(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053427
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】管理システム、及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20230406BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20230406BHJP
E04G 21/00 20060101ALI20230406BHJP
G06F 16/21 20190101ALI20230406BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06Q10/06
E04G21/00 ESW
G06F16/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162447
(22)【出願日】2021-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】山崎 裕昭
(72)【発明者】
【氏名】大東 宗幸
(72)【発明者】
【氏名】石川 晃一
(72)【発明者】
【氏名】平 将次郎
(72)【発明者】
【氏名】大和 進一
(72)【発明者】
【氏名】滝本 秀明
(72)【発明者】
【氏名】松田 耕
(72)【発明者】
【氏名】志村 真人
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175JA02
5L049AA06
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】工程の属性を効率的に管理することが可能となる管理システム及び管理プログラムを提供する事を目的とする。
【解決手段】建設工事の工程の属性を示す属性情報を管理するためのサーバ装置2であって、属性情報として管理される対象の候補となる階層化属性情報、又は、属性情報として管理される対象の候補となる無階層化属性情報に基づいて、属性情報を管理する処理を行う管理部231、を備え、階層化属性情報は、階層構造を有する情報であり、無階層化属性情報は、階層構造を有さない情報であり、階層化属性情報は、建設工事での工種に関連する工種関連情報を含み、管理手段は、エリア関連付け情報DB223のエリア関連付け情報に基づいて、属性情報を管理する処理を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設工事の工程の属性を示す属性情報を管理するための管理システムであって、
前記属性情報として管理される対象の候補となる階層化属性情報、又は、前記属性情報として管理される対象の候補となる無階層化属性情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う管理手段、を備え、
前記階層化属性情報は、階層構造を有する情報であり、
前記無階層化属性情報は、階層構造を有さない情報である、
管理システム。
【請求項2】
前記階層化属性情報は、前記建設工事での工種に関連する工種関連情報を含む、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報が複数相互に関連付けられている関連付け情報が格納されている関連付け情報格納手段、を備え、
前記管理手段は、前記関連付け情報格納手段の前記関連付け情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う、
請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報は、前記建設工事が行われる対象建物が有する固有領域を示す固有領域情報、又は、前記対象建物に対して前記建設工事を基準に設定される設定領域を示す設定領域情報を含み、
前記関連付け情報格納手段の前記関連付け情報は、前記固有領域情報及び前記設定領域情報が相互に関連付けられている情報、複数の前記固有領域情報が相互に関連付けられている情報、又は、複数の前記設定領域情報が相互に関連付けられている情報を含み、
前記管理手段は、前記関連付け情報格納手段の前記関連付け情報に基づいて、前記固有領域情報又は前記設定領域情報を、前記属性情報として、前記建設工事の工程に関連付ける処理を行う、
請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記管理手段は、
前記建設工事が行われる対象建物の三次元形状を示す三次元形状情報と前記対象建物の各要素を特定する要素特定情報とが相互に関連付けられた対象建物関連情報に基づいて、前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報を特定し、
特定した前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う、
請求項1から4の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記管理手段は、
ユーザに対して前記属性情報を入力させるための属性情報入力用画面であって、前記建設工事での工種に関連する工種関連情報、前記建設工事が行われる対象建物が有する固有領域を示す固有領域情報、又は、前記対象建物に対して前記建設工事を基準に設定される設定領域を示す設定領域情報の内の1個以上の情報と、日付に対応する選択欄であって前記1個以上の情報を選択するための前記選択欄とが相互に関連付けられている前記属性情報入力用画面を表示する第1処理と、
前記属性情報入力用画面の前記選択欄を選択する操作をユーザが行った場合に、ユーザによって選択された前記選択欄に対応する日付を示す日付情報を取得し、及び、ユーザに選択された前記選択欄に関連付けられている前記1個以上の情報を取得する第2処理と、
前記第2処理で取得した情報に基づいて、前記属性情報を管理する第3処理と、を行い、
前記第1処理において、前記属性情報入力用画面に表示される前記1個以上の情報は、ユーザによって、前記工種関連情報、前記固有領域情報、又は前記設定領域情報から選択可能となっている、
請求項1から5の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記管理手段は、前記階層化属性情報を当該階層化属性情報の階層構造を示す表示態様で表示する処理を行う、
請求項1から6の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項8】
前記管理手段は、予め定められた標準工程と当該標準工程の属性を示す標準属性情報とが相互に関連付けられている標準情報に基づいて、前記建設工事の工程の前記属性情報を管理する処理を行う、
請求項1から7の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項9】
前記管理手段は、ネットワーク表現形式、ガントチャート表現形式、又はテーブル表現形式にて、前記属性情報を表示する処理を行い、
前記管理手段は、テーブル表現形式にて前記属性情報を表示した場合において、複数の前記属性情報を一括で前記管理システムに入力するための操作が行われた場合に、複数の前記属性情報を一括で管理する処理を行う、
請求項1から8の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記管理手段は、前記建設工事の工程を複数個まとめてグループ化し、グループ化された複数の前記建設工事の工程から成るグループに対して付加情報を関連付ける処理を行う、
請求項1から9の何れか一項に記載の管理システム。
【請求項11】
建設工事の工程の属性を示す属性情報を管理するための管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記属性情報として管理される対象の候補となる階層化属性情報、又は、前記属性情報として管理される対象の候補となる無階層化属性情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う管理手段、として機能させ、
前記階層化属性情報は、階層構造を有する情報であり、
前記無階層化属性情報は、階層構造を有さない情報である、
