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特開2023-53775フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法
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  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図1
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図2A
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図2B
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図2C
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図2D
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図2E
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  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図4
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図5
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図6A
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図6B
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図6C
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図6D
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図7
  • 特開-フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053775
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/22 20060101AFI20230406BHJP
   B65D 85/07 20170101ALI20230406BHJP
【FI】
A45D44/22 C
B65D85/07
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163012
(22)【出願日】2021-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】前川 瑛美
【テーマコード(参考)】
3E068
【Fターム(参考)】
3E068AA40
3E068AB03
3E068AC07
3E068BB06
3E068CC22
3E068CE03
3E068DD03
3E068DD27
3E068DE11
3E068EE32
(57)【要約】
【課題】複数個のフェイスマスクが収容された包装袋から、個別のフェイスマスクを容易に取り出すことができるフェイスマスク包装体を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、シート片に化粧料組成物を含浸させたフェイスマスクが複数回折り畳まれた状態で包装袋に複数個収容されたフェイスマスク包装体であって、前記フェイスマスクの折り畳まれた状態の平面視面積が、展開した状態の平面視面積の30%以下である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート片に化粧料組成物を含浸させたフェイスマスクが複数回折り畳まれた状態で包装袋に複数個収容されたフェイスマスク包装体であって、
前記フェイスマスクの折り畳まれた状態の平面視面積が、展開した状態の平面視面積の30%以下であるフェイスマスク包装体。
【請求項2】
前記シート片は、繊度1.0dtex以下の繊維で構成された不織布を含む、請求項1に記載のフェイスマスク包装体。
【請求項3】
前記繊維は、セルロース系繊維である、請求項2に記載のフェイスマスク包装体。
【請求項4】
前記フェイスマスクは、最後の折り畳みの前に、前記フェイスマスクの幅方向の両端縁をずらした状態で折り畳まれている、請求項1から3のいずれか一項に記載のフェイスマスク包装体。
【請求項5】
前記複数個のフェイスマスクは、折り畳まれた状態で、最後の折り畳みの折り線を、前記フェイスマスクを前記包装袋から取り出す方向と平行にそれぞれ配置され、前記折り線と直交する方向にそれぞれずらして重ねられている、請求項1から4のいずれか一項に記載のフェイスマスク包装体。
