(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000536
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】ロボット用電磁式ツール交換装置
(51)【国際特許分類】
B25J 15/04 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
B25J15/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101425
(22)【出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】000185248
【氏名又は名称】小倉クラッチ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】中島 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】高橋 常仁
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707GS04
3C707GS06
3C707GS15
3C707HT36
(57)【要約】
【課題】ロボットアームとツールとが連結される状態と切り離される状態との切替えを磁力で行うことができるとともに、ツール側部品を強固に支持できるロボット用電磁式ツール交換装置を提供する。
【解決手段】電磁力で作動状態が切替えられる連結機構31を有するロボットアーム側の継手部5と、連結機構31を介して継手部5に着脱可能に取付けられるツール側のツール連結部6と、磁束Φが継手部5を通る状態と磁束Φが消失する状態とを切替える電磁部7とを備える。連結機構31は、ツール連結部6に連結される連結位置と、ツール連結部6に連結されることがない非連結位置との間で移動可能な連結爪9(連結部材)と、連結爪9を連結位置に付勢するばね部材32と、磁束Φが通ることにより磁気吸引力によって移動し、連結爪9(連結部材)をばね部材32のばね力に抗して非連結位置に移動させるプランジャ組立体53(磁気作動部材)とを有している。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁力で作動状態が切替えられる連結機構を有し、ロボットアームに支持される継手部と、
ツールが取付けられる取付座を有し、前記連結機構を介して前記継手部に着脱可能に取付けられるツール連結部と、
磁束が前記継手部を通る状態と磁束が消失する状態とを切替える電磁部とを備え、
前記連結機構は、
前記ツール連結部に連結される連結位置と、前記ツール連結部に連結されることがない非連結位置との間で移動可能な連結部材と、
前記連結部材を前記連結位置に付勢するばね部材と、
磁束が通ることにより磁気吸引力によって移動し、前記連結部材を前記ばね部材のばね力に抗して前記非連結位置に移動させる磁気作動部材とを有していることを特徴とするロボット用電磁式ツール交換装置。
【請求項2】
請求項1記載のロボット用電磁式ツール交換装置において、
前記連結機構は、
有底円筒状のフィールドコアを有しているとともに、前記フィールドコアの内部で前記磁気作動部材が前記電磁力によって前記フィールドコアの軸線方向に移動するように構成され、
前記電磁部は、前記軸線方向に並ぶ一対の磁極部材と、前記一対の磁極部材の間に設けられた鉄心と、前記鉄心の周囲に設けられた電磁コイルとを備え、
前記フィールドコアと前記一対の磁極部材とが前記軸線方向とは直交する方向に並ぶ状態において、磁束が一方の前記磁極部材から前記フィールドコアおよび前記磁気作動部材を経由して他方の前記磁極部材に達するように磁気回路が生成されることを特徴とするロボット用電磁式ツール交換装置。
【請求項3】
請求項2記載のロボット用電磁式ツール交換装置において、
前記電磁部は、前記ツール連結部を着脱自在に支持するツールスタンドに一体的に設けられていることを特徴とするロボット用電磁式ツール交換装置。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか一つに記載のロボット用電磁式ツール交換装置において、
前記ツールは電動式のものであり、
前記継手部と前記ツール連結部は、前記継手部に前記ツール連結部が連結されることにより電気的に接続されかつ前記継手部が前記ツール連結部から切り離されることにより切断されるコネクタを有し、
前記継手部から前記コネクタを介して前記ツールに至る通電路によって前記ツールが給電されることを特徴とするロボット用電磁式ツール交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアームにツールを交換可能に取付けるロボット用電磁式ツール交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ツールを交換して使用する産業用ロボットは、ツールを簡単に交換できるようにツール交換装置を備えているものが多い。従来のこの種のツール交換装置としては、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているものがある。特許文献1に開示されたツール交換装置は、ロボットアームの先端に取付けられた第1ユニットと、第1ユニットに連結機構を介して着脱可能に取付けられた、ツール側の第2ユニットとを備えている。
