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特開2023-53340排出された尿を受け取るための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053340
(43)【公開日】2023-04-12
(54)【発明の名称】排出された尿を受け取るための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/453 20060101AFI20230404BHJP
【FI】
A61F5/453
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021468
(22)【出願日】2023-02-15
(62)【分割の表示】P 2021085300の分割
【原出願日】2017-07-20
(31)【優先権主張番号】15/221,106
(32)【優先日】2016-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/238,427
(32)【優先日】2016-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/612,325
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン カミール アール
(72)【発明者】
【氏名】ニュートン レイモンド ジェイ
(57)【要約】
【課題】人又は動物、詳細には男性から快適に尿を収集でき、使用者及び/又は周辺領域の汚れを最小限に抑えるデバイスを提供する。
【解決手段】人又は動物の体から出た尿を収集、及び移送するのに好適なシステム100は、流体不透過性ケーシング150と、流体透過性膜130と、流体透過性支持部140とを有するアセンブリ102を含むことができる。リザーバ110は、流体透過性支持部によって画定される。流体透過性膜は、空洞152を画定することができる。ケーシングは開口部132を画定することができ、空洞にはこの開口部を介して接近できる。アセンブリは、リザーバと流体連通した出口120も含むことができる。アセンブリは、使用者の陰茎を、開口部を通して尿道口を空洞内に配設できるよう、及び流体が、使用者の陰茎の尿道口から本体に流入し、リザーバに収集されて出口から流出できるよう、配置することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部、内部領域、及び流体出口を画定する流体不透過性のケーシングと、
リザーバを画定し、前記内部領域に配設される流体透過性の支持部と、
前記支持部上に配設され、前記支持部の少なくとも一部分を覆い、空洞の少なくとも一部分を画定する流体透過性の膜と、
細長い前記リザーバ内に配設される第1の端部を有し、前記流体出口を通って第2の流体排出端部に延びるチューブと、
を備え、
尿道口から排出された尿が、前記膜及び前記支持部を通って前記リザーバの中に入り、受け取った尿を、前記リザーバから前記チューブを介して回収し、前記チューブの前記流体排出端部から出せるように、使用者の陰茎を前記開口部に通し、陰茎の尿道口を前記空洞内に配設するように構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記支持部がリング形状である、
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記リザーバが細長い、
ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記リザーバがリング形状である、
ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記支持部は、第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部及び前記第2の端部が隣接するよう、かつ、前記空洞を囲むように配置される、
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記膜がスリーブ形状で、前記支持部の周りに配設される、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、
前記ケーシングが、底面及び少なくとも1つの側壁を含み、
前記開口部が、前記底面の反対側に画定される、
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、
前記支持部及び前記膜がチャンバアセンブリを形成し、
前記少なくとも1つの側壁が、前記チャンバアセンブリの一部分を受け取るために、凸型である、
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
使用者の陰茎の頭部を受け取るための、前記内部領域に配設されたクッションアセンブリをさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記クッションアセンブリが、支持層の上に配設された膜層を含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置であって、
前記流体出口に流体連結された真空源をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、
前記支持部が、紡糸プラスチックで形成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置であって、
前記流体出口に流体連結された流体容器をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項14】
男性使用者の尿道口と作用する関係に、尿収集装置を配設する方法であって、
前記尿収集装置は、
開口部、内部領域、及び流体出口を画定する流体不透過性のケーシングと、
リザーバを画定し、前記内部領域に配設される流体透過性の支持部と、
前記支持部上に配設され、前記支持部の少なくとも一部分を覆い、空洞の少なくとも一部分を画定する流体透過性の膜と、
細長い前記リザーバ内に配設される第1の端部を有し、前記流体出口を通って第2の流体排出端部に延びるチューブと、
を備え、
前記作用する関係は、
使用者の陰茎を前記開口部を通して前記ケーシングに配設し、陰茎の尿道口を前記空洞内に配設することと、
尿道口から排出された尿を、前記膜及び前記支持部を通して前記リザーバの中に受け取られるようにすることと、
前記受け取った尿を、前記リザーバから前記チューブを介して回収して、前記チューブの前記流体排出端部から出せるようにすることと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記流体出口を介して前記リザーバから尿を回収する補助をするために、前記流体出口を真空源に流体連結することをさらに含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法であって、
前記チューブの前記第2の流体排出端部を流体容器に流体連結することと、
前記チューブを介して前記装置の前記リザーバから回収した尿を、前記流体リザーバの中に受け入れられるようにすることと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、
前記尿収集装置を使用者の尿道口と前記作用する関係から取り外すことをさらに備える、
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記尿収集装置は第1の尿収集装置であり、
前記第1の尿収集装置と実質的に類似する第2の尿収集装置を、男性使用者の尿道口と作用する関係に配設することをさらに含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項19】
開口部、内部領域、及び流体出口を画定する流体不透過性のケーシングと、
前記内部領域内に配設され、前記開口部に面した第1の側部及び前記第1の側部の反対側の第2の側部を有し、前記第2の側部及び前記ケーシングは、前記第2の側部と前記ケーシングとの間のリザーバを共に画定する流体透過性の支持部と、
前記開口部と前記支持部の前記第1の側部との間の前記支持部上に配設され、前記ケーシングと共に空洞を画定する流体透過性の膜と、
前記リザーバ内に配設される第1の端部を有し、前記流体出口を通って第2の流体排出端部に延びるチューブと、
を備え、
尿道口から排出された尿が、前記膜及び前記支持部を通って前記リザーバの中に入り、受け取った尿を、前記リザーバから前記チューブを介して回収し、前記チューブの前記流体排出端部から出せるように、使用者の陰茎を開口部に通し、陰茎の尿道口を前記空洞内に配設するように構成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置であって、
前記支持部が前記第2の側部に周縁部を含み、
前記リザーバの縁部を画定するために、前記周縁部が前記ケーシングに連結される、
ことを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項19に記載の装置であって、
前記ケーシングが、前記開口部を画定するように配設されたリップ部を含む、
ことを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項19に記載の装置であって、
前記流体出口と流体連結された真空源をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項19に記載の装置であって、
前記支持部が、紡糸プラスチックで形成される、
ことを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項19に記載の装置であって、
前記流体出口と流体連結された流体容器をさらに備える、
ことを特徴とする装置。
【請求項25】
男性使用者の尿道口と作用する関係に、尿収集装置を配設する方法であって、
前記尿収集装置は、
開口部、内部領域、及び流体出口を画定する流体不透過性のケーシングと、
前記内部領域内に配設され、前記開口部に面した第1の側部及び前記第1の側部の反対側の第2の側部を有し、前記第2の側部及び前記ケーシングは、前記第2の側部と前記ケーシングとの間のリザーバを共に画定する流体透過性の支持部と、
前記開口部と前記支持部の前記第1の側部との間の前記支持部上に配設され、前記ケーシングと共に空洞を画定する流体透過性の膜と、
前記リザーバ内に配設される第1の端部を有し、前記流体出口を通って第2の流体排出端部に延びるチューブと、
を備え、
前記作用する関係は、
使用者の陰茎を前記開口部を通して前記ケーシングに配設し、陰茎の尿道口を前記空洞内に配設することと、
尿道口から排出された尿を、前記膜及び前記支持部を通して前記リザーバの中に受け取られるようにすることと、
前記受け取った尿を、前記リザーバから前記チューブを介して回収して、前記チューブの前記流体排出端部から出せるようにすることと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、
前記流体出口を介して前記リザーバから尿を回収する補助をするために、前記流体出口を真空源に流体連結することをさらに含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項25に記載の方法であって、
前記チューブの前記第2の流体排出端部を流体容器に流体連結することと、
前記チューブを介して前記装置の前記リザーバから回収した尿を、前記流体リザーバの中に受け入れられるようにすることと、
をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項25に記載の方法であって、
前記尿収集装置を使用者の尿道口と前記作用する関係から取り外すことをさらに含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、
前記尿収集装置は第1の尿収集装置であり、
前記第1の尿収集装置と実質的に類似する第2の尿収集装置を、男性使用者の尿道口と作用する関係に配設することをさらに含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項30】
尿が収集される際にデバイスから容易に移送することができる手段で、人又は動物の陰茎から流れる尿を収集するために使用することができるデバイスであって、
尿を移動させるために収集できるチャンバを形成するよう構成された、多孔質材料の周りに吸い上げ材料が配設されたチャンバアセンブリであって、前記チャンバがチューブを受け取るためのポートを有し、それによって前記チャンバ内に収集された尿を、前記受け取られたチューブを介して部分的真空が前記チャンバ内に加えられたときに、前記チャンバから取り出すことによって前記チャンバから移動させることができ、前記アセンブリの反対側部分が、陰茎の頭部を通して挿入できる開口部を画定するために十分隣接するよう、前記チャンバアセンブリの寸法が決められ、かつ構成された、チャンバアセンブリと、
前記チューブを介して前記部分的真空が前記チャンバ内に加えられたときに、前記開口部の一方の側部を覆うことによって、前記挿入された陰茎の頭部を受け取るための容器を提供するよう、前記チャンバアセンブリに取り付けられ、前記容器から、吸い上げ材料及び多孔質材料を通して、前記陰茎から流れた尿を取り出して前記チャンバに入れることができる、不透過性材料の層と、
を備えることを特徴とするデバイス。
【請求項31】
請求項30に記載のデバイスであって、
前記不透過性材料が、前記チャンバアセンブリの少なくとも外側をさらに覆う、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項32】
請求項31に記載のデバイスであって、
前記不透過性材料が、前記チャンバアセンブリの内側の一部分をさらに覆う、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項33】
請求項30に記載のデバイスであって、
前記不透過性材料の層が、前記チャンバアセンブリを前記構成に維持するよう、前記チャンバアセンブリに取り付けられる、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項34】
請求項30に記載のデバイスであって、
前記挿入された陰茎の頭部を受け取るために、前記開口部内の前記容器の中に配設されたクッションをさらに備え、
前記クッションが、前記チャンバアセンブリの前記吸い上げ材料と接触するよう、前記不透過性材料の層の上に配設される、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項35】
請求項34に記載のデバイスであって、
前記クッションが、多孔質材料の土台の上に配設された吸い上げ材料の層を含む、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項36】
請求項30に記載のデバイスであって、
前記ポートによって受け取られ、前記チャンバ内に延びる前記チューブをさらに備える、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項37】
尿が収集される際にデバイスから移送することができる手段で、人又は動物の陰茎から流れる尿を収集するために使用することができるデバイスであって、
多孔質材料の可撓性層と、
前記多孔質材料の層の一方の側に配設された、可撓性吸い上げ材料と、
前記多孔質材料の層と不透過性材料の層との間のチャンバを画定するために、前記多孔質材料の層の他方の側の周縁部に固定され、前記多孔質の層の他方の側を覆い、前記チャンバ内で、尿を移動させるために収集することができ、前記チャンバがチューブを受け取るためのポートを有することによって、前記受け取られたチューブを介して前記チャンバ内に部分的真空が加えられたときに、前記チャンバ内に収集された尿を、前記チャンバから取り出すことによって前記チャンバから移動させることができる、不透過性材料の可撓性層と、
を備え、
前記吸い上げ材料、前記多孔質材料の層、及び前記不透過性材料の層の組み合わせが、陰茎の頭部を受け取るための容器を提供するよう寸法を決められ、かつ構成されて、前記受け取られたチューブを介して前記部分的真空が前記チャンバ内に加えられたときに、前記容器から、前記吸い上げ材料及び前記多孔質材料を通して、前記陰茎から流れた尿を取り出し、前記チャンバの中に入れることができる、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項38】
