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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023056755
(43)【公開日】2023-04-20
(54)【発明の名称】永久磁石同期モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/2753 20220101AFI20230413BHJP
【FI】
H02K1/2753
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021166155
(22)【出願日】2021-10-08
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 敏
(72)【発明者】
【氏名】須藤 健二
【テーマコード(参考)】
5H622
【Fターム(参考)】
5H622CA02
5H622CA05
5H622CA10
5H622CB05
5H622PP04
5H622PP19
(57)【要約】
【課題】永久磁石を安定して保持することができる永久磁石同期モータを提供する。
【解決手段】永久磁石の径方向内側に空隙が形成されたロータを有する永久磁石同期モータであって、永久磁石の外周面に当接する第1のホルダを備え、第1のホルダは、軸方向におけるロータの一方側において、回転軸の周囲に配置された第1の底面部と、第1の底面部から軸方向に延設され、永久磁石の外周面に当接する外側当接部と、外側当接部の先端に形成され、第1のホルダの軸方向における位置を規定する外側係合部と、を有する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
永久磁石の径方向内側に空隙が形成されたロータを有する永久磁石同期モータであって、
前記永久磁石の外周面に当接する第1のホルダを備え、
前記第1のホルダは、
軸方向における前記ロータの一方側において、回転軸の周囲に配置された第1の底面部と、
前記第1の底面部から前記軸方向に延設され、前記永久磁石の外周面に当接する外側当接部と、
前記外側当接部の先端に形成され、前記第1のホルダの前記軸方向における位置を規定する外側係合部と、
を有する、永久磁石同期モータ。
【請求項2】
前記永久磁石の内周面に当接する第2のホルダを備え、
前記第2のホルダは、
前記軸方向における前記ロータの他方側において、前記回転軸の周囲に配置された第2の底面部と、
前記底面部から前記空隙内で前記軸方向に延設され、前記永久磁石の内周面に当接する内側当接部と、
を有し、
前記第1のホルダの前記外側係合部は、前記第2の底面部に係合する、請求項1に記載の永久磁石同期モータ。
【請求項3】
請求項2に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記第2のホルダは、
前記内側当接部の先端に形成され、前記第1のホルダと係合することにより、前記第2のホルダの前記軸方向における位置を規定する内側係合部を有し、
前記内側係合部は、前記第2の底面部に係合する、永久磁石同期モータ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記外側係合部は、前記第2の底面部に係合する外側係合爪として形成されている、永久磁石同期モータ。
【請求項5】
請求項4に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記外側係合爪は、径方向外側に突出して形成されている、永久磁石同期モータ。
【請求項6】
請求項2~請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記内側係合部は、前記第1の底面部に係合する内側係合爪として形成されている、永久磁石同期モータ。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記第1のホルダは、
前記底面部から前記空隙内で前記軸方向に延設され、前記永久磁石の内周面に当接する補助当接部をさらに有する、永久磁石同期モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、永久磁石同期モータに関し、とくに永久磁石を安定して保持することができる永久磁石同期モータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロータの永久磁石の内周側に非磁性体領域を設けた永久磁石同期モータが開示されている(例えば、図2参照)。回転子鉄心に形成された空隙を、このような非磁性体領域として用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-130793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ロータにおいて、永久磁石の内周側に空隙を設けた場合には、永久磁石の位置決めや固定が困難となり、永久磁石を安定して保持することが難しくなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、永久磁石を安定して保持することができる永久磁石同期モータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、
