(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054821
(43)【公開日】2023-04-14
(54)【発明の名称】NFTアイテム価値向上システムおよびシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/70 20140101AFI20230407BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230407BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230407BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20230407BHJP
A63F 13/61 20140101ALI20230407BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230407BHJP
A63F 13/86 20140101ALI20230407BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230407BHJP
【FI】
A63F13/70
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/79
A63F13/61
A63F13/55
A63F13/86
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023015023
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(71)【出願人】
【識別番号】521286422
【氏名又は名称】株式会社知財図鑑
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】荒井 亮
(72)【発明者】
【氏名】荻野 靖洋
(72)【発明者】
【氏名】福島 由香
(72)【発明者】
【氏名】羽田(日高) 裕紀子
(72)【発明者】
【氏名】永井 歩
(72)【発明者】
【氏名】吉田 孝
(72)【発明者】
【氏名】能勢 武
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、NFTアイテムの価値を維持または向上させることができるNFTアイテム価値向上システムおよびシステムを提供することである。
【解決手段】設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定する。表示手段は、第1NFTアイテムのアイテム画像を第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示する。イベントには、視聴条件が設定されている。付与手段は、第1NFTアイテムが視聴条件を満たす場合、複数のコンピュータのいずれか1つによりイベントを視聴する権利を第1ユーザに関連付けられている第1アカウントに対して付与する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、視聴条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記視聴条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントを視聴する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与する、
NFTアイテム価値向上システム。
【請求項2】
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、実績関連付け手段と、を更に備えており、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
課題は、前記第1ユーザが前記第2仮想オブジェクトの操作によりクリアすべき課題であり、
前記実績関連付け手段は、前記第2仮想オブジェクトが前記仮想空間において制御されることによって、前記第1ユーザが前記第2仮想オブジェクトの操作により前記課題をクリアした場合、前記課題がクリアされたことを示す実績情報を前記第1NFTアイテムに対して前記分散型台帳システムにより関連付ける、
請求項1に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項3】
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記課題は、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとのバトルであり、
前記実績情報は、前記バトルの戦績である、
請求項2に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項4】
前記第2仮想オブジェクトは、ノンプレイヤキャラクタまたは前記仮想空間において移動しないオブジェクトであり、
前記実績情報は、少なくとも前記第1ユーザ以外のユーザが前記第2仮想オブジェクトを閲覧することにより増加する値を含む閲覧情報である、
請求項2に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項5】
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、変化手段と、を更に備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能を変化させる、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項6】
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、変化手段と、を、更に備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項7】
前記アイテム画像は、企業、製品またはサービスを示すブランド画像である、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項8】
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、第1制御手段と、変化手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能または前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
NFTアイテム価値向上システム。
【請求項9】
複数のコンピュータを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、第2制御手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、参加条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記参加条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントに参加する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与し、
前記第2制御手段は、前記イベントの参加時に、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御する、
NFTアイテム価値向上システム。
【請求項10】
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記イベントは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとのバトルである、
請求項9に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項11】
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記イベントでは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとが、前記仮想空間において表示され、
前記第1プレイヤキャラクタと前記第2プレイヤキャラクタとが前記仮想空間において互いに干渉する、
請求項9または請求項10に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項12】
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、視聴条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記視聴条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントを視聴する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与する、
システム。
【請求項13】
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、第1制御手段と、変化手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能または前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
システム。
【請求項14】
複数のコンピュータを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、第2制御手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、参加条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記参加条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントに参加する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与し、
前記第2制御手段は、前記イベントの参加時に、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御する、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NFTアイテム価値向上システムおよびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
NFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムに関連するシステムとして、非特許文献1に記載のSTEPNが知られている。STEPNでは、ユーザは、NFTスニーカーを購入する。ユーザは、NFTスニーカーを仮想空間において所持した状態で現実空間を歩く。システムは、ユーザが歩いた距離を計測する。そして、システムは、NFTスニーカーの設定に基づいて、ユーザが歩いた距離に応じた仮想通貨をユーザに付与する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】やまぶー,“STEPN(ステップン)とは?100日歩き続けた僕が「歩いて稼ぐ」NFTゲームの全貌を解説”,[online],令和5年1月1日,[令和5年1月18日検索],インターネット<URL:https://defi-beginners-note.com/stepn-about/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、STEPNのようなシステムにおいて、NFTスニーカーのようなNFTアイテムの価値を維持または向上させたいという要望が存在する。
【0005】
そこで、本発明の目的は、NFTアイテムの価値を維持または向上させることができるNFTアイテム価値向上システムおよびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者は、NFTアイテムの価値を維持または向上させる手法について検討した。例えば、広告画像が表示されるゲームシステムが知られている。このようなゲームシステムは、例えば、スマートフォンを用いたゲームに用いられる。このようなゲームシステムでは、ゲームの途中で広告が表示される。
【0007】
しかしながら、上記ゲームシステムでは、ユーザは、広告の表示をスキップすることが多い。すなわち、ユーザにとって広告の表示は、ゲームの進行を遅延させる邪魔なものである。そのため、ゲームシステムにおいて、高い広告宣伝効果を有するシステムが望まれている。
【0008】
そこで、本願発明者は、仮想空間に表示される仮想オブジェクトに付与されるロゴをNFTアイテムにする新たな仕組みを考えた。これにより、NFTアイテムを装備した仮想オブジェクトが活躍し、NFTアイテムを装備した仮想オブジェクトが多くのユーザに注目されると、NFTアイテムの価値が維持または向上する。そして、NFTアイテムが企業ロゴまたはブランドロゴであれば、企業またはブランドの価値が維持または向上する。本願発明者は、インフルエンサーマーケティングとこのような新たな仕組みとの相性が良いと考えた。
【0009】
インフルエンサーマーケティングとは、SNS(Social Networking Service)により影響力のあるインフルエンサーを利用して行う営業活動である。SNSは、例えば、Instagram(登録商標)、Tiktok(登録商標)、Twitter(登録商標)、YouTube(登録商標)である。例えば、Instagram(登録商標)では、インフルエンサーの一種としてインスタグラマーが存在する。インスタグラマーは、ある分野について高い専門性を有し、多くのフォロワーを有している。インスタグラマーは、高い情報発信力を有しているので、企業が商品やサービス等のプロモーションを依頼する。インスタグラマーが発信した情報は、フォロワーにより拡散され、トレンドを生み出している。
【0010】
本願発明者は、NFTアイテムが付与された仮想オブジェクトをインフルエンサーが操作することにより、NFTアイテムに多くのユーザが注目すると考えた。更に、NFTアイテムは、所有者の履歴を含むので、インフルエンサーがNFTアイテムを所持していた履歴も含む。これにより、NFTアイテムの価値が維持または向上する。更に、NFTアイテムが企業ロゴまたはブランドロゴであれば、企業またはブランドの価値が維持または向上する。このように、NFTアイテムが付与された仮想オブジェクトをインフルエンサーが操作することにより、ゲームの進行を遅延させる邪魔なものであった広告表示に新たな価値が発生する。すなわち、上記新たな仕組みとインフルエンサーマーケティングとを組み合わせることにより、相乗効果が発揮される。そこで、本願発明者は、以下の側面を提案する。
【0011】
第1側面は、
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、視聴条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記視聴条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントを視聴する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与する、
NFTアイテム価値向上システムである。
【0012】
第2側面は、
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、実績関連付け手段と、を更に備えており、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
課題は、前記第1ユーザが前記第2仮想オブジェクトの操作によりクリアすべき課題であり、
前記実績関連付け手段は、前記第2仮想オブジェクトが前記仮想空間において制御されることによって、前記第1ユーザが前記第2仮想オブジェクトの操作により前記課題をクリアした場合、前記課題がクリアされたことを示す実績情報を前記第1NFTアイテムに対して前記分散型台帳システムにより関連付ける、
第1側面に記載のNFTアイテム価値向上システである。
【0013】
第3側面は、
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記課題は、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとのバトルであり、
前記実績情報は、前記バトルの戦績である、
第2側面に記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0014】
第4側面は、
前記第2仮想オブジェクトは、ノンプレイヤキャラクタまたは前記仮想空間において移動しないオブジェクトであり、
前記実績情報は、少なくとも前記第1ユーザ以外のユーザが前記第2仮想オブジェクトを閲覧することにより増加する値を含む閲覧情報である、
第2側面に記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0015】
第5側面は、
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、変化手段と、を更に備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能を変化させる、
第1側面ないし第4側面のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0016】
第6側面は、
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、変化手段と、を、更に備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
第1側面ないし第4側面のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0017】
第7側面は、
前記アイテム画像は、企業、製品またはサービスを示すブランド画像である、
第1側面ないし第6側面のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0018】
第8側面は、
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、第1制御手段と、変化手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能または前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
NFTアイテム価値向上システムである。
【0019】
第9側面は
複数のコンピュータを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、第2制御手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、参加条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記参加条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントに参加する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与し、
前記第2制御手段は、前記イベントの参加時に、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御する、
NFTアイテム価値向上システムである。
【0020】
第10側面は、
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記イベントは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとのバトルである、
第9側面に記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0021】
第11側面は、
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記イベントでは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとが、前記仮想空間において表示され、
前記第1プレイヤキャラクタと前記第2プレイヤキャラクタとが前記仮想空間において互いに干渉する、
第9側面または第10側面に記載のNFTアイテム価値向上システムである。
【0022】
第12側面は、
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、視聴条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記視聴条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントを視聴する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与する、
システムである。
【0023】
第13側面は、
複数のコンピュータおよび分散型台帳システムを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、第1制御手段と、変化手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて前記分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能または前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
システムである。