請求項37に記載のデバイスであって、
前記不透過性材料の層が、前記多孔質材料の層の他方の側を覆って越え、そこから内側に前記容器の上を延びて、尿を前記容器内に保持するためのリップ部を提供する、
ことを特徴とするデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全体的に、人又は動物の体から出た尿を収集、移送するためのシステム、装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、「吸い上げ材料を使用する男性の尿収集デバイス」と題する、2016年7月27日に出願された米国特許出願第15/221,106号の一部継続出願、及び「男性から尿を収集して移送するための、吸い上げ材料の使用」と題する、2016年8月16日に出願された米国特許出願第15/238,427号の一部継続出願である、「排出された尿を受け取る装置及び方法」と題する、2017年6月2日に出願された米国特許出願第15/612,325号の優先権を主張する。前述の各出願は、その全てを本願に引用して援用する。
【0003】
本明細書で説明する実施形態は全体的に、人又は動物から出た尿を収集、移送することに関する。様々な状況において、人又は動物は、移動性を制限もしくは阻害されることがあり、そのために通常の排尿プロセスが困難又は不可能になる。例えば人は、移動性を阻害する障害を経験するか、又は障害を有することがある。人は、パイロット、ドライバ、及び危険領域の作業者などが受ける条件のように、移動条件を限定されることがある。さらに、監視目的又は臨床検査のため、尿の収集が必要となることがある。
【0004】
フォーリーカテーテルなどの尿カテーテルは、失禁など、これらの状況のうちのいくつかに対処するために使用することができる。しかし残念ながら、尿カテーテルは不快で痛みを感じることがあり、感染症などの合併症をもたらすことがある。さらに、医療機関などにおいて、寝たきり患者の用便に使用される容器である尿瓶が使用されることがある。しかし尿瓶は、不快で漏れやすく、他の衛生上の問題となり得る。
【0005】
不快、発疹、及び痛みなど、尿失禁のもっとも酷い結果を被る男性は、通常は年配者であり、かつ寝たきりであることが多い。彼らは、清潔な衛生状態を保つためにも、継続した支援を必要とする。これらの患者には、次の特徴が見られることが多い。すなわち、彼らは通常仰向けで寝ること、陰茎のサイズが年齢と共に縮小することが多いこと、脂肪組織を含む皮膚の盛り上がりが陰茎を後退させ、寝ている位置にある間に陰茎は上を向くことが多いこと、患者が陰茎に手が届きにくくなり、デバイスの操作が困難になること、などである。尿を捕捉するデバイスは、これらの特徴を参照して設計されるべきである。
【0006】
利用できる解決策は通常、陰茎の遠位端に対向する尿排出ポートを伴い、立ち上がっている間に使用される(コップ及び漏斗など)。コンドームスタイルのカテーテルなどの他の設計は、患者には操作が困難であり、寸法的に不適合であることが多く、確実にとどまらない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、人又は動物、詳細には男性から快適に尿を収集でき、使用者及び/又は周辺領域の汚れを最小限に抑えるデバイスが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
人又は動物、詳細には男性の体から出た尿を収集、移送するための最適なシステムが開示される。開示されたシステムは、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを有し得るアセンブリを含む。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、リザーバを画定することができる。支持部は、内部領域内に配設することができる。流体透過性膜は支持部上に配設され、支持部の少なくとも一部を覆うことができる。流体透過性膜は、空洞の少なくとも一部を画定することができる。チューブは、細長いリザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。装置は、尿道口から排出された尿を、膜、支持部を通し、リザーバの中に受け取り、受け取った尿をリザーバからチューブを介して回収し、チューブの流体排出端部から出すため、使用者の陰茎を開口部を通して、陰茎の尿道口を空洞内に配設させるよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による、システムの概略ブロック図である。
図2】一実施形態によるアセンブリの上面図である。
図3図2のライン3-3に沿った、図2のアセンブリの断面図である。
図4】一実施形態による、使用者から尿を収集するためのアセンブリの使用方法を例示するフローチャートである。
図5】一実施形態による、システムの概略ブロック図である。
図6】一実施形態による、アセンブリの上面図である。
図7図5のライン7-7に沿った、図5のアセンブリの断面図である。
図8】一実施形態による、使用者から尿を収集するアセンブリの使用方法を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
人又は動物、詳細には男性の体から出た尿を収集、及び移送するのに最適なシステムが開示される。いくつかの実施形態において、開示されたシステムは、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを有し得る装置を含む。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、リザーバを画定することができる。支持部は、内部領域内に配設することができる。流体透過性膜は支持部上に配設され、支持部の少なくとも一部を覆うことができる。流体透過性膜は、空洞の少なくとも一部を画定することができる。チューブは、細長いリザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。装置は、尿道口から排出された尿を、膜、支持部を通し、リザーバの中に受け取り、受け取った尿をリザーバからチューブを介して回収し、チューブの流体排出端部から出すため、使用者の陰茎を開口部を通して、陰茎の尿道口を空洞内に配設させるよう構成される。
【0011】
いくつかの実施形態において、方法は、男性使用者の尿道口と作用する関係に、尿収集装置を配設することを含む。方法は、男性使用者の尿道口と作用する関係に、尿収集装置を配設することを含んでよい。尿収集装置は、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを含んでもよい。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、リザーバを画定することができる。支持部は、内部領域内に配設することができる。流体透過性膜は支持部上に配設されてよく、支持部の少なくとも一部を覆うことができる。流体透過性膜は、空洞の少なくとも一部を画定することができる。チューブは、細長いリザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。作用する関係は、使用者の陰茎を、ケーシングの開口部を通して配設し、陰茎の尿道口を空洞内に配設することを含んでよい。尿道口から排出された尿は、膜、支持部を通してリザーバの中に受け取られるようにされ得る。受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収し、このチューブの流体排出端部から出すことができる。
【0012】
いくつかの実施形態において、装置は、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを含んでもよい。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、内部領域内に配設され、開口部に面した第1の側部と、第1の側部と反対側の第2の側部を有し得る。第2の側部及びケーシングは、第2の側部とケーシングとの間のリザーバを共に画定することができる。流体透過性膜は、開口部と支持部の第1の側部との間の支持部上に配設されてよい。流体透過性膜及びケーシングは、空洞を共に画定することができる。チューブは、リザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。装置は、尿道口から排出された尿を、膜、支持部を通し、リザーバの中に受け取り、受け取った尿をリザーバからチューブを介して回収し、チューブの流体排出端部から出すため、使用者の陰茎を開口部を通して、陰茎の尿道口を空洞内に配設させるよう構成されてよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、方法は、男性使用者の尿道口と作用する関係に、尿収集装置を配設することを含んでもよい。尿収集装置は、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを含んでもよい。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、内部領域内に配設され、開口部に面した第1の側部と、第1の側部と反対側の第2の側部を有し得る。第2の側部及びケーシングは、第2の側部とケーシングとの間のリザーバを共に画定することができる。流体透過性膜は、開口部と支持部の第1の側部との間の支持部上に配設されてよい。流体透過性膜及びケーシングは、空洞を共に画定することができる。チューブは、リザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。作用する関係は、使用者の陰茎を、ケーシングの開口部を通して配設し、陰茎の尿道口を空洞内に配設することを含んでよい。尿道口から排出された尿は、膜、支持部を通してリザーバの中に受け取られてよい。受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収し、このチューブの流体排出端部から出せるようにすることができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、尿が収集されているときに、尿をデバイスから容易に移送することができる方法で、デバイスを使用して、人又は動物の陰茎から流れる尿を収集することができる。デバイスは、吸い上げ材料が、尿が移送のために収集され得るチャンバを形成するよう構成された多孔質材料の周りに配設された、チャンバアセンブリを含んでもよい。チャンバは、チューブを受け取るためのポートを有してよく、それによって、該受け取られたチューブを介して部分的真空がチャンバ内に加えられるときに、チャンバ内に収集された尿を、チャンバから取り出すことによってチャンバから移送できる。陰茎の頭部を通して挿入できる開口部を画定するために、アセンブリの反対部分をかなり隣接させることができるよう、チャンバアセンブリの寸法及び構成を決めてよい。不透過性材料の層を、開口部の一方の側を覆うようにチャンバアセンブリに取り付け、それによって、挿入した陰茎の頭部を受け取るための容器を提供することができる。チューブを介して部分的真空をチャンバ内に加えると、陰茎から流れる尿を、吸い上げ材料及び多孔質材料を通して容器から取り出して、チャンバに入れることができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、尿が収集されているときに、デバイスを使用して、尿をデバイスから移送することができる方法で、人又は動物の陰茎から流れる尿を収集することができる。デバイスは、多孔質材料の可撓性層、多孔質材料の層の一方の側に配設された可撓性吸い上げ材料、及び不透過性材料の可撓性層を含んでもよい。不透過性材料の可撓性層を、多孔質材料の層における他方の側の周縁部に固定し、多孔質材料の他方の側を覆って、多孔質材料の層と不透過性材料との間の、尿を収集して移送し得るチャンバを画定することができる。チャンバは、チューブを受け取るためのポートを有してよく、それによって、受け取られたチューブを介して部分的真空がチャンバ内に加えられるときに、チャンバ内に収集された尿を、チャンバから取り出すことによってチャンバから移送できる。吸い上げ材料、多孔質材料の層、及び不透過性材料の層の組み合わせは、陰茎の頭部を受け取るための容器を提供するよう、寸法及び構成を決めてよい。受け取られたチューブを介して部分的真空をチャンバ内に加えると、陰茎から流れる尿を、吸い上げ材料及び多孔質材料を通して容器から取り出して、チャンバに入れることができる。
【0016】
本明細書に使用されるとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、コンテキストが別途明確に定めない限り、複数形を含むものとする。したがって、例えば「1つの部材(a member)」は、単一の部材、又は複数の部材の組み合わせを意味するよう意図され、「1つの材料(a material)」は、1つ以上の材料、又はそれらの組み合わせを意味するよう意図される。
【0017】
本明細書で説明する実施形態は、1つ以上の生体適合材料から形成、又は構築することができる。好適な生体適合材料の例として、金属、セラミック、又はポリマーが挙げられる。好適な金属の例として、医薬品グレードのステンレス鋼、金、チタン、ニッケル、鉄、プラチナ、錫、クロム、銅、及び/又はこれらの合金が挙げられる。ポリマーの例として、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、エチレン-酢酸ビニル及び他のアシル化酢酸セルロースのポリマー、非分解性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルフォン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及び/又はそれらの混合物及びコポリマーが挙げられる。
【0018】
図1は、システム100の概略ブロック図である。システム100はアセンブリ102を含む。アセンブリ102は、透過性膜130、透過性支持部140、及び不透過性ケーシング150(本明細書では「不透過性層」とも称する)を含む。透過性膜130及び透過性支持部140は、一体で「チャンバアセンブリ」とも称してよい。透過性支持部140は、リザーバ110(本明細書では「チャンバ」とも称する)を画定する。アセンブリ102は、リザーバ110と流体連通した出口120(本明細書では「ポート」とも称する)も含む。透過性支持部140及び透過性膜130は、透過性膜130が空洞152を画定するように配置することができる。不透過性ケーシング150は、アセンブリ100の外部から空洞152に接近できるよう、開口部132を画定する。不透過性ケーシング150は、流体をリザーバ110に向けて導き、ならびに/又は出口120以外から流体がアセンブリ102を出るのを軽減及び/もしくは防止することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ102は、流体が、開口部132を通って空洞152に入り、透過性膜130を通り、透過性支持部140を通ってリザーバ110に入り、出口120から流出するように配置することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ102は、使用者の陰茎が開口部を通って挿入され得るように配置されてよく、それによって使用者の尿道口が空洞152内に配設され、流体が使用者の尿道口から空洞152に流入し、透過性膜130を通り、透過性支持部140を通ってリザーバ110に入り、出口120を出る。いくつかの実装形態において、システム100は排出ライン122(本明細書では「受け取られたチューブ」とも称する)を含んでもよい。排出ライン122は、外部容器160に流体連結されてもよい。外部容器160は、真空ライン124を介して真空源170と流体連通してもよい。排出ライン122及び真空ライン124は両方とも、例えば可撓性プラスチックチューブなどの可撓性チューブを含んでもよい。
【0019】
