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特開2023-57996販売支援装置、販売支援方法、販売支援プログラム、および免税品販売システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023057996
(43)【公開日】2023-04-24
(54)【発明の名称】販売支援装置、販売支援方法、販売支援プログラム、および免税品販売システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230417BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20230417BHJP
   G07F 17/12 20060101ALI20230417BHJP
【FI】
G06Q30/06 308
G06Q10/02
G07F17/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102972
(22)【出願日】2022-06-27
(62)【分割の表示】P 2022023293の分割
【原出願日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】P 2021167751
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】516359458
【氏名又は名称】WAmazing株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】千葉 史子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】免税品の不正購入を防止するとともに、非対面型の免税品販売を実現する。
【解決手段】本開示の一態様の販売支援装置は、免税品の購入予約に関する購入予約情報に基づいて、予約商品の購入金額よりも少ない金額を予約手数料として徴収する手段と、複数のボックスを備えるロッカー装置によってユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効性であることが確認され、かつロッカー装置によってユーザから取得されたパスポート情報に基づいて当該ユーザが免税要件を満たすことが確認された後に、予約商品の購入に関する決済要求を取得する手段と、決済要求の取得に応じて、予約商品の購入のためにユーザが支払うべき支払金額から予約手数料を差し引いた残額の決済を行う手段と、残額の決済の成功後に、予約商品が格納されたボックスを解錠する手段とを備える。
【選択図】図9

【特許請求の範囲】
【請求項1】
免税品の購入予約に関する購入予約情報を取得する第1取得手段と、
前記購入予約情報に基づいて、予約された免税品の購入金額よりも少ない金額を予約手数料として徴収する徴収手段と、
前記予約手数料の徴収の成功後に、前記予約された免税品の購入予約に関する予約確認コードを発行する第1発行手段と、
複数のボックスを備えるロッカー装置によってユーザから取得された予約確認コードに基づいて、当該予約確認コードに対応する購入予約の有効性を確認する第1確認手段と、
前記ロッカー装置によって前記ユーザから取得されたパスポート情報に基づいて、当該ユーザの免税要件を確認する第2確認手段と、
前記ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効であることが確認され、かつ当該ユーザが前記免税要件を満たすことが確認された後に、前記予約された免税品の購入に関する決済要求を取得する第2取得手段と、
前記決済要求の取得に応じて、前記予約された免税品の購入のために前記ユーザが支払うべき支払金額から前記予約手数料を差し引いた残額の決済を行う決済手段と、
前記残額の決済の成功後に、前記予約された免税品が格納されたボックスを解錠する解錠手段と
を具備する、販売支援装置。
【請求項2】
前記第1確認手段または前記第2確認手段による確認が開始された後、前記ユーザによる購入手続の中断が検知されたことに応じて、前記ユーザの手続状態を、前記第1確認手段または前記第2確認手段による確認開始前の状態にリセットするリセット手段をさらに具備する、
請求項1に記載の販売支援装置。
【請求項3】
前記決済要求は、ユーザ端末に入力されたコードを含み、
前記販売支援装置は、前記ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効であることが確認され、かつ当該ユーザが前記免税要件を満たすことが確認された後に、前記ロッカー装置の備える出力デバイスを介して提示された決済コードに、前記決済要求に含まれるコードが一致するかを確認する第3確認手段をさらに具備し、
前記決済手段は、前記決済要求に含まれるコードが前記決済コードに一致することが確認された場合に、前記残額の決済を行う、
請求項1または請求項2に記載の販売支援装置。
【請求項4】
前記予約された免税品の購入のキャンセル要求を取得する第3取得手段と、
前記キャンセル要求の取得に応じて、前記予約された免税品の購入のキャンセル処理を実行するキャンセル手段と、
キャンセルポリシーを参照し、前記キャンセル処理によるキャンセル料が発生するか否かを判定する判定手段と、
前記キャンセル料が発生すると判定された場合に、徴収済みの前記予約手数料の少なくとも一部を当該キャンセル料として充当する充当手段と、
を具備する、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項5】
前記キャンセル料が発生しないと判定された場合に、徴収済みの前記予約手数料の少なくとも一部を前記ユーザに払い戻す払戻手段、
をさらに具備する、請求項4に記載の販売支援装置。
【請求項6】
前記キャンセル手段は、さらに、前記ユーザが購入予約において指定した購入日時から所定時間以上経過しても前記予約された免税品を購入しなかったことに応じて、前記予約された免税品の購入のキャンセル処理を実行し、
前記判定手段は、前記ユーザが購入予約において指定した購入日時から所定時間以上経過しても前記予約された免税品を購入しなかったことに応じて前記キャンセル処理が実行された場合に、前記キャンセル料が発生すると判定する、
請求項4または請求項5に記載の販売支援装置。
【請求項7】
前記解錠手段は、前記予約された免税品が格納されたボックスに設定されている解錠コードを前記ユーザに通知することなく、前記ロッカー装置を制御する制御装置に当該ボックスを遠隔解錠させる、
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項8】
前記残額の決済の成功後に、前記予約された免税品が格納されている1以上のボックスのうち前記ユーザが解錠を希望する1つである選択間口を示す情報を取得する第4取得手段をさらに具備し、
前記解錠手段は、前記選択間口に設定されている解錠コードを前記ユーザに通知することなく、前記制御装置に当該選択間口を遠隔解錠させ、
前記第4取得手段は、前記予約された免税品の受取が全て完了するまで、異なる選択間口を示す情報を逐次受け付ける、
請求項7に記載の販売支援装置。
【請求項9】
前記第1確認手段は、前記ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約の有無、前記購入予約情報において指定された購入日時と現在日時との整合性、または前記購入予約情報において指定された購入場所と前記ロッカー装置の所在地との整合性の少なくとも1つを確認する、
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項10】
前記第2確認手段は、前記パスポート情報に含まれる入国証印に記載された在留資格、または当該入国証印に記載された上陸許可年月日からの経過期間の少なくとも1つに基づいて、前記ユーザが前記免税要件を満たすかを確認する、
請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項11】
前記残額の決済前に、前記予約された免税品の一覧を示す情報、および前記残額を特定可能な情報を前記ロッカー装置の備える出力デバイスを介して提示する提示手段をさらに具備する、
請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項12】
前記予約手数料の徴収の成功後に、前記予約された免税品の手配を行う手配手段をさらに具備する、
請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項13】
配送業者から前記予約された免税品の梱包状態での個口数を示す情報を取得する第5取得手段と、
前記個口数を示す情報に基づいて、前記予約された免税品の格納に関する商品格納コードを発行する発行手段と
をさらに具備する、請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項14】
前記予約された免税品が前記ロッカー装置の備えるボックスに格納されたことを示す情報を取得する第6取得手段と、
前記予約された免税品が前記ロッカー装置の備えるボックスに格納されたことに応じて、前記予約された免税品の準備が完了したことを前記ユーザに通知する通知手段と
をさらに具備する、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項15】
前記第2確認手段は、前記パスポート情報と前記ユーザの顔画像とに基づいて当該ユーザが当該パスポート情報に対応するパスポートの持ち主と同一人物であることが確認された後に、当該ユーザの免税要件を確認する、
請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項16】
前記解錠手段は、前記パスポート情報と前記残額の決済の成功後に取得された前記ユーザの顔画像とに基づいて当該ユーザが当該パスポート情報に対応するパスポートの持ち主と同一人物であることが確認された後に、前記予約された免税品が格納されたボックスを解錠する、
請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の販売支援装置。
【請求項17】
コンピュータによって実行される販売支援方法であって、
免税品の購入予約に関する購入予約情報を取得するステップと、
前記購入予約情報に基づいて、予約された免税品の購入金額よりも少ない金額を予約手数料として徴収するステップと、
前記予約手数料の徴収の成功後に、前記予約された免税品の購入予約に関する予約確認コードを発行するステップと、
複数のボックスを備えるロッカー装置によってユーザから取得された予約確認コードに基づいて、当該予約確認コードに対応する購入予約の有効性を確認するステップと、
前記ロッカー装置によって前記ユーザから取得されたパスポート情報に基づいて、当該ユーザの免税要件を確認するステップと、
前記ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効であることが確認され、かつ当該ユーザが前記免税要件を満たすことが確認された後に、前記予約された免税品の購入に関する決済要求を取得するステップと、
前記決済要求の取得に応じて、前記予約された免税品の購入のために前記ユーザが支払うべき支払金額から前記予約手数料を差し引いた残額の決済を行うステップと、
前記残額の決済の成功後に、前記予約された免税品が格納されたボックスを解錠するステップと
を具備する、販売支援方法。
【請求項18】
コンピュータを、
免税品の購入予約に関する購入予約情報を取得する第1取得手段、
前記購入予約情報に基づいて、予約された免税品の購入金額よりも少ない金額を予約手数料として徴収する徴収手段、
前記予約手数料の徴収の成功後に、前記予約された免税品の購入予約に関する予約確認コードを発行する第1発行手段、
複数のボックスを備えるロッカー装置によってユーザから取得された予約確認コードに基づいて、当該予約確認コードに対応する購入予約の有効性を確認する第1確認手段、
前記ロッカー装置によって前記ユーザから取得されたパスポート情報に基づいて、当該ユーザの免税要件を確認する第2確認手段、
前記ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効であることが確認され、かつ当該ユーザが前記免税要件を満たすことが確認された後に、前記予約された免税品の購入に関する決済要求を取得する第2取得手段、
前記決済要求の取得に応じて、前記予約された免税品の購入のために前記ユーザが支払うべき支払金額から前記予約手数料を差し引いた残額の決済を行う決済手段、
前記残額の決済の成功後に、前記予約された免税品が格納されたボックスを解錠する解錠手段、
として機能させる、販売支援プログラム。
【請求項19】
免税品の販売を支援する販売支援装置と、
前記免税品を格納可能な複数のボックスを備えるロッカー装置と、
