(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053730
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】組み合わせ部品提案装置、組み合わせ部品提案システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/04 20230101AFI20230406BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20230406BHJP
【FI】
G06Q10/04
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021162942
(22)【出願日】2021-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】522297236
【氏名又は名称】株式会社プロスパイラ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】大津 一高
(72)【発明者】
【氏名】永澤 正和
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 穣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
5L049CC03
(57)【要約】
【課題】量産時における操縦安定性のフィーリングや乗り心地等を、試作品において検証する。
【解決手段】組み合わせ部品提案装置は、複数の構成部品を含んで構成される組み合わせ部品の要求特性を示す要求特性情報を取得する要求取得部と、前記組み合わせ部品を構成する前記構成部品の組み合わせに関する情報であって、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性を満足する前記組み合わせ部品についての情報である組み合わせ情報を取得する組み合わせ情報取得部と、取得した前記組み合わせ情報を提示する提示部と、提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の注文に関する情報である注文情報を取得する注文情報取得部と、取得した前記注文情報を出力する注文情報出力部とを備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構成部品を含んで構成される組み合わせ部品の要求特性を示す要求特性情報を取得する要求取得部と、
前記組み合わせ部品を構成する前記構成部品の組み合わせに関する情報であって、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性を満足する前記組み合わせ部品についての情報である組み合わせ情報を取得する組み合わせ情報取得部と、
取得した前記組み合わせ情報を提示する提示部と、
提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の注文に関する情報である注文情報を取得する注文情報取得部と、
取得した前記注文情報を出力する注文情報出力部と
を備える組み合わせ部品提案装置。
【請求項2】
前記組み合わせ情報取得部は、前記構成部品の特性である第1特性を記憶部から取得し、取得した複数の前記構成部品の前記第1特性に基づいて、前記組み合わせ部品の特性である第2特性を算出し、
前記提示部は、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性の範囲内である前記第2特性を有する前記組み合わせ部品についての前記組み合わせ情報を提示する
請求項1に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項3】
前記組み合わせ情報取得部は、記憶部に記憶された前記組み合わせ部品の特性である第2特性を取得し、
前記提示部は、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性の範囲内である前記第2特性を有する前記組み合わせ部品についての前記組み合わせ情報を提示する
請求項1に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項4】
前記要求取得部が前記要求特性情報を取得する装置と、前記注文情報取得部が前記注文情報を取得する装置とは、同一の装置である
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項5】
前記提示部により提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の見積もりに関する情報である見積情報を取得する見積情報取得部と、
取得した前記見積情報に基づいて見積を行う見積部と、
見積部により見積もられた情報を出力する見積情報出力部を更に備える
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項6】
前記注文情報出力部は、前記注文情報を取得した装置とは異なる装置に対して、前記注文情報を出力する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項7】
前記組み合わせ部品は、防振ゴム製品である
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項8】
前記構成部品は、前記防振ゴム製品の軸方向における端部を構成する構成部品である端ブッシュと、前記防振ゴム製品の両端に位置する前記端ブッシュに挟まれる中間部を構成する中間ブッシュとを含む
請求項7に記載の組み合わせ部品提案装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案装置と、
複数の前記構成部品を有し、前記構成部品の組み合わせにより前記組み合わせ部品を組み立てるブッシュキットと
を備える組み合わせ部品提案システム。
【請求項10】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案装置と、
ユーザにより操作されるユーザ端末と
を備え、
前記ユーザ端末は、
ユーザの操作により前記要求特性情報を送信する要求特性情報送信部と、
ユーザの操作により前記注文情報を送信する注文情報送信部と
を備える組み合わせ部品提案システム。
【請求項11】
前記組み合わせ部品の計測依頼を受け付ける特性計測会社端末を更に備える
請求項10に記載の組み合わせ部品提案システム。
【請求項12】
前記注文情報を取得する量産サプライヤ端末を更に備える
請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の組み合わせ部品提案システム。
【請求項13】
コンピュータに、
複数の構成部品を含んで構成される組み合わせ部品の要求特性を示す要求特性情報を取得する要求取得ステップと、
前記組み合わせ部品を構成する前記構成部品の組み合わせに関する情報であって、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性を満足する前記組み合わせ部品についての情報である組み合わせ情報を取得する組み合わせ情報取得ステップと、
取得した前記組み合わせ情報を提示する提示ステップと、
提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の注文に関する情報である注文情報を取得する注文情報取得ステップと、
取得した前記注文情報を出力する注文情報出力ステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み合わせ部品提案装置、組み合わせ部品提案システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設計開発の効率を向上させるため、CAE(Computer-Aided Engineering)により車両の性能を予測し、各部品へ最適に性能を配分することが行われていた。CAEにより車両の性能を予測するための技術として、例えば、特許文献1のような技術があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両には非常に多くの部品が存在し、これら部品の特性が互いに影響し合っていることから、計算結果に基づいて、即、量産のための製造を開始することは容易でない。そこで、実際には計算結果を基に試作品を製造し、試作品の検証を実施した上で、量産可否の判断をしている。
