(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023056906
(43)【公開日】2023-04-20
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 1/18 20060101AFI20230413BHJP
E06B 7/23 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
E06B1/18 X
E06B7/23 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021166396
(22)【出願日】2021-10-08
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】石井 大佳之
(72)【発明者】
【氏名】平川 真也
(72)【発明者】
【氏名】水本 義則
(72)【発明者】
【氏名】▲節▼ 世名
【テーマコード(参考)】
2E011
2E036
【Fターム(参考)】
2E011BA00
2E036AA01
2E036AA02
2E036BA01
2E036CA00
2E036DA04
2E036DA07
2E036EB09
2E036EC01
2E036GA02
(57)【要約】
【課題】枠体内に面材を取り付けることが容易な建具を提供すること。
【解決手段】建具1は、枠体2と、枠体2内の横方向の途中に配置され上下方向に延びる方立3と、枠体2内における方立3により仕切られた一方の開口に配置される面材41と、を備え、方立3は、枠体2又は方立3に設けられたガイド部61,62により横方向に移動可能に構成され、横方向の所定位置において枠体2に固定される。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、
前記枠体内の横方向の途中に配置され上下方向に延びる方立と、
前記枠体内における前記方立により仕切られた一方の開口に配置される面材と、を備え、
前記方立は、前記枠体又は前記方立に設けられたガイド部により横方向に移動可能に構成され、横方向の所定位置において前記枠体に固定される、建具。
【請求項2】
前記ガイド部は、L字状に形成され、前記方立に接続される上下方向延在部と、前記上下方向延在部の端部から横方向に延びる横方向延在部と、を有し、
前記横方向延在部は、横方向に延びるガイド溝を有し、前記ガイド溝に沿って横方向に移動可能に構成され、横方向の所定位置において前記枠体に固定される、請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記方立の上部において、前記方立及び前記枠体の少なくともいずれかに設けられる上部水密部材と、
前記方立の下部において、前記方立及び前記枠体の少なくともいずれかに設けられる下部水密部材と、を備える、請求項1又は2に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、枠体と、枠体の左右方向の途中に上下方向に延びて配置される方立と、方立に対して左右方向の一方側の枠体の内側に配置される面材と、を備える建具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
枠体及び方立の内側に面材を取り付ける場合に、枠体の縦部材や方立の幅が細い場合などに、面材と枠体との間や、面材と方立との間にクリアランスを設けることが難しく、面材を取り付けることが困難な場合があった。よって、枠体内において方立に面材を容易に取り付けることができることが求められている。
【0005】
本開示は、枠体内において方立に面材を容易に取り付けることができる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、枠体と、前記枠体内の横方向の途中に配置され上下方向に延びる方立と、前記枠体内における前記方立により仕切られた一方の開口に配置される面材と、を備え、前記方立は、前記枠体又は前記方立に設けられたガイド部により横方向に移動可能に構成され、横方向の所定位置において前記枠体に固定される、建具に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態の建具を室内側から見た斜視図である。
【
図2】第1実施形態の建具を室内側から見た正面図である。
【
図6】
図5において押縁をネジで固定する構造を拡大した部分拡大図である。
【
図7】外障子を外した状態で、押縁部材をネジで固定する部分を室外側から見た斜視図である。
【
図9】方立の上端部の固定構造を示す斜視図である。
【
図10】方立の下端部の固定構造を示す斜視図である。
【
図11A】ガラスパネルを建て込んで方立を固定する前半の手順を示す図である。
【
図11B】ガラスパネルを建て込んで方立を固定する後半の手順を示す図である。
【
図12】方立の上端部の水密構造を示す斜視図である。
【
図13】方立の上端部の水密構造をFIX部側の下方側から見た分解斜視図である。
【
図14】方立の上端部の水密構造を外障子側の下方側から見た分解斜視図である。
