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特開2023-55469チケット管理装置、チケット管理装置の制御方法及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023055469
(43)【公開日】2023-04-18
(54)【発明の名称】チケット管理装置、チケット管理装置の制御方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230411BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021164876
(22)【出願日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】519319060
【氏名又は名称】株式会社レッツエンジョイ東京
(74)【代理人】
【識別番号】100196829
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 言一
(72)【発明者】
【氏名】滝 久雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】本発明は、チケットの使用数の低減を防止するチケット管理装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るチケット管理装置は、第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、第1ユーザの第1ユーザ端末から受信する第1受信部と、複数のユーザの中から、入手要望チケットの種類と同一種類の入手チケットを入手している第2ユーザを抽出する抽出部と、第2ユーザの第2ユーザ端末に、同一種類の入手チケットに関する情報及び支払額を示す情報を送信する送信部と、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットの譲渡に関する情報を、第2ユーザ端末から受信する第2受信部と、譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットを示す情報を、第1ユーザの入手チケットに関する情報として記憶部に記憶する記憶処理部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザのそれぞれが入手している入手チケットを示す情報を記憶する記憶部と、
第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、前記第1ユーザの第1ユーザ端末から受信する第1受信部と、
前記複数のユーザの中から、前記入手要望チケットの種類と同一種類の前記入手チケットを入手している第2ユーザを抽出する抽出部と、
前記第2ユーザの第2ユーザ端末に、前記同一種類の前記入手チケットに関する情報及び前記支払額を示す情報を送信する送信部と、
前記第2ユーザが入手している前記同一種類の前記入手チケットの譲渡に関する情報を、前記第2ユーザ端末から受信する第2受信部と、
前記譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、前記第2ユーザが入手している前記同一種類の前記入手チケットを示す情報を、前記第1ユーザの前記入手チケットに関する情報として前記記憶部に記憶する記憶処理部と
を備えることを特徴とするチケット管理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記入手要望チケットの販売者によって予め設定された、前記入手要望チケットの販売期間及び販売最大数に関する情報を記憶し、
前記販売期間が終了した場合、又は、前記入手要望チケットの販売数が前記販売最大数に到達した場合、前記入手要望チケットの種類を示す情報の使用を、前記抽出部に許可する制御部を更に備える、請求項1に記載のチケット管理装置。
【請求項3】
前記入手要望チケットの入手を要望する前記第1ユーザが複数いる場合、
前記送信部は、複数の前記第1ユーザのそれぞれの前記支払額を示す情報を含む画面を表示するための表示データを、前記第2ユーザ端末に送信し、
前記譲渡に関する情報は、前記画面に含まれる前記支払額の中から前記第2ユーザによって選択された前記支払額に対応する前記第1ユーザに、前記第2ユーザが入手している前記同一種類のチケットを譲渡することを示す情報である、請求項1又は2に記載のチケット管理装置。
【請求項4】
前記抽出部によって複数の前記第2ユーザが抽出された場合、前記送信部は、複数の前記第2ユーザのそれぞれのユーザ端末に、前記同一種類の前記入手チケットに関する情報及び前記支払額を示す情報を送信する、請求項1~3のいずれか一項に記載のチケット管理装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記複数のユーザのそれぞれが前記入手チケットを入手した際に支払った支払額を示す情報を更に記憶し、
前記抽出部によって複数の前記第2ユーザが抽出された場合、前記送信部は、前記支払額を示す情報を、前記支払額が安い前記第2ユーザの前記第2ユーザ端末ほど早く送信する、請求項1~4のいずれか一項に記載のチケット管理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記複数のユーザのそれぞれが入手チケットを入手した際に支払った支払額を示す情報を更に記憶し、
前記抽出部によって複数の前記第2ユーザが抽出された場合、前記送信部は、前記支払額を示す情報を、前記支払額が同一である2以上の前記第2ユーザの前記第2ユーザ端末に対して同時に送信する、請求項1~5のいずれか一項に記載のチケット管理装置。
【請求項7】
前記送信部によって前記支払額を示す情報が送信される前に、前記第2受信部が前記入手チケットの譲渡の拒否に関する情報を前記複数のユーザのうちのいずれかのユーザ端末から受信した場合、前記抽出部は、前記譲渡の拒否に関する情報を送信したユーザ端末のユーザ以外の前記複数のユーザの中から、前記入手要望チケットの種類と同一種類の前記入手チケットを入手している第2ユーザを抽出する、請求項1~6のいずれか一項に記載のチケット管理装置。
【請求項8】
記憶部を備えるチケット管理装置の制御方法であって、
前記記憶部には、複数のユーザのそれぞれが入手している入手チケットを示す情報が記憶され、
前記チケット管理装置が、
第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、前記第1ユーザの第1ユーザ端末から受信し、
前記複数のユーザの中から、前記入手要望チケットの種類と同一種類の前記入手チケットを入手している第2ユーザを抽出し、
前記第2ユーザの第2ユーザ端末に、前記同一種類の前記入手チケットに関する情報及び前記支払額を示す情報を送信し、
前記第2ユーザが入手している前記同一種類の前記入手チケットの譲渡に関する情報を、前記第2ユーザ端末から受信し、
前記譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、前記第2ユーザが入手している前記同一種類の前記入手チケットを示す情報を、前記第1ユーザの前記入手チケットに関する情報として前記記憶部に記憶する
ことを含む制御方法。
【請求項9】
記憶部を備えるチケット管理装置の制御プログラムであって、
前記記憶部には、複数のユーザのそれぞれが入手している入手チケットを示す情報が記憶され、
前記チケット管理装置に、
第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、前記第1ユーザの第1ユーザ端末から受信し、
前記複数のユーザの中から、前記入手要望チケットの種類と同一種類の前記入手チケットを入手している第2ユーザを抽出し、
前記第2ユーザの第2ユーザ端末に、前記同一種類の前記入手チケットに関する情報及び前記支払額を示す情報を送信し、
前記第2ユーザが入手している前記同一種類の前記入手チケットの譲渡に関する情報を、前記第2ユーザ端末から受信し、
前記譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、前記第2ユーザが入手している前記同一種類の前記入手チケットを示す情報を、前記第1ユーザの前記入手チケットに関する情報として前記記憶部に記憶する
