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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054693
(43)【公開日】2023-04-14
(54)【発明の名称】検査装置及び検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/24 20060101AFI20230407BHJP
【FI】
G01N27/24
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163697
(22)【出願日】2021-10-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】594157142
【氏名又は名称】オー・エイチ・ティー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】安田 俊朗
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕一
(72)【発明者】
【氏名】須川 成利
(72)【発明者】
【氏名】黒田 理人
(72)【発明者】
【氏名】後藤 哲也
【テーマコード(参考)】
2G060
【Fターム(参考)】
2G060AA09
2G060AE01
2G060AF10
2G060AG08
2G060AG14
2G060EA03
2G060EA07
2G060EB05
2G060EB07
2G060HC15
2G060KA13
2G060KA14
(57)【要約】
【課題】検出サイズを大きくすることができる容量センサ装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】検査装置は、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子20が、プリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に複数配置されている検出エリアを有する容量センサ装置1と、容量センサ装置1を検出エリアに相当する距離ずつ2次元方向に移動させて検査対象を走査するように構成された駆動機構4と、容量センサ装置1が移動する毎にそれぞれの容量センサ素子のそれぞれの画素から出力される信号に基づいて検査対象の画像を生成する計測回路6と、容量センサ装置が移動する毎に計測回路で生成される複数の検査対象の画像の合成画像を生成し、合成画像に基づいて検査対象を検査する判定回路7とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に複数配置されている検出エリアを有する容量センサ装置と、
前記容量センサ装置を前記検出エリアに相当する距離ずつ2次元方向に移動させて前記検査対象を走査するように構成された駆動機構と、
前記容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成する計測回路と、
前記容量センサ装置が移動する毎に前記計測回路で生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査する判定回路と、
を具備する検査装置。
【請求項2】
前記駆動機構は、
前記検査対象と前記容量センサ装置との空間距離を所定値よりも大きく保った状態で前記容量センサ装置を前記検出エリアに相当する距離ずつ移動させ、
前記容量センサ装置が移動する毎に前記検査対象と前記容量センサ装置との空間距離が前記所定値以下となるように前記容量センサ装置を前記検査対象に近接させる、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記駆動機構は、
前記検査対象と前記容量センサ装置との空間距離が所定値以下の状態で前記容量センサ装置を前記検出エリアに相当する距離ずつ移動させる、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記駆動機構は、第1の垂直方向、第1の水平方向、前記第1の垂直方向に対して逆方向の第2の垂直方向の順で前記容量センサ装置を移動させる又は前記第1の水平方向、前記第1の垂直方向、前記第1の水平方向に対して逆方向の第2の水平方向の順で前記容量センサ装置を移動させる、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の検査装置。
【請求項5】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に千鳥状に複数行配置されている検出エリアを有する容量センサ装置と、
それぞれの行の複数の容量センサ素子と前記検査対象とが交差するように前記容量センサ装置と前記検査対象との少なくとも何れかを前記行の方向と交差する方向に移動させる駆動機構と、
それぞれの行の前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成する計測回路と、