【
図15】方立の上端部の水密構造を上方側から見た斜視図である。
【
図16】方立の下端部の水密構造を示す斜視図である。
【
図17】方立の下端部の水密構造をFIX部側の上方側から見た分解斜視図である。
【
図18】方立の下端部の水密構造を外障子側の上方側から見た分解斜視図である。
【
図19】方立の下端部の水密構造を下方側から見た斜視図である。
【
図20】防犯上の構造を示す外観の姿図であって、FIX部の押縁が四方押縁である場合を示す模式部である。
【
図21】第2実施形態において、防犯上の構造を示す外観の姿図であって、FIX部の押縁が三方押縁である場合を示す模式部である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。第1実施形態の建具1について説明する。本明細書において、「見付方向」とは、建物の壁に形成された開口部に納められた建具1における面材の面方向を意味し、「見込方向」とは、上記面材の厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。「見込方向」は室内外方向でもある。「見付面」は、建具1における室外側及び室内側に面するそれぞれの面を意味し、「見込面」は、建具1において室内外方向に延びる面を意味する。図面において、建具1の室外側を室外側X1とし、建具1の室内側を室内側X2とする。また、外障子5の「横方向」を左右方向ともいう。
【0009】
建具1は、
図1及び
図2に示すように、図示しない建物躯体の開口部に取り付けられる枠体2と、枠体2内に配置される方立3(面材保持部材)と、方立3の左右方向の一方側において枠体2内の室内側X2に配置されるFIX部4と、枠体2内の室外側X1において左右方向に移動可能に配置される外障子5と、枠体2内における方立3の左右方向の他方側において引き出し可能に室内側X2に配置されるプリーツ式網戸6(収納式網戸)と、を備える。
【0010】
枠体2は、上枠21、下枠22及び左右一対の縦枠23,24を矩形に枠組みすることによって構成される。
【0011】
上枠21は、
図3及び
図4に示すように、上枠本体211と、室内側X2の表面に配置される上枠室内側表面カバー212と、上枠室内側表面カバー212の下端に取り付けられる上枠室内側下端部カバー213と、を有する。
【0012】
上枠室内側表面カバー212は、左右方向のFIX部4側に形成されるFIX側上枠室内側表面カバー212b(
図4参照)と、左右方向の外障子5側に形成されFIX側上枠室内側表面カバー212bとの間に隙間を有して配置される障子側上枠室内側表面カバー212a(
図3参照)と、を有する。
【0013】
上枠室内側下端部カバー213は、左右方向のFIX部4側に形成されるFIX側上枠室内側下端部カバー213b(
図4参照)と、左右方向の外障子5側に形成されFIX側上枠室内側下端部カバー213bとの間に隙間を有して配置される障子側上枠室内側下端部カバー213a(
図3参照)と、を有する。
【0014】
上枠本体211は、室外側X1に形成され下方に向けて開放される上枠室外側溝211aと、室内側X2に形成され下方に向けて開放される上枠室内側溝211bと、を有する。
【0015】
上枠室外側溝211aには、上枠21の室外側X1において、外障子5の上端部が配置される。上枠室外側溝211aは、外障子5の上端部の左右方向の移動をガイドする。
【0016】
上枠室内側溝211bは、左右方向のFIX部4側に形成されるFIXガラス配置溝211d(
図4参照)と、左右方向の外障子5側に形成される網戸配置溝211c(
図3参照)と、を有する。網戸配置溝211cには、
図3に示すように、網戸用アタッチメント211eが配置される。網戸配置溝211cは、網戸用アタッチメント211eを介して、プリーツ式網戸6の上端部の左右方向の移動をガイドする。FIXガラス配置溝211dには、
図4に示すように、FIX部4のガラスパネル41の上端が配置される。
【0017】
下枠22は、
図3及び
図4に示すように、下枠本体221と、室内側X2の表面に配置される下枠室内側表面カバー222と、下枠室内側表面カバー222の上端に取り付けられる下枠室内側上端部カバー223と、を有する。
【0018】
下枠室内側表面カバー222は、左右方向のFIX部4側に形成されるFIX側下枠室内側表面カバー222b(
図4参照)と、左右方向の外障子5側に形成されFIX側下枠室内側表面カバー222bとの間に隙間を有して配置される障子側下枠室内側表面カバー222a(
図3参照)と、を有する。
【0019】
下枠室内側上端部カバー223は、左右方向のFIX部4側に形成されるFIX側下枠室内側上端部カバー223b(
図4参照)と、左右方向の外障子5側に形成されFIX側下枠室内側上端部カバー223bとの間に隙間を有して配置される障子側下枠室内側上端部カバー223a(
図3参照)と、を有する。
【0020】
下枠本体221は、室外側X1に形成され上方に向けて突出する下枠レール221aと、室内側X2に形成され上方に向けて開放される下枠室内側溝221bと、を有する。
【0021】
