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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023055229
(43)【公開日】2023-04-18
(54)【発明の名称】エアバッグ式熱風保温装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 3/04 20220101AFI20230411BHJP
   F16L 59/14 20060101ALI20230411BHJP
【FI】
F24H3/04 302
F16L59/14
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021164380
(22)【出願日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】521435798
【氏名又は名称】▲徳▼易力科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】唐 世豪
【テーマコード(参考)】
3H036
3L028
【Fターム(参考)】
3H036AA01
3H036AB15
3H036AC02
3L028BA03
(57)【要約】
【課題】 エアバッグ式熱風保温装置を提供する。
【解決手段】 エアバッグ単元と、保温単元と、熱風供給単元と、空気循環パイプと、制御単元とを含む。エアバッグ単元の内部に空気通路を形成され、熱風供給単元が空気通路に連絡し、熱風供給単元が空気通路に熱風を送り、加熱すると共にエアバッグ単元の受熱素子の保温を行い、空気循環パイプがエアバッグ単元及び熱風供給単元に連絡していて、かつ、循環空気パイプに流れる熱風が空気通路の末端及び熱風供給単元の入り口側に沿って流れ、熱風供給単元に熱風を循環させることによって、加熱効率が向上される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受熱素子90に設けていて、内部に空気通路60を形成し、一側を第1側11とし、もう一側を第2側12とし、前記第1側11と、前記第2側12が厚み方向に沿って対向に設けられ、前記第1側11を受熱素子90の外部に貼り付けて、前記受熱素子90に設けるエアバッグ単元と10、
主に断熱保温効果を有する部材によって構成され、前記第2側に12隣接する保温単元20と、
加熱装置31と、ブロアー32とを含む、前記空気通路に60連絡していて、前記空気通路60に熱風を送ることによって、前記受熱素子90に加熱及び保温する熱風供給単元30と、
前記エアバッグ単元10と前記熱風供給単元30とを連絡していて、前記空気通路60に沿って、前記熱風供給単元に熱風を循環させることによって、加熱効果を向上する空気循環パイプ40と、
主に電子回路によって構成され、加熱装置31とブロワー32とをそれぞれ接続することによって、前記加熱装置31と前記ブロワー32の稼働を制御する制御単元50、とを含むことを特徴とする、エアバッグ式熱風保温装置。
【請求項2】
前記エアバッグ単元10は複数の内部が中空状のエアバッグ13と、複数の内部が中空状の連絡パイプ14とを含む、前記エアバッグ13がそれぞれ延々と巻きつけ、前記エアバッグ13が順を追って直列状に配置され、連絡パイプ14がそれぞれ隣接するエアバッグ13の間に配置していて、かつ、前記連絡パイプ14をそれぞれ隣接する前記エアバッグ13に連絡することによって、前記エアバッグ13と前記連絡パイプ14の内部を連絡させて、空気通路60を形成することを特徴とする、請求項1記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【請求項3】
前記空気循環パイプ40の外周部に断熱具42を覆っていて、熱風が前記空気循環パイプ40の通過による熱エネルギー逸出を軽減できることを特徴とする、請求項1記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【請求項4】
前記空気循環パイプ40が前記第2側と前記保温単元20との間を通過することによって、熱風が前記空気循環パイプ40の通過による熱エネルギー逸出を軽減できることを特徴とする、請求項1または請求項3記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【請求項5】
