(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057602
(43)【公開日】2023-04-24
(54)【発明の名称】押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置、および、搬送システム
(51)【国際特許分類】
B65B 61/24 20060101AFI20230417BHJP
【FI】
B65B61/24
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021167161
(22)【出願日】2021-10-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000110125
【氏名又は名称】トキワ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】新谷 宏
【テーマコード(参考)】
3E056
【Fターム(参考)】
3E056AA12
3E056BA01
3E056CA20
3E056DA05
3E056EA05
3E056FG01
(57)【要約】
【課題】シュリンクフィルムに形成されたツノ部を押し潰し可能な押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置、搬送システム、および、シュリンク包装体の搬送方法を提供する。
【解決手段】押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置は、胴部および首部を有する容器と、胴部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分と、首部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分と、を有するシュリンク包装体を搬送する搬送コンベヤと、シュリンクフィルム第1部分に当接する当接部材と、当接部材にシュリンクフィルム第1部分を押し付けるとともに、シュリンクフィルム第2部分に形成された第1ツノ部を押し潰す第1押し潰し部材と、を具備する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部および首部を有する容器と、前記胴部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分と、前記首部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分と、を有するシュリンク包装体を搬送する搬送コンベヤと、
前記シュリンクフィルム第1部分に当接する当接部材と、
前記当接部材に前記シュリンクフィルム第1部分を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分に形成された第1ツノ部を押し潰す第1押し潰し部材と
を具備する
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項2】
前記搬送コンベヤは、ヘッド部および前記ヘッド部から突出するノズル部を更に有する前記容器と、前記胴部を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第1部分と、前記首部、前記ヘッド部、および、前記ノズル部を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第2部分と、を有する前記シュリンク包装体を搬送可能であり、
前記第1押し潰し部材が、容器背面側において前記シュリンクフィルム第2部分に形成された前記第1ツノ部と接触するときに、前記当接部材が、容器正面側において、前記シュリンクフィルム第1部分を介して前記胴部に接触するように構成される
請求項1に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項3】
第1ローラ支持部材と、第1付勢部材とを更に具備し、
前記第1押し潰し部材は、第1軸まわりに回転可能、かつ、前記第1ツノ部との接触により前記第1ツノ部を押し潰し可能な第1押し潰しローラを含み、
前記第1ローラ支持部材は、前記第1押し潰しローラを前記第1軸まわりに回転可能なように支持し、かつ、前記第1軸に平行な第2軸まわりに揺動可能であり、
前記第1付勢部材は、前記第2軸まわりの第1回転方向に、前記第1ローラ支持部材を付勢する
請求項1または2に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項4】
前記第1押し潰しローラと、前記第1ローラ支持部材と、前記第1付勢部材とを有する第1押し潰しユニットと、
前記搬送コンベヤに対する前記第1押し潰しユニットの相対位置を調整する位置調整機構と
を具備する
請求項3に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項5】
前記シュリンクフィルム第1部分に形成された第2ツノ部を押し潰す第2押し潰し部材と、
前記シュリンクフィルム第1部分に形成された第3ツノ部を押し潰す第3押し潰し部材と
を更に具備し、
前記第2押し潰し部材は、前記第1押し潰し部材とは異なる部材であり、
前記第3押し潰し部材は、前記第1押し潰し部材および前記第2押し潰し部材とは異なる部材である
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項6】
前記第1押し潰し部材が前記第1ツノ部を押し潰す押し潰し方向を第1の押し潰し方向と定義するとき、前記第1ツノ部を、前記第1の押し潰し方向とは異なる方向に押し潰す第4押し潰し部材を更に具備し、
前記第4押し潰し部材は、前記第1押し潰し部材とは異なる部材である
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置と、
前記搬送コンベヤの上流側に配置され、前記容器を包むシュリンクフィルムを熱収縮させるシュリンクトンネルと、
前記シュリンクフィルムによって包まれた前記容器が前記シュリンクトンネルの内部を通過するように、前記シュリンクフィルムによって包まれた前記容器を搬送する第2搬送コンベヤと
を具備し、
前記第1押し潰し部材は、前記シュリンクフィルムの温度が常温よりも高いときに前記シュリンクフィルムの前記シュリンクフィルム第2部分に形成された前記第1ツノ部を押し潰すように構成される
搬送システム。
【請求項8】
容器の胴部を包むシュリンクフィルム第1部分と、前記容器の首部を包むシュリンクフィルム第2部分とを有するシュリンクフィルムを熱収縮させる熱収縮工程と、
前記容器と、前記胴部を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第1部分と、前記首部を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第2部分とを有するシュリンク包装体を搬送する搬送工程と、
前記搬送工程の実行中に、当接部材に前記シュリンクフィルム第1部分を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分に形成された第1ツノ部を押し潰す第1の押し潰し工程と
を具備する
シュリンク包装体の搬送方法。
【請求項9】
前記容器は、前記胴部および前記首部に加えて、ヘッド部と、前記ヘッド部から突出するノズル部とを備え、
前記第1の押し潰し工程は、第1押し潰しローラを用いて実行され、
前記第1押し潰しローラの外径は、容器背面側における前記ヘッド部の上端外縁から前記胴部の上端外縁までの距離の1.3倍以上3倍以下である
請求項8に記載のシュリンク包装体の搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置、搬送システム、および、シュリンク包装体の搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
胴部および首部を有するボトルをシュリンク包装する技術が知られている。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、包装体およびその製造方法が開示されている。特許文献1には、容器本体と、ポンプディスペンサーとを熱収縮フィルムによって包装することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、シュリンクフィルムに形成されたツノ部を押し潰し可能な押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置、搬送システム、および、シュリンク包装体の搬送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0007】
いくつかの実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置は、胴部(91)および首部(92)を有する容器(9)と、前記胴部(91)を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分(F1)と、前記首部(92)を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分(F2)と、を有するシュリンク包装体(E)を搬送する搬送コンベヤ(2)と、前記シュリンクフィルム第1部分(F1)に当接する当接部材(81)と、前記当接部材(81)に前記シュリンクフィルム第1部分(F1)を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分(F2)に形成された第1ツノ部(K1)を押し潰す第1押し潰し部材(30)と、を具備する。
【0008】
上記押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置において、前記搬送コンベヤ(2)は、ヘッド部(93)および前記ヘッド部(93)から突出するノズル部(94)を更に有する前記容器(9)と、前記胴部(91)を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第1部分(F1)と、前記首部(92)、前記ヘッド部(93)、および、前記ノズル部(94)を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第2部分(F2)と、を有する前記シュリンク包装体(E)を搬送可能であってもよい。また、前記第1押し潰し部材(30)が、容器背面側において前記シュリンクフィルム第2部分(F2)に形成された前記第1ツノ部(K1)と接触するときに、前記当接部材(81)が、容器正面側において、前記シュリンクフィルム第1部分(F1)を介して前記胴部(91)に接触するように構成されていてもよい。
