(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023056461
(43)【公開日】2023-04-19
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230412BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20230412BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20230412BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20230412BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230412BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230412BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
G09F9/30 349B
G09F9/30 349C
G09F9/302 C
H05B33/12 E
H05B33/02
H01L27/32
H05B33/14 A
G02B5/20 101
G02B5/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068813
(22)【出願日】2022-04-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0133326
(32)【優先日】2021-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】ベク,ムン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム, ヨン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ノ, ヒョン ウ
(72)【発明者】
【氏名】パク, クン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ハン, ス ジ
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148AA00
2H148AA01
2H148BB01
2H148BD02
2H148BD12
2H148BD25
2H148BG01
2H148BH16
3K107AA01
3K107BB01
3K107EE22
3K107EE24
3K107EE27
3K107EE63
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094BA75
(57)【要約】
【課題】均一な層を形成することができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】
一実施形態による表示装置は、基板上に配置された第1画素領域、第2画素領域、第3画素領域および遮光領域を含む単位画素領域を含み、前記遮光領域は第1遮光領域および第2遮光領域を含み、前記第1画素領域は、発光素子上に位置する第1色変換層、および前記第1色変換層上に位置する第1色フィルタを含み、前記第2画素領域は発光素子上に位置する第2色変換層、および前記第2色変換層上に位置する第2色フィルタを含み、前記第3画素領域は、発光素子上に位置する透過層、および前記透過層上に位置する第3色フィルタを含み、前記第1遮光領域は前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタ、および前記第3色フィルタと重なり、前記第2遮光領域は前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタおよび前記第3色フィルタより選択された2つの色フィルタと重なる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された第1画素領域、第2画素領域、第3画素領域および遮光領域を含む単位画素領域を含み、
前記遮光領域は第1遮光領域および第2遮光領域を含み、
前記第1画素領域は、
発光素子上に位置する第1色変換層、および
前記第1色変換層上に位置する第1色フィルタを含み、
前記第2画素領域は、
発光素子上に位置する第2色変換層、および
前記第2色変換層上に位置する第2色フィルタを含み、
前記第3画素領域は、
発光素子上に位置する透過層、および
前記透過層上に位置する第3色フィルタを含み、
前記第1遮光領域は前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタ、および前記第3色フィルタと重なり、
前記第2遮光領域は前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタおよび前記第3色フィルタより選択された2つの色フィルタと重なる、表示装置。
【請求項2】
前記単位画素領域で、
前記第1遮光領域が占める面積は前記第2遮光領域が占める面積より小さい、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1遮光領域は、
前記単位画素領域内で隣接して配置された前記第1画素領域および前記第2画素領域の間、隣接して配置された前記第2画素領域および前記第3画素領域の間に位置する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1画素領域、前記第2画素領域および前記第3画素領域は第1方向に沿って配置され、
前記単位画素領域は少なくとも2個の前記第2遮光領域を含み、
前記第2遮光領域、前記第1画素領域、および前記第2遮光領域が第2方向に沿って配置される、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1色フィルタは前記第2画素領域および前記第3画素領域と重なる開口部を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2色フィルタは、
前記第1画素領域と重なる第2-1開口部、
前記第3画素領域と重なる第2-2開口部、および
前記第2遮光領域と重なる第2-3開口部を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第3色フィルタは、
前記第1画素領域および前記第2画素領域と重なる開口部を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1遮光領域の厚さは前記第2遮光領域の厚さと相異なる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1遮光領域の厚さは前記第2遮光領域の厚さより大きい、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示装置は、
前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタおよび前記第3色フィルタ上に位置するオーバーコート層、および
前記オーバーコート層上に位置するカバーウィンドウをさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
色フィルタ等で発生する光損失を減らし、高い色再現率を有する表示装置を実現するために量子ドットのような半導体ナノ結晶を使用した色変換層を含む表示装置が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実施形態は平坦度が向上したオーバーコート層を含む表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態による表示装置は、基板上に配置された第1画素領域、第2画素領域、第3画素領域および遮光領域を含む単位画素領域を含み、前記遮光領域は第1遮光領域および第2遮光領域を含み、前記第1画素領域は、発光素子上に位置する第1色変換層、および前記第1色変換層上に位置する第1色フィルタを含み、前記第2画素領域は発光素子上に位置する第2色変換層、および前記第2色変換層上に位置する第2色フィルタを含み、前記第3画素領域は、発光素子上に位置する透過層、および前記透過層上に位置する第3色フィルタを含み、前記第1遮光領域は前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタ、および前記第3色フィルタと重なり、前記第2遮光領域は前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタおよび前記第3色フィルタより選択された2つの色フィルタと重なる。