【0003】
連結機構は、第1ユニットに設けられた連結爪を第2ユニットのピンに係合させることにより第1ユニットと第2ユニットとを連結する構成が採られている。連結爪は、ピンに係合する連結位置と、ピンとの係合が解消される非連結位置との間で回動するよう構成されており、エアシリンダとばね部材とを動力源とする駆動装置によって駆動される。連結爪が連結位置に移動することにより第1ユニットに第2ユニットが連結され、連結爪が非連結位置に移動することによって、第1ユニットが第2ユニットから切り離される。
【0004】
特許文献2に記載されているツール交換装置は、ロボットアームに設けられた永久磁石と、この永久磁石に磁力によって着脱可能に取付けられるツール側のアタッチメントと、アタッチメントを着脱自在に支持する支持台と、支持台に設けられた電磁石とによって構成されている。電磁石は、永久磁石の磁力の大きさを変えることができるように構成され、ロボットアームとアタッチメントとが連結される状態と切り離される状態との切替えを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5-177569号公報
【特許文献2】実用新案登録第2522922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示すツール交換装置では、エアシリンダに圧縮エアーを供給するためのエアー配管をロボットアームの動作を妨げることがないようにロボットアームに沿わせて設けなければならない。また、圧縮エアーを生成するためのコンプレッサーが必要になる。このため、エアー供給系の構成部品が多くなってロボット回りが煩雑になるという問題があった。
特に、電動ツールを使用する場合は、エアー配管の他に電気配線をロボットアームに沿わせて設置しなければならないため、ロボット回りが更に複雑になる。
【0007】
このような不具合は、特許文献2に開示されているようにロボットアームにツール側のアタッチメントを磁力によって取付ける構成を採ることにより、ある程度は解消することができる。この理由は、ツール交換装置の駆動用エアー配管が不要になり、ロボット回りが簡素化されるからである。しかし、特許文献2に示す構成を採ると、ツールの重量を永久磁石の磁力で支えるため、重量の重いツールや、重量物を把持するツールを使用することはできなくなる。
【0008】
本発明の目的は、ロボットアームとツールとが連結される状態と切り離される状態との切替えを磁力で行うことができるとともに、ツール側部品を強固に支持できるロボット用電磁式ツール交換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明に係るロボット用電磁式ツール交換装置は、電磁力で作動状態が切替えられる連結機構を有し、ロボットアームに支持される継手部と、ツールが取付けられる取付座を有し、前記連結機構を介して前記継手部に着脱可能に取付けられるツール連結部と、磁束が前記継手部を通る状態と磁束が消失する状態とを切替える電磁部とを備え、前記連結機構は、前記ツール連結部に連結される連結位置と、前記ツール連結部に連結されることがない非連結位置との間で移動可能な連結部材と、前記連結部材を前記連結位置に付勢するばね部材と、磁束が通ることにより磁気吸引力によって移動し、前記連結部材を前記ばね部材のばね力に抗して前記非連結位置に移動させる磁気作動部材とを有しているものである。
【0010】
本発明は、前記ロボット用電磁式ツール交換装置において、前記連結機構は、有底円筒状のフィールドコアを有しているとともに、前記フィールドコアの内部で前記磁気作動部材が前記電磁力によって前記フィールドコアの軸線方向に移動するように構成され、前記電磁部は、前記軸線方向に並ぶ一対の磁極部材と、前記一対の磁極部材の間に設けられた鉄心と、前記鉄心の周囲に設けられた電磁コイルとを備え、前記フィールドコアと前記一対の磁極部材とが前記軸線方向とは直交する方向に並ぶ状態において、磁束が一方の前記磁極部材から前記フィールドコアおよび前記磁気作動部材を経由して他方の前記磁極部材に達するように磁気回路が生成されるものであってもよい。
【0011】
本発明は、前記ロボット用電磁式ツール交換装置において、前記電磁部は、前記ツール連結部を着脱自在に支持するツールスタンドに一体的に設けられていてもよい。
【0012】
本発明は、前記ロボット用電磁式ツール交換装置において、前記ツールは電動式のものであり、前記継手部と前記ツール連結部は、前記継手部に前記ツール連結部が連結されることにより電気的に接続されかつ前記継手部が前記ツール連結部から切り離されることにより切断されるコネクタを有し、前記継手部から前記コネクタを介して前記ツールに至る通電路によって前記ツールが給電されてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、連結部材がばね部材のばね力によって連結位置に移動することにより、継手部が連結部材を介してツール連結部に連結される。また、磁気作動部材が磁力によって移動することにより、ばね部材のばね力に抗して連結部材が非連結位置に移動し、継手部がツール連結部から切り離される。
