(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005490
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】磁気共鳴イメージング装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20230111BHJP
G01N 24/00 20060101ALI20230111BHJP
G01R 33/42 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
A61B5/055 331
A61B5/055 ZAA
G01N24/00 540A
G01R33/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021107450
(22)【出願日】2021-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】320011683
【氏名又は名称】富士フイルムヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】後藤 研吾
(72)【発明者】
【氏名】青木 学
(72)【発明者】
【氏名】高柳 泰介
(72)【発明者】
【氏名】星野 伸
(72)【発明者】
【氏名】今村 幸信
(72)【発明者】
【氏名】竹内 博幸
(72)【発明者】
【氏名】中山 武
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AB32
4C096AB42
4C096AD08
4C096CA02
4C096CA38
(57)【要約】
【課題】漏れ磁束を抑制する磁気シールド構造を備えたMRI装置を提供する。
【解決手段】撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、静磁場磁石は円盤状磁性体磁極201と円環状磁性体磁極202とを有し、傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイル204と、円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体301を有し、積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、撮像空間の中心部よりも薄く、積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、積層体の撮像領域側の積層体中央部の最下部よりも高い位置にある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、前記撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、
前記静磁場磁石は円盤状磁性体磁極と円環状磁性体磁極とを有し、
前記傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイルと、前記円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体を有し、
前記積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、前記撮像空間の中心部よりも薄く、前記積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、前記積層体の撮像領域側の積層体中央部の最下部よりも高い位置にある、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記積層体は厚み20mm以上である、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記積層体は径100mm以下の薄膜体を積層することで構成され、前記薄膜体の形状はすべてほぼ同等である、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記傾斜磁場コイルは、前記静磁場磁石の径の内側に配置される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記積層体の端部は、前記積層体の中央部のZ軸方向に対して、中央に配置される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、前記撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、
前記静磁場磁石は円盤状磁性体磁極と円環状磁性体磁極とを有し、前記傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイルと、前記円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体を有し、
前記積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、前記撮像空間の中心部よりも厚く、前記積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、前記積層体の中央部最下部よりも低い位置に配置される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記積層体は厚み20mm以上である、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項8】
請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記積層体は、径100mm以下の薄膜体を積層することで構成され、前記薄膜体の形状はすべてほぼ同等である、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項9】
請求項6記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
前記傾斜磁場コイルは、前記静磁場磁石の径の内側に配置される、
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴イメージング(以下、MRI)装置内の傾斜磁場コイルが作る漏れ磁束を抑制する磁気シールド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
MRI装置は、被験者に高周波の磁場を与え、人体内の水素原子に共鳴を発生させ、その共鳴時に発生する電波を受信コイルで取得し、得られた電波を画像として抽出することができる装置である。MRI装置は、主に、均一な静磁場を構成するための静磁場磁石、空間的に線形な磁場を生成し、MRIから得られる信号に位置情報を追加する傾斜磁場コイル、上述した、水素原子から発生する電波を受信するための受信コイルなどで構成される。