前記ロッカー装置を遠隔制御可能なロッカー制御装置と
を具備する免税品販売システムであって、
前記販売支援装置は、
前記免税品の購入予約に関する購入予約情報を取得する第1取得手段と、
前記購入予約情報に基づいて、予約された免税品の購入金額よりも少ない金額を予約手数料として徴収する徴収手段と、
前記予約手数料の徴収の成功後に、前記予約された免税品の購入予約に関する予約確認コードを発行する第1発行手段と、
前記ロッカー装置によってユーザから取得された予約確認コードに基づいて、当該予約確認コードに対応する購入予約の有効性を確認する第1確認手段と、
前記ロッカー装置によって前記ユーザから取得されたパスポート情報に基づいて、当該ユーザの免税要件を確認する第2確認手段と、
前記ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効であることが確認され、かつ当該ユーザが前記免税要件を満たすことが確認された後に、前記予約された免税品の購入に関する決済要求を取得する第2取得手段と、
前記決済要求の取得に応じて、前記予約された免税品の購入のために前記ユーザが支払うべき支払金額から前記予約手数料を差し引いた残額の決済を行う決済手段と、
前記残額の決済の成功後に、前記ロッカー制御装置に、前記予約された免税品が格納されたボックスを遠隔解錠させる解錠手段と
を具備する、
免税品販売システム。
【請求項20】
前記ロッカー装置は、
前記免税要件が確認される前に前記ユーザの第1顔画像を取得する第3取得手段と、
前記パスポート情報と前記ユーザの第1顔画像とに基づいて、当該ユーザが当該パスポート情報に対応するパスポートの持ち主と同一人物であることを確認する第3確認手段と、
前記残額の決済の成功後に前記ユーザの第2顔画像を取得する第4取得手段と、
前記パスポート情報と前記ユーザの第2顔画像に基づいて、当該ユーザが前記パスポートの持ち主と同一人物であることを確認する第4確認手段とを具備し、
前記第2確認手段は、前記第3確認手段によって前記ユーザが前記パスポートの持ち主と同一人物であることが確認された後に、当該ユーザの免税要件を確認し、
前記解錠手段は、前記第4確認手段によって前記ユーザが前記パスポートの持ち主と同一人物であることが確認された後に、前記予約された免税品が格納されたボックスを解錠する、
請求項19に記載の免税品販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、販売支援装置、販売支援方法、販売支援プログラム、および免税品販売システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一部の空港では、空港型市中免税店で購入した免税品を、出国審査手続き後の引き渡しカウンターにおいて引き渡すサービスが行われている。引き渡しカウンターには、係員が常駐している。係員は、カウンターの訪問者に対して、パスポート、搭乗券、および引換券の提示を求め、これらの確認を行ってから、訪問者に商品を引き渡す。
【0003】
特許文献1には、顧客が購入またはレンタルする商品の受け渡しが可能な非対面型商品受け渡しシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-175358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の免税品引渡しサービスは、営業時間中に引き渡しカウンターに係員を常駐させておく必要がある。利用者数の少ない空港では訪問者数も少なくなるので、係員の訪問者との総応対時間が短くなる、換言すれば係員のアイドルタイムが長くなる。故に、利用者数の少ない空港において、かかるサービスを提供したとしても採算を取ることが容易でない。また、感染症の拡大防止の観点から、人的接触の低減が求められる。
【0006】
特許文献1に記載の非対面型商品受け渡しシステムは、免税品の受け渡しは想定されていないので、直ちに免税品の受け渡しに転用することはできない。例えば、免税品の不正購入を防止することができない。
【0007】
本開示の目的は、免税品の不正購入を防止するとともに、非対面型の免税品販売を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様の販売支援装置は、免税品の購入予約に関する購入予約情報を取得する第1取得手段と、購入予約情報に基づいて、予約された免税品の購入金額よりも少ない金額を予約手数料として徴収する徴収手段と、予約手数料の徴収の成功後に、予約された免税品の購入予約に関する予約確認コードを発行する第1発行手段と、複数のボックスを備えるロッカー装置によってユーザから取得された予約確認コードに基づいて、当該予約確認コードに対応する購入予約の有効性を確認する第1確認手段と、ロッカー装置によってユーザから取得されたパスポート情報に基づいて、当該ユーザの免税要件を確認する第2確認手段と、ユーザから取得された予約確認コードに対応する購入予約が有効であることが確認され、かつ当該ユーザが免税要件を満たすことが確認された後に、予約された免税品の購入に関する決済要求を取得する第2取得手段と、決済要求の取得に応じて、予約された免税品の購入のためにユーザが支払うべき支払金額から予約手数料を差し引いた残額の決済を行う決済手段と、残額の決済の成功後に、予約された免税品が格納されたボックスを解錠する解錠手段とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、免税品の不正購入を防止するとともに、非対面型の免税品販売を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の免税品販売システムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態のロッカー装置の構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態のロッカー装置が備える周辺機器の構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態のロッカー装置の外観を示す図である。
図5】本実施形態の販売支援装置の構成を示すブロック図である。
図6】本実施形態のユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図7】本実施形態のユーザ端末が備える周辺機器の構成を示すブロック図である。
図8】本実施形態のロッカー制御装置の構成を示すブロック図である。
図9】本実施形態の一態様の説明図である。
図10】本実施形態の購入予約データベースのデータ構造を示す図である。
図11】本実施形態の商品格納データベースのデータ構造を示す図である。
図12】本実施形態の購入予約処理のフローチャートである。
図13】本実施形態の商品準備処理のフローチャートである。
図14】本実施形態の商品補充処理のフローチャートである。
図15】本実施形態の商品購入処理のフローチャートである。
図16】本実施形態の商品購入処理において表示される画面例を示す図である。
図17】本実施形態の商品購入処理において表示される画面例を示す図である。
図18】本実施形態の商品購入処理において表示される画面例を示す図である。
図19】本実施形態の購入キャンセル処理のフローチャートである。
図20】変形例1の商品購入処理のフローチャートである。
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0012】
(1)免税品販売システムの構成
免税品販売システムの構成について説明する。図1は、本実施形態の免税品販売システムの構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、免税品販売システム1は、ロッカー装置10と、販売支援装置30と、ユーザ端末50と、ロッカー制御装置70とを備える。
ロッカー装置10は、販売支援装置30、およびロッカー制御装置70とネットワーク(例えば、インターネット(VPN(Virtual Private Network)を含み得る)、専用線、又はイントラネット)NWを介して接続される。
販売支援装置30は、ロッカー装置10、ユーザ端末50、およびロッカー制御装置70とネットワークNWを介して接続される。
【0014】
免税品販売システム1は、対象国の非居住者(以降、「ユーザ」と称する)に対して通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)(以降、「免税品」と称する)を免税販売する。
【0015】
ロッカー装置10は、後述するように、遠隔操作可能なロッカー15と、当該ロッカーに備え付けられる1以上の電子機器(例えば、コンピュータ)とを含む。ロッカー15は、ユーザによって予約された免税品を、当該ユーザの購入手続が完了するまで保持する。ユーザは、購入予約を行い、ロッカー装置10を訪問して所定の購入手続を完了させることで、ロッカー15から商品を受け取ることができる。
【0016】
販売支援装置30は、情報処理装置の一例である。販売支援装置30は、例えばサーバコンピュータである。販売支援装置30は、ロッカー15を用いた免税品の販売を支援する。
【0017】
ユーザ端末50は、情報処理装置の一例である。ユーザ端末50は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0018】
ロッカー制御装置70は、情報処理装置の一例である。ロッカー制御装置70は、例えばサーバコンピュータである。
【0019】
(1-1)ロッカー装置の構成
ロッカー装置の構成について説明する。図2は、本実施形態のロッカー装置の構成を示すブロック図である。図3は、本実施形態のロッカー装置が備える周辺機器の構成を示すブロック図である。図4は、本実施形態のロッカー装置の外観を示す図である。
【0020】
図2に示すように、ロッカー装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、周辺機器20とを備える。
【0021】
記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とは、例えばバスを介して相互接続される。周辺機器20は、入出力インタフェース13を介して記憶装置11またはプロセッサ12と接続される。
【0022】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0023】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0024】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0025】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、ロッカー装置10の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ12は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0026】
入出力インタフェース13は、ロッカー装置10に接続される周辺機器20(入力デバイス)から情報(例えば、ユーザの指示、画像、ICチップから読み取られたデータ、など)を取得し、かつ、ロッカー装置10に接続される周辺機器20(出力デバイス)に情報(例えば、画像、ロッカー制御信号、など)を出力するように構成される。
【0027】
図3に示すように、周辺機器20は、QRコード(登録商標)用カメラ201、ディスプレイ202、タッチセンサ203、顔認証用カメラ204、パスポートリーダ205、およびロック機構206を含む。
【0028】
QRコード用カメラ201は、画像(例えば、QRコードの画像)を撮影するように構成される。
【0029】
ディスプレイ202は、画像(静止画、または動画)を表示するように構成される。ディスプレイ202は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイである。
【0030】
タッチセンサ203は、ディスプレイ202上に設置される。タッチセンサ203は、ユーザの指、タッチペン、または他の物体による接触位置を検知するように構成される。
【0031】
顔認証用カメラ204は、画像(例えば、ユーザの顔の画像)を撮影するように構成される。なお、顔認証用カメラ204は、QRコード用カメラ201と兼用されてもよい。
【0032】
パスポートリーダ205は、パスポート情報(例えば、パスポートのICチップに格納されたデータ)を読み取るように構成される。
【0033】
ロック機構206は、ロッカー装置10の備えるロッカーの各ボックスを施錠または解錠するように構成される。
【0034】
