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特開2023-54619情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054619
(43)【公開日】2023-04-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20230407BHJP
【FI】
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163585
(22)【出願日】2021-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】518381916
【氏名又は名称】Tスクエアソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 敬真
(72)【発明者】
【氏名】山本 勇樹
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】介護事業者と、介護事業者による介護対象となっている利用者との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、介護事業者に関する事業者情報を取得する取得部と、事業者情報に基づいて、介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを介護事業者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護事業者に関する事業者情報を取得する取得部と、
前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを前記介護事業者に提供する提供部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施する実施候補のレクリエーションを決定する決定部をさらに有し、
前記提供部は、前記実施候補のレクリエーションを前記介護事業者に応じたレクリエーションとしてレコメンドするレコメンド情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記事業者情報として、前記介護事業者の属性を示す属性情報を取得し、
前記決定部は、前記属性情報に基づいて、前記実施候補のレクリエーションを決定する ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記介護事業者の属性として、前記介護事業者の介護施設を利用している前記利用者の年齢層、前記介護施設を利用している前記利用者の性別状況、前記介護施設を利用している前記利用者の介護レベルの状況、前記介護施設を利用している前記利用者の人数、前記介護施設の規模、前記介護施設の種別、前記介護施設のランク、または、前記介護事業者が前記実施候補のレクリエーションを採用した採用実績のうち、少なくともいずれか1つを含む前記属性情報を取得する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、前記属性情報と、前記属性情報に紐づく評価結果であって前記実施候補のレクリエーションが実際に実施されたことに応じて評価された評価結果を示す評価情報とに基づいて、前記実施候補のレクリエーションを決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、前記実施候補のレクリエーションに関する情報に基づいて、前記実施候補のレクリエーションを実施するうえで必要となる素材をさらに決定し、
前記提供部は、前記実施候補のレクリエーションの方法が示されたマニュアル情報を含むコンテンツであって、前記素材をダウンロード可能なコンテンツを提供する
ことを特徴とする請求項2~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記事業者情報として、前記実施候補のレクリエーションが実際に実施された場合における前記利用者の状況に基づき前記介護事業者が前記レクリエーションを評価した評価結果を示す評価情報を取得し、
前記提供部は、前記評価情報が集計された集計結果に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、前記決定部により前記実施候補のレクリエーションが決定された場合には、決定されたレクリエーションそれぞれに対応する前記集計結果に基づき各レクリエーションが順位付けされたランキング情報を含む前記レコメンド情報を提供する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する予測方法であって、
介護事業者に関する事業者情報を取得する取得工程と、
前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを前記介護事業者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
介護事業者に関する事業者情報を取得する取得手順と、
前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを前記介護事業者に提供する提供手順と
を情報処理装置に実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高齢者施設の利用者に対して適切なケアサービスが提供されるよう施設側に提案が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-31433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、介護事業者と、介護事業者による介護対象となっている利用者との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現できているとはいい難い。
【0005】
例えば、上記の従来技術は、高齢者の日常生活体力、高次脳機能、および、精神的状態等が定量的に評価された評価結果と、日常生活体力の測定値から自立できる度合いが定量的に評価された評価結果とに基づいて、高齢者各人の日常生活活動量に適した生活指導と運動プログラムを施設側に提示している。
【0006】
このように、上記の従来技術では、例えば、介護レクリエーションの立案から実施に至るまでに介護事業者にかかる業務負担と、介護レクリエーションの内容に利用者が満足できない場合があるという、二側面(介護事業者側、および、利用者側)の問題点について一切考慮されていない。
【0007】
このため、上記の従来技術では、介護事業者と、介護事業者による介護対象となっている利用者との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現するという点で改善の余地がある。
【0008】
そこで、本発明では、介護事業者と、介護事業者による介護対象となっている利用者との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、介護事業者に関する事業者情報を取得する取得部と、前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを前記介護事業者に提供する提供部とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、情報処理装置が実行する予測方法であって、介護事業者に関する事業者情報を取得する取得工程と、前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを前記介護事業者に提供する提供工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、介護事業者に関する事業者情報を取得する取得手順と、前記事業者情報に基づいて、前記介護事業者が介護対象の利用者に対して実施するレクリエーションに関するサービスを前記介護事業者に提供する提供手順とを情報処理装置に実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、例えば、介護事業者と、介護事業者による介護対象となっている利用者との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの具体例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る事業者情報データベースの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る評価結果データベースの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るコンテンツ情報データベースの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る代行者情報データベースの一例を示す図である。
図8図8は、介護レクに関するコンテンツの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
[実施形態]
〔1.はじめに〕
介護施設等の高齢者施設では、介護スタッフによって利用者に対して介護や手助け等の様々なケアサービスが提供されている。例えば、介護スタッフによる介護業務の一つとして、レクリエーション業務がある。このような介護レクリエーション(以下、「介護レク」と略す)は、利用者の運動機能改善や、精神的な安定を図る目的があり、介護業務の中でも重要な取り組みとされている。