【0003】
傾斜磁場コイルは、所望の空間的な磁場を生成するためにパルス状の電流波形を通流させるため、その電流変化に応じた渦電流により変動磁場が発生し、MRI装置内の金属部品に渦電流を発生させる。この変動磁場は、静磁場の均一性を悪化させることや傾斜磁場の空間分布に影響し、画像劣化の要因となる。特に静磁場を生成するための磁石は、鉄材磁極で構成されることが多く、その磁極材料の磁化にも影響を与える可能性がある。
【0004】
そのため、近年のMRI装置では、アクティブシールドコイルと呼ばれる、渦電流が発生される逆向きの磁場を相殺するような機能を追加することで、画像劣化を抑制していた。
【0005】
しかしながら、このアクティブシールドが占める領域により、磁石と撮像空間の距離が離れ、磁気抵抗が高くなるため、必要な静磁場を生成するための起磁力や磁極が大型化する。起磁力の増大はコイル電流やターン数で調整できるが、コイル電流増大による磁気エネルギの増大やコイル、磁極の大型化による高コスト化を招く可能性がある。
【0006】
そのような背景から、中低磁場のMRI装置では、磁束の通路となり且つ渦電流の発生を抑制できる、例えば、ソフトフェライトや珪素鋼板などの磁性体磁極片を傾斜磁場コイルと金属構造物との間に設ける対策方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0007】
また、特許文献2では、渦電流を抑制するため、傾斜磁場コイルと磁性体磁極間に径を小さくした珪素鋼板で構成される表層部とを径を大きくした珪素鋼板で構成される深層部に分けた積層体を設けることで、渦電流の抑制と、ケイ素鋼板径を小さくすることによる見かけの透磁率の減少を防止する構成が知られている。
【0008】
さらに、特許文献3では、磁極にスリット構造を入れることで、渦電流の通流する領域を小さくし、減衰時定数を速めた構成とすることで、傾斜磁場コイルの電流が時間変化した際の磁束の磁極への漏れを抑制していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平05-182821号公報
【特許文献2】特開2004-65714号公報
【特許文献3】特開2016-96829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、例えば特許文献1では、飽和磁化の低いソフトフェライトを用いているため、高磁場下、例えば1.5Tの静磁場下では、磁気シールド効果が失われ、渦電流を抑制することが困難であった。また、特許文献2記載の構成では、積層体の大きさを複数用意する必要があり、積層体の製造コストの増大や、製造時間長期化を招く可能性があった。さらに、特許文献3記載の構成では、磁極にスリットを入れることで、磁極の構造強度が悪化することによる補強部材の追加が必要になること可能性がある。また、スリットの分鉄材の量が減少し、見かけ上の透磁率が減少するため、必要な起磁力が増大することで高コスト化を招く可能性があった。
【0011】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、漏れ磁束を抑制する磁気シールド構造を備えたMRI装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明においては、撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、静磁場磁石は円盤状磁性体磁極と円環状磁性体磁極とを有し、傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイルと、円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体を有し、積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、撮像空間の中心部よりも薄く、積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、積層体の撮像領域側の積層体中央部の最下部よりも高い位置にある構成の磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【0013】
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、前記撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、静磁場磁石は円盤状磁性体磁極と円環状磁性体磁極とを有し、傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイルと、円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体を有し、積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、撮像空間の中心部よりも厚く、積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、積層体の中央部最下部よりも低い位置に配置される構成の磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、積層体の径を位置によって変えることなく、静磁場磁石を構成する磁極への漏れを抑制し、画質の悪化を防ぎ、積層体の製造コストを増大させることなく、渦電流を低減したMRI装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例1に係る積層体を備えたオープン型MRI装置の一構成を示す図である。
【
図2】実施例1に係る積層体端部が積層体中央部のZ軸に対して中央部に配置される積層体、磁性体磁極、及び傾斜磁場コイルの作る磁束の流れを示す図である。
【
図3】実施例1に係る積層体端部が積層体中央部のZ軸に対して上側に配置される積層体、磁性体磁極、及び傾斜磁場コイルの作る磁束の流れを示す図である。
【
図4】実施例1に係る積層体の一構成を示す図である。
【
図5】実施例1に係る絶縁体と積層体の一構成を示す図である。
【
図6】実施例2に係る絶縁体と積層体の他の構成を示す図である。
【
図7】実施例2に係る積層体を備えたMRI装置の一構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の各種の実施例について図面を用いて説明する。なお、各図において同一部分は同じ番号を付与している。
【実施例0017】
