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特開2023-53861組み立て式携帯煙突、および携帯ロケットストーブ調理器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023053861
(43)【公開日】2023-04-13
(54)【発明の名称】組み立て式携帯煙突、および携帯ロケットストーブ調理器具
(51)【国際特許分類】
   F23J 11/08 20060101AFI20230406BHJP
   F24C 1/16 20210101ALI20230406BHJP
   F23B 60/02 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
F23J11/08
F24C1/16 B
F23B60/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021181481
(22)【出願日】2021-10-01
(71)【出願人】
【識別番号】521324481
【氏名又は名称】小峰 智久
(72)【発明者】
【氏名】小峰 智久
【テーマコード(参考)】
3K046
【Fターム(参考)】
3K046AA05
3K046AB08
3K046AC06
3K046AD01
3K046BA02
3K046FA04
(57)【要約】
【課題】従来のロケットストーブを利用した携帯調理器具においては、食材に対し、上下左右満遍なく熱源を供給することが困難であるとともに、本体に供給する空気量を調節することが困難である。また、長い煙突を持ち運ぶのは困難である。
【解決手段】調理室1-2をバーントンネルで包み込むように配置することで食材にまんべんなく熱源を供給すると共に、燃料格納ボックスを引き出す距離に応じて本体に供給する空気量を調節する。煙突接続部を介して接続する煙突は同じ形状の部品を組み立てることで構成することにより長い煙突の持ち運びを容易にする
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ以上の部材を組み合わせて形成される煙突において、
前記部材は、煙突の側面を含むとともに前記側面が煙突の垂直方向を軸に所定の角度で曲げられており、煙突の垂直方向の前記側面の一方の端に第1の接続部と、煙突の垂直方向の前記側面の他方の端に第2の接続部とを有し、
前記第1の接続部は、前記側面の一方の端または一方の端の一部を煙突の内側方向に270度以上曲げた構造にて形成され、前記第2の接続部は、前記側面の他方の端または他方の端の一部を煙突の外側方向に180度以上曲げた構造にて形成され、
前記第1の部材の前記第1の接続構造と、前記第2の部材の前記第2の接続構造とを脱着可能に、渦巻き層状、かつ、垂直方向にスライドさせて接続することで、垂直方向の煙突または垂直方向の煙突の一部を形成する
ことを特徴とする組み立て式煙突、および煙突組み立て方法。
【請求項2】
前記部材は、前記煙突の側面の一部に沿って煙突の内側に、垂直方向に突き出た接続側面を有し、
前記第1の垂直方向の煙突と、前記第2の垂直方向の煙突とを前記接続側面を介して脱着可能に接続する
ことを特徴とする請求項1記載の組み立て式煙突。
【請求項3】
前記第1の接続部および前記第2の接続部は、水平方向の底面を有し、
前記第1の接続部と前記第2の接続部とが脱着可能に接続されるとき、前記底面により、第1の接続部または第2の接続部の垂直方向の一端を支える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の組み立て式煙突。
【請求項4】
焚口から供給した第1の木材燃料を燃焼させると共に、バーントンネル内に発生する対流熱を熱源として調理を行う携帯調理器具において、
ヒートライザとして前記携帯調理器具に接続する前記組み立て式煙突と、
前記組み立て式煙突と携帯調理器具とを、脱着可能に接続する煙突接続部と、
バーントンネルの下方から上方に向かってバーントンネルで包み込む形状に配置され、何れか一方の面に調理具材を供給するための調理室開口部を備えた調理室と
を備えることを特徴とする携帯ロケットストーブ調理器具、および調理方法。
【請求項5】
上面に木材燃料を供給するための開口を備えた、水平方向に引き出し可能な箱型燃料ボックスと、
前記箱型燃料ボックスは、水平方向に引き出す距離に応じてバーントンネルに供給される空気量を調整する
ことを特徴とする請求項4記載の携帯ロケットストーブ調理器具。
【請求項6】
前記調理室の上方に位置するバーントンネル内に、第2の木材燃料を供給するための、携帯調理器具上部に位置する燃焼室上部開口部と、
前記燃焼室上部開口部を塞ぐ形状、かつ、其の上部に更なる第2の調理器具を配置可能な形状の上部カバーと
