(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057120
(43)【公開日】2023-04-20
(54)【発明の名称】飛行体の制御に関する情報表示方法
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20230413BHJP
B64U 20/87 20230101ALI20230413BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20230413BHJP
B64U 50/19 20230101ALI20230413BHJP
【FI】
H04N7/18 U
B64U20/87
B64U10/13
B64U50/19
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023020794
(22)【出願日】2023-02-14
(62)【分割の表示】P 2019086988の分割
【原出願日】2018-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】518156358
【氏名又は名称】株式会社センシンロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】間下 直晃
(72)【発明者】
【氏名】吉井 太郎
(57)【要約】
【課題】複数の飛行体から送信される複数の画像を含む情報の表示の最適化を図ることを
目的とする。
【解決手段】複数の飛行体から提供される画像を含む情報を表示する情報表示方法であっ
て、複数の飛行体から送信される画像を受信し、受信した画像を表示する画像表示領域で
あって、複数の飛行体の各々の飛行体に対応する画像表示領域を生成し、ユーザが選択し
た飛行体に対応する画像を、複数の飛行体の各々の飛行体に対応する画像表示領域のうち
第1の画像表示領域に表示するよう制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の飛行体から提供される画像を含む情報を表示する情報表示方法であって、
前記複数の飛行体から送信される画像を受信し、
前記受信した画像を表示する画像表示領域であって、前記複数の飛行体の各々の飛行体
に対応する画像表示領域を生成し、
ユーザが選択した飛行体に対応する画像を、前記複数の飛行体の各々の飛行体に対応
する画像表示領域のうち第1の画像表示領域に表示するよう制御する、情報表示方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記第1の画像表示領域は、他の前記複数の飛行体の各々の飛行体に対応する画像表示
領域より大きいことを特徴とする、情報表示方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記所定の飛行体に関連する所定の情報を表示する第2の画像領域を生成する、情報表
示方法。
【請求項4】
請求項3に記載の情報表示方法であって、
前記所定の情報は、対応する飛行体の、飛行経路、位置情報、飛行位置情報、飛行高度
、飛行速度及びバッテリー残量のいずれか一つを含む、情報表示方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記所定の飛行体を制御する制御パネル領域を提供する、情報表示方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記所定の飛行体から送信される画像を記録する、情報表示方法。
【請求項7】
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記表示された画像を複数のユーザに送信する、情報表示方法。
【請求項8】
請求項7に記載の情報表示方法であって、
前記複数のユーザの各々のユーザからのメッセージ入力を受信し、
前記受信したメッセージを表示するメッセージ表示領域を生成する、情報表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行体の制御に関する情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な用途に利用されるドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unm
anned Aerial Vehicle)などの飛行体(以下、単に「飛行体」と総
称する)を利用した様々なサービスが提供されている。
【0003】
飛行体の飛行にあたって、飛行体から送信される機体データを、遠隔に位置する地上局
にて受信し、地上局設けられるパソコンのモニタ画面において機体データから得られる機
体情報、地図情報、機体操作パネル、機体搭載カメラ操作パネル等を表示する技術が、例
えば、特許文献1に開示されている。
【0004】
また、複数の飛行体を運用する場合に、各無人飛行体の飛行データを1つの画面上で切
り換えや分割等することにより表示させる技術が、例えば特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2006-098469号公報