より具体的には、不透過性ケーシング150は、開口部132を介して接近可能な内側領域を画定することができる。透過性膜130及び透過性支持部140(及び、したがってリザーバ110)を、不透過性ケーシング150の内側領域内に配設することができる。不透過性ケーシング150は、任意の好適な形状であってよい。例えばいくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150は、椀型であってもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150は、底面及び少なくとも1つの側壁を含むことができる。いくつかの実装形態において、少なくとも1つの側壁は、開口部132が不透過性ケーシング150の底面の反対側になるよう、及び不透過性ケーシング150の内側領域が、底面と、側壁と、開口部132とによって仕切られる(共に画定される)ように、開口部132を画定することができる。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150は上面を含み、この上面は、底面の反対側の開口部132を画定する。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150の側壁は湾曲して連続的であり、そのため不透過性ケーシング150は丸みを帯びた(円又は楕円など)外周を有する。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150は長方形、正方形、又は三角形などの、任意の好適な形状及び/又は外周であってよい。いくつかの実装形態において、以下でより詳細に説明するように、1つ以上の側壁が、透過性膜130及び透過性支持部140の少なくとも一部を受け取れるよう、凹型であってもよい。
【0020】
いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150を、透過性膜130及び/又は透過性支持部140の外側の一部のみの周りに配設してもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150は、チャンバアセンブリ(すなわち透過性膜130及び/又は透過性支持部140)の外側全てを覆ってもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150を、透過性膜130及び/又は透過性支持部140の外側面の周りを包み込めるよう、かつチャンバアセンブリ(すなわち透過性膜130及び/又は透過性支持部140)の内側の一部分を覆うよう、配置してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130及び透過性支持部140を、(例えばリングの)開口端部を伴う通路を画定するよう配置することができ、不透過性ケーシング150を、空洞152が開口端部及び閉じられた端部によって画定されるように、チャンバアセンブリ(すなわち透過性膜130及び透過性支持部140)の一方の端部及び1つの側部に適用することができる。いくつかの実装形態において、チャンバアセンブリは、不透過性ケーシング150ではなく開口部132を画定してもよい。いくつかの実装形態において、空洞152の一方の端部を閉じ、かつ空洞152を部分的に画定する不透過性ケーシング150の部分は、使用者の陰茎の頭部の一部又は全体を空洞152内に配設できるよう、任意の好適な形状とすることができる。例えば、空洞152の一方の端部を閉じた不透過性ケーシング150の一部は、湾曲してもよく、凸型であってもよく、又は平坦であってもよい。
【0021】
いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150は、接着剤によってチャンバアセンブリ(すなわち透過性膜130及び透過性支持部140)に取り付けてもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150を、例えば保持クリップ、又は他の締結具など、任意の好適な保持機構によって、チャンバアセンブリに取り付けてもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150を予め形成してもよく、チャンバアセンブリを不透過性ケーシング150の中に挿入して、不透過性ケーシング150による特定の形状に保持してもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング150が、空洞152を画定する構成にチャンバアセンブリを維持できるよう、不透過性ケーシング150を、例えば接着テープの細長いストリップによって形成してもよい。
【0022】
不透過性層150は、例えば尿などの流体に対して不透過性となり得る。いくつかの実装形態において、不透過性層150は流体を移送する機能を有することができ、かつ流体をリザーバ110に向けて、及び/又はリザーバ110の出口120を通して導くのを補助することができる。いくつかの実装形態において、不透過性層150は一体型の統一された構造として形成してよい。他の実装形態において、不透過性層150は複数の部品による構造であってもよい。不透過性層150は、予め成形された(例えば射出成形又は吹込成形された)構成要素であってもよい。あるいは、不透過性層150は、リザーバ110の少なくとも一部分、透過性支持部140の一部分、及び/又は透過性膜130の一部分の周りに包まれた、接着テープの細長いストリップなどの材料によって形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層150は厚紙、圧着紙、及び/又はコーティング紙で形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層150は可撓性であってもよい。
【0023】
透過性膜130は、尿などの流体に対して透過特性を有する材料で形成してよい。透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、又は他の類似の特性もしくはプロセスであってよく、本明細書では「透過性」又は「吸い上げ」を指す。透過性膜130は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿は透過性膜130によって迅速に吸収され、かつ/又は透過性膜130を透過して移送することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜130は可撓性であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130はリブ編み生地であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、透過性支持部140の周りに配設され得るよう、管状スリーブを成形してよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、吸湿性のガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、及び/又はペーパータオルを含む、及び/又は有してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、使用者の皮膚を刺激しないよう、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限に抑えることができる。透過性膜130は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げるように構成することができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。さらに、透過性膜130の吸い上げ特性は、尿漏れ、又はアセンブリを越えて(例えば、開口部132から)ベッド上などに流れるのを防止するのに役立ち得る。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、熱可撓性で水性のバインダシステムをコーティングした、細いデニールのポリエステル繊維で形成してよい。例えば張力は、(インストロン試験方法を使用して計測すると、)約45ポンド/平方インチであり得る。例えば透過性膜の重量は、(メトラー・トレド社のグラムスケールを使用して計測すると、)約12グラムであり得る。例えば透過性膜10枚毎の厚さは、(Gustin-Bacon/Measure-Maticを使用して計測すると)、約2.5インチであり得る。
【0024】
透過性支持部140は、透過性膜130を特定の形状に維持するように、かつ、例えば尿などの流体が透過性膜130を通り、透過性支持部140を通ってリザーバ110の中に流入するように、透過性膜130に対して位置付けることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140はリング形状であってもよく、それによって、透過性支持部140が不透過性ケーシング150内に配設されたときに、空洞152がリング形状の透過性支持部140の中央に画定される。別の方法で、「リング」の内側部分における透過性支持部140の外面は、空洞152を画定することができる。透過性膜130が透過性支持部140上に配設されるとき、透過性膜130は空洞152の境界の一部分を画定することができる。透過性支持部140及び透過性膜130が、不透過性ケーシング150内に配設されるとき、空洞152は、不透過性ケーシング150の開口部132と整合させることができる。リザーバ110は、細長いリング形状のリザーバであるように、透過性支持部140内、又は透過性支持部140の横に画定することができる。
【0025】
いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、完全又は連続したリングもしくは円形として、成形及び/又は形成されてよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、円弧及び/又は端部同士の間に空隙がある不連続なC型として、成形及び/又は形成されてよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140はU型であってもよい。いくつかの実装形態において、陰茎の頭部を通して挿入できる開口部を画定するために、チャンバアセンブリの反対側端部をかなり隣接させるか、又は近接させるよう、チャンバアセンブリの寸法及び構成を決めてよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、2つの端部を有する曲げられるチューブで形成してもよい。曲げられるチューブを、2つの端部を合わせるよう(例えばC型を形成)配置してもよく、透過性支持部140を、実質的に円形状になるよう固定してもよい。いくつかの実装形態において、出口すなわちポート120を、2つの端部の交差部に位置付けて、透過性支持部140によって画定された、細長いリング形状のリザーバ110と、流体連通させることができる。排出ライン122を、出口120を通して(したがって不透過性ケーシング150及び透過性支持部140を貫通して)挿入させて、リザーバ110と流体連通させてもよい。
【0026】
いくつかの実装形態において、透過性支持部140を、リザーバ110が細長いチューブの一部又は長さ全体を通して延びるよう、細長いチューブとして形成してもよい。次に透過性支持部140が、空洞152をリングの中央に画定するよう、リングを形成するために配置され、及び/又は曲げられてよい。いくつかの実装形態において、陰茎を不透過性ケーシング150の開口部132内に配設されるとき、透過性支持部140の内径又は他の寸法を、空洞152が使用者の陰茎を受け取り、それによって陰茎の頭部が部分的又は完全に空洞152内に配設することができるよう、決めてよい。別の方法で、陰茎の軸を開口部132内に配設することができ、陰茎の頭部を、空洞152内に完全に配設するか、又は陰茎の頭部の尿道口を空洞152内に配設することができ、開口部132が頭部の一部を取り囲んで、この頭部を部分的に空洞152内に、かつ部分的に空洞152の外側に配設してもよい。いくつかの実装形態において、空洞152を、使用者の陰茎の頭部を受け取るよう寸法を決めてもよく、それによって尿を、空洞152内で陰茎の尿道口から、透過性膜130によって、及び/又は透過性支持部140によって、開口部132の外に跳ね散ることなく、受け取ることができる。
【0027】
いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、透過性膜130を使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して維持するよう、構成することができる。例えば透過性支持部140を、空洞152が使用者の陰茎の頭部又は先端部よりも僅かに大きくなるよう成形し、かつサイズを決めてよい。透過性支持部140は、湾曲した形状又は凸型形状を有して透過性膜130と接触する部分を含んでよく、それによって透過性膜130もまた湾曲するか、又は凸型となる。透過性支持部140は、透過性膜130が、陰茎の頭部又は先端部の皮膚に対して静止して、尿道口を不透過性ケーシング150の底面に向かって導くよう、透過性膜130を支持することができ、それによって、尿道口近くの体の領域(例えば使用者の陰茎の頭部及び/又は頸部)と係合するための、快適で少なくとも部分的に囲まれた境界と、を作り出す。
【0028】
いくつかの実装形態において、透過性支持部140は硬質プラスチックから作ることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、任意の好適な形状であってよく、任意の好適な材料から形成され得る。例えば透過性支持部140は可撓性であってもよい。さらに、透過性支持部140は、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの合成物、他の材料、及び/又はプラスチックと別の金属との合成物で形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、例えば植物繊維(例えば3M社によって製造されたGreener Clean(登録商標))などの自然素材で形成してもよい。自然素材は、流体が自然素材を通して流れるよう、開口部を含んでもよい。いくつかの実施形態において、透過性支持部140は円筒形であってもよく、内腔を画定することができる。いくつかの実施形態において、透過性支持部140は、管状のワックス紙などの、穴あきのコーティング紙で形成してよい。
【0029】
透過性支持部140は、透過性膜130からリザーバ110までの流体の流れを可能にするため、1つ以上の開口部(例えば開口部のアレイ)を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、1つ以上の開口部を有する湾曲したチューブ、又は湾曲したシリンダとして形成してよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、開口部を横断して延びる膜支持部(例えば筋交い)を含むことができ、それによって開口部は別個のスロット状開口部のアレイに分割される。膜支持部は、透過性膜130を支持するために使用できる。例えば、膜支持部は、使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して透過性膜130の形状を維持することができ、それによって尿道口から流れ出た尿が透過性膜130に接触し、透過性膜130を通って移動する。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は、複数の円形開口部など、様々な形状を有するいくつかの開口部を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は紡糸プラスチック(例えば不織の透過性ナイロン及びポリエステルウェビング)の湾曲した、又はリング形状のシリンダとして形成してもよく、それによって透過性支持部140は多くの開口部を有することができる。例えば、紡糸プラスチックの矩形部は、アセンブリ102に使用するためにシリンダ状に折り曲げ、そして湾曲させてリング又はU型にすることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部140は多孔性材料から作ることができる。例えば、透過性支持部140は、フリットを画定する多孔性ガラスのリング形状の管状の入れ物であってもよい。他の実装形態において、透過性支持部140は、透過性支持部140の側壁に開口部を画定することができ、この側壁は、より小さい多くの開口部を画定するメッシュスクリーンによって覆われてよい。いくつかの実施形態において、リザーバ110は、透過性支持部140内に画定された任意の空間、及び/又は開口部を含むことができる(例えば多孔質材料内の空間、又は紡糸プラスチック材料内で画定された空間)。
【0030】