【0024】
第14側面は、
複数のコンピュータを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、第2制御手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、参加条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記参加条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントに参加する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与し、
前記第2制御手段は、前記イベントの参加時に、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御する、
システムである。
【発明の効果】
【0025】
本開示によれば、NFTアイテムの価値を維持または向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、NFTアイテム価値向上システム1のブロック図である。
【
図2】
図2は、第1コンピュータ10-1のブロック図である。
【
図4】
図4は、分散型台帳システム50のブロック図である。
【
図5】
図5は、第1NFTアイテム300のデータ構造を示す図である。
【
図6】
図6は、第1動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
【
図7】
図7は、記憶部14が記憶しているテーブルである。
【
図9】
図9は、記憶部14が記憶しているテーブルである。
【
図10】
図10は、第2動作におけるアクティビティ図である。
【
図11】
図11は、第2動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
【
図12】
図12は、第2動作におけるアクティビティ図である。
【
図13】
図13は、第2動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
【
図14】
図14は、第3動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
【
図16】
図16は、第4動作におけるアクティビティ図である。
【
図17】
図17は、第4動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(実施形態)
本開示の実施形態にかかるNFTアイテム価値向上システム1について、図面を参照して説明する。
【0028】
<NFTアイテム価値向上システム1の概要の説明>
まず、NFTアイテム価値向上システム1の全体構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、NFTアイテム価値向上システム1のブロック図である。
【0029】
図1に示すNFTアイテム価値向上システム1は、第1コンピュータ10-1ないし第Nコンピュータ10-Nおよびサーバ110(複数のコンピュータ)を備えている。Nは、2以上の自然数である。第1コンピュータ10-1ないし第Nコンピュータ10-Nおよびサーバ110は、通信ネットワークを介して互いに通信できる。ネットワークは、インターネットやイントラネット等である。
【0030】
第1コンピュータ10-1は、第1ユーザUS1により使用される情報処理装置である。第1コンピュータ10-1は、サーバ110にリクエストを送信する。第1コンピュータ10-1は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、または、パーソナルコンピュータである。
【0031】
第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nのそれぞれは、第2ユーザUS2~第NユーザUSNにより使用される情報処理端末である。第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nは、サーバ110にリクエストを送信する。第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、または、パーソナルコンピュータである。
【0032】
サーバ110は、コンピュータである。サーバ110は、リクエストに応じたレスポンスを第1コンピュータ10-1に提供する。サーバ110は、例えば、ウェブサーバである。
【0033】
次に、NFTアイテム価値向上システム1の動作概要について説明する。第1ユーザUS1は、第1NFTアイテム300を所有している(利用できる権利を有している)。第1ユーザUS1の第1コンピュータ10-1は、第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1に関連付けることにより、第2仮想オブジェクトOBJ2を生成できる。第2仮想オブジェクトOBJ2は、第1NFTアイテム300のアイテム画像312を第1仮想オブジェクトOBJ1に付加したオブジェクトである。そして、第1ユーザUS1は、第2仮想オブジェクトOBJ2を用いて仮想空間におけるイベントに第1コンピュータ10-1により参加できる。具体的には、第1ユーザUS1は、第2仮想オブジェクトOBJ2を用いてゲームを第1コンピュータ10-1によりプレイできる。第1ユーザUS1が第2仮想オブジェクトOBJ2を用いてゲームを第1コンピュータ10-1によりプレイすると、第1NFTアイテム300の実績情報が更新される。実績情報は、例えば、ゲームのプレイ時間やバトルの戦績等である。
【0034】
また、第1ユーザUS1は、第1NFTアイテム300を所有していることにより、第1コンピュータ10-1によりイベントを視聴する権利を有する。従って、第1ユーザUS1は、第2ユーザUS2~第NUSNによるバトルを第1コンピュータ10-1により観戦できる。
【0035】
<第1コンピュータ10-1の構造>
次に、第1コンピュータ10-1の構造について図面を参照しながら説明する。
図2は、第1コンピュータ10-1のブロック図である。
【0036】
図2に示すように、第1コンピュータ10-1は、制御部12と、記憶部14と、ネットワークインターフェース16と、グラフィック処理部18と、ディスプレイ20と、オーディオ処理部22と、スピーカ24と、操作部26と、タッチパッド28と、を含んでいる。
【0037】
記憶部14は、プログラムおよびデータを記憶する。記憶部14は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、または後述する対象アプリ)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
制御部12は、記憶部14が記憶しているプログラムを実行することによって、第1コンピュータ10-1の機能を実現する。制御部12は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
制御部12は、設定手段30と、表示手段32と、第1制御手段34と、実績関連付け手段36と、変化手段38と、第2制御手段40と、を機能ブロックとして含んでいる。
【0038】
ネットワークインターフェース16は、第1コンピュータ10-1と外部装置との間の通信を制御する。外部装置は、第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-N、サーバ110および後述する分散型台帳システム50である。
【0039】
グラフィック処理部18は、制御部12が生成した画像データに基づいてディスプレイ20に画像を表示させる。ディスプレイ20は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。
【0040】
オーディオ処理部22は、制御部12が生成した音声データに基づいてスピーカ24に音を出力させる。
【0041】
操作部26は、タッチパッド28によるユーザの操作に基づいて操作信号を生成し、制御部12に操作信号を出力する。
【0042】
なお、第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nの構造は、第1コンピュータ10-1と同じであるので説明を省略する。
【0043】
<サーバ110の構造>
次に、サーバ110の構造について図面を参照しながら説明する。
図3は、サーバ110のブロック図である。
【0044】
図3に示すように、サーバ110は、制御部112と、記憶部114と、ネットワークインターフェース116と、を含んでいる。
【0045】
記憶部114は、プログラムおよびデータを記憶する。記憶部114は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、または後述する対象アプリ)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
制御部112は、記憶部114が記憶しているプログラムを実行することによって、サーバ110の機能を実現する。制御部112は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
制御部112は、付与手段118を機能ブロックとして含んでいる。
【0046】
ネットワークインターフェース116は、サーバ110と外部装置との間の通信を制御する。外部装置は、第1コンピュータ10-1、第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nおよび後述する分散型台帳システム50である。
【0047】
ところで、第1ユーザUS1は、第1コンピュータ10-1を用いてゲームをプレイできる。具体的には、サーバ110は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、第1コンピュータ10-1および第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nのゲームデータの管理を行う。
【0048】
第1コンピュータ10-1は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、第1コンピュータ10-1は、通信ネットワークを介して、サーバ110からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。第1コンピュータ10-1に対応付けて、識別情報およびパスワードを含むアカウントが、ユーザ毎に割り当てられている。このアカウントは、ログイン時、第1コンピュータ10-1からサーバ110に送信され、サーバ110におけるユーザ認証に利用される。
【0049】
