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特開2023-57404スティックフィーダのプッシャ装置およびそれを備えるスティックフィーダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057404
(43)【公開日】2023-04-21
(54)【発明の名称】スティックフィーダのプッシャ装置およびそれを備えるスティックフィーダ
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20230414BHJP
【FI】
H05K13/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021166921
(22)【出願日】2021-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183276
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 裕三
(72)【発明者】
【氏名】長澤 陽介
(72)【発明者】
【氏名】松岡 聡
(72)【発明者】
【氏名】長江 和男
(72)【発明者】
【氏名】今福 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓之
(72)【発明者】
【氏名】譚 兆▲チー▼
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353BB02
5E353BB05
5E353EE26
5E353EE33
5E353EE51
5E353EE83
5E353GG01
5E353HH09
5E353HH11
5E353HH51
5E353JJ02
5E353JJ21
5E353JJ42
5E353JJ48
5E353KK02
5E353KK03
5E353KK21
5E353PP02
5E353QQ05
(57)【要約】
【課題】部品を部品供給位置まで精度良く移動させることができるスティックフィーダのプッシャ装置およびそれを備えるスティックフィーダを提供すること。
【解決手段】スティックフィーダのプッシャ装置は、スティックフィーダのスティックを通過するように駆動されるワイヤと、ワイヤに取り付けられ、スティックに収容された部品を部品供給位置に向けて押し出すプッシャと、を備え、プッシャは、ワイヤに接続される第1プッシャと、第1プッシャに対して着脱可能な第2プッシャと、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スティックフィーダのスティックを通過するように駆動されるワイヤと、
前記ワイヤに取り付けられ、前記スティックに収容された部品を部品供給位置に向けて押し出すプッシャと、を備え、
前記プッシャは、前記ワイヤに接続される第1プッシャと、前記第1プッシャに対して着脱可能な第2プッシャと、を備える、スティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項2】
前記第2プッシャは、前記第1プッシャを収容するための収容孔を形成する、請求項1に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項3】
前記第2プッシャは、前記第2プッシャの表面から前記収容孔まで連通した固定孔をさらに形成し、
前記固定孔に固定部材を配置して、前記収容孔に配置された前記第1プッシャに接触させることで、前記第1プッシャと前記第2プッシャを相対的に固定する、請求項2に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項4】
前記第1プッシャは、円形の外形を有した部分を備え、
前記固定部材は、前記第1プッシャの前記部分に接触する、請求項3に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項5】
前記第2プッシャは、前記収容孔に配置された前記第1プッシャの端面を露出させる開口を形成する、請求項2から4のいずれか1つに記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項6】
前記第1プッシャの前記端面と、前記第2プッシャの端面とが面一である、請求項5に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項7】
大きさが異なる複数の前記第2プッシャを設け、前記第1プッシャに任意の前記第2プッシャが取付け可能である、請求項1から6のいずれか1つに記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項8】
前記プッシャの移動経路において前記プッシャの移動をガイドするガイド機構をさらに備える、請求項1から7のいずれか1つに記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項9】
前記ガイド機構は、前記スティックの入口に設けられる、請求項8に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項10】
前記ガイド機構は、前記プッシャを左右方向に挟む第1の部材および第2の部材と、前記第1の部材および前記第2の部材を支持する第3の部材と、を備える、請求項8又は9に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項11】
前記第3の部材は、前記第1の部材と前記第2の部材の左右方向の位置を可変とする複数の取付孔を形成する、請求項10に記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項12】
前記ガイド機構は、高さを調整可能とする高さ調整部を有する、請求項8から11のいずれか1つに記載のスティックフィーダのプッシャ装置。
【請求項13】
内部に複数の部品を収容する複数のスティックを段積みする積載部と、
前記複数のスティックのうちの一のスティックに収容された部品を前記部品供給位置に向けて押し出すように構成された、請求項1から12のいずれか1つに記載のプッシャ装置と、を備える、スティックフィーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スティックフィーダのプッシャ装置およびそれを備えるスティックフィーダに関する。