ことを実行させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケット管理装置、チケット管理装置の制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、博物館、美術館、コンサート、及びイベント等の入場に用いられてきた紙のチケットをデジタルデータ化した電子チケットを、ユーザの多機能携帯電話機(所謂「スマートフォン」)等に送信する機能を有するサーバ装置が知られている。このような電子チケットを購入したユーザが、当該電子チケットの使用により入場可能なイベント等に参加できなくなってしまった場合、サーバ装置は、ユーザの譲渡の意思に応じて、当該電子チケットを第三者に移転させることができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のユーザのユーザ端末と、2人のユーザのユーザ端末間においてチケットの転売又は譲渡を許可するサーバ装置とを有するシステムについて記載されている。このシステムにおいて、サーバ装置は、チケットを購入したユーザのユーザ端末から譲渡先の第三者の情報を含む譲渡通知を受信すると、第三者の識別情報を登録し、第三者のイベント等の参加を可能とする機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-160928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムは、入手したチケットを他のユーザに譲渡したいユーザに対して、チケットを譲り受けたい意向を持つ他のユーザに関する情報を提示する機能がなかった。このため、ユーザは、チケットの譲渡先の他のユーザを見つけることが難しく、イベント等に参加できない場合でもチケットを保有せざるを得なく、チケットが実際に使用される使用数が低減してしまうという問題が生じていた。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決すべくなされたものであり、チケットの使用数の低減を防止するチケット管理装置、チケット管理装置の制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るチケット管理装置は、複数のユーザのそれぞれが入手している入手チケットを示す情報を記憶する記憶部と、第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、第1ユーザの第1ユーザ端末から受信する第1受信部と、複数のユーザの中から、入手要望チケットの種類と同一種類の入手チケットを入手している第2ユーザを抽出する抽出部と、第2ユーザの第2ユーザ端末に、同一種類の入手チケットに関する情報及び支払額を示す情報を送信する送信部と、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットの譲渡に関する情報を、第2ユーザ端末から受信する第2受信部と、譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットを示す情報を、第1ユーザの入手チケットに関する情報として記憶部に記憶する記憶処理部とを備える。
【0008】
また、本発明に係るチケット管理装置において、記憶部は、入手要望チケットの販売者によって予め設定された、入手要望チケットの販売期間及び販売最大数に関する情報を記憶し、本発明に係るチケット管理装置は、販売期間が終了した場合、又は、入手要望チケットの販売数が販売最大数に到達した場合、入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報の受信を、第1受信部に許可する制御部を更に備えることが好ましい。
【0009】
また、本発明に係るチケット管理装置において、入手要望チケットの入手を要望する第1ユーザが複数いる場合、送信部は、複数の第1ユーザのそれぞれの支払額を示す情報を含む画面を表示するための表示データを、第2ユーザ端末に送信し、譲渡に関する情報は、画面に含まれる支払額の中から第2ユーザによって選択された支払額に対応する第1ユーザに、第2ユーザが入手している同一種類のチケットを譲渡することを示す情報であることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るチケット管理装置において、抽出部によって複数の第2ユーザが抽出された場合、送信部は、複数の第2ユーザのそれぞれのユーザ端末に、同一種類の入手チケットに関する情報及び支払額を示す情報を送信することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るチケット管理装置において、記憶部は、複数のユーザのそれぞれが入手チケットを入手した際に支払った支払額を示す情報を更に記憶し、抽出部によって複数の第2ユーザが抽出された場合、送信部は、支払額を示す情報を、支払額が安い第2ユーザの第2ユーザ端末ほど早く送信することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るチケット管理装置において、記憶部は、複数のユーザのそれぞれが入手チケットを入手した際に支払った支払額を示す情報を更に記憶し、抽出部によって複数の第2ユーザが抽出された場合、送信部は、支払額を示す情報を、支払額が同一である2以上の第2ユーザの第2ユーザ端末に対して同時に送信することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るチケット管理装置において、送信部によって支払額を示す情報が送信される前に、第2受信部が入手チケットの譲渡の拒否に関する情報を複数のユーザのうちのいずれかのユーザ端末から受信した場合、送信部は、抽出された第2ユーザが、譲渡の拒否に関する情報を送信したユーザ端末のユーザでなければ、第2ユーザの第2ユーザ端末に、同一種類の入手チケットに関する情報及び支払額を示す情報を送信することが好ましい。
【0014】
本発明に係る制御方法は、記憶部を備えるチケット管理装置の制御方法であって、記憶部には、複数のユーザのそれぞれが入手している入手チケットを示す情報が記憶され、チケット管理装置が、第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、第1ユーザの第1ユーザ端末から受信し、複数のユーザの中から、入手要望チケットの種類と同一種類の入手チケットを入手している第2ユーザを抽出し、第2ユーザの第2ユーザ端末に、同一種類の入手チケットに関する情報及び支払額を示す情報を送信し、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットの譲渡に関する情報を、第2ユーザ端末から受信し、譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットを示す情報を、第1ユーザの入手チケットに関する情報として記憶部に記憶することを含む。
【0015】
本発明に係る制御プログラムは、記憶部を備えるチケット管理装置の制御プログラムであって、記憶部には、複数のユーザのそれぞれが入手している入手チケットを示す情報が記憶され、チケット管理装置に、第1ユーザが入手を要望する入手要望チケットの種類及び支払額を示す情報を、第1ユーザの第1ユーザ端末から受信し、複数のユーザの中から、入手要望チケットの種類と同一種類の入手チケットを入手している第2ユーザを抽出し、第2ユーザの第2ユーザ端末に、同一種類の入手チケットに関する情報及び支払額を示す情報を送信し、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットの譲渡に関する情報を、第2ユーザ端末から受信し、譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされた場合、第2ユーザが入手している同一種類の入手チケットを示す情報を、第1ユーザの入手チケットに関する情報として記憶部に記憶することを実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るチケット管理装置、チケット管理装置の制御方法及び制御プログラムは、チケットの使用数低減の防止を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】チケット管理システムの概略を説明するための模式図である。
図2】チケット管理システムの概略構成の一例を示す図である。
図3】ユーザ端末の概略構成の一例を示す図である。
図4】チケット管理装置の概略構成の一例を示す図である。