前記容量センサ装置が移動する毎に前記計測回路で生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査する判定回路と、
を具備する検査装置。
【請求項6】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に複数配置されている検出エリアを有する容量センサ装置を前記検出エリアに相当する距離ずつ2次元方向に移動させて前記検査対象を走査することと、
前記容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成することと、
前記容量センサ装置が移動する毎に生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査することと、
を具備する検査方法。
【請求項7】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に千鳥状に複数行配置されている検出エリアを有する容量センサ装置と、それぞれの行の複数の容量センサ素子と前記検査対象とが交差するように前記容量センサ装置と前記検査対象との少なくとも何れかを前記行の方向と交差する方向に移動させることと、
それぞれの行の前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成することと、
前記容量センサ装置が移動する毎に生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査することと、
を具備する検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
容量センサ素子は、検査対象にセンサ電極を近接させたときの検査対象とセンサ電極との間の静電容量に応じた信号から、検査対象の種々の状態を検出するセンサである。この種の容量センサ素子は、例えば回路基板に形成された導電パターンの良否判定のための検査装置に用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-326424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
検査装置において検査タクトは重要なスペックである。このため、容量センサ素子を用いた検査装置においても検査タクトの向上が求められている。
【0005】
本発明は、検査タクトが向上した検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の検査装置は、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に複数配置されている検出エリアを有する容量センサ装置と、容量センサ装置を検出エリアに相当する距離ずつ2次元方向に移動させて検査対象を走査するように構成された駆動機構と、容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの容量センサ素子のそれぞれの画素から出力される信号に基づいて検査対象の画像を生成する計測回路と、容量センサ装置が移動する毎に計測回路で生成される複数の検査対象の画像の合成画像を生成し、合成画像に基づいて検査対象を検査する判定回路とを具備する。
【0007】
本発明の第2の態様の検査方法は、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に複数配置されている検出エリアを有する容量センサ装置を検出エリアに相当する距離ずつ2次元方向に移動させて検査対象を走査することと、容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの容量センサ素子のそれぞれの画素から出力される信号に基づいて検査対象の画像を生成することと、容量センサ装置が移動する毎に生成される複数の検査対象の画像の合成画像を生成し、合成画像に基づいて前記検査対象を検査することとを具備する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検査タクトが向上した検査装置及び検査方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施形態に係る容量センサ装置について示す図である。
図2図2は、画素について説明するための模式図である。
図3図3は、第1の実施形態における容量センサ装置を含む検査装置の概念的な構成を示す図である。
図4図4は、検査方法の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、容量センサ装置の移動制御について示す図である。
図6図6は、第2の実施形態に係る容量センサ装置について示す図である。
図7図7は、第2の実施形態における容量センサ装置を含む検査装置の概念的な構成を示す図である。
図8図8は、第2の実施形態における検査方法を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