【0005】
前記単位画素領域で、前記第1遮光領域が占める面積は前記第2遮光領域が占める面積より小さくてもよい。
【0006】
前記第1遮光領域は、前記単位画素領域内で隣接して配置された前記第1画素領域および前記第2画素領域の間、隣接して配置された前記第2画素領域および前記第3画素領域の間に位置し得る。
【0007】
前記第1画素領域、前記第2画素領域および前記第3画素領域は第1方向に沿って配置され得る。
【0008】
前記単位画素領域は少なくとも2個の前記第2遮光領域を含み、前記第2遮光領域、前記第1画素領域、および前記第2遮光領域が第2方向に沿って配置され得る。
【0009】
前記第1色フィルタは前記第2画素領域および前記第3画素領域と重なる開口部を含み得る。
【0010】
前記第2色フィルタは、前記第1画素領域および前記第3画素領域と重なる第2-1開口部、および前記第2遮光領域と重なる第2-2開口部を含み得る。
【0011】
前記第3色フィルタは、前記第1画素領域および前記第2画素領域と重なる開口部を含み得る。
【0012】
前記第1遮光領域の厚さは前記第2遮光領域の厚さと相異なり得る。
【0013】
前記第1遮光領域の厚さは前記第2遮光領域の厚さより大きくてもよい。
【0014】
前記表示装置は、前記第1色フィルタ、前記第2色フィルタおよび前記第3色フィルタ上に位置するオーバーコート層、および前記オーバーコート層上に位置するカバーウィンドウをさらに含み得る。
【0015】
一実施形態による表示装置は、基板上に繰り返し配置される単位画素領域を含み、前記単位画素領域は画素領域および遮光領域を含み、前記遮光領域は第1遮光領域および第2遮光領域を含み、前記画素領域は、第1色変換層上に位置する第1色フィルタを含む第1画素領域、第2色変換層上に位置する第2色フィルタを含む第2画素領域、および透過層上に位置する第3色フィルタを含む第3画素領域を含み、前記第1遮光領域および前記第2遮光領域は少なくとも2以上の前記第1色フィルタ、第2色フィルタおよび前記第3色フィルタが重なり、前記第1遮光領域の厚さと前記第2遮光領域の厚さが相異なる。
【0016】
一実施形態による表示装置の製造方法は基板上に繰り返し配置される単位画素領域を形成する段階を含み、前記単位画素領域は画素領域および遮光領域を含み、前記遮光領域は第1遮光領域および第2遮光領域を含み、前記第1遮光領域は第1色フィルタ、第2色フィルタおよび第3色フィルタが重なって形成され、前記第2遮光領域は第1色フィルタおよび第3色フィルタが重なって形成され、前記第1遮光領域の厚さは前記第2遮光領域の厚さより大きい。
【発明の効果】
【0017】
実施形態によれば、平坦度が向上したオーバーコート層を含む表示装置およびそれを製造するための製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施形態による表示装置の概略的な分解斜視図である。
【
図2】一実施形態による表示パネルの一部領域を具体的に示す平面図である。
【
図3】一実施形態による表示パネルの概略的な断面図である。
【
図4】一実施形態による表示パネルの断面図である。
【
図5】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図6】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図7】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図8】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図9】
図5のA-A’を沿って切断した断面図である。
【
図10】
図5のB-B’を沿って切断した断面図である。
【
図11】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図12】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図13】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【
図14】一実施形態による色フィルタを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付する図面を参照して本発明の様々な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0020】
本発明を明確に説明するために、公知の技術の説明は省略される場合があり、明細書全体にわたって同一または類似の構成および構成要素に対しては、同じ参照符号が付記される。
【0021】
また、図面に示す各構成および構成要素の大きさ並びに厚さは、説明の便宜上、任意の大きさ並びに厚さで示され、本発明の各構成および構成要素の大きさ並びに厚さは必ずしも示されたところに限定されない。また、図面において、複数の層および各種の領域を明確に表現するために、例えば、各種の層および領域の厚さは誇張して示される。さらに、図面において、説明の便宜上一部の層および領域の厚さは誇張して示される。
【0022】
また、層、膜、領域、板等の部分が他の部分「上に」または「の上に」あるという時、これは他の部分の「すぐ上に」ある場合だけでなくその間ある場合も含み、また、その間に他の部分がある場合も含む。ある部分が他の部分の「すぐ上に」あるという時、その間に他の部分が存在しないことを意味する。また、基準になる部分「上に」または「の上に」あるとは基準になる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力の逆方向側に「上に」または「の上に」位置することを意味するものではない。
【0023】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、特に反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0024】
また、明細書全体において、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0025】
以下では
図1を参照して一実施形態による表示装置について述べる。
図1は一実施形態による表示装置の概略的な分解斜視図である。
【0026】
図1を参照すると、一実施形態による表示装置はカバーウィンドウCW、表示パネルDP、そしてハウジングHMを含み得る。
【0027】
カバーウィンドウCWは絶縁パネルを含み得る。例えば、カバーウィンドウCWはガラス、プラスチック、またはこれらの組み合わせで構成されることができる。
【0028】
カバーウィンドウCWの前面は表示装置1000の前面を定義できる。透過領域TAは光学的に透明な領域であり得る。例えば、透過領域TAは約90%以上の可視光線透過率を有する領域であり得る。
【0029】
遮断領域CBAは透過領域TAの形状を定義できる。遮断領域CBAは透過領域TAに隣接して透過領域TAを囲む。遮断領域CBAは透過領域TAに比べて相対的に光透過率が低い領域であり得る。遮断領域CBAは光を遮光する不透明な物質を含み得る。
【0030】
遮断領域CBAは所定のカラーを有することができる。遮断領域CBAは透過領域TAを定義する透明基板とは別に提供されるベゼル層によって定義されるか、透明基板に挿入または着色して形成されたインク層によって定義できる。
【0031】
表示パネルDPでイメージが表示される一面は、第1方向DR1と第2方向DR2が定義する面と平行する。イメージが表示される一面の法線方向、すなわち表示パネルDPの厚さ方向は第3方向DR3が指示する。各部材の前面(または上面)と背面(または下面)は第3方向DR3により区分される。しかし、第1~第3方向DR1,DR2,DR3が指示する方向は相対的な概念で他の方向に変換されることができる。
【0032】
