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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053850
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20230406BHJP
   A47J 37/10 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
A47J27/00 101B
A47J37/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163171
(22)【出願日】2021-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】505120146
【氏名又は名称】青木 文夫
(72)【発明者】
【氏名】青木 文夫
【テーマコード(参考)】
4B055
4B059
【Fターム(参考)】
4B055AA01
4B055BA36
4B055CA02
4B055CA68
4B055CB03
4B059AA03
4B059BB02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】任意の形状の調理品を簡単に調理できる調理器具を提供する。
【解決手段】任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具1内部の底面2の任意の位置に、溶接、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の高さおよび任意の厚さからなる輪郭壁3が形成され、これにより形成された任意の形状の調理形状4が任意の数、設けられた構造からなる調理器具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具の内部の底面の任意の位置に、溶接、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の高さおよび任意の厚さからなる輪郭壁が形成され、これにより形成された任意の形状の調理形状が任意の数、設けられた構造からなる調理器具。
【請求項2】
任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる安定部材が取り付け手段により取り付けられた請求項1における調理器具。
【請求項3】
任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具の内部の底面の任意の位置に、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の形状の調理形状が任意の数、凹設された構造からなる調理器具。
【請求項4】
任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる安定部材が取り付け手段により取り付けられた請求項3における調理器具。
【請求項5】
任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具の内部の底面の任意の位置に、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の形状からなる溝または突起が任意の数、形成され、この溝または突起に輪郭壁により形成された任意の形状の調理形状部材が、嵌設された構造からなる調理器具。
【請求項6】
任意の素材および任意の大きさからなり、全体の形状が、ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状であることを特徴とする調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は任意の形状の調理品を簡単につくることができる調理器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまで多くの調理器具が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6932862
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまでに考案されている調理器具では、特定の形状、例えば、ハート型の形状などを有する調理品を簡単につくることはできない。本発明はこれを可能としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具の内部の底面の任意の位置に、溶接、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の高さおよび任意の厚さからなる輪郭壁が形成され、これにより形成された任意の形状の調理形状が任意の数、設けられた構造からなる調理器具。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、任意の形状の調理品、例えばハート型や星型や動物型などの卵焼きなどを簡単につくることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の外観斜視図
図2図1を別の角度から見た外観斜視図
図3】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図4図3を別の角度から見た外観斜視図
図5】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図6図5を別の角度から見た外観斜視図
図7】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図8図7を別の角度から見た外観斜視図
図9】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図10図9を別の角度から見た外観斜視図
図11図9の分解図
図12図9の一部を別の角度から見た外観斜視図