【背景技術】
【0002】
基板に電子部品を実装する部品実装システムでは、部品装着装置にセットされる部品供給装置から電子部品を取り出して、基板に移送搭載される部品実装動作が反復して実行される。
【0003】
部品供給装置として、特許文献1に記載されるような、複数の電子部品を収容する長尺で中空のスティックケースを用いるスティックフィーダが知られている。
【0004】
特許文献1のスティックフィーダでは、スティックに収容された部品を部品供給位置に向けて押し出すプッシャ装置が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-069502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、プッシャ装置を取り扱う際の作業性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様にかかるスティックフィーダのプッシャ装置は、スティックフィーダのスティックを通過するように駆動されるワイヤと、前記ワイヤに取り付けられ、前記スティックに収容された部品を部品供給位置に向けて押し出すプッシャと、を備え、前記プッシャは、前記ワイヤに接続される第1プッシャと、前記第1プッシャに対して着脱可能な第2プッシャと、を備える。
【0008】
本開示の一態様にかかるスティックフィーダは、複数のスティックを段積みする積載部と、前記複数のスティックのうちの一のスティックに収容された部品を前記部品供給位置に向けて押し出すための前記プッシャ装置と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示のスティックフィーダのプッシャ装置およびそれを備えるスティックフィーダによれば、プッシャ装置を取り扱う際の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態にかかる部品装着装置を示す概略平面図
図2図1の部品装着装置のシステム構成を示すブロック図
図3図1の部品装着装置の装着ヘッドを説明する概略側面図
図4図1の部品装着装置に配置されたスティックフィーダを示す概略斜視図
図5図4のスティックフィーダの側面図
図6図4のスティックフィーダの各構成要素を説明するための模式図
図7】プッシャ装置の斜視図(第1プッシャで部品を押し出す場合)
図8】プッシャ装置の斜視図(第2プッシャで部品を押し出す場合)
図9】第1プッシャから第2プッシャを取り外した状態の斜視図
図10】第1プッシャから第2プッシャを取り外した状態の斜視図
図11図7のE-E線に沿った断面図
図12図8のF-F線に沿った断面図
図13】異なるサイズの第2プッシャの斜視図
図14】異なるサイズの第2プッシャの斜視図
図15】異なるサイズの第2プッシャの斜視図
図16】ガイド機構、プッシャ装置およびスティックの斜視図
図17】ガイド機構の斜視図
図18】ガイド機構の斜視図
図19】ガイド機構の第1の部材の斜視図
図20】ガイド機構の第2の部材の斜視図
図21】ガイド機構の第3の部材の斜視図
図22】ガイド機構の第3の部材の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(実施形態)
[全体構成]
図1は、本開示の一実施形態にかかる部品装着装置1を示す概略図である。図2は、図1の部品装着装置1のシステム構成を示すブロック図である。
【0013】
<部品装着装置>
図1および図2に示すように、部品装着装置1は、部品を実装する対象となる基板3に、例えばチップ部品またはリード付き部品などの部品Pを実装する装置である。部品装着装置1は、部品供給装置50、装着ヘッド10、装着ヘッド移動装置12、基板搬送部2、部品認識ユニット14、および撮像制御部16、を備える。
【0014】
基板搬送部2は、基台1aの中央に位置する装着作業位置に基板3を搬入し、また、装着作業位置から基板3を搬出する装置である。より詳細には、基板搬送部2は、部品装着装置1を含む部品実装システム(図示省略)の上流側から搬入される基板3をX方向へ搬入し、装着作業位置に位置決めして保持する。部品装着作業が完了すると、基板搬送部2は、基板3を部品実装システムの下流に搬出する。
【0015】
部品供給装置50は、基台1aにおけるY方向の両端部に配置されている。部品供給装置50は、複数の部品供給装置として、スティックフィーダ4、テープフィーダ5、およびトレイフィーダ7を含む。具体的には、図1における基台1aの一方側に、複数のスティックフィーダ4がX方向に沿って配置されている。また、図1における基台1aの他方側には、複数のテープフィーダ5がX方向に沿って配置されている。さらに、複数のテープフィーダ5に並んだ位置に、部品トレイ6を有するトレイフィーダ7が配置されている。
【0016】
部品供給装置であるスティックフィーダ4、テープフィーダ5、およびトレイフィーダ7は、基板3に装着するための部品Pを供給する。
【0017】
装着ヘッド移動装置12は、Y軸テーブル8とビーム9とを備える。Y軸テーブル8は、基台1aの上面において、X方向の両端部にリニア駆動装置を有する。ビーム9は、同様のリニア駆動装置を有し、Y軸テーブル8に連結されている。また、ビーム9には、X方向に移動可能に装着ヘッド10が装着されている。Y軸テーブル8の備えるリニア駆動装置により、ビーム9がY方向に移動する。また、ビーム9の備えるリニア駆動装置により、装着ヘッド10がX方向に移動する。
【0018】
装着ヘッド移動装置12は、上述のリニア駆動装置を制御してスティックフィーダ4の部品供給位置21b(図4参照)またはテープフィーダ5の部品供給位置または部品トレイ6の部品供給位置に、装着ヘッド10を移動させる。部品供給位置21bにおいて装着ヘッド10によってピックアップされた部品Pは、基板搬送部2に保持された基板3の装着位置に移送され、装着される。部品装着装置1は、上述の基板3の搬送から部品Pの装着までの一連の処理を繰り返し実行する。
【0019】
図3は、図1の部品装着装置1の装着ヘッド10を説明する概略図である。図3に示すように、装着ヘッド10は、昇降駆動装置を有する複数の装着ユニット10aを備える。装着ユニット10aのそれぞれの下端部には、部品Pを保持する4つのノズル11がX方向に並んで装備されている。ノズル11は、例えば真空吸着により、部品Pを保持することができる。それぞれの装着ユニット10aは、昇降駆動装置を駆動することにより、ノズル11を昇降させる(矢印a)。また、装着ヘッド10は、Z方向のノズル軸ANを回転軸として、ノズル11を回転させる(矢印b)、ノズル回転装置10cを含む。
