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特開2023-53439地球の自転エネルギーを活用する動力原動所を設けるシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053439
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】地球の自転エネルギーを活用する動力原動所を設けるシステム
(51)【国際特許分類】
   F03G 3/00 20060101AFI20230406BHJP
【FI】
F03G3/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162468
(22)【出願日】2021-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000163741
【氏名又は名称】金井 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】金井昌彦
(57)【要約】
【課題】我々は産業革命によって人力を越える力を人工的に創り出し機能的かつ構造的にはるかに大きく複雑な人工物を世にもたらす事に成功した。この偉大な成果を得た反面大気汚染と地球温暖化という重大な反社会的現象を生み出す地球の憂慮すべき状態をもたらす事になった。
【解決手段】前記した憂慮すべき状態を脱却させることを目的として、新規な力学的手段を提供する。現在の動力を創り出す技術体系は、熱力学を原理とした科学技術的体系を使用しているのが根本的原因である。従って、この従来の技術体系とは異なる力学的原理を採用した技術体系への変換を目的とする。更に地下に埋蔵される天然資源は有限なためエネルギー原料としては枯渇するに至る。ここに提供する新規な方法の力学的手段は、自転する地球の運動エネルギーを利用するものであり、従ってエネルギーの源泉は無限なため、人工的に形成される資源を創り出す特徴がある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地球の自転する事象で発現する運動エネルギーを源泉として、これに連動するように運動エネルギーを発現するための人工的に創られた資源としてのエネルギー発現体を、地球表面の任意の場所に設けた基地から発進するように構成してなり、このエネルギー発現体(質量要素とその担体)の運動によって地球表面にエネルギー受容用の場所として設けたステーションに配置される各種装置へエネルギー発現体がエネルギーを与える役割を果たすことを特徴とする所要エネルギーを発生するシステム。
【請求項2】
地表上に滑動自由に静止して設けられた柱状の動作部材(復帰用ばね付き)が、地表の順方向の運動によって相対的に逆方向に移動しようとする傾向を発生する性質を有する。エネルギー発現体が順方向に運動を起こしたとき、動作部材の上に置かれたエネルギー受容体に能動的にエネルギー発現体が押圧すると、従動的にこのエネルギー受容体に遠心力が発生する。その際にエネルギー発現体の質量要素が、エネルギー受容体の担体に移転する。これによって質量要素とその担体は、装置の動力としてその役割を果たすことを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のエネルギー受容体(質量要素とその担体)の運動により発生するエネルギーを取り込む動力施設が設けてなり、この動力施設は大きな円筒体および、これに同芯に配置された軸芯からなって、取り込まれたエネルギー受容体は円筒体の内壁に沿って回転運動を行い、それに伴って軸芯が回転運動を発生させることで軸芯の外部の装置に動力を与えることを特徴とするエネルギー供給システム。
【請求項4】
