(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023052908
(43)【公開日】2023-04-12
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20230404BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20230404BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20230404BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/53
A24F40/65
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015660
(22)【出願日】2023-02-03
(62)【分割の表示】P 2020552701の分割
【原出願日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】10-2019-0071784
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0042973
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】イ、ソン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ソン ウク
(72)【発明者】
【氏名】ハン、テ ナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ファン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成物品を加熱するためのエアロゾル生成装置を提供する。
【解決手段】アロゾル生成物品620は、ニコチンを含まない第1エアロゾル生成物質を含むエアロゾル発生部と、エアロゾル発生部の一端に隣接するように配置され、ニコチンが含まれた第2エアロゾル生成物質を含むタバコ充填部と、タバコ充填部の一端に隣接するように配置され、エアロゾルを冷却する冷却部と、冷却部の一端に隣接するように配置されるマウスピースと、を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
エアロゾル生成物品を加熱するヒータと、
前記エアロゾル生成物品の挿入いかんを感知する第1センサと、
前記第1センサの感知結果に基づき、前記ヒータの動作を制御する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記エアロゾル生成装置が位置する場所の温度及び湿度のうち少なくともいずれか一つを感知する第2センサをさらに含み、
前記制御部は、前記第2センサからの感知結果に基づき、既保存の温度プロファイルのうちいずれか1つの温度プロファイルを選択する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記温度に基づき、前記既保存の温度プロファイルのうちいずれか1つの温度プロファイルを選択し、前記湿度に基づき、前記選択された温度プロファイルを調整する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記ヒータの温度を感知する第3センサと、
バッテリの温度を感知する第4センサと、
前記ヒータと前記バッテリとの間の空間の温度を感知する第5センサと、をさらに含み、
前記制御部は、前記第2センサないし第5センサのうち選択された複数のセンサの感知結果に基づき、前記エアロゾル生成装置の過熱いかんを判断する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
請求項1に記載のエアロゾル生成装置と、
無線通信網を介して外部デバイスにインストールされたアプリケーションにより、前記エアロゾル生成装置の少なくとも1つの機能を制御する外部デバイスと、を含む、エアロゾル生成システム。
【請求項6】
前記エアロゾル生成装置は、前記アプリケーションの制御信号によってオン/オフされる、請求項5に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項7】
前記エアロゾル生成装置に含まれたヒータの加熱と係わる温度プロファイルは、前記アプリケーションの制御信号によって決定される、請求項5に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項8】
前記エアロゾル生成装置の動作と係わるソフトウェアは、前記アプリケーションの制御信号によってアップデートされる、請求項5に記載のエアロゾル生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成物品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なシガレットの代案のための需要が増大している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることによってエアロゾルが生成される方法への需要が増大している。それにより、加熱式シガレット及び加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、エアロゾル生成物品及びエアロゾル生成物品を加熱するためのエアロゾル生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1以上の実施形態によれば、エアロゾル生成物品は、ニコチンを含まない第1エアロゾル生成物質を含むエアロゾル発生部と、前記エアロゾル発生部の一端に隣接するように配置され、前記ニコチンが含まれた第2エアロゾル生成物質を含むタバコ充填部と、前記タバコ充填部の一端に隣接するように配置され、エアロゾルを冷却する冷却部と、前記冷却部の一端に隣接するように配置されるマウスピースと、を含む。
【発明の効果】
【0005】
1以上の実施形態によるエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成物品は、ユーザに満足しうる喫煙経験を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】エアロゾル生成物品の一例を図示した図面である。
【
図1B】エアロゾル生成物品の一例を図示した図面である。
【
図1C】エアロゾル生成物品の一例を図示した図面である。
【
図2A】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図2B】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図2C】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図2D】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図2E】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図2F】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図2G】エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【
