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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057630
(43)【公開日】2023-04-24
(54)【発明の名称】液体散布装置
(51)【国際特許分類】
   A01M 7/00 20060101AFI20230417BHJP
   B05B 15/00 20180101ALI20230417BHJP
【FI】
A01M7/00 B
B05B15/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021167205
(22)【出願日】2021-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000112853
【氏名又は名称】フマキラー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大方 葉月
(72)【発明者】
【氏名】杉丸 勝郎
【テーマコード(参考)】
2B121
4D073
【Fターム(参考)】
2B121AA11
2B121CB02
2B121CB25
2B121CB28
2B121CB61
2B121CC02
2B121CC03
2B121CC05
2B121EA21
2B121FA02
2B121FA16
4D073AA04
4D073BB03
4D073CA01
4D073CA11
4D073CA18
4D073CB04
(57)【要約】
【課題】散布する液体を収容する容器の材料となるプラスチックの使用量を削減するとともに、使用者による取り扱いを容易にする。
【解決手段】液体散布装置は、流出口を有する袋体1と、液体を連続的に散布可能な電動散布具と、袋体の流出口と電動散布具の吸入口とを接続する可撓性ホースとを有している。電動散布具による液体の散布時に、流出口が袋体1の下部に位置付けられる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容するとともに、収容した液体が流出する流出口を有する袋体と、
液体を連続的に散布可能な電動散布具と、
前記袋体の前記流出口と前記電動散布具の吸入口とを接続する可撓性ホースとを備えた液体散布装置であって、
前記電動散布具による液体の散布時に、前記流出口が前記袋体の下部に位置付けられる液体散布装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体散布装置において、
前記電動散布具による液体の散布時に、前記流出口が下方に向いている液体散布装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液体散布装置において、
前記袋体は、表面シート、裏面シート、および底面シートを有するとともに、当該底面シートが前記表面シートおよび前記裏面シートに溶着された自立型パウチであり、
前記流出口は、前記袋体の前記底面シートとは上下方向反対側に設けられ、
前記底面シートと前記表面シートの溶着部、および前記底面シートと前記裏面シートの溶着部に形成された取付孔に取っ手が取り付けられ、
前記電動散布具による液体の散布時に、前記取っ手が前記袋体の上部に位置付けられる液体散布装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の液体散布装置において、
前記袋体は、表面シート、裏面シート、および底面シートを有するとともに、当該底面シートが前記表面シートおよび前記裏面シートに溶着された自立型パウチであり、
前記流出口は、前記袋体の前記底面シートとは上下方向反対側に設けられ、
前記底面シートと前記表面シートの溶着部、および前記底面シートと前記裏面シートの溶着部を厚み方向に貫通する取っ手用開口部が形成され、
前記電動散布具による液体の散布時に、前記取っ手用開口部が前記袋体の上部に位置付けられる液体散布装置。
【請求項5】
請求項3に記載の液体散布装置において、
前記取付孔は、前記袋体の幅方向両側にそれぞれ形成され、
前記取っ手は、前記袋体の幅方向一側に形成された前記取付孔に取り付けられる第1被取付部と、前記袋体の幅方向他側に形成された前記取付孔に取り付けられる第2被取付部と、前記第1被取付部から前記第2被取付部まで延びる本体部とを有している液体散布装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種液体を散布する液体散布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば農薬や除草剤などの液体を散布するための液体散布装置として、特許文献1のような構成が知られている。特許文献1の液体散布装置は、電池で駆動される散布具と、散布される液体を収容した容器とを有している。散布具と容器は、可撓性のホースで接続されている。また、容器内の液体を吸い上げるためのディップチューブを、当該容器内に有している。