永久磁石の径方向内側に空隙が形成されたロータを有する永久磁石同期モータであって、
前記永久磁石の外周面に当接する第1のホルダを備え、
前記第1のホルダは、
軸方向における前記ロータの一方側において、回転軸の周囲に配置された第1の底面部と、
前記第1の底面部から前記軸方向に延設され、前記永久磁石の外周面に当接する外側当接部と、
前記外側当接部の先端に形成され、前記第1のホルダの前記軸方向における位置を規定する外側係合部と、
を有する、永久磁石同期モータを提供する。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、永久磁石を安定して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面における断面図である。
図1A】第1の実施形態の永久磁石同期モータを構成するロータの軸方向に直交する面における断面図である。
図1B】ロータの斜視図である。
図1C】第1のホルダおよび第2のホルダを取り外した状態のロータの斜視図である。
図1D】第1のホルダの斜視図である。
図1E】第2のホルダの斜視図である。
図1F】第1のホルダおよび第2のホルダの組み付け方法を示す斜視図である。
図1G】第1のホルダおよび第2のホルダの組み付け方法を示す斜視図である。
図2】第2の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図である。
図2A】第2の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図である。
図2B】第1のホルダの斜視図である。
図2C】第2のホルダの斜視図である。
図2D】第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。
図2E】第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。
図3】第3の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図である。
図3A】第1のホルダの斜視図である。
図3B】第2のホルダの斜視図である。
図3C】第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。
図4】第4の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図である。
図4A】第4の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図である。
図4B】第1のホルダの斜視図である。
図4C】第2のホルダの斜視図である。
図4D】第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面における断面図、図1Aは、第1の実施形態の永久磁石同期モータを構成するロータの軸方向に直交する面における断面図、図1Bは、ロータの斜視図、図1Cは、第1のホルダおよび第2のホルダを取り外した状態のロータの斜視図、図1Dは、第1のホルダの斜視図、図1Eは、第2のホルダの斜視図、図1Fおよび図1Gは、第1のホルダおよび第2のホルダの組み付け方法を示す斜視図である。なお、図1Gでは、説明の便宜のため、一部の要素の図示を省略している。
【0011】
図1に示すように、本実施例の永久磁石同期モータは、略円筒形状のステータ10と、ステータ10の内部において回転軸21(図1)を中心として回転可能に収容されるロータ20と、を備える。なお、図1において、ロータ20の構造の図示を省略している。また、以下の記載において、回転軸21を基準として軸方向、周方向、径方向、内周および外周を規定している。また、回転軸21に近い側を「内側」とし、回転軸21から離れた側を「外側」と規定している。
【0012】
図1に示すように、ステータ10は、複数の突極12が形成されたステータコア11と、突極12にそれぞれ巻き回される複数のコイル13と、を備える。突極12は、径方向内側に向けて突出し、軸方向に延設されるとともに、周方向に一定間隔で配置されている。ステータコア11は、例えば、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されている。
【0013】
図1A図1Cに示すように、ロータ20は、複数(図1Aでは6個)の永久磁石22が取り付けられたロータコア23を備える。ロータコア23は、例えば、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されている。
【0014】