ユーザ認証を経て、サーバ110と第1コンピュータ10-1との相互通信が可能となる。ログイン後、第1コンピュータ10-1は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ110から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ20およびスピーカ24に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0050】
<分散型台帳システム50の構造>
次に、分散型台帳システム50の構造について図面を参照しながら説明する。
図4は、分散型台帳システム50のブロック図である。
【0051】
図5に示すように、分散型台帳システム50は、複数のノードコンピュータ50a~50dを含んでいる。
【0052】
ノードコンピュータ50a~50dは、ネットワークを介して互いに通信できる。ネットワークは、インターネットやイントラネット等である。ノードコンピュータ50a~50dは、例えば、有線または無線によりネットワークと接続されている。ノードコンピュータ50a~50dは、ピア・ツー・ピア(P2P)方式で互いに通信する。
【0053】
ノードコンピュータ50a~50dは、ブロックチェーン技術を用いて分散型台帳を管理する。例えば、ノードコンピュータ50aは、記録すべきトークンの取引に関するデータを取得する。ノードコンピュータ50aは、取得したデータを含むブロックを作成し、ブロックチェーンに追加する。ノードコンピュータ50aは、追加したブロックの情報をノードコンピュータ50b~50dへ送信する。ノードコンピュータ50b~50dは、受信したブロックの正しさを検証する。ノードコンピュータ50b~50dは、検証に成功すると、ブロックチェーンにブロックを追加する。ノードコンピュータ50a~50dは、例えば、連結されるブロックの数(承認数)にしたがってブロックチェーンを確定する。これにより、分散型台帳システム50を構成する複数のノードコンピュータ50a~50dにわたって、同一の分散型台帳が保存されることになる。なお、保存されるデータは、適宜に暗号化される。
【0054】
ノードコンピュータ50a~50dのハードウェア構成は、第1コンピュータ10-1のハードウェア構成、第2コンピュータ10-2ないし第Nコンピュータ10-Nのハードウェア構成またはサーバ110のハードウェア構成と同一または類似であってよいので、詳細な説明を省略する。
【0055】
<第1NFTアイテム300のデータ構造>
第1NFTアイテム300のデータ構造について図面を参照しながら説明する。
図5は、第1NFTアイテム300のデータ構造を示す図である。
【0056】
第1NFTアイテム300は、ブロックチェーン上に記録されている。
図5に示すように、第1NFTアイテム300は、トークンIDと、所有者アドレスと、メタデータと、実績情報と、詳細情報と、を含んでいる。NFTは、記憶されたデータ(コンテンツ)に対応付けられたトークンである。NFTアイテムは、NFT化されたコンテンツの一種である。NFTアイテムを所有するとは、NFTの所有権の取得に関わらず、NFT化されたコンテンツの利用権を所有することをいう。
【0057】
トークンIDは、第1NFTアイテム300を識別する情報である。トークンIDは、第1NFTアイテム300の生成時に分散型台帳システム50によって設定される。
【0058】
所有者アドレスは、第1NFTアイテム300の第1ユーザUS1のアカウントのアドレスに関する情報である。所有者アドレスは、第1NFTアイテム300の生成時および譲渡時に、分散型台帳システム50によって更新される。
【0059】
メタデータは、第1NFTアイテム300に関連付けられたアイテム画像312の閲覧を可能にするための情報を含む。メタデータは、例えば、アイテム画像312を閲覧するためのURL、または、アイテム画像312のデータである。本実施形態では、メタデータは、アイテム画像312を閲覧するためのURLである。メタデータは、第1NFTアイテム300の生成時に分散型台帳システム50によって設定される。また、メタデータは、アイテム画像312の詳細に関する情報を含むこともできる。アイテム画像312は、企業、製品またはサービスを示すブランド画像である。
【0060】
実績情報は、第1NFTアイテム300の実績に関する情報である。より詳細には、第1ユーザUS1は、第1仮想オブジェクトOBJ1に第1NFTアイテム300を設定できる。第1仮想オブジェクトOBJ1に第1NFTアイテム300が設定されると、第2仮想オブジェクトOBJ2がディスプレイ20に表示される。第2仮想オブジェクトOBJ2は、アイテム画像312が第1仮想オブジェクトOBJ1に付加されたオブジェクトである。そして、第1ユーザUS1は、第2仮想オブジェクトOBJ2を仮想空間において操作できる。すなわち、第2仮想オブジェクトOBJ2は、第1ユーザUS1による操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタである。これにより、第1ユーザUS1は、第2仮想オブジェクトOBJ2を操作することにより、ゲームをプレイすることができる。実績情報は、第2仮想オブジェクトOBJ2のゲームでのプレイ時間や、第2仮想オブジェクトOBJ2のバトルの戦績等である。また、実績情報は、少なくとも第1ユーザUS1以外のユーザが第2仮想オブジェクトOBJ2を閲覧することにより増加する値を含む閲覧情報である。閲覧情報は、例えば、第2仮想オブジェクトOBJ2のバトルの総観戦者数である。
【0061】
詳細情報は、第1NFTアイテム300が有する効果に関する情報である。より詳細には、詳細情報は、属性を含んでいる。属性は、第1NFTアイテム300が属するグループを示している。本実施形態では、属性は、企業またはブランドである。具体的には、第1NFTアイテム300のアイテム画像312は、企業ロゴまたはブランドロゴである。すなわち、属性は、企業ロゴが示す企業またはブランドロゴが示すブランドである。また、効果は、第1NFTアイテム300が第2仮想オブジェクトOBJ2に設定されたときに第2仮想オブジェクトOBJ2に生じる効果である。
【0062】
<NFTアイテム価値向上システム1の動作>
次に、NFTアイテム価値向上システム1の動作について説明する。NFTアイテム価値向上システム1では、以下の動作が行われる。
(1)第1動作:第1コンピュータ10-1が、第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定する。
(2)第2動作:第1ユーザUS1が第1コンピュータ10-1によりイベントに参加する。
(3)第3動作:第1ユーザUS1のゲームのプレイに応じて、第1コンピュータ10-1が実績情報を更新する。
(4)第4動作:第1ユーザUS1が第1コンピュータ10-1によりイベントを視聴する。
【0063】
第1コンピュータ10-1の制御部12が記憶部14により記憶されているプログラムを読み出すこと、および、サーバ110の制御部112が記憶部114により記憶されているプログラムを読み出すことにより、これらのプログラムが第1動作ないし第4動作を第1コンピュータ10-1およびサーバ110に実行させる。
【0064】
(1)第1動作
まず、第1動作について図面を参照しながら説明する。
図6は、第1動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
図7および
図9は、記憶部14が記憶しているテーブルである。
図8は、第1動作の説明図である。
【0065】
第1動作では、第1コンピュータ10-1が、第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定する。具体的には、第1動作は、
図6の下段に示すように、第1仮想オブジェクトOBJ1にアイテム画像312を付した第2仮想オブジェクトOBJ2を表示させる処理である。第1仮想オブジェクトOBJ1および第2仮想オブジェクトOBJ2は、第1ユーザUS1がゲームをプレイするときに仮想空間において動作する。
【0066】
第1動作を実現するために、記憶部14は、
図7に示すテーブルを記憶している。
図7のテーブルは、第1アカウントACCT1が所有している装備品と、装備品に設けられているスロットと、装備中か否かと、を示している。スロットには、NFTアイテムが設定される。例えば、剣Aでは、スロット1にNFTアイテムの設定が可能である。例えば、鎧Dでは、胴のスロット1およびスロット2にNFTアイテムの設定が可能であり、腕のスロット1にNFTアイテムの設定が可能であり、足のスロット1にNFTアイテムの設定が可能である。装備中の欄には、第1仮想オブジェクトOBJ1が装備品を装備しているか否かを示している。第1仮想オブジェクトOBJ1が装備品を装備している場合、この装備品のボックスに丸が記入されている。以下に、第1動作の詳細について説明する。
【0067】
まず、第1ユーザUS1は、第1コンピュータ10-1によりNFTアイテムの販売サイトにアクセスすることにより、第1NFTアイテム300を購入する。この際、分散型台帳システム50は、第1ユーザUS1の第1アカウントACCT1のアドレスを所有者アドレスに登録する。これにより、第1ユーザUS1は、第1NFTアイテム300を取得する(取引によって利用できるようになる)。
【0068】
次に、制御部12は、
図7のテーブルに基づいて、
図6の上段に示す画像をディスプレイ20に表示させる。
図6の上段に示す画像は、第1仮想オブジェクトOBJ1および「第1NFTアイテムを設定しますか?」のボタンを含んでいる。そして、「第1NFTアイテムを設定しますか?」のボタンには、第1仮想オブジェクトOBJ1が装備している装備品の一覧が記述されている。第1NFTアイテム300が装備品に設定された場合に発生する効果も記述されている。そこで、制御部12は、
図7のテーブルに基づいて、第1仮想オブジェクトOBJ1が装備している装備品の一覧を記述する。更に、制御部12は、第1NFTアイテム300の詳細情報に基づいて、効果を記述する。
【0069】
次に、制御部12(設定手段30)は、第1ユーザUS1による操作に応じて、第1ユーザUS1の第1アカウントACCT1に対して関連付けられている第1NFTアイテム300を、第1アカウントACCT1に対して関連付けられている第1仮想オブジェクトOBJ1に分散型台帳システム50により設定する。具体的には、第1ユーザUS1は、タッチパッド28を操作して、「第1NFTを設定しますか?」のボタンを押すと共に、第1NFTアイテム300を設定する装備品を選択する。本実施形態では、第1ユーザUS1は、鎧Dの胴を選択する。
【0070】
制御部12(設定手段30)は、
図9のテーブルの鎧Dの胴の第2スロットに第1NFTアイテム300を設定する(ステップS1)。更に、制御部12(設定手段30)は、
図8に示すように、分散型台帳システム50に対してオブジェクト設定要求をネットワークインターフェース16により送信する(ステップS2)。オブジェクト設定要求は、第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定する要求である。オブジェクト設定要求は、第1アカウントACCT1の情報および第1仮想オブジェクトOBJ1の情報を含んでいる。