リザーバ110は、任意の好適な形状であってよく、及び/又はシステム100を使用する間に尿を受け取って移動させるのに好適な任意の径(又は他の寸法)であってよい。いくつかの実装形態において、尿をリザーバ110から出口120を介して取り除けるまで、多量又は少量の尿を収集して一時的に保持することができるよう、リザーバ110のサイズを決めてよい。例えば、リザーバ110が、失禁によって放出され得る少量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ110が、満杯の膀胱を空にする間に放出され得る多量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ110が、少量又は多量の尿を収集して保持し、その一方で、例えば重力及び/又は真空源170などのポンプを介して尿を同時に取り除くために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。別の方法では、リザーバ110は液溜めとして機能することができ、リザーバ110が、尿が透過性膜130から透過性支持部140を通ってリザーバ110を通り、出口120から出るための通路の一部分を形成し得るように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。透過性膜130を介してアセンブリ102に入る尿の流量が、排出ライン122を通る流量よりも多い条件において、リザーバ110内で一時的な尿の停滞が生じることがある。したがって、リザーバ110が、アセンブリ102を出入りする流量の違いのため、一時的に流体を蓄積し得る体積を収容するよう、リザーバ110のサイズを決めてもよい。出口120がリザーバ110の側部から延びているように示されるが、いくつかの実装形態において、出口120はリザーバ110の底部から延びてもよい。
【0031】
いくつかの実装形態において、アセンブリ102は任意でクッションアセンブリ180を含んでもよい。クッションアセンブリ180は、膜層182、及び支持層184(本明細書では「多孔質材料の土台」とも称する)を含んでもよい。膜層182は、透過性膜130と同様又は類似の材料で形成してよく、透過性膜130と同様又は類似の特性を有してよい。例えば膜層182は、使用者の尿道口が膜層182の近く、又は膜層182に接触して位置付けられたとき、流体(例えば尿)を使用者の尿道口から吸い上げて離すよう構成され得る。膜層182はまた、流体(例えば尿)が膜層182を通過して、透過性膜130及び/又は透過性支持部140へ流れ、リザーバ110に流入して、出口120を通るように、透過性であってもよい。支持層184は、透過性支持部140と同様又は類似の材料で形成してよく、透過性支持部140と同様又は類似の特性を有してよい。例えば支持層184は、使用者の陰茎の頭部がアセンブリ102の空洞152内に配設されたときに、膜層182を使用者の陰茎の頭部の近くに、又は接触させて維持するよう構成され得る。支持層184はまた、流体(例えば尿)が膜層182を通り、支持層184を通って、透過性膜130及び/又は透過性支持部140へ流れ、リザーバ110に流入して、出口120を通るように、透過性であってもよい。クッションアセンブリ180が空洞152の境界(例えば空洞152の底部)を形成するよう、クッションアセンブリ180を、不透過性ケーシング150内に配置することができる。クッションアセンブリ180を、使用者の陰茎がクッションアセンブリ180と接触するよう配置されるよう、及び/又は使用者の尿道口から流れて空洞152に流入する尿が、クッションアセンブリ180に流入することによって、跳ね散るのを軽減させるよう、不透過性ケーシング150の底面に沿って位置付けてもよい。いくつかの実装形態において、クッションアセンブリ180(具体的には膜層182)を、透過性膜130に接触させるよう、不透過性ケーシング150内に配設してもよい。
【0032】
外部容器160は、排出ライン122を介して、出口120を通ってリザーバ110から出る流体を収集することができる。外部容器160は、封止された入れ物であってよい。いくつかの実装形態において、外部容器160は使い捨てであってもよい。いくつかの実装形態において、外部容器160は殺菌して再使用するように構成されてもよい。
【0033】
いくつかの実装形態において、重力によってリザーバ110内の流体を、リザーバ110から外部容器160までの流路(すなわち出口120及び排出ライン122を含む流体流路)に追随させることができる。いくつかの実装形態において、真空源170は、流体を使用者の尿道口から取り出して透過性支持部140に入れ、リザーバ110に入れて、リザーバ110から外部容器160に入れるために必要な、圧力差を補助し、かつ/又は提供することができる。真空源170は、真空ライン124を介して外部容器160と流体連結することができ、それによってガス状流体は、真空ライン124を介して外部容器160から取り出される。ガス状流体を外部容器160から取り出すことによって生じる、外部容器160内の圧力減少の結果、液状流体及び/又はガス状流体を、リザーバ110から取り出し、出口120を通し、排出ライン122を通して外部容器160に入れることができる。いくつかの実装形態において、真空源170は大きい吸引力を加えて、様々な位置(例えば男性使用者が横向き又は仰向けに寝ているとき)で使用者によって排出される、全て又は実質的に全ての尿を捕捉することができる。
【0034】
真空源170は、かなり高い真空力及び空気体積移送量を有することができ、それによって、透過性膜130の一部分又は全体にわたって迅速な空気及び液体の吸引が維持される。いくつかの実装形態において、透過性支持部140の1つ以上の開口部は、操作中に尿の流れによって濡れるよう構成された透過性膜130の面積よりも、僅かに大きい面積にわたって配分される。したがって、真空源170によって作り出される部分的真空は、透過性支持部140の1つ以上の開口部、及び透過性膜130と共に、透過性膜130に接している尿を、アセンブリ102、具体的にはリザーバ110の中に取り入れることができる。しかし、いくつかの実装形態において、部分的真空力が減少することで、尿の収集量及びシステム100の効率が低下し得るため、透過性支持部140の1つ以上の開口部は、透過性支持部140の必要以上に大きい面積にわたって配分する必要はない。
【0035】
いくつかの実装形態において、真空源170は、容易に入手可能、安価、比較的静か、及び/又は連続的に作動するよう構成されたポンプであってもよい。例えば、真空源170は、水中曝気ポンプであってもよい。真空ライン124を、(曝気の排出ポートではなく)水中曝気ポンプの取り入れポートに取り付けることができ、それによってガス状流体が、真空ライン124を介して外部容器160から水中曝気ポンプの中に取り入れられる。いくつかの実装形態において、システム100の必要な静的真空圧は、約10~100立方センチメートル/秒の自由流量で、約3~10水柱フィート(1気圧の10%~30%、80~250mmHg)である。いくつかの実装形態において、システム100の必要な静的真空圧は、使用者のサイズ、ならびに使用者から、及び/又はシステム100を通る尿の予想量によって上下する。いくつかの実装形態において、排出ライン122は約0.25インチの径であってよく、真空源170は、使用者の通常の排尿時間にわたって、排出ライン122を通って外部容器160に約500立方センチメートルの尿を、通常10~20秒であるが、より短いか、又はより長い範囲、例えば5~90秒の範囲で流すように構成することができる。いくつかの実装形態において、真空源170は、病院などで見られるような壁掛け式の真空システムを含んでもよい。いくつかの実装形態において、壁掛け式の真空システムは、例えば約20mmHg~約40mmHgの真空圧を加えるよう構成することができる。いくつかの実装形態において、真空源170は、AC又はDC電力によって電力を供給することができる。例えば、使用者が車椅子又はモーター車両を介して移動中にシステム100を使用する場合など、使用者がAC電源から離れているときの移動用途において、真空源170は、DC電力によって電力を供給され得る。
【0036】
いくつかの実装形態において、本明細書で説明した任意のシステム及び/又はアセンブリによって収集された尿は、分析のために尿ストリップを用いてサンプルを取ることができる。尿検査ストリップを使用して、様々な健康診断測定値を検査できる。尿検査ストリップは、特定の測定値を表わすために、尿で濡らすことに対応して色を変化させるよう構成することができる(すなわち色は公知の測定スケールに対応できる)。いくつかの実装形態において、尿検査ストリップ(図示せず)は排出ライン122に挿入することができ、それによって出口120から外部容器160に流れる尿は、尿検査ストリップに接触する。排出ライン122は、尿検査ストリップ上のデータが排出ライン122の壁を通して読み取れるよう、透明であってもよい。いくつかの実装形態において、尿検査ストリップは外部容器160内に配設することができ、それによって外部容器160の中に流入する尿は、尿検査ストリップに接触する。外部容器160は、尿検査ストリップ上のデータが外部容器160の壁を通して読み取れるよう、少なくとも部分的に透明であってもよい。
【0037】
いくつかの実装形態において、携帯通信デバイス(例えばスマートフォン、iPhone(登録商標)など)に組み込まれたカメラなどのカメラを使用して、尿検査ストリップ上のデータを読み取ることができる。カメラは検査ストリップの画像を捕捉することができ、この画像は、例えばスマートフォンのアプリケーションを使用して処理することができる。尿検査ストリップから読み取られたデータは、分析のために臨床医に送られてもよく、かつ/又は医師がアクセスするためにクラウドベースのアドレスに送られてもよい。
【0038】
いくつかの実装形態において、システム100はスケール(図示せず)を含んでもよい。例えば、スケール164は、外部容器160内の流体(例えば尿)の重量を計測するために構成するよう、外部容器160の下方に配設することができる。排出ライン122を介して外部容器160に送達された流体の重量を表わすデータは、異なる時間間隔で計測、処理されて、例えばシステム100の使用者によって排出された尿の量を判定する。
【0039】
成人男性が使用するよう意図して説明したが、いくつかの実装形態において、システム100は、成人、小児、男性、女性、及び異なる種及びサイズの動物のための獣医用途に使用することができる。女性の用途において、アセンブリ102を使用者の脚の間、又は陰唇の間に配置して、使用者の体からの摩擦圧か、脚間の圧力か、又は下着、弾性ストリップ及び/又は接着テープによって、外尿道口に対して快適に保持することができる。男性の用途において、アセンブリ102を、使用者の陰茎がアセンブリ102内(例えばアセンブリ102内に形成された空洞152内)に配設されるよう、位置付けることができる。男性使用者は、例えば仰向けに寝ている間、横向きで寝ている間、座っている間、又は立っている間など、任意の好適なポジションでアセンブリ102を使用することができる。いくつかの実装形態において、排尿の間、男性使用者の陰茎の頭部を、透過性膜130及び/又は膜層182に接触させて位置付けることができる。いくつかの実装形態において、排尿の間、男性使用者の陰茎の頭部を、空洞152内で少なくとも部分的に配設することができるが、透過性膜130及び/又は膜層182に接触させて位置付けない。
【0040】
図2はアセンブリ202の上面図である。図3は、図2のライン3-3に沿った、アセンブリ202の断面図である。アセンブリ202は、透過性膜230、透過性支持部240、及びクッションアセンブリ280を含む。透過性膜230及び透過性支持部240は、一体で「チャンバアセンブリ」とも称してよい。透過性膜230、透過性支持部240、及びクッションアセンブリ280は、不透過性ケーシング250(本明細書では「不透過性層」とも称する)内に配設される。透過性膜230、透過性支持部240、クッションアセンブリ280、及び不透過性ケーシング250は、システム100を参照して上述した、透過性膜130、透過性支持部140、クッションアセンブリ180、及び不透過性ケーシング150と同様もしくは類似の構造及び/又は機能であってよい。例えば、透過性支持部240は、リザーバ210(本明細書では「チャネル」とも称する)を画定する。不透過性ケーシング250は、開口部232(本明細書では「ポート」とも称する)を画定する。アセンブリ202は、リザーバ210と流体連通した出口220も含む。
【0041】
透過性支持部240及び透過性膜230は、透過性支持部240及び/又は透過性膜230が、透過性膜230内の空洞252を共に画定するように、配置することができる。不透過性ケーシング250は、流体をリザーバ210に向けて導き、ならびに/又は出口220以外から流体がアセンブリ202を出るのを軽減及び/もしくは防止することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ202は、流体が、開口部232を通って空洞252に入り、透過性膜230を通り、透過性支持部240を通ってリザーバ210に入り、出口220から流出するように配置することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ202は、使用者の陰茎が開口部232を通って挿入され得るように配置されてよく、それによって使用者の尿道口が空洞252内に配設され、流体が使用者の尿道口から空洞252に流入し、透過性膜230を通り、透過性支持部240を通ってリザーバ210に入り、出口220から流出する。排出ライン222(例えばチューブ)(本明細書では「受け取られたチューブ」とも称する)は、出口220を通って延びることができる。排水ライン222の第1の端部(図示せず)を、リザーバ210内に位置付けてもよく、排水ライン222は、透過性支持部240、透過性膜230、及び不透過性ケーシング250を貫通して延び、それによってリザーバ210内の流体を、排水ライン222を介してアセンブリ202から移動させることができる。排出ライン222の第2の端部を、外部容器(例えば外部容器160)に流体連結させてもよい。外部容器を、真空ライン(例えば真空ライン124)を介して真空源(例えば真空源170)と流体連通させてもよい。排出ライン222及び真空ラインは両方とも、例えば可撓性プラスチックチューブなどの可撓性チューブを含んでもよい。
【0042】
より具体的には、不透過性ケーシング250は、開口部232を介して接近可能な内側領域を画定することができる。透過性膜230及び透過性支持部240(ならびに、したがってリザーバ210)を、不透過性ケーシング250の内側領域内に配設することができる。不透過性ケーシング250は、任意の好適な形状であってよい。例えばいくつかの実装形態において、不透過性ケーシング250は、椀型であってもよい。図3に示すように、不透過性ケーシング250は、底面及び側壁を含み得る。側壁は、開口部232が不透過性ケーシング250の底面の反対側になるよう、かつ不透過性ケーシング250の内側領域が、底面と、側壁と、開口部232とによって仕切られる(一体で画定される)ように、開口部232を画定することができる。不透過性ケーシング250の側壁は、不透過性ケーシング250が丸みを帯びた(円又は楕円などの)外周を有するよう湾曲して連続的であってよい。図3に示すように、1つ以上の側壁が、透過性膜230及び透過性支持部240の少なくとも一部分を受け取れるよう、側壁は凹型であってもよい。
【0043】
不透過性層250は、例えば尿などの流体に対して不透過性となり得る。いくつかの実装形態において、不透過性層250は流体を移送する機能を有することができ、かつ流体をリザーバ210に向けて、及び/又はリザーバ210の出口220を通して導くのを補助することができる。いくつかの実装形態において、不透過性層250は一体型の統一された構造として形成してよい。他の実装形態において、不透過性層250は複数の部品による構造であってもよい。不透過性層250は、予め成形された(例えば射出成形又は吹込成形された)構成要素であってもよい。あるいは、不透過性層250は、リザーバ210の少なくとも一部分、透過性支持部240の一部分、及び/又は透過性膜230の一部分の周りに包まれた、接着テープの細長いストリップなどの材料によって形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層250は、厚紙、圧着紙、及び/又はコーティング紙で形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層250は可撓性であってもよい。
【0044】
