(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005319
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】二重瞼形成具及び二重瞼形成方法
(51)【国際特許分類】
A45D 44/22 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
A45D44/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021107142
(22)【出願日】2021-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】594190884
【氏名又は名称】東京パーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081709
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴若 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】益山 今朝男
(72)【発明者】
【氏名】益山 巌
(72)【発明者】
【氏名】堀井 直樹
(72)【発明者】
【氏名】湯本 浩恵
(72)【発明者】
【氏名】花田 敦子
(57)【要約】 (修正有)
【課題】簡単な構造で、効率よく、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にすることが可能である二重瞼形成具を提供する。
【解決手段】二重瞼形成具10、可とう性把持部11を、二重瞼のラインに沿うように湾曲に変形させ、湾曲変形した櫛部12の複数の押し片12aを、瞼に形成する二重瞼のラインに沿うようにあてがい、櫛部12の複数の押し片12aを、瞼に形成する二重瞼のラインの所定の位置に押し込み、人の瞼を粘着剤により粘着させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にするための二重瞼形成具であり、
指先の握り力で湾曲に変形可能な面状の可とう性把持部と、
瞼の所定の位置に差し込んで瞼を粘着剤により粘着させるための複数の押し片を有する櫛部と、を含み、
前記可とう性把持部と前記櫛部は、一体に成形された構成であり、
前記可とう性把持部の湾曲変形によって、前記櫛部が湾曲変形し、
前記湾曲変形した櫛部の複数の押し片を、瞼の所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により粘着させ、
人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする構成であることを特徴とする二重瞼形成具。
【請求項2】
前記可とう性把持部は、
押し込み方向に沿って成形された複数の溝、または孔を有し、
前記複数の溝、または前記孔により、
前記可とう性把持部が湾曲変形可能であることを特徴とする請求項1に記載の二重瞼形成具。
【請求項3】
前記可とう性把持部は、
両側部に、指当て部を有し、
前記指当て部に与える指先の握り力により、
前記可とう性把持部が湾曲変形可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二重瞼形成具。
【請求項4】
前記櫛部は、
複数の押し片が、ストレート形状、くの字形状、または眼球に沿う曲がり形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の二重瞼形成具。
【請求項5】
前記櫛部は、
複数の押し片が、それぞれ先端が同じ間隔、または中心から両側に沿うにしたがって狭くなる間隔であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の二重瞼形成具。
【請求項6】
人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする際に、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の二重瞼形成具を用い、
瞼を閉じた状態で、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って粘着剤を設ける手順と、
前記二重瞼形成具の可とう性把持部を片方の手で握り、指先の握り力で前記可とう性把持部を、瞼に形成する二重瞼のラインに沿うように湾曲に変形させる手順と、
前記可とう性把持部の湾曲変形によって櫛部が湾曲変形し、湾曲変形した前記櫛部の複数の押し片を、瞼に形成する二重瞼のラインに沿うようにあてがう手順と、
前記櫛部の複数の押し片を、瞼に形成する二重瞼のラインの所定の位置に押し込み、人の瞼を粘着剤により粘着させる手順と、
を含むことを特徴とする二重瞼形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする二重瞼形成具及び二重瞼形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にする方法として、粘着シート、粘着テープ、粘着糸等による粘着剤を用い、この粘着剤により人の瞼を二重瞼にするものがある。