下枠レール221aには、下枠22の室外側X1において、外障子5の下端部が配置される。下枠レール221aは、外障子5の下端部の左右方向の移動をガイドする。
【0022】
下枠室内側溝221bは、左右方向のFIX部4側に形成されるFIXガラス配置溝221d(
図4参照)と、左右方向の外障子5側に形成される網戸配置溝221c(
図3参照)と、を有する。網戸配置溝221cには、
図3に示すように、網戸用アタッチメント221eが配置される。網戸配置溝221cは、網戸用アタッチメント221eを介して、プリーツ式網戸6の下端部の左右方向の移動をガイドする。FIXガラス配置溝221dには、
図4に示すように、FIX部4のガラスパネル41の下端が配置される。
【0023】
縦枠23,24は、
図5に示すように、縦枠本体231,241と、室内側X2の表面に配置される縦枠室内側表面カバー232,242と、縦枠室内側表面カバー232,242の左右方向の内周側の端部に取り付けられる縦枠室内側端部カバー233,243と、を有する。
【0024】
方立3は、
図1に示すように、枠体2の室内側X2における左右方向の途中の中間部において、上下方向に延びて配置される。枠体2の開口は、方立3により、左右方向の途中で左右に区切られる。方立3は、枠体2の開口の左右を仕切る。これにより、枠体2の室内側X2において、枠体2の左右方向の一方側には、FIX部4が形成され、枠体2の左右方向の他方側には、外障子5により開閉される開口部25が形成される。方立3の取付構造の詳細については後述する。
【0025】
FIX部4は、
図1及び
図2に示すように、枠体2内の方立3の左右方向のFIX部4側において、面材としてのガラスパネル41(面材)が、方立3及び枠体2に固定されて構成される。FIX部4は、開閉不能な固定窓である。FIX部4は、枠体2の左右方向の中間に設けられる方立3に対して左右方向の一方側の室内側X2において、枠体2の方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24により囲まれた部分の内周側に、面材としてのガラスパネル41が嵌め込まれて構成される。
【0026】
ガラスパネル41の外縁は、
図4及び
図5に示すように、方立3(縦材)、上枠21(上材)、下枠22(下材)及び縦枠24(縦材)それぞれのFIXガラス配置溝31,211d,221d,241dに配置される。ガラスパネル41は、左右方向の方立3側の外縁が、方立3に押縁35(押縁部材)により押し付けられると共に、上側、下側及び左右方向の方立3と反対側の外縁それぞれが、上枠21、下枠22及び縦枠24それぞれの室内側X2に固定されたFIX側アタッチメント214,224,244に、押縁215,225,245により押し付けられて取り付けられている。押縁35,215,225,245は、それぞれ、方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24に引っ掛けられて係合された状態で取り付けられて固定されている。
【0027】
図6に示すように、ガラスパネル41の外縁を方立3に押し付ける押縁35は、気密材35aを、ガラスパネル41に向けて押圧する。気密材35aは、方立3(面材保持部材)のFIXガラス配置溝31(面材配置溝)に配置されるガラスパネル41の端部の室外側X1の面(一方側の面)に当接して配置される。本実施形態においては、気密材35aは、例えば、乾式のガスケットである。
【0028】
押縁35は、ガラスパネル41の端部の室外側X1の面側において気密材35aをガラスパネル41に向けて押圧する。
【0029】
押縁35は、
図6に示すように、クランク状に形成され、
図7に示すように、上下方向に延びる。押縁35は、
図6に示すように、方立3の室外側部分36の内側板部361にネジ37(調整締結具)により固定される。
【0030】
押縁35は、室外側見付方向延在固定板351と、室外側見付方向延在固定板351の左右方向の一方側の端部から室内側X2に延びる見込方向延在板352と、室外側見付方向延在固定板351の室内側X2の端部から左右方向の一方側に延びる室内側見付方向延在板353と、室内側見付方向延在板353の面から室内側X2に突出して気密材35aをガラスパネル41に押圧する気密材押圧突起354と、を有する。
【0031】
押縁35の室外側見付方向延在固定板351は、ネジ37により方立3の室外側部分36の内側板部361に固定される。ネジ37は、
図7に示すように、押縁35の長手方向に沿って複数設けられ、押縁35を固定する。
【0032】
ネジ37は、押縁35のガラスパネル41側への押圧力を調整可能に構成され、押縁35におけるガラスパネル41への押圧力を調整した状態で、押縁35を方立3に固定する。ネジ37は、締め付け具合により、押縁35のガラスパネル41側への押圧力を調整することで、気密材35aをガラスパネル41に押圧する押圧力を調整して固定可能である。
【0033】
ネジ37は、
図7に示すように、室外側X1から方立3の室外側部分36の外側板部362の穴362aから挿入されて、
図8に示すように、方立3の室外側部分36の内側板部361と押縁35とを見込方向に貫通して固定する。
【0034】