ここで、試作品の検証においては、操縦安定性のフィーリングや乗り心地等は、計算結果による数値と異なっている場合がある。また、試作品を用いて検証したとしても、量産品と試作品とでは、操縦安定性のフィーリングや乗り心地等が異なっている場合がある。すなわち、従来技術によると、操縦安定性のフィーリングや乗り心地等を検証することは容易でないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、量産時における操縦安定性のフィーリングや乗り心地等を、試作品において検証することが可能な組み合わせ部品提案装置、組み合わせ部品提案システム及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置は、複数の構成部品を含んで構成される組み合わせ部品の要求特性を示す要求特性情報を取得する要求取得部と、前記組み合わせ部品を構成する前記構成部品の組み合わせに関する情報であって、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性を満足する前記組み合わせ部品についての情報である組み合わせ情報を取得する組み合わせ情報取得部と、取得した前記組み合わせ情報を提示する提示部と、提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の注文に関する情報である注文情報を取得する注文情報取得部と、取得した前記注文情報を出力する注文情報出力部とを備える。
【0007】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置において、前記組み合わせ情報取得部は、前記構成部品の特性である第1特性を記憶部から取得し、取得した複数の前記構成部品の前記第1特性に基づいて、前記組み合わせ部品の特性である第2特性を算出し、前記提示部は、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性の範囲内である前記第2特性を有する前記組み合わせ部品についての前記組み合わせ情報を提示する。
【0008】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置において、前記組み合わせ情報取得部は、記憶部に記憶された前記組み合わせ部品の特性である第2特性を取得し、前記提示部は、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性の範囲内である前記第2特性を有する前記組み合わせ部品についての前記組み合わせ情報を提示する。
【0009】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置において、前記要求取得部が前記要求特性情報を取得する装置と、前記注文情報取得部が前記注文情報を取得する装置とは、同一の装置である。
【0010】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置は、前記提示部により提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の見積もりに関する情報である見積情報を取得する見積情報取得部と、取得した前記見積情報に基づいて見積を行う見積部と、見積部により見積もられた情報を出力する見積情報出力部を更に備える。
【0011】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置において、前記注文情報出力部は、前記注文情報を取得した装置とは異なる装置に対して、前記注文情報を出力する。
【0012】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置において、前記組み合わせ部品は、防振ゴム製品である。
【0013】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案装置において、前記構成部品は、前記防振ゴム製品の軸方向における端部を構成する構成部品である端ブッシュと、前記防振ゴム製品の両端に位置する前記端ブッシュに挟まれる中間部を構成する中間ブッシュとを含む。
【0014】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案システムは、上述した組み合わせ部品提案装置と、複数の前記構成部品を有し、前記構成部品の組み合わせにより前記組み合わせ部品を組み立てるブッシュキットとを備える。
【0015】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案システムは、上述した組み合わせ部品提案装置と、ユーザにより操作されるユーザ端末とを備え、前記ユーザ端末は、ユーザの操作により前記要求特性情報を送信する要求特性情報送信部と、ユーザの操作により前記注文情報を送信する注文情報送信部とを備える。
【0016】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案システムは、前記組み合わせ部品の計測依頼を受け付ける特性計測会社端末を更に備える。
【0017】
また、本発明の一態様に係る組み合わせ部品提案システムは、前記注文情報を取得する量産サプライヤ端末を更に備える。
【0018】
また、本願発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、複数の構成部品を含んで構成される組み合わせ部品の要求特性を示す要求特性情報を取得する要求取得ステップと、前記組み合わせ部品を構成する前記構成部品の組み合わせに関する情報であって、取得した前記要求特性情報に示される前記要求特性を満足する前記組み合わせ部品についての情報である組み合わせ情報を取得する組み合わせ情報取得ステップと、取得した前記組み合わせ情報を提示する提示ステップと、提示された前記組み合わせ情報に示される前記組み合わせ部品の注文に関する情報である注文情報を取得する注文情報取得ステップと、取得した前記注文情報を出力する注文情報出力ステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、量産時における操縦安定性のフィーリングや乗り心地等を、試作品において検証できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本実施形態に係る組み合わせ部品提案システムの概要を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る組み合わせ部品の一例について説明する図である。
【
図3】本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る組み合わせ部品提案装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る第1特性の一例について説明するための図である。
【
図6】本実施形態に係る第2特性の一例について説明するための図である。
【
図7】本実施形態に係るキットメーカ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る量産サプライヤ端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る特性計測会社端末の機能構成の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係るユーザ端末と組み合わせ部品提案装置の動作の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係るユーザ端末が備える表示部に表示される画面構成の一例について説明するための図である。
【
図12】本実施形態に係る組み合わせ部品提案装置のリコメンド解析について説明するための図である。
【
図13】本実施形態に係る組み合わせ部品提案装置のエラー分析について説明するための図である。
【