【0003】
この種の容器は、取り扱い時に容易に変形しない程度の剛性を有するプラスチック製とされているのが一般的であり、また使用者が手に持って運搬できるように取っ手を備えている。このため使用時において、使用者は、片方の手で散布具を持ち、もう片方の手で容器の取っ手を持って移動しながら散布ができるので、簡単に広範囲に液体を散布できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2015/038744号パンプレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の液体散布装置において、容器内の液体が無くなったときには、いわゆる「詰替用」のパッケージを購入し、中身の液体を詰め替えて容器の使用を継続できることが好ましい。
【0006】
また近年、廃棄プラスチック削減の観点から、上述したような剛性のあるプラスチック容器を廃棄することが忌避される傾向にある。このため、詰替用のパッケージに用いる容器としては、よりプラスチックの使用量を削減したもの、具体的にはフィルムやシート状の部材を袋状に成形したもの(いわゆるパウチ)が好ましいと考えられている。
【0007】
しかしながら、例えば農薬の分野においては、このような詰め替え行為が一部規制されているという事情がある。
【0008】
またそのような規制が無い場合であっても、詰め替え作業は、手間がかかるだけでなく、詰め替えの際に液がこぼれる、手に付着する、などのトラブルが生じる原因でもある。特に、詰替用パッケージの容器がパウチの場合、詰め替え作業時に変形しやすいので、上記のようなトラブルが生じやすい。
【0009】
そこで本願発明者らは、電動式の散布機において、剛性のあるプラスチック容器を使用するのではなく、パウチ自体を散布用の容器として利用できないか検討した。パウチ自体を散布用の容器として利用できれば、詰め替えるという作業が不要になるので、詰め替えに付随して生じる諸問題が解消できるだけでなく、特許文献1の容器のような剛性のあるプラスチック容器自体を廃止できるので、プラスチック削減の観点からも好ましい。
【0010】
しかしながら、本願発明者らは、特許文献1の剛性のあるプラスチック容器を単純にパウチに置き換えるだけでは、以下に述べるような様々な問題が生じることを見出した。
1.液が減ってくるとパウチ内が負圧になって潰れ、これによってディップチューブの折れ曲がりなどが生じる。この結果、液を最後まで吸えなくなり、液残りが発生する。
2.パウチを廃棄する際、パウチ内のディップチューブが邪魔になってパウチを丸めたり畳んだりすることが難しい。またディップチューブ自体がプラスチックゴミになってしまうので、ゴミ削減の観点からも好ましくない。この点、ディップチューブを抜き取って再利用することもできるが、使用者の作業負担になるうえ、ディップチューブの抜き差し時に使用者の手に液が付くなどの問題が生じ得る。
3.一般的なパウチには取っ手が無いので、特許文献1の容器のように手で持つことができない。仮にパウチに取っ手を設けるとしても、耐久性に問題がある。
【0011】
本発明者らが鋭意検討したところ、パウチを上下逆にして使用することで上記諸問題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の一態様に係る液体散布装置は、液体を収容するとともに、収容した液体が流出する流出口を有する袋体と、液体を連続的に散布可能な電動散布具と、前記袋体の前記流出口と前記電動散布具の吸入口とを接続する可撓性ホースとを備えている。この液体散布装置では、前記電動散布具による液体の散布時に、前記流出口が前記袋体の下部に位置付けられる。
【0013】
この構成によれば、袋体に液体を収容しているので、従来例のように剛性のあるプラスチック容器を散布用の容器として使用する場合に比べてプラスチックの使用量を削減できる。そして、電動散布具が作動を開始すると、袋体に収容されている液体が当該袋体の下部にある流出口からホースを流通して電動散布具の吸入口に吸入された後、電動散布具から散布される。この液体の散布時に、袋体の流出口が下部に位置付けられているので、従来例のものが備えていたディップチューブが不要になる。この結果、袋体の内部の液体が減ってきて袋体が負圧で潰れたとしても、ディップチューブが折れるという問題が生じ得ない。従って、液残りの問題が生じず、袋体内の液体を最後まで散布することができる。また、ディップチューブが無いので、袋体を廃棄する際に邪魔にならず、ディップチューブの抜き差し作業も不要であり、使用者の取り扱いが容易になる。
【0014】
本開示の他の態様では、前記電動散布具による液体の散布時に、前記流出口が下方に向いている。
【0015】
