(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023054989
(43)【公開日】2023-04-17
(54)【発明の名称】流量制御弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20230410BHJP
F25B 41/20 20210101ALI20230410BHJP
【FI】
F16K31/04 A
F16K31/04 K
F25B41/20 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021164062
(22)【出願日】2021-10-05
(71)【出願人】
【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】弁理士法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 沙弥佳
(72)【発明者】
【氏名】湊 祐介
(72)【発明者】
【氏名】新谷 勇斗
【テーマコード(参考)】
3H062
【Fターム(参考)】
3H062AA02
3H062AA15
3H062BB31
3H062BB33
3H062CC02
3H062DD01
3H062EE06
3H062HH04
3H062HH08
3H062HH09
(57)【要約】
【課題】弁体の高精度な位置決めを可能とし、適切な流量制御を行える流量制御弁を提供する。
【解決手段】流量制御弁は、弁体と、前記弁体を駆動する従動軸を備えた弁部アセンブリと、駆動軸を備えた駆動部アセンブリと、前記駆動軸と前記従動軸の軸線方向の対向面を非接触で磁気的に連結する磁気継手とを有し、前記弁体は、前記従動軸に対して接近または離間する方向に移動するように構成され、前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとは、所定方向に沿って相対的に接近させて組み付けが可能であり、組み付け後に前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリの相対回転を抑制する係合部が配設されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体と、前記弁体を駆動する従動軸を備えた弁部アセンブリと、
駆動軸を備えた駆動部アセンブリと、
前記駆動軸と前記従動軸の軸線方向の対向面を非接触で磁気的に連結する磁気継手とを有し、
前記弁体は、前記従動軸に対して接近または離間する方向に移動するように構成され、
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとは、所定方向に沿って相対的に接近させて組み付けが可能であり、組み付け後に前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリの相対回転を抑制する係合部が配設された、
ことを特徴とする流量制御弁。
【請求項2】
前記弁部アセンブリの本体部は、軸線に平行な一対の平行外面と、前記平行外面に繋がる段差面とを有し、
前記駆動部アセンブリの円筒部材は、前記平行外面に摺動可能に係合する内面と、前記段差面に当接可能な底面とを備えた一対の壁部を有し、
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとを、軸線方向または軸線に交差する方向に沿って接近させたとき、前記平行外面と前記内面が摺動しつつ密着する、
ことを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
【請求項3】
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとを、軸線方向または軸線を横切る方向に沿って接近させたとき、前記段差面と前記底面のうち一方に形成された凸部と、他方に形成された凹部とが嵌合する、
ことを特徴とする請求項2に記載の流量制御弁。
【請求項4】
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとを、軸線方向に沿って接近させたとき、前記平行外面と前記内面のうち一方に形成された溝と、他方に形成された隆起部とが摺動する、
ことを特徴とする請求項2に記載の流量制御弁。
【請求項5】
前記弁部アセンブリの本体部の端面に第1の孔が形成され、前記駆動部アセンブリの円筒部材の端面に第2の孔が形成されており、
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとを、軸線方向に沿って接近させたとき、前記第1の孔と前記第2の孔のうち一方の孔に装着された連結片が、他方の孔に係合する、
ことを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
【請求項6】
前記弁部アセンブリの本体部は、軸線に交差する方向に延在する横孔を備えた縮径円筒部を有し、
