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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057842
(43)【公開日】2023-04-24
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/12 20060101AFI20230417BHJP
   H05B 6/54 20060101ALI20230417BHJP
【FI】
F25D23/12 S
H05B6/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021167543
(22)【出願日】2021-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】森 貴代志
(72)【発明者】
【氏名】南部 桂
(72)【発明者】
【氏名】米野 範幸
【テーマコード(参考)】
3K090
【Fターム(参考)】
3K090AA12
3K090AB03
3K090BA05
(57)【要約】
【課題】食品を誘電加熱する冷蔵庫の加熱空間から外部への交番電界の漏出を抑制する。
【解決手段】冷蔵庫は、開口部44cを前側に備え、金属材料から作製されたシールドケース44と、シールドケース44内に配置された平板状の第1の電極48と、第1の電極48に間隔をあけて対向するようにシールドケース44内に配置され、第1の電極48との間に食品を誘電加熱する加熱空間HZを形成し、且つグランドに接続された平板状の第2の電極50と、第1の電極48と第2の電極50との間に印加する交流電圧を発生させる発振部とを有する。第1の電極48と第2の電極50との対向方向距離D、発振部の出力電力W、発振部の出力インピーダンスZ、および第2の電極50の前端50aからシールドケース44の開口部44cまでの距離D1が、
を満足する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部と外部とを連通する開口部を前側に備え、金属材料から作製されたシールドケースと、
前記シールドケース内に配置された平板状の第1の電極と、
前記第1の電極に間隔をあけて対向するように前記シールドケース内に配置され、前記第1の電極との間に食品を誘電加熱する加熱空間を形成し、且つグランドに接続された平板状の第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加する交流電圧を発生させる発振部と、を有し、
前記第1の電極と前記第2の電極との対向方向距離D、前記発振部の出力電力W、前記発振部の出力インピーダンスZ、および前記第2の電極の前端から前記シールドケースの前記開口部までの距離D1が、
【数1】
を満足する、冷蔵庫。
【請求項2】
前記第1の電極の前端が、前記第2の電極の前端に比べて、前記シールドケースの前記開口部から離れている、請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記対向方向距離D、前記出力電力W、前記インピーダンスZ、および前記第2の電極の側端から前記シールドケースの内壁面までの距離D2が、
【数2】
を満足する、請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記第1の電極の側端が、前記第2の電極の側端に比べて、前記シールドケースの内壁面から離れている、請求項3に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記加熱空間が、食品を冷凍する冷凍室の少なくとも一部である、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を誘電加熱することが可能な冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、冷凍状態の食品を解凍可能な冷凍庫が開示されている。特許文献1の冷凍庫は、解凍対象の食品が収容され、その収容された食品を高周波加熱(誘電加熱)する高周波加熱室を有する。高周波加熱室は冷凍室の冷気を導入可能に構成されている。これにより、解凍に使用しない場合、高周波加熱室は冷凍室として使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-147919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のように食品を誘電加熱する場合、その誘電加熱に使用される交番電界の外部への漏出を抑制する必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、食品を誘電加熱する冷蔵庫の加熱空間から外部への交番電界の漏出を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る一態様によれば、