ロータコア23は、回転軸21まわりの内周部位23aと、内周部位23aから径方向外側に延設される複数(本実施形態では6個)の径方向部位26と、複数の径方向部位26のそれぞれの径方向外側端部から周方向両側に延設される周方向部位23bとを含む。永久磁石22は、周方向で隣り合う周方向部位23bの間に配置される。
【0015】
複数(本実施形態では6個)の永久磁石22は、ロータ20の外周面に沿って軸方向に延設されるとともに、周方向に一定間隔で配置されている。永久磁石22のそれぞれは、周方向に着磁されるとともに、着磁方向が交互に反転するように配置されている。すなわち、図1Aに示すように、周方向に互いに隣接する永久磁石22は、N極又はS極どうしが周方向に互いに対向した向きに配置されている。周方向に互いに隣接する永久磁石22の周方向における中間、すなわち径方向部位26の中心を通る径方向にd軸が形成される。
【0016】
永久磁石22は、その周方向端部を周方向部位23bの周方向端部に接着することにより、ロータコア23に対して位置決めされる。永久磁石22には、磁力と接着力が作用し、ロータコア23に対して固定される。
【0017】
ロータコア23の内周部位23aと複数の永久磁石22の内周面との間には、複数の永久磁石22のそれぞれに対応して設けられた複数(本実施形態では6個)の空隙25が形成され、複数の空隙25のそれぞれは、複数の永久磁石22のそれぞれよりも内側において複数の永久磁石22のそれぞれと隣接して周方向に延設されている。空隙25は非磁性領域として機能し、永久磁石22のそれぞれの磁束を永久磁石22のそれぞれの内側において短絡する経路となる複数(図1Aでは6個)の漏れ磁束路24(図1Aの点線)が形成される。漏れ磁束路24および空隙25は、いずれも軸方向に延設されている。漏れ磁束路24の形状は、空隙25の形状に応じて規定され、漏れ磁束路24は空隙25を取り囲むように形成される。図1Aに示すように、径方向部位26および周方向部位23bは、それぞれ漏れ磁束路24の一部を構成する。
【0018】
なお、図1Aにおいて、漏れ磁束路24を2つのみ図示しているが、永久磁石22のそれぞれに対応して、他の漏れ磁束路24は空隙25を取り囲むような形状に同様に形成される。
【0019】
図1Aに示すように、空隙25のそれぞれは、永久磁石22のそれぞれに対して、周方向両側で対称に設けられている。また、図1Aに示すように、非磁性領域25の周方向における長さは、永久磁石22の周方向における長さよりも大きい。
【0020】
本実施形態の永久磁石同期モータでは、空隙25を形成することにより、d軸電流により漏れ磁束路24への漏れ磁束を広範囲で制御できる。すなわち、漏れ磁束の可変磁束幅を増大させることができる。とくに、無通電時を含め、d軸電流がゼロの場合、又は小さい場合には、永久磁石22の磁束の大部分が漏れ磁束路24への漏れ磁束となる。このため、鎖交磁束の強度を極めて小さくすることができる。また、永久磁石22の磁束を強める方向のd軸電流を流すことにより、漏れ磁束路24への漏れ磁束に対する鎖交磁束の強度の割合を極めて大きくすることができる。
【0021】
このように、本実施形態の永久磁石同期モータでは、d軸電流を介して、漏れ磁束路24への漏れ磁束および鎖交磁束の割合を広範囲かつ柔軟に制御することができる。したがって、低速時の制御性の向上、高速領域の拡大、高速領域における高効率化などを図ることができる。
【0022】
図1A図1B図1D図1Gに示すように、ロータ20は、さらに、永久磁石22の外周面に当接する第1のホルダ30と、永久磁石22の内周面に当接する第2のホルダ40と、を備える。第1のホルダ30および第2のホルダ40は、永久磁石22がロータコア23から脱落しないように、永久磁石22を所定の位置に安定して保持する機能を有する。
【0023】
本実施形態では、永久磁石22の内側に空隙25が形成されているため、永久磁石22を安定して保持することが困難となりがちである。すなわち、上記のように、永久磁石22は、その周方向端部を周方向部位23bの周方向端部に接着することにより、ロータコア23に対して固定される。しかし、ロータ20の回転により、永久磁石22には、遠心力や振動に基づく力などの径方向の力が発生するうえ、永久磁石22とロータコア23とが、径方向に互いに直接、当接する部位が存在しない。したがって、永久磁石22を所定の位置に固定することが困難となり、永久磁石22がロータコア20から脱落するおそれも生ずる。このため、本実施形態では、第1のホルダ30および第2のホルダ40によって永久磁石22を外側および内側から保持することで、永久磁石22を所定の位置に固定し、永久磁石22がロータコア23から脱落することを防止している。
【0024】
第1のホルダ30および第2のホルダ40は、非磁性材料、例えば樹脂により構成される。後述する他の実施形態においても同様である。
【0025】