図3A】エアロゾル生成物品の冷却部の例を図示した図面である。
【
図3B】エアロゾル生成物品の冷却部の例を図示した図面である。
【
図3C】エアロゾル生成物品の冷却部の例を図示した図面である。
【
図3D】エアロゾル生成物品の冷却部の例を図示した図面である。
【
図4A】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4B】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4C】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4D】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4E】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4F】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4G】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4H】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4I】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4J】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4K】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4L】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4M】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図4N】エアロゾル生成装置の加熱部の例を図示した図面である。
【
図5A】エアロゾル生成装置とエアロゾル生成物品との結合関係の例を図示した図面である。
【
図5B】エアロゾル生成装置とエアロゾル生成物品との結合関係の例を図示した図面である。
【
図5C】エアロゾル生成装置とエアロゾル生成物品との結合関係の例を図示した図面である。
【
図6】エアロゾル生成装置の一例を図示した図面である。
【
図7A】識別のための構成がエアロゾル生成物品に含まれた例を図示した図面である。
【
図7B】識別のための構成がエアロゾル生成物品に含まれた例を図示した図面である。
【
図7C】識別のための構成がエアロゾル生成物品に含まれた例を図示した図面である。
【
図8】エアロゾル生成装置の他例を図示した図面である。
【
図9】エアロゾル生成装置の他例を図示した図面である。
【
図10】エアロゾル生成装置と外部デバイスとが連結された例を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1以上の実施形態によれば、エアロゾル生成物品は、ニコチンを含まない第1エアロゾル生成物質を含むエアロゾル発生部と、前記エアロゾル発生部の一端に隣接するように配置され、前記ニコチンが含まれた第2エアロゾル生成物質を含むタバコ充填部と、前記タバコ充填部の一端に隣接するように配置され、エアロゾルを冷却する冷却部と、前記冷却部の一端に隣接するように配置されるマウスピースと、を含む。
【0008】
1以上の実施形態によれば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を加熱するヒータと、前記エアロゾル生成物品の挿入いかんを感知する第1センサと、前記第1センサの感知結果に基づき、前記ヒータの動作を制御する制御部と、を含む。
【0009】
1以上の実施形態によれば、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成物品が挿入される空間を含み、挿入されたエアロゾル生成物品を加熱するエアロゾル生成装置と、無線通信網を介して外部デバイスにインストールされたアプリケーションにより、前記エアロゾル生成装置の少なくとも一つの機能を制御する外部デバイスと、を含む。
【0010】
さまざまな実施形態で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野の当業者の意図、判例、または新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0011】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。
【0012】
ここで使用された「少なくとも一つ」というような表現は、全体構成リスト(list)を修飾するものであり、リストの個別構成を修飾するものではない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも一つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」または「a、b及びc」のいずれをも含むと理解されなければならない。あるエレメントまたはあるレイヤが、他のエレメントまたは他のレイヤの「上」に、「上部」に、「連結」されていたり、「結合」されていたりするとされるとき、それは、他のエレメントまたは他のレイヤに直接連結されていたり、直接結合されていたりするか、あるいは別途に連結されたり結合されたりするエレメントまたはレイヤが存在しうる。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「真上」に、「すぐ上」に、「直接連結」されていたり、「直接結合」されていたりすると言及されたときには、中間に別途のエレメントやレイヤが存在するものではないと理解されなければならないのである。同一参照番号は、全体において、同一要素を指す。
【0013】
以下では、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野で当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0014】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のような、序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使用されるが、該構成要素は、用語によって限定されるものではない。該用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0015】
1以上の実施形態は、エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成装置に結合されうるエアロゾル生成物品(例えば、シガレット)を含む。1以上の実施形態によるエアロゾル生成物品は、エアロゾル発生部、タバコ充填部、冷却部及びフィルタ部(例えば、マウスピースまたはマウスピース部)のうち少なくとも一つを含む。例えば、該フィルタ部は、一般的に、アセテートフィルタでもあり、該冷却部と該フィルタ部には、カプセル及び香味剤が含まれてもよい。
【0016】
例えば、該エアロゾル発生部は、ニコチンを含んでもよい。