【0016】
しかしながら、介護レクの実施においては、介護スタッフ側と、利用者側とにおいて以下のような問題点がある。
【0017】
まず、介護スタッフ側について説明する。例えば、多忙な介護業務に従事する介護スタッフにとって、介護レクを立案し、立案した介護レクを実際に実施するという一連の業務は大きな負担となっている。また、介護スタッフには、利用者を如何にして楽しませるように介護レクを進行するかといったスキルが求められる場合があるが、全ての介護スタッフがこのようなスキルを有している訳ではない。
【0018】
また、介護スタッフ側に介護レクに関する確かなノウハウが確立されているとはいい難く、結果として、簡単な内容の介護レクにとどまってしまい、運動機能改善や、精神的安定という本来の目的が達成されてない場合がある。
【0019】
続いて、利用者側について説明する。例えば、介護レクが適切に進行されなかったり、介護レクの内容が簡易なものであったりする場合、利用者の中には、馬鹿にされていると感じて気分を害したり、退屈を覚えてしまうことがある。そうすると、利用者は、運動機能を改善することも、精神的な安定を得ることもできないままで意味のない介護レクに参加することになる。
【0020】
上記のような介護現場の現状によれば、介護スタッフと、介護スタッフによる介護対象となっている利用者との間において、介護レクに関して満足度の高い環境が実現されているとはいえない場合がある。
【0021】
そこで、本発明は、上記事情に着目してなされたものであって、その目的とするところは、介護スタッフと利用者との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現することことにある。このような目的のため、本発明では、介護レクにまつわる様々な機能を有するプラットフォームを介護スタッフに提供することで、介護スタッフ側に対しては介護レクの実施を適切に支援し、また、利用者側に対しては満足度の高い介護レクへの参加を実現する。
【0022】
以下では、図1および図2を用いて、介護スタッフと利用者との双方が、介護レクに関してより満足度を得られるようなプラットフォームを実現するための情報処理システムについて説明する。
【0023】
なお、以下の実施形態において、「介護事業者」とは、介護施設等の高齢者施設を運営する運営者と、高齢者施設で実際に業務に従事する介護スタッフとの双方の概念を含むものとする。よって、例えば、「介護事業者」と表記する場合には、これを「介護スタッフ」と言い換えることができ、また、「介護スタッフ」と表記する場合には、これを「介護事業者」と言い換えることができるものとする。
【0024】
〔2.システムの全体像について〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理システムの構成を説明する。図1は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。図1には、実施形態に係る情報処理システムの一例として、情報処理システム1が示される。
【0025】
図1に示すように、情報処理システム1は、介護事業者装置20と、パートナー装置40と、PHR(Personal Health Record)サービス提供者装置60と、情報処理装置100とを備えてよい。また、介護事業者装置20と、パートナー装置40と、PHRサービス提供者装置60と、情報処理装置100とは、ネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。また、図1に示す情報処理システム1には、任意の数の介護事業者装置20と、任意の数のパートナー装置40と、任意の数のPHRサービス提供者装置60と、任意の数の情報処理装置100とが含まれてもよい。
【0026】
また、図1では、不図示であるが、情報処理システム1には、広告コンテンツ(例えば、介護業務で利用される物品や機材に関する広告)を提供する広告主の装置がさらに含まれてもよい。
【0027】
介護事業者装置20は、介護事業者によって利用される情報処理端末であってよい。介護事業者装置20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
【0028】
また、介護事業者装置20には、情報処理装置100との間での情報の送受信を実現するためのアプリケーションが導入されていてよい。また、係るアプリケーションは、情報処理装置100にアクセスするための専用のアプリケーションとして実装されてもよいし、ブラウザなどの汎用的なアプリケーションであってもよい。例えば、介護事業者は、介護事業者装置20を用いて情報処理装置100にアクセスすることで、レクリエーションに関するサービス提供を受けることができる。
【0029】
パートナー装置40は、レクリエーションパートナーによって利用される情報処理端末であってよい。パートナー装置40は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。
【0030】
また、パートナー装置40には、情報処理装置100との間での情報の送受信を実現するためのアプリケーションが導入されていてよい。また、係るアプリケーションは、情報処理装置100にアクセスするための専用のアプリケーションとして実装されてもよいし、ブラウザなどの汎用的なアプリケーションであってもよい。
【0031】
ここで、レクリエーションパートナーとは、自身が考案した介護レクを示すレクリエーションデータを提供するパートナー事業者である。例えば、レクリエーションパートナーは、情報処理装置100(すなわち、情報処理装置100を介して介護レクに関するプラットフォームを提供する仲介業者)に対して、自身が考案した介護レクに関する情報を提供する。この結果、仲介業者は、質の高い介護レクを介護事業者に提案することができるようになる。
【0032】
また、パートナー装置40には、情報処理装置100との間での情報の送受信を実現するためのアプリケーションが導入されていてよい。また、係るアプリケーションは、情報処理装置100にアクセスするための専用のアプリケーションとして実装されてもよいし、ブラウザなどの汎用的なアプリケーションであってもよい。例えば、レクリエーションパートナーは、パートナー装置40を用いて情報処理装置100にアクセスすることで、介護レクを示すレクリエーションデータを提供することができる。
【0033】
PHRサービス提供者装置60は、PHRサービス提供者によって利用される情報処理端末であってよい。PHRサービス提供者装置60は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。
【0034】
ここで、PHRサービス提供者とは、健康診断情報等のPHRを活用したサービスを提供する民間事業者である。例えば、PHRサービス提供者は、情報処理装置100(仲介業者)に対して、PHRに基づく所定のサービスを提供する。
【0035】
また、PHRサービス提供者装置60には、情報処理装置100との間での情報の送受信を実現するためのアプリケーションが導入されていてよい。また、係るアプリケーションは、情報処理装置100にアクセスするための専用のアプリケーションとして実装されてもよいし、ブラウザなどの汎用的なアプリケーションであってもよい。例えば、PHRサービス提供者は、PHRサービス提供者装置60を用いて情報処理装置100にアクセスすることで、PHRに基づく所定のサービスを提供することができる。
【0036】
情報処理装置100は、介護事業者、コンテンツパートナー、PHRサービス提供者がサービスを受けることのできるプラットフォーム(以下、「介護レクPF」と表記する)を実現する装置である。後述するが、介護レクPFでは、介護レクに関する機能1~機能6という6つの機能が展開されてよい。このようなことから、情報処理装置100は、機能1~機能6という6つの機能それぞれに対応する情報処理(実施形態に係る情報処理)を行うことで、介護レクPFを介して、各機能に対応するサービスを提供する。
【0037】
一例を示すと、情報処理装置100は、介護事業者に関する事業者情報を取得し、取得した事業者情報に基づいて、介護事業者が利用者に対して実施する介護レクに関するサービスを介護事業者に提供する。
【0038】
また、介護事業者装置20、パートナー装置40、PHRサービス提供者装置60を各事業者の近くでエッジ処理を行うエッジコンピュータとするなら、情報処理装置100は、例えば、クラウド側で処理を行うクラウドコンピュータであってよい。すなわち、情報処理装置100は、サーバ装置であってよい。
【0039】
〔3.システムの一例ついて〕
続いて、介護PFを介して提供されるサービスについて、情報処理システム1の具体例を用いて説明する。図2には、実施形態に係る情報処理システム1の具体例が示される。図2は、実施形態に係る情報処理システム1の具体例を示す図である。
【0040】
図2に示す情報処理システム1には、介護事業者装置20-1(介護事業者装置20の一例)と、パートナー装置40-1(パートナー装置40の一例)と、PHRサービス提供者装置60-1(PHRサービス提供者装置60の一例)と、情報処理装置100とが含まれる。
【0041】
また、図2には、介護事業者装置20-1は介護事業者CPV1によって利用され、パートナー装置40-1はレクリエーションパートナーPT1によって利用され、PHRサービス提供者装置60-1はPHRサービス提供者BP1によって利用される例が示される。
【0042】