図5】(a)は、チケット管理テーブルのデータ構造の一例を示す図であり、(b)は、入手チケットテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図6】ユーザ端末の端末表示部に表示される各種画面の一例を示す図である。
図7】ユーザ端末の端末表示部に表示される各種画面の一例を示す図である。
図8】チケット管理システムに係る動作シーケンスの一例を示す図である。
図9】(a)は、受信処理の動作フローの一例を示す図であり、(b)は、抽出処理の動作フローの一例を示す図である。
図10】(a)は、表示処理の動作フローの一例を示す図であり、(b)は、登録処理の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0019】
(チケット管理システムの概略)
図1は、チケット管理システムの概略を説明するための模式図である。チケット管理システムは、ユーザ端末及びチケット管理装置を有する。ユーザ端末及びチケット管理装置は、互いに通信可能に接続される。
【0020】
チケット管理システムにおいて取り扱われるチケットは、例えば、博物館、美術館、映画、演劇、コンサート、及びイベント等への参加のための電子チケットである。チケット管理システムにおいて取り扱われるチケットは、特定の物品と交換され得る引換券又は特定の物品の価格を減額させる割引券として用いられる電子クーポンでもよい。また、チケット管理システムにおいて取り扱われるチケットは、各種サービスを無償で受けるための電子クーポン又は各種サービスを受けるための料金を減額させる割引券として用いられる電子クーポンでもよい。
【0021】
ユーザ端末は、例えば、「スマートフォン」と呼ばれる多機能携帯電話機である。ユーザ端末は、ユーザによる購入操作に応じて、チケットの入手要求をチケット管理装置に送信する機能を有する。なお、チケットの入手とは、チケットの販売者又は他のユーザ等からチケットを有償で譲渡されること(購入)、若しくは、無償で譲渡されること、又は、チケットの販売者又は他のユーザ等からチケットの譲渡の予約を受けることである。
【0022】
また、ユーザ端末は、ユーザによる表示操作に応じて、入手したチケットを示すチケット情報を表示する機能を有する。例えば、チケット情報を示す2次元バーコードがユーザ端末に表示される。チケット管理装置によってチケット情報が記憶されている場合、チケットを入手したユーザのユーザ端末からの表示要求に応じてチケット管理装置から受信されたチケット情報が、ユーザ端末に表示される。また、チケット情報は、当該チケット情報に対応するチケットを入手したユーザのユーザ端末に記憶されてもよい。以降、ユーザが入手したチケットを、当該ユーザの入手チケットと称する場合がある。
【0023】
チケット管理装置は、例えば、チケットを販売する販売者によって管理されるサーバ装置である。なお、チケット管理装置の管理者は、チケットを販売する販売者に限らず、当該販売者から管理を委託された者でもよい。チケット管理装置は、少なくとも、チケットの種類を示す識別情報(チケット種類ID(identification))、各チケットを識別するための識別情報(チケットID)、及び各ユーザを識別するためのユーザ識別情報(ユーザID)を記憶する。チケットIDは、各ユーザが入手した各チケットを互いに識別するための情報である。例えば、一人のユーザが同じ種類のチケットを複数入手した場合、当該複数のチケットのそれぞれは互いに異なるチケットIDを有する。
【0024】
以下、図1を参照して、チケット管理システムによって実現される、一方のユーザが他方のユーザからチケットを入手する方法について説明する。
【0025】
まず、図1の(1)に示されるように、ユーザAのユーザ端末から、少なくとも、チケット種類ID及び支払額情報がチケット管理装置に送信される。チケット種類IDは、ユーザAが入手を要望するチケットのチケット種類IDである。例えば、チケット種類IDは、ユーザAのユーザ端末において選択可能に表示された複数の(チケットの)種類の中からユーザAによって選択された種類を示すチケット種類IDである。支払額情報は、ユーザAが要望するチケットを入手するために、ユーザAが支払う予定の金額を示す情報である。例えば、支払額情報は、ユーザAによって入力された金額を表す数値情報である。なお、チケット種類ID及び支払額情報とともに、ユーザAのユーザIDが送信されてもよい。
【0026】
次に、図1の(2)に示されるように、チケット管理装置は、ユーザAのユーザ端末からチケット種類ID及び支払額情報を受信すると、受信したチケット種類IDによって示される種類のチケットを入手しているユーザのユーザIDを抽出する。図1の例に示されるように、例えば、ユーザIDと、当該ユーザIDによって示されるユーザの入手チケットのチケットIDと、当該入手チケットのチケット種類IDとが、互いに関連付けてチケット管理装置に記憶されている。そして、ユーザAのユーザ端末から受信されたチケット種類IDは「G02」であるため、チケット種類ID「G02」に関連付けられたユーザBのユーザIDが抽出される。
【0027】
次に、図1の(3)に示されるように、チケット管理装置は、抽出したユーザIDによって示されるユーザBのユーザ端末に、少なくともチケットに関する情報及び支払額情報を送信する。ユーザBのユーザ端末に送信されたチケットに関する情報は、ユーザBの入手チケットのうちの、ユーザAのユーザ端末から受信されたチケット種類IDと同一のチケット種類IDに関連付けられたチケットに関する情報である。なお、チケットに関する情報は、当該チケットの名称を示す情報等である。また、チケットに関する情報に、当該チケットを用いて入場できる、開催場所、イベント、博物館、美術館、映画、演劇、コンサート等の名称を示す情報が含まれてもよく、また、チケットを用いることができる日付(開催日等)等を示す情報が含まれてもよい。ユーザBのユーザ端末に送信された支払額情報は、ユーザAのユーザ端末から受信された支払額情報である。
【0028】
そして、ユーザBのユーザ端末は、チケット管理装置から受信したチケットに関する情報及び支払額情報を表示し、ユーザBに、表示された情報に係る入手チケットを他のユーザに譲渡するか否かを問い合わせる。なお、チケットの入手を要望したユーザAを示す情報が、チケットに関する情報及び支払額情報と共にユーザBの携帯端末に表示されてもよい。
【0029】
次に、図1の(4)に示されるように、ユーザBのユーザ端末から、ユーザBによって入力された、譲渡に関する情報がチケット管理装置に送信される。譲渡に関する情報は、ユーザBの入手チケットを他のユーザに譲渡することを示す情報、又は、ユーザBの入手チケットを他のユーザに譲渡しないことを示す情報である。なお、譲渡に関する情報における「ユーザBの入手チケット」は、ユーザBのユーザ端末がチケット管理装置から受信したチケットに関する情報に係る入手チケットである。
【0030】
次に、チケット管理装置は、ユーザBのユーザ端末から、譲渡に関する情報を受信すると、受信した譲渡に関する情報に基づいて譲渡条件が満たされたか否かを判定する。例えば、譲渡に関する情報が、ユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡することを示す情報である場合、譲渡条件が満たされたと判定される。また、譲渡に関する情報が、ユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡しないことを示す情報である場合、譲渡条件が満たされていないと判定される。なお、譲渡に関する情報が、ユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡することを示す情報であり、更に、ユーザAが譲受に同意した場合に、譲渡条件が満たされたと判定されてもよい。
【0031】
そして、図1の(5)に示されるように、譲渡条件が満たされた場合、ユーザBの入手チケットのうちの、ユーザAのユーザ端末から受信されたチケット種類IDと同一のチケット種類IDに関連付けられたチケットが、ユーザAの入手チケットとして登録される。これにより、ユーザAは、要望するチケットを入手して用いることが可能となる。
【0032】
上述のとおり、チケット管理システムは、他のユーザ(ユーザA(図1))が、ユーザ(ユーザB(図1))が既に入手している入手チケットの入手を要望している旨の情報を、ユーザ(ユーザB(図1))に提示することができる。よって、入手チケットを有するユーザは、仕事や病気等の理由により当該入手チケットを使用できないような場合であっても、当該入手チケットを保有し続けることなく、自動的に提示された譲渡先に、入手チケットを譲渡することが容易となる、このように、チケット管理システムによって、チケットの使用数及び/又はチケットの使用率を向上させることが可能となる。
