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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054692
(43)【公開日】2023-04-14
(54)【発明の名称】格納システム及び飛行体格納庫
(51)【国際特許分類】
   B64F 1/12 20060101AFI20230407BHJP
   E04H 6/44 20060101ALI20230407BHJP
   E06B 9/02 20060101ALN20230407BHJP
   E06B 9/06 20060101ALN20230407BHJP
【FI】
B64F1/12
E04H6/44
E06B9/02 H
E06B9/06 620
E06B9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163695
(22)【出願日】2021-10-04
(71)【出願人】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000102728
【氏名又は名称】株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】紙本 斉士
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 亮平
(72)【発明者】
【氏名】黛 知也
(72)【発明者】
【氏名】吉羽 進
(72)【発明者】
【氏名】武井 紹彦
(72)【発明者】
【氏名】秋本 了
(72)【発明者】
【氏名】一牛 恵三
(72)【発明者】
【氏名】山田 寿和
(72)【発明者】
【氏名】飯田 和成
(72)【発明者】
【氏名】山崎 純司
(72)【発明者】
【氏名】篠原 良介
(72)【発明者】
【氏名】丸山 明彦
(72)【発明者】
【氏名】須田 康介
(72)【発明者】
【氏名】大石 怜奈
(72)【発明者】
【氏名】馬渕 睦実
(72)【発明者】
【氏名】藤田 将史
(57)【要約】
【課題】飛行体によって情報を取得しやすいようにしつつ低コスト化することができる格納システム及び飛行体格納庫を提供する。
【解決手段】格納システム1は、飛行体200が通過可能な開口部11を側方に有してこの飛行体200を格納する格納庫本体10と、開口部11を開閉する開閉部20と、開閉部20を駆動する駆動部と、を備えた飛行体格納庫100に設けられる格納システムであって、飛行体200が載置されるとともに移動可能な被載置部3と、開閉部20と被載置部3とを接続する接続部4と、を備え、開閉部20が開動作することで、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体10の外側に移動し、閉動作することで、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体10内に収容される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体が通過可能な開口部を側方に有して当該飛行体を格納する格納庫本体と、前記開口部を開閉する開閉部と、前記開閉部を駆動する駆動部と、を備えた飛行体格納庫に設けられる格納システムであって、
前記飛行体が載置されるとともに移動可能な被載置部と、
前記開閉部と前記被載置部とを接続する接続部と、を備え、
前記開閉部が開動作することで、前記被載置部が前記開口部を通過して前記格納庫本体の外側に移動し、閉動作することで、前記被載置部が前記開口部を通過して前記格納庫本体内に収容される、格納システム。
【請求項2】
前記格納庫本体内に位置した状態の前記被載置部に対し、前記開口部側への力を生じさせる付勢部を備える、請求項1に記載の格納システム。
【請求項3】
前記付勢部は、前記開口部に向かうにしたがって鉛直方向下側に向かうように傾斜した傾斜面を含む、請求項2に記載の格納システム。
【請求項4】
前記被載置部は、ローラを有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の格納システム。
【請求項5】
飛行体が通過可能な開口部を側方に有して当該飛行体を格納する格納庫本体と、前記開口部を開閉する開閉部と、前記開閉部を駆動する駆動部と、請求項1~4のいずれか1項に記載の格納システムと、を備える、飛行体格納庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、格納システム及び飛行体格納庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、荷物の搬送や構造物の点検等に、無人飛行可能な飛行体(例えばドローン)を用いることが知られている。このような飛行体は、格納庫等に格納されて保管されることが望ましい。