図13】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図14図13を別の角度から見た外観斜視図
図15図13の分解図
図16図13の一部を別の角度から見た外観斜視図
図17】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図18図17を別の角度から見た外観斜視図
図19】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図20図19を別の角度から見た外観斜視図
図21図19を別の角度から見た外観図
図22】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図23図22を別の角度から見た外観斜視図
図24】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図25図24を別の角度から見た外観斜視図
図26】本発明の別の実施例を示す図
図27】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
図28】本発明の別の実施例を示す外観斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に、溶接、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の高さおよび任意の厚さからなる輪郭壁(3)が形成され、これにより形成された任意の形状の調理形状(4)が任意の数、設けられた構造からなる調理器具である。この調理形状(4)の大きさや形状は任意で、例えば、ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状など何でもよい。これは全ての実施例について同様である。一般には、調理器具(1)は、コンロなどを用いる場合、アルミニウム、鉄、ステンレス、銅などの金属類や陶磁器類などの任意の素材で作られることが多い。電子レンジ用の場合は、金属類は不可で耐熱性樹脂や陶磁器類などの任意の素材で作られることが多い。調理形状(4)は、調理器具(1)の内部の底面(2)に、溶接、プレス加工、一体成型、溶着などの加工手段で輪郭壁(3)が形成されることにより形成され、底面(2)の任意の位置に任意の数が設けられている。調理形状(4)は、溶接、プレス加工、一体成型、溶着などの取り付け手段で形成された輪郭壁(3)により任意の形状に形成され、調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に取付けられているとも表現できる。電子レンジ用の耐熱性樹脂で製造する場合は、一体成型などで量産することができる。展延性のあるアルミニウム、鉄、ステンレス、銅などで凹設する場合には、プレス加工などで量産することができる。調理形状(4)が形成されている輪郭壁(3)の高さや厚さは任意である。なお、プレス加工などの加工手段により、底面(2)より上にこの輪郭壁(3)を設けず、調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に任意形状の調理形状(4)を任意の数、凹設することにより本発明を得ることもできる。本発明により、任意の形状の調理品、例えば、ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状などの任意の形状の卵焼きなどを簡単につくることができる。例えば、ハート型の卵焼きをつくる場合、コンロの上で調理器具(1)内部の底面に設けられたハート型の調理形状(4)に溶いた卵を注ぎ、焼き上げると簡単にハート型の卵焼きをつくることができる。また、調理形状(4)以外の部分では同時に卵以外の他の食材、例えば、ウインナーなどを調理することができる。卵焼きの他、焼き菓子やホットケーキ、手作りハンバーグなど任意の調理品も、調理形状(4)の形を簡単に作ることができる。なを、この調理形状(4)は、左右対称であればこの中に入れて調理する調理品は調理過程で裏返しても調理形状(4)に収まる。ハート型の卵焼きが簡単にできれば子どもなどには喜ばれるであろうし、本発明は調理品に華を添える調理器具となる。調理形状(4)は、コンロなどを用いる調理器具の場合、調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に溶接で取り付けたり、プレス加工で凹設することもできる。調理器具(1)の内部の底面(2)に凹設する場合には、調理器具(1)の外部の底面に凸部(5)ができるため、本発明の調理器具(1)をコンロなどに置いた場合、外部の底面が平でないので不安定になる。このため、調理形状(4)が、調理器具(1)の内部の底面(2)に凹設される場合には、調理器具(1)をコンロなどに置いた場合に水平に安定するように安定部材(6)を調理器具(1)に取付けるように工夫されている。安定部材(6)がなくてもコンロの上で調理器具(1)を手で押さえて水平に保って調理すれば問題はないが不便である。安定部材(6)は、アルミニウムや鉄やステンレスなどの耐熱性のある任意の素材でつくられ、その形状や構造は任意である。調理形状(4)をプレス加工で形成する場合には、量産が可能と思われるが、調理形状(4)の輪郭部分は調理器具(1)の内部の底面(2)に対して盛り上がって加工されることが望ましい。すなわち、プレス加工で輪郭壁(3)が形成されるのがよい。輪郭部分が盛り上がっている場合、調理形状(4)以外の部分で他の調理品を調理する場合に、油や他の調理品などが調理形状(4)の中に入るのを防ぐことができる。この調理形状(4)の輪郭部分の盛り上がりの高さは任意で、また、この盛り上がりがなくても調理はできるが、あった方が良いであろう。任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる安定部材(6)を調理器具(1)に取付ける方法は任意で種々が考えられる。調理器具(1)に溶接で取り付ける方法や調理器具(1)の側面の壁に穴(10)を設け、カシメ(ハトメ)やボルトとナットで取付ける方法、調理器具(1)の側面の壁に任意の形状の突起を設け、これに着脱式で取付ける方法などが考えられる。これは安定部材(6)を取り付ける必要がある場合の全ての実施例についても同様である。