したがって、ロボットアームとツールとが連結される状態と切り離される状態との切替えを電磁力で行うことができるとともに、ツール側部品を強固に支持できるロボット用電磁式ツール交換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明に係るロボット用電磁式ツール交換装置の使用形態を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、継手部とツール連結部の斜視図である。
【
図4】
図4は、継手部とツール連結部の断面図である。
【
図8】
図8は、継手部の先端部分の分解斜視図である。
【
図9】
図9は、連結部材が非連結位置にある継手部の断面図である。
【
図10】
図10は、継手部をツール連結部に連結する直前の状態を示す断面図である。
【
図11】
図11は、連結部材が連結位置にある継手部の断面図である。
【
図12】
図12は、継手部がツール連結部に連結された状態を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、ロボット用電磁式ツール交換装置の斜視図である。
【
図14】
図14は、ロボット用電磁式ツール交換装置の平面図である。
【
図15】
図15は、ツール連結部とツールホルダープレートの断面図である。
【
図16】
図16は、ロボット用電磁式ツール交換装置の斜視断面図である。
【
図17】
図17は、ロボット用電磁式ツール交換装置の動作を示す正面図である。
【
図18】
図18は、ロボット用電磁式ツール交換装置の斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るロボット用電磁式ツール交換装置の一実施の形態を
図1~
図18を参照して詳細に説明する。
図1に示すロボット用電磁式ツール交換装置1は、産業用ロボット2のロボットアーム3にツール4を交換可能に取付けるためのものである。このロボット用電磁式ツール交換装置1は、ロボットアーム3に支持された継手部5と、ツール4に着脱可能に取付けられるツール連結部6と、これらの継手部5とツール連結部6との連結、切り離しを切替えるための電磁部7とによって構成されている。
【0016】
継手部5とツール連結部6は、
図2に示すように形成されている。継手部5は、
図2の最上部に二点鎖線によって描かれているロボットアーム3にツールチェンジャーアダプタ8を介して取付けられている。継手部5の先端部分5a(
図2においては下端部)には、詳細は後述するが複数の連結爪9が設けられている。ツール連結部6は、継手部5の先端部分5aが挿入される凹部11を有し、凹部11内に設けられた連結ピン12が継手部5の連結爪9と係合することにより継手部5に連結され、継手部5と一体的に移動できるようになる。
【0017】
(継手部の説明)
この実施の形態による継手部5は、ツールチェンジャーアダプタ8に固定された円柱状を呈するハウジング13と、ハウジング13の外周部に取付けられたロボット側電極ボックス14などを備えている。以下において、ロボット用電磁式ツール交換装置1の構成部品を説明するにあたって方向を示す場合は、ハウジング13のツールチェンジャーアダプタ8に取付けられる一端側を基端側とし、ツールチェンジャーアダプタ8とは反対側を先端側として行う。
【0018】
ハウジング13は、
図4に示すように、ツールチェンジャーアダプタ8に複数の固定用ボルト15(
図4においては1本のみ描かれている)によって固定された有底円筒状のフィールドコア16と、フィールドコア16の開口部に組み付けられた連結爪ホルダー17とによって構成されている。フィールドコア16は、ツールチェンジャーアダプタ8と接する底部18を有する有底円筒状の第1のコア19と、第1のコア19の先端に固定された円環状の第2のコア20と、第2のコア20の先端に固定された円筒状の第3のコア21とによって構成されている。第1のコア19と第3のコア21は磁性材によって形成され、第2のコア20は非磁性材によって形成されている。
【0019】
第1のコア19は、
図6に示すように外筒19aと内筒19bとを有している。上述した固定用ボルト15は、
図4および
図5に示すように内筒19bに形成されたねじ孔22に螺着している。内筒19bの内周部であって基端側には小径穴23(
図5参照)が形成され、先端側には大径穴24が形成されている。小径穴23には円筒状の第1の軸受ブッシュ25が嵌合している。第1の軸受ブッシュ25は、後述するプランジャ26の基端側に形成された小径部26aを基端側と先端側とに往復できるように移動自在に支持している。プランジャ26は、詳細は後述するが、本発明に係る連結機構31の一部を構成するものである。大径穴24には後述するばね部材32の一端部が挿入されている。ばね部材32は圧縮コイルばねによって構成されている。
【0020】
第2のコア20は、例えばアルミニウム合金などの非磁性材によって形成されている。この第2のコア20と第1および第3のコア19,21との結合は、例えば