【特許文献2】特開平6-312700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献に開示の技術は、単一または複数の飛行体の操作に主眼を
置いたもので、遠隔に設けられた装置における、必要な情報のモニタ画面表示の最適化を
図るものであり、複数の飛行体から送信される画像情報を複数表示し、画像表示の最適化
を図る技術は未だ開示されていない。
【0007】
そこで、本発明は、複数の飛行体から送信される複数の画像を含む情報の表示の最適化
を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の実施形態は、複数の飛行体から提供される画像を含む情報を表示する情報
表示方法であって、複数の飛行体から送信される画像を受信し、受信した画像を表示する
画像表示領域であって、複数の飛行体の各々の飛行体に対応する画像表示領域を生成し、
ユーザが選択した飛行体に対応する画像を、複数の飛行体の各々の飛行体に対応する画像
表示領域のうち第1の画像表示領域に表示するよう制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の飛行体から送信される複数の画像を含む情報の表示の最適化を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明による第1の実施の形態による、管理端末及び飛行体からなるシステム構成図である。
【
図2】本発明による第1の実施の形態による、管理端末及びユーザ端末からなるシステム構成図である。
【
図3】本発明による第1の実施の形態による、管理端末のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】本発明による第1の実施の形態による、飛行体の機能ブロック図である。
【
図5】本発明による第1の実施の形態による、管理端末のうち、制御部及び記憶部の機能ブロック図である。
【
図6】本発明による第1の実施の形態による、情報表示にかかるフローチャート図である。
【
図7】本発明による第1の実施の形態による、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェースの一例である。
【
図8】本発明による第1の実施の形態による、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェースの他の例である。
【
図9】本発明による第2の実施の形態による、ユーザ端末に表示されるユーザインターフェースの一例である。
【
図10】本発明による第3の実施の形態による、管理端末のうち、制御部及び記憶部の機能ブロック図である。
【
図11】本発明による第3の実施の形態による、情報表示にかかるフローチャート図である。
【
図12】本発明の実施の形態によるシステムの画面表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による飛行体は、以
下のような構成を備える。
[項目1]
複数の飛行体から提供される画像を含む情報を表示する情報表示方法であって、
前記複数の飛行体から送信される画像を受信し、
前記受信した画像を表示する画像表示領域であって、前記複数の飛行体の各々の飛行体
に対応する画像表示領域を生成し、
ユーザが選択した飛行体に対応する画像を、前記複数の飛行体の各々の飛行体に対応
する画像表示領域のうち第1の画像表示領域
に表示するよう制御する、情報表示方法。
[項目2]
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記第1の画像表示領域は、他の複数の飛行体の各々の飛行体に対応する画像表示領域
より大きいことを特徴とする、情報表示方法。
[項目3]
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記所定の飛行体に関連する所定の情報を表示する第2の画像領域を生成する、情報表
示方法。
[項目4]
請求項3に記載の情報表示方法であって、
前記所定の情報は、対応する飛行体の、飛行経路、位置情報、飛行位置情報、飛行高度
、飛行速度及びバッテリー残量のいずれか一つを含む、情報表示方法。
[項目5]
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記所定の飛行体を制御する制御パネル領域を提供する、情報表示方法。
[項目6]
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記所定の飛行体から送信される画像を記録する、情報表示方法。
[項目7]
請求項1に記載の情報表示方法であって、
前記表示された画像を複数のユーザに送信する、情報表示方法。
[項目8]
請求項7に記載の情報表示方法であって、
前記複数のユーザの各々のユーザからのメッセージ入力を受信し、
前記受信したメッセージを表示するメッセージ表示領域を生成する、情報表示方法。
【0012】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態による飛行体の制御方法、飛行体及び飛行プログラムに
ついて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による第1の実施の形態による、
管理端末及び飛行体からなるシステム構成図である。
【0013】