実施例7では、同じ大きさのハート型の調理形状(4)を調理器具(1)の内部の底面に4個、凹設した例を示しているが、この場合にはハート型の調理形状(4)が等間隔で設けられているために安定部材(6)を設けなくても本発明をコンロの上に載せた場合に、水平に保つことができる。実施例8の場合も、凹設された同じ大きさの調理形状(4)が等間隔で4個、設けられているので同様である。また、調理形状(4)を1個、調理器具(1)の内部の底面の中央部に凹設する場合、その大きさが直径約7cm程度の円内に収まり、深さが1cm程度の形状のものであれば、安定部材(6)が無くてもコンロの上に水平に載せることができる。なぜなら、多くのコンロにおいて、五徳(やかんや鍋などをかけるもの)の中心部は、直径約8cm程度の部分は空間となっており、直径約7cm程度の円内に収まり、深さが1cm程度の調理形状(4)なら、ここに収まるからである。本発明は、料理を楽しくする調理器具に関する提案である。本発明は、次のようにも表現できる。任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具の内部の底面の任意の位置に、任意の大きさおよび任意の高さおよび任意の厚さからなる輪郭壁が取り付け手段により形成され、これにより形成された任意の形状の調理形状が、任意の数、設けられた構造からなる調理器具。輪郭壁(3)を設けない場合には、次のようにも表現できる。任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具の内部の底面の任意の位置に、任意の大きさおよび任意の形状の調理形状が、取付け手段により任意の数、凹設された構造からなる調理器具。また、次のような構造も可能である。任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の形状からなる溝(8)または突起が任意の数、形成され、この溝(8)または突起に、輪郭壁(3)により形成された任意の形状の調理形状部材(11)が、嵌設された構造からなる調理器具である。この場合、調理形状部材(11)は、溝(8)または突起に嵌め込まれているので、取り外すことができる。この様子を図26図27に示した。溝(8)または突起の形状、すなわち調理形状部材(11)の形状は、任意で、ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状など何でもよく、いくつ設けてもよい。なを、溝(8)または突起をプレス加工で形成した場合には調理器具(1)の裏面に、底面(2)の溝(8)に起因する凸部(5)または底面(2)の突起に起因する溝(8)ができる。このケースでは、調理形状部材(11)を使用して調理する必要がある場合のみ、これを取り付けて使用し、必要ない場合には、取り外して調理器具(1)を使用することもできる。ただ、調理器具(1)の内部の底面(2)には、溝(8)または突起が常に存在する。
【実施例0009】
本発明は、任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具(1)の内部の底面(2)の中央部に、任意の大きさおよび任意の高さおよび任意の厚さからなる輪郭壁(3)が、溶接などの加工手段により形成されており、これにより任意の形状の調理形状(4)が1個形成されて設けられている。この調理形状(4)の大きさや形状は任意で、例えば、ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状など何でもよい。一般には、調理器具(1)の素材はアルミや鉄やステンレスなどが多いが、輪郭壁(3)は調理器具(1)の内部の底面(2)の中央部に溶接などの加工手段で加工されて形成され、これにより調理形状(4)が形成され、設けられている。調理形状(4)が形成されている輪郭壁(3)の大きさおよび高さおよび厚さは任意である。本発明により、任意の形状の調理品、例えばハート型や星型や動物型または文字型、各種キャラクターなどの任意の形状の卵焼きなどを簡単につくることができる。例えば、ハート型の卵焼きをつくる場合、コンロの上で調理器具(1)内部の底面(2)に設けられたハート型の調理形状(4)に溶いた卵を注ぎ、焼き上げると簡単にハート型の卵焼きをつくることができる。また、調理形状(4)以外の部分では同時に卵以外の他の食材、例えば、ウインナーなどを調理することができる。卵焼きの他、焼き菓子やホットケーキ、手作りハンバーグなど任意の調理品も、調理形状(4)の形を簡単に作ることができる。なを、この調理形状(4)は、左右対称であればこの中に入れて調理する調理品は調理過程で裏返しても調理形状(4)に収まる。ハート型の卵焼きが簡単にできれば子どもなどには喜ばれるであろうし、本発明は調理品に華を添える調理器具となる。図1は、取っ手(9)のあるフライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の中央部に、ハート型の調理形状(4)が1個、設けられている。調理形状(4)は、輪郭壁(3)によりハート型に形成され、調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に溶接などの取付け手段により取付けられている。図2は、図1を裏側から見た図であるが、一般的なフライパン型の調理器具と同様、平になっている。本実施例の本発明をコンロなどに載せた場合には水平に置くことができる。本発明は子ども達に夢を与える調理器具となる。
【実施例0010】
図3は、取っ手(9)のあるフライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の中央部に、輪郭壁(3)により形成されたハート型の調理形状(4)が1個、設けられている。図4は、図3を裏側から見た図であるが、溝(8)があることがわかる。これはプレス加工により輪郭壁(3)が形成され、調理形状(4)が形成された場合で、溝(8)はプレス加工により形成されたものである。調理器具(1)を展延性のあるアルミニウム、鉄、ステンレスなどで製造する場合には、プレス加工で量産することができる。調理器具(1)の裏面には溝(8)が形成されるが、平になっており本発明をコンロなどに載せた場合には水平に安定して置くことができる。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0011】
