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特開2023-56632湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置
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  • 特開-湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023056632
(43)【公開日】2023-04-20
(54)【発明の名称】湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置
(51)【国際特許分類】
   B28D 1/14 20060101AFI20230413BHJP
   B28D 7/02 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
B28D1/14
B28D7/02
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021165956
(22)【出願日】2021-10-08
(71)【出願人】
【識別番号】520027660
【氏名又は名称】Jfp株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】入江 展親
【テーマコード(参考)】
3C069
【Fターム(参考)】
3C069AA04
3C069BA09
3C069BB01
3C069CA01
3C069CA07
3C069DA01
3C069DA06
3C069EA01
(57)【要約】
【課題】穿孔時に発生する冷却液を含む排出物を、工業用の汎用真空ポンプよりも小さな出力のポンプを利用して大きな吸引力により回収することが可能な湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置の提供。
【解決手段】穿孔対象物C0に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置用のバキューム装置1であって、冷却液を含む排出物を回収する回収タンク10と、穿孔対象物C0の穿孔部分C1と回収タンク10とに接続されるホース11と、回収タンク10内のエアを吸引して減圧状態に維持することによりホース11を通じて排出物を回収タンク10内へ吸引するダイヤフラムポンプ12とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置用のバキューム装置であって、
前記冷却液を含む排出物を回収する回収タンクと、
前記穿孔対象物の穿孔部分と前記回収タンクとに接続されるホースと、
前記回収タンク内のエアを吸引して減圧状態に維持することにより前記ホースを通じて前記排出物を前記回収タンク内へ吸引するダイヤフラムポンプと
を有するバキューム装置。
【請求項2】
前記ダイヤフラムポンプは、前記回収タンク内を-0.03MPa(ゲージ圧)以下に維持するものである請求項1記載のバキューム装置。
【請求項3】
前記穿孔対象物に密着して前記穿孔部分を覆う弾性体を有する請求項1または2に記載のバキューム装置。
【請求項4】
前記ダイヤフラムポンプの排気側に防塵フィルタを有する請求項1から3のいずれか1項に記載のバキューム装置。
【請求項5】
前記ダイヤフラムポンプの吸気側に防塵フィルタを有する請求項1から4のいずれか1項に記載のバキューム装置。
【請求項6】
穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置であって、
請求項1から5のいずれか1項に記載のバキューム装置を備えた湿式穿孔装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート、タイルや石材等の穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物に穿孔する湿式穿孔装置の冷却液を取り除くには吸引ポンプが必要である。例えば、特許文献1には、穿孔部分に供給された冷却液等を吸引する吸引ポンプと、吸引ポンプにより吸引された冷却液等を貯留する回収タンクとを備えた湿式穿孔装置が記載されている。湿式穿孔装置で使用される吸引ポンプは、一般的に工業用の汎用真空ポンプが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-37210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
工業用の汎用真空ポンプは、穿孔部分の高さより低い位置に設置される。仮に、汎用真空ポンプを穿孔部分の高さより高い位置に設置して吸引した場合、冷却液等を吸いきれずに穿孔部分に逆流してしまうことになるからである。また、工業用の汎用真空ポンプは、モータ出力が大きすぎるため、無駄に電力を消費するにも関わらず、吸引力が小さい。
【0005】