また、図2には、情報処理装置100は仲介業者MD1によって利用される例が示される。また、図2の例では、情報処理装置100は、介護レクに関する機能1~機能6それぞれに対応する情報処理を行うことで、介護レクPFを介して、各機能に対応するサービスを提供している。
【0043】
ここで、機能1~機能6が実現されるにあたって、仲介業者MD1とレクリエーションパートナーPT1との間で取引TS1が行われ、また、仲介業者MD1とPHRサービス提供者BP1との間では取引TS2が行われてよい。
【0044】
取引TS1とは、レクリエーションパートナーPT1が考案した介護レクが実践される場を仲介業者MD1が提供する結果として、この介護レクを示すレクリエーションデータの提供を、レクリエーションパートナーPT1からのサービス提供として仲介業者MD1が受けるというものである。なお、取引TS1は、図2に示すように、情報処理装置100とパートナー装置40-1との間での情報の送受信によって実現されてよい。
【0045】
取引TS2とは、PHRサービス提供者BP1がPHRに基づき生成したコンテンツ(例えば、リモート運動コンテンツや、フレイルチェックコンテンツ等)の提供を、PHRサービス提供者BP1からのサービス提供として仲介業者MD1が受ける代わりに、仲介業者MD1がPHRサービス提供者BP1に対してコンテンツ利用料金を支払うというものである。なお、取引TS2は、図2に示すように、情報処理装置100とPHRサービス提供者装置60-1との間での情報の送受信によって実現されてよい。
【0046】
情報処理装置100は、例えば、取引TS1あるいは取引TS2の結果得られたデータやコンテンツを用いることで、介護レクに関する6つの機能として、図2に示すような、機能1~機能6を介護レクPFの中で実行する。
【0047】
続いて、機能1~機能6それぞれの概要を説明する。なお、機能1~機能6は、介護事業者向けのサービスであってよい。したがって、機能1~機能6によって、介護レクに関するサービスが介護事業者に提供される。
【0048】
例えば、機能1は、介護レクに関するコンテンツを介護事業者に提供するというサービスに対応する。また、係るコンテンツには、介護レクを実施するうえで必要となる素材や、この介護レクの実践方法が示されたマニュアル情報等がラインナップされてよい。また、図2の例では、係るコンテンツで紹介される介護レクは、レクリエーションパートナーPT1によって考案されたものであってよく、必要素材やマニュアル情報は例えばレクリエーションパートナーPT1から提供されたレクリエーションデータに含まれてよい。
【0049】
機能2は、介護スタッフは適切に介護レクを進行するスキルを必ずしも有していないという問題点に鑑みて、介護スタッフに代わって介護レクの進行を代行する代行者を紹介するというサービスに対応する。
【0050】
機能3は、介護レクPFを介してレコメンドされた介護レクが介護事業者によって実際に行われたことに応じて、例えば、そのときの利用者の状況からこの介護レクが評価された評価結果を実績とし集計することで、集計結果を提供するというサービスに対応する。
【0051】
機能4は、異なる介護事業者の間で意見交換や情報共有を行うことができるよう情報共有の場を提供するというサービスに対応する。また、このようなサービスでは、例えば、一方の介護事業者に属する利用者と、他方の介護事業者に属する利用者との間で得点を競い合うといった大型イベント形式の介護レクの開催も可能となる。
【0052】
機能5は、AI(機械学習)を活用することで、介護事業者の属性を示す属性情報に応じたより最適な介護レクをレコメンドするというサービスに対応する。機能5は、実施形態に係る情報処理の中心的な機能であり、これによれば、介護スタッフは、専門家(図2の例では、レクリエーションパートナーPT1)が考案した質の高い介護レクの紹介を受けることができるようになるため、業務負担が軽減される。また、この結果、専門家が考案した質の高い介護レクが介護スタッフによって利用者に提供されるため、利用者は、馬鹿にされている等と気分を害することもなくなるうえに、例えば、適切に運動機能の改善や、精神的安定に向かうことができるようになる。
【0053】
機能6は、例えば、IoT機器やVR機器を利用者に利用させることで、リモートによる電子スポーツへの参加を可能とするサービスに対応する。なお、図2の例では、電子スポーツとしてのコンテンツは、PHRサービス提供者BP1によって作成されたコンテンツであってよい。
【0054】
ここで、介護レクPFを介して、機能1~機能6に対応するサービスが提供される場合、仲介業者MD1と介護事業者との間で所定の取引が発生してよい。図2の例では、介護事業者CPV1は、介護レクPFを介して、介護レクに関するサービスを受けたい場合、仲介業者MD1との間で取引TS3を行ってよい。
【0055】
取引TS3とは、機能1~機能6に応じた介護レクに関するサービスを介護事業者CPV1が受ける代わりに、介護事業者CPV1は仲介業者MD1に対してサービス利用料金を支払うというものである。サービス利用料金の支払形態は、仲介業者MD1によって定められてよいが、一例を示すと、月額定額料金(サブスクリプション形態)であってよい。なお、取引TS3は、図2に示すように、情報処理装置100と介護事業者装置20-1との間での情報の送受信によって実現されてよい。
【0056】
また、図2の例によれば、介護事業者CPV1が運営する介護施設A1の介護スタッフCA1が、介護事業者装置20-1を用いて介護レクPFにアクセスすることで、介護レクのレコメンドを要求したとする。係る場合、情報処理装置100は、機能5に対応する情報処理によって、介護スタッフCA1が利用者に対して実施する実施候補の介護レクを決定する。例えば、情報処理装置100は、AIによる学習結果(モデル)と、介護事業者CPV1の属性を示す属性情報とに基づいて、介護事業者CPV1に適した介護レクを決定する。そして、情報処理装置100は、決定した介護レクを介護事業者CPV1に応じた介護レクとして介護スタッフCA1にレコメンドする。例えば、情報処理装置100は、決定した介護レクを介護事業者CPV1に応じた介護レクとしてレコメンドするレコメンド情報を介護事業者装置20-1に送信する。
【0057】
また、図2の例によれば、介護スタッフCA1は、レコメンドされた介護レクをケアサービスの一つとして、介護施設A1の利用者U1に提供している例が示される。例えば、介護スタッフCA1は、レコメンドされた介護レクを介護施設A1にて開催することで、利用者U1の運動機能改善や精神安定等に努める。
【0058】
また、図2の例によれば、介護スタッフCA1は、質の高い介護レクの紹介を容易に受けることができるようになるため、業務負担が軽減される。また、利用者U1は、馬鹿にされている等と気分を害することもなくなるうえに、適切に運動機能の改善や、精神的安定に向かうことができるようになる。
【0059】
このように、図2に示す情報処理システム1において、情報処理装置100は、介護事業者CPV1と、利用者U1との双方において、より高い満足度が得られるような介護レクリエーションに関するサービスを実現することができるようになる。
【0060】
〔4.情報処理装置の構成〕
ここからは、図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0061】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、介護事業者装置20、パートナー装置40と、PHRサービス提供者装置60との間で情報の送受信を行う。
【0062】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、PHRデータベース121と、事業者情報データベース122と、評価情報データベース123と、コンテンツ情報データベース124と、代行者情報データベース125とを有する。
【0063】
(PHRデータベース121について)
PHRデータベース121は、PHRサービス提供者によって提供されたPHRを記憶する。例えば、PHRデータベース121は、PHRサービス提供者を識別する識別情報ごとに、当該PHRサービス提供者によって提供されたPHRを対応付けて記憶してよい。
【0064】
(事業者情報データベース122)
事業者情報データベース122は、介護事業者に関する事業者情報を記憶する。例えば、事業者情報データベース122は、事業者情報として、介護事業者の属性を示す属性情報を記憶してよい。
【0065】
ここで、図4に、実施形態に係る事業者情報データベース122の一例を示す。図4の例では、事業者情報データベース122は、介護事業者の属性を示す属性情報として、施設情報、利用者情報、採用実績を記憶している。具体的には、図4の例では、事業者情報データベース122は、「事業者ID」、「施設情報」、「利用者情報」、「採用実績」といった項目を有する。
【0066】
「事業者ID」は、実施形態に係る情報処理システム1に加盟しサービス利用料金を支払うことで、図2で説明した各種サービスを受ける契約が成立している介護事業者を識別する識別情報を示す。
【0067】
「施設種別」は、介護施設の種別を示す情報である。介護施設の種別としては、例えば、特別養護老人ホーム、デイサービス老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅等が挙げられる。もちろん、介護施設の種別は、係る例に限定されない。図4には、事業者ID「CPV1」と、施設種別「種別♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設の施設種別が概念的に「種別♯11」である例を示す。
【0068】