【請求項6】
前記フェイスマスクは、少なくとも額及び鼻を覆う上部マスク体、又は、少なくとも頬及び顎を覆う下部マスク体である、請求項1から5のいずれか一項に記載のフェイスマスク包装体。
【請求項7】
前記包装袋は、パウチである、請求項1から6のいずれか一項に記載のフェイスマスク包装体。
【請求項8】
請求項6に記載の上部マスク体が収容されたフェイスマスク包装体と下部マスク体が収容されたフェイスマスク包装体とが、一緒に収容されたフェイスマスク収容体。
【請求項9】
シート片に化粧料組成物を含浸させたフェイスマスクを複数回折り畳んで、包装袋に複数個収容するフェイスマスク包装方法であって、
前記フェイスマスクを、最後の折り畳みの前に、前記フェイスマスクの幅方向の両端縁をずらした状態で折り畳み、
折り畳まれた前記複数個のフェイスマスクを、最後の折り畳みの折り線を、前記フェイスマスクを前記包装袋から取り出す方向と平行に配置し、前記折り線と直交する方向にずらして重ねる、フェイスマスク包装方法。
【請求項10】
前記シート片は、繊度1.0dtex以下の繊維で構成された不織布を含む、請求項9に記載のフェイスマスク包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェイスマスク包装体、フェイスマスク収容体及びフェイスマスク包装方法
に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不織布等からなる顔に沿った形状のシートに化粧水、乳液、美容液等の化粧料を含浸させたフェイスマスクが広く一般的に用いられている。これらのフェイスマスクの多くは、折り畳まれた状態で、ポリエチレン製等のフィルムからなる包装袋に個別包装されて市販されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、顔形状に形成された基材シートに化粧料が含浸されたフェイスマスクが、二つ折り又は六つ折りされた状態で、フィルムの周縁をシールすることにより密閉された、フェイスマスク包装体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-199045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)の達成に向けて、パッケージの削減が求められている。そこで、フェイスマスクを個別包装にせず、複数個のフェイスマスクを一つの包装袋に収容したフェイスマスク包装体を提供することが考えられる。
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたフェイスマスク包装体は個別包装であり、一つの包装体に複数個のフェイスマスクを収容することについては検討されていない。また、特許文献1に開示された一つのフェイスマスク包装体に、複数個のフェイスマスクを収容する場合、化粧液が含浸されたフェイスマスク同士が重なり密着するため、使用時に個別のフェイスマスクを取り出し難く使い勝手が十分でない可能性がある。特に、肌への密着性が高い素材からなるシートで形成されたフェイスマスクの場合、フェイスマスク同士の密着性も高いので、個別のフェイスマスクはより取り出し難くなる。
【0007】
上記の点に鑑みて、本発明の一態様は、複数個のフェイスマスクが収容された包装袋から、個別のフェイスマスクを容易に取り出すことができるフェイスマスク包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、シート片に化粧料組成物を含浸させたフェイスマスクが複数回折り畳まれた状態で包装袋に複数個収容されたフェイスマスク包装体であって、前記フェイスマスクの折り畳まれた状態の平面視面積が、展開した状態の平面視面積の30%以下である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係るフェイスマスク包装体によれば、複数個のフェイスマスクが収容された包装袋から個別のフェイスマスクを容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの平面図である。
図2A】本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図2B】本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図2C】本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図2D】本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図2E】本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図3】本発明の第一実施形態によるフェイスマスク包装体に収容される複数個のフェイスマスクの平面図である。