【0017】
一方、該エアロゾル発生部と該タバコ充填部との材料、順序、長さは、特定例に限定されるものではなく、該冷却部と該フィルタ部との材料、長さも、特定例に限定されるものではない。
【0018】
該エアロゾル生成装置は、エアロゾル発生部とタバコ充填部とを加熱することにより、ニコチンを伴ったエアロゾルを生成し、冷却部とフィルタ部とを経て、エアロゾルが外部に吐出される。
【0019】
例えば、該エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品のエアロゾル発生部とタバコ充填部とのうち少なくとも一つを加熱することにより、エアロゾルが発生しうる。または、該エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品の内部または外部を、選択的または総体的に加熱することができる。
【0020】
該エアロゾル生成物品のエアロゾル発生部とタバコ充填部との外郭に、熱伝導物質で構成されたシートが配置され、該シートの外郭には、エアロゾル生成物品のセグメントを固定するシガレット紙が配置されうる。このとき、該エアロゾル生成装置は、熱伝導物質のシートの外部を均一に加熱することにより、エアロゾルを発生させることもできる。
【0021】
該エアロゾル生成装置は、互いに異なるエアロゾル生成物品を自動的に識別することができ、識別結果により、それぞれのエアロゾル生成物品に合う最適の温度プロファイルを自動的に選択することができる。
【0022】
また、該エアロゾル生成装置は、外部環境を認識することができ、エアロゾル生成装置内に外部環境を認識することができるセンサが装着されたり、外部機器との通信を介し、ユーザが位置している地域天気情報を受けたりすることもできる。該エアロゾル生成装置が外部環境を認識し、外部環境による最適の温度プロファイルを自動的に選択することにより、ユーザに豊かな霧化量と最適の風味とを提供する。
【0023】
以下では、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野で当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0024】
また、以下で省略されているとしても、以上で記述された内容は、本発明によるエアロゾル生成装置またはエアロゾル生成物品にいずれも該当しうる。
【0025】
図1Aないし
図1Cは、該エアロゾル生成物品の一例を図示した図面である。
【0026】
図1Aないし
図1Cを参照すれば、エアロゾル生成物品100は、エアロゾル発生部110、タバコ充填部120、冷却部130及びマウスピース140を含む。例えば、マウスピース140は、酢酸セルロースに製造されたフィルタでもあり、冷却部130及びマウスピース140には、カプセル及び香味剤が含まれてもよい。エアロゾル発生部110とタバコ充填部120との材料、順序、長さは、特定例に限定されるものではなく、冷却部130とマウスピース140との材料、長さも、特定例に限定されるものではない。また、エアロゾル生成物品100の加熱方式により、エアロゾル生成物品100には、熱伝導体が含まれてもよく、含まれなくともよい。
【0027】
エアロゾル生成物品100の外郭は、包装材(すなわち、ラッパ)によっても覆い包まれる。また、
図1に図示されているように、包装材と、エアロゾル発生部110及びタバコ充填部120との間に、部分的にまたは全体的に熱伝導体が配置されうる。
【0028】
エアロゾル発生部110は、ニコチンを含まないものである。また、エアロゾル発生部110は、ニコチンが除去されたエアロゾル生成物質を含んでもよい。例えば、エアロゾル発生部110は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。例えば、エアロゾル発生部110は、グリセリンとプロピレングリコールとが約8:2の比率で混合された物質を含んでもよい。ただし、前述の混合比に限定されるものではない。また、エアロゾル発生部110は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸のような他の添加物質を含んでもよい。また、エアロゾル発生部110は、メンソールまたは保湿剤などの加香液を含んでもよい。
【0029】
エアロゾル発生部110は、巻縮されたシートを含んでもよく、エアロゾル生成物質は、巻縮されたシートに含浸された状態で、エアロゾル発生部110に含まれてもよい。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸のような他の添加物質及び加香液は、巻縮されたシートに吸収された状態で、エアロゾル発生部110に含まれてもよい。
【0030】
巻縮されたシートは、高分子素材で構成されたシートでもある。例えば、該高分子素材は、紙、酢酸セルロース、リヨセル(lyocell)、ポリ乳酸のうち少なくとも一つを含んでもよい。例えば、巻縮されたシートは、高温に加熱されても、熱による異臭が発生しない紙シートでもある。ただし、それに制限されるものではない。
【0031】
エアロゾル発生部110の長さは、4mmないし12mmでもあるが、それに限定されるものではない。例えば、エアロゾル発生部110の長さは、約10mmでもあるが、それに限定されるものではない。
【0032】
タバコ充填部120は、ニコチンを含んでもよい。また、タバコ充填部120は、グリセリン、プロピレングリコールのようなエアロゾル生成物質を含んでもよい。また、タバコ充填部120は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコ充填部120には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコ充填部120に噴射されることによっても添加される。
【0033】
一例として、エアロゾル生成物質には、刻みタバコまたは再構成タバコ物質が含まれてもよい。具体的には、該エアロゾル生成物質は、タバコ葉を成形したり再構成したりしても獲得されるニコチンを含んでもよい。他例として、該エアロゾル生成物質には、有機塩基ニコチン(free base nicotine)、ニコチン塩、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。具体的には、ニコチンは、自然に発生するニコチン、または合成ニコチンでもある。
【0034】
例えば、タバコ充填部120は、互いに異なる種類のタバコの配合物が含まれてもよい。また、多様な処理工程を介し、前記配合物を加工することができるが、それに限定されるものではない。
【0035】
ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することによっても形成される。該ニコチン塩形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、ヒータの加熱温度、香味または風味、溶解度などを考慮しても適切に選択される。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、サッカリン酸、マロン酸またはリンゴ酸から構成された群から選択される単独の酸、または前記群から選択される2以上の酸の混合にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0036】