図1A図1B図1D図1F図1Gに示すように、第1のホルダ30は、軸方向における一方側(図1Bにおいて上方側)において、回転軸21の周囲に配置された第1の底面部31と、第1の底面部31から軸方向に延設され、永久磁石22の外周面に当接する複数(本実施形態では6個)の外側当接部32と、それぞれの外側当接部32の先端(図1Bにおいて下端)に形成され、第1のホルダ30の軸方向における位置を規定する外側係合爪33(外部係合部の一例)と、を有する。外側当接部32は、永久磁石22に対応して周方向に配列されている。外側当接部32の断面形状(軸方向に直交する面における断面形状)は、径方向の厚みが一定で、周方向に沿って延びる形状を有する。また、外側係合爪33は、外側当接部32の内周面よりも内側に突出する形状に形成されている。
【0026】
さらに、第1の底面部31には、回転軸21を軸方向に貫通させる貫通孔31aと、周方向に並んで配置された複数(本実施形態では6個)の貫通孔31bが形成されている。なお、第1のホルダ30を、貫通孔31aを介して回転軸21に嵌合させるように設計してもよい。この場合には、第1のホルダ30をロータ20に対してより強固に固定することが可能となり、第1のホルダ30とともに第2のホルダ40の位置決め精度を高めることができる。
【0027】
図1A図1B図1E図1F図1Gに示すように、第2のホルダ40は、軸方向における他方側(図1Bにおいて下方側)において、回転軸21の周囲に配置された円環状の第2の底面部41と、第2の底面部41から空隙25内で軸方向に延設され、永久磁石22の内周面に当接する複数(本実施形態では12個)の内側当接部42と、それぞれの内側当接部42の先端(図1Bにおいて上端)に形成され、第1のホルダ30の第1の底面部31と係合することにより、第2のホルダ40の軸方向における位置を規定する内側係合爪43(内部係合部の一例)と、を有する。内側当接部42は、永久磁石22に対応して周方向に配列されている。内側係合爪43は、内側当接部42の外周面よりも外側に突出する形状に形成されている。
【0028】
図1Fおよび図1Gに示すように、第1のホルダ30は、軸方向に図1Gおよび図1Fの上方向から下方向にスライドさせることで組み付けられる。また、第2のホルダ40は、軸方向に図1Fおよび図1Gの上方向から下方向にスライドさせることで組み付けられる。
【0029】
第1のホルダ30および第2のホルダ40を相対的にスライドさせると、第1のホルダ30の外側係合爪33が、永久磁石22の外周面または第2のホルダ40の第2の底面部41の外周端に押し当てられることにより、外側当接部32が外側に押し広げられるように僅かに弾性変形する。さらに第1のホルダ30および第2のホルダ40を相対的にスライドさせると、最終的に、弾性変形した外側当接部32の復元力により、外側係合爪33が第2のホルダ40の第2の底面部41の底面(図1Gおよび図1Fにおける下端面)に係合する状態になる。このとき、外側当接部32の復元力により内側に移動した外側当接部32の内周面が、永久磁石22の外周面に当接し、永久磁石22を外側から支持する。
【0030】
また、第1のホルダ30および第2のホルダ40を相対的にスライドさせると、第2のホルダ40の内側係合爪43が、永久磁石22の内周面、周方向部位23bの内周面、または第1のホルダ30の第1の底面部31に形成された貫通孔31bの外周端に押し当てられることにより、内側当接部42が内側に押し曲げられるように僅かに弾性変形する。さらに第1のホルダ30および第2のホルダ40を相対的にスライドさせると、内側当接部42の復元力により、最終的に、内側係合爪43が第1のホルダ30の第1の底面部31の底面(図1Gおよび図1Fにおける上端面)に係合する状態になる。このとき、内側当接部42の復元力により外側に移動した内側当接部42の外周面が、永久磁石22の内周面に当接し、永久磁石22を内側から支持する。
【0031】
本実施形態では、外側係合部および内側係合部を、それぞれ外側係合爪33および内側係合爪43として形成している。このため、外側当接部32および内側当接部42の弾性変形を利用することにより、第1のホルダ30および第2のホルダ40を容易に組み付けることができる。
【0032】
また、外側係合爪33が第2のホルダ40の第2の底面部41の底面に係合し、内側係合爪43が第1のホルダ30の第1の底面部31の底面に係合することにより、互いに軸方向への分離が阻まれた状態で、第1のホルダ30と、第2のホルダ40が軸方向で固定される。さらに、永久磁石22は、径方向外側と径方向内側から第1のホルダ30および第2のホルダ40から挟まれた状態で保持される。回転軸21は、第1のホルダ30の第1の底面部31に形成された貫通孔31a(図1D)を貫通する。
【0033】
このように、本実施形態では、永久磁石22が第1のホルダ30と第2のホルダ40により、径方向で挟み込まれるように保持されるため、永久磁石22を安定して保持することができ、永久磁石22がロータコア23から脱落することを防止できる。
【0034】
図1Aに示すように、本実施形態では、第1のホルダ30の外側当接部32が、永久磁石22の周方向中央部を外側から当接して支持するとともに、第2のホルダ40の一対の内側当接部42が、永久磁石22の周方向端部の2箇所を内側から当接して支持する。このため、第1のホルダ30と第2のホルダ40により、永久磁石22を安定して保持できる。
【0035】
(第2の実施形態)