前記保温単元20が複数の保温構造22を含む、前記保温構造22はそれぞれ被覆バッグ24と、断熱ブランケット26とを有し、前記断熱ブランケット26は断熱保温効果のエーロゲル複合ナノ材料によって構成されることを特徴とする、請求項1記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【請求項6】
前記熱風供給単元30に空気供給口34を設けて外部環境に連絡させ、前記熱風供給単元30によって外気を吸入し、
前記加熱装置31を前記空気通路60に連絡し、前記ブロワー32を前記加熱装置31に連絡することによって、前記ブロワー32が空気を吸入して、前記加熱装置31が空気を加熱して熱風を形成した上、前記空気通路60に熱風を送ることを特徴とする、請求項1記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【請求項7】
前記加熱装置31が前記空気通60と、前記ブロワー32との間に位置し、前記空気入力端33を前記ブロワー32に設けることを特徴とする、請求項1または請求項6記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【請求項8】
検出単元70をさらに含む、前記検出単元70が温度センサー72と、気圧センサー74とを含む、前記温度センサー72と前記気圧センサー74がそれぞれ前記空気通路60を通過する熱風の温度と圧力を検出し、測前記温度センサー72と前記気圧センサー74をそれぞれ制御単元に接続することによって、加熱保温効率を向上することを特徴とする、請求項1記載のエアバッグ式熱風保温装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本案は保温設備に関し、特にエアバッグ式熱風保温装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一部の物質輸送の特殊要求により、かかる物質を輸送するパイピングの保温が必要である。保温手段は熱エネルギー逸出を軽減するほか、さらに逸出された熱エネルギーを補充すれば、パイピング温度を維持できる。このようなニーズにより、パイピング用熱保温装置が考案されている。
【発明の概要】
【0003】
公知パイピング用電熱保温装置は、外皮と、保温層と、加熱装置とを含む。そのうち、外皮は内壁と、外壁と収容空間とを有する。収容空間が内壁と外壁との間に位置し、内壁によってパイピングを覆われ、保温層を収容空間に設け、保温層がエアロゲル断熱ブランケットと、フィルムとを含む。フィルムによってエアロゲル断熱ブランケットを覆い、加熱装置を収容空間設け、加熱装置が電気保温プレートを有し、電気保温プレートを内壁に当てて、電気保温プレートは主に耐熱絶縁基板上の導電回路によって構成され、導電回路の抵抗特性を利用し、電流が導電回路に流れるときに導電回路で熱エネルギーを発生して、かかるパイピングに加熱される。
【0004】
かかるパイピングの長さまたは形状の配置の必要に基づき、パイピングに沿った方向で順を追って複数の前述保温装置を設け、電熱保温装置の電気保温プレートは直列接続が一般である。これにより、電気回路全体配置の複雑性軽減が取り図られている。しかし、各電気保温プレートいずれかの導電回路または電気接続の電流回路が過熱によって溶融または短絡事故が発生した場合、いずれの電気保温プレートとも熱エネルギーを引き続き提供できなくなる。もし、電熱保温装置の数が多い場合は点検修理及び交換がかなり困難になる。さらに、電気回路の過熱による溶融または短絡事故がパイプに隣り合わせた導電回路で発生した場合、パイピングの破損またはパイピング強度あるいは使用寿命に影響の恐れがあることから、安全面の心配が残されている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本案実施例1のシステム配置図である。
図2】本案実施例1のエアバッグ単元と保温単元とを受熱素子に設けられた局所断面図である。
図3図2の局所拡大図である。
図4】本案実施例1の空気循環パイプの断面図である。
図5】本案実施例2のエアバッグ単元と保温単元の局所断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0006】
図1~5、本案エアバッグ式熱風保温装置の一実施図を参照する。ただし、これらの実施例は説明の目的で取り上げた例示であり、本案の請求範囲はこれらの構造に拘束されないものとする。
【0007】