図1に示すように、管理端末1は、インターネット等のネットワークを介して、複数の
飛行体2A、2B、2G等と接続する(以下、便宜上、これらのうち任意の飛行体を単に
「飛行体2」という)。ネットワークの例として、ローカルエリアネットワーク(LAN
)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイ
ント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信等が挙げられる。こ
こで、飛行体2として、例えば、自律飛行する、または後述のユーザ端末により遠隔から
操作、制御され得る無人の飛行体(例えば、ドローン等)が挙げられる。飛行体2から管
理端末1に対して、所定の情報、例えば、飛行体2のカメラ等で撮影した静止画・動画デ
ータのほか、所定の制御データ、例えば、飛行位置情報(緯度、経度、高度等)、飛行経
路、バッテリーの使用量/残量、飛行速度、飛行時間、加速度、傾き、その他機器の動作
状況等の情報を、自動またはユーザからの要求に応じて送信する。
【0014】
図2は、本発明による第1の実施の形態による、管理端末及びユーザ端末からなるシステ
ム構成図である。
図2に示すように、管理端末1は、インターネット等のネットワークを
介して、複数のユーザ端末3A、3B、3G等と接続する(以下、便宜上、これらのうち
任意のユーザ端末を単に「ユーザ端末3」という)。ネットワークの例として、ローカル
エリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、
WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラ
ウド通信等が挙げられる。ここで、ユーザ端末3として、例えば、ワークステーションや
パーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、スマートフォン、タ
ブレット等の携帯機器端末としてもよい。ユーザ端末3は、ディスプレイパネル等の表示
装置を備え、表示装置は、管理端末1から送信された画像、動画データを含む所定の情報
を、内蔵されたブラウザ等の表示用ソフトウェアよって表示する。
【0015】
図3は、管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。なお、図示された構成は一
例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0016】
図示されるように、管理サーバ1は、データベース(図示せず)と接続されシステムの
一部を構成する。管理サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータ
のような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによっ
て論理的に実現されてもよい。
【0017】
管理サーバ1は、少なくとも、制御部10、メモリ11、ストレージ12、送受信部1
3、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0018】
制御部10は、管理サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の
制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置であ
る。例えばプロセッサ10はCPU(Central Processing Unit
)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開されたプログラム等を実行して各
情報処理を実施する。
【0019】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memor
y)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard
Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ
11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ1の起動時
に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び
各種設定情報等を格納する。
【0020】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各
処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよ
い。
【0021】
送受信部13は、管理サーバ1をネットワークおよびブロックチェーンネットワークに
接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Blu
etooth Low Energy)の近距離通信インタフェースを備えていてもよい
。
【0022】
入出力部14は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力
機器である。
【0023】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各
