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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057201
(43)【公開日】2023-04-21
(54)【発明の名称】非水系口腔用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/49 20060101AFI20230414BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
A61K8/49
A61Q11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021166567
(22)【出願日】2021-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小幡 麻衣
(72)【発明者】
【氏名】工藤 弘子
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AB472
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC712
4C083AC792
4C083AC841
4C083AC842
4C083AC862
4C083AD041
4C083AD042
4C083AD272
4C083AD352
4C083BB55
4C083CC41
4C083DD22
4C083EE06
4C083EE31
(57)【要約】
【課題】本発明は、歯磨き時の温感が長く持続し、且つ、不快な苦み・甘みが無い、使用感が良好な非水系口腔用組成物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、(A)ヘリオトロピンを含有する、水分量が2質量%以下である、非水系口腔用組成物を提供する。組成物は、(B)グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上を更に含有することが好ましく、(B)成分は、(B1)グリセリンと、(B2)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上の組み合わせであることが好ましい。(A)、(B)成分の含有量は、0.01~0.5質量%、20~85質量%であることが好ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ヘリオトロピンを含有する、水分量が2質量%以下である非水系口腔用組成物。
【請求項2】
(A)成分の含有量が、0.01~0.5質量%である請求項1に記載の非水系口腔用組成物。
【請求項3】
(B)グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上の多価アルコールを更に含有する請求項1又は2に記載の非水系口腔用組成物。
【請求項4】
(B)成分が、
(B1)グリセリンと、
(B2)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上
の組み合わせである、請求項3に記載の非水系口腔用組成物。
【請求項5】
(B2)成分が、ポリエチレングリコールを少なくとも含む、請求項4に記載の非水系口腔用組成物。
【請求項6】
(B)成分の含有量が、20~85質量%である請求項3~5のいずれか1項に記載の非水系口腔用組成物。
【請求項7】
(B1)成分の含有量の(B2)成分の含有量に対する質量比(B1/B2)が0.5~20である請求項4~6のいずれか1項に記載の非水系口腔用組成物。
【請求項8】
練歯磨組成物である、請求項1~7のいずれか1項に記載の非水系口腔用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非水系口腔用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯磨剤に温感を付与する方法として、水以外の溶媒を用いて溶媒の水和熱により温感実感を歯磨剤に付与する方法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、所定の界面活性剤の組み合わせを含む多価アルコール系歯磨剤組成物に冷感剤を配合することにより、温感実感に加え、使用後に際立った冷涼感を与えることができることが記載されている。特許文献2には、スズイオンと、ミントタイプ香味油、及び所定の保護剤構成成分を含む香味組成物から構成される口腔ケア組成物は、スズイオンに起因する悪臭、不味等の不快感を抑制できることが記載されている。
【0004】
一方、ヘリオトロピン(ピペロナール)は、香料として用いられ、自律神経調整効果、睡眠改善効果、ストレス緩和効果を有することが知られている(特許文献3、4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-31426号公報
【特許文献2】特開2013-32371号公報
【特許文献3】特開2010-90317号公報
【特許文献4】特開2007-197334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、溶媒の水和熱による温感実感は磨きはじめには強く感じるものの、温感の持続感に欠ける場合があり、特許文献1,2のように冷感剤を配合しても十分に改善されない場合があった。また、ヘリオトロピンは、生理作用を有する香料であることは知られていたものの、温感の付与に関わることは知られていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、使用時の温感の持続性が良好であり、且つ、不快な苦み及び甘みが低減され、良好な使用感を発揮できる非水系口腔用組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、以下の〔1〕~〔8〕を特徴とする。
〔1〕(A)ヘリオトロピンを含有する、水分量が2質量%以下である非水系口腔用組成物。
〔2〕(A)成分の含有量が、0.01~0.5質量%である〔1〕に記載の非水系口腔用組成物。
〔3〕(B)グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上の多価アルコールを更に含有する〔1〕又は〔2〕に記載の非水系口腔用組成物。
〔4〕(B)成分が、
(B1)グリセリンと、
(B2)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上
