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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000534
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】授乳室ユニット、及び、サーバ
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/52 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
G01G19/52 F
G01G19/52 D
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101421
(22)【出願日】2021-06-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】517277993
【氏名又は名称】Trim株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 裕介
(72)【発明者】
【氏名】長野 聡平
(57)【要約】
【課題】授乳及びオムツ交換を行うための専用空間(例えば、授乳室)の有効スペースを十分に確保し、且つ、授乳及びオムツ交換のための快適な環境を提供する。
【解決手段】 ソファ形態及びベッド形態を形成可能なソファベッドは、ソファ形態における背もたれを備え、背もたれは、ベッド形態におけるベッド座面を形成し、ベッド座面上の計測対象者の体重を計測する体重計測センサを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソファ形態及びベッド形態を形成可能なソファベッドであって、
前記ソファ形態における背もたれを備え、
前記背もたれは、前記ベッド形態におけるベッド座面を形成し、
前記ベッド座面上の計測対象者の体重を計測する体重計測センサを備える、
ソファベッド。
【請求項2】
前記体重計測センサは、
前記ソファ形態において計測不能状態であり、
前記ベッド形態において計測可能状態になる、
請求項1に記載のソファベッド。
【請求項3】
前記ソファ形態におけるソファ座面を形成する座部を備え、
前記ベッド座面は、前記ベッド形態において、前記ソファ座面より高い位置に位置する、
請求項1又は請求項2に記載のソファベッド。
【請求項4】
前記体重計測センサの計測結果をディスプレイに表示する手段を備える、
請求項1~請求項3の何れかに記載のソファベッド。
【請求項5】
前記体重計測センサの計測結果をサーバに送信する手段を備える、
請求項1~請求項4の何れかに記載のソファベッド。
【請求項6】
前記体重計測センサの計測結果の履歴を取得するためのマーカ画像をディスプレイに表示する手段を備える、
請求項5に記載のソファベッド。
【請求項7】
請求項1~請求項6の何れかに記載のソファベッドを備え、
外部の一方の側部側の第1領域に配置されたドアを備え、
底面に配置されたキャスタを備え、
前記第1領域と反対に位置する第2領域の内壁と前記背もたれが対向するように配置される、
授乳室ユニット。
【請求項8】
前記体重計測センサの計測結果を表示するディスプレイを備える、
請求項7に記載の授乳室ユニット。
【請求項9】
請求項5又は請求項6に記載にソファベッドと通信可能なサーバであって、
前記ソファベッドから、前記計測対象者を識別する計測対象者識別情報と、前記体重計測センサの計測結果と、計測の日時に関する計測日時情報と、を取得する手段を備え、
前記計測対象者識別情報と、前記体重計測センサの計測結果と、前記計測日時情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
サーバ。
【請求項10】
クライアント装置から、前記計測対象者を識別する計測対象者識別情報を取得する手段を備え、
前記計測対象者識別情報に関連付けられた体重計測センサの計測結果の履歴を前記クライアント装置に表示させる手段を備える、
請求項9に記載のサーバ。
【請求項11】
ソファ形態及びベッド形態を形成可能なソファベッドであって、
前記ソファ形態における背もたれを備え、
前記背もたれは、前記ベッド形態におけるベッド座面を形成し、
前記ソファ形態におけるソファ座面を形成する座部を備え、
前記ベッド座面は、前記ベッド形態において、前記ソファ座面より高い位置に位置する、
ソファベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソファベッド、授乳室ユニット、及び、サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
乳児を連れた母親が外出中に授乳やオムツ替えを行う場合、外出先(例えば、ショッピングモール)の専用空間(例えば、授乳室)に配置されたベッドを利用する。このようなベッドには、体重を計測する機能を有するものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、ベッド上の被験者の荷重を検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-061908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