図7に示す結合構造33によって行うことができる。この結合構造33は、第2のコア20の外周部から基端側に突出する第1の筒体33aと、第2のコア20の外周部から先端側に突出する第2の筒体33bとを用いて構成されている。第1の筒体33aは、第1のコア19の外周部に重ねられ、径方向に延びる第1のスプリングピン34によって第1のコア19に固定されている。第2の筒体33bは、第3のコア21の外周部に重ねられ、径方向に延びる第2のスプリングピン35によって第3のコア21に固定されている。第1のスプリングピン34と第2のスプリングピン35は、第2のコア20の周方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置に設けられている。
【0021】
第3のコア21は、軸線方向(
図5においては上下方向であって、基端側から先端側に向かう方向)において第1のコア19や第2のコア20より長くなるように形成されている。第3のコア21の先端側には連結爪ホルダー17が螺着されている。
連結爪ホルダー17は、第3のコア21の先端側の開口部にねじ込まれて開口部を塞ぐ円環状の本体36と、本体36から先端側に突出する3つの支持板37とによって構成されている。
【0022】
本体36の軸心部には円筒状の第2の軸受ブッシュ38が嵌合しているとともに、第2の軸受ブッシュ38を貫通してプランジャ26が通されている。第2の軸受ブッシュ38は、後述するプランジャ26の先端側に形成された大径部26bを基端側と先端側とに往復できるように移動自在に支持している。本体36の外周部には、継手部5を後述するツール連結部6に連結するときに位置決めを行うためのピン孔39が形成されている。ピン孔39は、本体36の周方向に所定の間隔をおいて離間する複数の位置にそれぞれ形成されている。
【0023】
3つの支持板37は、
図3に示すように、それぞれ先端側から見て山形状に形成されており、山形の頂部37aが本体36の軸心を指向するとともに、支持板37どうしの間にプランジャ26の大径部26bを挿入できるように互いに離間して配置されている。支持板37の頂部37aに連なる傾斜面となる2つの板部37bは、隣接する他の支持板37の板部37bと平行になるように形成されている。互いに隣り合う2つの支持板37の互いに対向する一対の板部37b,37bの間には、プランジャ26とともに連結機構31の一部を構成する連結爪9が挿入されている。
【0024】
連結爪9は、本発明でいう「連結部材」を構成するもので、互いに対向する一対の板部37bに支軸41によって回動自在に支持されている。この実施の形態による連結爪9は、3つの支持板37によって挟まれた3箇所にそれぞれ設けられている。
支軸41は、
図8に示すように、連結爪9の中央部に形成された貫通孔42と、板部37bに形成された貫通孔43とに通され、両端部において板部37bに支持されている。支軸41の両端部には、支軸41が板部37bから抜けることを規制するEリング44がそれぞれ取付けられている。
【0025】
連結爪9には、
図5に示すように、貫通孔42を挟んで一方と他方とにそれぞれ突起45,46が設けられている。これらの突起45,46のうち連結爪ホルダー17の軸心側に位置する第1の突起45は、後述するプランジャ26の環状溝47に係入している。このように第1の突起45が環状溝47に係入することにより、連結爪9は、プランジャ26の基端側への移動あるいは先端側への移動に伴って支軸41を中心にして回動する。
【0026】
プランジャ26は、円柱状に形成されて継手部5の軸心部に収容されており、上述した第1および第2の軸受ブッシュ25,38に軸線方向に移動自在に支持されている。プランジャ26の基端側の一端部は、ばね部材32の中に通されている。プランジャ26の軸線方向の中央部には、有底円筒状に形成されたガイドストッパー51の底部51aが固着されている。このガイドストッパー51の外周部を構成する円筒部51bは、底部51aから基端側に突出し、第1のコア19の外筒19aと内筒19bとの間に挿入されている。
【0027】
また、ガイドストッパー51の軸心部には、円形凹部52が形成されている。この円形凹部52の中には、ばね部材32の先端側の端部が挿入されている。このばね部材32は、ガイドストッパー51と第1のコア19との間に圧縮された状態で挿入されている。このため、プランジャ26とガイドストッパー51とからなるプランジャ組立体53は、ばね部材32のばね力によって先端側に向けて付勢されるようになる。
このプランジャ組立体53にばね部材32のばね力のみが作用する場合、プランジャ組立体53はばね部材32のばね力によって先端側に移動する。プランジャ組立体53の先端側への移動は、
図5に示すように、環状溝47に第1の突起45が係合する連結爪9によって規制される。プランジャ組立体53が先端側へ移動するときに連結爪9は、支軸41を中心として回って揺動し、第1の突起45が環状溝47に挟み込まれることにより停止する。以下においては、このときの連結爪9の位置を「連結位置」という。第2の突起45は、
図5に示すように、連結爪9が連結位置にあるときに本体36の径方向外側に向けて延びる形状に形成されている。