表示パネルDPはフラットなリジッド表示パネルであり得るが、これに制限されず、フレキシブル表示パネルでもあり得る。一方、表示パネルDPは有機発光表示パネルからなる。ただし、表示パネルDPの種類はこれに限定されず、多様な種類のパネルからなる。例えば、表示パネルDPは液晶表示パネル、電気泳動表示パネル、エレクトロウェッティング表示パネル等からなってもよい。また、表示パネルDPはマイクロ発光ダイオード表示パネル、量子ドット発光ダイオード表示パネル、量子ドット有機発光ダイオード表示パネル等の次世代表示パネルからなってもよい。
【0033】
マイクロ発光ダイオード(Micro LED)表示パネルは、10~100マイクロメーターの大きさの発光ダイオードが各画素を構成する方式からなる。このようなマイクロ発光ダイオード表示パネルは無機物を使用し、バックライトが省略され得、反応速度が速く、低い電力で高い輝度を実現することができ、曲がるまで割れない等の長所を有する。量子ドット発光ダイオード表示パネルは量子ドットが含まれたフィルムを付着したり、量子ドットが含まれた物質で形成する方式からなる。量子ドットはインジウム、カドミウム等のような無機物からなり、自発光し、直径が数ナノメートル以下からなる粒子を意味する。量子ドットの粒子の大きさを調節することによって、所望する色の光を示すことができる。量子ドット有機発光ダイオード表示パネルは光源として青色有機発光ダイオードを使用し、その上に赤色および緑色の量子ドットが含まれたフィルムを付着したり、赤色および緑色の量子ドットが含まれた物質を蒸着して色を実現する方式からなる。一実施形態による表示パネルDPはその他にも多様な表示パネルからなる。
【0034】
図1に示すように表示パネルDPはイメージが表示される表示領域DA、および表示領域DAに隣接する非表示領域PAを含む。非表示領域PAはイメージが表示されない領域である。表示領域DAは一例として四角形状であり得、非表示領域PAは表示領域DAを囲む形状を有することができる。ただし、これに制限されず表示領域DAおよび非表示領域PAの形状は相対的にデザインされてもよい。
【0035】
ハウジングHMは所定の内部空間を提供する。表示パネルDPはハウジングHMの内部に実装する。ハウジングHMの内部には表示パネルDP以外に多様な電子部品、例えば電源供給部、ストレージデバイス、音響入出力モジュール等を実装することができる。
【0036】
以下では
図2を参照して一実施形態による表示パネルについて述べる。
図2は一実施形態による表示パネルの一部領域を示す平面図である。
【0037】
図2を参照すると、表示パネルDPは表示領域DAおよび非表示領域PAを含む。非表示領域PAは表示領域DAの縁に沿って定義できる。
【0038】
表示パネルDPは複数の画素PXを含む。複数の画素PXは基板SUB上の表示領域DA内に配置される。画素PXそれぞれは有機発光ダイオードとそれに連結された画素駆動回路を含む。
【0039】
各画素PXは例えば、赤色、緑色、青色または白色の光を放出し、一例として有機発光素子(organic light emitting diode)を含み得る。表示パネルDPは画素PXから放出される光により所定のイメージを提供し、画素PXによって表示領域DAが定義される。本明細書で非表示領域PAは画素PXが配置されていない領域であり、イメージを提供しない領域を示す。
【0040】
表示パネルDPは複数の信号線とパッド部を含み得る。複数の信号線は第1方向DR1に延長したスキャン線SL、第2方向DR2に延長したデータ線DLおよび駆動電圧線PL等を含み得る。
【0041】
スキャン駆動部20は基板SUB上の非表示領域PAに位置する。スキャン駆動部20はスキャン線SLを通じて各画素PXにスキャン信号を生成して伝達する。一実施形態によるスキャン駆動部20は表示領域DAの左側および右側に配置される。
図2は、スキャン駆動部20が表示領域DAの両側に配置された構造を図示するが、他の実施形態としてスキャン駆動部は表示領域DAの一側にのみ配置されることもできる。
【0042】
パッド部40は表示パネルDPの一端部に配置され、複数の端子41,42,44,45を含む。パッド部40は絶縁層によって覆われずに露出され、フレキシブル印刷回路基板またはICチップのような制御部(図示せず)と電気的に接続される。
【0043】
制御部は外部から伝達される複数の映像信号を複数の映像データ信号に変更し、変更された信号を端子41を介してデータ駆動部50に伝達する。また、制御部は垂直同期信号、水平同期信号、およびクロック信号の伝達を受けてスキャン駆動部20およびデータ駆動部50の駆動を制御するための制御信号を生成して端子44,41を介してそれぞれに伝達する。制御部は端子42を介して駆動電圧供給ライン60に駆動電圧ELVDDを伝達する。また、制御部は端子45を介して共通電圧供給ラインVSSLそれぞれに共通電圧を伝達する。
【0044】
データ駆動部50は、非表示領域PA上に配置され、データ信号を生成して、生成したデータ信号を、データ線DLを通じて各画素PXに伝達する。データ駆動部50は表示パネルDPの一側に配置され、例えばパッド部40と表示領域DAの間に配置され得る。
【0045】
駆動電圧供給ライン60は非表示領域PA上に配置される。例えば、駆動電圧供給ライン60はデータ駆動部50および表示領域DAの間に配置される。駆動電圧供給ライン60は駆動電圧を画素PXに提供する。駆動電圧供給ライン60は第1方向DR1に配置され、第2方向DR2に配置された複数の駆動電圧線PLと連結できる。
【0046】
共通電圧供給ラインVSSLは非表示領域PA上に配置され、画素PXの有機発光素子の共通電極に共通電圧を提供する。共通電圧供給ラインVSSLは基板SUBの一側面から延びて基板SUBの縁に沿って3面を囲む閉ループを形成することができる。
共通電圧供給ラインVSSLはメイン供給ライン70およびサブ供給ライン71等を含み得る。
【0047】
以下では
図3~
図4を参照して一実施形態による表示パネルの表示領域について述べる。
図3は一実施形態による表示パネルの概略的な断面図であり、
図4は一実施形態による表示パネルの断面図である。
【0048】
まず
図3を参照すると、表示領域DAに該当する基板SUB上には複数の画素PA1,PA2,PA3が形成される。それぞれの画素PA1,PA2,PA3は複数のトランジスタおよびトランジスタと連結された発光素子を含み得る。
【0049】
複数の画素PA1,PA2,PA3上には封止層ENCが位置する。表示領域DAは封止層ENCにより外気または水分等から保護される。封止層ENCは表示領域DAの前面と重なるように一体で備えられ、非表示領域PA上にも一部配置され得る。
【0050】
封止層ENC上には第1色変換部CC1、第2色変換部CC2および透過部CC3が位置する。第1色変換部CC1は第1画素PA1と重なり、第2色変換部CC2は第2画素PA2と重なり、透過部CC3は第3画素PA3と重なる。
【0051】
第1画素PA1から放出される光は第1色変換部CC1を通過して赤色光LRを提供する。第2画素PA2から放出される光は第2色変換部CC2を通過して緑色光LGを提供する。第3画素PA3から放出される光は透過部CC3を通過して青色光LBを提供する。
【0052】
以下、各画素PA1,PA2,PA3の積層構造と色変換部CC1,CC2および透過部CC3の積層構造について述べる。
図4を参照すると第1~第3画素PA1,PA2,PA3を含む画素部PP上に色変換部CCが位置する。
【0053】
図4を参照すると、一実施形態による基板SUBはガラス等の無機絶縁物質またはポリイミド(PI)のようなプラスチック等の有機絶縁物質を含み得る。基板SUBは単層または多層であり得る。基板SUBは順次積層された高分子樹脂を含む少なくとも一つのベース層と少なくとも一つの無機層が交互に積層された構造を有することができる。
【0054】
基板SUBは様々な柔軟性(flexibility)を有することができる。基板SUBはリジッド(rigid)基板であるかベンディング(bending)、フォールディング(folding)、ローリング(rolling)等が可能なフレキシブル(flexible)基板であり得る。
【0055】
基板SUBの上にはバッファ層BFが位置する。バッファ層BFは基板SUBからバッファ層BFの上部層、特に半導体層ACTに不純物が移動することを遮断して半導体層ACTの特性劣化を防いでストレスを緩和させる。バッファ層BFは窒化ケイ素または酸化ケイ素等の無機絶縁物質または有機絶縁物質を含み得る。バッファ層BFの一部または全体は省略することもできる。
【0056】