母親が授乳を行う場合、ソファに腰を掛ける。
一方、母親がオムツ交換を行う場合、乳児をベビーベッドに配置する。
しかし、ベビーベッドの座面は、ソファの座面に比べて高いので、授乳のために母親が腰をかけることは困難である。つまり、ベビーベッドは、授乳とオムツ交換の両方の目的で兼用することは困難である。
したがって、特許文献1の技術では、オムツ交換をしながら、ベッド上の乳児の体重を計測することはできるが、授乳の目的で当該技術を使用することはできない。
【0006】
授乳室で授乳とオムツ交換の両方の目的を達成するためには、ソファ及びベッドの両方を配置する必要がある。
しかし、授乳室では、十分なスペースが確保されていないので、ソファ及びベッドの両方を配置すると、授乳室の有効スペースが著しく減少する。その結果、授乳室の快適性を損なう。
【0007】
本発明の目的は、授乳及びオムツ交換を行うための専用空間(例えば、授乳室)の有効スペースを十分に確保し、且つ、授乳及びオムツ交換のための快適な環境を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、
ソファ形態及びベッド形態を形成可能なソファベッドであって、
前記ソファ形態における背もたれを備え、
前記背もたれは、前記ベッド形態におけるベッド座面を形成し、
前記ベッド座面上の計測対象者の体重を計測する体重計測センサを備える、
ソファベッドである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
図3図1のソファベッドの構造を示す図である。
図4図1のソファベッドのベッド形態の斜視図である。
図5図1の授乳室ユニットの外部構成(図5A)及び内部構成(図5B)を示す図である。
図6】本実施形態の概要の説明図である。
図7】本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
図8】本実施形態の計測結果情報データベースのデータ構造を示す図である。
図9】本実施形態の計測処理のシーケンス図である。
図10図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態における各用語は以下の意味で用いられる。
・「Z方向」とは、ソファベッド20が水平面に配置されたときの鉛直方向である。
・「X方向」は、ソファベッド20の第2面(ベッド座面)26bの短手方向である。X方向は、Z方向に直交する。
・「Y方向」は、ソファベッド20の第2面(ベッド座面)26bの長手方向である。Y方向は、X方向及びZ方向に直交する。
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0012】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。図2は、図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0013】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10と、ソファベッド20と、サーバ30と、授乳室ユニット40と、を備える。
クライアント装置10、ソファベッド20、及び、サーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0014】
クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0015】
ソファベッド20は、授乳室ユニット40内に配置される。ソファベッド20は、ソファ形態及びベッド形態を択一的に形成する。ソファベッド20は、計測対象者T(例えば、乳児)の体重を計測するように構成される。ソファベッド20は、例えば、授乳室ユニット40内に配置される。
【0016】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0017】
授乳室ユニット40は、外部から視認不能な閉鎖空間(つまり、個室)を形成する。
【0018】
(1-1)クライアント装置の構成
クライアント装置10の構成を説明する。
【0019】
図2に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
【0020】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0021】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0022】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0023】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0024】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0025】
通信インタフェース14は、クライアント装置10と、ソファベッド20及びサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0026】