図2および図2Aは、第2の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図、図2Bは、第1のホルダの斜視図、図2Cは、第2のホルダの斜視図、図2Dおよび2Eは、第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。なお、説明の便宜のため、図2Dおよび図2Eでは、一部の要素の図示を省略している。
【0036】
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を説明する。
【0037】
本実施形態の永久磁石同期モータは、第1の実施形態における第1のホルダ30および第2のホルダ40に代えて、第1のホルダ130および第2のホルダ140を備える。
【0038】
図2図2B図2D図2Eに示すように、第1のホルダ130は、軸方向における一方側(図2Bにおいて上方側)において、回転軸21の周囲に配置された第1の底面部131と、第1の底面部131から軸方向に延設され、永久磁石22の外周面に当接する複数(本実施形態では6個)の外側当接部132と、それぞれの外側当接部132の先端(図2Bにおいて下端)に形成され、第1のホルダ130の軸方向における位置を規定する外側係合爪133(外部係合部の一例)と、を有する。外側当接部132および外側係合爪133は、第1の実施形態における外側当接部32および外側係合爪33よりも周方向において幅広に形成されている。また、外側係合爪133は、第1の実施形態における外側係合爪33とは異なり、外側当接部132の外周面よりも外側に向けて突出した形状に形成されている。さらに、第1の底面部131には、回転軸21を軸方向に貫通させる貫通孔131aが形成されている。なお、第1のホルダ130を、貫通孔131aを介して回転軸21に嵌合させるように設計してもよい。この場合には、第1のホルダ130をロータ20に対してより強固に固定することが可能となり、第1のホルダ130とともに第2のホルダ140の位置決め精度を高めることができる。
【0039】
また、第1のホルダ130は、第1の底面部131から軸方向に延設され、永久磁石22の内周面に当接する複数(本実施形態では12個)の円柱形状の補助当接部135を有する(図2A図2B図2E)。なお、図2Aは、補助当接部135が形成された領域における断面を示している。
【0040】
図2図2C図2Eに示すように、第2のホルダ140は、軸方向における他方側(図2Cにおいて下方側)において、回転軸21の周囲に配置された円環状の第2の底面部141と、第2の底面部141から空隙25内で軸方向に延設され、永久磁石22の内周面に当接する複数(本実施形態では12個)の内側当接部142と、を有する。また、第2の底面部141には、第1のホルダ130の外側当接部132を軸方向に貫通させる貫通孔141aが形成されている。なお、図2は、内側当接部142が形成された領域における断面を示している。
【0041】
図2Bおよび図2Eに示すように、第1のホルダ130の補助当接部135の軸方向の長さは、外側当接部132の軸方向の長さよりも小さい。すなわち、補助当接部135の先端は、第2の底面部141に届かない位置にある。また、第2のホルダ140の内側当接部142の軸方向の長さは、第1の実施形態における内側当接部42の軸方向の長さよりも小さく、内側当接部142の先端は、補助当接部135に届かない位置にある。
【0042】
本実施形態では、内側当接部142の先端には、第1の実施形態における内側係合爪43に相当する係合爪が形成されておらず、内側当接部142の先端が他の部材に接触していない。しかし、軸方向における内側当接部142の長さが小さくされているため、内側当接部142の変形が抑制され、永久磁石22を周方向端部の2箇所(図2参照)において内側から十分な力で支持することができる。また、軸方向において内側当接部142が届かない領域には、補助当接部135が設けられている。このため、この領域では補助当接部135が永久磁石22を周方向端部の2箇所(図2A参照)において内側から十分な力で支持することができる。
【0043】
さらに、本実施形態では、外側係合爪133が径方向外側に向けて突出する形状とされ、外側当接部132が第2の底面部141に形成された貫通孔141aを貫通する状態で、外側係合爪133が第2の底面部141に係合する。このため、外側当接部132の先端部の位置(径方向の位置)が貫通孔141aにより規制され、外側当接部132が外側に折れ曲がるように変形することが抑制される。したがって、永久磁石22に当接する外側当接部132によって、永久磁石22が周方向の広い範囲にわたり外側から強固に支持される(図2図2A参照)。例えば、ロータ20の回転時において比較的大きい遠心力が永久磁石22や外側当接部132に作用しても、外側係合爪133と第2の底面部141の係合が外れるおそれが無く、永久磁石22が外側から確実に支持される。
【0044】
なお、第1のホルダ130を、貫通孔131aを介して回転軸21に嵌合させるように設計してもよい。この場合には、第1のホルダ130をロータ20に対してより強固に固定することが可能となり、第1のホルダ130とともに第2のホルダ140の位置決め精度を高めることができる。