バッファ層BF上に半導体層ACTが位置する。半導体層ACTは多結晶ケイ素および酸化物半導体のうち少なくとも一つを含み得る。半導体層ACTはチャネル領域C、第1領域Pおよび第2領域Qを含む。第1領域Pおよび第2領域Qはそれぞれチャネル領域Cの両側に配置されている。チャネル領域Cは少量の不純物がドーピングされているか、不純物がドーピングされていない半導体を含み、第1領域Pおよび第2領域Qはチャネル領域Cに比べて多量の不純物がドーピングされている半導体を含み得る。半導体層ACTは酸化物半導体からなってもよく、この場合は高温等の外部環境に脆弱な酸化物半導体物質を保護するために別途の保護層(図示せず)が追加されてもよい。
【0057】
半導体層ACTの上には第1ゲート絶縁層GI1が位置する。
【0058】
第1ゲート絶縁層GI1の上にはゲート電極GEおよび下部電極LEが位置する。実施形態によりゲート電極GEおよび下部電極LEは一体に形成できる。
【0059】
ゲート電極GEおよび下部電極LEは銅(Cu)、銅合金、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、モリブデン(Mo)、モリブデン合金、チタン(Ti)およびチタン合金のいずれか一つを含む金属膜が積層された単層または多層膜であり得る。ゲート電極GEは半導体層ACTのチャネル領域Cと重なってもよい。
【0060】
ゲート電極GEおよび第1ゲート絶縁層GI1の上には第2ゲート絶縁層GI2が位置し得る。第1ゲート絶縁層GI1および第2ゲート絶縁層GI2はシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)およびシリコン窒酸化物(SiOxNy)の少なくとも一つを含む単層または多層であり得る。
【0061】
第2ゲート絶縁層GI2上には上部電極UEが位置する。上部電極UEは下部電極LEと重なり維持キャパシタを形成する。
【0062】
上部電極UE上には第1層間絶縁層IL1が位置する。第1層間絶縁層IL1はシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)およびシリコン窒酸化物(SiOxNy)の少なくとも一つを含む単層または多層であり得る。
【0063】
第1層間絶縁層IL1の上にソース電極SEとドレイン電極DEが位置する。ソース電極SEとドレイン電極DEは絶縁層に形成された接触孔を介して半導体層ACTの第1領域Pおよび第2領域Qとそれぞれ接続される。
【0064】
ソース電極SEおよびドレイン電極DEはアルミニウム(Al)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、モルリブデニュム(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)、および/または銅(Cu)等を含み得、それを含む単一層または多層構造であり得る。
【0065】
第1層間絶縁層IL1、ソース電極SEおよびドレイン電極DEの上には第2層間絶縁層IL2が位置する。第2層間絶縁層IL2は、Polymethylmethacrylate(PMMA)やPolystyrene(PS)のような一般汎用高分子、フェノール系グループを有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、ポリイミド、アクリル系ポリマー、シロキサン系ポリマー等の有機絶縁物質を含み得る。
【0066】
第2層間絶縁層IL2の上には第1電極E1が位置し得る。第1電極E1は第2層間絶縁層IL2の接触孔を介してドレイン電極DEと接続できる。
【0067】
第1電極E1は銀(Ag)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、金(Au)などの金属を含み得、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような透明導電性酸化物(TCO)を含むこともできる。第1電極E1は金属物質または透明導電性酸化物を含む単一層またはこれらを含む多重層からなる。例えば、第1電極E1はインジウムスズ酸化物(ITO)/銀(Ag)/インジウムスズ酸化物(ITO)の三重膜構造を有することができる。
【0068】
ゲート電極GE、半導体層ACT、ソース電極SEおよびドレイン電極DEからなるトランジスタは第1電極E1に連結されて発光素子に電流を供給する。
【0069】
第2層間絶縁層IL2と第1電極E1の上には隔壁IL3が位置する。図示していないが隔壁IL3上にスペーサ(図示せず)が位置し得る。隔壁IL3は第1電極E1の少なくとも一部と重なり発光領域を定義する隔壁開口部を有する。
【0070】
隔壁IL3はPolymethylmethacrylate(PMMA)やPolystyrene(PS)のような一般汎用高分子、フェノール系グループを有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、ポリイミド、アクリル系ポリマー、シロキサン系ポリマー等の有機絶縁物質を含み得る。
【0071】
第1電極E1上には発光層ELが位置する。発光層ELの上部および下部には機能層FL1,FL2が位置し得る。第1機能層FL1は正孔注入層(hole injection layer、HIL)および正孔輸送層(hole transporting layer、HTL)の少なくとも一つを含み、第2機能層FL2は電子輸送層(electron transporting layer、ETL)および電子注入層(electron injection layer、EIL)の少なくとも一つを含む多重膜であり得る。機能層FL1,FL2は基板SUBの前面と重なってもよい。
【0072】
機能層FL1,FL2の上には第2電極E2が位置する。第2電極E2はカルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)等を含む反射性金属またはインジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような透明導電性酸化物(TCO)を含み得る。
【0073】
第1電極E1、発光層EL、機能層FL1、FL2と第2電極E2は発光素子を構成することができる。ここで、第1電極E1は正孔注入電極のアノードであり、第2電極E2は電子注入電極のカソードであり得る。しかし、実施形態は必ずしもこれに限定されるものではなく、発光表示装置の駆動方法により第1電極E1がカソードになり、第2電極E2がアノードになってもよい。
【0074】
第1電極E1および第2電極E2からそれぞれ正孔と電子が発光層ELの内部に注入され、注入された正孔と電子が結合したエキシトン(exciton)が励起状態から基底状態に落ちるとき発光がなされる。
【0075】
第2電極E2の上に封止層ENCが位置する。封止層ENCは発光素子の上部面だけでなく側面まで覆って密封することができる。発光素子は水分と酸素に非常に脆弱であるので、封止層ENCが発光素子を密封して外部の水分および酸素の流入を遮断する。
封止層ENCは複数の層を含み得、そのうちの無機層と有機層をいずれも含む複合膜で形成され得、一例として第1封止無機層EIL1、封止有機層EOL、第2封止無機層EIL2が順次形成された3重層で形成されることができる。
【0076】
第1封止無機層EIL1は第2電極E2をカバーする。第1封止無機層EIL1は外部水分や酸素が発光素子に浸透することを防止できる。例えば、第1封止無機層EIL1はシリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物またはこれらを組合わせた化合物を含み得る。第1封止無機層EIL1は蒸着工程により形成されることができる。
【0077】
封止有機層EOLは第1封止無機層EIL1上に配置され、第1封止無機層EIL1に接触する。第1封止無機層EIL1の上面に形成された屈曲や第1封止無機層EIL1上に存在するパーティクル(particle)等は封止有機層EOLによりカバーされ、第1封止無機層EIL1の上面の表面状態が封止有機層EOL上に形成される構成に及ぼす影響を遮断することができる。また、封止有機層EOLは接触する層の間の応力を緩和させることができる。封止有機層EOLは有機物を含み得、スピンコート、スリットコート、インクジェット工程のような溶液工程により形成されることができる。
【0078】
第2封止無機層EIL2は封止有機層EOL上に配置され、封止有機層EOLをカバーする。第2封止無機層EIL2は第1封止無機層EIL1上に配置されることより相対的に平坦な面に安定的に形成される。第2封止無機層EIL2は封止有機層EOLから放出される水分等を封止して外部から流入すること防止する。第2封止無機層EIL2はシリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物またはこれらが組合わせた化合物を含み得る。第2封止無機層EIL2は蒸着工程により形成されることができる。