内部と外部とを連通する開口部を前側に備え、金属材料から作製されたシールドケースと、
前記シールドケース内に配置された平板状の第1の電極と、
前記第1の電極に間隔をあけて対向するように前記シールドケース内に配置され、前記第1の電極との間に食品を誘電加熱する加熱空間を形成し、且つグランドに接続された平板状の第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加する交流電圧を発生させる発振部と、を有し、
前記第1の電極と前記第2の電極との対向方向距離D、前記発振部の出力電力W、前記発振部の出力インピーダンスZ、および前記第2の電極の前端から前記シールドケースの前記開口部までの距離D1が、
【数1】
を満足する、冷蔵庫が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、食品を誘電加熱する冷蔵庫の加熱空間から外部への交番電界の漏出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態に係る冷蔵庫の縦断面図
図2】冷蔵庫の制御系を示すブロック図
図3】加熱モジュールの斜視図
図4】加熱モジュールの断面図
図5図4に示すA-A線に沿った加熱モジュールの断面図
図6】加熱モジュールの制御系を示すブロック図
図7A】交番電界の前後方向の拡がりのシミュレーション結果を示す図
図7B】交番電界の左右方向の拡がりのシミュレーション結果を示す図
図8】本発明の別の実施の形態に係る冷蔵庫の一部分の縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一態様に係る冷蔵庫は、内部と外部とを連通する開口部を前側に備え、金属材料から作製されたシールドケースと、前記シールドケース内に配置された平板状の第1の電極と、前記第1の電極に間隔をあけて対向するように前記シールドケース内に配置され、前記第1の電極との間に食品を誘電加熱する加熱空間を形成し、且つグランドに接続された平板状の第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加する交流電圧を発生させる発振部と、を有し、前記第1の電極と前記第2の電極との対向方向距離D、前記発振部の出力電力W、前記発振部の出力インピーダンスZ、および前記第2の電極の前端から前記シールドケースの前記開口部までの距離D1が、
【数2】
を満足する。
【0010】
このような態様によれば、食品を誘電加熱する冷蔵庫の加熱空間から外部への交番電界の漏出を抑制することができる。
【0011】
例えば、前記第1の電極の前端が、前記第2の電極の前端に比べて、前記シールドケースの前記開口部から離れていてもよい。これにより、交番電界の外部への漏出をより抑制することができる。
【0012】
例えば、前記対向方向距離D、前記出力電力W、前記インピーダンスZ、および前記第2の電極の側端から前記シールドケースの内壁面までの距離D2が、
【数3】
を満足する。これにより、第2の電極の側端とシールドケースの内壁面との間に容量が形成されることが抑制される。その結果、食品の誘電加熱効率が向上する。
【0013】
例えば、前記第1の電極の側端が、前記第2の電極の側端に比べて、前記シールドケースの内壁面から離れていてもよい。これにより、第1の電極の側端とシールドケースの内壁面との間に容量が形成されることが抑制される。その結果、食品の誘電加熱効率が向上する。
【0014】
例えば、前記加熱空間が、食品を冷凍する冷凍室の少なくとも一部であってもよい。これにより、冷凍保存されている食品をそのまま解凍することができる。
【0015】
以下、本発明の一実施の形態に係る冷蔵庫について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態1の冷蔵庫の縦断面図である。図1において、左側が冷蔵庫の前側であり、右側が冷蔵庫の後側である。また、図2は、冷蔵庫の制御系を示すブロック図である。なお、図面に示すX-Y-Z直交座標系は、本発明に係る実施の形態の理解を容易にするためのものであって、実施の形態を限定するものではない。X軸方向は冷蔵庫10の前後方向(奥行方向)を示し、Y軸方向は左右方向(幅方向)を示し、Z軸方向は上下方向(高さ方向)を示している。
【0017】
図1に示すように、冷蔵庫10は、本体12を備える。本体12は、金属材料から作製されて冷蔵庫10の外側表面を構成する外側筐体14と、例えばABSなどの樹脂材料から作製されて冷蔵庫10の内側表面を構成する内側筐体16と、外側筐体14と内側筐体16との間の空間に充填された、例えば硬質発泡ウレタンなどの断熱材18とから構成されている。
【0018】
