(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053382
(43)【公開日】2023-04-12
(54)【発明の名称】中枢神経系にアクセスするための医療用デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20230404BHJP
【FI】
A61B17/34
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022725
(22)【出願日】2023-02-16
(62)【分割の表示】P 2020543935の分割
【原出願日】2019-02-15
(31)【優先権主張番号】62/631,339
(32)【優先日】2018-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/703,180
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/734,043
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520306831
【氏名又は名称】ミネトロニクス ニューロ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MINNETRONIX NEURO,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン、コーリー ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】エバンス、ドン ウィリアム エルドン
(72)【発明者】
【氏名】ハールスタッド、フィリップ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン、ブライアン デール
(57)【要約】
【課題】中枢神経系にアクセスする好適な医療用デバイスを提供する。
【解決手段】中枢神経系にアクセスする医療用デバイス、及び医療用デバイスの製造および使用が開示される。例示的な医療用デバイスは、近位端領域および遠位端領域を有する拡張可能アクセスシースを含み得る。拡張可能アクセスシースは、第1の構成と拡張された構成との間で移行するように構成され得る。拡張可能アクセスシースは、管状本体に沿って配置された1つまたは複数の軸方向支持部材を有する管状本体を含み得る。医療用デバイスは、拡張可能アクセスシースを第1の構成と拡張された構成との間で移行させるように構成された拡張部材を含み得る。
【選択図】
図6E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張可能アクセスポートであって、
ハウジングに結合された複数の爪を有する前記ハウジングと、
前記ハウジングに結合されたキャップであって、取り付け領域を含む前記キャップと、
前記ハウジングに結合された作動部材であって、前記複数の爪を第1の構成と拡張された構成との間で移行させるように構成された前記作動部材と、
前記取り付け領域に固定された調整機構であって、前記調整機構を前記取り付け領域に取り付ける取り付け機構と、患者に対する前記拡張可能アクセスポートの位置を調整する調整可能な脚部とを含む前記調整機構と、を備える拡張可能アクセスポート。
【請求項2】
前記ハウジングは、ねじ領域を含む、請求項1に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項3】
前記ねじ領域は、雄ねじを含む、請求項2に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項4】
前記作動部材は、前記ねじ領域とねじ式で係合されるナットを含む、請求項2または3に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項5】
前記複数の爪のうちの少なくとも1つは、ピボット部材を用いて前記ハウジングに固定される、請求項1~4のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項6】
前記ピボット部材は、ピボットピンを含む、請求項5に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項7】
前記複数の爪のうちの少なくとも1つは、傾斜面を有する近位端領域を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項8】
前記作動部材は、前記傾斜面に係合するように構成された作動面を含む、請求項7に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項9】
前記複数の爪のうちの少なくともいくつかに沿って延在するスリーブをさらに備える請求項1~8のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項10】
前記ハウジングに結合された1つ以上の安定化部材をさらに備える請求項1~9のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項11】
前記取り付け領域は、
前記キャップから径方向外側に延在する実質的に平行な2つの側方面と、
前記実質的に平行な2つの側方面の端部領域における端面と、を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項12】
前記キャップが、第2の取り付け領域をさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項13】
前記第2の取り付け領域に取り外し可能に結合された第2の調整機構をさらに備える請求項12に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項14】
前記調整機構は、
前記調整機構を前記取り付け領域に取り外し可能に直接的に結合するための弾性部材及びレバー部材を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【請求項15】
前記調整可能な脚部は、ねじ付き脚部を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の拡張可能アクセスポート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療用デバイス、および医療用デバイスの製造方法に関し、より詳しくは、中枢神経系にアクセスするための医療用デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
種々様々な医療用デバイスが医療用に開発されてきた。これらのデバイスのうちのいくつかは、アクセスシース、ガイドワイヤ、カテーテルなどを備えている。これらのデバイスは様々な異なる製造方法のうち任意の1つによって製造され、かつ様々な方法のうち任意の1つに従って使用されうる。既知の医療用デバイス及び方法のうち、各々がある一定の長所及び欠点を有している。代替的医療用デバイス並びに医療用デバイスを製造及び使用するための代替法を提供することが、現在もなお必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
この開示は、医療用デバイスの構成、材料、製造方法、およびの使用代替物を提供する。中枢神経系にアクセスするための医療用デバイスが開示される。医療用デバイスは、近位端領域および遠位端領域を有する拡張可能アクセスシースであって、第1の構成と拡張された構成との間で移行するように構成されており、且つ管状本体に沿って配置された1つまたは複数の軸方向支持部材を有する管状本体を含む拡張可能アクセスシースと、拡張可能アクセスシースを第1の構成と拡張された構成との間で移行させるように構成されている拡張部材と、を備える。
【0004】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の構成は、潰された構成である。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースは、第1の構成になるように付勢される。
【0005】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースは、径方向外側の拡張力を受けていない場合には第1の構成となり、径方向外側の拡張力を受けている場合には拡張された構成に拡張され、径方向外側の拡張力が取り除かれた場合には第1の構成に戻るように構成されている。
【0006】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースは、拡張部材がない場合には第1の構成となり、拡張部材が管状本体内に配置されるときには拡張された構成に拡張され、拡張部材が管状本体から取り外されるときには第1の構成に戻るように構成されている。
【0007】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材は、管状本体の短縮を制限するように構成される。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材は、管状本体の長さを固定するように構成される。
【0008】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースが第1の構成にある場合、管状本体は第1の長さを有し、拡張可能アクセスシースが拡張された構成にある場合、管状本体は第2の長さを有する。
【0009】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の長さは、第2の長さと実質的に同じである。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、管状本体はポリマースリーブ(polymeric sleeve)を含む。
【0010】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の少なくともいくつかは、実質的に直線である。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材のすべては、実質的に直線である。
【0011】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の少なくともいくつかは、近位湾曲領域を有する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の各々は、近位湾曲領域を有する。
【0012】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材は、第1の軸方向支持部材および第2の軸方向支持部材を含み、第1の軸方向支持部材と第2の軸方向支持部材との間に延びる1つまたは複数のストラットをさらに備える。
【0013】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材はトロカールを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材はカニューレを含む。
【0014】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材はトロカールまたはカニューレを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材は、1つまたは複数の軸方向支持部材に結合された近位アイリス部材を含む。
【0015】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、近位アイリス部材の作動によって、拡張可能アクセスシースが第1の構成から拡張された構成に移行する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材は、1つまたは複数の軸方向支持部材に結合された回転可能なボルトを含む。
【0016】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、回転可能なボルトの回動によって、拡張可能アクセスシースが第1の構成から拡張された構成に移行する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の少なくともいくつかは、湾曲領域を含み、回転可能ボルトの回動によって、回転可能ボルトが湾曲領域と係合する。
【0017】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、回転可能ボルトを湾曲領域と係合させると、拡張可能アクセスシースが第1の構成から拡張された構成に移行する。
【0018】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースを少なくとも部分的に貫通するスタイレットをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットが少なくとも部分的に拡張可能アクセスシースを通って延びるとき、拡張可能アクセスシースは第1の構成となる。
【0019】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットは遠位カメラを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットは、1つまたは複数のマーカー部材またはセンサーを含む。
【0020】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材のうちの少なくともいくつかは視覚的マーカーを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材の少なくともいくつかは、蛍光透視撮像(fluoroscopic imaging)によって検出可能なマーカーを含む。
【0021】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材の少なくともいくつかは、磁気共鳴画像法によって検出可能なマーカーを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材の少なくともいくつかは、光コヒーレンストモグラフィー撮像(optical coherence tomography imaging)によって検出可能なマーカーを含む。
【0022】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースに結合されたデバイス配向アセンブリをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、患者と係合するように構成されたベースを含む。
