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特開2023-52907オーダーメイド手術ガイド、オーダーメイド手術ガイド生成方法及び生成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023052907
(43)【公開日】2023-04-12
(54)【発明の名称】オーダーメイド手術ガイド、オーダーメイド手術ガイド生成方法及び生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/11 20160101AFI20230404BHJP
   A61B 34/10 20160101ALI20230404BHJP
   A61B 90/17 20160101ALI20230404BHJP
【FI】
A61B90/11
A61B34/10
A61B90/17
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015611
(22)【出願日】2023-02-03
(62)【分割の表示】P 2021016081の分割
【原出願日】2017-11-15
(31)【優先権主張番号】10-2016-0152885
(32)【優先日】2016-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】515267910
【氏名又は名称】ジ アサン ファウンデーション
(71)【出願人】
【識別番号】517301162
【氏名又は名称】ユニバーシティー オブ ウルサン ファウンデーション フォー インダストリー コーオペレイション
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF ULSAN FOUNDATION FOR INDUSTRY COOPERATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ナム クッ
(72)【発明者】
【氏名】キム,グッ ペ
(72)【発明者】
【氏名】コ,ボム ソク
(72)【発明者】
【氏名】イ,サン ウク
(72)【発明者】
【氏名】アン,セ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ビョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョン ウォン
(57)【要約】
【課題】治療対象領域を正確に確認できるオーダーメイド手術ガイドを提供すること。
【解決手段】オーダーメイド手術ガイド10は、身体部位の表面と対応するように形成さ
れる身体部位カバー200と、身体部位カバー200に配置され、身体の内部への1つ以
上の医療用道具の挿入をガイドし、1つ以上の医療用道具の挿入深さを決定する1つ以上
のガイド管100と、を備える。身体部位カバー200には、身体部位における特定の位
置に対応する基準地点300が形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体部位の表面と対応するように形成される身体部位カバーと、
前記身体部位カバーに配置され、身体の内部への1つ以上の医療用道具の挿入をガイド
し、前記1つ以上の医療用道具の挿入深さを決定する1つ以上のガイド管と、
を備え、
前記身体部位カバーには、前記身体部位における特定の位置に対応する基準地点が形成
されている、
オーダーメイド手術ガイド。
【請求項2】
前記身体部位は乳房であり、
前記基準地点は、乳頭に対応するホールである、
請求項1に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項3】
身体部位の表面と対応するように形成される身体部位カバーと、
前記身体部位カバーに配置され、身体の内部への1つ以上の医療用道具の挿入をガイド
し、前記1つ以上の医療用道具の挿入深さを決定する1つ以上のガイド管と、
を備え、
前記身体部位カバーは、医療画像データから獲得した身体表面データによって生成され
、前記身体部位を前記医療画像データの獲得時の形状に固定する、
オーダーメイド手術ガイド。
【請求項4】
前記身体部位は乳房であり、
前記医療画像データは、患者がうつ伏せになった状態でのMRI撮影映像であり、
前記患者が横たわっている状態での前記身体部位の形状が、前記患者がうつ伏せになっ
た状態での形状になるように、前記身体部位カバーは前記身体部位を固定する、
請求項3に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項5】
身体部位の表面と対応するように形成される身体部位カバーと、
前記身体部位カバーに配置され、身体の内部への1つ以上の医療用道具の挿入をガイド
し、前記1つ以上の医療用道具の挿入深さを決定する1つ以上のガイド管と、
を備え、
前記1つ以上のガイド管は、前記1つ以上の医療用道具が治療対象領域を通過しないよ
うに前記1つ以上の医療用道具の挿入経路を提供する、
オーダーメイド手術ガイド。
【請求項6】
前記治療対象領域は、手術時に除去される腫瘍である、
請求項5に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項7】
身体部位の表面と対応するように形成される身体部位カバーと、
前記身体部位カバーに配置され、身体の内部への1つ以上の医療用道具の挿入をガイド
し、前記1つ以上の医療用道具の挿入深さを決定する1つ以上のガイド管と、
を備え、
医療画像データが撮影される時の第1姿勢と、手術時の第2姿勢が異なる場合、前記第
1姿勢の前記医療画像データから前記第2姿勢での前記身体部位の形状と治療対象領域の
位置とを算出し、前記第1姿勢の前記医療画像データから算出された前記第2姿勢での前
記身体部位の形状と前記治療対象領域の位置とによって、前記身体部位カバーの形状と前
記1つ以上のガイド管の形状が決定される、
オーダーメイド手術ガイド。
【請求項8】
医療用道具が挿入されるガイド管及び身体表面に接触する身体部位カバーを含むオーダ
ーメイド手術ガイドをコンピュータによって生成する方法において、
前記コンピュータが、医療画像データから身体表面データ及び治療領域データを獲得す
る段階と、
前記コンピュータが、前記身体表面データに基づいて、前記身体部位カバーの形状に相
応する第1形状データを生成する第1形状データ生成段階と、
前記コンピュータが、治療対象領域の内部又は表面に該当する1つ以上のターゲット地
点を設定するターゲット地点設定段階と、
前記コンピュータが、前記医療用道具が接近可能な前記身体表面上のそれぞれの第1地
点を前記ターゲット地点として設定する段階と、
前記コンピュータが、前記第1地点から前記ターゲット地点までの距離に基づいて前記
ガイド管の長さを設定する段階と、
前記コンピュータが、前記第1地点に前記ガイド管の長さを適用し、前記第1形状デー
タに1つ以上の前記ガイド管を結合した最終形状データを生成する段階と、
を備え、
前記身体部位は乳房であり、
前記医療用画像データは、前記患者がうつ伏せの状態でのMRI撮影映像であり、
前記患者が横たわっている状態での前記身体部位の形状が、前記患者がうつ伏せになっ
た状態での形状になるように、前記身体部位カバーは前記身体部位を前記医療用画像デー
タの獲得時の形状に固定する、
オーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項9】
前記医療用道具は、挿入された特定深さの地点から特定範囲を治療範囲にして治療を行