(1-2)ソファベッドの構成
ソファベッド20の構成を説明する。図3は、図1のソファベッドの構造を示す図である。図4は、図1のソファベッドのベッド形態の斜視図である。
【0027】
図2に示すように、ソファベッド20は、記憶装置21と、プロセッサ22と、入出力インタフェース23と、通信インタフェース24と、体重計測センサ25と、を備える。
【0028】
記憶装置21は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置21は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0029】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0030】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0031】
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶されたプログラムを起動することによって、ソファベッド20の機能を実現するように構成される。プロセッサ22は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0032】
入出力インタフェース23は、ソファベッド20に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、ソファベッド20に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、体重計測センサ25、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイ、スピーカ、又は、それらの組み合わせである。
【0033】
通信インタフェース24は、ソファベッド20と、クライアント装置10及びサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0034】
体重計測センサ25は、計測対象者Tの体重を計測するように構成される。体重計測センサ25は、ソファ形態において計測不能状態であり、且つ、ベッド形態において計測可能状態になる。体重計測センサ25は、例えば、荷重センサ(一例として、ロードセルセンサ)である。
【0035】
図3に示すように、ソファベッド20は、ソファ形態(図3A)及びベッド形態(図3B)を形成する。
【0036】
図3Aに示すように、ソファベッド20は、背もたれ26と、支持部27と、座部28と、複数の脚部29と、を備える。
【0037】
背もたれ26は、Z方向に延在する。背もたれ26は、第1面26aと、第2面26bと、を有する。第1面26aは、ソファ形態において、X+側に位置する。第1面26aは、ソファ形態において、座部28に座るユーザUの背中を支持する。第2面26bは、ソファ形態において、第1面26aと反対側(X-側)に位置する。
背もたれ26は、回動軸Rを基準として図3Aの時計回り又は反時計回りに回動可能に構成される。
背もたれ26の内部には、複数の体重計測センサ25が配置される。
【0038】
支持部27は、背もたれ26と、座部28と、少なくとも1つの脚部29と、を接続するように構成される。支持部27は、Z方向に延在する。
【0039】
座部28のZ+側の面(以下「上面」という)は、ソファ形態の座面(以下「ソファ座面」という)28aを形成する。座部28は、ソファ形態において、座部28に座るユーザUを支持する。座部28は、X方向に延在する。
【0040】
各脚部29は、支持部27及び座部28を支持するように構成される。脚部29は、Z方向に延在する。
【0041】
図3Aの背もたれ26が時計回りに回動すると、背もたれ26は、背もたれ26のX-側の第2面26bがソファ座面28aより高い位置(Z+側の位置)で止まる。背もたれ26の回動が止まると、ソファベッド20は、ベッド形態(図3B)を形成する。第2面26bは、ベッド形態の座面(以下「ベッド座面」という)を形成する。第2面26bは、ベッド形態において、計測対象者Tを支持する。
【0042】
図3に示すように、背もたれ26の内部には、複数の体重計測センサ25が配置される。
図4に示すように、複数の体重計測センサ25は、ベッド形態においてXY平面を形成する背もたれ26の角の周辺に位置する。
第2面(ベッド座面)26bが計測対象者Tを支持している間、体重計測センサ25は、計測対象者Tが第2面(ベッド座面)26bに加える荷重を計測する。
【0043】
(1-3)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0044】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0045】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0046】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0047】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0048】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0049】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0050】