前記駆動部アセンブリの円筒部材は、軸線に交差する方向に形成された貫通孔を備え前記縮径円筒部に嵌合可能な薄肉円筒部を有し、
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとを嵌合させて、前記横孔と前記貫通孔が重なり合ったとき、前記貫通孔を貫通して前記横孔に係合可能なピン部を備えた連結体を配設した、
ことを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
【請求項7】
前記貫通孔、前記横孔及び前記ピン部はそれぞれ一対設けられ、前記連結体は、前記ピン部を両端に保持する弾性変形可能な連結部を有する、
ことを特徴とする請求項6に記載の流量制御弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流量制御弁に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ルームエアコン、カーエアコン等のヒートポンプ式冷暖房システムは、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、及び膨張弁等に加えて、流量制御弁などを備えている。
【0003】
この種の流量制御弁としては、例えば特許文献1に示す弁装置がある。この弁装置は、電動駆動部の回転駆動を、磁気継手及びネジ機構を介して弁体の直動動作に変換し、それにより弁体の先端部が縦通路を開閉し、流入路側の冷媒の流通を許容・遮断し、更には流通量を調整するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に示す弁装置において、電動駆動部から磁気継手を介して伝達される回転運動がネジ機構により弁体の上下運動に変換されたときに、電気駆動部側の磁気対向面と、弁体側の磁気対向面との間隔が変動する。この間隔が変動することにより、磁気継手により伝達可能な回転力も変動する。回転力が許容値を下回ると、フリクションなどの影響により弁体の上下位置決め精度が低下するおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、弁体の高精度な位置決めを可能とし、適切な流量制御を行える流量制御弁を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明による流量制御弁は、
弁体と、前記弁体を駆動する従動軸を備えた弁部アセンブリと、
駆動軸を備えた駆動部アセンブリと、
前記駆動軸と前記従動軸の軸線方向の対向面を非接触で磁気的に連結する磁気継手とを有し、
前記弁体は、前記従動軸に対して接近または離間する方向に移動するように構成され、
前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリとは、所定方向に沿って相対的に接近させて組み付けが可能であり、組み付け後に前記弁部アセンブリと前記駆動部アセンブリの相対回転を抑制する係合部が配設された、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、弁体の高精度な位置決めを可能とし、適切な流量制御を行える流量制御弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態にかかる流量制御弁を示す縦断面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す流量制御弁を分解して示す縦断面図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す流量制御弁の一部を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第2の実施形態にかかる流量制御弁を示す縦断面図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す流量制御弁を分解して示す縦断面図である。
【
図6】
図6は、
図4に示す流量制御弁の一部を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、第3の実施形態にかかる流量制御弁を示す縦断面図である。
【
図8】
図8は、
図7に示す流量制御弁を分解して示す縦断面図である。
【
図9】
図9は、
図7に示す流量制御弁の一部を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、第4の実施形態にかかる流量制御弁を示す縦断面図である。
【
図13】
図13は、第5の実施形態にかかる流量制御弁を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明にかかる実施形態の流量制御弁について説明する。本実施形態の流量制御弁は、冷凍サイクル装置の循環路内に設置され、該循環路内を流れる冷媒の流量を制御する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかる流量制御弁1Dを示す縦断面図である。