【0023】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、患者に係合するように構成された1つまたは複数の調整可能な脚を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、スタイレットを含む。
【0024】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリに結合されたロッキングアームをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、ベースと、ベースに結合された調整可能部材とを含む。
【0025】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、調整可能部材は、ベースに対して軸方向に調整可能である。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、調整可能部材は、ベースに対して枢動可能に調整可能である。
【0026】
脳内の対象領域にアクセスするための医療用デバイスが開示される。医療用デバイスは、第1の構成と拡張された構成との間で可逆的に移行するように構成された拡張可能な脳ポートであって、拡張可能な脳ポートは、ポリマースリーブと、該ポリマースリーブに結合されたステント状格子と、を含み、ステント状格子は、1つまたは複数の軸方向支持部材を含む、拡張可能な脳ポートと、拡張可能な脳ポートを第1の構成と拡張された構成との間で移行させるように構成されている拡張部材と、を備える。
【0027】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の構成は、潰された構成である。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートは、第1の構成になるように付勢される。
【0028】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートは、径方向外側の拡張力を受けていない場合には第1の構成となり、径方向外側の拡張力を受けている場合には拡張された構成に拡張され、径方向外側の拡張力が取り除かれた場合には第1の構成に戻るように構成されている。
【0029】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートは、拡張部材がない場合には第1の構成となり、拡張部材が拡張可能な脳ポート内に配置されるときには拡張された構成に拡張され、拡張部材が拡張可能な脳ポートから取り外されるときには第1の構成に戻るように構成されている。
【0030】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材は、拡張可能な脳ポートの短縮を制限するように構成される。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材は、拡張可能な脳ポートの長さを固定するように構成される。
【0031】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートが第1の構成にある場合、拡張可能な脳ポートは第1の長さを有し、拡張可能な脳ポートが拡張された構成にある場合、拡張可能な脳ポートは第2の長さを有する。
【0032】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の長さは、第2の長さと実質的に同じである。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の少なくともいくつかは、実質的に直線である。上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材のすべては、実質的に直線である。
【0033】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の少なくともいくつかは、近位湾曲領域を有する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の各々は、近位湾曲領域を有する。
【0034】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材は、第1の軸方向支持部材および第2の軸方向支持部材を含み、第1の軸方向支持部材と第2の軸方向支持部材との間に延びる1つまたは複数のストラットをさらに備える。
【0035】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材はトロカールを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材はカニューレを含む。
【0036】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材はトロカールまたはカニューレを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材は、1つまたは複数の軸方向支持部材に結合された近位アイリス部材を含む。
【0037】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、近位アイリス部材の作動によって、拡張可能な脳ポートが第1の構成から拡張された構成に移行する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張部材は、1つまたは複数の軸方向支持部材に結合された回転可能なボルトを含む。
【0038】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、回転可能なボルトの回動によって、拡張可能な脳ポートが第1の構成から拡張された構成に移行する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の軸方向支持部材の少なくともいくつかは、湾曲領域を含み、回転可能ボルトの回動によって、回転可能ボルトが湾曲領域と係合する。
【0039】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、回転可能ボルトを湾曲領域と係合させると、拡張可能な脳ポートが第1の構成から拡張された構成に移行する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートを少なくとも部分的に貫通するスタイレットをさらに備える。
【0040】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットが少なくとも部分的に拡張可能な脳ポートを貫通するとき、拡張可能な脳ポートは第1の構成となる。
【0041】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットは遠位カメラを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットは、1つまたは複数のマーカー部材またはセンサーを含む。
【0042】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材のうちの少なくともいくつかは視覚的マーカーを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材の少なくともいくつかは、蛍光透視撮像によって検出可能なマーカーを含む。
【0043】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材の少なくともいくつかは、磁気共鳴画像法によって検出可能なマーカーを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数のマーカー部材の少なくともいくつかは、光コヒーレンストモグラフィー撮像によって検出可能なマーカーを含む。
【0044】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートに結合されたデバイス配向アセンブリをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、患者と係合するように構成されたベースを含む。
【0045】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、患者に係合するように構成された1つまたは複数の調整可能な脚を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、スタイレットを含む。
【0046】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリに結合されたロッキングアームをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリは、ベースと、ベースに結合された調整可能部材とを含む。
【0047】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、調整可能部材は、ベースに対して軸方向に調整可能である。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、調整可能部材は、ベースに対して枢動可能に調整可能である。
【0048】
対象領域にアクセスするための方法が開示される。この方法は、身体組織を介して拡張可能アクセスシースを中枢神経系における対象領域に隣接する位置に前進させること、拡張部材を拡張可能アクセスシースに通して前進させて、拡張可能アクセスシースを第1の構成から拡張された構成に移行させること、を備える。
【0049】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットが、拡張可能アクセスシース内に配置され、身体組織を介して拡張可能アクセスシースを中枢神経系における対象領域に隣接する位置に前進させることは、拡張可能アクセスシースおよびスタイレットを対象領域に隣接する位置に前進させることを含む。
【0050】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットが拡張可能アクセスシース内に配置される場合、拡張可能アクセスシースは第1の構成となる。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースからスタイレットを取り除くことをさらに備える。
【0051】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースをデバイス配向アセンブリに固定することをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリに対する拡張可能アクセスシースの軸方向位置を調整することをさらに備える。
【0052】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースが拡張された構成にある間に、医療用デバイスを少なくとも部分的に拡張可能アクセスシースに通して前進させることをさらに備える。
【0053】
対象領域にアクセスするための方法が開示される。この方法は、身体組織を介して拡張可能な脳ポートを脳における対象領域に隣接する位置に前進させること、拡張部材を拡張可能な脳ポートに通して前進させて、拡張可能な脳ポートを第1の構成から拡張された構成に移行させること、を備える。
【0054】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットが、拡張可能な脳ポート内に配置され、身体組織を介して拡張可能な脳ポートを脳における対象領域に隣接する位置に前進させることは、拡張可能な脳ポートおよび撮像デバイスのスタイレットを対象領域に隣接する位置に前進させることを含む。
【0055】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スタイレットが拡張可能な脳ポート内に配置される場合、拡張可能な脳ポートは第1の構成となる。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能アクセスシースからスタイレットを取り除くことをさらに備える。
【0056】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートをデバイス配向アセンブリに固定することをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、デバイス配向アセンブリに対する拡張可能な脳ポートの軸方向位置を調整することをさらに備える。
【0057】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能な脳ポートが拡張された構成にある間に、医療用デバイスを少なくとも部分的に拡張可能な脳ポートに通して前進させることをさらに備える。
【0058】
中枢神経系にアクセスするための医療用デバイスが開示される。医療用デバイスは、軸方向に延びる複数の支持部材を含む拡張可能アクセスシースであって、拡張可能アクセスシースは、第1の構成と拡張された構成との間で移行するように構成されており、軸方向に延在する支持バーの各々は、遠位端領域および湾曲した近位端領域を含む、拡張可能アクセスシースと、湾曲した近位端領域に隣接して配置され、第1のねじを含むハブと、ハブに結合されたボルトであって、ボルトは、第1のねじとねじ式に結合するように構成された第2のねじを含み、ボルトの回転により、ボルトが軸方向に延びる支持バーの湾曲した近位端領域に係合し、拡張可能アクセスシースを第1の構成から拡張された構成に移行させる、ボルトと、を備える。
【0059】
拡張可能アクセスポートが開示される。拡張可能アクセスポートは、ハウジングに結合された複数の爪を有するハウジングであって、複数の爪は第1の爪を含む、ハウジングと、ハウジングに結合された作動部材であって、第1の構成と拡張された構成との間で複数の爪を移行させるように構成されている作動部材と、第1の爪に結合されたノーズコーンと、を備える。
【0060】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングはねじ領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、ねじ領域とねじ式で係合するナットを含む。
【0061】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪のうちの少なくとも1つは、ピボット部材を用いてハウジングに固定されている。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ピボット部材はピボットピンを含む。