【0009】
上記押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置は、第1ローラ支持部材(32)と、第1付勢部材(34)とを更に具備していてもよい。前記第1押し潰し部材(30)は、第1軸(AX1)まわりに回転可能、かつ、前記第1ツノ部(K1)との接触により前記第1ツノ部(K1)を押し潰し可能な第1押し潰しローラ(31)を含んでいてもよい。また、前記第1ローラ支持部材(32)は、前記第1押し潰しローラ(31)を前記第1軸(AX1)まわりに回転可能なように支持し、かつ、前記第1軸(AX1)に平行な第2軸(AX2)まわりに揺動可能であってもよい。また、前記第1付勢部材(34)は、前記第2軸(AX2)まわりの第1回転方向(R1)に、前記第1ローラ支持部材(32)を付勢していてもよい。
【0010】
上記押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置は、前記第1押し潰しローラ(31)と、前記第1ローラ支持部材(32)と、前記第1付勢部材(34)とを有する第1押し潰しユニット(3)と、前記搬送コンベヤ(2)に対する前記第1押し潰しユニット(3)の相対位置を調整する位置調整機構(M1)と、を具備していてもよい。
【0011】
上記押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置は、前記シュリンクフィルム第1部分(F1)に形成された第2ツノ部(K2)を押し潰す第2押し潰し部材(40a)と、前記シュリンクフィルム第1部分(F1)に形成された第3ツノ部(K3)を押し潰す第3押し潰し部材(40b)と、を更に具備していてもよい。前記第2押し潰し部材(40a)は、前記第1押し潰し部材(30)とは異なる部材であってもよい。また、前記第3押し潰し部材(40b)は、前記第1押し潰し部材(30)および前記第2押し潰し部材(40a)とは異なる部材であってもよい。
【0012】
上記押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置は、前記第1押し潰し部材(30)が前記第1ツノ部(K1)を押し潰す押し潰し方向を第1の押し潰し方向(PD1)と定義するとき、前記第1ツノ部(K1)を、前記第1の押し潰し方向(PD1)とは異なる方向(PD2)に押し潰す第4押し潰し部材(60)を更に具備していてもよい。また、前記第4押し潰し部材(60)は、前記第1押し潰し部材(30)とは異なる部材であってもよい。
【0013】
いくつかの実施形態における搬送システムは、上述の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置(1)と、前記搬送コンベヤ(2)の上流側に配置され、前記容器(9)を包むシュリンクフィルム(F)を熱収縮させるシュリンクトンネル(110)と、前記シュリンクフィルム(F)によって包まれた前記容器(9)が前記シュリンクトンネル(110)の内部を通過するように、前記シュリンクフィルム(F)によって包まれた前記容器(9)を搬送する第2搬送コンベヤ(120)と、を具備する。前記第1押し潰し部材(30)は、前記シュリンクフィルム(F)の温度が常温よりも高いときに前記シュリンクフィルム(F)の前記シュリンクフィルム第2部分(F2)に形成された前記第1ツノ部(K1)を押し潰すように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態におけるシュリンク包装体の搬送方法は、容器(9)の胴部(91)を包むシュリンクフィルム第1部分(F1)と、前記容器(9)の首部(92)を包むシュリンクフィルム第2部分(F2)とを有するシュリンクフィルム(F)を熱収縮させる熱収縮工程と、前記容器(9)と、前記胴部(91)を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第1部分(F1)と、前記首部(92)を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第2部分(F2)とを有するシュリンク包装体(E)を搬送する搬送工程と、前記搬送工程の実行中に、当接部材(81)に前記シュリンクフィルム第1部分(F1)を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分(F2)に形成された第1ツノ部(K1)を押し潰す第1の押し潰し工程と、を具備する。
【0015】
上記シュリンク包装体の搬送方法において、前記容器(9)は、前記胴部(91)および前記首部(92)に加えて、ヘッド部(93)と、前記ヘッド部(93)から突出するノズル部(94)とを備えていてもよい。前記第1の押し潰し工程は、第1押し潰しローラ(31)を用いて実行されてもよい。また、前記第1押し潰しローラ(31)の外径(L1)は、容器背面側における前記ヘッド部(93)の上端外縁(93u)から前記胴部(91)の上端外縁(91u)までの距離(L2)の1.3倍以上3倍以下であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、シュリンクフィルムに形成されたツノ部を押し潰し可能な押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置、搬送システム、および、シュリンク包装体の搬送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、シュリンクフィルムに形成されたツノ部を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略平面図である。
【
図3】
図3は、シュリンク包装体の一例を拡大して示す概略側面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略2面図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態の第2変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略平面図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略2面図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略側面図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略平面図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を、シュリンク包装体の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かう方向に見たときの概略図である。
【
図10】
図10は、第2の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を、シュリンク包装体の搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かう方向に見たときの概略図である。
【
図11】
図11は、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置を模式的に示す概略2面図である。
【
図12】
図12は、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置の一部分の拡大図である。
【
図13】
図13は、第4の実施形態における搬送システムを模式的に示す概略側面図である。
【
図14】
図14は、実施形態におけるシュリンク包装体の搬送方法の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、第1の押し潰し工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1、搬送システム100、および、シュリンク包装体Eの搬送方法について説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しの説明は省略される。
【0019】
(方向および用語の定義)
本明細書において、シュリンク包装体Eが搬送される方向を第1方向DR1と定義し、第1方向DR1とは反対の方向を第2方向DR2と定義する。換言すれば、シュリンク包装体Eの搬送方向を基準として上流から下流に向かう方向が第1方向DR1であり、シュリンク包装体Eの搬送方向を基準として下流から上流に向かう方向が第2方向DR2である。
【0020】
本明細書において、「ツノ部」とは、シュリンクフィルムFのシュリンクによって、シュリンクフィルムFに形成される外向きの不規則状の突出部を意味する。不規則状とは、シュリンク包装体毎に、当該突出部が形成される位置、あるいは、当該突出部の形状が異なることを意味する。本明細書において、「角部」とは、規則的に突出するカド部(例えば、多角形の角部)を意味する。
【0021】
また、
図3に例示されるように、本明細書において、「容器正面側」とは、容器9を頂部から底部に向かう方向にみたときに、ノズル部94が配置されている側を意味し、「容器背面側」とは、容器9を頂部から底部に向かう方向にみたときに、ノズル部94が配置されている側とは反対側を意味する。なお、容器9がノズル部94を有さない場合には、「容器正面側」および「容器背面側」は、常識的に解釈され、常識的な解釈が不可能である場合には、「容器正面側」と「容器背面側」との区別はないものとする。
【0022】
(ツノ部K)
図1を参照して、シュリンクフィルムFに形成されるツノ部Kについて説明する。
図1(a)は、シュリンクフィルムFがシュリンクする前の状態を示し、
図1(b)は、シュリンクフィルムFがシュリンクした後の状態を示す。
図1(a)および
図1(b)に記載の例では、シュリンクフィルムFが、容器9の全体を包んでいる。
【0023】
図1(a)に記載の例では、液体を貯留する胴部91および当該液体を取り出すための首部92を有する容器9が、シュリンクフィルムFによって包まれている。シュリンクフィルムFに包まれた容器9が、加熱装置(例えば、シュリンクトンネル)によって加熱されると、シュリンクフィルムFが熱収縮し、シュリンクフィルムFの大部分が、容器9に密着する(
図1(b)を参照。)。なお、