う道具であり、
前記ターゲット地点は、前記治療対象領域内の特定地点であり、
前記ターゲット地点設定段階では、前記コンピュータが、前記治療対象領域を包括する
1つ以上の治療範囲を形成するように、1つ以上のターゲット地点を設定する、
請求項8に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項10】
前記第1形状データ生成段階は、
前記コンピュータが、前記身体部位の全体形状データを獲得する段階と、
前記コンピュータが、前記全体形状データに基づいて、特定の前記身体部位を覆う前記
身体部位カバーの形状を生成する段階と、
を含み、
前記身体部位カバーは、前記身体部位を覆って特定の形状で固定される、
請求項8に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項11】
前記医療画像データが撮影される第1姿勢と手術時の第2姿勢が異なる場合、
前記コンピュータが、前記第1姿勢から前記第2姿勢へ変更時の前記治療対象領域の位
置変化を算出する段階を含み、
前記コンピュータが、変化した前記治療対象領域の位置に基づいて、前記ターゲット地
点設定段階、前記第1地点設定段階、及び前記ガイド管の長さ設定段階を実行する、
請求項8に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項12】
前記医療用道具は、特定の曲率を有し、
前記第1地点設定段階では、前記コンピュータが、前記曲率で身体の内部を移動時に前
記ターゲット地点に到達可能な第1地点を抽出し、
前記最終形状データ生成段階では、前記コンピュータが、前記ガイド管の曲率を前記医
療用道具の曲率と同一に生成する、
請求項8に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項13】
ハードウェアであるコンピュータと結合され、請求項8~12のいずれか1項に記載の
方法を前記コンピュータに実行させるために媒体に格納されたオーダーメイド手術ガイド
生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオーダーメイド手術ガイド、オーダーメイド手術ガイド生成方法及び生成プロ
グラムに、関する。より詳細には、本発明は、特定の患者の手術時に患者の治療対象領域
の状態に符合する手術が可能なようにするオーダーメイド手術ガイド及びこれを生成する
方法及びプログラムに、関する。
【背景技術】
【0002】
通常、手術時に、医療陣は、医療画像を基に手術を施す領域を、見積もる。この場合、
外科医の目測及び経験に大きく依存せざるを得ないという短所があるため、除去領域の範
囲が正確に把握できず、切り取らなければならない除去領域を完全に除去できない場合を
想定して、広い領域を切り取ってしまうこともある。
【0003】
また、手術を開始する前に皮膚表面に除去領域を印す方法が用いられることもある。し
かし、皮膚表面に示されたマーカーは、手術を開始して身体部位を切り取る段階になると
、内部とマッチさせることが困難であり、身体部位内部の手術範囲を決めるのに正確度が
低下する。現在では、身体内部の特定地点をマーキング(Marking)するために、
超音波或いは乳房撮影ガイドH-wireを挿入して該当部分を除去している。しかし、
この場合、正確にマーキングし難いという短所があり、患者の痛みと施術時間がかかると
いう問題がある。また、手術中にH-wireの一部が切れたり、流出して体内に残って
いる場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、手術を施さな
ければならない身体部位内に除去領域を3次元的にマーキングし、身体部位を切り取って
手術を行う途中でも除去領域(即ち、治療対象領域)を正確に視覚的に確認できるように
するオーダーメイド手術ガイド、オーダーメイド手術ガイド生成方法及び生成プログラム
を、提供することにある。
【0005】
また、本発明の他の目的は、身体部位内の複数のターゲット地点に医療用道具が到達す
るようにする治療計画を基に生成され、最小限の治療を施すことで治療対象領域を治療す
るオーダーメイド手術ガイド、オーダーメイド手術ガイド生成方法及び生成プログラムを
、提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及された課題に限定されず、言及されてい
ない他の課題は、下記の記載から通常の技術者が明確に理解できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイドは、医療用道具が挿入可能な1つ
以上のガイド管と、1つ以上のガイド管と結合され、ガイド管を介して挿入された前記医
療用道具を前記身体部位方向に通過させるホールを含み、特定の身体部位の表面を覆う身
体部位カバーとを、備える。本オーダーメイド手術ガイドでは、前記身体部位カバーは患
者の身体部位の表面と対応するように形成され、前記医療用道具が前記身体部位内のター
ゲット地点に到達するように前記ガイド管の位置を設定し、前記ガイド管は前記医療用道
具よりも大きな直径を有し、前記医療用道具が身体内部に挿入可能な深さを第1地点から
前記ターゲット地点までの設定深さに制限する長さで形成され、前記第1地点は前記身体
部位の表面上の地点であって、前記ガイド管が位置する地点であり、前記ターゲット地点
は治療対象領域の表面又は内部に位置する地点であるか、治療対象領域から特定距離だけ
離間した地点であるかである。
【0008】
また、前記医療用道具が特定の針長を備えた注射器である場合、前記ガイド管は前記タ
ーゲット地点まで注射針が到達するように形成され、前記ターゲット地点は、身体部位内
の前記治療対象領域の表面上の特定地点であり、前記ガイド管に沿って前記ターゲット地
点から注射器を外しながら染料を提供して身体内に染料柱を生成できる。
【0009】
更に、前記医療用道具が挿入された特定地点から特定範囲を治療範囲に設定して治療を
行う道具である場合、前記ターゲット地点は、前記治療対象領域を包括する1つ以上の前
記治療範囲を形成する前記治療対象領域内に位置する1つ以上の特定地点であり、前記ガ
イド管は、前記ターゲット地点の数で前記身体部位カバーの前記第1地点上に前記第1地
点から前記ターゲット地点に向かう方向に形成されることができる。
【0010】
また、前記身体部位カバーは、医療画像データを基に獲得された身体表面に沿って形成
され、前記ガイド管は、前記医療画像データ上の身体表面の第1地点から前記医療用道具
が到達すべきターゲット地点までの距離を基に長さが設定されることができる。
【0011】
更に、形状の変形が可能な材質で形成されて腹腔鏡を介して身体内に挿入された後、身
体部位の表面に配置されることができる。
【0012】
また、前記治療対象領域を含む身体部位が姿勢によって形状が変わる部位である場合、
前記身体部位カバーは、前記身体部位を覆って特定の形状に固定することができる。
【0013】
更に、前記ガイド管は、前記ターゲット地点に前記医療用道具の末端が到達する際に前
記医療用道具と嵌合されることができる。
【0014】
本発明の他の実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド生成方法は、コンピュータが医
療画像データから身体表面データ及び治療領域データを獲得する段階と、前記身体表面デ
ータを基に前記第1形状データを生成し、前記第1形状データは身体部位カバーの形状に
相応するデータである第1形状データ生成段階と、1つ以上のターゲット地点を設定し、