【0062】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪のうちの少なくとも1つは、傾斜面を有する近位端領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、傾斜面と係合するように構成された作動面を含む。
【0063】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪のうちの少なくともいくつかに沿って延びるスリーブをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、複数の爪のそれぞれの外面に沿って延びる。
【0064】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、エラストマー材料を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪の少なくとも1つは、スリーブと係合するように構成された把持領域を含む。
【0065】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングが中心軸を規定し、複数の爪が第1の構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸と位置合わせされる。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは中心軸を規定し、複数の爪が拡張された構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸から径方向にオフセットされる。
【0066】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは、該ハウジングに形成された近位開口部を有し、複数の爪が、遠位開口部を画定する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪が第1の構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより小さい幅を有する。
【0067】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪が拡張された構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより大きい幅を有する。
【0068】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングに結合された1つまたは複数の安定化部材をさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングに対して軸方向に変位するように構成される。
【0069】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングから径方向に延びる安定化バーを含む。
拡張可能アクセスポートが開示される。拡張可能アクセスポートは、ハウジングに結合された拡張可能導管を有するハウジングであって、拡張可能導管は第1の爪を含む、ハウジングと、ハウジングに結合された作動部材であって、第1の構成と拡張された構成との間で拡張可能導管を移行させるように構成されている作動部材と、第1の爪に結合されたノーズコーンと、を備える。
【0070】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングはねじ領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、ねじ領域とねじ式で係合するナットを含む。
【0071】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の爪は、ピボット部材を用いてハウジングに固定されている。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ピボット部材はピボットピンを含む。
【0072】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の爪は、傾斜面を有する近位端領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、傾斜面と係合するように構成された作動面を含む。
【0073】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能導管は、複数の爪のうちの少なくともいくつかに沿って延びるスリーブをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、第1の爪の外面に沿って延びる。
【0074】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、エラストマー材料を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の爪は、スリーブと係合するように構成された把持領域を含む。
【0075】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングが中心軸を規定し、拡張可能導管が第1の構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸と位置合わせされる。
【0076】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは中心軸を規定し、拡張可能導管が拡張された構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸から径方向にオフセットされる。
【0077】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは、該ハウジング内に形成された近位開口部を有し、拡張可能導管が遠位開口部を画定する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能導管が第1の構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより小さい幅を有する。
【0078】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能導管が拡張された構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより大きい幅を有する。
【0079】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングに結合された1つまたは複数の安定化部材をさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングに対して軸方向に変位するように構成される。
【0080】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングから径方向に延びる安定化バーを含む。
中枢神経系にアクセスするためのシステムが開示される。システムは、拡張可能アクセスポートであって、拡張可能アクセスポートは、ハウジングに結合された複数の爪を有するハウジングと、第1の爪を含む複数の爪と、ハウジングに結合された作動部材とを含み、作動部材は、第1の構成と拡張された構成との間で複数の爪を移行させるように構成されている、拡張可能アクセスポートと、ハウジングを貫通するように構成されたホルダーであって、管状ベースと、管状ベースから延びるシャフトと、シャフトに取り付けられたノーズコーンとを含むホルダーと、を備える。
【0081】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングはねじ領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、ねじ領域とねじ式で係合するナットを含む。
【0082】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪のうちの少なくとも1つは、ピボット部材を用いてハウジングに固定されている。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ピボット部材はピボットピンを含む。
【0083】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪のうちの少なくとも1つは、傾斜面を有する近位端領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、傾斜面と係合するように構成された作動面を含む。
【0084】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪のうちの少なくともいくつかに沿って延びるスリーブをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、複数の爪のそれぞれの外面に沿って延びる。
【0085】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、エラストマー材料を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪の少なくとも1つは、スリーブと係合するように構成された把持領域を含む。
【0086】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングが中心軸を規定し、複数の爪が第1の構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸と位置合わせされる。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは中心軸を規定し、複数の爪が拡張された構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸から径方向にオフセットされる。
【0087】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは、該ハウジング内に形成された近位開口部を有し、複数の爪が、遠位開口部を画定する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪が第1の構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより小さい幅を有する。
【0088】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、複数の爪が拡張された構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより大きい幅を有する。
【0089】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングに結合された1つまたは複数の安定化部材をさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングに対して軸方向に変位するように構成される。
【0090】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングから径方向に延びる安定化バーを含む。上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ホルダーは近位フランジを含む。
【0091】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ノーズコーンは、先細の近位端領域を有する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ノーズコーンは、先細の遠位端領域を有する。
【0092】
中枢神経系にアクセスするためのシステムが開示される。システムは、拡張可能アクセスポートであって、拡張可能アクセスポートは、ハウジングに結合された拡張可能導管を有するハウジングと、ハウジングに結合された作動部材とを含み、拡張可能導管は、第1の爪を含む複数の爪を含み、作動部材は、第1の構成と拡張された構成との間で拡張可能導管を移行させるように構成されている、拡張可能なアクセスポートと、拡張可能導管を少なくとも部分的に貫通するように構成されたホルダーであって、管状ベースと、管状ベースから延びるシャフトと、シャフトに取り付けられたノーズコーンとを含むホルダーと、を備える。
【0093】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングはねじ領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、ねじ領域とねじ式で係合するナットを含む。
【0094】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の爪は、ピボット部材を用いてハウジングに固定されている。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ピボット部材はピボットピンを含む。
【0095】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の爪は、傾斜面を有する近位端領域を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、作動部材は、傾斜面と係合するように構成された作動面を含む。
【0096】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能導管は、複数の爪のうちの少なくともいくつかに沿って延びるスリーブをさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、第1の爪の外面に沿って延びる。
【0097】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、スリーブは、エラストマー材料を含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、第1の爪は、スリーブと係合するように構成された把持領域を含む。
【0098】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングが中心軸を規定し、拡張可能導管が第1の構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸と位置合わせされる。
【0099】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングが中心軸を規定し、拡張可能導管が拡張された構成にあるとき、ノーズコーンが中心軸から径方向にオフセットされる。