「施設規模」は、介護施設の規模を示す情報である。介護施設の規模は、収容可能人数、病床数、広さ(面積)、介護スタッフ数等に基づき定義されてよい。図4には、事業者ID「CPV1」と、施設規模「種別♯12」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設の施設規模が概念的に「規模♯12」である例を示す。
【0069】
「施設ランク」は、介護施設のランクを示す情報である。介護施設のランクは、対象とする利用者の収入(一般、高所得者等)、介護施設の予算、介護事業者の運営形態(例えば、地方公共団体、社会福祉法人、民間企業のいずれであるか)等に基づき定義されてよい。図4には、事業者ID「CPV1」と、施設ランク「ランク♯13」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設の施設ランクが概念的に「ランク♯13」である例を示す。
【0070】
「年齢層」は、「事業者ID」が示す介護事業者の介護施設を利用している利用者の年齢層を示す情報である。利用者の年齢層は、例えば、年齢に対応する年代別の利用者人数であってよい。図4には、事業者ID「CPV1」と、年齢層「年齢層♯14」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設を利用している利用者の年齢層が概念的に「年齢層♯14」である例を示す。
【0071】
「性別状況」は、「事業者ID」が示す介護事業者の介護施設を利用している利用者の性別状況を示す情報である。利用者の性別状況は、例えば、男女比であってよい。図4には、事業者ID「CPV1」と、性別状況「性別状況♯15」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設を利用している利用者の性別状況が概念的に「状況♯15」である例を示す。
【0072】
「介護レベル状況」は、「事業者ID」が示す介護事業者の介護施設を利用している利用者の介護レベルに関する情報である。利用者の介護レベルは、例えば、年代別における介護レベルの分布を示す情報であってよい。図4には、事業者ID「CPV1」と、介護レベル状況「性別状況♯16」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設を利用している利用者の介護レベル状況が概念的に「状況♯16」である例を示す。
【0073】
「利用者人数」は、「事業者ID」が示す介護事業者の介護施設を利用している利用者の人数を示す情報である。図4には、事業者ID「CPV1」と、利用者人数「人数♯17」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が運営する介護施設を利用している利用者の人数が概念的に「人数♯17」である例を示す。
【0074】
「採用実績」は、「事業者ID」が示す介護事業者が、情報処理装置100からレコメンドされた介護レクを実際に採用したか否か(実施したか否か)を示す情報である。すなわち、「採用実績」は、情報処理装置100からレコメンドされた介護レクが採用されたことによる採用履歴(いつ、どのような介護レクが実施されたか)であってよい。図4には、事業者ID「CPV1」と、採用実績「実績♯18」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が情報処理装置100からレコメンドされた介護レクを実施した採用履歴が概念的に「実績♯18」である例を示す。
【0075】
(評価情報データベース123)
評価情報データベース123は、情報処理装置100からレコメンドされた介護レクが実際に実施されたことに応じて、この介護レクが評価された評価結果に関する情報を記憶する。評価結果に関する情報は、例えば、事業者IDを用いて、事業者情報データベース122に記憶される属性情報(「施設情報」、「利用者情報」、「採用実績」)と紐付けられてよい。
【0076】
ここで、図5に、実施形態に係る評価情報データベース123の一例を示す。図5の例では、評価情報データベース123は、「事業者ID」、「実施日時」、「レクリエーション情報」、「評価結果」といった項目を有する。
【0077】
「事業者ID」は、実施形態に係る情報処理システム1に加盟しサービス利用料金を支払うことで、図2で説明した各種サービスを受ける契約が成立している介護事業者を識別する識別情報を示す。すなわち、「事業者ID」は、図4に示す事業者情報データベース122が有する「事業者ID」と同様であってよい。
【0078】
「実施日時」は、情報処理装置100からレコメンドされた介護レクが実施された日時に関する情報である。図5には、事業者ID「CPV1」と、実施日時「日時♯181-1」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が、「日時♯181-1」が示す日時に介護レクを実施した例を示す。
【0079】
「レクリエーション情報」は、情報処理装置100からレコメンドされた介護レクのうち、「実施日時」において実施された介護レクに関する情報である。介護レクに関する情報には、例えば、「実施日時」において実施された介護レクを識別する識別情報、この介護レクの内容(例えば、タイトルや概要等)、この介護レクで必要となる素材の情報等が含まれてよい。図5には、事業者ID「CPV1」と、レクリエーション情報「レク情報♯181-2」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が、「レク情報♯181-2」という内容の介護レクを実施した例を示す。
【0080】
「評価結果」は、「レクリエーション情報」が示す介護レクが評価された評価結果を示す情報である。なお、介護レクは、これに参加した利用者の状況(例えば、表情、積極性、会話の内容、感想等)に基づき、介護レク提供者側の介護事業者によって評価されてよい。したがって、「評価結果」は、「レクリエーション情報」が示す介護レクに参加した利用者の状況を参考に、介護事業者(事業者IDで識別される介護事業者)がこれを評価した評価結果であってよい。なお、「評価結果」は、例えば、星マークの数、いいね数、アンケートに対する回答をもって評価されたものであってよい。図5には、事業者ID「CPV1」と、評価結果「結果♯181-3」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が、「レク情報♯181-2」という内容の介護レクに対して、参加者の状況から「結果♯181-3」という評価結果を下した例を示す。
【0081】
なお、「評価結果」は、情報処理装置100による集計の元データとして用いられてよい。
【0082】
(コンテンツ情報データベース124)
コンテンツ情報データベース124は、レクリエーションパートナーによって考案された介護レクに関する情報を記憶する。コンテンツ情報データベース124に記憶される情報は、必要素材や進行の手順が示されたコンテンツを生成する際に用いられる。
【0083】
ここで、図6に、実施形態に係るコンテンツ情報データベース124の一例を示す。図6の例では、コンテンツ情報データベース124は、「パートナーID」、「レクリエーションデータ」、「画面フォーマット」といった項目を有する。
【0084】
「パートナーID」は、介護レクを考案した考案元のレクリエーションパートナーを識別する識別情報を示す。
【0085】
「レクリエーションデータ」は、「パートナーID」が示すレクリエーションパートナーが考案した介護レクを示すレクリエーションデータである。「レクリエーションデータ」には、介護レクを実施するうえで必要となる素材や、介護レクの実践方法が示されたマニュアル情報等が含まれてよい。図6には、パートナーID「PT1」と、レクリエーションデータ「レクデータ♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、レクリエーションパートナー「PT1」が、介護レクを考案したことにより、この介護レクを示すレクリエーションデータを事業者MD1に提供した例を示す。
【0086】
「画面フォーマット」は、「レクリエーションデータ」に含まれる必要素材やマニュアル情報が示されたコンテンツを生成する際に用いられるフォーマット情報であってよい。なお、「画面フォーマット」は、レクリエーションパートナーによって準備されてもよいし、事業者MD1が準備したものであってもよい。図6には、パートナーID「PT1」と、画面フォーマット「フォーマット♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、レクリエーションパートナー「PT1」が、介護レクを考案したことにより、「フォーマット♯11」のような画面フォーマットも準備した例を示す。
【0087】
(代行者情報データベース125)
代行者情報データベース125は、介護スタッフに代わって介護レクの進行を代行する代行者に関する情報を記憶する。ここで、図7に、実施形態に係る代行者情報データベース125の一例を示す。図7に示すように、代行者情報データベース125は、代行を希望する代行希望者側の情報を記憶する記憶層であるデータベース125(a)と、代行を依頼したいと考える介護事業者側の情報を記憶する記憶層であるデータベース125(b)とに分けられてよい。
【0088】
図7の例では、データベース125(a)は、「代行希望者ID」、「スケジュール情報」、「代行者情報」、「相手事業者希望条件」といった項目を有する。
【0089】