管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工事の工程を示す工程表を表示する技術が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、工程の属性を効率的に管理する技術が要望されていた。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みなされたもので、工程の属性を効率的に管理することが可能となる管理システム及び管理プログラムを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の管理システムは、建設工事の工程の属性を示す属性情報を管理するための管理システムであって、前記属性情報として管理される対象の候補となる階層化属性情報、又は、前記属性情報として管理される対象の候補となる無階層化属性情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う管理手段、を備え、前記階層化属性情報は、階層構造を有する情報であり、前記無階層化属性情報は、階層構造を有さない情報である。
【0007】
請求項2に記載の管理システムは、請求項1に記載の管理システムにおいて、前記階層化属性情報は、前記建設工事での工種に関連する工種関連情報を含む。
【0008】
請求項3に記載の管理システムは、請求項1又は2に記載の管理システムにおいて、前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報が複数相互に関連付けられている関連付け情報が格納されている関連付け情報格納手段、を備え、前記管理手段は、前記関連付け情報格納手段の前記関連付け情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う。
【0009】
請求項4に記載の管理システムは、請求項3に記載の管理システムにおいて、前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報は、前記建設工事が行われる対象建物が有する固有領域を示す固有領域情報、又は、前記対象建物に対して前記建設工事を基準に設定される設定領域を示す設定領域情報を含み、前記関連付け情報格納手段の前記関連付け情報は、前記固有領域情報及び前記設定領域情報が相互に関連付けられている情報、複数の前記固有領域情報が相互に関連付けられている情報、又は、複数の前記設定領域情報が相互に関連付けられている情報を含み、前記管理手段は、前記関連付け情報格納手段の前記関連付け情報に基づいて、前記固有領域情報又は前記設定領域情報を、前記属性情報として、前記建設工事の工程に関連付ける処理を行う。
【0010】
請求項5に記載の管理システムは、請求項1から4の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、前記建設工事が行われる対象建物の三次元形状を示す三次元形状情報と前記対象建物の各要素を特定する要素特定情報とが相互に関連付けられた対象建物関連情報に基づいて、前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報を特定し、特定した前記階層化属性情報又は前記無階層化属性情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う。
【0011】
請求項6に記載の管理システムは、請求項1から5の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、ユーザに対して前記属性情報を入力させるための属性情報入力用画面であって、前記建設工事での工種に関連する工種関連情報、前記建設工事が行われる対象建物が有する固有領域を示す固有領域情報、又は、前記対象建物に対して前記建設工事を基準に設定される設定領域を示す設定領域情報の内の1個以上の情報と、日付に対応する選択欄であって前記1個以上の情報を選択するための前記選択欄とが相互に関連付けられている前記属性情報入力用画面を表示する第1処理と、前記属性情報入力用画面の前記選択欄を選択する操作をユーザが行った場合に、ユーザによって選択された前記選択欄に対応する日付を示す日付情報を取得し、及び、ユーザに選択された前記選択欄に関連付けられている前記1個以上の情報を取得する第2処理と、前記第2処理で取得した情報に基づいて、前記属性情報を管理する第3処理と、を行い、前記第1処理において、前記属性情報入力用画面に表示される前記1個以上の情報は、ユーザによって、前記工種関連情報、前記固有領域情報、又は前記設定領域情報から選択可能となっている。
【0012】
請求項7に記載の管理システムは、請求項1から6の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、前記階層化属性情報を当該階層化属性情報の階層構造を示す表示態様で表示する処理を行う。
【0013】
請求項8に記載の管理システムは、請求項1から7の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、予め定められた標準工程と当該標準工程の属性を示す標準属性情報とが相互に関連付けられている標準情報に基づいて、前記建設工事の工程の前記属性情報を管理する処理を行う。
【0014】
請求項9に記載の管理システムは、請求項1から8の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、ネットワーク表現形式、ガントチャート表現形式、又はテーブル表現形式にて、前記属性情報を表示する処理を行い、前記管理手段は、テーブル表現形式にて前記属性情報を表示した場合において、複数の前記属性情報を一括で前記管理システムに入力するための操作が行われた場合に、複数の前記属性情報を一括で管理する処理を行う。
【0015】
請求項10に記載の管理システムは、請求項1から9の何れか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理手段は、前記建設工事の工程を複数個まとめてグループ化し、グループ化された複数の前記建設工事の工程から成るグループに対して付加情報を関連付ける処理を行う。
【0016】
請求項11に記載の管理プログラムは、建設工事の工程の属性を示す属性情報を管理するための管理プログラムであって、コンピュータを、前記属性情報として管理される対象の候補となる階層化属性情報、又は、前記属性情報として管理される対象の候補となる無階層化属性情報に基づいて、前記属性情報を管理する処理を行う管理手段、として機能させ、前記階層化属性情報は、階層構造を有する情報であり、前記無階層化属性情報は、階層構造を有さない情報である。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の管理システム、及び請求項11に記載の管理プログラムによれば、階層化属性情報又は無階層化属性情報に基づいて、属性情報を管理する処理を行うことにより、例えば、階層化属性情報又は無階層化属性情報を利用することができるので、工程の属性を効率的に管理することが可能となる。
【0018】
請求項2に記載の管理システムによれば、階層化属性情報は建設工事での工種に関連する工種関連情報を含むことにより、例えば、工種に関連する工程の属性を効率的に管理することが可能となる。
【0019】
請求項3に記載の管理システムによれば、関連付け情報に基づいて属性情報を管理する処理を行うことができるので、例えば、階層化属性情報に基づいて無階層化属性情報に対応する情報を管理したり、無階層化属性情報に基づいて階層化属性情報に対応する情報を管理したり、階層化属性情報に基づいて他の階層化属性情報を管理したり、あるいは、無階層化属性情報に基づいて他の無階層化属性情報を管理したりすることができるので、工程の属性を効率的に管理することが可能となる。
【0020】
請求項4に記載の管理システムによれば、関連付け情報に基づいて、固有領域情報又は設定領域情報を属性情報として建設工事の工程に関連付ける処理を行うことより、例えば、固有領域情報を入力して設定領域情報又は他の固有領域情報を工程に関連付けたり、あるいは、設定領域情報を入力して固有領域情報又は他の設定領域情報を工程に関連付けたりすることができるので、工程の属性を効率的に管理することが可能となる。
【0021】
請求項5に記載の管理システムによれば、建設工事が行われる対象建物の三次元形状を示す三次元形状情報と対象建物の各要素を特定する要素特定情報とが相互に関連付けられた対象建物関連情報に基づいて、階層化属性情報又は無階層化属性情報を特定ことにより、例えば、対象建物に関する適切な階層化属性情報又は無階層化属性情報を用いることが可能となるので、工程の属性を適切に管理することが可能となる。
【0022】
請求項6に記載の管理システムによれば、属性情報入力用画面に表示される1個以上の情報は、ユーザによって、工種関連情報、固有領域情報、又は設定領域情報から選択可能となっていることにより、例えば、工種関連情報、固有領域情報、又は設定領域情報の内の、ユーザが所望する情報を用いて工程の属性を直観的に管理することが可能となる。
【0023】
