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▶ ユーロトランプ トランポリン−クアト ハック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023055680
(43)【公開日】2023-04-18
(54)【発明の名称】トランポリン
(51)【国際特許分類】
   A63B 5/11 20060101AFI20230411BHJP
【FI】
A63B5/11
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022160956
(22)【出願日】2022-10-05
(31)【優先権主張番号】21201129
(32)【優先日】2021-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】517004540
【氏名又は名称】ユーロトランプ トランポリン-クアト ハック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Eurotramp Trampoline - Kurt Hack GmbH
【住所又は居所原語表記】Zeller Str. 17/1, D-73235 Weilheim/Teck, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】バスティアン コンラート
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高い機能安全性を有するトランポリンの提供。
【解決手段】トランポリン1は、弾性部材を介してフレーム構造体2に取り付けられた跳躍布6と、フレーム構造体2の上面および弾性部材を覆うフレームカバー8とを備える。フレームカバー8は多層構造体を有しており、多層構造体の各層は、それぞれ異なる材料から成っている。代替的にまたは追加的に、フレームカバー8は、場所的に変化する高さプロファイルを有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性部材を介してフレーム構造体(2)に取り付けられた跳躍布(6)と、前記フレーム構造体(2)の上側および前記弾性部材を覆うフレームカバー(8)とを備えたトランポリン(1)において、
前記フレームカバー(8)は多層構造体を有しており、該多層構造体の各層は、それぞれ異なる材料から成っており、かつ/または前記フレームカバー(8)は、場所的に変化する高さプロファイルを有していることを特徴とする、トランポリン(1)。
【請求項2】
前記多層構造体は場所的に変化している、請求項1記載のトランポリン(1)。
【請求項3】
前記多層構造体は、PE(ポリエチレン)を基礎とした発泡体から成る基層(9)と、PU(ポリウレタン)を基礎とした発泡体から成る上層(10)とを有している、請求項1または2記載のトランポリン(1)。
【請求項4】
前記基層(9)は、前記フレーム構造体(2)および前記弾性部材の上面に支持される支持面を有している、請求項2または3記載のトランポリン(1)。
【請求項5】
前記上層(10)は、前記基層(9)のセグメント上に支持されている、請求項3または4記載のトランポリン(1)。
【請求項6】
前記基層(9)は、前記フレーム構造体(2)および前記弾性部材の上面の範囲全体にわたって延在している、請求項3から5までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【請求項7】
前記上層(10)は、前記フレーム構造体の上側の範囲にわたってのみ延在しているか、または前記フレーム構造体(2)に対する前記弾性部材の接続領域を含む前記フレーム構造体(2)の上側の領域にわたってのみ延在している、請求項3から6までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【請求項8】
前記基層(9)と前記上層(10)とは、位置固定手段によって互いに結合されている、請求項3から7までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【請求項9】
前記フレームカバー(8)の高さは、前記フレーム構造体の上側の範囲内で最大値を取る、請求項1から8までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【請求項10】
前記フレームカバー(8)の高さは、該フレームカバー(8)の、前記跳躍布(6)に隣接する縁部域において最小値を取る、請求項9記載のトランポリン(1)。