【0071】
分散型台帳システム50は、
図8に示すように、オブジェクト設定要求に含まれる第1アカウントACCT1および第1仮想オブジェクトOBJ1を第1NFTアイテム300の実績情報に対応付けて設定する(ステップS3)。より正確には、分散型台帳システム50は、第1ユーザUS1、第1アカウントACCT1および第1仮想オブジェクトOBJ1を第1NFTアイテム300の実績情報に対応付けて設定する。これにより、第1NFTアイテム300は、第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定される。
図8では、第1仮想オブジェクトOBJ1のプレイ時間、戦績および総観戦者数が設定されている。分散型台帳システム50は、第1NFTアイテム300が第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定されたことを第1コンピュータ10-1に通知する(ステップS4)。
【0072】
制御部12は、ネットワークインターフェース16を介してステップS4の通知を取得する。最後に、制御部12(表示手段32)は、
図6の下段の画像に示すように、第1NFTアイテム300のアイテム画像312を第1仮想オブジェクトOBJ1に付加した第2仮想オブジェクトOBJ2を仮想空間に表示する(ステップS5)。本実施形態では、アイテム画像312は、鎧Dの胴に付加される。これにより、ディスプレイ20には、第2仮想オブジェクトOBJ2が表示される。以上の動作により、第1動作が完了する。
【0073】
(2)第2動作
次に、第2動作について図面を参照しながら説明する。
図10および
図12は、第2動作におけるアクティビティ図である。
図11および
図13は、第2動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。第2動作では、第1ユーザUS1が第1コンピュータ10-1によりイベントに参加する。
【0074】
イベントは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと第1プレイヤキャラクタとのバトルである。イベントでは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタと第1プレイヤキャラクタとが、仮想空間において表示される。バトルでは、第1プレイヤキャラクタと第2プレイヤキャラクタとが仮想空間において互いに干渉する。干渉するとは、第1プレイヤキャラクタの動作が第2プレイヤキャラクタの動作に影響を及ぼすこと、および/または、第2プレイヤキャラクタの動作が第1プレイヤキャラクタの動作に影響を及ぼすことである。干渉するとは、第1プレイヤキャラクタと第2プレイヤキャラクタとの接触判定が行われる、または、第1プレイヤキャラクタから放出された物と第2プレイヤキャラクタとの接触判定が行われることを意味してもよい。放出された物とは、武器や、魔法または特技により発生するエネルギー弾等である。また、干渉するとは、上記のような接触判定が行われずに、第1プレイヤキャラクタの動作により第2プレイヤキャラクタが有するパラメータが変動する、および/または、第2プレイヤキャラクタの動作により第1プレイヤキャラクタが有するパラメータが変動することを意味してもよい。その他、干渉するとは、視野が狭くなる、エフェクト画像が表示されるなど表示態様が変わることにより、第1プレイヤキャラクタまたは第2プレイヤキャラクタユーザに対して直接影響を及ぼすことを意味してもよい。
【0075】
図10に示すように、制御部12は、開催中のイベント一覧の要求をサーバ110に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS11)。応じて、制御部112は、開催中のイベント一覧の要求をネットワークインターフェース116により受信する(ステップS21)。
【0076】
次に、制御部112は、開催中のイベント一覧を第1コンピュータ10-1に対してネットワークインターフェース116により送信する(ステップS22)。イベントには、参加条件が設定されている。そのため、開催中のイベント一覧は、
図11に示すように、各イベントの参加に必要な条件を含んでいる。応じて、制御部12は、開催中のイベント一覧をネットワークインターフェース16により受信する(ステップS12)。
【0077】
次に、制御部12は、
図11に示す参加イベント画面をディスプレイ20により表示させる(ステップS13)。参加イベント画面は、
図11に示すように、開催中のイベント一覧、および、各イベントの参加に必要な条件を含んでいる。この際、制御部12は、第1アカウントACCT1に関連付けられているNFTアイテムを参照し、第1アカウントACCT1が参加可能なイベントにハッチングを施す。本実施形態では、AB社の属性を有する第1NFTアイテム300が第1アカウントACCT1に対して関連付けられている。トーナメントBの参加条件は、AB社の属性のNFTアイテムを所有していることである。そこで、制御部12は、トーナメントBおよび参加条件なしのトーナメントAにハッチングを施す。
【0078】
次に、第1ユーザUS1は、タッチパッド28を操作して、参加したいイベントのボタンを押す。第1ユーザUS1は、例えば、タッチパッド28を操作して、「トーナメントB」のボタンを押す。制御部12は、第1アカウントACCT1に関連付けられている第1NFTアイテム300が参加条件を満たすか否かを判定する(ステップS14)。第1NFTアイテム300が参加条件を満たす場合、本処理は、ステップS15に進む。第1NFTアイテム300が参加条件を満たさない場合、本処理は、ステップS13に戻る。
【0079】
第1NFTアイテム300が参加条件を満たす場合、制御部12は、トーナメントBへの参加要求をサーバ110に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS15)。トーナメントBへの参加要求は、第1アカウントACCT1がトーナメントBに参加する旨の情報、および、第1NFTアイテム300が第1アカウントACCT1に関連付けられている旨の情報を含んでいる。応じて、制御部112は、参加要求をネットワークインターフェース116により受信する(ステップS23)。
【0080】
制御部112は、参加手続完了通知を第1コンピュータ10-1に対してネットワークインターフェース116により送信する(ステップS24)。参加手続完了通知は、第1アカウントACCT1がトーナメントBに参加する手続きが完了した旨の通知である。このように、制御部112(付与手段118)は、第1NFTアイテム300を所有することが参加条件を満たす場合、第1コンピュータ10-1(複数のコンピュータのいずれか1つ)によりイベントに参加する権利を第1ユーザUS1に関連付けられている第1アカウントACCT1に対して付与する。応じて、制御部12は、参加手続完了通知をネットワークインターフェース16により受信する(ステップS16)。これにより、第1ユーザUS1
は、第1コンピュータ10-1によりゲームをプレイできる。
【0081】
次に、
図12に示すように、第1ユーザUS1は、タッチパッド28を操作することにより、ゲームをプレイする(ステップS31)。具体的には、制御部12(第2制御手段40)は、イベントの参加時に、第1ユーザUS1による操作に応じて、第2仮想オブジェクトOBJ2を仮想空間において制御する。本実施形態では、第2仮想オブジェクトOBJ2は、
図13に示すように、第1ユーザUS1による操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタである。第1ユーザUS1は、第2仮想オブジェクトOBJ2を用いて、他のユーザによる操作に応じて動作する第2キャラクタとバトルを行う。
図13では、第1ユーザUS1が操作する第2仮想オブジェクトOBJ2が、第XユーザUSXが操作する第X仮想オブジェクトOBJXとバトルをしている。更に、第1ユーザUS1以外のユーザは、第2仮想オブジェクトOBJ2と第X仮想オブジェクトOBJXとのバトルをコンピュータにより視聴(観戦)することができる。すなわち、第2仮想オブジェクトOBJ2の仮想空間における制御を1以上のユーザが複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができる。
図13の画像では、視聴者数(観戦者数)が表示されている。サーバ110は、1以上のユーザに関連付けられているNFTアイテムを認識している。
【0082】
制御部112は、第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザが観戦者に存在するか否かを判定する(ステップS41)。第1NFTアイテム300の属性は、AB社である。そこで、制御部112は、AB社の属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザが、観戦者の中に存在するか否かを判定する。なお、本明細書では、NFTアイテムが同じ属性を有することをNFTアイテムが同じグループに属するとも言う。第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザが観戦者に存在しない場合、本処理は、終了する。このあと、第2仮想オブジェクトOBJ2と第X仮想オブジェクトOBJXとのバトルが継続される。第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザが観戦者に存在する場合、本処理は、ステップS42に進む。
【0083】
第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザが観戦者に存在する場合、制御部112は、パワーアップ通知をネットワークインターフェース116により第1コンピュータ10-1に対して送信する(ステップS42)。パワーアップ通知とは、第2仮想オブジェクトOBJ2が有する性能を向上させる旨の通知、および、第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様を変化させる旨の通知である。応じて、制御部12は、パワーアップ通知をネットワークインターフェース16により受信する(ステップS32)。
【0084】
制御部12は、
図13の下段の画像に示すように、第2仮想オブジェクトOBJ2が有する性能を向上させると共に、第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様を変化させる(ステップS33)。第2仮想オブジェクトOBJ2が有する性能とは、攻撃力や防御力等である。第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様を変化させるとは、