「代行希望者ID」は、介護スタッフに代わって介護レクの進行を代行したいと考える代行希望者を識別する識別情報を示す。例えば、司会者を派遣する派遣業務を行っている派遣事業者と、仲介業者MD1との間で契約が結ばれている場合、派遣事業者に属する人物が代行希望者となり得る。また、例えば、芸能事務所と、仲介業者MD1との間で契約が結ばれている場合、芸能事務所に属する人物(例えば、タレントやお笑い芸人等)が代行希望者となり得る。
【0090】
上記のような人物は、例えば、介護レクの進行を代行したいと考える場合、自身のスケジュールや、相手先となる介護事業者に対して希望する条件を情報処理装置100に登録することができる。したがって、「代行希望者ID」は、このような情報登録に応じて例えば情報処理装置100が払い出した識別情報であってよい。すなわち、「代行希望者ID」は、介護レクの進行を代行できるよう情報登録した代行希望者を識別する識別情報である。
【0091】
「スケジュール情報」は、「代行希望者ID」が示す代行希望者によって登録されたスケジュールに関する情報である。「スケジュール情報」には、例えば、代行希望者が何らかのイベントに参加する日時および時間帯や、代行希望者が代行業務を行うことが可能な日時および時間帯が示されてよい。図7には、代行希望者ID「PS1」と、スケジュール情報「スケジュール♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、代行希望者「PS1」のスケジュールは、「スケジュール♯11」という内容のスケジュールである例を示す。
【0092】
「代行者情報」は、「代行希望者ID」が示す代行希望者に関する各種の属性情報(例えば、年齢、性別、プロフィール、得意分野等)である。図7には、代行希望者ID「PS1」と、代行者情報「代行者♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、代行希業者「PS1」が、「代行者♯11」という属性の人物である例を示す。
【0093】
「相手事業者希望条件」は、「代行希望者ID」が示す代行希望者が相手先となる介護事業者に対して希望する条件を示す情報である。例えば、「相手事業者希望条件」では、代行対象の介護レクの規模(例えば、参加予定人数、大型イベントであるか否か、複数の介護事業者に渡って各事業者に属する利用者が参加する事業者連携型であるか否か)、介護レクの内容、介護事業者に関する各種属性(例えば、施設の種別、施設の場所等)が条件付けられてよい。図7には、代行希望者ID「PS1」と、相手事業者希望条件「事業者条件♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、代行希望者「PS1」は、「事業者条件♯11」という条件を満たす介護レクであれば進行代役を務めたいと意思表示している例を示す。
【0094】
また、図7の例では、データベース125(b)は、「事業者ID」、「選択者情報」、「開催予定日時」、「事業者情報」、「相手代行者希望条件」といった項目を有する。
【0095】
ここで、介護事業者は、介護レクの代行を依頼したい場合、データベース125(a)を参照することで、どの代行希望者に依頼したいか依頼先の代行希望者を選択したり、代行希望者に求める条件を設定したりすることができる。したがって、「事業者ID」は、このような情報設定に応じて例えば情報処理装置100が払い出した識別情報であってよい。すなわち、「事業者ID」は、介護レクの進行代行を依頼するために情報設定した介護事業者を識別する識別情報である。
【0096】
「選択者情報」は、「事業者ID」が示す介護事業者が、代行を依頼する依頼先として選択した代行希望者を示す情報である。図7には、事業者ID「CPV1」と、選択者情報「選択者♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が、代行を依頼する依頼先として選択した代行希望者が「選択者♯11」によって示される代行希望者である例を示す。
【0097】
「開催予定日時」は、「事業者ID」が示す介護事業者が、介護レクを開催する予定と定めている日時を示す情報である。図7には、事業者ID「CPV1」と、開催予定日時「日時♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が、「日時♯11」において介護レクを開催予定である例を示す。
【0098】
「事業者情報」は、「事業者ID」が示す介護事業者に関する各種の属性情報である。図7には、事業者ID「CPV1」と、事業者情報「事業者♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」が、「事業者♯11」という属性の介護事業者である例を示す。なお、「事業者情報」には、介護事業者が開催予定の介護レクがどのような内容のレクリエーションであるかを示す情報も含まれてよい。
【0099】
「相手代行者希望条件」は、「事業者ID」が示す介護事業者が相手先となる代行希望者に対して希望する条件を示す情報である。例えば、「相手代行者希望条件」では、代行希望者が介護現場でのイベントに参加した参加経歴を有するか否か、得意分野等が条件付けられてよい。図7には、事業者ID「CPV1」と、相手代行者希望条件「代行者条件♯11」とが対応付けられる例が示される。係る例は、介護事業者「CPV1」は、「代行者条件♯11」という条件を満たす代行希望者に代行依頼を希望している旨を意思表示している例を示す。
【0100】
ここで、後述するが情報処理装置100は、代行者情報データベース125を参照することで、代行希望者および介護事業者の双方における希望条件が満たされるようにマッチングすることで、代行希望者の選定を行うことができる。そして、情報処理装置100は、選定した代行希望者を正式な代行者としてマッチング先の介護事業者に紹介してよい。
【0101】
この際、代行希望者によるエントリー(登録)に対して、希望する代行希望者を介護事業者が選択してよい。この場合、情報処理装置100は、介護事業者が選択した代行希望者と、この介護事業者との間で互いに条件を満たしているかマッチングしてよい。
【0102】
また、上記例とは逆に、介護事業者によるエントリー(登録)に対して、希望する介護事業者を代行希望者が選択してよい。この場合、情報処理装置100は、代行希望者が選択した介護事業者と、この代行希望者との間で互いに条件を満たしているかマッチングしてよい。
【0103】
また、上記例のように、介護事業者は必ずしも代行希望者に対して希望を出す必要はなく、代行希望者も必ずしも介護事業者に対して希望を出す必要はない。係る場合、情報処理装置100は、介護事業者および代行希望者の双方の希望条件に基づいて、互いに条件を満たし合う相手が存在するか否かマッチングすることで、条件を満たし合う相手が存在した場合には、マッチング対象となった代行希望者を介護事業者に紹介してもよい。
【0104】
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、実施形態に係る情報処理プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0105】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、受付部133と、決定部134と、集計部135と、代行者制御部136と、共有制御部137と、提供部138とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0106】
以下では、図2で説明した機能1~機能6それぞれの観点から、制御部130に含まれる処理部について具体的に説明する。なお、説明の便宜上、機能5、機能1、機能3、機能2、機能4、機能6の順に説明する。
【0107】
[機能5について]
機能5は、AI(機械学習)を活用することで、介護事業者の属性を示す属性情報に応じたより最適な介護レクをレコメンドするというサービスに対応する。
【0108】
(取得部131について)
取得部131は、介護事業者に関する事業者情報を取得する。例えば、取得部131は、事業者情報として、介護事業者の属性を示す属性情報を取得してよい。より具体的には、取得部131は、介護事業者の属性として、介護事業者の介護施設を利用している利用者の年齢層、介護施設を利用している利用者の性別状況、介護施設を利用している利用者の介護レベルの状況、介護施設を利用している利用者の人数、介護施設の規模、介護施設の種別、介護施設のランク、または、介護事業者が前記実施候補のレクリエーションを採用した採用実績のうち、少なくともいずれか1つを含む属性情報を取得してよい。
【0109】
なお、情報処理装置100は、介護事業者に関する事業者情報の登録を介護事業者から受け付けてよく、係る場合には、取得部131は、介護事業者によって登録された事業者情報を取得してよい。また、介護事業者が例えば情報処理装置100とは異なる他のサーバ装置に事業者情報を登録している場合には、取得部131は、このサーバ装置にアクセスすることで事業者情報を取得してもよい。
【0110】
また、取得部131は、取得した事業者情報を事業者情報データベース122に登録してよい。また、取得部131は、以下に示すように、生成部132がモデル生成できるよう、学習データとして用いられる評価情報を評価情報データベース123から取得し、取得した評価情報を生成部132に出力してもよい。また、取得部131は、上記例以外の情報も取得してよい。
【0111】
(生成部132について)
生成部132は、事業者情報と評価情報との組を学習データとして、事業者情報と評価情報との関係性をモデルに学習させることで、事業者情報が入力される対象の介護事業者が利用者に対して実施する実施候補の介護レクに関する情報を出力するモデルを生成する。