以上のように押縁35をネジ37により固定する構造を備えることで、ネジ37により押縁35をガラスパネル41側に押圧した状態で固定できるため、方立3の見付方向の寸法(左右方向の幅)が細くても、ガラスパネル41から方立3が抜けることを抑制できる。また、ネジ37により押縁35をガラスパネル41側に押圧できるため、ガラスパネルをガラス配置溝に配置した後に気密材を差し込んで取り付ける構造よりも、押縁35を強固にガラスパネル41側に押圧できる。よって、ガラスパネル41から方立3が抜けることをより抑制できる。
【0035】
外障子5は、
図5に示すように、枠体2内の室外側X1において、枠体2内を左右方向(横方向)にスライド移動して開閉可能な障子である。外障子5は、枠体2の左右方向の中間に設けられる方立3に対して左右方向の外障子5側に形成される開口部25を開閉可能に構成される。外障子5は、室内外方向に見た場合に、開口部25に重なる場合に閉位置に位置し、左右方向に移動することで、FIX部4の室外側X1に移動された場合に開位置に位置する。
【0036】
外障子5は、
図3及び
図5に示すように、上框51、下框52、戸先側に配置される縦框53及び戸尻側に配置される縦框54を矩形に框組した框体50の内周側に、ガラスからなる面材55が納められることによって構成される。外障子5は、上端部が上枠21の上枠室外側溝211aに左右方向に移動可能に配置され、下端部が下枠22の下枠レール221aに左右方向に移動可能に係合する。
【0037】
戸先側に配置される縦框53には、
図1及び
図2に示すように、ハンドル531が取り付けられている。ハンドル531は、外障子5の面材55よりも室内側X2において、縦框53の左右方向の内周側の見込面に取り付けられる。
【0038】
方立3の取付構造の詳細について説明する。
図9及び
図10に示すように、方立3は、方立3に設けられた上部ガイド部61(ガイド部)及び下部ガイド部62(ガイド部)により左右方向(横方向)に移動可能に構成され、左右方向(横方向)の所定位置において枠体2に固定される。
【0039】
上部ガイド部61は、
図9に示すように、方立3の上端部に固定される。上部ガイド部61は、L字状の金属金具により形成される。上部ガイド部61は、方立3の上端部に固定され上下方向に延びる上下方向延在部611と、上下方向延在部611の上端部から左右方向の一方側に離れる側に延びる横方向延在部612と、を有する。
【0040】
上下方向延在部611は、左右方向(見付方向)に厚さを有する板状に形成される。上下方向延在部611は、見込方向(室内外方向)に幅を有し、上下方向に延びる。上下方向延在部611は、方立3の上端部において、方立3の見込面に沿った状態で方立3の上端部に接続されて固定される。
【0041】
横方向延在部612は、上下方向(見付方向)に厚さを有する板状に形成される。横方向延在部612は、見込方向(室内外方向)に幅を有し、左右方向に延びる。横方向延在部612は、上下方向延在部611の上端部から左右方向の開口部25側に向けて延びる。
【0042】
横方向延在部612は、方立3の左右方向の開口部25側において、上枠21の上枠室内側溝211bに、左右方向に移動可能に配置される。
【0043】
横方向延在部612は、上下方向に貫通すると共に左右方向に延びる長穴状のガイド溝613を有する。横方向延在部612は、ガイド溝613に挿入されたネジ612aにより仮固定された状態で、ガイド溝613に沿って左右方向に移動可能に構成される。横方向延在部612は、ガイド溝613にネジ612aが挿入されて横方向延在部612と上枠21とがネジ612aにより仮固定された状態で、方立3の左右方向の位置が調整される。そして、横方向延在部612の左右方向の位置が所定位置に調整された状態で、横方向延在部612と上枠21とがネジ612aにより本固定され、横方向延在部612と上枠21とが追加固定ネジ612b,612cにより固定される。
【0044】
下部ガイド部62は、
図10に示すように、方立3の下端部に固定される。下部ガイド部62は、L字状の金属金具により形成される。下部ガイド部62は、方立3の下端部に固定され上下方向に延びる上下方向延在部621と、上下方向延在部621の下端部から左右方向の一方側に離れる側に延びる横方向延在部622と、を有する。
【0045】
上下方向延在部621は、左右方向(見付方向)に厚さを有する板状に形成される。上下方向延在部621は、見込方向(室内外方向)に幅を有し、上下方向に延びる。上下方向延在部621は、方立3の下端部において、方立3の見込面に沿った状態で方立3の下端部に接続されて固定される。
【0046】
横方向延在部622は、上下方向(見付方向)に厚さを有する板状に形成される。横方向延在部622は、見込方向(室内外方向)に幅を有し、左右方向に延びる。横方向延在部622は、上下方向延在部621の下端部から左右方向の開口部25側に向けて延びる。
【0047】
横方向延在部622は、方立3の左右方向の開口部25側において、下枠22の下枠室内側溝221bに、左右方向に移動可能に配置される。
【0048】