冷蔵庫10の本体12は、食品(食材、食材の加工品など)を貯蔵する複数の収容室を備える。本実施の形態の場合、収容室として、一番上から、冷蔵室12a、冷凍/解凍室12b、冷凍室12c、および野菜室12dを備える。なお、本実施の形態の場合、冷凍/解凍室12bと冷凍室12cは、互いに連絡している。
【0019】
冷蔵室12aは、食品が凍らない温度帯、例えば1℃~5℃の温度帯で維持される空間である。また、冷凍/解凍室12bと冷凍室12cは、食品が凍る温度帯、例えば-22℃~-15℃の温度帯で維持される空間である。冷凍/解凍室12bは、詳細は後述するが、食品を冷凍するだけではなく、食品を加熱することができる、例えば冷凍状態の食品を解凍することができる。そして、野菜室12dは、冷蔵室12aの温度帯に比べて同等またはそれ以上の温度帯、例えば2℃~7℃の温度帯で維持される空間である。なお、これらの空間以外にも、-1℃や-3℃の半凍結空間を、冷蔵庫10は備えてもよい。
【0020】
本実施の形態の場合、冷蔵庫10の本体12の上部に、機械室12eが設けられている。機械室8には、冷蔵庫10の冷凍サイクルを構成し、その冷凍サイクルの冷媒を循環させる圧縮機20などが収容されている。なお、これに代わって、機械室12eは、冷蔵庫10の本体12の下部に設けることも可能である。
【0021】
本実施の形態の場合、冷凍室12cと野菜室12dの背面側には、冷却室12fが設けられている。その冷却室12f内には、冷蔵庫10の冷凍サイクルを構成し、冷媒が通過する冷却器22が配置されている。また、冷却器22によって冷却された冷却室12fの空気(冷気)を、冷蔵室12a、冷凍/解凍室12b、冷凍室12c、および野菜室12dに向かって送風する冷却ファン24が冷却室12fに設けられている。
【0022】
本実施の形態の場合、冷蔵庫10には、3つの扉12g~12iが設けられている。扉12gは、開閉可能であって、冷蔵室12aと外部とを連絡するまたは分断する。また、扉12hは、開閉可能であって、冷凍/解凍室12bおよび冷凍室12cと外部とを連絡するまたは分断する。そして、扉12iは、開閉可能であって、野菜室12dと外部とを連絡するまたは分断する。
【0023】
さらに、図2に示すように、各室12a~12dに流入する冷気流量を制御するダンパー26A~26Cが、各室12a~12dと冷却ファン24との間の流路に配置されている(図1には、ダンパー26Bのみが示されている)。ダンパー26Bは、冷凍/解凍室12bと冷却ファン24との間の流路に配置されている。冷気は、冷凍/解凍室12bを通過して冷凍室12cに流入する。
【0024】
さらにまた、冷蔵庫10は、図2に示すように、冷蔵室12a、冷凍/解凍室12b、冷凍室12c、および野菜室12dそれぞれの内部温度を測定する温度センサ28A~28Cを備える。
【0025】
図2に示すように、冷蔵庫10の制御部30が、複数の温度センサ28A~28Cの測定結果に基づいて、冷却制御を実行する、すなわち圧縮機20の出力制御、冷却ファン24の回転数制御、およびダンパー26A~26Cそれぞれの開閉制御を実行することにより、冷蔵室12a、冷凍/解凍室12b、冷凍室12c、および野菜室12d内の温度が適切に維持される。制御部30は、例えば、機械室12eに配置されてCPUなどのプロセッサ、プログラムなどを記憶するメモリなどの記憶装置、および回路を備えた制御基板である。記憶装置に記憶されているプログラムにしたがい、プロセッサが、圧縮機20、冷却ファン24、およびダンパー26A~26Cを制御する。
【0026】
また、冷蔵庫10は、図1に示すように、複数の扉12g~12iの開閉状態をそれぞれ検出する扉開閉センサ32A~32Cを備える。扉開閉センサ32A~32Cは、例えば、扉12g~12iと接触することによって閉じた状態の扉12g~12iを検出するスイッチである。扉開閉センサ32A~32Cは、扉12g~12iの内面と接触することができる冷蔵庫10の本体12上の位置に設けられている。また、扉開閉センサ32A~32Cの検出信号は、制御部30に送信される。制御部30は、例えば、扉開閉センサ32A~32Cからの検出信号に基づいて、冷蔵室12a、冷凍/解凍室12b、冷凍室12c、野菜室12dそれぞれに設けられた照明装置(図示せず)をON/OFF制御する。なお、スイッチは、メカニカルスイッチでもよく、また、ホールセンサなどの磁気センサ、すなわち非接触式スイッチであってもよい。ホールセンサ、MRセンサ、リードスイッチなどの磁気センサには、メカニカルスイッチに比べて小型化しやすく、また突起がないために冷蔵庫10の意匠性を損なわないメリットがある。
【0027】
図2に示すように、本実施の形態の場合、冷蔵庫10は、ユーザが冷蔵庫10を操作するためのユーザインターフェース34を備える。ユーザインターフェース34は、冷蔵庫10に組み込まれたタッチパネルなどでもよく、および/またはユーザの携帯端末であってもよい。ユーザインターフェース34が携帯端末である場合、冷蔵庫10を操作するためのソフトウェア(アプリケーション)が携帯端末にインストールされる。