図2は、
図1に示す流量制御弁1Dを分解して示す縦断面図である。
図3は、
図1に示す流量制御弁1Dの一部を示す斜視図である。なお、本明細書で上方というときは、駆動部アセンブリ側を意味し、下方とは弁部アセンブリ側を意味するものとする。流量制御弁1の軸線をLとする。
【0012】
(流量制御弁の構成)
流量制御弁1Dは、駆動部アセンブリ10Dと、弁部アセンブリ50Dとを有する。
まず、駆動部アセンブリ10Dについて説明する。
図1において、駆動部アセンブリ10Dは、駆動部ケース11と、駆動部ケース11の内側に取り付けられたステータ12と、ステータ12の径方向内側に配置されたロータ13と、ロータ13に固定された駆動軸14と、円筒部材20Dとを有する。ステータ12とロータ13とで、ステッピングモータを構成する。なお、駆動源としてはステッピングモータに限らず、ブラシレスモータ、ブラシ付きモータ等を採用してもよい。
【0013】
ステータ12は、ヨーク12aと、コイル12cとからなり、駆動部ケース11の内側に樹脂材29を介して、軸線Lと同軸に配置されている。コイル12cは、不図示のリード線を介して外部電源に接続されている。
【0014】
駆動部ケース11は、金属をプレス成形することによって有頂円筒状に形成され、頂部中央において内側に突出した凸部11aを有している。駆動部ケース11の下端側には、環状板材15が配置され、駆動部ケース11の下端と環状板材15の外周とは、カシメにより固定されている。
【0015】
駆動軸14は、上端側の小径部14aと、小径部14aより大径の大径部14bと、大径部14bより大径の円盤部14cとを連設してなる。円盤部14cの下面側を帯磁することにより、S極及びN極からなる磁気対向面14dを形成してなる。円盤部14cに磁石を貼り付けてもよい。
【0016】
略円筒状の軸受ホルダ16の内周が、小径部14aの外周に圧入により嵌合するとともに、軸受ホルダ16の外周がロータ13の内周に嵌合している。また、略円筒状の係止部材17の内周が、大径部14bの外周に圧入により嵌合するとともに、ロータ13の内周に嵌合している。これにより駆動軸14は、ロータ13に対して同軸に取り付けられる。
【0017】
軸受ホルダ16の外周鍔部16aが、ロータ13の上端に当接し、係止部材17の外周鍔部17aが、ロータ13の下端に当接している。軸受ホルダ16は、第1の玉軸受18の外輪を保持する凹部16bを有する。第1の玉軸受18の内輪は、駆動部ケース11の凸部11aに当接している。これにより、駆動軸14のロータ13に対する軸線L方向の位置決めが可能になる。
【0018】
係止部材17の下端は、駆動軸14の大径部14bに嵌合した第2の玉軸受19の内輪の上端に当接している。
【0019】
駆動軸14の下端側周囲から駆動部アセンブリ10Dの下方に突出するようにして、中空の円筒部材20Dが配置されている。円筒部材20Dは、上端近傍の内周に形成された内側段部20Daと、上端近傍の外周に形成された外側段部20Dbと、下方に突出する一対の壁部20Dcとを有する。
【0020】
円筒部材20Dの外側段部20bは、環状板材15の中央開口15aに嵌合している。円筒部材20Dは、環状板材15と共に駆動部ケース11と一体化されている。
【0021】
第2の玉軸受19の外輪の下端は、円筒部材20Dの内側段部20Daに当接している。このため、駆動軸14は、第1の玉軸受18と第2の玉軸受19とにより、駆動部ケース11に対して回転可能に支持されており、また後述する磁気継手MCの磁力が作用しても、下方に変位することはない。
【0022】
円筒部材20Dの壁部20Dcは、円筒の下端を径方向外方から、円筒外径よりサイズが小さい直方体で打ち抜いたごとき形状を有している。具体的には、
図3に示すように、各壁部20Dcは、部分円筒状の外面20Ddと、軸線Lに平行に延在する内面20Deと、軸線Lに直交する面に沿って延在する三日月状の底面20Dfとを有する。一対の壁部20Dcの内面20Deは、互いに平行である。内面20Deの間隔をW1とし、内面20Deの高さ(軸線L方向の長さ)をH1とする。
【0023】
次に、弁部アセンブリ50Dは、弁本体51Dと、従動軸52と、弁軸53と、円形の閉塞板36と、を有する。
【0024】
弁本体51Dは、円形の閉塞板36により上端を閉止された円筒状の本体部51Daと、本体部51Daの下端に連結された有底円筒状の薄肉筒部51bとを有する。薄肉筒部51bの外周に形成された開口51cに、第1流路を構成する第1配管41が連結されている。開口51cの軸線をOとする。
【0025】
また、薄肉筒部51bの下端に形成された開口51d内に、弁座部材54が配置されている。弁座部材54は、中央に貫通したオリフィス54aを有している。第2流路を構成するオリフィス54aの上端には、弁座54bが形成されている。オリフィス54aに連通するようにして、第2配管42が連結され、薄肉筒部51bの下面に取り付けられている。本体部51Daの上端内周に、ステンレス製の閉塞板36が嵌合して取り付けられ、弁室66を密閉している。