【0100】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングは、該ハウジング内に形成された近位開口部を有し、拡張可能導管が遠位開口部を画定する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能導管が第1の構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより小さい幅を有する。
【0101】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、拡張可能導管が拡張された構成にあるとき、遠位開口部は、近位開口部と実質的に同じ幅またはより大きい幅を有する。
【0102】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ハウジングに結合された1つまたは複数の安定化部材をさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングに対して軸方向に変位するように構成される。
【0103】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、1つまたは複数の安定化部材は、ハウジングから径方向に延びる安定化バーを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ホルダーは近位フランジを含む。
【0104】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ノーズコーンは、先細の近位端領域を有する。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、ノーズコーンは、先細の遠位端領域を有する。
【0105】
拡張可能アクセスポートが開示される。拡張可能アクセスポートは、ハウジングに結合された拡張可能導管を有するハウジングであって、拡張可能導管は、複数の爪と、該複数の爪に結合されたスリーブとを含む、ハウジングと、ハウジングに結合された作動部材であって、第1の構成と拡張された構成との間で拡張可能導管を移行させるように構成されている作動部材と、ハウジングに結合されたキャップと、を備え、キャップは、取り付け領域に取り外し可能に取り付けられた調整機構を有するように構成された取り付け領域を含む。
【0106】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、取り付け領域に取り外し可能に結合された調整機構をさらに備える。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、キャップは、第2の取り付け領域をさらに含み、第2の取り付け領域に取り外し可能に結合された第2の調整機構をさらに備える。
【0107】
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、調整機構は、止めねじを含む。
上記の実施形態のうちいずれかの代替として、又は追加として、調整機構は、安定化バーを含む。
【0108】
いくつかの実施形態の上記した要約は、本開示の開示された各実施形態またはすべての実装を説明することを意図していない。以下の図面および詳細な説明は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
【図面の簡単な説明】
【0109】
本開示は、添付の図面に関連して以下の詳細な説明を考慮すると、より完全に理解され得る。
【
図1A】
図1Aは、例示的な医療用デバイスの一部の斜視図であり、例示的な拡張可能アクセスシースを示す。
【
図1B】
図1Bは、例示的な医療用デバイスの一部の斜視図であり、例示的な拡張可能アクセスシースを示す。
【
図1C】
図1Cは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図1D】
図1Dは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図1E】
図1Eは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図1F】
図1Fは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図2A】
図2Aは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図2B】
図2Bは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図2C】
図2Cは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図2D】
図2Dは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図3A】
図3Aは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図3B】
図3Bは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図3C】
図3Cは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図3D】
図3Dは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイスを示す。
【
図4A】
図4Aは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図4B】
図4Bは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図4C】
図4Cは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図4D】
図4Dは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図4E】
図4Eは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図5A】
図5Aは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図5B】
図5Bは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図5C】
図5Cは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図5D】
図5Dは、例示的な医療用デバイスシステムおよび例示的な医療用デバイスシステムの使用を示す。
【
図6A】
図6Aは、例示的な拡張可能アクセスポートの透視図である。
【
図6B】
図6Bは、例示的な拡張可能アクセスポートの断面図である。
【
図6C】
図6Cは、例示的な拡張可能アクセスポートの透視図である。
【
図6D】
図6Dは、例示的な拡張可能アクセスポートの断面図である。
【
図6E】
図6Eは、例示的な拡張可能アクセスポートの断面図である。
【
図6F】
図6Fは、例示的な拡張可能アクセスポートの拡大図である。
【
図7A】
図7Aは、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図7B】
図7Bは、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図7C】
図7Cは、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図8A】
図8Aは、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図8B】
図8Bは、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図8C】
図8Cは、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図9】
図9は、例示的な拡張可能アクセスポートの透視図である。
【
図16】
図16は、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【
図17】
図17は、中枢神経系にアクセスするためのシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0110】
本開示は、様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その詳細は、例として図面に示されており、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、記載された特定の実施形態に本発明を限定することではないことを理解されたい。それどころか、その意図は、本開示の趣旨および範囲に含まれるすべての修正、均等物、および代替物を網羅することである。
【0111】
以下の定義された用語については、請求項または本明細書の他の場所で異なる定義が与えられていない限り、これらの定義が適用されるべきである。本明細書では、すべての数値は、明示的に示されているかどうかにかかわらず、「約」という用語で修飾されていると想定されている。「約」という用語は、一般に、当業者が列挙された値と同等であると考える(例えば、同じ機能または結果を有する)数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語には、最も近い有効数字に四捨五入された数値が含まれてもよい。
【0112】
端点による数値範囲の列挙は、その範囲内のすべての数値を含む(例えば、1から5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)。
文脈からそうでないことが明らかに示されていなければ、「a」、「an」、および「the」の単数形は、複数形を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「または」という用語は、内容が明確に他のことを指示しない限り、「および/または」を含む意味で概して使用される。
【0113】
本明細書における「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、記載された実施形態が1つまたは複数の特定の特徴、構造、および/または特性を含み得ることを示すことに留意されたい。しかしながら、そのような列挙は、すべての実施形態が特定の特徴、構造、および/または特性を含むことを必ずしも意味するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、および/または特徴が、特定の実施形態に関連して記載される場合、そのような特徴、構造、および/または特徴は、反対に明示的に記載されない限り、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態と関連して使用されてもよいことを理解されたい。
【0114】
以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであり、異なる図面の同様の要素には同じ番号が付されている。必ずしも縮尺通りではない図面は、例示的な実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。
【0115】
脳の病変、血栓、腫瘍、および/または他の奇形は、治療が難しい場合がある。このような治療に関連する課題の少なくとも一部分は、対象側へのアクセスを得ることに関連している可能性がある。たとえば、脳内の血栓にアクセスするには、脳の領域を介して治療デバイスを案内する必要がある。これは、脳組織を通る比較的繊細な横断が必要になる場合がある。脳組織への外傷を減らし、脳の領域を画像化/視覚化する能力を高め、および/またはそうでなければ対象領域へのより良いアクセスを提供する方法で、脳の領域にアクセスすることが望ましい。本明細書に開示されるのは、中枢神経系および/または脳に沿った領域を含む身体領域への改善されたアクセスを提供するように構成された医療用デバイスである。そのようなデバイスを作製および使用するための方法も開示される。
【0116】
図1Aは、中枢神経系にアクセスするための例示的な医療用デバイス10の一部分の透視図である。この例では、例示的な拡張可能アクセスシース12が示されている。概して、拡張可能アクセスシース12は、対象領域へのアクセスを提供するために、身体の開口部、空洞などに挿入されるように構成され得る。例えば、拡張可能アクセスシース12は、脳内の対象(例えば、病変、血栓、腫瘍など)へのアクセスを提供するために、患者の頭部の開口部を通して頭蓋骨を通過し、脳内に挿入されるように構成されてもよい。さらに、拡張可能アクセスシース12が「拡張可能」であるため、拡張可能アクセスシース12は、(例えば、脳内の)対象部位の近くに配置され、拡張され得る。その際、拡張可能アクセスシース12は、対象部位に隣接する脳組織を傷つけないように押し、動かし、および/または延ばすことができ、これにより、対象部位へのより良好なアクセス、(例えば、拡張可能アクセスシース12を通しての臨床医による直接的な視覚化を含む)視覚化などを提供することができる。
【0117】
拡張可能アクセスシース12は、近位端領域16および遠位端領域18を有する管状本体14を含み得る。ハブ(hub)またはフランジ20は、近位端領域16に配置され得る。ハブ20は、様々な形状および/または構成を有し得る。いくつかの例では、ハブ20は、拡張可能アクセスシース12を医療用デバイス10の別の構成要素および/または医療用デバイスシステム(例えば、医療用デバイス10を含むシステム)の一部分に固定するために使用され得る1つまたは複数の開口19を含み得る。例えば、開口19は、留め具(fastener)または止めねじ(set screw)と係合するように構成されたサイズまたは形状(例えば、ねじ山、先細りまたは狭められた形状などを含み得る)を有し得る。
【0118】
拡張可能アクセスシース12の管状本体14は、シースまたはスリーブ21を含み得る。いくつかの例では、スリーブ21は、ポリマーまたはシリコーン材料を含み得る。スリーブ21の材料は、本質的に弾性および/または伸縮性であり、これにより、大きな塑性変形を伴わずに所望に応じて適切な膨張および/または収縮を可能にしてもよい。スリーブまたはシース12の他の構成要素に使用できるポリマー材料のいくつかの例を以下に示す。他の材料も考えられる。1つまたは複数の軸方向支持部材22は、スリーブ21に沿って配置され、それに結合され、または埋め込まれ得る。軸方向支持部材22は、ロッドまたはワイヤの形態をとることができる。軸方向支持部材22は、円形断面形状または例えば長方形、正方形、または他の多角形の非円形断面形状を有し得る。拡張可能アクセスシース12は、1、2、3、4、5、6、7、8、またはそれ以上の軸方向支持部材22を含み得る。いくつかの例では、1つまたは複数のストラット(strut)24は、隣接する軸方向支持部材22の間に延在し得る。ストラット24は、実質的に真っ直ぐであってもよく、または1つまたは複数の屈曲部(bend)またはターン部(turn)を含んでもよい。いくつかの例では、軸方向支持部材22およびストラット24は、ステント(stent)のような格子または構成に似ているか、そうでなければそれを形成してもよい。さらに、スリーブ21および/または1つまたは複数の軸方向支持部材22は、例えば以下のシース12の1つの使用例に関連して説明されるように、閉構成への付勢力を提供し得る弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料から作製され得る、および/または弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料を含み得る。