図14】本実施形態に係る組み合わせ部品提案システムの動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下において説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限定されない。
【0022】
[組み合わせ部品提案システムの概要]
図1は、本実施形態に係る組み合わせ部品提案システムの概要を示す図である。まず、同図を参照しながら、組み合わせ部品提案システム1の概要について説明する。
組み合わせ部品提案システム1は、組み合わせ部品提案装置10と、ユーザ端末20と、キットメーカ端末30と、量産サプライヤ端末40と、特性計測会社端末50とを含む。組み合わせ部品提案装置10と、ユーザ端末20と、キットメーカ端末30と、量産サプライヤ端末40と、特性計測会社端末50とは、それぞれ所定の通信ネットワークNWにより接続される。
【0023】
組み合わせ部品提案システム1は、組み合わせ部品80を用いた製品開発についてのプラットフォームを提供する。
組み合わせ部品80とは、複数の構成部品81の組み合わせにより構成される部品である。組み合わせ部品80を構成する複数の構成部品81は、キットメーカからユーザに提供される。以後、キットメーカからユーザに提供される複数の構成部品81を、単にキットとも記載する。ユーザは、キットに含まれる複数の構成部品81のうち、任意の構成部品を組み合わせて、組み合わせ部品80を得る。また、ユーザは、組み合わせ部品提案装置10により提案された組み合わせの組み合わせ部品80を構成することにより、所望の特性を有する組み合わせ部品80を得る。
【0024】
ユーザ端末20は、ユーザにより操作される。ユーザとは、組み合わせ部品80を用いて製品開発をする完成品メーカである。ユーザ端末20は、所望の要求特性を組み合わせ部品提案システム1に対して出力する。組み合わせ部品提案システム1は、ユーザ端末20から出力された所望の要求特性を満足する組み合わせ部品80の組み合わせを算出し、算出した組み合わせをユーザ端末20に返す。
【0025】
ユーザ端末20を操作するユーザは、予めキットメーカから提供されたキットのうち、組み合わせ部品提案システム1から提案された組み合わせの構成部品81を用いて、組み合わせ部品80を組み立てる。ユーザは、組み立てた組み合わせ部品80の評価を行う。ユーザは、必要に応じて、特性計測会社に対して計測依頼をし、量産サプライヤに対して見積依頼や発注依頼等を行う。計測依頼、見積依頼又は発注依頼等は、組み合わせ部品提案装置10を介して行ってもよい。
【0026】
組み合わせ部品提案装置10は、プラットフォーム事業者により管理される。組み合わせ部品提案装置10は、キットメーカから、構成部品81の特性を取得する。組み合わせ部品提案装置10は、構成部品81を組み合わせた場合の組み合わせ部品80の特性を算出することにより、組み合わせ部品80の特性を得る。また、組み合わせ部品提案装置10は、特性計測会社に組み合わせ部品80の計測を依頼することにより、組み合わせ部品80の特性を取得する。
以降の説明において、構成部品81の特性を第1特性S1と記載し、組み合わせ部品80の特性を第2特性S2とも記載する。
なお、組み合わせ部品提案装置10は、予め第1特性S1に基づいて第2特性S2を算出しておいてもよいし、ユーザ端末20からの要求に応じて、第1特性S1に基づいて第2特性S2を算出してもよい。
【0027】
組み合わせ部品提案装置10は、ユーザからの計測依頼、見積依頼、量産依頼等を、キットメーカ、量産サプライヤ、特性計測会社に取り次ぐ。
また、組み合わせ部品提案装置10を管理するプラットフォーム事業者は、キットを在庫しており、キットの納入依頼をユーザから受け付け、キットをユーザに対して納入してもよい。プラットフォーム事業者は、キットの在庫状況に応じて、キットメーカにキットの納入を依頼するキット納入依頼情報を出力してもよい。
【0028】
キットメーカ端末30は、組み合わせ部品提案装置10から、キットの納入依頼を受け付ける。キットメーカ端末30は、構成部品81及び組み合わせ部品80の特性に関する情報を、組み合わせ部品提案装置10に提供してもよい。
【0029】
量産サプライヤ端末40は、組み合わせ部品提案装置10を介して、ユーザ端末20から量産依頼を受け付ける。また、量産サプライヤ端末40は、ユーザが試作に用いた組み合わせ部品80の情報を組み合わせ部品提案装置10から取得する。量産サプライヤは、取得した組み合わせ部品80の情報に応じて、量産部品を生産し、ユーザに納入する。
【0030】
特性計測会社端末50は、組み合わせ部品提案装置10から、組み合わせ部品80又は構成部品81の計測依頼を受け付ける。特性計測会社端末50は、計測依頼に応じて組み合わせ部品80又は構成部品81の特性を計測し、計測した結果を組み合わせ部品提案装置10に提供する。
【0031】
組み合わせ部品提案システム1を提供するプラットフォーム事業者は、システム利用料、部品販売手数料、特性計測取次手数料等により、収益を得てもよい。システム利用料は、組み合わせ部品提案システム1を使用するユーザ、キットメーカ、量産サプライヤ、特性計測会社から得てもよい。
また、プラットフォーム事業者は、組み合わせ部品提案システム1のGUI(Graphical User Interface)に広告掲載希望者による広告掲載箇所を設けて、広告掲載希望者から広告掲載料を得てもよい。広告掲載希望者とは、例えば、キットメーカ又は量産サプライヤ等であってもよい。
【0032】
図2は、本実施形態に係る組み合わせ部品の一例について説明する図である。同図を参照しながら、組み合わせ部品80と構成部品81の一例について計算する。
本実施形態に係る組み合わせ部品80とは、例えば、防振ゴム製品である。防振ゴム製品には、マウント、クッションゴム、ソリッドブッシュ、液封ブッシュ、エアダンパーなどが含まれる。また、防振ゴム製品には、エンジンマウント、ストラットマウント、キャブマウント、モータマウント又はマフラーハンガー等の自動車用防振ゴム製品が含まれていてもよい。
以下の説明では、一例として、組み合わせ部品80が自動車用に用いられる防振ゴム製品である防振ブッシュである場合の一例について説明する。
【0033】
組み合わせ部品80が防振ブッシュである場合、ユーザとは、例えば、自動車メーカであってもよい。
組み合わせ部品80が防振ブッシュである場合、キットメーカは、キットの一例としてブッシュキットを提供する。ブッシュキットとは、複数の構成部品81を有し、構成部品81の組み合わせにより組み合わせ部品80を組み立てるためのキットである。ブッシュキットとは、具体的には、構成部品81としての中間ブッシュと、端ブッシュとを組み合わせることにより、組み合わせ部品80としての防振ブッシュを構成するためのキットである。
ブッシュキットは、組み合わせ部品提案システム1の一部であってもよい。
【0034】
図2(A)は、組み合わせ部品80である防振ブッシュの第1の一例について説明するための図である。
図2(B)は、組み合わせ部品80である防振ブッシュの第2の一例について説明するための図である。
図2(C)は、構成部品81である端ブッシュの一例について説明するための図である。
図2(D)は、構成部品81である中間ブッシュの一例について説明するための図である。
【0035】
図2(A)及び
図2(B)は、組み合わせ部品80である防振ブッシュの軸方向に沿う縦断面図を示す。
図2(A)及び
図2(B)に示すように、防振ブッシュは、外筒83と、内筒84と、弾性体86とを備える。外筒83は、振動発生部及び振動受部のうちいずれか一方に取り付けられる。内筒84は、外筒83の内側に配設される。弾性体86は、内筒84の外周面及び外筒83の内周面を互いに連結する。弾性体86は、ゴム材料により形成されている。弾性体86は、内筒84の外周面、外筒83の内周面、及び中間筒85に接着されている。
【0036】
外筒83及び内筒84は、共通軸(中心軸線)Oと同軸に配設される。以降の説明において、共通軸Oに沿う方向を軸方向といい、軸方向に交差する方向を径方向といい、共通軸O周りに周回する方向を周方向という。軸方向において中央部分を内側といい、中央部分から離れる側を外側という。
【0037】
図2(A)に示すように、組み合わせ部品80-1は、外側である両端に第1構成部品81-1を備え、両端の第1構成部品81-1に挟まれる位置に第2構成部品81-2を備える。第1構成部品81-1は、端ブッシュの一例であり、第2構成部品81-2は、中間ブッシュの一例である。