【0028】
一方、プランジャ組立体53は、基端側へはガイドストッパー51の端面54が第1のコア19の内筒19bに当接するまで移動可能である。プランジャ組立体53を基端側へ移動させるときの動力源は電磁力である。この電磁力は、後述する電磁部7で発生した磁束Φ(
図9参照)がフィールドコア16とガイドストッパー51とを通ることにより生じる。プランジャ組立体53は、磁束Φが通ることにより磁気吸引力によって移動する。磁束Φは、
図9中に二点鎖線で示すように、第3のコア21から第2のコア20を迂回してガイドストッパー51および第1のコア19を通る。このように磁束Φが通ることにより、ガイドストッパー51に第1のコア19に向かう方向へ磁気吸引力(電磁力)が作用し、ガイドストッパー51がばね部材32のばね力に抗して移動し、ガイドストッパー51の端面54が第1のコア19の内筒19bに当接した状態で保持される。このとき、連結爪9の第1の突起45がプランジャ26によって押されて基端側(
図9においては上側)に移動し、第2の突起46が本体36の径方向内側に向けて後退する。以下においては、このときの連結爪9の位置を「非連結位置」という。この実施の形態においては、プランジャ26とガイドストッパー51とからなるプランジャ組立体53が本発明でいう「磁気作動部材」に相当する。
【0029】
連結爪9が非連結位置に位置している状態においては、第2の突起46が
図9中に二点鎖線で示すツール連結部6の連結ピン12より本体36の径方向内側に位置するようになる。継手部5をツール連結部6に連結するときは、上述したように連結爪9を非連結位置に移動させて行う。継手部5をツール連結部6に連結するためには、
図10に示すように、連結爪9が非連結位置に位置している状態で継手部5の先端部分5aをツール連結部6の凹部11内に挿入する。そして、電磁部7を停止させて磁束Φを消失させる。磁束Φが消失すると、
図11に示すように、ばね部材32のばね力でプランジャ組立体53が先端側に移動し、連結爪9が連結位置に移動する。
【0030】
連結爪9が連結位置に移動することにより、ツール連結部6の連結ピン12と係合し、継手部5がツール連結部6に連結される。このように、連結爪9は、ツール連結部6に連結される連結位置と、ツール連結部6に連結されることがない非連結位置との間で移動可能である。この実施の形態においては、プランジャ26と、ガイドストッパー51と、連結爪9などによって、本発明でいう「電磁力で作動状態が切替えられる連結機構」が構成されている。
【0031】
ロボット側電極ボックス14は、
図2に示すように、ハウジング13の外周部に接続アダプタ61を介して取付けられており、ロボットアーム3に沿って配線されたロボット側ケーブル(図示せず)が接続される第1のコネクタ62を有している。ロボット側ケーブルは、ツール4に電力や制御信号を送るためのケーブルである。第1のコネクタ62は、ロボット側ケーブルが接続されるコネクタ部63と、コネクタ部63に電気的に接続された接続端子64とによって構成されている。コネクタ部63は、ロボット側電極ボックス14の側部に側方からロボット側ケーブルを接続できるように設けられている。ここでいうロボット側電極ボックス14の側部とは、ハウジング13の径方向において最も外側に位置する部分をいう。接続端子64は、ロボット側電極ボックス14の先端部に突設されている。ここでいう先端部とは、継手部5の先端側に相当する端部である。
【0032】
(ツール連結部の説明)
ツール連結部6は、
図2に示すように、凹部11を有する有底円筒状に形成された連結ベース71と、連結ベース71に取付けられたツール側電極ボックス72とを備えている。
連結ベース71の凹部11は、継手部5の先端部分5aである3つの支持板37および連結爪9を収容できる大きさ、形状に形成されている。
凹部11の側壁となる連結ベース71の筒部71aには、
図11に示すように、連結ベース71の径方向において連結ベース71内に向けて延びるように3本の連結ピン12(
図11においては1本のみ図示されている)が設けられている。これらの連結ピン12は、連結ベース71を周方向に3等分する位置であって、上述した連結爪9と対応する位置に設けられている。連結ピン12は、連結ベース71の筒部71aに基端側からねじ込まれた止めねじ73によって連結ベース71に固定されている。
【0033】
この実施の形態による連結ベース71の筒部71aは、先端側から見て山形状に形成された支持板37の谷部分に挿入される3つの凸部74(
図2参照)を有している。これらの凸部74には、基端側に向けて突出する位置決めピン75がそれぞれ立設されている。上述した連結爪ホルダー17の複数のピン孔39は、3本の位置決めピン75と対応する位置に形成されている。これらの位置決めピン75は、継手部5をツール連結部6に対して位置決めするためのピンで、ツール連結部6に対する継手部5の位置が正しい場合にのみ連結爪ホルダー17のピン孔39に嵌入する。ツール連結部6に対する継手部5の位置が正しい場合とは、連結位置に位置する連結爪9と連結ピン12とが基端側から見て重なるような場合である。
【0034】