【0003】
このように、粘着シート、粘着テープ、粘着糸等を用い、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にする方法として、例えば瞼を閉じた状態で、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って粘着剤を設け、二重瞼形成具を用いて瞼に形成する二重瞼のラインに沿って瞼を所定の位置に押し込んで、二重瞼を粘着剤により粘着させるものが提案されている(特許文献1~8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-76224号公報
【特許文献2】特開2018-51104号公報
【特許文献3】特許第4567097号公報
【特許文献4】特開2009-160275号公報
【特許文献5】実用新案登録第3154139号公報
【特許文献6】特開2007-136061号公報
【特許文献7】実用新案登録第3119162号公報
【特許文献8】特開2002-177316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の二重瞼にする二重瞼形成具は、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って瞼を粘着剤により粘着させるものであるが、瞼に形成する二重瞼のラインは、目の円孤上の丸味や長さが人によって違うため、瞼全長に対して主に1本、または2本の棒のもので押し込むものであり、瞼の丸味に合わせるように何回も押し込む必要がある。
【0006】
また、広幅のへら状のもので押し込むものもあるが、広幅のへら状のものでは、瞼の丸味と合わなくなるなどの問題があり、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にするものとしては好ましいものではなかった。
【0007】
この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、簡単な構造で、効率よく、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にすることが可能な二重瞼形成具及び二重瞼形成方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にするための二重瞼形成具であり、
指先の握り力で湾曲に変形可能な面状の可とう性把持部と、
瞼の所定の位置に差し込んで瞼を粘着剤により粘着させるための複数の押し片を有する櫛部と、を含み、
前記可とう性把持部と前記櫛部は、一体に成形された構成であり、
前記可とう性把持部の湾曲変形によって、前記櫛部が湾曲変形し、
前記湾曲変形した櫛部の複数の押し片を、瞼の所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により粘着させ、
人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする構成であることを特徴とする二重瞼形成具である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記可とう性把持部は、
押し込み方向に沿って成形された複数の溝、または孔を有し、
前記複数の溝、または前記孔により、
前記可とう性把持部が湾曲変形可能であることを特徴とする請求項1に記載の二重瞼形成具である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記可とう性把持部は、
両側部に、指当て部を有し、
前記指当て部に与える指先の握り力により、
前記可とう性把持部が湾曲変形可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二重瞼形成具である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記櫛部は、
複数の押し片が、ストレート形状、くの字形状、または眼球に沿う曲がり形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の二重瞼形成具である。
【0013】
請求項5に記載の発明は、前記櫛部は、
複数の押し片が、それぞれ先端が同じ間隔、または中心から両側に沿うにしたがって狭くなる間隔であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の二重瞼形成具である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする際に、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の二重瞼形成具を用い、
瞼を閉じた状態で、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って粘着剤を設ける手順と、
前記二重瞼形成具の可とう性把持部を片方の手で握り、指先の握り力で前記可とう性把 持部を、瞼に形成する二重瞼のラインに沿うように湾曲に変形させる手順と、
前記可とう性把持部の湾曲変形によって櫛部が湾曲変形し、湾曲変形した前記櫛部の複数の押し片を、瞼に形成する二重瞼のラインに沿うようにあてがう手順と、