周辺機器20は、図示されない入力デバイスとして、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、センサ、OCR(Optical Character Recognition)リーダー、又は、それらの組合せを含むことができる。
周辺機器20は、図示されない出力デバイスとして、例えば、スピーカ、ランプ、ロッカー装置10の備えるロッカーの各ボックスの扉を開閉するための機構、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0035】
通信インタフェース14は、ロッカー装置10と、外部装置(例えば、販売支援装置30、またはロッカー制御装置70)との間の通信を制御するように構成される。
【0036】
また、図4に示すように、ロッカー装置10は、ロッカー15を備える。ロッカー15は、複数のボックス15aを備える。ボックス15aには、免税品を格納可能である。ロッカー15には、前述の周辺機器20(図3)が備え付けられる。
【0037】
(1-2)販売支援装置の構成
販売支援装置の構成について説明する。図5は、本実施形態の販売支援装置の構成を示すブロック図である。
【0038】
図5に示すように、販売支援装置30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0039】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0040】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0041】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0042】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、販売支援装置30の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ32は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU
・GPU
・ASIC
・FPGA
【0043】
入出力インタフェース33は、販売支援装置30に接続される入力デバイスから情報(例えば、ユーザの指示)を取得し、かつ、販売支援装置30に接続される出力デバイスに情報(例えば、画像)を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0044】
通信インタフェース34は、販売支援装置30と外部装置(例えば、ロッカー装置10、ユーザ端末50、またはロッカー制御装置70)との間の通信を制御するように構成される。
【0045】
(1-3)ユーザ端末の構成
ユーザ端末の構成について説明する。図6は、本実施形態のユーザ端末の構成を示すブロック図である。図7は、本実施形態のユーザ端末が備える周辺機器の構成を示すブロック図である。
【0046】
図6に示すように、ユーザ端末50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54と、周辺機器60とを備える。
【0047】
記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54とは、例えばバスを介して相互接続される。周辺機器60は、入出力インタフェース53を介して記憶装置51またはプロセッサ52と接続される。
【0048】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージの組合せである。
【0049】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0050】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0051】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、ユーザ端末50の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ52は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0052】
入出力インタフェース53は、ユーザ端末50に接続される周辺機器60(入力デバイス)から情報(例えば、ユーザの指示)を取得し、かつ、ユーザ端末50に接続される周辺機器60(出力デバイス)に情報(例えば、画像)を出力するように構成される。
【0053】
図7に示すように、周辺機器60は、ディスプレイ601、およびタッチセンサ602を含む。
【0054】
ディスプレイ601は、画像(静止画、または動画)を表示するように構成される。ディスプレイ601は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイである。
【0055】
タッチセンサ602は、ディスプレイ601上に設置される。タッチセンサ602は、ユーザの指、タッチペン、または他の物体による接触位置を検知するように構成される。
【0056】
周辺機器60は、図示されない入力デバイスとして、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、センサ、又は、それらの組合せを含むことができる。
周辺機器60は、図示されない出力デバイスとして、例えば、スピーカ、バイブレータ、またはそれらの組合せを含むことができる。
【0057】
通信インタフェース54は、ユーザ端末50と、外部装置(例えば、)との間の通信を制御するように構成される。
【0058】
(1-2)ロッカー制御装置の構成
ロッカー制御装置の構成について説明する。図8は、本実施形態のロッカー制御装置の構成を示すブロック図である。
【0059】
図8に示すように、ロッカー制御装置70は、記憶装置71と、プロセッサ72と、入出力インタフェース73と、通信インタフェース74とを備える。
【0060】
記憶装置71は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置71は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージの組合せである。
【0061】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0062】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0063】
プロセッサ72は、記憶装置71に記憶されたプログラムを起動することによって、ロッカー制御装置70の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ72は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU
・GPU
・ASIC
・FPGA
【0064】
入出力インタフェース73は、ロッカー制御装置70に接続される入力デバイスから情報(例えば、ユーザの指示)を取得し、かつ、ロッカー制御装置70に接続される出力デバイスに情報(例えば、画像)を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0065】
通信インタフェース74は、ロッカー制御装置70と外部装置(例えば、ロッカー装置10、または販売支援装置30)との間の通信を制御するように構成される。
【0066】
(2)実施形態の一態様
本実施形態の一態様について説明する。図9は、本実施形態の一態様の説明図である。
【0067】
図9に示すように、ユーザUSは、ユーザ端末50を用いて、販売支援装置30に対して、所望の免税品の購入予約(1)を行う。購入予約は、典型的には、ユーザUSの出国前(つまり、滞在国へ向けて自国を出発する前)に行われる。
ただし、ユーザUSの滞在期間が免税品の発注~補充までのリードタイムに対して余裕がある場合には、ユーザUSの出国後に購入申込を受け付けることも可能である。
【0068】
購入予約(1)の後に、販売支援装置30は、予約手数料の徴収(2)を行う。例えば、販売支援装置30は、免税品の購入金額よりも少ない金額(例えば購入金額に所定比率(一例として20%)を乗じた金額)を予約手数料としてユーザUSから徴収する。予約手数料は、ユーザUSのその後の行動に応じて、現地での予約商品(予約された免税品)の購入決済時に支払金額の一部として充当されたり、キャンセル料として充当されたり、ユーザUSに払い戻されたりする。かかる予約手数料を徴収することで、ユーザが購入日時の直前に自己都合で購入をキャンセルした場合、またはユーザが所定の期限内に免税品の購入に現れなかった場合にユーザに課すキャンセル料の回収リスクを抑制することができる。これにより、ユーザUSによる安易な購入キャンセルを抑制するとともに、キャンセルが発生した場合であっても商品の発注によって生じたコスト、および商品を返品もしくは在庫することにより生じるコストをキャンセル料により確実に賄うことができる。つまり、免税品販売システム1による免税品販売事業の運営を安定化させることができる。
【0069】
予約商品は、ユーザUSが指定した購入(予約)日時までに、ユーザUSが指定した購入(予約)場所(例えば、出国に利用する空港)に設置されたロッカー15に格納される。
【0070】
予約手数料の徴収(2)の後に、ユーザUSは、指定した購入場所に対応するロッカー15を訪問し、購入手続を進める。具体的には、販売支援装置30は、ロッカー装置10を介して、ユーザUSに対して、購入予約の確認、および免税要件の確認を行う。ユーザUSの購入予約が有効であって、かつユーザUSが免税要件を満たす場合に、販売支援装置30は、ユーザ端末50を介して、予約商品の購入決済を行う。ここでは、ユーザUSが予約商品の購入のために支払うべき支払金額から徴収済みの予約手数料を差し引いた金額が決済される。
【0071】
購入予約の確認、免税要件の確認、および予約商品の購入決済(3)の後に、販売支援装置30は、ロッカー装置10を介してユーザUSから解錠を希望するボックス(以下、「選択間口」という)の指示を受け付ける。選択間口は、ユーザUSの購入商品(購入した免税品)が格納されている1以上のボックスから選択可能である。販売支援装置30は、ロッカー制御装置70に選択間口の解錠指示を行う。ロッカー制御装置70は、販売支援装置30からの解錠指示に従って、ロッカー15の備える複数のボックス15aのうち選択間口に対応するロック機構206を解錠するようロッカー装置10に指示する。ロッカー装置10は、選択間口に対応するロック機構206を解錠し、ユーザUSは、当該ボックスに格納された購入商品PGを受け取る。このように、免税品販売システム1は、選択間口に設定されている解錠コードをユーザUSに通知することなく、当該選択間口を遠隔解錠する。これにより、ユーザUSによる解錠コードの悪用(例えば、選択間口を不正な目的で使用する、第三者に解錠コードを譲渡する、など)を防ぐことができる。つまり、免税品販売システム1による免税品販売事業をセキュアかつ適法に運営することができる。
【0072】
(3)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0073】
(3-1)購入予約データベース
本実施形態の購入予約データベースについて説明する。図10は、本実施形態の購入予約データベースのデータ構造を示す図である。
【0074】
購入予約データベースには、購入予約情報が格納される。購入予約情報は、ユーザによる免税品の購入予約に関する情報である。
【0075】
図10に示すように、購入予約データベースは、「予約ID」フィールドと、「本人情報」フィールドと、「支払情報」フィールドと、「身分証情報」フィールドと、「予約情報」フィールドと、「予約確認コード」フィールドと、「購入ステータス」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0076】
「予約ID」フィールドには、予約IDが格納される。予約IDは、購入予約情報を識別する情報である。
【0077】
「本人情報」フィールドには、本人情報が格納される。本人情報は、購入予約を行ったユーザに関する情報である。具体的には、本人情報は、ユーザの氏名、生年月日、メールアドレス、電話番号、SNS(Social Networking Service)アカウント、またはそれらの組合せに関する情報である。本人情報は、ユーザを識別するユーザIDに関連付けられてもよく、この場合に「本人情報」フィールドは、ユーザIDを格納するフィールドに置き換えられてよい。
【0078】
「支払情報」フィールドには、支払情報が格納される。支払情報は、ユーザの支払手段に関する情報である。支払情報は、例えば、クレジットカード情報である。支払情報は、ユーザを識別するユーザIDに関連付けられてもよく、この場合に「支払情報」フィールドは、ユーザIDを格納するフィールドに置き換えられてよい。
