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▶ 高塚 悟の特許一覧

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  • 特開-磁力誘導モーター 図1
  • 特開-磁力誘導モーター 図2
  • 特開-磁力誘導モーター 図3
  • 特開-磁力誘導モーター 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023055597
(43)【公開日】2023-04-18
(54)【発明の名称】磁力誘導モーター
(51)【国際特許分類】
   H02N 11/00 20060101AFI20230411BHJP
【FI】
H02N11/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021179810
(22)【出願日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】515102976
【氏名又は名称】高塚 悟
(72)【発明者】
【氏名】高塚 悟
(57)【要約】
【課題】 燃料や電気などの消費的エネルギーを必要としない、クリーンかつ恒久的なエネルギー利用装置を提供する。
【解決手段】 回転軸(5)を中心とした円周上に、(吸着力が最大となる場を除き)回転を得たい方向と逆回りに磁力、あるいは制御磁石(2)との相対的な吸着力が強まっていくローラー磁石(4)を配置し、制御磁石(2)が吸着力の強い場を順に引き寄せていくことでローラー(3)が回転し、回転力が得られる。この力を動力として利用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸(5)を中心とした円周上に、(吸着力が最大となる場を除き)回転を得たい方向と逆回りに磁力、あるいは制御磁石(2)との相対的な吸着力が強まっていくローラー磁石(4)を配置し、制御磁石(2)が吸着力の強い場を順に引き寄せていくことで得られる回転力を利用した動力機構。
【請求項2】
制御ホルダー(1)によって、ローラー磁石(4)と制御磁石(2)の距離を調整することで、請求項1(請求項4)の出力制御をおこなう制御機構。
【請求項3】
ローラー磁石(4)の構成(出力)が異なるいくつかのローラー(3)を、同一機器内に用いることで構築する変速機構。
【請求項4】
制御磁石(2)とローラー磁石(4)の役割を逆にし、図面における制御磁石(2)を『ローラー磁石』として回転させ、ローラー磁石(4)を誘導する役割をもつ『制御磁石』として使用する動力機構。
【請求項5】
請求項4における『制御磁石』の構成(出力)が異なるいくつかの制御ホルダー(1)を、同一機器内に用いることで構築する変速機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石の磁力エネルギーのみを利用し、電化製品や自動車など、様々な機器に応用のできる、発動または発電装置に関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
燃料や電気などの消費的エネルギーを必要としない、クリーンかつ恒久的なエネルギー利用装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
回転軸(5)を中心とした円周上に、(吸着力が最大となる場を除き)回転を得たい方向と逆回りに磁力、あるいは制御磁石(2)との相対的な吸着力が強まっていくローラー磁石(4)を配置し、制御磁石(2)が吸着力の強い場を順に引き寄せていくことでローラー(3)が回転し、回転力が得られる。この力を動力として利用する。
【発明の効果】
【0004】
燃料や電気などの消費的エネルギーを使わず、安定した動力やエネルギーを得ることができる。また、従来の各種装置と比較して、構造がシンプルなためメンテナンス性の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】 本発明の斜視図である。
図2】 本発明のローラー(3)部分の側面図である。
図3】 本発明のローラー(3)部分の分解斜視図である。
図4】 本発明の制御ホルダー(1)部分の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ).ローラー(3)は回転軸(5)に固定または一体で、制御磁石(2)によって誘導されるローラー磁石(4)の力を、回転軸(5)に伝えながら回転する。