【0011】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図1は、一実施形態に係る容量センサ装置について示す図である。容量センサ装置1は、検査対象と近接され、検査対象との間の静電容量に応じた信号を出力するように構成されたセンサ装置である。容量センサ装置1は、プリント配線基板10に容量センサ素子20が間隔を空けて2次元状に配置、すなわちタイリングされることで構成されている。プリント配線基板10は、セラミック基板、シリコン基板等の平面状の基板であってよい。容量センサ素子20は、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素21からなるセンサチップである。つまり、容量センサ素子20は、素子単体で面での静電容量の検出をすることができる。
【0012】
画素21は、センサ電極22と、画素回路23とを有している。センサ電極22は、検査対象との間の静電容量に応じた電圧を出力するように構成された例えば正方状の電極である。センサ電極22によって検出エリア22aが構成されている。画素回路23は、センサ電極22において発生した電圧信号の読み出しを行い、画素回路23は、検出エリア22aの外側に形成された周辺回路に接続される。周辺回路は、それぞれの画素回路23からの出力を束ねる回路等であり、それぞれの画素回路23の出力電圧信号の読み出し、ノイズ除去、増幅といった後段の判定処理のための前処理等をする回路である。周辺回路とプリント配線基板10との接続は、例えばワイヤボンディング、バンプボンディング、フリップチップボンディングといった種々の手法で行われ得る。
【0013】
例えば、図1の例では、8個の容量センサ素子20が矩形状に配置されている。ここで、1つの容量センサ素子20の幅がW、容量センサ素子20の高さがH、検出エリア22aの幅がPW、検出エリア22aの高さがPH、検出エリア22aの間隔がPI、容量センサ素子20の配置の間隔がCIであるとき、例えば、検出エリア22aの間隔PIが検出エリア22aのサイズ、すなわち検出エリア22aの幅PW及び高さPHと等しくなるように、容量センサ素子20の配置の間隔が決められてよい。実際には、容量センサ素子20の配置の間隔は容量センサ素子20の検出エリアのサイズ以下であることが好ましい。また、例えばセンサ電極22が正方状でなく、検出エリア22aの幅PWと高さPHとが等しくない場合には、検出エリアの間隔PIは幅方向と高さ方向とで異なっていてもよい。容量センサ素子20が配置されていない区間では信号が検出できない。信号が検出できなかった区間で信号を得るためには、実際にその場所まで容量センサ素子20を移動させる必要がある。容量センサ素子20の配置の間隔が容量センサ素子の検出エリアのサイズ以下であることにより、検出エリアのサイズ相当分だけ容量センサ装置1を移動させることで信号が検出できなかった区間の場所に容量センサ素子20を位置させることができる。
【0014】
図2は、画素21について説明するための模式図である。前述したように、画素21は、センサ電極22と、画素回路23とを有している。センサ電極22は、検査対象Tとの間の静電容量に応じた電圧を出力するように構成されている。例えば、検査対象Tが回路基板の導電パターンであるとき、この導電パターンには検査用の信号Vinが印加される。この状態でセンサ電極22が導電パターンに近づけられると、センサ電極22と導電パターンとの間でキャパシタが形成される。このとき、センサ電極22は、導電パターンとの静電容量に応じた電圧を画素回路23に出力する。ここで、それぞれのセンサ電極22の表面は保護膜によって覆われていてもよい。センサ電極22の表面が保護膜によって覆われていることにより、センサ電極22が直接的に検査対象Tに接触してしまうことによって損傷又は摩耗したり、汚れたりするのが防止され得る。
【0015】
図2に示すような画素21において、例えば、1つのセンサ電極22と検査対象Tとの距離をd、このセンサ電極22の検査対象Tと向き合う面の面積をS、このセンサ電極22と検査対象Tとの間に介在する媒質、例えば空気の誘電率εとしたとき、キャパシタの静電容量Csは、Cs=εS/dである。つまり、静電容量Csは、距離dによって変化する。例えば、回路基板における導電パターンが断線していたり、短絡していたりといった故障箇所を有する場合、この故障箇所における距離dは本来の想定される距離の値とは異なっている。このため、故障箇所の静電容量Csは本来の想定される値から変化する。そして、この静電容量Csの変化に応じてセンサ電極22には電圧が発生する。この電圧の変化から例えば回路基板の導電パターンにおける故障箇所の有無が判定され得る。
【0016】
ここで、図1では、8個の容量センサ素子20が配置されている。容量センサ素子20の数は、8個に限定されるものではない。例えば、2個、4個、6個といった容量センサ素子20が矩形状に配置されていてもよいし、10個以上の容量センサ素子20が配置されていてもよい。また、容量センサ素子20の数は、必ずしも偶数でなく、奇数であってもよい。また、図1では、2つの行に4個ずつの容量センサ素子20が配置されている。容量センサ素子20の行数は、2行に限るものではない。さらには、図1では、容量センサ素子20は、矩形状に配置されている。容量センサ素子20は、2次元に配置されていればよく、例えば正方状に配置されてもよいし、千鳥状に配置されてもよい。