【0026】
図3に示すように、本体部51Daの上端外周は、軸線Lに平行な2面で削がれたごとき形状を有している。具体的には、本体部51Daは、その上端に繋がるとともに軸線Lに平行な一対の平行外面51Dbと、平行外面51Dbに繋がるとともに軸線Lに直交する面に沿った三日月状の段差面51Dcとを有する。段差面51Dcの形状は、円筒部材20Dの底面20Dfの形状と一致すると好ましい。平行外面51Dbの間隔をW2とし、平行外面51Dbの軸線L方向の長さをH2とすると、W1≒W2、H1>H2である。
【0027】
図1,2において、本体部51Daの内側において、駆動軸14に対して同軸に配置された従動軸52は、円盤部52aと、拡径部52bと、小径部52cとを連設してなり、さらに円盤部52aの中央から、拡径部52bと小径部52cとを貫通してなる中央開口52dを有する。円盤部52aの上面側を帯磁することにより、S極及びN極からなる磁気対向面52gを形成してなる。円盤部52aに磁石を貼り付けてもよい。
【0028】
第3の玉軸受33の内輪が、小径部52cに嵌合している。その内輪の上端は、拡径部52bと小径部52cとの段部に突き当てられ、その内輪の下端は、小径部52cの外周に圧入された第1環状部材56の上端に当接しており、これにより第3の玉軸受33と従動軸52との軸線L方向の位置決めがなされる。第3の玉軸受33は、冷媒の影響を受けないようシール付きであることが好ましい。
【0029】
第3の玉軸受33の外輪の下端は、本体部51Daの第2内側段部51Dgに当接し、その外輪の上端は、本体部51Daの第1内側段部51Dhに当接した第2環状部材55の下端に当接している。従動軸52は、第3の玉軸受33を介して本体部51Daに対して回転可能に保持され、かつ軸線L方向の位置が固定されるため、後述する磁気継手MCの磁力が作用しても、上方に変位することはない。
【0030】
従動軸52に対して、弁軸53が連結されている。弁軸53は、上側軸部53aと、フランジ部53bと、下側軸部53cとを連設してなる。上側軸部53aは、外周面の周方向の一部が軸線Lに平行な面でカットされた、いわゆる断面D形状を有する。また、従動軸52の中央開口52dの内周も、上側軸部53aに対応した断面D形状を有する。
【0031】
このため、上側軸部53aを中央開口52dに嵌合させたとき、従動軸52に対して弁軸53は、軸線L方向に移動可能であるが、一体的に回転可能となっている。下側軸部53cの外周には、雄ねじ53dが形成されている。
【0032】
フランジ部53bの下面に突き当てるようにして、環状のストッパ体57が取り付けられている。ストッパ体57は、軸線Lから離れて下面から突出する下凸部57aを有する。
【0033】
本体部51aの下端に対して、環状の支持板58を介して、円筒状のねじ部材59が固定されている。ねじ部材59は、軸線Lから離れて上面から突出する上凸部59aと、上部中央に形成された雌ねじ孔59bとを有する。上凸部59aは、ストッパ体57の下凸部57aに当接可能であり、雌ねじ孔59bは、弁軸53の雄ねじ53dに螺合している。弁軸53とねじ部材59とで、ねじ機構を構成する。
【0034】
ねじ部材59の下方には、周壁に連通穴59dを有する薄肉円筒部59cが形成されている。薄肉円筒部59cの内周に嵌合する態様で、中空円筒状の保持筒60が配置されている。保持筒60は、ねじ部材59に対して軸線L方向に摺動可能である。
【0035】
保持筒60の周壁には均圧孔60aが形成され、保持筒60の上端は、弁軸53の下側軸部53cの下端に対して支持板61を介して固定されている。ねじ部材59及び保持筒60と、薄肉筒部51bとの間に、弁室66が形成される。
【0036】
保持筒60の内側には、コイルバネ62と押圧部材63とが配設されており、コイルバネ62の上端は、支持板61の下面に当接している。押圧部材63は、胴部63aとフランジ部63bとを連設してなり、コイルバネ62の下端は、押圧部材63のフランジ部63bの上面に当接している。このため、押圧部材63は、コイルバネ62の付勢力により下方に向かって付勢される。
【0037】
弁体を構成するニードル弁64の上端が、押圧部材63に当接している。ニードル弁64は、上端側のフランジ部64aと、下端側のテーパ部64bとを有する。テーパ部64bは、弁座部材54の弁座54bに着座可能となっている。すなわちニードル弁64は、従動軸52に対して接近または離間する方向に移動可能に構成されている。
【0038】
フランジ部64aが、保持筒60の下端内方に突出する鍔部60bに係止されることで、保持筒60からニードル弁64が脱落することが阻止される。自由状態では、コイルバネ62の付勢力により押圧部材63を介して、ニードル弁64が下方に付勢されるため、フランジ部64aは、保持筒60の鍔部60bに係止されたままとなる。
【0039】
(流量制御弁の組立)