【0112】
具体的には、生成部132は、介護事業者の属性を示す属性情報と、この介護事業者にレコメンドされた介護レクが実際に実施された場合における利用者の状況に基づきこの介護事業者が介護レクを評価した評価結果を示す評価情報との組を学習データとして用いる。そして、生成部132は、属性情報と評価情報との関係性をモデルに学習させることで、属性情報が入力される対象の介護事業者(例えば、レコメンドを要求してきた介護事業者)が利用者に対して実施する実施候補の介護レクに関する情報を出力するモデルを生成する。例えば、生成部132は、実施候補の介護レクを決定する際に用いられる情報を出力するモデルを生成する。
【0113】
ここで、生成部132は、評価情報のうち、ポジティブな評価結果に対応する評価情報を学習データとして利用してよい。このような場合、生成部132は、例えば、事業者情報データベース122の「施設種別」、「施設種別」、「施設ランク」、「年齢層」、「性別状況」、「介護レベル状況」、「利用者人数」、「採用実績」という属性情報と、ポジティブな評価結果に対応する評価情報との組を学習データとして、この属性情報と評価情報との関係性を学習してよい。
【0114】
概念的に一例を示すと、生成部132は、施設種別「X1」、施設種別「X2」、施設ランク「X3」、年齢層「X4」、性別状況「X5」、介護レベル状況「X6」、利用者人数「X7」、採用実績「X8」という属性の介護事業者は、「Y1」という介護レクに高評価を定めていたという過去の事例に応じた関係性をモデルに学習させることで、今回レコメンドを要求してきた要求元の介護事業者の属性情報が入力された場合には、要求元の介護事業者にレコメンドすべき介護レクを示す情報を出力するモデルを生成する。
【0115】
なお、生成部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いてモデルを生成してもよい。例えば、生成部132は、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(SVM)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いてモデルを生成してよい。一例として、生成部132がニューラルネットワークを用いてモデルを生成する場合、このモデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有してよい。
【0116】
情報処理装置100は、このようなモデルを用いることで、要求元の介護事業者でも高評価が得られる可能性の高い介護レクを推定し、推定した介護レクをレコメンドすることができるようになる。
【0117】
(受付部133について)
受付部133は、事業者から各種情報を受け付ける。例えば、受付部133は、介護事業者から情報提供の要求を受け付ける。例えば、受付部133は、介護レクをレコメンドするよう介護事業者から要求を受け付ける。
【0118】
また、受付部133は、レクリエーションパートナーやPHRサービス提供者からも要求やアクセスを受け付けてよい。
【0119】
(決定部134について)
決定部134は、事業者情報に基づいて、介護事業者が利用者に対して実施する実施候補の介護レクを決定する。例えば、決定部134は、事業者情報と評価情報とに基づいて、実施候補の介護レクを決定する。すなわち、決定部134は、介護事業者の属性を示す属性情報および評価情報の間での関係性を学習したモデル(生成部132が生成したモデル)と、対象の介護事業者の属性を示す属性情報とに基づいて、対象の介護事業者が利用者に対して実施する候補の介護レクを決定する。
【0120】
例えば、決定部134は、受付部133によりレコメンドの要求が受け付けられた場合には、要求元の介護事業者の属性情報を、生成部132による生成済のモデルに入力する。このような場合、モデルは、入力された属性情報に応じて、例えば、この属性の介護事業者であれば高評価が得られる可能性の高い介護レク推定し、推定した介護レクを示す情報を出力する。そして、決定部134は、モデルが出力した出力情報に基づいて、要求元の介護事業者が利用者に対して実施する実施候補の介護レクを決定する。
【0121】
(提供部138について)
提供部138は、事業者情報に基づいて、介護事業者が利用者に対して実施する介護レクに関するサービスを介護事業者に提供する。例えば、提供部138は、決定部134により決定された実施候補のレクリエーションを、対象の介護事業者に応じた介護レク(対象の介護事業者で高評価が得られる可能性の高い介護レク)としてレコメンドするレコメンド情報を提供する。例えば、提供部138は、レコメンド情報を介護事業者装置20に送信してよい。
【0122】
[機能1について]
機能1は、介護レクに関するコンテンツを介護事業者に提供するというサービスに対応する。機能1では、例えば、提供部138によってレコメンドされた介護レクのうち、任意の介護レクが介護事業者により選択された場合において、選択された介護レクに関するコンテンツに含むべき情報が決定され、決定された情報を含むコンテンツが提供されてよい。
【0123】
(決定部134について)
決定部134は、決定した実施候補の介護レクに関する情報に基づいて、実施候補の介護レクを実施するうえで必要となる素材をさらに決定する。例えば、決定部134は、レコメンドされた介護レクのうち介護事業者により選択された介護レクに関する情報に基づいて、選択された介護レクが実施されるうえで必要となる素材を決定してよい。
【0124】
これまで説明してきた通り、必要素材やマニュアル情報は例えばレクリエーションパートナーから提供され、そしてレクリエーションデータとしてコンテンツ情報データベース124に格納済である。よって、決定部134は、実施候補の介護レクに関する情報と、コンテンツ情報データベース124のレクリエーションデータとを照らし合わせることで、コンテンツデータの中から実施候補の介護レクに対応するコンテンツデータを抽出してよい。そして、決定部134は、抽出したコンテンツデータに含まれる必要素材を、実施候補の介護レクを実施するうえで必要となる必要素材として決定してよい。
【0125】
なお、決定部134は、抽出したコンテンツデータに含まれるマニュアル情報を、実施候補の介護の方法(手順)が示されたマニュアル情報としてさらに決定してよい。また、決定部134は、抽出したコンテンツデータに対応する画面フォーマット(図6より)を、実施候補の介護レクに関するコンテンツを1つの画面として生成するためのフォーマットとしてさらに決定してよい。
【0126】
(提供部138について)
提供部138は、実施候補の介護レクの方法が示されたマニュアル情報を含むコンテンツであって、必要素材をダウンロード可能なコンテンツを介護事業者に提供する。例えば、提供部138は、レコメンドされた介護レクのうち介護事業者により選択された介護レクの方法が示されたマニュアル情報を含むコンテンツであって、必要素材をダウンロード可能なコンテンツを介護事業者に提供する。
【0127】
上記の通り、必要素材やマニュアル情報は、決定部134によって決定される。また、画面フォーマットも決定部134により決定される。係る場合、提供部138は、決定部134により決定された必要素材およびマニュアル情報と、画面フォーマットとに基づいて、マニュアル情報を含むコンテンツであって、必要素材をダウンロード可能なコンテンツの生成も行ってよい。
【0128】
ここで、図8を用いて、提供部138により生成されるコンテンツの一例を説明する。図8は、介護レクに関するコンテンツの一例を示す図である。なお、図8に示すコンテンツは一例であり、例えば、どのような情報がどのよう配置で表示されるかは限定されない。
【0129】
図8には、提供部138が介護レクに関するコンテンツの一例として、コンテンツG1を生成した例が示される。図8に示すように、コンテンツG1には、6つの項目が表示されてよい。具体的には、図8に示すように、コンテンツG1には、項目C11、項目C12、項目C13、項目C14、項目C15、項目C16という6つの表示項目が含まれてよい。
【0130】
項目C11は、レコメンドされた介護レクのうち介護事業者により選択された介護レクのタイトルに相当する。また、図8に示すように、項目C11には、選択された介護レクがどのようなジャンルに対応する介護レクであるかを示す情報がさらに含まれてよい。図8の例によれば、ジャンルを示す情報として、「団体」、「ゲーム」、「夏」、「頭を使う」、「お正月」、「司会有り」が挙げられている。係る例によれば、選択された介護レクは、「団体」で行うものであり、「ゲーム」に属し、「夏」向けであり、「頭を使う」必要があり、「お正月」時期に行うことが適しており、「司会有り」というジャンルのレクリエーションであることが説明されている。
【0131】
また、ジャンルを示す情報により、介護事業者は、例えば、選択した介護レクには司会者が必要であることを把握することができ。この結果、介護事業者は、選択した介護レクを実行するにあたって進行の代行を依頼するか否かを適切に検討することができるようになる。
【0132】
項目C12は、介護事業者により選択された介護レクを実施するうえで、どのような素材が必要となるか必要素材を示す情報に相当する。
【0133】
項目C13は、介護事業者により選択された介護レクの方法や手順が示されたマニュアル情報に相当する。項目C13に示すように、マニュアル情報は、動画であってよい。また、図8に示すように、項目C13には、項目C12で示される必要素材をダウンロードするためのダウンロードボタンがさらに含まれてよい。なお、コンテンツG1において、ダウンロードボタンが表示される位置は図8の例に限定されず、どのような位置に表示されてもよい。