【0017】
図3は、第1の実施形態における容量センサ装置1を含む検査装置の概念的な構成を示す図である。検査装置は、容量センサ装置1と、ステージ2とを有している。また、検査装置は、給電回路3と、駆動機構4と、メカ制御回路5と、計測回路6と、判定回路7と、表示装置8と、制御回路9とを含む信号処理装置を有している。ここで、メカ制御回路5と、計測回路6と、判定回路7と、制御回路9とは、必ずしもハードウェアで構成されている必要はない。メカ制御回路5と、計測回路6と、判定回路7と、制御回路9と同等の動作がCPU等によって実行されるソフトウェアによって実現されてもよい。
【0018】
容量センサ装置1は、メカ制御回路5の制御の下、検査対象Tである例えば回路基板の導電パターンと対向する位置に配置される。そして、容量センサ装置1のそれぞれの容量センサ素子20は、検査対象Tである導電パターンとの静電容量に応じた電圧信号を計測回路6に出力する。
【0019】
ステージ2は、検査対象Tを載置するためのステージである。ステージ2は、固定のステージであってもよいし、可動のステージであってもよい。可動なステージであれば、検査対象Tの交換等が自動的に行われるようにも構成され得る。
【0020】
給電回路3は、例えば検査対象Tとしての導電パターンに検査信号Vinを印加するための電源である。検査信号は、例えば所定の定電圧である。給電回路3によって導電パターンに検査信号が印加されることにより、それぞれの容量センサ素子20の画素21は、導電パターンとの静電容量に応じた電圧信号を出力する。
【0021】
駆動機構4は、容量センサ装置1を検査対象Tとしての導電パターンと平行な面方向であるXY方向及び導電パターンと垂直な方向であるZ方向に移動させるように構成されている。駆動機構4は、例えばZ移動機構と、Y移動機構と、支持部と、X移動機構とを有している。Z移動機構は、Z方向に延びるように形成され、Y移動機構をZ方向に移動させるアクチュエータを備えた機構である。Y移動機構は、Y方向に延びるように形成され、支持部をY方向に移動させるアクチュエータを備えた機構である。支持部は、X移動機構を支持している部材である。X移動機構は、X方向に延びるように形成され、容量センサ装置1をX方向に移動させるアクチュエータを備えた機構である。駆動機構4の構成は、ここで説明した構成に限るものではない。駆動機構4の構成は、検査対象Tに応じて決定されてよい。
【0022】
メカ制御回路5は、容量センサ装置1を検査対象Tの上の検査位置に移動させるように駆動機構4を制御する。例えば、メカ制御回路5は、制御回路9によって指定される座標に容量センサ装置1が移動するように駆動機構4に指令を出す。
【0023】
計測回路6は、容量センサ装置1のそれぞれの容量センサ素子20から出力される電圧信号に基づき計測のための処理を行う。例えば、計測回路6は、検査画像を生成する。検査画像は、それぞれの容量センサ素子20の各画素21の出力に基づいて生成される値を画素値とする画像である。例えば、計測回路6は、それぞれの容量センサ素子20から出力電圧信号を多値化し、多値化した信号に画素の座標と輝度の値を割り当てることで検査画像を生成する。図1で示したように、容量センサ素子20の間の区間では電圧信号が検出されないため、この区間については画像に抜けが生じる。計測回路6は、制御回路9によって指定される座標に従って多値化した信号に割り当てる画素の座標の値を決める。
【0024】
判定回路7は、検査画像と基準画像とを比較することで、例えば導電パターンにおける断線箇所、短絡箇所といった不良箇所の有無を判定する。基準画像は、例えば不良箇所のない導電パターンの画像である。この場合、検査画像と基準画像との間の画素の値の差のある箇所が不良箇所になる。
【0025】
表示装置8は、液晶ディスプレイ等の表示装置である。表示装置8は、例えば判定回路7による判定結果を表示する。判定結果は、検査画像と基準画像との差の箇所が強調された画像である。表示装置8は、信号処理装置とは別体で設けられていてもよい。
【0026】
制御回路9は、CPU等のプロセッサ、ASIC、FPGA等であり、信号処理装置の全体の制御をする。例えば、制御回路9は、容量センサ装置1の動作の制御のための信号を出力する。また、制御回路9は、メカ制御回路5及び計測回路6に容量センサ装置1の座標を指定するための信号を出力する。
【0027】
次に、実施形態に係る検査装置による検査方法を説明する。図4は、検査方法の一例を示すフローチャートである。
【0028】
ステップS1において、制御回路9は、メカ制御回路5に対して容量センサ装置1による検査位置のX方向及びY方向の座標を指定する。メカ制御回路5は、容量センサ装置1が指定された検査位置まで移動するように駆動機構4を制御する。容量センサ装置1が指定された検査位置まで移動した後、メカ制御回路5は、一旦、容量センサ装置1を停止させる。
【0029】
容量センサ装置1が指定された検査位置まで移動した後のステップS2において、制御回路9は、メカ制御回路5に対して容量センサ装置1を検査対象Tに近接させるように指示する。メカ制御回路5は、容量センサ装置1が検査対象Tに近接するように駆動機構4を制御する。