の組み合わせである、〔3〕に記載の非水系口腔用組成物。
〔5〕(B2)成分が、ポリエチレングリコールを少なくとも含む、〔4〕に記載の非水系口腔用組成物。
〔6〕(B)成分の含有量が、20~85質量%である〔3〕~〔5〕のいずれか1項に記載の非水系口腔用組成物。
〔7〕(B1)成分の含有量の(B2)成分の含有量に対する質量比(B1/B2)が0.5~20である〔4〕~〔6〕のいずれか1項に記載の非水系口腔用組成物。
〔8〕練歯磨組成物である、〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の非水系口腔用組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、歯磨き時の温感が長く持続し、且つ、不快な苦み・甘みが無い、使用感が良好な非水系口腔用組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0010】
〔1.口腔用組成物〕
組成物は、(A)成分を含み、好ましくは(B)成分をさらに含む。
【0011】
〔(A)ヘリオトロピン〕
(A)成分は、ヘリオトロピンである。ヘリオトロピンの由来は特に限定されず、微生物、植物、動物等の天然由来でもよいし、遺伝子組換え、化学合成等人工的に調製されたものでもよい。天然由来の場合、純度は特に限定されず、精油、植物抽出物のような、ヘリオトロピン以外の成分を含むものを成分(A)として用いてもよい。
【0012】
(A)成分の含有量は、組成物全量に対し、好ましくは0.008質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上である。これにより、温感の持続感をより向上させることができる。上限は、好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下である。これにより、ヘリオトロピン独自の甘みが非水系口腔用組成物の使用感に影響することを防ぐことができる。従って、(A)成分の含有量は、好ましくは0.008~0.8質量%、より好ましくは0.01~0.5質量%である。
【0013】
〔(B)多価アルコール〕
(B)成分は、多価アルコールである。多価アルコールは、通常、水と接触した際に水和熱を発生する25℃で液体の多価アルコールである。(B)成分としての多価アルコールは、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジグリセリン、ポリプロピレングリコール又はこれらから選ばれる2種以上の組み合わせであり、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール又はこれらから選ばれる2種以上の組み合わせが好ましく、2種以上の組み合わせがより好ましい。2種以上の組み合わせとしては、グリセリンを含む組み合わせが好ましく、(B1)グリセリンと、(B2)ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及び、1,3-ブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上の組み合わせがより好ましい。上記(B1)及び(B2)の組み合わせにおいて、(B2)は、ポリエチレングリコールを少なくとも含むことが好ましい。
【0014】
-グリセリン-
多価アルコールは、通常、苦味があるが、グリセリンは比較的苦味が少ない。そのため、(B)成分がグリセリンを少なくとも含むことにより、組成物の苦味を抑制できる。
【0015】
-ポリエチレングリコールの平均分子量-
ポリエチレングリコールの平均分子量(医薬部外品原料規格2006記載の平均分子量、以下同様)は、190~630が好ましい。上記平均分子量のポリエチレングリコールは、温感実感に比較的強く寄与することから、温感実感の強度を高めることができる。このようなポリエチレングリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール200(平均分子量190~210)、ポリエチレングリコール400(平均分子量380~420)、ポリエチレングリコール600(平均分子量570~630)が挙げられる。
【0016】
-(B)の含有量-
(B)成分の含有量は、組成物全量に対し、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。これにより、使用時の温感実感を得ることができ、良好な湿潤感を得ることができる。上限は、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。これにより、粘度の低下が抑制され、良好な使用性が発揮され得る。従って、(B)成分の含有量は、好ましくは20~85質量%、より好ましくは20~80質量%、更に好ましくは30~80質量%である。
【0017】
〔B1/B2〕
(B)成分が(B1)及び(B2)成分の組み合わせである場合、(B1)成分の(B2)成分に対する含有量の比率(B1/B2)は、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、上限は、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは14以下、更により好ましくは12以下である。従って、B1/B2は、好ましくは0.5~20、より好ましくは0.5~18、更に好ましくは1~14、更により好ましくは1~12である。
【0018】
〔非水系〕
組成物は、非水系口腔用組成物である。本明細書において非水系とは、実質的に水分を含まないことを意味し、口腔用組成物の製造工程において、水が意図的に加えられていないこと、原料中の水のみを含むことが好ましい。非水系口腔用組成物における水分量は、通常、2質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下である。口腔用組成物の水分量は、配合前の原料に含まれる水分量の合計の全原料に対する割合(質量%)として、または、口腔用組成物の乾燥後重量と乾燥前重量との差分の乾燥前重量に対する割合(質量%)として、算出できる。
【0019】
〔任意成分〕
非水系口腔用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)~(B)成分以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、界面活性剤、甘味剤、香料、湿潤剤、粘結剤、研磨剤、pH調整剤、防腐剤、薬用成分、油性成分、着色剤(色素)等の口腔用組成物に配合され得る成分が挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