【0033】
なお、上述した図1の説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0034】
(チケット管理システム1)
図2は、チケット管理システム1の概略構成の一例を示す図である。
【0035】
チケット管理システム1は、複数のユーザ端末2及びチケット管理装置3を有する。ユーザ端末2及びチケット管理装置3は、例えば、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7等の通信ネットワークを介して相互に接続される。複数のユーザ端末2及びチケット管理装置3間では、所定の通信プロトコルに基づいて通信が行われる。所定の通信プロトコルは、例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol,HTTP)等である。
【0036】
ユーザ端末2は、スマートフォン等の情報処理装置である。ユーザ端末2は、携帯電話機、タブレット端末、タブレットPC(Personal Computer)、電子書籍リーダー、ウェアラブルコンピュータ等でもよい。ユーザ端末2は、携帯ゲーム機、ゲーム用コンソール又はノートPC等でもよい。
【0037】
図2では、1台のチケット管理装置3がチケット管理システム1の構成要素として図示されているが、チケット管理装置3は複数の物理的に別体のサーバ装置(コンピュータ)の集合であってもよい。この場合、複数のサーバ装置のそれぞれは、同一の機能を有するものでもよく、1台のチケット管理装置3の機能を分散して有するものでもよい。
【0038】
(ユーザ端末2)
図3は、ユーザ端末2の概略構成の一例を示す図である。
【0039】
ユーザ端末2は、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7を介してチケット管理装置3に接続し、接続されたチケット管理装置3と通信を行う。ユーザ端末2は、チケット管理装置3に各種要求を送信すること、各種要求に対応するデータをチケット管理装置3から受信すること、チケット管理装置3からのデータに基づいて各種処理(表示処理等)を実行すること等を可能とする。そのために、ユーザ端末2は、端末通信部21と、端末記憶部22と、端末操作部23と、端末表示部24と、端末処理部25とを備える。
【0040】
端末通信部21は、主に2.1GHz帯を感受帯域とするアンテナを含む通信インターフェース回路を有し、ユーザ端末2を通信ネットワークに接続する。端末通信部21は、基地局4により割り当てられるチャネルを介して、基地局4との間でLTE(Long Term Evolution)方式等による無線信号回線を確立し、基地局4との間で通信を行う。
【0041】
端末通信部21及び基地局4の間の通信方式は、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式等の他の通信方式でもよい。端末通信部21及び基地局4の間の通信方式は、第5世代(5G)移動通信システム等でもよい。端末通信部21及び基地局4の間の通信方式は、PHS(Personal Handy-phone System)等の他の通信方式でもよい。端末通信部21の周波数帯域は、上述の周波数帯域に限定されない。
【0042】
端末記憶部22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ装置を備える。端末記憶部22は、端末処理部25での処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。端末記憶部22に記憶されるドライバプログラムは、端末通信部21を制御する携帯電話通信デバイスドライバプログラム、端末操作部23を制御する入力デバイスドライバプログラム、端末表示部24を制御する出力デバイスドライバプログラム等である。端末記憶部22に記憶される各種プログラムは、例えば外部のサーバ装置等から送信された公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部22にインストールされてもよい。端末記憶部22に記憶されるデータは、例えば、ユーザ端末2を操作するユーザを識別するためのユーザIDである。端末記憶部22は、所定の処理に係るデータを一時的に記憶してもよい。
【0043】
端末操作部23は、例えば、タッチパネル等のポインティングデバイスである。端末操作部23は、ユーザ端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、キーパッドでもよい。ユーザは、端末操作部23を用いて、文字、数字及び記号、若しくは、端末表示部24の表示画面上の位置等を入力することができる。端末操作部23は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として端末処理部25に供給される。
【0044】
端末表示部24は、液晶ディスプレイである。なお、端末表示部24は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等でもよい。端末表示部24は、端末処理部25から供給された映像データに応じた映像、動画像データに応じた動画像、静止画像データに応じた静止画像等を表示する。
【0045】
端末処理部25は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。端末処理部25は、ユーザ端末2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。端末処理部25は、ユーザ端末2の各種処理が端末記憶部22に記憶されているプログラムや端末操作部23の操作等に基づいて適切な手順で実行されるように、端末通信部21、及び端末表示部24等の動作を制御する。端末処理部25は、端末記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部25は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0046】
端末処理部25は、端末受信部251と、表示処理部252と、端末送信部253とを有する。端末処理部25が有するこれらの各部は、端末処理部25が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、端末処理部25が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとしてユーザ端末2に実装されてもよい。端末受信部251、表示処理部252、及び端末送信部253の機能の詳細は後述する。
【0047】
(チケット管理装置3)
図4は、チケット管理装置3の概略構成の一例を示す図である。
【0048】
チケット管理装置3は、各ユーザが入手した入手チケットを管理するための機能を有する。この機能を実現するために、チケット管理装置3は、通信部31と、記憶部32と、処理部33とを備える。
【0049】
通信部31は、チケット管理装置3をインターネット7に接続するための通信インターフェース回路を有する。通信部31は、ユーザ端末2から受信したデータを処理部33に供給する。通信部31は、処理部33から供給されたデータをユーザ端末2に送信する。
【0050】
記憶部32は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。記憶部32は、処理部33による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部32は、ドライバプログラムとして、通信部31を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部32にインストールされてもよい。記憶部32は、データとして、チケット管理テーブルT1及び入手チケットテーブルT2等を記憶する。記憶部32は、所定の処理に係るデータを一時的に記憶してもよい。
【0051】
以下、図5を参照して、記憶部32に記憶されるチケット管理テーブルT1及び入手チケットテーブルT2のデータ構造の一例を説明する。
【0052】
(チケット管理テーブルT1)
図5(a)は、チケット管理テーブルT1のデータ構造の一例を示す図である。チケット管理テーブルT1は、チケットの種類ごとに、チケット種類IDと,チケット名称と、使用日と、販売期間と、販売最大数と、販売数とが互いに関連付けて記憶される。