【0030】
図5は、容量センサ装置1の移動制御について示す図である。図5に示すように、検査装置は、4ステップのステップ・アンド・リピート駆動を基本にして検査を実施する。具体的には、容量センサ装置1は、図5に示すように、左上、左下、右下、右上の検査位置に順次に移動する。つまり、容量センサ装置1は、左上の検査位置から、下方向、右方向、上方向の順で移動する。この時の移動距離は、検出エリアの一辺のサイズに相当する距離である。容量センサ装置1の移動の間、容量センサ装置1と検査対象TとのZ方向の空間距離は所定値よりも大きくなるように保たれている。このZ方向の空間距離の所定値は、実質的な静電容量Csを検出できない距離の値であり、例えば検出エリアの一辺のサイズの5倍程度の距離の値である。そして、それぞれの指定された検査位置に容量センサ装置1が到達すると、容量センサ装置1が検査対象Tに近接される。
【0031】
4ステップの移動が完了した後、制御回路9は、検査対象Tの別の箇所の検査をすべく、例えば左方向に検出エリアの一辺のサイズの7倍に相当する距離だけ容量センサ装置1をさらに移動させる。または、制御回路9は、例えば下方向に検出エリアの一辺のサイズの4倍に相当する距離だけ容量センサ装置1をさらに移動させる。制御回路9は、容量センサ装置1における走査が実施されていない検査位置まで容量センサ装置1を移動させる。この後は、再び4ステップのステップ・アンド・リピート駆動が行われる。
【0032】
図5のようなステップ・アンド・リピート駆動により、容量センサ素子20が間隔を空けて配置されていることによる抜けの影響なく検査対象が走査され得る。また、容量センサ素子20の配置の間隔が容量センサ素子20の検出エリアのサイズに揃えられていることで、4ステップの移動で検査対象が適切に走査され得る。
【0033】
図5では、容量センサ装置1は、左上位置から、下方向、右方向、上方向の順で移動するものとされている。これに対し、容量センサ装置1は、逆回り、すなわち左上位置から、右方向、下方向、左方向の順で移動されてもよい。また、検出エリアの幅と高さとが等しくない場合には、容量センサ装置1を移動させる距離は幅方向と高さ方向とで異なっていてもよい。
【0034】
ここで、図4の説明に戻る。ステップS3において、計測回路6は、容量センサ装置1が検査対象Tに近接したことによってそれぞれの容量センサ素子20のそれぞれの画素21の画素回路23から出力される電圧信号に対する信号処理をする。例えば、計測回路6は、それぞれの画素回路23から出力される電圧信号を多値化し、多値化した信号に画素の座標と輝度の値を割り当てることで検査画像を生成する。図1の例では、8個の容量センサ素子20からの信号に基づいて8枚の検査画像が同時に生成される。
【0035】
ステップS4において、制御回路9は、走査が完了したか否かを判定する。検査対象Tにおけるすべての検査位置における検査画像の生成が完了した場合に、走査が完了したと判定される。ステップS4において、走査が完了していないと判定された場合には、処理はステップS1に戻る。この場合には、図5で説明したようにして、次の検査位置への容量センサ装置1の移動が行われる。ステップS4において、走査が完了したと判定された場合には、処理はステップS5に移行する。
【0036】
ステップS5において、判定回路7は、判定処理を行う。このために、判定回路7は、それぞれの検査位置について計測回路6において生成された検査画像を合成して1枚の合成検査画像を生成する。例えば、判定回路7は、それぞれの検査画像の座標に応じて検査画像を並べることで1枚の合成検査画像を生成する。そして、制御回路9は、合成検査画像を基準画像と比較することで検査を実施する。
【0037】
ステップS6において、判定回路7は、判定処理の結果を例えば表示装置8に表示する。その後、図4の処理は終了する。判定処理の結果の表示は、例えば検査画像と基準画像との差の箇所が強調された画像の表示である。
【0038】
以上説明したように第1の実施形態によれば、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量を検出する複数の画素を含む複数の容量センサ素子がプリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に配置されることで容量センサ装置が構成されている。このような容量センサ装置を2次元方向に移動させながら検査対象が走査されることにより、複数枚の検査画像が一度に得られる。これにより、容量センサ素子が1つのみの場合に比べて検査タクトは向上する。
【0039】
また、容量センサ素子は、間隔を空けて配置されているため、容量センサ素子の間の場所では信号が検出されずに検査画像を生成することができない。これに対し、第1の実施形態によれば、4ステップのステップ・アンド・リピート駆動によって容量センサ素子が配置されていない場所に順次に容量センサ素子を位置させるように容量センサ装置が移動される。このようなそれぞれの検査位置において生成された検査画像が合成されることにより、隙間の無い検査画像が生成され得る。このため、漏れの無い検査が実施され得る。