【0119】
図1Bは、中枢神経系にアクセスするための他の例示的な医療用デバイス110の一部分の透視図である。例示的な医療用デバイス110は、デバイス10の属性が適切にデバイス110に適用され得るように、形態および機能において医療用デバイス10に類似し得る。この例では、他の例示的な拡張可能アクセスシース112が示されている。拡張可能アクセスシース112は、近位端領域116および遠位端領域118を有する管状本体114を含み得る。ハブまたはフランジ120は、近位端領域116に配置され得る。拡張可能アクセスシース112の管状本体114は、シースまたはスリーブ121を含み得る。1つまたは複数の軸方向支持部材122は、スリーブ121に沿って配置され、それに結合され、または埋め込まれ得る。
図1Aに示される拡張可能アクセスシース12とは異なり、拡張可能アクセスシース112は、軸方向支持部材122間に延在する(例えば、ストラット24と同様の)ストラットが無くてもよい。さらに、スリーブ121および/または1つまたは複数の軸方向支持部材122は、例えば以下のシース12に関連して説明されるように、閉構成への付勢力を提供し得る弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料から作製され得る、および/または弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料を含み得る。
【0120】
図1Cは、拡張可能アクセスシース12、及び医療用デバイス10の他のいくつかの構成要素を示す。例えば、医療用デバイスは、拡張部材またはアセンブリ25を含み得る。この例では、拡張部材25は、カニューレ(cannula)26および/またはトロカール(trocar)28を含み得る。カニューレ26は、近位端領域32および遠位端領域34を有する管状本体30を含み得る。ハブ36は、近位端領域32に配置され得る。ハブ36は、フランジ領域38を含み得る。トロカール28は、近位端領域42および遠位端領域44を有する本体領域40を含み得る。ハブ46は、近位端領域42に配置され得る。先端48は、遠位端領域44に配置され得る。先端48は、先細りまたは非外傷性(atraumatic)の形状を有し得る。
【0121】
拡張可能アクセスシース12は、(例えば、
図1Aおよび
図1Cに示されるような;例えば、
図1Bの拡張可能アクセスシース112について示されるような)第1の構成と、第2の構成または拡張された構成との間で移行するように構成されてもよい。いくつかの例では、拡張可能アクセスシース12は、自然状態にあるとき、または拡張可能アクセスシース12を拡張しようとする力がないときに、第1の構成になるように構成され得る。言い換えれば、拡張可能アクセスシース12は、第1の構成になるように付勢されていると理解され得る。少なくともいくつかの例では、拡張可能アクセスシース12は、拡張力/機構が拡張可能アクセスシース12から取り除かれると、拡張可能アクセスシース12が拡張された構成から第1の構成に戻るか、または移行することができるという点で、「圧潰可能(collapsible)」であると説明されることができる。いくつかの実施形態では、スリーブ21の材料は、本質的に弾性および/または伸縮性および/または可能な限り超弾性であり、シースの潰された構成に対して付勢力を提供し得る。例えば、静止状態では、スリーブ21は、潰された構成に付勢されてもよいが、何らかの力で拡張された構成に拡張可能であってもよい。しかし、拡張力が取り除かれると、スリーブ21の弾性および/または伸縮性の性質により、スリーブ21は潰された構成に戻ることができる。スリーブ21の材料は、大きな塑性変形を伴わずに所望に応じて適切な膨張および/または収縮を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の軸方向支持部材22及び/又はストラット24はまた、弾性及び/又は伸縮性及び/又は場合によっては超弾性の材料から作られ、及び/又は材料を含むことができ、スリーブ21の材料と組み合わせて、及び/又はスリーブの材料の代わりに、潰された構成に必要な付勢力を提供することができる。
【0122】
少なくともいくつかの例では、
図1Dに示されるように、拡張可能アクセスシース12は、拡張可能アクセスシース12内に拡張部材25を前進またはそうでなければ配置することによって、拡張された構成に移行され得る。例えば、拡張可能アクセスシースを拡張された構成に移行することは、拡張可能アクセスシース12内にカニューレ26のみを配置すること、拡張可能アクセスシース12内にトロカール28のみを配置すること、カニューレ26およびトロカール28の両方を拡張可能アクセスシース12内に延在させること、および/または拡張可能アクセスシース12をバルーンなどの別の構造メカニズムで拡張すること、を含み得る。いくつかの例では、トロカール28は、
図1Eに示されるように、拡張可能アクセスシース12から取り除かれ、拡張可能アクセスシース12内にカニューレ26だけが残される。少なくともいくつかの例では、カニューレ26は、拡張可能アクセスシース12を拡張された構成に維持するのに十分であり得る。
【0123】
拡張可能アクセスシース12の断面図は
図1Fに示されている。ここでは、スリーブ21、軸方向支持部材22、およびカニューレ26を見ることができる。この例では、軸方向支持部材22は、スリーブ21の内面に沿って配置されている。しかしながら、(例えば、埋め込まれた、外面など)他の構成も考えられる。少なくともいくつかの例では、軸方向支持部材22は、ナビゲーション、拡張、および使用中に、スリーブ21(および/または概して拡張可能アクセスシース12)に軸方向支持を提供することができる。これは、拡張中にスリーブ21が短縮する可能性を実質的に低減することを支援する軸方向支持部材22を含み得る。例えば、軸方向支持部材22は、スリーブ21(および/または概ね拡張可能アクセスシース12)の長さを実質的に固定すると理解され得る。いくつかの態様では、軸方向支持部材22は、シース12の径方向の拡張および/または収縮の間であっても、シース12の概ね固定された長さを維持するように機能し得る。
【0124】
図2A~2Dは、本明細書に開示される他の医療用デバイスと形態および機能が類似し得る別の例示的な医療用デバイス210を示す。医療用デバイス210は、拡張可能アクセスシース212を含み得る。拡張可能アクセスシース212は、近位端領域216および遠位端領域218を有する管状本体214を含み得る。拡張可能アクセスシース212の管状本体214は、シースまたはスリーブ221を含み得る。1つまたは複数の軸方向支持部材222は、スリーブ221に沿って配置され、それに結合され、または埋め込まれ得る。
【0125】
拡張機構および/または部材225は、近位端領域216に配置され得るかまたはそうでなければそれに結合され得る。拡張部材225は、アイリス機構(iris mechanism)および/または拡張デバイスおよび/または弁に類似するか、そうでなければその形態をとることができる。アイリス機構は一般に知られており、概して、ブレードによって形成される中央開口部の直径を変更するために支持体の回転運動によって移動されることができる複数のブレードの調整可能な機構として説明されることができる。例えば、例示的なアイリス拡張部材225は、環状部材250および上部ベース(top base)252を含み得る。溝またはスロット253は、(例えば、
図2Bおよび2Dに示されるように)環状部材250に形成されてもよい。拡張部材225はまた、複数のブレード部材254を含み得る。この例では、複数のブレード部材254は、ピン255によって上部ベース252に結合されている。リンケージ(linkage)257は、環状部材250と複数のブレード部材254との間に延在し得る。別のピン259は、環状部材250と上部ベース252との間に延在し得る。これは、拡張部材225の可能な構成の一例にすぎない。拡張部材225のいくつかの異なるアイリス機構タイプが企図される。拡張部材225の一部としての使用に適する可能性のあるこれらのアイリス拡張構造のいくつかの例は、米国特許第4,130,113号、米国特許第5,779,681号、米国特許出願公開第2011/0054405号、および米国特許出願公開第2014/0114138号に開示されており、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0126】
図2B,2Dは、拡張可能アクセスシース212の遠位端領域218からの端面図である。これらの図から、環状部材250に対する上部ベース252の回動は、複数のブレード部材254を回動させるかまたは別の方法で「開く」ことができ、軸方向支持部材222を径方向外側に移動させ、
図2C~2Dに示されるように、拡張可能アクセスシース212を(例えば、
図2Aに示されるような)第1の構成から拡張された構成に移行させることができることが分かる。例えば、環状部材250に対する上部ベース252の回動は、リンケージ257に力を及ぼし、複数のブレード部材254をピン255の周りで回動させる。複数のブレード部材254が径方向外側に回動すると、軸方向支持部材222も径方向外側にシフトし、拡張可能アクセスシース212を第1の構成から拡張された構成に移行させる。アイリス拡張デバイス(例えば、拡張部材225)は、拡張可能アクセスシース12の拡張のレベルの漸進的な変化を可能にし得ることに留意されたい。したがって、拡張部材225は、拡張可能アクセスシース212が第1の構成と拡張された構成との間、ならびにそれらの間の複数の位置(例えば、本質的に無限の位置)の間でシフトすることを可能にし得る。拡張機構は、シース212を所望の位置に維持するためにロックまたは他の機構を含み得る。さらに、シース12に関連して上述したように、スリーブ221および/または1つまたは複数の軸方向支持部材222は、閉構成への付勢力を提供し得る弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料から作製され得る、および/または弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料を含み得る。
【0127】
図3A~3Dは、本明細書に開示される他の医療用デバイスと形態および機能が類似し得る別の例示的な医療用デバイス310を示す。医療用デバイス310は、拡張可能アクセスシース312を含み得る。拡張可能アクセスシース312は、近位端領域316および遠位端領域318を有する管状本体314を含み得る。ハブまたはフランジ320は、近位端領域316に配置され得る。拡張可能アクセスシース312の管状本体314は、シースまたはスリーブ321を含み得る。シースまたはスリーブ321は、複数の材料で作製され、及び/又は複数の材料を含み、及び/または上記で説明されたようなシースまたはスリーブ21、121、221と同様に機能し得る。1つまたは複数の軸方向支持部材322は、スリーブ321に沿って配置され、それに結合され、または埋め込まれ得る。1つまたは複数の軸方向支持部材322は、複数の材料で作製され、及び/又は複数の材料を含み、及び/または上記で説明されたような支持部材22、122、222と同様に機能し得る。少なくともいくつかの例では、ハブ320は、軸方向支持部材322の近位端によって画定され、及び/またはそれに取り付けられてもよい。この実施形態では、支持部材322は、その近位端の近くに内向きに湾曲したおよび/または曲がった領域を含む。
【0128】
拡張機構および/または部材325は、近位端領域316に配置され得るかまたはそうでなければそれに結合され得る。この例では、拡張部材325は、ねじ付き作動機構および/またはねじ領域358を有するボルト356を含み得る。ねじ領域358は、ハブ320および/または軸方向支持部材322の近位領域(例えば、ハブ320またはその近く)に沿ってねじと係合するように構成され得る。作動機構および/またはボルト356の作動/回動は、機構および/またはボルト356の遠位端領域362を、軸方向支持部材322の内側に曲がった領域および/または湾曲領域364と係合させ得る。軸方向支持部材322は実質的に剛性であり得るので、作動機構356の遠位端領域362と湾曲領域364との係合は、軸方向支持部材322を径方向外側に付勢または撓ませることができる(例えば、拡張可能アクセスシース312を拡張された構成に移行させる)。拡張部材225と同様に、拡張部材325は、拡張可能アクセスシース312が第1の構成と拡張構成との間、ならびにそれらの間の複数の位置(例えば、本質的に無限の位置)の間でシフトすることを可能にし得る。拡張可能アクセスシース312は、第1の構成および/または潰された構成に付勢され得る。例えば、軸方向支持部材322は、伸縮性および/または弾性および/または超弾性材料から作製され、シース312を第1の構成および/または潰された構成に付勢する内側に弓形のおよび/または湾曲した領域などの形状を含み得る。作動機構は、この付勢に打ち勝つために力を提供してシースを拡張された構成にすることができる。遠位端領域362が近位に移動して内側に弓形の及び/又は湾曲した領域364から外れるように、作動機構及び/又はボルト356が後退及び/又は近位に移動されると、アクセスシース312は、第1の構成及び/又は潰された構成に戻ることができる。いくつかの実施形態では、スリーブ121は、軸方向支持部材322の付勢の代わりにおよび/またはそれに加えて、閉構成への付勢力を提供し得る弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料から作製され得る、および/または弾性および/または伸縮性および/または超弾性材料を含み得る。
【0129】
図4A~4Eは、医療用デバイスシステム400、およびシステム400および/または医療用デバイス10および/または拡張可能アクセスシース12を使用するための方法のいくつかの例を示す。システム400は、拡張可能アクセスシース12(および/または本明細書に開示される他の拡張可能アクセスシース)を含み得る。システム400はまた、拡張部材25を含み得る(例えば、カニューレ26および/またはトロカール28を含み得る)。
【0130】