図5は、本発明の別の実施例を示す外観斜視図である。フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に、溶接などの加工手段で形成された輪郭壁(3)により形成された同じ大きさのハート型の調理形状(4)が4個、等間隔で形成されている例を示している。ハート型の調理形状(4)が形成されている輪郭壁(3)の高さや厚さは任意である。この実施例では、ハート型の調理品を4個同時に調理することができる。図4は、図3の裏側を見た図であるが、一般的なフライパン型の調理器具と同様、平になっている。面積は狭くなるが、この場合も調理形状(4)の外側の部分では他の食材を調理することもできる。なを、この場合もプレス加工により製造することもできる。プレス加工により製造した場合には、調理器具(1)の裏面には溝(8)が形成される。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0012】
図7は、本発明の別の実施例を示す外観斜視図である。フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に、溶接などの加工手段で形成された輪郭壁(3)により形成された同じ大きさのハート型の調理形状(4)が2個と同じ大きさの手裏剣型の調理形状(4)が2個、等間隔で形成されている例を示している。ハート型の調理形状(4)が形成されている輪郭壁(3)の高さや厚さは任意である。この実施例では、ハート型と手裏剣型の調理品を2個づつ同時に調理することができる。図8は、図7の裏側を見た図であるが、一般的なフライパン型の調理器具と同様、平になっている。面積は狭くなるが、この場合も調理形状(4)の外側の部分では他の食材を調理することもできる。なを、この場合もプレス加工により製造することもできる。プレス加工により製造した場合には、調理器具(1)の裏面には溝(8)が形成される。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0013】
図9は、フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の中央部にプレス加工により、ハート型の調理形状(4)が1個、凹設された例を示している。この実施例の場合には、ハート型の調理形状(4)の輪郭部分は盛り上がっていない、すなわち、底面(2)の上に輪郭壁(3)が形成されていないが、プレス加工で量産するには簡単な構造である。図10は裏側を見た図であるが、調理器具(1)に安定部材(6)が取付けられていることがわかる。図11は、安定部材(6)を外した状態を示している。図12を見れば分かるように、調理器具(1)の内部の底面(2)にハート型の調理形状(4)が凹設された場合、調理器具(1)の外側の底面には、凸部(5)ができる。この凸部(5)があるために、安定部材(6)がないと調理器具(1)をコンロなどの上に、水平に安定して置くことができない。安定部材(6)は、調理器具(1)をコンロなどの上に水平に安定しておくことができるように設けるものであり、アルミニウムや鉄やステンレスなどの耐熱性のある任意の素材でつくられ、その大きさや形状は任意である。安定部材(6)は、調理器具(1)に溶接、カシメ(ハトメ)、ボルトとナット、着脱式などの任意の取付け手段で取り付けられている。図9では、調理器具(1)に設けられた穴(10)に、安定部材(6)がカシメ(ハトメ)(7)で取り付けられている例が示されている。本実施例では、例えばハート型の卵焼きを作る場合、ハート型の調理形状(4)以外の部分で、ウインナーなどの他の食材を調理することもできるが、ハート型の調理形状(4)の輪郭部分が盛り上がっていない、すなわち、輪郭壁(3)が形成されていないので、他の食材などが調理形状(4)に入りやすく、やや不便かも知れない。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0014】
図13は、フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の中央部にプレス加工により、ハート型の調理形状(4)が1個、凹設された例を示している。ハート型の調理形状(4)の輪郭部分は調理器具(1)の内部の底面(2)に対して盛り上がって加工されている。すなわち、輪郭壁(3)が形成されている。輪郭部分が盛り上がっているので、ハート型の調理形状(4)以外の部分で他の調理品を調理する場合に、油や他の調理品などが調理形状(4)の中に入るのを防ぐことができる。この調理形状(4)の輪郭部分の盛り上がり、すなわち、輪郭壁(3)の高さや厚さは任意である。図14は裏側を見た図であるが、調理器具(1)に安定部材(6)が取付けられていることがわかる。図15は、安定部材(6)を外した状態を示している。図16を見れば分かるように、調理器具(1)の内部の底面(2)に輪郭壁(3)を有するハート型の調理形状(4)が凹設された場合、調理器具(1)の外側の底面には、凸部(5)と溝(8)ができる。この凸部(5)があるために、安定部材(6)がないと調理器具(1)をコンロなどの上に、水平に安定して置くことができない。安定部材(6)は、調理器具(1)をコンロなどの上に安定しておくことができるように設けるものであり、アルミニウムや鉄やステンレスなどの耐熱性のある任意の素材でつくられ、その大きさや形状は任意である。安定部材(6)は、調理器具(1)に溶接、カシメ(ハトメ)、ボルトとナット、着脱式などの任意の取付け手段で取り付けられている。図13では、調理器具(1)に設けられた穴(10)に、安定部材(6)がカシメ(ハトメ)(7)で取り付けられている例が示されている。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0015】