図1ないし図4に示すように、エアバッグ式熱風保温装置実施例1は、エアバッグ単元10と、保温単元20と、熱風供給単元30と、空気循環パイプ40と、制御単元50と、を含む。そのうち、エアバッグ単元10内部に空気通路60を形成して、エアバッグ単元10の一側を第1側11とし、エアバッグ単元10のもう一側を第2側12とし、第1側11と第2側12をエアバッグ単元10の厚み方向に沿って対向に設けることによって、第1側11を受熱素子90の外部に貼り付け、エアバッグ単元10を受熱素子90に取り付ける。図2に示す受熱素子90はパイピングを実施しており、実施例1には様々なニーズに合わせて、加熱保温必要な物体に取り付けることができる。本案の適用範囲は図2の例示に限られない。
【0008】
保温単元20は主に断熱保温効果の部材によって構成され、保温単元20が第2側に隣接し、熱風供給単元30が空気通路60に連絡され、熱風供給単元30は加熱装置31と、ブロワー32とを含む、熱風供給単元30が空気通路60に熱風を送り込み、受熱素子90の加熱及び保温する。
【0009】
空気循環パイプ40がエアバッグ単元10と、熱風供給単元30とを連絡していて、空気循環パイプ40を熱風が空気通路60に流れる経路の末端部及び熱風供給単元30の空気入力端33に連絡することによって、熱風を熱風供給単元30に循環させることによって、加熱効果を向上させる。
【0010】
制御単元50は主に電子回路によって構成され、加熱装置31とブロワー32とをそれぞれ電気接続することによって、加熱装置31とブロワー32の稼働を制御する。制御単元50は当業者であれば、容易に想到できるものであるため、制御単元50の具体的構成はここでの詳細説明を省略して置く。
【0011】
熱風供給単元30と、空気循環パイプ40と、空気通路60とを空気循環及び流動の経路を形成して、制御単元50が熱風供給単元30の稼働を制御し、ブロワー32が空気を圧送し、加熱装置31によって空気を加熱し、熱風が空気通路60に流れて空気通路60経由空気循環パイプ40に流れた後、引き続き空気循環パイプ40より熱風供給単元30に戻し、熱風の流れがエアバッグ単元10内部の空気通路60を流れると、熱風が第1側11に隣接する受熱素子90に加熱を働き、受熱素子90で逸出された熱エネルギーを補充し、第2側12に隣接する保温単元20によって、熱風及び受熱素子90の熱エネルギーが外部への逸出を遅らせて、熱風で運ばれていた熱エネルギーをもって、受熱素子90に加熱効果を達成する。先行技術で開示された公知電熱保温装置に比べて、本案実施例1には加熱装置31より熱エネルギーを提供し、受熱素子90表面に電熱プレート配置する必要はなく、保守の利便性を向上し、受熱素子90に隣接する箇所で電気回路の過熱による溶融または短絡事故を避けることができ、受熱素子90に危害する恐れはなく、使用安全性が非常に高い。
【0012】
熱風が空気循環パイプ40を介して、熱風供給単元30に戻され、加熱装置31が熱風に熱エネルギーを提供するときは、熱風が空気通路60及び空気循環パイプ40を通過するプロセスで受熱素子90に逸出する熱エネルギー及び外部に逸出した熱エネルギーを補填すれば、熱風の温度を予めに設定した温度値に戻すことができ、全体の加熱及び保温効果が向上される。
【0013】
エアバッグ単元10内部は必要に応じて、複数の空気通路60を形成することができる他、各空気通路60も選択により、それぞれ一つまたは複数の空気循環パイプ40に連絡することもできる。さらに各空気通路60は選択により同じ空気循環パイプ40に連絡することも可能である。このように実施例1に基づいた変化例が構成される。空気通路60及び空気循環パイプ40の数選択は、当業者が実施例1に基づいて、容易に想到できるものである。
【0014】
図2図3をあわせて参照する。エアバッグ単元10は複数の内部が中空状のエアバッグ13と、複数の内部が中空状の連絡パイプ14とを含む。そのうち、エアバッグ13がそれぞれ延々と巻きつけ、エアバッグ13が順を追って直列状に配置され、前記連絡パイプ14はそれぞれ隣接するエアバッグ13の間に配置していて、かつ、連絡パイプ14をそれぞれ隣接するエアバッグ13に連絡することによって、エアバッグ13と連絡パイプ14の内部を連絡させて、空気通路60を形成する。
【0015】
エアバッグ単元10は例えばモジュール化した複数のエアバッグ13に対応数の連絡パイプ14によって構成することもできる。エアバッグ単元10は受熱素子90の寸法、形状及び空間形態に従って、相応数のエアバッグ13と、連絡パイプ14を配置した上、連絡パイプ14をそれぞれ隣接するエアバッグ13に連絡させて、エアバッグ単元10の適用範囲を向上する。
【0016】
エアバッグ13はそれぞれ弾性の部材構成を選択することが好ましい。これにより、熱風が各空気通路60に流れたとき、熱風の気圧が弾性のエアバッグ13を膨張させ、保温単元20が第2側12に形成する制限と合わせて、第1側11が緊密に受熱素子90に貼り付けて、熱風が第1側11を介して、受熱素子90に対する熱伝達の信頼性を向上する。
