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特開2023-53467コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053467
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20230406BHJP
【FI】
H04N7/15
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162517
(22)【出願日】2021-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100172502
【弁理士】
【氏名又は名称】黒瀧 眞輔
(74)【代理人】
【識別番号】100092679
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 盛之助
(72)【発明者】
【氏名】寺本 宜広
(72)【発明者】
【氏名】北嶋 將人
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164UB88S
5C164VA06S
5C164VA07P
5C164VA23S
5C164VA32P
(57)【要約】
【課題】 施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができるコミュニケーション支援システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】
施設に配されたコミュニケーション端末と相互通信する遠隔端末に、コミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示する施設状況表示画面と、選択したコミュニケーション端末のリアルタイム映像に利用者を特定する利用者特定情報を重畳表示する施設状況一覧画面と、コミュニケーション端末と文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するチャット画面を表示させる。
【選択図】 図3


【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、
前記施設内に配され、配された位置における前記施設内の映像を撮影する施設撮影装置を備える一又は二以上のコミュニケーション端末と、
前記遠隔地の前記利用者が使用する遠隔端末と、
を備え、
前記遠隔端末は、前記遠隔端末と一体又は別体に構成される出力部に、所定の画面を表示させる画面処理部を有し、
前記画面処理部は
前記一又は二以上のコミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示するための施設状況表示画面を表示させ、 前記施設状況表示画面に表示された前記端末情報又は前記位置情報を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を表示させ、
前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を表示させる、
コミュニケーション支援システム。
【請求項2】
前記位置情報は、さらに、前記施設内の地図と、前記地図上に重畳表示される前記一又は二以上のコミュニケーション端末のそれぞれが配された位置を示す第1アイコンと、を含み、
前記画面処理部は、前記第1アイコンを前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、選択された前記第1アイコンが示す前記コミュニケーション端末が撮影する前記リアルタイム映像を、前記施設状況詳細画面として、前記出力部に表示させる、請求項1記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項3】
前記画面処理部は、前記施設状況表示画面において、前記施設状況表示画面に表示される前記施設内の地図上に、さらに、前記施設内の利用者の位置を示す第2アイコンを重畳表示させる、請求項2記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項4】
前記画面処理部は、前記施設状況表示画面及び/又は前記施設状況詳細画面において、
前記リアルタイム映像に前記施設内の利用者が含まれる場合には、該利用者を特定する利用者特定情報を前記リアルタイム映像に重畳表示させる、請求項1~3のいずれかに記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項5】
前記コミュニケーション端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための施設側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための施設側出力部と、を有し、
前記遠隔端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための遠隔端末側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための遠隔端末側出力部を有し、
前記施設側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記遠隔端末側出力部において出力させる第1コミュニケーション処理部と、
前記遠隔端末側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記施設側出力部において出力させる第2コミュニケーション処理部と、
をさらに備える、
請求項1~4のいずれかに記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項6】
コンピュータにより施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援方法であって、
前記施設内に配された一又は二以上のコミュニケーション端末が撮影するリアルタイム映像の一覧をサムネイル表示する施設状況表示画面を、前記遠隔地の利用者が使用する遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、
前記サムネイル表示された前記リアルタイム映像の一覧の一を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記リアルタイム映像を含む施設状況詳細画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、
前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、
を備えるコミュニケーション支援方法。
【請求項7】
コンピュータを請求項1~5のいずれかに記載のコミュニケーション端末として機能させるプログラム。
【請求項8】
コンピュータを請求項1~5のいずれかに記載の遠隔端末として機能させるプログラム。
【請求項9】
コンピュータに請求項6のコミュニケーション支援方法を実行させるプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はコミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラムに関し、具体的には、施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができるコミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔地とのコミュニケーションを情報システムにより支援する技術として、例えば特許文献1のテレビ会議システムが知られている。これらのテレビ会議システムは、マイクと、モニタとスピーカーを備えた複数の端末がネットワークを介して接続されており、各端末のカメラで撮影した映像及びマイクで収音した音声を他の端末との間で相互通信することにより、遠隔地との間でリアルタイムのコミュニケーションを可能とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-046822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今では、企業における社員等の働き方が変化しており、従来のような、社員等が一箇所に集まって作業や会議を行うに限られず、遠隔地の拠点やリモート・オフィス、或いは社員が自宅で作業を行うような業務形態が行われるようになっている。
【0005】
このような業務形態の変化に際して、従来のテレビ会議システムでは、テレビ会議を開始するまで相手方がどのような作業を行っているか等を把握することができないので、例えば定例の会議等によらない相談や連絡をしにくいという問題があった。
【0006】