【0053】
チケット種類IDは、チケットの各種類に固有の識別情報である。チケット名称は、各種類のチケットの名称であり、例えば、イベント名称、映画、演劇、コンサート名称等である。なお、図5(a)に示す例では、同じチケット名称「チケットB」のチケットであれば、使用日が異なっていても、同じチケット種類IDが関連付けられているが、使用日が異なれば、同じチケット名称「チケットB」のチケットであっても、異なるチケット種類IDが関連付けられてもよい。使用日は、各種類のチケットを使用することができる日又は期間(連続する複数の日)である。販売期間は、各種類のチケットを正規の販売者(ユーザではない)が販売する期間である。販売最大数は、正規の販売者が販売する各種類のチケットの総数である。販売数は、正規の販売者によって販売された現在の販売済みのチケットの数である。なお、図5(a)に示す例では、同じチケット名称「チケットB」のチケットの販売最大数が、全ての使用日における総数であるが、同じチケット名称「チケットB」のチケットであっても、使用日が異なれば販売最大数が異なる場合、使用日ごと(図5(a)の例では、「8/3」及び「9/2~9/9」)に、対応する販売最大数及び販売数が管理されてもよい。この場合、同じチケット名称「チケットB」のチケットであっても、使用日が異なれば、異なるチケット種類IDが販売最大数及び販売数に関連付けられる。
【0054】
(入手チケットテーブルT2)
図5(b)は、入手チケットテーブルT2のデータ構造の一例を示す図である。入手チケットテーブルT2は、チケットの各種類と、一又は複数のチケットIDとが互いに関連付けて記憶され、更に、一又は複数のチケットIDのそれぞれと、座席と、ユーザIDと、支払額と、ユーザ履歴とが互いに関連付けて記憶される。
【0055】
チケットIDは、各種類のチケットが販売された場合に、各チケットに対応付けられる識別情報である。例えば、チケット種類ID「G0001」は、販売最大数が5,000であるため、チケット種類ID「G0001」に対して、最大で5,000のチケットIDが関連付けられる。座席は、例えばチケットが映画、演劇又はコンサートである場合に、チケットを使用したユーザが着席する座席の識別情報である。ユーザIDは、関連付けられたチケットIDのチケットを入手したユーザのユーザIDである。支払額は、関連付けられたチケットIDのチケットを入手したユーザが支払った金額である。ユーザ履歴は、関連付けられたチケットIDのチケットを過去に入手していたユーザのユーザIDである。なお、ユーザ履歴は、入手チケットテーブルT2に含まれなくてもよい。
【0056】
図4に戻り、処理部33は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部33は、チケット管理装置3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部33は、チケット管理装置3の各種処理が記憶部32に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、通信部31等の動作を制御する。処理部33は、記憶部32に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部33は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0057】
処理部33は、送信部331と、受信部332と、制御部333と、抽出部334と、記憶処理部335とを有する。処理部33が有するこれらの各部は、処理部33が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、処理部33が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとしてチケット管理装置3に実装されてもよい。送信部331、受信部332、制御部333、抽出部334、及び記憶処理部335の機能の詳細は後述する。
【0058】
(各種画面の説明)
以下、図6図7を参照して、ユーザ端末2の端末表示部24に表示される各種画面について説明する。
【0059】
(要望入力画面600)
図6(a)は、ユーザ端末2の端末表示部24に表示される要望入力画面600の一例を示す図である。
【0060】
要望入力画面600は、例えば、他のユーザの入手チケットの入手を要望しているユーザによって、要望入力画面600の表示指示が端末操作部23を介して入力された場合に当該ユーザのユーザ端末2の端末表示部24に表示される。例えば、要望入力画面600の表示指示は、制御プログラム(例えば、アプリケーションプログラム)を示す起動アイコン等(図示しない)がユーザによる端末操作部23の操作によって指示された場合に入力される。以下、他のユーザの入手チケットの入手を要望するユーザを「ユーザA」とし、入手チケットを入手している他のユーザを「ユーザB」として説明する。
【0061】
要望入力画面600には、例えば、チケット種類入力オブジェクト601と、支払額入力オブジェクト602と、送信ボタン603と、キャンセルボタン604とが含まれる。
【0062】
チケット種類入力オブジェクト601は、例えば、入手を要望するチケットの種類をユーザAが選択入力するためのドロップダウンリストである。ユーザ端末2の端末受信部251は、要望入力画面600の表示前に、チケット管理装置3の送信部331から送信されたチケットの種類に関するチケット種類情報を、端末通信部21を介して受信する。チケット種類情報は、例えば、チケット管理テーブルT1に記憶された一又は複数のチケット種類ID及びチケット名称である。次に、ユーザ端末2の表示処理部252は、受信したチケット種類情報に基づいて構成されたチケット種類入力オブジェクト601を含む要望入力画面600を表示する。次に、ユーザAによってチケット種類入力オブジェクト601が指定されると、チケット管理装置3によって管理される一又は複数の種類のチケットの名称を含むリストが表示される。ユーザAによって一又は複数の種類のチケットの名称のいずれかが選択されると、リストの表示が終了し、チケット種類入力オブジェクト601内に、選択された名称が表示される。これにより、チケット管理装置3によって管理されるチケット種類IDの中から、ユーザAによって選択された名称に対応するチケット種類IDが指定される。
【0063】
支払額入力オブジェクト602は、入手を要望するチケットの支払額を示す数値をユーザAが入力するためのテキストボックスである。送信ボタン603は、ユーザAによるチケット種類入力オブジェクト601の操作に応じて指定されたチケット種類IDと、支払額入力オブジェクト602に入力された支払額を示す数値情報とを、要望情報としてチケット管理装置3に送信するためのボタンオブジェクトである。なお、要望情報と共にユーザAのユーザIDがチケット管理装置3に送信されてもよい。キャンセルボタン604は、要望入力画面600の表示を終了するためのボタンオブジェクトである。
【0064】
(要望回答画面610)
図6(b)は、ユーザ端末2の端末表示部24に表示される要望回答画面610の一例を示す図である。
【0065】
要望回答画面610は、例えば、ユーザBによって、要望回答画面610の表示指示が端末操作部23を介して入力された場合にユーザBのユーザ端末2の端末表示部24に表示される。例えば、要望入力画面600の表示指示は、制御プログラム(例えば、アプリケーションプログラム)を示す起動アイコン等(図示しない)がユーザBによる端末操作部23の操作によって指示された場合に入力される。
【0066】
要望回答画面610には、一又は複数の要望情報表示欄611a~611cが含まれる。要望情報表示欄611a~611cのそれぞれは、一又は複数のユーザAのユーザ端末2から送信された要望情報に基づいて構成される。
【0067】
例えば、チケット管理装置3の受信部332が、通信部31を介して、一又は複数のユーザAのユーザ端末2から送信された要望情報を受信した場合、チケット管理装置3の抽出部334は、受信された要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたユーザIDを入手チケットテーブルT2から抽出する。チケット管理装置3の送信部331は、抽出されたユーザIDによって示されるユーザBのユーザ端末2に、受信された要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたチケット名称と、受信された要望情報に含まれる支払額を示す情報と、受信された要望情報とともに送信されたユーザIDとを、申込情報として通信部31を介して送信する。ユーザBのユーザ端末2の端末受信部251によって、申込情報が受信された場合、ユーザBのユーザ端末2の表示処理部252は、申込情報のうちの、チケット名称と支払額を示す情報とを含む要望情報表示欄611を含む要望回答画面610を端末表示部24に表示する。