タバコ充填部120は、多様にも作製される。例えば、タバコ充填部120は、シート作製)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコ充填部120は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。
【0037】
タバコ充填部120の長さは、6mmないし18mmでもあるが、それに限定されるものではない。例えば、タバコ充填部120の長さは、約12mmでもあるが、それに限定されるものではない。
【0038】
冷却部130は、ユーザが適切な温度で一服する(puff)ことができるように、エアロゾルの温度を低くすることができる。
【0039】
例えば、冷却部130は、酢酸セルロースによって作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。例えば、冷却部130は、酢酸セルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えても作製される。例えば、冷却部130のモノデニールは、5.0であり、トータルデニールは、28,000でもあるが、それらに限定されるものではない。
【0040】
例えば、冷却部130は、紙によって作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。また、冷却部130には、外部空気が流入されうる少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。
【0041】
冷却部130は、何枚かの紙によって構成された合紙によっても作製される。例えば、冷却部130は、外側紙、中間紙及び内側紙で構成された合紙によっても作製されるが、それらに限定されるものではない。一方、合紙を構成する内側紙の内側面は、所定物質(例えば、ポリ乳酸)によってもコーティングされる。
【0042】
冷却部130が紙によって作製される場合、冷却部130の全体厚は、330μmないし340μmでもある。または、冷却部130の全体厚は、約333μmでもあるが、それに制限されるものではない。
【0043】
また、冷却部130が紙によって形成される場合、冷却部130の単位面積当たりの重量は、230g/m2ないし250g/m2でもある。または、冷却部130の単位面積当たりの重量は、約240g/m2でもあるが、それに制限されるものではない。
【0044】
冷却部130に含まれた中空の直径は、4mmないし8mmの範囲内において、適切な直径が採用されうるが、それに限定されるものではない。望ましくは、冷却部130の中空径は、7.0mmないし7.5mmの範囲内において、適切な直径が採用されうるが、それに限定されるものではない。冷却部130の長さは、4mmないし30mmの範囲内において、適切な長さが採用されうるが、それに限定されるものではない。望ましくは、冷却部130の長さは、約12mmでもあるが、それに限定されるものではない。
【0045】
冷却部130は、前述の例に限定されるものではなく、エアロゾルが冷却される機能を遂行することができる任意の冷却部が使用されうる。
【0046】
マウスピース140は、酢酸セルローストウに、可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えても作製される。マウスピース140の長さは、4mmないし30mmの範囲内において、適切な長さが採用されうる、それに限定されるものではない。望ましくは、マウスピース140の長さは、約14mmでもあるが、それに限定されるものではない。
【0047】
マウスピース140は、香味が発生するようにも作製される。一例として、マウスピース140に加香液が噴射されてもよいし、加香液が塗布された別途の纎維がマウスピース140の内部にも挿入されてもよい。
【0048】
また、マウスピース140には、少なくとも1つのカプセルが含まれてもよい。一例として、該カプセルは、加香液を含み、カプセルが破砕されることによって漏れ出た加香液によって香味が発生しうる。他例として、該カプセルは、エアロゾル生成物質を含み、カプセルが破砕されることによって漏れ出た物質により、エアロゾルが発生しうる。該カプセルは、加香液またはエアロゾル生成物質を被膜で覆い包んだ構造でもある。該カプセルは、球形または円筒状の形状を有することができるが、それらに制限されるものではない。
【0049】
図1Bを参照すれば、タバコ充填部120には、冷却ホール150が含まれてもよい。例えば、タバコ充填部120に穿孔を施すことにより、エアロゾルの一次冷却が進められ、一次冷却されたエアロゾルが、冷却部130を通過することにより、二次冷却が進められうる。従って、エアロゾルの冷却効果が極大化されうる。一方、冷却部130の素材により、冷却ホール150は、具備されないのである。
【0050】
図1Cを参照すれば、タバコ充填部120の下流に、エアロゾル発生部110が配置されている。すなわち、
図1Aのエアロゾル生成物品100と、
図1Cのエアロゾル生成物品100は、エアロゾル発生部110とタバコ充填部120とが配置された順序が互いに異なる。
【0051】
図2Aないし
図2Gは、エアロゾル生成物品の他例を図示した図面である。
【0052】
図1Aないし
図1Cと比較すれば、
図2Aないし
図2Eには、エアロゾル発生部210,211,212,213に、ニコチンが含有された例が図示されている。また、
図2F及び
図2Gには、エアロゾル発生部240とニコチン含有部250が、別途のセグメントである例が図示されている。
【0053】
図2Aないし
図2Eのエアロゾル発生部210,211,212,213は、
図1Aないし
図1Cのエアロゾル発生部110及びタバコ充填部120の組み合わせでもある。一方、
図2F及び
図2Gのエアロゾル発生部240は、
図1Aないし
図1Cのエアロゾル発生部110と同一である。
【0054】
図2Aないし
図2Gのエアロゾル生成物品200の外郭は、包装材(すなわち、ラッパ)によっても覆い包まれる。また、実施形態により、エアロゾル生成物品200は、熱伝導体をさらに含んでもよい。
【0055】
ニコチン含有部250は、タバコ葉を成形したり再構成したりすることによって獲得されたニコチンを含んでもよい。または、ニコチン含有部250は、有機塩基ニコチン、ニコチン塩、またはそれらの組み合わせのうち一つを含んでもよい。例えば、ニコチン含有部250は、巻縮されたシートを含んでもよく、ニコチンは、巻縮されたシートに含浸された状態で、ニコチン含有部250に含まれてもよい。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸のような他の添加物質及び加香液は、巻縮されたシートに吸収された状態で、ニコチン含有部250に含まれてもよい。
【0056】
巻縮されたシートは、高分子素材によって構成されたシートでもある。例えば、該高分子素材は、紙、酢酸セルロース、リヨセル、ポリ乳酸のうち少なくとも一つを含んでもよい。例えば、巻縮されたシートは、高温に加熱されても、熱による異臭が発生しない紙シートでもある。ただし、それらに制限されるものではない。
【0057】
図2Aないし
図2Gに図示された冷却部220及びマウスピース230は、
図1Aないし
図1Cを参照して説明した通りである。また、エアロゾル生成物品200の加熱方式により、エアロゾル生成物品200は、熱伝導体を含んでもよく、含まなくともよい。