【0020】
部品認識ユニット14は、図2に示すように、カメラ14a、第1光源14b、および第2光源14cを含む。カメラ14aは、ノズル11が保持した部品を撮像する。第1光源14bと第2光源14cとは、カメラ14aが撮像する部品Pを照らす照明である。
【0021】
装着ヘッド10が部品認識ユニット14の上方に位置したときに、ノズル11に保持された部品Pを下方から、すなわち、図3におけるZ+方向に向かってカメラ14aにより部品Pを撮像する。カメラ14aにより撮像された部品Pの画像に基づいて、部品Pの極性認識、およびリード線の位置合わせを行うことができる。
【0022】
撮像制御部16は、部品認識ユニット14のカメラ14a、第1光源14b、および第2光源14cを制御する。例えば、CPU、MPU、DSP、FPGA、ASIC等で構成することができる。撮像制御部16の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。撮像制御部16は、撮像制御部16内の図示しない記憶領域に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことにより、所定の機能を実現する。
【0023】
<部品装着装置の動作>
ここで、部品装着装置1の動作について説明する。部品装着装置1は、部品実装システム(図示省略)上流から搬入される基板3に、部品供給装置50(例えば、スティックフィーダ4)から供給された部品Pを基板3に装着する装置である。基板搬送部2が、部品実装システムの上流から基板3を部品装着位置に搬送する。次に、装着ヘッド移動装置12により、装着ヘッド10を移動させて、部品供給装置50から供給された部品Pをピックアップし、部品認識ユニット14で部品Pの極性およびリード線の位置を識別する。
【0024】
識別した部品Pの極性およびリード線の位置に基づいて、装着ヘッド移動装置12が装着ヘッド10をさらに移動させて、基板3に部品Pを装着する。基板3への部品Pの装着が完了すると、基板搬送部2は、基板3を搬出し、次に部品Pを装着する対象となる基板3を部品装着装置1に搬入する。
【0025】
<スティックフィーダ>
図4は、図1の部品装着装置1に配置されたスティックフィーダ4の構成を示す概略斜視図である。図5は、図4のスティックフィーダ4の側面図である。図6は、図4のスティックフィーダ4の各構成要素を説明するための模式図である。
【0026】
スティックフィーダ4は、図4および図5に示すように、積載部23と、フィーダ21と、部品センサ22(図6参照)と、プッシャ24と、プッシャ駆動部25(図2参照)と、制御部32(図2参照)と、を備える。
【0027】
スティックフィーダ4のそれぞれの構成要素を、図6を参照して説明する。積載部23は、複数のスティックSTを段積みする。複数のスティックSTは、一端および他端を有し、内部に複数の部品Pを収容する。本実施形態では、複数のスティックSTは筒状に形成され、内部に複数の部品Pを一列に並べて収容する。ここで、複数のスティックSTを段積みするとは、スティックSTを+Z方向に積み重ねることである。
【0028】
フィーダ21は、複数のスティックSTのうち、一のスティックST1(以後、スティックST1と称する)の一端E1と連通されて、スティックST1から供給される複数の部品Pが通過する「部品通路」を形成する部材である。すなわち、フィーダ21は、スティックST1の一端E1に入口21aが接続されている。フィーダ21は、入口21aと反対側の端部に部品供給位置21bを有する。フィーダ21の部品通路は、スティックST1の一端E1から部品供給位置21bまでの部品Pの通過する経路を指す。本実施形態では、図6に示すように、フィーダ21は複数の部品Pを+Z方向に支持する支持体を有するが、スティックST1と支持体との間に、部品Pが落ちない程度の隙間が形成されていてもよい。
【0029】
フィーダ21において、入口21aを通過した複数の部品Pが部品通路に配置され、これらの部品Pのうち部品供給位置21bに位置された1つの部品が、装着ヘッド10によりピックアップされる。
【0030】
部品センサ22は、フィーダ21の部品供給位置21bに配置されている。部品センサ22は、部品供給位置21bにおける部品Pまたはプッシャ24の有無を検出するセンサである。すなわち、部品センサ22は、部品供給位置21bに部品Pまたはプッシャ24が位置する場合にON信号を出力し、部品供給位置21bに部品Pまたはプッシャ24のいずれもが位置しない場合にOFF信号を出力する。部品センサ22のON/OFF信号は、後述する制御部32に送信される。部品センサ22としては、例えば、フォトセンサなど、部品Pまたはプッシャ24の有無を検出できるセンサを使用することができる。
【0031】
プッシャ24は、スティックST1の他端E2よりも外側に位置する始点S1から、スティックST1を通過してスティックST1の内部に収容された複数の部品Pを部品供給位置21bに位置するようフィーダ21に押し出す。
【0032】
プッシャ24は、プッシャ駆動部25(図2参照)により、Y方向に進退移動可能である。プッシャ24は、ワイヤ26に連結されており、プッシャ駆動部25によりワイヤ26が進退移動されることにより、プッシャ24が移動する。プッシャ24が始点S1から-Y方向に移動すると、スティックST1に収容された複数の部品Pをフィーダ21に押し出す。部品Pをフィーダ21に押し出した後、プッシャ駆動部25により、プッシャ24が+Y方向に移動して始点S1に戻る。
【0033】
本実施形態では、プッシャの始点S1に原点センサ29が配置されている。原点センサ29は、始点S1におけるプッシャ24に設けられた原点マーク36の有無を検出する。プッシャ24が始点S1に位置しているときに、原点センサ29は始点S1において原点マーク36ありを検出する。原点センサ29としては、例えば、フォトセンサなど、原点マーク36の有無を検出できるセンサを使用することができる。
【0034】
また、本実施形態では、スティックST1の一端E1の外側の部品通路の上に、プッシャセンサ31が配置されている。プッシャセンサ31は、フィーダ21の所定の位置にプッシャ24が位置しているかどうかを検出する。所定の位置としては、フィーダ21の入口21aと部品供給位置21bとの間の任意の位置を設定することができる。本実施形態では、フィーダ21において、部品供給位置21bよりも入口に近い位置を所定の位置として設定している。図6に示すように、プッシャセンサ31は、フィーダ21の部品通路の上に配置され、スティックST1の一端E1からプッシャ24が出てきたことを検出する。