通信インタフェース34は、サーバ30とクライアント装置10との間の通信を制御するように構成される。
【0051】
(1-4)授乳室ユニットの構成
授乳室ユニット40の構成を説明する。図5は、図1の授乳室ユニットの外部構成(図5A)及び内部構成(図5B)を示す図である。
【0052】
図5に示すように、授乳室ユニット40は、ドア41と、キャスタ42と、を備える。
【0053】
図5Aに示すように、ドア41は、開閉可能、且つ、施錠可能に構成される。ドア41は、授乳室ユニット40の一側面の中心線C(図5Aの一点鎖線)に対して一方の側部側(例えば、X+側)の第1領域40a(図5Aの二点鎖線)に配置される。これにより、ドア41が開いても、中心線Cに対して他方の側部側(例えば、X-側)の第2領域40b(二点鎖線)の内部が授乳室ユニット40の外部からの死角に位置する。
ユーザ(例えば、計測対象者Tの保護者)が、ドア41を開けて授乳室ユニット40の内部に入った後、ドア41を締めて施錠すると、授乳室ユニット40の内部は、外部から遮断される(つまり、第三者が視認できない空間になる)。これにより、授乳室ユニット40の内部のプライバシーを保護することができる。
【0054】
キャスタ42は、授乳室ユニット40の下部に配置される。キャスタ42は、回転可能に構成される。これにより、授乳室ユニット40を容易に移動させることができる。つまり、授乳室ユニット40は、移動型授乳室ユニットである。
【0055】
図5Bに示すように、ソファベッド20は、授乳室ユニット40の内部において、第2領域40bに配置される。
具体的には、ソファベッド20は、ソファ形態において第2面26bが第2領域40bの内壁40cと対向するように配置される。これにより、ソファベッド20は、ドア41が開いたときに授乳室ユニット40の外部からの死角に位置する。
【0056】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。図6は、本実施形態の概要の説明図である。
【0057】
図6に示すように、授乳室ユニット40には、ソファベッド20が配置される。
【0058】
授乳室ユニット40内のユーザUが、例えば、オムツ交換のために、ソファベッド20をソファ形態からベッド形態に変更させ、且つ、計測対象者T(例えば、乳児)をベッド形態のソファベッド20に配置すると、体重計測センサ25が、計測対象者Tの体重を計測する。
体重計測センサ25の計測結果、及び、マーカ画像Qが、授乳室ユニット40内に配置されたディスプレイに表示される。
【0059】
ユーザUが、クライアント装置10のカメラ(不図示)を用いて、ディスプレイに表示されたマーカ画像Qを撮影すると、クライアント装置10は、計測対象者Tの体重の計測結果の履歴を取得するためのリクエストをサーバ30に送信する。
【0060】
サーバ30は、クライアント装置10のリクエストに応じて、計測対象者Tの体重の計測結果の履歴をクライアント装置10に表示させる。
【0061】
これにより、ユーザUは、ソファベッド20に計測対象者Tのオムツを交換しながら、計測対象者Tの最新の体重、及び、体重の計測結果の履歴を知得することができる。
【0062】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0063】
(3-1)ユーザ情報データベース
本実施形態のユーザ情報データベースを説明する。図7は、本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0064】
図7のユーザ情報データベースには、ユーザ情報が格納されている。ユーザ情報は、ユーザに関する情報である。
ユーザ情報データベースは、「ユーザID」フィールドと、「ユーザ名」フィールドと、「ユーザ属性」フィールドと、「計測対象者」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0065】
「ユーザID」フィールドには、ユーザ識別情報(「保護者識別情報」の一例)が格納される。ユーザ識別情報は、ユーザを識別する情報である。
【0066】
「ユーザ名」フィールドには、ユーザ名情報が格納される。ユーザ名情報は、ユーザの名称(例えば、氏名)に関する情報である。
【0067】
「ユーザ属性」フィールドには、ユーザ属性情報が格納される。ユーザ属性情報は、ユーザの属性に関する情報である。「ユーザ属性」フィールドは、「性別」フィールドと、「年齢」フィールドと、を含む。
【0068】
「性別」フィールドには、性別情報が格納される。性別情報は、ユーザの性別に関する情報である。
【0069】
「年齢」フィールドには、年齢情報が格納される。年齢情報は、ユーザの年齢に関する情報である。
【0070】
「計測対象者」フィールドには、計測対象者情報が格納される。計測対象者情報は、計測対象者Tに関する情報である。「計測対象者」フィールドは、「計測対象者ID」フィールドと、「計測対象者名」フィールドと、「性別」フィールドと、「月齢」フィールドと、を含む。