【0058】
長さ延長部214は、酢酸セルロースによっても作製される。例えば、長さ延長部214は、酢酸セルローストウに、可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えても作製される。
【0059】
図3Aないし
図3Dは、エアロゾル生成物品の冷却部の例を図示した図面である。
【0060】
図3Aないし
図3Dを参照すれば、冷却部310,320,330,340の例が図示されている。
【0061】
図3Aないし
図3Cを参照すれば、冷却部310,320,330は、ポリ乳酸によって作製されたセグメント312,322,332が、それぞれ異なるセグメント311,321,331に結合された構成を有することができる。ここで、セグメント311,321,331は、酢酸セルロース及び/または紙によっても作製される。また、他のセグメント311,321,331は、中空を含んでもよいが、それに限定されるものではない。
【0062】
図3Dを参照すれば、冷却部340は、紙によって作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。例えば、冷却部340の内側面または外側面は、所定物質(例えば、ポリ乳酸)によってもコーティングされる。
【0063】
また、
図1Aないし
図3Dには、図示されていないが、エアロゾル生成物品100,200は、前端に配置されたプラグをさらに含んでもよい。例えば、該プラグは、酢酸セルロースによっても製造されるが、それに限定されるものではない。
【0064】
図4Aないし
図4Nは、エアロゾル生成装置の加熱部(例えば、ヒータ)の例を図示した図面である。
【0065】
図4Aないし
図4Nを参照すれば、エアロゾル生成物品の内部及び/または外部の加熱温度は、内部加熱ヒータ410,411,412と、外部加熱ヒータ420,421,422とにより、選択的(または、総体的)にも調節される。
【0066】
図4I及び
図4Jを参照すれば、第1内部加熱ヒータ411によって達成される第1温度と、第2内部加熱ヒータ412によって達成される第2温度は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。エアロゾル生成物品に含まれた媒質の種類により、第1温度と第2温度とが互いに異なってもいる。
【0067】
図4Kないし
図4Mは、エアロゾル生成物品の各部分が異なる温度にも加熱されるように、内部加熱ヒータ410及び外部加熱ヒータ420が分離された例が図示されている。
【0068】
図4Nを参照すれば、エアロゾル生成装置が、複数の加熱部411,412,421,422を含む例を図示する。
図4Nは、2個の内部加熱ヒータ411,412、及び2個の外部加熱ヒータ421,422を図示しているが、ヒータ数は、
図4Nに図示されたところに限定されるものではない。また、
図4Nには、内部加熱ヒータ411,412及び外部加熱ヒータ421,422が全体的に加熱されるように図示されているが、それに限定されるものではない。言い換えれば、
図4Aないし
図4Nに図示された内部加熱ヒータ410,411,412または外部加熱ヒータ420,421,422は、全体的または部分的にも加熱される。
【0069】
図5Aないし
図5Cは、エアロゾル生成装置とエアロゾル生成物品との結合関係の例を図示した図面である。
【0070】
図5Aないし
図5Cに図示された外部加熱ヒータ520,540,561,562は、
図4Aないし
図4Nに図示された外部加熱ヒータ420,421,422のうちいずれか一つでもある。
【0071】
図5Aを参照すれば、エアロゾル生成物品510の少なくとも一部が、熱伝導性物質を含む包装材(以下、「熱伝導性ラッパ」という)530によっても覆い包まれる。ここで、熱伝導性ラッパ530は、
図1Aないし
図2Gに図示された熱伝導体でもある。外部加熱ヒータ520は、熱伝導性ラッパ530の少なくとも一部近辺にも配置される。このとき、該熱伝導性物質は、サセプタとしての役割を行わない常磁性材料(例えば、アルミニウム、白金、ルテニウムなど)でもある。
【0072】
一例として、外部加熱ヒータ520は、誘導加熱ヒータでもある。外部加熱ヒータ520が誘導加熱ヒータである場合、エアロゾル生成物品510の熱伝導性ラッパ530は、サセプタによって生成された熱を伝導する役割を遂行することができる。それは、外部加熱ヒータ520によって直接加熱されるエアロゾル生成物品510の一部区間511は、高温状態を維持し、他区間512は、熱伝導性ラッパ530を介し、熱伝導されるようにするためである。
【0073】
他例として、外部加熱ヒータ520は、電気抵抗性ヒータでもある。外部加熱ヒータ520が電気抵抗性ヒータである場合、ヒータ520によって直接加熱される部分511は、熱伝導性ラッパ530の全長よりも短い。それを介し、エアロゾル生成物品510の一部区間511は、高い温度を維持し、他区間512は、相対的に低い温度を維持することができる。
【0074】
図5Bを参照すれば、エアロゾル生成物品510の少なくとも一部が、熱伝導性ラッパ550によっても覆い包まれる。ここで、熱伝導性ラッパ550は、
図1Aないし
図2Gに図示された熱伝導体でもある。熱伝導性ラッパ550によって覆い包まれた部分の外部または内部には、ヒータ540が配置されうる。例えば、熱伝導性ラッパ550は、サセプタとしての役割を行わない常磁性材料(例えば、アルミニウム、白金、ルテニウムなど)を含んでもよい。
【0075】
例えば、ヒータ540のA領域とB領域との電力密度または熱容量は、互いに異なってもよい。一例として、加熱電極(例えば、電気伝導性トラック)のパターン、形状、密度などに違いを置くことにより、ヒータ540のA領域とB領域との熱容量が互いに異なるようにも作られる。他例として、ヒータ540が誘導加熱ヒータである場合、A領域とB領域とのコイルまたはサセプタのパターン、形状、密度などに違いを置くことにより、ヒータ540のA領域とB領域との熱容量が互いに異なるようにも作られる。
【0076】
図5Cを参照すれば、エアロゾル生成物品510の少なくとも一部が、熱伝導性ラッパ570によっても覆い包まれる。ここで、熱伝導性ラッパ570は、
図1Aないし
図2Gに図示された熱伝導体でもある。熱伝導性ラッパ570によって覆い包まれた部分の外部または内部には、複数のヒータ561,562が配置されうる。例えば、熱伝導性ラッパ570は、サセプタとしての役割を行わない常磁性材料(例えば、アルミニウム、白金、ルテニウムなど)を含んでもよい。
【0077】
一例として、複数のヒータ561,562は、誘導加熱ヒータでもあり、単数または複数のコイルによっても構成される。他例として、複数のヒータ561,562は、電気抵抗性ヒータでもある。
【0078】
図6は、エアロゾル生成装置の一例を図示した図面である。
【0079】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置610は、識別センサ611及び制御部612を含む。
図6に図示されたエアロゾル生成装置610には、本実施形態と係わる構成要素が図示されている。従って、
図6に図示された構成要素以外に、他の構成要素がエアロゾル生成装置610にさらに含まれてもよいということは、本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0080】