すなわち、袋体の流出口が下方に向いていることで、当該流出口に接続した可撓性ホースが垂れ下がるときの姿勢に無理が無くなる。これにより、電動散布具と流出口の間のホースが折れにくく、スムーズな散布が可能になる。
【0016】
本開示の他の態様に係る袋体は、表面シート、裏面シート、および底面シートを有するとともに、当該底面シートが前記表面シートおよび前記裏面シートに溶着された自立型パウチである。前記流出口は、前記袋体の前記底面シートとは上下方向反対側に設けられている。また、前記底面シートと前記表面シートの溶着部、および前記底面シートと前記裏面シートの溶着部に形成された取付孔に取っ手が取り付けられている。前記電動散布具による液体の散布時に、前記取っ手が前記袋体の上部に位置付けられるようになっている。
【0017】
本開示の他の態様では、前記底面シートと前記表面シートの溶着部、および前記底面シートと前記裏面シートの溶着部を厚み方向に貫通する取っ手用開口部が形成されていてもよい。この場合、前記電動散布具による液体の散布時に、前記取っ手用開口部が前記袋体の上部に位置付けられる。
【0018】
すなわち、自立型パウチは、底面シートと、表面シートおよび裏面シートとが溶着されて底面ガゼットが形成されるので、この部分はシート4枚分の厚みがあり強度が高い。そこで、この強度が高い部分に取っ手を取り付けたり、取っ手用開口部を形成することで、散布時における袋体の破れ等を抑制して高い耐久性を持たせることができる。取っ手用開口部は、使用者の手の指を少なくとも1本は入れることができるような大きさを持った開口であり、複数設けてもよい。
【0019】
本開示の他の態様では、前記取付孔は、前記袋体の幅方向両側にそれぞれ形成されている。前記取っ手は、前記袋体の幅方向一側に形成された前記取付孔に取り付けられる第1被取付部と、前記袋体の幅方向他側に形成された前記取付孔に取り付けられる第2被取付部と、前記第1被取付部から前記第2被取付部まで延びる本体部とを有している。
【0020】
この構成によれば、取っ手の第1被取付部と第2被取付部とが袋体の幅方向に離れた取付孔にそれぞれ取り付けられるので、使用者が取っ手を持った時に袋体が安定する。よって、液体の散布時の作業性が良好になる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、電動散布具による液体の散布時に流出口を袋体の下部に位置付けておくことにより、剛性のあるプラスチック容器を散布用の容器として使用せずにプラスチックの使用量を削減しながら液残り無く散布することができるとともに、ディップチューブが不要になって使用者の取り扱いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係る液体散布装置を示す図である。
図2】液体が収容された袋体を表側から見た正面図である。
図3図2におけるIII-III線断面図である。
図4図2におけるIV-IV線断面図である。
図5】袋体とホース、ホースと電動散布具の接続要領を説明する図である。
図6】取っ手を取り付けた袋体の使用時を示す正面図である。
図7】取っ手用開口部が形成された袋体の使用時を示す正面図である。
図8】液体散布装置の使用時を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る液体散布装置Aを示すものである。液体散布装置Aは、液体を収容する袋体1と、液体を連続的に散布可能な電動散布具80と、袋体1と前記電動散布具80とを接続する可撓性ホース70とを備えている。袋体1は、図2等に示すように、いわゆるパウチである。図2は袋体1を表側から見た図、即ち正面図である。この袋体1に収容される液体は、例えば除草剤、農薬、肥料、水、除菌剤、殺菌剤、防カビ剤、洗剤、殺虫剤(害虫駆除剤)、害虫忌避剤、塗料、潤滑剤、溶剤等を挙げることができるが、これらに限られるものではなく、散布可能な各種液体であってもよい。また、袋体1に収容される液体は、上述した例のうち、1種のみであってもよいし、任意の2種を混合したものであってもよい。
【0025】
袋体1の内容量は、例えば100ml以上5000ml以下の範囲で設定することができる。後述するように、袋体1は使用者が手で持って使用するものであることから、液体を収容した状態で例えば5kg以下となるように内容量を設定することができ、また、長時間の使用を考慮して、液体を収容した状態で1kg以下となるように内容量を設定することもできる。袋体1は、使用時の安定性を考慮すると上下方向に長い形状とするのが好ましいが、これに限らず、幅方向の寸法が上下方向の寸法より長くてもよい。
【0026】