【0071】
「計測対象者ID」フィールドには、計測対象者識別情報が格納される。計測対象者識別情報は、計測対象者Tを識別する情報である。1つのユーザ識別情報には、1又は複数の計測対象者識別情報が関連付けられる。
【0072】
「計測対象者名」フィールドには、計測対象者名情報が格納される。計測対象者名情報は、計測対象者Tの名称(例えば、氏名)に関する情報である。「計測対象者名」フィールドは、1つの計測対象者識別情報に関連付けられる。
【0073】
「性別」フィールドには、性別情報が格納される。性別情報は、計測対象者Tの性別に関する情報である。「性別」フィールドは、1つの計測対象者識別情報に関連付けられる。
【0074】
「月齢」フィールドには、月齢情報が格納される。月齢情報は、計測対象者Tの月齢に関する情報である。「月齢」フィールドは、1つの計測対象者識別情報に関連付けられる。
【0075】
(3-2)計測結果情報データベース
本実施形態の計測結果情報データベースを説明する。図8は、本実施形態の計測結果情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0076】
図8の計測結果情報データベースには、計測結果情報が格納されている。計測結果情報は、計測結果に関する情報である。
計測結果情報データベースは、「タイムスタンプ」フィールドと、「体重」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
計測結果情報データベースは、計測対象者識別情報に関連付けられる。
【0077】
「タイムスタンプ」フィールドには、計測日時情報が格納される。計測日時情報は、計測が実施された日時に関する情報である。
【0078】
「体重」フィールドには、体重情報が格納される。体重情報は、計測対象者Tの体重の計測結果に関する情報である。
【0079】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。当該情報処理は、ソファベッド20に配置された体重計測センサ25によって計測を実施する計測処理である。
図9は、本実施形態の計測処理のシーケンス図である。図10は、図9の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0080】
図9の処理のトリガは、例えば、図10に示すように、ユーザUが、計測対象者Tを第2面(ベッド座面)26bに置くことである。
【0081】
ソファベッド20は、ベッド形態の検出(S120)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、背もたれ26が所定条件を満たすと、体重計測センサ25を計測可能状態に変更する。所定条件は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・背もたれ26の回動角度が所定角度(例えば、背もたれ26のXY平面が水平)になったこと
・背もたれ26の回動が止まったこと
【0082】
ステップS120の後、ソファベッド20は、計測(S121)を実行する。
具体的には、記憶装置21には、体重モデルが記憶されている。体重モデルには、計測対象者Tが第2面(ベッド座面)26bに加える荷重と、計測対象者Tの体重との相関関係が記述されている。
体重計測センサ25は、第2面(ベッド座面)26bが支持する計測対象者Tの荷重を計測する。
プロセッサ22は、体重計測センサ25によって計測された荷重を体重モデルに入力することにより、計測対象者Tの体重を計算する。
【0083】
ステップS121の後、ソファベッド20は、計測結果の送信(S122)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、以下の情報をサーバ30に送信する。
・計測対象者Tの計測対象者識別情報
・ステップS121の実行日時に関する情報(つまり、計測日時情報)
・ステップS121で得られた体重に関する体重情報
【0084】
ステップS122の後、サーバ30は、データベースの更新(S130)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップ122で送信された計測対象者識別情報に関連付けられた計測結果情報データベース(図8)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「タイムスタンプ」フィールド:ステップS122で送信された計測日時情報
・「体重」フィールド:ステップS122で送信された体重情報
【0085】
ステップS122の後、ソファベッド20は、計測結果の表示(S123)を実行する。
具体的には、プロセッサ22は、画面P20(図10)をディスプレイに表示する。ディスプレイは、例えば、以下の少なくとも1つである。
・入出力インタフェース13に接続されたディスプレイ(つまり、クライアント装置10に配置されたディスプレイ)

・入出力インタフェース23に接続されたディスプレイ(つまり、ソファベッド20に配置されたディスプレイ)
・授乳室ユニット40に配置されたディスプレイ
【0086】
画面P20は、表示オブジェクトA20と、画像オブジェクトIMG20と、を含む。