流量制御弁1Dを組み立てる際は、まず駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dの部品を組み付けて、それぞれアセンブリ化する。駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとをそれぞれ組み付けた状態で、駆動軸14は、第1の玉軸受18と第2の玉軸受19により自立して規定位置に保持され、また従動軸52は、第3の玉軸受33により自立して規定位置に保持されるため、取り扱い性に優れる。
【0040】
その後、
図3に示すように、軸線同士が平行になる状態で、本体部51Daの平行外面51Dbの延長面に、円筒部材20Dの内面20Deが位置するように、弁部アセンブリ50Dに対して駆動部アセンブリ10Dを配置する。
【0041】
かかる状態から、平行外面51Dbの延長面に沿って内面20Deが移動するようにして、駆動部アセンブリ10Dを弁部アセンブリ50Dに近づける。平行外面51Dbの間隔W2と、内面20Deの間隔W1とはほぼ等しいため、壁部20Dc間に本体部51Daの上端を嵌合させることができ、さらに平行外面51Dbと内面20Deとを相対摺動させるようにして、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとを同軸に組み付けることができる。
【0042】
組付けた状態で、平行外面51Dbと内面20Deとが密着し、外面20Ddは、本体部51Daの外周面とともに円筒面を構成することとなる。平行外面51Dbと内面20Deとが密着することで、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとの相対回転が抑制されるため、後述するニードル弁64の開弁位置に影響を与えることがない。平行外面51Dbと内面20Deとで係合部を構成する。また、底面20Dfが段差面51Dcに当接することで、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとの軸線L方向の位置決めを行うことができる。以上により、流量制御弁1Dの組み立てが完成する。
【0043】
磁気対向面14d、52gのうち一方の磁気対向面のN極から出た磁力線は、閉塞板36を通過して他方の磁気対向面のS極に至る。これにより磁気対向面14d、52g間で引力が生じるため、駆動軸14に対して従動軸52が連れ回りし、非接触での回転力の伝達が可能になる。磁気対向面14d、52gにより磁気継手MCが形成される。
【0044】
駆動軸14の磁気対向面14dと従動軸52の磁気対向面52gとが、薄い閉塞板36を挟んで所定間隔で同軸に対向するため、適切な回転力を磁気継手MCにより伝達できる。すなわち磁気継手MCは、駆動軸14と従動軸52の軸線方向の磁気対向面14d、52gを非接触で磁気的に連結する。
【0045】
本実施形態によれば、工具などを用いることなく、作業者の手で駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとの組み立てを行うことができる。このとき、
図3の矢印に示すように、軸線Lに対して直交する方向から、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとを相対的に接近させることができ、これにより弁部アセンブリ50Dの上方にスペースの余裕がない場合でも、容易に組み付けが可能になる。これに対し、弁部アセンブリ50Dの周囲にスペースの余裕がない場合には、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとを軸線L方向に相対的に接近させればよく、すなわち本実施形態によれば組み付けの自由度が高まる。
【0046】
また、組み付け後においては、磁気対向面14d、52gの間に作用する吸引力で、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dとの脱落を抑制することができ、さらに該吸引力により磁気対向面14d、52gの同軸度も自律的に調整される。一方、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dの分解時には、磁気対向面14d、52gの吸引力に抗して、両者を離間させればよく、手間がかからない。
【0047】
(閉弁時)
流量制御弁1Dの動作について説明する。
駆動部アセンブリ10Dに対して、制御信号に応じて外部電源から給電が行われ、駆動軸14が一方向に回転すると、磁気継手MCを介して従動軸52が同方向に回転する。従動軸52が回転すると、弁軸53が回転するため、雄ねじ53dと雌ねじ孔59bとが螺動する。このため、従動軸52は軸線L方向に移動しないが、弁軸53はねじ部材59に対して下方に移動する。
【0048】
弁軸53が下方に移動すると、保持筒60とともにニードル弁64が下方に移動し、テーパ部64bが弁座54bに着座する。このときコイルバネ62は、着座時の衝撃を弱める緩衝効果を発揮する。さらに弁軸53が回転することで、コイルバネ62が圧縮され、テーパ部64bが弁座54bに対して所定の付勢力で押圧される。これにより、所定の予圧が付与されて閉弁状態が確保されるため、第1配管41から第2配管42への冷媒の流れが遮断される。