横方向延在部622は、上下方向に貫通すると共に左右方向に延びる長穴状のガイド溝623を有する。横方向延在部622は、ガイド溝623に挿入されたネジ622aにより仮固定された状態で、ガイド溝623に沿って左右方向に移動可能に構成される。横方向延在部622は、ガイド溝623にネジ622aが挿入されて横方向延在部622と下枠22とがネジ622aにより仮固定された状態で、方立3の左右方向の位置が調整される。横方向延在部622の左右方向の位置が所定位置に調整された状態で、横方向延在部622と下枠22とがネジ622aにより本固定され、横方向延在部622と下枠22とが追加固定ネジ622b,622cにより固定される。
【0049】
次に、ガラスパネル41をFIX部4に建て込んで、方立3を上枠21及び下枠22に固定する手順について説明する。まず、
図11Aの上段図に示すように、方立3をネジ612a,622aで仮固定した状態で、
図11Aの中段図に示すように、ガラスパネル41から退避させた状態で、
図11Aの下段図に示すように、FIX部4のガラスパネル41の縦枠24側の端部を、縦枠24に固定されたFIX側アタッチメント244に当接させて配置する。
【0050】
続けて、
図11Bの上段図に示すように、方立3をガラスパネル41側に移動させて方立3の左右方向の位置決めを行う。
【0051】
そして、方立3の左右方向の所定位置に位置決めした状態で、
図11Bの下段図に示すように、ネジ612a,622aを本固定すると共に、追加固定ネジ612b,612c,622b,622cにより、ガイド部(上部ガイド部61、下部ガイド部62)と枠体2(上枠21、下枠22)とを固定する。
【0052】
続けて、
図11Bの下段図に示すように、ガラスパネル41の縦枠24側の端部の室外側X1の面を押縁245により押圧すると共に、外障子5を枠体2の開口部25の室外側X1に建て込む。このようにして、建具1にFIX部4を形成すると共に、外障子5を枠体2の開口部25に配置することができる。
【0053】
以上のように方立3を左右方向に移動可能に構成することで、左右方向に隙間がある状態でガラスパネル41を建て込むことができるため、ガラスパネル41の取付作業を容易に行うことができる。
【0054】
以上の方立3は、左右方向に移動可能に構成されており、左右方向の所定位置において、上枠21及び下枠22に固定される。そのため、方立3の上端部及び下端部において、方立3が左右方向に移動可能な構成である点を踏まえて、方立3の水密性能を確保する必要がある。よって、本実施形態においては、方立3の上端部及び下端部において、枠体2との間の水密性能を確保するため、
図12~
図19に示すような水密構造が備えられている。
【0055】
方立3と枠体2(上枠21、下枠22)との水密構造について説明する。方立3は、
図12に示すように、上端部が、上枠21の左右方向の途中に配置されており、
図16に示すように、下端部が、下枠22の左右方向の途中に配置されている。
【0056】
詳細には、方立3の上端部は、
図12に示すように、左右方向において、FIX側上枠室内側表面カバー212bと障子側上枠室内側表面カバー212aとの間の隙間に配置される水密部品、及び、FIX側上枠室内側下端部カバー213bと障子側上枠室内側下端部カバー213aとの間の隙間に配置される水密部品に密着して配置される。方立3の下端部は、
図16に示すように、左右方向において、FIX側下枠室内側表面カバー222bと障子側下枠室内側表面カバー222aとの間の隙間に配置される水密部品、及び、FIX側下枠室内側上端部カバー223bと障子側下枠室内側上端部カバー223aとの間の隙間に配置される水密部品に密着して配置される。
【0057】
図12~
図15に示すように、方立3の上端部には、方立側上部水密部材32(上部水密部材)が取り付けられている。方立3の上端部が上枠21に配置される部分には、上枠側上部水密部材71(上部水密部材)が配置される。方立側上部水密部材32は、ブロック状に形成され、上枠21の上枠室内側溝211bに配置される。
【0058】
上枠側上部水密部材71は、
図12~
図15に示すように、方立3の上端部に対して左右方向の縦枠24側に配置される。上枠側上部水密部材71は、見込方向に延びるブロック状に形成される水密ブロック711を有する。水密ブロック711の上面には、水密シール材711aが設けられている。水密ブロック711の方立3側の面には、水密シール材711bが設けられている。水密ブロック711の縦枠24側の面における室内側X2側の面には、水密シール材711cが設けられている。
【0059】
上枠側上部水密部材71は、水密シール材711aが上枠21の下面に当接し、水密シール材711bが方立3に当接すると共に上枠21における障子側上枠室内側表面カバー212a及び障子側上枠室内側下端部カバー213aの長手方向の端部の端面212c,213cに当接し、水密シール材711cが上枠21におけるFIX側上枠室内側表面カバー212b及びFIX側上枠室内側下端部カバー213bの長手方向の端部の端面212d,213dに当接した状態で取り付けられている。これにより、方立3の上端部と上枠21との間の水密性能及び気密性能を向上できる。
【0060】
図16~