前記ターゲット地点は治療対象領域の内部又は表面に該当する地点であるターゲット地点
設定段階と、前記ターゲット地点として前記医療用道具が接近可能な身体表面上のそれぞ
れの第1地点を設定する段階と、前記第1地点から前記ターゲット地点までの距離を基に
ガイド管の長さを設定する段階と、前記第1地点に前記ガイド管の長さを適用し、前記第
1形状データに1つ以上のガイド管を結合した最終形状データを生成する段階とを含む。
【0015】
また、前記医療用道具が特定の針長を備えた注射器である場合、前記ターゲット地点は
、身体内の治療対象領域の表面の特定地点であり、前記ガイド管は、注射針が前記ターゲ
ット地点まで到達した後、注射器を外しながら染料を提供して身体内に染料柱を生成する
ように補助することができる。
【0016】
更に、前記医療用道具が挿入された特定深さの地点から特定範囲を治療範囲にして治療
を行う道具である場合、前記ターゲット地点は、治療対象領域内の特定地点であり、前記
ターゲット地点設定段階は、前記治療対象領域を包括する1つ以上の治療範囲を形成する
ように1つ以上のターゲット地点を設定することを特徴とすることができる。
【0017】
また、前記第1形状データ生成段階は、前記身体部位の全体形状データを獲得する段階
と、前記全体形状データを基に、特定の身体部位を覆う身体部位カバーの形状を生成する
段階とを含み、前記身体部位カバーは前記身体部位を覆って特定の形状に固定することが
できる。
【0018】
更に、前記医療画像データが撮影される第1姿勢と手術時の第2姿勢が異なる場合、前
記第1姿勢から前記第2姿勢へ変更時の治療対象領域の位置変化を算出する段階を含み、
前記ターゲット地点設定段階、前記第1地点設定段階、及び前記ガイド管の長さ設定段階
は、変化した治療対象領域の位置を基に行われることを特徴とすることができる。
【0019】
また、前記第1地点設定段階は、前記治療対象領域を通過せず、前記ターゲット地点に
到達可能な前記医療用道具の経路を提供する前記第1地点を設定することを特徴とするこ
とができる。
【0020】
更に、前記医療用道具が特定の曲率で曲がっている形態である場合、前記第1地点設定
段階は、前記曲率で身体の内部を移動時に前記ターゲット地点に到達可能な第1地点を抽
出することを特徴とし、前記最終形状データ生成段階は、前記ガイド管の曲率を前記医療
用道具の曲率と同一に生成することを特徴とすることができる。
【0021】
本発明の更に他の実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド生成プログラムは、ハード
ウェアであるコンピュータと結合されて前記言及されたオーダーメイド手術ガイド生成方
法を実行し、媒体に格納される。
【発明の効果】
【0022】
前記のような本発明によれば、以下のような多様な効果を奏する。
【0023】
第一に、患者に合わせたオーダーメイド手術を行えるように補助するオーダーメイド手
術ガイドを用いることによって、患者に最適な手術を施すことができる。例えば、患部内
の手術病変(例えば、腫瘍)を除去しなければならない場合、患者に合わせたオーダーメ
イド手術ガイドを用いて、1つ以上の染料柱を身体部位内に生成することによって、除去
領域の手術途中でも視覚的に確認できるという効果を奏する。これにより、医療陣は、染
料柱を通じた2次元又は3次元マーキングによって、最小限の組織を除去して治療を行う
ことができる。
【0024】
第二に、医療画像データを基にターゲット地点までの深さを算出してガイド管を生成す
るので、医療陣は、医療用道具(例えば、注射器)を挿入する深さを気にすることなく、
手術を行うことができる。即ち、オーダーメイド手術ガイドのガイド管に医療用道具を終
端まで挿入すると、ターゲット地点に到達するので、簡単に手術を行えるという効果が得
られる。
【0025】
第三に、身体部位カバーを身体の形状と対応するように製作し、ガイド管が医療用道具
の挿入時にターゲット地点へ正確に到達できる地点に配置することができる。これにより
、 誤ったターゲット地点で手術を行ったり、身体部位内のマーキングを誤って行ったり
するのを、防止できる。
【0026】
第四に、医療画像データを獲得した姿勢と手術姿勢とに差が存在しても、正確にターゲ
ット位置に医療用道具が到達できるオーダーメイド手術ガイドを、提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイドの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る身体部位に取り付けられたオーダーメイド手術ガイドの例示図である。
図3】本発明の一実施形態によって、ガイド管を介して治療対象領域表面のターゲット地点から染料柱を形成した例示図である。
図4】本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド生成方法の順序図である。
図5】本発明の一実施形態に係る第1姿勢基盤の医療画像データを用いて第2姿勢での治療対象領域の位置変化を算出する過程を更に含むオーダーメイド手術ガイド生成方法の順序図である。
図6】本発明の一実施形態に係る最終形状データを基に射出を要請する過程を更に含むオーダーメイド手術ガイド生成方法の順序図である。
図7】本発明の一実施形態に係る身体部位全体を覆う身体部位カバーの形状を生成する過程に対する順序図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。本発明の利点
及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実
施形態を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定さ
れるものではなく、多様な形態で実現することができる。本実施形態は、単に本発明の開
示を行うものであり、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範
疇を理解させるために提供されるものである。本発明は、特許請求の範囲の範疇により定
義されるに過ぎない。明細書全体に亘って同一の参照符号は、同一の構成要素を示す。
【0029】
本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、特に定義されてい
ない限り、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が共通して理解できる
意味として使用される。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、特に定義
されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0030】
本明細書で用いられた用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限し
ようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む
。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(com
prising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追
加を排除しない。
【0031】
本明細書で「コンピュータ」は、演算処理を行って使用者に結果を視覚的に表せる多様
な装置が全て含まれる。例えば、コンピュータはデスクトップパソコン、ノートブック(