請求項7に記載の管理システムによれば、階層化属性情報を当該階層化属性情報の階層構造を示す表示態様で表示することにより、例えば、ユーザに対して、階層化属性情報に関して階層構造を踏まえて認識させることができるので、工程の属性を適切に管理することが可能となる。
【0024】
請求項8に記載の管理システムによれば、標準情報に基づいて属性情報を管理することにより、例えば、工程管理に関して経験の浅いユーザを含むあらゆるユーザに対して、工程の属性を適切且つ効率的に管理させることが可能となる。
【0025】
請求項9に記載の管理システムによれば、ネットワーク表現形式、ガントチャート表現形式、又はテーブル表現形式にて属性情報を表示する処理を行い、テーブル表現形式にて表示した場合に、複数の属性情報を一括で管理することにより、例えば、ユーザが所望する表現形式にて属性情報を表示することができるので、工程の属性の視認性を向上させることが可能となる。また、例えば、複数の属性情報を一括で管理することができるので、工程の属性を効率的に管理することが可能となる。
【0026】
請求項10に記載の管理システムによれば、複数の建設工事の工程から成るグループに対して付加情報を関連付ける処理を行うことにより、例えば、工程をグループ単位で管理する際の有用な情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本実施の形態に係る情報処理システムを機能概念的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る管理システム、及び管理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0029】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、管理システム及び管理プログラムに関する。本発明に係る管理システムは、建設工事の工程の属性を示す属性情報を管理するためのシステムであり、例えば、階層化属性情報、又は、無階層化属性情報に基づいて属性情報を管理する処理を行うシステム等を含む概念である。
【0030】
すなわち、管理システムとしては、階層化属性情報又は無階層化属性情報の内の一方のみの情報に基づいて処理を行うシステム、及び両方に基づいて処理を行うシステムを含む概念である。また、管理システムは、例えば、管理手段、及び関連付け情報格納手段を備える。
【0031】
「工程」とは、建物建設の工事を複数の段階に分業する場合の当該段階を示す概念である。
【0032】
「属性情報」とは、建設工事の工程の属性を示す情報であり、例えば、工程の特徴又は性質等を示す情報等を含む概念である。
【0033】
「階層化属性情報」とは、属性情報として管理される対象の候補となる情報であり、すなわち、属性情報として管理される対象となる情報であり、具体的には、階層構造を有する情報である。「階層構造」とは、段階的に定められた複数の層を有する構造を示す概念である。なお、階層構造の階層数は任意であり、以下の実施の形態では、階層数が3個である場合について説明するが、階層数は3個未満であってもよいし、あるいは、4個以上であってもよい。
【0034】
「無階層化属性情報」とは、属性情報として管理される対象の候補となる情報であり、すなわち、属性情報として管理される対象となる情報であり、具体的には、階層構造を有さない情報である。
【0035】
これらの「階層化属性情報」又は「無階層化属性情報」として用いられる情報は、任意であり限定されるものではないが、例えば、固有領域情報又は設定領域情報を用いてもよい。「固有領域情報」とは、建設工事が行われる対象建物が有する固有領域を示す情報である。「設定領域情報」とは、対象建物に対して建設工事を基準に設定される設定領域を示す情報である。
【0036】
より詳細には、例えば、「階層化属性情報」としては、固有領域情報又は設定領域情報の何れか一方のみ又は両方、あるいは、他の情報を用いてもよい。また、例えば、「無階層化属性情報」としても、固有領域情報又は設定領域情報の何れか一方のみ又は両方、あるいは、他の情報を用いてもよい。
【0037】
「属性情報を管理する処理」とは、例えば、属性情報を格納する処理、当該情報の入力を支援する処理、又は、当該情報を表示する処理等を含む概念である。
【0038】
「管理手段」とは、階層化属性情報又は無階層化属性情報に基づいて、属性情報を管理する処理を行う手段である。
【0039】
「関連付け情報格納手段」とは、関連付け情報が格納されている手段である。
【0040】
「関連付け情報」とは、階層化属性情報又は無階層化属性情報が複数相互に関連付けられている情報である。つまり、「関連付け情報」は、例えば、複数の階層化属性情報が相互に関連付けられている情報、複数の無階層化属性情報が相互に関連付けられている情報、及び、1個以上の階層化属性情報と1個以上の無階層化属性情報とが相互に関連付けられている情報等を含む概念である。具体的には例えば、「関連付け情報」は、固有領域情報及び設定領域情報が相互に関連付けられている情報、複数の固有領域情報が相互に関連付けられている情報、又は、複数の設定領域情報が相互に関連付けられている情報等を含む概念である。
【0041】
そして、以下の実施の形態においては、管理システムが、階層化属性情報及び無階層化属性情報に基づいて属性情報を管理する処理を行う場合について例示して説明する。
【0042】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0043】
(構成)
まず、
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムを機能概念的に示すブロック図である。情報処理システム100は、例えば、端末装置1、及びサーバ装置2を備え、これらの各装置が相互に通信可能となっている。なお、情報処理システム100においては、各種ユーザ(例えば、管理者又は作業員長等)に携帯される複数の端末装置1が含まれている。
【0044】
(構成‐端末装置)
図1の端末装置1は、ユーザによって携帯される装置であり、例えば、タブレット端末又はスマートフォンであり、一例としては、通信部11、タッチパッド12、ディスプレイ13、記録部14、及び制御部15を備える。
【0045】
通信部11は、外部機器(例えば、サーバ装置2)との間で通信を行う通信手段である。タッチパッド12は、ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。ディスプレイ13は、各種の画像を表示する画像表示手段であり、例えば、上記のタッチパッド12と当該ディスプレイ13とがタッチパネルとして一体形成されている。記録部14は、プログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。制御部15は、端末装置1を制御する制御手段であり、例えば、CPU、RAM、及びROM等の内部メモリ等を用いて構成されている。
【0046】
(構成‐サーバ装置)
サーバ装置2は、前述の管理システムであり、例えば、通信部21、記録部22、及び制御部23を備える。
【0047】
(構成‐サーバ装置‐通信部)
図1の通信部21は、外部機器(例えば、端末装置1)との間で通信を行う通信手段である。
【0048】
(構成‐サーバ装置-記録部)
図1の記録部22は、サーバ装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この記録部22は、例えば、固有エリア特定情報データベース221(以下、データベースを「DB」と称する)、管理エリア特定情報DB222、エリア関連付け情報DB223(関連付け情報格納手段)、工種関連情報DB224、及び工程特定情報DB225を備える。
【0049】
(構成‐サーバ装置-記録部-固有エリア特定情報DB)
【0050】
図1の固有エリア特定情報DB221は、固有エリア特定情報を格納する格納手段である。
【0051】
図2は、固有エリア特定情報を例示した図である。「固有エリア特定情報」は、階層化属性情報であり、例えば、建設工事が行われる対象建物が有する固有エリアを示す情報であり、階層構造の各層に属する情報が相互に関連付けられている情報であり、一例としては、
図2に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。なお、例えば、本実施の形態の「固有エリア」は「固有領域」に対応するものとする。
【0052】
図2の大分類情報は、建物の棟を示す情報である。
図2の中分類情報は、大分類情報の下層の情報であり、建物の階を示す情報である。
図2の小分類情報は、中分類情報の下層の情報であり、建物の室を示す情報である。
【0053】
そして、
図2においては、例えば、中央棟に設けられている階が1階~3階等であり、3階に設けられている室が中央展示室等であること等が示されている。
【0054】