種制御信号を伝達する。
【0024】
図4は、本発明による第1の実施の形態による飛行体の機能ブロック図である。なお、以
下の機能ブロック図は説明を簡単にするために、単一のデバイス(飛行体)に格納された
概念として記載しているが、例えば、その一部機能を外部デバイスに発揮させたり、クラ
ウドコンピューティング技術を利用することによって論理的に構成されていてもよい。
【0025】
フライトコントローラ21は、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央演算処理装置
(CPU))などの1つ以上のプロセッサを有することができる。
【0026】
フライトコントローラ21は、メモリ22を有しており、当該メモリにアクセス可能で
ある。メモリ22は、1つ以上のステップを行うためにフライトコントローラ21が実行
可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。
【0027】
メモリ22は、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可
能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラやセンサ類27から取得した
データは、メモリに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影した
静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。カメラは飛行体にジンバ
ル28を介して設置される。
【0028】
フライトコントローラ21は、飛行体の状態を制御するように構成された制御モジュー
ルを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに
回転運動θx、θy及びθz)を有する飛行体の空間的配置、速度、および/または加速
度を調整するために、ESC29を経由して飛行体の推進機構(モータ30等)を制御す
る。モータによりプロペラ31が回転することで飛行体の揚力を生じさせる。制御モジュ
ールは、搭載部、センサ類の状態のうちの1つ以上を制御することができる。
【0029】
フライトコントローラ21は、1つ以上の外部のデバイス(例えば、送受信機25(プ
ロポ)、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または
受け取るように構成された送受信部26と通信可能である。送受信機25は、有線通信ま
たは無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。
【0030】
例えば、送受信部26は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネッ
トワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネット
ワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することがで
きる。
【0031】
送受信部26は、センサ類27で取得したデータ、フライトコントローラ21が生成し
た処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのう
ちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
【0032】
本実施の形態によるセンサ類27は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、
GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例
えば、カメラ)を含み得る。
【0033】
図5は、本発明による第1の実施の形態による、管理端末のうち、制御部及び記憶部の機
能ブロック図である。また、
図6は、本発明による第1の実施の形態による、管理端末に
おいて実行される情報表示処理にかかるフローチャート図である。本情報処理は、記憶部
に格納される情報表示用のプログラムを制御部において実行することで実現され得る。
【0034】
図6に示すように、まず、制御部10の情報受付部41は、飛行体2より画像・動画デー
タ及び/または所定の制御データ等の関連情報を受け付ける(S101)。制御部10は
、上記情報を、記憶部11の画像格納部51または情報格納部52に格納する。
【0035】
続いて、制御部10の表示制御部44は、テンプレート格納部53に格納されたUIテ
ンプレートに従って、予め設定された表示領域のレイアウトや配置された共通要素に対し
、飛行体2から受信した、画像・動画データやテキスト等の情報を配置することで、ユー
ザ端末3の表示装置に表示するためのユーザインターフェース(UI)画面用ファイルを
生成する(S102)。
【0036】
図7に、本発明による第1の実施の形態による、ユーザ端末に表示されるユーザインタ
ーフェースの一例を示す。ユーザインターフェース画面60は、各飛行体2から送信され
た画像・動画データを表示するための複数の表示領域61及び62A-62Eを有する。
各表示領域は、対応する飛行体の画像・動画データを表示するために設けられる。例えば