図13の下段の画像に示すように、第2仮想オブジェクトOBJ2から光を放射したり、第2仮想オブジェクトOBJ2を点滅させたりすることを意味する。このように、制御部12(変化手段38)は、1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに関連付けられているNFTアイテムが第1NFTアイテム300と同じグループに属する場合、第2仮想オブジェクトOBJ2が有する性能を変化させると共に、第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様を変化させる。このあと、第2仮想オブジェクトOBJ2と第X仮想オブジェクトOBJXとのバトルが継続される。以上の動作により、第2動作が完了する。
【0085】
(3)第3動作
次に、第3動作について図面を参照しながら説明する。
図14は、第3動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。
図15は、第3動作の説明図である。第3動作では、第1ユーザUS1のゲームのプレイに応じて、第1コンピュータ10-1が実績情報を更新する。
【0086】
第3動作では、制御部12(実績関連付け手段36)は、第2仮想オブジェクトOBJ2が仮想空間において制御されることによって、第1ユーザUS1が第2仮想オブジェクトOBJ2の操作により課題をクリアした場合、課題がクリアされたことを示す実績情報を第1NFTアイテム300に対して分散型台帳システム50により関連付ける。課題は、第1ユーザUS1が第2仮想オブジェクトOBJ2の操作によりクリアすべき課題である。すなわち、課題は、クエストである。クエストは、例えば、アイテムの収集や、バトル等である。本実施形態では、課題は、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと第1プレイヤキャラクタ(第2仮想オブジェクトOBJ2)とのバトルである。以下に、第3動作の詳細について説明する。
【0087】
図14に示すように、第2仮想オブジェクトOBJ2がバトルに勝利すると(すなわち、課題がクリアされると)、制御部12(実績関連付け手段36)は、実績情報更新要求を分散型台帳システム50にネットワークインターフェース16により送信する(ステップS51)。実績情報更新要求は、第1NFTアイテム300の実績情報を更新する要求である。実績情報更新要求は、第2仮想オブジェクトOBJ2の勝敗に関する情報およびバトルの観戦者数に関する情報を含んでいる。
【0088】
分散型台帳システム50は、第1NFTアイテム300の実績情報を更新する(ステップS52)。具体的には、分散型台帳システム50は、第1NFTアイテム300の実績情報に含まれる第1仮想オブジェクトOBJ1を利用したバトルの勝敗を更新する。第1仮想オブジェクトOBJ1がバトルに勝利した場合、分散型台帳システム50は、実績情報の第1仮想オブジェクトOBJ1の勝利数を1つ加算する。第1仮想オブジェクトOBJ1がバトルに敗北した場合、分散型台帳システム50は、実績情報の第1仮想オブジェクトOBJ1の敗北数を1つ加算する。更に、分散型台帳システム50は、第1NFTアイテム300の実績情報に含まれる総観戦者数を更新する。すなわち、分散型台帳システム50は、第1NFTアイテム300の実績情報に含まれる総観戦者数に、実績情報更新要求に含まれるバトルの観戦者数を加算する。
【0089】
次に、分散型台帳システム50は、実績情報が更新されたことを第1コンピュータ10-1に通知する(ステップS53)。以上の動作により、第3動作が完了する。
【0090】
(4)第4動作
次に、第4動作について図面を参照しながら説明する。
図16は、第4動作におけるアクティビティ図である。
図17は、第4動作において、ディスプレイ20に表示される画像を示した図である。第4動作では、第1ユーザUS1が第1コンピュータ10-1によりイベントを視聴する。
【0091】
図16に示すように、制御部12は、開催中のイベント一覧の要求をサーバ110に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS61)。応じて、制御部112は、開催中のイベント一覧の要求をネットワークインターフェース116により受信する(ステップS71)。
【0092】
次に、制御部112は、開催中のイベント一覧を第1コンピュータ10-1に対してネットワークインターフェース116により送信する(ステップS72)。イベントには、視聴条件が設定されている。そこで、開催中のイベント一覧は、
図17に示すように、各イベントの視聴に必要な条件を含んでいる。応じて、制御部12は、開催中のイベント一覧をネットワークインターフェース16により受信する(ステップS62)。
【0093】
次に、制御部12は、
図17に示す視聴イベント画面をディスプレイ20により表示させる(ステップS63)。視聴イベント画面は、
図17に示すように、開催中のイベント一覧、および、各イベントの視聴に必要な条件を含んでいる。この際、制御部12は、第1アカウントACCT1に関連付けられているNFTアイテムを参照し、第1アカウントACCT1が参加可能なイベントにハッチングを施す。本実施形態では、AB社の属性を有する第1NFTアイテム300が第1アカウントACCT1に対して関連付けられている。トーナメントBの視聴条件は、AB社の属性のNFTアイテムを所有していることである。そこで、制御部12は、トーナメントBおよび参加条件なしのトーナメントAにハッチングを施す。
【0094】
次に、第1ユーザUS1は、タッチパッド28を操作して、「トーナメントB」のボタンを押す。制御部12は、第1アカウントACCT1に関連付けられている第1NFTアイテム300が視聴条件を満たすか否かを判定する(ステップS64)。第1NFTアイテム300が視聴条件を満たす場合、本処理は、ステップS65に進む。第1NFTアイテム300が視聴条件を満たさない場合、本処理は、ステップS63に戻る。
【0095】
第1NFTアイテム300が視聴条件を満たす場合、制御部12は、トーナメントBの視聴要求をサーバ110に対してネットワークインターフェース16により送信する(ステップS65)。トーナメントBの視聴要求は、第1アカウントACCT1がトーナメントBを視聴する旨の情報、および、第1NFTアイテム300が第1アカウントACCT1に関連付けられている旨の情報を含んでいる。応じて、制御部112は、視聴要求をネットワークインターフェース116により受信する(ステップS73)。
【0096】
制御部112は、視聴手続完了通知を第1コンピュータ10-1に対してネットワークインターフェース116により送信する(ステップS74)。視聴手続完了通知は、第1アカウントACCT1がトーナメントBを視聴する手続きが完了した旨の通知である。このように、制御部112(付与手段118)は、第1NFTアイテム300が視聴条件を満たす場合、第1コンピュータ10-1(複数のコンピュータのいずれか1つ)によりイベントを視聴する権利を第1ユーザUS1に関連付けられている第1アカウントACCT1に対して付与する。応じて、制御部12は、視聴手続完了通知をネットワークインターフェース16により受信する(ステップS66)。これにより、第1ユーザUS1は、第1コンピュータ10-1によりイベントを視聴できる。以上の動作により、第4動作が完了する。
【0097】
[効果]
NFTアイテム価値向上システム1によれば、第1NFTアイテム300の価値を維持または向上させることができる。より詳細には、制御部12は、第1NFTアイテム300のアイテム画像312を第1仮想オブジェクトOBJ1に付加した第2仮想オブジェクトOBJ2を仮想空間に表示する。これにより、第2仮想オブジェクトOBJ2のアイテム画像312は、第1ユーザUS1以外のユーザからの注目を集める。特に、第1ユーザUS1がインフルエンサーである場合、多くのユーザが第2仮想オブジェクトOBJ2のアイテム画像312に注目する。その結果、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上する。
【0098】
NFTアイテム価値向上システム1では、第2仮想オブジェクトOBJ2のアイテム画像312は、第1ユーザUS1以外のユーザからの注目を集める。アイテム画像312は、企業、製品またはサービスを示すブランド画像である。これにより、企業、製品またはサービスの宣伝広告が行われると共に、企業、製品またはサービスの価値が維持または向上する。
【0099】
NFTアイテム価値向上システム1では、制御部112は、第1NFTアイテム300が視聴条件を満たす場合、第1コンピュータ10-1によりイベントを視聴する権利を第1ユーザUS1に関連付けられている第1アカウントACCT1に対して付与する。このように第1NFTアイテム300に特典が付与されることにより、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上する。
【0100】
NFTアイテム価値向上システム1によれば、第1NFTアイテム300の価値を維持または向上させることができる。より詳細には、制御部12は、第2仮想オブジェクトOBJ2が仮想空間において制御されることによって、第1ユーザUS1が第2仮想オブジェクトOBJ2の操作により課題をクリアした場合、課題がクリアされたことを示す実績情報を第1NFTアイテム300に対して分散型台帳システム50により関連付ける。これにより、第1ユーザUS1がゲームをプレイすることにより、第1NFTアイテム300の実績情報が更新される。その結果、第1NFT300の価値が維持または向上する。また、第1ユーザUS1が仮想空間において実績を上げると(活躍すると)、活躍に応じた実績が第1NFTアイテム300の実績情報に対応付けて設定される。そのため、第1ユーザUS1が仮想空間において大きく活躍すると、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上する。
【0101】
NFTアイテム価値向上システム1では、実績情報は、バトルの戦績である。これにより、第1ユーザUS1がバトルに参加すれば、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上する。その結果、多くのユーザが、自身が保有するNFTの価値を維持または向上させるべく、ゲーム(バトル)に参加することが促進される。
【0102】
NFTアイテム価値向上システム1では、実績情報は、少なくとも第1ユーザUS1以外のユーザが第2仮想オブジェクトOBJ2を閲覧することにより増加する値を含む閲覧情報である。これにより、第1NFTアイテム300の注目度が実績情報に反映される。
【0103】
NFTアイテム価値向上システム1では、第2仮想オブジェクトOBJ2の仮想空間における制御を視聴するユーザのアカウントに関連付けられているNFTアイテムが第1NFTアイテム300と同じグループに属する場合、制御部12は、第2仮想オブジェクトOBJ2が有する性能を変化させる。これにより、第1ユーザUS1は、第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定されることにより、ゲームを優位にプレイできる。そして、第1NFTアイテム300が第1仮想オブジェクトOBJ1に積極的に対応付けて設定されるようになる。そのため、第1NFT300の注目度が向上し、第1NFT300の価値が維持または向上する。