<固有エリア特定情報の格納手法>
この固有エリア特定情報の格納手法は任意であり、例えば、ユーザがサーバ装置2に対して情報を入力し、制御部23が当該入力された情報に基づいて格納してもよい。
【0055】
あるいは、例えば、サーバ装置2の管理部231(後述)が、対象建物関連情報に基づいて固有エリア特定情報を特定し、特定した固有エリア特定情報を格納してもよい。
【0056】
「対象建物関連情報」とは、建設工事が行われる対象建物の三次元形状を示す三次元形状情報と対象建物の各要素を特定する要素特定情報とが相互に関連付けられた情報である。「三次元形状情報」とは、例えば、BIM(Building Information Modeling)の技術で用いられる建物の三次元モデル(一例としては、三次元画像を表示するための情報)を示す情報等を含む概念である。「要素特定情報」とは、例えば、前述の三次元モデルが示す建物の棟、階、室、及び当該建物に設定されている領域である工区(つまり、対象建物に対して建設工事を基準に設定される領域)を示す情報、あるいは、その他の情報(部位(柱、梁など)を示す情報、材質、色、各部材の接続)等を含む概念である。そして、前述の「対象建物関連情報」としては、例えば、BIMの技術分野におけるIFC(Industry Foundation Classes)ファイル形式の公知の情報を用いてもよい。
【0057】
この格納手法については具体的には、建物の棟、階、及び室を示す階層化された情報、及び建物に設定されている工区を示す情報が対象建物関連情報に格納されていることとする。そして、サーバ装置2の管理部231が、任意の手法(例えば、他のサーバにアクセスする手法、あるいは、ユーザから入力された情報を取得する手法等)で対象建物関連情報を取得し、取得した対象建物関連情報において、棟、階、及び室を示す情報、及びこれらの情報の階層構造を特定し、特定結果に基づいて
図2の固有エリア特定情報を格納することとしてもよい。
【0058】
(構成‐サーバ装置-記録部-管理エリア特定情報DB)
図1の管理エリア特定情報DB222は、管理エリア特定情報を格納する格納手段である。「管理エリア特定情報」とは、無階層化属性情報であり、例えば、建物に設定されている管理エリアを示す情報であり、一例としては、管理エリアとしての工区の名称を示す情報等を含む概念である。そして、本実施の形態では、例えば、工区の名称としての「A工区」、「B工区」等を示す情報が格納されている場合について説明する。なお、例えば、本実施の形態の「管理エリア」は「設定領域」に対応するものとする。
【0059】
<管理エリア特定情報の格納手法>
この管理エリア特定情報の格納手法は任意であり、例えば、前述の固有エリア特定情報の格納手法と同様としてもよく、ユーザがサーバ装置2に対して情報を入力し、制御部23が当該入力された情報に基づいて格納してもよい。
【0060】
あるいは、例えば、サーバ装置2の管理部231(後述)が、対象建物関連情報に基づいて管理エリア特定情報を特定し、特定した管理エリア特定情報を格納してもよい。
【0061】
この格納手法については具体的には、前述の固有エリア特定情報の場合と同様にして、サーバ装置2の管理部231が、任意の手法で対象建物関連情報を取得し、取得した対象建物関連情報において、工区を示す情報を特定し、特定結果に基づいて建物に設定されている工区の名称である「A工区」、「B工区」等を管理エリア特定情報として格納することとしてもよい。
【0062】
(構成‐サーバ装置-記録部-エリア関連付け情報DB)
図1のエリア関連付け情報は、エリア関連付け情報を格納するエリア関連付け情報格納手段である。
【0063】
図3は、エリア関連付け情報を例示した図である。「エリア関連付け情報」は、階層化属性情報及び無階層化属性情報が相互に関連付けられている関連付け情報であり、例えば、
図3に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0064】
図3の固有エリア情報は、固有エリアを示す情報であり、例えば、
図2の相互に関連付けられている大分類情報、中分類情報、及び小分類情報が示す固有エリアを示す情報である。
【0065】
図3の管理エリア情報は、管理エリアを示す情報であり、例えば、
図1の管理エリア特定情報DB222の管理エリア特定情報が示す工区を示す情報である。
【0066】
そして、
図3の最上段においては、「中央棟-3F-中央展示室」(つまり、
図2の「中央棟」、「3F」、及び「中央展示室」)が示す固有エリア情報と、管理エリア情報である「A工区」とが相互に関連付けられていることが示されている。
【0067】
このエリア関連付け情報の格納手法は任意であり、例えば、実際の固有エリアと管理エリア(つまり、工区)の相互間の関係(例えば、中央棟の3Fの中央展示室がA工区に設定されていること等)が反映されるように、ユーザがサーバ装置2に対して情報を入力し、制御部23が当該入力された情報に基づいて格納してもよい。
【0068】
(構成‐サーバ装置-記録部-工種関連情報DB)
図1の工種関連情報DB224は、工種関連情報を格納する格納手段である。
【0069】
図4は、工種関連情報を例示した図である。「工種関連情報」は、階層化属性情報であり、具体的には、建設工事での工種に関連する情報であり、例えば、工種自体を示す情報又は工種に属する作業を示す情報であり、一例としては、
図4に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。「工種」とは、例えば、ある工事を構成する複数のより小規模な工事の種別である。
【0070】
図4の大分類情報は、工種を示す情報である。
図4の中分類情報は、大分類情報の下層の情報であり、大分類情報が示す工種を更に分類した工種を示す情報である。
図4の小分類情報は、中分類情報の下層に属する情報であり、中分類情報の工種に属する作業を示す情報である。
【0071】
そして、
図4においては、例えば、大分類情報が示す「仮設工事」の工種に属する工種が、中部類情報が示す「仮設工事」等であることが示されており、また、中分類情報が示す「仮設工事」に属する作業が「電気水道設置」、「トイレ」、及び「試験調査」等であることが示されている。なお、
図4では、説明の便宜上、大分類情報及び中分類情報として「仮設工事」が例示されているが、このように同一名称の情報を格納してもよいし、相互に異なる名称の情報を格納してもよい。
【0072】
この工種関連情報の格納手法は任意であり、例えば、ユーザがサーバ装置2に対して情報を入力し、制御部23が当該入力された情報に基づいて格納してもよい。
【0073】
(構成‐サーバ装置-記録部-工程特定情報DB)
図1の工程特定情報DB225は、工程特定情報を格納する格納手段である。
【0074】
図5は、工程特定情報を例示した図である。「工程特定情報」とは、建物建設の工程を示す情報であり、例えば、
図5に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0075】
図5の工程IDは、工程を一意に識別する識別情報(以下、識別情報を「ID」とも称する)である。
図5の工程名情報は、工程の名称を示す情報である。
図5の工程期間情報は、工程に割り当てられている期間を示す情報であり、例えば、工程の開始日付及び終了日付を示す情報である。
図5の他工程関係情報は、他の工程との関係を示す情報であり、例えば、前の工程及び後の工程等を示す情報である。
【0076】
図5の工種関連特定情報は、工種及び作業を示す情報であり、例えば、
図4の相互に関連付けられている大分類情報、中分類情報、及び小分類情報が示す工種及び作業を示す情報である。
図5の固有エリア情報及び管理エリア情報は、
図3の同一名称の情報と同様である。
【0077】
なお、
図5の各情報の内の、工程ID及び工程名情報以外の情報(つまり、工程期間情報、他工程関係情報、工種関連特定情報、固有エリア情報、及び管理エリア情報)が属性情報に対応するものと解釈してもよい。
【0078】
そして、
図5の最上段の情報においては、例えば、「ID001」が識別する工程の名称が「中央展示室仮設工事」であることが示されており、また、当該工程の期間が2021年3月10日~2021年3月15日であることが示されており、また、当該工程の前の工程が「ID・・・」が識別する工程であり、後の工程が「ID002」が識別する工程であることが示されている。また、当該工程には、「仮設工事-仮設工事-電気水道設置」が示す工種及び作業が対応付けられていることが示されており、また、「仮設工事-仮設工事-電気水道設置」が示す固有エリア及び「A工区」が示す管理エリアが対応付けられていることが示されている。
【0079】
この工程特定情報の格納手法は任意であり、例えば、後述の情報格納処理を実行することにより格納される。
【0080】
(構成‐サーバ装置-制御部)