を備えることを特徴とする請求項4乃至請求項5記載の携帯ロケットストーブ調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み立て式の煙突および木材燃料を燃焼させた時の熱源を利用して調理を行うための調理器具、特に、携帯用として持ち運びの容易な組み立て式煙突およびロケットストーブ方式の調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ロケットストーブの原理を用いた調理器具は存在する。例えば、熱源としてのバーントンネルを、食材が内在する調理室の周りに水平方向に、または上部、或いは下部に配置することで食材を調理する調理器具である。
【0003】
また、キャンプなどで、ロケットストーブ型調理器具を携帯する場合には煙突部分、足部分などをコンパクトに折りたたんで収納、或いは脱着可能な状態として携帯することができる製品も多く存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、バーントンネルを、食材の入った調理室の周りに水平方向、または上部、或いは下部に配置する方法では食材の入った調理室の側面、上面、或いは下面のいずれか一方を熱することで調理を行っているため、食材によっては、まんべんなく火を通すことができないといった課題があった。
【0005】
また、キャンプなどで、ロケットストーブ型調理器具を携帯した場合には理論上、煙突部分は必須の部品である為、現地で調理器具本体から突起した接続部分に煙突を差し込む必要があるが、突起形状ゆえに、運搬途中での損傷や運搬の煩雑さに加え、怪我の原因にもなるといった課題があった。
【0006】
さらにまた、煙突のような形状はコンパクトに収納することが困難であるため、キャンプ場等での運搬時の負荷が大きいといった課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑み、本発明は請求項1~6を提供することで、食材に対して四方より満遍なく熱源を提供するとともに、運搬時の損傷を軽減し、安全に煙突部を接続する方法と煙突運搬時の負荷を軽減させるようにした携帯ロケットストーブ調理器具を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の組み立て式煙突を構成する部品の一実施例を示す図である。
図2】2つの部品を使用した煙突構造の一接続例を示す図である。
図3】部品接続後の本発明の組み立て式煙突の一実施例を示す図である。
図4】本発明の組み立て式煙突を上方から見た図である。
図5】2つの本発明の組み立て式煙突を接続する一接続例を示す図である。
図6】本発明の組み立て式煙突を構成する部品の他の実施例を示す図である。
図7】本発明のロケットストーブ調理器具の一実施例の外観を示すである。
図8】本発明のロケットストーブ調理器具の内部構造を示す図である。
図9】本発明のロケットストーブ調理器具の内部構造を示す他の図である。
図10】本発明のロケットストーブ調理器具の内部構造を上から見た図である。
図11】本発明のロケットストーブ調理器具の内部における、空気の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例について、図面を使って詳細に説明する。
【実施例0010】
図1は本発明の組み立て式煙突を構成する部品の一実施例である。図1にて、3-1は煙突側面、3-2は煙突接続面、3-3-1はスライド接続部オス、および3-3-2がスライド接続部メス3-3-2である。
【0011】
煙突側面3-1は、煙突の垂直方向を軸として中央で90度の角度で曲げられており、この軸により煙突の2つの側面が形成されている。また、煙突側面3-1の上方または下方から突き出た形状、かつ、煙突の内側に沿う位置に煙突接続面3-2が形成されている。この煙突接続面3-2は、図1に示した部品の上方から、さらに同一形状の部品を上下方向に接続するための構造となっている。
【0012】
煙突側面3-1の一方の端には、煙突外側方向に所定の長さにて2回、90度に曲げられた構造、すなわち、合計180度に曲げた構造を有するスライド接続部オス3-3-1が形成されている。
【0013】
また、煙突側面3-1の他方の端には、煙突内側方向に所定の長さにて3回、90度に曲げられた構造、すなわち、合計270度に曲げた構造を有するスライド接続部メス3-3-2が形成されている。
【0014】
図2は、図1に示した部品を2つ組み合わせて接続する様子を示している。すなわち、1つ目の部品のスライド接続部オス3-3-1と、2つ目の部品のスライド接続部メス3-3-2とを垂直方向にスライドさせて組み合わせることで、2つの同一形状の部品を用いて煙突構造を形成することができる。
【0015】
このようにして2つの部品を用いて形成された煙突構造を図3に示す。
【0016】
2つの部品のそれぞれの煙突側面3-1は、煙突構造の4つの側面として形成される。また、2つの部品の板厚を鑑み、スライド接続部オス3-3-1およびスライド接続部メス3-3-2において、90度に曲げる距離を調整することで隙間のない、所謂、きつい接続構造とすることも、隙間を空けた緩い接続構造とすることも可能となる。
【0017】
さらに、図中、上方に突き出た煙突接続面3-2を利用してさらなる他の煙突構造との接続も可能となっている。
【0018】
図4は、図3の煙突構造を真上から見た図である。
【0019】