そこで、本発明においては、穿孔時に発生する冷却液を含む排出物を、工業用の汎用真空ポンプよりも小さな出力のポンプを利用して大きな吸引力により回収することが可能な湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバキューム装置は、穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置用のバキューム装置であって、冷却液を含む排出物を回収する回収タンクと、穿孔対象物の穿孔部分と回収タンクとに接続されるホースと、回収タンク内のエアを吸引して減圧状態に維持することによりホースを通じて排出物を前記回収タンク内へ吸引するダイヤフラムポンプとを有するものである。
【0007】
本発明のバキューム装置によれば、ダイヤフラムポンプにより回収タンク内のエアを吸引して減圧状態に維持し、この回収タンク内と穿孔対象物の穿孔部分との圧力差によりホースを通じて排出物を穿孔部分から回収タンク内へ吸引することができる。
【0008】
ここで、ダイヤフラムポンプは、回収タンク内を-0.03MPa(ゲージ圧、以下同じ。)以下、より好ましくは-0.04MPa以下、さらに好ましくは-0.05MPa以下に維持するものであることが望ましい。回収タンク内を-0.03MPa以下に維持することによって、回収タンクを穿孔対象物の穿孔部分の高さより高い位置に設置しても排出物を回収タンク内に吸引することが可能となる。
【0009】
本発明のバキューム装置は、穿孔対象物に密着して穿孔部分を覆う弾性体を有するものであることが望ましい。これにより、穿孔部分への外気の流入を防ぎ、弾性体内部を減圧状態として穿孔部分から勢い良く排出物を吸引することができる。
【0010】
本発明のバキューム装置は、ダイヤフラムポンプの排気側に防塵フィルタを有することが望ましい。湿式穿孔装置では、冷却液はコンクリート、タイルや石材等の穿孔対象物の粉塵(研削粉)と混合された状態で回収タンク内に吸引されるが、冷却液に溶け込まなかった粉塵等を防塵フィルタによって除去することができる。
【0011】
本発明のバキューム装置は、ダイヤフラムポンプの吸気側に防塵フィルタを有することが望ましい。これにより、上述のように冷却液に溶け込まなかった粉塵等がダイヤフラムポンプに入り込まないようにすることが可能となる。
【0012】
本発明の湿式穿孔装置は、穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置であって、上記本発明のバキューム装置を備えたものである。本発明の湿式穿孔装置によれば、ダイヤフラムポンプにより回収タンク内のエアを吸引して減圧状態に維持し、この回収タンク内と穿孔対象物の穿孔部分との圧力差によりホースを通じて排出物を穿孔部分から回収タンク内へ吸引することができる。
【発明の効果】
【0013】
(1)冷却液を含む排出物を回収する回収タンクと、穿孔対象物の穿孔部分と回収タンクとに接続されるホースと、回収タンク内のエアを吸引して減圧状態に維持することによりホースを通じて排出物を前記回収タンク内へ吸引するダイヤフラムポンプとを有するバキューム装置により、穿孔時に発生する冷却液を含む排出物を、工業用の汎用真空ポンプよりも小さな出力で大きな吸引力により回収することが可能となり、省電力化および低騒音を実現できる。
【0014】
(2)回収タンク内を-0.03MPa以下に維持することによって、回収タンクを穿孔対象物の穿孔部分の高さより高い位置に設置しても排出物を回収タンク内に吸引することが可能となり、作業性が向上する。
【0015】
(3)穿孔対象物に密着して穿孔部分を覆う弾性体を有する構成により、穿孔部分への外気の流入を防ぎ、弾性体内部を減圧状態として穿孔部分から勢い良く排出物を吸引することができるため、ダイヤフラムポンプを小型化することができ、さらなる省電力化を実現できる。
【0016】
(4)ダイヤフラムポンプの排気側に防塵フィルタを有する構成により、冷却液に溶け込まなかった粉塵等を防塵フィルタによって除去することができ、環境負荷を低減することができる。
【0017】
(5)ダイヤフラムポンプの吸気側に防塵フィルタを有する構成により、冷却液に溶け込まなかった粉塵等がダイヤフラムポンプに入り込まないようにして、ダイヤフラムポンプの故障を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態におけるバキューム装置の概略構成図である。
図2図1のバキューム装置を備えた湿式穿孔装置の全体構成図である。
図3図2のバキューム装置本体の拡大図である。
図4図2のバキューム装置本体のフィルタ部の分解斜視図である。
図5図2のドリル部の拡大図である。
図6図2のドリル部の先端部の拡大断面図である。
図7】回収タンクを穿孔部分よりも高い位置に設置した例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施の形態におけるバキューム装置の概略構成図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の実施の形態におけるバキューム装置1は、水等の冷却液を含む排出物を回収する回収タンク10と、コンクリート、タイルや石材等の穿孔対象物C0の穿孔部分C1と回収タンク10とに接続されるホース11と、回収タンク10内のエアを吸引するダイヤフラムポンプ12とを有する。ホース11は、耐圧ホースである。ダイヤフラムポンプ12は、回収タンク10内の上部空間10Aにチューブ10Bを介して接続されている。