【0049】
なお、万が一駆動軸14が過回転した場合、ストッパ体57の下凸部57aが、ねじ部材59の上凸部59aに当接することで、それ以上の回転を阻止することができる。
【0050】
(開弁時)
一方、外部電源からの給電により、駆動軸14が逆方向に回転すると、磁気継手MCを介して従動軸52も逆方向に回転し、弁軸53はねじ部材59に対して上方に移動する。これにより、弁軸53とともに保持筒60が上方に移動し、鍔部60bがフランジ部64aに当接してニードル弁64を上方に移動させる。このため、テーパ部64bが弁座54bから離間する。
【0051】
このとき、第1配管41から弁室66に進入した冷媒は、テーパ部64bと弁座54bとの隙間を通過して、オリフィス54aを介して第2配管42へと流出する。テーパ部64bと弁座54bとの隙間は、駆動軸14の回転角度に応じて変化するため、駆動軸14の回転角度を調整することで、第1配管41から第2配管42へ流れる冷媒の量を調整できる。
【0052】
本実施の形態によれば、駆動軸14が、第1の玉軸受18と第2の玉軸受19により回転可能かつ軸線L方向に移動不能に保持され、また従動軸52が、第3の玉軸受33により回転可能かつ軸線L方向に移動不能に保持されている。このため、開弁動作の間に円盤部14cと円盤部52aとの間隔が変化することがなく、安定した回転力の伝達を確保することができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、弁部アセンブリ50Dの端部が閉塞板によって閉止され、弁部アセンブリ50Dの内部が駆動部アセンブリ10Dと連通していない。このため、弁室66に流入した冷媒が駆動部アセンブリ10D側に流れ込むことがなく、駆動部アセンブリ10Dの部品において冷媒の耐性を持たせる必要がなくなり、部品の選定の自由度が向上する。また、冷媒温度の影響も受けにくくなり駆動部アセンブリ10Dの出力も安定する。
【0054】
さらに本実施の形態によれば、たとえ弁部アセンブリ50Dを循環路に接続して内部に冷媒を貯留した状態でも、冷媒漏れを生じさせることなく、駆動部アセンブリ10Dと弁部アセンブリ50Dを取り外すことができる。
【0055】
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態にかかる流量制御弁1Eを示す縦断面図である。
図5は、
図4に示す流量制御弁1Eを分解して示す縦断面図である。
図6は、
図4に示す流量制御弁1Eの一部を示す斜視図である。
【0056】
流量制御弁1Eは、駆動部アセンブリ10Eと、弁部アセンブリ50Eとを有する。
駆動部アセンブリ10Eは、上述の実施形態に対して円筒部材20Eの構成が異なり、弁部アセンブリ50Eは、弁本体51Eの本体部51Eaの構成が異なる。それ以外の構成は、上述した実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0057】
図6に示すように、円筒部材20Eの壁部20Ecは、部分円筒状の外面20Edと、軸線Lに平行に延在する内面20Eeと、軸線Lに直交する面に沿って延在する三日月状の底面20Efとを有する。一対の壁部20Ecの内面20Eeは、互いに平行である。各底面20Efの中央に、円形凹部20Ekが形成されている。
【0058】
本体部51Eaは、その上端に繋がるとともに軸線Lに平行な一対の平行外面51Ebと、平行外面51Ebに繋がるとともに軸線Lに直交する面に沿った三日月状の段差面51Ecとを有する。各段差面51Ecの中央に、半球状の凸部51Eeが形成されている。
【0059】
組み立ての際には、平行外面51Ebの延長面に沿って内面20Eeが移動するように、軸線L方向または軸線L方向を横切る方向から駆動部アセンブリ10Eを弁部アセンブリ50Eに近づける。底面20Efが段差面51Ecに当接することで、駆動部アセンブリ10Eと弁部アセンブリ50Eとの軸線L方向の位置決めを行うことができる。
【0060】
このとき、円形凹部20Ekに凸部51Eeが嵌合することで、磁気対向面14d、52gの同軸度をさらに高めることができる。特に、流量制御弁1Eが振動を受けたような場合にも、円形凹部20Ekと凸部51Eeとが嵌合しているため、駆動部アセンブリ10Eと弁部アセンブリ50Eとの振動に起因する相対偏位が抑制され、安定した流量制御弁1Eの動作を確保できる。円形凹部20Ekと凸部51Eeとで、係合部を構成する。分解時は、逆の手順で行えばよい。
【0061】
なお、弁部アセンブリ50Dの上方にスペースの余裕があまりない場合には、凸部51Eeの高さを超える分だけ、駆動部アセンブリ10Dを弁部アセンブリ50Dに対して浮かせたまま(軸線L方向上方に偏位させたまま)、軸線Lに直交する方向から接近させ、同軸となった時点で、底面20Efを段差面51Ecに当接させることもできる。