図4に示すように、連結ベース71の先端面76には、円板状のツールアダプタ77が取付用ボルト78によって取付けられている。ツールアダプタ77は、形状が異なる各種のツール4を一つのツール連結部6に取付けるためのもので、連結ベース71に取付ける部分の形状を共通としてツール4毎に形成されており、ツール4に固定されている。この実施の形態においては、連結ベース71の先端面76が本発明でいう「取付座」に相当する。
【0035】
ツール側電極ボックス72は、継手部5のロボット側電極ボックス14と同等の構成が採られている。すなわち、
図2に示すように、連結ベース71の外周部に接続アダプタ81を介して取付けられており、図示していないツール側ケーブルが接続される第2のコネクタ82を有している。ツール側ケーブルは、ツール4に電力や制御信号を送るためのケーブルで、第2のコネクタ82からツール4まで延びている。第2のコネクタ82は、ツール側ケーブルが接続されるコネクタ部83と、コネクタ部83に電気的に接続された接続端子84とによって構成されている。
【0036】
コネクタ部83は、ツール側電極ボックス72の側部に側方からツール側ケーブルが接続されるように設けられている。ここでいうツール側電極ボックス72の側部とは、連結ベース71の径方向において最も外側に位置する部分をいう。接続端子84は、ツール側電極ボックス72の基端部に突設されている。ここでいう基端部とは、ツール連結部6の先端側に相当する端部である。
【0037】
このツール側電極ボックス72の接続端子84と、ロボット側電極ボックス14の接続端子64とは、継手部5がツール連結部6に連結された状態で互いに接続して導通され、継手部5がツール連結部6から切り離されることにより切断されるように構成されている。この実施の形態においては、接続端子64,84を有する第1のコネクタ62および第2のコネクタ82が本発明でいう「コネクタ」に相当する。
【0038】
第1のコネクタ62の接続端子64と第2のコネクタ82の接続端子84とが接続されることにより、継手部5から第1および第2のコネクタ62,82とツール側ケーブルとを介してツール4に至る通電路85(
図12参照)が構成される。ツール4は、図示していないロボット側ケーブルから通電路85を介して給電されることにより動作する。ツール4の動作は、制御信号が図示していない制御装置からロボット側ケーブルと通電路85とを介してツール4に送られることにより制御される。
【0039】
(電磁部の説明)
電磁部7は、
図13(A)に示すように、複数の脚91を有するツールスタンド92の最上部に一体的に設けられている。
図13(A)は、ロボット用電磁式ツール交換装置1でツール4を交換するときの形態にある電磁部7の斜視図である。
ツールスタンド92は、複数の脚91によって床(図示せず)から上方に離れた位置に配置されたツールホルダープレート93を備えている。ツールホルダープレート93は、金属製の板によって形成されており、
図13(B)に示すように、ツール支持部94となる複数の切欠き95を有している。
図13(B)は電磁部7とツールスタンド92の一部を削除して示す斜視図である。この実施の形態によるツールホルダープレート93には二つの切欠き95が形成されているが、切欠き95の数は適宜変更することができる。
【0040】
切欠き95は、平面視においてU字状に形成されている。この切欠き95の幅は、
図15に示すように、ツール連結部6の連結ベース71の外径より小さい。
図15はツール連結部6の一部とツールホルダープレート93の一部の断面図である。
図15の破断位置は、
図14中にXV-XV線で示す位置である。
図14は、ロボット用電磁式ツール交換装置1が組み付けられたツールスタンド92の平面図である。
【0041】
この実施の形態によるツールアダプタ77の連結ベース71との接続部には、切欠き95の中に入る小径部96が形成されている。この小径部96が切欠き95の中に入るようにツール連結部6をツールホルダープレート93に沿って進めることにより、連結ベース71がツールホルダープレート93に支承され、ツール連結部6が着脱自在にツールスタンド92に支持されることになる。
【0042】
電磁部7は、
図13(A)に示すように、略箱状の筐体101を有している。筐体101の一側部には、継手部5を挿入可能な平面視半円状の凹部102が形成されている。この凹部102は、上述したツールホルダープレート93の二つの切欠き95の上方にそれぞれ位置付けられている。すなわち、凹部102は、2箇所のツール支持部94の上方にそれぞれ位置付けられている。
【0043】
筐体101は、上壁となる上側フィールドプレート103と、下壁となる下側フィールドプレートと104{
図13(B)参照}と、側壁となる枠体105とによって形成されており、ツールスタンド92の脚91に支持されてツールホルダープレート93の上方に設置されている。上側フィールドプレート103と下側フィールドプレート104は、それぞれ磁性材によって板状に形成されている。上側フィールドプレート103と下側フィールドプレート104には、凹部102の一部となる平面視半円状の切欠き103a,104aが形成されている。この実施の形態においては、上側フィールドプレート103と下側フィールドプレート104とが本発明でいう「磁極部材」に相当する。