【0035】
プッシャ駆動部25は、プッシャ24をY方向に進退移動させる。本実施形態では、プッシャ駆動部25はサーボモータ(図示省略)と一対のローラ27とにより構成される。ローラ27の回転方向および回転量に応じて、ワイヤ26がY方向に進退移動する。ワイヤ26の移動に伴い、プッシャ24が+Y方向または-Y方向に移動する。
【0036】
すなわち、プッシャ駆動部25により、ローラ27が-Y方向に回転駆動されると、ワイヤ26がローラ27の回転駆動量に応じて-Y方向に送られ、プッシャ24が-Y方向に前進する。その結果、プッシャ24により、スティックST1に収容された複数の部品Pをフィーダ21に向かって押し出すことができ、その後、プッシャ24は始点S1まで後退することができる。
【0037】
一方、プッシャ駆動部25により、ローラ27が+Y方向に回転駆動されると、ワイヤ26がローラ27の回転駆動量に応じて+Y方向に送られ、プッシャ24が+Y方向に後退する。この場合、プッシャ駆動部25は、原点センサ29により始点S1において原点マーク36が検出されるまで、プッシャ24を後退させる。
【0038】
ワイヤ26のうち、ローラ27よりも外側に延びる部分は、チューブ状のワイヤ収納部28に収納されて保護される。
【0039】
制御部32は、プッシャ駆動部25を制御する。また、本実施形態では、制御部32は、部品センサ22、プッシャセンサ31、および原点センサ29の検出結果に基づき、スティックフィーダ4のそれぞれの構成要素を制御する。具体的には、制御部32は、プッシャ駆動部25を駆動して、プッシャ24を前進および後退させる。制御部32は、サーボモータの駆動量とローラ27の半径とに基づいて、プッシャの前進距離を制御する。
【0040】
制御部32は、例えば、CPU、MPU、DSP、FPGA、ASIC等で構成することができる。制御部32の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。制御部32は、制御部32内の図示しない記憶領域に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことにより、所定の機能を実現する。
【0041】
スティック交換レバー30が、積載部23に配置されている。スティック交換レバー30は、その一端30aがスティックST1を支持し、他端30bがスティックST1に積まれているスティックSTを支えている。スティック交換レバー30の一端30aと他端30bとの間には、回転中心30cが設けられている。スティック交換レバー30は、スティックST1を一端30aで支持している姿勢と、スティックST1の支持を解除してその上のスティックSTを他端30bで支持する姿勢と、の間でスティック交換レバー30が回転する。スティック交換レバー30の回転は、例えば制御部32により制御される。スティックST1に収容されたすべての部品Pがフィーダ21に押し出され、スティックST1が空になると、プッシャ駆動部25によりプッシャ24が始点S1に後退する。このとき、スティックST1から次のスティックSTへの交換が可能になる。
【0042】
(プッシャ装置について)
次に、実施形態のプッシャ装置について、図7以降の図面を用いて説明する。
【0043】
図7図10は、実施形態のプッシャ装置100の斜視図である。図7は、プッシャ24として第1プッシャ24Aを用いる場合の斜視図であり、図8は、プッシャ24として第2プッシャ24Bを用いる場合の斜視図である。図9図10は、第1プッシャ24Aから第2プッシャ24Bを取り外した状態を示す斜視図である。
【0044】
図7図10に示すように、プッシャ装置100は、プッシャ24としての第1プッシャ24A(図7)および第2プッシャ24B(図8)と、ワイヤ26と、原点マーク36とを備える。
【0045】
本実施形態のプッシャ装置100は、第1プッシャ24Aに対して第2プッシャ24Bを着脱可能に構成している。図7に示すように、第1プッシャ24Aに第2プッシャ24Bを取り付けずに第1プッシャ24Aで部品Pを押し出す形態と、図8に示すように、第1プッシャ24Aに第2プッシャ24Bを取り付けて第2プッシャ24Bで部品Pを押し出す形態を切り替えて使用することができる。特に、複数種類の部品Pを取り扱う際に、部品Pのサイズや形状に応じて第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bのいずれかを用いて部品Pを押し出すことで、部品Pを部品供給位置21bまで精度良く移動させることができる。第1プッシャ24Aに対する第2プッシャ24Bの着脱は、第1プッシャ24Aにワイヤ26を接続した状態のまま行うことができるため、ワイヤ26をワイヤ駆動源から取り外す必要がなく、プッシャ24A、24Bの切替えを容易に行うことができる。これにより、プッシャ装置100を取り扱う際の作業性を向上させることができる。以下、プッシャ装置100の詳細な構成について説明する。
【0046】
図7図9図10に示す第1プッシャ24Aは、第1部分102と、第2部分104と、第3部分106とを備える。
【0047】
第1部分102と第2部分104はそれぞれ、第1プッシャ24Aにおける軸方向Aの先端側A1と基端側A2に位置する部分である。第1部分102と第2部分104はともに、縁部が面取りされた大略四角柱状の形状を有する。
【0048】
第3部分106は、第1部分102と第2部分104の間に位置する部分である。第3部分106は、円筒状の形状を有し、外周面が円形である。
【0049】
第1部分102は、端面108とテーパ面110とを有する。端面108は、先端側A1の端面であり、部品Pを押圧するための押圧面である。テーパ面110は、端面108の周囲に設けられた面であり、先端側A1に向かって先細りの傾斜形状を有する。
【0050】
第2部分104は、テーパ面111(図10)を有する。テーパ面111は、基端側A2に向かって先細りの傾斜形状を有する。
【0051】
第1プッシャ24Aの第2部分104にはワイヤ26が接続される。ここで、第1プッシャ24Aにワイヤ26が接続された状態の断面図(図7のE-E線に沿った断面図)を図11に示す。
【0052】