本発明は前述の問題に鑑み、施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができるコミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラムを提供することを、その目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決することを目的としてなされた本発明にかかるコミュニケーション支援システムは、施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、前記施設内に配され、配された位置における前記施設内の映像を撮影する施設撮影装置を備える一又は二以上のコミュニケーション端末と、前記遠隔地の前記利用者が使用する遠隔端末と、を備え、前記遠隔端末は、前記遠隔端末と一体又は別体に構成される出力部に、所定の画面を表示させる画面処理部を有し、前記画面処理部は前記一又は二以上のコミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示するための施設状況表示画面を表示させ、前記施設状況表示画面に表示された一端末情報又は位置情報を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を表示させ、前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を表示させることを特徴としている。
【0008】
本発明にかかるコミュニケーション支援システムでは、前記位置情報は、さらに、前記施設内の地図と、前記地図上に重畳表示される前記一又は二以上のコミュニケーション端末のそれぞれが配された位置を示す第1アイコンと、を含み、前記画面処理部は、前記第1アイコンを前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、選択された前記第1アイコンが示す前記コミュニケーション端末が撮影する前記リアルタイム映像を、前記施設状況詳細画面として、前記出力部に表示させるようにしてもよい。
【0009】
本発明にかかるコミュニケーション支援システムでは、前記画面処理部は、前記施設状況表示画面において、前記施設状況表示画面に表示される前記施設内の地図上に、さらに、前記施設内の利用者の位置を示す第2アイコンを重畳表示させるようにしてもよい。また、本発明にかかるコミュニケーション支援システムは、前記画面処理部は、前記施設状況表示画面及び/又は前記施設状況詳細画面において、前記リアルタイム映像に前記施設内の利用者が含まれる場合には、該利用者を特定する利用者特定情報を前記リアルタイム映像に重畳表示させるようにしてもよい。
【0010】
本発明にかかるコミュニケーション支援システムでは、前記コミュニケーション端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための施設側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための施設側出力部と、を有し、前記遠隔端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための遠隔端末側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための遠隔端末側出力部を有し、前記施設側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記遠隔端末側出力部において出力させる第1コミュニケーション処理部と、前記遠隔端末側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記施設側出力部において出力させる第2コミュニケーション処理部と、をさらに備える、ことを特徴としている。
【0011】
前述の課題を解決することを目的としてなされた本発明にかかるコミュニケーション支援方法は、コンピュータにより施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援方法であって、前記施設内に配された一又は二以上のコミュニケーション端末が撮影するリアルタイム映像の一覧をサムネイル表示する施設状況表示画面を、前記遠隔地の利用者が使用する遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、前記サムネイル表示された前記リアルタイム映像の一覧の一を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記リアルタイム映像を含む施設状況詳細画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の構成によれば、遠隔端末の利用者は、施設状況表示画面及び施設状況詳細画面を閲覧することで、施設内の利用者の作業その他の行動を把握することができる。これにより、施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の一例にかかるコミュニケーション支援システムの全体的な構成を示す図である。
図2】同実施形態の一例における、コミュニケーション端末の外観を示す斜視図である。
図3】同実施形態の一例における、施設状況表示画面の構成を示す図である。
図4】同実施形態の一例における、施設状況詳細画面の構成を示す図である。
図5】同実施形態の一例における、チャット開始確認画面の構成を示す図である。
図6】同実施形態の一例における、チャット画面の構成を示す図である。
図7】同実施形態の一例における、コミュニケーション端末画面の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
コミュニケーション支援システム100は、施設200に設置されたコミュニケーション端末300と、遠隔地の利用者が使用する遠隔端末400が、ネットワーク500を介して通信可能に接続されている。
【0015】
施設200は、利用者が集まって作業を行う場所である。本実施形態の一例では施設200としてオフィスを想定して以下の説明を行うが、施設200としては、例えば工場であってもよいし、或いは、特定の区画であってもよい。
【0016】
コミュニケーション端末300は、施設200に配置され、後述する遠隔端末400と相互通信を行う端末である。なお、施設200においてコミュニケーション端末300を配置する数は任意に選択してよく、一の施設200に対して1台のコミュニケーション端末300を配置してもよいし、施設200内に2台以上のコミュニケーション端末300を配置するようにしてもよい。
【0017】
図2は、本実施形態の一例における、コミュニケーション端末300の外観を示す斜視図であり、図2で示すように、コミュニケーション端末300は、ハードウェア構成として、フレーム311に、表示装置312と、音声入力装置313と、音声出力装置314と、撮影装置315が備えられた端末である。
【0018】
フレーム311は、表示装置312~撮影装置315を設置する構造体である。本実施形態の一例におけるフレーム311は、四方枠状のフレーム本体部311aと、後述する撮影装置315を保持する撮影装置保持部311bから構成されている。なお、フレーム311に用いる部材は周知の部材を選択してよく、例えば金属材を用いてもよいし、合成樹脂材を用いても良い。
【0019】
表示装置312は、後述する施設側出力部322により文字及び/又は映像を表示する。本実施形態の一例における表示装置312は、フレーム本体部311aの枠内に設けられたディスプレイである。
【0020】
音声入力装置313は、コミュニケーション端末300が設置された場所において、施設内の音声を集音する。本実施形態の一例における表示装置312は、表示装置312の下端側に設けられたマイクであり、音声入力装置313で集音された音は施設側入力部321に入力される。
【0021】
音声出力装置314は、後述する施設側出力部322により音声を出力する。本実施形態の一例では、表示装置311の上端側に設けられたスピーカーにより音声出力装置314を構成している。
【0022】
撮影装置315は、コミュニケーション端末300が設置された場所において、施設内のリアルタイム映像を撮影する。本実施形態の一例では、撮影装置保持部311に設けられたカメラにより撮影装置315が構成される。
【0023】
また、コミュニケーション端末300は、機能として、施設側入力部321と、施設側出力部322と、第1コミュニケーション処理部330を備えている。なお、コミュニケーション端末300の上記機能はソフトウェアにより提供されており、前述のハードウェア構成を備えるコンピュータのHDD(Hard Disk Drive)その他の補助記憶装置に予め記憶されたプログラムがメモリにロードされてCPU(中央演算装置)が実行することにより、コンピュータをコミュニケーション端末300として機能させる。
【0024】
施設側入力部321は、少なくとも、文字、音声及び映像のいずれかを入力する。本実施形態の一例では、コミュニケーション端末300が音声入力装置313と撮影装置315を備えており、音声入力装置313が集音した音声と、撮影装置315が撮影したリアルタイム映像は施設側入力部321に入力される。また、施設内の任意の端末(図示しない)から文字の入力を受け付ける。なお、本実施形態の一例におけるコミュニケーション端末300は文字の入力を他の端末から受け付ける構成としているが、コミュニケーション端末300がキーボードや文字認識機能を有するタッチパッドを備えるようにして、直接文字の入力を受けるように構成してもよい。