請求項1および2に記載のエネルギー発現体は担体に担われて、基地から発進してステーションまで運動してなり、同ステーションでエネルギー発現体を授けた後、この担体は基地に戻して次の作業用に差し向ける。ステーションでエネルギーを受け取ったエネルギー受容体(質量要素とその担体)はエネルギータワーを経由して動力施設へ至った後、これから質量要素が外部の動力所要施設に付与すると共に、担体がステーションに戻して次の作業用に差し向ける。これら両方の担体は次の作業に供与されることからこのシステムにおいて、装荷と除荷の繰り返しによって連続して反復使用することが出来ることを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項2に記載のステーションと請求項3に記載の動力施設との間に、エネルギーを貯留するエネルギータワーを設けてこれに緩衝性を付与し、また調整を行う機能を働かせることで、初めから終わりまでのエネルギー全体の流れに円滑さを保つことを特徴とする脱天然資源型の請求項1に記載の人工資源を採用した、永久使用可能型動力創成供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は生活や産業の分野で必要とするエネルギーを動力として生成するための手段に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
現在、エネルギーを得るために化石燃料やその他諸種の材料等の資源の燃焼を行っている。それにより、一酸化炭素等の有害なガスが発生して大気汚染をもたらす。また、熱の発生で地球の温暖化を招くという好ましくない状態を作る。さらに、これらの資源は有限であり、やがて枯渇するものである。この環境悪化の回避と資源の枯渇への対策が今後の課題である。
【0003】
さらに、原子力発電の導入によってその稼働後の施設の深刻な後処理の莫大な費用と年月を費やすことから、これを大幅に縮減できる動力生成の手段の提供が望ましい。
【0004】
環境汚染を防止するために、化石燃料やその他諸種の材料等の資源の燃焼によって発生する一酸化炭素等の有害なガスの発生による大気汚染や、地球の温暖化をもたらさない、環境の保護に寄与するエネルギーの提供を目的とする。また、資源の枯渇に対処する新たな技術開発が待たれる。
【0005】
また、原子力発電施設の使用によってもたらされる使用後の後処理のための長い年数と多額の費用を必要としているため、原子力発電施設の大幅な縮減の実現を目指す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は力学的エネルギーを利用する原理に基づいているものである。それによって従来の熱力学を原理とした、科学的体系から脱却することを目的とするもので、ここに述べる力学的体系への転換を目指す。詳しくは地球の自転する運動をエネルギー源として利用するものであるから無尽蔵のエネルギーを所有し、しかも従来にないきれいな環境を創り出す新規な動力生成手段を提供する。すなわち地球の自転する態様において発現する動的エネルギーを、引力により地球に吸着されるエネルギー担体に地球上の動的エネルギーを移転して、以後、我々の生活に活用することを目的とする。
【発明の効果】
【0007】
この動力を生成する装置は力学的エネルギーであるから、大気汚染をもたらすガスの排出をしない。また、地球の温暖化を招くような熱の発生をもたらさない。更にエネルギー源として地球の自転運動から、無尽蔵にエネルギーを得られるという利点がある。さらに付け加えると、従来の熱力学を原理として利用されているエネルギー体系を脱却して、ここに述べる力学的エネルギー体系に動力を利用する体系の転換を目的とするものである。それによって、以後供給される動力は人工的に創られた資源(ここでは人工資源ARと名付ける)を源泉とする動力体系の提供を目指すものである。また、この手段は地球を取り巻く対流圏の状態の影響を受けないという安定した動力環境で、仕事を達成出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】動作部材およびその関係する部材を含む構造体
図2】エネルギータワーとこれに付属する切替弁を示す図面
図3】動力施設の構成を説明する図面
【発明を実施するための形態】
【0009】
地球の日本の首都圏を通る緯度すなわち約北緯36度で囲む円C36をこの発明を実施する対象として考察し、以下に具体的に説明する。地球の緯度0度を通る円周の寸法は約40075kmである。この値に余弦36度を掛け合わせると、約32421kmの値が得られる。この数値は約北緯36度を通る円C36の円周の長さを表す。次に円C36の回転速さについて述べる。1日の地球の自転する時間は約24時間であるから、約北緯36度に沿って地球を囲む円C36の1時間あたりの回転速度は、32421km/24Hr=1351km/hr、従って約375m/secの回転速度で進行する。約北緯36度上に設けられる首都圏のフィールドの説明を以下に述べる。