【0104】
NFTアイテム価値向上システム1では、第2仮想オブジェクトOBJ2の仮想空間における制御を視聴するユーザのアカウントに関連付けられているNFTアイテムが第1NFTアイテム300と同じグループに属する場合、制御部12は、第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様を変化させる。これにより、第1ユーザUS1は、第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定されることにより、多くのユーザの注目を集めることができる。そして、第1NFTアイテム300が第1仮想オブジェクトOBJ1に積極的に対応付けて設定されるようになる。そのため、第1NFT300の注目度が向上し、第1NFT300の価値が維持または向上する。
【0105】
NFTアイテム価値向上システム1では、制御部112は、第1NFTアイテム300が参加条件を満たす場合、第1コンピュータ10-1によりイベントに参加する権利を第1ユーザUS1に関連付けられている第1アカウントACCT1に対して付与する。このように第1NFTアイテム300に特典が付与されることにより、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上する。
【0106】
(その他の実施形態)
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0107】
なお、課題は、第2仮想オブジェクトの動作に基づいたノンプレイヤキャラクタとのバトルやアイテムの収集以外のクエストであってもよく、仮想空間における活動であればよい。
【0108】
なお、第2仮想オブジェクトは、ノンプレイヤキャラクタまたは仮想空間において移動しないオブジェクトであってもよい。仮想空間において移動しないオブジェクトとは、例えば、建造物等のオブジェクトである。この場合、実績情報は、少なくとも第1ユーザUS1以外のユーザが第2仮想オブジェクトを閲覧することにより増加する値を含む閲覧情報である。なお、閲覧とは、ディスプレイ20に第2仮想オブジェクトOBJ2(第1NFTアイテム300)が表示されることを含む。表示とは、仮想空間に設置された仮想カメラから撮像されたリアルタイムレンダリング画像やプリレンダリングによる画像や動画などを表示することを含む。
【0109】
なお、第2動作のステップS41において、制御部112は、第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザが観戦者に存在するか否かを判定する。しかしながら、第2動作のステップS41において、制御部112は、第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザ(アカウント)の人数が所定値より多いか少ないかを判定してもよい。この所定値は、複数の値を有していてもよい。この場合、第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザの人数が増加するにしたがって、第2仮想オブジェクトOBJ2が有する性能の向上する度合いが大きくなる。また、第1NFTアイテム300と同じ属性を有するNFTアイテムに関連付けられたユーザの人数が増加するにしたがって、第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様が段階的に変化する。表示態様とは、オブジェクトの形状や色などの外観画像のほか、オブジェクトに付加されるエフェクト画像、モーション、音声などの出力情報を含む。また、表示態様として、第1NFTアイテム300の企業、製品、サービスに伴う名称を出力してもよい。
【0110】
なお、第2仮想オブジェクトOBJ2の表示態様の変化は、例えば、アイテム画像312の表示態様の変化であってもよい。すなわち、アイテム画像312の色が変化したり、アイテム画像312から光が放射されたり、アイテム画像312が点滅したりしてもよい。
【0111】
第1NFTアイテム300は、武器、防具、アクセサリー等の装備品であってもよい。この場合、第1NFTアイテム300が第1仮想オブジェクトOBJ1に対応付けて設定されると、第2仮想オブジェクトOBJ2の性能が変化する。
【0112】
なお、アイテム画像312は、ブランド画像に限らない。アイテム画像312は、武器、防具、アクセサリー等の装備品の画像であってもよい。
【0113】
なお、第1ユーザUS1は、第2仮想オブジェクトOBJ2を用いて、ゲームの大会(e-スポーツやゲーム内イベントなど)に参加できる。この場合、ゲームの大会の結果に応じて、第1ユーザUS1は、バッチを獲得できる。バッチは、第1NFTアイテム300の実績情報に対応付けて設定されると共に、第2仮想オブジェクトOBJ2に合成されて表示される。これにより、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上する。
【0114】
なお、複数のユーザのそれぞれが、第1NFTアイテム300を所有していてもよい。以下、第1NFTアイテム300を所有しているユーザを第1NFTホルダーと呼ぶ。この場合、複数の第1NFTホルダーは、ゲームにおいてチームを組むことができるまたはゲームの大会に参加できる。これにより、複数の第1NFTホルダーは、マルチゲームをプレイしたり、対戦プレイをできたりする。このように、第1NFTアイテム300の所有による特典が存在していてもよい。これにより、第1NFTアイテム300の価値が維持または向上しやすい。
【0115】
なお、複数のユーザのそれぞれが、第1NFTアイテム300を所有していてもよい。以下、第1NFTアイテム300を所有しているユーザを第1NFTホルダーと呼ぶ。この場合、複数の第1NFTホルダーは、特定のコミュニティ(例えば、DAO(Decentralized Autonomous Organization))または実空間または仮想空間における特定のイベントに参加できる。このように、第1NFTアイテム300の所有による特典が存在していてもよい。この場合、特定のコミュニティまたは特定のイベントの主催者は、参加者の入場時に、参加者が第1NFTアイテム300を所有しているか否かを確認する。
【0116】
なお、第1動作において、装備品のスロットに第1NFTアイテム300が設定されると、装備品の形態が変化してもよいし、新たな装備品が生成されてもよい。これらの変化した装備品や生成された装備品がディスプレイに表示され、第1ユーザUS1は仮想空間で利用できるようになる。
【0117】
なお、ゲームは、アクションゲームに限らない。ゲームは、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、カードゲーム、スポーツゲーム、ボードゲームまたはパズルゲーム等であってもよい。例えば、ゲームがカードゲームである場合、キャラクタは、キャラクタカードである。アイテムは、アイテムカードおよびスキルカードである。この場合、例えば、ユーザは、キャラクタカード、アイテムカードおよびスキルカードを操作することにより、ゲームをプレイする。具体的には、プレイヤキャラクタが描写された当該プレイヤキャラクタに対応するカードオブジェクトが、仮想空間上のデッキに対応付けて設定され、そのカードオブジェクトに対応するプレイヤキャラクタが敵キャラクタと対戦する。
【0118】
また、ゲームがカードゲームである場合、キャラクタカードのスロットが装備品のスロットに相当する。この場合、キャラクタカードのスロットに第1NFTアイテム300が設定される。そして、キャラクタカードに企業ロゴ等が付与される、または、キャラクタカードに描かれているキャラクタに企業ロゴが付与される。このキャラクタは、AR内に表示されてもよい。
【0119】
また、ゲームがカードゲームである場合、アイテムカードが第1NFTアイテム300に対応した装備品であり、このアイテムカードがキャラクタカードに設定(合成する/重ねる)されてもよい。
【0120】
また、ゲームがカードゲームである場合、アイテムカードにスロットが設けられてもよい。この場合、第1NFTアイテムがアイテムカードのスロットに設定されてもよい。この場合、アイテムカードに企業ロゴ等が付与される、または、アイテムカードに描かれているアイテムに企業ロゴが付与される。
【0121】
なお、ゲームがカードゲームである場合、キャラクタは、キャラクタカードを含む。アイテムは、アイテムカードおよびスキルカードを含む。この場合、例えば、ユーザは、キャラクタカード、アイテムカードおよびスキルカードを操作することにより、ゲームをプレイする。
【0122】
なお、仮想空間は、ゲームの仮想空間に限らない。ゲームを伴わないメタバースの仮想空間であってもよい。また、仮想空間はVRやAR(XR)でもよい。仮想空間がARである場合、現実世界のオブジェクト(建物や衣服など)に第1NFTアイテム300を設定できてもよい。この場合、第1ユーザUS1がARにおいて表示されたそのオブジェクトを見ると、第1NFTアイテム300に応じた企業ロゴ等を見ることができる。
【0123】
なお、イベントは、動画の配信であってもよい。この場合、第4動作において、第1NFTアイテム300と同じグループに属するNFTアイテムを所持する視聴者の数に応じて、動画における演出効果を出力させてもよい。演出効果とは、例えば、動画内のキャラクタの表示態様を変化させたり、動画内の背景の表示態様を変化させたり、音声を再生したりすることである。表示態様は、例えば、光の照射、紙吹雪、点滅等である。
【0124】
なお、イベントが動画のライブ配信である場合、実績情報は、イベントの視聴者数、チャンネル登録者数、評価の数、ダウンロード数、チャットの投稿数、投げ銭などの課金情報やイベントの開催数を含んでいてもよい。また、イベントが動画のアーカイブ配信である場合、実績情報は、イベントの再生数、チャンネル登録者数、評価の数、ダウンロード数、チャットの投稿数、投げ銭などの課金情報やイベントの開催数を含んでいてもよい。
【0125】
なお、第1NFTアイテム300が第1仮想オブジェクトOBJ1に設定されると、第2仮想オブジェクトOBJ2に新たなスキルが付与されてもよい。第2仮想オブジェクトOBJ2の新たなスキルは、例えば、特技、魔法、必殺技等の特殊技能である。また、攻撃力や防御力などの第1仮想オブジェクトOBJ1のステータスを向上させるようにしてもよい。この場合、ステータスを向上させた第1仮想オブジェクトOBJ1が第2仮想オブジェクトOBJ2となる。
【0126】
なお、分散型台帳システム50の構造は、
図4に示す構造に限らない。分散型台帳システム50は、例えば、5台以上のノードコンピュータを備えていてもよいし、2台または3台のノードコンピュータを備えていてもよい。また、分散型台帳システム50に含まれるノードコンピュータの数は、時間と共に変動してもよい。
【0127】