システム400はまた、スタイレット(stylet)466を含み得る。スタイレット466は、解剖学的構造内の対象へのナビゲートを支援するために使用される細長いツールであってもよく、アクセスシース12などの他のデバイスの配置および/または配向を支援してもよい。スタイレット466は、遠位シャフト468、先端部材470、および近位シャフト472を含む。いくつかの例では、先端部材470は、カメラまたは他のタイプの撮像部材を含み得る。スタイレット466は、ユーザがスタイレット466を解剖学的構造内の所望の位置および/または配向にナビゲートおよび/または追跡するのを支援するために、外科ナビゲーションおよび/または追跡システムを含み、及び/またはそれと共に使用され得る。例えば、スタイレットは、光学および/または電磁追跡システムを含み、及び/またはそれらと共に使用可能であり得る。そのようなシステムでは、スタイレットは、近位シャフト472上に配置された一連のまたは複数のマーカーおよび/またはセンサー476を含み得る。これらのマーカーおよび/またはセンサー476は、先端部材470の位置および/または配向について登録される。例示的な光学ナビゲーションシステムの場合、マーカー476は受動/反射光学マーカーであり、オペレーティングスイート(operating suite)は、マーカー476の位置および配向を検出する一連のカメラを含み、一連のカメラは、先端部材470の位置を決定するために使用される。例示的な電磁ナビゲーションシステムの場合、センサー476は電磁場センサーであり、オペレーティングスイートは、1つまたは複数の電磁場発生器を含む。複数のセンサーの位置は、電磁場に対して決定されて、先端部材470の位置を提供する。
【0131】
いくつかの実施形態において、スタイレットは、視覚マーカー、磁気共鳴画像法によって検出可能なマーカー、光コヒーレンストモグラフィーによって検出可能なマーカー、蛍光板透視法(fluoroscopy)によって検出可能なマーカー、または別のメカニズムによって検出可能なマーカーなどの他のマーカーおよび/または参照点も含み得る。少なくともいくつかの例では、マーカー476は、(例えば、患者に対する)スタイレット466の位置を追跡、検出、および/またはそうでなければ記録するために使用されてもよい。
【0132】
システム400はまた、デバイス配向アセンブリ478を含み得る。デバイス配向アセンブリ478は、ベース(base)480と、それに結合された1つまたは複数の調整可能な複数の脚(leg)482とを含み得る。調整可能な複数の脚482は、位置、高さ、傾斜または角度、および/または別の方法でベース480の向きを調整するために使用され得る。ロッキングアーム(locking arm)484もまた、ベース480に結合され得る。ベース480はまた、拡張可能アクセスシース12を収容するための開口部または通路486を含み得る。ロック部材(図示せず)は、開口部486またはその近くに配置され得る。ロック部材は、拡張可能アクセスシース12をデバイス配向アセンブリ478に固定するために使用され得る。
【0133】
使用中、ベース480は、頭に沿ってなど、患者の適切に準備された表面上に配置されてもよい。調整可能な複数の脚482およびロッキングアーム484は、拡張可能アクセスシース12を(例えば、所望の角度、高さなどを含む)対象領域に向けて案内するようにベース480を所望の方法で配向するために使用され得る。
図4Bに示されるように、スタイレット466を貫挿する拡張可能アクセスシース12は、開口部486を通って患者の中に延在し得る。そうするとき、スタイレット466を使用して、対象の位置を特定するのを支援することができる。いくつかの医療介入において、デバイス配向アセンブリ478からの距離は、拡張可能アクセスシース12の長さとは異なる可能性がある。そのような例では、拡張可能アクセスシース12の軸方向位置は、ベース480に対して調整可能な複数の脚の位置をシフトすることによって調整され得る。これは、解剖学的構造内の拡張可能アクセスシース12を上昇または下降させて、拡張可能アクセスシース12を脳内の所望の深さに案内することを支援する。
【0134】
対象に到達すると、スタイレット466を取り外すことができる。拡張部材25は、
図4C~4Dに示されるように、拡張可能アクセスシース12内に配置されることができる。そうするとき、拡張可能アクセスシース12は、拡張された構成に移行され得る。必要に応じて、
図4Eに示すようにトロカール28を取り外すことができる。適切な治療デバイスは、対象領域を治療するために拡張可能アクセスシース12を通過させることができる。
【0135】
図5A~5Dは、医療用デバイスシステム500、およびシステム500および/または医療用デバイス10および/または拡張可能アクセスシース12を使用するための方法のいくつかの例を示す。システム500は、拡張可能アクセスシース12(および/または本明細書に開示される他の拡張可能アクセスシース)を含み得る。システム500はまた、拡張部材25を含み得る(例えば、カニューレ26および/またはトロカール28を含み得る)。システム500はまた、スタイレット466を含み得る。
【0136】
システム500はまた、デバイス配向アセンブリ578を含み得る。デバイス配向アセンブリ578は、ベース580を含み得る。ロッキングアーム584もまた、ベース580に結合され得る。調整可能部材590もまた、ベース580に結合され得る。調整可能部材590は、ベース580に沿って配置された対応する調整機構594と係合するように構成された調整機構592を含み得る。調整可能部材590上の調整機構592およびベース580上の調整機構594は、連動する及び/またはラチェットシステム(ratcheting system)に似ている複数の対応する歯を含み得る。ベース580はまた、作動部(actuator)596を含み得る。作動部596は、ベース580上の調整機構594を開いたり、広げたり、および/または他の方法でロック解除したりできるピンチ可能なアームまたはばねクリップの形態をとることができる。そうするとき、調整部材590の軸方向位置をベース580に対してシフトさせることができる。作動部596が解放されると、ベース580上の調整機構594は、調整可能部材590の軸方向位置がベース580に対して固定されるように、閉鎖、短縮、またはそうでなければロックし得る。拡張可能アクセスシース12が調整可能部材に結合されると、拡張可能アクセスシース12の軸方向位置はベース580に対して調整されることができる。いくつかの例では、デバイス配向アセンブリ578はまた、拡張可能アクセスシース12が枢動する(pivot)ことを可能にし得る(例えば、患者に対する拡張可能アクセスシース12の角度を変化させる)。
【0137】
使用中、ベース580は、頭に沿ってなど、患者の適切に準備された表面上に配置されてもよい。
図5Bに示されるように、スタイレット466を貫挿する拡張可能アクセスシース12は、デバイス配向アセンブリ578を通って患者の中に延在し得る。そうするとき、スタイレット466を使用して、対象を見ること及び/又は対象の位置を特定することを支援することができる。いくつかの医療介入において、デバイス配向アセンブリ578からの距離は、拡張可能アクセスシース12の長さとは異なる可能性がある。そのような例では、拡張可能アクセスシース12の軸方向位置は、ベース580に対して調整可能部材590の位置をシフトすることによって調整され得る。これは、拡張可能アクセスシース12を脳内の所望の深さに案内することを支援し得る。
【0138】
デバイス配向アセンブリ578は、患者の表面588に対して配向され得る。対象に到達すると、スタイレット466を取り外すことができる。拡張部材25は、
図5Cに示されるように、拡張可能アクセスシース12内に配置されることができる。そうするとき、拡張可能アクセスシース12は、拡張された構成に移行され得る。必要に応じて、
図5Dに示すようにトロカール28を取り外すことができる。適切な治療デバイスは、対象領域を治療するために拡張可能アクセスシース12を通過させることができる。
【0139】
図6Aは、例示的な拡張可能アクセスポート610の透視図である。拡張可能アクセスポート610は、本明細書に開示されるように、他の医療用デバイス、拡張可能アクセスシース、拡張可能アクセスポートなどの形態および機能において同様であり得る。概して、拡張可能アクセスポート610は、中枢神経系に沿った対象領域にアクセスするために使用され得る。「ポート」という用語は、拡張可能アクセスポート610が、臨床医が脳の領域にアクセスすることを可能にするアクセスポイントまたはハブの形態をとり得ることを示すと理解され得る。拡張可能アクセスポート610をアクセスシースまたは他の同様のデバイスとして説明することが適切であり得る。いくつかの例では、拡張可能アクセスポート610は、ベースまたはハウジング612を含み得る。拡張可能導管(expandable conduit)614は、ハウジング612に結合され得る。概して、拡張可能導管614は、第1の構成と拡張された構成との間で移行するように構成され得る。第1の構成は、中枢神経系に沿った領域などの対象領域に拡張可能アクセスポート610を案内するのに適している。いくつかの例では、第1の構成は、潰された構成、部分的に潰された構成、または拡張されていない構成であると理解され得る。拡張された構成は、概して、第1の構成よりも大きい(例えば、拡張可能導管614は、拡張された構成の場合、第1の構成の場合よりも大きな直径を有する)。拡張された構成は、視覚化、診断を助け、他のデバイスへのアクセスを提供し、薬剤または他の活性剤の送達を助けるために、拡張可能アクセスポート610の周りの空間を開放することを支援することができる。
【0140】
拡張可能導管614は、複数のアームまたは爪(tine)616を含み得る。複数の爪616は、拡張可能導管614を形成または画定するために、ハウジング612の周りに周方向に配置され得る。複数の爪616は、ワイヤ、リボン(ribbon)、ロッド(rod)などの形態をとることができる。拡張可能アクセスポート610は、適切な数の爪616を含み得る。例えば、拡張可能アクセスポート610は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の爪616を含み得る。いくつかの例では、爪616のすべてが同じ形状、サイズ、および/または構成を有する。言い換えると、いくつかの例では、爪616のすべてが同じである。他の例では、1つまたは複数の爪は、形状、サイズ、および/または構成が、複数の爪616のうちの他の1つまたは複数とは異なってもよい。言い換えると、いくつかの例では、いくつかの爪616は、複数の爪616のうちの1つまたは複数とは異なる。いくつかの例では、複数の爪616は、ハウジング612の周りに等間隔で配置されてもよい。代替的には、複数の爪616は、ハウジング612の周りに不均一に間隔を置いて配置されてもよい。
【0141】
いくつかの例では、スリーブ618は、複数の爪616および/または拡張可能導管614に沿って延在し得る。実際に、いくつかの例では、スリーブ618は、(例えば、複数の爪616と共に)拡張可能導管614を画定することを支援し得る。スリーブ618は、複数の爪616の外面に沿って延在し得る。いくつかの例では、スリーブ618は、複数の爪616の遠位端まで延在し、その遠位端に固定され得る。他の例では、スリーブ618は、複数の爪616の遠位端の周りに且つ複数の爪616の内面の一部に沿って巻き付けられてもよい。これらの例では、スリーブ618は、複数の爪616の内面に固定されてもよい。
【0142】
いくつかの例では、スリーブ618は、エラストマー材料(elastomeric)から形成されるか、そうでなければエラストマー材料を含み得る。例えば、スリーブ618は、シリコーン、ウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、本明細書に開示されるものなどの他の材料など、および/または他の適切な材料を含み得る。いくつかの例では、スリーブ618は、適合して(compliant)および/または完全に弾性的であると説明することができる。そのような場合、スリーブ618は、伸縮可能であり、応力がもはや付与されないときに、元の応力のない形状に回復/戻ることができるものとして説明することができる。他の例では、スリーブ618は、部分的に適合しておよび/または部分的に弾性的であると説明することができる。そのような場合には、スリーブ618は、伸縮または部分的に伸縮することができ、応力が除去されると、スリーブ618は、元の応力のない形状を部分的に回復することができる。さらに他の例では、スリーブ618は、非適合しておよび/または非弾性的であると説明され得る。そのような場合、スリーブ618は、所定の限界を超えて応力が付与されると、塑性変形し得る。
【0143】
複数の調整機構が、第1の調整機構620および第2の調整機構622を含むハウジング612に結合され得る。いくつかの例では、第1の調整機構620は、安定化部材624をハウジング612に固定する止めねじ(set screw)の形態をとることができる。止めねじ620を使用することにより、安定化部材624を、ハウジング612に対して軸方向に移動(例えば、平行移動および/または他の方法で上昇または下降)させることができる。各安定化部材624は、各安定化部材624が互いに独立して調整され得るように、それ自体の止めねじ620でハウジングに結合されてもよい。この例では、複数の安定化部材624をハウジング612の周りに配置することができる。例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上の安定化部材624が、ハウジング612の周りに配置されてもよい。安定化部材624の形態は変更し得る。安定化部材624は、アームの形態をとることができる。いくつかの例では、安定化部材624は、屈曲領域またはエルボー領域(elbow region)を含み得る。拡張部材624はまた、組織接触領域(tissue contacting region)を含み得る。他の変形も考えられる。安定化部材624は、患者に接触し、患者に対する拡張可能アクセスポート610の位置を安定させるのを支援するように構成され得る。
【0144】
いくつかの例では、第2の調整機構622は、複数の爪616のうちの1つの位置を調整するように構成された止めねじの形態をとることができる。本明細書でより詳細に説明するように、止めねじ622を使用すると、複数の爪616の1つを移動/枢動させることができる。
【0145】
作動部材626は、ハウジング612に結合され得る。概して、作動部材626は、第1の構成と拡張された構成との間で拡張可能導管614および/または複数の爪616を移行するために使用され得る。いくつかの例では、作動部材626は、ハウジング612とねじ式で係合するように構成されたナットの形態をとる。作動部材626の回動は、ハウジング612に沿って作動部材626の位置(例えば、軸方向位置)を移動し得る。この移動/変位により、本明細書でより詳細に説明するように、複数の爪616を移動/枢動させるように、作動部材626を複数の爪616と相互作用させることができる。