【0068】
図6(b)に示される例では、3つの要望情報表示欄611a~611cが、ユーザBのユーザ端末2に表示された要望回答画面610に含まれる。すなわち、ユーザBの入手チケットの入手を要望している3人のユーザAのユーザ端末2が、それぞれ要望情報をチケット管理装置3に送信したことが示されている。なお、1人のユーザAが要望情報を複数回送信している場合、例えば、要望情報表示欄611に対応する要望情報と要望情報表示欄611cに対応する要望情報とは、同一のユーザが送信している場合もある。
【0069】
要望情報表示欄611a~611cのそれぞれには、譲渡許可ボタン612a~612cと譲渡拒否ボタン613a~613cが含まれる。譲渡許可ボタン612a~612cは、譲渡許可ボタン612a~612cの要望情報表示欄611a~611cに対応する申込情報に含まれるユーザIDによって示されるユーザAへ入手チケットを譲渡することを示す回答情報を送信するためのボタンオブジェクトである。例えば、図6(b)に示される要望情報表示欄611aの譲渡許可ボタン612aがユーザBによって指定されると、端末送信部253は、ユーザBの入手チケットである「チケットA」を支払額「6,200円」で、要望情報表示欄611aに対応する申込情報に含まれるユーザIDのユーザAに譲渡することを示す回答情報を、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信する。
【0070】
譲渡拒否ボタン613a~613cは、譲渡拒否ボタン613a~613cの要望情報表示欄611a~611cに対応する申込情報に含まれるユーザIDによって示されるユーザAへ入手チケットを譲渡しないことを示す回答情報を送信するためのボタンオブジェクトである。例えば、図6(b)に示される要望情報表示欄611cの譲渡拒否ボタン613cがユーザBによって指定されると、端末送信部253は、ユーザBの入手チケットである「チケットB」を支払額「2,500円」で、要望情報表示欄611cに対応する申込情報に含まれるユーザIDのユーザAに譲渡しないことを示す回答情報を、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信する。
【0071】
(結果画面700)
図7(a)は、ユーザ端末2の端末表示部24に表示される結果画面700の一例を示す図である。
【0072】
結果画面700は、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡する旨の回答情報を受信したチケット管理装置3から送信された結果情報に基づく画面である。結果画面700には、結果表示701と、支払ボタン702と、キャンセルボタン703とが含まれる。
【0073】
結果表示701は、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡することを通知する表示である。支払ボタン702は、図示しない支払画面を表示するためのボタンオブジェクトである。なお、支払画面にてユーザAの支払い手続きが完了すると、ユーザBの入手チケットのユーザAへの譲渡が成立する。なお、予めユーザAのクレジットカード等の情報が、チケット管理装置3に登録されている場合、ユーザBが譲渡許可ボタン612を指定することで、ユーザBの入手チケットのユーザAへの譲渡が成立するようにしてもよい。または、ユーザBが譲渡許可ボタン612を指定し、更にユーザAが図示しない承諾ボタン(結果画面700内)を指定することで、ユーザBの入手チケットのユーザAへの譲渡が成立するようにしてもよい。キャンセルボタン703は、結果画面700の表示を終了し、且つ、ユーザBの入手チケットのユーザAへの譲渡を中止するためのボタンオブジェクトである。
【0074】
(結果画面710)
図7(b)は、ユーザ端末2の端末表示部24に表示される他の結果画面710の一例を示す図である。
【0075】
結果画面710は、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡しない旨の回答情報を受信したチケット管理装置3から送信された結果情報に基づく画面である。結果画面710には、結果表示711と、再申込ボタン712と、キャンセルボタン713とが含まれる。
【0076】
結果表示711は、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡しないことを通知する表示である。複数のユーザBのユーザ端末2に申込情報が送信された場合、入手チケットをユーザAに譲渡しないことを通知したユーザBの人数が結果表示711に示されてもよい。再申込ボタン712は、結果画面710の表示を終了し、要望入力画面600を再表示するためのボタンオブジェクトである。キャンセルボタン713は結果画面710の表示を終了するためのボタンオブジェクトである。
【0077】
(端末処理部25及び処理部33の機能の説明)
以下、ユーザ端末2の端末受信部251、表示処理部252、及び端末送信部253の機能、並びに、チケット管理装置3の送信部331、受信部332、制御部333、抽出部334、及び記憶処理部335の機能について説明する。
【0078】
(端末受信部251)
ユーザAのユーザ端末2の端末受信部251は、端末通信部21を介して、チケット管理装置3から送信されたチケット種類情報を受信する。
【0079】
ユーザBのユーザ端末2の端末受信部251は、端末通信部21を介して、チケット管理装置3から送信されたユーザAに係る申込情報を受信する。
【0080】
ユーザAのユーザ端末2の端末受信部251は、端末通信部21を介して、チケット管理装置3から送信された結果情報を受信する。
【0081】
(表示処理部252)
ユーザAのユーザ端末2の表示処理部252は、要望入力画面600の表示指示がユーザAによって端末操作部23を介して入力された場合、要望入力画面600を端末表示部24に表示する表示処理を実行する。表示処理部252は、端末受信部251によって受信されたチケット種類情報に基づいて要望入力画面600を表示するための表示データを生成する。
【0082】
ユーザBのユーザ端末2の表示処理部252は、端末受信部251によってユーザAに係る申込情報が受信された場合に要望回答画面610の表示処理を実行する。要望回答画面610の表示処理の一例は次のとおりである。表示処理部252は、過去又は同時に、他のユーザAに係る申込情報が受信されていない場合、今回受信したユーザAに係る申込情報に基づく要望情報表示欄611を含む要望回答画面610を端末表示部24に表示する。また、表示処理部252は、過去又は同時に、他のユーザAに係る申込情報が受信されている場合、今回受信したユーザAに係る申込情報に基づく要望情報表示欄611と、他のユーザAに係る申込情報に基づく要望情報表示欄611との表示順番を決定する。例えば、申込情報の受信時刻が直近であるほど申込情報に基づく要望情報表示欄611が要望回答画面610の上方に表示されるように表示順番が決定される。そして、表示処理部252は、決定された表示順番に従って配置された複数の要望情報表示欄611を含む要望回答画面610を端末表示部24に表示する。
【0083】
ユーザAのユーザ端末2の表示処理部252は、端末受信部251によって結果情報が受信された場合、結果情報に基づいて結果画面700又は701を生成し、生成した結果画面700又は701を表示する表示処理を実行する。
【0084】
(端末送信部253)
ユーザAのユーザ端末2の端末送信部253は、ユーザAによるチケット種類入力オブジェクト601の操作に応じて指定されたチケット種類IDと、支払額入力オブジェクト602に入力された支払額を示す数値情報とを、要望情報として、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信する。端末送信部253は、要望情報と共にユーザAのユーザIDをチケット管理装置3に送信する。
【0085】
ユーザAのユーザ端末2の端末送信部253は、ユーザBの回答情報を、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信する。
【0086】