【請求項11】
前記フレームカバー(8)の高さは、該フレームカバー(8)の移行領域内で最大値から最小値に連続的に減少している、請求項10記載のトランポリン(1)。
【請求項12】
前記フレームカバー(8)の前記移行領域は、前記弾性部材の範囲に位置している、請求項11記載のトランポリン(1)。
【請求項13】
前記フレームカバー(8)は、楔形の横断面を有している、請求項1から12までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【請求項14】
前記フレームカバー(8)は、フレーム構造体の側方を覆うカバー部材(12)を有している、請求項1から13までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【請求項15】
前記フレームカバー(8)の前記多層構造体は、被覆(13)により被覆されており、前記多層構造体を前記被覆(13)に位置固定しかつ該被覆(13)をフレーム(3)に位置固定する位置固定手段が設けられている、請求項1から14までのいずれか1項記載のトランポリン(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランポリンに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなトランポリンは、多くが様々な形式でスポーツ用具として、レクリエーション分野でも競技分野でも使用される。
【0003】
このようなトランポリンは一般にフレーム構造体を有しており、フレーム構造体には、弾性部材を介して跳躍布が支持されている。跳躍布は、水平面内に位置する跳躍面を形成しており、トランポリンのユーザは跳躍面上で跳躍を行うことができる。
【0004】
このようなトランポリンは、欧州特許第2208512号明細書から公知である。このトランポリンは、水平面内に延在するフレームを備えたフレーム構造体と、フレームの下面につながっている、基礎、特に床にトランポリンを設置するための脚部とを有している。ばねの形態で形成されている弾性部材は、フレーム内に張設されている。
【0005】
ユーザがトランポリン上で跳躍を行った場合、ユーザが弾性部材の範囲に着地することが起こる可能性があり、これは怪我につながりかねない。
【0006】
これを回避するために、トランポリンは、フレームの上側の範囲と弾性的部材とを覆うフレームカバーを有している。フレームカバーは、発泡材層から成っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の根底を成す課題は、高い機能安全性を有する、冒頭で述べた形式のトランポリンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、請求項1記載の特徴が設けられている。本発明の有利な実施形態および実用的な改良は、従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明は、弾性部材を介してフレーム構造体に取り付けられた跳躍布と、フレーム構造体の上側および弾性部材を覆うフレームカバーとを備えたトランポリンに関する。フレームカバーは多層構造体を有しており、多層構造体の各層は、それぞれ異なる材料から成っている。代替的にまたは追加的に、フレームカバーは、場所的に変化する高さプロファイルを有している。
【0010】
本発明によるフレームカバーにより、トランポリンの機能確実性が大幅に高められる。
【0011】
フレームカバーは、自体公知の形式でフレーム構造体の上面と、フレーム構造体に支持された、跳躍布の取付けに用いられる弾性部材とを完全に覆っている。すなわち、フレームカバーは、フレーム構造体の上面と弾性部材の上面とに支持されている。この場合、フレームカバーは、フレーム構造体に取り付けられておりひいては位置固定されているため、フレームカバーの位置がトランポリンの使用時にずれる恐れはない。
【0012】
それゆえフレームカバーは、一般に保護機能を引き受けており、これによりフレームカバーは、ユーザが跳躍を行った場合に、怪我につながる恐れのある、フレーム構造体または弾性部材に直接に着地することを防止している。
【0013】