図1(a)に記載の例において、首部92は、容器9の正立時に、胴部91の上端内縁91nよりも上方に配置され、かつ、胴部91の上端外縁91uよりも縮径された部分(ノズル部94およびヘッド部93を除く)である。
【0024】
容器9は、例えば、液体石鹸(ボディソープ、ハンドソープ、シャンプー、リンス等)、消毒液(アルコール等)、化粧液などを収容するプラスチックボトルである。
図1(a)に記載の例では、容器9は、首部92の上方に配置されたヘッド部93を備え、ヘッド部93から容器正面側にノズル部94が突出している。ヘッド部93が下方に押圧されると、容器9に内蔵されたポンプが液体を汲み上げ、汲み上げられた液体がノズル部94から吐出される。
【0025】
図1(b)に記載の例では、シュリンク包装体Eは、胴部91および首部92を有する容器9と、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2とを有する。また、シュリンクフィルム第2部分F2には、ツノ部K(例えば、第1ツノ部K1、第4ツノ部K4)が形成されている。また、シュリンクフィルム第1部分F1には、別のツノ部K(例えば、第2ツノ部K2、第3ツノ部K3)が形成されている。なお、シュリンク包装体Eの種類によっては、シュリンクフィルム第1部分F1には、第2ツノ部K2、第3ツノ部K3が形成されないか、あるいは、第2ツノ部K2、第3ツノ部K3が目立たない場合もある。
【0026】
図1(a)および
図1(b)に記載の例では、シュリンクフィルムFがシュリンクすることにより、シュリンク前のシュリンクフィルムFの第1角部J1が、第1ツノ部K1になる。同様に、シュリンクフィルムFがシュリンクすることにより、シュリンク前のシュリンクフィルムFの第2角部J2、第3角部J3、第4角部J4が、それぞれ、第2ツノ部K2、第3ツノ部K3、第4ツノ部K4になる。
【0027】
熱収縮によってシュリンク包装体Eが形成された直後には、シュリンクフィルムFの温度が相対的に高いため、ツノ部Kは柔らかい。時間が経過して、シュリンクフィルムFの温度が下がると、ツノ部Kは固くなる。固くなったツノ部Kに対して、ユーザの肌が、擦れるように接触することは好ましくない。
【0028】
そこで、実施形態では、シュリンクフィルムFのツノ部Kを押し潰し可能な押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1、搬送システム100、および、シュリンク包装体Eの搬送方法が提供される。
【0029】
(第1の実施形態)
図1乃至
図5を参照して、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aについて説明する。
図1は、シュリンクフィルムFに形成されたツノ部Kを模式的に示す図である。
図2は、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aを模式的に示す概略平面図である。
図3は、シュリンク包装体Eの一例を拡大して示す概略側面図である。なお、
図3(a)には、第1ツノ部K1が押し潰される前の状態が示され、
図3(b)には、第1ツノ部K1が押し潰された後の状態が示されている。
図4は、第1の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aを模式的に示す概略2面図である。なお、
図4の上側には概略平面図が記載され、
図4の下側には概略側面図が記載されている。
図5は、第1の実施形態の第2変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aを模式的に示す概略平面図である。
【0030】
図2(a)に例示されるように、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、搬送コンベヤ2と、当接部材81と、第1押し潰し部材30と、を備える。
【0031】
搬送コンベヤ2は、シュリンク包装体Eを搬送する。搬送コンベヤ2の搬送面21(換言すれば、シュリンク包装体Eと接触している面)は、第1方向DR1に移動する。搬送面21は、例えば、エンドレスベルトの表面によって構成される。この場合、エンドレスベルトが、駆動装置(
図2には、図示されず。)によって駆動されることにより、エンドレスベルトが周回移動し、エンドレスベルトの周回移動に伴い搬送面21が移動する。なお、搬送コンベヤ2は、1つのコンベヤによって構成されていてもよく、複数のコンベヤの組み合わせによって構成されていてもよい。
【0032】
シュリンク包装体Eは、液体を貯留する胴部91および当該液体を取り出すための首部92を有する容器9と、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2とを有する。
【0033】
当接部材81は、シュリンクフィルム第1部分F1に当接する。当接部材81は、シュリンクフィルム第1部分F1に当接することにより、シュリンク包装体Eの搬送をガイドしてもよい。
【0034】
図2(a)および
図2(b)に例示されるように、第1押し潰し部材30は、当接部材81にシュリンクフィルム第1部分F1を押し付けるとともに、シュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1を押し潰す。なお、
図3(b)には、第1ツノ部K1が、第1押し潰し部材30によって押し潰された後の状態が模式的に示されている。
【0035】
第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、当接部材81にシュリンクフィルム第1部分F1を押し付けるとともに、シュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1を押し潰す第1押し潰し部材30を有する。よって、安定的に、第1ツノ部K1を押し潰すことができる。ユーザの肌が、万が一、押し潰された第1ツノ部K1に擦れるように接触する場合でも、擦過に伴う痛みが低減される。
【0036】
(任意付加的な構成)
続いて、
図1乃至
図5を参照して、第1の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0037】
(容器背面側に存在する第1ツノ部K1の押し潰し)
図2(a)に記載の例では、搬送コンベヤ2が搬送するシュリンク包装体Eは、容器9と、容器9を包むシュリンク済みのシュリンクフィルムFとを含む。当該容器9は、胴部91と、首部92と、ヘッド部93と、ヘッド部93から突出するノズル部94とを有する。また、シュリンクフィルムFは、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92、ヘッド部93、および、ノズル部94を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2と、を有する。
【0038】
図2(a)に記載の例において、第2ツノ部K2、第3ツノ部K3は、容器9の底付近に配置されているため、シュリンク包装体Eが商品陳列棚等に置かれたときに、ユーザの手が触れる可能性は低い。また、第4ツノ部K4は、ノズル部94と胴部91との間の凹みに配置されているため、シュリンク包装体Eが商品陳列棚等に置かれたときに、ユーザの手が触れる可能性は低い。これに対し、第1ツノ部K1は、シュリンク包装体Eが商品陳列棚等に置かれたときに、ユーザの手が触れる可能性が相対的に高い。
【0039】
そこで、
図2(b)に記載の例では、第1押し潰し部材30が、ユーザの手が触れる可能性が相対的に高い第1ツノ部K1を押し潰すように構成される。また、第1ツノ部K1が押し潰されるときに、シュリンク包装体Eの姿勢が不安定化し易い。このため、当接部材81は、第1ツノ部K1の押し潰し時に、シュリンク包装体Eの容器9の胴部91の姿勢を安定化させることにより、第1ツノ部K1の押し潰しを補助する。より具体的には、第1押し潰し部材30が、容器背面側においてシュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1と接触するときに、当接部材81が、容器正面側において、シュリンクフィルム第1部分F1を介して胴部91に接触するように構成される。当接部材81が、容器9の首部92の下方に配置された胴部91を支えた状態で、容器9の首部92の背面側の第1ツノ部K1が押し潰されることにより、第1ツノ部K1の押し潰し時に、シュリンク包装体Eの姿勢が不安定化しない。
【0040】
(第1押し潰し部材30、および、第1付勢部材34)
図4(a)に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、第1押し潰し部材30の少なくとも一部を構成する第1押し潰しローラ31と、第1ローラ支持部材32と、第1付勢部材34と、を備える。
【0041】
図4(a)に記載の例では、第1押し潰しローラ31は、シュリンク包装体Eとの接触により第1軸AX1まわりに回転可能である。第1押し潰しローラ31は、第1軸AX1まわりに自由回転な可能なフリーローラであることが好ましい。
図4(b)に記載の例では、第1押し潰し部材30は、第1軸AX1に沿って延在する第1シャフト331と、第1シャフト331と第1押し潰しローラ31との間に配置されるベアリング333とを有する。
【0042】
第1押し潰しローラ31は、第1ツノ部K1との接触により第1ツノ部K1を押し潰す。第1ツノ部K1を押し潰すのが、第1軸AX1まわりに回転可能な第1押し潰しローラ31である場合、第1ツノ部K1の押し潰しが、第1押し潰しローラ31の回転によって滑らかに行われる。
【0043】
第1押し潰し部材30は、シュリンク包装体Eとの接触により、シュリンク包装体Eの搬送方向とは反対の方向に(換言すれば、第2方向DR2に)、シュリンク包装体Eに力を作用させる。第1押し潰し部材30が第1押し潰しローラ31を有する場合には、シュリンク包装体Eと第1押し潰しローラ31との間に作用する摩擦力が低減され、シュリンク包装体Eの搬送方向とは反対の方向に作用する力が小さくなる。よって、第1押し潰し部材30によって、シュリンク包装体Eの搬送が不安定化することが防止または抑制される。第1押し潰しローラ31の外周面は、硬質材料によって構成されてもよい。この場合、上述の摩擦力がより一層低減される。代替的に、第1押し潰しローラ31の外周面は、弾性材料によって構成されてもよい。この場合、シュリンク包装体Eが第1押し潰しローラ31に衝突する際の衝撃が緩和される。
【0044】
図4(a)に記載の例では、第1ローラ支持部材32は、第1押し潰しローラ31を第1軸AX1まわりに回転可能なように支持し、かつ、第1軸AX1に平行な第2軸AX2まわりに揺動可能である。第1ローラ支持部材32が第2軸AX2まわりに揺動可能であることにより、第1押し潰しローラ31の位置が、搬送コンベヤ2によって搬送される容器9の通過領域と干渉する進出位置(