【0025】
施設側出力部322は、少なくとも、文字、音声及び映像のいずれかを出力する。本実施形態の一例では、コミュニケーション端末300が表示装置312と音声出力装置314を備えており、文字及び映像は表示装置312に出力され、音声は音声出力装置314に出力される。
【0026】
第1コミュニケーション処理部330は、前述の施設側入力部321に入力された、少なくとも文字、音声及び映像のいずれかを後述する遠隔端末400に送信し、遠隔端末400の遠隔端末側出力部432により出力させる。
【0027】
遠隔端末400は、遠隔地の利用者が使用する端末である。本実施形態の一例において、遠隔端末400は、ハードウェア構成として、表示装置411と、音声入力装置412と、音声出力装置413と、撮影装置414と、文字入力装置415を備えている。なお、遠隔端末400は、例えばスマートフォンやタブレットコンピュータ、ラップトップ型コンピュータや、或いは据え置き型のパーソナルコンピュータ等を用いて構成してよい。また、遠隔端末400のハードウェア構成は、全ての構成が一体、すなわち、単一の筐体に収められた装置であってもよいし、或いは別体、例えば表示装置411等一部の構成を本体とは異なる装置として、複数の装置群から遠隔端末400を構成してもよい。
【0028】
表示装置411は、後述する画面処理部421により所定の画面を表示すると共に、後述する遠隔端末側出力部432により文字及び/又は映像を表示する。本実施形態の一例における表示装置411は、遠隔端末400が備えるディスプレイである。
【0029】
音声入力装置412は、遠隔端末400周囲の音声を集音する。本実施形態の一例における音声入力装置412は、遠隔端末400が備えるマイクロフォンであり、音声入力装置412により集音された音声は遠隔端末側入力部431に入力される。
【0030】
音声出力装置413は、後述する遠隔端末側出力部432により音声を出力する。本実施形態の一例における音声出力装置413は、遠隔端末400が備えるスピーカーである。
【0031】
撮影装置414は、遠隔端末400を使用する利用者のリアルタイム映像を撮影する。本実施形態の一例における撮影装置414は、遠隔端末400が備えるカメラである。
【0032】
文字入力装置415は、利用者の操作により文字情報を入力する装置である。本実施形態の一例では、文字入力装置415は、遠隔端末400が備えるキーボードである。
【0033】
また、本実施形態の一例における遠隔端末400は、機能として、画面処理部421と、遠隔端末側入力部431と、遠隔端末側出力部432と、第2コミュニケーション処理部440を備えている。遠隔端末400の上記機能は、コミュニケーション端末300と同様にソフトウェアにより実現されている。なお、上記機能のうち、画面処理部421及び第2コミュニケーション処理部440の一方又は双方は、必ずしも遠隔端末400内で構築される必要はなく、遠隔端末400とネットワークで通信可能な態様で接続される機器内で構築されてもよい。前述のように遠隔端末400としては周知のコンピュータを用いて良く、当該コンピュータのHDDその他の補助記憶装置に予め記憶したプログラムをメモリにロードしてCPUが実行することにより、コンピュータを遠隔端末400として機能させる。
【0034】
画面処理部421は、遠隔端末400と一体又は別体に構成される出力部に所定の画面を表示させる。本実施形態の一例における上記出力部は後述する遠隔端末出力部432であり、画面処理部432は、表示装置411に表示する画面を制御するとともに、当該画面内の所定の位置に、後述する遠隔端末出力部432から出力される文字及び/又は映像を出力する。
【0035】
遠隔端末側入力部431は、少なくとも、文字、映像及び映像のいずれかを入力する。本実施形態の一例では、遠隔端末400が文字入力装置415と、音声入力装置412と、撮影装置414を備えており、文字入力装置415が入力した文字と、音声入力装置412が集音した音声と、撮影装置414が撮影したリアルタイム映像は遠隔端末側入力部431に入力される。
【0036】
遠隔端末側出力部432は、少なくとも、文字、音声及び映像のいずれかを出力する。本実施形態の一例では、遠隔端末400が表示装置411と音声出力装置413を備えており、文字及び映像は表示装置411に出力され、音声は音声出力装置413に出力される。
【0037】
第2コミュニケーション処理部440は、前述の遠隔端末側入力部431に入力された、少なくとも文字、音声及び映像のいずれかを前述のコミュニケーション端末300に送信し、コミュニケーション端末300の施設側出力部322により出力させる。
【0038】
本実施形態の一例において、コミュニケーション端末300と遠隔端末400はネットワーク500を介して通信可能に接続されている。ネットワーク500は、例えばインターネットのような広域ネットワークを用いてもよいし、LAN(Local Area Network)を用いてもよいし、或いは、広域ネットワークを用いて構築されたVPN(Virtual Private Network)を用いてもよく、周知のネットワーク技術を任意に選択してネットワーク500を構成するようにしてよい。
【0039】
また、本実施形態の一例では、コミュニケーション端末300が施設側入力部321と、施設側出力部322と、第1コミュニケーション処理部330を備え、遠隔端末400が遠隔端末側入力部431と、遠隔端末側出力部432と、第2コミュニケーション処理部440を備える構成としているが、上記構成の一部又は全部をコミュニケーション端末300及び遠隔端末400とは異なる端末やサーバ装置等に担当させるようにしてもよい。例えば、コミュニケーション支援システム100が、さらに、コミュニケーション支援サーバを備えるようにして、第1コミュニケーション処理部330及び第2コミュニケーション処理部440の機能を発揮させるように構成してもよい。この場合に、コミュニケーション支援サーバが発揮する機能は、例えばクラウドサービスとして構成するようにしてもよい。
【0040】
以上が、本実施形態の一例におけるコミュニケーション支援システム100の構成である。
【0041】
次いで、本実施形態の一例における、コミュニケーション支援システム100を用いたコミュニケーション支援について説明する。
【0042】
図3は、本実施形態の一例において、遠隔端末400の画面処理部421により表示装置411に表示される、施設状況表示画面W100の構成を示す図である。図3で示すように、本実施形態の一例における施設状況表示画面W100は、施設映像領域W110と、地図領域W120から構成されている。
【0043】
施設映像領域W110は、施設200に設置されたコミュニケーション端末300によって撮影されたリアルタイム映像のサムネイルを一覧表示する領域である。本実施形態の一例では、各コミュニケーション端末300ごとに、名称W111と、サムネイル映像W112が表示される。
【0044】
また、本実施形態の一例では、サムネイル映像W112に施設200内の利用者が含まれる場合、すなわち、サムネイル化したリアルタイム映像に上記利用者が映っている場合には、サムネイル画像W112に当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W113が重畳表示される。
【0045】
地図領域W120は、施設200の地図を表示する領域である。本実施形態の一例における地図領域W120は、施設の地図W121に、コミュニケーション端末300の設置場所を示すコミュニケーション端末アイコンW122と、施設200内の利用者の位置を示す利用者アイコンW123が重畳表示される。
【0046】
施設状況表示画面W100において、遠隔端末400を利用者が操作して、一覧表示されたサムネイル映像W112、又は、地図W121に重畳表示されたコミュニケーション端末アイコンW122を選択すると、遠隔端末400の画面処理部421は施設状況詳細画面を表示装置411に表示する。
【0047】
図4は、本実施形態の一例における、施設状況詳細画面W200の構成を示す図である。図4で示すように、本実施形態の一例における施設状況詳細画面W200は、リアルタイム映像W210と、チャット開始ボタンW220を備えている。
【0048】
リアルタイム映像W210は、前述の施設状況表示画面W100において、利用者が選択した一のコミュニケーション端末300が撮影するリアルタイム映像である。また、本実施形態の一例では、リアルタイム映像W210に施設200内の利用者が含まれる場合、すなわち、リアルタイム映像に施設200内の利用者が映っている場合に、当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W211が重畳表示される。
【0049】
チャット開始ボタンW220は、遠隔端末400と選択したコミュニケーション端末300の間でチャット、すなわち、少なくとも文字、音声、映像のいずれかを用いた相互通信を開始するボタンである。利用者が遠隔端末400を操作してチャット開始ボタンW220を押下すると、遠隔端末400は画面処理部421により、チャット開始確認画面を表示装置411に表示する。