図1の制御部23は、サーバ装置2を制御する制御手段であり、機能概念的には、例えば、管理部231を備える。管理部231は、属性情報として管理される対象の候補となる階層化属性情報、又は、属性情報として管理される対象の候補となる無階層化属性情報に基づいて、属性情報を管理する処理を行う管理手段である。なお、この制御部23の各部によって行われる処理については、後述する。
【0081】
(処理)
続いて、本実施の形態に係る情報処理システム100によって実行される情報表示処理、及び情報格納処理について説明する。
【0082】
(処理-情報表示処理)
図6は、情報表示処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。情報表示処理は、工程表示入力画面を表示するための処理であり、例えば、サーバ装置2によって実行される処理である。
【0083】
この情報表示処理は、例えば、ユーザが自己の端末装置1を介して、情報を表示するための所定操作を行った場合に、実行を開始することとし、当該処理が開始されたところから説明する。
【0084】
===SA1===
図6のSA1において管理部231は、表示モード情報を取得する。「表示モード情報」とは、表示する工程表示入力画面の種類を示す情報である。ここでは、工程表示入力画面について説明した後に、処理例について説明する。
【0085】
=工程表示入力画面=
図7~
図9は、工程表示入力画面を例示した図である。「工程表示入力画面」とは、工程に関する情報を表示する画面であり、また、工程に関する情報を入力する画面でもあり、具体的には、工程の属性情報を表示したり入力したりするための画面である。「工程表示入力画面」は、
図7に示すネットワーク表現形式の画面、
図8に示すガントチャート表現形式の画面、及び
図9に示すテーブル表現形式の画面を含む画面である。
【0086】
=工程表示入力画面(ネットワーク表現形式)=
図7のネットワーク表現形式の工程表示入力画面は、例えば「中央棟」等の固有エリアを示す情報(図中の「項目」の欄)を基準にして、工程を線図で図示する形式の画面であり、例えば、ネットワーク表示切替ボタン3を選択する操作がユーザによって行われた場合に表示される画面である。
【0087】
この工程表示入力画面は、例えば、情報表示欄31、及び情報入力欄32を有する。
【0088】
情報表示欄31は、
図7に示す各欄を有する。「項目」の欄は、固有エリアを示す情報が表示される欄である。日付の欄(「2021年3月」と図示されている欄)は、工程を示す線図である工程表示情報311、312等が表示される欄である。
【0089】
情報入力欄32は、
図5の工程特定情報を入力するための欄であり、例えば、工程名入力欄321、工程期間入力欄322、工種大分類入力欄323、工種中分類入力欄324、工種小分類入力欄325、エリア大分類入力欄326、エリア中分類入力欄327、及びエリア小分類入力欄328を有する。
【0090】
工程名入力欄321、及び工程期間入力欄322は、
図5の工程名情報、及び工程期間情報として格納する情報を入力する欄である。工種大分類入力欄323、工種中分類入力欄324、及び工種小分類入力欄325は、
図5の工種関連特定情報の各情報として格納する情報を入力する欄である。エリア大分類入力欄326、エリア中分類入力欄327、及びエリア小分類入力欄328は、
図5の固有エリア情報の各情報として格納する情報を入力する欄である。
【0091】
=工程表示入力画面(ガントチャート表現形式)=
図8のガントチャート表現形式の工程表示入力画面は、例えば「電気水道設置」等の工種又は作業を示す情報(図中の「工種ツリー」の欄)を基準にして、工程を棒線で図示する形式の画面であり、例えば、ガントチャート表示切替ボタン4を選択する操作がユーザによって行われた場合に表示される画面である。
【0092】
この工程表示入力画面は、例えば、情報表示欄41、及び情報入力欄42を有する。
【0093】
情報表示欄41は、
図8に示す各欄を有する。「工種ツリー」の欄は、工種又は作業を示す情報が表示される欄である。「日数」の欄は、工種又は作業の日数(本実施の形態では、工程に割り当てられている期間の日数)を示す情報(つまり、
図5の工程期間情報に基づいて算出される情報)が表示される欄である。「開始」の欄及び「終了」の欄は、工種又は作業の開始日付及び終了日付(本実施の形態では、工程の開始日付及び終了日付)を示す情報が表示される欄である。日付の欄は、工程を示す棒線である工程表示情報411、412等が表示される欄である。
【0094】
情報入力欄42は、
図5の工程特定情報を入力するための欄であり、
図7の情報入力欄32と同様に構成されている。
【0095】
=工程表示入力画面(テーブル表現形式)=
図9のテーブル表現形式の工程表示入力画面は、例えば「中央展示室仮設工事」等の工程を示す情報(図中の「名称」の欄)を基準にして、各種情報を表として図示する形式の画面であり、例えば、テーブル表示切替ボタン5を選択する操作がユーザによって行われた場合に表示される画面である。
【0096】
この工程表示入力画面は、例えば、情報表示欄51を有する。
【0097】
情報表示欄51は、
図9に示す各欄を有する。「名称」の欄は、工程の名称を示す情報が表示される欄である。「日数」の欄は、工程に割り当てられている期間の日数を示す情報(つまり、
図5の工程期間情報に基づいて算出される情報)が表示される欄である。「開始」の欄及び「終了」の欄は、工程の開始日付及び終了日付を示す情報)が表示される欄である。「工種大分類」、「工種中分類」、及び「工種小分類」の欄は、工種又は作業を示す情報が表示される欄である。「棟」、「階」、及び「室」の欄は、固有エリアを示す情報が表示される欄である。「工区」の欄は、工区を示す情報が表示される欄である。
【0098】
=
図6のSA1の処理=
ユーザが自己の端末装置1のタッチパッド12を介して、
図7~
図9の各表示切替ボタンの内の1個の表示切替ボタンを選択する操作を行った場合、当該操作で選択された表示切替ボタンに対応する工程表示入力画面の種類を示す表示モード情報が端末装置1からサーバ装置2に送信される。そして、管理部231は、当該送信された表示モード情報を受信する。
【0099】
===SA2===
図6のSA2において管理部231は、
図5の工程特定情報を取得する。
【0100】
===SA3===
図6のSA3において管理部231は、工程表示入力画面を表示する。具体的には、SA2で取得した工程特定情報に基づいて、SA1で取得した表示モード情報が示す種類の工程表示入力画面を表示するための画面情報を生成し、当該生成した画面情報を端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に対して工程表示入力画面を表示する。ここでは、各表示形式に分けて説明する。
【0101】
=工程表示入力画面(ネットワーク表現形式)=
図10は、工程表示入力画面を例示した図であり、
図11は、表示属性情報の表示例である。
図6のSA1で取得した表示モード情報が示す種類がネットワーク表現形式である場合、管理部231は、
図5の工程特定情報に基づいて、
図10の工程表示入力画面(
図11の表示属性情報も含む)を表示するための画面情報を生成する。なお、「表示属性情報」とは、属性情報を表示する情報であり、例えば、テキスト情報、あるいは、画像情報等を含む概念である。
【0102】
<具体例>
例えば、
図2固有エリア特定情報の「中央棟」、「3F」、「中央展示室」等の情報に基づいて、
図10の「項目」の欄の情報を生成する。また、工程表示情報311については、
図5の「ID001」に関して、「210310-210315」に対応する日付の欄、及び、「中央棟-3F-中央展示室」に対応する欄に線図を図示することにより生成する。特に、「前工程:ID…,後工程:ID002」に示す前工程の終了日付が3月9日であることとし、この前工程と接続するために3月9日の欄にも線図が図示されている。
【0103】
また、
図5の「ID001」に関して、任意の属性情報も表示するように構成してもよく、例えば、工種関連特定情報及び管理エリア情報を表示する場合について説明する。
図5の「ID001」に関して、「仮設工事-仮設工事-電気水道設置」の内の「電気水道設備」、及び「A工区」を表示する
図11の表示属性情報G311も生成する。特に、表示属性情報G311については、
図10の工程表示入力画面において常時表示されるように構成してもよいし、あるいは、任意の技術(例えば、マウスオーバーに関する技術等)を用いることにより、ユーザがタッチパッド12を介して工程表示情報311をタップした場合にのみ表示されるように構成してもよいが、本実施の形態では後者であることとする。また、工程表示情報312についても、
図5の「ID002」に関する情報に基づいて、工程表示情報311と同様にして生成する。