-界面活性剤-
界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤が挙げられ、温感の立ち上がりをより改善できるため、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤が好ましく、アニオン界面活性剤がより好ましい。
【0021】
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、α-オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。アルキル基、アシル基は直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常10~20、好ましくは12~18、より好ましくは14~16である。塩は、薬理学的に許容される塩から選択され得る。薬理学的に許容される塩としては、例えば、塩基付加塩及びアミノ酸塩が挙げられる。その具体例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。中でも、無機塩基塩が好ましく、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)又はアンモニウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
【0022】
アルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸塩、ミリストイル硫酸塩が挙げられる。アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルサルコシン塩、ミリストイルサルコシン塩等のアシルサルコシン塩;ラウロイルグルタミン酸塩、ミリストイルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩等のアシルグルタミン酸塩;N-ラウロイル-N-メチルグリシン塩、ココイルグリシン塩等のアシルグリシン塩;N-ラウロイル-β-アラニン塩、N-ミリスチル-β-アラニン塩、N-ココイル-β-アラニン塩、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-ミリストイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-メチル-N-アシルアラニン塩等のアシルアラニン塩;ラウロイルアスパラギン酸塩等のアシルアスパラギン酸塩が挙げられる。アシルタウリン塩としては、例えば、ラウロイルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アシルタウリン塩、N-ココイルメチルタウリン塩が挙げられる。α-オレフィンスルホン酸塩としては、テトラデセンスルホン酸塩(炭素原子数14~16のα-オレフィンスルホン酸)等の炭素原子数12~18のα-オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。アニオン界面活性剤の他の例としては、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0023】
アニオン界面活性剤としては、α-オレフィンスルホン酸塩が好ましく、テトラデセンスルホン酸塩(炭素原子数14~16のα-オレフィンスルホン酸)がより好ましい。アニオン界面活性剤は、1種でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
【0024】
アニオン界面活性剤を含む場合の含有量は、組成物全体の0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。これにより、使用時に口腔内での製剤の分散性が改善し、温感実感の立ち上がりが良好になる。上限は、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。これにより、使用後の口腔内の脱脂感を低減させることができる。従って、組成物全体の0.1~3質量%が好ましく、0.5~2質量%がより好ましい。
【0025】
両性界面活性剤としては、例えば、ベタイン型、アミノ酸型が挙げられ、ベタイン型が好ましい。ベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アミドプロピルベタイン(例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン)、アルキル酢酸ベタイン(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルアミノ酢酸ベタイン)、アルキルイミダゾリニウムベタイン(例えば、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)が挙げられ、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキル酢酸ベタインが好ましく、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましい。両性界面活性剤がアルキル基、アシル基を有する場合、それらは直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常10~20、好ましくは12~18、より好ましくは14~16である。両性界面活性剤は、純分(ベタイン純分)65%以上の溶液又は粉末であることが好ましい。これにより、組成物の水分の調整が容易となり得る。
【0026】
両性界面活性剤としては、脂肪酸アミドアルキルベタインが好ましく、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドプロピルベタインがより好ましい。両性界面活性剤は、1種でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
【0027】