図4に示すように、2つの部品のスライド接続部オス3-3-1とスライド接続部3-3-2が互いに同一方向の渦の層を形成するように接続されることで、水平方向の、どちらの方向にもずれにくい構造となっている。
【0020】
図4では構造の理解を容易とするため、スライド接続部3-3-1とスライド接続部3-3-2との間に隙間を広く開けた図として示しているが、前述したように、板厚と90度に曲げる距離とを調整することで隙間のない接続構造とすることも容易である。
【0021】
図5は、図1に示した部品を2つ使用して形成された煙突構造同士を、さらに接続する方法を示した図である。
【0022】
すなわち、図1に示した部品を4つ使用して2つの煙突構造を作成し、さらに2つの煙突構造を、煙突接続面3-2を介して垂直方向に接続することが可能となっている。
【0023】
このようにして、図1に示した部品を偶数個(2n個:nは自然数)用意することで原理的にはn個の煙突構造を垂直に接続することが可能となる。
【0024】
図1に示した部品においては、スライド接続部オス3-3-1を90度で2回曲げた構造として合計180度、またスライド接続部メス3-3-2を90度で3回曲げた構造として合計270度の角度にて曲げた構造を接続することで、スライド接続部オス3-3-1とスライド接続部メス3-3-2とが、上方から見ると渦巻き状に接続されるように構成した。
【0025】
勿論、3つ以上の部品を組み合わせて煙突構造を構成することも可能である。例えば、3つの同一形状の部品で煙突構造を形成する場合、上方から煙突構造を見ると正六角形の形状となる。
【0026】
この場合、1つの部品の煙突側面を煙突の垂直方向を軸として中央で60度の角度で曲げると共に、スライド接続部オス3-3-1は煙突外部方向に120度、60度の計2回、合計180度曲げた構造とし、スライド接続部メス3-3-2は煙突内部方向に、60度、90度、120度の計3回、合計270度曲げた構造とすることで、スライド接続部オス3-3-1とスライド接続部メス3-3-2とが、上方から見ると渦巻き状に接続され、煙突形状は上方から見て正六角形となるように構成可能である。
【0027】
このように、上方から見た煙突形状は、正方形のみならず複数の部品を組み合わせて様々な正多角形の形状として構成することも可能である。
【0028】
また、この実施例においては、スライド接続部オス3-3-1の曲げ回数を2回、スライド接続部メス3-3-2の曲げ回数を3回として説明を行ったが、それぞれの曲げ回数を増やすことでスライド接続部オス3-3-1とスライド接続部メス3-3-2との接続部における渦巻きの層を増やすように構成し、接続部の強度をさらに上げることも可能である。
【0029】
さらにまた、部品と部品の接続部を当実施例のように渦巻き構造とするとともに、煙突側面3-1を滑らかに曲げるように構成することで、煙突部を上方から見たときに正多角形のみならず、円形となるような部品も構成可能である。
【0030】
このように構成した部品と部品の接続部は、渦巻き状の滑らかな突起形状となるため、組み立て後の持ち運びにて接続面に触れても怪我の心配がない構造となっている。
【実施例0031】
図6は、本発明の組み立て式煙突を構成する部品の他の実施例を示した図である。
【0032】
図1の部品のスライド接続部オス3-3-1とスライド接続部メス3-3-2に底面を設けた構造となっている。
【0033】
スライド接続部オス3-3-1に底面オス3-4-1を設置し、接続部メス3-3-2が垂直方向に底面オス3-4-1で保持される構造となっている。同様に、スライド接続部メス3-3-2に底面メス3-4-2を設置し、接続部オス3-3-1が垂直方向に底面メス3-4-2で保持される構造となっている。
【0034】
このように、2つの部品において、1つの部品は底面オス3-4-1と底面メス3-4-2を有する部品とし、他方の部品は底面オス3-4-1と底面メス3-4-2のない部品とし、2つの部品をペアで使用することにより接続部における垂直方向へのずれを防止することができる。
【0035】
実施例1と実施例2で示したように、スライド接続部オス3-3-1とスライド接続部3-3-2は、煙突側面3-1の垂直方向の両端のすべてにおいて設置する構造としたが、もちろん、垂直方向の両端の一部の長さのみに形成するようにするなど、様々な改変も可能である。
【実施例0036】
図7は、本発明のロケットストーブ調理器具の一実施例の外観を示している。
【0037】
1は本体、2は天板、および3は煙突である。
【0038】
図7に示すように、天板2と煙突3は本体1と脱着可能に取り付けられている。
【0039】
天板2は、その上部に調理器具または食材を直接配置するなどして、本体1から供給された熱を上部に置かれた調理器具または食材に伝えることができる。
【0040】
煙突3は本発明の組み立て式煙突であり本体内部に設置された煙突接続部を介して、脱着可能に接続される。また、本体1の内部の空気を、煙突3を介して外部に排気させるために、煙突3の下部には、後述の煙突接続部の形状に合わせて、水平方向に3つの開口部が設けられている。
【0041】