図17は、フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に同じ大きさのハート型の調理形状(4)が4個、等間隔でプレス加工により凹設された例を示している。輪郭壁(3)も形成されている。図18は、これを裏側から見た図を示している。輪郭壁(3)が形成されているために、調理器具(1)の外側の底面には溝(8)も形成される。この実施例では、実施例3と同じく、ハート型の調理品を4個同時に調理することができる。裏面には凸部(5)ができるため、安定部材(6)が取り付けられている。この実施例ではハート型の調理形状(4)が等間隔で設けられているために安定部材(6)を設けなくても本発明をコンロの上に載せた場合に、水平に保つことができる。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0016】
図19は、フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に同じ大きさのハート型の調理形状(4)が2個と同じ大きさの手裏剣型の調理形状(4)が2個、等間隔でプレス加工により凹設された例を示している。輪郭壁(3)も形成されている。図20はこれを裏側から見た図を示している。輪郭壁(3)が形成されているために、調理器具(1)の外側の底面には溝(8)も形成される。この実施例では、実施例4と同じく、ハート型と手裏剣型の調理品を2個づつ同時に調理することができる。この場合も、裏面に凸部(5)ができるため同じく安定部材(6)が設けられている。図21は、この実施例を横から見た図であるが、調理器具(1)の外部の底面に、凸部(5)があることが観察できる。この実施例の場合も調理形状(4)が等間隔で4個、設けられているために安定部材(6)を設けなくても本発明をコンロの上に載せた場合に、水平に保つことができる。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0017】
図22は、フライパン型の調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置にハート型の調理形状(4)が1個と円形の溝(8)が1個、プレス加工により凹設された例を示している。ハート型の調理形状(4)には、輪郭壁(3)が形成されているが、円形の溝(8)には、輪郭壁(3)は形成されていない。単に、凹設のみでよい。図23は、この実施例を裏からみた図である。この溝(8)の裏面の凸部(5)は、ハート型の調理形状(4)の凸部(5)と同等かまたはそれ以上の高さとすることで、コンロの上に調理器具(1)を水平に安定して載せることが可能となる。溝(8)は、1個以上設けても良い。この溝(8)の形状は円形でなくても調理器具(1)がコンロの上で安定する形状であれば任意でよい。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0018】
図24は、取っ手(9)の無い調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に、輪郭壁(3)を有する同じ大きさのハート型の調理形状(4)が4個設けられている例を示している。図25は、これを裏から見た図である。調理形状(4)は、任意の形状が可能でありこの数も任意である。このような形状の調理器具(1)は、主に電子レンジなどで使用される。素材が電子レンジで使用可能な耐熱性樹脂などの場合、樹脂の一体成型でこのようなものを製造できる。必要により、この調理器具に蓋を設けてもよい。この実施例の調理器具(1)は、冷蔵庫を使用するゼリーなどをつくる場合にも使用できる。なを、調理形状(4)は任意の形状が可能である。
【実施例0019】
図26および図27は、別の実施例を示す図である。この実施例は、任意の素材および任意の形状および任意の大きさからなる調理器具(1)の内部の底面(2)の任意の位置に、プレス加工などの加工手段により任意の大きさおよび任意の形状からなる溝(8)または突起が任意の数、形成され、この溝(8)または突起に輪郭壁(3)により形成された任意の形状の調理形状部材(11)が、嵌設された構造からなる調理器具を示している。この場合、調理形状部材(11)は、溝(8)または突起に嵌め込まれているので、取り外すことができる。図26および図27では、溝(8)に調理形状部材(11)が嵌め込まれている場合が示されているが、突起の場合には、突起に調理形状部材(11)が嵌め込まれることになる。溝(8)または突起の形状、すなわち調理形状部材(11)の形状は、任意で、ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状など何でもよく、いくつ設けてもよい。なを、溝(8)または突起をプレス加工で形成した場合には調理器具(1)の裏面に、底面(2)の溝(8)に起因する凸部(5)または底面(2)の突起に起因する溝(8)ができる。この実施例の本発明では、調理形状部材(11)を使用して調理する必要がある場合のみ、これを取り付けて使用し、必要ない場合には取り外して調理器具(1)を使用することもできる。ただ、調理器具(1)の内部の底面(2)には、溝(8)または突起が常に存在することになる。必要により、本実施例でも安定部材(6)を取り付けることもできる。
【実施例0020】
図28は、調理器具全体の形状がハート型の場合を示している。調理器具全体の形状が円形や四角形の調理器具は一般に多数存在する。ハート型、手裏剣型、星形、動物型、富士山型、文字型、各種キャラクターの形状などの調理器具は存在しないかも知れない。この実施例の調理器具(1)でも簡単に調理形状(4)の調理品をつくることができるが、他の実施例のように同時に他の食材を調理することはできない。この実施例の調理器具(1)は、アルミニウム、鉄、ステンレス、銅などの金属類や陶磁器類などの任意の素材で作られている。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、工業的に量産することが可能であるため、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0022】
1 調理器具
2 内部の底面
3 輪郭壁
4 調理形状
5 凸部6 安定部材7 カシメ(ハトメ)8 溝9 取っ手10 穴11 調理形状部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28