【0104】
このようにして生成した画面情報を端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に
図10の工程表示入力画面を表示する。なお、この場合、ユーザが、工程表示情報311をタップした場合、
図11に示す表示属性情報G311が表示されることになる。このように処理することにより、ユーザは、属性情報を含む工程に関する情報を視認して確認することが可能となる(他の種類の工程表示入力画面も同様である)。
【0105】
=工程表示入力画面(ガントチャート表現形式)=
図12は、工程表示入力画面を例示した図であり、
図13は、表示属性情報の表示例である。
図6のSA1で取得した表示モード情報が示す種類がガントチャート表現形式である場合、管理部231は、
図5の工程特定情報に基づいて、
図12の工程表示入力画面(
図13の表示属性情報も含む)を表示するための画面情報を生成する。
【0106】
<具体例>
例えば、
図4の工種関連情報の「仮設工事」、「電気水道設備」、「トイレ」等の情報に基づいて、
図12の「工種ツリー」の欄の情報を生成する。また、
図5の「ID001」に関して、「210310-210315」に基づいて、「日数」、「開始」、及び「終了」の欄の情報を生成する。また、工程表示情報411については、
図5の「ID001」に関して、「210310-210315」に対応する日付欄、及び、「仮設工事-仮設工事-電気水道設置」に対応する欄に棒線を図示することにより生成する。
【0107】
また、
図5の「ID001」に関して、任意の属性情報も表示するように構成してもよく、例えば、工種関連特定情報及び管理エリア情報を表示する場合について説明する。この場合、
図11の表示属性情報G311の場合と同様にして、
図13の表示属性情報G411を生成する。また、工程表示情報412についても、
図5の「ID002」に関する情報に基づいて、工程表示情報411と同様にして生成する。
【0108】
このようにして生成した画面情報を端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に
図12の工程表示入力画面を表示する。なお、この場合、ユーザが、工程表示情報411をタップした場合、
図13に示す表示属性情報G411が表示されることになる。
【0109】
=工程表示入力画面(テーブル表現形式)=
図6のSA1で取得した表示モード情報が示す種類がテーブル表現形式である場合、管理部231は、
図5の工程特定情報に基づいて、
図9の工程表示入力画面を表示するための画面情報を生成する。
【0110】
<具体例>
例えば、
図5の「中央展示室仮設工事」に基づいて
図9の「名称」の欄の情報を生成する。また、
図5の「210310-210315」に基づいて、「日数」、「開始」、及び「終了」の欄の情報を生成する。また、
図5の「仮設工事-仮設工事-電気水道設置」に基づいて、「工種大分類」、「工種中分類」、及び「工種小分類」の情報を生成する。また、
図5の「中央棟-3F-中央展示室」及び「A工区」に基づいて、「棟」、「階」、「室」、及び「工区」の情報を生成する。
【0111】
このようにして生成した画面情報を端末装置1に送信することにより、端末装置1のディスプレイ13に
図9の工程表示入力画面を表示する。これにて、情報表示処理を終了する。
【0112】
(処理-情報格納処理)
図14は、情報格納処理のフローチャートであり、
図15~
図16は、工程表示入力画面を例示した図である。情報格納処理は、
図5の工程特定情報を格納するための処理ある。
【0113】
この情報格納処理は、例えば、ユーザが自己の端末装置1を介して、情報を格納するための所定操作を行った場合に、実行を開始することとし、当該処理が開始されたところから説明する。
【0114】
===SB1===
図14のSB1において管理部231は、前述の情報表示処理と同様な処理を行って、
図15の工程表示入力画面を端末装置1のディスプレイ13に表示する。なお、この場合、例えば、
図5の各情報が未だ格納されていないので、
図15に示すように、
図10の工程表示情報311、411は表示されないことになる。
【0115】
===SB2===
図14のSB2において管理部231は、
図15の情報入力欄32の各欄に入力された情報等を取得する。各欄への情報の入力については、ユーザによる入力操作を支援するために、例えば、端末装置1とサーバ装置2との間で通信を行うことにより、以下の処理を行うように構成してもよい。
【0116】
=工程期間入力欄=
例えば、ユーザがタッチパッド12を介して、
図15の工程期間入力欄322をタップした場合に、管理部231は、日付を入力させるためのカレンダー情報を表示し、当該カレンダー情報に表示されている日付をユーザに選択させ、当該選択された日付が入力されるように構成してもよい。
【0117】
=各工種入力欄(その1)=
各工種入力欄(
図16の符号「323」~「325」)については、
図4の工種関連情報の階層構造に従って情報を入力可能するように処理してもよい。例えば、ユーザがタッチパッド12を介して、工種大分類入力欄323をタップした場合に、管理部231は、
図4の大分類情報である「仮設工事」、「躯体工事」等を取得して、当該取得した情報を工種大分類入力欄323に入力する候補の情報として表示してもよい。
【0118】
この後、ユーザが工種大分類入力欄323に「仮設工事」を選択して入力した後に、工種中分類入力欄324をタップした場合に、管理部231は、
図4の大分類情報である「仮設工事」の下層である中分類情報の「仮設工事」等を取得し、当該取得した情報を工種中分類入力欄324に入力する候補の情報として表示してもよい。
【0119】
この後、ユーザが工種中分類入力欄324に「仮設工事」を選択して入力した後に、工種小分類入力欄325をタップした場合に、管理部231は、
図4の中分類情報である「仮設工事」の下層である小分類情報の「電気水道設置」、「トイレ」、及び「試験調査」等を取得し、当該取得した情報を工種中分類入力欄324に入力する候補の情報として表示してもよい。
【0120】
=各工種入力欄(その2)=
図17は、工種関連表示画像を例示した図である。「工種関連表示画像」G1は、
図4の工種関連情報を当該工種関連情報の階層構造を示す表示態様で表示する情報である。工種関連表示画像G1は、いわゆるラディアルコントロールに対応する画像であり、例えば、
図17では一部のみが図示されているが、大分類表示欄G11(
図4の大分類情報が表示される欄)、中分類表示欄G12(
図4の中分類情報が表示される欄)、及び小分類表示欄G13(
図4の小分類情報が表示される欄)が同心円の中心側から外側に向かって設けられている画像である。
【0121】
例えば、ユーザが
図15の情報入力欄32における「一覧から選択」をタップした場合に、管理部231は、
図4の工種関連情報に基づいて
図17の工種関連表示画像G1を生成して、当該生成した工種関連表示画像G1を端末装置1に表示することにより、当該工種関連表示画像G1をユーザに参照させて、各工種入力欄への情報の入力を支援してもよい。
【0122】
=各エリア入力欄=
各エリア入力欄(
図16の符号「326」~「328」)については、
図2の固有エリア特定情報の階層構造に従って情報を入力可能するように処理してもよい。なお、ここでの処理は、例えば、前述の「各工種入力欄(その1)」の処理と同様とする。
【0123】
=SB2の処理=
そして、
図14のSB2においては、例えば、
図16に示すように情報入力欄32の各欄に情報を入力した場合、管理部231は、これらの入力された情報を端末装置1から受信して取得する。なお、
図16では不図示であるが、例えば、
図5の他工程関係情報に対応する情報(以下、「他工程関係特定情報」とも称する)もユーザが任意の手法で入力したこととし、管理部231は、この入力された情報も取得することとする。
【0124】
===SB3===
図14のSB3において管理部231は、SB2で取得した情報に基づいて、
図5の工程特定情報を格納することにより、工程に対して属性情報を関連付ける。
【0125】
例えば、まず、一意となる工程IDとして「ID001」を生成して、
図5の工程IDとして格納する。また、
図16の工程名入力欄321の「中央展示室仮設工事」を
図5の工程名情報として格納する。また、
図16の工程期間入力欄322の「2021/03/10」及び「2021/03/15」に基づいて、
図5の工程期間情報を格納する。また、前述の他工程関係特定情報に基づいて
図5の他工程関係情報を格納する。また、
図16の各工種入力欄の「仮設工事」、仮設工事」、及び「電気水道設備」に基づいて、
図5の工種関連情報特定情報を格納する。また、
図16の各エリア入力欄の「中央棟」、「3F」、及び「中央棟展示室」に基づいて