Note Book)のみならず、スマートフォン(Smart phone)、タブレッ
トPC、携帯電話(Cellular phone)、PCSフォン(PCS phone
;Personal Communication Service phone)、同期
式/非同期式IMT-2000(International Mobile Telec
ommunication-2000)の移動端末、パームPC(Palm Person
al Computer)、携帯情報端末(PDA;Personal Digital
Assistant)なども該当し得る。また、コンピュータは、血管造影画像を獲得し
たり観察する医療装置にも該当し得る。
【0032】
本明細書において「医療画像データ」は、医療画像撮像装置(例えば、コンピュータ断
層撮影(Computed Tomography;CT)装置、核磁気共鳴画像(Ma
gnetic Resonance Imaging;MRI)撮影装置など)を通じて獲
得された映像データを、意味する。
【0033】
本明細書において「治療対象領域」は、特定の身体部位内の治療されるべき領域を意味
する。例えば、乳癌患者の場合、「治療対象領域」は身体部位である乳房内の腫瘍領域が
それに該当する。「治療対象領域」は患部領域と一致してもよい。また、「治療対象領域
」は、誤差範囲を考慮して実際の患部領域よりも更に大きく設定されてもよい。
【0034】
本明細書において「医療用道具」は手術、治療又は検診などに用いられる道具であって
、身体内に挿入又は侵襲される道具を意味する。例えば、「医療用道具」は、特定の長さ
の針を備えた注射器がそれに該当し得る。また、例えば、「医療用道具」は、特定の身体
部位に挿入されて特定範囲に電気刺激を加える装置がそれに該当し得る。
【0035】
本明細書において「ターゲット地点」は、オーダーメイド手術ガイドを介して挿入され
る医療用道具が到達する地点である。即ち、「ターゲット地点」は、ガイド管により移動
が制限されることによって到達される最大深さの地点を意味する。「ターゲット地点」は
、治療対象領域の表面又は内部に位置する地点であっても、治療対象領域から特定距離だ
け離間した地点であってもよい。
【0036】
本明細書において「第1地点」は、医療用道具がターゲット地点に到達するために挿入
される身体部位の表面上の地点を意味する。即ち、「第1地点」は、身体部位にオーダー
メイド手術ガイドを配置するとき、ガイド管が配置される身体部位の表面上の地点を意味
する。
【0037】
以下、本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド、オーダーメイド手術ガイ
ド生成方法及びプログラムについて詳細に記述する。
【0038】
図1は、本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10の例示図である。
【0039】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10は、ガイ
ド管100及び身体部位カバー200を含む。
【0040】
前記ガイド管100は、医療用道具が挿入可能な管である。前記ガイド管100は、医
療用道具において身体に挿入される部分よりも大きな直径を有する。医療用道具の一部が
身体内に挿入されるので、ガイド管100の壁面に接触しながら異物が付着されると危険
になり得る。従って、医療用道具の一部分がガイド管100の壁面に接触せずに挿入され
るように広い直径で形成される。例えば、医療用道具が注射針を備えた注射器である場合
、ガイド管100は、注射針に比べて大きな直径で形成され、注射器の本体を正確な角度
で挿入できるように支持する役割を果たす。前記ガイド管100は、医療用道具が身体内
部に挿入可能な深さを第1地点から前記ターゲット地点40までの設定深さに制限する長
さで形成される。例えば、医療用道具が注射針を備えた注射器である場合、注射針を身体
内に特定深さだけ入れるために、注射針がガイド管100に挿入された後に注射器がガイ
ド管100に掛かるように、ガイド管100は形成される。例えば、注射針の長さがAで
あり、ガイド管100の長さがBである場合、ガイド管100に注射器が掛かることによ
って身体内に注射針は「A-B」に該当する長さだけ入る。従って、オーダーメイド手術
ガイド10では、ガイド管100により、身体内に医療用道具が挿入される深さが、設定
される。
【0041】
前記ガイド管100の長さは、前記医療画像データ上で身体表面の第1地点から医療用
道具が到達すべきターゲット地点40までの距離を基に長さが設定される。一実施形態と
して、3Dプリンタによりオーダーメイド手術ガイド10が射出される場合、コンピュー
タはCT画像又はMRI画像を分析して身体部位の表面の特定の第1地点から特定のター
ゲット地点40までの距離を算出する。その後、手術時に用いられる医療用道具の長さ(
例えば、注射針の長さ)から、前記算出された距離を差し引いて、ガイド管100の長さ
を算出する。これにより、患者の治療対象領域20に符合するオーダーメイド手術ガイド
10のガイド管100の長さを設定できる。
【0042】
本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10は、身体内のターゲット地点
40の数に対応する数のガイド管100を、有する。それぞれのガイド管100は、第1
地点からターゲット地点40に到達するための距離及び方向に生成される。ガイド管10
0は、ターゲット地点40の数に対応する数だけ用意される。
【0043】
前記身体部位カバー200には、図1に示すように、1つ以上のガイド管100が結合
される。即ち、身体部位カバー200は、ガイド管100を介して挿入された前記医療用
道具を前記身体部位方向に通過させるホールを、備える。これにより、ガイド管100を
介して挿入された医療用道具は、ガイド管100の延長線に沿って身体部位内に侵襲又は
挿入される。
【0044】
前記身体部位カバー200は、特定の身体部位の表面を覆うカバーである。具体的に、
前記身体部位カバー200は、患者の身体部位の表面と対応するように形成される。一実
施形態として、前記身体部位カバー200は、医療画像データを基に獲得された身体表面
データに基づいて生成される。例えば、身体部位カバー200を3Dプリンタで射出し、
乳癌患者の乳房を身体部位にする場合、MRI画像又はCT画像を基に、MRI画像又は
CT画像撮影時の患者の乳房形状の表面にマッチする身体部位カバー200の形状データ
を、生成する。これにより、身体部位カバー200を身体部位の表面に合わせ、医療画像
データに基づいて生成されたオーダーメイド手術ガイド10のガイド管100に医療用道
具を挿入すると、医療用道具が身体部位内のターゲット地点40に正確に到達する。即ち
、身体部位カバー200は、医療画像データに基づいた治療計画の過程で設定された第1
地点にガイド管100が位置するように、設定される。
【0045】
また、他の実施形態として、前記オーダーメイド手術ガイド10は、図2に示すように
、患者への適用時の正確な位置設定のための基準地点300を、含む。前記基準地点30
0は、オーダーメイド手術ガイド10を配置するために用いられる。前記基準地点300
は、身体部位の特定の位置に対応し、身体部位の特定の位置に応じて手術計画又はモデリ
ング時に設定される。例えば、身体部位が乳房である場合、オーダーメイド手術ガイド1
0には、乳頭(Nipple)に対応する地点に乳頭と同一の大きさのホールが、形成さ