両性界面活性剤を含む場合の含有量は、組成物全体の0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましい。これにより、口腔内の脱脂感が十分に改善し、かつ温感実感の立ち上がりが向上する。上限は、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。これにより、苦味が抑制され、味の良い使用感を十分に維持できる。従って、0.1~3質量%が好ましく、0.3~2質量%がより好ましい。
【0028】
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート)、アルキロールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル(例、マルトース脂肪酸エステル)、糖アルコール脂肪酸エステル(例、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル)、脂肪酸ジエタノールアミド(例、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン(EOPO)コポリマー、アルキルグルコシド、脂肪酸ポリグリセリルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素原子数は、通常12~18、好ましくは14~18であり(例えば、ラウリル、ステアリル基)、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常5~30モル、好ましくは15~30モルである。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド平均付加モル数は、通常5~100モル、好ましくは20~100モル、より好ましくは20~60モルである。ソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常12~18である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常16~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常10~40モルである。アルキロールアミドのアルキル鎖の炭素原子数は、通常12~14である。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン(EOPO)コポリマーは、エチレンオキサイドの平均付加モル数20~210、プロピレンオキサイドの平均付加モル数15~60のものが好ましく、ブロックコポリマーでもランダムコポリマーでもよい。
【0029】
ノニオン界面活性剤を含む場合の含有量は、組成物全体の0.05質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。これにより、口腔内の脱脂感の改善が良好となる。上限は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。これにより、苦味を抑制でき、味の良い使用感を十分に維持できる。従って、0.05~2質量%が好ましく、より好ましくは0.5~1質量%である。
【0030】
-甘味剤-
甘味剤としては、例えば、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ペリラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル、p-メトキシシンナミックアルデヒドが挙げられる。甘味剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
-香料-
香料は、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3-l-メントキシプロパン-1.2-ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N-置換-パラメンタン-3-カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができる。香料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の香料素材は、組成物中に0.000001~1質量%使用することが好ましく、上記香料素材を使用した賦香用香料は、組成物中に0.1~2.0質量%使用するのがよい。
【0032】
-湿潤剤-
湿潤剤としては、例えば、糖アルコールが挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール(ソルビット)、ラクチトール等が挙げられる。湿潤剤は1種でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。平均分子量は、医薬部外品原料規格2006記載の平均分子量である。湿潤剤の含有量は、通常、0~20質量%、好ましくは1~10質量%である。
【0033】
-粘結剤-
粘結剤は、水溶性高分子等の有機粘結剤、無機粘結剤を使用できる。有機粘結剤としては、例えば、セルロース系粘結剤(例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化セルロース等)、その他の多糖系粘結剤(例、キサンタンガム、グアガム、ジェランガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム)、合成水溶性高分子(例、(架橋型)ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸プロピレングリコール)が挙げられる。無機粘結剤は、沈降性シリカ、火成性シリカ、ゲル化性シリカ、ゲル化性アルミニウムシリカ等の増粘性シリカ、ビーガム、ラポナイト、ベントナイト等の粘土鉱物などが挙げられ、好ましくは有機粘結剤であり、より好ましくはセルロース系粘結剤、他の多糖系増粘剤であり、更に好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナンである。粘結剤は1種でもよいし、2種以上の組み合わせでもよく、2種以上の組み合わせ(例えば、セルロース系粘結剤と他の多糖系増粘剤の組み合わせ)が好ましい。
粘結剤の含有量は、組成物全体の0.1~3質量%が好ましく、0.1~2質量%がより好ましい。
【0034】
-研磨剤-