そこで、自動で開閉する屋根を有するドローン格納庫にドローンを格納するドローン離着陸装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたドローン離着陸装置では、最上部にドローン格納庫が位置し、その他の装置を一体に設けることにより、装置の設置時間の短縮を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-55730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたドローン離着陸装置では、最上部にドローン格納庫が位置するとともに屋根が開閉する構成となっているため、既存の倉庫等を利用することが困難であり、ドローン用の格納庫として新たに設計及び製造する必要があり、高コスト化しやすいという不都合があった。一方、側方に開口を有する一般的な倉庫等にドローン等の飛行体を保管した場合、飛行体の上方が屋根によって覆われてしまい、離陸時等において電波を受信しにくく、情報を取得しにくくなってしまう。このように、飛行体によって情報を取得しやすくすることと、低コスト化することと、の両立が困難であった。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、飛行体によって情報を取得しやすいようにしつつ低コスト化することができる格納システム及び飛行体格納庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る格納システムは、飛行体が通過可能な開口部を側方に有して当該飛行体を格納する格納庫本体と、前記開口部を開閉する開閉部と、前記開閉部を駆動する駆動部と、を備えた飛行体格納庫に設けられる格納システムであって、前記飛行体が載置されるとともに移動可能な被載置部と、前記開閉部と前記被載置部とを接続する接続部と、を備え、前記開閉部が開動作することで、前記被載置部が前記開口部を通過して前記格納庫本体の外側に移動し、閉動作することで、前記被載置部が前記開口部を通過して前記格納庫本体内に収容される。
【0007】
本発明の一態様に係る格納システムにおいて、前記格納庫本体内に位置した状態の前記被載置部に対し、前記開口部側への力を生じさせる付勢部を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る格納システムにおいて、前記付勢部は、前記開口部に向かうにしたがって鉛直方向下側に向かうように傾斜した傾斜面を含む。
【0009】
本発明の一態様に係る格納システムにおいて、前記被載置部は、ローラを有する。
【0010】
一方、本発明に係る飛行他格納庫は、飛行体が通過可能な開口部を側方に有して当該飛行体を格納する格納庫本体と、前記開口部を開閉する開閉部と、前記開閉部を駆動する駆動部と、上記の格納システムと、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る格納システム及び飛行体格納庫によれば、飛行体によって情報を取得しやすいようにしつつ低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る格納システムが設けられた飛行体格納庫の断面図である。
図2】本発明の実施の形態に係る格納システムが設けられた飛行体格納庫において開閉部を開動作させた様子を示す断面図である。
図3】本発明の実施の形態に係る格納システムが設けられた飛行体格納庫において開閉部を全開にした様子を示す断面図である。
図4】本発明の実施の形態に係る格納システムが設けられた飛行体格納庫において開閉部を閉動作させた様子を示す断面図である。
図5】本発明の実施の形態に係る格納システムが設けられた飛行体格納庫において開閉部を全閉にした様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係る格納システム1が設けられた飛行体格納庫100の断面図であり、図2は、飛行体格納庫100において開閉部20を開動作させた様子を示す断面図であり、飛行体格納庫100において開閉部20を全開にした様子を示す断面図であり、図4は、飛行体格納庫100において開閉部20を閉動作させた様子を示す断面図であり、図5は、飛行体格納庫100において開閉部20を全閉にした様子を示す断面図である。
【0015】
図1~5に示すように、本発明の実施の形態に係る格納システム1は、飛行体200が通過可能な開口部11を側方に有してこの飛行体200を格納する格納庫本体10と、開口部11を開閉する開閉部20と、開閉部20を駆動する駆動部と、を備えた飛行体格納庫100に設けられる格納システムであって、飛行体200が載置されるとともに移動可能な被載置部3と、開閉部20と被載置部3とを接続する接続部4と、を備え、開閉部20が開動作することで、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体10の外側に移動し、閉動作することで、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体10内に収容される。飛行体格納庫100は、格納庫本体10と、開閉部20と、駆動部と、格納システム1と、を備える。
【0016】
図1~5における上下方向は、鉛直方向と一致する。以下、鉛直方向における上下は、図1~5を基準とし、単に「上側」、「下側」等と呼ぶことがある。
【0017】
格納庫本体10は、例えば四方が側壁によって囲まれるとともに屋根が設けられた倉庫であって、飛行体200を格納することができる大きさを有している。ここで、飛行体200は、無人飛行可能なものであれば駆動方式等は特に限定されず、小型のヘリコプター(所謂ドローン)であってもよいし、他のプロペラ以外の手段によって飛行するものであってもよい。