【0087】
表示オブジェクトA20には、以下の情報が表示される。
・計測日時情報(例えば、ステップS121の実行日時に関する情報)
・ステップS121で得られた体重情報
【0088】
画像オブジェクトIMG20は、マーカ画像である。マーカ画像には、計測対象者Tの計測対象者識別情報が埋め込まれる。マーカ画像は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・一次元バーコード画像
・二次元バーコード画像
【0089】
ステップS123の後、クライアント装置10は、マーカ画像の撮影(S110)を実行する。
具体的には、ユーザUがクライアント装置10のカメラを用いて、ステップS123で表示されたマーカ画像を撮影すると、プロセッサ12は、マーカ画像に埋め込まれた計測対象者識別情報を特定する。
【0090】
ステップS110の後、クライアント装置10は、履歴表示リクエスト(S111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、履歴表示リクエストデータをサーバ30に送信する。履歴表示リクエストデータは、例えば、以下の情報を含む。
・ステップS110で得られた計測対象者識別情報
【0091】
ステップS111の後、サーバ30は、対象計測履歴の特定(S131)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS111で送信された履歴表示リクエストデータに含まれる計測対象者識別情報に関連付けられた計測結果情報データベース(図8)を特定する。
プロセッサ32は、当該計測結果情報データベースのうち、所定条件を満たすレコード(例えば、全てのレコード、又は、ステップS131の実行日時から遡って所定期間(一例として、3ヶ月間)の計測日時情報に対応するレコード)を特定する。
プロセッサ32は、ユーザ情報データベース(図7)を参照して、当該計測対象者識別情報に関連付けられた計測対象者名情報を特定する。
【0092】
ステップS131の後、サーバ30は、履歴表示レスポンス(S132)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、履歴表示レスポンスデータをクライアント装置10に送信する。履歴表示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・ステップS131で特定されたレコードの情報
・ステップS131で特定された計測対象者名情報
【0093】
ステップS132の後、クライアント装置10は、計測履歴の表示(S112)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P10(図10)をディスプレイに表示する。
【0094】
画面P10は、ステップS132で送信された計測対象者名情報及びレコードの情報(つまり、計測日時情報及び体重情報)と、計測対象者識別情報と、を含む。
【0095】
(5)本実施形態の小括
本実施形態によれば、体重計測センサ25を備えるソファベッド20が提供される。これにより、授乳室ユニット40の有効スペースを十分に確保し、且つ、授乳、及び、オムツ交換又は体重計測のための快適な環境を提供することができる。
【0096】
本実施形態によれば、体重計測センサ25は、ソファ形態において計測不能状態であり、且つ、ベッド形態において計測可能状態になる。これにより、ユーザUは、所定の操作を行うことなく、ソファベッド20をソファ形態からベッド形態に変形させるだけで、計測対象者Tの体重が計測可能になる。
【0097】
本実施形態によれば、第2面(ベッド座面)26bは、ベッド形態において、ソファ座面28aより高い位置に位置する。これにより、ソファベッド20は、授乳のためのソファ形態、及び、オムツ交換又は体重計測のためのベッド形態の両方を形成する。その結果、授乳室ユニット40の有効スペースを十分に確保し、且つ、授乳、及び、オムツ交換又は体重計測のための快適な環境を提供することができる。
【0098】
本実施形態によれば、体重計測センサ25の計測結果は、ディスプレイに表示される。これにより、ユーザUは、オムツ交換をしながら、計測対象者Tの体重を容易に知得することができる。
【0099】
本実施形態によれば、体重計測センサ25の計測結果は、サーバ30に蓄積される。これにより、ユーザUは、計測対象者Tの体重の計測結果の履歴を容易に保存することができる。
【0100】
本実施形態によれば、体重計測センサ25の計測結果の履歴を取得するためのマーカ画像Qがディスプレイに表示される。これにより、ユーザUは、計測対象者Tの体重の計測結果の履歴を容易に知得することができる。
【0101】
本実施形態によれば、授乳室ユニット40は、ソファベッド20と、ドア41と、キャスタ42と、を備える。ソファベッド20は、授乳室ユニット40の側部のうちドア41が配置された側部と反対の側部に配置される。これにより、ドア41が開いたときに、ソファベッド20を授乳室ユニット40の外部から死角に位置させることができる。
【0102】
授乳室ユニット40に配置されたディスプレイに体重計測センサ25の計測結果が表示される。これにより、ユーザUは、オムツ交換をしながら、計測対象者Tの体重を容易に知得することができる。