【0010】
地球の自転運動の動作においてエネルギー発現体02からエネルギー受容体03への、エネルギーを移転することについて以下に述べる。ここに説明する力と運動の向きについて地球の回転方向を順方向、その反対の向きを逆方向と定義する。エネルギー発現体02とは、地球表面に設けたもので、地球の自転する事象で発現する運動エネルギーを源泉としてこれに連動するように、運動エネルギーを発現するための人工的に創られた資源である。エネルギー受容体03については、以下に詳細を述べる。図1は、動作部材およびその関係する部材を含む構造体である。1は、地球の自転によって生じる地球表面の運動の一部でフィールドアースEと名付ける。2は、フィールドアースEの上に直立に、かつ滑動自由に載置される動作部材30(復帰用ばね付き)が置かれる。3は、動作部材30の上に設けられる、単数又は複数の平板状の受け取りプレートRP(1~n)である。次にステーションSTAの説明をする。ステーションSTAはエネルギー発現体02とエネルギー受容体03の中間にあり両者と同じ高さに設けられる。エネルギー発現体02の担体D20に乗せられたエネルギー資源としての質量要素Mは、ステーションSTA上でエネルギー受容体03の担体D20の上にエネルギー資源として移転する。エネルギー受容体03とは、受け取りプレートRP(1~n)の上に置かれる部材である。フィールドアースEが順方向に運動する際に、この動作部材30が、相対的に逆方向に動く傾向が発生してなり、その上に設けられた平板状の受け取りプレートRP(1~n)上のエネルギー受容体03が、エネルギー発現体02からの能動的に作用する力を受けて従動的に遠心力を発生する。その際にステーションSTAの上に置かれたエネルギー発現体02の担体D20の上の質量要素Mが、エネルギー受容体03の担体D20の上に移転する。それにより以後は、担体D20のそれに装荷されたエネルギー資源はその後、質量要素Mとしてその運動により動力を生成する構成となる。
【0011】
フィールドアースEが順方向にその走行運動を始めると、それに伴って動作部材30が物性にしたがって逆方向に過度的に大きな力が発生することから、動作部材30が逆方向に移動しようとする傾向が生じる。地球表面に発現する動的エネルギーのエネルギー発現体02がステーションSTA上において能動的にエネルギー受容体03に作用する。これによって、エネルギー受容体03が従動的に遠心力を発生する。この際に、地球側のエネルギー発現体02の担体D20の上のエネルギー資源としての質量要素Mがエネルギー受容体03の担体D20の上に移転する。同担体D20に移転したエネルギー資源としての質量要素Mは以後、エネルギー受容体03の質量要素Mとして同担体D20と一体となって転動運動または摺動運動を行い、エネルギータワーETまで到達し静的エネルギーとしてこれに貯蔵される。エネルギータワーETの詳細については改めて述べる。
【0012】
次に地球上の動的エネルギーを駆動するエネルギー発現体02の運用について時間的経過とその働きの状態を以下に述べる。基地BASはフィールドアースE上の任意に設けられた定点を、動的エネルギーの初動の位置と定める。エネルギー発現体02は基地BASからステーションSTAまでの道筋の往路R11を、フィールドアースEと順方向に並列にステーションSTAまで質量要素Mを装荷して走行する。エネルギー発現体02がステーションSTAに達した時点で、エネルギー発現体02の担体D20の上に装荷された質量要素Mがエネルギー受容体03の担体D20の上に移転する。その後、除荷されたエネルギー発現体02の担体D20が、ばねの押圧によって復路の道筋R12を辿って基地BASに戻されて循環使用に供される。以後はエネルギー発現体02のエネルギーの積載の装荷と除荷を順次繰り返すことによって、エネルギー発現体02の反復使用が行える特徴がある。
【0013】