研磨剤としては、例えば、無機研磨剤及び有機研磨剤のいずれでもよい。無機研磨剤としては、例えば、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、結晶性ジルコニウムシリケート、チタン結合性シリカ等の研磨性シリカ;第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物;炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム系研磨剤;水酸化カルシウム、硫酸カルシウム等の、炭酸/リン酸以外のカルシウム系研磨剤;酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナ等のアルミニウム系材料;無水ケイ酸、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム等のケイ酸系材料;炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム等のマグネシウム系材料;ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト等のアパタイト系材料;二酸化チタン、雲母チタン、酸化チタン等のチタン系材料;ベントナイト等の鉱物が挙げられる。有機研磨剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。これらのうち、研磨性シリカ、リン酸カルシウム系化合物が好ましく、無水ケイ酸がより好ましい。研磨剤は1種でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。
研磨剤の配合量は、通常、組成物全体の0~70質量%、好ましくは2~30質量%である。
【0035】
-pH調整剤-
pH調整剤としては、例えば、フタル酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸、及び乳酸等の有機酸又はそれらの塩、リン酸(オルトリン酸)等の無機酸又はそれらの塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が挙げられる。無機酸塩としては、例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムが挙げられる。
【0036】
-防腐剤-
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル)、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
-薬用成分-
薬用成分としては、例えば、非イオン性殺菌剤(例、イソプロピルメチルフェノール)、カチオン性殺菌剤(例、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム)、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム、クロルヘキシジン塩類、トリクロロカルバニリド等の殺菌又は抗菌剤;デキストラナーゼ、ムタナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リテックエンザイム、コエンザイムQ10の酵素;フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等のフッ化物;ε-アミノカプロン酸、アラントイン類(例、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム)、トラネキサム酸、アズレン、ジヒドロコレステロール、α-ビサボロール、グリチルリチン、グリチルレチン酸、ベルベリン、エピジヒドロコレステリン等の抗炎症剤;亜鉛、銅塩、スズ塩等の金属塩;正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物;グリセロホスフェート等のキレート性リン酸化合物;縮合リン酸塩、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤;ビタミンE(例えば、酢酸dl-α-トコフェロール等の酢酸トコフェロール)等の血流促進剤;硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の知覚過敏抑制剤;ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤;ビタミンC(例えば、アスコルビン酸またはその塩)、塩化ナトリウム等の収斂剤;銅クロロフィル、グルコン酸銅等の銅化合物;歯石予防剤、アラニン、グリシン、プロリン等のアミノ酸類;トウキ軟エキス、オウバクエキス、カミツレ、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、ベニバナ、タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の植物エキス;カロペプタイド、ポリビニルピロリドン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、トリポリリン酸塩、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、塩化ナトリウム、クロロフィル、サンギナリン抽出物、ベルベリン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、ピロリン酸塩、ゼオライト、エピジヒドロコレステリン、トリクロロカルバニリド、クエン酸亜鉛を挙げることができる。薬用成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記薬用成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で常法に従って有効量を適宜設定できる。
【0038】
-油性成分-
油性成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、ロジン等の炭化水素類;高級アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の炭素原子数8~22のアルコール);高級脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の炭素原子数8~22の脂肪酸)、オリーブ油、ひまし油、やし油等の植物油;ミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステルが挙げられる。
【0039】
-着色剤-