【0146】
拡張可能アクセスポート610の他の特徴は、
図6Aに示されている。例えば、ハウジング612は、近位端領域またはフランジ628を含み得る。ハウジング612は、近位開口部630を有し得る。近位開口部630は、拡張可能導管614と流体連通し得る。いくつかの例では、近位開口部630は、そこを通って延在するように構成された別のデバイスに機械的に嵌合するように形成および/または構成され得る。例えば、近位開口部630は、別のデバイスが近位端領域628と機械的に係合するかまたは「鍵式にする(key)」ことを可能にする1つまたは複数の放射状スロットを含み得る。
【0147】
ノーズコーン(nose cone)632は、拡張可能導管614の遠位端に配置され得る。概して、ノーズコーン632は、拡張可能導管614の非外傷性遠位端を形成するのを支援し得る。いくつかの例では、ノーズコーン632は、複数の爪616のうちの1つに結合され得る。他の例では、ノーズコーン632は、拡張可能アクセスポート610の別の部分にまたは拡張可能アクセスポート610と共に使用するための別の構造に結合されてもよい。ノーズコーン632は、先細の遠位端領域及び/又は先細の近位端領域を有し得る。そのような形状は、拡張可能アクセスポート610が、外傷を低減する方法で解剖学的構造内に前進されることを可能にし得る。
【0148】
図6Bは、拡張可能アクセスポート610の断面図である。ここでは、ハウジング612は、ねじ領域634を含み得ることが分かる。作動部材626は、ハウジング612のねじ領域634と係合するように構成された対応するねじ領域636を含み得る。
【0149】
複数の爪616は、ピボット部材638によってハウジング612に結合され得る。少なくともいくつかの例では、ピボット部材638は、ピボットピン(pivot pin)の形態をとることができる。ピボット部材638は、第1の構成と拡張された構成との間で移行するために、複数の爪616が枢動することを可能にし得る。いくつかの例では、複数の爪616の各々は、傾斜面642を有する近位端領域640を有し得る。作動部材626は、近位端領域640の傾斜面642と係合するように構成された対応する傾斜面644を有し得る。したがって、作動部材626が回動し、ハウジング612に沿って変位し始めると、作動部材626の傾斜面644は、複数の爪616の近位端領域640の傾斜面642と係合し得る。そうするとき、複数の爪616の近位端領域640は、ハウジング612に向かって径方向内側に付勢されてもよい。いくつかの例では、ハウジング612は、複数の爪616の近位端領域640が径方向内側にさらに移動することを可能にするその中に形成された複数のスロットを含み得る。複数の爪616の近位端領域640が径方向内側に付勢されると、
図6C~6Dに示されるように、ピボット部材638の周りの複数の爪616の枢動作用により、遠位端領域が径方向外側にシフトし得る。いくつかの例では、各爪616の多少の拡張は、複数の第2の調整機構(例えば、止めねじ)622のうちの1つを使用して独立して達成されることができる。拡張された構成にあるとき、拡張可能導管614は、遠位開口部648を規定し得る。いくつかの例では、拡張可能導管614が第1の構成にあるとき、遠位開口部648は、近位開口部630と同じサイズかまたはそれより小さくてもよい。これらのいくつかの例及び他の例では、拡張可能導管614が拡張された構成にあるとき、遠位開口部648は、近位開口部630と同じサイズかまたはそれよりも大きくてもよい。
【0150】
いくつかの例では、複数の爪616は、第1の爪616’を含み得る。ノーズコーン632は、第1の爪616’に結合され得る。例えば、第1の爪616’は、湾曲領域646を含み、ノーズコーン632は、湾曲領域646に結合され得る。したがって、第1の爪616’は、他の爪616のうちの少なくとも1つと形状が異なり得る。ノーズコーン632の配置は、(例えば、
図6A~6Bに示されるように)拡張可能導管614が第1の構成にあるとき、ハウジング612の中心および/または長手軸に位置付けられていると説明され得る。ノーズコーン632は、(例えば、
図6C~6Dに示されるように)拡張可能導管614が拡張された構成にあるとき、ハウジング612の中心および/または長手軸からオフセット(径方向にオフセット)されていると説明され得る。
【0151】
複数の爪616の少なくともいくつかは、把持領域(gripping region)650を含み得る。概して、把持領域650は、スリーブ618を複数の爪616および/または拡張可能導管614に固定するように構成され得る。例えば、把持領域650は、スリーブ618が挿入され得るスロットまたは溝の形態を取り得る。いくつかの例では、シース618は、把持領域650をクリンプする(crimping)ことによって把持領域650に固定されてもよい。他の例では、シース618は、必要に応じて、接着結合、熱結合、ステッチ(stitching)などによる別の方法で複数の爪616に固定されてもよい。
【0152】
上記したように、拡張可能導管614および/または複数の爪616を拡張された構成にまたは拡張された構成に向かってシフトすることは、作動部材626を作動させることを含み得る。さらに、第2の調整機構622を利用して、複数の爪616のうちの1つを独立して調整することができる。例えば、
図6Eは、第2の調整機構622(例えば、複数の止めねじ622のうちの1つ)が、複数の爪616’のうちの1つをさらに調整する(例えば、さらに伸張する)ように調整される拡張可能導管614の構成を示す。
【0153】
図6Fは、拡張可能アクセスポート610の分解図である。ここでは、拡張可能アクセスポート610のいくつかの構造的特徴は、異なる視点から見ることができる。例えば、1つまたは複数のスロット615が、ハウジング612において見られることができる。1つまたは複数のスロット615は、例えば、作動部材626が回動してハウジング612に沿って変位するときに、近位端領域640がハウジング612に対してさらに径方向内側にシフトすることを可能にし得る。
【0154】
図7A~7Cは、中枢神経系600にアクセスするためのシステムを示す。システム600は、(例えば、
図6A~
図6Fに示されるように)拡張可能アクセスポート610を含み得る。この例では、拡張可能アクセスポート610は、拡張可能アクセスポート610を安定化システム654に結合/固定するために使用され得る安定化バー(stabilizing bar)652とともに示されている。安定化バー652と共に使用され得るいくつかの例示的な安定化システムは、INTEGRA、MIZUHO、TEDAN SURGICALによって製造されたもの、ならびにGREENBERG、BUDDE、SUGITA、FUKUSHIMAなどを含むシステムを含み得る。安定化バー652は、ハウジング612から突出するロッドまたはシャフトの形態をとり得る。
【0155】
システム600はまた、ホルダー(holder)656を含み得る。ホルダー656は、管状本体658と、管状本体658に沿って配置されたフランジ660とを含み得る。概して、フランジ660は、ハウジング612の近位端領域628に係合するように構成され、拡張可能アクセスシース610へのホルダー656のさらなる移動を制限するストッパーとして機能する。
【0156】
いくつかの例では、システム600はまた、視覚的ナビゲーションプローブ(visual navigation probe)662を含み得る。視覚的ナビゲーションプローブ662は、ベース664を含み得る。シャフト666は、ベース664から延在し得る。シャフト666は、先端668を含み得る。先端668は、丸みを帯びた先端、傾斜した先端などであり得る。1つまたは複数の追加のシャフト670は、ベース664から延在し得る。ベース664および/またはシャフト670は、1つまたは複数の視覚化部材(visualization member)672を含み得る。
【0157】
視覚的ナビゲーションプローブ662は、ホルダー656に挿入され、ホルダー656は、拡張可能アクセスポート610に挿入され得る。次に、システム600は、患者674に沿って配置され、および/または
図7Bに示されるように対象領域に向かって案内されてもよい。適切に配置されると、ホルダー656および視覚的ナビゲーションプローブ662は取り外されてもよい。作動部材626は、
図7Cに示されるように、拡張可能導管614を拡張された構成に移行するように作動され得る。
【0158】
図8A~8Cは、中枢神経系700にアクセスするためのシステムを示す。システム700は、拡張可能アクセスポート710を含み得る。拡張可能アクセスポート710は、本明細書に開示される他のアクセスポートと形態および機能が類似し得る。この例では、拡張可能アクセスポート710は、拡張可能アクセスポート710を安定化システム754に結合/固定するために使用され得る安定化バー752とともに示されている。安定化バー752と共に使用され得るいくつかの例示的な安定化システムは、INTEGRA、MIZUHO、TEDAN SURGICALによって製造されたもの、ならびにGREENBERG、BUDDE、SUGITA、FUKUSHIMAなどを含むシステムを含み得る。また、この例では、拡張可能アクセスポート710は、ノーズコーンがなくてもよい。拡張可能アクセスポート710に関するいくつかの追加の説明は、
図9を参照して本明細書において見つけられることができる。
【0159】
システム700はまた、ホルダー756を含み得る。ホルダー756は、管状本体758と、管状本体758に沿って配置されたフランジ760とを含み得る。いくつかの例では、止めねじ780は、管状本体758に沿って配置され得る。上記したように、拡張可能アクセスポート710は、ノーズコーンがなくてもよい。この場合、ホルダー756は、管状本体758から延びるシャフト776を含み、ノーズコーン778がシャフト776に結合され得る。シャフト776およびノーズコーン778は、ホルダー756が拡張可能アクセスポート710に挿入されることができるように構成され、ノーズコーン778は、拡張可能アクセスシース710の遠位端に配置され得る。いくつかの例では、ノーズコーン778は、概して非外傷性の形状を有し得る。例えば、ノーズコーン778は、先細の近位端領域及び/又は先細の遠位端領域を含み得る。これは、ノーズコーン778が、拡張可能アクセスシース710内におよびそれを介してより容易に挿入され、および/または拡張可能アクセスシース710からより容易に取り除かれることを可能にし得る。そうするとき、拡張可能アクセスシース710は、ノーズコーン778がそこを通過することを可能にする間に部分的に拡張または屈曲し得る。さらに、ノーズコーン778(および/または概ねホルダー756)は、拡張可能導管714を拡張された構成に移行する必要なしに、拡張可能アクセスシース710に挿入またはそこから取り除かれることができる。
【0160】
システム700はまた、視覚的ナビゲーションプローブ762を含み得る。視覚的ナビゲーションプローブ762は、ベース764を含み得る。シャフト766は、ベース764から延在し得る。シャフト766は、先端768を含み得る。1つまたは複数の追加のシャフト770は、ベース764から延在し得る。ベース764および/またはシャフト770は、1つまたは複数の視覚化部材772を含み得る。視覚的ナビゲーションプローブ762は、ホルダー756に挿入され、ホルダー756は、拡張可能アクセスポート710に挿入され得る。次に、システム700は、患者774に沿って配置され、および/または
図8Bに示されるように対象領域に向かってナビゲーションされてもよい。ホルダー756および視覚的ナビゲーションプローブ762は取り外されてもよい。作動部材726は、
図8Cに示されるように、拡張可能導管714を拡張された構成に移行するように作動され得る。
【0161】
図9は、拡張可能アクセスポート710を示す。拡張可能アクセスポート710は、拡張可能アクセスポート610のいくつかの構造的特徴を含み得る。例えば、拡張可能アクセスポート710は、ハウジング712と、ハウジング712に結合された拡張可能導管714とを含み得る。拡張可能導管714は、複数の爪716を含み得る。スリーブ718は、複数の爪716に沿って配置され得る。ハウジング712は、フランジ領域728および遠位開口部730を含み得る。作動部材726は、ハウジング712に結合され、作動部材626と同様に機能し得る。調整機構722は、ハウジング712に結合され得る。
【0162】
上記したように、拡張可能アクセスポート710はノーズコーンを欠く場合があり、少なくともいくつかの例では、(例えば、ノーズコーン778を含む)ホルダー756などの別のデバイスと共に使用され得る。拡張可能アクセスポート710はノーズコーンを欠いている場合があるため、複数の爪716のすべては実質的に同様であり得る。代替的には、複数の爪716のうちの1つまたは複数は、複数の爪716のうちの他の1つまたは複数とは異なってもよい。
【0163】
いくつかの例では、ハウジングは、安定化部材(例えば、安定化部材624)に結合された第1の調整機構(例えば、止めねじ620)を欠いてもよく、および/または安定化部材624に類似した安定化部材を欠いてもよい。代わりに、安定化バー752は、ハウジング712に結合され、そこから径方向に突出してもよい。安定化バー752は、拡張可能アクセスポート710を安定化システムに固定するために使用され得る。安定化バー752と共に使用され得るいくつかの例示的な安定化システムは、INTEGRA、MIZUHO、TEDAN SURGICALによって製造されたもの、ならびにGREENBERG、BUDDE、SUGITA、FUKUSHIMAなどを含むシステムを含み得る。安定化バー752の形態は変更し得る。いくつかの例では、安定化バー752と同様の安定化バーが、拡張可能アクセスポート610と共に利用されてもよい。
【0164】
図10~15は、本明細書に開示される他のアクセスポート/シースと形状および機能が類似し得る(例えば、拡張可能アクセスポート810が拡張可能アクセスシース810として説明することもできる)拡張可能アクセスポート810を示す。拡張可能アクセスポート810は、ハウジング812と、ハウジング812に結合された拡張可能導管814とを含み得る。拡張可能導管814は、複数の爪816を含み得る。スリーブ818は、複数の爪816に沿って配置され得る。ハウジング812は、キャップ(cap)828および遠位開口部830を含み得る。作動部材826は、ハウジング812に結合され、(例えば、
図10に示されるような)第1の構成と(例えば、
図11に示されるような)第2のまたは拡張された構成との間で拡張可能導管を移行させるために、本明細書に開示された他の作動部材と同様に機能してもよい。
【0165】