図2および図3に示すように、袋体1は、表面シート10、裏面シート11、底面シート12および流出口形成部材14を有している。このように、複数枚のシート10~12を組み合わせて袋体1を構成し、その袋体1に液体Bを収容しているので、従来例のような剛性のあるプラスチック容器を散布用の容器として使用する場合に比べてプラスチックの使用量を削減できる。表面シート10、裏面シート11および底面シート12は、例えば柔軟性を有する樹脂製シート等で構成されており、例えば、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレン等からなるフィルムのうち、1層のみで構成されていてもよいし、任意の2つ以上を積層した複層構造であってもよい。また、表面シート10、裏面シート11および底面シート12は、例えばアルミニウム箔からなる層を有するシートであってもよく、この場合、樹脂からなる表面層と裏面層との間に、アルミニウム箔を積層した複層構造のシートとすることができる。その他にも、金属蒸着層や、各種樹脂層、接着層等を組み合わせて所望の特性、厚み、強度を持ったシートを得て、得られたシートにより、表面シート10、裏面シート11および底面シート12を構成してもよい。表面シート10、裏面シート11および底面シート12は後述するヒートシール性を有しているものなので、例えば基材層と、熱可塑性樹脂層とが積層された構造のものを用いることができる。基材層と、熱可塑性樹脂層とは、例えば溶融押出法や、ドライラミネーション法等によって積層して一体化することができる。
【0027】
表面シート10、裏面シート11および底面シート12の厚みは任意の厚みに設定することができ、液体を収容した状態で長期間保管しても伸びることなく、また多少の衝撃によっても破れないような厚さにしておくことができる。具体的には、表面シート10、裏面シート11および底面シート12の厚みは、例えば50μm以上、また100μm以上とすることができ、表面シート10、裏面シート11および底面シート12の厚みの上限は500μm以下とすることができる。表面シート10、裏面シート11および底面シート12は、全て同じシートで構成されていてもよいし、部位によって異なるシートを組み合わせてもよい。
【0028】
表面シート10、裏面シート11および底面シート12は、ヒートシール性を有している。ヒートシール性とは、例えば表面シート10と裏面シート11とを厚み方向に重ね合わせて強く密着させた状態で、両者の接触面の樹脂が溶融する温度以上まで加熱し、その後、当該樹脂が硬化する温度まで低下させることで、表面シート10と裏面シート11とを溶着させて気体や液体の出入りを抑止することができる性質である。つまり、表面シート10、裏面シート11および底面シート12は、熱を用いたシール法によって気密に、または液密に接合することができるものである。ヒートシール時の各種条件設定や、ヒートシール装置は、従来から周知である。
【0029】
図2および図3は、袋体1を保管しているときや店舗等へ運搬しているときの姿勢を示しており、この時の姿勢を不使用時姿勢という。一方、図6および図8は、電動散布具80で液体を散布しているときの姿勢を示しており、不使用時姿勢にある袋体1を上下反対(天地逆)にした姿勢となっている。この時の姿勢を使用時姿勢という。不使用時姿勢の姿勢にある袋体1は、例えば水平面に載置した状態で倒れることなく、立ったままとなるように、底部の形状が設定されている。このような袋体1を自立型パウチ、またはスタンディングパウチ等と呼ぶことができる。袋体1は、パウチの他、収容袋、袋状容器等と呼ぶこともできる。表面シート10、裏面シート11および底面シート12を柔軟な樹脂製シートで構成していることで、袋体1は自由に形状が変化するが、各シート10~12は殆ど延びないので、液体が満量状態であっても袋体1が伸びるような変形はしない。
【0030】
図2および図3に示すように、不使用時姿勢にあるときには、流出口形成部材14が袋体1の上部に位置付けられる。表面シート10は、袋体1の表側(正面側)を構成する部材であり、上下方向の長さが幅方向(図2および図3の左右方向)の長さよりも長く設定されている。裏面シート11は、袋体1の裏側(背面側)を構成する部材であり、表面シート10と同様な形状とされている。表面、裏面は、説明の便宜を図るために定義しているだけであり、図2に示す側が裏側であってもよい。また、表面を前面、裏面を後面と呼んでもよい。
【0031】
図2に示すように、袋体1は、上部シール部20、左側部シール部21、右側部シール部22、表側底部シール部23および裏側底部シール部24(図3および図4に示す)を有している。上部シール部20、左側部シール部21および右側部シール部22は、表面シート10と裏面シート11との溶着部である。また、表側底部シール部23は、表面シート10と底面シート12とが溶着された表側溶着部であり、また、裏側底部シール部24は、裏面シート11と底面シート12とが溶着された裏側溶着部である。
【0032】