すなわち、本実施形態において構成部品81とは、防振ゴム製品の軸方向における端部を構成する構成部品である端ブッシュと、防振ゴム製品の両端に位置する端ブッシュに挟まれる中間部を構成する中間ブッシュとを含む。
【0038】
ブッシュキットは、複数種類の端ブッシュと、複数種類の中間ブッシュとを備える。また、ブッシュキットは、同一種類の端ブッシュと中間ブッシュとを、複数個ずつ備える。ユーザは、ブッシュキットに含まれる複数種類の構成部品のうち、2以上の端ブッシュと、1以上の中間ブッシュとを組み合わせることにより、所望の組み合わせ部品80を組み立てる。
【0039】
図2(B)に示すように、組み合わせ部品80-2は、両端に第1構成部品81-1を備え、両端の第1構成部品81-1に挟まれる位置に3つの第2構成部品81-2を備える。すなわち、組み合わせ部品80-2は、中間ブッシュの数が3つである点において、組み合わせ部品80-1とは異なる。このように、ブッシュキットを組み立てる際、組み合わせる構成部品81の数に制限はない。
また、ブッシュキットは、オプションでその他の構成部品81を備えていてもよい。
【0040】
図2(C)は、構成部品81である端ブッシュの、
図2(B)は、構成部品81である中間ブッシュの、斜視図を示す。
図2(C)に示すように、端ブッシュにおいて、中間筒85の軸方向の内端縁は、内筒84の軸方向の内端縁より軸方向の外側に位置し、外筒83の軸方向の内端縁は、中間筒85の軸方向の内端縁より軸方向の外側に位置している。
図2(D)に示すように、中間ブッシュは、防振ブッシュに組み込まれたときと同様に、内筒84、中間筒85、及び外筒83それぞれの軸方向の端縁は、共通軸Oに直交する同一平面上に位置している。
【0041】
端ブッシュにおける内筒84の軸方向の内端縁を、中間ブッシュおける内筒84の軸方向の端縁に突き当てた状態で、端ブッシュにおいて、中間筒85、および外筒83それぞれの軸方向の外端縁を、軸方向の内側に向けて押込むことで、弾性体86を弾性変形させ、かつ中間筒85、及び外筒83それぞれの軸方向の内端縁を、中間ブッシュにおける中間筒85、及び外筒83それぞれの軸方向の端縁に各別に突き当てることで、防振ブッシュが得られる。
【0042】
[ユーザ端末の機能構成]
図3は、本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、ユーザ端末20の機能構成の一例について説明する。ユーザ端末20は、操作取得部210と、要求特性情報送信部220と、受信部230と、表示部240と、注文情報送信部260とを備える。
【0043】
操作取得部210は、ユーザからの操作を取得する。操作取得部210は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス、マイク等の入力装置を介して、ユーザの操作を取得する。
操作取得部210は、特に、ユーザから要求特性情報RIを取得する。要求特性情報RIとは、ユーザが所望する組み合わせ部品80の要求特性を示す情報である。また、操作取得部210は、ユーザから注文情報OIを取得する。注文情報OIとは、ユーザが評価した組み合わせ部品80の注文に関する情報である。ユーザは、組み合わせ部品提案装置10により提示された組み合わせ部品80を評価した結果、量産発注するか否かを判断する。ユーザは、ユーザ端末20を操作することにより、評価した組み合わせ部品80の注文に関する注文情報OIを出力する。
【0044】
要求特性情報送信部220は、操作取得部210により取得された要求特性情報RIを、ユーザの操作により送信する。要求特性情報送信部220は、要求特性情報RIを、通信ネットワークNWを介して組み合わせ部品提案装置10に送信する。
【0045】
受信部230は、送信した要求特性情報RIに基づいて提案された組み合わせ部品80の組み合わせに関する情報である提示情報PIを、受信する。受信部230は、通信ネットワークNWを介して組み合わせ部品提案装置10から提示情報PIを受信する。
【0046】
表示部240は、受信部230により受信した提示情報PIを表示する。表示部240は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等であってもよい。
なお、表示部240は、操作取得部210がユーザの操作を取得する際の情報を表示してもよい。
【0047】
注文情報送信部260は、操作取得部210により取得された注文情報OIを、ユーザの操作により送信する。注文情報送信部260は、注文情報OIを、通信ネットワークNWを介して組み合わせ部品提案装置10に送信する。
【0048】
[組み合わせ部品提案装置の機能構成]
図4は、本実施形態に係る組み合わせ部品提案装置の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、組み合わせ部品提案装置10の機能構成の一例について説明する。組み合わせ部品提案装置10は、要求取得部110と、組み合わせ情報取得部120と、提示部130と、注文情報取得部140と、注文情報出力部150と、記憶部160とを備える。
【0049】
要求取得部110は、ユーザ端末20から要求特性情報RIを取得する。要求取得部110は、要求特性情報RIを、通信ネットワークNWを介してユーザ端末20から取得する。
【0050】
組み合わせ情報取得部120は、要求取得部110が取得した要求特性情報RIに示される要求特性に基づいて、組み合わせ情報CIを取得する。組み合わせ情報CIとは、要求特性情報RIに示される要求特性を満足する構成部品81の組み合わせに関する情報である。組み合わせ情報取得部120は、記憶部160から、組み合わせ情報CIを取得する。
【0051】
提示部130は、取得した組み合わせ情報CIに関する情報を提示する。取得した組み合わせ情報CIに関する情報とは、例えば、要求特性情報RIに示される要求特性を満足する構成部品81を特定する情報である。構成部品81を特定する情報とは、構成部品81の品番や型番等であってもよい。
提示部130は、例えば、取得した組み合わせ情報CIに関する情報を、ユーザ端末20に備えられる表示部240に提示する。
【0052】
注文情報取得部140は、ユーザ端末20から注文情報OIを取得する。注文情報取得部140は、注文情報OIを、通信ネットワークNWを介してユーザ端末20から取得する。
ユーザは、自身が送信した要求特性情報RIに応じて提示された組み合わせ情報を参照しながら、キットを用いて組み合わせ部品80を組み立てる。ユーザは、組み立てた組み合わせ部品80の評価を行う。ユーザは、評価を行った結果に応じて、組み合わせ部品80についての注文情報OIを出力する。すなわち、要求特性情報RI及び注文情報OIは、いずれもユーザにより送信される情報である。換言すれば、要求取得部110と注文情報取得部140とは、同一の装置であるユーザ端末20から要求特性情報RIを取得し、評価情報EIを取得する。
【0053】
注文情報出力部150は、注文情報取得部140が取得した注文情報OIを出力する。注文情報出力部150は、注文情報OIを、通信ネットワークNWを介して量産サプライヤ端末40に出力する。
【0054】
注文情報取得部140は、ユーザ端末20から注文情報OIを取得し、注文情報出力部150は、量産サプライヤ端末40に注文情報OIを出力する。すなわち、注文情報出力部150は、注文情報OIを取得した装置とは異なる装置に対して、注文情報OIを出力する。
【0055】
ここで、ユーザは量産のための発注に先立ち、見積もりに関する情報を必要とする場合がある。組み合わせ部品提案システム1は、見積もり機能を有していてもよい。組み合わせ部品提案システム1が見積もり機能を有する場合、ユーザはユーザ端末20を介して組み合わせ部品提案装置10に対して見積情報QIを送信する。見積情報QIとは、提示部130により提示された組み合わせ情報に示される組み合わせ部品80の見積もりに関する情報である。
組み合わせ部品提案システム1が見積もり機能を有する場合、組み合わせ部品提案装置10は、不図示の見積情報取得部と、見積部と、見積情報出力部とを備える。
見積情報取得部は、ユーザ端末20から見積情報QIを取得する。見積部は、取得した見積情報QIに基づいて見積もりを行う。たとえば、組み合わせ部品提案装置10は、見積に関する情報を記憶部160に記憶しておき、見積に関する情報を参照することにより見積もりを行ってもよい。見積情報出力部は、見積部により見積もられた情報をユーザ端末20に出力する。