図4】本発明の第一実施形態によるフェイスマスク包装体の平面図である。
図5】本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの平面図である。
図6A】本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図6B】本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図6C】本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図6D】本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。
図7】本発明の第二実施形態によるフェイスマスク包装体に収容される複数個のフェイスマスクの平面図である。
図8】本発明の第二実施形態によるフェイスマスク包装体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳説する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、図面は、発明の理解を助けるための模式的なものである。本明細書では、フェイスマスクを展開した状態で、顔面の上下方向に対応するフェイスマスクの方向を第1方向D1、顔面の左右方向(幅方向)に対応するフェイスマスクの方向を第2方向D2とする。また、フェイスマスク包装体において、フェイスマスクの取り出し方向と平行な方向を第3方向D3、当該取り出し方向と直交する方向を第4方向D4とする。
【0012】
<第一実施形態>
第一実施形態によるフェイスマスク包装体について説明する。図1は、本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの平面図であり、図2A図2Eは、本発明の第一実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。図3は、本発明の第一実施形態によるフェイスマスク包装体に収容される複数個のフェイスマスクの平面図である(包装袋は省略されている)。図4は、本発明の第一実施形態によるフェイスマスク包装体の平面図である。フェイスマスク包装体2は、図1に示すフェイスマスク1が、図2A図2Eに示すように複数回折り畳まれた状態で、図4に示すように包装袋20に複数個収容されている。
【0013】
まず、本実施形態によるフェイスマスク包装体2に収容されるフェイスマスク1について説明する。フェイスマスク1は、図1に示すように、顔の形状に沿った形状のシート片10に化粧料組成物が含浸されて形成されている。フェイスマスク1は、鼻を露出させる凹部11と、口を露出させる孔部12と、両端に、少なくとも目尻を覆う、上下方向(第1方向D1)に突出して形成された目尻突出部13を有している。フェイスマスク1の形状は、使用者の目尻及び下瞼から、顎までの顔面を覆う形状を有している。当該形状は、全体的にはU字状と見られるので、以下、「U字形状」という。また、フェイスマスク1の頬から顎を覆う領域の下端部には、周縁部から内側に延びる一対の第1切り込み14が形成されている。なお、第1切り込み14は周端縁には達してなく、周端縁と第1切り込み14との間は繋がっていてよい。これにより、フェイスマスク1を顔に装着する際、顔の凹凸に沿って密着させることができる。本実施形態では、フェイスマスク1が、顔面の下部を覆う下部マスク体である例を示すが、これに限らず、顔面の上部を覆うフェイスマスクであってもよく、顔面の全体を覆うフェイスマスクであってもよい。また、フェイスマスク1が、顔面の下部を覆う下部マスク体である場合、本実施形態に示す形状に限らず、任意の形状とすることができるが、少なくとも頬及び顎を覆う形状であることが好ましい。
【0014】
フェイスマスク1における上下方向(第1方向D1)の長さは、特に限定されないが、80mm~200mmとすることができる。また、フェイスマスク1における幅方向(第2方向D2)の長さは、特に限定されないが、170mm~270mmとすることができる。なお、上下方向、幅方向それぞれの長さは、上下方向、幅方向の長さの最大値とする。
【0015】