【0028】
ユーザインターフェース34は、例えば、扉開閉センサ32A~32Cのいずれかが対応する扉12g~12iが所定の時間開いた状態を検出すると、ユーザに扉が開いた状態であることを通知する。また、ユーザインターフェース34は、冷凍/解凍室12bで解凍を行うときにユーザに使用される。ここからは、この冷凍/解凍室12bの詳細について説明する。
【0029】
図3は、加熱モジュールの斜視図である。また、図4は、加熱モジュールの断面図である、さらに、図5は、図4に示すA-A線に沿った加熱モジュールの断面図である。そして、図6は、加熱モジュールの制御系を示すブロック図である。
【0030】
本実施の形態の場合、図3図5に示す加熱モジュール40は、冷凍された食品を加熱するモジュールであって、冷蔵庫10に組み込まれる。冷凍/解凍室12bは、加熱モジュール40内に設けられている。加熱モジュール40は、詳細は後述するが、冷凍/解凍室12b内に交番電界を発生させ、その交番電界によって食品を誘電加熱するように構成されている。
【0031】
図3図5に示すように、加熱モジュール40は、直方体形状であって、インナーケース42と、インナーケース42を格納するシールドケース44とを備える二重壁構造体である。シールドケース44は、加熱モジュール40の筐体として機能する。インナーケース42は、食品が収容される収容室、すなわち冷凍/解凍室12bを画定している。
【0032】
インナーケース42は、樹脂などの絶縁材料から作製され、内部と外部とを連通する開口部が前側に設けられた直方体形状の箱体である。シールドケース44は、金属材料から構成され、例えばアルミなどの金属材料から作製される。また、シールドケース44は、内部と外部とを連通する開口部が前側に設けられた直方体状の箱体であって、その内部にインナーケース42を格納する。
【0033】
本実施の形態の場合、図3に示すように、加熱モジュール40は、冷凍/解凍室12bに前後方向(X軸方向)に出し入れされ、食品を収容する引き出し46を備える。引き出し46は、樹脂材料から作製されている。また、図5に示すように、出し入れの際に引き出し46を前後方向(X軸方向)にガイドするガイドレール47が、インナーケース42の内壁面42aに設けられている。このような引き出し46により、冷凍/解凍室12bから食品を出し入れしやすくなる。
【0034】
また、冷凍/解凍室12b内の食品を冷凍できるように、加熱モジュール40のインナーケース42およびシールドケース44は、冷凍/解凍室12bに連通する複数の通気穴42b、44aを備える。ダンパー26Bを通過した冷気は、これらの通気穴42b、44aを介して、冷凍/解凍室12b内に流入する。これにより、加熱モジュール40内、すなわち冷凍/解凍室12b内の食品を冷凍することができる。
【0035】
冷凍/解凍室12b内の食品を誘電加熱するために、例えば冷凍状態の食品を解凍するために、加熱モジュール40は、第1の電極48と第2の電極50とを備える。
【0036】
図4および図5に示すように、第1の電極48と第2の電極50は、平板状の部材であって、金属材料から作製されている。また、第1の電極48と第2の電極50は、間隔をあけて対向するようにシールドケース44内に配置されている。本実施の形態の場合、第1の電極48と第2の電極50は、上下方向(Z軸方向)に対向し、互いに対して平行である。間隔をあけて互いに対向する第1の電極48と第2の電極50は、その間に、食品を誘電加熱するための加熱空間HZを形成する。これらの第1の電極48と第2の電極50との間の加熱空間HZに対して、引き出し46が出し入れ可能に加熱モジュール40に設けられている。
【0037】
本実施の形態の場合、第1の電極48は、インナーケース42の天板部42cとシールドケース44の天板部44bとの間に配置されている。シールドケース44と第1の電極48との間には、スペース(すなわち空気層)が設けられている。
【0038】
本実施の形態の場合、第2の電極50は、インナーケース42の底板部42d上に配置されている。
【0039】
第1の電極48と第2の電極50との間に加熱空間HZを形成するために、図6に示すように、冷蔵庫10は、第1の電極48と第2の電極50との間に印加させる交流電圧を発生させる発振部52を備える。発振部52は、例えば、冷蔵庫10の機械室12eに配置された発振回路基板であって、第1の電極48と第2の電極50とに電気的に接続されている。発振部52は、商用電源に接続された冷蔵庫10の電源部54からの交流電圧を変換し、その変換した交流電圧を第1の電極48と第2の電極50との間に印加する。第1の電極48と第2の電極50との間には、所定のVHF帯の周波数、例えば40.68MHzの交流電圧が印加される。
【0040】