透過性膜230は、尿などの流体に対して透過特性を有する材料で形成してよい。透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、又は他の類似の特性もしくはプロセスであってよく、本明細書では「透過性」及び/又は「吸い上げ」を指す。透過性膜230は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿が、透過性膜230によって迅速に吸収され、かつ/又は透過性膜230を透過して移送され得る。いくつかの実装形態において、透過性膜230は可撓性であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230はリブ編み生地であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、透過性支持部240の周りに配設され得るよう、管状スリーブのように成形してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、吸湿性のガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、及び/又はペーパータオルを含み、かつ/又は有してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜230は、使用者の皮膚を刺激しないように、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限にすることができる。透過性膜230は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げるように構成することができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。加えて、透過性膜230の吸い上げ特性は、尿漏れ、又はアセンブリを越えて(例えば、開口部232から)例えばベッド上に流れるのを防止するのに役立ち得る。いくつかの実装形態において、透過性膜130は、熱可撓性で水性のバインダシステムをコーティングした、細いデニールのポリエステル繊維で形成してよい。例えば張力は、(インストロン検査方法を使用して計測すると、)例えば約45ポンド/平方インチであり得る。例えば透過性膜の重量は、(メトラー・トレド社のグラムスケールを使用して計測すると、)例えば約12グラムであり得る。例えば透過性膜10枚毎の厚さは、(Gustin-Bacon/Measure-Maticを使用して計測すると)、約2.5インチであり得る。
【0045】
透過性支持部240は、透過性膜230を特定の形状に維持するように、及び例えば尿などの流体が透過性膜230を通り、透過性支持部240を通ってリザーバ210の中に流入するように、透過性膜230に対して位置付けることができる。図2に示すように、透過性支持部240をリング形状とすることができ、それによって、透過性膜230が透過性支持部240上に配設され、かつ透過性支持部240が不透過性ケーシング250内に配設されるときに、空洞252がリング形状の透過性支持部240及び透過性膜230の中央に画定される。別の方法で、「リング」の内側部分における透過性膜230の外面は、空洞252を画定することができる。図2及び図3に示すように、空洞252を、不透過性ケーシング250の開口部232と整合させることができる。リザーバ210は、細長いリング形状のリザーバであるように、透過性支持部240内に画定することができる。
【0046】
いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、完全又は連続したリングもしくは円形として成形及び/又は形成されてよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、円弧として成形及び/又は形成されてよい。いくつかの実装形態において、陰茎の頭部を通して挿入できる開口部を画定するために、チャンバアセンブリの反対側端部をかなり隣接させるか、又は近接させるよう、チャンバアセンブリの寸法及び構成を決めてよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は2つの端部を有する、曲げられるチューブに形成してもよい。曲げられるチューブを、2つの端部を合わせるよう(例えばC型を形成)配置してもよく、透過性支持部240を、実質的に円形状になるよう固定してもよい。いくつかの実装形態において、出口すなわちポート220を、2つの端部の交差部に位置付けて、透過性支持部240によって画定された、細長いリング形状のリザーバ210と、流体連通させることができる。排出ライン222を、出口220を通して(したがって不透過性ケーシング250及び透過性支持部240を貫通して)挿入させて、リザーバ210と流体連通させてもよい。
【0047】
いくつかの実装形態において、透過性支持部240を、細長いチューブとして形成してもよく、それによって、リザーバ210が細長いチューブの一部又は全体を通して延びる。次に透過性支持部240が、リングを形成するために配置され、及び/又は曲げられてよく、それによって、透過性支持部240は、空洞252をリングの中央に画定する。いくつかの実装形態において、陰茎を不透過性ケーシング250の開口部232内に配設するとき、透過性支持部240の内径又は他の寸法を、空洞252が使用者の陰茎を受け取り、それによって陰茎の頭部が部分的又は完全に空洞内に配設することができるよう、決めてよい。別の方法で、陰茎の軸を開口部232内に配設することができ、陰茎の頭部を、空洞252内に完全に配設するか、又は陰茎の頭部の尿道口を空洞252内に配設することができ、この頭部を部分的に空洞252内に、かつ部分的に空洞252の外側に配設して、開口部232が頭部の一部を取り囲んでもよい。いくつかの実装形態において、空洞252を、使用者の陰茎の頭部を受け取るよう寸法を決めてもよく、それによって尿を、空洞252内で陰茎の尿道口から、透過性膜230によって、及び/又は透過性支持部240によって、開口部232の外に跳ね散ることなく、受け取ることができる。
【0048】
いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、透過性膜230を使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して維持するよう、構成することができる。例えば透過性支持部240を、空洞252が使用者の陰茎の頭部又は先端部よりも僅かに大きくなるよう成形し、かつサイズを決めてよい。透過性支持部240は、湾曲した形状又は凸型形状を有して透過性膜230と接触する部分を含んでよく、それによって透過性膜230もまた湾曲するか、又は凸型となる。透過性支持部240は、透過性膜230が、陰茎の頭部又は先端部の皮膚に対して静止して、尿道口を不透過性ケーシング250の底面に向かって導けるよう、透過性膜230を支持することができ、それによって、尿道口近くの体の領域(例えば使用者の陰茎の頭部及び/又は頸部)と係合するための、快適で少なくとも部分的に囲まれた境界と、を作り出す。
【0049】
いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、硬質プラスチックから作ることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、任意の好適な形状であってよく、任意の好適な材料から形成され得る。例えば透過性支持部240は可撓性であってもよい。さらに、透過性支持部240は、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの合成物、何らかの他の金属、及び/又はプラスチックと別の金属との合成物で形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、例えば植物繊維(例えば3M社によって製造されたGreener Clean(登録商標))などの自然素材で形成してもよい。自然素材は、流体が自然素材を通して流れるよう、開口部を含んでもよい。いくつかの実施形態において、透過性支持部240は円筒形であってもよく、内腔を画定することができる。いくつかの実施形態において、透過性支持部240は、管状のワックス紙などの、穴あきのコーティング紙で形成してよい。
【0050】
透過性支持部240は、透過性膜230からリザーバ210までの流体の流れを可能にするため、1つ以上の開口部(例えば開口部のアレイ)を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、1つ以上の開口部を有する湾曲したチューブ、又は湾曲したシリンダとして形成してよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、開口部を横断して延びる膜支持部(例えば筋交い)を含むことができ、それによって開口部は別個のスロット状開口部のアレイに分割される。膜支持部は、透過性膜230を支持するために使用できる。例えば、膜支持部は、使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して透過性膜230の形状を維持することができ、それによって尿道口から流れ出た尿が透過性膜230に接触し、透過性膜230を通って移動する。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は、複数の円形開口部など、様々な形状を有するいくつかの開口部を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は紡糸プラスチック(例えば不織の透過性ナイロン及びポリエステルウェビング)の湾曲した形状、又はリング形状のシリンダとして形成してもよく、それによって透過性支持部240は多くの開口部を有することができる。例えば、紡糸プラスチックの矩形部は、アセンブリ202に使用するために、シリンダ状に折り曲げるか、又は巻いて、次に湾曲させてリングにしてもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部240は多孔質材料から作ることができる。例えば、透過性支持部240は、フリットを画定する、多孔質ガラスのリング形状の管状の入れ物であってもよい。他の実装形態において、透過性支持部240は、透過性支持部240の側壁に開口部を画定することができ、この側壁は、より小さい多くの開口部を画定するメッシュスクリーンによって覆われてよい。いくつかの実施形態において、リザーバ210は、透過性支持部240内に画定された任意の空間、及び/又は開口部を含むことができる(例えば多孔質材料内の空間、又は紡糸プラスチック材料内で画定された空間)。
【0051】
リザーバ210は、任意の好適な形状であってよく、及び/又はアセンブリ202を含むシステムを使用する間に尿を受け取って移動させるのに好適な任意の径(又は他の寸法)であってよい。いくつかの実装形態において、尿を、出口220を介してリザーバ210から取り除けるまで、リザーバ210が、多量又は少量の尿を収集して一時的に保持することができるよう、リザーバ210のサイズを決めてよい。例えば、リザーバ210が、失禁によって放出され得る少量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ210のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ210が、満杯の膀胱を空にする間に放出され得る多量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ210のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ210が、少量又は多量の尿を収集して保持し、その一方で、例えば重力及び/又は真空源270などのポンプを介して尿を同時に取り除くために構成されるように、リザーバ110のサイズを決めてもよい。別の方法では、リザーバ210は液溜めとして機能することができ、リザーバ210が、尿を透過性膜230から透過性支持部240を通し、リザーバ210を通って出口220から出すための通路の一部分を形成し得るように、リザーバ210のサイズを決めてもよい。透過性膜230を介してアセンブリ202に入る尿の流量が、排出ライン222を通る流量よりも多い条件において、リザーバ210内で一時的な尿の停滞が生じることがある。したがって、リザーバ210が、アセンブリ202を出入りする流量の違いのため、一時的に流体を蓄積し得る体積を収容するよう、リザーバ110のサイズを決めてもよい。
【0052】
出口220がリザーバ210の側部から延びているように示されるが、いくつかの実装形態において、出口220はリザーバ210の底部から延びてもよい。
【0053】
クッションアセンブリ280は、膜層282、及び支持層284(本明細書では「多孔質材料の土台」とも称する)を含んでもよい。膜層282は、透過性膜230と同様又は類似の材料で形成してよく、透過性膜230と同様又は類似の特性を有してよい。例えば膜層282は、使用者の尿道口が膜層282の近く、又は接触して位置付けられたとき、流体(例えば尿)を使用者の尿道口から吸い上げて離すよう構成され得る。膜層282はまた、流体(例えば尿)が膜層282を通って、透過性膜230及び/又は透過性支持部240へ流れ、リザーバ210に流入して、出口220を通るように、透過性であってもよい。支持層284は、透過性支持部240と同様又は類似の材料で形成してよく、透過性支持部240と同様又は類似の特性を有してよい。例えば支持層284は、使用者の陰茎の頭部がアセンブリ202の空洞252内に配設されたときに、膜層282を、使用者の陰茎の頭部の近くに、又は接触させて維持するよう構成され得る。支持層284はまた、流体(例えば尿)が膜層282を通り、支持層284を通って、透過性膜230及び/又は透過性支持部240へ流れ、リザーバ210に流入して、出口220を通るように、透過性であってもよい。クッションアセンブリ280が空洞252の境界(例えば空洞252の底部)を形成するよう、クッションアセンブリ280を、不透過性ケーシング250内に配置することができる。クッションアセンブリ280を、使用者の陰茎がクッションアセンブリ280と接触するよう位置付けられるよう、及び/又は使用者の尿道口から流れて空洞252に流入する尿が、クッションアセンブリ280に流入することによって、跳ね散るのを軽減させるよう、不透過性ケーシング250の底面に沿って位置付けてもよい。いくつかの実装形態において、クッションアセンブリ280(具体的には膜層282)を、透過性膜230に接触するよう、不透過性ケーシング250内に配設してもよい。
【0054】
図4は、一実施形態による、アセンブリを使用して使用者から尿を収集する方法を示すフローチャートである。方法300は、尿収集装置のチューブの排出端部を流体容器に流体連結することを、302において任意で含む。方法300は、尿収集装置のチューブの排出端部を真空源に流体連結することを、304において任意でさらに含む。
【0055】
方法300は、306において、男性使用者(例えば人又は動物)の陰茎の頭部を、開口部を通して、尿収集装置の膜によって少なくとも部分的に画定された空洞の中に配設して、尿収集装置を使用者の尿道口と作用する関係に配設することをさらに含む。尿収集装置は、例えば図1のアセンブリ102及び/又は図2のアセンブリ202など、本明細書で説明した任意の尿収集装置と、構造及び/又は機能において同様又は類似し得る。例えば、尿収集装置は、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを含んでもよい。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、リザーバを画定することができる。流体透過性支持部を、流体不透過性ケーシングの内側領域内に配設することもできる。流体透過性膜を支持部上に配設し、支持部の少なくとも一部を覆うことができる。流体透過性膜は、流体不透過性ケーシングに画定された開口部と整合された空洞を、少なくとも部分的に画定することができる。チューブは、細長いリザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。アセンブリを、流体が使用者の陰茎の尿道口から空洞に流入し、流体透過性膜及び流体透過性支持部を通ってリザーバに収集され、出口から流出するよう、配置してよい。
【0056】
方法300は、陰茎から排出された尿を、膜を通し、支持部を通して空洞の中に、そしてリザーバの中に受け取れるようにすることを、308においてさらに含む。
【0057】
方法300はまた、受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収して、チューブの流体排出端部から出せるようにすることを、310においてさらに含む。