シート片10の材質は、化粧料組成物を含浸でき、適度な強度を有するものであれば広く用いることができ、例えば、不織布、織布、紙、含水性ゲルシート等を用いることができるが、顔への十分な密着性を得るためには繊維径の小さい繊維から構成される不織布であることが好ましい。不織布を構成する繊維は、繊度が1.0dtex以下であると好ましい。シート片10が、繊度1.0dtex以下の繊維で構成された不織布を含むことにより、フェイスマスク1は、化粧料組成物を含浸させると、よりしなやかになるため、顔への高い密着性を得ることができる。つまり、フェイスマスク1を顔の凹凸に沿って密着させることができる。また、シート片10が、繊度1.0dtex以下の繊維で構成された不織布を含むことにより、フェイスマスク1は、表面の凹凸が少なくシルキータッチな滑らかな肌触りを有することができ、肌への刺激が少なく、使用者に心地よい着用感を与えることができる。
【0016】
不織布を構成する繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維、コットン、パルプ、レーヨン、キュプラ等のセルロース系繊維を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。不織布を構成する繊維は、前述した繊維のうち、セルロース系繊維であることが好ましい。これにより、シート片10の保液性を高めることができ、シート片10に含浸させた化粧料組成物を使用者の顔に一定時間確実に接触させることができる。
【0017】
また、シート片10は、同じ材質からなるシート片、又は異なる材質からなるシート片を複数枚重ね合わせた積層構造を有していてもよい。
【0018】
シート片10の目付は、特に限定されないが、30g/m~100g/mとすることができ、40g/m~70g/mであることが好ましい。これにより、フェイスマスク1の顔への密着性をより向上させることができる。
【0019】
シート片10に含浸される化粧料組成物としては、例えば、保湿成分、皮脂吸着成分、薬剤等のフェイスマスクとしての有効成分、精製水、油分、防腐剤、アルコール、界面活性剤、増粘剤、緩衝剤、キレート剤、防腐剤、高分子、粉末、中和剤、安定化剤、香料等を用いることができる。これにより、フェイスマスク1を顔に密着させたとき、有効成分が肌に浸透し、フェイスマスク1は美容効果を発揮することができる。
【0020】
次に、包装袋20に収容されるフェイスマスク1の折り畳み方法について、図2A図2Eを参照して説明する。
【0021】
最初に、図2Aに示すように、フェイスマスク1の幅方向(第2方向D2)の中心線L1から8mm程度幅方向にずれた位置の第1折り線15で谷折りにする。本実施形態では、第1折り線15とフェイスマスク1の幅方向の中心線L1との距離を8mm程度としているが、これに限らず、任意の距離であってよい。第1折り線15で谷折りにすると、図2Bに示すように幅方向の両端縁E1、E2がずれた状態となる。これにより、使用時にフェイスマスク1を展開する際、両端縁E1、E2を手で摘んで容易に展開することができる。次に、幅方向の両端縁E1、E2をずらした状態で折り畳まれたフェイスマスク1を、凹部11を通る幅方向に沿った第2折り線16で谷折りにする。図2Cに示すように、第2方向D2の中心に位置する第3折り線17で谷折りにし、更に、図2Dに示すように、第2方向D2の中心に位置する第4折り線18で谷折りにする。以上のように折り畳むことにより、図2Eに示すように、略長方形に折り畳まれたフェイスマスク1が得られる。折り畳まれたフェイスマスク1は、最後の折り畳み(図2D)で形成された折り目(わ)19を有する。折り目19は、ループ状を有しており、フェイスマスク1の端部が露出していない部分である。なお、本実施形態では、折る方向をすべて谷折りとする例を示したが、すべて山折りとしてもよい。また、フェイスマスク1の折り畳み方法は、これに限らず、フェイスマスク1の形状によって任意の折り畳み方法としてもよい。
【0022】
フェイスマスク1の折り畳まれた状態(図2E)の平面視面積は、展開した状態(図1)の平面視面積の30%以下である。本明細書において、面積は、実面積を意味する。これにより、フェイスマスク1同士の接触面積を低減させることができるので、フェイスマスク1同士の密着力を低減させることができ、複数個のフェイスマスク1が収容された包装袋20から、個別のフェイスマスク1を容易に取り出すことができる。フェイスマスク1を形成するシート片10が、例えば、繊度1.0dtex以下の繊維で構成された密着性の高い不織布を含む場合においても、個別のフェイスマスク1を容易に取り出すことができる。
【0023】
図3及び図4に示すように、複数個の折り畳まれたフェイスマスク1は、最後の折り畳みの折り目19と直交する方向(第2方向D2、又は第4方向D4)にそれぞれ5mm~10mm程度ずらして重ねられて、包装袋20に収容される。なお、図3では、包装袋20は省略されている。本実施形態では、フェイスマスク1同士の間隔(ずらす幅)を5mm~10mm程度としているが、これに限らず、任意の幅であってよい。
【0024】