発振部52が第1の電極48と第2の電極50との間に交流電圧を印加すると、シールドケース44(冷凍/加熱室12b)内に、交番電界が発生する。この交番電界により、引き出し46に収容され、第1の電極48と第2の電極50との間に配置されている加熱対象の食品、すなわち加熱空間HZ内に配置されている食品が誘電加熱される。その結果、その食品が誘電加熱される。
【0041】
本実施の形態の場合、図6に示すように、冷蔵庫10は、第1の電極48と第2の電極50との間のインピーダンスを整合する整合回路56を備える。整合回路56は、例えば、加熱モジュール40に収容にされた回路基板である。整合回路56は、第1の電極48と第2の電極50とに電気的に接続されている。本実施の形態の場合、第2の電極50はグランドに接続されている。
【0042】
整合回路56の役割について説明する。冷凍状態の食品の解凍が進むと、その食品内の水分子が増加する。水分子が増加すると、第1の電極48と第2の電極50との間のインピーダンスが適正値から変化し、反射率が増加する。なお、反射率は、発振部52から出力された入射波に対する発振部52に戻る反射波の割合である。反射率が増加すると、食品の誘電加熱の効率が低下する。整合回路56は、第1の電極48と第2の電極50との間のインピーダンスを適正値に維持するために設けられている。
【0043】
具体的には、図6に示すように、整合回路56が第1の電極48と第2の電極50との間のインピーダンスを適正値に維持するために、冷蔵庫10は、反射波検出回路58を備える。反射波検出回路58は、例えば、冷蔵庫10の機械室12eに配置された基板上に設けられている。制御部30が、発振部52から出力された入射波と反射波検出回路58によって検出された反射波とに基づいて反射率を算出する。その算出された反射率に基づいて、制御部30は、第1の電極48と第2の電極50との間のインピーダンスを適正値になるように整合回路56を制御する。
【0044】
ユーザが、加熱対象の食品を冷凍/解凍室12bの加熱空間HZに配置し、ユーザインターフェース34に対して加熱指示を行うと、制御部30が、交流電圧を発生させる加熱開始信号を発振部52に出力し、発振部52に交流電圧を発生させる。それにより、第1の電極48と第2の電極50との間に交流電圧が印加され、シールドケース44(冷凍/解凍室12b)内に交番電界が発生し、その交番電界によって食品が誘電加熱される。
【0045】
加熱空間HZでの食品の加熱中、冷凍/解凍室12b内には交番電界が発生している。このとき、シールドケース44が、交番電界をシールドし、交番電界のシールドケース44(冷凍/解凍室12b)の外部への漏出を抑制する。なお、シールドケース44の前側の開口部44cを介する交番電界の漏出を抑制するために、図1に示すように、扉12hには、シールドケース44の開口部44cを覆う金属製のシールドプレート12jが設けられている。
【0046】
また、扉12hが完全に閉じておらず、そのために交番電界が外部に漏出しうる場合、発振部52による第1の電極48と第2の電極50との間の交流電圧の印加が禁止されている。すなわち、扉開閉センサ32Bが閉じた状態の扉12hを検出しているときのみ、発振部52は、交流電圧を発生することが可能にされている。本実施の形態の場合、制御部30は、ユーザインターフェース34を介してユーザの解凍指示を受けたとき、扉開閉センサ32Bが閉じた状態の扉12hを検出している状態であれば、発振部52に対して加熱開始信号を出力する。その一方、ユーザの解凍指示を受けたとき、扉開閉センサ32Bが閉じた状態の扉12hを検出していない状態であれば、制御部30は、加熱開始信号を発振部52に出力せず、ユーザインターフェース34を介してユーザに扉12hを閉じるように通知する。
【0047】
さらに、本実施の形態の場合、発振部52の交流電圧の発生中(すなわち食品の誘電加熱中)、扉12hが開くと、すなわち扉開閉センサ32Bが閉じた状態の扉12hを検出できなくなると、交流電圧を発生中の発振部52が、その交流電圧の発生を停止する。本実施の形態の場合、制御部30が加熱停止信号を発振部52に出力し、それにより発振部52が交流電圧の発生を停止する。
【0048】
このような扉12hの開閉状態に基づく発振部52の交流電圧発生制御により、交番電界がシールドケース44(冷凍/解凍室12b)の外部に漏出することが抑制される。また、本実施の形態の場合、扉開閉センサ32Bが扉12hと接触することによって閉じた状態の扉12hを検出するスイッチであって且つシールドケース44の外部に位置するため、シールドケース44内で発生する交番電界の影響を受けにくい。その結果、交番電界のシールドケース44の外部への漏出が確実に抑制される。
【0049】