図2(a)における進出位置(P0)を参照。)と、容器9の胴部91が第1押し潰しローラ31を横切るように通過することを許容する退避位置(
図2(c)における退避位置(P1)を参照。)との間で、位置変更可能となる。
図2(a)に記載の例では、第1ローラ支持部材32は、第1支持アームである。
【0045】
図4(a)に例示されるように、第1付勢部材34は、第2軸AX2まわりの第1回転方向R1に、第1ローラ支持部材32を付勢する。この場合、容器9の胴部91が第1押し潰しローラ31を横切るように通過した後、第1押し潰しローラ31の位置が、自動的に、進出位置(P0)に復帰する。こうして、第1押し潰しローラ31は、次のシュリンク包装体Eの第1ツノ部K1の押し潰しに備えることができる。
図4(a)に記載の例では、第1付勢部材34は、ねじりコイルばね34aである。
図5に例示されるように、ねじりコイルばね34aは、コイル部341aと、コイル部341aから突出する第1脚部342aおよび第2脚部343aとを有する。
【0046】
図4(a)に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、第1押し潰しユニット3(
図4(a)において薄いハッチングが付与された部分が第1押し潰しユニット3に対応する。)を備え、当該第1押し潰しユニット3が、上述の第1押し潰しローラ31と、第1ローラ支持部材32と、第1付勢部材34とを含む。第1押し潰しローラ31と、第1ローラ支持部材32と、第1付勢部材34とがユニット化されていることにより、これらの部材をシュリンク包装体搬送装置1AのフレームFLに容易に設置することができる。
図5に例示されるように、第1押し潰しユニット3は、ねじりコイルばね34aの第1脚部342aに接触する第1突出部35aを有していてもよい。第1突出部35aは、第1ローラ支持部材32とともに第2軸AX2まわりに回転することにより、第2脚部343aに接触する第2突出部36aに対して相対移動可能である。
【0047】
図4(a)および
図4(b)に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、搬送コンベヤ2に対する第1押し潰しユニット3の相対位置を調整する第1の位置調整機構M1を備える。第1の位置調整機構M1は、搬送コンベヤ2に対する第1押し潰しユニット3の水平方向相対位置(より具体的には、水平方向に平行、且つ、シュリンク包装体Eの搬送方向に垂直な方向における相対位置)を調整する水平位置調整機構Mh1、および/または、搬送コンベヤ2に対する第1押し潰しユニット3の鉛直方向相対位置を調整する鉛直位置調整機構Mv1を含んでいてもよい。
図4(a)に記載の例では、水平位置調整機構Mh1は、フレームFLおよび第1押し潰しユニット3の少なくとも一方に設けられ、水平方向に延在する長孔部h1を有する。また、
図4(b)に記載の例では、鉛直位置調整機構Mv1は、フレームFLおよび第1押し潰しユニット3の少なくとも一方に設けられ、鉛直方向に延在する長孔部v1を有する。
【0048】
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aが、水平位置調整機構Mh1を有する場合、シュリンク包装体Eの種類、特に、第1ツノ部K1の水平方向位置に応じて、第1押し潰しユニット3の水平方向位置を容易に調整することができる。また、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aが、鉛直位置調整機構Mv1を有する場合、シュリンク包装体Eの種類、特に、第1ツノ部K1の鉛直方向位置に応じて、第1押し潰しユニット3の鉛直方向位置を容易に調整することができる。
【0049】
図2(a)および
図2(c)に記載の例では、第1押し潰し部材30は、シュリンク包装体Eと接触する前のデフォルト位置P0(
図2(a)を参照。)と、シュリンクフィルム第1部分F1に接触する第1位置P1(
図2(c)を参照。)との間で位置変更可能である。デフォルト位置P0は、上述の進出位置(P0)に該当し、第1位置P1は、上述の退避位置(P1)に該当する。
【0050】
図2(b)に記載の例では、第1押し潰し部材30の位置が、デフォルト位置P0と第1位置P1との間の第2位置P2にあるときに、第1押し潰し部材30が第1ツノ部K1を押し潰すように構成されている。デフォルト位置P0と第2位置P2との間に位置する第1押し潰し部材30によって、第1ツノ部K1の押し潰しが行われることは、第1ツノ部K1の押し潰しが非衝撃的に行われることを意味する。換言すれば、デフォルト位置P0にある第1押し潰し部材30にシュリンク包装体Eが衝突する瞬間に押し潰しが行われる場合と比較して、第1ツノ部K1に過度な衝撃力が作用することが防止され、第1ツノ部K1の押し潰しが安定的に行われる。
【0051】
また、
図2(a)乃至
図2(c)に記載の例では、第1押し潰し部材30の位置が、デフォルト位置P0から離れるにつれて、第1付勢部材34から第1押し潰し部材30に作用する付勢力が増加する。よって、第1押し潰し部材30の位置がデフォルト位置P0から最も離れる第1位置P1に達する前に、第1ツノ部K1の押し潰しが完了することにより、第1ツノ部K1に過度な力が作用することが抑制される。
【0052】
図2(a)乃至
図2(d)に記載の例では、第1押し潰し部材30(より具体的には、第1押し潰しローラ31)は、第1ツノ部K1に加えて、シュリンクフィルム第1部分F1に形成された第2ツノ部K2を押し潰し可能である。なお、
図2(a)乃至
図2(d)に記載の例において、第2ツノ部K2は、胴部91の容器背面側の下端部に対向する位置において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成されたツノ部である。
【0053】
(当接部材81)
図4に記載の例では、第1押し潰し部材30は、シュリンク包装体Eとの接触によって位置変更される部材である。これに対し、
図4、
図5に記載の例では、当接部材81は、シュリンク包装体Eと接触しても位置変更されない部材である。代替的に、当接部材81は、シュリンク包装体Eとの接触によって位置変更される部材であってもよい。
【0054】
図4(a)および
図4(b)に記載の例では、当接部材81は、シュリンクフィルム第1部分F1に接触する当接板81aを有する。当接板81aのうち、シュリンクフィルム第1部分F1に接触する当接面811aは、シュリンク包装体Eの搬送方向に沿って延在することが好ましい。この場合、シュリンク包装体Eが当接面811aによって好適にガイドされる。当接部材81の当接面811aは、硬質材料によって構成されることが好ましい。この場合、シュリンク包装体Eと当接面811aとの間の摩擦力が低減され、シュリンク包装体Eと当接面811aとの接触によりシュリンク包装体Eの搬送が不安定化することが防止または抑制される。
【0055】
代替的に、
図5に例示されるように、当接部材81は、シュリンクフィルム第1部分F1に接触する少なくとも1つの当接ローラ81rを有していてもよい。
図5に記載の例において、各当接ローラ81rは、自由回転可能なフリーローラである。当接ローラ81rの当接面811aは、硬質材料によって構成されていてもよい。この場合、シュリンク包装体Eと当接面811aとの間の摩擦力が低減される。
【0056】
図4(a)に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、当接ユニット8を備える。
図4(a)において濃いハッチングが付与された部分が当接ユニット8に対応する。当接ユニット8は、当接部材81と、当接部材81をフレームFLに取り付ける取付部82とを含む。
【0057】
図4(a)および
図4(b)に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aは、搬送コンベヤ2に対する当接ユニット8の相対位置を調整する第2の位置調整機構M2を備える。第2の位置調整機構M2は、搬送コンベヤ2に対する当接ユニット8の水平方向相対位置(より具体的には、水平方向に平行、且つ、シュリンク包装体Eの搬送方向に垂直な方向における相対位置)を調整する水平位置調整機構Mh2、および/または、搬送コンベヤ2に対する当接ユニット8の鉛直方向相対位置を調整する鉛直位置調整機構Mv2を含んでいてもよい。
図4(a)に記載の例では、水平位置調整機構Mh2は、フレームFLおよび当接ユニット8の少なくとも一方に設けられ、水平方向に延在する長孔部h2を有する。また、
図4(b)に記載の例では、鉛直位置調整機構Mv2は、フレームFLおよび当接ユニット8の少なくとも一方に設けられ、鉛直方向に延在する長孔部v2を有する。
【0058】
(搬送コンベヤ2、第1押し潰し部材30、および、当接部材81の配置関係)
図4(b)に記載の例では、搬送コンベヤ2は、下方からシュリンク包装体Eを支持する。
図4(b)に記載の例では、シュリンク包装体Eと搬送コンベヤ2との間に作用する静摩擦力を用いて、搬送コンベヤ2は、シュリンク包装体Eを搬送する。代替的に、あるいは、付加的に、搬送コンベヤ2に設けられた押送片を用いて、シュリンク包装体Eが搬送されてもよい。
【0059】
図4(a)に記載の例では、平面視で、第1押し潰し部材30は、搬送コンベヤ2の中心線C2の一方側に配置され、当接部材81は、搬送コンベヤ2の中心線C2の他方側に配置されている。この場合、第1押し潰し部材30と当接部材81との間に位置するシュリンク包装体Eは、平面視において、第1押し潰し部材30と当接部材81とによって挟まれる。
【0060】
図2(a)乃至
図2(d)に記載の例では、当接部材81は、シュリンクフィルム第1部分F1に形成された第3ツノ部K3を押し潰し可能である。なお、
図2(a)乃至
図2(d)に記載の例において、第3ツノ部K3は、胴部91の容器正面側の下端部に対向する位置において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成されたツノ部である。
【0061】
(第2の実施形態)
図6乃至
図9を参照して、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bについて説明する。
図6は、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bを模式的に示す概略2面図である。なお、
図6の上側には概略平面図が記載され、
図6の下側には概略側面図が記載されている。