1つまたは複数の調整機構、例えば、第1の調整機構822aおよび第2の調整機構822bは、キャップ828に結合され得る。第1の調整機構822a、第2の調整機構822b、または両方の形態は、変更し得る。例えば、いくつかの例では、第1の調整機構822aは、患者に対する拡張可能アクセスポート810の位置を調整するために使用されるねじ付き脚部882を含み得る。第1の調整機構822aはまた、拡張可能アクセスポート810を安定化システム(図示せず)に結合/固定するために使用される安定化バー852を含み得る。安定化バー852と共に使用され得るいくつかの例示的な安定化システムは、INTEGRA、MIZUHO、TEDAN SURGICALによって製造されたもの、ならびにGREENBERG、BUDDE、SUGITA、FUKUSHIMAなどを含むシステムを含み得る。第2の調整機構822bは、患者に対する拡張可能アクセスポート810の位置を調整するために使用される1つ又は複数のねじ付き脚部882を含み得る。単一のねじ付き脚部882、2つ以上のねじ付き脚部882、ねじ付き脚部882がない、単一の安定化バー852、2つ以上の安定化バー852、安定化バー852がないなどを含む他の調整機構も考えられる。
【0166】
図12~13は、第1の調整機構822aおよび第2の調整機構822bがキャップ828から取り外された拡張可能アクセスポート810を示す。ここでは、キャップ828は、第1の取り付け領域883aおよび第2の取り付け領域883bを含み得ることが分かる。少なくともいくつかの例では、第1の取り付け領域883aおよび第2の取り付け領域883bは、様々な調整機構がそれに取り外し可能に結合されることを可能にする。例えば、第1の取り付け領域883aおよび/または第2の取り付け領域883bは、キャップ828に取り外し可能に取り付けられる調整機構(例えば、第1の調整機構822a、第2の調整機構822b、またはその両方)を有するように構成されたフランジの形態をとり得る。調整機構822a/822bは、
図14Aに示されるように、ばねまたは弾性部材833およびレバー部材835を含むばね解放取り付け/取り外し機構(spring-release attachment/detachment mechanism)を含み得る。いくつかの例では、弾性部材833は、(例えば、調整機構822a/822bを取り付け領域883a/883bに確実に取り付けることができるようにする)レバー部材835を保持するためのバネとしてまたはそのように使用されるOリングの形態をとる。レバー部材835は、弾性部材833を拡大または他の方法で拡張するために押し下げることができる。これにより、調整機構822a/822bを、必要に応じて、取り付け領域883a/883bから容易に確実に取り付け/取り外しすることができる。
【0167】
使用中、臨床医は、適切な数の調整機構をキャップ828(例えば、第1の取り付け領域883aおよび/または第2の取り付け領域883b)に取り付けることを選択することができる。調整機構の形態またはタイプは変更することができ、少なくともいくつかの例では、調整機構のタイプは、特定の医療介入のニーズに最も適合するように選択され得る。例えば、第1の調整機構822aは、
図14に示されるように、第1の取り付け領域883aに取り付けられてもよい。この例では、調整機構は、第2の取り付け領域883bには取り付けられていない。企図される調整機構の変更をさらに示す
図15は、拡張可能アクセスポート810のキャップ828(例えば、第1の取り付け領域883a)に取り付けられた別の調整機構822a’を示す。この例では、調整機構822a’は、安定化バー852を含むが、止めねじを含まない。他の変形も考えられる。
【0168】
図16~17は、ホルダー856と共に拡張可能アクセスポート810を含むシステム800を示す。ホルダー856は、管状本体858と、管状本体858に沿って配置されたフランジ860とを含み得る。いくつかの例では、ナットまたは把持領域880は、管状本体858に沿って配置され得る。ホルダー856は、管状本体858から延びるシャフト876を含み、ノーズコーン878がシャフト876に結合され得る。シャフト876およびノーズコーン878は、ホルダー856が拡張可能アクセスポート810に挿入されることができるように構成され、ノーズコーン878は、拡張可能アクセスシース810の遠位端に配置され得る。いくつかの例では、ノーズコーン878は、概して非外傷性の形状を有し得る。例えば、ノーズコーン878は、先細の近位端領域及び/又は先細の遠位端領域を含み得る。これは、ノーズコーン878が、拡張可能アクセスポート810内におよびそれを介してより容易に挿入され、および/または拡張可能アクセスポート810からより容易に取り除かれることを可能にし得る。そうするとき、拡張可能アクセスポート810は、ノーズコーン878がそこを通過することを可能にする間に部分的に拡張または屈曲し得る。さらに、ノーズコーン878(および/または概ねホルダー856)は、拡張可能導管814を拡張された構成に移行する必要なしに、拡張可能アクセスポート810に挿入またはそこから取り除かれることができる。
【0169】
医療用デバイス10(および/または本明細書に開示される他の医療用デバイス/システム)の様々な構成要素に使用されることができる材料は、一般に医療用デバイスに関連するものを含み得る。簡潔化の為に、以下の説明は、医療用デバイス10を対象として行う。しかしながら、これは、本明細書に開示される他の同様の医療用デバイスおよび/またはシステムにこの説明が適用されてもよいため、本明細書に記載されるデバイスおよび方法を限定することを意図しない。
【0170】
医療用デバイス10は、金属、金属合金、ポリマー(以下で、その例を説明する)金属‐ポリマー混合物、セラミクス、それらの組み合わせ、および類似物、またはその他の好適な材料から製造され得る。好適なポリマーの例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE : polytetrafluoroethylene)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE : ethylene tetrafluoroethylene)、フッ化エチレンプロピレン(FEP : fluorinated ethylene propylene)、ポリオキシメチレン(POM : polyoxymethylene、例えば、DuPont社のDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、ポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP : polypropylene)、ポリ塩化ビニル(PVC : polyvinylchloride)、ポリエーテル‐エステル(例えば、DSM Enginerring Plastics社から入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテルまたはエーテルをベースとする共重合体(ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタレートおよびDuPont社から入手可能なHYTREL(登録商標)などのその他のポロエステルエラストーマーのうちの少なくともいずれか一方など)、ポリアミド(Bayer社から入手可能なDURETHAN(登録商標)、ElfAtochem社から入手可能なCRISTAMID(登録商標))、エラストーマポリアミド(elastomeric polyamides)、ブロックポリアミド/エーテル(block polyamide/ethers)、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX(登録商標)という商標名で入手可能なPEBA)、エチレンビニルアセテート‐共重合体(EVA : ethylene vinyl acetate copolymers)、シリコーン (silicones)、ポリエチレン(PE)、マーレックス高密度ポリエチレン(Marlex high-density polyethylene)、マーレックス低密度ポチエチレン(Marlex low-density polyethylene)、線形低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene)(REXELL(登録商標)、ポリエステル、ポリブチレンテレフタラート(PBT : polybutylene terephthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET : polyethylene terephthalate)、ポリトリメチレンテレフタレート(polytrimethylene terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN : polyethylene naphthalate)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK : polyetheretherketone)、ポリイミド(PI : polyimide)、ポリエーテルイミド(PEI : polyetherimide),ポリフェニレンスルファイド(PPS : polyphenylene sulfide),ポリフェニレンオキシド(PPO : polyphenylene oxide)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(poly paraphenylene terephthalamide)(KEVLAR(登録商標))、ポリスルフォン(polysulfone)、ナイロン、ナイロン‐12(EMSAmericanGrilon社から入手可能なGRILAMID(登録商標))、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(perfluoro(propyl vinyl ether))(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリビニリデンクロライド(PVdC)、ポリ(スチレン‐b‐イソブチレン‐b‐スチレン)(poly(styrene-b-isobutylene-b-styrene)(SIBSおよびSIBS50Aのうちの少なくともいずれか一方等)、ポリカーボネート、イオノマー、生体適合性ポリマー、その他の好適な材料、または混合物、組み合わせ、それらの共重合体、ポリマー/金属混合物などが含まれる。いくつかの実施形態では、シースは、液晶ポリマー(liquid crystal polymer : LCP)と混合可能である。例えば、混合物は、最大約6%のLCPを含むことができる。
【0171】
好適な金属、および金属合金の例には、304V,304L,316LVステンレス鋼といったステンレス鋼、軟鋼、線形弾性および超弾性ニチノールのうちの少なくともいずれか一方などのニッケル‐チタン合金、ニッケル‐クロム‐モリブデン合金(INCONEL(登録商標)625などのUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C-22(登録商標)などのUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)などのUNS:N10276など)、ニッケル‐銅合金(MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、NICORROS(登録商標)400などのUNS:N04400など)、ニッケル‐コバルト‐クロム‐モリブデン合金(MP35-N(登録商標)などのUNS:R30035など)、ニッケル‐モリブデン合金(HASTELLOY(登録商標)ALLOYB2(登録商標)などのUNS:N10665)、その他のニッケル‐クロム合金、その他のニッケル‐モリブデン合金、その他のニッケル‐コバルト合金、その他のニッケル‐鉄合金、その他のニッケル‐銅合金、その他のニッケル‐タングステンまたはタングステン合金等のその他のニッケル合金、コバルト‐クロム合金、コバルト‐クロム‐モリブデン合金(ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)などのUNS:R30003など)、プラチナ富化ステンレス鋼(platinum enriched stainless steel)、チタン、それらの組み合わせ、および類似物、またはその他の任意の好適な材料が含まれる。
【0172】
少なくともいくつかの実施形態では、医療用デバイス10の複数の部分または全部はまた、放射線不透過性材料でドープされていてもよく、放射線不透過性材料から製造されていてもよく、または他の場合には放射線不透過性材料を含有していてもよい。放射線不透過性材料は、医学的処置の間に、蛍光透視法の画面上または別の撮像技術において、相対的に明るい画像を生成することができる材料であると理解される。この比較的明るい画像は、医療用デバイス10のユーザがその位置を決定するのを支援する。放射線不透過性物質のいくつかの例としては、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填材が充填されたポリマー材料などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、他の放射線不透過性マーカーバンドおよび/またはコイルもまた、同じ結果を得るために医療用デバイス10の構成に組み入れてもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、ある程度の磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging : MRI)の適合性が医療用デバイス10に与えられている。例えば、医療用デバイス10またはその複数の部分は、画像を実質的に歪めず、実質的なアーチファクト(例えば、画像における空隙)を生成しない材料から製造され得る。例えば、特定の強磁性体は、それらがMRI画像中においてアーチファクトを生成し得るので、適当ではないことがある。医療用デバイス10または複数の部分はまた、MRI装置が作像可能な材料からも作られ得る。これらの特性を示すいくつかの材料には、例えば、タングステン、コバルト-クロム-モリブデン合金(たとえば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)等のUNS:R30003)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(たとえば、MP35-N(登録商標)等のUNS:R30035)、ニチノール等、及び、その他のものを含み得る。
【0174】
この開示は、多くの点で、単なる例示であることを理解されたい。本開示の範囲を超えることなく、詳細において、特に形状、サイズ、および複数のステップの並びに関して変更を行うことができる。これは、適切な範囲で、他の実施形態で使用されている1つの例示的な実施形態の特徴のいずれかの使用を含んでもよい。本発明の範囲は、もちろん、添付の特許請求の範囲が表現される言葉で定義される。