なお、前記実施形態では、アカウントは、ユーザIDと同義である。この場合、第1ユーザUS1は、ユーザIDとしてアカウントを有している。ただし、第1ユーザUS1は、ユーザIDを有していると共に、ユーザIDに関連付けられた複数のアカウントを有していてもよい。
【0128】
なお、参加条件および視聴条件は、NFTアイテムの実績情報を含んでいてもよい。すなわち、参加条件および視聴条件は、総視聴者数や勝敗数等を条件として含んでいてもよい。
【0129】
なお、参加条件および視聴条件は、同じNFTアイテムまたは同じ種類のNFTアイテムをユーザが所有していることを条件として含んでいてもよい。
【0130】
なお、同じグループに属するNFTアイテムを所有する複数のユーザがDAOを形成してもよい。この場合、NFTアイテムは、DAOにおける投票の投票権を示すトークンである。そして、DAOを構成するユーザの投票により、第1ユーザUS1が第1NFTアイテム300を第1仮想オブジェクトOBJ1のどの位置に付加するのかどのような大きさで付加するのかなど、どのように表示させるのかなどの態様を決定してもよい。また、NFTアイテムの実績情報に応じて、第1ユーザUS1の第1アカウントACCT1にDAOにおける投票の投票権が付与されてもよい。
【0131】
なお、第1コンピュータ10-1が設定手段30と、表示手段32と、第1制御手段34と、実績関連付け手段36と、変化手段38と、第2制御手段40と、を備え、サーバ110が付与手段118を備えている。しかしながら、設定手段30と、表示手段32と、第1制御手段34と、実績関連付け手段36と、変化手段38と、第2制御手段40と、付与手段118とは、第1コンピュータ10-1ないし第Nコンピュータ10-Nまたはサーバ110のいずれかが備えていればよい。
【0132】
なお、第1ユーザUS1は、第1コンピュータ10-1以外のコンピュータによりイベントを視聴してもよい。
【0133】
これらの他の実施形態を採用した場合おいても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0134】
1:NFTアイテム価値向上システム
10-1:第1コンピュータ
10-2:第2コンピュータ
10-N:第Nコンピュータ
12:制御部
14:記憶部
30:設定手段
32:表示手段
34:第1制御手段
36:実績関連付け手段
38:変化手段
40:第2制御手段
50:分散型台帳システム
50a~50d:ノードコンピュータ
110:サーバ
112:制御部
114:記憶部
116:ネットワークインターフェース
118:付与手段
300:第1NFTアイテム
312:アイテム画像
ACCT1:第1アカウント
OBJ1:第1仮想オブジェクト
OBJ2:第2仮想オブジェクト
US1:第1ユーザ
【手続補正書】
【提出日】2023-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンピュータを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、視聴条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記視聴条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントを視聴する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与する、
NFTアイテム価値向上システム。
【請求項2】
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、実績関連付け手段と、を更に備えており、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
課題は、前記第1ユーザが前記第2仮想オブジェクトの操作によりクリアすべき課題であり、
前記実績関連付け手段は、前記第2仮想オブジェクトが前記仮想空間において制御されることによって、前記第1ユーザが前記第2仮想オブジェクトの操作により前記課題をクリアした場合、前記課題がクリアされたことを示す実績情報を前記第1NFTアイテムに対して前記分散型台帳システムにより関連付ける、
請求項1に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項3】
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記課題は、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとのバトルであり、
前記実績情報は、前記バトルの戦績である、
請求項2に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項4】
前記第2仮想オブジェクトは、ノンプレイヤキャラクタまたは前記仮想空間において移動しないオブジェクトであり、
前記実績情報は、少なくとも前記第1ユーザ以外のユーザが前記第2仮想オブジェクトを閲覧することにより増加する値を含む閲覧情報である、
請求項2に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項5】
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、変化手段と、を更に備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能を変化させる、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項6】
前記NFTアイテム価値向上システムは、第1制御手段と、変化手段と、を、更に備え、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項7】
前記アイテム画像は、企業、製品またはサービスを示すブランド画像である、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項8】
複数のコンピュータを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、第1制御手段と、変化手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能または前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
NFTアイテム価値向上システム。
【請求項9】
複数のコンピュータを備えるNFT(Non-Fungble Token)アイテム価値向上システムであって、
前記NFTアイテム価値向上システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、第2制御手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFTアイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、参加条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記参加条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントに参加する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与し、
前記第2制御手段は、前記イベントの参加時に、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御する、
NFTアイテム価値向上システム。
【請求項10】
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記イベントは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとのバトルである、
請求項9に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項11】
前記第2仮想オブジェクトは、前記第1ユーザによる操作に応じて動作する第1プレイヤキャラクタであり、
前記イベントでは、他のユーザによる操作に応じて動作する第2プレイヤキャラクタと前記第1プレイヤキャラクタとが、前記仮想空間において表示され、
前記第1プレイヤキャラクタと前記第2プレイヤキャラクタとが前記仮想空間において互いに干渉する、
請求項9または請求項10に記載のNFTアイテム価値向上システム。
【請求項12】
複数のコンピュータを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、視聴条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記視聴条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントを視聴する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与する、
システム。
【請求項13】
複数のコンピュータを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、第1制御手段と、変化手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
前記第1制御手段は、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御し、
前記第2仮想オブジェクトの前記仮想空間における制御を1以上のユーザが前記複数のコンピュータの内の1以上により視聴することができ、
前記変化手段は、前記1以上のユーザのアカウントの内の少なくとも1つに対して関連付けられているNFTアイテムが前記第1NFTアイテムと同じグループに属する場合、前記第2仮想オブジェクトが有する性能または前記第2仮想オブジェクトの表示態様を変化させる、
システム。
【請求項14】
複数のコンピュータを備えるシステムであって、
前記システムは、設定手段と、表示手段と、付与手段と、第2制御手段と、を備えており、
前記設定手段は、第1ユーザによる操作に応じて、前記第1ユーザの第1アカウントに対して関連付けられている第1NFT(Non-Fungble Token)アイテムを、前記第1アカウントに対して関連付けられている第1仮想オブジェクトに対応付けて分散型台帳システムにより設定し、
前記表示手段は、前記第1NFTアイテムのアイテム画像を前記第1仮想オブジェクトに付加した第2仮想オブジェクトを仮想空間に表示し、
イベントには、参加条件が設定されており、
前記付与手段は、前記第1NFTアイテムが前記参加条件を満たす場合、前記複数のコンピュータのいずれか1つにより前記イベントに参加する権利を前記第1ユーザに関連付けられている前記第1アカウントに対して付与し、
前記第2制御手段は、前記イベントの参加時に、前記第1ユーザによる操作に応じて、前記第2仮想オブジェクトを前記仮想空間において制御する、
システム。