【0079】
「身分証情報」フィールドには、身分証情報が格納される。身分証情報は、ユーザの身分証に関する情報である。身分証情報は、例えば、身分証種別(パスポート/船舶観光上陸許可書)、国籍、旅券番号、在留資格、入国年月日に関する情報を含むことができる。身分証情報のうち静的な情報(例えば、身分証種別(パスポート/船舶観光上陸許可書)、国籍、旅券番号、など)は、ユーザを識別するユーザIDに関連付けられてもよく、この場合に当該情報を格納するフィールドは、ユーザIDを格納するフィールドに置き換えられてよい。
【0080】
「予約情報」フィールドには、予約情報が格納される。予約情報は、購入予約の詳細に関する情報である。予約情報は、予約商品(免税品)の種別、当該予約商品の数量、当該予約商品の購入予約時の販売価格、購入日時、購入場所、帰国便名、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
なお、本明細書において、日時とは、特定の日付の特定の時点の意味に限らず、特定の日付の特定の時間帯(例えば12時~15時)の意味でも用いられる。
【0081】
「予約確認コード」フィールドには、予約確認コードが格納される。予約確認コードは、ユーザが予約した免税品を購入するために必要となるコードである。予約確認コードは、一次元バーコード、二次元バーコード(例えばQRコード)、数字列、文字列、記号列、またはそれらの組合せの形式で提供される。なお、予約確認コードは、予約IDと同一、または予約IDから所定の規則(例えばハッシュ関数)に従って生成可能なシンボル列であってもよいし、当該シンボル列を画像(例えばバーコード)化したものであってもよい。この場合に、予約確認コードの購入予約データベースへの保存は省略可能である。
【0082】
「購入ステータス」フィールドには、購入ステータス情報が格納される。購入ステータス情報は、商品の購入の進捗に関する情報である。購入ステータス情報は、例えば、「未手配」、「手配済」、「購入済」、または「キャンセル済」のいずれかに設定され得る。
【0083】
(3-1)商品格納データベース
本実施形態の商品格納データベースについて説明する。図11は、本実施形態の商品格納データベースのデータ構造を示す図である。
【0084】
図11に示すように、商品格納データベースは、「商品格納コード」フィールドと、「予約確認コード」フィールドと、「格納先情報」フィールドと、「格納ステータス」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0085】
商品格納データベースには、商品格納情報が格納される。商品格納情報は、予約商品の格納管理に関する情報である。
【0086】
「商品格納コード」フィールドには、商品格納コードが格納される。商品格納コードは、商品格納情報を識別する情報である。商品格納コードは、梱包状態の予約商品が格納されるボックス(間口)毎に発行される。つまり、1つの購入予約(予約確認コード)に対して、複数の商品格納コードが発行される場合がある。
【0087】
「予約確認コード」フィールドには、商品格納コードに関連付けられる予約確認コードが格納される。つまり、「予約確認コード」フィールドには、商品格納コードによって管理されている商品の購入予約に対して発行された予約確認コードが格納される。或いは、予約確認コードの代わりに予約IDが格納されてもよい。
【0088】
「格納先」フィールドには、格納先情報が格納される。格納先情報は、商品格納コードによって管理されている商品が格納されているボックス(間口)を示す情報である。
【0089】
「格納ステータス」フィールドには、格納ステータス情報が格納される。格納ステータス情報は、商品格納コードによって管理されている商品の格納の進捗に関する情報である。格納ステータス情報は、例えば、「未格納」、「格納済」、「受取済」、「回収予定」、または「回収済」のいずれかに設定され得る。
【0090】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理について説明する。
【0091】
(4-1)購入予約処理
本実施形態の購入予約処理について説明する。図12は、本実施形態の購入予約処理のフローチャートである。
【0092】
購入予約処理は、以下の開始条件のいずれかの成立に応じて開始する。
・他の処理によって購入予約処理が呼び出された。
・ユーザが購入予約処理を呼び出すための操作(例えば、免税品購入アプリの起動、または免税品購入のためのWebページの閲覧指示)を行った。
【0093】
図12に示すように、ユーザ端末50は、購入場所の選択(S150)を実行する。
具体的には、免税品の購入を希望するユーザは、ユーザ端末50を操作して、免税品の購入場所を選択する。一例として、ユーザは、ディスプレイ601上に表示されたUI(User Interface)上で購入を希望する空港をタップする。なお、空港は購入場所の一例に過ぎず、空港以外の様々な場所が購入場所として選択可能に定められ得る。タッチセンサ602はユーザのタップ位置を検知し、プロセッサ52がユーザの選択した購入場所を特定する。ユーザ端末50は、購入場所を示す情報を販売支援装置30へ送信する。
【0094】
ステップS150の後に、販売支援装置30は、予約可能商品の表示(S130)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS150において選択された購入場所において購入可能な商品(予約可能商品)を特定する。例えば、図示しないデータベースによって各空港において取り扱う免税品が管理されており、販売支援装置30は、当該データベースを参照して予約可能商品を特定してもよい。販売支援装置30は、予約可能商品の情報をユーザ端末50へ送信する。ユーザ端末50は、ディスプレイ601上に予約可能商品の情報を表示する。
【0095】
ステップS130の後に、ユーザ端末50は、購入予約情報の取得(S151)を実行する。
具体的には、ユーザは、ステップS130において表示された予約可能商品の情報を閲覧し、購入予約する商品およびその数量を選択し、当該商品の購入日時を選択する。さらに、ユーザ端末50は、ユーザの指示に応じて、前述の本人情報、支払情報、および身分証情報を取得する。ただし、これらの情報の一部が、ユーザのログインを条件に自動取得されてもよい。ユーザ端末50は、ユーザから取得した購入予約情報を販売支援装置30へ送信する。
【0096】
ステップS151の後に、販売支援装置30は、購入予約情報の確認(S131)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS151において送信された購入予約情報を取得する。販売支援装置30は、この購入予約情報に基づく購入予約を受理可能であるかを確認する。販売支援装置30は、購入予約情報に基づく購入予約が受理可能でないと判定した場合に、ユーザに購入予約情報の修正を促す。
購入予約情報の確認(S131)の第1例として、販売支援装置30は、ユーザの指定した購入場所の購入日時におけるボックスの利用状況を参照する。販売支援装置30は、利用可能ボックスの空きが足りない場合に、ユーザに購入日時の変更を促す。
購入予約情報の確認(S131)の第2例として、販売支援装置30は、ユーザの指定した予約商品(予約された免税品)の在庫情報を参照する。販売支援装置30は、予約商品が欠品の場合に、ユーザに予約商品の変更を促す。
購入予約情報の確認(S131)の第3例として、販売支援装置30は、ユーザの入力した購入予約情報を参照する。販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たさないことが明らかである場合に、ユーザに購入予約情報(例えば、身分証情報)の修正を促す。免税要件を満たさないことが明らかである場合とは、例えば以下のいずれかであってよい。
・ユーザの在留資格が不適切である(例えば、短期滞在と異なる)
・ユーザの在留資格が短期滞在であって、かつ上陸許可年月日から購入日時までの経過期間が6ヶ月以上である
・ユーザに対する同一ロッカーにおける同一日の免税販売価額が基準を満たさない
【0097】
ステップS131において購入予約を受理可能であることが確認できた場合に、販売支援装置30は、予約手数料の徴収(S132)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、購入予約情報に含まれる支払情報を参照して、予約商品の購入金額に1未満の所定比率を乗じた金額(つまり、購入金額よりも少ない金額)を予約手数料として徴収(決済)する。予約手数料の算出のベースとなる購入金額は、免税価格であってもよいが、税込価格としてもよい。所定比率は、0%より大きく100%より小さい任意の値であるが、例えば20%に定めることができる。なお、決済エラーが生じた場合に、販売支援装置30は、ユーザに支払情報を確認し、または支払情報の変更を促してもよい。
【0098】
ステップS132(徴収成功)の後に、販売支援装置30は、予約確認コードの発行(S133)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、予約確認コードを生成し、ユーザ端末50へ送信する。また、販売支援装置30は、購入予約データベース(図10)に、受理した購入予約情報および発行した予約確認コードを含む新規レコードを追加する。この新規レコードの購入ステータス情報は、例えば「未手配」に設定され得る。
【0099】
ステップS133の終了を以て、購入予約処理(図12)は終了する。
【0100】
(4-2)商品準備処理
本実施形態の商品準備処理について説明する。図13は、本実施形態の商品準備処理のフローチャートである。
【0101】
商品準備処理は、以下の開始条件のいずれかの成立に応じて開始する。
・他の処理によって商品準備処理が呼び出された。
・免税品販売システム1の運営者が商品準備処理を呼び出すための操作を行った。
・所定の日時(例えば商品の定期的な発注タイミング)が到来した。
・所定のイベント(例えば、商品準備処理の前回の実行)から所定の時間が経過した。
【0102】
図13に示すように、販売支援装置30は、商品の手配(S230)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、商品(予約された免税品)の手配を行う。一例として、販売支援装置30は、購入予約データベースのうち購入ステータス情報が「未手配」である購入予約情報を抽出し、当該購入予約情報に基づいて商品の発注をメーカーまたは配送業者に対して行う。発注後に、販売支援装置30は、購入予約データベース(図10)のうち発注を行った購入予約情報に含まれる購入ステータス情報を例えば「未手配」から「手配済」に更新する。
例えば、販売支援装置30は、予約商品が配送拠点に在庫されていない場合には、メーカーまたは卸売業者に当該商品を発注する。発注先は、商品を配送拠点へ発送する。
また、販売支援装置30は、配送業者に対して、商品のピッキング、パッキング、および配送を依頼する。配送業者は、配送拠点において在庫されている商品、およびメーカーまたは卸売業者から納品された商品から、配送を依頼された商品のピッキングを行う。さらに、配送業者は、購入予約毎に、ピッキングした商品のパッキングを行う。配送業者は、例えば、免税品販売システム1の運営者によって指定された免税袋に商品を梱包する。これにより、各購入予約の対象となる商品を全て格納するのに必要な間口(ボックス)数を高精度に見積もることが可能となる。配送業者は、購入予約毎に、商品の個口数を販売支援装置30へ報告する。
【0103】
ステップS230の後に、販売支援装置30は、個口数情報の取得(S231)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、配送業者から、各購入予約について商品の梱包状態での個口数を示す情報を取得する。
【0104】
ステップS231の後に、販売支援装置30は、商品格納コードの発行(S232)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS231において取得した個口数情報に基づいて、各購入予約について予約商品の格納に必要な間口数を算出する。販売支援装置30は、各購入予約について算出した間口数と同数の商品格納コードを生成する。販売支援装置30は、商品格納コードをロッカー制御装置70、および配送業者に通知する。商品格納コードに加えて、購入予約情報の一部(例えば、購入日時、および購入場所)がロッカー制御装置70、および配送業者に通知されてよい。販売支援装置30は、発行した商品格納コードと、対応する予約確認コードと、「未格納」に設定された格納ステータス情報とを含む新規レコードを商品格納データベース(図11)に登録する。商品格納コードの通知を受けた配送業者は、購入予約毎に、パッキング済みの商品を購入場所に最寄りの配送拠点へ発送する。配送業者は、最寄りの配送拠点から購入場所に設置されたロッカー15へパッキング済みの商品を配送し、当該商品の補充を行う。補充の詳細は後述する。商品の補充完了後に、ロッカー制御装置70は、格納完了通知を販売支援装置30へ送信する。