制御部612は、エアロゾル生成装置610に挿入されるエアロゾル生成物品620を自動的に識別することができる。また、制御部612は、識別結果により、エアロゾル生成装置610を自動的に活性化させ、かつ/または最適の温度プロファイルを選択することができる。
【0081】
一例として、識別センサ611は、一定周波数の磁場信号を発生させ、エアロゾル生成物品620から反射して戻る磁場の周波数信号を読むセンサでもある。他例として、識別センサ611は、エアロゾル生成物品620の外部色や、エアロゾル生成物品620に形成された帯のような形状を区別するセンサでもある。さらに他例として、識別センサ611は、光の反射、屈折率または透過率を感知するようにも構成される。さらに他例として、識別センサ611は、光センサ、赤外線センサ、超音波センサなどでもある。
【0082】
制御部612は、エアロゾル生成装置610の動作を全般的に制御する。具体的には、プロセッサ612は、識別センサ611及びヒータだけではなく、エアロゾル生成装置610に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ612は、エアロゾル生成装置610の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置610が動作可能な状態であるか否かということを判断することもできる。
【0083】
制御部612は、少なくとも1つのプロセッサでもある。ここで、該プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施形態が属する技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0084】
図7Aないし
図7Cは、識別のための構成が、エアロゾル生成物品に含まれた例を図示した図面である。
【0085】
図7Aないし
図7Cを参照すれば、エアロゾル生成物品の各セグメントにおける、識別のための構成は、同一物質、または互いに異なる物質を含んでもよい。例えば、
図7Cを参照すれば、エアロゾル生成物品において、識別のための構成は、同一物質または同一色相を有することができるが、物質の厚さ、面積、形状などは、異なってもよい。代案としては、
図7Aまたは
図7Bを参照すれば、エアロゾル生成物品の各セグメントにおいて、識別のための構成は、互いに異なる物質、または互いに異なる色相を有することができる。識別のための構成の配置順序は、特定例に制限されるものではない。
【0086】
図8は、エアロゾル生成装置の他例を図示した図面である。
【0087】
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置800は、ヒータ810温湿度センサ820及び制御部830を含む。
図8に図示されたエアロゾル生成装置800には、本実施形態と係わる構成要素が図示されている。従って、
図8に図示された構成要素以外に、他の構成要素がエアロゾル生成装置800にさらに含まれてもよいことは、本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0088】
図8に図示されたヒータ810は、
図4Aないし
図4Nに図示された内部加熱ヒータ410,411,412及び外部加熱ヒータ420,421,422のうち少なくとも一つでもある。
【0089】
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置800は、外部の環境を認識し、それによる最適の温度プロファイルを選択し、ヒータ810を動作させる。従って、エアロゾル生成装置800は、ユーザの趣向に最も適する蒸気をユーザに提供することができる。
【0090】
エアロゾルの品質(例えば、風味、霧化量など)を調節するために、エアロゾル生成装置800は、あらかじめ設定された温度加熱条件(すなわち、温度プロファイル)によって動作することができる。一般的に、該温度プロファイルは、エアロゾル生成装置800間の偏差、エアロゾル生成物品850間の偏差などにより、エアロゾルの官能差が発生することを防止するために、1つの一定パターンを有し、一律的に同一に適用される。
【0091】
図8を参照すれば、エアロゾル生成装置800の内部に、温湿度センサ820が配置され、エアロゾル生成装置800が位置する現在場所の温度情報または湿度情報を獲得することができる。それにより、エアロゾル生成装置800は、エアロゾル生成物品850を加熱するための温度プロファイルを多様に適用することができる。例えば、温度プロファイルAは、高温多湿な地域にも最適化され、温度プロファイルBは、低温乾燥した地域にも最適化され、温度プロファイルCは、平地的な温度及び湿度の地域にも最適化されることができる。エアロゾル生成装置800は、温湿度センサ820を介し、エアロゾル生成装置800の外部環境を認知し、該認知結果に基づき、A、B、Cのうち最も適切な温度プロファイルを選択することができる。
【0092】
例えば、エアロゾル生成装置800は、温湿度センサ820のセンシング値を利用し、温度プロファイルを選択することもでき、外部デバイス860から受信された天気情報を利用し、温度プロファイルを選択することもできる。
【0093】
また、エアロゾル生成装置800は、現在位置の気圧、温度、湿度などを考慮し、他の温度プロファイルに転換することができる。例えば、エアロゾル生成装置800は、ユーザの位置情報を確認し、位置情報に基づき、ユーザ位置の天気情報を正確に認知することができる。従って、エアロゾル生成装置800は、認知された天気情報に基づき、他の温度プロファイルに転換することができる。
【0094】
例えば、エアロゾル生成装置800は、温湿度センサ820が感知した温度及び/または湿度により、複数の温度プロファイルのうち、温度プロファイル一つを選択することができる。
【0095】
【0096】
表1は、制御部830がヒータ810に係わる温度プロファイルを決定する過程について説明するための表である。表1を参照すれば、エアロゾル生成装置800のメモリは、高温、常温、低温を区分するための基準、及び高湿、常湿、低湿を区分するための基準を保存することができる。例えば、制御部830は、温度と湿度とをさらに細分化することができ、その実施形態において、温度及び湿度の組み合わせによって生成される温度プロファイルの個数は、9種よりもさらに多くなる。制御部830は、温湿度センサ820から感知結果を確認し、エアロゾル生成装置800の外部温度及び/または湿度に最も近い基準を決定することができる。それにより、制御部830は、複数のあらかじめ保存された温度プロファイルのうち適切な温度プロファイルを選択することができる。表1には、説明の便宜のために、あらかじめ保存された温度プロファイルが、温度及び湿度の組み合わせにマッピングされたものであるが、それに限定されるものではない。言い換えれば、既保存の温度プロファイルは、外部温度だけにもマッピングされ、外部湿度だけにもマッピングされる。
【0097】
一方、制御部830は、温湿度センサ820が感知した温度及び/または湿度に基づき、既設定の温度プロファイルを微細に調整することもできる。
【0098】
【0099】