図8は、本体1の内部構造を説明した図である。1-1は燃料格納ボックス、1-2は調理室、1-3は煙突接続部である。
【0042】
燃料格納ボックス1-1の内部には、例えば、薪、ペレット、炭などの木製燃料を格納し、これらの木製燃料が燃焼した際に発生する熱は、調理具材を内包する調理室1-2を包み込むように本体内部を対流する。
【0043】
本体内部に吸気され木製燃料の燃焼により熱せられた空気は、最終的に煙突接続部1-3を介して接続された煙突を通って、本体外部に排気される。
【0044】
煙突接続部1-3は、本体内部で熱せられた空気を図7の煙突3に送出するための開口部が水平方向に3か所設けられた2重構造となっている。煙突3の下部の板構造は、煙突接続部1-3の2重構造によって挟むように接続されることで安定的に固定される。
【0045】
図9は、本体の内部構造を斜め上方向から見た図である。
【0046】
図9に示すように、燃料格納ボックス1-1は、水平方向に調理室1-2の開口側にスライドさせて引き出すことが可能な構造となっている。
【0047】
燃料格納ボックス1-1を引き出すことで、燃料格納ボックス1-1の上方に開口した空間と本体1との間にできる空間の上部面積を、図中、面積ABCDにて表している。
【0048】
燃料格納ボックス1-1を引き出すことによって生じる面積ABCDを介して、本体外部の空気が本体内部に取り込まれることになる。すなわち、燃料格納ボックス1-1を引き出す距離に応じて、面積ABCDの広さを調節することが可能となり、結果的に、燃料格納ボックス1-1を引き出す距離に応じて、本体内部に取り入れる空気量を調節することが可能となる。
【0049】
図10は、本体内部の構造を上方から見た図となっている。
【0050】
燃料格納ボックス1-1の中に燃料4-1を配置するとともに、図7の天板2を外し調理室1-2の上部に燃料4-2を配置することができる。これにより、調理室1-2に対して、燃料4-1の燃焼により下方から熱を伝えると共に、燃料4-2の燃焼により調理室1-2の上方からも、より強力に熱を伝えることが可能となる。
【0051】
また、調理室1-2の横の側面には、穿孔板1-4-1と穿孔板1-4-2が設置されている。燃焼格納ボックス1-1内の燃料4-1の燃焼によって熱せられた空気の一部は、穿孔板1-4-1と穿孔板1-4-2に空いた穴を通り調理室1-2の上方へと流れていく。
【0052】
図11は、本体外部から取り入れられた空気が、本体内部でどのように対流するかを示した図である。
【0053】
燃料格納ボックス1-1を水平方向に引き出すことによって、本体と燃料格納ボックス1-1の上面との間に外部の空気を取り入れる空間ができる。
【0054】
この空間から取り入れられた空気は、燃料格納ボックス1-1内部の木製燃料の燃焼により熱せられ、一部は調理室1-2の横面に設置された穿孔板1-4-1と穿孔板1-4-2の穴を介して調理室1-2の上方へと流れていく。
【0055】
また、燃料格納ボックス1-1内部の木製燃料の燃焼により熱せられた一部の空気は、燃料格納ボックス1-1の後方に開けられた穴を介して調理室1-2の上方へと流れていく。
【0056】
このようにして、調理室1-2上方に流れた空気は、さらに煙突接続部1-3の開口部を通して煙突3の内側に流れ込み、煙突内部を上昇し外部に排気される。
【0057】
このようにして、燃料格納ボックス1-1内の燃焼した燃料から煙突接続部1-3までをロケットストーブのバーントンネルとして、また、煙突3をロケットストーブのヒートライザとして利用することで、調理室1-2を包み込むような形状にて調理室1-2に熱源を供給することで本発明のロケットストーブ調理器具を実現している。
【0058】
煙突3は組み立て式の部品としてコンパクトに収納可能であるため、煙突を何段にも重ねることが可能な部品数を容易に持ち運ぶことが可能である。そのため、煙突の長さを伸ばすことが容易となり、より強力な煙突効果が得られる。
【0059】
また、燃料格納ボックス1-1を引き出す距離に応じて、本体に取り込まれる空気の量を調整することが可能であるため、例えば、火力を強くして調理を行いたい場合には、燃料格納ボックス1-1を大きく引き出し、暖房器具として長時間の燃焼を維持したい場合には、燃料格納ボックス1-1を小さく引き出すなどの、用途に応じた使い分けが可能である。
【0060】
今まで示した実施例においては、調理室1-2の開口は燃料格納ボックス1-1を引き出す方向と同じとして説明したが、もちろん、調理室1-2の開口は燃料格納ボックス1-1を引き出す方向と90度異なる方向に設定するなど、さまざまな改変が可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 本体
1-1 燃料格納ボックス
1-2 調理室
1-3 煙突接続部
1-4-1 穿孔板
1-4-2 穿孔板
2 天板
3 煙突
3-1 煙突側面
3-2 煙突接続面
3-3-1 スライド接続部オス
3-3-2 スライド接続部メス
3-4-1 底面オス
3-4-2 底面メス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11