れる。オーダーメイド手術ガイド10は、乳頭に対応する基準地点300を、身体部位の
表面上の正確な取付け位置に設定する。
【0046】
更に、他の実施形態として、前記オーダーメイド手術ガイド10では、前記治療対象領
域20を含む身体部位が姿勢によって形状が変わる部位である場合、前記身体部位カバー
200は、前記身体部位を覆って特定の形状に固定する役割を果たす。例えば、乳房の場
合、患者の姿勢によって形状が変わり得る。従って、医療画像データを基にターゲット地
点40の設定時と乳房が同一の形状にならなければ、オーダーメイド手術ガイド10を介
してターゲット地点40に正確に医療用道具が到達できない。従って、身体部位全体を覆
う形態で身体部位カバー200を製作して身体部位を医療画像データの撮影時の形状に変
形して維持させることができる。例えば、身体部位が乳房である場合、身体部位カバー2
00は、ブラジャーのような形状に製作されて乳癌の手術時に患者に着用させた後、手術
を行うことができる。
【0047】
本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10は、使用用途に応じて多様な
形態で実現し、多様な方式で用いることができる。一実施形態として、前記医療用道具が
特定の針長を備えた注射器である場合、前記ガイド管100は、前記ターゲット地点40
まで注射針が到達するように形成される。前記ターゲット地点40は、身体部位内の前記
治療対象領域20の表面上の特定地点になる。即ち、オーダーメイド手術ガイド10は、
治療対象領域20の表面(即ち、治療対象領域20と正常領域間の境界面)上の特定の地
点がターゲット地点40となるように、形成される。複数のターゲット地点40は、治療
対象領域20の境界に該当する平面上の地点として示してもよいし、3次元形状である治
療対象領域20の3次元空間上の複数の地点を示してもよい。
【0048】
具体的に、図3に示すように、オーダーメイド手術ガイド10に、染料を入れた注射器
を終端まで挿入して、ターゲット地点40に到達するようにしする。その後、注射器を外
しながら染料を少しずつ排出して身体部位の内部を染める。これにより、身体部位内のタ
ーゲット地点40から身体部位の表面の第1地点まで染料柱30が形成される。
【0049】
オーダーメイド手術ガイド10の各ガイド管100を介して複数の染料柱30を生成す
ることによって、正確な除去領域(即ち、治療対象領域20)を把握できる。医療陣が患
部を切り取っても染料柱30がターゲット地点40に連続的に存在し、治療対象領域20
の境界に該当する地点を手術過程で確認できる。
【0050】
また、他の実施形態として、前記医療用道具が挿入された特定地点から、特定範囲を治
療範囲に設定して治療を行う道具である場合、前記ターゲット地点40は、前記治療対象
領域20を包括する1つ以上の前記治療範囲を形成するための、前記治療対象領域20内
に位置する1つ以上の特定地点に、対応する。即ち、ガイド管100を介して医療用道具
が到達するターゲット地点40は、治療対象領域20内部の特定地点になる。医療用道具
は、該当ターゲット地点40を中心に設定される治療範囲に対して、電気の提供などによ
り治療を行う。
【0051】
このとき、前記ガイド管100は、前記ターゲット地点40の数で、前記身体部位カバ
ー200の前記第1地点上に、前記第1地点から前記ターゲット地点40に向かう方向に
、形成される。治療対象領域20が治療範囲に比べて大きい場合、オーダーメイド手術ガ
イド10は、各ガイド管100のターゲット地点40を中心に生成される治療範囲を重ね
て治療対象領域20を包括できる特定数のガイド管100を、備える。これにより、医療
陣は、患者の手術計画によって設定されたターゲット地点40に到達可能にガイドするガ
イド管100に医療用道具を挿入するだけで簡単に手術を行うことができる。
【0052】
また、他の実施形態として、前記オーダーメイド手術ガイド10は、形状の変形が可能
な材質で形成される。前記オーダーメイド手術ガイド10は、腹腔鏡を介して身体内に挿
入された後、身体部位の表面に配置される。オーダーメイド手術ガイド10は、外部に露
出しない内部臓器の表面に、配置できる。このために、オーダーメイド手術ガイド10は
、形状の変形が可能な材質で製作され、折り畳まれるか巻かれた状態で、腹腔鏡を介して
身体内部の特定の身体部位に提供される。
【0053】
更に、他の実施形態として、前記ガイド管100は、前記ターゲット地点40に前記医
療用道具の末端が到達すると、前記医療用道具と嵌合される。これにより、医療陣は、医
療用道具がターゲット地点40に到達したことを、認知できる。例えば、ガイド管100
は、注射針のみ入れる第1直径で形成される。ガイド管100の末端に注射器チップ(T
ip)に符合する第2直径で形成されて、注射器チップが第2直径に嵌め込まれ第1直径
のガイド管100にそれ以上入れないことによって、医療陣はターゲット地点40に到達
したことを認知する。また、ターゲット地点40により特定時間以上刺激(例えば、電気
刺激)を与えなければならない医療用道具の場合、前記ガイド管100の嵌合は、医療用
道具がターゲット地点40に到達した状態で固定される。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10生成方法の順序図で
ある。
【0055】
図4を参照すれば、本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10生成方法
は、コンピュータが医療画像データから身体表面データ及び治療領域データを獲得する段
階(S100)と、前記身体表面データを基に前記第1形状データを生成し、前記第1形
状データは、身体部位カバー200の形状に相応するデータである第1形状データ生成段
階(S300)と、1つ以上のターゲット地点40を設定し、前記ターゲット地点40は
、治療対象領域20の内部又は表面に該当する地点であるターゲット地点設定段階(S5
00)と、前記ターゲット地点40に前記医療用道具が接近可能な身体表面上のそれぞれ
の第1地点を設定する段階(S700)と、前記第1地点から前記ターゲット地点40ま
での距離を基にガイド管100の長さを設定する段階(S900)と、前記第1地点に前
記ガイド管100の長さを適用し、前記第1形状データに1つ以上のガイド管100を結
合した最終形状データを生成する段階(S1100)とを含む。以下、各段階についての
詳細な説明を記載する。
【0056】
コンピュータは、医療画像データから身体表面データ及び治療領域データを獲得する(
S100)。即ち、コンピュータは、特定の患者の医療画像データ(例えば、患者のMR
画像)を獲得し、医療画像データから身体部位カバー200を形成するための身体表面デ
ータと治療対象領域20に該当する治療領域データとを獲得する。具体的に、治療対象領
域20が腫瘍である場合、コンピュータは医療画像データから腫瘍領域を抽出する。
【0057】
コンピュータは、前記身体表面データを基に前記第1形状データを生成する(S300
;第1形状データ生成段階)。前記第1形状データは、身体部位カバー200の形状に相
応するデータである。即ち、コンピュータは、患者の患部表面に対応する形状で3Dモデ
リングを行う。これにより、患者の身体部位に合う身体部位カバー200を備えたオーダ
ーメイド手術ガイド10を、製作できる。
【0058】
また、コンピュータは、身体表面データ上の特定地点に対応する第1形状データ上の地
点を、基準地点300として設定する。例えば、治療しなければならない身体部位(即ち