表2は、エアロゾル生成装置800で出力される複数の微細調整単位の例を示した表である。具体的には、表2は、9種の微細調整単位グループを示す。例えば、制御部830は、温湿度センサ820によって感知された外部温度により、表1のように既保存の温度プロファイルのうちいずれか一つを選択することができる。そして、制御部830は、温湿度センサ820によって感知された外部湿度に基づき、表2によって選択された温度プロファイルを微細調整することができる。また、ユーザは、エアロゾル生成装置800を介し、温度プロファイルを調整または選択することもできる。
【0100】
また、エアロゾル生成装置800は、位置別に、喫煙履歴、及び当該位置で選択された温度プロファイル情報などを記録し、一定データ集合体(例えば、ビッグデータ)を構成することができる。それにより、エアロゾル生成装置800は、多様な状況でエアロゾル生成物品850に適用された最適の温度プロファイル情報を獲得することができ、それを基に、学習(learning)が可能である。従って、ユーザが新たな地域に移動したり、ユーザの地域での最新天気情報を獲得することができなかったりする場合、エアロゾル生成装置800に保存されたデータ、及びエアロゾル生成装置800の温湿度センサ820の感知結果に基づき、最適化された温度プロファイルを選択したり、温度プロファイルの調整を行ったりすることができる。
【0101】
また、エアロゾル生成装置800は、複数の温度センサを含み、該温度センサが感知した温度により、エアロゾル生成装置800の過熱いかんをチェックすることができる。
【0102】
図9は、エアロゾル生成装置の他例を図示した図面である。
【0103】
図9を参照すれば、エアロゾル生成装置900は、ヒータ910、バッテリ920、PCM(protection circuit module)925、第1サーミスタ930、第2サーミスタ940、温度センサ960及び温湿度センサ970をさらに含んでもよい。一方、
図9に図示されたエアロゾル生成装置900には、本実施形態と係わる特定構成要素だけが図示されている。従って、
図9に図示された構成要素以外に、他の構成要素がエアロゾル生成装置900にさらに含まれてもよいということは、本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0104】
一方、本明細書においては、ヒータ910がバッテリ920の上側に配置され、PCB(printed circuit board)950の長い部分が、バッテリ920の前面と対向して配置されると仮定する。しかし、構成要素の位置関係は、実施形態によって異なってもいる。
【0105】
図9に図示されたヒータ910は、
図4Aないし
図4Nに図示された内部加熱ヒータ410,411,412及び外部加熱ヒータ420,421,422のうち少なくとも一つでもある。また、
図9に図示されたPCB 950は、
図8に図示された制御部830でもある。
【0106】
バッテリ920は、ヒータ910に電力を供給することができ、その上面がヒータ910の下側に対向するようにも配置される。
図9に図示されていないが、バッテリ920とヒータ910は、電気的に連結されうる。バッテリ920は、PCB 950を介してもヒータ910と連結され、ヒータ910と直接にも連結される。
【0107】
PCM 925は、バッテリ920の上面に隣接するようにも配置される。PCM 925は、バッテリ920を保護するための回路であり、バッテリ920の過充電及び過放電を防止することができる。また、PCM 925は、バッテリ920に過電流が流れることを防止し、バッテリ920と連結された回路が短絡されれば、電路を遮断することができる。
【0108】
第1サーミスタ930は、温度変化によって抵抗が敏感に変化する抵抗体であり、温度をセンシングするためにも利用される。第1サーミスタ930は、バッテリ920の上面に配置されるPCM 925とも電気的に連結され、PCM 925回路を介し、第1サーミスタ930を利用して測定された情報が、PCB 950にも伝達される。
【0109】
一方、第1サーミスタ930は、バッテリ920の前面または背面に隣接するようにも配置される。例えば、第1サーミスタ930は、
図9に図示されているように、バッテリ920の背面に隣接するようにも配置される。第1サーミスタ930は、バッテリ920の前面または背面の中心部と隣接するようにも配置される。バッテリ920の前面または背面の中心部は、バッテリ920において、最も高い温度を有する部分に対応するが、バッテリ920の損傷または爆発に最も影響を多く与える部分に該当する。エアロゾル生成装置900は、第1サーミスタ930を利用し、バッテリ920の損傷または爆発に最も影響を多く与える部分の温度を測定することができ、測定された温度に基づき、エアロゾル生成装置900の過熱状態いかんが決定されうる。
【0110】
第2サーミスタ940は、ヒータ910とバッテリ920との間にも配置される。ヒータ910とバッテリ920との間は、エアロゾル生成装置900内において、最も温度が高い部分に対応するが、エアロゾル生成装置900の全体的な過熱状態を判断するのに適する部分に該当する。一方、PCB 950の少なくとも一部分は、ヒータ910とバッテリ920との間を横切るように延長され、第2サーミスタ940は、ヒータ910とバッテリ920との間を横切るように延長されるPCB 950の前記少なくとも一部分と隣接するようにも配置される。
【0111】
PCB 950は、第1サーミスタ930及び第2サーミスタ940によって測定された温度に基づき、エアロゾル生成装置900が過熱状態であるか否かということを判断することができる。エアロゾル生成装置900が過熱状態であると判断される場合、PCB 950は、過熱状態が解除されるまで待機した後、ヒータ910を利用した加熱動作を自動的に遂行することができる。
【0112】
温度センサ960は、ヒータ910に隣接するように配置され、ヒータ910の温度を直間接的に測定することができる。ヒータ910は、エアロゾル生成装置900に挿入されたシガレットに最も多くの影響を与える部分であり、ヒータ910の温度により、シガレットから生成されるエアロゾルの特性が変更されうる。本実施形態によるエアロゾル生成装置900は、温度センサ960を利用して測定されたヒータ910の温度に基づき、エアロゾル生成装置900が過熱状態であるか否かということを判断することができる。従って、エアロゾル生成装置900内部のハードウェア部品は、さらなる加熱動作が遂行されても損傷されないと予想されるが、追加加熱動作が、シガレットから発生するエアロゾルの特性に好ましくない影響を与えると予想される状態であるならば、過熱状態と判断することができる。
【0113】
温湿度センサ970は、バッテリ920の下面近辺に配置され、温度または湿度を測定することができる。バッテリ920に下面近辺は、ヒータ910による影響を最も少なく受ける部分であり、エアロゾル生成装置900の外観を構成する外部ハウジングと類似した温度を有することができる。本実施形態によるエアロゾル生成装置900は、温湿度センサ970を利用して測定されたバッテリ920の下面近辺の温度に基づき、エアロゾル生成装置900が過熱状態であるか否かということを判断することができる。従って、エアロゾル生成装置900は、エアロゾル生成装置900の外部温度が過度に高くなった状態を過熱状態と判断することができる。
【0114】