加えて、本実施の形態の場合、図4に示すように、加熱モジュール40は、引き出し46を検出する引き出し検出センサ60をさらに有する。具体的には、引き出し検出センサ60は、第1の電極48と第2の電極50との間の所定の位置に引き出し46が存在しているときに、その引き出し46を検出する。ここで言う「所定の位置」とは、引き出し46に収容されている加熱対象の食品が第1の電極48と第2の電極50との間の加熱空間HZに配置されるときの引き出し46の位置を言う。なお、そのために、図3に示すように、引き出し46の底面46aには、加熱対象の食品の載置位置をユーザに提示するマーカー46bが設けられている。すなわち、マーカー46b上に加熱対象の食品を載置し、引き出し46が所定の位置に配置されると、加熱対象の食品が第1の電極48と第2の電極50との間の加熱空間HZに配置されて適切に誘電加熱される。
【0050】
本実施の形態の場合、引き出し検出センサ60は、図3および図4に示すように、インナーケース42の開口縁42eに設けられ、引き出し46の前端46cと接触するメカニカルセンサである。その結果として、引き出し検出センサ60は、冷凍/解凍室12bの外部、すなわちシールドケース44の外部に設けられている。これにより、引き出し検出センサ60は、確実に引き出し46を検出することができる。
【0051】
これと異なり、冷凍/解凍室12b、すなわち交番電界が発生するシールドケース44の内部に引き出し検出センサ60が設けられた場合、引き出しセンサ60は、引き出し46を誤検出する可能性がある。例えば、引き出しセンサ60が、磁界を検出するホールセンサの場合、シールドケース44の内部に発生する交番電界(磁界)によって誤動作する可能性がある。また例えば、引き出しセンサ60がメカニカルセンサである場合、引き出し検出センサ60の接触面と引き出し46の接触面が氷を介して互いに貼り付く可能性がある。また、引き出し検出センサ60の可動部品が凍って適切に移動できなくなる可能性がある。したがって、引き出し検出センサ60は、冷凍/解凍室12bの電波照射空間の外部、すなわち第1の電極48と第2の電極50の間の空間の外部に設けられている。
【0052】
本実施の形態の場合、引き出し検出センサ60が所定の位置に存在する引き出し46を検出しているときのみ、発振部52は、交流電圧を発生することが可能にされている。本実施の形態の場合、引き出し検出センサ60は発振部52に電気的に接続されている。発振部52は、引き出し46が所定の位置に存在することを示す検出信号を引き出し検出センサ60から受信している間は交流電圧が発生可能な状態で待機する。そして、制御部30から加熱開始信号を受信すると、待機状態の発振部52は交流電圧の発生を開始する。一方、引き出し検出センサ60から検出信号を受信していない間は、制御部30から加熱開始信号を受信しても、発振部52は交流電圧を発生しない。
【0053】
したがって、本実施の形態においては、扉開閉センサ32Bが閉じた状態の扉12hを検出している状態であって、且つ、引き出し検出センサ60が所定の位置に存在する引き出し46を検出している状態であるとき、発振部32は、第1の電極48と第2の電極50との間に印加する交流電圧を発生させる。これにより、扉12hが閉じた状態であっても、引き出し46が所定の位置に存在せず、それにより加熱対象の食品が第1の電極48と第2の電極50との間の加熱空間HZに適切に配置されていないときには、誘電加熱の開始が抑制される。その結果、食品の解凍不足や無駄な電力消費が抑制される。
【0054】
発振部52の交流電圧の発生中(すなわち食品の誘電加熱中)、引き出し46が所定の位置から引き出されると、すなわち引き出し検出センサ60が所定の位置に存在する引き出し46を検出できなくなると、交流電圧を発生中の発振部52が、その交流電圧の発生を停止する。本実施の形態の場合、引き出し検出センサ60からの検出信号を受信できなくなると、発振部52が交流電圧の発生を停止する。
【0055】
本実施の形態の場合、発振部52の交流電圧の発生中(すなわち食品の誘電加熱中)、引き出し46を所定の位置から引き出すためには、まず扉12hを開ける必要がある。したがって、扉12hを開けた時点で、扉開閉センサ32Bが閉じた状態の扉12hを検出できずに、発振部52が交流電圧の発生を停止する。
【0056】
しかしながら、扉12hが開いた状態であるにもかかわらず、何らかの原因で、例えば扉開閉センサ32Bの誤検出などで、発振部52が交流電圧を発生する場合がある。この場合、引き出し46が所定の位置から引き出され、それにより引き出し検出センサ60が所定の位置に存在する引き出し46を検出できなくなると、発振部52が交流電圧の発生を停止する。
【0057】
なお、図4に示すように、引き出し検出センサ60は、冷凍/解凍室12bの外部、すなわちインナーケース42の開口縁42eに設けられ、引き出し46の前端46cを検出する(接触する)。引き出し検出センサ60は、インナーケース42の開口縁42e以外の位置に設けることも可能である。すなわち、引き出し検出センサ60は、所定の位置に配置された引き出し46を検出できる位置にあればよい。ただし、引き出し検出センサ60自体およびそのセンサから延在する信号線などの配線がシールドケース44内に発生する交番電界から大きな影響を受けない位置に、引き出し検出センサ60を配置するのが好ましい。それにより、交番電界によって引き出し検出センサ60が誤動作することが抑制される。