ユーザAのユーザ端末2の端末送信部253は、要望入力画面600の表示指示の入力に応じてチケット種類情報の送信要求を、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信してもよい。
【0087】
(送信部331)
チケット管理装置3の送信部331は、チケット管理テーブルT1に記憶された一又は複数のチケット種類ID及びチケット名称であるチケット種類情報を、通信部31を介してユーザ端末2に送信する。例えば、送信部331は、要望入力画面600の表示指示の入力に応じてユーザ端末2から送信されたチケット種類情報の送信要求に応じて、チケット種類情報をユーザ端末2に送信してもよい。また、送信部331は、チケット種類情報を所定の時間ごとに(例えば「10秒ごとに」)、チケット種類情報をユーザ端末2に送信してもよい。
【0088】
チケット管理装置3の送信部331は、受信部332によって要望情報が受信された場合、要望情報に対応する申込情報を作成する。例えば、送信部331は、要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたチケット名称をチケット管理テーブルT1から抽出する。そして、送信部331は、抽出したチケット名称と、要望情報に含まれる支払額を示す情報と、要望情報とともに送信されたユーザIDとを含む申込情報を作成する。
【0089】
チケット管理装置3の送信部331は、作成された申込情報を、後述する抽出処理によって抽出されたユーザBのユーザ端末2に通信部31を介して送信する。送信部331は、入手チケットテーブルT2から抽出されたユーザIDが複数である場合、抽出された複数のユーザIDによって示される複数のユーザBのユーザ端末2のそれぞれに、後述する送信順番にしたがって、申込情報を送信する。なお、送信部331は、複数のユーザBのユーザ端末2に、同時に申込情報を送信してもよい。
【0090】
チケット管理装置3の送信部331は、受信部332によって受信された回答情報に基づいて結果情報を作成し、作成した結果情報を、通信部31を介してユーザAのユーザ端末2に送信する。結果情報の送信先のユーザ端末2は、結果情報に対応する要望情報を送信したユーザAのユーザ端末2である。
【0091】
チケット管理装置3の送信部331は、制御部333によって後述する開始条件が満たされていないと判断された場合、ユーザAのユーザ端末2から受信した要望情報に対して、要望情報の受付を拒否する通知をユーザAのユーザ端末2に送信してもよい。
【0092】
(受信部332)
【0093】
チケット管理装置3の受信部332は、ユーザAのユーザ端末2によって送信された要望情報を、通信部31を介して受信する。
【0094】
チケット管理装置3の受信部332は、ユーザBのユーザ端末2によって送信された回答情報を、通信部31を介して受信する。
【0095】
チケット管理装置3の受信部332は、要望入力画面600の表示指示の入力に応じたチケット種類情報の送信要求がユーザ端末2から送信された場合、通信部31を介してチケット種類情報の送信要求を受信する。
【0096】
(制御部333)
チケット管理装置3の制御部333は、受信部332によって要望情報が受信された場合、開始条件が満たされているか否かを判定する。例えば、制御部333は、受信した要望情報に含まれるチケット種類IDに対応する販売期間をチケット管理テーブルT1から抽出し、販売期間が終了している(現在日時が販売期間を過ぎている)場合、開始条件が満たされていると判定する。また、例えば、制御部333は、受信した要望情報に含まれるチケット種類IDに対応する販売最大数と販売数をチケット管理テーブルT1から抽出し、販売数が販売最大数に到達している場合、開始条件が満たされていると判定する。
【0097】
チケット管理装置3の制御部333は、開始条件が満たされている場合、送信部331及び抽出部334に、要望情報の使用を許可する。
【0098】
(抽出部334)
チケット管理装置3の抽出部334は、制御部333によって要望情報の使用が許可された場合、要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたユーザIDを入手チケットテーブルT2から抽出する。
【0099】
チケット管理装置3の抽出部334は、入手チケットテーブルT2から抽出されたユーザIDが複数である場合、抽出された複数のユーザIDによって示される複数のユーザBのユーザ端末2への申込情報の送信順番を決定する。例えば、抽出部334は、抽出された複数のユーザIDのそれぞれに関連付けられた支払額を入手チケットテーブルT2から抽出し、抽出した支払額が安いユーザBのユーザ端末2ほど早く送信されるように送信順番を決定する。なお、抽出部334は、支払額が同一である2人以上のユーザBのユーザ端末2の送信順番を、同じ順番に決定する。
【0100】
(記憶処理部335)
チケット管理装置3の記憶処理部335は、受信部332によって回答情報が受信された場合、登録処理を実行する。登録処理の一例は次のとおりである。
【0101】
チケット管理装置3の記憶処理部335は、受信部332によって受信された回答情報が、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡する旨の回答情報であるか否かを判定する。ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡する旨の回答情報が受信された場合、記憶処理部335は、入手チケットテーブルT2において、当該入手チケットに対応するユーザIDであるユーザBのユーザIDを削除する。記憶処理部335は、入手チケットテーブルT2において、当該入手チケットに対応するユーザIDとしてユーザAのユーザIDを記憶し、ユーザ履歴に、ユーザBのユーザIDを追加する。これにより、当該入手チケットは、関連付けられたユーザIDによって示されるユーザAに使用されるようになり、ユーザBは当該入手チケットを使用できなくなる。なお、入手チケットテーブルT2にユーザ履歴が含まれない場合、入手チケットテーブルT2において、当該入手チケットに対応するユーザIDとしてユーザAのユーザIDが記憶された際に、ユーザ履歴への追加処理は実行されない。
【0102】
(チケット管理システム1の動作シーケンス)
図8は、チケット管理システム1の動作シーケンスの一例を示す図である。以下に説明する動作シーケンスでは、予め端末記憶部22及び記憶部32に記憶されている制御プログラムに基づいて、主に端末処理部25及び処理部33により、ユーザ端末2及びチケット管理装置3の各要素が協働して実行される。以下、ユーザAのユーザ端末2を、ユーザ端末2aと表示し、ユーザBのユーザ端末2を、ユーザ端末2bと表示する。なお、ユーザ端末2aは複数であってもよく、且つ、ユーザ端末2bは複数であってもよい。
【0103】
まず、チケット管理装置3の送信部331は、チケット管理テーブルT1に記憶された一又は複数のチケット種類ID及びチケット名称であるチケット種類情報を、通信部31を介してユーザ端末2aに送信する(ステップS101)。
【0104】
次に、ユーザ端末2aの表示処理部252は、端末受信部251によって受信されたチケット種類情報に基づいて要望入力画面600を表示する表示処理を実行する(ステップS102)。
【0105】
次に、ユーザ端末2aの端末送信部253は、ユーザAによるチケット種類入力オブジェクト601の操作に応じて指定されたチケット種類IDと、支払額入力オブジェクト602に入力された支払額を示す数値情報とを、要望情報としてチケット管理装置3に送信する(ステップS103)。端末送信部253は、要望情報と共にユーザAのユーザIDをチケット管理装置3に送信する。
【0106】
次に、チケット管理装置3の受信部332及び制御部333は、受信処理を実行する(ステップS104)。受信処理の詳細は後述する。
【0107】
次に、チケット管理装置3の送信部331及び抽出部334は、抽出処理を実行する(ステップS105)。抽出処理の詳細は後述する。
【0108】
次に、チケット管理装置3の送信部331は、抽出処理によって抽出されたユーザBのユーザ端末2bに、通信部31を介して申込情報を送信する(ステップS106)。
【0109】
次に、ユーザ端末2bの端末受信部251が申込情報を受信した場合、ユーザ端末2bの表示処理部252は、申込情報に基づいて要望回答画面610を表示する表示処理を実行する(ステップS107)。表示処理の詳細は後述する。
【0110】