、患部)が乳房である場合、コンピュータは、身体表面データ上の乳頭の位置を基に、乳
頭ホール(nipple hole)300を形成する。乳頭ホール300は、オーダー
メイド手術ガイド10を身体部位の表面上に配置する位置を設定する際の基準として、活
用される。
【0059】
更に、他の実施形態として、図7に示すように、前記第1形状データ生成段階(S30
0)は、前記身体部位の全体形状データを獲得する段階(S310)と、前記全体形状デ
ータを基に、特定の身体部位を覆う身体部位カバー200の形状を生成する段階(S32
0)とを含む。姿勢によって形状が変わる身体部位(例えば、乳房)である場合、身体部
位全体を覆って医療画像データの獲得時の形状に固定しなければ、医療画像データに基づ
いて生成されたオーダーメイド手術ガイド10を介して正確な手術を施すことができない
。従って、コンピュータは、身体部位の全体形状を医療画像データから獲得した後、身体
部位の全体を覆う形状に身体部位カバー200をモデリングする。
【0060】
例えば、乳癌患者らの乳房に対するMR画像の撮影は、うつ伏せになって行われる。一
方で、乳癌腫瘍の除去手術は、仰向けになって行われる。MR画像の撮影時と手術時の姿
勢との差異によって乳房の形状が変わるので、乳房内部の腫瘍の位置にも変化が生じる。
身体内部の腫瘍領域に染色を通じて正確にマーキング(Marking)するためには、
手術時に乳房を医療画像データの撮影時の乳房形状に固定及び維持しなければならない。
従って、コンピュータは、乳房全体を覆う形状にモデリングする。手術使用時に射出され
た身体部位カバー200内に乳房が配置され、MR画像の撮影時の乳房形状が維持される
【0061】
コンピュータは、1つ以上のターゲット地点40を設定する(S500;ターゲット地
点設定段階)。前記ターゲット地点40は、治療対象領域20の内部又は表面に該当する
地点である。具体的に、コンピュータは、算出されたターゲット領域(例えば、腫瘍領域
)を基に誤差範囲を考慮して治療対象領域20(即ち、除去領域)をモデリングする。そ
の後、コンピュータは、治療対象領域20の内部又は表面の1つ以上の地点を、ターゲッ
ト地点40として抽出する。
【0062】
一実施形態として、前記医療用道具が特定の針長を備えた注射器である場合、前記ター
ゲット地点40は、治療対象領域20の表面の特定地点として設定される。即ち、ターゲ
ット地点40は、外科的手術を通じて除去されなければならない組織(即ち、腫瘍組織)
を含む境界面の地点となる。
【0063】
また、他の実施形態として、前記医療用道具が挿入された特定深さの地点から、特定範
囲を治療範囲にして治療を行う道具である場合、前記ターゲット地点40は、治療対象領
域20内の特定地点である。前記ターゲット地点設定段階(S500)は、前記治療対象
領域20を包括する1つ以上の治療範囲を形成するように、1つ以上のターゲット地点4
0を設定する。即ち、コンピュータは、治療対象領域20を包括できる特定の医療用道具
を用いた複数の治療範囲を、抽出し、各治療範囲を形成するための医療用道具が配置され
なければならない複数のターゲット地点40を、抽出する。
【0064】
コンピュータは、前記ターゲット地点40として、前記医療用道具が接近可能な身体表
面上のそれぞれの第1地点を、設定する(S700;第1地点設定段階)。例えば、治療
対象領域20が腫瘍領域である場合、コンピュータは、腫瘍領域の境界面に針が注入され
得る身体部位の表面上の位置(即ち、3次元位置)を、決定する。
【0065】
また、治療対象領域20(即ち、除去領域)と正常組織領域との境界面にターゲット地
点40が設定される場合、コンピュータは、治療対象領域20を通過せずターゲット地点
40に到達可能な医療用道具の経路を、提供する第1地点を、設定する。例えば、治療対
象領域20が腫瘍領域である場合、皮膚表面からターゲット地点40に到達するために医
療用道具(例えば、注射針)が挿入されながら腫瘍領域を通過すると、腫瘍領域が損傷す
ることによって癌細胞が他の身体部位に転移するおそれがある。従って、コンピュータは
、治療対象領域20を貫通せずにターゲット地点40に医療用道具が挿入される第1地点
を、抽出する。このために、治療対象領域20の身体内部に深く位置する地点の場合、コ
ンピュータは、側方向を通じて医療用道具が接近可能な第1地点を、設定する。
【0066】
更に、コンピュータは、ターゲット地点40に対して設定された第1地点の位置によっ
て、ガイド管100の配置角度を設定する。例えば、医療用道具が直線形態である場合、
ガイド管100は、ターゲット地点40と第1地点とを連結する直線の延長線方向に、形
成される。これにより、医療陣は、医療用道具をガイド管100に沿って挿入しさえすれ
ば、ターゲット地点40に医療用道具を挿入できる。
【0067】
コンピュータは、前記第1地点から前記ターゲット地点40までの距離を基に、ガイド
管100の長さを設定する(S900;ガイド管100の長さ設定段階)。コンピュータ
は、医療用道具を身体内部に挿入可能な深さを、第1地点から前記ターゲット地点40ま
での設定深さに制限する長さで、ガイド管100を形成する。例えば、医療用道具が注射
針を備えた注射器である場合、注射針が身体内に特定深さだけ入るように、注射針がガイ
ド管100に挿入された後に注射器がガイド管100に掛かるように、ガイド管100は
形成される。即ち、注射針の長さがAであり、ガイド管100の長さがBである場合、ガ
イド管100に注射器が掛かることによって、身体内に注射針は「A-B」に該当する長
さだけ入る。従って、コンピュータは、医療用道具の長さとターゲット地点40と第1地
点間の距離とを基に算出された値(即ち、医療用道具の長さとターゲット地点40と第1
地点間の距離の差値)で、ガイド管100の長さを設定する。
【0068】
コンピュータは、前記第1地点に前記ガイド管100の長さを適用し、前記第1形状デ
ータに1つ以上のガイド管100を結合した最終形状データを生成する(S1100;最
終形状データ生成段階)。即ち、コンピュータは、身体部位カバー200の形状データに
対して1つ以上のガイド管100の形状データを特定の長さ及び角度で特定地点に結合し
た最終形状データを、生成する。即ち、コンピュータは、針の挿入時に深さ方向に癌の境
界面に正確に到達できるようにガイド管100の柱の長さをそれぞれ調節してモデリング
する。
【0069】
このような過程を通じて形成されたオーダーメイド手術ガイド10のガイド管100は
、多様な役割を果たす。一実施形態として、前記医療用道具が特定の針長を備えた注射器
である場合、前記ガイド管100は、注射針が前記ターゲット地点40まで到達した後に
注射器を外しながら染料を提供して身体内に染料柱30を生成するように補助する役割を
、果たす。また、他の実施形態として、ガイド管100は、手術計画上、治療を行うべき
ターゲット地点40に医療用道具を正確に到達させ、手術の正確度を高める役割を果たす
【0070】
また、他の実施形態として、オーダーメイド手術ガイド10生成方法は、図5に示すよ
うに、前記医療画像データが撮影される第1姿勢と手術時の第2姿勢とが異なる場合、前
記第1姿勢から前記第2姿勢へ変更時の治療対象領域20の位置変化を算出する段階(S
200)を、更に含む。手術を行う姿勢で医療画像データを撮影する場合、該当医療画像
データを基にオーダーメイド手術ガイド10のモデリングを行えば済むが、医療画像を撮
影する姿勢と手術時の姿勢とが異なる場合が存在し得る。このとき、手術時の姿勢である
第2姿勢に符合するオーダーメイド手術ガイド10を生成するために、第1姿勢で撮影さ