なお、見積部は、量産サプライヤ端末40に見積もりを依頼してもよい。
【0056】
図5は、本実施形態に係る第1特性の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、第1特性S1の一例について説明する。
部品タイプとは、構成部品81の種類である。例えば、
図2を参照しながら説明したブッシュキットの一例においては、端ブッシュ、中間ブッシュ等の構成部品81の種類が部品タイプに該当する。
図5に示す一例においては、部品タイプの一例として、部品A及び部品Bが記載されている。
【0057】
部品とは、構成部品81を特定する品番又は型番等である。
図5に示す一例においては、部品Aの一例として、部品A-1、部品A-2及び部品A-3が、部品Bの一例として、部品B-1、部品B-2及び部品B-3が記載されている。品番等により特定される構成部品81は、それぞれ異なる特性を有する。
【0058】
特性1-1及び特性1-2とは、第1特性S1の一例である。第1特性S1とは、構成部品81の特性である。第1特性S1とは、具体的には、構成部品81の形状、硬度、ヒステリシス、振幅依存剛性(ペイン効果)等であってもよい。
図5に示す一例において、特性1-1及び特性1-2は、それぞれ、部品A-1についてはSA-11及びSA-21であり、部品A-2についてはSA-12及びSA-22であり、部品A-3についてはSA-13及びSA-23であり、部品B-1についてはSB-11及びSB-21であり、部品B-2についてはSB-12及びSB-22であり、部品B-3についてはSB-13及びSB-23である。
【0059】
例えば、記憶部160は、
図5に示すような第1特性S1を記憶していてもよい。この場合、組み合わせ情報取得部120は、第1特性S1を記憶部160から取得し、取得した複数の構成部品81の第1特性S1に基づいて第2特性S2を算出する。すなわち、組み合わせ情報取得部120は、取得した第1特性S1に基づいて第2特性S2を算出することにより第2特性S2を取得する。組み合わせ情報取得部120は、取得した第2特性S2と、取得した要求特性情報RIに示される要求特性とを比較する。組み合わせ情報取得部120は、比較した結果に基づき、取得した要求特性情報RIに示される要求特性の範囲内である第2特性S2を有する組み合わせ部品80についての組み合わせ情報CIを取得する。
提示部130は、取得した要求特性情報RIに示される要求特性の範囲内である第2特性S2を有する組み合わせ部品80についての組み合わせ情報CIを提示する。
【0060】
図6は、本実施形態に係る第2特性S2の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、第2特性S2の一例について説明する。
同図には、組み合わせ部品80の一例として、組み合わせ部品80-1から組み合わせ部品80-9が示される。組み合わせ部品80-1から組み合わせ部品80-9は、それぞれ、部品Aとしての部品A-1、部品A-2及び部品A-3と、部品Bとしての部品B-1、部品B-2及び部品B-3との組み合わせにより構成される。同図に示すように、組み合わせ部品80は、組み合わせごとに異なる特性-1及び特性2-2を有する。
【0061】
特性2-1及び特性2-2とは、第2特性S2の一例である。第2特性S2とは、組み合わせ部品80の特性である。第2特性S2とは、具体的には、軸直Ks[計測条件:5mm/min、0±0.5mm]、軸直Kd100[計測条件:100Hz、±0.05mm]、軸直tand10[計測条件:10Hz、±0.1mm]、軸Ks[計測条件:10mm/min、0±1.0mm]、ねじりKs[計測条件:10deg/min、0±1deg]、こじりKs[計測条件:10deg/min、0±1deg]等であってもよい。それぞれの第2特性S2は、ばらつきの値が対応付けられていてもよい。なお、上述した計測条件は本実施形態における一例であって、異なる条件で実施されてもよい。
【0062】
図5に示す一例において、特性2-1及び特性2-2は、それぞれ、組み合わせ部品80-1については、S21-1及びS22-1であり、組み合わせ部品80-2については、S21-2及びS22-2であり、組み合わせ部品80-3については、S21-3及びS22-3であり、組み合わせ部品80-4については、S21-4及びS22-4であり、組み合わせ部品80-5については、S21-5及びS22-5であり、組み合わせ部品80-6については、S21-6及びS22-6であり、組み合わせ部品80-7については、S21-7及びS22-7であり、組み合わせ部品80-8については、S21-8及びS22-8であり、組み合わせ部品80-9については、S21-9及びS22-9である。
【0063】
例えば、記憶部160は、
図6に示すような第2特性S2を記憶していてもよい。この場合、組み合わせ情報取得部120は、第2特性S2を記憶部160から取得する。組み合わせ情報取得部120は、取得した第2特性S2と、取得した要求特性情報RIに示される要求特性とを比較する。組み合わせ情報取得部120は、比較した結果に基づき、取得した要求特性情報RIに示される要求特性の範囲内である第2特性S2を有する組み合わせ部品80についての組み合わせ情報CIを取得する。
提示部130は、取得した要求特性情報RIに示される要求特性の範囲内である第2特性S2を有する組み合わせ部品80についての組み合わせ情報CIを提示する。
【0064】
[キットメーカ端末の機能構成]
図7は、本実施形態に係るキットメーカ端末の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、キットメーカ端末30の機能構成の一例について説明する。キットメーカ端末30は、ユーザにキットを提供するキットメーカの従業者等により操作される。
キットメーカ端末30は、キット納入依頼情報取得部310と、記憶部360と、特性情報出力部370とを備える。
【0065】
キット納入依頼情報取得部310は、組み合わせ部品提案装置10からキット納入依頼情報を取得する。キットメーカは、キット納入依頼情報を取得すると、キットをプラットフォーム事業者に提供する。プラットフォーム事業者は、ユーザからの要求に応じてキットをユーザに提供する。キットメーカは、キットを直接ユーザに提供してもよい。
【0066】
記憶部360は、キットに含まれる構成部品81の特性である第1特性S1を記憶する。また、記憶部360は、キットに含まれる構成部品81の組み合わせにより構成される組み合わせ部品80の特性である第2特性S2を記憶しても良い。
特性情報出力部370は、記憶部360に記憶された第1特性S1及び第2特性S2を出力する。特性情報出力部370通信ネットワークNWを介して組み合わせ部品提案装置10に対して、第1特性S1及び第2特性S2を出力する。
【0067】
[量産サプライヤ端末の機能構成]
図8は、本実施形態に係る量産サプライヤ端末の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、量産サプライヤ端末40の機能構成の一例について説明する。量産サプライヤ端末40は、ユーザに量産部品を提供する量産サプライヤの従業者等により操作される。
量産サプライヤ端末40は、見積依頼情報取得部410と、見積部420と、見積結果出力部430と、注文情報取得部440とを備える。
【0068】
見積依頼情報取得部410は、ユーザの要求に応じて、組み合わせ部品80の見積依頼に関する情報である見積依頼情報QREQを、組み合わせ部品提案装置10から取得する。見積依頼情報取得部410は、ユーザから直接、見積依頼情報QREQを取得してもよい。
見積部420は、取得した見積に関する情報に応じて、組み合わせ部品80の見積を行う。見積部420は、見積を行った結果を、見積結果情報QRESとして見積結果出力部430に出力する。
見積結果出力部430は、見積部420により見積もられた情報である見積結果情報QRESを、見積依頼に関する情報を取得した装置に対して出力する。見積依頼に関する情報を取得した装置とは、組み合わせ部品提案装置10又はユーザ端末20である。
【0069】