図11に示すように、第1プッシャ24Aは、ワイヤ26を取り付けるためのワイヤ取付孔112を形成する。ワイヤ取付孔112は、第1プッシャ24Aの第2部分104における基端側A2の端面に開口するとともに、軸方向Aに沿って延びる孔である。ワイヤ取付孔112にワイヤ26を挿入して接着または圧入することで、第1プッシャ24Aにワイヤ26が接続して固定される。
【0053】
ワイヤ26の周囲には原点マーク36が配置される。原点マーク36は例えば、第1プッシャ24Aの第2部分104における基端側A2の端部(テーパ面111)に圧入して固定されてもよい。
【0054】
図8図10に示す第2プッシャ24Bは、第1部分114と、第2部分116と、第3部分118とを備える。
【0055】
第1部分114と第2部分116はそれぞれ、第2プッシャ24Bにおける軸方向Aの先端側A1と基端側A2に位置する部分である。第1部分114と第2部分116はともに、中央部から離れるほど先細りの傾斜形状を有し、テーパ面120とテーパ面122をそれぞれ有する。第1部分114はさらに、先端側A1に端面124を有する。端面124は、部品Pを押圧するための押圧面である。
【0056】
第3部分118は、第1部分114と第2部分116の間に位置する部分である。第3部分118は、縁部が面取りされた大略四角柱の形状を有する。
【0057】
図9図10に示すように、第2プッシャ24Bは、第1プッシャ24Aを収容するための収容孔126を形成する。収容孔126は、第2プッシャ24Bを軸方向Aに貫通する貫通孔であり、円柱状の形状を有する。収容孔126における基端側A2の開口を通じて第1プッシャ24Aが軸方向Aに挿入され、収容孔126に配置される。また、収容孔126における先端側A1には開口127が形成される。開口127は、収容孔126に配置された第1プッシャ24Aの端面108を露出させる(図8)。
【0058】
第2プッシャ24Bはさらに、固定孔128を形成する。固定孔128は、収容孔126に配置された第1プッシャ24Aを固定するための固定部材130を配置する孔である。固定孔128は、第2プッシャ24Bの表面から軸方向Aに直交する方向に延びるとともに、第2プッシャ24Bの内部で収容孔126に連通する。
【0059】
固定部材130は、固定孔128に配置される固定用の部材である。固定部材130は、収容孔126に配置された第1プッシャ24Aに接触して押圧することで、第2プッシャ24Bの内部で第1プッシャ24Aを固定する。これにより、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bが相対的に固定される。固定部材130は、図示しない工具を用いて固定孔128に圧入して固定、あるいは螺合してもよい。
【0060】
ここで、第1プッシャ24Aに第2プッシャ24Bを取り付けた状態の断面図(図8のF-F線に沿った断面図)を図12に示す。
【0061】
図12に示すように、第1プッシャ24Aが収容孔126に収容されるとともに、固定孔128に配置された固定部材130が第1プッシャ24Aに接触して下方に押圧する。ここで、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bのそれぞれの軸方向Aの長さは、略同じに設計されている。このため、第1プッシャ24Aの略全体が収容孔126に配置されるとともに、第1プッシャ24Aの端面108と第2プッシャ24Bの端面124が面一となる。プッシャ装置100で部品Pを押し出す際には、第1プッシャ24Aの端面108と第2プッシャ24Bの端面124の両方で部品Pを押し出すことができる。
【0062】
固定部材130は特に、第1プッシャ24Aの中央部に位置する第3部分106に接触する。第3部分106の外周面は円形であるため、第1プッシャ24Aの回転位置(軸方向Aを中心とする回転方向Rの回転位置)が任意の回転位置にあるときでも、固定部材130は第1プッシャ24Aに安定的に接触できる。これにより、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bの相対的な回転位置を容易に調整することができる。
【0063】
第1プッシャ24Aから第2プッシャ24Bを取り外す際には、固定部材130を固定孔128から取り外すとともに、第1プッシャ24Aを軸方向Aの基端側A2に引き抜けばよい。これにより、第1プッシャ24Aに対して第2プッシャ24Bを容易に着脱することができる。
【0064】
上記構成によれば、第1プッシャ24Aに対して第2プッシャ24Bを着脱可能とすることで、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bを容易に切り替えて使用することができる。第1プッシャ24Aにワイヤ26を接続した状態のまま第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bを切り替えることができるため、ワイヤ26をワイヤ駆動部から取り外すことなく作業することができ、プッシャ装置100を取り扱う際の作業性を向上させることができる。また、第1プッシャ24Aに第2プッシャ24Bを取り付ける際には、第2プッシャ24Bの収容孔126に第1プッシャ24Aを配置して固定部材130を固定孔128に挿入すればよく、第2プッシャ24Bの取付け、および取外しを容易に行うことができる。
【0065】
本実施形態のプッシャ装置100はさらに、様々な部品Pの種類・サイズに対応できるように、第1プッシャ24Aに取り付ける第2プッシャ24Bとして、異なるサイズのプッシャを適用可能としている。異なるサイズの第2プッシャについて、図13図15を用いて説明する。
【0066】
図13図15はそれぞれ、第2プッシャ24Bとは異なるサイズの第2プッシャ24C~24Eを示す斜視図である。
【0067】
図13に示す第2プッシャ24Cは、前述した第2プッシャ24Bよりもサイズが大きいプッシャである。同様に、図14に示す第2プッシャ24Dは、図13に示す第2プッシャ24Cよりもサイズが大きいプッシャであり、図15に示す第2プッシャ24Eは、図14に示す第2プッシャ24Dよりもサイズが大きいプッシャである。
【0068】
図13に示す第2プッシャ24Cは、テーパ面114Cと、テーパ面114Cに接続する端面124C(押圧面)とを有し、さらに、収容孔126Cと、固定孔128Cとを形成する。収容孔126Cには、前述した第1プッシャ24A(図示せず)が配置され、固定孔128Cには、収容孔126Cに配置した第1プッシャ24Aを固定するための固定部材(図示せず)が配置される。
【0069】