前記櫛部の複数の押し片を、瞼に形成する二重瞼のラインの所定の位置に押し込み、人の瞼を粘着剤により粘着させる手順と、
を含むことを特徴とする二重瞼形成方法である。
【発明の効果】
【0015】
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
【0016】
請求項1乃至請求項6に記載の発明では、人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする際に、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の二重瞼形成具を用い、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って粘着剤を設け、二重瞼形成具の可とう性把持部を、二重瞼のラインに沿うように湾曲に変形させ、湾曲変形した櫛部の複数の押し片を、瞼に形成する二重瞼のラインに沿うようにあてがい、櫛部の複数の押し片を、瞼に形成する二重瞼のラインの所定の位置に押し込み、人の瞼を粘着剤により粘着させることで、簡単な構造で、効率よく、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】(a)は湾曲させ櫛部側から見た図、(b)は湾曲させ可とう性把持部側から見た図、(c)は展開した二重瞼形成具の側面図である。
【
図4】瞼の所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により粘着させた状態を示す図である。
【
図6】(a)は湾曲させ櫛部側から見た図、(b)は湾曲させ可とう性面状部側から見た図、(c)乃至(e)は展開した二重瞼形成具の側面図である。
【
図8】(a)は櫛部側から見た図、(b)は可とう性面状部側から見た図、(c)乃至(e)は二重瞼成形具の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の二重瞼形成具及び二重瞼形成方法の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
【0019】
[実施の形態1]
(二重瞼形成具)
この二重瞼形成具の実施の形態1を、
図1及び
図2に基づいて説明する。
図1は二重瞼形成具の展開図、
図2(a)は湾曲させ櫛部側から見た図、
図2(b)は湾曲させ可とう性把持部側から見た図、
図2(c)は展開した二重瞼形成具の側面図である。
【0020】
この実施の形態の二重瞼形成具10は、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にするためのものであり、指先の握り力で湾曲に変形可能な面状の可とう性把持部11と、瞼の所定の位置に差し込んで瞼を粘着剤により粘着させるための複数の押し片12aを有する櫛部12と、を含む。
【0021】
可とう性把持部11と櫛部12は、例えば可とう性の部材で一体に成形された構成であり、部材としては、例えば合成樹脂、ゴムなどのエラストマーなどが用いられる。可とう性把持部11の湾曲変形によって、櫛部12が瞼に形成する二重瞼のラインに沿って湾曲変形することが可能であり、瞼に形成する二重瞼のラインに沿って櫛部12の複数の押し片12aをあてがい、瞼を所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により粘着させる構成である。
【0022】
可とう性把持部11は、薄板状であり、両側部に、指先の握り力で湾曲に変形する際の指当て部11aを有する。この指当て部11aは、両サイドから指で押し易くするためのものであり、可とう性把持部11と一体に成形され、可とう性把持部11と同じ平面でも、可とう性把持部11に対して角度を付けて成形してもよい。
【0023】
使用者は、可とう性把持部11を片手で持ち、指当て部11aに指先の握り力を加えると、指当て部11aによって可とう性把持部11を容易に湾曲変形させることが可能である。この実施の形態では、指当て部11aは、その基部11a1により曲げ方向に曲がっており、この基部11a1の曲がりによって可とう性把持部11を容易に変形させて、湾曲させることが可能である。
【0024】
可とう性把持部11は、押し込み方向に沿って成形された複数の溝、または孔を有するが、この実施の形態では、櫛部12側には、指当て部11aが形成された位置に対応して複数の溝11b及び短い孔11cを有し、指当て部11aが形成されていない位置に対応して複数の溝11dを有し、可とう性把持部11が容易に湾曲変形することができるように構成されている。
【0025】
櫛部12は、複数の押し片12aが、それぞれ先端が同じ間隔、または中心から両側に沿うにしたがって狭くなる間隔に形成されるが、この実施の形態では、中心は間隔D1であり、両側に向かって間隔D2、D3と、それぞれ先端が中心から両側に沿うにしたがって狭くなる間隔であり(
図1)、可とう性把持部11の湾曲変形によって、櫛部12が湾曲変形して複数の押し片12aの間隔が同じになるようになる(
図2(a))。このように、櫛部12の複数の押し片12aの間隔が同じになるようになることによって、櫛部12の複数の押し片12aは、その間隔が揃うことによって、均等に瞼の所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により確実に粘着させることができる。