すなわち、表面シート10の上部と裏面シート11の上部とは互いにヒートシール法によって溶着された上部シール部(上部溶着部)20を構成している。また、表面シート10の左側部と裏面シート11の左側部とは互いにヒートシール法によって溶着されて左側部シール部(左側部溶着部)21を構成している。また、表面シート10の右側部と裏面シート11の右側部とは互いにヒートシール法によって溶着されて右側部シール部(右側部溶着部)22を構成している。上部シール部20の上下方向の寸法、左側部シール部21の左右方向の寸法、および右側部シール部22の左右方向の寸法は、例えば5mm程度とすることができる。
【0033】
また、図3に示すように、底面シート12は、液体Bの収容状態で袋体1の奥行方向に延びるように配置される。底面シート12の表側部分12aは下方向に折り曲げられており、この底面シート12の表側部分12aと表面シート10の下部とは互いにヒートシール法によって溶着されて表側底部シール部23を構成している。また、底面シート12の裏側部分12bは下方向に折り曲げられており、この底面シート12の裏側部分12bと裏面シート11の下部とは互いにヒートシール法によって溶着されて裏側底部シール部24を構成している。
【0034】
底面シート12における表側部分12aと裏側部分12bとの間の部分が袋体1の奥行方向に延びていることで、袋体1の底部の奥行寸法が上部の奥行寸法に比べて長くなる。これにより、液体が収容された状態の袋体1が安定して自立する。また、表面シート10の左側部と裏面シート11の左側部とが互いに溶着されていることから、底面シート12の奥行方向の寸法は、袋体1の左端に近づくほど短くなっている。同様に、表面シート10の右側部と裏面シート11の右側部とが互いに溶着されていることから、底面シート12の奥行方向の寸法は、袋体1の右端に近づくほど短くなっている。
【0035】
図2に示すように、表側底部シール部23の上下方向の寸法は、左右方向中央部が最も短く、左側へ行くほどおよび右側へ行くほど長く設定されている。従って、表面シート10の下部と底面シート12の表側部分12aとの溶着部分である表側底部シール部23の左側および右側はそれぞれ表側拡大シール部23aとされている。表側拡大シール部23aの上下方向の寸法は、例えば10mm以上、または20mm以上とすることができる。尚、表側底部シール部23の表側拡大シール部23a以外の部分の上下方向の寸法は、例えば10mm未満、また5mm以下とすることができ、上部シール部20の上下方向の寸法と同じであってもよい。
【0036】
同様に、裏側底部シール部24の上下方向の寸法は、左右方向中央部が最も短く、左側へ行くほどおよび右側へ行くほど長く設定されている。従って、裏面シート11の下部と底面シート12の裏側部分12bとの溶着部分である裏側底部シール部24の左側および右側はそれぞれ裏側拡大シール部24a(図4に示す)とされている。
【0037】
表側拡大シール部23aおよび裏側拡大シール部24aを設けることで、袋体1の下側の隅部の強度を向上させることができる。これにより、例えば密閉状態の袋体1が落下した時のように内圧が急激に高まったときの袋体1の破裂を抑制することができる。要するに、表側拡大シール部23aおよび裏側拡大シール部24aは、補強部であり、例えば底部ガセット等と呼ぶことができる部分である。表側拡大シール部23aおよび裏側拡大シール部24aは、必要に応じて設ければよい。尚、袋体1の内部に液体Bを収容する際には、左側部シール部21、右側部シール部22、表側底部シール部23および裏側底部シール部24を形成して上方のみ開放した状態にしておき、この上方から液体Bを収容した後、上部シール部20を形成して密封すればよい。
【0038】
図2に示すように、袋体1の上部における左側は斜めに切り欠かれている。袋体1の上部における左側が斜めに切り欠かれていることにより、袋体1の上部における左側は、左端へ行くほど下に位置するように傾斜して延びる傾斜部10aとなっている。傾斜部10aには、流出口形成部材14が設けられている。流出口形成部材14は、合成樹脂が成形されて固化することによって得られた樹脂成形体である。具体的には、流出口形成部材14は、例えば表面シート10および裏面シート11に溶着する樹脂材で構成されており、基部14aと、基部14aから袋体1の外部へ突出する筒部14bとを有している。基部14aは、筒状に形成されており、表面シート10と裏面シート11との間に配置され、基部14aの外周面が両シート10、11に溶着されることにより、基部14aの外周面と、両シート10、11との間がシールされるとともに、基部14aが両シート10、11に固定される。基部14aの内部に形成されている通路は、袋体1の内部と連通している。また、基部14aの内部に形成されている通路と、筒部14bの内部とは互いに連通している。
【0039】
筒部14bの軸線は、鉛直線に対して傾斜しており、その傾斜角度は、例えば30゜以上、または40゜以上に設定されている。筒部14bの軸線の鉛直線に対する傾斜角度は、例えば80゜以下、または70゜以下に設定されている。尚、筒部14bの軸線は鉛直方向に延びていてもよい。