【0079】
本明細書には図示していないが第2電極E2と封止層ENCの間に位置するキャッピング層(capping layer)をさらに含み得る。キャッピング層は有機物質を含み得る。キャッピング層は後続の工程、例えばスパッタリング工程から第2電極E2を保護し、発光素子の出光効率を向上させる。キャッピング層は第1封止無機層EIL1より大きい屈折率を有することができる。
【0080】
色変換部CCは画素部PP上に位置する第1絶縁層P1を含む。第1絶縁層P1は表示領域DA全体と重なるように一体に形成されることができる。第1絶縁層P1はシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)およびシリコン窒酸化物(SiOxNy)の少なくとも一つを含む単層または多層であり得る。実施形態により第1絶縁層P1は省略することもできる。
【0081】
第1絶縁層P1上には第1遮光層BM1が位置し得る。第1遮光層BM1は第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3が位置する領域を定義できる。
【0082】
第1遮光層BM1により定義される領域内には第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3が位置する。第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3はインクジェット工程により形成されるが、インクジェット工程に制限されず、いかなる製造方法を用いて形成されてもよい。
【0083】
透過層CCL3は画素部PPから入射される第1波長の光を透過し、複数の散乱体SCを含み得る。この時、第1波長の光は最大発光ピーク波長が約380nm~約480nm、例えば、約420nm以上、約430nm以上、約440nm以上、または約445nm以上、および約470nm以下、約460nm以下、または約455nm以下の青色光であり得る。
【0084】
第1色変換層CCL1は画素部PPから入射された第1波長の光を赤色光に色変換し、複数の散乱体SCと複数の第1量子ドットSN1を含み得る。この時、赤色光は最大発光ピーク波長が約600nm~約650nm、例えば、約620nm~約650nmであり得る。
【0085】
第2色変換層CCL2は表示パネルから入射された第1波長の光を緑色光に色変換し、複数の散乱体SCと複数の第2量子ドットSN2を含み得る。緑色光は最大発光ピーク波長が約500nm~約550nm、例えば、約510nm~約550nmであり得る。
複数の散乱体SCは第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3に入射される光を散乱させて光の効率を上げる。
【0086】
第1量子ドットSN1および第2量子ドットSN2(以下、半導体ナノ結晶ともいう)それぞれは独立して、II-VI族化合物、III-V族化合物、IV-VI族化合物、IV族元素または化合物、I-III-VI族化合物、II-III-VI族化合物、I-II-IV-VI族化合物、またはこれらの組み合わせを含み得る。前記量子ドットはカドミウムを含まなくてもよい。
【0087】
前記II-VI族化合物はCdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、MgSe、MgSおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる二元素化合物、AgInS、CuInS、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、MgZnSe、MgZnSおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる三元素化合物、およびHgZnTeS、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTeおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる四元素化合物からなる群より選ばれることができる。前記II-VI族化合物はIII族金属をさらに含むこともできる。
【0088】
前記III-V族化合物はGaN、GaP、GaAs、GaSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、InN、InP、InAs、InSbおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる二元素化合物、GaNP、GaNAs、GaNSb、GaPAs、GaPSb、AlNP、AlNAs、AlNSb、AlPAs、AlPSb、InGaP、InNP、InNAs、InNSb、InPAs、InZnP、InPSb、およびこれらの混合物からなる群より選ばれる三元素化合物、およびGaAlNP、GaAlNAs、GaAlNSb、GaAlPAs、GaAlPSb、GaInNP、GaInNAs、GaInNSb、GaInPAs、GaInPSb、InAlNP、InAlNAs、InAlNSb、InAlPAs、InAlPSb、InZnP、およびこれらの混合物からなる群より選ばれる四元素化合物からなる群より選ばれることができる。前記III-V族化合物はII族金属をさらに含むこともできる(e.g.,InZnP)。
【0089】
前記IV-VI族化合物はSnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTeおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる二元素化合物、SnSeS、SnSeTe、SnSTe、PbSeS、PbSeTe、PbSTe、SnPbS、SnPbSe、SnPbTeおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる三元素化合物、およびSnPbSSe、SnPbSeTe、SnPbSTeおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる四元素化合物からなる群より選ばれることができる。
【0090】
前記IV族元素または化合物はSi、Geおよびこれらの組み合わせからなる群より選ばれる単元素化合物、およびSiC、SiGeおよびこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二元素化合物からなる群より選ばれるがこれに制限されない。
【0091】
前記I族-III族-VI族化合物の例は、CuInSe2、CuInS2、CuInGaSe、およびCuInGaSを含むがこれに制限されない。前記I-II-IV-VI族化合物の例はCuZnSnSe、およびCuZnSnSを含むがこれに制限されない。前記IV族元素または化合物はSi、Geおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる単元素、およびSiC、SiGeおよびこれらの混合物からなる群より選ばれる二元素化合物からなる群より選ばれることができる。
【0092】
前記II族-III-VI族化合物はZnGaS、ZnAlS、ZnInS、ZnGaSe、ZnAlSe、ZnInSe、ZnGaTe、ZnAlTe、ZnInTe、ZnGaO、ZnAlO、ZnInO、HgGaS、HgAlS、HgInS、HgGaSe、HgAlSe、HgInSe、HgGaTe、HgAlTe、HgInTe、MgGaS、MgAlS、MgInS、MgGaSe、MgAlSe、MgInSe、およびこれらの組み合わせからなる群より選ばれるがこれに制限されない。
【0093】
前記I族-II族-IV族-VI族化合物はCuZnSnSeおよびCuZnSnSから選択されるが、これに制限されない。
【0094】
一実施形態で量子ドットは、カドミウムを含まなくてもよい。量子ドットはインジウムおよびリンを含むIII-V族化合物基盤の半導体ナノ結晶を含み得る。前記III-V族化合物は亜鉛をさらに含み得る。量子ドットは、カルコゲン元素(例えば、硫黄、セレニウム、テルリウム、またはこれらの組み合わせ)および亜鉛を含むII-VI族化合物基盤の半導体ナノ結晶を含み得る。