【0134】
項目C14は、介護事業者により選択された介護レクの方法や手順が示されたマニュアル情報に相当する。項目C14に示すように、マニュアル情報は、手順を示すフローチャートであってよい。
【0135】
項目C15は、介護事業者により選択された介護レクではどのような身体的効果あるいは精神的効果が得られるか、その効果を示す情報に相当する。
【0136】
項目C16は、介護事業者により選択された介護レクのシナリオを示す情報に相当する。
【0137】
[機能3について]
機能3は、レコメンドされた介護レクが介護事業者によって実際に行われたことに応じて、そのときの利用者の状況からこの介護レクが評価された評価結果を実績とし集計することで、集計結果を提供するというサービスに対応する。
【0138】
(取得部131について)
取得部131は、決定部134により決定された実施候補の介護レクが実際に実施された場合における利用者の状況に基づき、介護事業者がこの介護レクを評価した評価結果を示す評価情報を取得する。例えば、取得部131は、評価情報データベース123において「評価結果」として格納される評価情報を取得してよい。
【0139】
(集計部135について)
集計部135は、取得部131により取得された評価情報に基づいて、評価結果を集計する。例えば、集計部135は、レコメンドされた介護レクが実際に実施された場合における利用者の状況に基づき介護事業者がこの介護レクを評価した評価結果であって、介護事業者ごとの評価結果を集計することで、介護レクごとに全体の集計結果を算出する。図3では、不図示であるが、情報処理装置100は、介護レクごとに集計結果を記憶する記憶部をさらに有していてよい。
【0140】
(提供部138について)
提供部は、評価情報が集計された集計結果に関する情報を提供する。例えば、提供部138は、決定部134により実施候補の介護レクが決定された場合に、決定された介護レクそれぞれに対応する集計結果に基づき各介護レクに順位付けする。そして、提供部138は、順位付けされたランキング情報を含むレコメンド情報を提供する。このようなレコメンド情報では、例えば、提案される介護レクそれぞれに対して順位付けによる順位結果が付されてよい。
【0141】
このように各介護レクが、例えば、人気順に順位付けされ、また、その順位に応じた一覧で提供されれば、介護事業者は、介護レクをより選択しやすくなる。
【0142】
[機能2について]
機能2は、介護スタッフは適切に介護レクを進行するスキルを必ずしも有していないという問題点に鑑みて、介護スタッフに代わって介護レクの進行を代行する代行者を紹介するというサービスに対応する。
【0143】
(代行者制御部136について)
代行者制御部136は、代行者情報データベース125を参照することで、介護レクの代行を希望する介護事業者に応じた代行者を選定する。
【0144】
例えば、代行者制御部136は、代行者情報データベース125を参照することで、代行希望者および介護事業者の双方における希望条件が満たされるようにマッチングすることで、代行希望者の選定を行う。
【0145】
例えば、代行希望者によるエントリー(登録)に対して、希望する代行希望者を介護事業者が選択してよい。この場合、代行者制御部136は、介護事業者が選択した代行希望者と、この介護事業者との間で互いに条件を満たしているかマッチングしてよい。
【0146】
また、例えば、介護事業者によるエントリー(登録)に対して、希望する介護事業者を代行希望者が選択するという構成が採用されてもよい。この場合、代行者制御部136は、代行希望者が選択した介護事業者と、この代行希望者との間で互いに条件を満たしているかマッチングしてよい。
【0147】
また、介護事業者は必ずしも代行希望者に対して希望を出す必要はなく、代行希望者も必ずしも介護事業者に対して希望を出す必要はない。係る場合、代行者制御部136は、介護事業者および代行希望者の双方の希望条件に基づいて、互いに条件を満たし合う相手が存在するか否かマッチングしてもよい。
【0148】
(提供部138について)
提供部138は、代行者制御部136によるマッチングの結果、代行希望者が選定された場合には、選定された代行希望者を正式な代行者としてマッチング先の介護事業者に紹介する。例えば、提供部138は、選定された代行希望者を正式な代行者として紹介する紹介情報をマッチング先の介護事業者に提供する。
【0149】
なお、代行者制御部136によるマッチングの結果、条件を満たす相手が存在せず選定されなかった場合には、提供部138は、マッチング不成立の情報を介護事業者に通知してよい。
【0150】
[機能4について]
機能4は、異なる介護事業者の間で意見交換や情報共有を行うことができるよう情報共有の場を提供するというサービスに対応する。また、このようなサービスでは、例えば、一方の介護事業者に属する利用者と、他方の介護事業者に属する利用者との間で得点を競い合うといった大型イベント形式の介護レクのプランニングを介護事業者間で行うことが可能となる。
【0151】
(共有制御部137について)
共有制御部137は、異なる介護事業者の間で情報共有を可能とする場の制御を行う。例えば、共有制御部137は、異なる介護事業者の間で情報共有を可能とする仮想ルーム(例えば、チャットルーム)の生成および提供を行ってよい。また、共有制御部137は、介護事業者からの要求に基づいて、目的や話題に応じた仮想ルームを生成してよい。また、共有制御部137は、生成した仮想ルームへの入室に関する制御も行ってよい。例えば、共有制御部137は、仮想ルームを生成するよう要求したマスターの介護事業者と特定のグループを組んでいる他の介護事業者のみ、この仮想ルームへの入室を許可するよう制御することができる。
【0152】
[機能6について]
機能6は、例えば、IoT機器やVR機器を利用者に利用させることで、リモートによる電子スポーツへの参加を可能とするサービスに対応する。また、機能6では、利用者は、介護事業者による介護対象となっている点ではこれまでの例と同様であるが、介護事業者の介護施設ではなく例えば自宅に居ながらにしてケアを受ける場面が想定される。つまり、機能6は、在宅で介護を受ける利用者が、介護施設に居る介護事業者、あるいは、この介護施設に居る他の利用者との間でリモートによってやり取りすることで運動機能改善を図れるようにすることを目的とするものであってよい。
【0153】
なお、リモートで採用されるイベントとしては、電子スポーツのように運動コンテンツであってよく、また、係る運動コンテンツはPHRサービス提供者BP1から提供されたものであってよい。
【0154】
(決定部134について)
例えば、介護施設に居る介護事業者と在宅の利用者との間において、1対1でリモートにて運動コンテンツが行われるものとする。係る場合、決定部134は、利用者のPHRに基づいて、候補の運動コンテンツの中から利用者の身体能力に応じた運動コンテンツを選択してよい。そして、決定部134は、選択した運動コンテンツを実行対象の運動コンテンツとして決定する。
【0155】
ここで、例えば、介護施設、利用者の自宅の双方に、互いに通信可能なデバイス(例えば、ゲーム機材)が導入されているものとする。また、係るデバイスは、VR機能を有していてよい。また、係るデバイスは、キネクト(登録商標)であってもよいし、頭部に装着するウェアラブルデバイスであってもよい。
【0156】
このような場合、制御部130は、介護施設、利用者の自宅の双方に導入されているデバイスを介して、決定部134により決定された運動コンテンツが仮想空間で実現されるよう制御する。例えば、制御部130は、決定部134により決定された運動コンテンツに応じた背景を有する仮想空間を生成するとともに、この仮想空間の中に介護施設の介護スタッフを模した仮想人物P1、および、利用者を模した仮想人物P2を配置してよい。また、仮想人物P1は、センサが認識した介護スタッフの動きに合わせて動作するよう制御される。仮想人物P2は、センサが認識した介護スタッフの動きに合わせて動作するよう制御される。
【0157】
この結果、利用者は、例えば、自宅に居ながらにして、施設先の介護スタッフの指導を受けながら運動コンテンツを実践することができるようになる。
【0158】
〔5.処理手順〕
次に、図9を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。なお、図9では、機能1、機能3および機能5に対応する情報処理手順を示す。また、図9の例では、生成部132によって、実施候補の介護レクに関する情報を出力するモデルが生成済であるものとする。
【0159】
まず、受付部133は、介護レクのレコメンドを要求するレコメンド要求を介護事業者から受け付けたか否かを判定する(ステップS901)。受付部133は、レコメンド要求を受け付けていないと判定している間は(ステップS901;No)、レコメンド要求を受け付けたと判定できるまで待機する。
【0160】
一方、取得部131は、レコメンド要求が受け付けた場合には(ステップS901;Yes)、要求元の介護事業者の属性を示す属性情報を取得する(ステップS902)。例えば、取得部131は、事業者情報データベース122から要求元の介護事業者の属性情報を取得してよい。なお、要求元の介護事業者の属性情報は、レコメンド要求に含まれてもよい。
【0161】