実施例1は、撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルと、を備え、静磁場磁石は円盤状磁性体磁極と円環状磁性体磁極とを有し、傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイルと、円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体を有し、積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、撮像空間の中心部よりも薄く、積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、積層体の撮像領域側の積層体中央部の最下部よりも高い位置にある構成のMRI装置の実施例である。
【0018】
図1は、実施例1のオープン型MRI装置の概略の形態を示すものである。MRI装置1は、撮像空間101を中心にして配置される円盤状磁性体磁極201と、円環状磁性体磁極202で構成される一対の静磁場磁石、超電導材などを用いた円環形状コイルにより静磁場強度を生成する。さらに、撮像領域の外側の磁場を低減するため、該円環形状コイルとは逆向きの磁場を発生させるシールドコイルが構成される。
【0019】
静磁場を形成するための円環形状コイルが超電導材である場合、当該コイルを真空に配置するための真空容器、輻射シールド、液体へリウムなどの容器内に収められ、極低温に維持される。また、撮像空間を中心にして対向配置される第1のコイルである傾斜磁場コイル204は、空間内での磁場強度を、撮像中心からの距離に応じた磁場を持たせるパルス状の波形を出力するよう。
【0020】
図2は傾斜磁場コイル204が作る、積層体301、円盤状磁性体磁極201や円環状磁性体磁極202内に流れる磁束601の経路の概念図を示している。傾斜磁場コイル204はZ軸402の正方向の磁場を生成するコイル204aと、Z軸402の負方向に下向きの磁場を生成するコイル204bで構成され、積層体や、静磁場磁石を介して磁路が形成される。傾斜磁場コイル204は、円盤状磁性体磁極201の径の内側に配置される。
【0021】
傾斜磁場コイル204の作る磁束601は、鉄材などの透磁率が高い部材や、経路長の短い磁気抵抗を流れる傾向にあるが、磁気抵抗の大きな空気を介す磁路、例えば、積層体301から空気を介し、円環磁性体磁極202へ磁束602が流入し、その磁極に渦電流が流れる可能性がある。特に、積層体301の撮像領域側(
図1のZ軸402負方向)は、傾斜磁場コイル204との距離が物理的に短く、磁気抵抗が小さいため、その小さな磁気抵抗を介して、円環磁性体磁極202への漏れ磁場が増大する。この円環磁性体磁極202への漏れ磁場の増大を抑制するには、積層体301のR軸(径方向)401に対して短くすることで、円環磁性体磁極と積層体間の物理的な距離が長くなるため、磁気抵抗が増大する。しかし、傾斜磁場コイル204から円盤状磁性体磁極201への磁束の流入量が増加し、渦電流が増加する。
【0022】
それに対し、積層体のZ軸402正方向は、傾斜磁場コイルとの距離が長く、磁気抵抗が大きいため、前述したZ軸402負方向に配置した場合と比較して、円環磁極への漏れ磁場が小さくなる。そのため、積層体端部301aは、珪素鋼板である積層体中央部301bのZ軸402方向に対して、中央に配置されることで、円環磁極への漏れ磁束を低減する構成である。すなわち、積層体の端部は、積層体の中央部のZ軸方向に対して、中央に配置されている。
【0023】
尚、積層体端部301aは、
図2では積層体中央部301bに対して、Z軸402方向に対して中央に配置されているが、
図3に示すように、Z軸402正方向に対して配置してもよい。また、
図2に示す磁束の流れは、径方向のうちX軸やY軸に対して傾斜磁場を生成するXGCやYGCと呼ばれる傾斜磁場コイルを示しており、Z軸方向に対して傾斜磁場を生成するZGCに関しては、磁束の流れが異なる。
【0024】
図4は、本実施例の積層体301の概略図を示しており、積層体は薄膜体501を複数積層する構成であり、薄膜体501は、例えば、電気、磁気的な性質に優れる電磁鋼板が用いられる。この薄膜体は、電磁鋼板のように、電気抵抗が高く、透磁率が高いものであれば、他の材料であってもよい。
【0025】
高磁場下、例えば1.5Tの静磁場下では、積層体中央部301bの厚さはMRI装置の要求性能に応じて任意であるが、上述の通り珪素鋼板を用いており、円盤状磁極201に到達する磁束の遮蔽を考慮する場合には、少なくとも20mm以上の厚さがある事が望ましい。また、絶縁体ブロックである積層体端部301bの厚みは、少なくとも10mm以上の厚さがあることが望ましい。さらに、薄膜体501の大きさは、100mm×100mm以下の大きさであることが望ましい。すなわち、好適には、積層体は厚み20mm以上で、径100mm以下の薄膜体を積層することで構成され、薄膜体の形状はすべてほぼ同等であると良い。
【0026】
図5は、
図4に示す積層体301に対して、その厚みの均一性を保つための構成を示す。本実施例における積層体には、電磁力が発生し、最悪の場合積層体構造の位置ずれなどが起こり、機器故障が発生する可能性がある。そのため、積層体は固定部材で固定し、その固定部材は積層体と絶縁体502で構成される部品をまとめて保持することが望ましい。
【0027】
さらに、本実施例で述べる積層体中央部301bの径方向長さが、傾斜磁場コイル204よりも撮像領域側にある場合、傾斜磁場コイルが作る磁束がそのまま円盤状磁性体時欲へ漏れる可能性があるため、積層体の径方向長さは傾斜磁場コイル204の位置よりも長いことが望ましい。すなわち、積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、撮像空間中心部よりも薄く、積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、積層体の撮像領域側の積層体中央部の最下部よりも高い位置にあると好適である。
実施例2は、撮像空間を中心に対向して配置された一対の静磁場磁石と、撮像空間を中心に対向して配置される一対の傾斜磁場コイルとを備え、静磁場磁石は円盤状磁性体磁極と円環状磁性体磁極とを有し、傾斜磁場コイルは、撮像領域においてZ軸方向に傾斜した磁場を与える第1のコイルと、円盤状磁性体磁極に対し第1のコイルから発生した磁束を遮蔽する積層体を有し、積層体は、円環上磁性体磁極側でZ軸方向厚が、撮像空間の中心部よりも厚く、積層体の円環状磁性体磁極側の積層体端部の鉛直方向最下部が、積層体中央部最下部よりも低い位置に配置される構成の磁気共鳴イメージング装置の実施例である。
本実施例においても、積層体は厚み20mm以上で、径100mm以下の薄膜体を積層することで構成され、薄膜体の形状はすべてほぼ同等であると良い。また、傾斜磁場コイルは、静磁場磁石の径の内側に配置されると良い。