【0105】
ステップS232の後に、販売支援装置30は、格納完了通知の取得(S233)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ロッカー制御装置70から格納完了通知を取得する。
【0106】
ステップS233の後に、販売支援装置30は、データベースの更新(S234)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS233において取得した格納完了通知に基づいて、商品格納データベース(図11)の該当レコードにおける格納ステータス情報を「未格納」から「格納済」に更新するとともに、格納先情報に適切な値を設定する。ここで、更新の対象となる商品格納情報を特定するための商品格納コード、または格納先情報に設定されるべき値の少なくとも1つは、格納完了通知に含められてもよいし、販売支援装置30がロッカー制御装置70に問い合わせてもよい。
【0107】
ステップS234の後に、販売支援装置30は、準備完了通知(S235)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS234において更新されたレコードに対応するユーザ(予約者)に、商品の販売準備が整ったことを通知する。通知は、アプリの通知、SNSメッセージ、電子メール、またはそれらの組み合わせにより行われてよい。
【0108】
ステップS234の終了を以て、商品準備処理(図13)は終了する。
【0109】
(4-3)商品補充処理
本実施形態の商品補充処理について説明する。図14は、本実施形態の商品補充処理のフローチャートである。
【0110】
商品補充処理は、商品準備処理(図13)の商品格納コードの発行(S232)の後に開始する。
【0111】
図14に示すように、ロッカー制御装置70は、商品格納コードの取得(S370)を実行する。
具体的には、ロッカー制御装置70は、商品準備処理(図13)のステップS232において発行された商品格納コードを販売支援装置30から取得し、記憶装置71に保存する。
【0112】
ステップS370の後に、ロッカー制御装置70は、商品格納コードの通知(S371)を実行する。
具体的には、ロッカー制御装置70は、ステップS370において取得した商品格納コードを、当該商品格納コードに対応する商品が格納されるべきボックスを備えるロッカー装置10に通知する。
【0113】
ステップS371の後に、ロッカー装置10は、商品格納コードの取得(S310)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、ステップS371において通知された商品格納コードを取得し、記憶装置11に保存する。
ステップS310の後に、配送業者は、商品の補充のためにロッカー装置10を訪問する。配送業者は、ロッカー装置10に対して事業者コードを入力する。配送業者は、QRコード用カメラ201によりQRコード形式の事業者コードを入力してもよいし、ソフトウェアキーボード、またはハードウェアキーボードを用いて事業者コードを直接入力してもよい。或いは、QRコード用カメラ201(つまり、購入予約コード用のカメラ)とは別のカメラが事業者コードの入力に用いられてもよい。
【0114】
事業者コードの入力後に、ロッカー装置10は、事業者コードの確認(S311)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、入力された事業者コードが有効であるかを確認する。例えば、ロッカー装置10は、入力された事業者コードが、指定配送業者に対して発行した事業者コードのいずれかに一致するか否かを判定する。入力された事業者コードが有効でなかった場合に、ロッカー装置10は、事業者コードの再入力を配送業者に促してもよい。入力された事業者コードが有効であった場合に、ロッカー装置10は、商品格納コードの入力を配送業者に促す。
配送業者は、ロッカー装置10に対して商品格納コードを入力する。配送業者は、QRコード用カメラ201によりQRコード形式の商品格納コードを入力してもよいし、ソフトウェアキーボード、またはハードウェアキーボードを用いて商品格納コードを直接入力してもよい。或いは、QRコード用カメラ201(つまり、購入予約コード用のカメラ)とは別のカメラが商品格納コードの入力に用いられてもよい。
【0115】
商品格納コードの入力後に、ロッカー装置10は、商品格納コードの確認(S312)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、入力された商品格納コードが有効であるかを確認する。例えば、ロッカー装置10は、入力された商品格納コードが、ステップS310において取得した商品格納コードのいずれかに一致するか否かを判定する。ロッカー装置10は、補充タイミングが適切であるか(例えば、購入日時と現在日時との整合性)をさらに確認してもよい。例えば、ロッカー装置10は、購入日時までの時間的余裕が過度に大きい商品の格納を受け付けなくてもよい。これにより、間口の利用効率を高めることができる。入力された商品格納コードが有効でなかった場合に、ロッカー装置10は、商品格納コードの再入力を配送業者に促してもよい。
【0116】
ステップS312において商品格納コードが有効であることが確認された場合に、ロッカー装置10は、利用可能間口の提示(S313)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、ステップS312において確認した商品格納コードに対応する商品を格納するために利用可能な間口を示す情報を配送業者に提示する。一例として、ロッカー装置10は、ディスプレイ202に、ロッカー15の外観を示す画像のうち利用可能間口に対応する部分を視覚的に識別可能に加工した画像を表示してもよい。或いは、ディスプレイ202(つまり、ユーザに対する情報の提示のためのディスプレイ)とは別のディスプレイが配送業者に対する情報の提示に用いられてもよい。

配送業者は、提示された情報に応じて、利用可能間口の1つを選択する。利用可能間口の選択に応じて、ロッカー装置10は、選択された間口に対応するロック機構206を解錠する。配送業者は、選択した間口に商品を格納し、扉を閉める。ロッカー装置10は、例えば図示しない赤外線センサ、または重量センサにより商品の格納を検知すると、選択された間口に対応するロック機構206を施錠する。
施錠が正常に完了すると、ロッカー装置10は、商品の格納の継続または完了を配送業者に選択させる。配送業者が商品の格納の継続を選択すると、事業者コードの再入力を配送業者に促す。配送業者が事業者コードを再入力すると、ロッカー装置10は、事業者コードの確認(S311)を再実行する。或いは、ロッカー装置10は、事業者コードの再入力の代わりに、別の商品格納コードの入力を配送業者に促してもよい。この場合に、配送業者が別の商品格納コードを再入力すると、ロッカー装置10は、商品格納コードの確認(S312)を再実行する。
【0117】
配送業者が商品の格納の完了を選択すると、ロッカー装置10は、格納完了検知(S314)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、商品格納が完了したことを検知し、ロッカー制御装置70に必要な情報を送信する。例えば、ロッカー装置10は、配送業者が格納した各商品について、商品格納コードおよび格納先情報をロッカー制御装置70に送信する。
【0118】
ステップS314の後に、ロッカー制御装置70は、格納完了通知(S372)を実行する。
具体的には、ロッカー制御装置70は、ステップS314において取得した情報を記憶装置71に保存する。ロッカー制御装置70は、格納完了通知を販売支援装置30へ送信する。販売支援装置30は、商品準備処理(図13)のステップS233においてこの格納完了通知を取得する。
なお、ロッカー制御装置70は、格納完了通知の送信を省略してもよい。この場合に、販売支援装置30は、ロッカー制御装置70に格納が完了したか否かを問い合わせる。販売支援装置30は、格納が完了したとの回答をロッカー制御装置70から取得したことに応じて、商品格納データベース(図11)の該当レコードにおける格納ステータス情報を「未格納」から「格納済」に更新してもよい。
【0119】
ステップS372の終了を以て、商品補充処理(図14)は終了する。
【0120】
(4-4)商品購入処理
本実施形態の商品購入処理について説明する。図15は、本実施形態の商品購入処理のフローチャートである。図16は、本実施形態の商品購入処理において表示される画面例を示す図である。図17は、本実施形態の商品購入処理において表示される画面例を示す図である。図18は、本実施形態の商品購入処理において表示される画面例を示す図である。
【0121】
商品購入処理は、以下の開始条件のいずれかの成立に応じて開始する。
・ユーザが商品購入処理を呼び出すための操作をロッカー装置10に対して行った。
・ロッカー装置10が所定の状態(例えば、電源投入、前回の商品購入処理の完了、など)になった。
【0122】
図15に示すように、ロッカー装置10は、予約確認コードの取得(S410)を実行する。
具体的には、ユーザは、ロッカー装置10を訪問し、ディスプレイ202に表示される初期画面から使用言語を選択する。ロッカー装置10は、以後に表示するUI画面または出力するアナウンス音声において、ユーザの選択した言語を使用する。ロッカー装置10は、使用言語の選択に応じて、ユーザに予約確認コードの提示を要求する。ユーザは、予約確認コードをロッカー装置10に提示する。予約確認コードは、ユーザ端末50のディスプレイ601に表示された画像であってもよいし、印刷された画像であってもよい。ロッカー装置10は、QRコード用カメラ201を用いて、予約確認コードを取得する。ロッカー装置10は、取得した予約確認コードを販売支援装置30へ送信する。
【0123】
ステップS410の後に、販売支援装置30は、購入予約の確認(S430)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS410において取得した予約確認コードに関連付けられる購入予約情報に基づいて、当該購入予約情報に対応する購入予約の有効性を確認する。購入予約の確認(S430)の第1例として、販売支援装置30は、購入予約の有無を確認する。購入予約の確認(S430)の第2例として、販売支援装置30は、購入日時と現在日時との整合性を確認する。購入予約の確認(S430)の第3例として、販売支援装置30は、購入場所とロッカー装置10の所在地との整合性を確認する。
一例として、販売支援装置30は、以下のいずれかの場合に、購入予約が有効でないと判定してよい。
・現在日時が、購入予約において指定された購入日時と異なる。
・ロッカー装置10が、購入予約において指定された購入場所と異なる。
・同一の予約確認コード(または予約確認コードに対応する予約ID)を含むレコードが、購入予約データベース(図10)に登録されていない。
・予約確認コードに対応するシンボル列が販売支援装置30によって正規に発行された予約IDではない。
・同一の予約確認コード(または予約確認コードに対応する予約ID)を含むレコードが、購入予約データベース(図10)に登録されているが、当該レコードの購入ステータスが「購入済」、または「キャンセル済」である。
【0124】
販売支援装置30は、購入予約の確認結果をロッカー装置10に通知する。ロッカー装置10は、購入予約が有効でないと判定した場合に、ユーザに問い合わせを行ってもよいし、購入予約が有効でないと判定した理由別にエラーメッセージを提示してもよい。
【0125】
ステップS430において購入予約が有効であると確認された場合に、ロッカー装置10は、パスポート情報の取得(S411)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、パスポートリーダ205を起動させ、パスポート情報(例えば、身分事項ページの情報(例えば、OCRデータおよびMRZ情報)、パスポートのICチップに格納されたデータ、および上陸許可シールのOCRデータ)の取得を試みる。
まず、ロッカー装置10は、身分事項ページの提示をユーザに要求する。ユーザは、パスポートリーダ205に対してパスポートの身分事項ページを提示する。パスポートリーダ205は、身分事項ページの情報を取得する。身分事項ページの読み取りが失敗した場合に、ロッカー装置10は、エラーメッセージを提示して、ユーザに身分事項ページの再提示を要求する。
身分事項ページの読み取りが成功した場合に、パスポートリーダ205は、パスポートのICチップに格納されたデータを取得する。
