けられ、
前記検知部は、
前記窒素排出管上に設けられた反応部であって、前記反応部では、前記気化器から前記窒素排出管に排出される窒素に混合された外気とUF
6
とが反応することができる、前記反応部、及び
前記外気とUF
6
との反応によりUO
2
F
2
とHFが生成されたとき、生成された固体状態のUO
2
F
2
粒子を光学的に検出し、非接触式でUF
6
漏れを感知できる計測器を含み、
前記反応部には、前記気化器から前記窒素排出管に排出される窒素と混合される前記外気を注入する外気注入管が設けられていることを特徴とする核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項2】
前記窒素排出管には、検知部を通過したUO2F2を濾過するフィルターが設置されたことを特徴とする、請求項1に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項3】
前記窒素排出管には、検知部を通過したHFを検知するHFセンサーが設置されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。
【請求項4】
前記計測器は、空気中に浮遊する粒子を光学的に検出する装置であることを特徴とする、請求項1または2に記載の核燃料製造工程におけるUF6ガス漏れ検知システム。