図19に示すように、方立3の下端部には、方立側下部水密部材33(下部水密部材)が取り付けられている。方立3の下端部が下枠22に配置される部分には、下枠側下部水密部材72(下部水密部材)が配置される。方立側下部水密部材33は、ブロック状に形成され、下枠22の下枠室内側溝221bに配置される。
【0061】
下枠側下部水密部材72は、
図16~
図19に示すように、方立3の下端部に対して左右方向の縦枠24側に配置される。下枠側下部水密部材72は、見込方向に延びるブロック状に形成される水密ブロック721を有する。水密ブロック721の下面には、水密シール材721aが設けられている。水密ブロック721の方立3側の面には、水密シール材721bが設けられている。水密ブロック721の縦枠24側の面における室内側X2側の面には、水密シール材721cが設けられている。
【0062】
下枠側下部水密部材72は、水密シール材721aが下枠22の上面に当接し、水密シール材721bが方立3に当接すると共に下枠22における障子側下枠室内側表面カバー222a及び障子側下枠室内側上端部カバー223aの長手方向の端部の端面222c,223cに当接し、水密シール材721cが下枠22におけるFIX側下枠室内側表面カバー222b及びFIX側下枠室内側上端部カバー223bの長手方向の端部の端面222d,223dに当接した状態で取り付けられている。これにより、方立3の上端部と下枠22との間の水密性能及び気密性能を向上できる。
【0063】
次に、防犯上の観点から設けた構造について説明する。本実施形態の建具1は、
図5に示すように、外障子5がFIX部4の室外側X1において左右方向に移動可能に配置される、いわゆる外動タイプの建具である。外障子5が閉位置に位置する場合には、外障子5における戸尻側に配置される縦框54は、方立3の室外側X1に位置され、室内外方向に見た場合に、方立3に重なって配置される。
【0064】
FIX部4の四方においてガラスパネル41の外縁を押圧する押縁35,215,225,245は、
図4及び
図5に示すように、左右方向の方立3側の外縁が、押縁35により方立3のFIXガラス配置溝31の室内側X2に押し付けられると共に、上枠21、下枠22及び縦枠24それぞれの室内側X2に固定されたFIX側アタッチメント214,224,244に、押縁215,225,245により押し付けられている。
【0065】
図20に示すように、FIX部4において、押縁35,215,225,245は、上枠21、下枠22、方立3及び縦枠24に取り付けられる。押縁35,215,225,245は、ガラスパネル41の端部の一面を押圧する上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35(一方側縦押縁)及び縦枠側縦押縁245(他方側縦押縁)と、により構成される。
【0066】
上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245は、上枠21、下枠22、方立3及び縦枠24により構成される四辺に沿って配置される。本実施形態における上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245は、上枠21、下枠22、方立3及び縦枠24により構成される四辺においてガラスパネル41を押圧する四方押縁を構成する。
【0067】
四方押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)の左右方向の一方側(方立3側)において、方立側縦押縁35の長手方向の上端部の上側に上押縁215の長手方向の端部が配置されると共に、方立側縦押縁35の長手方向の下端部の下側に下押縁225の長手方向の端部が配置されており、いわゆる、横勝ちの構造で組み合わされている。
【0068】
四方押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)の左右方向の他方側(縦枠24側)において、縦枠側縦押縁245の長手方向の上端部の左右方向の内周側に上押縁215の長手方向の端部が配置されると共に、縦枠側縦押縁245の長手方向の下端部の左右方向の内周側に下押縁225の長手方向の端部が配置されており、いわゆる、縦勝ちの構造で組み合わされている。
【0069】
ここで、押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)は、方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24の内周側に取り付けられる。そのため、方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24の内周側に取り付けられた押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)を取り外す場合には、方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24の内周側から更に内周側に移動することで取り外す必要がある。
【0070】