【0044】
筐体101の上下方向の位置は、
図16に示すように、ツールホルダープレート93上のツール連結部6に連結された継手部5のフィールドコア16と、上側フィールドプレート103および下側フィールドプレート104とがフィールドコア16の軸線方向とは直交する方向に並ぶような位置である。
図16の破断位置は、
図14中にXVI-XVI線によって示す位置である。
図13(A),(B)に示すように、上側フィールドプレート103と下側フィールドプレート104との間であって2箇所のツール支持部94の上方には、3枚の板状部品が設けられている。
【0045】
これらの板状部品は、下側フィールドプレート104に重ねられた下側磁極サポータ106と、下側磁極サポータ106の上に重ねられた樹脂サポータ107と、樹脂サポータ107の上に重ねられるとともに上側フィールドプレート103に重ねられた上側磁極サポータ108である。下側磁極サポータ106と上側磁極サポータ108は、それぞれ磁性材によって形成され、樹脂サポータ107は、樹脂材料(非磁性材)によって形成されている。これらの3枚のサポータ106~108は、上側フィールドプレート103の切欠き103aと下側フィールドプレート104の切欠き104aとに連なる平面視円弧状の切欠き106a,107a,108aを有している。これらの切欠き106a,107a,108aは、上側および下側フィールドプレート103,104の切欠き103a,104aと協働して上述した凹部102の周壁を構成している。
【0046】
樹脂サポータ107の切欠きaは、
図16に示すように、他の切欠き103a,104a,106aおよび108aより径方向内側に突出しており、フィールドコア16の外周面が上側および下側フィールドプレート103,104や、上側および下側磁極サポータ106,108に接触することを防いでいる。
また、上側フィールドプレート103と下側フィールドプレート104との間には、鉄心111と電磁コイル112とからなる電磁石113が設けられている。
【0047】
鉄心111は、磁性材によって円柱状に形成されており、上端が上側フィールドプレート103に接続されているとともに、下端が下側フィールドプレート104に接続されている。電磁コイル112は、鉄心111の周囲に設けられており、鉄心111が貫通するコイルボビン112aと、このコイルボビン112aに巻き付けられた素線112bとによって構成されている。電磁石113は、
図13(B)および
図14に示すように、上述した3枚のサポータ106~108を囲むような4箇所にそれぞれ設けられている。このため、この実施の形態においては、8個の電磁石113が筐体101内に収容されている。これらの電磁石113は、図示していない給電装置から給電されて極性が一致するように動作する。
【0048】
(ロボット用電磁式ツール交換装置の動作の説明)
次に、電磁部7の動作の説明を含めてロボット用電磁式ツール交換装置1の動作を説明する。継手部5にツール連結部6を連結するにあたっては、先ず、
図17(A)に示すようにツールスタンド92に上方から継手部5を接近させる。
図17は、ロボットアーム3を省略して描いてある。ツールスタンド92の2箇所のツール支持部94には、それぞれツール連結部6が支持されている。これらのツール連結部6には、それぞれ予めツール4が取付けられている。
【0049】
継手部5の連結爪9は、継手部5がツールスタンド92の上方に位置している状態においては連結位置に位置している。この状態で継手部5を下降させ、
図17(B)に示すように継手部5を電磁部7の凹部11内に上方から挿入する。このとき継手部5は、
図18に示すように継手部5の先端部分5aがツール連結部6の凹部11に入る直前に停止させる。この状態においては、継手部5のフィールドコア16と上側および下側フィールドプレート103,104(一対の磁極部材)とがフィールドコア16の軸線方向とは直交する方向に並ぶようになる。
【0050】
そして、電磁部7の電磁石113に通電する。電磁石113の電磁コイル112が励磁すると、磁束Φが
図18中に二点鎖線で示す経路を通る磁気回路121が生成される。この磁束Φは、鉄心111の下端から、下側フィールドプレート104(一方の磁極部材)と、下側磁極サポータ106と、第3のコア21と、ガイドストッパー51(磁気作動部材)と、第1のコア19と、上側フィールドプレート103(他方の磁極部材)とを通って鉄心111の上端に達する。
【0051】
このように磁気回路121が生成されることにより、ガイドストッパー51を第1のコア19に向けて吸引するような磁気吸引力がガイドストッパー51に作用し、ガイドストッパー51がばね部材32のばね力に抗してプランジャ26とともに上昇し、ガイドストッパー51の端面54が第1のコア19の内筒19bに当接した状態で保持される。このようにガイドストッパー51およびプランジャ26が移動することにより、
図9に示すように、連結爪9が非連結位置、言い換えればツール連結部6に連結されることがない位置に移動する。
【0052】
しかる後、
図17(C)に示すように、継手部5を更に下降させ、ツール連結部6に上方から重ねる。このとき、