図14に示す第2プッシャ24Dは、テーパ面114Dと、テーパ面114Dに接続する端面124D(押圧面)とを有し、さらに、収容孔126Dと、固定孔128Dとを形成する。収容孔126Dには、前述した第1プッシャ24A(図示せず)が配置され、固定孔128Dには、収容孔126Dに配置した第1プッシャ24Aを固定するための固定部材(図示せず)が配置される。
【0070】
図15に示す第2プッシャ24Eは、テーパ面114Eと、テーパ面114Eに接続する端面124E(押圧面)とを有し、さらに、収容孔126Eと、固定孔128Eとを形成する。収容孔126Eには、前述した第1プッシャ24A(図示せず)が配置され、固定孔128Eには、収容孔126Eに配置した第1プッシャ24Aを固定するための固定部材(図示せず)が配置される。
【0071】
上記構成によれば、図8図10に示した第2プッシャ24Bと、図13図15に示した第2プッシャ24C~24E(計4種類)のうちのいずれか1つを選択して、第1プッシャ24Aに取り付けて使用することができる。押し出す部品Pの大きさに応じて、第1プッシャ24Aおよび複数種類の第2プッシャ24B~24E(計5種類)の中から1つのプッシャを選択することで、より適切なプッシャ24を用いて部品Pを押し出すことができ、部品Pをより精度良く部品供給位置21bまで移動させることができる。第2プッシャ24Bが取り付けられていない状態の第1プッシャ24A(図7)は、「最小プッシャ」として機能する。
【0072】
図13図15に示した例に限らず、第2プッシャの種類数やサイズは任意であってもよい。
【0073】
(作用効果1)
上述したように、実施形態のスティックフィーダ4のプッシャ装置100は、スティックフィーダ4のスティックST1を通過するように駆動されるワイヤ26と、ワイヤ26に取り付けられ、スティックST1に収容された部品Pを部品供給位置21bに向けて押し出すプッシャ24と、を備え、プッシャ24は、ワイヤ26に接続される第1プッシャ24Aと、第1プッシャ24Aに対して着脱可能な第2プッシャ24Bと、を備える。
【0074】
このような構成によれば、第1プッシャ24Aに対して第2プッシャ24Bを着脱可能とすることで、部品Pの大きさや種類に応じて、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bを容易に切り替えることができる。これにより、部品Pを部品供給位置21bまで精度良く送ることができる。また、ワイヤ26をワイヤ駆動部から取り外すことなく作業することができ、プッシャ装置100を取り扱う際の作業性を向上させることができる。
【0075】
また、実施形態のプッシャ装置100では、第2プッシャ24Bは、第1プッシャ24Aを収容するための収容孔126を形成する。このような構成によれば、第1プッシャ24Aに第2プッシャ24Bを容易に取り付けることができる。
【0076】
また、実施形態のプッシャ装置100では、第2プッシャ24Bは、第2プッシャ24Bの表面から収容孔126まで連通した固定孔128をさらに形成し、固定孔128に固定部材130を配置して、収容孔126に配置された第1プッシャ24Aに接触させることで、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bを相対的に固定する。このような構成によれば、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bを容易に固定することができる。
【0077】
また、実施形態のプッシャ装置100では、第1プッシャ24Aは、円形の外形を有した第3部分106を備え、固定部材130は、第1プッシャ24Aの第3部分106に接触する。このような構成によれば、第1プッシャ24Aが任意の回転位置にあるときでも、固定部材130は第1プッシャ24Aの外面に安定的に接触することができ、第1プッシャ24Aと第2プッシャ24Bの相対的な回転位置を容易に調整することができる。なお、第3部分106の外周面は、周方向の少なくとも一部が円形であればよい。
【0078】
また、実施形態のプッシャ装置100では、第2プッシャ24Bは、収容孔126に配置された第1プッシャ24Aの端面108を露出させる開口127を形成する。このような構成によれば、開口127を通じて第1プッシャ24Aの端面108の位置を確認することができ、第1プッシャ24Aの取付位置を確認することができる。
【0079】
また、実施形態のプッシャ装置100では、第1プッシャ24Aの端面108と、第2プッシャ24Bの端面124とが面一である。このような構成によれば、部品Pを広い面積で押すことができ、プッシャ24の動作を安定化させることができる。
【0080】
また、実施形態のプッシャ装置100では、大きさが異なる複数の第2プッシャ24B~24Eを設け、第1プッシャ24Aに任意の第2プッシャ24B~24Eが取付け可能である。このような構成によれば、部品Pの大きさや種類に応じて、適切な第2プッシャ24Bを適用することができる。
【0081】
また、実施形態のスティックフィーダ4は、複数のスティックSTを段積みする積載部23と、複数のスティックSTのうちの一のスティックST1に収容された部品Pを部品供給位置21bに向けて押し出すためのプッシャ装置100と、を備える。このような構成によれば、実施形態のプッシャ装置100と同様の効果を奏することができる。
【0082】
(ガイド機構について)
次に、実施形態のガイド機構について、図16以降の図面を用いて説明する。
【0083】
図16図18は、実施形態のガイド機構200の斜視図である。図16では、プッシャ装置100およびスティックST1を図示し、図17図18では、プッシャ装置100およびスティックST1の図示を省略する。
【0084】
図16図18に示すガイド機構200は、プッシャ24の移動経路においてプッシャ24の移動をガイドする機構である。図16では、一例として、プッシャ24として第1プッシャ24Aがガイド機構200により支持された状態を例示する。
【0085】
プッシャ24が始点S1から部品供給位置21bに至るまでの移動経路(図6)において、プッシャ24の姿勢が不安定になる場合がある。このため、プッシャ24の移動経路にガイド機構200を設けることで、プッシャ24の姿勢を安定化させ、部品Pを精度良く送ることができる。特に、スティックST1の入口、出口およびフィーダ21の入口などの「乗り移り箇所」でプッシャ24の姿勢が不安定になりやすい。本実施形態のガイド機構200は、乗り移り箇所の1つであるスティックST1の入口(他端E2)に設けられる。