動作部材30によって質量要素Mを装荷してなる担体D20が、ステーションSTAからの動作開始時点T1からその両者を収納するエネルギータワーETに達する動作の終点T2までの経過時間に亘って積算されるエネルギー総量は、フィールドアースEから立ち上がって構成されるエネルギータワーETに位置エネルギーのような潜在エネルギーとして蓄えるように構成される。エネルギータワーETはフィールドアースEから緩やかなカーブで連なるように構成することでエネルギー損失の防止を図る。エネルギータワーETは上方に向かって立ち上がるように構成される。エネルギータワーETはA組とB組の二種類があり、例えばA組のタワーとB組のタワー同数(例えばタワー3本ずつ)のエネルギータワーで構成され、A組タワーとB組タワーが同時に、かつ交互に質量要素Mの放出と貯蔵を行う構成とする。図2は、エネルギータワーETと、これに付属する切替弁を示す図で、4を切替弁a1、5を切替弁a2、6を切替弁b1、7を切替弁b2として説明する。切替弁aおよびbはエネルギータワーETのA、Bそれぞれに付属するものでA組側に接続する弁がaでB組側に接続する弁がbで、添字1は弁の開口が供給側の道筋R2に繋がり、添字2は弁の開口が放出側の道筋R3に繋がり交互にその役割を切換弁aとbが果たす。切替弁aおよびbに記される添字1側が上部、2側が下部の2階建て構造となり垂線を軸にして180度回転すると、切替弁aとbが交互に位置が入れ替わる。aの開口1が供給側の道筋R2に繋がっているときは、bの開口2が放出側の道筋R3に繋がる。bの開口1が供給側の道筋R2に繋がっているときは、aの開口2が放出側の道筋R3に繋がる仕組みになる。このエネルギータワーETは、緩衝の性能を付与する。また調整機能を働かせることで、エネルギーの初めから終わりまでの流れを円滑に保つ機能を発揮することが出来る。動力を供給するための動力施設PEが質量要素Mの担体D20を必要とする場合、エネルギータワーETのA組タワーまたはB組タワーのいずれかの放出側の組から質量要素Mを装荷した担体D20を導き出す。放出を求められる質量要素Mを装荷した担体D20は転動または摺動をして動力施設PEに送達し、取り込まれてその所要の仕事を行う。道筋R2は質量要素Mの担体D20の転動または摺動の開始位置からエネルギータワーETまでの行程を表現する。道筋R3はエネルギータワーETから動力施設PEまでの質量要素Mの担体D20が転動または摺動する行程を表現する。ここで、図3は、動力施設PEの構成を説明するものである。8は質量要素Mであり、この動力施設PEは9で示す大きな円筒体CYLおよび、これに同芯に配置される10で示す軸芯SFとが設けられる。なお、軸芯SFの表面は全体の豊かな弾性をもった軟質の材料で被覆される。取り込まれた質量要素Mを装荷した担体D20は円筒体CYLの内壁に沿って転動または摺動し、それに伴って軸芯SFに回転運動を与える。円筒体CYLの一端は平らな壁面で構成され、軸芯SFはその中心を貫いて外方に伸びて、その回転運動をエネルギーを産出する外部の装置に動作を伝える。その担体D21は用済み後、道筋R4を辿ってステーションSTAに戻す。このようにして質量要素Mの担体Dは装荷と除荷の繰り返しにより循環使用する特徴を有している。街路灯や橋の欄干等の照明として用途に利用する場合は、ステーションSTAからの出力を照明として直接利用し、この場合はエネルギータワーET以後のプロセスは不要になる。
【0014】
道筋R3を辿るための手段および道筋R4を辿るための手段を以下に述べる。1点目は、逆方向に質量要素Mおよびその担体D20を運動させるように道筋R3を動力施設PEまで導く。この道筋R3は所要の距離を持った2本の丸棒をベルトで囲んだコンベアからなってこれはモーター駆動する。2点目は、動力施設PEから道筋R4を辿ってステーションSTAまでその担体D21を戻す。その手段として、モーター駆動によるエレベーターELの構成とする。
【0015】
記述されているエネルギーの流れの道筋の確実性を高めるために、デジタル化した手法を採用する。基地BASとステーションSTAの間は往路と復路それぞれの距離の確実性を高め、かつ両路の切り替えの確実性も高める。ステーションSTAとエネルギータワーETとの間の道筋R2、エネルギータワーETと動力施設PEとの間の道筋R3、動力施設PEとステーションSTAとの間の道筋R4、それぞれの距離の確実性を高め、そして各道筋の進行のタイミングの確実性を高める。