【0062】
本実施形態では、底面20Efの中央に、円形凹部20Ekが形成され、段差面51Ecの中央に、半球状の凸部51Eeが形成されているが、底面の中央に凸部を配設し、段差面の中央に、凸部に嵌合する円形凹部を形成してもよい。また、凸部は半球状に限られず、凹部は円形に限られず、互いに相補する形状を有していれば足りる。
【0063】
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態にかかる流量制御弁1Fを示す縦断面図である。
図8は、
図7に示す流量制御弁1Fを分解して示す縦断面図である。
図9は、
図7に示す流量制御弁1Fの一部を示す斜視図である。
【0064】
流量制御弁1Fは、駆動部アセンブリ10Fと、弁部アセンブリ50Fとを有する。
駆動部アセンブリ10Fは、上述の実施形態に対して円筒部材20Fの構成が異なり、弁部アセンブリ50Fは、弁本体51Fの本体部51Faの構成が異なる。それ以外の構成は、上述した実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0065】
図9に示すように、円筒部材20Fの壁部20Fcは、部分円筒状の外面20Fdと、軸線Lに平行に延在する内面20Feと、軸線Lに直交する面に沿って延在する三日月状の底面20Ffと、内面20Feの中央に軸線Lに平行に形成された溝20Fkを有する。溝20Fkは、軸線Lに直交する断面が三角形状を有する。一対の壁部20Fcの内面20Feは、互いに平行である。
【0066】
本体部51Faは、その上端に繋がるとともに軸線Lに平行な一対の平行外面51Fbと、平行外面51Fbに繋がるとともに軸線Lに直交する面に沿った三日月状の段差面51Fcと、平行外面51Fbの中央に軸線Lに平行に形成された隆起部51Feを有する。隆起部51Feは、軸線Lに直交する断面が三角形状を有する。
【0067】
組み立ての際には、平行外面51Fbの延長面に沿って内面20Feが移動するように、軸線L方向から駆動部アセンブリ10Fを弁部アセンブリ50Fに近づける。
【0068】
このとき、隆起部51Feが溝20Fkに嵌合して摺動することで、駆動部アセンブリ10Fと弁部アセンブリ50Fとの相対移動が案内され、底面20Ffが段差面51Fcに当接した状態では、磁気対向面14d、52gの同軸度をさらに高めることができる。特に、流量制御弁1Fが振動を受けたような場合にも、隆起部51Feと溝20Fkとが嵌合しているため、駆動部アセンブリ10Fと弁部アセンブリ50Fとの振動に起因する相対偏位が抑制され、安定した流量制御弁1Fの動作を確保できる。隆起部51Feと溝20Fkとで、係合部を構成する。分解時は、逆の手順で行えばよい。
【0069】
本実施形態では、内面20Feの中央に溝20Fkが形成され、平行外面51Fbの中央に隆起部51Feが形成されているが、内面の中央に隆起部を配設し、平行外面の中央に、溝隆起部に嵌合する溝を形成してもよい。また、溝及び隆起部の断面は三角形状に限られず、例えば半円形状でもよい。
【0070】
[第4の実施形態]
図10は、第4の実施形態にかかる流量制御弁1Gを示す縦断面図である。
図11は、
図10に示す流量制御弁1Gを分解して示す縦断面図である。
図12は、
図10に示す流量制御弁1Gの一部を示す斜視図である。
【0071】
流量制御弁1Gは、駆動部アセンブリ10Gと、弁部アセンブリ50Gと、連結片70とを有する。駆動部アセンブリ10Gは、上述の実施形態に対して円筒部材20Gの構成が異なり、弁部アセンブリ50Gは、弁本体51Gの本体部51Gaの構成が異なる。それ以外の構成は、上述した実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0072】
本実施形態の本体部51Gaは、
図12に示すように、上端まで円筒形状であり、その上部環状端面51Gfには、本体部51Gaの外周に沿って、円弧状に延在する下長孔(第1の孔)51Geが形成されている。
【0073】
また、円筒部材20Gの壁部20Gcも、下端まで円筒形状であり、その下部環状端面20Giには、下長孔51Geに対向して、上長孔(第2の孔)20Gkが形成されている(
図10,11参照)。
【0074】
連結片70は、軸線L方向に見て、下長孔51Ge及び上長孔20Gkの断面形状にほぼ等しい湾曲した形状を有し、軸線Lに直交する方向に見て、略長方形状を有する。
【0075】
連結片70を下長孔51Geに嵌合させると、連結片70の高さ半分が、本体部51Gaの上部環状端面51Gfから突出する。かかる状態で、下長孔51Geと上長孔20Gkとが対向するようにして、軸線L方向に沿って駆動部アセンブリ10Gを弁部アセンブリ50Gに近づけることにより組み立てを行う。
【0076】