【0040】
図5に示すように、筒部14bの突出方向先端面には、袋体1に収容した液体が流出する流出口14cが形成されている。筒部14bの外周面には、螺旋状に延びるネジ山14dが形成されている。図2に示すように、不使用時には、筒部14bにキャップ15が取り付けられている。キャップ15の内周面には、図示しないネジ溝が形成されており、このネジ溝に筒部14bのネジ山14dを螺合させてキャップ15を締めることにより、流出口14cが閉塞されている。一方、使用開始前には、キャップ15を緩めて外すことにより、流出口14cを開放することができる。尚、キャップ15は、流出口14cに圧入することによって当該流出口14cを閉塞する構造であってもよい。
【0041】
筒部14bが袋体1の上部に設けられているので、流出口14cは底面シート12とは上下方向反対側に設けられることになる。また、筒部14bが上方に向けて突出しているので、筒部14bの突出方向先端面に開口する流出口14cは上方に向くことになる。特に、この実施形態では、筒部14bが左斜め上方に向けて突出しているので、流出口14cも左斜め上方に向く。尚、筒部14bが鉛直上向きに突出している場合、流出口14cも鉛直上方に向くことになる。また、筒部14bが右斜め上方に突出していてもよく、この場合、流出口14cも右斜め上方に向くことになる。つまり、流出口14cの向きは真上であってもよいし、斜め上であってもよい。また、流出口14cの位置は袋体1の右側であってもよいし、左右方向中央部であってもよい。傾斜部10aは右側に設けられていてもよいし、傾斜部10aを省略してもよい。
【0042】
(取っ手の構造)
本実施形態では、袋体1の下部に取っ手60が着脱可能に取り付けられている。取っ手60は、使用時に使用者が持つ部分であり、把持部とも呼ぶことができる。すなわち、図2に示すように、取っ手60を取り付けるための取付孔23bが袋体1の左右方向両側にそれぞれ形成されている。左側の取付孔23bは、左側の表側拡大シール部23aを厚み方向に貫通するように形成されている。また、右側の取付孔23bは、右側の表側拡大シール部23aを厚み方向に貫通するように形成されている。取付孔23bの形状は、特に限定されるものではないが、例えば円形等とすることができる。
【0043】
裏側にも表側と同様に、取っ手60を取り付けるための取付孔24bが袋体1の左右方向両側にそれぞれ形成されている。左側の取付孔24bは、左側の裏側拡大シール部24aを厚み方向に貫通するように形成されている。また、右側の取付孔24bは、右側の裏側拡大シール部24aを厚み方向に貫通するように形成されている。図4に示すように、表側の取付孔23bと、裏側の取付孔24bとは、同じ高さであるとともに、左右方向の位置も同じに設定されている。したがって、袋体1を表側または裏側から見たとき、表側の取付孔23bと裏側の取付孔24bとが重複する位置関係にある。尚、表側の取付孔23bと裏側の取付孔24bとが完全に重複していてもよいし、一部が重複していてもよい。
【0044】
図6に示すように、取っ手60は、袋体1の左側(幅方向一側)に形成された取付孔23b、24bに取り付けられる第1被取付部60aと、袋体1の右側(幅方向他側)に形成された取付孔23b、24bに取り付けられる第2被取付部60bと、第1被取付部60aから第2被取付部60bまで延びる本体部60cとを有している。取っ手60の材料としては、例えば柔軟性を有する樹脂材を挙げることができ、シート10~12と同程度の柔軟性もしくはシート10~12よりも硬い樹脂材を使用できる。尚、取っ手60の材料と、シート10~12の材料とは同じであってもよい。
【0045】
図示しないが、第1被取付部60aは、例えば、袋体1の表側から取付孔23b、24bに挿通するピン状部と、ピン状部の先端部に固定されて当該ピン状部の取付孔23b、24bからの抜けを阻止する抜け止め部とを備えている。また、第1被取付部60aは、取付孔23b、24bに引っ掛けることが可能なフック等で構成されていてもよい。要するに、第1被取付部60aは、取付孔23b、24bに係止または係合して抜けないような構造であればよい。第2被取付部60bも同様に構成することができる。
【0046】
不使用時姿勢を前提として説明した時、取っ手60の本体部60cは、袋体1の下部から離れる方向に湾曲している。本体部60cの長手方向中間部の幅が長手方向の端部に比べて広く形成されていてもよい。これにより、取っ手60を手で持ったときの負荷を軽減できる。取っ手60の長さは任意に設定することができるが、取っ手60を持った手を自然に下ろしたときに袋体1の一部が地面等に接触しないように設定するのが好ましい。
【0047】