【0016】
動力の需要と供給の関係について、その体系化を以後進める。動力容量をW(kW)で表し、これを充当するに求められる動作部材30の質量要素をM(kg)としたときの関係式を以下に記述する。遠心力を表す式はF=mv/rである。前述の円C36を当てはめると、F=M×375/5160019.1≒2.7289×10-2Mとなる。動力容量=遠心力×北緯36度上の地表の走行速度であるから、これによりW(kW)=1.0240×10-2Mの式が求められる。W(kW)=1kWと指定した場合、質量要素M(kg)の値は97.6563kgという値が対応する。創設する動力施設PEの規模と数量は一次式で表現される関係であるから、動力容量W(kW)と質量要素M(kg)が一次式の関係で表される。この関係から産業上および社会上の実用上の見地から動力容量W(kW)=1kWに指定した場合、これに対応する質量要素の大きさはM(kg)=97.6563kgを基礎的な値として使用する。これにより、日常的に活用することが出来る便益性が得られる。動力施設PEには逐次、質量要素Mを装荷した担体D20の取り込みが可能である。また、動力施設PEを並列に複数配置することによって動力施設PEの規模を大きくすることが可能である。動力施設PEを分散して複数の動力原動所を設けた場合、動力原動所ごとに前に述べた内容の動力施設PEが設置される。この場合、これと同時に動力原動所ごとにエネルギータワーETを設ける。これに伴い動作部材30が受け取りプレートRP(1~n)に作用する手段を設ける。それ以後は前に述べた動力施設PEの内容を同様の作用として行う。次に需要と供給の小規模の場合について述べる。この場合、質量要素Mを装荷した担体D20とエネルギータワーETの間の距離を40cm程度に置く。次に同エネルギータワーETと動力施設PEの間の距離も40cm程度に定める。約北緯36度上の円周の回転速度は、375m/secであるから、今述べた2つの距離をわたるデータの速さは約1000分の1秒という瞬間的な時間の走行であるからこれら3つの装置全体が1つの装置と同様の働きをする。
【実施例0017】
次に動力容量の若干の例ごとに具体例を以下に説明する。動力容量が1kWの場合の質量要素Mの大きさは97.6563kgであるから、動力容量が100kWの場合の質量要素Mの大きさは97.6563kg×100個、動力容量が1000kWの場合の質量要素Mの大きさは976.563kg×100個である。
【0018】
首都圏の任意の場所に動力原動所を設置し、同所に複数の動力施設PEを内在する。各動力施設PEには所定の動作部材30を配分し望む動力を得るようにする。
【符号の説明】
【0019】
1 フィールドアースE
2 動作部材30
3 受け取りプレートRP
4 切替弁a1
5 切替弁a2
6 切替弁b1
7 切替弁b2
8 質量要素M
9 円筒体CYL
10 軸芯SF
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この技術は生活や産業の分野で必要とするエネルギーを動力として生成するための手段に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
現在、エネルギーを得るために化石燃料やその他諸種の材料等の資源の燃焼を行っている。それにより、二酸化炭素等の有害なガスが発生して大気汚染をもたらす。また、熱の発生で地球の温暖化を招くという好ましくない状態を作る。さらに、これらの資源は有限であり、やがて枯渇するものである。この環境悪化の回避と資源の枯渇への対策が今後の課題である。
【0003】
さらに、原子力発電の導入によってその稼働後の施設の深刻な後処理の莫大な費用と年月を費やすことから、これを大幅に縮減できる動力生成の手段の提供が望ましい。
【0004】
環境汚染を防止するために、化石燃料やその他諸種の材料等の資源の燃焼によって発生する二酸化炭素等の有害なガスの発生による大気汚染や、地球の温暖化をもたらさない、環境の保護に寄与するエネルギーの提供を目的とする。また、資源の枯渇に対処する新たな技術開発が待たれる。
【0005】