【0050】
図5は、本実施形態の一例における、チャット開始確認画面W300の構成を示す図である。図5で示すように、チャット開始確認画面W300は、リアルタイム映像W310と、音声切り替えボタンW321と、映像切り替えボタンW322と、チャット開始確認ボタンW323と、を備えている。
【0051】
リアルタイム映像W310は、チャットを行うコミュニケーション端末W300が撮影するリアルタイム映像である。前述の施設状況表示画面W100におけるサムネイルW112、及び、施設状況詳細画面W200のリアルタイム映像W210と同じく、チャット開始確認画面W300のリアルタイム映像W310も、当該リアルタイム映像に施設200内の利用者が含まれる場合には、当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W311が重畳表示される。
【0052】
音声切り替えボタンW321は、遠隔端末400の音声入力装置412による集音を開始又は停止するボタンであり、映像切り替えボタンW322は、遠隔端末400の撮影装置414による撮影を開始又は停止するボタンである。
【0053】
チャット確認開始ボタンW323は、コミュニケーション端末300との間でチャット、すなわち、少なくとも文字、音声、映像のいずれかを用いて相互通信を開始するボタンである。
【0054】
前述のチャット開始確認画面W300において、チャット開始確認ボタンW323が押下されると、遠隔端末400の画面処理部421により、表示装置411にチャット画面W400が表示される。図6は、本実施形態の一例におけるチャット画面W400の構成を示す図であり、図6で示すように、チャット画面W400は、施設側リアルタイム映像W410と、遠隔端末側リアルタイム映像W420と、テキストメッセージW430と、音声切り替えボタンW441と、映像切り替えボタンW442と、画面共有ボタンW443と、チャット停止ボタンW444を備えている。
【0055】
施設側リアルタイム映像W410は、遠隔端末400とチャットを行うコミュニケーション端末300が撮影するリアルタイム映像である。本実施形態の一例において、施設側リアルタイム映像W410は、コミュニケーション端末300の撮影装置315により撮影されて施設側入力部321に入力され、第1コミュニケーション処理部330により、遠隔端末400の遠隔端末側出力部432が表示装置411に出力する。
【0056】
チャット画面W400における施設側リアルタイム映像W410は、前述の施設状況表示画面W100におけるサムネイル画像W112、施設状況詳細画面W200におけるリアルタイム映像W210、チャット開始確認画面W300におけるリアルタイム映像W310と同様に、リアルタイム映像に施設200内の利用者が含まれる場合は、当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W411が重畳表示される。
【0057】
遠隔端末映像W420は、遠隔端末400が撮影するリアルタイム映像である。本実施形態の一例において、遠隔端末側リアルタイム映像W420は、遠隔端末400の撮影装置414により撮影されて遠隔端末側入力部W431に入力され、第2コミュニケーション処理部440により、チャットの相手方となるコミュニケーション端末300に送信されると共に、遠隔端末側出力部432により遠隔端末側リアルタイム映像W420として出力される。
【0058】
テキストメッセージW430は、遠隔端末400とコミュニケーション端末300において相互通信される文字情報を表示する。遠隔端末300の遠隔端末側入力部431に文字情報が入力されると、第2コミュニケーション処理部440によりコミュニケーション端末300に送信されると共に、遠隔端末側出力部432によりテキストメッセージW430に送信メッセージW431として出力される。また、コミュニケーション端末300の施設側入力部321に文字情報が入力されると、第1コミュニケーション処理部330により、遠隔端末側出力部432が受信メッセージW432として出力する。
【0059】
音声切り替えボタンW441は、遠隔端末400の音声入力装置412による集音を開始又は停止するボタンであり、映像切り替えボタンW442は、遠隔端末400の撮影装置414による撮影を開始又は停止するボタンである。
【0060】
画面共有ボタンW443は、遠隔端末400の表示装置411に出力されている画面をコミュニケーション端末300と共有するボタンである。画面共有ボタンW443を押下すると、第2コミュニケーション処理部440は、遠隔端末400の表示装置411に表示されている内容をコミュニケーション端末300の施設側出力部432により表示装置311に出力する。
【0061】
チャット停止ボタンW444は、チャットを停止するボタンである。チャット停止ボタンW444を押下するとチャットは停止され、画面処理部421により、施設状況表示画面W100に画面が遷移する。
【0062】
図7は、本実施形態の一例におけるコミュニケーション端末画面W500の構成を示す図である。施設状況表示画面W100、施設状況詳細画面W200、チャット開始確認画面W300、及び、チャット画面W400は、遠隔端末400に表示される画面であるが、一方で、コミュニケーション端末300の表示装置312には、図5で示すように、コミュニケーション端末画面W500が表示される。本実施形態の一例におけるコミュニケーション端末画面W500には、背景画像W510と、遠隔利用者アイコンW520が表示される。
【0063】
遠隔利用者アイコンW520は、コミュニケーション端末300と相互通信する遠隔端末400の利用者を示すアイコンである。本実施形態の一例では、当該利用者の顔写真を遠隔利用者アイコンW520として用いている。なお、コミュニケーション端末300がいずれの遠隔端末400ともチャットを行っていない状態では、コミュニケーション端末画面W500には背景画像W510のみが表示され、遠隔利用者アイコンW520は表示されない。また、本実施計他の一例では、一のコミュニケーション端末300が、二以上の遠隔端末400と相互通信することができるように構成されており、二以上の遠隔端末400とチャットを行っている状態では、チャットを行っている全ての遠隔端末400について、当該遠隔端末400の利用者を表す遠隔利用者アイコンW520が表示される。
【0064】
本実施形態の一例の説明は以上である。なお、本発明の実施の形態はこれに限られない。例えば、本実施形態の一例では、施設状況表示画面W100その他の画面に出力されるリアルタイム映像に、施設内の利用者を特定する利用者特定情報として当該利用者の氏名を表示するよう構成しているが、利用者特定情報として、氏名に代えて施設200内で用いる任意のシステムのアカウント名を使用してもよい。
【0065】
また、本実施形態の一例では、遠隔端末400が画面処理部421を備えており、当該画面処理部421により遠隔端末400の各画面の表示・遷移その他の制御を行っているが、画面処理部421が備える機能をコミュニケーション端末300に発揮させるように構成してもよいし、或いは、コミュニケーション端末300及び遠隔端末400とは別個のサーバ装置等を設けて、当該サーバ装置に発揮させるように構成してもよい。この場合には、当該サーバ装置のHDDその他の二次記憶装置に、施設状況表示画面W100を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップと、施設状況詳細画面W200を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップと、チャット開始確認画面W300を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップと、チャット画面W400を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップを実行するプログラムを予め記憶させておき、当該プログラムを上記サーバ装置のメモリにロードしてCPUが実行することで、遠隔端末400の画面を表示・遷移等制御するように構成してもよい。さらには、本実施形態の一例では、施設状況詳細画面W200からチャット画面W400に遷移する際にチャット開始確認画面W300を経由するように構成されているが、当該確認画面を省いて、施設状況詳細画面W200から直接チャット画面W400に遷移するように構成してもよい。
【0066】
その他の具体的な構成も本実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な変更が可能である。
【0067】
施設状況表示画面において、サムネイル画像に含まれる情報としては、必ずしもリアルタイム映像である必要はなく、固定の画像、図形、文字などであってもよい。また、施設状況表示画面において、コミュニケーション端末が特定可能な端末情報として各コミュニケーション端末に対応する情報(例えば図形、文字など)が含まれていれば、サムネイル画像は必ずしも必要ではない。また、施設状況表示画面において、地図領域120は必ずしも必要ではなく、各コミュニケーション端末の施設における位置を特定する位置情報として、固定の画像、図形、文字が表示されるように構成してもよい。これらの場合、施設状況表示画面に含まれるいずれかの端末情報又は位置情報の選択されることで、選択されたコミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を表示させ、 前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を表示させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0068】