また、身分事項ページの読み取りが成功した場合に、ロッカー装置10は、滞在国の最新の入国時に貼付された上陸許可シールの提示をユーザに要求する。ユーザは、パスポートリーダ205に対してパスポートの該当の上陸許可シールを提示する。パスポートリーダ205は、提示された上陸許可シールのOCRデータを取得する。上陸許可シールの読み取りが失敗した場合に、ロッカー装置10は、エラーメッセージを提示して、ユーザに滞在国の最新の入国時に貼付された上陸許可シールの再提示を要求する。
【0126】
ステップS411の後に、ロッカー装置10は、顔画像の取得(S412)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、顔の撮影をユーザに要求する。ユーザが顔撮影に同意すると、ロッカー装置10は、顔認証用カメラ204によってユーザの顔を撮影し、顔画像を取得する。ロッカー装置10は、顔画像が不適切である場合に、ユーザに顔の再撮影を要求する。顔画像が不適切である場合とは、例えば、ユーザが撮影の妨げとなる物体(例えば、マスク、サングラス、または帽子)を装着している場合、またはユーザが正面を向いていない場合、である。
【0127】
ステップS412の後に、ロッカー装置10は、本人確認(S413)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、ステップS411において取得したパスポート情報(パスポートのICチップに格納された顔写真データ)と、ステップS412において取得した顔画像とに基づいて本人確認を行う。つまり、ロッカー装置10は、顔認証によりユーザがパスポートの持ち主と同一人物であるか否かを判定する。ロッカー装置10は、ユーザがパスポートの持ち主と同一人物であると判定しなかった場合に、免税販売手続を停止する。ロッカー装置10は、ユーザがパスポートの持ち主と同一人物であると判定した場合に、パスポート情報を販売支援装置30へ送信する。
【0128】
ステップS413において、ユーザがパスポートの持ち主と同一人物であると判定された場合に、販売支援装置30は、免税要件の確認(S431)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS413において取得したパスポート情報に基づいて、ユーザが免税要件を満たすか否かを判定する。
【0129】
一例として、販売支援装置30は、パスポート情報に含まれる上陸許可シールに記載された在留資格が短期滞在であるか否かを判定する。
在留資格がこれらのいずれでもない場合に、販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たさないと判定する。
在留資格が短期滞在である場合に、販売支援装置30は、上陸許可シールに記載された上陸許可年月日からの経過期間を算出する。経過期間が6ヶ月以上である場合に、販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たさないと判定する。
在留資格が短期滞在であってかつ上記経過期間が6ヶ月未満である場合に、販売支援装置30は、ユーザに対する同一ロッカー15における同一日の免税販売価額を算出する。免税販売価額が基準を満たさない場合に、販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たさないと判定する。
要するに、在留資格が短期滞在であって、上記経過期間が6ヶ月未満であって、かつ、上記免税販売価額が基準を満たす場合に、販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たすと判定する。
【0130】
販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たさないと判定した場合に、免税販売手続を停止する。販売支援装置30は、ユーザが免税要件を満たすと判定した場合に、ユーザが免税要件を満たすことをロッカー装置10へ通知する。
【0131】
ステップS431において、ユーザが免税要件を満たすことが確認された場合に、ロッカー装置10は、購入意思の確認(S414)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、ディスプレイ202に例えば図16に示す購入意思確認画面を表示する。図16の購入意思確認画面は、表示オブジェクトA11と、表示オブジェクトA12と、操作オブジェクトB11とを含む。
表示オブジェクトA11は、購入商品(つまり、予約された免税品)の一覧を示す情報を表示する。この情報には、例えば、商品毎に、当該商品の画像、名称、数量、および販売価格が含まれる。
表示オブジェクトA12は、決済金額(つまり、ユーザが現地で決済する必要のある金額)を示す情報を表示する。この情報には、商品の購入金額、クーポンまたは他の理由による値引き額(オプション)、商品の購入のためにユーザが支払うべき支払金額(例えば、購入金額から値引き額を差し引いた金額)、徴収済み予約手数料、および決済金額(例えば、支払金額から徴収済み予約手数料を差し引いた金額(以下、「残額」という))を含む。
操作オブジェクトB10は、ユーザの購入意思を示す操作を受け付ける。
【0132】
ユーザが操作オブジェクトB10を選択すると、ロッカー装置10は、ディスプレイ202に例えば図17に示す決済コード画面を表示する。図17の決済コード画面は、表示オブジェクトA20を含む。
表示オブジェクトA20は、決済コードを表示する。決済コードは、ユーザがユーザ端末50を用いて商品の購入決済を行うために必要とされるコードである。
【0133】
ユーザは、決済コード画面を確認し、ユーザ端末50に対して決済手続のための操作を行う。決済手続のための操作は、決済コードの入力を含む。ユーザ端末50は、決済手続のための操作に応じて、ユーザによって入力されたコード(ユーザ入力コード)を含む決済要求を販売支援装置30へ送信する。
【0134】
決済要求を取得すると、販売支援装置30は、決済コードの確認(S432)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、決済要求に含まれるユーザ入力コードが、決済コード画面に表示された決済コードに一致するかを確認する。販売支援装置30は、残額の決済が成功した場合に、決済の成功をロッカー装置10に通知する。
販売支援装置30は、ユーザ入力コードが決済コード画面に表示された決済コードに一致しなかった場合に、ユーザ端末50を介してユーザにコードの再入力を促す。
【0135】
ステップS432においてユーザ入力コードが決済コードに一致することが確認された場合に、販売支援装置30は、決済処理(S433)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、購入予約情報に含まれる支払情報に基づいて、上記残額の決済を行う。
販売支援装置30は、残額の決済に失敗した場合に、ユーザ端末50を介してユーザに支払情報の変更を促してもよい。
なお、残額の決済の成功後に、ロッカー装置10は、注意事項をユーザに提示し、当該注意事項に対するユーザの同意を得るようにしてもよい。注意事項は、免税品の販売時に購入者に説明する必要のある事項である。注意事項に対するユーザの同意を得るまで、ロッカー装置10または販売支援装置30は、次に実行すべき処理に遷移しない。注意事項の提示、およびユーザの同意の取得は、残額の決済の成功後以外のタイミングで実行されてもよい。
【0136】
ステップS433において残額の決済が成功した場合に、ロッカー装置10は、格納間口の提示(S415)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、ユーザが購入したものの未だ受け取っていない商品が格納された間口の情報(例えば、商品格納データベース(図11)において、ユーザが提示した予約確認コードおよび「格納済」の格納ステータスに関連付けられている格納先情報)を提示する。かかる間口の情報は、販売支援装置30から通知されてもよいし、商品補充処理(図14)時に予約確認コードに関連付けて作成されロッカー装置10において局所管理されてもよい。
一例として、ロッカー装置10は、ディスプレイ202に、図18に示す格納間口確認画面P30aを表示する。図18の格納間口確認画面P30aは、表示オブジェクトA30aと、操作オブジェクトB30aとを含む。
表示オブジェクトA30aは、ロッカー15の外観を示す画像のうち、ユーザが購入した商品が格納されている間口に対応する部分を視覚的に識別可能に加工した画像を表示する。
操作オブジェクトB30aは、ユーザが購入した商品が格納されている1以上の間口のうち、ユーザが解錠を希望する1つを指定する操作を受け付ける。
【0137】
ステップS415の後に、ロッカー装置10は、選択間口の通知(S416)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、格納間口確認画面に対するユーザの操作に応じて、ユーザが指定した間口(以下、「選択間口」という)を示す情報を販売支援装置30に送信する。
【0138】
ステップS416の後に、販売支援装置30は、解錠指示(S434)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、ステップS416において送信された情報を取得する。販売支援装置30は、選択間口の解錠をロッカー制御装置70に指示する。ここで、販売支援装置30は、ユーザに選択間口の解錠コードを通知しない。ロッカー制御装置70は、販売支援装置30の指示に従って、選択間口の解錠をロッカー装置10に指示する(つまり、遠隔解錠を行う)。ロッカー装置10は、選択間口に対応するロック機構206を解錠する。ユーザは、選択間口から商品を取り出し、扉を閉める。
【0139】
選択間口に対応するロック機構206の解錠後に、ロッカー装置10は、受取完了検知(S417)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10は、例えば図示しない赤外線センサ、または重量センサにより商品の取り出しを検知する。ロッカー装置10は、選択間口に対応するロック機構206を施錠する。また、ロッカー装置10は、選択間口に格納された商品の受取完了通知をロッカー制御装置70へ送信する。ロッカー制御装置70は、選択間口に格納された商品の受取完了通知を販売支援装置30へ送信する。
【0140】
受取完了通知の受信後に、販売支援装置30は、データベースの更新(S435)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、取得した受取完了通知に基づいて、商品格納データベース(図11)の該当レコードにおける格納ステータス情報を「格納済」から「受取済」に更新する。ここで、更新の対象となる商品格納情報を特定するための商品格納コードおよび格納先情報の組み合わせは、受取完了通知に含められてもよいし、販売支援装置30がロッカー制御装置70に問い合わせてもよい。
なお、ロッカー制御装置70は、受取完了通知の送信を省略してもよい。この場合に、販売支援装置30は、ロッカー制御装置70に選択間口が解錠されたか否かを問い合わせる。販売支援装置30は、選択間口が解錠されたとの回答をロッカー制御装置70から取得したことに応じて、商品格納データベース(図11)の該当レコードにおける格納ステータス情報を「格納済」から「受取済」に更新してもよい。この場合に、商品が残った状態で選択間口が施錠されるおそれがあるが、例えば施錠から一定時間に限り再解錠を認めることでユーザの誤操作により商品を受け取れなくなる事態を抑制できる。
【0141】
販売支援装置30は、商品格納データベース(図11)の更新後に、ユーザの予約確認コードに関連付けられる全ての格納ステータス情報が「受取済」であるかを確認する。
全ての格納ステータス情報が「受取済」である場合にユーザは購入した全ての商品を受け取っているので、販売支援装置30は商品購入処理(図15)を終了する。ここで、販売支援装置30は、購入予約データベースのうちユーザの予約確認コードに関連付けられる購入ステータス情報を「手配済」から「購入済」に更新してもよい。
他方、一部の格納ステータス情報が「格納済」である場合にユーザは購入した商品の一部を受け取っていないので、販売支援装置30は、ロッカー装置10に格納間口の提示(S415)を再実行させる。つまり、販売支援装置30は、予約商品の受取が全て終了するまで、異なる選択間口を示す情報をロッカー装置10から逐次受け付けることになる。
格納間口の提示(S415)の再実行時に、図18の格納間口確認画面P30bに示すように、表示オブジェクトA30bおよび操作オブジェクトB10bの表示態様は、表示オブジェクトA30aおよび操作オブジェクトB30aに比べて変化してもよい。つまり、表示オブジェクトA30bおよび操作オブジェクトB10bは、ユーザが購入した商品が格納されていたが、既に当該商品が受け取られた間口に対応する部分を視覚的に識別可能に加工されてよい。
【0142】