(ロ).ローラー(3)は、両サイドの制御ホルダー(1)の間に配置し、ローラー磁石(4)はローラー(3)に保持され、回転軸(5)を中心とした円周上に配置される。
(ハ).ローラー磁石(4)は、(吸着力が最大となる場を除き)回転を得たい方向と逆回りに磁力、あるいは制御磁石(2)との相対的な吸着力が強まっていくよう設計するが、その方法には下記のようなものがある。
1.ローラー磁石(4)のサイズを大きくしていく(図面に示す方法もこれに含む)
2.ローラー磁石(4)を階段状にする、あるいは角度をつけるなどの方法で、対面する制御ホルダー(1)との距離が、回転方向と逆回りにだんだんと近くなるようにする
3.磁力の強さが異なる、複数の素材のローラー磁石(4)を用いる。
また、これらの方法を組み合わせることも可能である。
(ニ).図面に示すローラー磁石(4)は、円柱形でサイズの異なる磁石を4個1組で2セット、さらにそれを両側面に用いており、計16個の磁石が両サイドどちらかの制御ホルダー(1)と対面する形態であるが、ローラー磁石(4)の形状や配置、組数及び組内の個数などの構成はこの限りではなく、内側または外側の同心円上にさらに磁石の組を追加するなど、様々なパターンが考えられる。
(ホ).ローラー磁石(4)の構成は、最高回転数や最大トルクなどを決定する要素の1つとなるが、このローラー磁石(4)の構成(出力)が異なるいくつかのローラー(3)を同一機器内に用いることで、変速機構を構築することも可能である。
(ヘ).制御ホルダー(1)は制御磁石(2)を保持する役目をし、回転軸(5)やローラー(3)とは接触干渉せず、使用者の操作によって移動するアーム部品(図示せず)などに固定され、回転軸(5)の伸長方向にスライドする。また、回転はしない。
(ト).図面に示す制御磁石(2)はローラー(3)側から見て、回転軸(5)の中心方向から放射状に伸びる形状であり、片側3個、両側で計6個の構成であるが、制御磁石(2)の形状及び個数、配置はこれに限るものではなく、実際にはローラー磁石(4)の構成に合わせ、変更する必要がある。
(チ).制御磁石(2)は、ローラー磁石(4)を誘導する役割があるが、これを果たすには条件があり、ローラー(3)全体から見て局所的に磁力が加わる形状と配置でなければならず、円形(ドーナツ形)など全体に磁力が加わるものは使用できない。
また、制御磁石(2)の磁極は、対面するローラー磁石(4)群と引き合うほうの磁極をローラー(3)側に向けるが、ローラー磁石(4)との接触はしない。
(リ).ローラー(3)が回転する原理としては、制御磁石(2)が、ローラー磁石(4)の磁力、あるいは制御磁石(2)との相対的な吸着力が強い場を、順に引き寄せていく力を回転力として利用するものであるが、制御磁石(2)1個で見た場合、ローラー磁石(4)との吸着力が最大となる場では、次の場の吸着力はその場より弱いもの(構成によっては同じ)となり、一時的に誘導作用が働かず、固着しようとする。
これを解消するためには、1つ以上の場で制御磁石(2)とローラー磁石(4)の吸着力が最大となっている時、他の場では引き続き誘導作用が働いているよう、ローラー磁石(4)の構成に合わせて制御磁石(2)を配置し、固着力よりも誘導作用(回転力)が常に上回るようにする。
(ヌ).出力制御は、スライドする制御ホルダー(1)によって、ローラー磁石(4)と制御磁石(2)の距離を調整することでおこなう。
(ル).制御磁石(2)とローラー磁石(4)の役割を逆にすることも可能で、その場合、図面における制御磁石(2)が『ローラー磁石』として回転し、ローラー磁石(4)が両サイドから磁力を加える『制御磁石』として誘導する役割となる。
また、回転方向は吸着力が強まっていく方向と同じとなり、『制御磁石』の構成(出力)の異なるいくつかの制御ホルダー(1)を同一機器内に用いることで、変速機構の構築が可能となる。
(ヲ).1つの制御ホルダー(1)によって、片側のみから制御磁石(2)の磁力を加え、回転力を得ることも可能であるが、その場合、ローラー(3)が一方向に引っ張られるため、ストッパーやストッパー干渉部の固着を防ぐ機構などが必要となる。
【符号の説明】
【0007】
1. 制御ホルダー
2. 制御磁石
3. ローラー
4. ローラー磁石
5. 回転軸
図1
図2
図3
図4