【0058】
方法300は、312において、回収した尿を流体容器に収集可能にすることを、任意で含む。
【0059】
方法300は、314において、尿収集装置を、使用者の陰茎から取り外すことを、任意で含む。したがって、尿収集装置は、使用者の陰茎の尿道口にカテーテルを取り付ける必要なく、使用者から尿を捕捉して移動させることができる。いくつかの実装形態において、収集の間に尿は重力に抗って流れることができる。
【0060】
最後に方法300は、316において、使用者の陰茎の頭部を、開口部を通して尿収集装置の空洞の中に配設することで、第2の尿収集装置を使用者の尿道口と作用する関係に配設することを、任意で含む。
【0061】
図5は、システム400の概略ブロック図である。システム400はアセンブリ402を含む。アセンブリ402は、透過性膜430、透過性支持部440、及び不透過性ケーシング450(本明細書では「不透過性層」とも称する)を含む。透過性支持部440及び不透過性ケーシング450は、リザーバ410(本明細書では「チャンバ」とも称する)を共に画定する。アセンブリ402は、リザーバ410と流体連通した出口420(本明細書では「ポート」とも称する)も含む。透過性支持部440及び透過性膜430は、透過性膜430が空洞452を不透過性ケーシング450内に画定するように、配置することができる。不透過性ケーシング450は、アセンブリ402の外部から空洞452に接近できるよう、開口部432を画定する。不透過性ケーシング450は、流体をリザーバ410に向けて導き、ならびに/又は出口420以外から流体がアセンブリ402を出るのを軽減及び/もしくは防止することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ402は、流体が、開口部432を通って空洞452に入り、透過性膜430を通り、透過性支持部440を通ってリザーバ410に入り、出口420から流出するように配置することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ402は、使用者の陰茎が開口部432を通って挿入され得るように配置されてよく、それによって使用者の尿道口が空洞452内に配設され、流体が使用者の尿道口から空洞452に流入し、透過性膜430を通り、透過性支持部440を通ってリザーバ410に入り、出口420から流出する。いくつかの実装形態において、システム400は排出ライン422(本明細書では「受け取られたチューブ」とも称する)を含んでもよい。排出ライン422は、外部容器460に流体連結されてもよい。外部容器460は、真空ライン424を介して真空源470と流体連通してもよい。排出ライン422及び真空ライン424は両方とも、例えば可撓性プラスチックチューブなどの可撓性チューブを含んでもよい。
【0062】
より具体的には、不透過性ケーシング450は、開口部432を介して接近可能な内側領域を画定することができる。透過性膜430及び透過性支持部440を、不透過性ケーシング450の内側領域内に配設することができる。不透過性ケーシング450は、任意の好適な形状であってよい。例えばいくつかの実装形態において、不透過性ケーシング450は、椀型であってもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング450は、底面及び少なくとも1つの側壁を含むことができる。いくつかの実装形態において、開口部432は、不透過性ケーシング450の底面の反対側であってよい。いくつかの実装形態において、開口部432は、任意の好適な形状及び/又はサイズであってよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング450はリップ部456を任意で含んでもよく、それによって開口部432は、リップ部456によって少なくとも部分的に仕切られ、かつ画定される。リップ部456は、部分的又は全体的に開口部432を囲んでもよい。いくつかの実装形態において、リップ部456が、開口部432から尿が流出する可能性を低減できるよう、及び/又は開口部432を通って尿が跳ね散る恐れが軽減されるようにリップ部を成形し、かつサイズを決めてよい。
【0063】
いくつかの実装形態において、開口部432は、使用者の陰茎の径と類似のサイズの幅及び/又は延長を有する。いくつかの実装形態において、開口部432は、使用者の陰茎の径よりも長い幅及び/又は延長を有する。いくつかの実装形態において、開口部432は、例えば円形又は楕円形であってよい。いくつかの実装形態において、開口部432は、任意の好適な形状であってよい。同様に、不透過性ケーシング450は、例えば長方形、正方形、三角形、円形、楕円形、又は不規則な形状など、任意の好適な形状及び/又は外周形状であってよい。例えば、開口部432(及び不透過性ケーシング450)は、丸みを帯びた、又は半円形の第1の部分と、第1の幅から第1の幅よりも狭い第2の幅までを有する第1の部分に隣接した、第1の側部からテーパーが付いた第2の部分と、を有し得る。いくつかの実装形態において、開口部432の形状は、不透過性ケーシング450の上部の外周形状と同様、又は類似してよい。
【0064】
いくつかの実装形態において、透過性支持部440は周縁部を伴う底側を有し得る。周縁部は、不透過性ケーシング450に固定されてよい。いくつかの実装形態において、周縁部は、不透過性ケーシング450の上縁部に隣接した不透過性ケーシング450の部分に(例えば接着剤により)固定されてよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング450は、透過性支持部540の周縁部が取り付けられている箇所を越えて上方に延びてもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング450を、例えば保持クリップ、又は他の締結具など、任意の好適な保持機構で、透過性支持部440に取り付けてもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部440及び透過性膜430を、追加の連結機構を用いずに、不透過性ケーシング内に位置付けてもよい。
【0065】
不透過性層450は、例えば尿などの流体に対して不透過性としてよい。いくつかの実装形態において、不透過性層450は流体を移送する機能を有することができ、かつ流体をリザーバ410に向けて、及び/又はリザーバ410の出口420を通して、導くのを補助することができる。いくつかの実装形態において、不透過性層450は一体型の統一された構造として形成してよい。他の実装形態において、不透過性層450は複数の部品による構造であってもよい。不透過性層450は、予め成形された(例えば射出成形又は吹込成形された)構成要素であってもよい。あるいは、不透過性層450は、リザーバ410の少なくとも一部分、透過性支持部440の一部分、及び/又は透過性膜430の一部分の周りに包まれた、接着テープの細長いストリップなどの材料によって形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層450は、厚紙、圧着紙、及び/又はコーティング紙で形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層450は可撓性であってもよい。
【0066】
透過性膜430は、尿などの流体に対して透過特性を有する材料で形成してよい。透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、又は他の類似の特性もしくはプロセスであってよく、本明細書では「透過性」及び/又は「吸い上げ」を指す。透過性膜430は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿は透過性膜430によって迅速に吸収され、及び/又は透過性膜430を通して移送することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜430は可撓性であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜430はリブ編み生地であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜430は、吸湿性のガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、ならびに/又はペーパータオルを含み、及び/もしくは有してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜430は、使用者の皮膚を刺激しないように、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限にすることができる。透過性膜430は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げて離すように構成することができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。加えて、透過性膜430の吸い上げ特性は、尿漏れ、又はアセンブリを越えて(例えば開口部432の外部などの)例えばベッド上に流れるのを防止するのに役立ち得る。いくつかの実装形態において、透過性膜430は、熱可撓性で水性のバインダシステムをコーティングした、細いデニールのポリエステル繊維で形成してよい。張力は、(インストロン検査方法を使用して計測すると)例えば約45ポンド/平方インチであり得る。透過性膜の重量は、(メートルグラム法を使用して計測すると)例えば約12グラムであり得る。透過性膜10枚毎の厚さは、(Gustin-Bacon/Measure-Maticを使用して計測すると)例えば約2.5インチであり得る。
【0067】
透過性支持部440は、透過性膜430を特定の形状に維持するように、かつ、例えば尿などの流体が透過性膜430を通り、透過性支持部440を通ってリザーバ410の中に流入するように、透過性膜430に対して位置付けることができる。いくつかの実装形態において、透過性膜430を、透過性支持部440の第1の側としての上側に配設してよく、透過性支持部440の第2の側としての底側が、リザーバ410の境界を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部440が不透過性ケーシング450内に配設されたときに、空洞452が凹型の底部となるよう、透過性支持部440は凹型形状であってよい。透過性膜430が透過性支持部440上に配設されるとき、透過性膜430は空洞452の底部境界及び/又は側部境界の一部分を画定することができる。透過性支持部440及び透過性膜430が、不透過性ケーシング450内に配設されるとき、空洞452は、不透過性ケーシング450の開口部432と整合させることができる。リザーバ410が凹型で、任意の好適な形状及び/又は寸法となるよう、リザーバ410は、透過性支持部440及び不透過性ケーシング450によって画定されてよい。
【0068】
いくつかの実装形態において、透過性支持部440及び/又は透過性膜430は、任意の好適な形状及び/又はサイズであってよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部440及び/又は透過性膜430は、同様又は類似の形状及び寸法であってよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部440及び/又は透過性膜430は、透過性支持部440及び/又は透過性膜430の外周が、不透過性ケーシング450及び/又は開口部432の上部の外周と同様又は類似するように、成形してよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部440及び/又は透過性膜430の寸法は、空洞452が使用者の陰茎を受け取って、陰茎の頭部が空洞452内に部分的、又は全体に配設され得るように、サイズを決めてもよい(すなわち、陰茎の軸を開口部432内に配設し、陰茎の頭部を空洞452内に完全に配設するか、又は陰茎の頭部の尿道口を空洞452内に配設し、頭部を、空洞452内及び空洞452の部分的に外側に配設し、開口部432が頭部の一部を囲むよう、サイズを決めてよい)。いくつかの実装形態において、空洞452を、使用者の陰茎の頭部を受け取るよう寸法を決めてもよく、それによって尿を、空洞452内で陰茎の尿道口から、透過性膜430によって、及び/又は透過性支持部440によって、開口部432の外に跳ね散ることなく、受け取ることができる。
【0069】
いくつかの実装形態において、透過性支持部440は、透過性膜430を使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して維持するよう、構成することができる。例えば透過性支持部440を、空洞452が、使用者の陰茎の頭部又は先端部よりも僅かに大きくなるよう成形し、かつサイズを決めてよい。透過性支持部440は、湾曲した形状又は凸型形状を有して透過性膜430と接触する部分を含んでよく、それによって透過性膜430もまた湾曲するか、又は凸型となる。透過性支持部440は、透過性膜430が、陰茎の頭部又は先端部の皮膚に対して静止し、尿道口を不透過性ケーシング450の底面に向かって導けるよう、透過性膜430を支持することができ、それによって、尿道口近くの体の領域(例えば使用者の陰茎の頭部及び/又は頸部)と係合するための、快適で少なくとも部分的に囲まれた境界と、を作り出す。
【0070】
いくつかの実装形態において、透過性支持部440は硬質プラスチックから作ることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部440は、任意の好適な形状であってよく、任意の好適な材料から形成され得る。例えば透過性支持部440は可撓性であってもよい。さらに、透過性支持部440は、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの合成物、何らかの他の金属、及び/又はプラスチックと別の金属との合成物で形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部440は、例えば植物繊維(例えば3M社によって製造されたGreener Clean(登録商標))などの自然素材で形成してもよい。自然素材は、流体が自然素材を通して流れるよう、開口部を含んでもよい。いくつかの実施形態において、透過性支持部440は、管状のワックス紙などの、穴あきのコーティング紙で形成してよい。
【0071】
透過性支持部440は、透過性膜430からリザーバ410までの流体の流れを可能にするため、1つ以上の開口部(例えば開口部のアレイ)を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部440は、開口部を横断して延びる膜支持部(例えば筋交い)を含むことができ、それによって開口部は別個のスロット状開口部のアレイに分割される。膜支持部は、透過性膜430を支持するために使用できる。例えば、膜支持部は、使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して透過性膜430の形状を維持することができ、それによって尿道口から流れ出た尿が透過性膜430に接触し、透過性膜130を通って移動する。いくつかの実装形態において、透過性支持部440は、複数の円形開口部など、様々な形状を有するいくつかの開口部を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部440は紡糸プラスチック(例えば不織の透過性ナイロン及びポリエステルウェビング)として形成してもよく、それによって透過性支持部440は多くの開口部を有することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部440は多孔質材料から作ることができる。例えば、透過性支持部440は、フリットを画定する多孔質ガラスの入れ物であってもよい。他の実装形態において、透過性支持部440は、透過性支持部440の開口部を画定することができ、この開口部は、より小さい多くの開口部を画定するメッシュスクリーンによって覆われてよい。いくつかの実施形態において、リザーバ410は、透過性支持部440内に画定された任意の空間、及び/又は開口部を含むことができる(例えば多孔質材料内の空間、又は紡糸プラスチック材料内で画定された空間)。
【0072】