注文情報取得部440は、ユーザの要求に応じて、組み合わせ部品80の注文に関する情報である注文情報OIを、組み合わせ部品提案装置10から取得する。注文情報取得部440は、ユーザから直接、注文情報OIを取得してもよい。
注文情報OIを取得すると、量産サプライヤは、注文情報OIの内容に応じて、組み合わせ部品80を生産し、ユーザに対して納入する。
【0070】
[特性計測会社端末の機能構成]
図9は、本実施形態に係る特性計測会社端末の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、特性計測会社端末50の機能構成の一例について説明する。特性計測会社端末50は、組み合わせ部品80の計測を行う特性計測会社の従業者等により操作される。特性計測会社端末50は、ユーザの要求に応じて、組み合わせ部品80の計測依頼MREQを受け付ける。
特性計測会社端末50は、計測依頼情報取得部510と、計測部520と、計測結果出力部530とを備える。
【0071】
計測依頼情報取得部510は、ユーザの要求に応じて、組み合わせ部品80の計測依頼MREQを取得する。計測依頼情報取得部510は、ユーザから直接、計測依頼MREQを取得してもよい。
計測部520は、取得した計測依頼MREQに応じて、組み合わせ部品80の特性についての計測を行う。
計測結果出力部530は、計測部520により計測された結果を含む計測結果情報MRES情報を、計測依頼MREQを取得した装置に対して出力する。計測依頼MREQを取得した装置とは、組み合わせ部品提案装置10又はユーザ端末20である。
【0072】
[組み合わせ部品提案装置の動作の一例]
図10は、本実施形態に係るユーザ端末と組み合わせ部品提案装置の動作の一例を示す図である。同図を参照しながら、ユーザ端末20と組み合わせ部品提案装置10の動作の一例について説明する。
【0073】
(ステップS111)ユーザ端末20は、ユーザからの操作に応じて、所望の組み合わせ部品80の要求特性を含む要求特性情報RIを取得する。要求特性情報RIは、所定のばらつきを含むものであってもよい。
(ステップS112)ユーザ端末20は、取得した要求特性情報RIを、通信ネットワークNWを介して組み合わせ部品提案装置10に転送する。
(ステップS113)組み合わせ部品提案装置10は、要求特性情報RIを取得する。組み合わせ部品提案装置10は、取得した要求特性情報RIに基づいて記憶部160から組み合わせ情報CIを取得する。
(ステップS114)組み合わせ部品提案装置10は、組み合わせ情報CIを提示する。具体的には、組み合わせ部品提案装置10は、ユーザ端末20が備える表示部240に表示する。
【0074】
ここで、図面を参照しながら、ユーザ端末20の操作の一例について説明する。
図11は、本実施形態に係るユーザ端末が備える表示部に表示される画面構成の一例について説明するための図である。
ユーザ端末20は、画面D10を表示部240に表示させる。画面D10は、要求情報取得部D110と、組み合わせ情報表示部D120とを有する。
【0075】
要求情報取得部D110は、特性種類表示部D111と、特性値入力部D112とを、画面の構成要素として備える。
図11に示す一例では、具体的には、特性種類表示部D111-1として特性2-1が表示され、特性種類表示部D111-2として特性2-2が表示されている。また、特性種類表示部D111-1と特性種類表示部D111-2に対応するよう特性値入力部D112-1と特性値入力部D112-2とが表示されている。
ユーザは、特性2-1についての所望の値を特性値入力部D112-1に入力し、特性2-2についての所望の値を特性値入力部D112-2に入力する。ユーザが入力する所望の値は、所定のばらつきを含むものであってもよい。
【0076】
組み合わせ部品提案装置10は、特性値入力部D112に入力された情報を要求特性情報RIとして取得し、要求特性情報RIに示される要求特性を満足する組み合わせ部品80についての情報である組み合わせ情報CIをユーザ端末20に表示する。
組み合わせ情報表示部D120は、部品タイプ表示部D121と、品番表示部D122とを、画面の構成要素として備える。
図11に示す一例では、具体的には、部品タイプ表示部D121-1として部品Aが表示され、部品タイプ表示部D121-2として部品Bが表示されている。組み合わせ部品提案装置10により提示された部品Aは、部品A-2であり、組み合わせ部品提案装置10により提示された部品Bは、部品B-3である。
【0077】
なお、品番表示部D122は、構成部品81の品番等と併せて、必要な構成部品の数を表示してもよい。
図2(A)に示す組み合わせ部品80-1の場合、必要な第1構成部品81-1の数は2個であり、必要な第2構成部品81-2の数は1個である。
図2(B)に示す組み合わせ部品80-2の場合、必要な第1構成部品81-1の数は2個であり、必要な第2構成部品81-2の数は3個である。
【0078】
図10に戻り、組み合わせ部品提案装置10により組み合わせ情報CIが提示された後の流れについて説明する。
(ステップS115)ユーザは、ユーザ端末20に提示された組み合わせの構成部品81を、自身が所持するキットを用いて組み立て、組み合わせ部品80を得る。ユーザは、自身で組み立てた組み合わせ部品80を用いて、自身が製造する製品に組み込む等により評価を行う。例えば、組み合わせ部品80が自動車用防振ゴム製品である場合、ユーザは車両に組み合わせ部品80を組み込み、組み合わせ部品80の評価を行う。
【0079】
ステップS116からステップS119を参照しながら、見積もり機能について説明する。
(ステップS116)ユーザ端末20は、ユーザからの操作に応じて、見積もりに関する情報である見積情報QIを取得する。見積情報QIには、量産開始時期、1ロットあたりの個数、量産予定ロット数等の部品の見積もりに必要な情報が含まれていてもよい。
(ステップS117)ユーザ端末20は、取得した見積情報QIを、通信ネットワークNWを介して組み合わせ部品提案装置10に転送する。
(ステップS118)組み合わせ部品提案装置10は、見積情報QIを取得する。組み合わせ部品提案装置10は、取得した見積情報QIに基づいて見積結果QRを取得する。組み合わせ部品提案装置10は、自身に記憶された見積もりに関する情報に基づいて見積結果QRを算出してもよい。また、組み合わせ部品提案装置10は、量産サプライヤ端末40に見積依頼を出力することにより、見積結果QRを取得してもよい。
(ステップS119)組み合わせ部品提案装置10は、取得した見積結果QRをユーザ端末20に転送する。組み合わせ部品提案装置10は、ユーザ端末20が備える表示部240に見積結果QRを表示させてもよい。
【0080】
ユーザは、見積結果QRを確認し、量産部品の発注を行う。
(ステップS120)ユーザ端末20は、ユーザから注文情報OIを取得する。
(ステップS121)ユーザ端末20は、取得した注文情報OIを、通信ネットワークNWを介して、組み合わせ部品提案装置10に転送する。
【0081】
ここで、組み合わせ部品提案装置10は、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が1つだけ該当する場合には当該組み合わせ部品80を提示すればよいが、複数該当する場合には、いずれを表示するか、いずれかを選択して表示するか、又は全て表示するかが問題となる。また、複数の組み合わせ部品80を提示する場合、提示する順番についても問題となる。更に、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が1つも見つからない場合についても問題となる。
図12及び
図13を参照しながら、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が複数見つかった場合、又は見つからなかった場合の一例について説明する。
【0082】
[リコメンド解析]
組み合わせ部品提案装置10は、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が複数見つかった場合、リコメンド解析を行うことにより、要求特性に合致する複数の組み合わせ部品80を優先順位付けする。組み合わせ部品提案装置10は、優先順位に基づいて、要求特性に合致する複数の組み合わせ部品80のうち、1又は複数の組み合わせを提示する。