【0018】
格納庫本体10の少なくとも1つの側壁には、開口部11が形成されている。開口部11は、飛行体200及び被載置部3が通過可能な大きさを有していればよい。格納庫本体10は、箱状に形成されたものであればよく、その具体的な形状は直方体状に限定されない。
【0019】
開閉部20は、開口部11を開閉するために設けられたシャッターである。開閉部20は、少なくとも下端部20Aが上下に移動するものであればよく、下端部20Aが上昇することで開動作し、下端部20Aが下降することで閉動作する。尚、開閉部20は、下端部20Aが上昇することで折り畳まれていくものであってもよいし、折り畳まれずに全体が移動していくものであってもよい。
【0020】
駆動部は、例えばモータであって、電力が供給されることで開閉部20を開閉する。即ち、開閉部20と駆動部とによって電動シャッターが構成されている。駆動部は遠隔操作可能に構成されており、遠隔操作によって開閉部20を開閉可能となっている。
【0021】
以上のような格納庫本体10と開閉部20と駆動部とは、一般的な電動シャッター付き倉庫を構成するものである。即ち、既存の電動シャッター付き倉庫に対し、以下に説明する格納システム1を新たに設けることにより飛行体格納庫100となる。格納システム1は、上記の被載置部3及び接続部4に加え、案内部5及び傾斜形成部6を備える。
【0022】
被載置部3は、例えば板状に形成されて飛行体200が載置される被載置部本体31と、被載置部本体31の下面に設けられた複数のローラ32と、を有し、ローラ32によって移動可能となっている。被載置部3は、既存の台車であってもよいし、飛行体200の大きさや形状等に合わせて設計されたものであってもよい。
【0023】
接続部4は、開閉部20の下端部20Aと、被載置部3の後端部(開口部11とは反対側を向いた端部)33と、を接続する長尺状の可撓物であって、ワイヤやチェーン、ベルトが例示される。
【0024】
案内部5は、例えば2つのローラ51,52によって構成され、ローラ51は格納庫本体10の天井12に設けられ、ローラ52は開口部11と反対側の側壁13に設けられる。長尺状の接続部4は、ローラ51,52に吊架されることにより、開閉部20の下端部20Aから天井12付近及び側壁13付近を通過して被載置部3に至るようになっている。尚、ローラ51,52は、接続部4に対応したものであればよく、例えばプーリーやスプロケットであればよい。
【0025】
傾斜形成部6は、格納庫本体10の底面14に載置され、側壁13から開口部11に向かうにしたがって鉛直方向の下側に向かうように傾斜した傾斜面61を有する。開閉部20が閉じられて被載置部3が格納庫本体10内に位置した状態において、被載置部3は傾斜面61上に位置し、被載置部3及び飛行体200に重力が作用することにより、開口部11側に向かう力が生じる。即ち、傾斜面61が、被載置部3に対して開口部11側への力を生じさせる付勢部として機能する。
【0026】
以下、格納システム1及び飛行体格納庫100によって飛行体200を格納庫本体10に対して出し入れする方法及びその際の各部の動作について説明する。まず、飛行体200を格納庫本体10から出して離陸させる際の方法等について、図1~3に基づき説明する。
【0027】
図1に示す状態において、飛行体200は、被載置部3に載置されて格納庫本体10に格納されている。このとき、開閉部20は全閉状態となっており、下端部20Aは底面14近傍に位置する。また、被載置部3は傾斜面61上に位置し、開口部11側への力が作用している。被載置部3が開口部11側への力によって移動しようとするものの、接続部4によって開閉部20に接続されており、開閉部20がロックされて開動作が防止されているため、被載置部3は移動することができない。即ち、接続部4に張力が付与された状態となっている。
【0028】
図2には、図1に示す状態から駆動部を遠隔操作して開閉部20を開動作させた様子を示している。開閉部20の下端部20Aが上昇していく(天井12に設けられたローラ51に近づいていく)ことにより、接続部4によって接続された被載置部3が移動可能となり、下端部20Aの上昇とともに開口部11に向かって移動していく。
【0029】
上記のように開動作を続けることで、図3に示すように、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体10の外側に到達する。図3には、開閉部20を全開状態とした様子を示す。このように、開閉部20が開動作することで、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体10の外側に移動する。尚、開閉部20が全開状態となる前に、被載置部3及び飛行体200が格納庫本体10の外側に位置してもよい。格納庫本体10の外側には、開口部11に隣り合うようにベース300が設けられていることが好ましい。格納庫本体10の外側に移動した被載置部3は、ベース300上に位置し、ベース300が離着陸用のポートとなる。
【0030】
このように格納庫本体10の外側まで移動した飛行体200の上方には、格納庫本体10の構成物(屋根)等が設けられていない。これにより、飛行体200は電波等を受信することで情報を取得することができ、例えばGPSにより自己位置情報を取得することができる。