【0045】
(第3の実施形態)
図3は、第3の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図、図3Aは、第1のホルダの斜視図、図3Bは、第2のホルダの斜視図、図3Cは、第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。なお、説明の便宜のため、図3Cでは、第1のホルダおよび第2のホルダのみを図示している。
【0046】
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を説明する。
【0047】
本実施形態の永久磁石同期モータは、第1のホルダ230および第2のホルダ240を備える。
【0048】
図3図3A図3Cに示すように、第1のホルダ230は、軸方向における一方側(図3Aにおいて上方側)において、回転軸21の周囲に配置された第1の底面部231と、第1の底面部231から軸方向に延設され、永久磁石22の外周面に当接する複数(本実施形態では12個)の外側当接部232と、それぞれの外側当接部232の先端(図3Aにおいて下端)に形成され、第1のホルダ230の軸方向における位置を規定する外側係合爪233(外部係合部の一例)と、を有する。外側係合爪233は、外側当接部232の内周面よりも内側に向けて突出した形状に形成されている。また、第1の底面部231には、回転軸21を軸方向に貫通させる貫通孔231aと、周方向に配列した複数(本実施形態では6個)の貫通孔231bと、が形成されている。なお、第1のホルダ230を、貫通孔231aを介して回転軸21に嵌合させるように設計してもよい。この場合には、第1のホルダ230をロータ20に対してより強固に固定することが可能となり、第1のホルダ230とともに第2のホルダ240の位置決め精度を高めることができる。
【0049】
図3図3B図3Cに示すように、第2のホルダ240は、軸方向における他方側(図3Bにおいて下方側)において、回転軸21の周囲に配置された円環状の第2の底面部241と、第2の底面部241から空隙25内で軸方向に延設され、永久磁石22の内周面に当接する複数(本実施形態では6個)の内側当接部242と、内側当接部242の先端(図3Bにおける上端)に形成された内側係合爪243(内部係合部の一例)と、を有する。
【0050】
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、外側係合爪233が第2のホルダ240の第2の底面部241の底面(図3Cにおける下端面)に係合する状態になる。これにより、外側当接部232の内周面が、永久磁石22の外周面に当接し、永久磁石22を外側から支持する。また、内側係合爪243が第1のホルダ230の第1の底面部231の底面(図3Cにおける上端面)に係合する。これにより、内側当接部242の外周面が、永久磁石22の内周面に当接し、永久磁石22を内側から支持する。
【0051】
なお、内側当接部242の径方向の厚みを空隙25と実質的に同一としてもよい。この場合、内側当接部242の内周面がロータコア23に当接するので、内側当接部242によって、より強固に永久磁石22を内側から支持することができる。
【0052】
また、外側係合爪233が第2のホルダ240の第2の底面部241の底面に係合し、内側係合爪243が第1のホルダ230の第1の底面部231の底面に係合することにより、互いに軸方向への分離が阻まれた状態で、第1のホルダ230と、第2のホルダ240が軸方向で固定される。さらに、永久磁石22は、径方向外側と径方向内側から第1のホルダ230および第2のホルダ240から挟まれた状態で保持される。このとき、回転軸21は、第1のホルダ230の第1の底面部231に形成された貫通孔231a(図3C)を貫通する。
【0053】
本実施形態では、第1のホルダ230の一対の外側当接部232が、永久磁石22の周方向端部の2箇所を外側から当接して支持するとともに、第2のホルダ240の内側当接部242が、永久磁石22の中央部を内側から当接して支持する。このため、第1のホルダ230と第2のホルダ240により、永久磁石22を安定して保持できる。
【0054】
(第4の実施形態)
図4および図4Aは、第4の実施形態の永久磁石同期モータの軸方向に直交する面におけるロータの断面図、図4Bは、第1のホルダの斜視図、図4Cは、第2のホルダの斜視図、図4Dは、第1のホルダおよび第2のホルダが組み付けられた状態を示す斜視図である。なお、説明の便宜のため、図4Dでは、第1のホルダおよび第2のホルダのみを図示している。
【0055】
以下、第4の実施形態について、第1の実施形態との相違点を説明する。
【0056】
本実施形態の永久磁石同期モータは、第1のホルダ330および第2のホルダ340を備える。
【0057】