図12は、本実施形態に係る組み合わせ部品提案装置のリコメンド解析について説明するための図である。同図を参照しながら、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が複数見つかった場合の動作の一例について説明する。
【0083】
(ステップS211)組み合わせ情報取得部120は、要求特性に合致する複数の組み合わせ部品80それぞれについて、第1スコアを計算する。第1スコアは、例えば、下の式(1)により算出される。
【0084】
【0085】
式(1)における3分の2、及び3分の1といった係数は、重みづけを示す。組み合わせ部品提案装置10は、要求特性情報RIに示される要求特性の幅を考慮し、Ksの重み付けを設定してもよい。
【0086】
(ステップS213)組み合わせ情報取得部120は、要求特性に合致する複数の組み合わせ部品80それぞれについて、第2スコアを計算する。第2スコアは、例えば、下の式(2)により算出される。
【0087】
【0088】
式(2)における5分の4、及び5分の1といった係数は、重みづけを示す。組み合わせ部品提案装置10は、車両性能に与える影響度を考慮し、ねじりばねの重み付けを高めてもよい。
【0089】
(ステップS215)組み合わせ情報取得部120は、要求特性に合致する複数の組み合わせ部品80それぞれについて、第3スコアを計算する。第3スコアは、例えば、下の式(3)により算出される。
【0090】
【0091】
(ステップS217)組み合わせ情報取得部120は、要求特性に合致する複数の組み合わせ部品80それぞれについて、総合スコアを計算する。総合スコアは、例えば、下の式(4)に示すように、重みづけがされていてもよい。
【0092】
【0093】
総合スコアの重みづけは、車両性能に与える影響度を考慮し、決定されてもよい。これらの係数は、実際のユーザの発注履歴により学習され、補正されてもよい。
組み合わせ部品提案装置10は、総合スコアが低い組み合わせ部品80を、優先順位が高い部品として提示する。
なお、組み合わせ部品提案装置10は、優先順位に基づいて、1又は複数の優先順位が高い組み合わせ部品80のみを提示してもよい。
【0094】
[エラー分析]
組み合わせ部品提案装置10は、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が見つからなかった場合、エラー分析を行うことにより、エラーの内容を特定する。組み合わせ部品提案装置10は、ユーザ端末20の表示部240にエラーコードを表示することにより、エラー分析の結果をユーザに知らせる。
図13は、本実施形態に係る組み合わせ部品提案装置のエラー分析について説明するための図である。同図を参照しながら、要求特性情報RIに示される要求特性に合致する組み合わせ部品80が見つからなかった場合の動作の一例について説明する。
【0095】
(ステップS311)組み合わせ情報取得部120は、軸直Ksが所定の範囲内であるか否かを判定し、範囲内でない場合には、エラーを表示する。所定の範囲内とは、キットメーカが提供するキットに含まれる構成部品81を組み合わせた複数の組み合わせ部品80のうち、軸直Ksの最小値の-5%以上最大値の+5%以下であってもよい。具体的には、軸直Ksが所定の範囲内である場合(すなわち、ステップS311;YES)、処理をステップS313に進める。軸直Ksが所定の範囲内でない場合(すなわち、ステップS311;NO)、処理をステップS312に進める。
(ステップS312)提示部130は、エラー表示として“ERR01”を表示する。“ERR01”とは、軸直Ksが所定の範囲内でないことを示すエラーコードである。
【0096】
(ステップS313)組み合わせ情報取得部120は、軸直Kd100又は軸直tandが所定の範囲内であるか否かを判定し、範囲内でない場合には、エラーを表示する。所定の範囲内とは、キットメーカが提供するキットに含まれる構成部品81を組み合わせた複数の組み合わせ部品80のうち、軸直Kd100の最小値の-10%以上最大値の+10%以下、又は軸直tandの最小値の-20%以上最大値の+20%以下であってもよい。具体的には、軸直Kd100が所定の範囲内である場合(すなわち、ステップS313;YES)、処理をステップS315に進める。軸直Kd100が所定の範囲内でない場合(すなわち、ステップS313;NO)、処理をステップS314に進める。
(ステップS314)提示部130は、エラー表示として“ERR05”を表示する。“ERR05”とは、軸直Kd100又は軸直tandが所定の範囲内でないことを示すエラーコードである。
【0097】
(ステップS315)組み合わせ情報取得部120は、軸Ks、ねじりKs、こじりKsが所定の範囲内であるか否かを判定し、範囲内でない場合には、エラーを表示する。所定の範囲内とは、キットメーカが提供するキットに含まれる構成部品81を組み合わせた複数の組み合わせ部品80のうち、軸Ks、ねじりKs、こじりKsが、それぞれ最小値の-5%以上最大値の+5%以下であってもよい。具体的には、軸Ks、ねじりKs、こじりKsが、それぞれ所定の範囲内である場合(すなわち、ステップS315;YES)、処理をステップS317に進める。軸Ks、ねじりKs、こじりKsが、それぞれ所定の範囲内でない場合(すなわち、ステップS315;NO)、処理をステップS316に進める。
(ステップS316)提示部130は、エラー表示として“ERR02”から“ERR04”のいずれかを表示する。“ERR02”とは、軸Ksが所定の範囲内でないことを示すエラーコードである。“ERR03”とは、ねじりKsが所定の範囲内でないことを示すエラーコードである。“ERR04”とは、こじりKsが所定の範囲内でないことを示すエラーコードである。
【0098】
(ステップS317)提示部130は、エラー表示として“ERR06”を表示する。“ERR06”とは、“ERR01”から“ERR05”のいずれにも該当しないことを示すエラーコードである。
【0099】
[組み合わせ部品提案システムの動作の一例]
図14は、本実施形態に係る組み合わせ部品提案システムの動作の一例を示す図である。同図を参照しながら、組み合わせ部品提案システム1の動作の一例について説明する。
【0100】
ステップS411及びステップS412は、第1特性S1又は第2特性S2の更新についての動作の一例である。
(ステップS411)キットメーカ端末30は、構成部品81の第1特性S1についての情報、又は組み合わせ部品80の第2特性S2についての情報を、組み合わせ部品提案装置10に転送する。
(ステップS412)組み合わせ部品提案装置10は、キットメーカ端末30から、構成部品81の第1特性S1についての情報、又は組み合わせ部品80の第2特性S2についての情報を取得する。組み合わせ部品提案装置10は、取得した第1特性S1又は第2特性S2についての情報を記憶部160に記憶する。
【0101】
ステップS421からステップS423は、第2特性S2の計測依頼についての動作の一例である。
(ステップS421)組み合わせ部品提案装置10は、特性計測会社端末50に対し、計測依頼情報MREQを出力する。組み合わせ部品提案装置10は、ユーザ端末20の要求に応じて計測依頼情報MREQを出力してもよい。
(ステップS422)特性計測会社端末50は、計測依頼情報MREQを取得すると、計測依頼情報MREQに基づいて、組み合わせ部品80の第2特性S2の計測を行う。
(ステップS423)特性計測会社端末50は、計測した結果を、計測結果情報MRESとして組み合わせ部品提案装置10に出力する。組み合わせ部品提案装置10は、ユーザ端末20の要求に応じて計測依頼情報MREQを出力した場合、要求を取得したユーザ端末20に対して計測結果情報MRESを出力してもよい。
【0102】
ステップS431からステップS434は、組み合わせ部品80の発注についての動作の一例である。
(ステップS431)ユーザ端末20は、組み合わせ部品提案装置10に対して注文情報OIを出力する。
(ステップS432)組み合わせ部品提案装置10は、取得した注文情報OIを量産サプライヤ端末40に転送する。
(ステップS433)量産サプライヤ端末40は、注文情報OIを取得する。量産サプライヤは、取得した注文情報OIに基づいて、組み合わせ部品80を製造する。
(ステップS434)量産サプライヤは、製造した組み合わせ部品80を、注文情報OIを出力したユーザに納入する。
【0103】
[実施形態の効果のまとめ]