、表示領域61は、ドローン1から送信された画像・動画データを表示し、表示領域62
Aは、ドローン2から送信された画像・動画データを表示する。同様に、表示領域62B
は、ドローン3から送信された画像・動画データを表示する。ここで、表示領域61は、
ユーザによって選択された飛行体を表示するための領域とすることを特徴とする。また、
表示領域61は、他の表示領域62A-62Eに比べて表示面積が大きいことを特徴とす
る。例えば、
図7において、表示領域61は、飛行体選択部64を介してユーザによって
選択されたドローン1から受信された画像・動画データを表示している。これにより、ユ
ーザは、選択された飛行体から受信した画像・動画データをより容易に確認することがで
きる。飛行体選択部64は、プルダウンにより他のドローン2-6を選択することができ
る。飛行体操作用パネル63は、表示領域61にオーバレイするように配置されており、
ユーザからの要求に応じて、飛行体の飛行制御(例えば、飛行体の飛行する方向の制御)
及び飛行体に備えられるカメラの制御(例えば、静止画・動画撮影の切り替え、ズームイ
ン・アウトの制御、カメラの撮影方向の制御等)を可能にする。飛行体の飛行制御は、記
憶部11の飛行体制御プログラム格納部57に格納された飛行体制御プログラムを、制御
部10の飛行体制御部プログラム実行部48において実行することで実現される。
【0037】
また、ユーザインタフェース画面60は、現在選択中の飛行体のGPSから送信された
位置情報及び飛行経路を地図上に表示する、地図表示領域65、飛行体から送信された各
種制御データ(例えば、緯度、経度、高度、方向、速度、バッテリー残量等)に関する情
報を表示する制御情報表示領域66を有する。さらに、ユーザインターフェース画面60
は、選択中の飛行体から送信され、表示領域61に表示される動画データを録画するため
の録画用ボタン67を有することができる。また、ユーザインターフェース画面60を他
のユーザ端末に共有するためのチャットプログラムを起動するための共有ボタン68を有
することができる。各々のユーザは、共有されたユーザインターフェース画面60を参照
しながら、チャットインターフェースを通じて、コメント入力を行いつつ、他のユーザか
ら受信したコメントを確認することができる。チャットプログラムは、記憶部11のチャ
ットプログラム格納部55に格納されたチャットプログラムを、制御部10のチャットプ
ログラム実行部47で実行することで実現される。また、各々のユーザは、共有されたユ
ーザインターフェース画面において、表示領域61に表示される飛行体の操作用パネル6
3を制御することができる。このとき、ユーザインターフェイス画面を共有した元のユー
ザ(ホストユーザ)が、操作用パネル63を操作するための権限を特定の他のユーザに指
定するための選択ボタン(図示せず)を、ユーザインターフェース画面60上に設けるこ
ともできる。
【0038】
図6に戻り、制御部10の判定部43は、管理端末1が、ユーザ端末3から、複数の飛行
体のうち所望の飛行体を選択する要求を受信したか否かを判定する(S103)。上記の
とおり、例えば、ユーザ端末3は、ユーザインターフェース画面60の飛行体選択部64
のプルダウン操作により、所望の飛行体を選択する。判定結果がYESである場合、表示
制御部45は、ユーザ端末3が選択した飛行体から送信された画像・動画データを表示領
域61に表示する(S104)。例えば、
図8に示すように、ユーザ端末3が、ドローン
2を選択する要求を行った場合、ドローン2から送信された画像・動画データが表示領域
61に表示される。これまで選択されていたドローン1は、これまでドローン2の画像・
動画データが表示されていた表示領域62Aに表示される。本実施形態のようなユーザイ
ンターフェース画面を提供することで、複数の飛行体から提供される画像・動画データを
俯瞰的に確認しつつ、フォーカスしたい飛行体の画像・動画データを大きく表示すること
で、より見やすい表示をユーザに対して提供することができる。また、飛行体の機体操作
やカメラ操作を可能とする操作パネルを選択中の飛行体の画像・動画データを表示する表
示領域に対して提供することで、より操作性の高いユーザインターフェースを提供するこ
とができる。
【0039】
なお、
図7及
図8を比較して理解されるように、地図表示領域65には、現在表示領域6
1に映し出されている映像に関するドローン1を中央に映し出し(d1)、他のドローン
(例えばドローン2:d2)を同一画面内に映し出すこととしてもよい。この場合、各ド
ローンの進行方向を示すことができるアイコン(例えば、進行方向に対して非対称な図形
等)や、飛行履歴(飛行経路)を併記することとしてもよい。更には、予定進路(図示せ
ず)を表示することにより、衝突回避のための情報を提示することとしてもよい。
【0040】
また、上述した説明においては、各ドローンは自律飛行(あらかじめ設定又は格納された
飛行制御プログラム等に基づく飛行等)することを前提としていたが、このような形態も
含め、飛行制御とカメラ操作を例えば、以下のような操作運用とすることもできる。
i)飛行制御:現地オペレータ / カメラ操作:現地オペレータ
ii)飛行制御:現地オペレータ / カメラ操作:本システムの操作用パネル
iii)飛行制御:本システムの操作用パネル / カメラ操作:現地オペレータ