本実施形態の非水系口腔用組成物は、従来公知の任意好適な着色剤を任意好適な含有量として含有していてもよい。非水系口腔用組成物が含み得る着色剤としては例えば、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、タマリンド色素等の天然色素や、赤色2号、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色227号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色4号等の法定色素、リボフラビン、銅クロロフィリンナトリウム等が挙げられる。
非水系口腔用組成物が着色剤を含む際、その含有量は、非水系口腔用組成物の全体に対し0.00001~3質量%とすることが好ましい。
【0040】
非水系口腔用組成物は、練歯磨剤、ジェル状歯磨剤、液状歯磨剤、液体歯磨剤、粉歯磨剤等の歯磨剤として利用でき、好ましくは練歯磨剤である。
【0041】
非水系口腔用組成物の剤形は、利用形態に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。剤形としては、例えば、ゲル状、ペースト状が挙げられる。
【0042】
〔非水系口腔用組成物の製造方法〕
非水系口腔用組成物の製造方法は特に限定されず、剤形に応じて、それぞれの通常の方法で調製され得る。例えば練歯磨剤として利用する場合、溶媒に溶解する成分を調製した後、それ以外の不溶性成分を混合し、必要に応じて脱泡(例えば、減圧等)を行う方法が挙げられる。得られる練歯磨は、容器に収容して製品とすることができる。容器は、形状、材質は特に制限されず、通常の練歯磨剤組成物に使用される容器を使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのプラスチック容器等が挙げられる。
【実施例0043】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、表中の%は特に断らない限り質量%を示す。
【0044】
[実施例及び比較例に使用した主な原料]
(A)ヘリオトロピン:高砂香料工業(株)製
(B1)濃グリセリン(99.5%):阪本薬品工業株式会社製、化粧品用濃グリセリン
(B2-1)ポリエチレングリコール400:三洋化成工業(株)製、ポリエチレングリコール400
(B2-2)プロピレングリコール:ADEKA社製
(B2-3)1,3-ブチレングリコール:高級アルコール工業株式会社製
((A)及び(B-1)以外の成分)
テトラデセンスルホン酸ナトリウム:ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製、KリポランPJ-400CJ
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:Evonik社製、TEGO Betain CK D、商品中組成(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:塩化ナトリウム:水=85:14.5:0.5、ベタイン純分85%)
モノフルオロリン酸ナトリウム:ICL JAPAN社製
サッカリンナトリウム:愛三化学工業株式会社製
シリカ:Solvay社製、Tixosil(登録商標)73(平均粒子径(体積基準D50):9μm)
カラギーナン:CPKelco社製、GENUVISCO(登録商標)carrageenan type TPC-1
カルボキシメチルセルロースナトリウム:ダイセルファインケム(株)製、CMC1260
その他の成分については医薬部外品原料規格2006に適合したものを用いた。
【0045】
実施例1~9及び比較例1~3(練歯磨剤)
下記調製方法に従って、練歯磨剤組成物を調製した。各例の配合組成を表1~5(表中の単位:質量%)に示す。組成物の水分量を、配合前の原料に含まれる水分量の合計の全原料に対する割合(質量%)として算出したところ、いずれも2質量%以下であった。
【0046】
[歯磨剤組成物の調製方法]
原料を常法により配合し、1.5Lニーダー(石山工作所社製)を用い常温で混合し、減圧(圧力4kPa)による脱泡を行い、歯磨剤組成物を得た。
【0047】
[評価方法]
得られた歯磨剤組成物について、下記の評価を行った。
【0048】
-歯磨き時の温感の持続感の評価-
歯磨剤組成物1gを歯ブラシ(クリニカアドバンテージ歯ブラシ、4列コンパクトふつう、ライオン社製:以下の評価方法において用いた歯ブラシも同様である。)に乗せ、通常の方法でブラッシングした際の、温感が持続している感じを、下記に示す評点基準によって、5段階で評価した。試験者7名の平均点を算出し、次の評価基準に従って、◎、○、△、×で表に示した。
【0049】
(評点基準)
5点:長く温感が持続している感じがある(温感を感じ始めてから15秒以上)
4点:やや長く温感が持続している感じがある(温感を感じ始めてから10秒以上~15秒未満)
3点:温感が持続している実感がある(温感を感じ始めてから5秒以上~10秒未満)
2点:わずかに温感が持続している感じがある(温感を感じ始めてから2秒以上~5秒未満)
1点:温感が持続している感じが全くない(温感を感じ始めてから2秒未満、または、温感を感じない)
(評点)
◎:平均4.5点以上
○:平均4.0点以上4.5点未満
△:平均3.0点以上4.0点未満
×:平均1.0点以上3.0点未満
【0050】
-歯磨き時の不快な苦み・甘みのなさの評価-
歯磨剤組成物1gを歯ブラシに乗せ、通常の方法でブラッシングした際の、不快な苦み・甘みのなさを、下記に示す評点基準によって、5段階で評価した。試験者7名の平均点を算出し、次の評価基準に従って、◎、○、△、×で表に示した。
【0051】
(評価基準)
5点:不快な苦みや甘みを全く感じない
4点:苦みや甘みを僅かに感じるが、不快ではない
3点:苦みや甘味を感じ、わずかに不快である
2点:不快な苦みや甘みを感じる
1点:不快な苦みや甘みを強く感じる
(評点)
◎:平均4.5点以上
○:平均4.0点以上4.5点未満
△:平均3.0点以上4.0点未満
×:平均1.0点以上3.0点未満
【0052】
【表1】
【0053】
[表の注釈]
*:温感を感じない
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
比較例に対し、ヘリオトロピンを含み水分含量が2質量%以下である実施例1~9の歯磨剤は、歯磨き時の温感の持続感、及び、不快な苦み・甘みのなさが共に良好であった。
これらの結果は、本発明によれば、歯磨き時の不快な苦み・甘みを抑え、温感を長時間持続させることができることを示している。