尚、取っ手60は、例えば接着または溶着されていてもよい。また、取っ手60となる部分を、表面シート10、裏面シート11および底面シート12の少なくとも1つに一体成形していてもよい。すなわち、指を入れることが可能な輪状の部分を、表面シート10、裏面シート11および底面シート12の少なくとも1つに一体成形しておくことで、それを取っ手として使用することができる。また、取っ手60は、例えば紐状の部材で構成されていてもよく、その場合、紐状の部材の両端部をそれぞれ取付孔23b、24bに結びつける等してもよい。
【0048】
使用時姿勢にある時、取っ手60の左右方向中央部と、袋体1の左右方向中央部とは、同一鉛直線上に位置している。液体が収容された状態の袋体1の重心は左右方向中央部またはその近傍にあるので、取っ手60の中央部と、袋体1の重心とが左右方向について略一致する。これにより、袋体1が容易に変形し難くなる。
【0049】
図7に示すように、別部材からなる取っ手60を袋体1に取り付けることなく、袋体1に取っ手用開口部61を形成してもよい。取っ手用開口部61は、表側底部シール部23と裏側底部シール部24を厚み方向に貫通しており、左右方向に長くなっている。取っ手用開口部61の大きさは、例えば成人男性の指が少なくとも1本、好ましくは複数本入るように設定されている。
【0050】
取っ手用開口部61を形成する場合、表側底部シール部23および裏側底部シール部24の左右方向中間部の上下方向の寸法を長くしておく。これにより、表側底部シール部23および裏側底部シール部24の溶着強度を低下させることなく、取っ手用開口部61を形成できる。取っ手用開口部61は、1つだけ形成してもよいし、2つ以上形成してもよい。また、取っ手用開口部61に加えて上記取っ手60を袋体1に取り付けてもよい。
【0051】
(電動散布具)
次に、図1に示す電動散布具80の構成について説明する。電動散布具80は、器具本体81と、管部82と、ノズル部83とを備えている。器具本体81には、図示しないがポンプ、ポンプを駆動する電動モータ、電動モータに電力を供給する電池等が設けられている。器具本体81は使用者が片手で握って持つことができるように構成されている。器具本体81には、ON/OFFの操作スイッチ81aも設けられている。使用者が操作スイッチ81aを操作することで、電動モータを作動させること、作動中の電動モータを停止させることが可能になっている。
【0052】
管部82は、器具本体81の先端部から突出するように設けられている。管部82の内部には、ポンプから吐出された液体が流通するようになっている。ノズル部83は管部82の先端部に設けられている。管部82の内部を流通した液体は、ノズル部83から吐出される。ノズル部83は、液体をシャワー状に噴射するものであってもよいし、霧状に噴射するものであってもよい。
【0053】
図5に示すように、器具本体81の基端部には、ポンプの吸込側に連通する吸入口81bが形成されている。尚、電動散布具80は、例えば散布機等を呼ぶこともできる。
【0054】
(可撓性ホース)
図5に示すように、可撓性ホース70は、その本体部分が例えば柔軟性を有する樹脂製のチューブ(フレキシブルチューブ)等で構成されている。可撓性ホース70の本体部分の長さは任意に設定することができるが、例えば、100cm以上とすることができる。この程度の長さとしておくことで、後述する使用時に、袋体1を片手で持ったまま、もう一方の手で電動散布具80を上下、左右に動かして散布範囲を広げることができる。
【0055】
可撓性ホース70の本体部分の基端部には、袋体1の筒部14bに接続される基端側接続部71が設けられている。基端側接続部71は、筒部14bを覆うように形成されている。基端側接続部71の内周面には、ネジ山14dに螺合するネジ溝71aが形成されている。基端側接続部71のネジ溝71aに筒部14bのネジ山14dを螺合させて基端側接続部71を締め込むことで、可撓性ホース70の基端部を筒部14bの内部と連通させることができる。基端側接続部71を緩めれば筒部14bから取り外すことができる。つまり、流出口形成部材14は、電動散布具80に接続された可撓性ホース70との接続部である。
【0056】
可撓性ホース70の本体部分の先端部には、電動散布具80の吸入口81bに接続される先端側接続部72が設けられている。先端側接続部72は、筒状をなしており、吸入口81bに嵌入することによって当該吸入口81bと接続されるようになっている。
【0057】
(液体散布装置Aの使用時)
次に、液体散布装置Aの使用時について説明する。まず、図5に示すように、袋体1を不使用時姿勢とした状態で、キャップ15を外した後、可撓性ホース70の基端側接続部71を筒部14bに接続する。また、可撓性ホース70の基端側接続部71を電動散布具80の吸入口81bに接続する。また、取っ手60を取付孔23b,24bに取り付ける。以上が準備工程である。
【0058】
その後、散布工程に移行する。図8に示すように、可撓性ホース70を袋体1および電動散布具80に接続した後、使用者は、袋体1の取っ手60を片手で持ち、別の手で電動散布具80の器具本体81を持つ。