【0040】
ここで、第1の実施形態では、それぞれのステップにおける容量センサ装置1の移動量は、容量センサ素子20の検出エリアの一辺のサイズ相当の距離である。これに対し、それぞれのステップにおける容量センサ装置1の移動量は、容量センサ素子20の検出エリアの一辺のサイズよりも短い距離であってもよい。この場合、それぞれの検査画像の境界に重複エリアが生じることになる。検査画像の境界に重複エリアを生じさせることにより、より確実に隙間のない合成検査画像が生成される。ここで、重複エリアにおける検査画像の合成は、2枚の検査画像の平均値をとる、一方の検査画像の画素の値のみを参照する等の各種の手法で行われ得る。
【0041】
[第1の実施形態の変形例]
第1の実施形態の変形例を説明する。第1の実施形態では、容量センサ装置1が検査位置に到達する毎に容量センサ装置1を検査対象Tに近接させるステップ・アンド・リピート駆動で検査対象Tの走査が行われる。これに対し、容量センサ装置1と検査対象TのZ方向の空間距離が前述した所定値以下の状態で、図5で示したのと同様の走査が行われてもよい。この場合、容量センサ装置1を検査対象Tに近接させるのは検査の開始のときだけでよく、容量センサ装置1を停止させることなく、走査が行われ得る。一方で、容量センサ装置1と検査対象TのZ方向の空間距離が前述した所定値以下の状態の場合、容量センサ装置1の移動中においてもそれぞれの画素21のセンサ電極22には検査対象Tとの静電容量に応じた実効的な電圧が発生してしまう。このため、制御回路9は、容量センサ装置1が検査位置に到達したかを監視し、容量センサ装置1が検査位置に到達したときだけ、検査画像を生成するように計測回路6に指示する。または、制御回路9は、容量センサ装置1が検査位置に到達したかを監視し、容量センサ装置1が検査位置に到達したときだけ、給電回路3による検査対象Tへの給電を実施する。
【0042】
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態を説明する。図6は、第2の実施形態に係る容量センサ装置について示す図である。第2の実施形態では、容量センサ素子20は、間隔を空けて千鳥状にプリント配線基板10に配置されている。それぞれの容量センサ素子20の構成は、図2で示したものと同一である。また、容量センサ素子20の配置の間隔は、容量センサ素子の検出エリアのサイズ以下であればよい。
【0043】
図7は、第2の実施形態における容量センサ装置1を含む検査装置の概念的な構成を示す図である。第2の実施形態において、検査対象Tは、ステージ2には配置されずに駆動機構4としてのローラ及び搬送ベルトにより、予め定められた位置に配置されている容量センサ装置1と対向するように搬送される。ローラにはロータリエンコーダ4aが設けられている。ロータリエンコーダ4aにより、駆動機構4の搬送量、すなわち容量センサ装置1と対向している検査対象Tの検査位置の座標が検出され得る。
【0044】
また、検査装置は、給電回路3と、駆動機構4と、計測回路6と、判定回路7と、表示装置8と、制御回路9とを含む信号処理装置を有している。ここで、計測回路6と、判定回路7と、制御回路9とは、必ずしもハードウェアで構成されている必要はない。計測回路6と、判定回路7と、制御回路9と同等の動作がCPU等によって実行されるソフトウェアによって実現されてもよい。
【0045】
給電回路3は、例えば検査対象Tとしての導電パターンに検査信号Vinを印加するための電源である。検査信号は、例えば所定の定電圧である。給電回路3によって導電パターンに検査信号が印加されることにより、それぞれの容量センサ素子20の画素21は、導電パターンとの静電容量に応じた電圧信号を出力する。
【0046】
駆動機構4は、ローラ及び搬送ベルトによって検査対象Tを搬送する。ここで、第2の実施形態において、容量センサ装置1は、搬送ベルトの搬送方向と交差する方向にそれぞれの行の容量センサ素子20が配列されるように配置されている。したがって、駆動機構4によって検査対象Tが搬送される毎にそれぞれの行の容量センサ素子20のそれぞれの画素21は、対向する検査対象Tの間の静電容量に応じた電圧信号を出力する。図7の例では、駆動機構4は、ローラ及び搬送ベルトによって検査対象Tを容量センサ装置1まで搬送するように構成されている。駆動機構4は、検査対象Tを容量センサ装置1まで搬送できる任意の構成を有していてよい。なお、検査対象Tが容量センサ装置1まで搬送された場合の検査対象Tと容量センサ装置1のそれぞれの容量センサ素子20とのZ方向の空間距離は、所定値以下、例えば検出エリアの一辺のサイズの5倍程度の距離以下の距離であるように容量センサ装置1の位置が定められているものとする。
【0047】
計測回路6は、容量センサ装置1のそれぞれの容量センサ素子20から出力される電圧信号に基づき計測のための処理を行う。例えば、計測回路6は、第1の実施形態と同様に検査画像を生成する。
【0048】
判定回路7は、検査画像と基準画像とを比較することで、例えば導電パターンにおける断線箇所、短絡箇所といった不良箇所の有無を判定する。判定の仕方は第1の実施形態と同様であってよい。
