(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005645
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】傷防止具
(51)【国際特許分類】
F16M 13/00 20060101AFI20230111BHJP
F16M 7/00 20060101ALI20230111BHJP
D06F 39/00 20200101ALI20230111BHJP
F16M 11/20 20060101ALI20230111BHJP
D06F 39/12 20060101ALI20230111BHJP
E04B 1/98 20060101ALN20230111BHJP
【FI】
F16M13/00 T
F16M7/00 S
F16M7/00 Z
F16M13/00 P
D06F39/00 Z
F16M11/20 R
D06F39/12 Z
E04B1/98 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021107688
(22)【出願日】2021-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】521286558
【氏名又は名称】AZLIX株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134706
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】岡田 健
【テーマコード(参考)】
2E001
3B165
3B166
【Fターム(参考)】
2E001DH39
2E001FA11
2E001GA12
2E001HD14
3B165AE01
3B165AE02
3B165BA50
3B165BA88
3B165CA01
3B165CA21
3B166AE01
3B166AE02
3B166BA50
3B166BA88
3B166CA01
3B166CA21
(57)【要約】
【課題】家電が載置され、住居における意匠性を損なわず、家電が設置される床材等の傷つきを防止する傷防止具を提供する。
【解決手段】傷防止具11は、一対の板21を備える。一対の板21は、同形状かつ同サイズである。板21は、ポリカーボネートにより形成されている。板21は、角に丸みを帯びた角丸の矩形状とされている。板21は、長辺L1が60cm以上80cm以下の範囲内であり、短辺L2が15cm以上30cm以下の範囲内であり、厚みTが0.1cm以上0.5cm以下の範囲内である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリカーボネートにより角丸の矩形状に形成された、同形状かつ同サイズの一対の板を備え、
前記板は、長辺が60cm以上80cm以下の範囲内、短辺が15cm以上30cm以下の範囲内、厚みが0.1cm以上0.5cm以下の範囲内である
ことを特徴とする傷防止具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傷防止具に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機や冷蔵庫などの家電を設置または撤去した際や、掃除等でこれらの位置をずらした際には、床材に傷が付く場合がある。また、洗濯機は、使用中の振動によっても床材に傷をつけてしまう場合がある。
【0003】
特許文献1には、洗濯機を載せた状態で床面上を移動させ、防水パン又は排水トラップの上方所定の高さ位置に洗濯機を配置させる洗濯機用載置台が開示されている。この洗濯機用配置台は、洗濯機を載置する枠状の洗濯機載置部と、洗濯機載置部の各隅部の裏面に設けられた車輪を有するキャスター部と、洗濯機載置部の各隅部の表面の所定位置に設けられたゴム製シート板とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の洗濯機用載置台は、一般的な住居においては目立つ外観であり、意匠性を損なう。
【0006】
そこで、本発明は、家電が載置され、住居における意匠性を損なわず、家電が設置される床材等の傷つきを防止する傷防止具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の傷防止具は、ポリカーボネートにより角丸の矩形状に形成された、同形状かつ同サイズの一対の板を備える。各々の板は、長辺が60cm以上80cm以下の範囲内であり、短辺が15cm以上30cm以下の範囲内であり、厚みが0.1cm以上0.5cm以下の範囲内である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、住居における意匠性を損なわず、家電が設置される床材等の傷つきを防止して、家電が載置される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】保護シートが設けられた状態の傷防止具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示す傷防止具11は、家電などの載置物が載置されるものであり、家電が設置される床材等の上に置かれて用いられる。特に、洗濯機15や冷蔵庫などのいわゆる大型家電の載置において、傷防止具11は、床材(図示無し)等に対する傷付き防止の効果を特に奏する。