【0059】
袋体1を持つとき、取っ手60が袋体1の下部に取り付けられているので、不使用時姿勢にある袋体1が上下反転して使用時姿勢となり、取っ手60が袋体1の上部に位置付けられる一方、袋体1の流出口14c(図5に示す)が当該袋体1の下部に位置付けられることになる。袋体1が使用時姿勢にあるときには、流出口14cが下方に向いている。図7に示す取っ手用開口部61が袋体1に形成されている場合には、取っ手用開口部61が袋体1の上部に位置付けられることになる。
【0060】
そして、使用者が操作スイッチ81aを操作してポンプを作動状態にすると、袋体1の内部の液体が吸引されて可撓性ホース70を介して吸入口81bから器具本体81に吸い込まれる。器具本体81に吸い込まれた液体は、管部82を流通した後、ノズル部83から吐出される。電動散布具80の電動モータを作動させている間は、液体を連続的に散布することができる。
【0061】
液体が除草剤や農薬、害虫駆除剤の場合、例えば家庭菜園、生け垣、果樹、高所の庭木等に散布することができる。電動散布具80を用いることで、低い箇所から高い箇所まで容易に散布可能である。また、雑草対策や、病害虫予防に液体散布装置Aを使用することもできる。
【0062】
液体の散布中、袋体1の流出口14cが下方に向いていることで、当該流出口14cに接続した可撓性ホース70が垂れ下がるときの姿勢に無理が無くなる。これにより、電動散布具80と流出口14cの間の可撓性ホース70が折れにくく、スムーズな散布が可能になる。電動散布具80は、下へ向けて使用することもできるし、上へ向けて使用することもできる。可撓性ホース70の長さが十分に確保されているので、いずれの場合も、袋体1の高さを変える必要はなく、持った手を自然に下げておけばよい。尚、場合によっては袋体1の高さを変えてもよいが、基本的には、器具本体81が袋体1よりも上方に位置している。
【0063】
液体を散布するとき、袋体1に収容されている液体Bが当該袋体1の下部にある流出口14cから流出するので、従来例のものが備えていたディップチューブが不要になる。この結果、袋体1の内部の液体Bが減ってきて袋体1が負圧で潰れたとしても、ディップチューブが折れるという問題が生じ得ない。従って、液残りの問題が生じず、使用者が特別な操作を行うことなく、袋体1内の液体Bを最後まで散布することができる。
【0064】
袋体1の内部の液体Bが無くなると、新しい別の袋体1を用意して付け替えればよい。液体Bが無くなった袋体1は、廃棄することになるが、この時、ディップチューブが無いので、袋体1を廃棄する際に邪魔にならず、ディップチューブの抜き差し作業も不要であり、使用者の取り扱いが容易になる。また、液が手に付着することもない。
【0065】
(液体散布装置のパッケージ)
液体散布装置Aは、袋体1、可撓性ホース70、取っ手60および電動散布具80で構成されているので、袋体1、可撓性ホース70、取っ手60および電動散布具80を1つのパッケージに収容して店頭に陳列してもよい。パッケージは、例えば袋であってもよいし、ケース等であってもよい。また、袋体1を除いて、可撓性ホース70、取っ手60および電動散布具80を1つのパッケージに収容して店頭に陳列してもよい。この場合、袋体1は、別途購入して可撓性ホース70に接続すればよい。つまり、袋体1、可撓性ホース70、取っ手60および電動散布具80のセット、または、可撓性ホース70、取っ手60および電動散布具80のセットを構成できる。
【0066】
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、本実施形態に係る液体散布装置Aは、流出口14cを有する袋体1と、液体を連続的に散布可能な電動散布具80と、袋体1の流出口14cと電動散布具80の吸入口80bとを接続する可撓性ホース70とを有しており、電動散布具80による液体の散布時に、流出口14cが袋体1の下部に位置付けられるようになっている。これにより、剛性のあるプラスチック容器を散布用の容器として使用せずにプラスチックの使用量を削減しながら液残り無く散布することができるとともに、ディップチューブが不要になって使用者の取り扱いを容易にすることができる。
【0067】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0068】
以上説明したように、本発明に係る液体散布装置は、各種液体を散布する場合に利用できる。
【符号の説明】
【0069】
A 液体散布装置
1 袋体
10 表面シート
11 裏面シート
12 底面シート
14c 流出口
23b、24b 取付孔
60 取っ手
60a 第1被取付部
60b 第2被取付部
60c 本体部
61 取っ手用開口部
70 可撓性ホース
80 電動散布具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8