図5の固有エリア情報を格納する。
【0126】
なお、
図5の管理エリア情報については、ユーザから直接は入力されていないが、
図3のエリア関連付け情報において固有エリアに関連つけられていることに着目して以下の処理を行う。すなわち、
図16の各エリア入力欄の「中央棟」、「3F」、及び「中央棟展示室」に対応する固有エリア情報である「中央棟-3F-中央展示室」を特定し、
図3のエリア関連付け情報を参照して、当該「中央棟-3F-中央展示室」に関連付けられている管理エリア情報である「A工区」を特定する。そして、この「A工区」を
図5の管理エリア情報として格納する。このようにして、
図5の最上段の情報が格納される。これにて、情報格納処理を終了する。
【0127】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、階層化属性情報又は無階層化属性情報に基づいて、属性情報を管理する処理を行うことにより、例えば、階層化属性情報又は無階層化属性情報を利用することができるので、工程の属性を効率的に管理することが可能となる。
【0128】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0129】
(情報格納処理について)
また、上記実施の形態の
図14の情報格納処理については、
図15等に示すネットワーク表現形式の工程表示入力画面を介して情報を入力する場合について説明したが、これに限らない。例えば、
図8のガントチャート表現形式又は
図9のテーブル表現形式の工程表示入力画面を介して情報を入力してもよい。
【0130】
図9のテーブル表現形式の工程表示入力画面に関しては、情報表示欄51の各欄の内のユーザが入力を希望する情報に対応する欄を当該ユーザがタップして選択した上で、当該選択された欄に対して情報を入力可能となるように構成されていることとする。そして、管理部231は、各欄に入力された情報に基づいて
図5の工程特定情報を格納する。
【0131】
特に、ユーザが
図9の情報表示欄51の各欄をタップして図示されている複数の情報を入力した上で、不図示の「保存ボタン」をタップした場合に、端末装置1はこの入力された全ての情報を一括してサーバ装置2に送信することにより、当該情報がサーバ装置2に一括で入力される。一方、管理部231は、端末装置1から送信されて入力された前述の複数の情報を取得し、取得した情報に基づいて、
図5の工程特定情報を一括で格納する。
【0132】
(属性情報入力用画面について)
また、属性情報入力用画面を介して入力された情報を工程特定情報として格納するように構成してもよい。
図18~
図19は、属性情報入力用画面を例示した図である。「属性情報入力用画面」は、ユーザに対して属性情報を入力させるための画面であり、例えば、情報表示欄71、及び情報入力欄72を有する。
【0133】
情報表示欄71は、選択タグ表示欄711、及び選択欄712を有する。選択タグ表示欄711は、ユーザによって入力される候補となる属性情報が表示される欄である。この選択タグ表示欄711は、例えば、ユーザが所望する属性情報が設定されて表示されるように構成されており、一例としては、
図2の固有エリア特定情報、
図1の管理エリア特定情報DB222の管理エリア特定情報、又は
図4の工種関連情報の内の1個以上が設定可能となっている。選択欄712は、日付及び前述の選択タグ表示欄711に表示されている属性情報を選択するための欄であり、選択された欄に線図が図示されているように構成されている。
【0134】
情報入力欄72は、
図5の工程特定情報を入力するための欄であり、
図7の情報入力欄32と同様に構成されている。
【0135】
属性情報入力用画面に関する処理については、例えば、
図14の情報格納処理の一部として実行してもよいし、あるいは、当該処理の代わりに実行してもよい。例えば、以下の第1~第3処理を実行する。
【0136】
===第1処理===
第1処理において、まず、ユーザが自己が入力を所望する属性情報を決定し、決定した属性情報に基づいて
図18の選択タグ表示欄711に設定して表示する情報として、
図2の「中央棟」、
図4の「仮設工事」等、
図1の管理エリア特定情報DB222の管理エリア特定情報としての「A工区」等を選択して相互に組み合わせる操作を行う。この場合、管理部231は、当該ユーザの操作に基づいて、
図18の属性情報入力用画面を端末装置1のディスプレイ13に表示する。
【0137】
ここでは、画面横方向において並べられた組み合わせの情報(例えば、「中央棟」、「仮設工事-仮設工事-水道電気設置」、及び「A工区」の組み合わせの情報等)については、選択欄712の内の当該情報に対応する欄を選択した場合にこれら組み合わせの情報が全て入力されることになるので、この点を考慮してユーザは前述の操作を行うことになる。
【0138】
===第2処理===
第2処理において、次に、ユーザが、第1処理で表示した属性情報入力用画面において、
図19の線
図G712が図示されている欄をなぞって選択する操作を行った場合、管理部231は、当該選択された欄に対応する日付として2021年3月10~2021年3月15日を示す日付情報を取得し、また、当該選択された欄に関連付けられている「中央棟」、「仮設工事-仮設工事-水道電気設置」、及び「A工区」の情報を取得する。なお、この場合、「中央棟」、「仮設工事-仮設工事-水道電気設置」、及び「A工区」の情報については、
図19に示すように、情報入力欄72の各欄に表示されるように構成してもよい。
【0139】
===第3処理===
第3処理において、管理部231は、第2処理で取得した情報に基づいて、
図5の工程特定情報を格納する。ここでは、例えば、
図5の最上段の情報の内の、「210310-210315」、仮設工事-仮設工事-電気水道設置」、「中央棟-3F-中央展示室」の内の「中央棟」、及び「A工区」を格納する。なお、他の情報については、
図19の情報入力欄72の各入力欄にユーザが情報を入力することとし、この入力された情報に基づいて格納することとしてもよく、この場合、
図14の情報格納処理で説明した手法と同様な手法で格納してもよい。
【0140】
このように構成することにより、例えば、
図18及び
図19の情報表示欄71に設定する情報をユーザが自由に組み替えることにより、自己が所望する属性情報を容易且つ確実に格納することが可能となる。
【0141】
(属性情報について)
また、
図5の工程特定情報として、他の属性情報も格納して表示するように構成してもよい。例えば、作業を請け負っている会社である協力会社を示す協力会社情報を属性情報として管理してもよい。
【0142】
例えば、協力会社の候補を示す協力会社候補情報を無階層化属性情報として記録部22に記録して、管理部231が、当該協力会社候補情報に基づいて、協力会社情報を入力させるための支援処理(例えば、候補の協力会社を表示して選択させる処理等)を行って、協力会社情報を格納するように構成してもよい。
【0143】
また、例えば、協力会社と元請会社との間の契約内容を示す契約情報を前述の協力会社候補情報の下層に関連付けて、協力会社候補情報及び契約内容情報を階層化属性情報として構成した上で記録部22に記録して、管理部231が、ユーザによって選択された協力会社を示す情報及び当該協力会社に関連付けられている契約内容を示す情報を属性情報として格納するように構成してもよい。
【0144】
(標準工程特定情報について)
また、記録部22に標準工程特定情報を記録し、管理部231が、当該標準工程特定情報に基づいて、属性情報を管理するように構成してもよい。
図20は、標準工程特定情報を例示した図である。「標準工程特定情報」とは、予め定められた標準工程を示す情報と当該標準工程の属性を示す標準属性情報とが相互に関連付けられている標準情報であり、例えば、
図20に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0145】
図20の標準工程セット情報は、標準的な工程の組み合わせを示す名称を示す情報である。
図20の工程名情報及び工種関連特定情報は、
図5の同一名称の情報と同様である。この
図20の最上段の情報においては、「RC躯体」の標準的な工程の組み合わせに、「墨出」等の工程が含まれていることが示されており、また、「墨出」の工程には「AA-AA-AA」の工種及び作業が関連付けられていることが示されている。
【0146】
図21は、工程表示入力画面を例示した図である。標準工程特定情報に関する処理については、例えば、
図14の情報格納処理の一部として実行してもよいし、あるいは、当該処理の代わりに実行してもよい。
【0147】
例えば、ユーザが
図20の標準工程セット情報=「RC躯体」を選択した場合に、管理部231は、当該「RC躯体」に関連付けられている工程名情報である「墨出」及び「配筋」を特定し、