それぞれ異なる材料を含む複数の層から成る多層構造体の形態でのフレームカバーの本発明による構成に基づき、緩衝作用をフレーム構造体と弾性部材とに合わせることができ、特に、多層構造体は場所により可変であり、これにより、フレームカバーがフレーム構造体に載置されている範囲と、フレームカバーが弾性部材に載置されている範囲とに対して的確に、一方ではフレーム構造体に適合されておりかつ他方では弾性部材に適合された、それぞれ異なる緩衝特性を達成することができる。この場合、多層構造体の場所的な変化により考慮されているのは、フレーム構造体は硬い基礎を形成しているが、弾性部材は弾性変形可能であり可撓性である、という点である。これに相応して多層構造体は、有利には、多層構造体がフレーム構造体の範囲では、弾性部材の範囲におけるよりも強力な緩衝作用を発揮するように形成されている。
【0014】
代替的にまたは追加的に、本発明によるフレームカバーでは、その高さプロファイルも変化している。また、これにより、フレームカバーの緩衝特性を、部分的にトランポリンの構造にも適合することができる。フレームカバーの緩衝作用が大きいほどフレームカバーの高さは高くなるため、フレーム構造体の範囲では、フレームカバーの高さが、弾性部材の範囲における高さよりも高くなるように、フレームカバーを形成することが実用的である。
【0015】
これにより、フレームカバーの緩衝特性がトランポリンの構造に適合されているだけでなく、フレームカバーの経済的で廉価な製造が保証されている。なぜなら、弾性部材の範囲のフレームカバーの高さがより低くなっていることにより、材料の大幅な節約が達成されるからである。
【0016】
本発明の1つの有利な実施形態では、多層構造体は、PE(ポリエチレン)を基礎とした発泡体から成る基層と、PU(ポリウレタン)を基礎とした発泡体から成る上層とを有している。
【0017】
つまり、基層と上層とは、それぞれ異なる緩衝特性を有する材料から成っている。これら2つの層により、多層構造体を、フレームカバーの緩衝特性がトランポリンの構造に最適に適合しているように形成することができる。
【0018】
基層は、完全にポリエチレンから成っているか、または主成分としてポリエチレンを含んでいる。上層は、有利にはほぼ完全にポリウレタンから成っている。追加的に、液状の基本材料から発泡体を製造するために必要な添加剤が含まれているだけに過ぎない。
【0019】
このようにして形成された多層構造体では、上層の方が、基層よりも重いと同時に、より低い圧縮硬さを有している。
【0020】
有利には、基層は、フレーム構造体および弾性部材の上面に支持される支持面を有している。この場合、基層は、フレーム構造体および弾性部材の上面の範囲全体にわたって延在している。特に、上層は、基層のセグメント上に支持されている。
【0021】
つまり基層は、フレーム構造体および弾性部材の上面に支持された基層を形成している。これに対して上層は、基層上に支持されており、これにより少なくとも部分的に、多層構造体の上面を形成している。この配置は、上層が多層構造体の上面に配置されていると、上層がより強力に緩衝する働きをし、この緩衝作用がユーザにより良好に伝達されるため、有利である。
【0022】
フレーム構造体は、弾性部材よりも硬く、より非可撓性であるため、ここで最大限の緩衝と保護作用とを達成するためには、上層がフレーム構造体の範囲にわたり延在していると、実用的である。この場合は原則として、上層がさらに、フレーム構造体に対する弾性部材の接続領域の上にも延在していれば十分である。なぜなら、そこでもフレームカバーが実用的に高い保護作用を発揮することが望ましいからである。
【0023】
フレームカバー、特に多層構造体の形状安定性を達成するために、基層と上層とが位置固定手段によって互いに結合されていると有利である。
【0024】
位置固定は、適切な接着剤または接着テープを用いて行うことができる。さらに、機械的な固定も可能である。例えば、上層または基層には、互いに対で係合し合う凹部または突出部が設けられていてよい。
【0025】
1つの有利な実施形態では、フレームカバーの高さプロファイルは、フレームカバーの高さが、フレーム構造体の上側の範囲内で最大値を取るように形成されている。
【0026】
これにより、保護作用、すなわち緩衝作用がフレーム構造体の範囲内で最大であることが達成される。
【0027】
さらに有利には、フレームカバーの高さは、フレームカバーの、跳躍布に隣接する縁部域において最小値を取る。
【0028】
跳躍布の境界範囲内では、フレームカバーの小さな緩衝作用しか必要とされていないため、フレームカバーは、そこでその最小高さを有していれば十分である。さらに、これにより、ユーザのつまずき事故が生じないことが達成される。なぜなら、フレームカバーは跳躍布に対して平らになって終わっているからである。
【0029】
さらに有利には、フレームカバーの移行領域内で、その高さは最大値から最小値に連続的に減少している。フレームカバーの移行領域は、弾性部材の範囲に位置している。