れた医療画像データを基に手術時の第2姿勢に符合するオーダーメイド手術ガイド10を
製作する。このために、コンピュータは、使用者の身体部位が第1姿勢から第2姿勢に変
更される際の治療対象領域20の位置変化を、算出する。
【0071】
例えば、身体部位のうちの乳房は、姿勢によって流動的に形状が変わる。MR画像を撮
影する時はうつ伏せになって撮影を行い(即ち、第1姿勢でMR画像を撮影し)、手術は
仰向けになって行われる(即ち、手術は第2姿勢で行われる)。このため、MR画像の撮
影時と手術時との乳房の形状が、変わる。乳房の形状が変わることによって、乳房内の腫
瘍組織の3次元空間上の位置にも変化が生じる。従って、コンピュータは、乳房の大きさ
及び第1姿勢での形状などを基に、第2姿勢での乳房の形状を把握し、第2姿勢での乳房
形状内の腫瘍の位置(即ち、治療対象領域20の位置)を算出する。
【0072】
また、第1姿勢で医療画像を撮影した後、第2姿勢に符合するオーダーメイド手術ガイ
ド10をモデリングする場合、前記ターゲット地点設定段階(S500)、前記第1地点
設定段階(S700)、及び前記ガイド管100の長さ設定段階(S900)は、変化し
た治療対象領域20の位置を基に行われる。
【0073】
更に、他の実施形態として、前記第1形状データ生成段階(S300)は、第1姿勢で
獲得された医療画像データを基に第2姿勢での身体部位の形状を算出し、算出された変形
形状を基に身体部位カバー200の形状データ(即ち、第1形状データ)をモデリングす
る。
【0074】
また、本発明の更に他の実施形態として、前記医療用道具が特定の曲率で曲がっている
形態である場合、コンピュータは、ガイド管100を医療用道具と同一の曲率で生成する
。直線形態の医療用道具では、身体内のターゲット地点40に到達し難い場合がある。こ
の際には、曲線形態の医療用道具を用いることができる。特定の曲率を有する曲線形態の
医療用道具をオーダーメイド手術ガイド10を介して身体内に挿入するためには、ガイド
管100が医療用道具と同一の曲率で製作されなければ円滑に挿入できず、診療計画上、
正確なターゲット地点40に医療用道具が到達できなくなる。
【0075】
更に、曲がっている曲線形態の医療用道具を挿入するためのガイド管100をモデリン
グするために、前記第1地点設定段階700は、前記曲率で身体の内部を移動時に前記タ
ーゲット地点40に到達可能な第1地点を、抽出する。即ち、コンピュータは、ターゲッ
ト地点40に直線で到達できる第1地点ではなく、特定の曲率で移動時にターゲット地点
40に到達できる第1地点を、抽出する。
【0076】
また、前記最終形状データ生成段階(S1100)は、前記ガイド管100の曲率を前
記医療用道具の曲率と同一に生成する。そして、前記最終形状データ生成段階(S110
0)は、身体内において曲線で医療用道具が移動すべき距離を医療用道具の長さから差し
引いて、ガイド管100の曲線長を算出する。
【0077】
また、図6に示すように、本発明の他の実施形態は、最終形状データを射出要請する段
階(S1200)を更に含む。即ち、コンピュータは、モデリングされた最終形状データ
を3次元射出装置(即ち、3Dプリンタ)に射出要請する。
【0078】
以上で前述した本発明の一実施形態に係るオーダーメイド手術ガイド10生成方法は、
ハードウェアであるコンピュータと結合されて実行されるために、プログラム(又はアプ
リケーション)によって実現され、プログラム(又はアプリケーション)は媒体に格納さ
れる。
【0079】
前述したプログラムは、前記コンピュータがプログラムを読み込んでプログラムで実現
した前記方法を実行させるために、前記コンピュータのプロセッサ(CPU)が前記コン
ピュータの装置インターフェースを介して読み取られるC、C++、JAVA(登録商標)
、機械語などのコンピュータ言語でコード化されたコード(Code)を、含むことがで
きる。このようなコードは、前記方法を実行するのに必要な機能を定義した関数などと関
連する機能的なコード(Functional Code)を含むことができ、前記機能
を前記コンピュータのプロセッサが所定の手順通りに実行させるのに必要な実行手順と関
連する制御コードを含むことができる。また、このようなコードは、前記機能を前記コン
ピュータのプロセッサが実行するのに必要な追加の情報やメディアが前記コンピュータの
内部又は外部メモリのどの位置(アドレス)で参照されなければならないかに対するメモ
リ参照関連コードを、更に含むことができる。また、前記コンピュータのプロセッサが前
記機能を実行させるために遠隔(Remote)にある任意の他のコンピュータやサーバ
などと通信が必要な場合、コードは、前記コンピュータの通信モジュールを用いて、遠隔
にある任意の他のコンピュータやサーバなどとどのように通信すべきか、通信時に如何な
る情報やメディアを送受信すべきかなどに対する通信関連コードを、更に含むことができ
る。
【0080】
前記格納される媒体は、レジスタ、キャッシュ、メモリなどのように短時間にデータを
格納する媒体ではなく、半永久的にデータを格納し、機器により読み取り(readin
g)可能な媒体を、意味する。具体的には、前記格納される媒体の例としては、ROM、
RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ格納装置などが挙げ
られるが、これに限定されない。即ち、前記プログラムは、前記コンピュータが接続でき
る多様なサーバ上の多様な記録媒体、又はユーザの前記コンピュータ上の多様な記録媒体
に格納することができる。また、前記媒体は、ネットワークで接続されたコンピュータシ
ステムに分散されて、分散方式でコンピュータが読み取れるコードを格納することができ
る。
【0081】
前記のような本発明によれば、以下のような多様な効果を有する。
【0082】
第一に、患者に合わせたオーダーメイド手術を行えるように補助するオーダーメイド手
術ガイド10を用いることによって、患者に最適な手術を施すことができる。例えば、患
部内の手術病変(例えば、腫瘍)を除去しなければならない場合、患者に合わせたオーダ
ーメイド手術ガイド10を用いて、1つ以上の染料柱30を身体部位内に生成することに
よって、除去領域の手術途中でも視覚的に確認できるという効果を奏する。これにより、
医療陣は、染料柱30を通じた2次元又は3次元マーキングによって、最小限の組織を除
去して治療を行うことができる。
【0083】
第二に、医療画像データを基にターゲット地点40までの深さを算出してガイド管10
0を生成するので、医療陣は、医療用道具(例えば、注射器)を挿入する深さを気にする
ことなく、手術を行うことができる。即ち、オーダーメイド手術ガイドのガイド管100
に医療用道具を終端まで挿入すると、ターゲット地点40に到達するので、簡単に手術を
行えるという効果が得られる。
【0084】
第三に、身体部位カバー200を身体の形状と対応するように製作し、ガイド管100
が医療用道具の挿入時にターゲット地点40に正確に到達できる地点に配置することがで
きる。これにより、誤ったターゲット地点40で治療を行ったり、身体部位内のマーキン
グを誤って行ったりするのを、防止できる。
【0085】
第四に、医療画像データを獲得した姿勢と手術姿勢とに差が存在しても、正確にターゲ
ット位置に医療用道具が到達できるオーダーメイド手術ガイド10を、提供できる。
【0086】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野