【0049】
表示装置8は、液晶ディスプレイ等の表示装置である。表示装置8は、例えば判定回路7による判定結果を表示する。判定結果は、検査画像と基準画像との差の箇所が強調された画像である。
【0050】
制御回路9は、CPU等のプロセッサ、ASIC、FPGA等であり、信号処理装置の全体の制御をする。例えば、制御回路9は、容量センサ装置1の動作の制御のための信号を出力する。また、制御回路9は、計測回路6に容量センサ装置1の座標を指定するための信号を出力する。
【0051】
次に、実施形態に係る検査装置による検査方法を説明する。図8は、第2の実施形態における検査方法を示すタイミングチャートである。図7で示したように、駆動機構4によって検査対象Tは、容量センサ装置1を横切るように順次に搬送されてくる。
【0052】
第2の実施形態では、それぞれの容量センサ素子20の例えば最初の1行の画素21だけで静電容量の検出が行われる。制御回路9は、ロータリエンコーダ4aによって検査対象Tの搬送量を監視することで、検査対象Tが容量センサ装置1の容量センサ素子20における最初の1行の画素21と対向する位置に到達したか否かを判定する。そして、検査対象Tが容量センサ素子20の最初の1行の画素21と対向する位置に到達したと判定したときに、給電回路3による検査対象Tへの給電を開始させる。また、制御回路9は、計測回路6による計測処理、例えば検査画像の生成と判定回路7への検査画像の転送とを実施させる。第2の実施形態では、それぞれの容量センサ素子20から出力される信号に基づき、1行分の検査画像が生成される。
【0053】
これ以後、制御回路9は、ロータリエンコーダ4aによって検査対象Tの搬送量を監視しながら、検査対象Tが画素21のサイズ相当の距離だけ搬送される毎に給電回路3による検査対象Tへの給電を開始させるとともに、計測回路6による計測処理とを実施させる。このような処理が繰り返されることによって、検査対象Tの全範囲の走査が行われる。
【0054】
検査対象Tの走査が完了した後、判定回路7は、検査画像を合成して1枚の合成検査画像を生成する。その後、制御回路9は、合成検査画像を基準画像と比較することで検査を実施する。
【0055】
以上説明したような第2の実施形態でも第1の実施形態と同様に検査タクトの向上を図るとともに、漏れの無い検査が実施され得る。
【0056】
ここで、第2の実施形態においては、それぞれの容量センサ素子20の最初の1行の画素21のみが検査画像の生成に使用される。これは、検査対象Tが容量センサ装置1に向けて順次に搬送されるためである。一方で、検査画像の生成に使用される画素は、必ずしも容量センサ素子20の最初の1行の画素21でなくてもよく、任意の1行の画素21であってもよい。また、複数行の画素21が検査画像の生成に使用されてもよい。
【0057】
また、第2の実施形態においては、駆動機構4は、検査対象Tを容量センサ装置1に向けて搬送するように構成されている。これとは逆に、駆動機構4は、容量センサ装置1を検査対象Tに向けて搬送するように構成されていてもよい。
【0058】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0059】
1 容量センサ装置、2 ステージ、3 給電回路、4 駆動機構、4a ロータリエンコーダ4a、5 メカ制御回路、6 計測回路、7 判定回路、8 表示装置、9 制御回路、10 プリント配線基板、11 接着剤、20 容量センサ素子、21 画素、22 センサ電極、23 画素回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量をそれぞれ検出する複数の画素を含む検出エリアを有する複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に前記検出エリア以下の間隔を空けて2次元状に複数配置されている容量センサ装置と、
前記容量センサ装置を前記間隔に相当する距離ずつ2次元方向に移動させて前記検査対象を走査するように構成された駆動機構と、
前記容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成する計測回路と、
前記容量センサ装置が移動する毎に前記計測回路で生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査する判定回路と、
を具備する検査装置。
【請求項2】
前記駆動機構は、
前記検査対象と前記容量センサ装置との空間距離を所定値よりも大きく保った状態で前記容量センサ装置を前記間隔に相当する距離ずつ移動させ、
前記容量センサ装置が移動する毎に前記検査対象と前記容量センサ装置との空間距離が前記所定値以下となるように前記容量センサ装置を前記検査対象に近接させる、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記駆動機構は、