図7は、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bを模式的に示す概略側面図である。
図8は、第2の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bを模式的に示す概略平面図である。
図9および
図10は、第2の実施形態の第1変形例における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bを、シュリンク包装体Eの搬送方向下流側から搬送方向上流側に向かう方向に見たときの概略図である。
【0062】
第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bは、第2押し潰し部材40a、および、第3押し潰し部材40bを有する点で、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aとは異なる。その他の点では、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様である。
【0063】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済みの事項を第2の実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0064】
図6に例示されるように、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bは、(1)胴部91および首部92を有する容器9と、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2と、を有するシュリンク包装体Eを搬送する搬送コンベヤ2と、(2)シュリンクフィルム第1部分F1に当接する当接部材81と、(3)当接部材81にシュリンクフィルム第1部分F1を押し付けるとともに、シュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1を押し潰す第1押し潰し部材30と、を具備する。
【0065】
よって、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。「搬送コンベヤ2」、「当接部材81」、「第1押し潰し部材30」については、第1の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0066】
第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bは、第2押し潰し部材40a、および、第3押し潰し部材40bを備える。
図6に例示されるように、第2押し潰し部材40aは、シュリンクフィルム第1部分F1の第2ツノ部K2を押し潰す部材であり、第3押し潰し部材40bは、シュリンクフィルム第1部分F1の第3ツノ部K3を押し潰す部材である。なお、
図6に記載の例では、第2ツノ部K2は、胴部91の容器背面側の下端部に対向する位置において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成されたツノ部であり、第3ツノ部K3は、胴部91の容器正面側の下端部に対向する位置において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成されたツノ部である。
【0067】
第2押し潰し部材40aは、第1押し潰し部材30とは異なる部材である。
図6に記載の例では、第1押し潰し部材30は、第2押し潰し部材40aよりも第1方向DR1側に配置されている。
図6に記載の例では、第1押し潰し部材30は、第2押し潰し部材40aによって押し潰される第2ツノ部K2を再度押し潰すように構成される。第2ツノ部K2が2回以上押し潰されることにより、第2ツノ部K2の押し潰し状態が不良となる可能性が低減される。
【0068】
なお、第2押し潰し部材40aが、第1押し潰し部材30よりも第1方向DR1側に配置されてもよい。また、第2押し潰し部材40aは、第1押し潰し部材30によって押し潰される第2ツノ部K2を再度押し潰すように構成されてもよい。なお、
図6に記載の例では、第2押し潰し部材40aは、第1ツノ部K1と接触可能な位置に配置されていない。よって、第2押し潰し部材40aは、容器背面側に配置された第2ツノ部K2を押し潰すが、容器背面側に配置された第1ツノ部K1を押し潰さない。
【0069】
第3押し潰し部材40bは、第1押し潰し部材30および第2押し潰し部材40aとは異なる部材である。
図6に記載の例では、第3押し潰し部材40bは、搬送コンベヤ2の中心線C2に対して、第2押し潰し部材40aと対称位置に配置されている。
図6に記載の例では、当接部材81は、第3ツノ部K3が第3押し潰し部材40bによって押し潰された後で、当該第3ツノ部K3と接触する。
【0070】
(任意付加的な構成)
続いて、
図6乃至
図10を参照して、第2の実施形態において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0071】
(駆動装置27)
図6に記載の例において、搬送コンベヤ2は、駆動装置27によって駆動される。より具体的には、搬送コンベヤ2のエンドレスベルト28が、駆動装置27によって駆動されることにより、エンドレスベルト28が周回移動し、エンドレスベルト28の周回移動に伴いシュリンク包装体Eを搬送する搬送面21が移動する。
【0072】
(第2押し潰し部材40a)
図6に記載の例では、第2押し潰し部材40aは、エンドレスベルトによって構成される押し潰し用第1ベルト41aと、当該押し潰し用第1ベルト41aの内面に接触して押し潰し用第1ベルト41aを周回移動させる第1回転体42aとを備える。押し潰し用第1ベルト41aは、シュリンク包装体Eと対向する第1面411aを有する。第1面411aは、硬質材料によって構成されていてもよいし、スポンジ、ゴム等の弾性材料によって構成されていてもよい。
【0073】
図6に記載の例では、シュリンク包装体Eと対向する第1面411aは、第1方向DR1に移動する。第1面411aが、シュリンク包装体Eの搬送方向と同一方向に移動することにより、シュリンク包装体Eの搬送が、押し潰し用第1ベルト41aによって妨げられない。第1面411aの第1方向DR1への移動速度は、搬送コンベヤ2の搬送面21の第1方向DR1への移動速度と同一であってもよいし、搬送コンベヤ2の搬送面21の第1方向DR1への移動速度より遅くてもよい。
【0074】
図7に記載の例では、押し潰し用第1ベルト41aの幅W2(より具体器には、押し潰し用第1ベルト41aの鉛直方向に沿う方向における長さ)は、第1押し潰しローラ31の幅W3(より具体器には、第1押し潰しローラ31の鉛直方向に沿う方向における長さ)よりも大きい。押し潰し用第1ベルト41aの幅W2が相対的に大きいことにより、シュリンク包装体E毎に、第2ツノ部K2の位置にバラつきがある場合でも、押し潰し用第1ベルト41aは、各シュリンク包装体Eの第2ツノ部K2をより確実に押し潰すことができる。また、第1押し潰しローラ31の幅W3が相対的に小さいことにより、押し潰し力をより局所的に作用させることができ、相対的に小さな力で、第1ツノ部K1を確実に押し潰すことができる。
【0075】
(第3押し潰し部材40b)
図6に記載の例では、第3押し潰し部材40bは、エンドレスベルトによって構成される押し潰し用第2ベルト41bと、当該押し潰し用第2ベルト41bの内面に接触して押し潰し用第2ベルト41bを周回移動させる第2回転体42bとを備える。押し潰し用第2ベルト41bは、シュリンク包装体Eと対向する第2面411bを有する。第2面411bは、硬質材料によって構成されていてもよいし、スポンジ、ゴム等の弾性材料によって構成されていてもよい。
【0076】
図6に記載の例では、シュリンク包装体Eと対向する第2面411bは、第1方向DR1に移動する。第2面411bが、シュリンク包装体Eの搬送方向と同一方向に移動することにより、シュリンク包装体Eの搬送が、押し潰し用第2ベルト41bによって妨げられない。第2面411bの第1方向DR1への移動速度は、第1面411aの第1方向DR1への移動速度と等しい。
【0077】
(間隔調整機構M3)
図8に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bは、押し潰し用第1ベルト41a(より具体的には、第1面411a)と、押し潰し用第2ベルト41b(より具体的には、第2面411b)との間の間隔W1を調整する間隔調整機構M3を備える。当該間隔の調整は、シュリンク包装体Eの種類、特に、容器9の胴部91の幅に対応して実行される。より具体的には、搬送コンベヤ2によって搬送されるシュリンク包装体Eに関し、胴部91の幅が相対的に小さな容器9から、胴部91の幅が相対的に大きな容器9に切り換えられる場合、間隔W1が拡大するように、間隔調整機構M3が操作される。他方、胴部91の幅が相対的に大きな容器9から、胴部91の幅が相対的に小さな容器9に切り換えられる場合、間隔W1が縮小するように、間隔調整機構M3が操作される。
【0078】
図8に記載の例では、間隔調整機構M3は、間隔調整用操作部45と、間隔調整部材46とを備える。
図8に記載の例において、間隔調整用操作部45が第1操作方向に操作されると、押し潰し用第1ベルト41aと、押し潰し用第2ベルト41bとが、互いに離れる方向に移動する(
図8(a)に示される状態から
図8(b)に示される状態への変化を参照。)。他方、間隔調整用操作部45が第2操作方向に操作されると、押し潰し用第1ベルト41aと、押し潰し用第2ベルト41bとが、互いに近づく方向に移動する。なお、押し潰し用第1ベルト41aと押し潰し用第2ベルト41bとが、互いに離れる方向(あるいは、互いに近づく方向)に移動するに際して、両ベルト(41a、41b)は、搬送コンベヤ2の中心線C2に対して、対称に移動することが好ましい。
【0079】
図9に例示されるように、間隔調整部材46は、ネジ棒47と、第1ブロック48aおよび第2ブロック48bと、第1支持部材49aおよび第2支持部材49bとを有していてもよい。
【0080】
ネジ棒47は、間隔調整用操作部45によって回転操作される。第1ブロック48aは、ネジ棒47の第1部分47aに螺合し、第2ブロック48bは、ネジ棒47の第2部分47bに螺合する。なお、第1部分47aのネジ山の方向と、第2部分47bのネジ山の方向とは、互いに逆方向である。第1支持部材49aは、第1ブロック48aに連結され、第2押し潰し部材40a(例えば、押し潰し用第1ベルト41aおよび第1回転体42a)を支持する。また、第2支持部材49bは、第2ブロック48bに連結され、第3押し潰し部材40b(例えば、押し潰し用第2ベルト41bおよび第2回転体42b)を支持する。