【0030】
これによりフレームカバーは、つまずき事故を生じさせる恐れのある、不都合な縁部または段部を一切有していない。
【0031】
このようにして形成されたフレームカバーは、楔形の横断面を有している。フレームカバーは、トランポリンの全周にわたり隙間無く延在していてよい。この場合、フレームカバーの横断面は実質的に一定であり、これにより、トランポリンの全周にわたり均一な、一様な保護作用が達成される。有利には、本発明によるフレームカバーは、矩形のトランポリンの長辺に沿ってのみ延在している。トランポリンの狭幅の端面側には、従来の平らなフレームカバーが設けられてよい。なぜなら、そこには一般に、既に怪我から保護する着地マットが続いているからである。
【0032】
本発明によるフレームカバーの保護作用は、本発明によるフレームカバーがフレーム構造体の側方を覆う複数のカバー部材を有していることによって、さらに高められている。
【0033】
側方のカバー部材は、その緩衝作用に基づき、フレーム構造体の側方に衝突するユーザを保護する。
【0034】
1つの有利な実施形態では、フレームカバーの多層構造体は、被覆により被覆されており、この場合、多層構造体を被覆に位置固定しかつ被覆をフレームに位置固定する複数の位置固定手段が設けられている。
【0035】
第1の位置固定手段は、多層構造体を被覆に位置固定する働きをする。このために有利には、多層構造体の下面には粗い層が部分的に貼り合わせられている。
【0036】
これらの粗面化されたセグメントにおいて、被覆は面ファスナ等によって位置固定することができる。この付着結合部は、例えば多層構造体または被覆を交換するために、いつでも再び外すことができる。
【0037】
別の位置固定手段により、トランポリンのフレーム構造体に対する被覆ひいてはフレームカバーの位置固定が行われる。これらの位置固定手段は、被覆の下面に設けられたポケットにより形成されていてよく、ポケットは、弾性部材の範囲に配置されフレーム構造体に結合された湾曲部材に導入される。代替的にまたは追加的に、フレームカバー用のカバー部材をフレーム構造体に位置固定する、例えばロックボタン等のロック手段が設けられていてもよい。
【0038】
本発明によるフレームカバーは、様々な構成形式および大きさのトランポリンに使用可能である。有利には、フレームカバーは、トランポリンに後から取り付けることができるモジュールを形成している。
【0039】
以下に、本発明を図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明によるトランポリンの一実施例を示す概略図である。
図2図1に示したトランポリンの一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1には、本発明によるトランポリン1の一実施例が概略的に示されている。
【0042】
トランポリン1は、フレーム構造体2を有している。フレーム構造体2は実質的に矩形のフレーム3を有しており、フレーム3は水平面に向けられている。フレーム3の下面においてそのコーナーの範囲には、複数の直立脚部4がつながっている。同一の直立脚部4の長手方向軸線は、それぞれ鉛直方向に延びている。直立脚部4でもって、トランポリン1は基礎上に、例えばホールの床に設置される。直立脚部4の下面には、基礎上での良好な足場を保証するために支持部材5が位置している。
【0043】
フレーム構造体2は、有利には金属材料から成る成形構造体または管構造体から成っている。
【0044】
フレーム構造体2のフレーム3内には、跳躍布6が張設されている。特に図2に示すように、跳躍布6は、ばね7の形態の弾性部材を介してフレーム3に取り付けられている。跳躍布6は、例えば織布または交差した帯材の配列から成っていてよい。これにより跳躍布6の上面は、ユーザが跳躍を行うことができる跳躍面を形成している。
【0045】
ユーザが跳躍時にフレーム3または弾性部材上に着地しないようにするために、フレームカバー8が設けられており、フレームカバー8により、フレーム3の上面ひいてはフレーム構造体2および弾性部材も覆われている。図1に示したように、フレームカバー8はトランポリン1の全周にわたり延在している。
【0046】