なお、商品購入処理(図15)の途中で(例えば、購入予約の確認(S430)、または免税要件の確認(S431)が開始された後から、決済処理(S433)が終了し、またはユーザが購入した全ての商品を受け取るまでの間に)ユーザによる購入手続の中断(例えば、ロッカー装置10、またはユーザ端末50に対する操作を行うべきタイミングから所定時間経過しても操作が行われないこと)が検知されたことに応じて、ロッカー装置10または販売支援装置30は、商品購入処理(図15)を終了(つまり、ユーザの手続状態を例えば購入予約の確認(S430)、または免税要件の確認(S431)の開始前(一例として商品購入処理の開始時)の状態にリセット)してもよい。ユーザの手続状態がリセットされることで、購入手続中にユーザから取得された各種の情報は抹消され、購入手続中にユーザに対して行われた各種の確認結果および購入手続中にユーザが行った各種操作は無効化される。故に、ユーザが購入手続を中断した後に再開しようとした場合に、ロッカー装置10および販売支援装置30は商品購入処理(図15)を最初からやり直すことになる。これにより、購入手続の途中でユーザが別の人物に成り代わることによる不正購入を防止できる。
ただし、一部の情報、処理結果、または操作は抹消または無効化の対象から除外されてよい。例えば、決済処理の結果、または商品格納データベース(図11)の更新内容は、購入手続の中断の前後に亘って維持されてよい。つまり、決済処理の完了後に購入手続が中断された場合に、再実行される商品購入処理において、購入意思の確認(S414)、決済コードの確認(S432)、および決済処理(S433)は省略され得る。また、ユーザが自らの購入した商品の一部を受け取った後に購入手続が中断された場合に、再実行される商品購入処理において、ユーザは受け取り済みの商品の格納された間口を再指定する必要はない。
ユーザによる購入手続の中断は、ロッカー装置10、販売支援装置30またはユーザ端末50の少なくとも1つによって検知され、検知結果が他の装置に通知されてもよい。一例として、以下の少なくとも1つの場合に、ロッカー装置10、販売支援装置30またはユーザ端末50はユーザが購入手続を中断したと検知し得る。
・予約確認コードの取得が所定時間以上に亘って行われない。
・パスポート情報の取得が所定時間以上に亘って行われない。
・顔画像の取得が所定時間以上に亘って行われない。
・購入意思を示す操作が所定時間以上に亘って行われない。
・決済手続のための操作が所定時間以上に亘って行われない。
・間口の指定が所定時間以上に亘って行われない。
・選択間口の解錠後に所定時間以上に亘って商品が受け取られない。
ただし、ここで示した各例における所定時間は同一(例えば2分間)であってもよいし、個別に定められてもよい。
【0143】
(4-5)購入キャンセル処理
本実施形態の購入処理について説明する。図19は、本実施形態の購入キャンセル処理のフローチャートである。
【0144】
購入キャンセル処理は、以下の開始条件のいずれかの成立に応じて開始する。
・他の処理によって購入キャンセル処理が呼び出された。
・免税品販売システム1の運営者が購入キャンセル処理を呼び出すための操作を行った。
・販売支援装置30が所定の状態(例えばユーザ端末50から免税品の購入のキャンセル要求を受信)になった。
・所定の日時(例えば、無断キャンセルされた予約の定期的な確認タイミング)が到来した。
・所定のイベント(例えば、購入キャンセル処理の前回の実行)から所定の時間が経過した。
【0145】
図15に示すように、販売支援装置30は、キャンセル対象の特定(S530)を実行する。
具体的には、キャンセル対象の特定(S530)の第1例として、販売支援装置30は、ユーザ端末50から受信した、購入のキャンセル要求を取得する。このキャンセル要求には、キャンセル対象となる購入予約に対応する購入予約情報を特定可能な情報(例えば予約確認コード)を含まれる。販売支援装置30は、かかる情報を参照して、(自発)キャンセル対象となる購入予約を特定する。
キャンセル対象の特定(S530)の第2例として、販売支援装置30は、購入予約データベースを参照し、購入日時が所定時間以上前に終了し、かつ購入ステータスが「手配済」である購入予約情報に対応する購入予約を(無断)キャンセル対象として特定する。これにより、ユーザが自発的にキャンセル手続を行うことなく購入日時が徒過(ノーショー)してしまった購入予約を特定することができる。ここで、所定時間は、ロッカー15の空き間口の状況に応じて動的に決定されてもよい。ロッカー15の空き間口数が閾値未満である場合に所定時間は第1時間に定められ、ロッカー15の空き間口数が閾値以上である場合に所定時間は第1時間よりも長い第2時間に定められ得る。或いは、ロッカー15の空き間口数が閾値未満である場合に販売支援装置30は、購入日時の終了した購入予約を直ちにキャンセル対象として特定し、ロッカー15の空き間口数が閾値以上である場合に販売支援装置30は、購入日時の終了した購入予約を当該購入日時後の所定の時刻(例えば同日の23時59分)の到来を以てキャンセル対象として特定してもよい。
【0146】
ステップS530の後に、販売支援装置30は、キャンセル料の判定(S531)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、予め定められたキャンセルポリシーを参照し、ステップS530において特定したキャンセル対象についてキャンセル料が発生するか否かを判定する。
一例として、キャンセル対象の購入予約情報について、ステップS531の実行時に購入日時が所定時間以上前に終了しており、かつ購入ステータスが「手配済」であった場合に、販売支援装置30は、キャンセル料が発生すると判定し得る。購入日時から所定時間(例えば2日)以上前にキャンセル要求を取得した場合に、販売支援装置30は、キャンセル料が発生しないと判定し得る。キャンセル要求を受信した日時から購入日時までの猶予が所定時間(例えば2日)よりも小さい場合に、販売支援装置30は、キャンセル料が発生すると判定し得る。
【0147】
ステップS531においてキャンセル料が発生しないと判定した場合に、販売支援装置30は、予約手数料の払戻(S532)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、購入予約処理(図12)時にユーザから徴収済みの予約手数料、またはその一部をユーザに払い戻す。払戻先は、例えば購入予約情報に含まれる支払情報によって特定可能である。
【0148】
ステップS531においてキャンセル料が発生すると判定した場合に、販売支援装置30は、予約手数料の充当(S533)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、購入予約処理(図12)時にユーザから徴収済みの予約手数料、またはその一部をキャンセル料として充当(振替)する。
【0149】
ステップS532またはステップS533の後に、販売支援装置30は、キャンセル処理(S534)を実行する。
具体的には、販売支援装置30は、購入予約データベース(図10)においてキャンセル対象に対応する購入予約情報に含まれる購入ステータス情報を例えば「手配済」から「キャンセル済」に更新する。さらに、販売支援装置30は、商品格納データベース(図11)においてキャンセル対象に対応する購入予約情報と共通の予約確認コードを含む商品格納情報に含まれる格納ステータス情報を例えば「未格納」から「回収予定」に更新してもよい。これにより、今後回収が必要な商品およびその格納先を容易特定することができる。
【0150】
ステップS534の終了を以て、購入キャンセル処理(図19)は終了する。
【0151】
(5)小括
以上説明したように、本実施形態に係る販売支援装置30は、ロッカー装置10において取得した情報に基づいてユーザの購入予約が有効であるか、および当該ユーザが免税要件を満たすかを確認し、支払金額の決済を行う。販売支援装置30は、購入予約が有効であること、およびユーザが免税要件を満たすことが確認され、かつ支払金額の決済が成功したことを条件に、ユーザが予約した免税品が格納されたボックスを解錠する。故に、この販売支援装置30によれば、免税要件を満たさない人物による免税品の不正購入を防止しながら、免税要件を満たす人物に対して本人が予約した商品を非対面で免税価格で販売することが可能となる。
【0152】
販売支援装置30は、ユーザによる購入手続の中断が検知されたことに応じて、ユーザの手続状態をリセットしてもよい。これにより、購入手続の途中でユーザが別の人物に成り代わることによる不正購入を防止できる。
【0153】
販売支援装置30は、購入のキャンセル要求に応じたキャンセル処理によるキャンセル料が発生するか否かを判定し、キャンセル料が発生すると判定した場合にユーザから徴収済みの予約手数料の少なくとも一部をキャンセル料として充当してもよい。これにより、ユーザが購入日時の直前に自己都合で購入をキャンセルした場合に発生するキャンセル料の回収リスクを抑制することができる。さらに、販売支援装置30は、キャンセル料が発生しないと判定した場合にユーザから徴収済みの予約手数料の少なくとも一部をユーザに払い戻してもよい。これにより、ユーザが自己都合により購入をキャンセルする場合に早期に手続するよう促して間口の利用を効率化し、販売機会の取りこぼしを防ぐことができる。
【0154】
販売支援装置30は、ユーザが購入予約において指定した購入日時から所定時間以上経過しても予約商品を購入しなかったことに応じてキャンセル処理を行い、ユーザから徴収済みの予約手数料の少なくとも一部をキャンセル料として充当してもよい。これにより、ノーショーによって発生するキャンセル料の回収リスクを抑制することができる。
【0155】
販売支援装置30は、予約商品が格納されたボックスに設定されている解錠コードをユーザに通知することなく、ロッカー制御装置70に当該ボックスを遠隔解錠してもよい。これにより、ユーザによる解錠コードの悪用(例えば、選択間口を不正な目的で使用する、第三者に解錠コードを譲渡する、など)を防ぐことができる。さらに、販売支援装置30は、予約商品が格納されている1以上のボックスのうちユーザが解錠を希望する選択間口を示す情報を取得し、当該選択間口に設定されている解錠コードをユーザに通知することなくロッカー制御装置に選択間口を遠隔解錠させてよい。これにより、ユーザは間口を1つずつ開けて商品を受け取れるので、全ての間口を同時に開く場合に比べてユーザは商品の受け取り忘れを防ぐことができ、かつ商品の盗難の被害を受けにくくなる。
【0156】
販売支援装置30は、購入予約の有効性の確認として、購入予約の有無、購入日時と現在日時との整合性、または購入場所とロッカー装置10の所在地との整合性の少なくとも1つを確認してもよい。これにより、ロッカー15内に購入する商品が格納されていないことが明らかな場合に、免税販売手続を早期に停止して販売オペレーションを効率化することができる。
【0157】
販売支援装置30は、パスポート情報に含まれる入国証印に記載された在留資格、または当該入国証印に記載された上陸許可年月日からの経過期間の少なくとも1つに基づいて、ユーザが免税要件を満たすかを確認してもよい。これにより、免税要件を満たさない者による免税品の不正購入をより確実に防止することができる。
【0158】
販売支援装置30は、購入予約が有効であること、およびユーザが免税要件を満たすことが確認された後にロッカー装置によって提示される決済コードに、決済要求に含まれるユーザ入力コードが一致するかを確認し、一致した場合に残額の決済を行ってもよい。これにより、ユーザが支払情報をロッカー装置10に対して再入力する必要なく、円滑に決済を完了させることができる。
【0159】
販売支援装置30は、残額の決済前に、予約商品の一覧を示す情報および残額を特定可能な情報をロッカー装置によって提示させてもよい。これにより、現地決済前にユーザに購入する商品と決済金額とを確認させることができる。
【0160】
販売支援装置30は、予約手数料の徴収後に、予約商品の手配を行ってもよい。これにより、商品の発注オペレーションを効率化することができる。
【0161】
販売支援装置30は、配送業者から商品の梱包状態での個口数を示す情報を取得し、当該情報に基づいて、当該商品の格納に関する商品格納コードを発行してもよい。これにより、商品を格納間口毎に管理することができる。
【0162】
販売支援装置30は、予約商品がロッカー装置10の備えるボックスに格納されたことを示す情報を取得したことに応じて、当該予約商品の準備が完了したことをユーザに通知してもよい。これにより、ユーザに安心感を与えたり、早期の購入を促したりすることができる。
【0163】
(6)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
(6-1)変形例1
変形例1について説明する。変形例1は、決済完了後に顔画像の取得および本人確認を再度行うことで、なりすましによる免税品の購入をより確実に防止する例である。