【0086】
図16図18に示すように、ガイド機構200は、第1の部材202と、第2の部材204と、第3の部材206と、スライド部材208と、支持部材210と、を備える。
【0087】
第1の部材202および第2の部材204は、プッシャ24を支持するブロック状の部材である。第1の部材202および第2の部材204は、プッシャ24を下方から支持するとともに、プッシャ24を左右方向Bに挟むように配置される。第1の部材202と第2の部材204は後述するように、左右方向Bの間隔が調整可能に構成されている。第1の部材202と第2の部材204はいずれも第3の部材206に取り付けられる。
【0088】
第3の部材206は、第1の部材202と第2の部材204を取り付けて支持するためのブロック状の部材である。第3の部材206は、スライド部材208に取り付けられる。
【0089】
スライド部材208は、第3の部材206を取り付けて支持するための板状の部材である。第3の部材206をスライド部材208に取り付けることで、第1の部材202、第2の部材204および第3の部材206が一体的にスライド部材208に支持される。スライド部材208は、支持部材210に対して上下動可能に取り付けられる。
【0090】
支持部材210は、スライド部材208を上下方向Cにスライド可能に支持する板状の部材である。スライド部材208が支持部材210に沿って上下方向Cに移動可能であることで、第1の部材202、第2の部材204および第3の部材206も一体的に上下動可能となる。これにより、第1の部材202と第2の部材204の上下位置を調整することができる。
【0091】
図19は、第1の部材202の斜視図であり、図20は、第2の部材204の斜視図である。
【0092】
図19図20に示すように、第1の部材202と第2の部材204は互いに左右方向Bに概ね対称な形状を有する。
【0093】
図19に示す第1の部材202は、第1ブロック212と、第2ブロック214とを有する。
【0094】
第1ブロック212は、プッシャ24(図示せず)の左右方向Bの移動を規制する部分である。第1ブロック212は、傾斜面216と、非傾斜面218とを有する。傾斜面216は、軸方向Aに対して傾斜した面であり、先端側A1に向かって外側に広がるように傾斜する。傾斜面216を設けることで、スティックST1の中にあるプッシャ24が基端側A2に戻ってきたときに、第1ブロック212の内側に案内される。非傾斜面218は、軸方向Aに対して傾斜せずに軸方向Aに平行に延びる面である。
【0095】
第2ブロック214は、前述した第3の部材206に取り付けられる部分である。第2ブロック214は、挿通孔220を形成する。挿通孔220は、図17に示す固定部材222を挿通するための貫通孔である。挿通孔220に挿通された固定部材222は、後述する第3の部材206の取付孔236(図21図22)に挿入される。本実施形態では、挿通孔220は上下に2か所設けられ、対応する固定部材222も2つ設けられる。
【0096】
図20に示す第2の部材204は、第3ブロック224と、第4ブロック226とを有する。
【0097】
第3ブロック224は、プッシャ24(図示せず)の左右方向Bの移動を規制する部分である。第3ブロック224は、傾斜面228と、非傾斜面230とを有する。傾斜面228は、軸方向Aに対して傾斜した面であり、先端側A1に向かって外側に広がるように傾斜する。傾斜面228を設けることで、スティックST1の中にあるプッシャ24が基端側A2に戻ってきたときに、第3ブロック224の内側に案内される。非傾斜面230は、軸方向Aに対して傾斜せずに軸方向Aに平行に延びる面である。
【0098】
第4ブロック226は、前述した第3の部材206に取り付けられる部分である。第4ブロック226は、挿通孔232を形成する。挿通孔232は、図17に示す固定部材234を挿通するための貫通孔である。挿通孔232に挿通された固定部材234は、後述する第3の部材206の取付孔236(図21図22)に挿入される。本実施形態では、挿通孔232は上下に2か所設けられ、対応する固定部材234も2つ設けられる。
【0099】
図21図22はそれぞれ、第3の部材206を異なる方向から見た斜視図である。図21図22に示すように、第3の部材206は、複数の取付孔236、238を形成する。
【0100】
取付孔236は、前述した第1の部材202および第2の部材204を取り付けるための孔である。取付孔236には、第1の部材202の挿通孔220に挿通された固定部材222と、第2の部材204の挿通孔232に挿通された固定部材234が挿入される。取付孔236は、挿通孔220、232に対応して上下に2段設けられ、上段の取付孔236Aと、下段の取付孔236Bとを有する。
【0101】
上段の取付孔236Aおよび下段の取付孔236Bはいずれも、左右方向Bに間隔を空けて配置された複数の貫通孔で構成される(図21図22に示す例では6個ずつ)。取付孔236はいずれも同じ形状を有し、任意の取付孔236に固定部材222あるいは固定部材234を挿入可能である。取付孔236を左右方向Bに間隔を空けて複数設けることで、第1の部材202と第2の部材204を第3の部材206に取り付ける際に左右方向Bの取付位置を可変とすることができ、第1の部材202と第2の部材204の間隔を調整することができる。
【0102】
図19図20に示すように、挿通孔220、232はいずれも左右方向Bに長い長円形状を有する。固定部材222、234を挿通孔220、232に挿通する際に、挿通孔220、232の左右方向Bの幅の範囲内で取付位置を調整することができる。これにより、第1の部材202と第2の部材204の間隔を微調整することができる。
【0103】
図21図22に戻ると、取付孔238は、第3の部材206を前述したスライド部材208に取り付けるための孔である。取付孔238には、図18に示す固定部材240が挿通される。固定部材240は、スライド部材208に形成された長孔242(図17)と、支持部材210に形成された長孔244(図18)に挿通される。固定部材240を長孔242、244に挿入することで、固定部材240および第3の部材206の取付位置を上下方向Cに可変とすることができる。
【0104】
図17図18に示すように、長孔242、244には、さらに別の固定部材246が取り付けられる。固定部材240の取付位置を調整して固定した後に、固定部材246を長孔242、244に取り付けて固定することで、スライド部材208と支持部材210を強固に固定できる。