100 コミュニケーション支援システム
200 施設
300 コミュニケーション端末
311 フレーム
312 表示装置
313 音声入力装置
314 音声出力装置
315 撮影装置
321 施設側入力部
322 施設側出力部
330 第1コミュニケーション処理部
400 遠隔端末
411 表示装置
412 音声入力装置
413 音声出力装置
414 撮影装置
415 文字入力装置
421 画面処理部
431 遠隔端末側入力部
432 遠隔端末側出力部
440 第2コミュニケーション処理部
500 ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-10-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、
前記施設内に配され、配された位置における前記施設内の映像を撮影する施設撮影装置を備える一又は二以上のコミュニケーション端末と、
前記遠隔地の前記利用者が使用する遠隔端末と、
を備え、
前記遠隔端末は、前記遠隔端末と一体又は別体に構成される出力部に、所定の画面を表示させる画面処理部を有し、
前記画面処理部は
前記一又は二以上のコミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示するための施設状況表示画面を表示させ、 前記施設状況表示画面に表示された前記端末情報又は前記位置情報を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を表示させ、
前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を表示させる、
コミュニケーション支援システム。
【請求項2】
前記位置情報は、さらに、前記施設内の地図と、前記地図上に重畳表示される前記一又は二以上のコミュニケーション端末のそれぞれが配された位置を示す第1アイコンと、を含み、
前記画面処理部は、前記第1アイコンを前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、選択された前記第1アイコンが示す前記コミュニケーション端末が撮影する前記リアルタイム映像を、前記施設状況詳細画面として、前記出力部に表示させる、請求項1記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項3】
前記画面処理部は、前記施設状況表示画面において、前記施設状況表示画面に表示される前記施設内の地図上に、さらに、前記施設内の利用者の位置を示す第2アイコンを重畳表示させる、請求項2記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項4】
前記画面処理部は、前記施設状況表示画面及び/又は前記施設状況詳細画面において、
前記リアルタイム映像に前記施設内の利用者が含まれる場合には、該利用者を特定する利用者特定情報を前記リアルタイム映像に重畳表示させる、請求項1~3のいずれかに記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項5】
前記コミュニケーション端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための施設側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための施設側出力部と、を有し、
前記遠隔端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための遠隔端末側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための遠隔端末側出力部を有し、
前記施設側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記遠隔端末側出力部において出力させる第1コミュニケーション処理部と、
前記遠隔端末側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記施設側出力部において出力させる第2コミュニケーション処理部と、
をさらに備える、
請求項1~4のいずれかに記載のコミュニケーション支援システム。
【請求項6】
コンピュータにより施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援方法であって、
前記施設内に配された一又は二以上のコミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示する施設状況表示画面を、前記遠隔地の利用者が使用する遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、
前記施設状況表示画面に表示された前記端末情報又は前記位置情報を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、
前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、
を備えるコミュニケーション支援方法。
【請求項7】
コンピュータを請求項1~5のいずれかに記載のコミュニケーション端末として機能させるプログラム。
【請求項8】
コンピュータを請求項1~5のいずれかに記載の遠隔端末として機能させるプログラム。
【請求項9】
コンピュータに請求項6のコミュニケーション支援方法を実行させるプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はコミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラムに関し、具体的には、施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができるコミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔地とのコミュニケーションを情報システムにより支援する技術として、例えば特許文献1のテレビ会議システムが知られている。これらのテレビ会議システムは、マイクと、モニタとスピーカーを備えた複数の端末がネットワークを介して接続されており、各端末のカメラで撮影した映像及びマイクで収音した音声を他の端末との間で相互通信することにより、遠隔地との間でリアルタイムのコミュニケーションを可能とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-046822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今では、企業における社員等の働き方が変化しており、従来のような、社員等が一箇所に集まって作業や会議を行うに限られず、遠隔地の拠点やリモート・オフィス、或いは社員が自宅で作業を行うような業務形態が行われるようになっている。
【0005】
このような業務形態の変化に際して、従来のテレビ会議システムでは、テレビ会議を開始するまで相手方がどのような作業を行っているか等を把握することができないので、例えば定例の会議等によらない相談や連絡をしにくいという問題があった。
【0006】
本発明は前述の問題に鑑み、施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができるコミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法及びプログラムを提供することを、その目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決することを目的としてなされた本発明にかかるコミュニケーション支援システムは、施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援システムであって、前記施設内に配され、配された位置における前記施設内の映像を撮影する施設撮影装置を備える一又は二以上のコミュニケーション端末と、前記遠隔地の前記利用者が使用する遠隔端末と、を備え、前記遠隔端末は、前記遠隔端末と一体又は別体に構成される出力部に、所定の画面を表示させる画面処理部を有し、前記画面処理部は前記一又は二以上のコミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示するための施設状況表示画面を表示させ、前記施設状況表示画面に表示された一端末情報又は位置情報を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を表示させ、前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を表示させることを特徴としている。