【0031】
次に、飛行体200が着陸した後に格納庫本体10に格納する際の方法等について、図3~5に基づき説明する。
【0032】
図3に示すように被載置部3が格納庫本体10の外側に位置した状態において、駆動部を遠隔操作して開閉部20を閉動作させた様子を図4に示す。下端部20Aが下降していくことで、被載置部3が格納庫本体10内に向かうように接続部4によって引っ張られていく。これにより、被載置部3は開口部11を通過して格納庫本体10内に移動する。このとき、駆動部が発生する力は、傾斜面61によって被載置部3に生じる力(格納庫本体10外へ向かう力)よりも充分に大きく、被載置部3は傾斜面61を上ることができる。
【0033】
図5には、開閉部20を全閉状態とした様子を示し、即ち図1と同じ状態に戻っている。このように、開閉部20が閉動作することで、被載置部3が開口部11を通過して格納庫本体2内に収容される。
【0034】
以上のように、開閉部20と被載置部3とが接続部4によって接続されていることで、開閉部20の開閉動作に連動して被載置部3も移動し、飛行体200を格納庫本体10から出し入れすることができるようになっている。
【0035】
このように、本発明の実施の形態に係る格納システム1によれば、開閉部20の開閉動作によって飛行体200を格納庫本体10から出し入れすることができ、離陸時に情報を取得しやすくすることができる。また、屋根に開口を形成する必要がなく、既存の倉庫等を利用することができ、低コスト化することができる。
【0036】
また、付勢部としての傾斜面61を有する斜面形成部6が設けられていることで、被載置部3を開口部11側に移動させるために接続部4によって押す必要がなく、接続部4の構成を簡素化することができる。また、傾斜面61が付勢部として機能することで、ばね等の他の付勢部と比較して劣化しにくく、且つ、簡素な構成で力を生じさせることができる。
【0037】
また、被載置部3がローラ32を有することで、被載置部3を移動させやすくすることができ、駆動部への負担を低減することができる。
【0038】
尚、本発明は上記の実施の形態の形態に限定されず、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、上記の本発明の実施の形態では、付勢部としての傾斜面61が設けられているものとしたが、付勢部は、ばねであってもよいし、磁力を用いたものであってもよいし、これらが適宜に組み合わされていてもよい。即ち、被載置部3を移動させるために必要な力や移動距離等に応じて適宜な付勢部が設けられていればよい。
【0039】
また、付勢部は省略されていてもよい。即ち、駆動部によって開閉部を開動作させる際、この力が接続部によって被載置部に伝わるようにして、被載置部を開口部に向かって押すような構成としてもよい。このような構成としては、ローラ51と被載置部3との間で接続部4が撓まないように、接続部4の動きを制限する制限部材を設ける構成が例示される。
【0040】
また、上記の本発明の実施の形態では、被載置部3がローラ32を有して移動可能であるものとしたが、被載置部は他の構成により移動可能となっていてもよい。例えば、格納庫本体の底面にレールを設け、このレールに沿って被載置部が走行可能な構成としてもよい。
【0041】
また、上記の本発明の実施の形態では、開閉部20の下端部20Aが上昇することで開動作するものとしたが、開閉部が開閉する際の、動作の方向はこれに限定されず、例えば水平方向の移動によって開閉部が開閉してもよい。このとき、開閉部の動作の方向に応じて接続部及び案内部が設けられ、被載置部が開動作によって格納庫本体の外側に移動し、閉動作によって格納庫本体内に収容されればよい。
【0042】
また、上記の本発明の実施の形態では、開閉部20と被載置部3とが接続されていることで、下端部20Aの移動距離と被載置部3の移動距離とが等しくなる構成であるが、これらの移動距離が異なるものとなるように、変換部を設けてもよい。このような変換部としては、開閉部側又は被載置部側に設けられる動滑車が例示される。
【0043】
また、上記の本発明の実施の形態では、格納庫本体10に1台の飛行体200のみが格納されるものとしたが、格納庫本体に複数台の飛行体が格納されてもよい。このとき、複数台の飛行体は、被載置部の移動方向に沿って並んでいてもよいし、この移動方向に交差する(例えば直交する)方向に並んでいてもよい。複数台の飛行体が、被載置部の移動方向に交差する方向に並んでいる場合、開閉部の開動作によって全ての飛行体が格納庫本体の外側に移動してもよいし、各々の飛行体を別個の被載置部に載置するとともに、開閉部と接続される被載置部を切り換える切替部を設けておくことで、開閉部の開動作によって一部の飛行体のみが格納庫本体の外側に移動する構成としてもよい。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に係る格納システムに限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
【符号の説明】
【0045】
1…格納システム、3…被載置部、32…ローラ、4…接続部、61…傾斜面(付勢部)、10…格納庫本体、11…開口部、20…開閉部、100…飛行体格納庫、200…飛行体
図1
図2
図3
図4
図5