【0105】
図17に示すように、スライド部材208には、長孔242とは別の長孔247が形成されている。長孔247には固定部材248が取り付けられる。固定部材248は、長孔247に挿入されるとともに、図18に示すように支持部材210の所定位置に固定される。固定部材248の固定を解除した状態では、スライド部材208は支持部材210に対して上下方向Cに相対的に移動できる。スライド部材208の相対位置が決まれば、固定部材240、246とともに固定部材248によりスライド部材208を固定すればよい。
【0106】
図17に示すように、固定部材248は、第3の部材206の突出部250に対して上下方向Cに対向する。固定部材248は、スライド部材208と支持部材210を固定する固定機能に加えて、第3の部材206の取付位置を調整する際の下限位置を規定するストッパー機能を有する。
【0107】
上記構成によれば、第1の部材202と第2の部材204の左右方向Bの間隔が調整可能であるため、プッシャ24のサイズに応じて適切な間隔に調整することで、プッシャ24をより安定的に支持することができる。本実施形態では特に、第1プッシャ24Aに異なるサイズの第2プッシャ24B~24Eが着脱可能であるため、第1の部材202と第2の部材204の間隔を調整可能とすることで、様々なサイズのプッシャ24に対応することができる。第3の部材206は、第1の部材202と第2の部材204の間隔を調整する「間隔調整部」として機能する。
【0108】
また、第1の部材202および第2の部材204は、第3の部材206およびスライド部材208とともに、支持部材210に対して上下方向Cにスライド可能である。これにより、プッシャ24のサイズ(特に高さ)が様々である場合にも対応することができ、プッシャ24の動作をより安定的に支持することができる。スライド部材208および支持部材210は、第1の部材202と第2の部材204の高さを調整する「高さ調整部」として機能する。
【0109】
(作用効果2)
上述した実施形態のプッシャ装置100は、プッシャ24の移動経路においてプッシャ24の移動をガイドするガイド機構200をさらに備える。このような構成によれば、プッシャ24の動作を安定化させることができる。
【0110】
また、実施形態のプッシャ装置100では、ガイド機構200は、スティックST1の入口に設けられる。このような構成によれば、プッシャ24の姿勢が不安定になりやすい箇所にガイド機構200を設けることで、プッシャ24の動作をより安定化させることができる。
【0111】
また、実施形態のプッシャ装置100では、ガイド機構200は、プッシャ24を左右方向Bに挟む第1の部材202および第2の部材204と、第1の部材202および第2の部材204を支持する第3の部材206と、を備える。このような構成によれば、第1の部材202と第2の部材204によってプッシャ24の左右方向Bの移動をガイドすることができる。
【0112】
また、実施形態のプッシャ装置100では、第3の部材206は、第1の部材202と第2の部材204の左右方向Bの位置を可変とする複数の取付孔236を形成する。このような構成によれば、第2プッシャ24B~24Eの取付有無や大きさに応じて、第1の部材202と第2の部材204の間隔を調整することができる。
【0113】
また、実施形態のプッシャ装置100では、ガイド機構200は、高さを調整可能とするスライド部材208および支持部材210(高さ調整部)を有する。このような構成によれば、第2プッシャ24B~24Eの取付有無や高さに応じて、ガイド機構200の高さを調整することで、プッシャ24をより安定的に支持することができる。
【0114】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、実施形態では、ガイド機構200をスティックST1の入口に設ける場合について説明したが、このような場合に限らず、プッシャ24の移動経路であれば、他の乗り移り箇所を含めて、任意の位置に設けてもよい。
【0115】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【0116】
なお、前記実施形態および様々な変形例のうち、任意の実施形態および変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、スティックフィーダのプッシャ装置およびそれを備えるスティックフィーダであれば適用可能である。
【符号の説明】
【0118】
1 部品装着装置
4、40、41、42、43 スティックフィーダ
11 ノズル
14 部品認識ユニット
14a カメラ
14b 第1光源
14c 第2光源
16 撮像制御部
21 フィーダ
21a 入口
21b 部品供給位置
22 部品センサ
23 積載部
24 プッシャ
24A 第1プッシャ
24B、24C、24D、24E 第2プッシャ
25 プッシャ駆動部
31 プッシャセンサ
32 制御部
34 スティックセンサ
100 プッシャ装置
102 第1部分
104 第2部分
106 第3部分
108 端面
110 テーパ面
111 テーパ面
112 ワイヤ取付孔
114 第1部分
116 第2部分
118 第3部分
120 テーパ面
122 テーパ面
124 端面
126 収容孔
127 開口
128 固定孔
130 固定部材
114C テーパ面
124C 端面
126C 収容孔
128C 固定孔
114D テーパ面
124D 端面
126D 収容孔
128D 固定孔
114E テーパ面
124E 端面
126E 収容孔
128E 固定孔
202 第1の部材
204 第2の部材
206 第3の部材
208 スライド部材
210 支持部材
212 第1ブロック
214 第2ブロック
216 傾斜面
218 非傾斜面
220 挿通孔
222 固定部材
224 第3ブロック
226 第4ブロック
228 傾斜面
230 非傾斜面
232 挿通孔
234 固定部材
236、236A、236B 取付孔
238 取付孔
240、246、248 固定部材
242、244、247 長孔
250 突出部
A 軸方向
A1 先端側
A2 基端側
B 左右方向
C 上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
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図20
図21
図22