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▶ 鈴木 嘉光の特許一覧

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  • 特開-遮光による凍霜害の回避法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023055598
(43)【公開日】2023-04-18
(54)【発明の名称】遮光による凍霜害の回避法
(51)【国際特許分類】
   A01G 13/06 20060101AFI20230411BHJP
【FI】
A01G13/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021186016
(22)【出願日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】521499103
【氏名又は名称】鈴木 嘉光
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 嘉光
(57)【要約】      (修正有)
【課題】凍霜害の回避法を提供する。
【解決手段】降霜当日に、最低気温を確認して、凍霜の被害が見込まれる場合にのみ、朝日の直射光が花芽に当たる前に太陽光遮へい物により日陰を創出して、花芽が解凍する外気温になるまで、直射光を当てなければ、凍結した花芽の細胞はゆっくりと解凍して、元の状態に戻り、被害を免れる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
早春、果樹の花芽が膨らんだ頃に、無風で強い放射冷却により花芽が凍結してしまった朝、日の出前までに樹体の東側に太陽光遮へい物を立て、朝日の直射光を遮って日陰を創出し、その内で凍結した花芽を外気温上昇に従って、ゆっくり解凍すれば凍霜害は回避される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果樹の凍霜被害を朝日を遮ぎることで、回避する。
【背景技術】
【0002】
農作物の凍霜害対策は、長年にわたり、燃焼法、散水氷結法、防霜ファン、被覆法、等で実施されてきたが、労力や経費の面で実施されるケースは少なく、期待する経営的メリットも十分でない。
【0003】
近年、地球温暖化の影響から果樹等の樹木の生育の前進化が見られ、世界各地で大規模な凍霜害が発生している。
【0004】
また、日本国内でも4月以降、霜注意報が連日発表され、その都度農家は上記の方法で対処することを知っていても、高齢化も進んでおり、対処のタイミングを逃がし、甚大な被害が発生している。
【先行技術文献】
【0005】
【非特許文献1】2003年 植物の生長調節 Vol.38.No.2 240-248 瀬古澤由彦・弦間 洋(筑波大学 農林学系)「果樹の凍霜害防止対策の現状」
【0006】
【非特許文献2】1957年 日本気象学会「天気」特別号 田沢 博「霜害の機構とその防止法について」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
凍霜害の発生メカニズムで、現在、有力視されている要因は、「植物細胞の凍結」と「融解後の水分ストレスによる細胞障害」である。
【0008】
本発明は、この考え方[0007]に基づいて解決する技術である。
すなわち、「凍結細胞の解凍過程で生じる水分ストレスを大きくしない」の命題を解決するための技術である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、果樹の花芽が膨らんで、被害発生の生育ステージに入った時期から実施する技術である。
【0010】
の日出近くに、温度を確認した上で対策の必要性の最終判断を行う。
【0011】
ように工夫する。
【0012】
して花芽を隠す。
【発明の効果】
【0013】
凍った花芽の細胞は、外気温の上昇でゆっくり解凍させることで、正常な状態に戻り凍霜害が回避され、開花・結実、高品質安定生産が可能となる。
【0014】
このことにより、生産性の向上が図られ、産地銘柄の向上や農業後継者の育成拡大に大きく貢献することになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】太陽光の遮へいによる日陰の創出と花芽の保護
【発明を実施するための形態】
【0016】
【0017】
を隠す。
【符号の説明】
【0018】
図1
【手続補正書】
【提出日】2023-01-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
早春、果樹の花芽が膨らんだ頃に、無風で強い放射冷却により花芽が凍結してしまった朝、日の出前までに樹体の東側に太陽光遮へい物を立て朝日の直射光を遮って日陰を創出しヒートショック現象を避け、その内で凍結した花芽を外気温上昇にしたがって、ゆっくりと解凍する果樹花芽の凍霜害回避法