図21に示す選択欄81にこれらの「墨出」及び「配筋」を選択候補として表示する。次に、ユーザが選択欄81の「墨出」を選択した場合に、管理部231は、
図20の「墨出」に関連付けられている「AA-AA-AA」を特定し、特定した「AA-AA-AA」を
図5の工程特定情報の工種関連特定情報として格納する。
【0148】
(グループ化について)
また、複数の工程をグループ化して管理するように構成してもよい。
図22は、グループ特定情報を例示した図であり、
図23は、工程表示入力画面を例示した図である。「グループ特定情報」とは、建設工事の工程を複数個まとめたグループに関する情報であり、例えば、
図22に示す各項目の情報が相互に関連付けられている。
【0149】
図22のグループ名情報は、グループの名称を示す情報である。
図22の工程IDは、
図5の同一名称の情報と同様である。
図22の付加情報は、グループに対して付加された情報である。この
図22の最上段の情報においては、「工法A」という名称に属するグループに工程が「ID001」及び「ID002」が識別する工程等であることが示されており、また、当該グループに対応する「工法A」を実行するために必要な資機材が「立馬10台」であること等が示されている。
【0150】
情報格納については例えば、ユーザが
図7の工程表示情報311、312(つまり、
図5の「ID001」及び「ID002」が識別する工程を示す工程表示情報)を選択してこれらを「工法A」としてグループ化するための操作行い、この後に、当該グループに対して「立馬10台」等を付加情報として関連付ける操作を行った場合、管理部231は、「ID001」及び「ID002」が識別する工程をグループ化し、グループ化されたこれらの工程から成るグループに対して付加情報として「立馬10台」等を関連つける処理を行い、
図22の最上段の情報を記録部22に記録する。
【0151】
情報表示については例えば、ユーザが工程表示入力画面上にてグループを表示させるための操作を行った場合、管理部231は、
図22のグループ化特定に基づいて、
図23のグループ表示情報82(同一グループに属する工程を示す工程表示情報311、312を取り囲んで同一グループであることを表示する情報)、及び付加表示情報83(付加情報を表示する情報)を表示し、また、グループの名称である「工法A」のテキスト情報を表示する処理を行う。
【0152】
(工程特定情報の格納について)
また、
図14のSB3においては、
図3のエリア関連付け情報を参照して、固有エリア情報に対応する管理エリア情報を特定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、管理エリア情報をユーザが入力することとし、管理部231が、エリア関連付け情報を参照して、入力された管理エリア情報に対応する固有エリア情報を特定して、当該特定した情報を格納するように構成してもよい。
【0153】
(階層化属性情報の解釈について)
また、「階層化属性情報」について以下のように解釈してもよい。例えば、各階層に属する複数の情報の組み合わせ(一例としては、
図2の大分類情報、中分類情報、又は小分類情報の内の2個以上の組み合わせ)が「階層化属性情報」に対応するものと解釈してもよいし、1個の層に属する情報(一例としては、
図2の大分類情報のみ、中分類情報のみ、又は小分類情報のみ)が「階層化属性情報」に対応するものと解釈してもよい。
【0154】
(エリア関連付け情報について)
また、
図3のエリア関連付け情報の固有エリア情報としては、「中央棟-3F-中央展示室」等(つまり、
図2の大分類情報、中分類情報、及び小分類情報の組み合わせに対応する情報)を格納して用いる場合について説明したが、これに限らない。例えば、大分類情報、中分類情報、又は小分類情報のうちの1個のみの情報、あるいは、任意の組み合わせの2個の情報を、
図3の固有エリア情報として格納して用いるように構成してもよい。
【0155】
(情報の入力について)
また、
図7又は
図8の情報入力欄32、42に対して、他の入力欄を設けてもよい。例えば、管理エリア入力欄を設けてもよい。そして、ユーザが、当該管理エリア入力欄に対して「A工区」等の管理エリアを示す情報を入力した場合に、管理部231が、当該情報を取得し、取得した情報を
図5の管理エリア情報として格納するように構成してもよい。
【0156】
なお、ここで説明した処理及び実施の形態で説明した処理に関して、一方のみを実行するように構成してもよいし、あるいは、両方とも実行するように構成してもよい。
【0157】
(端末装置について)
また、上記実施の形態では、
図1の端末装置1がユーザに携帯される装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、端末装置1として、ユーザに携帯されない装置(一例としては、パーソナルコンピュータ等)を用いてもよい。
【0158】
(管理エリア特定情報)
また、上記実施の形態では、「管理エリア特定情報」を無階層化属性情報として構成する場合について説明したが、これに限らない。例えば、管理エリア特定情報を階層化属性情報として構成してもよい。例えば、管理エリア(つまり、設定領域)である工区に関して「A工区」の層を示す情報及び当該「A工区」の下層として「A-1工区」、「A-2工区」、及び「A-3工区」を示す情報を、管理エリア特定情報として格納して用いるように構成してもよい。なお、ここでの「A-1工区」、「A-2工区」、及び「A-3工区」については、「A工区」を細分化した工区を示していることとする。
【0159】
(固有エリア特定情報)
また、上記実施の形態では、「固有エリア特定情報」を階層化属性情報として構成する場合について説明したが、これに限らない。例えば、固有エリア特定情報を無階層化属性情報として構成してもよい。例えば、
図2の大分類情報のみ、中分類情報のみ、又は小分類情報のみを固有エリア特定情報として用いるように構成してもよい。
【0160】
(関連付け情報について)
また、上記実施の形態では、関連付け情報として、1個以上の階層化属性情報と1個以上の無階層化属性情報とが相互に関連付けられている情報を用いる場合について説明したが、これに限らない。
【0161】
例えば、複数の階層化属性情報が相互に関連付けられている情報を関連付け情報として用いてもよい。具体的には、
図3の固有エリア情報と、変形例の「(管理エリア特定情報)」で説明した階層化属性情報としての管理エリア特定情報とが相互に関連付けられている情報を、関連付け情報として用いるように構成してもよい。
【0162】
また、例えば、複数の無階層化属性情報が相互に関連付けられている情報を関連付け情報として用いてもよい。具体的には、変形例の「固有エリア特定情報」で説明したように、固有エリア特定情報を無階層化属性情報として構成した上で、当該固有エリア特定情報と
図3の管理エリア情報とが相互に関連付けられている情報を、関連付け情報として用いるように構成してもよい。
【0163】
(関連付けないことについて)
また、階層化属性情報については、無階層化属性情報又は他の階層化属性情報には関連付けずに、当該階層化属性情報を独立して用いるように構成してもよい。また、無階層化属性情報についても、階層化属性情報又は他の無階層化属性情報には関連付けずに、当該無階層化属性情報を独立して用いるように構成してもよい。
【0164】
(組み合わせについて)
また、実施の形態で説明した技術と、変形例で説明した技術を任意に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0165】
1 端末装置
2 サーバ装置
3 ネットワーク表示切替ボタン
4 ガントチャート表示切替ボタン
5 テーブル表示切替ボタン
11 通信部
12 タッチパッド
13 ディスプレイ
14 記録部
15 制御部
21 通信部
22 記録部
23 制御部
31 情報表示欄
32 情報入力欄
41 情報表示欄
42 情報入力欄
51 情報表示欄
71 情報表示欄
72 情報入力欄
81 選択欄
82 グループ表示情報
83 付加表示情報
100 情報処理システム
221 固有エリア特定情報DB
222 管理エリア特定情報DB
223 エリア関連付け情報DB
224 工種関連情報DB
225 工程特定情報DB
311 工程表示情報
312 工程表示情報
321 工程名入力欄
322 工程期間入力欄
323 工種大分類入力欄
324 工種中分類入力欄
325 工種小分類入力欄
326 エリア大分類入力欄
327 エリア中分類入力欄
328 エリア小分類入力欄
411 工程表示情報
412 工程表示情報
711 選択タグ表示欄
712 選択欄
G1 工種関連表示画像
G11 大分類表示欄
G12 中分類表示欄
G13 小分類表示欄
G311 表示属性情報
G411 表示属性情報
G712 線図