【0017】
図4に示すように、空気循環パイプ40の外周部は必要に応じて、断熱具42を覆って、熱風が空気循環パイプ40の通過による熱エネルギー逸出を軽減する。さらに言えば、断熱具42は選択により、2つのチューブ状の外部フィルム44を内外部を対向に断熱部46を囲った構成であっても良い。断熱部46は断熱保温効果の部材によって構成し、熱風が空気循環パイプ40を介して熱風供給単元30に戻るときの熱エネルギー損失を軽減する。
【0018】
図2図3を参照する。保温単元20は複数の保温構造22を含む。各保温構造22をそれぞれエアバッグ13に合わせて配置し、必要に応じて、複数の保温構造22を一つのエアバッグ13に対する配置か、または一つの保温構造22を複数のエアバッグ13に対する配置するなど、実施例1に基づいた異なる変化例を選択できる。各保温構造22はそれぞれ被覆バッグ24と、断熱ブランケット26とを含む。被覆バッグ24にそれぞれ断熱ブランケット26を収容していて、各断熱ブランケット26と断熱部46はそれぞれ断熱保温効果のエーロゲル複合ナノ材料によって構成され、断熱ブランケット26は例えば、それぞれその他の優れる断熱性の部材で構成しても良い。エーロゲル複合ナノ材料は主に編み加工でないカーボン繊維または強化ガラス繊維をキャリアとして、液態エーロゲル体を均一にキャリアに塗布した上、最後に内部のエーロゲルを抜き取り内部に複数のナノクラスの気孔を形成する。エーロゲル複合ナノ材料の熱伝導性が低いため、受熱素子90及び熱風の熱が断熱ブランケット26を介して外部への逸出を軽減し、省エネルギー及びカーボン排出を少なくし、断熱ブランケット26の厚みは従来の断熱材の三分の一から四分の一に圧縮できるため、スペースを大幅に軽減できる。
【0019】
図1に示すように、熱風供給単元30に空気供給口34を設けられ、空気供給口34が外部環境に連絡して、熱風供給単元30が空気供給口34を介して、外気を吸入して、熱風循環サイクルでの空気量損失を補填する。
【0020】
加熱装置31を空気通路60に連絡し、ブロワー32を加熱装置31に連絡することによって、ブロワー32を用いて空気を吸引する。加熱装置31が空気を加熱して熱風を形成した上、空気通路60に熱風を圧送する。加熱装置31が空気通路60と、ブロワー32との間に位置し、空気入力端33をブロワー32に設ける。実施例1において、ブロワー32を加熱装置31と氣流通道60との間に設け、空気入力端33を加熱装置31に設ける。これにより、図示されないもう一つ変化例において、加熱装置31と、ブロワー32とのスペース配置の置き換え選択については、当業者が実施例1に基づいて、容易に想到できるものである。
【0021】
実施例1は、さらに検出単元70を含む、検出単元70が温度センサー72と、気圧センサー74とを含む、そのうち。温度センサー72と、気圧センサー74がそれぞれ空気通路60を通過する熱風の温度と気圧を検出し、温度センサー72と、気圧センサー74をそれぞれ制御単元50に電気接続して、検出された温度値と圧力値を制御単元50に伝送され、制御単元50が受信した温度値と圧力値に基づいて、加熱装置31と、ブロワー32の連続運転状態を制御し、空気通路60内の熱風温度と気圧を設定範囲に維持することによって、加熱保温効率を向上する。
【実施例0022】
図5を参照する。実施例2が実施例1と異なる点は、空気循環パイプ40が第2側12と、保温単元20との間に、保温単元20が空気循環パイプ40に対して保温働きを形成し、空気循環パイプ40を通過した熱風が持つ熱エネルギーが外部に逸出することを軽減する。空気循環パイプ40の外周部に断熱具42を設けずに、空気通路60を通過した熱風を第2側12方向に拡散する熱エネルギーが空気循環パイプ40を通過する熱風によって吸収させ、熱風が熱風供給単元30に戻されたとき、加熱装置31が熱風に対する熱エネルギー補給の需要を軽減でき、全体の熱風保温効果を向上できる。
【符号の説明】
【0023】
10 エアバッグ単元
11 第1側
12 第2側
13 エアバッグ
14 連絡パイプ
20 保温単元
22 保温構造
24 被覆バッグ
26 断熱ブランケット
30 熱風供給単元
31 加熱装置
32 ブロワー
33 空気入力端
34 空気供給口
40 空気循環パイプ
42 断熱具
44 外部フィルム
46 断熱部
50 制御単元
60 空気通路
70 検出単元
72 温度センサー
74 気圧センサー
90 受熱素子
図1
図2
図3
図4
図5