【0011】
傷防止具11は、透明なポリカーボネートにより形成された一対の板21を備える。各板21は、透明なポリカーボネートで形成され、透明な板となっている。そのため、住居などに設置しても目立たず、床材等が視認され、住居の意匠性を損なわない。また、板21は、ポリカーボネートにより形成されているので、耐衝撃性に優れ、洗濯機15などの重量がある家電を設置、撤去、位置ずらし、洗濯機15の運転中における振動などにおいても割れやひびの発生が抑えられる。
【0012】
板21は、矩形状であり、角に丸みを帯びたいわゆる角丸に形成されている。この角丸部21cにより、傷防止具11を設置する場合などにおいて仮に板21を床材等にぶつけても、床材等に傷をつけにくい。
【0013】
図1に示す洗濯機15には、洗濯機本体15aを支持する脚部15bが、洗濯機本体15aの底面の四隅部分に設けられており、傷防止具11はこれら脚部15bの下に位置するように配される。
【0014】
一対の板21は、形状が互いに同じく矩形とされており、かつ、サイズが互いに同じである。板21は、長辺L1が60cm以上80cm以下の範囲内とされており、これにより、洗濯機15や冷蔵庫などが載置される領域がカバーされる。また、板21は、短辺L2が15cm以上30cm以下の範囲内であり、これにより、洗濯機15のような脚部15bを備える家電であっても少なくとも2つの脚部15bが接地する領域がカバーされる。
【0015】
板21は、厚みTが0.1cm以上0.5cm以下の範囲内であ。厚みTが0.1cm以上であるので、0.1cm未満の場合に比べて、板21の強度が十分に維持され、床材等への傷付きを防止する機能が安定して発揮される。厚みTが0.5cm以下であることにより0.5cmを超える場合に比べて、洗濯機15等を板21の一端側から滑らせるように載置して、位置合わせしやすい。本例では、長辺L1は70cm、短辺L2が20cmであり、厚みTが0.2cmとしている。なお、
図1においては、厚みTを長辺L1及び短辺L2に対して大きく誇張して描いてある。角丸とされた四隅の各々の角R(曲率半径)は、特に限定されず、本例では1cmとしている。
【0016】
図1に示す例では、傷防止具11は、板21の長手方向が洗濯機15の奥行方向に沿うように、板21の短手方向が洗濯機15の幅方向に沿うように配している。ただし、洗濯機15の奥行方向と幅方向とに対する板21の長手方向と短手方向とは逆配置であってもよい。傷防止具11は、板21の対で構成されているので、洗濯機15を載置する際の位置合わせが1枚で形成されている板よりも容易である。
【0017】
傷防止具11は、洗濯機15等が載置される載置面(
図1における上面)と、床材等に接するように配される接地面(
図1における下面)との各々に、
図2に示すように第1保護シート31と第2保護シート33が設けられる。第1保護シート31と第2保護シート33とは、使用前において傷防止具11の各板21に傷がつくことや汚れが付着することを防止するためのものであり、使用時、すなわち床材等の上に置かれるとともに洗濯機15等が載置される時には、傷防止具11から剥離され、廃棄される。このように、第1保護シート31と第2保護シート33とは板21から剥離できるように設けられている。
【0018】
本例では、板21の載置面と設置面とのそれぞれに密着して設けられる第1保護シート31と、第1保護シート31のさらに上に設けられる第2保護シート33との2種類の保護シートをそれぞれ用いている。しかし、第1保護シート31と第2保護シート33との一方のみを用いてもよい。第1保護シート31として、本例では白色のポリマー(プラスチック、樹脂)シートを用いているが、第1保護シート31の素材は特に限定されない。また、第1保護シート31の板21に密着する面とは反対側の面に設けられる第2保護シート33として、本例では無色透明のポリマー(プラスチック、樹脂)シートを用いているが、第2保護シートの素材は特に限定されない。
【0019】
第1保護シート31及び第2保護シート33の厚みは特に限定されず、1mmに満たない厚みであってよい。また、第1保護シート31と第2保護シート33との厚みは互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0020】
11 傷防止具
15 洗濯機
21 板
31 第1保護シート
33 第2保護シート
L1 長辺
L2 短辺
T 厚み