また、原子力発電施設の使用によってもたらされる使用後の後処理のための長い年数と多額の費用を必要としているため、原子力発電施設の大幅な縮減の実現を目指す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この技術は力学的エネルギーを利用する原理に基づいているものである。それによって従来の熱力学を原理とした、科学的体系から脱却することを目的とするもので、ここに述べる力学的体系への転換を目指す。詳しくは地球の自転により発生する運動エネ ルギーを利用するものであるから無尽蔵のエネルギーを所有し、しかも従来にないきれいな環境を創り出す新規な動力生成手段を提供する。すなわち、人工資源を地表に設けてな り、地球の自転により発生する遠心力の作用を受けて、この人工資源が動的要素として機 能する。この動的要素は、担体に装荷されてステーションに送られ、壁体で担体が戻され る。その一方で、動的要素は前進して壁体を通過してその段階で施設側の動的要素として 機能し、我々の生活に活用することを目的とする。
【発明の効果】
【0007】
この動力を生成する装置は力学的エネルギーであるから、大気汚染をもたらすガスの排出をしない。また、地球の温暖化を招くような熱の発生をもたらさない。更にエネルギー源として地球の自転運動から、無尽蔵にエネルギーを得られるという利点がある。さらに付け加えると、従来の熱力学を原理として利用されているエネルギー体系を脱却して、ここに述べる力学的エネルギー体系に動力を利用する体系の転換を目的とするものである。それによって、以後供給される動力は人工的に創られた資源(ここでは人工資源ARと名付ける)を源泉とする動力体系の提供を目指すものである。また、この手段は地球を取り巻く対流圏の状態の影響を受けないという安定した動力環境で、仕事を達成出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1レーンの解説図
図2人工資源の流れを表した解説図
図3】動力施設の構成を説明する図面
【発明を実施するための形態】
【0009】
この技術は、地球の自転エネルギーを動力として活用することが目的である。 このエネルギーを取り出すために、地球の自転により発現する遠心力を利用する方法であ って地球の表面に人工資源ARを設けて、この人工資源ARが地球の自転によって生ずる 遠心力を受けて動力要素として動作することで、動力を得ることができるシステムである 。ここに述べた遠心力の働く方向を順方向、その反対の方向を逆方向と定義する。
【0010】
地球の自転運動によって発現する運動エネルギーを動力として活用するシステ ムを創るのが目的である。地球の自転エネルギーを取り出すために地表に人工資源ARを 設ける。人工資源ARは限定された大きさの物体であって、その材料は鉄鋼材、もしくは 比重がこれと同等以上の剛体で作られる。
【0011】
この技術の構成について概略を説明する。人工資源ARはストッカの中に格納 されている。人工資源ARはストッカから取り出して地球の自転によって発生する遠心力 の作用を受けて活性化され、動力要素として機能し、これに伴い担体に装荷された形でス テーションに達する。ステーション上には受容壁体があって、その前面に設けられたばね の反作用によって担体が元の位置に戻される。その一方で動力要素は受容壁体を通過して 前進する。この時点でこの動力要素は需要側の施設の動力要素として機能する。この動力 要素は前進して第2壁体に突き当たる。第2壁体は地上に対して垂直に立った壁体で、そ の下端に地上に接する第2ステーションを設けている。設備側の動力要素はこの壁体に沿 って、重力の作用によって下降して第2ステーションに達する。第2ステーションに達し た動力要素は逆方向に向けて後に説明するコンベアにより搬送されて動力施設PEに取り 込まれる。
【0012】
図3は、動力施設PEの構成を説明するものである。7は動力要素であり、こ の動力施設PEは8で示す大きな円筒体CYLおよび、これに同芯に配置される9で示す 軸芯SFとが設けられる。なお、軸芯SFの表面は全体の豊かな弾性をもった軟質の材料 で被覆される。取り込まれた動力要素は円筒体CYLの内壁に沿って転動または摺動し、 それに伴って軸芯SFに回転運動を与える。円筒体CYLの一端は平らな壁面で構成され 、軸芯SFはその中心を貫いて外方に伸びて、その回転運動をエネルギーを産出する外部 の装置に動作を伝える。動力要素は用済み後コンベアによりストッカに戻される。