【0081】
図9に記載の例において、間隔調整用操作部45が第1操作方向に操作されると、ネジ棒47が回転し、第1ブロック48aと第2ブロック48bとが互いに離れる方向に移動する。その結果、第1ブロック48aに連結された第1支持部材49a(および、第2押し潰し部材40a)と、第2ブロック48bに連結された第2支持部材49b(および、第3押し潰し部材40b)とが、互いに離れる方向に移動する(
図9に示される状態から
図10に示される状態への変化を参照。)。
【0082】
他方、間隔調整用操作部45が第2操作方向に操作されると、ネジ棒47が回転し、第1ブロック48aと第2ブロック48bとが互いに近づく方向に移動する。その結果、第1ブロック48aに連結された第1支持部材49a(および、第2押し潰し部材40a)と、第2ブロック48bに連結された第2支持部材49b(および、第3押し潰し部材40b)とが、互いに近づく方向に移動する。
【0083】
(駆動機構Q)
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bは、押し潰し用第1ベルト41aおよび押し潰し用第2ベルト41bをそれぞれ周回運動させる駆動機構Qを備える。
図9に記載の例では、駆動機構Qは、第1支持部材49aによって支持される第1動力伝達部材51aと、第2支持部材49bによって支持される第2動力伝達部材51bと、第1動力伝達部材51aおよび第2動力伝達部材51bの両方を駆動させる第3動力伝達部材53と、第3動力伝達部材53を駆動させるモータ55と、を有する。
【0084】
図9および
図10に記載の例では、間隔調整機構M3によって押し潰し用第1ベルト41aと押し潰し用第2ベルト41bとの間の間隔が調整されるときに、第1支持部材49aによって支持される第1動力伝達部材51aと、第2支持部材49bによって支持される第2動力伝達部材51bとが同時に位置変更される。
【0085】
図9に記載の例では、第1動力伝達部材51aは、第1回転体42aを回転させる第1回転シャフト511aと、第1回転シャフト511aとともに回転する第1傘歯車512aとを含む。また、第2動力伝達部材51bは、第2回転体42bを回転させる第2回転シャフト511bと、第2回転シャフト511bとともに回転する第2傘歯車512bとを含む。第3動力伝達部材53は、第1傘歯車512aと噛合する第3傘歯車531aと、第2傘歯車512bと噛合する第4傘歯車531bと、第3傘歯車531aおよび第4傘歯車531bを回転させる第3回転シャフト533とを含む。また、第3動力伝達部材53は、モータ55の出力軸と第3回転シャフト533とを動力伝達可能に接続するチェーン57を含む。
【0086】
図9に記載の例では、モータ55の駆動力が、第3動力伝達部材53を介して、第1動力伝達部材51aおよび第2動力伝達部材51bの両方に伝達され、第1回転体42aおよび第2回転体42bが同期回転される。第1回転体42aおよび第2回転体42bの同期回転により、押し潰し用第1ベルト41aおよび押し潰し用第2ベルト41bが同期的に周回運動する。
【0087】
(第3の実施形態)
図11および
図12を参照して、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cについて説明する。
図11は、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cを模式的に示す概略2面図である。なお、
図11の上側には概略平面図が記載され、
図11の下側には概略側面図が記載されている。
図12は、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cの一部分の拡大図である。
【0088】
第3の実施形態は、第1ツノ部K1を、異なる複数の方向から押し潰し可能である点において、第1の実施形態および第2の実施形態とは異なる。その他の点では、第3の実施形態は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。
【0089】
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態または第2の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第3の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みの事項を第3の実施形態に適用できることは言うまでもない。
【0090】
図11に例示されるように、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cは、(1)胴部91および首部92を有する容器9と、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2と、を有するシュリンク包装体Eを搬送する搬送コンベヤ2と、(2)シュリンクフィルム第1部分F1に当接する当接部材81と、(3)当接部材81にシュリンクフィルム第1部分F1を押し付けるとともに、シュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1を押し潰す第1押し潰し部材30と、を具備する。付加的に、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cは、第2ツノ部K2を押し潰す第2押し潰し部材40a、および、第3ツノ部K3を押し潰す第3押し潰し部材40bを備えていてもよい。
【0091】
よって、第3の実施形態は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の効果を奏する。「搬送コンベヤ2」、「当接部材81」、「第1押し潰し部材30」、「第2押し潰し部材40a」、「第3押し潰し部材40b」については、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みであるため、これらの構成についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0092】
(第4押し潰し部材60、および、第2付勢部材64)
図11に例示されるように、第1押し潰し部材30が第1ツノ部K1を押し潰す押し潰し方向を第1の押し潰し方向PD1と定義する。
図11に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cは、第1押し潰し部材30とは異なる第4押し潰し部材60を備え、当該第4押し潰し部材60は、第1ツノ部K1を、第1の押し潰し方向PD1とは異なる方向(PD2)に押し潰す。
【0093】
第3の実施形態では、第1ツノ部K1を、異なる複数の方向から押し潰し可能である。よって、シュリンク包装体E毎に、第1ツノ部K1の位置、あるいは、向きにバラつきがある場合でも、各シュリンク包装体Eの第1ツノ部K1をより確実に押し潰すことができる。
【0094】
図11に記載の例では、第1押し潰し部材30が、第1ツノ部K1を押し潰す第1の押し潰し方向PD1は、水平方向であり、第4押し潰し部材60が第1ツノ部K1を押し潰す第2の押し潰し方向PD2は、鉛直方向である。ただし、第1の押し潰し方向PD1は、水平方向以外の方向であってもよく、第2の押し潰し方向PD2は、鉛直方向以外の方向であってもよい。
【0095】
図11に記載の例では、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cは、第4押し潰し部材60の少なくとも一部を構成する押し潰しローラ61と、ローラ支持部材62と、第2付勢部材64と、を備える。なお、以下の説明において、第1押し潰しローラ31と区別するために、押し潰しローラ61のことを「第2押し潰しローラ61」を呼ぶ。また、第1ローラ支持部材32と区別するために、ローラ支持部材62のことを、「第2ローラ支持部材62」と呼ぶ。
【0096】
図11に記載の例では、第2押し潰しローラ61は、シュリンク包装体Eとの接触により第3軸AX3まわりに回転可能である。第2押し潰しローラ61は、第3軸AX3まわりに自由回転な可能なフリーローラであることが好ましい。
【0097】
図12(a)および
図12(b)に記載の例では、第2ローラ支持部材62は、第2押し潰しローラ61を第3軸AX3まわりに回転可能なように支持し、かつ、第3軸AX3に平行な第4軸AX4まわりに揺動可能である。
【0098】
図12(a)に例示されるように、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cは、第4軸AX4まわりの第2回転方向R2に、第2ローラ支持部材62を付勢する第2付勢部材64を備えることが好ましい。
図12(a)に記載の例では、第2付勢部材64は、ねじりコイルばね64aである。
【0099】
図11に記載の例では、第2押し潰しローラ61と、第2ローラ支持部材62と、第2付勢部材64とを含む第2押し潰しユニット6は、搬送コンベヤ2に対して位置調整可能である。より具体的には、
図11に記載の例では、第2押し潰しユニット6は、押し潰し用第1ベルト41aと一体的に位置調整可能である。
図11に記載の例において、間隔調整用操作部45が操作されると、押し潰し用第1ベルト41aと押し潰し用第2ベルト41bとの間の間隔が調整されるとともに、第2押し潰しユニット6が押し潰し用第1ベルト41aとともに移動する。こうして、第2押し潰しユニット6の位置が調整される。押し潰し用第1ベルト41aと押し潰し用第2ベルト41bとの間の間隔の調整と、第2押し潰しユニット6の位置調整とが同時に実行されることにより、調整作業が効率化される。
図11に記載の例では、第2押し潰しユニット6は、連結部材69を介して、第1支持部材49aに取り付けられている。
【0100】
(第4の実施形態)
図13を参照して、第4の実施形態における搬送システム100について説明する。
図13は、第4の実施形態における搬送システム100を模式的に示す概略側面図である。
【0101】
第4の実施形態における搬送システム100は、押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1と、シュリンクトンネル110と、第2搬送コンベヤ120と、を具備する。
【0102】