【0021】
ダイヤフラムポンプ12は、回収タンク10内のエアを吸引して減圧状態に維持することにより、ホース11を通じて排出物を回収タンク10内へ吸引するものである。ダイヤフラムポンプ12は、回収タンク10内の圧力を-0.03MPa~-0.07MPaに維持可能な吸引能力を有するものを使用する。この範囲の吸引能力を有するダイヤフラムポンプ12の出力は最大でも26W程度である。
【0022】
なお、本実施形態におけるバキューム装置1により吸引する排出物は、コンクリート、タイルや石材等の穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔した際に発生する冷却液を含むスラリー状の排出物であり、ダイヤフラムポンプ12に吸引すると故障の原因となるが、ダイヤフラムポンプ12は回収タンク10内の上部空間10Aに接続されているため、スラリー状の排出物はダイヤフラムポンプ12により吸引されないようになっている。
【0023】
また、ダイヤフラムポンプ12の排気側には、防塵フィルタ13を備える。穿孔により発生する粉塵は冷却液に溶け込んでスラリー状となるため飛散することはほとんどないが、穿孔中に冷却液が切れた場合、粉塵がダイヤフラムポンプ12内を通過して排気されることになる。そこで、ダイヤフラムポンプ12の排気側に防塵フィルタ13を備えることで、冷却液に溶け込まなかった粉塵を排気から除去した後、大気中に放出することが可能となっている。
【0024】
さらに、図示しないが、ダイヤフラムポンプ12と防塵フィルタ13との配置を互いに逆にした構成や、ダイヤフラムポンプ12の吸気側にも防塵フィルタ13と同様の防塵フィルタを備えた構成とすることも可能である。これにより、上述のように冷却液に溶け込まなかった粉塵等がダイヤフラムポンプ12に入り込むのを防止することが可能となり、ダイヤフラムポンプ12の故障を防ぐことが可能となる。
【0025】
また、バキューム装置1は、穿孔対象物C0に密着して穿孔部分C1を覆うゴム等の弾性体14を有する。弾性体14は、湿式ドリル2の先端部分に設けられる。
【0026】
図2図1のバキューム装置を備えた湿式穿孔装置の全体構成図、図3図2のバキューム装置本体の拡大図、図4図2のバキューム装置本体のフィルタ部の分解斜視図、図5図2のドリル部の拡大図、図6図2のドリル部の先端部の拡大断面図である。
【0027】
図2に示すように、本発明の実施の形態における湿式穿孔装置は、前述のバキューム装置1と、湿式ドリル2と、湿式ドリル2に冷却液や空気等を圧送する圧送ポンプ装置(図示せず。)から構成される。湿式ドリル2は、穿孔対象物C0に圧送ポンプ装置により圧送される冷却液や空気等を供給しながらドリルビット20を回転させて穿孔を行うものである。湿式ドリル2としては、例えば特開2019-72919号公報に開示のものを使用することができる。図6に示すように、ドリルビット20内には、ドリルビット20の先端に冷却液等を供給する供給路21が形成されている。ドリルビット20の先端には供給路21に連通されたスリット状の吐出口22が形成されている。
【0028】
図5および図6に示すように、弾性体14は、湿式ドリル2の先端部分に嵌合される装着部14Aと、回転するドリルビット20の側面に密着し、ドリルビット20の先端に供給される冷却液等の漏れを防止するドリルビットシール部14Bと、穿孔対象物C0に密着して穿孔部分C1を密封し、冷却液等の漏れや外気の流入(エア漏れ)を防止する穿孔部シール部14Cとを有する。ドリルビットシール部14Bの側面には冷却液等を含む排出物を吸い込む吸込口14Dが設けられている。ホース11は吸込口14Dに接続されている。
【0029】
図3に示すように、バキューム装置1は、回収タンク10上にダイヤフラムポンプ12が搭載されたものである。図4に示すように、ダイヤフラムポンプ12の排気側にはフィルタ室12Aが設けられている。防塵フィルタ13は、フィルタ室12A内に交換可能に装着され、フィルタ固定プレート12Bおよび排気プレート12Cによりダイヤフラムポンプ12に固定される。防塵フィルタ13は、活性炭およびHEPAフィルタ(JIS Z 8122)から構成される。
【0030】
上記構成のバキューム装置1では、湿式ドリル2により穿孔対象物C0に冷却液や空気等を供給しながらドリルビット20を回転させて穿孔を行う際、まず、湿式ドリル2の先端部分に装着された弾性体14を穿孔対象物C0の穿孔部分C1に押し付け、ダイヤフラムポンプ12を駆動して回収タンク10内を-0.03MPa以下に減圧する。この状態において、ドリルビット20の先端に冷却液等を供給しながらドリルビット20を回転させて穿孔を行うと、穿孔により発生した冷却液等を含む排出物が、回収タンク10内と穿孔部分C1との圧力差により吸込口14Dからホース11を通じて回収タンク10内へ吸引される。