iv)飛行制御:本システムの操作用パネル / カメラ操作:本システムの操作用パネ
ル
なお、上記のiii)及びiv)の場合において、飛行制御を本システムの操作用パネル
で行っている際には、現地オペレータの操作プロポの操作を受け付けないようにしておく
ことが好ましい。ただし、緊急時等においては、所定のボタン等を操作することなどによ
り現地オペレータからの強制割込み操作を受け付けることとすれば更に好ましい。
【0041】
(第2の実施の形態)
図9は、本発明による第2の実施の形態による、ユーザ端末に表示されるユーザインタ
ーフェースの一例である。本実施の形態において、ユーザが、所望の飛行体を選択したと
きに、今回選択した飛行体から送信された画像・動画データが、これまで選択されていた
別の飛行体の画像・動画データが表示されていた所定の表示領域(
図7及び
図8における
表示領域61)に表示されるのではなく、上記今回選択した飛行体の画像・動画データが
これまで表示されていた表示領域が拡大表示されることを特徴とする。例えば、
図9にお
いて、ユーザ端末3が、飛行体選択部64において、ドローン2を選択すると、これまで
ドローン2の画像・動画データが表示されていた表示領域62Aが拡大表示され、これに
伴い、隣接するドローン1の画像・動画データの表示領域61が縮小表示され、ドローン
3の画像・動画データの表示領域62Bの表示位置が変更される。
【0042】
(第3の実施の形態)
図10は、本発明による第3の実施の形態による、管理端末のうち、制御部及び記憶部
の機能ブロック図である。また、
図11は、本発明による第3の実施の形態による、情報
表示にかかるフローチャート図である。
【0043】
図10に示す、管理端末1の制御部10及び記憶部11の機能ブロック図は、基本的に
図5に示す第1の実施形態における制御部10及び記憶部11の機能ブロック図と同等で
あるが、本実施の形態における特徴として、制御部10は、記憶部11の探索オブジェク
ト格納部58に格納される所定のオブジェクトを検出する、オブジェクト検出部49を有
することが挙げられる。
【0044】
図11に示すように、制御部10の.情報受付部41は、飛行体2より画像・動画デー
タといった情報及び/または所定の制御データ等の関連情報を受け付ける(S201)。
制御部10は、上記情報を、記憶部11の画像格納部51または情報格納部52に格納す
る。
【0045】
続いて、制御部10の表示制御部44は、テンプレート格納部53に格納されたUIテ
ンプレートに従って、予め設定された表示領域のレイアウトや配置された共通要素に対し
、飛行体2から受信した、画像・動画データやテキスト等の情報を配置することで、ユー
ザ端末3の表示装置に表示するためのユーザインターフェース(UI)画面用ファイルを
生成する(S202)。
【0046】
次に、制御部10の判定部43は、管理端末1が、複数の飛行体のうちいずれかの飛行体
2が、所定のオブジェクトを検出したか否かを判定する(S203)。例えば、複数の飛
行体が、山岳地帯で遭難者を探索している場合に、各飛行体は、管理端末1に対し、画像
・動画データを送信すると、管理端末1は、探索オブジェクト格納部58に格納された探
索対象者に関連する画像データを参照し、飛行体から受信された画像・動画データに探索
対象者が含まれているか否かを判定する。判定結果がYESである場合、表示制御部45
は、探索対象者を検出した飛行体の画像・動画データを、
図7における表示領域61に表
示するよう制御する(S204)。本実施形態のようなユーザインターフェース画面を提
供することで、複数の飛行体から提供される画像・動画データを俯瞰的に確認しつつ、特
定のオブジェクトを検出した行体の画像・動画データを大きく表示することで、ユーザに
対して注意を促すことができる。
【0047】
上述した実施の形態においては、表示領域には、複数の飛行体のカメラ映像等が映し出さ
れるものとしていたが、例えば、固定カメラによる映像や、所謂電話会議のようなネット
ワークを介したコミュニケーションソフトウェアにより取得された映像、地上移動体や水
中移動体のようなカメラ部を備えた移動体が取得した映像をも映し出すことができる。こ
の場合、地図表示領域65(
図7参照)には、各カメラ(=移動体、固定カメラ、電子会
議用端末等)の位置を示すこととすればよい。また、操作パネルを利用して複数地点から
遠隔操作を行う場合には、操作を行う主導権を有する端末が互いに認識可能になるような
表示をすることとし、主導権の切り替えのための表示も合わせて表示することが好ましい
。
【0048】
本発明の飛行体は、調査、測量、観察等における産業用の飛行体としての利用が期待で
きる。また、本発明の飛行体は、マルチコプター・ドローン等の飛行機関連産業において
利用することができ、さらに、本発明を通じて、これらの飛行体及び飛行体の飛行に関連
する安全性の向上に寄与することができる。
【0049】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定
して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良
することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0050】
1 管理端末
2A~2G 飛行体
3A~3G ユーザ端末