本実施形態においては、上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35(一方側縦押縁)及び縦枠側縦押縁245(他方側縦押縁)を取り外す場合には、まず、方立側縦押縁35を方立3から取り外す。その後、上枠21から上押縁215を取り外すと共に、下枠22から下押縁225を取り外し、更にその後、縦枠側縦押縁245を縦枠24から取り外すことで、上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35(一方側縦押縁)及び縦枠側縦押縁245(他方側縦押縁)を取り外すことができる。
【0071】
本実施形態においては、方立側縦押縁35を方立3から取り外していない状態においては、上押縁215及び下押縁225を、方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24の内周側に移動させようとしても、方立側縦押縁35が邪魔になって、上押縁215及び下押縁225を取り外すことができない。また、縦枠側縦押縁245を、方立3、上枠21、下枠22及び縦枠24の内周側に移動させようとしても、上押縁215及び下押縁225が邪魔になって、縦枠側縦押縁245を取り外すことができない。そのため、上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245を取り外す場合には、最初に、方立側縦押縁35を方立3から取り外す必要がある。
【0072】
ここで、方立側縦押縁35の室外側X1には、
図5及び
図20に示すように、外障子5が閉位置に位置する場合に、外障子5の縦框54が配置されている。そのため、四方押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)の左右方向の一方側(方立3側)において、外障子5が閉位置に位置する場合に、方立側縦押縁35は、外障子5の縦框54に覆われた状態で配置される。
【0073】
これにより、外障子5が閉位置に位置する場合に、室外側X1において、外障子5の縦框54が方立側縦押縁35を覆っており、室外側X1からは、方立側縦押縁35を方立3から取り外すことはできない。
【0074】
従って、外障子5を閉位置に位置させた状態で、外障子5を施錠することで、室外側X1から、方立側縦押縁35を取り外すことができなくなるため、上押縁215、下押縁225及び縦枠側縦押縁245も取り外すことができない。これにより、四方押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)を取り外すことができず、ガラスパネル41を取り外すことはできない。よって、防犯性能を向上できる。
【0075】
従来、建具1が、外障子5がFIX部の室外側X1において左右方向に移動可能に配置される、いわゆる外動タイプに構成された場合に、仮に、四方押縁の左右方向の両方の端部側が縦勝ち構造に構成される場合には、室外側X1から、上押縁215と下押縁225とを上下方向の内周側に移動させることが可能である。また、仮に、四方押縁の左右方向の両方の端部側が横勝ち構造に構成される場合には、室外側X1から、一方の縦押縁と他方の縦押縁とを左右方向の内周側に移動させることが可能である。そのため、従来、押縁を室外側X1から取り外すことができる構造の場合には、防犯上の観点から、ガラスパネルに、ガラス止め金具を設けていた。
【0076】
これに対して、本開示では、四方押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)の左右方向の一方側(方立3側)において、いわゆる横勝ちの構造で構成され、四方押縁(上押縁215、下押縁225、方立側縦押縁35及び縦枠側縦押縁245)の左右方向の他方側(縦枠24側)において、いわゆる縦勝ちの構造で構成される。そのため、四方押縁において、いわゆる横勝ちの構造に構成される部分の縦押縁(方立側縦押縁35)を最初に取り外さないと、他の押縁を取り外すことができない。そして、外障子5を閉めて施錠した状態において、室外側X1において、外障子5の縦框54が方立側縦押縁35を覆っており、方立側縦押縁35を取り外せないため、防犯性能を向上できる。
【0077】
第1実施形態によれば、以下の効果が奏される。本実施形態の建具1は、枠体2と、枠体2内の横方向の途中に配置され上下方向に延びる方立3と、枠体2内における方立3により仕切られた一方の開口に配置されるガラスパネル41と、を備え、方立3は、方立3に設けられた上部ガイド部61及び下部ガイド部62により左右方向に移動可能に構成され、左右方向の所定位置において枠体2に固定される。これにより、方立3を左右方向に移動させてガラスパネル41を建て込むことができるため、ガラスパネル41の取付作業を容易に行うことができる。
【0078】
また、本実施形態においては、上部ガイド部61及び下部ガイド部62は、L字状に形成され、方立3に接続される上下方向延在部611,621と、上下方向延在部611,621の端部から横方向に延びる横方向延在部612,622と、を有し、横方向延在部612,622は、横方向に延びるガイド溝613,623を有し、ガイド溝613,623に沿って左右方向に移動可能に構成され、左右方向の所定位置において枠体2に固定される。これにより、方立3を左右方向に移動させて、ガラスパネル41を枠体2内に取り付ける構成を簡易な構成で実現できる。
