(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023056999
(43)【公開日】2023-04-20
(54)【発明の名称】火山内減圧通気孔による噴火減災法
(51)【国際特許分類】
E21F 1/00 20060101AFI20230413BHJP
E21F 17/00 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
E21F1/00 Z
E21F17/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021186672
(22)【出願日】2021-10-08
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
(57)【要約】
【課題】従来、火山の噴火災害を未然に防ぐ方法としては、監視活動(周辺の地震活動、山体の膨張、火山内部からの音など噴火の予兆と見られる現象を監視する活動)から段階的に警報を知らせるものであった。
この方法では、火山の噴火自体を未然に防ぐことはできなかった。
【解決手段】そこで、火山の噴火自体を未然に防ぐ方法を提案する。
火山の火口から火山内部のマグマ溜りなどの空洞に向けて、山の土砂、岩盤を掘削し通気孔を開ける。この通気孔によって火口と火山内空洞が直結され、密閉状態にある火山内空洞内の気体充満による圧力上昇が抑制され、火山の噴火の原因となる水蒸気爆発を防ぎ、噴火の減災を計る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
火山の火口から火山内部の空洞(地下のマグマ溜り又は、マグマ溜りから火口方向に形成された地上の溶岩道)に向けて、山の土砂、岩盤を掘削して通気孔を開ける。
掘削する方法は、地質調査などで使われるボーリング工法、又はトンネル工事などで使われるシールド工法で行う。
これにより、火口(火山外部)と火山内空洞(火山内部)が通気孔によって直結する。
この火山内外をつなぐ通気孔によって、火山内部の密閉状態にある空洞(地下のマグマ溜り又は、マグマ溜りから火口方向に形成された地上の溶岩道)内の気体を火口外部へ排出して、空洞内圧力の上昇を防ぎ、水蒸気爆発を防ぐ方法。
火山内空洞の圧力上昇に伴う水蒸気爆発が、その後の噴火災害(火山灰、噴石、溶岩流、火砕流など)を誘発するため、水蒸気爆発を防ぐということは、大規模な火山の噴火災害を防ぎ、減災効果につながる。
又、火口から火山内の気体を排出する際、有毒ガスが含まれている可能性があるため、通気孔の火口側にある排気口に有毒ガスを無害化する装置(ガスマスクと同じ仕組み)を設置する。
【請求項2】
請求項1に記載の方法に関連する装置、設備。
【請求項3】
請求項2に記載の装置、設備を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボーリング工法及び、シールド工法の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ボーリング工法
【0003】
シールド工法
【0004】
ガスマスクなどの有毒ガス吸着分解技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
火山の噴火とは、火山の内部で密閉されたマグマ溜りなどの空間内に気体が充満し、空間内圧力が上昇する。この時、限界点を超えると水蒸気爆発が起こり、マグマ溜りなどの上部の土砂や岩盤が破壊され、火口から外部へ噴出する現象である。
従来、火山の噴火災害を未然に防ぐ方法としては、常時監視活動(周辺の地震活動、山体の膨張、火山内部からの音など噴火の予兆と見られる現象を監視する活動)から段階的に警報を知らせるものであった。
この方法では、火山の噴火自体を未然に防ぐことはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、従来の災害予防、減災措置と合わせて、新たな減災方法を提案する。
火山の火口から火山内部の空洞(地下のマグマ溜り又は、マグマ溜りから火口方向へ形成された地上の溶岩道)に向けて、山の土砂、岩盤を掘削し通気孔を開ける。
この通気孔によって火口と火山内空洞が直結され、密閉状態にある火山内空洞内の気体充満による圧力上昇が抑制され、火山の噴火の原因となる水蒸気爆発を防ぎ噴火の減災を計る。