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1は、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aであってもよいし、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bであってもよいし、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cであってもよいし、その他のシュリンク包装体搬送装置であってもよい。押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1は、(1)胴部91および首部92を有する容器9と、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2と、を有するシュリンク包装体Eを搬送する搬送コンベヤ2と、(2)シュリンクフィルム第1部分F1に当接する当接部材81と、(3)当接部材81にシュリンクフィルム第1部分F1を押し付けるとともに、シュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1を押し潰す第1押し潰し部材30と、を具備する。
【0103】
シュリンクトンネル110は、シュリンク包装体Eの搬送方向にみて、搬送コンベヤ2の上流側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置され、容器9を包むシュリンクフィルムFを熱収縮させる。
【0104】
第2搬送コンベヤ120は、シュリンクフィルムFによって包まれた容器9がシュリンクトンネルの内部を通過するように、シュリンクフィルムFによって包まれた容器9を搬送する。
【0105】
図13に記載の例では、第1押し潰し部材30(より具体的には、第1押し潰しローラ31)は、シュリンクフィルムFの温度が常温(例えば、摂氏30度)よりも高いときに第1ツノ部K1を押し潰すように構成される。シュリンクフィルムFの温度が下がって第1ツノ部K1が固くなる前に、第1ツノ部K1が押し潰されることにより、より小さな力でより確実に第1ツノ部K1を押し潰すことができる。
【0106】
同様に、第2押し潰し部材40a(より具体的には、押し潰し用第1ベルト41a)は、シュリンクフィルムFの温度が常温(例えば、摂氏30度)よりも高いときに第2ツノ部K2を押し潰すように構成されることが好ましい。また、第3押し潰し部材40b(より具体的には、押し潰し用第2ベルト41b)は、シュリンクフィルムFの温度が常温(例えば、摂氏30度)よりも高いときに第3ツノ部K3を押し潰すように構成されることが好ましい。
【0107】
(シュリンク包装体Eの搬送方法)
図1乃至
図15を参照して、実施形態におけるシュリンク包装体Eの搬送方法について説明する。
図14は、実施形態におけるシュリンク包装体Eの搬送方法の一例を示すフローチャートである。
図15は、第1の押し潰し工程を実行中の様子を模式的に示す図である。
【0108】
実施形態におけるシュリンク包装体Eの搬送方法において、シュリンク包装体Eの搬送は、第1の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Aを用いて実行されてもよいし、第2の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Bを用いて実行されてもよいし、第3の実施形態における押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置1Cを用いて実行されてもよいし、第4の実施形態における搬送システム100を用いて実行されてもよいし、その他の搬送装置あるいは搬送システムを用いて実行されてもよい。
【0109】
第1ステップST1において、容器9を包むシュリンクフィルムFが熱収縮される。第1ステップST1は、熱収縮工程である。熱収縮工程では、容器9の胴部91を包むシュリンクフィルム第1部分F1と、容器9の首部92を包むシュリンクフィルム第2部分F2とを有するシュリンクフィルムFが熱収縮される。熱収縮工程の実行により、シュリンク包装体Eが形成される。
【0110】
なお、シュリンク包装体Eにおいて、シュリンクフィルム第2部分F2(より具体的には、シュリンクフィルム第2部分F2のうちの首部92の背面側に位置する部分)に、第1ツノ部K1が形成されている。付加的に、シュリンクフィルム第1部分F1に、第2ツノ部K2、および/または、第3ツノ部K3が形成されていてもよい。
図6等に記載の例では、第2ツノ部K2は、胴部91の容器背面側の下端部に対向する位置において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成されている。また、
図6等に記載の例では、第3ツノ部K3は、胴部91の容器正面側の下端部に対向する位置において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成されている。
【0111】
図13に記載の例では、熱収縮工程は、シュリンクトンネル110と、第2搬送コンベヤ120とを用いて実行される。
【0112】
第2ステップST2において、シュリンク包装体Eが搬送される。第2ステップST2は、搬送工程である。搬送工程では、容器9と、胴部91を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分F1と、首部92を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分F2とを有するシュリンク包装体Eが搬送される。
【0113】
図2、
図6、
図11等に記載の例では、搬送工程は、搬送コンベヤ2を用いて実行される。
図13に例示されるように、搬送工程は、第2搬送コンベヤ120と、搬送コンベヤ2とを用いて実行されてもよい。
【0114】
第3ステップST3において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成された第2ツノ部K2が押し潰される。第3ステップST3は、押し潰し工程(以下、後述の「第1の押し潰し工程」等と区別するために、「第2の押し潰し工程」と呼ぶ。)である。第2の押し潰し工程は、上述の搬送工程(第2ステップST2)の実行中に実行される。
【0115】
図6、
図11、
図13等に記載の例では、第2の押し潰し工程は、第2押し潰し部材40a(より具体的には、押し潰し用第1ベルト41a)を用いて実行される。
【0116】
第2の押し潰し工程は、シュリンクフィルムFの温度が常温(例えば、摂氏30度)よりも高いときに実行されることが好ましい。
【0117】
第4ステップST4において、シュリンクフィルム第1部分F1に形成された第3ツノ部K3が押し潰される。第4ステップST4は、押し潰し工程(以下、「第3の押し潰し工程」と呼ぶ。)である。第3の押し潰し工程は、上述の搬送工程(第2ステップST2)の実行中に実行される。
【0118】
図6、
図11、
図13等に記載の例では、第3の押し潰し工程は、第3押し潰し部材40b(より具体的には、押し潰し用第2ベルト41b)を用いて実行される。
【0119】
第3の押し潰し工程は、シュリンクフィルムFの温度が常温(例えば、摂氏30度)よりも高いときに実行されることが好ましい。
【0120】
図6、
図11、
図13等に記載の例では、第3の押し潰し工程は、第2の押し潰し工程と同時に実行される。より具体的には、第2の押し潰し工程および第3の押し潰し工程が、押し潰し用第1ベルト41aおよび押し潰し用第2ベルト41bによって、胴部91を包むシュリンクフィルム第1部分F1が挟まれることによって実行される。こうして、第2ツノ部K2および第3ツノ部K3が、押し潰し用第1ベルト41aおよび押し潰し用第2ベルト41bによって同時に押し潰される。
【0121】
なお、シュリンク包装体Eに、第2ツノ部K2および第3ツノ部K3が形成されていない場合、あるいは、これらのツノ部(K2、K3)が目立たない場合等には、第3ステップST3(第2の押し潰し工程)、および、第4ステップST4(第3の押し潰し工程)は、省略されてもよい。
【0122】
第5ステップST5において、シュリンクフィルム第2部分F2に形成された第1ツノ部K1が押し潰される。第5ステップST5は、第1の押し潰し工程である。第1の押し潰し工程は、上述の搬送工程(第2ステップST2)の実行中に実行される。第1の押し潰し工程は、当接部材81にシュリンクフィルム第1部分F1が押し付けられた状態で実行される。
【0123】
図2(b)、
図6、
図11、
図13等に記載の例では、第1の押し潰し工程は、第1押し潰しローラ31を用いて実行される。
図2(b)、
図6、
図11、
図13等に記載の例では、当接部材81は、当接板81aを含む。代替的に、あるいは、付加的に、
図5に例示されるように、当接部材81は、当接ローラ81rを含んでいてもよい。
【0124】
図15に例示されるように、第1押し潰しローラ31の外周面は、容器背面側においてヘッド部93の上端外縁93uから胴部91の上端外縁91uにわたって延在するシュリンクフィルム第2部分F2の凹曲面F21に沿う形状を有する。この場合、第1押し潰しローラ31は、シュリンクフィルム第2部分F2の局所に過度な力を作用させることなく第1ツノ部K1を押し潰すことができる。また、第1押し潰しローラ31の外径L1は、例えば、容器背面側におけるヘッド部93の上端外縁93uから胴部91の上端外縁91uまでの距離L2の1.3倍以上3倍以下である。外径L1が距離L2の1.3倍以上であることにより、第1押し潰しローラ31が過度に凹曲面F21に食い込むことが抑制される。また、外径L1が距離L2の3倍以下であることにより、凹曲面F21への第1押し潰しローラ31の接触が不十分となることが抑制される。
【0125】
第1の押し潰し工程は、シュリンクフィルムFの温度が常温(例えば、摂氏30度)よりも高いときに実行されることが好ましい。シュリンクフィルムFの温度が下がることによって第1ツノ部K1が固くなる前に、第1ツノ部K1が押し潰されることにより、より小さな力でより確実に第1ツノ部K1を押し潰すことができる。
【0126】
図6等に例示されるように、第1押し潰しローラ31の中心軸(AX1)は、第1ツノ部K1の突出方向に垂直または略垂直な方向に延在していることが好ましい。
図11等に記載の例では、第1ツノ部K1は、水平方向に略平行な方向に突出し、第1押し潰しローラ31の中心軸(AX1)は、鉛直方向に沿って延在している。
【0127】
図6等に記載の例では、第1ツノ部K1を押し潰す第1の押し潰し工程(第5ステップST5)は、第2ツノ部K2を押し潰す第2の押し潰し工程(第3ステップST3)および第3ツノ部K3を押し潰す第3の押し潰し工程(第4ステップST4)の後に実行される。代替的に、第1の押し潰し工程は、第2の押し潰し工程および第3の押し潰し工程の前、あるいは、第2の押し潰し工程および第3の押し潰し工程の実行中に実行されてもよい。