【0079】
また、本実施形態においては、方立3の上部において、方立3に設けられる方立側上部水密部材32及び上枠21に設けられる上枠側上部水密部材71と、方立3の下部において、方立3に設けられる方立側下部水密部材33及び下枠22に設けられる下枠側下部水密部材72と、を備える。これにより、左右方向に移動可能な方立3において、枠体2との間の水密性能及び気密性能を確保できる。
【0080】
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態で説明しない点については、第1実施形態の説明を援用できる。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同様の符号を付けて、その説明を省略する。
【0081】
第2実施形態のFIX部4の押縁は、第1実施形態のFIX部4の押縁が四方押縁であるのに対して、
図21に示すように、三方押縁である。第2実施形態においては、第1実施形態における
図20に示す縦枠24及び縦枠側縦押縁245は設けられていない。第2実施形態の上押縁215、下押縁225及び方立側縦押縁35は、上枠21、下枠22及び方立3により構成される三辺においてガラスパネル41を押圧する三方押縁を構成する。
【0082】
三方押縁(上押縁215、下押縁225及び方立側縦押縁35)の左右方向の一方側(方立3側)において、方立側縦押縁35の長手方向の上端部の上側に上押縁215の長手方向の端部が配置されると共に、方立側縦押縁35の長手方向の下端部の下側に下押縁225の長手方向の端部が配置されており、いわゆる、横勝ちの構造で組み合わされている。
【0083】
三方押縁(上押縁215、下押縁225及び方立側縦押縁35)の左右方向の他方側において、上押縁215及び下押縁225の左右方向の他方側の端部には縦押縁は設けられておらず、開放された端部となっている。
【0084】
上押縁215、下押縁225及び方立側縦押縁35が三方押縁を構成する第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、いわゆる横勝ちの構造に構成される部分の縦押縁(方立側縦押縁35)を最初に取り外さないと、他の押縁を取り外すことができない。また、第1実施形態と同様に、外障子5を閉めて施錠した状態において、室外側X1において、外障子5の縦框54が方立側縦押縁35を覆っており、方立側縦押縁35を取り外せないため、防犯性能を向上できる。
【0085】
以上、本開示の好ましい一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0086】
前記実施形態においては、方立3を、方立3に設けられたガイド部(上部ガイド部61、下部ガイド部62)により左右方向(横方向)に移動可能に構成したが、これに限定されない。方立3を、枠体2(上枠21、下枠22)に設けられたガイド部により横方向に移動可能に構成してもよい。
【0087】
前記実施形態においては、気密材として、乾式のガスケットを用いたが、これに限定されない。気密材として、例えば、湿式のシーリング材を用いてもよい。湿式のシーリング材を用いる場合には、湿式のシーリング材をガラスパネルの端面に塗布して乾いた後に、乾いて固まったシーリング材を押縁部材で押さえた状態で、押縁部材を調整固定具(ネジ)により固定できる。
【0088】
前記実施形態においては、上部水密部材を、方立3及び上枠21の両方に設けたが、これに限定されない。上部水密部材を、方立3又は上枠21のいずれか一方に設けてもよい。また、同様に、下部水密部材を、方立3及び下枠22の両方に設けたが、これに限定されない。上部水密部材を、方立3又は下枠22のいずれか一方に設けてもよい。
【0089】
前記実施形態において、縦押縁(方立側縦押縁35)の室外側X1に外障子5の縦框54を配置することで、縦押縁(方立側縦押縁35)を取り外せないように構成したが、これに限定されない。縦押縁(方立側縦押縁35)を、例えば、締め込む方向にのみにしか回転しないネジ(ワンウェイのネジ)により固定することで、縦押縁(方立側縦押縁35)を取り外せない構成としてもよい。
【0090】
また、前記実施形態においては、押縁部材を、枠(上枠21、下枠22、方立3、縦枠24)に取り付けられる押縁に適用したが、これに限定されない。押縁部材を、例えば、障子の框(上框(上材)、下框(下材)、縦框(縦材))に取り付けられる押縁に適用してもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 建具、2 枠体、3 方立、41 面材(ガラスパネル)、61 上部ガイド部(ガイド部)、62 下部ガイド部(ガイド部)、611,621 上下方向延在部、612,622 横方向延在部、613,623 ガイド溝、32 方立側上部水密部材(上部水密部材)、33 方立側下部水密部材(下部水密部材)、71 上枠側上部水密部材(上部水密部材)、72 下枠側下部水密部材(下部水密部材)