図4図4B図4Dに示すように、第1のホルダ330は、軸方向における一方側(図4Bにおいて上方側)において、回転軸21の周囲に配置された第1の底面部331と、第1の底面部331から軸方向に延設され、永久磁石22の外周面に当接する複数(本実施形態では12個)の外側当接部332と、それぞれの外側当接部332の先端(図4Bにおいて下端)に形成され、第1のホルダ330の軸方向における位置を規定する外側係合爪333(外部係合部の一例)と、を有する。外側係合爪333は、外側当接部332の外周面よりも外側に向けて突出した形状に形成されている。さらに、第1の底面部331には、回転軸21を軸方向に貫通させる貫通孔331aが形成されている。
【0058】
また、第1のホルダ330は、第1の底面部331から軸方向に延設され、永久磁石22の内周面に当接する複数(本実施形態では6個)の円柱形状の補助当接部335を有する(図4A図4B図4D)。補助当接部335は、永久磁石22に対応して周方向に配列されている。なお、図4Aは、補助当接部335が形成された領域における断面を示している。
【0059】
図4図4C図4Dに示すように、第2のホルダ340は、軸方向における他方側(図4Cにおいて下方側)において、回転軸21の周囲に配置された円環状の第2の底面部341と、第2の底面部341から空隙25内で軸方向に延設され、永久磁石22の内周面に当接する複数(本実施形態では6個)の内側当接部342と、を有する。また、第2の底面部341には、第1のホルダ330の外側当接部332を軸方向に貫通させる複数(本実施形態では6個)の貫通孔341aが形成されている。なお、図4は、内側当接部342が形成された領域における断面を示している。
【0060】
図4Bおよび図4Dに示すように、第1のホルダ330の補助当接部335の軸方向の長さは、外側当接部332の軸方向の長さよりも小さい。すなわち、補助当接部335の先端は、第2の底面部341に届かない位置にある。また、第2のホルダ340の内側当接部342の軸方向の長さは、第1の実施形態における内側当接部42の軸方向の長さよりも小さく、内側当接部342の先端は、補助当接部335に届かない位置にある。
【0061】
本実施形態では、内側当接部342の先端には、第1の実施形態における内側係合爪43に相当する係合爪が形成されておらず、内側当接部342の先端が他の部材に接触していない。しかし、軸方向における内側当接部342の長さが小さくされているため、内側当接部342の変形が抑制され、永久磁石22を周方向端部の中央部(図4参照)において内側から十分な力で支持することができる。
【0062】
なお、内側当接部342の径方向の厚みを空隙25と実質的に同一としてもよい。この場合、内側当接部342の内周面がロータコア23に当接するので、内側当接部342によって、より強固に永久磁石22を内側から支持することができる。
【0063】
また、軸方向において内側当接部342が届かない領域には、補助当接部335が設けられている。このため、この領域では補助当接部335が永久磁石22を周方向端部の中央部(図4A参照)において内側から十分な力で支持することができる。
【0064】
なお、補助当接部335の径方向の厚み(直径)を空隙25と実質的に同一としてもよい。この場合、補助当接部335の内周端がロータコア23に当接するので、補助当接部335によって、より強固に永久磁石22を内側から支持することができる。
【0065】
さらに、本実施形態では、外側係合爪333が径方向外側に向けて突出する形状とされ、外側当接部332が第2の底面部341に形成された貫通孔341aを貫通する状態で、外側係合爪333が第2の底面部341に係合する。このため、外側当接部332の先端部の位置(径方向の位置)が貫通孔341aにより規制され、外側当接部332が外側に折れ曲がるように変形することが抑制される。したがって、永久磁石22に当接する外側当接部332によって、永久磁石22が周方向端部の2箇所において外側から強固に支持される(図4図4A参照)。例えば、ロータ20の回転時において比較的大きい遠心力が永久磁石22や外側当接部332に作用しても、外側係合爪333と第2の底面部341の係合が外れるおそれが無く、永久磁石22が外側から確実に支持される。
【0066】
なお、第1のホルダ330を、貫通孔331aを介して回転軸21に嵌合させるように設計してもよい。この場合には、第1のホルダ330をロータ20に対してより強固に固定することが可能となり、第1のホルダ330とともに第2のホルダ340の位置決め精度を高めることができる。
【0067】
上記各実施形態では、外側係合部および内側係合部として外側係合爪および内側係合爪をそれぞれ例示しているが、外側係合部および内側係合部の形状は任意である。例えば、突起と当該突起が収容される凹部との組み合わせにより、係合状態を得るようにしてもよい。
【0068】
なお、以上の本発明の実施例に関し、更に以下の付記を開示する。
【0069】
(付記1)
永久磁石(22)の径方向内側に空隙(25)が形成されたロータ(20)を有する永久磁石同期モータであって、
前記永久磁石の外周面に当接する第1のホルダ(30、130、230、330)を備え、
前記第1のホルダは、
軸方向における前記ロータの一方側において、回転軸(21)の周囲に配置された第1の底面部(31、131、231、331)と、