【0095】
量子ドットで、前述した二元素化合物、三元素化合物および/または四元素化合物は均一な濃度で粒子内に存在することができ、濃度分布が部分的に異なる状態に分けられて同一粒子内に存在することもできる。また、一つの量子ドットが他の量子ドットを囲むコア/シェル構造を有することもできる。コアとシェルの界面はシェルに存在する元素の濃度が中心に行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有することができる。
【0096】
いくつかの実施形態で、量子ドットは前述したナノ結晶を含むコアおよび前記コアを囲むシェルを含むコア-シェル構造を有することができる。前記量子ドットのシェルは前記コアの化学的変性を防止して半導体特性を維持するための保護層の役割および/または量子ドットに電気泳動特性を付与するための充電層(charging layer)の役割をすることができる。前記シェルは単層または多重層であり得る。コアとシェルの界面はシェルに存在する元素の濃度が中心に行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有することができる。前記量子ドットのシェルの例としては金属または非金属の酸化物、半導体化合物またはこれらの組み合わせ等が挙げられる。
【0097】
例えば、前記金属または非金属の酸化物はSiO2、Al2O3、TiO2、ZnO、MnO、Mn2O3、Mn3O4、CuO、FeO、Fe2O3、Fe3O4、CoO、Co3O4、NiO等の二元素化合物、またはMgAl2O4、CoFe2O4、NiFe2O4、CoMn2O4等の三元素化合物を例示できるが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0098】
また、前記半導体化合物はCdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnSeS、ZnTeS、GaAs、GaP、GaSb、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InP、InGaP、InSb、AlAs、AlP、AlSb等を例示できるが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0099】
コアとシェルの界面はシェルに存在する元素の濃度が中心に行くほど低くなる濃度勾配(gradient)を有することができる。また、前記半導体ナノ結晶は一つの半導体ナノ結晶コアとそれを囲む多層のシェルを含む構造を有することもできる。一実施形態で、前記多層シェルは2個以上の層、例えば、2個、3個、4個、5個、またはそれ以上の層を有することができる。前記シェルの隣接する2個の層は単一組成または相異なる組成を有することができる。多層シェルでそれぞれの層は、半径に応じて変化する組成を有することができる。
【0100】
量子ドットは約45nm以下、好ましくは約40nm以下、さらに好ましくは約30nm以下の発光波長スペクトルの半値幅(full width of half maximum,FWHM)を有することができ、この範囲で色純度や色再現性を向上させることができる。また、このような量子ドットを介して発光される光は全方向に放出されるため、光視野角が向上することができる。
【0101】
前記量子ドットは、シェルの物質とコア物質が互いに異なるエネルギーバンドギャップを有することができる。例えば、シェル物質のエネルギーバンドギャップはコア物質よりさらに大きくてもよい。他の実施形態で、シェル物質のエネルギーバンドギャップはコア物質よりさらに小さくてもよい。前記量子ドットは多層のシェルを有することができる。多層のシェルで外側層のエネルギーバンドギャップが内側層(すなわち、コアに近い層)のエネルギーバンドギャップよりさらに大きくてもよい。多層のシェルで外側層のエネルギーバンドギャップが内側層のエネルギーバンドギャップよりさらに小さくてもよい。
【0102】
量子ドットは、組成および大きさを調節して吸収/発光波長を調節することができる。量子ドットの最大発光ピーク波長は、紫外線ないし赤外線波長またはそれ以上の波長範囲を有することができる。
【0103】
量子ドットは(例えば、疎水性残基および/または親水性残基を有する)有機リガンドを含み得る。前記有機リガンド残基は前記量子ドットの表面に結合される。前記有機リガンドは、RCOOH、RNH2、R2NH、R3N、RSH、R3PO、R3P、ROH、RCOOR、RPO(OH)2、RHPOOH、R2POOH、またはこれらの組み合わせを含み、ここで、Rはそれぞれ独立してC3~C40(例えば、C5以上およびC24以下)の置換または未置換のアルキル、置換または未置換のアルケニル等C3~C40の置換または未置換の脂肪族炭化水素基、置換または未置換のC6~C40のアリール基等C6~C40(例えば、C6以上およびC20以下)の置換または未置換の芳香族炭化水素基、またはこれらの組み合わせであり得る。
【0104】
前記有機リガンドの例は、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、オクタンチオール、ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、オクタデカンチオール、ベンジルチオール等のチオール化合物;メタンアミン、エタンアミン、プロパンアミン、ブタンアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミは、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等のアミン類;メタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ドデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸、オレイン酸(oleic acid)、安息香酸等のカルボン酸化合物;メチルホスフィン、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、ペンチルホスフィン、オクチルホスフィン、ジオクチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のホスフィン化合物;メチルホスフィンオキシド、エチルホスフィンオキシド、プロピルホスフィンオキシド、ブチルホスフィンオキシドペンチルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシド、オクチルホスフィンオキシド、ジオクチルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド等のホスフィン化合物またはそのオキシド化合物;ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン化合物またはそのオキシド化合物;ヘキシルホスフィン酸、オクチルホスフィン酸、ドデカンホスフィン酸、テトラデカンホスフィン酸、ヘキサデカンホスフィン酸、オクタデカンホスフィン酸等C5~C20のアルキルホスフィン酸、C5~C20のアルキルホスホン酸;等が挙げられるが、これに制限されるものではない。量子ドットは、疎水性有機リガンドを単独でまたは1種以上の混合物で含み得る。前記疎水性有機リガンドは(例えば、アクリレート基、メタクリレート基等)光重合性残基を含まなくてもよい。
【0105】
第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3上には第2絶縁層P2が位置し得る。第2絶縁層P2は第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3を覆って保護することによって、第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3に異物が流入することを防止する。第2絶縁層P2はシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)およびシリコン窒酸化物(SiOxNy)の少なくとも一つを含む単層または多層であり得る。
【0106】
第2絶縁層P2上には第3絶縁層P3が位置し得る。第3絶縁層P3は画素部PP前面と重なるように形成される。第3絶縁層P3は第1色変換層CCL1、第2色変換層CCL2および透過層CCL3そして第1遮光層BM1と重なる。第3絶縁層P3は有機物質または無機物質を含み得る。