【0026】
櫛部12は、複数の押し片12aが、長さを均一としているが、長さを長短の組合せとしてもよく、例えば中央部を短くして両側を長くして眼球に沿って押し込み、瞼を粘着剤により確実に粘着させ、均一な二重瞼にすることができる。
【0027】
櫛部12は、複数の押し片12aを一列に形成しているが、これに限定されることなく、例えば、中心の1本又は2本の押し片12aを前面に出して他の押し片12aを順に後ろにし、また1本又は2本の押し片12aを後にして順々に前にし、瞼の正面・上視・角度視による瞼の円孤に合わせるようにしてもよい。
【0028】
櫛部12は、複数の押し片12aを有することで、瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にする際に、複数の押し片12aの向き間から瞼に形成する二重瞼のラインを見ながら押し込み、また仕上り具合が見られる。複数の押し片12aの長さについては斜め使用で握り手が邪魔になるから長い方が望ましい。また、櫛部12の成形材料は、透明材料でもよく、透明材料は可能な限り透明が透けて見えるから望ましい。
【0029】
櫛部12は、複数の押し片12aが、ストレート形状、または眼球に沿う曲がり形状であるが、この実施の形態では、複数の押し片12aが、眼球に沿う曲がり形状に形成されており、櫛部12の複数の押し片12aを、眼球に曲がりに沿わせて瞼の所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により粘着させることができる。
【0030】
押し片12aの先端部は、丸味があること、粘着剤を押して離れ易くなるための肉厚であること、押し込みで折れ曲り変形が極小であるように成形される。このため、櫛部12の複数の押し片12aの肉厚は、可とう性把持部11の肉厚と異なるようにしてもよく、材料を違えて成形してもよい。
【0031】
(二重瞼形成方法)
この二重瞼形成方法の実施の形態1を、
図3及び
図4に基づいて説明する。
図3は二重瞼形成方法の手順を説明する図、
図4は瞼の所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により粘着させた状態を示す図である。
【0032】
[粘着剤を設ける手順(
図3(a))]
この二重瞼形成方法は、瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にする方法であり、粘着剤としては、直接瞼に塗布する方法、粘着シート、粘着テープや粘着糸などを用いる方法などを用いて設けることができるが、この実施の形態では、瞼を閉じた上、瞼に形成する二重瞼のラインLに沿って、アイライナー筆1等で粘着剤2を直接塗布して描いている。
【0033】
[可とう性把持部を湾曲に変形させる手順(
図3(b))]
使用者は、二重瞼成形具10の可とう性面状部11を片方の手で握り、指先の握り力で可とう性面状部11を、瞼に形成する二重瞼のラインLに沿うように湾曲に変形させる。この可とう性面状部11の湾曲変形によって、櫛部12が湾曲変形して複数の押し片12aの間隔が同じになるようになる。
【0034】
[二重瞼のラインに沿うようにあてがう手順(
図3(c))]
櫛部12が湾曲した状態で、櫛部12の複数の押し片12aを、瞼に形成する二重瞼のラインLに沿うようにあてがう。この櫛部12が湾曲した状態では、複数の押し片12aが、二重瞼のラインLに沿う幅となり、一度に瞼の押し込みが可能になる。
【0035】
[粘着させる手順(
図3(d))]
櫛部12の複数の押し片12aを、瞼に形成する二重瞼のラインLの所定の位置に押し込み、人の瞼を粘着剤により粘着させる。この櫛部12の押し片12aは、瞼に形成する二重瞼のラインLに沿っており、かつ眼球に沿う曲がり形状に形成されているため、櫛部12の複数の押し片12aを、一度に眼球に曲がりに沿わせて瞼の所定の位置に押し込むことができる。
【0036】
これにより、瞼の粘着剤2が塗布された部分が溝状に奥に引っ込み、塗布された粘着剤2の直上部分の瞼が粘着剤2の表面に折り重なる。粘着剤2の表面にも瞼が貼り付き、瞼に溝状の二重瞼のラインLが形成され、確実に瞼を粘着剤2により粘着させることができる(
図4(a)及び(b))。
【0037】
このように、二重瞼成形具10を用い、瞼に形成する二重瞼のラインLに沿わせて屈曲させることで、人の目の円孤上の丸味や長さに対応させることができ、一度の押し込み操作でよく、簡単な構造で、効率よく、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にすることが可能である。
【0038】
[実施の形態2]
(二重瞼成形具)
この二重瞼成形具の実施の形態2を、
図5及び
図6に基づいて説明する。
図5は二重瞼成形具の展開図、
図6(a)は湾曲させ櫛部側から見た図、
図6(b)は湾曲させ可とう性面状部側から見た図、
図6(c)乃至(e)は展開した二重瞼形成具の側面図である。
【0039】