このとき、本体部51Gaから突出した連結片70が、円筒部材20Gの上長孔20Gkに嵌合し、本体部51Gaの上部環状端面51Gfと、円筒部材20Gの下部環状端面20Giが当接し合う。これにより、磁気対向面14d、52gの同軸度及び軸線L方向の位置決めを精度よく確保することができる。特に、流量制御弁1Gが振動を受けたような場合にも、連結片70を介して下長孔51Ge及び上長孔20Gkが軸線方向に整列した状態が維持され、駆動部アセンブリ10Gと弁部アセンブリ50Gとの振動に起因する相対偏位が抑制され、安定した流量制御弁1Gの動作を確保できる。連結片70と、下長孔51Geと、上長孔20Gkとで、係合部を構成する。分解時は、逆の手順で行えばよい。
【0077】
本実施形態では、連結片70を下長孔51Geに嵌合させて組み付けを行ったが、上長孔20Gkに嵌合させて組み付けてもよい。径方向の幅に比べ、周方向に長い連結片70を用いることで、駆動部アセンブリ10Gと弁部アセンブリ50Gとが相対回転する方向に強い力を受けた場合にも、それに抗することができる。ただし、駆動部アセンブリ10Gと弁部アセンブリ50Gとが相対回転する方向に強い力を受けない場合には、連結片70を丸棒とし、それに対応して駆動部アセンブリ10Gと弁部アセンブリ50Gの端部に円形孔を配設してもよい。
【0078】
[第5の実施形態]
図13は、第5の実施形態にかかる流量制御弁1Hを示す縦断面図である。
図14は、
図13に示す流量制御弁1Gの側面図である。
図15は、連結体80の上面図である。
【0079】
流量制御弁1Hは、駆動部アセンブリ10Hと、弁部アセンブリ50Hと、連結体80とを有する。駆動部アセンブリ10Hは、上述の実施形態に対して円筒部材20Hの構成が異なり、弁部アセンブリ50Hは、弁本体51Hの本体部51Haの構成が異なる。それ以外の構成は、上述した実施形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0080】
図13において、本実施形態の本体部51Haは、その上端側に縮径円筒部51Hfを備える。縮径円筒部51Hfの外周面には、軸線Lを挟んで一対の円形孔(横孔)51Heが形成されている。
【0081】
また、円筒部材20Hは、その下端側に下端薄肉円筒部20Hjを備える。下端薄肉円筒部20Hjの内外を貫通するように、軸線Lを挟んで一対の円形である貫通孔20Hkが形成されている。下端薄肉円筒部20Hjの内径は、縮径円筒部51Hfの外径に略等しく、下端薄肉円筒部20Hjの外径は、縮径円筒部51Hf以外の本体部51Haの外径に略等しい。
【0082】
図15に示すように、連結体80は、C字状に曲がった棒状の連結部81と、連結部81の端部から、対向して突出する円筒状のピン部82とを連結してなる。ピン部82の外径は、円形孔51He及び貫通孔20Hkの内径に略等しい。連結部81の自由状態で内接円内径は、円筒部材20Hの外径とほぼ等しいか、わずかに小さいと好ましい。
【0083】
組み立ての際には、軸線L方向に沿って駆動部アセンブリ10Gを弁部アセンブリ50Gに近づけ、下端薄肉円筒部20Hjを縮径円筒部51Hfに嵌合させる。下端薄肉円筒部20Hjの下端を、本体部51Haの外周面と縮径円筒部51Hfとの段部に当接させた状態で、軸線方向における円形孔51He及び貫通孔20Hkの位置が略等しくなる。そこで、駆動部アセンブリ10Gと弁部アセンブリ50Gとを相対回転させながら、円形孔51Heと貫通孔20Hkとが重なる位置を探索する。
【0084】
円形孔51Heと貫通孔20Hkとが重なれば、連結体80を軸線Lに直交する方向から円筒部材20Hに接近させ、例えば作業者が手で連結部81を広げるように弾性変形させて、各ピン部82を貫通孔20Hk及び円形孔51Heに嵌合させる。各ピン部82が貫通孔20Hk及び円形孔51Heに嵌合した状態で、作業者が手を離すと、連結部81が弾性変形から復帰し、各ピン部82が貫通孔20Hk及び円形孔51Heに嵌合した状態が維持される。組み付け後に、連結部81の内周側は、全体的に円筒部材20Hの外周に密着するため、振動が生じても連結部81が動いて騒音を発生させることが抑制される。連結体80と、円形孔51Heと、貫通孔20Hkとで、係合部を構成する。分解時は、逆の手順で行えばよい。
【0085】
なお、駆動部アセンブリ10Gを弁部アセンブリ50Gに近づける際に、円筒部材20Hにより円形孔51Heが隠れて視認できなくなる。そこで、縮径円筒部51Hf以外の本体部51Haの外周において、円形孔51Heと同じ周方向位置にマーカー(例えば刻印やペイント)を形成すると好ましい。該マーカーを視認することで、貫通孔20Hkと円形孔51Heとを重ねる作業が容易になる。
【符号の説明】
【0086】
1D、1E、1F、1G、1H 流量制御弁
10D、10E、10F、10G、10H 駆動部アセンブリ
12 ステータ
13 ロータ
14 駆動軸
18 第1の玉軸受
19 第2の玉軸受
20D、20E、20F、20G、20H 円筒部材
50D、50E、50F、50G、50H 弁部アセンブリ
51D、51E、51F、51G、51H 弁本体
51Da、51Ea、51Fa、51Ga、51Ha 本体部
52 従動軸
33 第3の玉軸受
53 弁軸
64 ニードル弁
70 連結片
80 連結体