【0013】
次にレーンの説明をする。レーンというのは人工資源ARと動力施設PEの動 力容量Pを結んだものとして表現できる。この関係から複数の動力施設PEの動力容量P を得ようとすればそれに対応して複数の人工資源ARを必要とする。つまり、複数の動力 施設PEの動力容量Pを揃えるには複数のレーンを揃えることになる。
【0014】
次にコンベアの説明をする。コンベアは動力要素を第2ステーションから逆方 向にある動力施設PEに運ぶためのもので、動力要素は用済み後コンベアによってストッ カへ運び戻される。動力要素を運ぶコンベアはレーンから取り込んだ動力を使用して運転 される。
【0015】
動力の需要と供給の関係について、その体系化を以後進める。例えば、北緯θ 度で囲む円C(θ)をこの発明を実施する対象として考察する。地球の緯度0度を通る円 周の寸法は約40075kmである。地球を球形とし、円周は半径に比例するので、この 値に余弦θ度を掛け合わせて得られる数値は約北緯θ度を通る円C(θ)の円周の長さを 表す。次に円C(θ)の回転の速さについて述べる。1日の地球の自転する時間は約24 時間であるから、約北緯θ度に沿って地球を囲む円C(θ)の1時間あたりの回転速度は 、40075cosθkm/24Hr、従って約464cosθm/secの回転速度で 進行する。
【0016】
動力容量を(kW)で表し、これを充当するに求められる質量要素をM(kg)としたときの関係式を以下に記述する。遠心力を表す式はF=mv/rである。前述の円C(θ)を当てはめると、F=M×464 /(40075×1000/2π)≒ 3.3731×10 -2 cosθMとなる。動力容量=遠心力×北緯θ度上の地表の走行速度であるから、これにより(kW)=1.5645×10 -2 cos θMの式が求められる。例えば、日本の首都圏に対応する北緯36度上では、P(kW)=1.024 0×10 -2 Mとなる(kW)=1kWと指定した場合、動力要素M(kg)の値は97.6563kgという値が対応する。創設する動力施設PEの規模と数量は一次式で表現される関係であるから、動力容量(kW)と動力要素M(kg)が一次式の関係で表される。この関係から産業上および社会上の実用上の見地から動力容量(kW)=1kWに指定した場合、これに対応する動力要素の大きさはM(kg)=97.6563kgを基礎的な値として使用する。これにより、日常的に活用することが出来る便益性が得られる。
【0017】
次に動力容量の若干の例ごとに具体例を以下に説明する。動力容量が1kWの場合の動力要素Mの大きさは97.6563kgであるから、動力容量が100kWの場合の動力要素Mの大きさは97.6563kg×100個、動力容量が1000kWの場合の動力要素Mの大きさは976.563kg×100個である。
【0018】
次に動力原動所についてその内容を説明する。例えば、首都圏を通る緯度上の任意の場所に動力原動所を設置する。同所に複数の動力施設PEを内在することによって 任意の大きさの動力原動所を設けることができる。
【符号の説明】
【0019】
人工資源 AR
動力容量 P
ストッカ STC
ステーション STA
第2ステーション STA2
動力施設 PE
動力要素 M
円筒体 CYL
軸芯 SF
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地球の自転により、発現する運動エネルギーを活用して動力を創る手法であって 地表に限定された大きさの物体を設けてなり、これに地球の自転により発現する遠心力を この物体が受けて動力要素として機能する構成であって、この物体はこの働きを実現する ための人工資源として使用することを特徴とするシステム。
【請求項2】
この技術は人工資源と動力施設の動力要素を結んだレーンの本数で規模が決まる
【請求項3】
この技術は循環使用することで連続的に施設が稼働することを特徴とするシステ ム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3