前記第1の底面部から前記軸方向に延設され、前記永久磁石の外周面に当接する外側当接部(32、132、232、332)と、
前記外側当接部の先端に形成され、前記第1のホルダの前記軸方向における位置を規定する外側係合部(33、133、233、333)と、
を有する、永久磁石同期モータ。
【0070】
付記1の構成によれば、永久磁石の外周面に当接する外側当接部を設けているので、永久磁石の位置を外側当接部により規定することができる。とくに、径方向外側から外側当接部により永久磁石が支持されるので、モータの回転時における遠心力等により、永久磁石が外側へ移動し、あるいは脱落することを効果的に防止できる。また、外側係合部を設けているので、第1のホルダの軸方向における位置が規定される。
【0071】
(付記2)
前記永久磁石の内周面に当接する第2のホルダ(40、140、240、340)を備え、
前記第2のホルダは、
前記軸方向における前記ロータの他方側において、前記回転軸の周囲に配置された第2の底面部(41、141、241、341)と、
前記底面部から前記空隙内で前記軸方向に延設され、前記永久磁石の内周面に当接する内側当接部(42、142、242、342)と、
を有し、
前記第1のホルダの前記外側係合部は、前記第2の底面部に係合する、付記1に記載の永久磁石同期モータ。
【0072】
付記2の構成によれば、永久磁石の内周面に当接する内側当接部を設けているので、永久磁石の位置を内側当接部により規定することができる。とくに、径方向内側から内側当接部により永久磁石が支持されるので、永久磁石が外側当接部と内側当接部との間で、径方向に挟まれて保持される。このため、モータの回転時における遠心力や振動に基づく力により、永久磁石が径方向へ移動し、あるいは脱落することを効果的に防止できる。
【0073】
(付記3)
付記2に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記第2のホルダは、
前記内側当接部の先端に形成され、前記第1のホルダと係合することにより、前記第2のホルダの前記軸方向における位置を規定する内側係合部(43、143、243、343)を有し、
前記内側係合部は、前記第2の底面部に係合する、永久磁石同期モータ。
【0074】
付記3の構成によれば、第2のホルダの軸方向における位置を規定する内側係合部を設けているので、第1のホルダとともに、第2のホルダの軸方向における位置が固定される。
【0075】
(付記4)
付記2または付記3に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記外側係合部は、前記第2の底面部に係合する外側係合爪として形成されている、永久磁石同期モータ。
【0076】
付記4の構成によれば、外側係合部は、第2の底面部に係合する外側係合爪として形成されているので、外側係合部が容易に第2の底面部に係合し、組付け作業が効率化される。
【0077】
(付記5)
付記4に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記外側係合爪(133、333)は、径方向外側に突出して形成されている、永久磁石同期モータ。
【0078】
付記5の構成によれば、外側係合爪が径方向外側に突出して形成されているので、第2の底面部が外側当接部の外周側に当接することにより、外側当接部が外側に移動して永久磁石から乖離することが防止される。
【0079】
(付記6)
付記2~付記5のいずれか1項に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記内側係合部は、前記第1の底面部に係合する内側係合爪として形成されている、永久磁石同期モータ。
【0080】
付記6の構成によれば、内側係合部は、前記第1の底面部に係合する内側係合爪として形成されているので、内側係合部が容易に第1の底面部に係合し、組付け作業が効率化される。
【0081】
(付記7)
付記1または付記2に記載の永久磁石同期モータにおいて、
前記第1のホルダは、
前記底面部から前記空隙内で前記軸方向に延設され、前記永久磁石の内周面に当接する補助当接部(135、335)をさらに有する、永久磁石同期モータ。
【0082】
付記7の構成によれば、補助当接部を設けたので、補助当接部によって永久磁石を内側から支持することができる。
【符号の説明】
【0083】
10 ステータ
20 ロータ
21 回転軸
22 永久磁石
23 ロータコア
25 空隙
30、130、230、330 第1のホルダ
31、131、231、331 第1の底面部
33、133、233、333 外側係合爪
40、140、240、340 第2のホルダ
41、141、241、341 第2の底面部
42、142、242、342 内側当接部
43、143、243、343 内側係合爪
135、335 補助当接部
図1
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図3A
図3B
図3C
図4
図4A
図4B
図4C
図4D