次に、決定部134は、要求元の介護事業者の属性情報を、生成部132による生成済のモデルに入力することで、入力情報に応じて出力された出力情報を取得する(ステップS903)。モデルは、入力された属性情報に応じて、この属性の介護事業者であれば高評価が得られる可能性の高い介護レク推定し、推定した介護レクを示す情報を出力する。このため、決定部134は、モデルが出力した出力情報に基づいて、要求元の介護事業者が利用者に対して実施する実施候補の介護レクを決定する(ステップS904)。決定部134は、実施候補の介護レクを複数決定してよい。
【0162】
また、取得部131は、ステップS904で決定された実施候補の介護レクそれぞれに対応する集計結果を取得する(ステップS905)。
【0163】
次に、提供部138は、実施候補の介護レクそれぞれに対応する集計結果に基づいて、各介護レクに順位付けする(ステップS906)。例えば、提供部138は、集計結果で示される高評価数が多い介護レクほど高い順位を付してよい。
【0164】
そして、提供部138は、S906で順位付けした結果に応じて介護レクが一覧に並べられた状態でレコメンドされるレコメンド情報(例えば、レコメンド画面)を生成し、生成したレコメンド画面を要求元の介護事業者に提供する(ステップS907)。この結果、要求元の介護事業者は、ランキングに応じて介護レクがレコメンドされるレコメンド情報の提供を受けることができる。
【0165】
ここで、例えば、レコメンド画面では、画面内に表示される介護レク情報のうち、任意の介護レクを選択可能に制御されていてよい。そこで、受付部133は、画面内でレコメンドされる介護レクのうち、いずれかの介護レクの選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS908)。受付部133は、介護レクの選択を受け付けていないと判定している間は(ステップS908;No)、選択を受け付けたと判定できるまで待機する。
【0166】
一方、決定部134は、選択が受け付けられた場合には(ステップS908;Yes)、選択された介護レクに関する情報に基づいて、選択された介護レクが実施されるうえで必要となる必要素材を決定する(ステップS909)。また、決定部134は、選択された介護レクに関する情報に基づいて、選択された介護レクの方法や手順が示されたマニュアル情報を取得する(ステップS910)。例えば、決定部134は、ステップS909およびS910について、選択された介護レクに関する情報と、コンテンツ情報データベース124のレクリエーションデータとの照合により行うことができる。
【0167】
次に、提供部138は、必要素材の情報およびマニュアル情報で構成されるコンテンツを生成する(ステップS911)。例えば、提供部138は、決定部134により決定された必要素材およびマニュアル情報と、画面フォーマットとに基づいて、マニュアル情報を含むコンテンツであって、必要素材をダウンロード可能なコンテンツを生成する。
【0168】
最後に、提供部138は、生成したコンテンツを選択元の介護事業者に提供する(ステップS912)。
【0169】
〔6.ハードウェア構成〕
次に、実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。図10は、実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図10を参照すると、情報処理装置100は、例えば、プロセッサ801と、ROM802と、RAM803と、ホストバス804と、ブリッジ805と、外部バス806と、インターフェース807と、入力装置808と、出力装置809と、ストレージ810と、ドライブ811と、接続ポート812と、通信装置813と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0170】
(プロセッサ801)
プロセッサ801は、例えば、演算処理装置または制御装置として機能し、ROM802、RAM803、ストレージ810、またはリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般またはその一部を制御する。
【0171】
(ROM802、RAM803)
ROM802は、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する手段である。RAM803には、例えば、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータなどが一時的または永続的に格納される。
【0172】
(ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807)
プロセッサ801、ROM802、RAM803は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス804を介して相互に接続される。一方、ホストバス804は、例えば、ブリッジ805を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス806に接続される。また、外部バス806は、インターフェース807を介して種々の構成要素と接続される。
【0173】
(入力装置808)
入力装置808には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、およびレバーなどが用いられる。さらに、入力装置808としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。また、入力装置808には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0174】
(出力装置809)
出力装置809は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、または有機ELなどのディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホンなどのオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、またはファクシミリなど、取得した情報を利用者に対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本実施形態に係る出力装置809は、触覚刺激を出力することが可能な種々の振動デバイスを含む。
【0175】
(ストレージ810)
ストレージ810は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ810としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどが用いられる。
【0176】
(ドライブ811)
ドライブ811は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、またはリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0177】
(接続ポート812)
接続ポート812は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、または光オーディオ端子などのような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0178】
(通信装置813)
通信装置813は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線または無線LAN、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または各種通信用のモデムなどである。
【0179】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディアなどである。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、または電子機器などであってもよい。
【0180】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、またはICレコーダなどである。
【0181】
なお、実施形態に係る記憶部120は、ROM802やRAM803、ストレージ810によって実現される。また、プロセッサ801によって実現される実施形態に係る制御部130が、取得部131と、生成部132と、受付部133と、決定部134と、集計部135と、代行者制御部136と、共有制御部137と、提供部138とを実現する各制御プログラム(例えば、実施形態に係る情報処理プログラム)を、ROM802やRAM803などから読み出し実行する。
【0182】
〔7.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0183】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0184】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0185】
1 情報処理システム
20 介護事業者装置
40 パートナー装置
60 PHRサービス提供者装置
100 情報処理装置
120 記憶部
121 PHRデータベース
122 事業者情報データベース
123 評価情報データベース
124 コンテンツ情報データベース
125 代行者情報データベース
130 制御部
131 取得部
132 生成部
133 受付部
134 決定部
135 集計部
136 代行者制御部
137 共有制御部
138 提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10