【0107】
第3絶縁層P3上に第4絶縁層P4が位置し得る。第4絶縁層P4はシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)およびシリコン窒酸化物(SiOxNy)の少なくとも一つを含む単層または多層であり得る。
【0108】
実施形態により第2絶縁層P2、第3絶縁層P3および第4絶縁層P4の少なくとも一つは省略することができる。
【0109】
第4絶縁層P4の上部面上に第1色フィルタCF1、第2色フィルタCF2および第3色フィルタCF3が位置し得る。
【0110】
第1色フィルタCF1は第1色変換層CCL1を通過した赤色光は透過させて、残りの波長の光は吸収できるため、表示装置の外側に放出される赤色光の純度を高める。
【0111】
第2色フィルタCF2は第2色変換層CCL2を通過した緑色光は透過させて、残りの波長の光は吸収できるため、表示装置の外側に放出される緑色光の純度を高める。
【0112】
第3色フィルタCF3は透過層CCL3を通過した青色光は透過させて、残りの波長の光は吸収できるため、表示装置の外側に放出される青色光の純度を高める。
【0113】
一実施形態による表示パネルは第1色フィルタCF1および第1色変換層CCL1と重なる第1画素領域PX1、第2色フィルタCF2および第2色変換層CCL2と重なる第2画素領域PX2、および第3色フィルタCF3および透過層CCL3と重なる第3画素領域PX3を含み得る。
【0114】
第1画素領域PX1と第2画素領域PX2の間、第2画素領域PX2と第3画素領域PX3の間、および第3画素領域PX3と第1画素領域PX1の間に第1遮光領域BA1が位置し得る。第1遮光領域BA1は第1遮光層BM1と重なる。
【0115】
第1遮光領域BA1で、第1色フィルタCF1、第2色フィルタCF2および第3色フィルタCF3は互いに重なった形態であり得る。一実施形態による色変換部CCは別途の遮光部が材なくとも複数の色フィルタが重なることによって光を遮断する遮光領域を提供することができる。
【0116】
以下では
図5~
図10を参照して一実施形態による画素領域および遮光領域についてより具体的に述べる。
図5、
図6、
図7および
図8それぞれは一実施形態による色フィルタを示す平面図であり、
図9は
図5のA-A’を沿って切断した断面図であり、
図10は
図5のB-B’を沿って切断した断面図である。前述した構成要素と同じ構成要素に係る説明は省略する。
【0117】
まず
図5を参照すると一実施形態による表示パネルは複数の単位画素領域PUを含み得る。複数の単位画素領域PUは第1方向DR1および第2方向DR2に沿って繰り返し配置され得る。
【0118】
単位画素領域PUは画素領域PX1,PX2,PX3および遮光領域BAを含み得る。一つの単位画素領域PUは第1色を示す光を放出する第1画素領域PX1、第2色を示す光を放出する第2画素領域PX2、第3色を示す光を放出する第3画素領域PX3を含み得る。遮光領域BAは第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2を含み得る。一例として単位画素領域PUで画素領域PX1,PX2,PX3が占める面積は全体単位画素面積の30%~40%であり、遮光領域BA1,BA2が占める面積は全体単位画素面積の60%~70%であり得る。
【0119】
単位画素領域PUは実施形態により少なくとも1以上の第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2を含み得る。一実施形態による単位画素領域PUは4個の第1遮光領域BA1と2個の第2遮光領域BA2を含み得る。
【0120】
第1方向DR1に沿って第1遮光領域BA1、第1画素領域PX1、第1遮光領域BA1、第2画素領域PX2、第1遮光領域BA1、第3画素領域PX3および第1遮光領域BA1が位置し得る。また、第2方向DR2に沿って第2遮光領域BA2、第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2が配置されるか、第2遮光領域BA2、画素領域PX1,PX2,PX3のいずれか一つ、および第2遮光領域BA2が位置し得る。このような配置は多様な実施形態により変わってもよく、これに制限されるものではない。
【0121】
一実施形態によれば第1遮光領域BA1の面積と第2遮光領域BA2の面積は異なってもよい。具体的に第1遮光領域BA1の面積は第2遮光領域BA2の面積より小さくてもよい。第1遮光領域BA1は隣接して配置された第1画素領域PX1と第2画素領域PX2の間、第2画素領域PX2と第3画素領域PX3の間であるか、互いに異なる単位画素領域PUに含まれる第1画素領域PX1と第3画素領域PX3の間であり得る。第2遮光領域BA2は単位画素領域PUで画素領域PX1,PX2,PX3および第1遮光領域BA1を除いた領域であり、相対的に第1遮光領域BA1に比べて広い平面面積を有することができる。
【0122】
隣接する単位画素領域PUに位置する第2遮光領域BA2は互いに連結されることができる。第1方向DR1に沿って隣接して位置する第2遮光領域BA2は互いに連結される形態であり得、ストライプ形態を有することができる。
【0123】
以下では単位画素領域PU上に配置される色フィルタについて具体的に述べる。
【0124】
前述した図面に
図6を参照すると、一実施形態による第1色フィルタCF1は第1画素領域PX1と重なり、第2画素領域PX2と重なる第1-1開口部OP1-1および第3画素領域PX3と重なる第1-2開口部OP1-2を含み得る。第1色フィルタCF1は第1画素領域PX1、第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2と重なり得る。第1色フィルタCF1は第2画素領域PX2および第3画素領域PX3と重ならずに、離隔することができる。
【0125】
図7を参照すると、一実施形態による第2色フィルタCF2は第2画素領域PX2と重なる。また、第2色フィルタCF2は第1遮光領域BA1と重なる。また、第2色フィルタCF2は第1画素領域PX1、第3画素領域PX3および第2遮光領域BA2と重ならない。第2色フィルタCF2は第1画素領域PX1、第3画素領域PX3および第2遮光領域BA2と離隔する。
【0126】
第2色フィルタCF2は第1画素領域PX1と重なる第2-1開口部OP2-1、第3画素領域PX3と重なる第2-2開口部OP2-2、および第2遮光領域BA2と重なる第2-3開口部OP2-3を含み得る。
【0127】
図8を参照すると、一実施形態による第3色フィルタCF3は第3画素領域PX3と重なる。また、第3色フィルタCF3は第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2と重なる。また、第3色フィルタCF3は第1画素領域PX1および第2画素領域PX2と重ならない。第3色フィルタCF3は第1画素領域PX1および第2画素領域PX2と離隔する。
【0128】
第3色フィルタCF3は第1画素領域PX1と重なる第3-1開口部OP3-1、および第2画素領域PX2と重なる第3-2開口部OP3-2を含み得る。
【0129】
以下、前述した内容に加えて、
図9および
図10を参照して断面を述べる。上述した
図4において説明した構成要素に係る説明は省略する。以下色フィルタに関する構成について説明する。
【0130】
図9を参照すると、第1画素領域PX1には第1色フィルタCF1が位置し得る。第2画素領域PX2には第2色フィルタCF2が位置し得る。第3画素領域PX3には第3色フィルタCF3が位置し得る。
【0131】
一単位画素領域内で隣接する第1画素領域PX1と第2画素領域PX2の間、第2画素領域PX2と第3画素領域PX3の間に第1遮光領域BA1が位置し得る。そして隣接する単位画素領域の間で第1画素領域PX1と第3画素領域PX3の間に第1遮光領域BA1が位置し得る。
【0132】
第1遮光領域BA1には第1色フィルタCF1、第2色フィルタCF2、および第3色フィルタCF3が位置し得る。第1遮光領域BA1は別途の遮光部が無い場合であっても、複数の色フィルタが重なることにより遮光領域を提供することができる。
【0133】
次の
図10を参照すると、一単位画素領域内で第1遮光領域BA1、第1画素領域PX1、第2画素領域PX2および第3画素領域PX3を除いた領域は第2遮光領域BA2と呼ばれる。
【0134】