【0031】
なお、穿孔作業中はダイヤフラムポンプ12により回収タンク10内のエアを吸引し続けることによって、回収タンク10内を-0.03MPa以下の減圧状態に維持することができ、穿孔時に発生する冷却液等を含む排出物を、工業用の汎用真空ポンプよりも小さな出力で大きな吸引力により回収することが可能であり、省電力化を実現できる。また、このバキューム装置1は吸引力が大きいため、図7に示すように、回収タンク10を湿式ドリル2の位置(穿孔対象物C0の穿孔部分C1)よりも高い位置(例えば、3m程度高い位置。)に設置しても排出物を回収タンク10内へ吸引することが可能である。
【0032】
特に、ダイヤフラムポンプ12は、モータ音も小さいため、工業用の真空汎用ポンプに比べて静音での作業が可能となる。また、本実施形態におけるバキューム装置1では、穿孔対象物C0に密着して穿孔部分C1を覆うゴム等の弾性体14を備え、穿孔部分C1を密封し、冷却液等の漏れやエア漏れを防止しているため、ダイヤフラムポンプ12の吸引能力を最小限に抑えることが可能である。したがって、ダイヤフラムポンプ12を小型化することができ、さらなる省電力化を実現できる。
【0033】
また、湿式穿孔装置では、冷却液はコンクリート、タイルや石材等の穿孔対象物C0の粉塵(研削粉)と混合された状態で回収タンク10内に吸引されるが、冷却液に溶け込まなかった粉塵等は、ダイヤフラムポンプ12の排気側に設けられたフィルタ室12Aに送り込まれ、防塵フィルタ13の活性炭およびHEPAフィルタによって順次除去された後、排気口12Dから排出される。したがって、排気口12Dから排出される排気は、クリーンであり、環境負荷を低減することができる。
【実施例0034】
上記実施形態におけるバキューム装置1による吸引試験を行い、回収タンク10内に設定する最も良い圧力を検証した。
【0035】
試験には、ダイヤフラムポンプ12として出力19W(最大出力26W)、吸引能力-0.07MPaのものを使用した。回収タンク10の容量は10Lである。また、ホース11として、耐圧ホース(外径φ8mm、内径φ5.5mm、長さ3.5m)を使用した。
【0036】
試験手順は以下の通りとした。
(1)床上3mの位置にダイヤフラムポンプ12および回収タンク10を設置し、ホース11を下方向へ垂らした。
(2)床面に水道水を入れた水バケツを設置した。
(3)ダイヤフラムポンプ12を作動させて回収タンク10内圧力が設定値に達した後、ホース11の先端部を水バケツに入れ、水道水を吸引させた。
(4)吸引開始から水道水が3m上にある回収タンク10に到達するまでの時間を計測した。
【0037】
表1に検証結果を示す。
【0038】
【表1】
【0039】
上記検証結果から、回収タンク10内の圧力は-0.03MPa以下とすることが好ましく、より好ましくは-0.04MPa以下、さらに好ましくは-0.05MPa以下に維持することが望ましいことが分かった。回収タンク10内を-0.03MPa以下に維持することによって、回収タンク10を穿孔対象物C0の施工部分の高さより高い位置に設置しても排出物を回収タンク10内に吸引することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、コンクリート、タイルや石材等の穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置用のバキューム装置およびこれを備えた湿式穿孔装置として有用である。
【符号の説明】
【0041】
1 バキューム装置
2 湿式ドリル
10 回収タンク
11 ホース
12 ダイヤフラムポンプ
12A フィルタ室
12B フィルタ固定プレート
12C 排気プレート
12D 排気口
13 防塵フィルタ
14 弾性体
14A 装着部
14B ドリルビットシール部
14C 穿孔部シール部
14D 吸込口
20 ドリルビット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-03-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置用のバキューム装置であって、
前記冷却液を含む排出物を回収する回収タンクと、
前記穿孔対象物の穿孔部分と前記回収タンク内の上部空間とに接続されるホースと、
前記回収タンク内の上部空間に接続され、前記回収タンク内のエアを吸引して減圧状態に維持することにより前記ホースを通じて前記排出物を前記回収タンク内へ直接吸引するダイヤフラムポンプと、
前記ダイヤフラムポンプの排気側または吸気側のいずれか一方または両方に設けられたHEPAフィルタを含む防塵フィルタと
を有するバキューム装置。
【請求項2】
前記ダイヤフラムポンプは、前記回収タンク内を-0.03MPa(ゲージ圧)以下に維持するものである請求項1記載のバキューム装置。
【請求項3】
前記穿孔対象物に密着して前記穿孔部分を覆う弾性体を有する請求項1または2に記載のバキューム装置。
【請求項4】
穿孔対象物に冷却液を供給しながら穿孔を行う湿式穿孔装置であって、
請求項1からのいずれか1項に記載のバキューム装置を備えた湿式穿孔装置。