次に、ユーザ端末2bの端末送信部253は、ユーザBの回答情報を、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信する(ステップS108)。
【0111】
次に、チケット管理装置3の受信部332が回答情報を受信した場合、チケット管理装置3の記憶処理部335は、登録処理を実行する(ステップS109)。登録処理の詳細は後述する。
【0112】
次に、チケット管理装置3の送信部331は、登録処理によって作成された結果情報を、通信部31を介してユーザ端末2aに送信する(ステップS110)。
【0113】
そして、ユーザ端末2aの端末受信部251が結果情報を受信した場合、ユーザ端末2aの表示処理部252は、結果画面700又は701を表示する表示処理を実行する(ステップS111)。
【0114】
(受信処理)
図9(a)は、チケット管理装置3の受信部332と制御部333とによって実行される受信処理の動作フローの一例を示す図である。図9(a)に示される受信処理は、図8に示される動作シーケンスのステップS104において実行される。
【0115】
まず、制御部333は、受信部332によって要望情報が受信された場合、開始条件が満たされているか否かを判定する(ステップS201)。
【0116】
次に、制御部333は、開始条件が満たされている場合、送信部331及び抽出部334に、要望情報の使用を許可し(ステップS202)、受信処理を終了する。
【0117】
(抽出処理)
図9(b)は、チケット管理装置3の送信部331と抽出部334とによって実行される抽出処理の動作フローの一例を示す図である。図9(b)に示される抽出処理は、図8に示される動作シーケンスのステップS105において実行される。
【0118】
まず、チケット管理装置3の抽出部334は、使用が許可された要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたユーザIDを入手チケットテーブルT2から抽出する(ステップS301)。
【0119】
次に、抽出部334は、ステップS301において抽出されたユーザIDが複数であるか否かを判定する(ステップS302)。
【0120】
抽出されたユーザIDが1つである場合(ステップS302-No)、ステップS304に処理を進める。
【0121】
抽出されたユーザIDが複数である場合(ステップS302-Yes)、抽出部334は、抽出された複数のユーザIDによって示される複数のユーザBのユーザ端末2bへの申込情報の送信順番を決定する(ステップS303)。
【0122】
そして、チケット管理装置3の送信部331は、受信された要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたチケット名称(チケット管理テーブルT1から抽出)と、受信された要望情報に含まれる支払額を示す情報と、受信された要望情報とともに送信されたユーザIDとを、申込情報として作成し(ステップS304)、抽出処理を終了する。
【0123】
(表示処理)
図10(a)は、ユーザ端末2bの表示処理部252によって実行される表示処理の動作フローの一例を示す図である。図10(a)に示される表示処理は、図8に示される動作シーケンスのステップS107において実行される。
【0124】
まず、ユーザBのユーザ端末2の端末受信部251によってユーザAに係る申込情報が受信された場合、表示処理部252は、過去又は同時に、ユーザAに係る申込情報が受信されているか否かを判定する(ステップS401)。
【0125】
ユーザAに係る申込情報が受信されていない場合(ステップS401-No)、ステップS403に処理を進める。
【0126】
ユーザAに係る申込情報が受信されている場合(ステップS401-Yes)、表示処理部252は、今回受信したユーザAに係る申込情報と、過去又は同時に受信した、ユーザAに係る申込情報との表示順番を決定する(ステップS402)。
【0127】
次に、表示処理部252は、要望情報表示欄611を含む要望回答画面610を表示し(ステップS403)、表示処理を終了する。
【0128】
(登録処理)
図10(b)は、チケット管理装置3の記憶処理部335及び送信部331によって実行される登録処理の動作フローの一例を示す図である。図10(b)に示される登録処理は、図8に示される動作シーケンスのステップS109において実行される。
【0129】
まず、チケット管理装置3の記憶処理部335は、受信部332によって受信された回答情報が、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡する旨の回答情報であるか否かを判定する(ステップS501)。
【0130】
受信部332によって受信された回答情報が、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡しない旨の回答情報である場合(ステップS501-No)、ステップS503に処理を進める。
【0131】
受信部332によって受信された回答情報が、ユーザBがユーザBの入手チケットをユーザAに譲渡する旨の回答情報である場合(ステップS501-Yes)、記憶処理部335は、入手チケットテーブルT2に記憶された、当該入手チケットに対応するユーザIDを、ユーザBのユーザIDからユーザAのユーザIDに変更し、ユーザ履歴にユーザBのユーザIDを追加する(ステップS502)。これにより、当該入手チケットは、関連付けられたユーザIDによって示されるユーザAに使用されるようになる(ユーザBは当該入手チケットを使用できなくなる)。
【0132】
次に、送信部331は、回答情報に基づいて結果情報を作成し(ステップS503)、登録処理を終了する。
【0133】
以上説明してきたように、チケット管理システム1は、「ユーザAが、ユーザBが既に入手している入手チケットの入手を要望している」という情報を、ユーザBに提示することができる。よって、入手チケットを有するユーザBは、仕事や病気等の理由により当該入手チケットを使用できないような場合であっても、当該入手チケットを保有し続けることなく、自動的に提示された譲渡先のユーザAに入手チケットを譲渡することが容易となる、このように、チケット管理システム1によって、チケットの使用数及び/又はチケットの使用率を向上させることが可能となる。
【0134】
(変形例1)
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図9(a)に示される動作シーケンスにおける受信処理(ステップS104)を実行せずに、ステップS101において、チケット管理テーブルT1に記憶された販売期間、販売最大数、及び販売数を送付してもよい。この場合、表示処理部252は、販売期間が過ぎていない種類のチケット名称及び/又は販売数が販売最大数に到達していない種類のチケットの名称を、リストに含めないようにしてもよい。これにより、ユーザ端末2aは、開始条件を満たさない要望情報をチケット管理装置3に送信しないように制御することが可能となる。
【0135】
(変形例2)
なお、図8に示される動作シーケンスのステップS106において申込情報がユーザ端末2bに送信される前に、ユーザ端末2bの端末送信部253は、譲渡の拒否に関する情報を、端末通信部21を介してチケット管理装置3に送信してもよい。譲渡の拒否に関する情報は、ユーザ端末2bのユーザB以外のすべての他のユーザからの申込情報の受信を拒否することを示す情報である。譲渡の拒否に関する情報を受信したチケット管理装置3の抽出部334は、抽出処理のステップS301において、要望情報に含まれるチケット種類IDに関連付けられたユーザIDのうち、譲渡の拒否に関する情報を送信したユーザ端末2bのユーザB以外のユーザのユーザIDを、入手チケットテーブルT2から抽出する。これにより、事前に譲渡の拒否の意思を示したユーザのユーザ端末2には、要望情報表示欄611が表示されず、ユーザ端末2の利便性を向上させることが可能となる。
【0136】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0137】
1 チケット管理システム
2 ユーザ端末
21 端末通信部
22 端末記憶部
23 端末操作部
24 端末表示部
25 端末処理部
251 端末受信部
252 表示処理部
253 端末送信部
3 チケット管理装置
31 通信部
32 記憶部
33 処理部
331 送信部
332 受信部
333 制御部
334 抽出部
335 記憶処理部
4 基地局
5 移動体通信網
6 ゲートウェイ
7 インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10