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  • 特開-全自動工場システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054854
(43)【公開日】2023-04-17
(54)【発明の名称】全自動工場システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20230410BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
B65G1/137 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021163784
(22)【出願日】2021-10-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】715008687
【氏名又は名称】廣田 祐次
(72)【発明者】
【氏名】廣田 祐次
【テーマコード(参考)】
3C100
3F522
【Fターム(参考)】
3C100AA22
3C100AA47
3C100AA59
3C100BB05
3C100BB12
3C100BB13
3C100BB21
3C100BB33
3C100CC02
3F522AA03
3F522BB01
3F522JJ02
3F522JJ03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】大幅な作業効率のUPとスペースの有効利用につながる全自動工場システムを提供する。
【解決手段】円筒形の高層ビルにして、屋上にクレーンアームが水平方向に回転する(上下には動かない)クレーンを設置し、また高層ビルの各階には、トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットを設置し、さらに地上には、無人運転の重量物の荷物が搬送可能なトラックが停車できるようにする。該円筒形の高層ビルの随所に、監視カメラを設定し、該クレーンが荷物を吊り上げると同時に、該クレーンアームが回転し、各階の荷物受取部に来ている該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットの上に該荷物を降ろし、該移動ロボットが工程まで運び、工程内の組み立てロボットが組み込みを行う流れを構築する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形のビルにて、屋上に複数のクレーンアームが水平方向に回転及び伸び縮みをするクレーンを設置し、また該円筒形ビルの各階には、荷物受け取りエリアにトロッコ形状の荷物受取の移動ロボットを設置し、さらに地上には、無人運転の重量荷物が搬送可能な複数のトラックが停車できるようにする全自動工場システムであって、該円筒形のビルの随所に、複数の監視カメラを設定し、該複数の監視カメラの情報に基づくAIサーバーの指示によって、該クレーンアームが回転し伸び縮し、またクレーンワイヤーの先のフック部を上下させ、該トラックの荷台の該重量荷物のひっかけ部にて、該重量荷物を吊り上げると同時に、該クレーンアームが回転し伸び縮し、各階の該荷物受取りエリアに来ている該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットの上に該重量荷物を降ろし、該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットが工程まで運び、工程内の組み立てロボットが組み込みを行う工程を有する全自動工場システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、狭い敷地を有効に使う円筒型高層ビルの工場にて、クレーンを駆使し、トラックの荷台から重量部品を効率よく各階の製造ラインに運ぶシステムを構築し、AIサーバーが部品の供給から、製造工程までを全統括する、24時間対応の工場に関するものである。
【背景技術】
【0002】
100kgを越える重量のある部品やユニットを組み込むような工程のある工場は、従来は重量物を持ちあげる技術が自動化されていなかったがために、人がフォークリフトで運搬をしたり、自動搬送車を使うとしても積み込むのは人がロボットを操作するようなことが多く、人手が多くかかり、また重量部品の点数が増えるに従い、平屋建ての広いスペースの工場にするのが一般的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-339015
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
平屋の広い工場だと、部品の加工や保管、組み立て工程のスペースが、多種大量生産に伴いどんどん広がり、人の移動や部品の移動等に時間がかかるようになり、特に重量部品の場合には、フォークリフトや移動ロボットでの移動にも時間がかかり、移動効率が悪くなる。
また、土地の広さにもおのずと制限が生じるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
円筒形の高層ビルにして、屋上にクレーンアームが水平方向に回転する(上下には動かない、前後=伸び縮み方向には少し動く)クレーンを設置し、また高層ビルの各階には、トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットを設置し、さらに地上には、無人運転の重量物の荷物が搬送可能な複数のトラックが停車できるようにする。
該円筒形の高層ビルの随所に、監視カメラを設定し、AIサーバーは複数の監視カメラ画像から、荷物やクレーンの位置情報及び状態を知り、該クレーンに作動指示を与える。