における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他
の具体的な形態で実施され得るということが理解できるはずである。従って、以上で記述
した実施形態は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべき
である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用道具が挿入可能な少なくとも1つのガイド管と、
特定の身体部位の表面を覆う身体部位カバーと
備え、
前記身体部位カバーは、前記少なくとも1つのガイド管と接続され、
前記身体部位カバーは、前記医療用道具を通過させるホールを有し、
前記医療用道具は、前記ガイド管を通過してから前記身体部位に向かって前記ホールを通過し、
前記身体部位カバーは、患者の前記身体部位の表面と対応するように形成され、
前記身体部位カバーは、前記医療用道具が前記身体部位内のターゲット地点に到達するように前記ガイド管の位置を設定し、
前記ガイド管は、前記医療用道具よりも大きな直径を有し、
前記ガイド管は、身体への前記医療用道具の挿入可能な深さが第1地点から前記ターゲット地点までの設定深さに制限される長さを有し、
前記第1地点は、前記身体部位の表面上に存在し、前記ガイド管は、前記第1地点に対応する位置で前記身体部位カバーと接続され、
前記ターゲット地点は、治療対象領域の表面又は内部に存在するか、又は前記治療対象領域から特定の距離だけ離間している、
オーダーメイド手術ガイド。
【請求項2】
前記医療用道具が特定の針長を備えた注射器である場合、前記ガイド管は、前記ターゲット地点まで注射針が到達するように形成され、
前記ターゲット地点は、前記身体部位内の前記治療対象領域の表面上の特定地点であり、
前記ガイド管に沿って前記ターゲット地点から前記注射器を外しながら、前記注射器は染料を提供して前記身体部位内に染料柱を生成する、
請求項1に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項3】
前記医療用道具が、挿入された前記医療用道具が到達する特定地点から特定範囲に設定された治療範囲に対して治療を行うように構成されている場合、前記ターゲット地点は、前記治療対象領域内に位置する少なくとも1つの特定地点であり、
前記少なくとも1つの特定地点は、前記治療対象領域を包括する少なくとも1つの治療範囲を画定し、
前記ガイド管の数は、前記ターゲット地点の数と同じであり、
前記ガイド管の各々は、前記身体部位カバーの第1地点上に形成され、前記第1地点から前記ターゲット地点の各々に向かう方向に延在する、
請求項1に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項4】
前記身体部位カバーが、医療画像データに基づいて獲得される身体表面に対応するように形成され、
前記ガイド管は、前記身体表面上の前記第1地点から前記医療用道具が到達すべき前記ターゲット地点までの距離に基づいて設定される長さを有する、
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項5】
前記治療対象領域を含む前記身体部位が前記患者の姿勢によって形状が変わる場合、前記身体部位カバーは、前記身体部位を覆い、前記身体部位の形状を特定の形状で固定する、
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項6】
前記医療用道具の末端が前記ターゲット地点に到達すると、前記ガイド管が前記医療用道具と嵌合される、
請求項1に記載のオーダーメイド手術ガイド。
【請求項7】
医療用道具が挿入されるガイド管及び身体部位の表面に接触する身体部位カバーを含むオーダーメイド手術ガイド生成する方法において、
ンピュータにより、医療画像データから身体表面データ及び治療領域データを獲得
前記コンピュータにより、前記身体表面データに基づいて、前記身体部位カバーの形状に相応する第1形状データを生成
前記コンピュータにより、治療対象領域の内部又は表面存在する少なくともつのターゲット地点を設定
前記コンピュータにより、前記医療用道具が接近可能な前記身体表面上のそれぞれの第1地点から前記ターゲット地点までを設定
前記コンピュータにより、前記第1地点から前記ターゲット地点までの距離に基づいて前記ガイド管の長さを設定
前記コンピュータにより、前記第1地点に前記ガイド管の長さを適用し、前記第1形状データと前記少なくとも1つの前記ガイド管との間を結合した最終形状データを生成する、
オーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項8】
前記医療用道具が特定の針長を備えた注射器である場合、前記ターゲット地点は、前記身体部位内の前記治療対象領域の表面上の特定地点であり、
前記ガイド管に沿って前記ターゲット地点から前記注射器を外しながら、前記注射器は染料を提供して前記身体部位内に染料柱を生成する、
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項9】
前記医療用道具、挿入された前記医療用道具が到達する特定地点から特定範囲に対して治療を行うように構成されている場合、前記ターゲット地点は、前記治療対象領域内に位置する少なくとも1つの特定地点であり、
前記少なくとも1つのターゲット地点定は、前記治療対象領域を包括する少なくともつの治療範囲を形成するように、少なくともつのターゲット地点を設定する、ことを含む、
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項10】
前記第1形状データ成は
記身体部位の全体形状データを獲得
記全体形状データに基づいて、特定の前記身体部位を覆う前記身体部位カバーの形状データを生成すと、
ことを含み、
前記身体部位カバーは、前記身体部位を覆い、前記身体部位の形状を特定の形状で固定する
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項11】
前記医療画像データが撮影される患者の第1姿勢と手術時の前記患者の第2姿勢が異なる場合、前記オーダーメイド手術ガイド生成方法は、さらに、前記患者の姿勢が前記第1姿勢から前記第2姿勢に変化する時の前記治療対象領域の位置変化を算出
前記治療対象領域の位置変化に基づいて、前記少なくとも1つのターゲット地点定、前記第1地点の各々の定、及び前記ガイド管の長さ定を実行する、
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項12】
前記第1地点の設定は、前記医療用道具が前記治療対象領域を通過することなく、前記ターゲット地点に到達する前記第1地点を設定する、ことを含む、
請求項8に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項13】
前記医療用道具、特定の曲率で湾曲している場合、前記第1地点の設定は、前記医療用道具が身体内で前記特定の曲率を有する湾曲経路に沿って移動しながら前記ターゲット地点に到達する前記第1地点を設定する、ことを含み
前記最終形状データ成は、前記医療用道具の曲率と同一の前記ガイド管の曲率データを生成する、ことを含む、
請求項に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法。
【請求項14】
ハードウェアであるコンピュータと結合され、請求項13のいずれか1項に記載のオーダーメイド手術ガイド生成方法を実行させるために媒体に格納されたオーダーメイド手術ガイド生成プログラム。