【0008】
本発明にかかるコミュニケーション支援システムでは、前記位置情報は、さらに、前記施設内の地図と、前記地図上に重畳表示される前記一又は二以上のコミュニケーション端末のそれぞれが配された位置を示す第1アイコンと、を含み、前記画面処理部は、前記第1アイコンを前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、選択された前記第1アイコンが示す前記コミュニケーション端末が撮影する前記リアルタイム映像を、前記施設状況詳細画面として、前記出力部に表示させるようにしてもよい。
【0009】
本発明にかかるコミュニケーション支援システムでは、前記画面処理部は、前記施設状況表示画面において、前記施設状況表示画面に表示される前記施設内の地図上に、さらに、前記施設内の利用者の位置を示す第2アイコンを重畳表示させるようにしてもよい。また、本発明にかかるコミュニケーション支援システムは、前記画面処理部は、前記施設状況表示画面及び/又は前記施設状況詳細画面において、前記リアルタイム映像に前記施設内の利用者が含まれる場合には、該利用者を特定する利用者特定情報を前記リアルタイム映像に重畳表示させるようにしてもよい。
【0010】
本発明にかかるコミュニケーション支援システムでは、前記コミュニケーション端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための施設側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための施設側出力部と、を有し、前記遠隔端末は、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを入力するための遠隔端末側入力部と、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを出力するための遠隔端末側出力部を有し、前記施設側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記遠隔端末側出力部において出力させる第1コミュニケーション処理部と、前記遠隔端末側入力部に入力された、前記文字、前記音声及び前記映像の少なくともいずれかを、前記施設側出力部において出力させる第2コミュニケーション処理部と、をさらに備える、ことを特徴としている。
【0011】
前述の課題を解決することを目的としてなされた本発明にかかるコミュニケーション支援方法は、コンピュータにより施設内と遠隔地における利用者間のコミュニケーションを支援するコミュニケーション支援方法であって、前記施設内に配された一又は二以上のコミュニケーション端末に対応する端末情報、及び前記コミュニケーション端末の前記施設内の位置を特定する位置情報を表示する施設状況表示画面を、前記遠隔地の利用者が使用する遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、前記施設状況表示画面に表示された前記前記端末情報又は前記位置情報を前記遠隔地の前記利用者が選択した場合に、該選択した前記コミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を前記遠隔端末の表示装置に表示させるステップと、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の構成によれば、遠隔端末の利用者は、施設状況表示画面及び施設状況詳細画面を閲覧することで、施設内の利用者の作業その他の行動を把握することができる。これにより、施設と遠隔地の間における利用者間のコミュニケーションを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の一例にかかるコミュニケーション支援システムの全体的な構成を示す図である。
図2】同実施形態の一例における、コミュニケーション端末の外観を示す斜視図である。
図3】同実施形態の一例における、施設状況表示画面の構成を示す図である。
図4】同実施形態の一例における、施設状況詳細画面の構成を示す図である。
図5】同実施形態の一例における、チャット開始確認画面の構成を示す図である。
図6】同実施形態の一例における、チャット画面の構成を示す図である。
図7】同実施形態の一例における、コミュニケーション端末画面の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
コミュニケーション支援システム100は、施設200に設置されたコミュニケーション端末300と、遠隔地の利用者が使用する遠隔端末400が、ネットワーク500を介して通信可能に接続されている。
【0015】
施設200は、利用者が集まって作業を行う場所である。本実施形態の一例では施設200としてオフィスを想定して以下の説明を行うが、施設200としては、例えば工場であってもよいし、或いは、特定の区画であってもよい。
【0016】
コミュニケーション端末300は、施設200に配置され、後述する遠隔端末400と相互通信を行う端末である。なお、施設200においてコミュニケーション端末300を配置する数は任意に選択してよく、一の施設200に対して1台のコミュニケーション端末300を配置してもよいし、施設200内に2台以上のコミュニケーション端末300を配置するようにしてもよい。
【0017】
図2は、本実施形態の一例における、コミュニケーション端末300の外観を示す斜視図であり、図2で示すように、コミュニケーション端末300は、ハードウェア構成として、フレーム311に、表示装置312と、音声入力装置313と、音声出力装置314と、撮影装置315が備えられた端末である。
【0018】
フレーム311は、表示装置312~撮影装置315を設置する構造体である。本実施形態の一例におけるフレーム311は、四方枠状のフレーム本体部311aと、後述する撮影装置315を保持する撮影装置保持部311bから構成されている。なお、フレーム311に用いる部材は周知の部材を選択してよく、例えば金属材を用いてもよいし、合成樹脂材を用いても良い。
【0019】
表示装置312は、後述する施設側出力部322により文字及び/又は映像を表示する。本実施形態の一例における表示装置312は、フレーム本体部311aの枠内に設けられたディスプレイである。
【0020】
音声入力装置313は、コミュニケーション端末300が設置された場所において、施設内の音声を集音する。本実施形態の一例における表示装置312は、表示装置312の下端側に設けられたマイクであり、音声入力装置313で集音された音は施設側入力部321に入力される。
【0021】
音声出力装置314は、後述する施設側出力部322により音声を出力する。本実施形態の一例では、表示装置311の上端側に設けられたスピーカーにより音声出力装置314を構成している。
【0022】
撮影装置315は、コミュニケーション端末300が設置された場所において、施設内のリアルタイム映像を撮影する。本実施形態の一例では、撮影装置保持部311に設けられたカメラにより撮影装置315が構成される。
【0023】
また、コミュニケーション端末300は、機能として、施設側入力部321と、施設側出力部322と、第1コミュニケーション処理部330を備えている。なお、コミュニケーション端末300の上記機能はソフトウェアにより提供されており、前述のハードウェア構成を備えるコンピュータのHDD(Hard Disk Drive)その他の補助記憶装置に予め記憶されたプログラムがメモリにロードされてCPU(中央演算装置)が実行することにより、コンピュータをコミュニケーション端末300として機能させる。
【0024】
施設側入力部321は、少なくとも、文字、音声及び映像のいずれかを入力する。本実施形態の一例では、コミュニケーション端末300が音声入力装置313と撮影装置315を備えており、音声入力装置313が集音した音声と、撮影装置315が撮影したリアルタイム映像は施設側入力部321に入力される。また、施設内の任意の端末(図示しない)から文字の入力を受け付ける。なお、本実施形態の一例におけるコミュニケーション端末300は文字の入力を他の端末から受け付ける構成としているが、コミュニケーション端末300がキーボードや文字認識機能を有するタッチパッドを備えるようにして、直接文字の入力を受けるように構成してもよい。
【0025】
施設側出力部322は、少なくとも、文字、音声及び映像のいずれかを出力する。本実施形態の一例では、コミュニケーション端末300が表示装置312と音声出力装置314を備えており、文字及び映像は表示装置312に出力され、音声は音声出力装置314に出力される。
【0026】
第1コミュニケーション処理部330は、前述の施設側入力部321に入力された、少なくとも文字、音声及び映像のいずれかを後述する遠隔端末400に送信し、遠隔端末400の遠隔端末側出力部432により出力させる。
【0027】