【0058】
交番電界の影響に関して、図1に示すように、扉開閉センサ32B、制御部30、および発振部52は、交番電界が発生する加熱モジュール40のシールドケース44の外部に位置するので、シールドケース44内に発生する交番電界の影響を受けにくい。それにより、扉開閉センサ32B、制御部30、および発振部52が、交番電界によって誤動作することが抑制されている。
【0059】
さらに言えば、扉12hが開いた状態であるにもかかわらず、且つ、引き出し46が所定の位置に存在しないにもかかわらず、何らかの原因で発振部52が交流電圧を発生する可能性がある。それによるシールドケース44(冷凍室/加熱室12b)の外部への交番電界の漏出を抑制するために、第1の電極48と第2の電極50のシールドケース44内における位置が規定されている。具体的には、図4に示すように、第2の電極50の前端50aからシールドケース44の開口部44cまでの距離D1が規定されている。この距離D1について具体的に説明する。
【0060】
図7Aは、交番電界の前後方向の拡がりのシミュレーション結果を示す図である。また、図7Bは、交番電界の左右方向の拡がりのシミュレーション結果を示す図である。
【0061】
図7Aに示すように、第1の電極48と第2の電極50との間に印加された交流電圧によって発生する交番電界は、シールドケース44内を前後方向(X軸方向)に拡がる。また、図7B示すように、第1の電極48と第2の電極50との間に印加された交流電圧によって発生する交番電界は、シールドケース44内を左右方向(Y軸方向)に拡がる。
【0062】
第1の電極48と第2の電極50との間に発生する交番電界の電界強度E[V/mm]は、数式1に示すように、第1の電極48と第2の電極50との間の電圧V[V]と、第1の電極48と第2の電極50との間の対向方向(Z軸方向)の距離D[mm]とで簡略的に表すことができる。
【数4】
【0063】
電圧Vは、発振部52の出力電力W[w]と、インピーダンスZ[Ω]で、数式2のように表すことができる。インピーダンスZは、整合回路56で調節すべき目標のインピーダンス値であって、固定値である。発振部52の出力インピーダンスと整合回路56によって調節したインピーダンスZとを等しくすることにより、電波の反射を抑制することができる。例えば、インピーダンスZは、一般的に、50Ωである。
【数5】
【0064】
したがって、電界強度Eを、数式3のように表すことができる。
【数6】
【0065】
発明者は、第1の電極48と第2の電極50との間に交流電圧を印加することによって発生する交番電界の開口部44cを介するシールドケース44の外部への漏出を抑制する条件式として、数式4を実験によって見出した。
【数7】
【0066】
数式4を満足するように、発振部52の出力電力Wと出力インピーダンスZとに基づいて、第2の電極50の前端50aからシールドケース44の開口部44cまでの距離D1が決定される。このように決定された距離D1により、シールドケース44外部、すなわち冷凍/加熱室12bの外部への交番電界の漏出を抑制することができる。
【0067】
例えば、インピーダンスZ(発振部52の出力インピーダンス)が50Ω、出力電力Wが100W、電極間距離Dが100mmである場合、D1は、17.67mmより大きくすると、シールドケース44外部、すなわち冷凍/加熱室12bの外部への交番電界の漏出を抑制することができる。
【0068】
なお、図4および図7Aに示すように、シールドケース44の開口部44cに近い側の端である第1の電極48の前端48a近傍には、相対的に高い強度の電界が発生する。これは、第1の電極48が、第2の電極50と異なり、グランドに接続されていない電極であるために生じる。このような相対的に高い強度の高い電界がシールドケース44の開口部44cを介してシールドケース44の外部に漏出しないように、図4に示すように、第1の電極48の前端48aが、第2の電極50の前端50aに比べて、シールドケース44の開口部44cから離れている。
【0069】
また、本実施の形態の場合、図5に示すように、第2の電極50の左右方向(Y軸方向)の側端50bからシールドケース44の内壁面44dまでの距離D2も、距離D1と同様に規定されている。距離D2は、距離D1と同様に発振部52の出力電力Wと出力インピーダンスZとに基づいて、数式5を満足するよう決定される。
【数8】
【0070】