【0164】
(6-1-1)商品購入処理
変形例1の商品購入処理について説明する。図20は、変形例1の商品購入処理のフローチャートである。
【0165】
商品購入処理は、以下の開始条件のいずれかの成立に応じて開始する。
・ユーザが商品購入処理を呼び出すための操作をロッカー装置10に対して行った。
・ロッカー装置10が所定の状態(例えば、電源投入、前回の商品購入処理の完了、など)になった。
【0166】
図20に示すように、ロッカー装置10は図15の商品購入処理と同様に、予約確認コードの取得(S410)を実行する。
【0167】
ステップS410の後に、販売支援装置30は図15の商品購入処理と同様に、購入予約の確認(S430)を実行する。
【0168】
ステップS430において購入予約が有効であると確認された場合に、ロッカー装置10は図15の商品購入処理と同様に、パスポート情報の取得(S411)、顔画像の取得(S412)、および本人確認(S413)を実行する。
【0169】
ステップS413において、ユーザがパスポートの持ち主と同一人物であると判定された場合に、販売支援装置30は図15の商品購入処理と同様に、免税要件の確認(S431)を実行する。
【0170】
ステップS431において、ユーザが免税要件を満たすことが確認された場合に、ロッカー装置10は図15の商品購入処理と同様に、購入意思の確認(S414)を実行する。
【0171】
ステップS414において決済要求を取得すると、販売支援装置30は図15の商品購入処理と同様に、決済コードの確認(S432)を実行する。
【0172】
ステップS432においてユーザ入力コードが決済コードに一致することが確認された場合に、販売支援装置30は、決済処理(S433)を実行する。
【0173】
ステップS433の後に、ロッカー装置10は、顔画像の取得(S618)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10はステップS412と同様に、顔の撮影をユーザに再度要求する。ユーザが顔撮影に同意すると、ロッカー装置10は、顔認証用カメラ204によってユーザの顔を撮影し、顔画像を取得する。ロッカー装置10は、顔画像が不適切である場合に、ユーザに顔の再撮影を要求する。顔画像が不適切である場合とは、例えば、ユーザが撮影の妨げとなる物体(例えば、マスク、サングラス、または帽子)を装着している場合、またはユーザが正面を向いていない場合、である。
【0174】
ステップS618の後に、ロッカー装置10は、本人確認(S619)を実行する。
具体的には、ロッカー装置10はステップS413と同様に、本人確認を再度行う。ロッカー装置10は、ステップS411において取得したパスポート情報(パスポートのICチップに格納された顔写真データ)と、ステップS618において取得した顔画像とに基づいて本人確認を行う。つまり、ロッカー装置10は、顔認証によりユーザがパスポートの持ち主と同一人物であるか否かを判定する。これにより、ステップS413より後に、ロッカー装置10を操作する者がパスポートの持ち主と異なる人物と入れ替わった場合であっても、かかるなりすましを検知することが可能となる。つまり、商品の引き渡しに際して、引き渡し相手がパスポートの持ち主と同一人物であることを改めて確認することができる。ロッカー装置10は、ユーザがパスポートの持ち主と同一人物であると判定しなかった場合に、免税販売手続を停止する。
【0175】
ステップS619において、ユーザがパスポートの持ち主と同一人物であると判定された場合に、ロッカー装置10は図15の商品購入処理と同様に、格納間口の提示(S415)、選択間口の通知(S416)を実行する。
【0176】
ステップS416の後に、販売支援装置30は図15の商品購入処理と同様に、解錠指示(S434)を実行する。
【0177】
ステップS434による選択間口に対応するロック機構206の解錠後に、ロッカー装置10は図15の商品購入処理と同様に、受取完了検知(S417)を実行する。
【0178】
ステップS417による受取完了通知の受信後に、販売支援装置30は図15の商品購入処理と同様に、データベースの更新(S435)を実行する。
【0179】
なお、商品購入処理(図20)の途中で(例えば、予約確認コードの取得(S410)、パスポート情報の取得(S411)、または顔画像の取得(S412)が開始された後から、本人確認(S619)が終了し、またはユーザが購入した全ての商品を受け取るまでの間に)ユーザによる購入手続の中断(例えば、ロッカー装置10、またはユーザ端末50に対する操作を行うべきタイミングから所定時間経過しても操作が行われないこと)が検知されたことに応じて、ロッカー装置10または販売支援装置30は、商品購入処理(図20)を終了(つまり、ユーザの手続状態を例えば予約確認コードの取得(S410)、パスポート情報の取得(S411)、または顔画像の取得(S412)の開始前(一例として商品購入処理の開始時)の状態にリセット)してもよい。ユーザの手続状態がリセットされることで、購入手続中にユーザから取得された各種の情報は抹消され、購入手続中にユーザに対して行われた各種の確認結果および購入手続中にユーザが行った各種操作は無効化される。故に、ユーザが購入手続を中断した後に再開しようとした場合に、ロッカー装置10および販売支援装置30は商品購入処理(図20)を最初からやり直すことになる。これにより、購入手続の途中でユーザが別の人物に成り代わることによる不正購入を防止できる。
ただし、一部の情報、処理結果、または操作は抹消または無効化の対象から除外されてよい。例えば、決済処理の結果、または商品格納データベース(図11)の更新内容は、購入手続の中断の前後に亘って維持されてよい。つまり、決済処理の完了後に購入手続が中断された場合に、再実行される商品購入処理において、購入意思の確認(S414)、決済コードの確認(S432)、および決済処理(S433)は省略され得る。また、ユーザが自らの購入した商品の一部を受け取った後に購入手続が中断された場合に、再実行される商品購入処理において、ユーザは受け取り済みの商品の格納された間口を再指定する必要はない。
ユーザによる購入手続の中断は、ロッカー装置10、販売支援装置30またはユーザ端末50の少なくとも1つによって検知され、検知結果が他の装置に通知されてもよい。一例として、以下の少なくとも1つの場合に、ロッカー装置10、販売支援装置30またはユーザ端末50はユーザが購入手続を中断したと検知し得る。
・予約確認コードの取得が所定時間以上に亘って行われない。
・パスポート情報の取得が所定時間以上に亘って行われない。
・顔画像の取得が所定時間以上に亘って行われない(ステップS412およびステップS618)。
・購入意思を示す操作が所定時間以上に亘って行われない。
・決済手続のための操作が所定時間以上に亘って行われない。
・注意事項に対する同意を示す操作が所定時間以上に亘って行われない。
・間口の指定が所定時間以上に亘って行われない。
・選択間口の解錠後に所定時間以上に亘って商品が受け取られない。
ただし、ここで示した各例における所定時間は同一(例えば2分間)であってもよいし、個別に定められてもよい。
(6-1-2)小括
以上説明したように、変形例1に係るロッカー装置10は、決済完了後にユーザの顔画像を再取得し、本人確認を再度行う。これにより、パスポートの持ち主が別人に入れ替わることによる免税品の不正購入をより確実に防止することができる。
【0180】
(7)その他の変形例
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、ロッカー装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、販売支援装置30と接続されてもよい。記憶装置71は、ネットワークNWを介して、ロッカー制御装置70と接続されてもよい。
【0181】
上記説明では、各処理において各ステップを特定の順序で実行する例を示したが、各ステップの実行順序は、依存関係がない限りは説明した例に制限されない。
【0182】
本実施形態において説明した免税品販売システムにおける機能分担は例示に過ぎない。ロッカー装置10、販売支援装置30、ユーザ端末50、およびロッカー制御装置70が、本実施形態とは異なる態様で機能分担してもよい。
また、ロッカー装置10、販売支援装置30、ユーザ端末50、またはロッカー制御装置70は、1つに限らず複数のコンピュータを含むように構成されてもよい。一例として、ロッカー装置10は、3つのコンピュータを備えていてもよい。第1のコンピュータは、QRコード用カメラ201、ディスプレイ202、およびタッチセンサ203に接続される。第2のコンピュータは、顔認証用カメラ204、およびパスポートリーダ205に接続される。第3のコンピュータは、ロック機構206に接続される。第1のコンピュータは、例えばロッカー装置10に対するユーザの操作を取り扱ったり、ユーザに各種情報を提示したりする。第2のコンピュータは、例えばユーザのパスポート情報の取得、およびユーザの本人確認などを行う。第3のコンピュータは、ロック機構206の解錠/施錠などのロッカー15の基本的機能を担う。3つのコンピュータは、互いに情報連携することもできる。
【0183】
上記説明において、身分証としてパスポートを用いる例を示した。しかしながら、身分証として、パスポートに代えて船舶観光上陸許可書を用いることもできる。
【0184】
上記説明において上陸許可シールを読み取る例を示した。しかしながら、上陸許可シールとは異なる形態の入国証印(例えば、ゴム印、またはパスポートと独立した印刷物)を読み取ることもできる。
【0185】
上記説明において、商品補充処理(図14)において、商品の格納作業を配送業者が行う例を示した。しかしながら、配送業者以外の者が格納作業を担当してもよい。一例として、限られたタイミングで作業をする非常駐の係員が格納作業を代行してもよい。
【0186】
免税品販売システム1は、免税品を販売する条件を満足するために、種々の処理を実行可能である。例えば、免税品販売システム1が、購入記録票の印刷および割印の押印などを行ってもよいし、購入記録情報を作成して監督官庁(例えば、国税庁)に提供してもよい。購入記録情報の作成および提供は、販売支援装置30または図示されない他のコンピュータが行ってもよい。
【0187】
ロッカー15の備える各ボックスの扉は、電気制御により開閉可能に構成されてもよい。この場合に、ロッカー装置10、またはロッカー制御装置70は、解錠後に扉を自動的に開いてもよいし、施錠前に扉を自動的に閉じてもよい。
【0188】
免税品販売システム1は、電子購入記録票の自動作成、および作成した電子購入記録票の監督官庁(例えば、国税庁)への自動提出を行ってもよい。
具体的には、販売支援装置30は、例えば購入予約処理(図12)時に、予め作成されている電子購入記録票のテンプレートを参照し、当該購入申込に対応する電子購入記録票を新規作成する。一例として、販売支援装置30は、購入予約情報に含まれるパスポート番号、および購入商品情報を抽出し、対象の電子購入記録票のテンプレートの複製に書き出す。さらに、販売支援装置30は、商品購入処理(図15)時に取得したパスポート情報に含まれるパスポート番号をキーとして、購入申込に対応する電子購入記録票を検索する。販売支援装置30は、対象の電子購入記録票にパスポート情報のうち必要な情報を書き出すことで、電子購入記録票を完成させる。販売支援装置30は、免税品の購入完了の検知をトリガとして電子購入記録票を監督官庁にオンライン提出する。
【0189】
なお、免税品の購入資格は、非居住者以外には認められてない。しかしながら、将来的に、非居住者以外にも免税品の購入資格が認められる可能性がある。このような場合には、非居住者の要件の確認は、省略され、または非居住者以外の要件をさらに確認できるように変形され得る。
【0190】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0191】
1 :免税品販売システム
10 :ロッカー装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
15 :ロッカー
20 :周辺機器
30 :販売支援装置
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :ユーザ端末
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース
60 :周辺機器
70 :ロッカー制御装置
71 :記憶装置
72 :プロセッサ
73 :入出力インタフェース
74 :通信インタフェース
201 :QRコード用カメラ
202 :ディスプレイ
203 :タッチセンサ
204 :顔認証用カメラ
205 :パスポートリーダ
206 :ロック機構
601 :ディスプレイ
602 :タッチセンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図20