PCB 950は、第1サーミスタ930、第2サーミスタ940、温度センサ960及び温湿度センサ970のうち少なくとも2以上から測定された温度に基づき、エアロゾル生成装置900が過熱状態であるか否かということを判断することができる。このように、本実施形態によるエアロゾル生成装置900は、エアロゾル生成装置900内部のハードウェア部品の損傷可能性、シガレットから発生するエアロゾルの特性、外部温度による安全問題の発生可能性などを総合的に考慮し、過熱状態を判断することができ、それにより、エアロゾル生成装置900が最適の状態にも維持される。
【0115】
一方、エアロゾル生成装置900は、外部デバイスと無線通信方式によっても連結され、該外部デバイスにインストールされたアプリケーションを介してもエアロゾル生成装置900が制御される。
【0116】
図10は、エアロゾル生成装置と外部デバイスとが連結された例を図示した図面である。
【0117】
図10のエアロゾル生成装置1010は、
図8Aないし
図9を参照して説明した装置810,820,900でもある。
【0118】
外部デバイス1020は、スマートフォン、タブレットPC、PC、スマートTV、携帯電話、PDA(personal digital assistant)、ラップトップ、メディアプレーヤ、マイクロサーバ、GPS(global positioning system)装置、電子書籍端末機、デジタル放送用端末機、ナビゲーション、キオスク、MP3プレーヤ、デジタルカメラ、家電機器、及びその他のモバイルまたは非モバイルのコンピュータ装置でもあるが、それらに制限されるものではない。また、外部デバイス1020は、通信機能及びデータプロセッシング機能を具備した時計、めがね、ヘアーバンド及び指輪のようなウェアラブルデバイスでもある。しかし、それらに制限されるものではなく、外部デバイス1020は、エアロゾル生成装置1010と通信することができる全ての種類の機器を含んでもよい。
【0119】
エアロゾル生成装置1010と外部デバイス1020は、通信連結されうる。
【0120】
一例として、エアロゾル生成装置1010と外部デバイス1020は、ネットワークを介しても通信連結される。その場合、該ネットワークは、近距離通信網(LAN:loVAN:value added network)、移動通信網(mobile radio communication network)、衛星通信網及びそれらの相互組み合わせを含んでもよく、エアロゾル生成装置1010と外部デバイス1020とが互いに円滑に通信を行うことができるようにする包括的な意味のデータ通信網であり、無線インターネット及びモバイル無線通信網を含んでもよい。
【0121】
例えば、該無線通信は、無線LAN(Wi-Fi)、ブルートゥース(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)低エネルギー(Bluetooth(登録商標)low energy)、ジグビー、WFD(Wi-Fi Direct)、UWB(ultra-wideband)、赤外線通信(IrDA:infrared Data Association)、NFC(near field communication)などがあるが、それらに限定されるものではない。
【0122】
他例として、エアロゾル生成装置1010と外部デバイス1020は、有線によっても通信連結される。該有線通信は、例えば、USB(universal serial bus)、HDMI(登録商標)(high definition multimedia interface)、RS-232(recommended standard 232)またはPOTS(plain old telephone service)などを含んでもよい。
【0123】
エアロゾル生成装置1010と外部デバイス1020とが連結されれば、ユーザは、外部デバイス1020にインストールされたアプリケーション1030を介し、エアロゾル生成装置1010を制御することができる。例えば、ユーザは、アプリケーション1030を介し、エアロゾル生成装置1010の電源をオン/オフにすることができ、ヒータの温度プロファイルを決定することもできる。また、ユーザは、アプリケーション1030を介し、エアロゾル生成装置1010のソフトウェアをアップデートすることもできる。
【0124】
ユーザは、アプリケーション1030を介し、エアロゾル生成装置1010に係わる情報を確認することができる。例えば、ユーザは、アプリケーション1030を介し、エアロゾル生成装置1010に含まれた構成要素(例えば、バッテリ、ヒータなど)の状態を確認することができる。また、ユーザは、アプリケーション1030を介し、エアロゾル生成装置1010が位置した地域の環境情報(例えば、温度、湿度、微細ほこりの程度など)を確認することができる。また、ユーザは、アプリケーション1030を介し、隣近のサービスセンターに係わる情報を確認することもできる。
【0125】
図6及び
図8の制御器のように、図面でブロックによって表現される構成要素、要素、モジュールまたはユニット(この段落において、「コンポーネント」とする)のうち少なくとも一つは、前述の例示的な実施形態より、それぞれの機能を遂行する多様な数のハードウェア、ソフトウェア及び/またはファームウェアの構造としても具現される。例えば、それらコンポーネントのうち少なくとも一つは、メモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような1以上のマイクロプロセッサの制御を介し、それぞれの機能を遂行することができる直接回路構造、または他の制御装置を使用することができる。また、それらコンポーネントのうち少なくとも一つは、モジュール、プログラムまたはコードの一部によって具体的にも具現され、それは、特定論理機能を遂行するための1以上の実行可能な命令を含み、1以上のマイクロプロセッサ、または他の制御装置によって実行される。また、それらコンポーネントのうち少なくとも一つは、それぞれの機能を遂行する中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサのようなプロセッサを含むか、あるいはそれによっても具現される。それらコンポーネントのうち2以上は、1以上の単一コンポーネントに結合され、該単一コンポーネントは、結合された2以上のコンポーネントの全ての動作または機能を遂行することができる。また、それらコンポーネントのうち少なくとも1つの機能のうち一部は、他のコンポーネントによっても遂行される。また、バス(bus)は、前記ブロック図に図示されていないが、コンポーネントを介した通信は、バスを介しても遂行される。前述の例示的な実施形態の機能的な側面は、1以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムによっても具現される。また、ブロックまたは処理段階で表現されたコンポーネントは、電子構成、信号処理及び/または制御、データ処理などのための任意数の関連技術を採用することができる。
【0126】
本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、前述の記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態によって具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述のところではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。