遠隔端末400は、遠隔地の利用者が使用する端末である。本実施形態の一例において、遠隔端末400は、ハードウェア構成として、表示装置411と、音声入力装置412と、音声出力装置413と、撮影装置414と、文字入力装置415を備えている。なお、遠隔端末400は、例えばスマートフォンやタブレットコンピュータ、ラップトップ型コンピュータや、或いは据え置き型のパーソナルコンピュータ等を用いて構成してよい。また、遠隔端末400のハードウェア構成は、全ての構成が一体、すなわち、単一の筐体に収められた装置であってもよいし、或いは別体、例えば表示装置411等一部の構成を本体とは異なる装置として、複数の装置群から遠隔端末400を構成してもよい。
【0028】
表示装置411は、後述する画面処理部421により所定の画面を表示すると共に、後述する遠隔端末側出力部432により文字及び/又は映像を表示する。本実施形態の一例における表示装置411は、遠隔端末400が備えるディスプレイである。
【0029】
音声入力装置412は、遠隔端末400周囲の音声を集音する。本実施形態の一例における音声入力装置412は、遠隔端末400が備えるマイクロフォンであり、音声入力装置412により集音された音声は遠隔端末側入力部431に入力される。
【0030】
音声出力装置413は、後述する遠隔端末側出力部432により音声を出力する。本実施形態の一例における音声出力装置413は、遠隔端末400が備えるスピーカーである。
【0031】
撮影装置414は、遠隔端末400を使用する利用者のリアルタイム映像を撮影する。本実施形態の一例における撮影装置414は、遠隔端末400が備えるカメラである。
【0032】
文字入力装置415は、利用者の操作により文字情報を入力する装置である。本実施形態の一例では、文字入力装置415は、遠隔端末400が備えるキーボードである。
【0033】
また、本実施形態の一例における遠隔端末400は、機能として、画面処理部421と、遠隔端末側入力部431と、遠隔端末側出力部432と、第2コミュニケーション処理部440を備えている。遠隔端末400の上記機能は、コミュニケーション端末300と同様にソフトウェアにより実現されている。なお、上記機能のうち、画面処理部421及び第2コミュニケーション処理部440の一方又は双方は、必ずしも遠隔端末400内で構築される必要はなく、遠隔端末400とネットワークで通信可能な態様で接続される機器内で構築されてもよい。前述のように遠隔端末400としては周知のコンピュータを用いて良く、当該コンピュータのHDDその他の補助記憶装置に予め記憶したプログラムをメモリにロードしてCPUが実行することにより、コンピュータを遠隔端末400として機能させる。
【0034】
画面処理部421は、遠隔端末400と一体又は別体に構成される出力部に所定の画面を表示させる。本実施形態の一例における上記出力部は後述する遠隔端末出力部432であり、画面処理部432は、表示装置411に表示する画面を制御するとともに、当該画面内の所定の位置に、後述する遠隔端末出力部432から出力される文字及び/又は映像を出力する。
【0035】
遠隔端末側入力部431は、少なくとも、文字、映像及び映像のいずれかを入力する。本実施形態の一例では、遠隔端末400が文字入力装置415と、音声入力装置412と、撮影装置414を備えており、文字入力装置415が入力した文字と、音声入力装置412が集音した音声と、撮影装置414が撮影したリアルタイム映像は遠隔端末側入力部431に入力される。
【0036】
遠隔端末側出力部432は、少なくとも、文字、音声及び映像のいずれかを出力する。本実施形態の一例では、遠隔端末400が表示装置411と音声出力装置413を備えており、文字及び映像は表示装置411に出力され、音声は音声出力装置413に出力される。
【0037】
第2コミュニケーション処理部440は、前述の遠隔端末側入力部431に入力された、少なくとも文字、音声及び映像のいずれかを前述のコミュニケーション端末300に送信し、コミュニケーション端末300の施設側出力部322により出力させる。
【0038】
本実施形態の一例において、コミュニケーション端末300と遠隔端末400はネットワーク500を介して通信可能に接続されている。ネットワーク500は、例えばインターネットのような広域ネットワークを用いてもよいし、LAN(Local Area Network)を用いてもよいし、或いは、広域ネットワークを用いて構築されたVPN(Virtual Private Network)を用いてもよく、周知のネットワーク技術を任意に選択してネットワーク500を構成するようにしてよい。
【0039】
また、本実施形態の一例では、コミュニケーション端末300が施設側入力部321と、施設側出力部322と、第1コミュニケーション処理部330を備え、遠隔端末400が遠隔端末側入力部431と、遠隔端末側出力部432と、第2コミュニケーション処理部440を備える構成としているが、上記構成の一部又は全部をコミュニケーション端末300及び遠隔端末400とは異なる端末やサーバ装置等に担当させるようにしてもよい。例えば、コミュニケーション支援システム100が、さらに、コミュニケーション支援サーバを備えるようにして、第1コミュニケーション処理部330及び第2コミュニケーション処理部440の機能を発揮させるように構成してもよい。この場合に、コミュニケーション支援サーバが発揮する機能は、例えばクラウドサービスとして構成するようにしてもよい。
【0040】
以上が、本実施形態の一例におけるコミュニケーション支援システム100の構成である。
【0041】
次いで、本実施形態の一例における、コミュニケーション支援システム100を用いたコミュニケーション支援について説明する。
【0042】
図3は、本実施形態の一例において、遠隔端末400の画面処理部421により表示装置411に表示される、施設状況表示画面W100の構成を示す図である。図3で示すように、本実施形態の一例における施設状況表示画面W100は、施設映像領域W110と、地図領域W120から構成されている。
【0043】
施設映像領域W110は、施設200に設置されたコミュニケーション端末300によって撮影されたリアルタイム映像のサムネイルを一覧表示する領域である。本実施形態の一例では、各コミュニケーション端末300ごとに、名称W111と、サムネイル映像W112が表示される。
【0044】
また、本実施形態の一例では、サムネイル映像W112に施設200内の利用者が含まれる場合、すなわち、サムネイル化したリアルタイム映像に上記利用者が映っている場合には、サムネイル画像W112に当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W113が重畳表示される。
【0045】
地図領域W120は、施設200の地図を表示する領域である。本実施形態の一例における地図領域W120は、施設の地図W121に、コミュニケーション端末300の設置場所を示すコミュニケーション端末アイコンW122と、施設200内の利用者の位置を示す利用者アイコンW123が重畳表示される。
【0046】
施設状況表示画面W100において、遠隔端末400を利用者が操作して、一覧表示されたサムネイル映像W112、又は、地図W121に重畳表示されたコミュニケーション端末アイコンW122を選択すると、遠隔端末400の画面処理部421は施設状況詳細画面を表示装置411に表示する。
【0047】
図4は、本実施形態の一例における、施設状況詳細画面W200の構成を示す図である。図4で示すように、本実施形態の一例における施設状況詳細画面W200は、リアルタイム映像W210と、チャット開始ボタンW220を備えている。
【0048】
リアルタイム映像W210は、前述の施設状況表示画面W100において、利用者が選択した一のコミュニケーション端末300が撮影するリアルタイム映像である。また、本実施形態の一例では、リアルタイム映像W210に施設200内の利用者が含まれる場合、すなわち、リアルタイム映像に施設200内の利用者が映っている場合に、当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W211が重畳表示される。
【0049】
チャット開始ボタンW220は、遠隔端末400と選択したコミュニケーション端末300の間でチャット、すなわち、少なくとも文字、音声、映像のいずれかを用いた相互通信を開始するボタンである。利用者が遠隔端末400を操作してチャット開始ボタンW220を押下すると、遠隔端末400は画面処理部421により、チャット開始確認画面を表示装置411に表示する。
【0050】
図5は、本実施形態の一例における、チャット開始確認画面W300の構成を示す図である。図5で示すように、チャット開始確認画面W300は、リアルタイム映像W310と、音声切り替えボタンW321と、映像切り替えボタンW322と、チャット開始確認ボタンW323と、を備えている。
【0051】
リアルタイム映像W310は、チャットを行うコミュニケーション端末W300が撮影するリアルタイム映像である。前述の施設状況表示画面W100におけるサムネイルW112、及び、施設状況詳細画面W200のリアルタイム映像W210と同じく、チャット開始確認画面W300のリアルタイム映像W310も、当該リアルタイム映像に施設200内の利用者が含まれる場合には、当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W311が重畳表示される。
【0052】