図11に示すように、位置決めピン75がピン孔39に嵌入することにより、継手部5がツール連結部6に位置決めされる。そして、電磁部7の電磁石113への通電を遮断する。このように電磁石113への通電が遮断されることにより、磁束Φが消失し、プランジャ組立体53がばね部材32のばね力によって押されて下方に移動する。このとき、
図11および
図16に示すように、連結爪9が連結位置に移動して連結ピン12に係合する。連結爪9が連結ピン12に係合することにより継手部5がツール連結部6に連結される。この連結状態においては、ツール4の重量やツール4に加えられる作業時の反力などがツール連結部6から継手部5のハウジング13とツールチェンジャーアダプタ8などを介してロボットアーム3に伝達されるようになる。
【0053】
継手部5とツール連結部6とが連結された後、ロボットアーム3によって継手部5およびツール連結部6をツールスタンド92の側方に向けて水平に移動させ、ツールホルダープレート93の切欠き95からツール連結部6を引き出す。このようにツール連結部6がツールスタンド92から外されることにより、ロボットアーム3によってツール4をワークに接近させて所定の作業を行うことができるようになる。
ツール4を交換する場合は、上述した動作とは逆の動作を行って継手部5をツール連結部6から切り離し、この継手部5を別のツール4が取付けられたツール連結部6に連結させる。
【0054】
(実施の形態による効果の説明)
このように、この実施の形態によるロボット用電磁式ツール交換装置1においては、連結爪9(連結部材)がばね部材32のばね力によって連結位置に移動することにより、継手部5が連結爪9を介してツール連結部6に連結される。この連結状態においては、ツール4の重量やツール4から受ける荷重を連結爪9を介して強固に受けることができる。また、ガイドストッパー51とプランジャ26とからなるプランジャ組立体53(磁気作動部材)が磁力によって移動することにより、ばね部材32のばね力に抗して連結爪9が非連結位置に移動し、継手部5がツール連結部6から切り離される。
【0055】
したがって、ロボットアーム3とツール4とが連結される状態と切り離される状態との切替えを電磁力で行うことができるとともに、ツール側部品となるツール連結部6を強固に支持可能なロボット用電磁式ツール交換装置を提供することができる。
この結果、ロボットアーム3にツール交換装置1の駆動用のエアー配管が不要になり、ロボット回りを簡素化することが可能になる。
【0056】
この実施の形態による連結機構31は、有底円筒状のフィールドコア16を有しているとともに、フィールドコア16の内部でガイドストッパー51およびプランジャ26(磁気作動部材)が電磁力によってフィールドコア16の軸線方向に移動するように構成されている。電磁部7は、軸線方向に並ぶ上側および下側フィールドプレート103,104(一対の磁極部材)と、上側および下側フィールドプレート103,104の間に設けられた鉄心111と、鉄心111の周囲に設けられた電磁コイル112とを備えている。
【0057】
フィールドコア16と上側および下側フィールドプレート103,104(一対の磁極部材)とがフィールドコア16の軸線方向とは直交する方向に並ぶ状態において、磁束Φが下側フィールドプレート104(一方の磁極部材)からフィールドコア16およびプランジャ組立体53(磁気作動部材)を経由して上側フィールドプレート103(他方の磁極部材)に達するように磁気回路121が生成される。
この実施の形態においては、継手部5が電磁部7とは別体に形成されているから、電磁部7が一体に設けられている場合と較べて継手部5の小型化を図ることができる。
【0058】
この実施の形態による電磁部7は、ツール連結部6を着脱自在に支持するツールスタンド92に一体的に設けられている。このため、省スペース化が図られたロボット用電磁式ツール交換装置を提供することができる。
【0059】
この実施の形態によるツール4は電動式のものである。継手部5とツール連結部6は、継手部5にツール連結部6が連結されることにより電気的に接続されかつ継手部5がツール連結部6から切り離されることにより切断される第1および第2のコネクタ62,82を有している。継手部5から第1および第2のコネクタ62,82を介してツール4に至る通電路85によってツール4が給電される。
このため、継手部5が電磁部7とは別体に形成される構成を採ることにより、ロボットアーム3に沿わせる配線がツール駆動用の電気配線のみとなるから、ロボット回りがより一層簡素化されるようになる。
【符号の説明】
【0060】
1…ロボット用電磁式ツール交換装置、3…ロボットアーム、5…継手部、4…ツール、6…ツール連結部、7…電磁部、9…連結爪(連結部材)、16…フィールドコア、31…連結機構、32…ばね部材、53…プランジャ組立体(磁気作動部材)、62…第1のコネクタ(コネクタ)、76…先端面(取付座)、82…第2のコネクタ(コネクタ)、85…通電路、92…ツールスタンド、103…上側フィールドプレート(磁極部材)、104…下側フィールドプレート(磁極部材)、111…鉄心、112…電磁コイル、121…磁気回路、Φ…磁束。