リザーバ410は、任意の好適な形状であってよく、及び/又はシステム400を使用する間に尿を受け取って移動させるのに好適な任意の径(又は他の寸法)であってよい。いくつかの実装形態において、尿を、出口420を介してリザーバ410から取り除けるまで、多量又は少量の尿を収集して一時的に保持することができるよう、リザーバ410のサイズを決めてよい。例えば、リザーバ410が、失禁によって放出され得る少量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ410のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ410が、満杯の膀胱を空にする間に放出され得る多量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ410のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ410が、少量又は多量の尿を収集して保持し、その一方で、例えば重力及び/又は真空源470などのポンプを介して尿を同時に取り除くために構成されるように、リザーバ410のサイズを決めてもよい。別の方法では、リザーバ410は液溜めとして機能することができ、リザーバ410が、尿が透過性膜430から透過性支持部440を通り、リザーバ410を通って出口420から出るための通路の一部分を形成し得るように、リザーバ410のサイズを決めてもよい。透過性膜430を介してアセンブリ402に入る尿の流量が、排出ライン422を通る流量よりも多い条件において、リザーバ410内で一時的な尿の停滞が生じることがある。したがって、リザーバ410が、アセンブリ402を出入りする流量の違いのため、一時的に流体を蓄積し得る体積を収容するよう、リザーバ410のサイズを決めてもよい。
【0073】
出口420が、リザーバ410の側部から延びているように示されるが、いくつかの実装形態において、出口420はリザーバ410の底部から延びてもよい。
【0074】
外部容器460は、排出ライン422を介して、出口420を通ってリザーバ410から出る流体を収集することができる。外部容器460は、封止された入れ物であってよい。いくつかの実装形態において、外部容器460は使い捨てであってもよい。いくつかの実装形態において、外部容器460は殺菌して再使用するように構成されてもよい。
【0075】
いくつかの実装形態において、重力によってリザーバ410内の流体を、リザーバ410から外部容器460までの流路(すなわち出口420及び排出ライン422を含む流体流路)に追随させることができる。いくつかの実装形態において、真空源470は、流体を使用者の尿道口から取り出して透過性支持部440に入れ、リザーバ410に入れて、リザーバ410から外部容器460に入れるために必要な圧力差を補助し、かつ/又は提供することができる。真空源470は、真空ライン424を介して外部容器460と流体連結することができ、それによってガス状流体は、真空ライン424を介して外部容器460から取り出される。ガス状流体を外部容器460から取り出すことによって生じる、外部容器460内の圧力減少の結果、液状流体及び/又はガス状流体を、リザーバ410から取り出し、出口420を通し、排出ライン422を通して外部容器460に入れることができる。いくつかの実装形態において、真空源470は大きい吸引力を加えて、様々な位置(例えば男性使用者が横向き又は仰向けに寝ているとき)で使用者によって排出された、全て又は実質的に全ての尿を捕捉することができる。
【0076】
真空源470は、かなり高い真空力及び空気体積移送量を有することができ、それによって、透過性膜430の一部分又は全体にわたって迅速な空気及び液体の吸引が維持される。いくつかの実装形態において、透過性支持部440の1つ以上の開口部は、操作中に尿の流れによって濡れるよう構成された透過性膜430の面積よりも、僅かに大きい面積にわたって配分される。したがって、真空源470によって作り出される部分的真空は、透過性支持部440の1つ以上の開口部、及び透過性膜430と共に、透過性膜430に接している尿をアセンブリ402、具体的にはリザーバ410の中に取り入れることができる。しかし、いくつかの実装形態において、透過性支持部440の1つ以上の開口部は、透過性支持部440の大きすぎる面積にわたって配分する必要はない。なぜなら、部分的真空力は減少して、そのために尿の収集量及びシステム400の効率が低下し得るためである。
【0077】
いくつかの実装形態において、真空源470は、図1に示したシステム100に関連して上述した真空源170と、構造及び/又は機能において同様もしくは類似し得る。いくつかの実装形態において、本明細書で説明した任意のシステム及び/又はアセンブリによって収集された尿は、図1に示したシステム100に関連して同様に上述した尿ストリップを用いて、分析のためにサンプルを取ることができる。いくつかの実装形態において、外部容器460は、図1に示したシステム100に関連して上述した外部容器160と、構造及び/又は機能において同様もしくは類似し得る。
【0078】
成人男性が使用するよう意図して説明したが、いくつかの実装形態において、システム400は、成人、小児、男性、女性、及び異なる種及びサイズの動物のための獣医用途に使用することができる。女性の用途において、アセンブリ402を使用者の脚の間、又は陰唇の間に配置して、使用者の体からの摩擦圧か、脚間の圧力か、又は下着、弾性ストリップ、及び/又は接着テープによって、外尿道口に対して快適に保持することができる。男性の用途において、アセンブリ402を、使用者の陰茎がアセンブリ402内(例えばアセンブリ402内に形成された空洞内)に配設されるよう、位置付けることができる。男性使用者は、例えば仰向けに寝ている間、横向きで寝ている間、座っている間、又は立っている間など、任意の好適なポジションでアセンブリ402を使用することができる。いくつかの実装形態において、排尿の間、男性使用者の陰茎の頭部を、透過性膜430に接触させて位置付けることができる。いくつかの実装形態において、排尿の間、男性使用者の陰茎の頭部を、少なくとも部分的に空洞452内に配設することができるが、透過性膜430に接触させて位置付けない。
【0079】
図6はアセンブリ502の上面図である。図7は、図6のライン7-7に沿った、アセンブリ502の断面図である。アセンブリ502は、透過性膜530、透過性支持部540、及び不透過性ケーシング550(本明細書では「不透過性層」とも称する)を含む。透過性膜530及び透過性支持部540は、不透過性ケーシング550内に配設される。透過性膜530、透過性支持部540、及び不透過性ケーシング550は、システム400を参照して上述した、透過性膜430、透過性支持部440、及び不透過性ケーシング450と同様もしくは類似の構造及び/又は機能であってよい。例えば、透過性支持部540及び不透過性ケーシング550は、リザーバ510(本明細書では「チャンバ」とも称する)を共に画定する。不透過性層550は、開口部532を画定する。アセンブリ502は、リザーバ510と流体連通した出口520(本明細書では「ポート」とも称する)も含む。
【0080】
透過性支持部540及び透過性膜530は、不透過性膜550及び透過性支持部540、ならびに/又は透過性膜530が、透過性膜530内の空洞552を共に画定するように、配置することができる。不透過性ケーシング550は、流体をリザーバ510に向けて導き、ならびに/又は出口520以外から流体がアセンブリ502を出るのを軽減及び/もしくは防止することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ502は、流体が、開口部532を通って空洞552に入り、透過性膜530を通り、透過性支持部540を通ってリザーバ510に入り、出口520から流出するように配置することができる。いくつかの実装形態において、アセンブリ502は、使用者の陰茎が開口部532を通って挿入され得るように配置されてよく、それによって使用者の尿道口が空洞552内に配設され、流体が使用者の尿道口から空洞552に流入し、透過性膜530を通り、透過性支持部540を通ってリザーバ510に入り、出口520から流出する。排出ライン522(例えばチューブ)(本明細書では「受け取られたチューブ」とも称する)は、出口520を通って延びることができる。図7に示すように、排水ライン522の第1の端部を、リザーバ510内に位置付けてもよく、排水ライン522は不透過性ケーシング550を貫通して延び、それによってリザーバ510内の流体を、排水ライン522を介してアセンブリ502から移動させることができる。排出ライン522の第2の端部を、外部容器(例えば外部容器460)に流体連結させてもよい。外部容器を、真空ライン(例えば真空ライン424)を介して真空源(例えば真空源470)と流体連通させてもよい。排出ライン522及び真空ラインは両方とも、例えば可撓性プラスチックチューブなどの可撓性チューブを含んでもよい。
【0081】
より具体的には、不透過性ケーシング550は、開口部532を介して接近可能な内側領域を画定することができる。透過性膜530及び透過性支持部540を、不透過性ケーシング550の内側領域内に配設することができる。不透過性ケーシング550は、任意の好適な形状であってよい。例えばいくつかの実装形態において、不透過性ケーシング550は、椀型であってもよい。図7に示すように、不透過性ケーシング550は、開口部532の反対側に、湾曲した、又は凹型の底面を含んでもよい。図6及び図7に示すように、不透過性ケーシング550は、開口部532を囲むリップ部556を含んでもよい。リップ部556は、開口部532が不透過性ケーシング550の底面の反対側になるよう、かつ不透過性ケーシング550の内側領域が、不透過性ケーシング550の湾曲又は凹型の底面と、リップ部556と、開口部532とによって仕切られる(かつ共に画定される)ように、開口部532を画定することができる。リップ部556が、開口部532から尿が流出する可能性を低減できるよう、及び/又は開口部532を通って尿が跳ね散る恐れが軽減されるように、リップ部556を成形し、かつサイズを決めてよい。いくつかの実装形態において、開口部532は、使用者の陰茎の径と類似のサイズの幅及び/又は延長を有する。いくつかの実装形態において、開口部532は、使用者の陰茎の径よりも長い幅及び/又は延長を有する。いくつかの実装形態において、開口部532は、不規則な形状であってよい。例えば図6に示すように、開口部532(及び不透過性ケーシング550)は、丸みを帯びた、又は半円形の第1の部分と、第1の幅から第1の幅よりも狭い第2の幅までを有する第1の部分に隣接した、第1の側部からテーパーが付いた第2の部分と、を有し得る。
【0082】
図7に示すように、透過性支持部540は、周縁部542を伴う底側を有し得る。周縁部542を、不透過性ケーシング550の内壁に、(例えば接着剤で)固定してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部540及び不透過性ケーシング550によって形成されたリザーバ510が、尿を収集及び/又は移動させるのに好適なサイズとなるよう、かつ空洞552が、使用者の陰茎の一部もしくは全体を空洞552内に配設するのに十分なサイズとなるように、周縁部542を1つ以上の箇所(又は周縁部に沿って連続的)に固定してもよい。いくつかの実装形態において、不透過性ケーシング550を、例えば保持クリップ、又は他の締結具など、任意の好適な保持機構で、透過性支持部540に取り付けてもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部540及び透過性膜530を、追加の連結機構を用いずに、不透過性ケーシング内に位置付けてもよい。
【0083】
不透過性層550は、例えば尿などの流体に対して不透過性となり得る。いくつかの実装形態において、不透過性層550は流体を移送する機能を有することができ、かつ流体をリザーバ510に向けて、及び/又はリザーバ510の出口520を通して導くのを補助することができる。いくつかの実装形態において、不透過性層550は一体型の統一された構造として形成してよい。他の実装形態において、不透過性層550は複数の部品による構造であってもよい。不透過性層550は、予め成形された(例えば射出成形又は吹込成形された)構成要素であってもよい。あるいは、不透過性層550は、リザーバ510の少なくとも一部分、透過性支持部540の一部分、及び/又は透過性膜530の一部分の周りに包まれた、接着テープの細長いストリップなどの材料によって形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層550は厚紙、圧着紙、及び/又はコーティング紙で形成してよい。いくつかの実施形態において、不透過性層550は可撓性であってもよい。
【0084】
透過性膜530は、尿などの流体に対して透過特性を有する材料で形成してよい。透過特性は、吸い上げ、毛管作用、拡散、又は他の類似の特性もしくはプロセスであってよく、本明細書では「透過性」及び/又は「吸い上げ」を指す。透過性膜530は、高い吸収率及び高い透過率を有してよく、それによって尿は透過性膜530によって迅速に吸収され、かつ/又は透過性膜530を通して移送することができる。いくつかの実装形態において、透過性膜530は可撓性であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜530はリブ編み生地であってもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜530は、吸湿性のガーゼ、フェルト、テリークロス、厚いティッシュペーパー、及び/又はペーパータオルを含み、かつ/又は有してもよい。いくつかの実装形態において、透過性膜530は、使用者の皮膚を刺激しないような、軟質で、かつ/又は摩擦を最小限にすることができる。透過性膜530は、使用者の尿道口及び/又は皮膚から流体を吸い上げて離すように構成することができ、それによって使用者の皮膚の湿り気を減少させ、感染症を防止する。加えて、透過性膜530の吸い上げ特性は、尿漏れ、又はアセンブリを越えて(例えば開口部532の外部に)例えばベッド上に流れるのを防止するのに役立ち得る。いくつかの実装形態において、透過性膜530は、熱可撓性で水性のバインダシステムをコーティングした細いデニールのポリエステル繊維で形成してよい。ウェビング方向の張力は、インストロン検査方法を使用して計測すると、例えば約45ポンド/平方インチであり得る。透過性膜毎の重量は、メートルグラム法を使用して計測すると、例えば約12グラムであり得る。透過性膜10枚毎の厚さは、Gustin-Bacon/Measure-Maticを使用して計測すると、例えば約2.5インチであり得る。
【0085】
透過性支持部540は、透過性膜530を特定の形状に維持するように、かつ、例えば尿などの流体が透過性膜530を通り、透過性支持部540を通ってリザーバ510の中に流入するように、透過性膜530に対して位置付けることができる。いくつかの実装形態において、透過性膜530を、透過性支持部540の第1の上側に配設してよく、透過性支持部540の第2の底側が、リザーバ510の境界を画定することができる。図7に示すように、透過性支持部540は、透過性膜530が透過性支持部540上に配設されるとき、かつ透過性膜530及び透過性支持部540が不透過性ケーシング550内に配設されるときに、空洞552が凹型の底部を有するように、凹型形状であってよい。透過性支持部540及び透過性膜530が、不透過性ケーシング550内に配設されるとき、空洞552は、不透過性ケーシング550の開口部532と整合させることができる。リザーバ510が凹型で、任意の好適な形状及び/又は寸法となるよう、リザーバ510は、透過性支持部540及び不透過性ケーシング550によって画定されてよい。
【0086】
いくつかの実装形態において、透過性支持部540及び/又は透過性膜530は、任意の好適な形状及び/又はサイズであってよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部540及び/又は透過性膜530は、同様又は類似の形状及び寸法であってよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部540及び/又は透過性膜530は、透過性支持部540及び/又は透過性膜530の外周が、不透過性ケーシング550及び/又は開口部532の上部の外周と同様又は類似するように、成形してよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部540及び/又は透過性膜530の寸法は、空洞552が使用者の陰茎を受け取って、陰茎の頭部が部分的、又は完全に空洞552内に配設され得るように、サイズを決めてもよい(すなわち、陰茎の軸を開口部532内に配設し、陰茎の頭部を完全に空洞552内に配設するか、又は陰茎の頭部の尿道口を空洞552内に配設し、頭部の一部を空洞552内に、かつ頭部の一部を空洞552の外側に配設し、開口部532が頭部の一部を囲むよう、サイズを決めてよい)。いくつかの実装形態において、空洞552を、使用者の陰茎の頭部を受け取るよう寸法を決めてもよく、それによって尿を、空洞552内で陰茎の尿道口から、透過性膜530によって、及び/又は透過性支持部540によって、尿が開口部532の外に跳ね散ることなく、受け取ることができる。