該クレーンのアームが回転と伸び縮みをすることで、またクレーンのフック部を上下させることで、該トラックの荷台の重量物のフック部をひっかっけ、荷物を吊り上げると同時に、該クレーンアームが回転し、各階の荷物受取部に来ている該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットの上に該荷物を降ろし、該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットが工程まで運び、同様にAIサーバーは複数の監視カメラ画像から得られる情報によって工程内の組み立てロボットに指示を与え、該ロボットが組み込みを行う工程を構築する。
【発明の効果】
【0006】
工場の敷地面積を狭くでき、また重量物の部品を自動運転のトラックで持ち込み→自動クレーンと移動ロボットとで移動→ロボットによる工程での組み込み等が、AIサーバーの管理によってすべて自動化され24時間稼働の工場が可能となる。人や移動ロボットの移動範囲が狭くて済むので、また重量物部品のストックを工場内で持たないので、大幅な作業効率のUPとスペースの有効利用につながる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の概要を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
円筒形の高層ビルにして、屋上に複数のクレーンアームが水平方向に回転し、伸び縮みをする(上下には動かない)自動クレーンを設置し、また高層ビルの各階には、トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットを設置し、さらに地上には、無人運転の重量物の荷物が搬送可能な複数の自動運転のトラックが停車できるようにする。
該円筒形の高層ビルの随所に、監視カメラを設定し、該クレーンが該トラックの荷台の重量物のフック部にて、荷物を吊り上げると同時に、該クレーンアームが回転し、各階の荷物受取部に来ている該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットの上に該荷物を降ろし、該トロッコ形状の荷物受取の移動ロボットが工程まで運び、工程内の組み立てロボットが組み込みを行う工程を構築する。
【0009】
図1において、円筒形のビルの屋上1に、下側回転クレーンアーム3と上側回転クレーンアーム14とを同軸で設定する。荷物は基本的にクレーンワイヤー4とバックアップクレーンワイヤー5のフック部6によって吊り上げられるので、クレーンアーム14の先端側に荷重がかかるため、複数のタイヤ2で受けるようにする。複数の自動運転トラック7が地上に停車しており、該自動運転トラック7には、複数のひっかけ部付帯部品運搬ケース15が積まれており、数多くのAIに画像情報を送るカメラ12によって、AIサーバー16は、該自動運転トラック7の荷台の状況を知り、必要な部品供給の順番で、該ひっかけ部付帯部品運搬ケース15を吊り上げるようクレーンに指示を出し、該クレーンは必要な階へ該ひっかけ部付帯部品運搬ケース15を運搬する。
【0010】
尚、該クレーンが該ひっかけ部付帯部品運搬ケース15のひっかけ部をひっかける場合は、クレーンアーム3を回転し、ワイヤー滑車部17を前後(伸び縮み)させ、そしてクレーンのフック部6を上下させて行う。
また、クレーンワイヤー5とバックアップクレーンワイヤー6は、互いに独立してクレーンアームのワイヤー滑車部17が前後に移動(伸び縮み)をする構造を有し、該ひっかけ部付帯部品運搬ケース15の二つのひっかけ部を各ワイヤーのフック部6で吊り上げ、該ひっかけ部付帯部品運搬ケース15を移動し、2つのワイヤーの共同作業によって、該ひっかけ部付帯部品運搬ケース15の微妙な角度調整等を行う。
【0011】
円筒形高層ビル側面11には、例えば15階シドニー向け荷受け部8、16階プノンペン向け荷受け部9、17階モスクワ向け荷受け部10等を設定し、また各階の荷受け部には、トロッコ形状の荷物受取の移動ロボット13が出入りし、クレーンからの荷受けをし、工程に運ぶ役割をになう。
【0012】
例えば、仕向け地向け毎に基本形は同一ながら、いくつかの部品が異なり、また部品形状は同一ながら色のみが異なる場合があるが、5階はA市向けの仕様にし、6階はB市向けの仕様の場合は、A市向け部品〇△▲□◆とB市向け部品●△▲□◇とを自動運転トラック7の荷台に適当に並べていても、AIサーバー16の指示で、必要な順番で、必要な階へ、間違うことなく運搬する。人を一切介さなくても稼働が可能なので、24時間稼働の工場が達成される。
【産業上の利用可能性】
【0013】
工場の敷地面積を狭くでき、また重量物の部品を自動運転のトラックで持ち込み→自動クレーンと移動ロボットとで移動→ロボットによる工程での組み込み等が、AIサーバーの管理によってすべて自動化され24時間稼働の工場が可能となる。人や移動ロボットの移動範囲が狭くて済むので、また重量物部品のストックを工場内で持たないので、大幅な作業効率のUPとスペースの有効利用につながる。
【符号の説明】
【0014】
1.円筒形のビルの屋上
2.タイヤ(重量受け)
3.下側回転クレーンアーム
4.クレーンワイヤー
5.バックアップクレーンワイヤー
6.フック部
7. 自動運転トラック
8.15階シドニー向け荷受け部
9.16階プノンペン向け荷受け部
10.17階モスクワ向け荷受け部
11.円筒高層ビル側面
12. AIに画像情報を送るカメラ
13.トロッコ形状の荷物受取の移動ロボット
14.上側回転クレーンアーム
15 ひっかけ部付帯部品運搬ケース
16.AIサーバー
17.ワイヤー滑車部

図1