第2遮光領域BA2は別途の色変換層が位置しない領域であり、第2遮光領域BA2には第1絶縁層P1、第1遮光層BM1、第2絶縁層P2、第3絶縁層P3、第4絶縁層P4が積層されている。
【0135】
第4絶縁層P4上には第1色フィルタCF1および第3色フィルタCF3が位置し得る。第1色フィルタCF1および第3色フィルタCF3は第2遮光領域BA2と重なる。
【0136】
第1遮光領域BA1には第1色フィルタCF1、第2色フィルタCF2および第3色フィルタCF3が位置し、第2遮光領域BA2には第1色フィルタCF1および第3色フィルタCF3が位置し得る。第2遮光領域BA2では第1色フィルタCF1および第3色フィルタCF3の重畳だけでも十分な遮光機能をすることができる。
【0137】
第1遮光領域BA1の厚さt1は第2遮光領域BA2の厚さt2より大きくてもよい。第1遮光領域BA1は画素領域PX1,PX2,PX3の間に位置するので、画素領域PX1,PX2,PX3の間の混色を防止するためには十分な厚さが必要である。第2遮光領域BA2では混色の問題が少ないため、第2遮光領域BA2を相対的に薄い厚さで提供することができる。
【0138】
色フィルタCF1,CF2,CF3上にはオーバーコート層OCが位置し得る。オーバーコート層OCは基板SUBの前面と重なるように形成されてもよい。オーバーコート層OCは有機物質を含み得、平坦化された上部面を提供することができる。
【0139】
色フィルタCF1,CF2,CF3による段差が大きい場合、オーバーコート層OCも大きな段差を有するように形成される。しかし、一実施形態によれば、相対的に広い面積を有する第2遮光領域BA2は第1遮光領域BA1に比べて薄い厚さを有するため、オーバーコート層OCの段差を緩和することができる。一実施形態によればオーバーコート層OCの平坦度を改善することができる。また、オーバーコート層OC上に配置されるカバーウィンドウが安定的に結合されるため、信頼性が向上した表示装置を提供することができる。
【0140】
本明細書での具体的な説明は省略されるが、一実施形態による表示装置では、第4絶縁層P4上に第2色フィルタCF2、第1色フィルタCF1および第3色フィルタCF3を順に形成して製造することができる。第2色フィルタCF2、第1色フィルタCF1および第3色フィルタCF3はその順序が変更されてもよい。
【0141】
この時、第1色フィルタCF1は
図6に示された形態で形成でき、第2色フィルタCF2は
図7に示された形態で形成でき、第3色フィルタCF3は
図8に示された形態で形成できる。第1~第3色フィルタCF1、CF2、CF3の積層により
図9および
図10による積層構造を提供することができる。
【0142】
以下では
図11~
図14を参照して一実施形態による単位画素領域について述べる。
図11は一実施形態による単位画素領域を示す平面図であり、
図12は一実施形態による第1色フィルタを示す平面図であり、
図13は一実施形態による第2色フィルタを示す平面図であり、
図14は一実施形態による第3色フィルタを示す平面図である。前述した構成要素と同じ構成要素に係る説明は省略する。
【0143】
図11を参照すると、単位画素領域PUは第1画素領域PX1、第2画素領域PX2、第3画素領域PX3、第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2を含み得る。
【0144】
第1遮光領域BA1は隣接する第1画素領域PX1と第2画素領域PX2の間、第2画素領域PX2と第3画素領域PX3の間、および第3画素領域PX3と第1画素領域PX1の間に位置し得る。また、第1遮光領域BA1は単位画素領域PUの境界化画素領域PX1、PX2、PX3の間に位置し得る。一実施形態により第1遮光領域BA1は単位画素領域PU内で互いに連結してよく、離隔してもよい。
【0145】
第1遮光領域BA1には第1色フィルタCF1、第2色フィルタCF2、および第3色フィルタCF3が位置し得る。第1遮光領域BA1は別途の遮光部が無い場合であっても、複数の色フィルタが重なることにより遮光領域を提供することができる。
【0146】
第2遮光領域BA2は単位画素領域PU内で第1遮光領域BA1および画素領域PX1,PX2,PX3以外の領域であり得る。第2遮光領域BA2は隣接する単位画素領域PUが含む他の第2遮光領域BA2と連結可能であるが、第2遮光領域BA2はこのような形態および配置に制限されるものではない。第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2の形態、位置等は画素領域PX1,PX2,PX3の配置に応じて変わってもよい。
【0147】
第2遮光領域BA2は
図11に示すように第2画素領域PX2に隣接する。第1方向DR1に沿って第2遮光領域BA2、第2画素領域PX2および第2遮光領域BA2が繰り返し配置され得る。
【0148】
前述した図面に
図12を参照すると、一実施形態による第1色フィルタCF1は第1画素領域PX1と重なり、第2画素領域PX2と重なる第1-1開口部OP1-1および第3画素領域PX3と重なる第1-2開口部OP1-2を含み得る。第1色フィルタCF1は第1画素領域PX1、第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2と重なる。第1色フィルタCF1は第2画素領域PX2および第3画素領域PX3と重ならず、離隔することができる。
【0149】
図13を参照すると、一実施形態による第2色フィルタCF2は第2画素領域PX2と重なる。また、第2色フィルタCF2は第1遮光領域BA1と重なる。また、第2色フィルタCF2は第1画素領域PX1、第3画素領域PX3および第2遮光領域BA2と重ならない。第2色フィルタCF2は第1画素領域PX1、第3画素領域PX3および第2遮光領域BA2と離隔する。
【0150】
第2色フィルタCF2は第1画素領域PX1と重なる第2-1開口部OP2-1、第3画素領域PX3と重なる第2-2開口部OP2-2、および第2遮光領域BA2と重なる第2-3開口部OP2-3を含み得る。
【0151】
図14を参照すると、一実施形態による第3色フィルタCF3は第3画素領域PX3と重なる。また、第3色フィルタCF3は第1遮光領域BA1および第2遮光領域BA2と重なる。また、第3色フィルタCF3は第1画素領域PX1および第2画素領域PX2と重ならない。第3色フィルタCF3は第1画素領域PX1および第2画素領域PX2と離隔する。
【0152】
第3色フィルタCF3は第1画素領域PX1と重なる第3-1開口部OP3-1、および第2画素領域PX2と重なる第3-2開口部OP3-2を含み得る。
【0153】
図11~
図14の実施形態による断面は
図9および
図10の断面と同一であるため、以下では説明を省略する。なお、
図11~
図14の実施形態は、
図5~
図8の実施形態に比べて、第1~第3画素領域の配置および形態が異なり、かつ、第1遮光領域および第2遮光領域の配置および形態が異なる。画素領域および遮光領域の配置および形態は、本明細書に図示された実施形態に制限されるものではなく、変形されて、前述した実施形態に適用されてもよい。
【0154】
下記表1を参照して比較例と実施形態について述べる。比較例は第1色フィルタ~第3色フィルタがすべて重なる第1遮光領域および第2遮光領域を含む。実施形態は第1遮光領域では第1色フィルタ~第3色フィルタが重なり、第2遮光領域では第1色フィルタおよび第3色フィルタが重なる。
【0155】
下記表1を参照すると、実施形態は第2遮光領域で第1色フィルタおよび第3色フィルタのみが重なる場合にも、光効率、反射率、反射色、色一致率およびWADが比較例とほぼ同等な水準を示した。
【0156】
【0157】
また実施形態によれば、第2遮光領域で色フィルタが重なる厚さは第1遮光領域で色フィルタが重なる厚さに対して約2マイクロメーター以上減少し得ることを確認した。
実施形態による表示装置は、第2遮光領域の厚さの減少によって表示パネルの上端部に形成されるオーバーコート層の平坦度を向上させることができる。そのため、オーバーコート層上に形成されるカバーウィンドウが安定的に結合され、信頼性および品質が向上した表示装置を提供することができる。
【0158】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0159】
SUB 基板
PX1 第1画素領域
PX2 第2画素領域
PX3 第3画素領域
PU 単位画素領域
BA 遮光領域
BA1 第1遮光領域
BA2 第2遮光領域
CF1 第1色フィルタ
CF2 第2色フィルタ
CF3 第3色フィルタ