【0103】
本実施形態によれば、ソファベッド20と通信可能なサーバ30が、計測対象者識別情報と、体重計測センサ25の計測結果(つまり、体重情報)と、を関連付けて記憶する。これにより、計測対象者Tの体重の計測結果の履歴を容易に保存することができる。
【0104】
本実施形態によれば、サーバ30は、クライアント装置10から得られた計測対象者識別情報に関連付けられた計測結果の履歴をクライアント装置10に表示させる。これにより、ユーザUは、計測対象者Tの体重の計測結果の履歴を容易に知得することができる。
【0105】
本実施形態によれば、ベッド座面は、ベッド形態において、ソファ座面より高い位置に位置する。これにより、ソファベッド20は、授乳のためのソファ形態、及び、オムツ交換のためのベッド形態の両方を形成する。その結果、授乳室ユニット40の有効スペースを十分に確保し、且つ、授乳、及び、オムツ交換のための快適な環境を提供することができる。
【0106】
(6)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0107】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置21は、ネットワークNWを介して、ソファベッド20と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0108】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10、ソファベッド20、及び、サーバ30の何れでも実行可能である。
例えば、クライアント装置10が上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
例えば、ソファベッド20が上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、ソファベッド20は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
【0109】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0110】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
20 :ソファベッド
21 :記憶装置
22 :プロセッサ
23 :入出力インタフェース
24 :通信インタフェース
25 :体重計測センサ
26 :背もたれ
26b :背面(ベッド座面)
27 :支持部
28 :座部
28a :ソファ座面
29 :脚部
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
40 :授乳室ユニット
41 :ドア
42 :キャスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-12-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソファ形態及びベッド形態を形成可能なソファベッドを備え
前記ソファベッドは、
前記ソファ形態における背もたれを備え、
前記背もたれは、前記ベッド形態におけるベッド座面を形成し、
前記ベッド座面上の計測対象者の体重を計測する体重計測センサを備え
外部の一方の側部側の第1領域に配置されたドアを備え、
底面に配置されたキャスタを備え、
前記第1領域と反対に位置する第2領域の内壁と前記背もたれが対向するように配置される、
授乳室ユニット
【請求項2】
前記体重計測センサは、
前記ソファ形態において計測不能状態であり、
前記ベッド形態において計測可能状態になる、
請求項1に記載の授乳室ユニット
【請求項3】
前記ソファ形態におけるソファ座面を形成する座部を備え、
前記ベッド座面は、前記ベッド形態において、前記ソファ座面より高い位置に位置する、
請求項1又は請求項2に記載の授乳室ユニット
【請求項4】
前記体重計測センサの計測結果をサーバに送信する手段を備える、
請求項1~請求項の何れかに記載の授乳室ユニット
【請求項5】
前記体重計測センサの計測結果の履歴を取得するためのマーカ画像を表示するディスプレイ備える、
請求項に記載の授乳室ユニット
【請求項6】
前記体重計測センサの計測結果を表示するディスプレイを備える、
請求項1~請求項5の何れかに記載の授乳室ユニット。
【請求項7】
請求項又は請求項に記載ソファベッドと通信可能なサーバであって、
前記ソファベッドから、前記計測対象者を識別する計測対象者識別情報と、前記体重計測センサの計測結果と、計測の日時に関する計測日時情報と、を取得する手段を備え、
前記計測対象者識別情報と、前記体重計測センサの計測結果と、前記計測日時情報と、を関連付けて記憶する手段を備える、
サーバ。
【請求項8】
クライアント装置から、前記計測対象者を識別する計測対象者識別情報を取得する手段を備え、
前記計測対象者識別情報に関連付けられた体重計測センサの計測結果の履歴を前記クライアント装置に表示させる手段を備える、
請求項に記載のサーバ。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、授乳室ユニット、及び、サーバに関する。