図4に示すように、フェイスマスク包装体2は、複数個のフェイスマスク1が、折り畳まれた状態で、最後の折り畳みの折り目19を、フェイスマスク1を包装袋20から取り出す方向(取り出し方向Dt、又は第3方向D3)と平行にそれぞれ配置されている。個別のフェイスマスク1を取り出す際、使用者は、通常、フェイスマスク1の上部のうち、折り目19付近の膨らんだ部分を指で摘まみ、取り出す。よって、折り目19で展開されることなく、折り畳まれた状態を維持したまま、個別のフェイスマスク1を容易に取り出すことができる。
【0025】
包装袋20は、図4に示すように、3辺に側部シール21、21、上部シール22が形成されシールされており、開封部23と、開封部23より底部側にチャック24を有する。包装袋20は、化粧料組成物の揮発を抑制できる構造であると好ましく、パウチであることが好ましい。本実施形態では、両側部及び上部の3辺にシールを形成しているが、底部にもシールを形成してもよい。包装袋20は、開封部23に沿って切ることにより開封可能となり、開封後は、チャック24により密封状態を維持することができる。包装袋20の材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂、アルミニウム等の金属、紙等が挙げられる。
【0026】
(フェイスマスク包装方法)
フェイスマスク1の包装方法について説明する。
【0027】
まず、シート片10に化粧料組成物を含浸させたフェイスマスク1を、図2A図2Eに示すように複数回折り畳む。最後の折り畳みの前のいずれかの折り畳みの際に、フェイスマスク1の幅方向の両端縁E1、E2をずらした状態で折り畳む。例えば、4回折り畳む場合は、1回目から3回目までのいずれかの折り畳みの際に、両端縁E1、E2をずらした状態で折り畳む。本実施形態では、4回の折り畳みのうち、1回目の折り畳み(図2A)の際に両端縁E1、E2をずらした状態で折り畳む例を示しているが、両端縁E1、E2をずらした状態で折り畳むタイミングは、これに限らず、フェイスマスク1の形状に合わせて、任意の折り畳むタイミングを選択することができる。そして、前述のように折り畳まれた複数個のフェイスマスク1を、図3及び図4に示すように、最後の折り畳みの折り目19を、フェイスマスク1を包装袋20から取り出す方向(取り出し方向Dt)と平行に配置し、折り目19と直交する方向にずらして重ねた状態で包装袋20に収容する。
【0028】
<第二実施形態>
第二実施形態によるフェイスマスク包装体について説明する。図5は、本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの平面図であり、図6A図6Dは、本発明の第二実施形態によるフェイスマスクの折り畳み方法を示す図である。図7は、本発明の第二実施形態によるフェイスマスク包装体に収容される複数個のフェイスマスクの平面図である(包装袋は省略されている)。図8は、本発明の第二実施形態によるフェイスマスク包装体の平面図である。第二実施形態によるフェイスマスク包装体4は、フェイスマスクが、少なくとも額及び鼻を覆う上部マスク体である点、及びフェイスマスクの折り畳み方法が異なる点で、第一実施形態によるフェイスマスク包装体2と異なる。その他の構成は、第一実施形態と同様である。
【0029】
まず、本実施形態によるフェイスマスク包装体4に収容されるフェイスマスク3について説明する。フェイスマスク3は、図5に示すように、顔の形状に沿った形状のシート片30に化粧料組成物が含浸されて形成されている。フェイスマスク3は、額を覆う長細形状を有する額被覆部31と、額被覆部31の長手方向(第2方向D2)の中央部に連結された鼻を覆う鼻被覆部32とを有する。フェイスマスク3の形状は、全体的にはT字状と見られるので、以下、「T字形状」という。鼻被覆部32は両端に、鼻の鼻翼を覆う、幅方向に突出して形成された鼻翼突出部33を有する。鼻翼突出部33と額被覆部31の間の、鼻被覆部32には、周縁部から内側に延びる一対の第2切り込み34が形成されている。なお、第2切り込み34は周端縁には達してなく、周端縁と第2切り込み34との間は繋がっていてよい。これにより、フェイスマスク3を顔に装着する際、顔の凹凸に沿って密着させることができる。本実施形態では、フェイスマスク3が、顔面の上部を覆う上部マスク体である例を示すが、これに限らず、顔面の下部を覆うフェイスマスクであってもよく、顔面の全体を覆うフェイスマスクであってもよい。また、フェイスマスク3が、顔面の上部を覆う上部マスク体である場合、本実施形態に示す形状に限らず、任意の形状とすることができるが、少なくとも額及び鼻を覆う形状であることが好ましい。
【0030】
フェイスマスク3における上下方向(第1方向D1)の長さは、特に限定されないが、80mm~180mmとすることができる。また、フェイスマスク3における幅方向(第2方向D2)の長さは、特に限定されないが、120mm~230mmとすることができる。なお、上下方向、幅方向それぞれの長さは、上下方向、幅方向の長さの最大値とする。