【0087】
いくつかの実装形態において、透過性支持部540は、透過性膜530を使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して維持するよう、構成することができる。例えば透過性支持部540を、空洞552が、使用者の陰茎の頭部又は先端部よりも僅かに大きくなるよう成形し、かつサイズを決めてよい。透過性支持部540は、湾曲した形状又は凸型形状を有して透過性膜530と接触する部分を含んでよく、それによって透過性膜530もまた湾曲するか、又は凸型となる。透過性支持部540は、透過性膜530が、陰茎の頭部又は先端部の皮膚に対して静止し、尿道口を不透過性ケーシング550の底面に向かって導くよう、透過性膜530を支持することができ、それによって、尿道口近くの体の領域(例えば使用者の陰茎の頭部及び/又は頸部)と係合するための、快適で少なくとも部分的に囲まれた境界と、を作り出す。
【0088】
いくつかの実装形態において、透過性支持部540は硬質プラスチックから作ることができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部540は、任意の好適な形状であってよく、任意の好適な材料から形成され得る。例えば透過性支持部540は可撓性であってもよい。さらに、透過性支持部540は、アルミニウム、プラスチックとアルミニウムとの合成物、何らかの他の金属、及び/又はプラスチックと別の金属との合成物で形成してもよい。いくつかの実装形態において、透過性支持部540は、例えば植物繊維(例えば3M社によって製造されたGreener Clean(登録商標))などの自然素材で形成してもよい。自然素材は、流体が自然素材を通して流れるよう、開口部を含んでもよい。いくつかの実施形態において、透過性支持部540は、管状のワックス紙などの、穴あきのコーティング紙で形成してよい。
【0089】
透過性支持部540は、透過性膜530からリザーバ510までの流体の流れを可能にするため、1つ以上の開口部(例えば開口部のアレイ)を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部540は、開口部を横断して延びる膜支持部(例えば筋交い)を含むことができ、それによって開口部は別個のスロット状開口部のアレイに分割される。膜支持部は、透過性膜530を支持するために使用できる。例えば、膜支持部は、使用者の陰茎の皮膚に対して、及び/又は使用者の尿道口の近くに対して透過性膜530の形状を維持することができ、それによって尿道口から流れ出た尿が透過性膜530に接触し、透過性膜130を通って移動する。いくつかの実装形態において、透過性支持部540は、複数の円形開口部など、様々な形状を有するいくつかの開口部を画定することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部540は紡糸プラスチック(例えば不織の透過性ナイロン及びポリエステルウェビング)として形成してもよく、それによって透過性支持部540は多くの開口部を有することができる。いくつかの実装形態において、透過性支持部540は多孔質材料から形成することができる。例えば、透過性支持部540は、フリットを画定する多孔質ガラスの入れ物であってもよい。他の実装形態において、透過性支持部540は、透過性支持部540の開口部を画定することができ、この開口部は、より小さい多くの開口部を画定するメッシュスクリーンによって覆われてよい。いくつかの実施形態において、リザーバ510は、透過性支持部540内に画定された任意の空間、及び/又は開口部を含むことができる(例えば多孔質材料内の空間、又は紡糸プラスチック材料内で画定された空間)。
【0090】
リザーバ510は、任意の好適な形状であってよく、及び/又はアセンブリ502を含むシステムを使用する間に、尿を受け取って移動させるのに好適な任意の径(又は他の寸法)であってよい。いくつかの実装形態において、尿が出口520を介してリザーバから取り除かれるまで、リザーバ510が多量又は少量の尿を収集して一時的に保持することができるよう、リザーバ510のサイズを決めてよい。例えば、リザーバ510が、失禁によって放出され得る少量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ510のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ510が、満杯の膀胱を空にする間に放出され得る多量の尿を保持するために構成されるように、リザーバ510のサイズを決めてもよい。いくつかの実装形態において、リザーバ510が、少量又は多量の尿を収集して保持し、その一方で、例えば重力及び/又は真空源570などのポンプを介して尿を同時に取り除くために構成されるように、リザーバ510のサイズを決めてもよい。別の方法では、リザーバ510は液溜めとして機能することができ、リザーバ510が、尿が透過性膜530から透過性支持部540を通り、リザーバ510を通って出口520から出るための通路の一部分を形成し得るように、リザーバ510のサイズを決めてもよい。透過性膜530を介してアセンブリ502に入る尿の流量が、排出ライン522を通る流量よりも多い条件において、リザーバ510内で一時的な尿の停滞が生じることがある。したがって、リザーバ510が、アセンブリ502を出入りする流量の違いのため、一時的に流体を蓄積し得る体積を収容するよう、リザーバ110のサイズを決めてもよい。
【0091】
図8は、一実施形態による、使用者から尿を収集するためのアセンブリの使用方法を例示するフローチャートである。方法600は、602において、尿収集装置のチューブの排出端部を流体容器に流体連結することを任意で含む。方法600は、604において、尿収集装置のチューブの排出端部を真空源に流体連結することを任意でさらに含む。
【0092】
方法600は、606において、男性使用者(例えば人又は動物)の陰茎の頭部を、開口部を通して尿収集装置の流体透過膜及びケーシングによって画定された空洞の中に配設して、尿収集装置を使用者の尿道口と作用する関係に配設することをさらに含む。尿収集装置は、例えば図5のアセンブリ402ならびに/又は図6及び図7のアセンブリ502など、本明細書で説明した任意の尿収集装置と、構造及び/又は機能において同様又は類似し得る。例えば、尿収集装置は、流体不透過性ケーシング、流体透過性支持部、流体透過性膜、及びチューブを含んでもよい。流体不透過性ケーシングは、開口部、内部領域、及び流体出口を画定することができる。流体透過性支持部は、第1の側部及び第2の側部を有し得る。流体透過性支持部の第2の側部、及び流体不透過性ケーシングは、リザーバを共に画定することができる。流体透過性支持部を、流体不透過性ケーシングの内側領域内に配設することもできる。流体透過性膜は支持部を第1の側部に配設して、支持部の少なくとも一部を覆うことができる。流体透過性膜及びケーシングは、空洞を共に画定することができる。チューブは、細長いリザーバ内に配設される第1の端部を有し、流体出口を通って第2の流体排出端部に延びてもよい。アセンブリを、流体が使用者の陰茎の尿道口から空洞に流入し、流体透過性膜及び流体透過性支持部を通ってリザーバに収集され、出口から流出するよう、配置してよい。
【0093】
方法600は、608において、陰茎から排出された尿を、空洞の中に受け取り、膜を通し、支持部を通してリザーバの中に受け取れるようにすることを、さらに含む。
【0094】
方法600はまた、610において、受け取った尿を、リザーバからチューブを介して回収して、チューブの流体排出端部から出せるようにすることを、さらに含む。
【0095】
方法600は、612において、回収した尿を流体容器に収集可能にすることを、任意で含む。
【0096】
方法600は、614において、尿収集装置を、使用者の陰茎から取り外すことを、任意で含む。したがって、尿収集装置は、使用者の陰茎の尿道口にカテーテルを取り付ける必要なく、使用者から尿を捕捉して移動させることができる。いくつかの実装形態において、収集の間に尿は重力に抗って流れることができる。
【0097】
最後に方法600は、616において、使用者の陰茎の頭部を、開口部を通して尿収集装置の空洞の中に配設して、第2の尿収集装置を使用者の尿道口と作用する関係に配設することを、任意で含む。
【0098】
システムの様々な実施形態、方法、及びデバイスを上記で説明したが、それらは単に例示として提示したものであり、限定ではないことを理解されたい。上述の方法及びステップは、特定の順序で発生する特定の事象を表わしており、本開示の利益を有する当業者は、特定のステップの順番は変更してもよく、このような変更は本発明の変形に従うことを認識されたい。さらに、特定のステップは、可能な場合は平行プロセスとして同時に実行されてよく、ならびに上述のような順で実行されてもよい。実施形態が詳細に示され、かつ説明されたが、形態及び詳細において様々な変化が成され得ることを理解されたい。
【0099】
例えば、様々な実施形態が、詳細な特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有するように説明されたが、本明細書で説明された任意の実施形態からの、任意の特徴及び/もしくは構成要素の任意の組み合わせ、又は部分的組み合わせを有する、他の実施形態が可能である。さらに、様々な構成要素の特定の構成もまた、変化し得る。例えば、様々な構成要素のサイズ及び特定の形状は、本明細書で説明した機能をもたらす一方で、示された実施形態と異なっていてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集装置であって、
開口部を画定する第1の部分と、前記開口部の反対側の第2の部分とを含む流体不透過性層であって、前記開口部が、少なくとも男性の陰茎の頭部を受け取るような大きさ及び寸法を有し、前記流体不透過性層が、前記流体収集装置の内部領域を形成する、流体不透過性層と、
前記流体収集装置の前記内部領域に、前記流体不透過性層の前記第1の部分と前記第2の部分との間に配設される、流体透過性の膜と、
前記流体不透過性層の出口であって、前記流体収集装置の前記内部領域の流体を前記流体収集装置から離れるように移送することを可能にするよう構成される、出口と、
前記開口部から前記流体収集装置の前記内部領域へと延び、前記流体不透過層の前記第1の部分と前記流体透過性の膜とにより少なくとも部分的に画定される容器であって、前記開口部を通じて挿入された少なくとも前記陰茎の前記頭部を受け取るような形状を有する、容器と、
を備えることを特徴とする流体収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の流体収集装置であって、
前記容器が、前記男性が仰向けに寝ていて前記陰茎が前記容器内に配設された時に、前記陰茎の前記頭部から流れる流体を、前記透過性の膜を通じて前記出口へと取り出すように構成される、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の流体収集装置であって、
前記容器は、前記流体不透過性層の前記第1の部分と前記流体透過性の膜との間の空隙である、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の流体収集装置であって、
前記流体収集装置の前記内部領域内の前記容器の反対側に配設されたチャンバであって、前記流体透過性の膜と前記流体不透過性層の前記第2の部分との間に配設されたチャンバをさらに備える、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項5】
請求項4に記載の流体収集装置であって、
前記チャンバが、前記流体透過性の膜と前記流体不透過性層の前記第2の部分との間に位置する空隙である、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性層の前記開口部の反対側に固定された追加の流体透過性層をさらに備える、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項7】
請求項6に記載の流体収集装置であって、
前記追加の流体透過性層が、ポリテトラフルオロエチレンを含む、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の流体収集装置であって、
前記透過性の膜がポリエステルを含む、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の流体収集装置であって、
前記開口部が第1の半円形領域と、前記第1の半円形領域よりも狭い第2の領域とを含む、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の流体収集装置であって、
前記流体不透過性層の前記第2の部分が凹部を含む、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の流体収集装置であって、
前記出口が、前記流体収集装置の前記内部領域の前記容器と流体連通し前記流体不透過性層から外側に延びるチューブを含む、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項12】
流体収集システムであって、
請求項1から11のいずれか一項に記載の流体収集装置と、
前記出口に流体連結される真空源と、
を備えることを特徴とする流体収集システム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステムであって、
前記出口に流体連結される流体容器をさらに備える、
ことを特徴とするシステム。
【請求項14】
流体収集装置であって、
凹部を有する不透過性材料と、
透過性材料の第1の層と、
前記透過性材料の第1の層と前記不透過性材料の少なくとも一部との間に少なくとも部分的に位置する透過性材料の第2の層と、
前記不透過性材料の前記凹部に少なくとも部分的に位置する空隙のチャンバであって、前記透過性材料の第2の層の一部と前記不透過性材料の前記凹部の少なくともいくつかとの間に位置しこれらにより画定される、チャンバと、
を備えることを特徴とする流体収集装置。
【請求項15】
請求項14に記載の流体収集装置であって、
前記不透過性材料を通って前記チャンバへと延びるポートであって、前記チャンバから前記ポートを通って流体を移送するよう構成されたポートをさらに備える、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項16】
請求項15に記載の流体収集装置であって、
前記透過性材料の第1の層により少なくとも部分的に画定される容器であって、少なくとも陰茎の頭部を受け取るような形状を有し、前記陰茎の前記頭部が前記容器内に配設された時に前記陰茎の前記頭部から流れる流体を前記透過性材料の第1の層及び前記透過性材料の第2の層を通って前記チャンバへと取り出すよう構成される容器、
をさらに備えることを特徴とする流体収集装置。
【請求項17】
請求項15に記載の流体収集装置であって、
前記透過性材料の第1の層が、吸い上げ材料を含み、
前記透過性材料の第2の層が、紡糸材料のウェブを含む、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項18】
請求項15に記載の流体収集装置であって、
前記チャンバのおおよそ反対側に位置する前記不透過性材料内の開口部をさらに備える、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項19】
請求項18に記載の流体収集装置であって、
前記透過性材料の第1の層の一部が前記開口部の反対側に位置し、前記チャンバを画定する前記透過性材料の第2の層の前記一部に隣接して位置する、
ことを特徴とする流体収集装置。
【請求項20】
請求項18に記載の流体収集装置であって、
前記不透過性材料が、前記開口部を少なくとも部分的に囲むリップ部を含む、
ことを特徴とする流体収集装置。