前記検査対象と前記容量センサ装置との空間距離が所定値以下の状態で前記容量センサ装置を前記間隔に相当する距離ずつ移動させる、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記駆動機構は、第1の垂直方向、第1の水平方向、前記第1の垂直方向に対して逆方向の第2の垂直方向の順で前記容量センサ装置を移動させる又は前記第1の水平方向、前記第1の垂直方向、前記第1の水平方向に対して逆方向の第2の水平方向の順で前記容量センサ装置を移動させる、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の検査装置。
【請求項5】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量をそれぞれ検出する複数の画素を含む検出エリアを有する複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に千鳥状に前記検出エリア以下の間隔を空けて複数行配置されている容量センサ装置と、
それぞれの行の複数の容量センサ素子と前記検査対象とが交差するように前記容量センサ装置と前記検査対象との少なくとも何れかを前記行の方向と交差する方向に移動させる駆動機構と、
それぞれの行の前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成する計測回路と、
前記容量センサ装置が移動する毎に前記計測回路で生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査する判定回路と、
を具備する検査装置。
【請求項6】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量をそれぞれ検出する複数の画素を含む検出エリアを有する複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に前記検出エリア以下の間隔を空けて2次元状に複数配置されている容量センサ装置を前記間隔に相当する距離ずつ2次元方向に移動させて前記検査対象を走査することと、
前記容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成することと、
前記容量センサ装置が移動する毎に生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査することと、
を具備する検査方法。
【請求項7】
2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量をそれぞれ検出する複数の画素を含む検出エリアを有する複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に千鳥状に前記検出エリア以下の間隔を空けて複数行配置されている容量センサ装置と、それぞれの行の複数の容量センサ素子と前記検査対象とが交差するように前記容量センサ装置と前記検査対象との少なくとも何れかを前記行の方向と交差する方向に移動させることと、
それぞれの行の前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成することと、
前記容量センサ装置が移動する毎に生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査することと、
を具備する検査方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の第1の態様の検査装置は、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量をそれぞれ検出する複数の画素を含む検出エリアを有する複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に間隔を空けて2次元状に複数配置されている容量センサ装置と、前記容量センサ装置を前記前記検出エリア以下の間隔に相当する距離ずつ2次元方向に移動させて前記検査対象を走査するように構成された駆動機構と、前記容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成する計測回路と、前記容量センサ装置が移動する毎に前記計測回路で生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査する判定回路とを具備する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の第2の態様の検査方法は、2次元状に配置されてそれぞれが対向した検査対象との間の静電容量をそれぞれ検出する複数の画素を含む検出エリアを有する複数の容量センサ素子が、プリント配線基板の上に前記検出エリア以下の間隔を空けて2次元状に複数配置されている容量センサ装置を前記間隔に相当する距離ずつ2次元方向に移動させて前記検査対象を走査することと、前記容量センサ装置が移動する毎にそれぞれの前記容量センサ素子のそれぞれの前記画素から出力される信号に基づいて前記検査対象の画像を生成することと、前記容量センサ装置が移動する毎に生成される複数の前記検査対象の画像の合成画像を生成し、前記合成画像に基づいて前記検査対象を検査することとを具備する。