【0031】
次に、包装袋40に収容されるフェイスマスク3の折り畳み方法について、図6A図6Dを参照して説明する。
【0032】
最初に、図6Aに示すように、フェイスマスク3の鼻被覆部32と額被覆部31の境目を通る幅方向(第2方向D2)に沿った第5折り線35で谷折りにする。次に、図6Bに示すように、フェイスマスク3の幅方向の中心線L2から8mm程度幅方向にずれた位置の第6折り線36で谷折りにする。本実施形態では、第6折り線36とフェイスマスク3の幅方向の中心線L2との距離を8mm程度としているが、これに限らず、任意の距離であってよい。第6折り線36で谷折りにすると、図6Cに示すように幅方向の両端縁E3、E4がずれた状態となる。これにより、使用時にフェイスマスク3を展開する際、両端縁E3、E4を手で摘んで容易に展開することができる。次に、幅方向の両端縁E3、E4をずらした状態で折り畳まれたフェイスマスク3を、端縁E3が隠れないように、折り目38と、端縁E4上に位置する任意の点であるA部とを合わせて、第7折り線37で谷折りにする。以上のように折り畳むことにより、図6Dに示すように、略長方形に折り畳まれたフェイスマスク3が得られる。折り畳まれたフェイスマスク3は、最後の折り畳み(図6C)で形成された折り目(わ)39を有する。折り目39は、ループ状を有しており、フェイスマスク3の端部が露出していない部分である。なお、本実施形態では、折る方向をすべて谷折りとする例を示したが、すべて山折りとしてもよい。また、フェイスマスク3の折り畳み方法は、これに限らず、フェイスマスク3の形状によって任意の折り畳み方法としてもよい。
【0033】
フェイスマスク3の折り畳まれた状態(図6D)の平面視面積は、展開した状態(図5)の平面視面積の30%以下である。これにより、フェイスマスク3同士の接触面積を低減させることができるので、フェイスマスク3同士の密着力を低減させることができ、複数個のフェイスマスク3が収容された包装袋40から、個別のフェイスマスク3を容易に取り出すことができる。フェイスマスク3を形成するシート片30が、例えば、繊度1.0dtex以下の繊維で構成された密着性の高い不織布を含む場合においても、個別のフェイスマスク3を容易に取り出すことができる。
【0034】
図7及び図8に示すように、複数個の折り畳まれたフェイスマスク3は、最後の折り畳みの折り目39と直交する方向(第2方向D2、又は第4方向D4)にそれぞれ5mm~10mm程度ずらして重ねられて、包装袋20に収容される。図7では、包装袋40は省略されている。本実施形態では、フェイスマスク3同士の間隔(ずらす幅)を5mm~10mm程度としているが、これに限らず、任意の幅であってよい。
【0035】
図8に示すように、フェイスマスク包装体2は、複数個のフェイスマスク3が、折り畳まれた状態で、最後の折り畳みの折り目39を、フェイスマスク3を包装袋40から取り出す方向(取り出し方向Dt、又は第3方向D3)と平行にそれぞれ配置されている。個別のフェイスマスク3を取り出す際、使用者は、通常、フェイスマスク3の上部のうち、折り目39付近の膨らんだ部分を指で摘まみ、取り出す。よって、折り目39で展開されることなく、折り畳まれた状態を維持したまま、個別のフェイスマスク3を容易に取り出すことができる。また、フェイスマスク3の上部のうち、端縁E3側を指で摘まみ取り出す場合も、端部E3側が開封部43に近くに位置しているため、容易に取り出すことができる。
【0036】
第一実施形態で示すフェイスマスク(下部マスク体)1が収容されたフェイスマスク包装体2と、第二実施形態で示すフェイスマスク(上部マスク体)3が収容されたフェイスマスク包装体4とが、例えば、包装袋、包装箱等に一緒に収容されたフェイスマスク収容体としてもよい。
【0037】
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
1 フェイスマスク(下部マスク体)
10 シート片
11 凹部
12 孔部
13 目尻突出部
14 第1切り込み
15 第1折り線
16 第2折り線
17 第3折り線
18 第4折り線
19 折り目(わ)
2、4 フェイスマスク包装体
20、40 包装袋
21、41 側部シール
22、42 上部シール
23、43 開封部
24、44 チャック
3 フェイスマスク(上部マスク体)
30 シート片
31 額被覆部
32 鼻被覆部
33 鼻翼突出部
34 第2切り込み
35 第5折り線
36 第6折り線
37 第7折り線
38 折り目
39 折り目(わ)
E1、E2、E3、E4 端縁
L1、L2 中心線
D1 第1方向(上下方向)
D2 第2方向(幅方向)
D3 第3方向
D4 第4方向
Dt 取り出し方向
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8