以上説明したように、組み合わせ部品提案装置10は、要求取得部110を備えることにより要求特性情報RIを取得し、組み合わせ情報取得部120を備えることにより取得した要求特性情報RIに示される要求特性を満足する組み合わせ部品80についての情報である組み合わせ情報CIを取得し、提示部130を備えることにより取得した組み合わせ情報CIを提示し、注文情報取得部140を備えることによりユーザから注文情報OIを取得し、注文情報出力部150を備えることにより取得した注文情報OIを量産サプライヤ端末40に出力する。すなわち、本実施形態によれば、ユーザは、自身が所持するキットを用いて評価を行うため、試作部品が納入されるまで待つ必要がなく、組み合わせ部品提案装置10により提示された情報に基づいて、キットを組み立てることにより、すぐに評価を開始することができる。
【0104】
また、本実施形態によれば、ユーザと、量産サプライヤは、キットの情報を共有するため、試作部品と量産部品において、操縦安定性のフィーリングや乗り心地等が異なるということがない。すなわち、本実施形態によれば、量産品と同等のフィーリングや乗り心地等を有する試作部品を用いて評価することができる。
【0105】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ情報取得部120は、第1特性S1を記憶部160から取得し、取得した複数の第1特性S1に基づいて第2特性S2を算出する。提示部130は、要求特性情報RIに示される要求特性の範囲内である第2特性S2を有する組み合わせ部品80についての組み合わせ情報CIを提示する。したがって、本実施形態によれば、ユーザが所持するキットに含まれる構成部品81のうち、ユーザの所望する部品の組み合わせを、容易に提示することができる。
また、本実施形態によれば、要求情報RIを取得してから、組み合わせ部品80の第2特性S2を計算するため、構成部品81が新たに追加された場合であっても、容易に対応することができる。
【0106】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ情報取得部120は、記憶部160に記憶された第2特性S2を取得する。提示部130は、取得した要求特性情報RIに示される要求特性の範囲内である第2特性S2を有する組み合わせ部品80についての組み合わせ情報CIを提示する。したがって、本実施形態によれば、ユーザが所持するキットに含まれる構成部品81のうち、ユーザの所望する部品の組み合わせを、容易に提示することができる。
また、本実施形態によれば、予め組み合わせ部品80の第2特性S2が記憶部160に記憶されているため、要求特性情報RIを取得してから提示するまでの時間を短くすることができる。また、組み合わせ部品提案装置10は、第2特性S2を演算により求める必要がないため、組み合わせ部品提案装置10のリソースを小さくすることができる。
【0107】
また、上述した実施形態によれば、要求取得部110が要求特性情報RIを取得する装置と、注文情報取得部140が注文情報OIを取得する装置とは、同一の装置である。すなわち、本実施形態によれば、組み合わせ部品80についての要求特性を入力したユーザ自身がキットを用いて評価し、組み合わせ部品80を注文する。したがって、本実施形態によれば、ユーザは容易に試作部品を組み立て、量産部品を発注することができる。
【0108】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品提案装置10は、見積情報取得部を備えることにより見積情報QIを取得し、見積部を備えることにより取得した見積情報QIに基づいて見積もりを行い、見積情報出力部を備えることにより見積もられた情報を出力する。したがって、本実施形態によれば、組み合わせ部品提案装置10は、見積金額をユーザに提示することができる。
【0109】
また、上述した実施形態によれば、注文情報出力部150は、注文情報OIを取得した装置とは異なる装置に対して、注文情報OIを出力する。すなわち、本実施形態によれば、ユーザから取得した注文情報OIを、量産サプライヤに出力することができる。
【0110】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品80とは、防振ゴム製品である。したがって、本実施形態によれば、ユーザである自動車メーカに対して、防振ゴム製品の試作部品を迅速に提供することができる。また、本実施形態によれば、ユーザである自動車メーカは、試作時に用いた防振ゴム製品と、同様の特性を有する防振ゴム製品を量産サプライヤに発注することができる。
【0111】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品80は、構成部品81としての端ブッシュと、構成部品81としての中間ブッシュとを含む。したがって、本実施形態によれば、構成部品81を組み立てることにより防振ブッシュを得ることができる。
【0112】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品提案システム1は、ブッシュキットを含む。したがって、本実施形態によれば、組み合わせ部品提案システム1を使用するユーザと量産サプライヤは、共通のブッシュキットに基づいて、特性についてのすり合わせをすることができる。
【0113】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品提案システム1は、ユーザ端末20を備える。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、ユーザ端末20を介して要求特性情報RIを送信し、要求特性情報RIに応じた組み合わせ情報CIを取得し、組み合わせ情報CIに基づいて組み合わせ部品80の評価をし、組み合わせ部品80の発注をすることができる。
【0114】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品提案システム1は、特性計測会社端末50を更に備える。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、特性計測会社に組み合わせ部品80の特性について計測を依頼することができる。
【0115】
また、上述した実施形態によれば、組み合わせ部品提案システム1は、量産サプライヤ端末40を更に備える。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、量産サプライヤに組み合わせ部品80の発注をすることができる。
【0116】
なお、上述した実施形態における組み合わせ部品提案システム1が備える各部の機能の全体あるいはその機能の一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0117】
また、「コンピュータにより読み取り可能な記録媒体」とは、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに、「コンピュータにより読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0118】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0119】
1…組み合わせ部品提案システム、10…組み合わせ部品提案装置、20…ユーザ端末、30…キットメーカ端末、40…量産サプライヤ端末、50…特性計測会社端末、80…組み合わせ部品、81…構成部品、110…要求取得部、120…組み合わせ情報取得部、130…提示部、140…注文情報取得部、150…注文情報出力部、160…記憶部、210…操作取得部、220…要求特性情報送信部、230…受信部、240…表示部、260…注文情報送信部、310…キット納入依頼情報取得部、360…記憶部、370…特性情報出力部、410…見積依頼情報取得部、420…見積部、430…見積結果出力部、440…注文情報取得部、510…計測依頼情報取得部、520…計測部、530…計測結果出力部、NW…通信ネットワーク、RI…要求特性情報、CI…組み合わせ情報、PI…提示情報、OI…評価情報、QI…見積情報、S1…第1特性、S2…第2特性、MREQ…計測依頼情報、MRES…計測結果情報、QREQ…見積依頼情報、QRES…見積結果情報