音声切り替えボタンW321は、遠隔端末400の音声入力装置412による集音を開始又は停止するボタンであり、映像切り替えボタンW322は、遠隔端末400の撮影装置414による撮影を開始又は停止するボタンである。
【0053】
チャット確認開始ボタンW323は、コミュニケーション端末300との間でチャット、すなわち、少なくとも文字、音声、映像のいずれかを用いて相互通信を開始するボタンである。
【0054】
前述のチャット開始確認画面W300において、チャット開始確認ボタンW323が押下されると、遠隔端末400の画面処理部421により、表示装置411にチャット画面W400が表示される。図6は、本実施形態の一例におけるチャット画面W400の構成を示す図であり、図6で示すように、チャット画面W400は、施設側リアルタイム映像W410と、遠隔端末側リアルタイム映像W420と、テキストメッセージW430と、音声切り替えボタンW441と、映像切り替えボタンW442と、画面共有ボタンW443と、チャット停止ボタンW444を備えている。
【0055】
施設側リアルタイム映像W410は、遠隔端末400とチャットを行うコミュニケーション端末300が撮影するリアルタイム映像である。本実施形態の一例において、施設側リアルタイム映像W410は、コミュニケーション端末300の撮影装置315により撮影されて施設側入力部321に入力され、第1コミュニケーション処理部330により、遠隔端末400の遠隔端末側出力部432が表示装置411に出力する。
【0056】
チャット画面W400における施設側リアルタイム映像W410は、前述の施設状況表示画面W100におけるサムネイル画像W112、施設状況詳細画面W200におけるリアルタイム映像W210、チャット開始確認画面W300におけるリアルタイム映像W310と同様に、リアルタイム映像に施設200内の利用者が含まれる場合は、当該利用者を特定する利用者特定情報として氏名W411が重畳表示される。
【0057】
遠隔端末映像W420は、遠隔端末400が撮影するリアルタイム映像である。本実施形態の一例において、遠隔端末側リアルタイム映像W420は、遠隔端末400の撮影装置414により撮影されて遠隔端末側入力部W431に入力され、第2コミュニケーション処理部440により、チャットの相手方となるコミュニケーション端末300に送信されると共に、遠隔端末側出力部432により遠隔端末側リアルタイム映像W420として出力される。
【0058】
テキストメッセージW430は、遠隔端末400とコミュニケーション端末300において相互通信される文字情報を表示する。遠隔端末300の遠隔端末側入力部431に文字情報が入力されると、第2コミュニケーション処理部440によりコミュニケーション端末300に送信されると共に、遠隔端末側出力部432によりテキストメッセージW430に送信メッセージW431として出力される。また、コミュニケーション端末300の施設側入力部321に文字情報が入力されると、第1コミュニケーション処理部330により、遠隔端末側出力部432が受信メッセージW432として出力する。
【0059】
音声切り替えボタンW441は、遠隔端末400の音声入力装置412による集音を開始又は停止するボタンであり、映像切り替えボタンW442は、遠隔端末400の撮影装置414による撮影を開始又は停止するボタンである。
【0060】
画面共有ボタンW443は、遠隔端末400の表示装置411に出力されている画面をコミュニケーション端末300と共有するボタンである。画面共有ボタンW443を押下すると、第2コミュニケーション処理部440は、遠隔端末400の表示装置411に表示されている内容をコミュニケーション端末300の施設側出力部432により表示装置311に出力する。
【0061】
チャット停止ボタンW444は、チャットを停止するボタンである。チャット停止ボタンW444を押下するとチャットは停止され、画面処理部421により、施設状況表示画面W100に画面が遷移する。
【0062】
図7は、本実施形態の一例におけるコミュニケーション端末画面W500の構成を示す図である。施設状況表示画面W100、施設状況詳細画面W200、チャット開始確認画面W300、及び、チャット画面W400は、遠隔端末400に表示される画面であるが、一方で、コミュニケーション端末300の表示装置312には、図5で示すように、コミュニケーション端末画面W500が表示される。本実施形態の一例におけるコミュニケーション端末画面W500には、背景画像W510と、遠隔利用者アイコンW520が表示される。
【0063】
遠隔利用者アイコンW520は、コミュニケーション端末300と相互通信する遠隔端末400の利用者を示すアイコンである。本実施形態の一例では、当該利用者の顔写真を遠隔利用者アイコンW520として用いている。なお、コミュニケーション端末300がいずれの遠隔端末400ともチャットを行っていない状態では、コミュニケーション端末画面W500には背景画像W510のみが表示され、遠隔利用者アイコンW520は表示されない。また、本実施計他の一例では、一のコミュニケーション端末300が、二以上の遠隔端末400と相互通信することができるように構成されており、二以上の遠隔端末400とチャットを行っている状態では、チャットを行っている全ての遠隔端末400について、当該遠隔端末400の利用者を表す遠隔利用者アイコンW520が表示される。
【0064】
本実施形態の一例の説明は以上である。なお、本発明の実施の形態はこれに限られない。例えば、本実施形態の一例では、施設状況表示画面W100その他の画面に出力されるリアルタイム映像に、施設内の利用者を特定する利用者特定情報として当該利用者の氏名を表示するよう構成しているが、利用者特定情報として、氏名に代えて施設200内で用いる任意のシステムのアカウント名を使用してもよい。
【0065】
また、本実施形態の一例では、遠隔端末400が画面処理部421を備えており、当該画面処理部421により遠隔端末400の各画面の表示・遷移その他の制御を行っているが、画面処理部421が備える機能をコミュニケーション端末300に発揮させるように構成してもよいし、或いは、コミュニケーション端末300及び遠隔端末400とは別個のサーバ装置等を設けて、当該サーバ装置に発揮させるように構成してもよい。この場合には、当該サーバ装置のHDDその他の二次記憶装置に、施設状況表示画面W100を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップと、施設状況詳細画面W200を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップと、チャット開始確認画面W300を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップと、チャット画面W400を遠隔端末400の表示装置411に表示するステップを実行するプログラムを予め記憶させておき、当該プログラムを上記サーバ装置のメモリにロードしてCPUが実行することで、遠隔端末400の画面を表示・遷移等制御するように構成してもよい。さらには、本実施形態の一例では、施設状況詳細画面W200からチャット画面W400に遷移する際にチャット開始確認画面W300を経由するように構成されているが、当該確認画面を省いて、施設状況詳細画面W200から直接チャット画面W400に遷移するように構成してもよい。
【0066】
その他の具体的な構成も本実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な変更が可能である。
【0067】
施設状況表示画面において、サムネイル画像に含まれる情報としては、必ずしもリアルタイム映像である必要はなく、固定の画像、図形、文字などであってもよい。また、施設状況表示画面において、コミュニケーション端末が特定可能な端末情報として各コミュニケーション端末に対応する情報(例えば図形、文字など)が含まれていれば、サムネイル画像は必ずしも必要ではない。また、施設状況表示画面において、地図領域120は必ずしも必要ではなく、各コミュニケーション端末の施設における位置を特定する位置情報として、固定の画像、図形、文字が表示されるように構成してもよい。これらの場合、施設状況表示画面に含まれるいずれかの端末情報又は位置情報の選択されることで、選択されたコミュニケーション端末が撮影する前記映像を含む施設状況詳細画面を表示させ、 前記選択された前記コミュニケーション端末との間で文字、音声、映像の一又は二以上により相互通信するためのチャット画面を表示させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0068】
100 コミュニケーション支援システム
200 施設
300 コミュニケーション端末
311 フレーム
312 表示装置
313 音声入力装置
314 音声出力装置
315 撮影装置
321 施設側入力部
322 施設側出力部
330 第1コミュニケーション処理部
400 遠隔端末
411 表示装置
412 音声入力装置
413 音声出力装置
414 撮影装置
415 文字入力装置
421 画面処理部
431 遠隔端末側入力部
432 遠隔端末側出力部
440 第2コミュニケーション処理部
500 ネットワーク