この実施の形態の二重瞼成形具10は、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にするためのものであり、指先の握り力で湾曲に変形可能な可とう性面状部11と、瞼の所定の位置に差し込んで瞼を粘着剤により粘着させるための複数の押し片12aを有する櫛部12と、を含み、実施の形態1と同じ構成は同じ符号を付し、説明を省略する。
【0040】
可とう性面状部11は、両側部に、指先の握り力で湾曲に変形する際の指当て部11aを有するが、この指当て部11aは、可とう性面状部11の側部を単に張り出すように形成したものであり、簡単に製作可能な構造である。
【0041】
櫛部12は、複数の押し片12aが、それぞれ先端が同じ間隔、または中心から両側に沿うにしたがって狭くなる間隔であるが、この実施の形態では、それぞれ先端が同じ間隔D4であり(
図5)、可とう性面状部11の湾曲変形によって、櫛部12が湾曲変形して複数の押し片12aの間隔が中央側で狭くなるようになる。このように、櫛部12の複数の押し片12aの間隔が中央側で狭くなることによって、中央側が集中して瞼を所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により確実に粘着させることができる。
【0042】
また、櫛部12は、複数の押し片12aが、ストレート形状(
図6(c))、くの字形状(
図6(d))、または眼球に沿う曲がり形状(
図6(e))であり、可とう性面状部11の材質、使用者の好みに応じて自由に採用される。
【0043】
この二重瞼成形方法の実施の形態2は、[粘着剤を設ける手順]、[可とう性把持部を湾曲に変形させる手順]、[二重瞼のラインに沿うようにあてがう手順]、[粘着させる手順]において、
図3及び
図4と同様であるが、櫛部12の櫛部12の複数の押し片12aの間隔が中央側で狭くなることによって、中央側が集中して瞼を所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により確実に粘着させることができる。
【0044】
[実施の形態3]
(二重瞼成形具)
この二重瞼成形具の実施の形態3を、
図7及び
図8に基づいて説明する。
図7は二重瞼成形具の正面図、
図8(a)は櫛部側から見た図、
図8(b)は可とう性面状部側から見た図、
図8(c)乃至(e)は二重瞼成形具の側面図である。
【0045】
この実施の形態の二重瞼成形具10は、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にするためのものであり、指先の握り力で湾曲に変形可能な可とう性面状部11と、瞼の所定の位置に差し込んで瞼を粘着剤により粘着させるための複数の押し片12aを有する櫛部12と、を含み、実施の形態1と同じ構成は同じ符号を付し、説明を省略する。
【0046】
可とう性面状部11と櫛部12は、例えば可とう性の合成樹脂で一体に成形され、湾曲形状、平面形状でもよく、特に限定されないが、この実施の形態では、平面形状である。
【0047】
可とう性面状部11は、両側部に、指先の握り力で湾曲に変形する際の指当て部11aを有するが、この指当て部11aは、可とう性面状部11の側部を単に張り出すように形成したものであり、簡単に製作可能な構造である。
【0048】
可とう性面状部11は、差し込み方向に沿って成形された複数の溝、または孔を有するが、この実施の形態では、複数の溝11fが等間隔に形成され、可とう性面状部11が容易に湾曲変形することができるように構成されている。
【0049】
櫛部12は、複数の押し片12aが、それぞれ先端が同じ間隔、または中心から両側に沿うにしたがって狭くなる間隔であるが、この実施の形態では、それぞれ先端が同じ間隔D4であり、可とう性面状部11の湾曲変形によって、櫛部12が湾曲変形して複数の押し片12aの間隔が中央側で狭くなるようになる。このように、櫛部12の複数の押し片12aの間隔が中央側で狭くなることによって、中央側が集中して瞼を所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により確実に粘着させることができる。
【0050】
また、櫛部12は、複数の押し片12aが、ストレート形状(
図8(c))、くの字形状(
図8(d))、または眼球に沿う曲がり形状(
図8(d))であり、可とう性面状部11の材質、使用者の好みに応じて自由に採用される。
【0051】
この二重瞼成形方法の実施の形態3は、[粘着剤を設ける手順]、[可とう性把持部を湾曲に変形させる手順]、[二重瞼のラインに沿うようにあてがう手順]、[粘着させる手順]において、
図3及び
図4と同様であるが、櫛部12の櫛部12の複数の押し片12aの間隔が中央側で狭くなることによって、中央側が集中して瞼を所定の位置に押し込んで瞼を粘着剤により確実に粘着させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
この発明は、人の瞼を粘着剤により粘着させて二重瞼にする二重瞼形成具及び二重瞼形成方法に適用され、簡単な構造で、効率よく、人の瞼を粘着剤により粘着して二重瞼にすることが可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 アイライナー筆
2 粘着剤
10 二重瞼形成具
11 可とう性把持部
11a 指当て部
11a1基部
11b、11d 溝
11c 孔
12 櫛部
12a 押し片
L 瞼に形成する二重瞼のライン