【0128】
第1の押し潰し工程(第5ステップST5)は、1つのシュリンク包装体Eに対して2回以上実行されてもよい。
図11等に記載の例では、第2押し潰しローラ61を用いて、1回目の第1の押し潰し工程が実行され、第1押し潰しローラ31を用いて2回目の第1の押し潰し工程が実行される。なお、1回目の第1の押し潰し工程において、第2押し潰しローラ61が第1ツノ部K1を押し潰す押し潰し方向(PD2)は、2回目の第1の押し潰し工程において、第1押し潰しローラ31が第1ツノ部K1を押し潰す押し潰し方向(PD1)と異なることが好ましい。
【0129】
図11等に記載の例では、各シュリンク包装体Eについて、第1ツノ部K1を押し潰す1回目の第1の押し潰し工程は、第2ツノ部K2を押し潰す第2の押し潰し工程および第3ツノ部K3を押し潰す第3の押し潰し工程の実行前または実行中に実行される。また、各シュリンク包装体Eについて、第1ツノ部K1を押し潰す2回目の第1の押し潰し工程は、第2ツノ部K2を押し潰す第2の押し潰し工程および第3ツノ部K3を押し潰す第3の押し潰し工程の実行後に行われる。
【0130】
第6ステップST6において、シュリンク包装体Eが、搬送コンベヤ2から排出される。第6ステップST6は、排出工程である。
【0131】
以上のとおり、実施形態におけるシュリンク包装体Eの搬送方法では、熱収縮工程によってシュリンク包装が完了したシュリンク包装体Eを、搬送コンベヤ2を用いて下流側に搬送できるとともに、搬送の途中で、シュリンク包装体EのシュリンクフィルムFに形成されたツノ部Kを押し潰すことができる。熱収縮と、ツノ部Kの押し潰しとが、一連の流れで実行されることにより、ツノ部Kが固くなる前に、ツノ部Kを効果的に押し潰すことができる。
【0132】
本発明は上記各実施形態または各変形例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または各変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または各変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態または他の変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態または各変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0133】
1、1A、1B、1C:押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置
2 :搬送コンベヤ
3 :第1押し潰しユニット
6 :第2押し潰しユニット
8 :当接ユニット
9 :容器
21 :搬送面
27 :駆動装置
28 :エンドレスベルト
30 :第1押し潰し部材
31 :第1押し潰しローラ
32 :第1ローラ支持部材
34 :第1付勢部材
34a :ねじりコイルばね
35a :第1突出部
36a :第2突出部
40a :第2押し潰し部材
40b :第3押し潰し部材
41a :押し潰し用第1ベルト
41b :押し潰し用第2ベルト
42a :第1回転体
42b :第2回転体
45 :間隔調整用操作部
46 :間隔調整部材
47 :ネジ棒
47a :第1部分
47b :第2部分
48a :第1ブロック
48b :第2ブロック
49a :第1支持部材
49b :第2支持部材
51a :第1動力伝達部材
51b :第2動力伝達部材
53 :第3動力伝達部材
55 :モータ
57 :チェーン
60 :第4押し潰し部材
61 :第2押し潰しローラ
62 :第2ローラ支持部材
64 :第2付勢部材
64a :ねじりコイルばね
69 :連結部材
81 :当接部材
81a :当接板
81r :当接ローラ
82 :取付部
91 :胴部
91n :胴部の上端内縁
91u :胴部の上端外縁
92 :首部
93 :ヘッド部
93u :ヘッド部の上端外縁
94 :ノズル部
100 :搬送システム
110 :シュリンクトンネル
120 :第2搬送コンベヤ
331 :第1シャフト
333 :ベアリング
341a :コイル部
342a :第1脚部
343a :第2脚部
411a :第1面
411b :第2面
511a :第1回転シャフト
511b :第2回転シャフト
512a :第1傘歯車
512b :第2傘歯車
531a :第3傘歯車
531b :第4傘歯車
533 :第3回転シャフト
811a :当接面
E :シュリンク包装体
F :シュリンクフィルム
F1 :シュリンクフィルム第1部分
F2 :シュリンクフィルム第2部分
F21 :凹曲面
FL :フレーム
J1 :第1角部
J2 :第2角部
J3 :第3角部
J4 :第4角部
K :ツノ部
K1 :第1ツノ部
K2 :第2ツノ部
K3 :第3ツノ部
K4 :第4ツノ部
M1 :第1の位置調整機構
M2 :第2の位置調整機構
M3 :間隔調整機構
Mh1 :水平位置調整機構
Mh2 :水平位置調整機構
Mv1 :鉛直位置調整機構
Mv2 :鉛直位置調整機構
Q :駆動機構
h1 :長孔部
h2 :長孔部
v1 :長孔部
v2 :長孔部
【手続補正書】
【提出日】2022-11-02
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部および首部を有する容器と、前記胴部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分と、前記首部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分と、を有するシュリンク包装体を搬送する搬送コンベヤと、
前記シュリンクフィルム第1部分に当接する当接部材と、
前記当接部材に前記シュリンクフィルム第1部分を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分に形成された第1ツノ部を押し潰す第1押し潰し部材と、
第1ローラ支持部材と、
第1付勢部材と
を具備し、
前記第1押し潰し部材は、第1軸まわりに回転可能、かつ、前記第1ツノ部との接触により前記第1ツノ部を押し潰し可能な第1押し潰しローラを含み、
前記第1ローラ支持部材は、前記第1押し潰しローラを前記第1軸まわりに回転可能なように支持し、かつ、前記第1軸に平行な第2軸まわりに揺動可能であり、
前記第1付勢部材は、前記第2軸まわりの第1回転方向に、前記第1ローラ支持部材を付勢する
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項2】
前記搬送コンベヤは、ヘッド部および前記ヘッド部から突出するノズル部を更に有する前記容器と、前記胴部を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第1部分と、前記首部、前記ヘッド部、および、前記ノズル部を包むシュリンク済みの前記シュリンクフィルム第2部分と、を有する前記シュリンク包装体を搬送可能であり、
前記第1押し潰し部材が、容器背面側において前記シュリンクフィルム第2部分に形成された前記第1ツノ部と接触するときに、前記当接部材が、容器正面側において、前記シュリンクフィルム第1部分を介して前記胴部に接触するように構成される
請求項1に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項3】
前記第1押し潰しローラと、前記第1ローラ支持部材と、前記第1付勢部材とを有する第1押し潰しユニットと、
前記搬送コンベヤに対する前記第1押し潰しユニットの相対位置を調整する位置調整機構と
を具備する
請求項1または2に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項4】
胴部および首部を有する容器と、前記胴部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分と、前記首部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分と、を有するシュリンク包装体を搬送する搬送コンベヤと、
前記シュリンクフィルム第1部分に当接する当接部材と、
前記当接部材に前記シュリンクフィルム第1部分を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分に形成された第1ツノ部を押し潰す第1押し潰し部材と、
前記シュリンクフィルム第1部分に形成された第2ツノ部を押し潰す第2押し潰し部材と、
前記シュリンクフィルム第1部分に形成された第3ツノ部を押し潰す第3押し潰し部材と
を具備し、
前記第2押し潰し部材は、前記第1押し潰し部材とは異なる部材であり、
前記第3押し潰し部材は、前記第1押し潰し部材および前記第2押し潰し部材とは異なる部材である
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項5】
胴部および首部を有する容器と、前記胴部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第1部分と、前記首部を包むシュリンク済みのシュリンクフィルム第2部分と、を有するシュリンク包装体を搬送する搬送コンベヤと、
前記シュリンクフィルム第1部分に当接する当接部材と、
前記当接部材に前記シュリンクフィルム第1部分を押し付けるとともに、前記シュリンクフィルム第2部分に形成された第1ツノ部を押し潰す第1押し潰し部材と、
前記第1押し潰し部材が前記第1ツノ部を押し潰す押し潰し方向を第1の押し潰し方向と定義するとき、前記第1ツノ部を、前記第1の押し潰し方向とは異なる方向に押し潰す第4押し潰し部材と
を具備し、
前記第4押し潰し部材は、前記第1押し潰し部材とは異なる部材である
押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の押し潰し機能付きシュリンク包装体搬送装置と、
前記搬送コンベヤの上流側に配置され、前記容器を包むシュリンクフィルムを熱収縮させるシュリンクトンネルと、
前記シュリンクフィルムによって包まれた前記容器が前記シュリンクトンネルの内部を通過するように、前記シュリンクフィルムによって包まれた前記容器を搬送する第2搬送コンベヤと
を具備し、
前記第1押し潰し部材は、前記シュリンクフィルムの温度が常温よりも高いときに前記シュリンクフィルムの前記シュリンクフィルム第2部分に形成された前記第1ツノ部を押し潰すように構成される
搬送システム。