距離D1と距離D2とを決定するための数式4および数式5は同一である。しかしながら、数式5は、数式4と異なり、シールドケース44外部への交番電界の漏出を抑制するための条件式ではない。数式5は、第2の電極50の側端50bとシールドケース44の内壁面44dとの間に容量が形成されることを抑制するための条件式である。距離D2が数式5を満足しない場合、第2の電極50の側端50bとシールドケース44の内壁面44dとの間に大きな容量が形成される。すなわち、第2の電極50の側端50bで発生した電界がシールドケース44の内壁面44dに到達する。その結果、電波がシールドケース44を介して漏洩するとともに、発振部52の出力電力の一部が、食品を誘電加熱するための交番電界の発生以外に浪費される。それにより、食品の誘電加熱の効率が低下する。このような電波の漏洩と誘電加熱の効率低下とを抑制するために、距離D2が、数式5を満足するように決定される。
【0071】
なお、本実施の形態の場合、図5および図7Bに示すように、第1の電極48の側端48b近傍には、相対的に高い強度の電界が発生する。このような相対的に高い強度の高い電界が発生する第1の電極48の側端48bがシールドケース44の内壁面44dに近づきすぎると、その側端48bと内壁面44dとの間に非常に大きな容量が形成される。非常に大きな容量が形成されないように、第1の電極48の側端48bが、前記第2の電極50の側端50bに比べて、シールドケース44の内壁面44dから離れている。
【0072】
以上のような本実施の形態によれば、食品を誘電加熱する冷蔵庫の加熱空間から外部への交番電界の漏出を抑制することができる。
【0073】
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明してきたが、本発明は上述の実施の形態に限らない。
【0074】
例えば、図1に示すように、上述の実施の形態の場合、扉12hと引き出し46とは連結されていない。しかしながら、本発明の実施の形態はこれに限らない。
【0075】
図8は、本発明の別の実施の形態に係る冷蔵庫の一部分の縦断面図である。
【0076】
図8に示すように、別の実施の形態に係る冷蔵庫110において、加熱空間HZとシールドケース44の外部とを連絡するまたは分断する扉112hは、加熱空間HZに出し入れ可能な引き出し46に連結されている。したがって、扉112hが開くと、引き出し46が前方に移動する。この場合、扉112hは、上下方向(Z軸方向)に延在する回転中心線を回転する扉ではなく、前後方向(X軸方向)に平行移動可能な扉である。また、この実施の形態の場合、引き出し検出センサが省略される。その代わりに、扉開閉センサ32Bが、扉112hの開閉検出のみならず、引き出し検出センサとしても機能する。
【0077】
また、上述の実施の形態の場合、図5に示すように、食品を解凍するための加熱空間HZは、食品を冷凍する冷凍/解凍室12bの一部分である。しかしながら、本発明の実施の形態はこれに限らない。冷凍/解凍室12b全体が加熱空間HZであってもよい。
【0078】
さらに、上述の実施の形態の場合、第1の電極48と第2の電極50は、図4および図5に示すように、上下方向(Z軸方向)に対向している。また、下側に位置する第2の電極50が、図6に示すようにグランドに接続されている。しかしながら、本実施の形態はこれに限らない。例えば、第1の電極と第2の電極とが上下方向に対向し、上側の第1の電極がグランドに接続されてもよい。また例えば、第1の電極と第2の電極とが、左右方向(冷蔵庫の幅方向)に対向してもよい。
【0079】
さらに、上述の実施の形態の場合、加熱モジュール40内に冷凍/解凍室12bが設けられている。すなわち、加熱モジュール40は、食品を誘電加熱することに加えて、食品を冷凍保存可能に構成されている。しかしながら、本発明の実施の形態はこれに限らない。加熱モジュール40は、食品の誘電加熱のみに使用されてもよい。この場合、加熱モジュール40内に冷気を導入する必要がなくなる。
【0080】
すなわち、本発明の実施の形態に係る冷蔵庫は、広義には、内部と外部とを連通する開口部を前側に備え、金属材料から作製されたシールドケースと、前記シールドケース内に配置された平板状の第1の電極と、前記第1の電極に間隔をあけて対向するように前記シールドケース内に配置され、前記第1の電極との間に食品を誘電加熱する加熱空間を形成し、且つグランドに接続された平板状の第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加する交流電圧を発生させる発振部と、を有し、前記第1の電極と前記第2の電極との対向方向距離D、前記発振部の出力電力W、前記発振部の出力インピーダンスZ、および前記第2の電極の前端から前記シールドケースの前記開口部までの距離D1が、
【数9】
を満足する。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、食品を誘電加熱可能な冷蔵庫に適用可能である。
【符号の説明】
【0082】
44 シールドケース
44c 開口部
48 第1の電極
50 第2の電極
50a 前端
D 対向方向距離
D1 距離
Z インピーダンス
W 出力電力
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8