図2には、本発明によるフレームカバー8が断面図で示されている。フレームカバー8は、本発明に基づき複数の層から成る多層構造体を有しており、各層は、それぞれ異なる材料から成っている。さらに、フレームカバー8は、位置に関連した高さプロファイルを有している。この場合、図2に示すように、x方向の位置関連性が存在しており、この方向矢印は、フレーム構造体2の側縁部からトランポリン1の中央に向かって延びている。これに対して、フレームカバー8の横断面は、トランポリン1の周方向においてコーナーの範囲を除き一定である。コーナーの範囲では、フレームカバー8は幾何学形状に基づき延長されている。
【0047】
図2に示すように、フレームカバー8の多層構造体はこの場合、2つの層、つまり基層9と上層10とから成っている。2つの層は発泡層として形成されており、これにより弾性的な緩衝特性を有している。基層9は、実質的にPE(ポリエチレン)から成っている。上層10は、PU(ポリウレタン)を基礎とする発泡体から成っている。
【0048】
基層9の下面には、フレーム3と、フレーム3に取り付けられたばね7とが載着されている。これにより、フレームカバー8はフレーム3とばね7、すなわち弾性部材とを跳躍布6に達するまで完全に覆い、ひいてはさもなければユーザがトランポリン1上で跳躍を行った場合に晒される恐れのある全ての危険源を覆い隠す。
【0049】
上層10は基層9の凹部に位置しており、この凹部は、基層9の上面に設けられている。上層10の形状は凹部の形状に適合されているため、上層10は基層9の境界面に隙間無く接続している。
【0050】
上層10は、位置固定手段により基層9に保持され、かつ位置固定されている。この場合、位置固定手段は、接着剤または接着テープ(図2に別個には図示せず)から形成されている。
【0051】
図2から判るように、上層10は、フレーム3の範囲と、引き続く、ばね7をフレーム3に接続する連結手段とにわたって延在しているだけに過ぎず、ここでは、連結手段はフック11である。
【0052】
弾性変形可能なばね7とは異なり、剛性のフレーム3に起因して怪我のリスクが高まる。したがって、フレームカバー8は、フレーム3の範囲に高い緩衝作用を有しており、これはフレーム3の範囲の上層10によって達成される。
【0053】
さらに、フレーム3の範囲の高い緩衝作用は、フレームカバー8が、図2に示すようにx方向に変化する高さプロファイルを有していることによって得られる。図2から分かるように、フレームカバー8の高さは、フレーム3の範囲に最大値を有しており、これにより、そこでは特に大きな緩衝作用が得られる。フレームカバー8の高さは、この最大値から、ばね7の範囲で連続的に最小値まで減少し、最小値は、跳躍布6に隣接するフレームカバー8の縁部域で得られる。したがって、フレームカバー8の楔形の横断面が得られる。最大値は、有利には約8cmであり、最小値は約2cmである。一般に、フレームカバー8の高さ範囲は、1桁のcm範囲内である。
【0054】
ばね7の範囲では、フレームカバー8の大きな緩衝作用は必要とされないため、この領域ではフレームカバー8の高さは連続的に減少しており、これにより、フレームカバー8の製造時に材料の節約も達成される。フレームカバー8は、跳躍布6に対して平らになって終わっているため、望ましくないつまずき事故も回避される。
【0055】
図2に示すように、フレームカバー8の保護機能は、フレームカバー8が側方においてフレーム3に当接する複数のカバー部材12を有しており、カバー部材12は、その緩衝作用に基づき、ユーザをフレーム3への側方衝突から保護する程度に拡張されている。
【0056】
この場合、カバー部材12は矩形の横断面を有しており、例えば接着剤によりフレームカバー8の下面に取り付けられている。カバー部材12は、有利には基層9と同様にPE発泡体から成っている。原則として、カバー部材12は基層9と一体に形成されていてもよい。
【0057】
図2に示すように、フレームカバー8は被覆13により被覆されており、被覆13はPVCから成っている。
【0058】
フレームカバー8の下面には、粗面化された層が設けられている。この層には、被覆13を例えば面ファスナによって固定することができる。
【0059】
さらに、フレームカバー8をフレーム3に固定するために、複数の湾曲部材14が旋回可能に支持されている。湾曲部材14は、好適にはフレーム3の全周にわたり、所定の相互間隔で分配されている。湾曲部材14は、被覆13の下面に設けられたポケット15に係合しており(図2)、これにより、フレーム3に対してフレームカバー8を位置固定している。
【符号の説明】
【0060】
1 トランポリン
2 フレーム構造体
3 フレーム
4 直立脚部
5 支持部材
6 跳躍布
7 ばね
8 フレームカバー
9 基層
10 上層
11 フック
12 カバー部材
13 被覆
14 湾曲部材
15 ポケット
図1
図2
【外国語明細書】